(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024079774
(43)【公開日】2024-06-11
(54)【発明の名称】送受信処理を実行するユーザ装置及び基地局
(51)【国際特許分類】
H04L 27/26 20060101AFI20240604BHJP
【FI】
H04L27/26 114
H04L27/26 113
【審査請求】有
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024047977
(22)【出願日】2024-03-25
(62)【分割の表示】P 2021563719の分割
【原出願日】2020-02-20
(31)【優先権主張番号】19172400.4
(32)【優先日】2019-05-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.3GPP
(71)【出願人】
【識別番号】514136668
【氏名又は名称】パナソニック インテレクチュアル プロパティ コーポレーション オブ アメリカ
【氏名又は名称原語表記】Panasonic Intellectual Property Corporation of America
(74)【代理人】
【識別番号】110002952
【氏名又は名称】弁理士法人鷲田国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】バムリ アンキット
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 秀俊
(72)【発明者】
【氏名】リ ホンチャオ
(57)【要約】 (修正有)
【解決手段】通信システムにおいて、ユーザ装置(UE)が、複数のPUSCH送信に対する単一のアップリンクグラントを受信し、受信したアップリンクグラントに基づいて時間領域リソースを決定し、受信したインデックス値に基づいて複数のPUSCH送信の少なくとも1つの前方に載置される各DMRSに使用されるシンボルの数を決定し、複数のPUSCH送信の少なくとも2つが異なる長さを有する場合であって、かつ、異なる数のシンボルが少なくとも1つの前方に載置される各DMRSに対して許容される場合、含まれる少なくとも1つの前方に載置されるDMRSの何れに対しても、決定した異なる数のシンボルが使用されないように、同数又はより少数のPUSCH送信を送信する。
【効果】フレキシブルタイミングによるPUSCH送信の割当てのサポートを改良し、そこで搬送されるDMRSを利用した正確なチャネル推定を容易にする。
【選択図】
図9
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザ装置(UE)の処理を制御する集積回路であって、前記処理は、
複数のPUSCH送信に対する単一のアップリンクグラントを受信し、前記単一のアップリンクグラントは前記複数のPUSCH送信に対して使用されるインデックス値を備えたアンテナポートフィールドを含み、
前記受信したアップリンクグラントに基づいて時間領域リソースを決定し、前記決定された時間領域リソースはPUSCH送信の数と複数のPUSCH送信のそれぞれの長さとを規定し、
前記決定された時間領域リソースを使用して前記複数のPUSCH送信を送信し、前記複数のPUSCH送信のそれぞれは少なくとも1つの前方に載置された復調リファレンス信号(DMRS)を含み、
前記受信したインデックス値に基づいて前記複数のPUSCH送信の前記少なくとも1つの前方に載置されたDMRSのそれぞれに使用されるシンボルの数を決定し、
前記複数のPUSCH送信の少なくとも2つが異なる長さを有する場合であって、かつ、異なる数のシンボルが前記少なくとも1つの前方に載置されたDMRSのそれぞれに許容される場合、前記含まれる少なくとも1つの前方に載置されたDMRSの何れに対しても、決定された異なる数のシンボルが使用されないように、同一又はより少数のPUSCH送信を送信する、集積回路。
【請求項2】
前記少なくとも1つの前方に載置されたDMRSのそれぞれに対して、より少数の1シンボルを備えたシングルシンボルDMRS、又はより多数の2シンボルを備えたダブルシンボルDMRSとの使用を許容する最大数の2シンボルを使用するよう構成される、請求項1に記載の集積回路。
【請求項3】
前記複数のPUSCH送信の全ての異なる長さに基づいて、前記少なくとも1つの前方に載置されたDMRSのそれぞれに使用されるシンボルの数を決定する、請求項1に記載の集積回路。
【請求項4】
前記複数のPUSCH送信の少なくとも2つが異なる長さを有する場合であって、かつ、前記複数のPUSCH送信の少なくとも2つの1つが前記少なくとも1つの前方に載置されたDMRSのそれぞれに対してより多数のシンボルを含むことができない場合、使用される複数のシンボルを決定すると、前記複数のPUSCH送信の全てに対して、より少数のシンボルを備えた前記少なくとも1つの前方に載置されたDMRSを選択し、
前記少なくとも1つの前方に載置されたDMRSの全てに対して、より少数のシンボルが使用されるように、同数のPUSCH送信を送信し、及び/又は、
前記複数のPUSCH送信の少なくとも1つが前記含まれる少なくとも1つの前方に載置されたDMRSに対してより多数のシンボルを含むことができない場合、前記複数のPUSCH送信の全てに対して、前記より少数のシンボルを備えた前記少なくとも1つの前方に載置されたDMRSを選択する、請求項1に記載の集積回路。
【請求項5】
前記少なくとも1つの前方に載置されたDMRSを選択する際、前記複数のPUSCH送信の全てに対して、前記より少数のシンボルが使用され、かつ、同一のDMRSポート番号が使用されるように、前記少なくとも1つの前方に載置されたDMRSを選択し、前記少なくとも1つの前方に載置されたDMRSの全てに対して使用される前記DMRSポート番号は、前記受信したインデックス値に関連付けされた前記DMRSポート番号と同じであり、及び/又は、
前記少なくとも1つの前方に載置されたDMRSを選択する際、前記複数のPUSCH送信から、前記少なくとも1つの前方に載置されたDMRSのそれぞれに対してより多数のシンボルを含むことができず、前記受信したインデックス値に関連付けされた前記DMRSポート番号と同じDMRSポート番号を使用できない少なくとも1つのPUSCH送信を省き、
前記含まれる少なくとも1つの前方に載置されたDMRSの全てに対して、前記より多数のシンボルと前記同じDMRSポート番号とが使用されるように、より少数の前記PUSCH送信を送信する、請求項4に記載の集積回路。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、通信システムにおける信号の送受信に関する。特に、本開示は、そのような送受信のための方法及び装置に関する。
【背景技術】
【0002】
第3世代パートナーシッププロジェクト(3GPP)は、100GHzまでの周波数範囲で動作する“New Radio”(NR)無線アクセス技術(RAT)を含む第5世代(5G)とも呼ばれる次世代セルラ技術のための技術仕様に取り組んでいる。
【0003】
NRは、Long Term Evolution(LTE)及びLTE Advanced(LTE-A)によって表現される技術の後継である。NRは、例えば、eMBB(enhanced Mobile Broadband)、URLLC(Ultra-Reliable Low-Latency Communications)、mMTC(massive Machine Type Communication)などを含む規定された複数の利用シナリオ、要求及び配置シナリオに対処する単一の技術的枠組みを提供することを容易にするよう設計される。
【0004】
例えば、eMBB配置シナリオは、屋内ホットスポット、密集した都市、地方、都市マクロ及び高速を含んでもよく、URLLC配置シナリオは、産業制御システム、モバイルヘルスケア(リモートモニタリング、診断及び処置)、車両のリアルタイム制御、スマートグリッドのための広域モニタリング及び制御システムを含んでもよく、mMTC配置シナリオは、スマートウェアラブル及びセンサネットワークなどの非時間クリティカルなデータ伝送による多数のデバイスによるシナリオを含んでもよい。
【0005】
eMBB及びURLLCサービスは、その双方が極めて広い帯域幅を要求する点で類似するが、URLLCサービスは超低遅延及び大変高い信頼性を要求する点で異なる。NRでは、物理レイヤは時間-周波数リソース(LTEにおけるOFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)など)に基づき、複数アンテナ動作をサポートする。
【0006】
LTE及びNRなどのシステムに対して、更なる改良及びオプションが、システムに関する特定のデバイスだけでなく、通信システムの効率的な動作を容易にしうる。
【発明の概要】
【0007】
1つの非限定的及び例示的な実施例は、フレキシブルタイミングによる物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)送信の割当てのサポートを改良し、そこで搬送される復調リファレンス信号(DMRS)を利用した正確なチャネル推定を許容することを容易にする。
【0008】
実施例において、ここで開示される技術は、受信機、プロセッサ及び送信機を含むユーザ装置(UE)を特徴とする。受信機は、複数のPUSCH送信に対する単一のアップリンクグラントを受信する。単一のアップリンクグラントは、複数のPUSCH送信に対して使用されるインデックス値を備えるアンテナポートフィールドを含む。プロセッサは、受信したアップリンクグラントに基づいて時間領域リソースを決定する。決定された時間領域リソースは、PUSCH送信の数と各PUSCH送信の長さとを規定する。
【0009】
送信機は、決定した時間領域リソースを利用して複数のPUSCH送信を送信する。各PUSCH送信は、少なくとも1つの前方に載置される復調リファレンス信号(DMRS)を含む。
【0010】
特に、プロセッサは、受信したインデックス値に基づいて複数のPUSCH送信の少なくとも1つの前方に載置される各DMRSに対して使用されるシンボルの数を決定し、複数のPUSCH送信の少なくとも2つが異なる長さを有する場合であって、かつ、異なる数のシンボルが少なくとも1つの前方に載置される各DMRSに対して許容される場合、送信機は、含まれる少なくとも1つの前方に載置されるDMRSの何れに対しても、決定される異なる数のシンボルが使用されないように、同数又はより少数のPUSCH送信を送信する。
【0011】
全体的又は特定の実施例は、システム、方法、集積回路、コンピュータプログラム、記憶媒体又はそれらの何れか選択的な組合せとして実現されてもよいことが留意されるべきである。
【0012】
開示された実施例の更なる利益及び利点は、明細書及び図面から明らかになるであろう。利益及び/又は利点は、明細書及び図面の様々な実施例及び特徴によって個別に取得されてもよく、これらは、そのような利益及び/又は利点の1つ以上を得るために全てが提供される必要はない。
【図面の簡単な説明】
【0013】
以下において、例示的な実施例が添付した図面を参照してより詳細に説明される。
【
図1】3GPP NRシステムのための例示的なアーキテクチャの概略図を示す。
【
図2】LTE eNB、NR gNB及びUEのための例示的なユーザ及び制御プレーンアーキテクチャのブロック図を示す。
【
図3】mMTC(massive Machine Type Communications)及びURLLC(Ultra Reliable and Low Latency Communications)の利用シナリオを示す概略図である。
【
図4】例示的なシナリオによるユーザ装置(UE)及び基地局(BS)を含むNRにおける通信システムを示す。
【
図5】ユーザ装置(UE)及び基地局(BS)の例示的な実現形態のブロック図を示す。
【
図6】ユーザ装置(UE)及び基地局(BS)の例示的な実現形態のブロック図を示す。
【
図7】第1の汎用機構による複数のPUSCH送信を実行するユーザ装置(UE)及び基地局(BS)のシーケンス図を示す。
【
図8】第1の汎用機構による複数のPUSCH送信を実行するユーザ装置(UE)及び基地局(BS)のシーケンス図を示す。
【
図9】第1の汎用機構の第1の例示的な実現形態による複数のPUSCH送信を実行するユーザ装置(UE)及び基地局のシーケンス図を示す。
【
図10】第1の汎用機構の第1の例示的な実現形態による複数のPUSCH送信を実行するユーザ装置(UE)及び基地局のシーケンス図を示す。
【
図11】第1の汎用機構の利用による時間領域におけるリソース割当ての概略図を示す。
【
図12】第1の汎用機構の利用による時間領域におけるリソース割当ての概略図を示す。
【
図13】第1の汎用機構の利用による時間領域におけるリソース割当ての概略図を示す。
【
図14】第2の汎用機構による複数のPUSCH送信を実行するユーザ装置(UE)及び基地局(BS)のシーケンス図を示す。
【
図15】第1の汎用機構による複数のPUSCH送信を実行するユーザ装置(UE)及び基地局(BS)のシーケンス図を示す。
【
図16】第2の汎用機構の第2の例示的な実現形態による複数のPUSCH送信を実行するユーザ装置(UE)及び基地局のシーケンス図を示す。
【
図17】第2の汎用機構の第2の例示的な実現形態による複数のPUSCH送信を実行するユーザ装置(UE)及び基地局のシーケンス図を示す。
【
図18】第1の汎用機構の利用による時間領域におけるリソース割り当ての概略図を示す。
【
図19】第1の汎用機構の利用による時間領域におけるリソース割り当ての概略図を示す。
【
図20】第1の汎用機構の利用による時間領域におけるリソース割り当ての概略図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0014】
背景のセクションで提示したように、3GPPは、100GHzまでの範囲の周波数において動作するNR(New Radio)アクセス技術の開発を含む、単に5Gと呼ばれる第5世代セルラ技術の次のリリースに取り組んでいる。3GPPは、切迫した市場ニーズとより長期の要求との双方を適時的に充足するNRシステムの標準化に成功するために必要とされる技術コンポーネントを特定及び開発する必要がある。これを実現するため、無線インタフェースと共に無線ネットワークアーキテクチャの進化が、参照によりその全体がここに援用される研究アイテム“New Radio Access Technology”において検討される。結果及び合意は、Technical Report TR 38.804 v14.0.0に収集されている。
【0015】
特に、全体的なシステムアーキテクチャについて合意がなされている。NG-RAN(Next Generation-Radio Access Network)は、NG-無線アクセスユーザプレーン、SDAP/PDCP/RLC/MAC/PHY(Service Data Adaptation Protocol/Packet Data Convergence Protocol/Radio Link Control/Medium Access Control/Physical)及び制御プレーン、RRC(Radio Resource Control)プロトコルのUEに対する終端を提供するgNBから構成される。参照によりここに援用されるTS 38.300 v15.0.0のセクション4に基づくNG-RANアーキテクチャが、
図1に示される。gNBは、Xnインタフェースによって互いに相互接続される。gNBはまた、NG(Next Generation)インタフェースによってNGC(Next Generation Core)に、より具体的には、NG-CインタフェースによってAMF(Access and Mobility Management Function)(例えば、AMFを実行する特定のコアエンティティ)に、また、NG-UインタフェースによってUPF(User Plane Function)(例えば、UPFを実行する特定のコアエンティティ)に接続される。
【0016】
例えば、3GPP TR 38.801 v14.0.0の“Study on new radio access technology: Radio access architecture and interfaces”に反映されるように、様々な異なる配備シナリオがサポートされるために議論されている。例えば、非集中配備シナリオ(TR 38.801のセクション5.2の集中配備が、参照によりここで援用されるセクション5.4に示される)がそこに提示され、5G NRをサポートする基地局が配備可能である。
図2は、例示的な非集中配備シナリオを示し、gNBとLTE eNBとの双方に接続されるユーザ装置(UE)と共にLTE eNBを更に示しながら、TR 38.801のFigure 5.2-1に基づく。上述されるように、NR 5Gのための新たなeNBは、例示的にgNBと呼ばれてもよい。
【0017】
また、上述したように、3GPP NR(3rd Generation Partnership Project New Radio)では、IMT-2020によって広範なサービス及び適用をサポートすることが想定されている3つの利用ケースが検討されている(Recommendation ITU-R M.2083:IMT Vision-“Framework and overall objectives of the future development of IMT for 2020 and beyond”,September 2015を参照されたい)。eMBB(enhanced Mobile-Broadband)のフェーズ1の仕様は、2017年12月に3GPPによって締結された。eMBBサポートを更に拡張することに加えて、現在及び将来の研究は、URLLC(Ultra-Reliable and Low-Latency Communications)及びmMTC(massive Machine-Type Communications)のための標準化を伴うであろう。
図3(Recommendation ITU-R M.2083から)は、2020年以降のIMTのための想定される利用シナリオのいくつかの具体例を示す。
【0018】
URLLCのユースケースは、スループット、遅延及び可用性などの能力に対する厳しい要求を有し、産業製造又は製造プロセスの無線制御、遠隔外科手術、スマートグリッドにおける流通自動化、輸送安全などの将来の垂直的な適用のためのイネーブラの1つとして想定されてきた。現在のWID(Work Item Description) RP-172115では、TR 38.913によって設定された要求を満たす技術を特定することによって、URLLCの超信頼性をサポートすることが合意されている。Release 15におけるNR URLLCについて、主要な要求は、UL(アップリンク)については0.5msで、DL(ダウンリンク)については0.5msのターゲットユーザプレーン遅延を含む。パケットの1回の送信に対する一般的なURLLC要求は、1msのユーザプレーンによる32バイトのパケットサイズに対するBLER(Block Error Rate)1E-5である。
【0019】
RAN1の観点から、信頼性は多数の可能な方法で改善することができる。Rel.15の信頼性を向上させるための範囲は、URLLC用の別々のCQIテーブル、よりコンパクトなDCIフォーマット、PDCCHの繰り返しなどの規定を含むRP-172817に捕捉されている。しかしながら、当該範囲は、NRがより安定し、開発されるに従って超信頼性を達成するため広がりうる(NR URLLCの主要な要求について、参照によりここに援用される3GPP TR 38.913 v15.0.0,“Study on Scenarios and Requirements for Next Generation Access Technologies”を参照されたい)。従って、Rel.15におけるNR URLLCは、1E-5のBLERに対応する成功率で1msのユーザプレーン遅延内で32バイトのデータパケットを送信可能であるべきである。Rel.15におけるNR URLLCの特定のユースケースは、拡張現実/仮想現実(AR/VR)、e-health、e-safety及びミッションクリティカルアプリケーションを含む(ITU-R M.2083-0をまた参照されたい)。
【0020】
また、Release 15においてNR URLLCによって目標とされる技術エンハンスメントは、遅延の向上と信頼性の向上とを目指している。遅延向上のための技術エンハンスメントは、設定可能なニューメロロジ、フレキシブルマップによる非スロットベーススケジューリング、グラントフリー(設定されたグラント)アップリンク、データチャネルのスロットレベル繰り返し及びダウンリンクプリエンプションを含む。プリエンプション(pre-emption)は、すでにリソースが割り当てられている送信が停止され、すでに割り当てられたリソースが以降に要求されたが、より低い遅延/より高い優先順位の要求を有する他の送信に利用されることを意味する。従って、既に許可された送信は、以降の送信によってプリエンプトされる。プリエンプションは、特定のサービスタイプと独立に適用可能である。例えば、サービスタイプA(URLLC)のための送信は、サービスタイプB(eMBBなど)のための送信によってプリエンプトされうる。信頼性向上に関する技術エンハンスメントは、1E-5のターゲットBLERのための専用のCQI/MCSテーブルを含む(技術エンハンスメントについて、全てが参照によりここに援用される、各自のバージョンがV15.4.0である3GPP TS 38.211“NR,Physical channels and modulation”,TS 38.212“NR,Multiplexing and channel coding”,TS 38.213“NR,Physical layer procedures for control”及びTS 38.214“NR,Physical layer procedures for data”を参照されたい)。
【0021】
mMTCの利用ケースは、典型的には比較的少量の遅延の影響を受けないデータを送信する非常に多数の接続されたデバイスによって特徴付けられる。デバイスは、低コストであって、バッテリ寿命が非常に長いことが要求される。NRの観点から、非常に狭い帯域幅部分を利用することは、UEの観点から省電力を有し、長いバッテリ寿命を可能にするための1つの可能な解決策である。
【0022】
上述されるように、NRにおける信頼性の範囲はより広くなることが期待される。全てのケースに対する、特にURLLC及びmMTCに必要な1つの重要な要求は、高信頼性又は超信頼性である。無線の観点及びネットワークの観点から信頼性を向上させるためのいくつかの機構が考えられる。一般に、信頼性を向上させるのに役立ちうる重要な潜在的領域はほとんどない。これらの領域の中には、コンパクトな制御チャネル情報、データ/制御チャネルの繰り返し、及び周波数領域、時間領域及び/又は空間領域に関するダイバーシチがある。これらの領域は、特定の通信シナリオにかかわらず、概して信頼性に適用可能である。
【0023】
NR URLLC Rel.16について、工場自動化、輸送産業及び電力分配を含む、工場自動化、輸送産業及び電力分配など、より厳しい要求を有する更なる利用ケースが特定されている(参照によりここに援用されるRP-181477“New SID on Physical Layer Enhancements for NR URLLC”,Huawei,HiSilicon,Nokia,Nokia Shanghai Bellを参照されたい)。より厳しい要求は、より高い信頼性(10~6レベルまで)、より高い可用性、256バイトまでのパケットサイズ、周波数範囲に応じて1又は数μsの値となりうる数μsのオーダまでの時間同期、及びユースケースに応じて、特に0.5msのターゲットユーザプレーン遅延の0.5~1msのオーダの短い遅延である(参照によりここに援用される“Service requirements for next generation new services and markets”V16.4.0及びRP-181477を参照されたい)。
【0024】
さらに、Rel.16のNR-URLLCでは、RAN1の観点からのいくつかの技術エンハンスメントが特定された。これらのうち、コンパクトDCI、PDCCH繰り返し、増加したPDCCHモニタリングに関連するPDCCH(Physical Downlink Control Channel)エンハンスメントがある。さらに、UCI(Uplink Control Information)エンハンスメントは、エンハンスされたHARQ(Hybrid Automatic Repeat Request)及びCSIフィードバックエンハンスメントに関連する。また、ミニスロットレベルホッピング及び再送/繰り返しエンハンスメントに関連するPUSCHエンハンスメントがまた特定された。“ミニスロット”という用語は、スロット(14シンボルからなるスロット)より少数のシンボルを含むTTI(Transmission Time Interval)をいう。
【0025】
一般に、TTIは、スケジューリング割当てのためのタイミング粒度を決定する。1TTIは、所与の信号が物理レイヤにマッピングされる時間間隔である。従来、TTI長は、14シンボル(スロットベースのスケジューリング)から2シンボル(非スロットベースのスケジューリング)まで可変である。ダウンリンク及びアップリンク送信は、さらにスロットに分割されるフレーム(10msの持続時間)に編成されるよう指定され、スロットの数は、ニューメロロジ/サブキャリア間隔に規定され、指定される値は、15kHzのサブキャリア間隔に対して10スロットから240kHzのサブキャリア間隔に対して320スロットまでの範囲にある。スロット毎のOFDMシンボルの数は、通常のサイクリックプリフィックスに対しては14であり、拡張されたサイクリックプリフィックスに対しては12である(参照によりここに援用される3GPP TS 38.211 v.15.4.0のセクション4.1(全体フレーム構成)、4.2(ニューメロロジ)、4.3.1(フレーム及びサブフレーム)及び4.3.2(スロット)を参照されたい)。
【0026】
しかしながら、送信のための時間リソースの割当てはまた、非スロットベースであってもよい。特に、非スロットベース割当てにおけるTTIは、スロットではなくミニスロットに対応するものであってもよい。例えば、1つ以上のミニスロットが、データ/制御シグナリングの要求された送信に割り当てられてもよい。非スロットベース割当てでは、TTIの最小の長さは、従来は2から14のOFDMシンボルの範囲であってもよい。
【0027】
PUSCH繰り返し
潜在的なエンハンスメントのための範囲の1つは、スロット内のPUSCHのミニスロット繰り返しに関連する。以下において、NR URLLCの新たな要求を満たすよう信頼性及び/又は遅延をさらに向上させるため、繰り返し機構に対する潜在的なエンハンスメントを可能にしうるスロット内のPUSCHの繰り返しをサポートするための動機付けが、提供される。しかしながら、この動機付けは、本開示に対して何らかの制約を課すものとは理解されないものとする。
【0028】
URLLC PUSCH送信に対する遅延要求を達成するため、信頼性要求が充足される場合、ワンショット送信(すなわち、単一(TTI)割当て)が理想的である。しかしながら、1E-6のターゲットBLERがワンショット送信によって常に達成されるとは限らない。従って、再送又は繰り返し機構が必要とされる。
【0029】
NR Rel.15において、ワンショット送信が十分でないとき、再送と繰り返しとの双方がターゲットBLERを達成するようサポートされる。HARQベース再送は、フィードバック情報を利用し、チャネル状態に従って以降の再送を向上させることによって、全体的な信頼性を向上させるために周知である。しかしながら、それらはフィードバック処理タイムラインによる追加的な遅延を被る。従って、繰り返しは、フィードバックを待機することなく同一のトランスポートブロックの以降の送信を実行するため、遅延耐性の高いサービスにとって有用である。
【0030】
PUSCH繰り返しは、“同じトランスポートブロックの以前の送信のフィードバックを待機することなく、同じトランスポートブロックを2回以上送信する”と定義することができる。PUSCH再送の利点は、フィードバックを必要としないため、HARQと比較して全体的な信頼性の向上と遅延の低減とである。しかしながら、一般に、リンク適応は不可能であり、リソース利用は非効率でありうる。
【0031】
NR Rel.15では、繰り返しに対する限定的なサポートが導入される。繰り返しのセミスタティックな設定のみが可能とされる。また、繰り返しは、スロット間(スロットレベルのPUSCH繰り返し)でのみ可能とされる。繰り返しは、前の送信のスロットに続くスロットでのみ可能である。ニューメロロジ及びサービスタイプ(例えば、URLLC、eMBB)に応じて、繰り返しの間の遅延はスロット間繰り返しに対して長すぎる可能性がある。
【0032】
このような繰り返しの限定的なサポートは、主にPUSCHマッピングタイプAに対して有用である。このPUSCHマッピングタイプAは、PUSCH送信がスロットの先頭から開始されることのみを可能にする。繰り返しにより、これは、最初のPUSCH送信をもたらし、各繰り返しは複数の連続したスロットの始めに開始される。
【0033】
PUSCHマッピングタイプBの繰り返しの限定的なサポートはあまり有用でない。PUSCHマッピングタイプBは、スロット内の任意のシンボルでPUSCH送信が開始されることを可能にする。繰り返しにより、これは最初のPUSCH送信をもたらし、各繰り返しはスロット内で複数の連続したスロットの同じシンボルで開始される。
【0034】
何れの場合においても、そのような限定的なサポートは、NR Rel.15におけるより厳しい遅延要求、すなわち、0.5ms遅延までを達成することができないかもしれない。これはミニスロット繰り返しを必要とする。さらに、繰り返しの限定的なサポートはまた、ミニスロット、すなわち、スロット(14個のシンボルを含むスロット)より少数のシンボルを含む送信時間間隔(TTI)から生じる利点も利用しない。
【0035】
PUSCH割当て
潜在的なエンハンスメントのための範囲の別のものは、より一般的には、1つのスロット内又は複数のスロットにわたるPUSCHの割当てに関連する。以下において、NR URLLCの新たな要求を更に充足するための信頼性要求を満たしながら、遅延を更に向上させるためのアップリンクの利用に対する潜在的なエンハンスメントを可能にしうる異なるPUSCH送信の割当てをサポートするための動機付けが提供される。
【0036】
URLLC PUSCH送信に対する遅延要求を達成するため、信頼性が充足される場合、再びワンショット送信(すなわち、単一(TTI)割当て)が理想的である。しかしながら、0.5msのターゲットユーザプレーン遅延が同時的なPUSCH送信に対して常に達成されるとは限らない。従って、アップリンク割当てに対するエンハンスメントが必要とされる。
【0037】
NR Rel.15では、アップリンクスケジューリングは、TT1毎に単一のアップリンクグラントに制約される。単一のPUSCH送信のケースでは、このスケジューリングの制約は制限ではなく、ターゲットユーザプレーン遅延は、ワンショット送信を介し達成されてもよい。しかしながら、同時的なPUSCH送信について、スケジューリングの制約は、ワンショット送信がターゲットユーザプレーン遅延を満たすのに十分でない可能性があるという結果をもたらす。
【0038】
特に、同時的なPUSCH送信は、別々のアップリンクグラントを要求するが、これは、スケジューリングの制約のため連続するTTIと大きなスケジューリングオーバヘッドにおいて通知されなければならない。従って、このスケジューリングの制約は、同時的なPUSCH送信の場合に不要な遅延を導入する。また、スロット内のPUSCHの複数のミニスロット割当てもまた可能でない。
【0039】
何れの場合でも、そのようなスケジューリングの制約のため、それは、NR Rel.15におけるより厳しい遅延要求、すなわち、0.5msまでの遅延を達成することができないかもしれない。これは、PUSCHのミニスロット割当てを必要としうる。さらに、PUSCH割当ての限定的なサポートは、ミニスロット、すなわち、スロット(14シンボルを含むスロット)より少数のシンボルを含む送信時間間隔(TTI)から生じる利点も活用しない。
【0040】
第1の汎用シナリオ
上記を考慮すると、本開示の著者らは、PUSCH送信のよりフレキシブルなサポート、すなわち、別々のアップリンクグラントを必要とするPUSCH送信に制限されない機構が必要であることを認識した。
【0041】
同時に、より高いフレキシビリティは、追加的なシグナリングオーバヘッドを犠牲にして得られるべきではない。換言すると、本開示の著者らは、PUSCH送信のフレキシブルなサポートが現在のアップリンクスケジューリング機構、すなわち、アップリンクグラントの現在のフォーマットに対する修正を必要としないことを認識した。換言すると、例えば、アップリンクグラントを搬送するためのダウンリンク制御情報(DCI)のフォーマット0-0又は0-1の形式のシグナリング機構は同じままであり、それによって、PUSCH送信をスケジューリングする際の追加的なシグナリングオーバヘッドを回避する。
【0042】
従って、PUSCH送信が追加的なシグナリングオーバヘッドを生じさせないフレキシブルなタイミングによりサポートされることが、本開示の基本的理解である。
【0043】
このコンテクストにおいて、このようなPUSCH送信のためのフレキシブルなタイミングのサポートは、機構の汎用性を高めるための可能性として認識されるだけでなく、例えば、スロットフォーマット(UL/DL)に対する動的な変更との競合を回避するための必要性としても認識されうる。これは、参照によりここに援用される3GPP TR 38.824 v2.0.1“Study on physical layer enhancements for NR ultra-reliable and low latency case(URLLC)”の“Option 4”としてのセクション6.3.3の下で議論される実現形態から明らかになる。
【0044】
例示のために、提案された機構はセミスタティックなグラントフリー(設定されたグラント)アップリンクにより利用されると仮定する。コンフィギュレーション時に、設定されたグラントは、複数のPUSCH送信のためのスロットの連続したシンボルを指定する。しかしながら、この指定は、スロットフォーマットの動的な変更との競合を生じさせる可能性がある。例えば、スロットフォーマットが、ULからDLへの指定された連続したシンボルの1つに対する変更を規定する場合、これは、設定された複数のPUSCH送信との競合をトリガする。
【0045】
しかしながら、フレキシブルなタイミングのサポートに対する要求を認識して、著者らは、現在のアップリンクスケジューリング機構から生じる、すなわち、NR Rel.15のダウンリンク制御情報(DCI)フォーマット0-1に対する実質的な技術的制約を特定した。
【0046】
アップリンクグラントを搬送する1つの可能性は、ダウンリンク制御情報(DCI)フォーマット0-1である。このフォーマット(例えば、DCIフォーマット0-1)は、一般に、アップリンクにおけるSU-MIMO(Single-User Multiple Input Multiple Output)又はMU-MIMO(Multi-User Multiple Input Multiple Output)をサポートするための非フォールバックフォーマットとして理解される。これについて、DCIフォーマット0-1は、PUSCH送信のためのアンテナポートの一貫性を可能にするアンテナポートフィールドを含む。
【0047】
アンテナポートは、“アンテナポート上のシンボルが搬送されるチャネルが、同じアンテナポート上の別のシンボルが搬送されるチャネルから推測できる”ように規定することができる(例えば、“Physical channels and modulation (Release 15)”というタイトルの3GPP技術仕様TS 38.211 v.15.5.0のセクション4.4を参照されたい)。アンテナポートのコンセプトはまた、PUSCH送信に含まれる前方に載置された(front-loaded)復調リファレンス信号(DMRS)に展開される。
【0048】
例えば、コンフィギュレーションタイプ1に対応する第1の前方に載置されたるDMRSコンフィギュレーションは、シングルシンボルのDMRSが使用される場合には4個までの直交DMRSポートをサポートし、ダブルシンボルのDMRSが使用される場合には8個までの直交DMRSポートをサポートする。コンフィギュレーションタイプ2に対応する第2の前方に載置されるDMRSコンフィギュレーションは、シングルシンボルのDMRSが使用される場合には6個までの直交DMRSポートと、ダブルシンボルのDMRSが使用される場合には12個までの直交ポートとのサポートを提供する。受信機の観点から、DMRSポートは、擬似コロケート(quasi-co-located)される。
【0049】
効果的には、前方に載置されたDMRSコンフィギュレーションは、シングルシンボルDMRSとダブルシンボルDMRSとの間のフレキシビリティを許容するよう設計されている。特に、コンフィギュレーションタイプ1及びコンフィギュレーションタイプ2は、DMRSに対するそれぞれのシンボルの最大長(例えば、maxLength=2)をサポートするだけでなく、より少数のシンボルをサポートするように工夫されている。これは、例えば、参照によりここに援用される“Multiplexing and channel coding (Release 15)”というタイルの3GPP技術仕様TS 38.212 v.15.5.0のセクション7.3.1.1.2から以下において再現されるコンフィギュレーションタイプ1(例えば、dmrs-Type=1)について見ることができる。このコンフィギュレーションタイプ1について、最大2シンボルのDMRSの場合、8個のDMRSポートをスケジューリングできるだけでなく、最大4個までのDMRSポートをスケジューリングすることもできる。
【表1】
このような前方に載置されたDMRSコンフィギュレーションによると、ダウンリンク制御情報(DCI)フォーマット0-1に含まれるアンテナポートフィールドは、前方に載置されたDMRSに使用されるDMRSポート(例えば、TS 38.212のTable 7.3.1.1.2-7の第3列を参照されたい)だけでなく、前方に載置されたDMRS(例えば、同じテーブルの第4列を参照されたい)として使用されるシンボル数(例えば、シングルシンボル又はダブルシンボル)を規定するインデックス値(例えば、同じテーブルの第1列を参照されたい)を搬送する。
【0050】
本開示の著者は、このような前方に載置されるDMRSコンフィギュレーションがフレキシブルなタイミングにより複数のPUSCH送信をスケジューリングするため、当該DCIフォーマット0-1の単一のアップリンクグラントを利用する際、実質的な技術的制約を生じさせうることを認識していた。
【0051】
例えば、単一のアップリンクグラントがフレキシブルなタイミングで2つのPUSCH送信をスケジューリングしていると仮定する。このとき、このような2つのPUSCH送信は、使用されるDMRSポートの個々の通知を必要とすることが一般的に理解される。単一のアンテナポートフィールドのみを含む単一のアップリンクグラントのため、使用される個々のDMRSポートを通知することは不可能である。むしろ、それぞれの前方に載置されるDMRSコンフィギュレーションに対して1つのDMRSポートを規定する1つのインデックス値を搬送することのみ可能である。従って、この通知されたDMRSポートが、フレキシブルなタイミングで2つのPUSCH送信の第1又は第2の送信に使用されるかの曖昧さが存在する。
【0052】
換言すると、本開示の著者らは、単一のアップリンクグラントのアンテナポートフィールドにおいて搬送される1つのインデックス値が複数のPUSCH送信の何れか1つに関連する曖昧さが存在することを認識していた。
【0053】
また、著者らは、フレキシブルなタイミングによる2つのPUSCH送信のスケジューリングが、PUSCH送信における前方に載置されたDMRSのマッピングに関する競合を招く可能性がある状況が生じうることを認識していた。
【0054】
例えば、単一のアップリンクグラントがフレキシブルなタイミングで、すなわち、異なる長さによる2つのPUSCH送信をスケジューリングしていると仮定する。このとき、このような2つのPUSCH送信がシングルシンボルとダブルシンボルとの双方のDMRSを含むことを必ずしも許容するとは限らないことが一般的に理解される。むしろ、PUSCH送信の長さは、そこで搬送可能なDMRSのためのシンボルの数に制約を課す。これは、単一のアップリンクグラントによって示されるDMRSのための前方に載置されたシンボルの数が、フレキシブルなタイミングによって2つのPUSCH送信の第1又は第2の送信に使用されるかの曖昧さを招き入れる。
【0055】
NR Rel.15では、PUSCHのための復調リファレンス信号は、参照によりここに援用される“Physical channels and modulation (Release 15)”というタイトルの3GPP技術仕様TS 38.211 v.15.5.0のセクション6.4.1.1に記載される。
【0056】
物理リソースへのマッピングについて、DMRSシンボルの位置はlによって与えられ、持続時間はl
dによって与えられる。ここで、例えば、l
dは、Table 6.4.1.1.3-3及び6.4.1.1.3-4によるPUSCHマッピングタイプAのスロットの最初のOFDMシンボルと、スロットのスケジューリングされたPUSCHリソースの最後のOFDMシンボルとの間の持続時間であるか、あるいは、l
dは、Table 6.4.1.1.3-3及び6.4.1.1.3-4によるPUSCHマッピングタイプBのスケジューリングされたPUSCHリソースの持続時間である。参照されるテーブルは以下に再現される。
【表2】
【表3】
【0057】
このようなPUSCHへのDMRSシンボルのマッピングによると、それはシングルシンボルDMRSがスケジューリングされるPUSCHリソースの何れかの持続時間に対して許容される一方、ダブルシンボルDMRSは、マッピングタイプAの場合には、スケジューリングされるPUSCHリソースの持続時間が4シンボル以上であるとき(Table 6.4.1.1.3-4のマッピングタイプAについて未規定のDRMS位置を生じさせるld<4を参照されたい)、及び、マッピングタイプBの場合には、スケジューリングされるPUSCHリソースの持続時間が5シンボル以上であるとき(Table 6.4.1.1.3-4のマッピングタイプAについて未規定のDMRS位置を生じさせるld<4及びld=4を参照されたい)にのみ許容される。
【0058】
換言すると、本開示の著者らは、単一のアップリンクグラントのアンテナポートフィールドにおいて搬送される1つのインデックス値が複数のPUSCH送信の何れか1つに関連する曖昧さが再び存在することを認識した。
【0059】
要約すると、例示的な実施例の本開示は、フレキシブルなタイミングによる物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)送信の割当てのためのサポートを改良し、そこで搬送される復調リファレンス信号(DMRS)を利用した正確なチャネル推定を可能にすることを容易にする。
【0060】
図4は、無線通信ネットワークにおけるユーザ装置(UE)410及び基地局(BS)460を含む例示的な通信システムを示す。そのような通信システムは、NR、LTE及び/又はUMTSなどの3GPPシステムであってもよい。例えば、図示のように、基地局(BS)は、gNB(gNodeB、例えば、NR gNB)又はeNB(eNodeB、例えば、LTE gNB)であってもよい。しかしながら、本開示は、これらの3GPPシステム又は他の何れかのシステムに限定されない。
【0061】
実施例及び例示的な実現形態が3GPPシステムのいくつかの用語を用いて説明されるが、本開示はまた他の何れかの通信システムと、特に何れかのセルラ、無線及び/又は移動システムに適用可能である。
【0062】
むしろ、本開示の基礎となる原理を明確かつ理解可能な方法で説明することができるように、多くの仮定がここでなされていることが留意されるべきである。しかしながら、これらの仮定は、例示の目的のための単なる具体例として理解されるべきであり、本開示の範囲を限定すべきでない。当業者は、以下の開示と請求項に記載されるような原理が、ここに明示的に記載されていない異なるシナリオ及び方法に適用可能であることを認識するであろう。
【0063】
移動端末は、LTE及びNRにおいてユーザ装置(UE)と呼ばれる。これは、無線電話、スマートフォン、タブレットコンピュータ又はユーザ装置の機能を備えたUSB(Universal Serial Bus)スティックなどの移動デバイスであってもよい。しかしながら、移動デバイスという用語はこれに限定されず、概して、中継はそのような移動デバイスの機能性を有してもよく、移動デバイスはまた中継として機能してもよい。
【0064】
基地局(BS)は、例えば、端末にサービスを提供するためのネットワークにおける異なるアンテナパネル又はラジオヘッドとインタフェースをとる、例えば、(中央)ベースバンドユニット及び異なる無線周波数ユニットなどの相互接続されるユニットのシステムの少なくとも一部を形成する。すなわち、基地局は、端末への無線アクセスを提供する。
【0065】
図に戻って参照して、ユーザ装置410は、図において別々の構成ブロックとして示される処理回路(又はプロセッサ)430と送信機/受信機(又は送受信機)420とを含む。同様に、基地局460は、図において別々の構成ブロックとして示される処理回路(又はプロセッサ)480と送信機/受信機(又は送受信機)470とを含む。ユーザ装置410の送信機/受信機420は、基地局460の送信機/受信機470と無線リンク450を介し通信結合される。
【0066】
図5及び
図6はそれぞれ、ユーザ装置410及び基地局460の構成ブロックの第1の汎用シナリオによる例示的な実現形態を示す。例示的な実現形態のユーザ装置410は、アップリンクグラント受信機520-a、時間領域リソース決定処理回路530-a、DMRS用シンボル数決定処理回路530-b、DMRSポート番号処理回路530-c、及びPUSCH送信送信機520-bを含む。
【0067】
同様に、例示的な実現形態の基地局460は、時間領域リソース決定処理回路680-a、DMRS用シンボル数決定処理回路680-b、DMRS用DMRSポート番号決定処理回路680-c、インデックス値決定処理回路680-d、アップリンクグラント送信機670-a、及びPUSCH送信受信機670-bを含む。
【0068】
本開示は、ユーザ装置410が複数の物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)送信を実行するという仮定により与えられる。例示的なユースケースでは、これらのPUSCH送信は、同じトランスポートブロックの繰り返しを搬送してもよく、それによって、最初のPUSCH送信と少なくとも1つの(以降の)PUSCH繰り返しとを含む複数のPUSCH繰り返しをもたらす。
【0069】
フレキシブルなタイミングによるPUSCH送信についてさえ、これは、同じトランスポートブロックの繰り返しを同じものが搬送することを妨げない。スケジューリングされたPUSCH送信が異なる長さを有する、すなわち、異なる個数のシンボルを占有する具体例を考える。そのときでさえ、変調符号化方式(MCS)が各PUSCH送信に対して適切に調整されている場合、PUSCH送信は同じトランスポートブロックの繰り返しを搬送することができる。
【0070】
にもかかわらず、本開示は、トランスポートブロックの繰り返しのみに限定されるものとして理解されるべきではない。このため、本開示は、概して、すなわち、そこで搬送されるトランスポートブロックに対する何れの制限もないPUSCH送信を指す。例えば、スケジューリングされたPUSCH送信がトランスポートブロックの繰り返し及びワンショット送信のために部分的に使用される場合、多くの代替的なユースケースがまた考えられる。
【0071】
図7を参照して、第1の汎用シナリオに従ってユーザ装置(UE)が複数のPUSCH送信を実行する、すなわち、ユーザ装置410がそこで搬送される前方に載置されたDMRSのための異なる数のシンボルを含まない複数のPUSCH送信を実行するシーケンス図が示される。
【0072】
ユーザ装置410が複数のPUSCH送信を実行することを確認すると、それは単一の(例えば、1つの)アップリンクグラントを受信する(例えば、
図7のステップ710を参照されたい)。当該アップリンクグラントは、複数のPUSCH送信をスケジューリングするのに適している。アップリンクグラントは、アップリンク上で、すなわち、物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)上で送信をスケジューリングしている基地局460から受信される。例えば、この受信動作は、
図5のULグラント受信機520-aによって実行されてもよい。
【0073】
ユーザ装置410は、インデックス値を備えるアンテナポートフィールドを含むアップリンクグラントを受信する。このインデックス値は、例えば、PUSCH送信が実行されるアンテナポートを通知するため、ユーザ装置410において多くの目的のために使用されてもよい。言い換えれば、このインデックス値は、アップリンクグラントによってスケジューリングされる複数のPUSCH送信に利用される。
【0074】
3GPPの用語に関して、アンテナポートフィールドを含む説明されたアップリンクグラントは、ダウンリンク制御情報(DCI)フォーマット0-1のシグナリングを意味しうる。DCIフォーマット0-1の網羅的な説明については、参照によりここに援用される3GPP技術仕様TS 38.212 v.15.5.0のセクション7.3.1.1.2を参照されたい。さらに、全てのPUSCH送信が番号0を備えた事前設定されたポートを排他的に利用するため、3GPPシステムにおけるダイナミックなアップリンクグラントを搬送するための他の(代替的な)フォーマット、すなわち、DCIフォーマット0-0は、アンテナポートフィールドを含まない。
【0075】
また、3GPPの用語に関して、アンテナポートフィールドを含む説明されたアップリンクグラントは、あるいは、ConfiguredGrantConfig情報要素(IE)のシグナリングを意味しうる。ConfiguredGrantConfig IEの網羅的な説明が、参照によりここに援用される“Radio Resource Control(RRC) protocol specification (Release 15)”というタイトルの3GPP技術仕様TS 38.331 v.15.5.0のセクション6.3.2においてなされている。ASN.1の記法から明らかなように、IEに対してオプショナルとして指定されるフィールド系列に含まれるため、ConfiguredGrantConfig IEの全てが必ずしもアンテナポートフィールドを含むとは限らない。
【0076】
受信したアップリンクグラントに基づいて、ユーザ装置410は、複数のPUSCH送信のために使用される時間領域リソースを決定する(例えば、
図7のステップ720を参照されたい)。一般に、各PUSCH送信に対して決定された時間領域リソースは、アップリンク送信のために指定された複数の連続したシンボルとして理解されるべきである。例えば、この判定動作は、時間領域リソース決定処理回路530-aによって実行されてもよい。
【0077】
より詳細には、決定された時間領域リソースは、アップリンクグラントでスケジューリングされているPUSCH送信の数(例えば、最大又は全体)を規定しており、複数のPUSCH送信のそれぞれの長さ(例えば、シンボル)を規定している。時間領域リソースは、ユーザ装置410による利用のために基地局460によって事前に割り当てられている。
【0078】
例示的な実現形態では、決定された時間領域リソースはまた、複数のPUSCH送信の少なくとも1つ、すなわち、最初又は全ての位置を規定してもよい。このような位置は、例えば、(相対的な)スロットオフセットと、スロット内のスタートを指定する(絶対的な)シンボル番号とに関して規定されてもよい。あるいは、そのような位置は、連続的なPUSCH送信の形式において、すなわち、先行するPUSCH送信の最後のシンボルの直後に後続するPUSCH送信の最初のシンボルが続く場合、(例えば、技術仕様において)推論されうる。
【0079】
にもかかわらず、本開示のコンテクストにおいて、ユーザ装置410が受信したアップリンクグラントに基づいて複数のPUSCH送信のために使用される時間領域リソースを(実際に)決定することができることは十分である。言い換えれば、本開示は、以下の例示的な実現形態の何れにも限定されない。
【0080】
他の例示的な実現形態では、ユーザ装置410は、無線リソース制御(RRC)設定テーブルを参照して、時間領域リソースを決定してもよい。特に、このRRC設定テーブルの特定の行に対する指示は、動的な又は設定されたアップリンクグラントを介して、すなわち、そのような動的な又は設定されたアップリンクグラントに含まれる時間領域リソース割当て領域からのインデックス値を参照して通知されてもよい。
【0081】
動的なアップリンクグラントの場合、この実現形態の機構は以下のように最も良く要約できる。
【0082】
ユーザ装置410は、PUSCH config情報要素IEをRRCシグナリングの形式で受信し、すなわち、PUSCH config IEは特定の帯域幅部分に適用可能である。そして、ユーザ装置410は、受信したPUSCH config IEにおいて搬送されるPUSCH時間領域リソース割当てリストIEによって規定されるテーブルを設定する。このテーブルは、PUSCHマッピングタイプを示す値、スロットオフセットを示す値K2、並びに開始及び長さインジケータを示す値SLIVをそれぞれ有する行を含む。その後、ユーザ装置410は、mの値で充填された時間領域リソース割当てを搬送するMACシグナリングの形式でDCIを受信し、ここで、mの値は行インデックスm+1をRRC設定テーブルに提供する。
【0083】
これにより、ユーザ装置410は、受信されたDCIを搬送するスロットの数、スロットオフセットを示す値K2、並びにRRC設定テーブルのインデックス付けされた行に含まれる開始及び長さインジケータを示す値SLIVに基づいて、少なくとも1つのPUSCH送信のための時間領域リソースを決定することができる。
【0084】
この例示的な実現形態の機構は、複数のPUSCH送信の数がユーザ装置410にどのように伝えられるかを(明示的には)規定しない。このため、機構に対する異なる改良が、現在積極的に議論されており、全てはユーザ装置410が複数のPUSCH送信のための時間領域リソースを(決定的に)特徴付けることを可能にすることを目的とする。
【0085】
例示的な実現形態の1つの改良では、DCIは時間領域リソース割当てフィールドを搬送するだけでなく、基地局460によってスケジューリングされているPUSCH送信の(総)数の(明示的)通知も搬送すると仮定される。
【0086】
PUSCH送信の数のこの通知によって、ユーザ装置410は、第1のPUSCH送信のための決定された時間領域リソースが、その(総)数が通知されたPUSCH送信の数に対応する全ての後続のPUSCH送信のための時間領域リソースに直接的に(連続的に)後続するという基礎になる仮定によって、それぞれの時間領域リソースを決定することができる。
【0087】
特に、ユーザ装置410は、RRC設定テーブルのインデックス付けされた行の同じパラメータを使用して、それらが時間領域で連続して配置されるように、最初のPUSCH送信の時間領域リソースだけでなく、後続する全てのPUSCH送信の時間領域リソースも決定してもよい。例えば、これは、全ての時間領域リソースが同じ長さのシンボルを有し、1つのスロット内又は複数のスロットにわたって連続的に配置されることを意味する。
【0088】
例示的な実現形態の他の改良では、PUSCH config情報要素IEは、単一のPUSCH送信のための時間領域リソース割当てだけでなく、基地局460によってスケジューリングされる後続の全てのPUSCH送信のためのそのような割当ても搬送すると仮定される。
【0089】
このような時間領域リソース割当てによると、ユーザ装置410は、例えば、RRC設定テーブルに含まれる個別の時間領域リソース割当ての数からPUSCH送信の(総)数を推論することができる。そして、インデックスを介して、ユーザ装置410は、RRC設定テーブルのインデックス付けされた行を参照して、PUSCH送信の(総)数を推論し、同じ送信のための時間領域リソースを決定することができる。
【0090】
より詳細には、RRC設定テーブルのインデックス付けされた行は、1つのスロット内又は複数のスロットにわたって配置される個別の時間領域リソースに対応する複数のSLIV値を含むことができる。各SLIV値はシンボルに関する時間領域リソースの開始及び長さを示しているため、時間領域リソースが時間領域において連続的に配置される必要はない。むしろ、各時間領域リソースの開始及び長さは独立に設定されてもよい。
【0091】
例示的な実現形態のさらなる改良では、ユーザ装置410は、時間領域リソースを決定する際、基地局460から通知される時間領域リソース割当てをさらに(能動的に)適応させることが仮定される。そのような適応化は、基礎となるスロットフォーマット(UL/DL)の動的な再設定から生じうる副作用を処理(又は対処)するために必要となりうる。
【0092】
換言すると、上述した全ての機構は、RRCを介し(事前に)セミスタティックに設定される時間領域リソース割当てに基づく。また、予め考えられる全てのスロットフォーマットを反映させることはできない。従って、動的に通知されるスロットフォーマットの変更は、セミスタティックに設定された時間領域リソース割当ての適応化、すなわち、(実際に)PUSCH送信のために利用可能な時間領域リソースを決定する際に必要としうる。
【0093】
競合の1つの可能性は、ULからDLに変更するスロットのシンボルを指定する、変更されたスロットフォーマットのシグナリングから生じうる。このシンボルが通知された時間領域リソース割当ての一部として使用されるように以前に意図されていた場合、ULからDLへのそれの指定された変更は、ユーザ装置側で処理(又は対処)された競合をもたらすことになる。
【0094】
このような競合は、決定された時間領域リソースがスロットの新たに指定されたULシンボルのみを占有するように、通知された時間領域リソース割当てをユーザ装置がシフトすることによって解決されてもよい。
【0095】
競合の他の可能性は、ULとしてスロットのより少ないシンボルを指定し、DLとしてより多くのシンボルを指定する変更されたスロットフォーマットのシグナリングから生じうる。そして、個々の時間領域リソース割当てがスロットフォーマットの変更によって影響を受けない場合でも、通知された時間領域リソース割当てが複数のスロットにわたって分散される状況が起こりうる。特に、単一のPUSCH送信に関連するシグナリングされた時間領域リソース割当てが複数のスロットにわたって分散される(スロット境界をクロスする)ケースでは、スロット境界をクロスするPUSCH送信が許可されていないため、これは、ユーザ装置側において再処理(又は対処)される必要がある競合をもたらすことになる。
【0096】
このような競合は、スロット境界での影響を受けたPUSCH送信を、もはやスロット境界を横切らない2つの(連続する)PUSCH送信にセグメント化するユーザ装置によって解決されてもよい。
【0097】
特に、このセグメント化のため、ユーザ装置410は、アップリンクグラントによってスケジューリングされたものより多数のPUSCH送信を送信しなければならない。
【0098】
例示のため、ユーザ装置410が3つのPUSCH送信をスケジューリングしているアップリンクグラントを受信すると仮定する。これらのPUSCH送信の1つがスロット境界のクロスによってセグメント化される場合、当該1つの影響を受けたPUSCH送信は、実際には2つのPUSCH送信、すなわち、スロット境界の前のセグメントのための1つのPUSCH送信と、スロット境界の後のセグメントのためのさらなる1つのPUSCH送信とをもたらす。そして、受信されたアップリンクグラントは、ユーザ装置410に4つのPUSCH送信の総数について時間領域リソースを決定させることになる。
【0099】
要約すると、ユーザ装置410が受信したアップリンクグラントに基づいて複数のPUSCH送信に使用される時間領域リソースを決定することを可能にする複数の想定可能な実現形態が存在する。にもかかわらず、本開示は、これらの例示的な実現形態の何れかに限定されるものとして理解されるべきではない。
【0100】
受信したアップリンクグラントに基づいて(おそらくより多数の)PUSCH送信のための時間領域リソースを決定した後、ユーザ装置410は、それらの後続の送信のためにPUSCH送信を構成する。各PUSCH送信は、PUSCH送信のコヒーレント復調を可能にするため、少なくとも1つの前方に載置される復調リファレンス信号(DMRS)を含む。
【0101】
このコンテクストにおいて、ユーザ装置410は、各PUSCH送信の前方に載置されるDMRSに使用されるシンボル(例えば、シングルシンボル又はダブルシンボル)の数を決定する(例えば、
図7のステップ730を参照されたい)。このため、ユーザ装置410は、単一アップリンクグラントのアンテナポートフィールドにおいて搬送される受信されたインデックス値に基づいてシンボルの数を決定する。例えば、この判定動作は、DMRS用シンボル数決定処理回路530-bによって実行されてもよい。
【0102】
本開示は前方に載置されるDMRの各々に対して異なる数のシンボルが使用されることが許容される状況に着目している事実が強調される。すなわち、本開示は、シングルシンボルDMRSのみが前方に載置されるDMRSとして使用可能である状況でなく、代わりにシングルシンボルとダブルシンボルとの双方のDMRSが前方に載置されるDMRSとして利用可能である(許容される)状況を考慮する。
【0103】
一般に、シングルシンボルDMRSと比較するとき、ダブルシンボルDMRSは実行されるチャネル推定のより高い精度を可能にすることが理解される。これは、PUSCH送信のコヒーレント復調に対してより良い結果を達成することを容易にする。特に、ダブルシンボルDMRSは、高い時間バリアント及び/又は周波数選択無線チャネルに対処する動機付けによって導入されてきた。さらに、ダブルシンボルDMRSはまた、設定されたグラントによってスケジューリングされるPUSCH送信の優れた検出結果、すなわち、誤検出の回避を提供するよう認識されている。
【0104】
にもかかわらず、前方に載置されるDMRSのためのそのようなより多数のシンボルの使用は、PUSCH送信毎のスループットの低下を犠牲にすることになる。PUSCH送信がある長さでスケジューリングされる場合、ダブルシンボルDMRSを使用するか否かの判断は、トランスポートブロックの形式でペイロードを搬送することが可能なシンボルを減少させうる。従って、この判断は基地局に任され、すなわち、所与の無線チャネル状態の下で、ユーザ装置がPUSCH送信のためにダブルシンボルDMRSを使用する必要があるか、又は、同じPUSCH送信のためにシングルシンボルDMRSを使用するだけで十分であるかを判断することは基地局に任される。
【0105】
ユーザ装置410が特定のPUSCH送信についてダブルシンボルDMRSを使用するか、又は、シングルシンボルDMRSを使用するかを実際に知るまでには、2つの異なるステップがある。
【0106】
第1のステップにおいて、ユーザ装置410には、異なる数のシンボルの使用がPUSCH送信に対して(一般的に)許容されているか否かを示す通知がシグナリングされる。この通知は、各PUSCH送信に含まれる前方に載置されるDMRSとして使用されるシンボルの(実際の)数を決定するときに以降に使用される。
【0107】
例えば、この通知は、全ての以降のPUSCH送信に対してダブルシンボル又はシングルシンボルDMRSの何れか一方を使用することができるように、ユーザ装置410を(例えば、“Yes”の場合)設定することができる。言い換えれば、この設定は、PUSCH送信のためのダブルシンボルDMRSの(全体的な)利用可能性を単に規定する。それは、ダブルシンボルDMRSが実際に使用されることを必要としない。この具体例に加えて、当該通知は、PUSCH送信に対してシングルシンボルDMRSのみを使用することができるように、ユーザ装置410を(例えば、“No”の場合)設定してもよい。
【0108】
第2のステップにおいて、ユーザ装置は、複数のPUSCH送信の前方に載置されるDMRSのそれぞれに対して、使用されるシンボルの(実際の)数を決定する。この決定は、受信したアップリンクグラントに含まれるアンテナポートフィールドにおいて搬送されるインデックス値に基づく。これに関して、インデックス値は受信したアップリンクグラントにおいて搬送されるため、それは、PUSCH送信のそれぞれに直接的にリンクされる。
【0109】
例示的な実現形態では、ユーザ装置410に、前方に載置されるDMRSとして使用されることが許可されるシンボルの最大数を規定する設定が提供される。シンボルの最大数が2である場合、ダブルシンボルDMRS又はシングルシンボルDMRSの何れか一方の利用が許可される。
【0110】
他の例示的な実現形態では、ユーザ装置410は、複数のPUSCH送信のそれぞれの前方に載置されるDMRSに使用されるシンボルの数を決定する。このため、ユーザ装置410は、シンボル最大数のそれの設定を参照し、これに基づいて、例えば、maxLength=2である場合、上述したように、TS 38.212 v.15.5.0のTable 7.3.1.1.2-7などの対応するテーブルを選択する。そして、ユーザ装置410は、アップリンクグラントのアンテナポートフィールドから受信したインデックス値を使用して、選択されたテーブルの対応するインデックス付けされた行を決定し、そして、このインデックス付けされた行の第4列から、複数のPUSCH送信の前方に載置されるDMRSの各々に対して使用されるシンボルの数を抽出する。
【0111】
ここで、本開示は、PUSCH送信の数が異なる長さを有する状況、すなわち、アップリンクグラントに基づいて決定された時間領域リソースが複数のPUSCH送信の少なくとも2つについて異なる長さを規定している状況に着目している事実がここで強調される。
【0112】
この状態の下、複数のPUSCH送信のスケジューリングの正しい機能はもはや確保できないことが認識されている。むしろ、決定されたアップリンクリソースが異なる長さのPUSCH送信を規定する場合、それは個々のPUSCH送信を区別しないため、決定された(単一の)数のシンボルが、異なる長さを有する(複数の)PUSCH送信の各々に対するDMRSの使用を規定するのに適していることは保証することができない。
【0113】
例示的な実現形態では、ユーザ装置410は、決定された(単一の)数のシンボルを使用して、例えば、上述したように、スロット内周波数ホッピングが不可である場合、PUSCHマッピングのための対応するテーブルと、TS 38.211 v.15.5.0のTable 6.4.1.1.3-3の“1”の決定されたシンボル数と、スロット内周波数ホッピングが不可である場合、TS 38.211 v.15.5.0のTable 6.4.1.1.3-4の“2”の決定されたシンボル数とを選択する。これらのテーブルから、ユーザ装置410は、各PUSCHにおけるDMRSの位置を推定する。
【0114】
これらのPUSCH送信が同じ(単一の)長さを有さず、2つの異なる長さを有するとすぐに、DMRSのマッピング、すなわち、それぞれのPUSCH送信におけるその位置が未規定(又は、未指定、非準拠)である状況が生じうる。
【0115】
これは、PUSCH送信の長さ(又は持続時間)(上記テーブルの第1列)がPUSCH送信におけるDMRSの位置を決定している(上記テーブルの第2列から第9列)という観察から直接得られる。そして、PUSCH送信のより短い長さ(又は持続時間)に対して、ダブルシンボルDMRSの特定のマッピングは規定されない。そして、(単一の)インデックス値と(複数の)異なる長さのPUSCH送信との間の曖昧さは、最悪の場合、異なる長さのPUSCH送信に対するDMRSの未規定(又は未指定、非準拠)のマッピングをもたらしうる。
【0116】
これから、異なる数のシンボル(又はダブルシンボル)DMRSが許容され、スケジューリングされたPUSCH送信が異なる長さを有するという状態下において、複数のPUSCH送信のスケジューリングの正しい機能が確保できないことが認識されうる。
【0117】
複数のPUSCH送信のスケジューリングの正しい機能を確保するため、ユーザ装置410は、受信したアップリンクグラントの時間領域リソースと同じもの(決定された)又は一部を使用して、同じ(規定された)又はより少数のPUSCH送信を送信する(例えば、
図7の740を参照されたい)。具体的には、この送信動作は、構成される少なくとも1つの前方に載置されるDMRSの何れもが(複数の)異なる数のシンボルを使用しないように実行される。例えば、この送信動作は、PUSCH送信送信機520-bによって実行されてもよい。
【0118】
複数のPUSCH送信が異なる長さを有する状況への本開示の着目によってさえ、ユーザ装置410が、構成される少なくとも1つの前方に載置されるDMRSの何れにもついても、決定された異なる数のシンボルが使用されないという制約によって、同数又はより少数のPUSCH送信を送信することによって、PUSCHのスケジューリングの正しい機能が確保できない状況を解決することが、第1の汎用シナリオの解決策である。
【0119】
言い換えれば、ユーザ装置は、異なる数のシンボルが前方に載置されるDMRSの各々に対して使用されることが許容され、受信したアップリンクグラントが同じ目的によって、すなわち、異なる数のシンボルによるDMRSの更なる使用(例えば、TS 38.212 v.15.5.0のTable 7.3.1.1.2-7のmaxLength=2に明示的に起因するユーザ装置)を許容するため処理される状態の下でユーザ装置が動作している代わりに、ユーザ装置410が異なる数のシンボルを使用する前方に載置されるDMRSを含まないPUSCH送信のみを送信することが明示的に必要とされる。これにより、基地局からの(単一の)アップリンクグラントシグナリングと(複数の)PUSCH送信の対応する送信との間の曖昧さが解決できる。
【0120】
例示的な実施例では、ユーザ装置410は、複数のPUSCH送信の全ての異なる長さに基づいて、少なくとも1つの前方に載置されるDMRSのそれぞれに対して使用されるシンボルの数を決定する。例えば、これは、ユーザ装置410が受信したインデックス値に基づいてシンボルの(単一の)数を決定するだけでなく、さらに、異なる長さのPUSCH送信へのDMRSの未規定(又は未指定、非準拠)のマッピングを回避するため、異なる長さのPUSCH送信のそれぞれに対して必要とされるシンボルの(例えば、最大)数と当該(単一の)数とを比較してもよい。当該比較が競合を示す場合、ユーザ装置410は、複数のPUSCH送信の全ての異なる長さに基づいて、(現在)使用されるシンボルの数を再決定する必要がある。
【0121】
上記説明は、ユーザ装置410の観点から与えられた。しかしながら、これは、本開示に対する限定として理解されるべきではない。基地局460は、ここに開示される第1の汎用シナリオを等しく実行する。
【0122】
再び、基地局460が複数の物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)送信をスケジューリングするという仮定に着目する。例示的なユースケースでは、これらのPUSCH送信は同じトランスポートブロックの繰り返しを搬送してもよく、それによって、最初のPUSCH送信と少なくとも1つの(後続する)PUSCH繰り返しとを含む複数のPUSCH繰り返しをもたらす。
【0123】
図8を参照して、第1の汎用シナリオ、すなわち、基地局460がそこに搬送される前方に載置されるDMRSに対する異なる数のシンボルを含まない複数のPUSCH送信を受信する場合により複数のPUSCH送信を受信する基地局(BS)のシーケンス図が示される。
【0124】
このコンテクストにおいて、基地局460は、時間領域リソースを決定し(例えば、
図8のステップ810を参照されたい)、決定された時間領域リソースは、複数のPUSCH送信の数と、当該複数のPUSCH送信の各々の長さとを規定する。例えば、この判定動作は、時間領域リソース決定処理回路680-aによって実行されてもよい。
【0125】
基地局460は、複数のPUSCH送信に含まれる少なくとも1つの前方に載置されるDMRSの各々に使用されるシンボルの数を決定し(例えば、
図8のステップ820を参照されたい)、決定されたシンボルの数は、より少数及びより多数のシンボルの一方である。例えば、この判定動作は、DMRS用シンボル数決定処理回路680-bによって実行されてもよい。
【0126】
複数のPUSCH送信の少なくとも2つが異なる長さを有し、かつ、複数のPUSCH送信の当該少なくとも2つの一方が、少なくとも1つの前方に載置されるDMRSのそれぞれについてより多数のシンボルを含むことができない場合、基地局460は、含まれる少なくとも1つの前方に載置されるDMRSのそれぞれについて使用される決定されたシンボルの数からのより少数のシンボルに関連するインデックス値を決定する(再び、
図8のステップ820を参照されたい)。例えば、この判定動作は、インデックス値決定処理回路680-dによって実行されてもよい。
【0127】
その後、基地局460は、複数のPUSCH送信に対して決定された時間領域リソースに基づいて単一のアップリンクグラントを送信し(例えば、
図8のステップ830を参照されたい)、単一のアップリンクグラントは、複数のPUSCH送信に対して使用される決定されたインデックス値を備えるアンテナポートフィールドを含む。例えば、この送信動作は、アップリンクグラント送信機670-aによって実行されてもよい。
【0128】
そして、基地局460は、決定された時間領域リソースを使用して複数のPUSCH送信を受信し(例えば、
図8のステップ840を参照されたい)、複数のPUSCH送信のそれぞれは、少なくとも1つの前方に載置される復調リファレンス信号(DMRS)を含む。
【0129】
簡単化のため、基地局の動作はかなり短く維持される。しかしながら、これは、限定として理解されるべきではない。むしろ、当業者は、ユーザ装置について明示的に説明したものと同じ又は同様の検討が、基地局の動作において、すなわち、基地局が単一のアップリンクグラントを用いて複数のPUSCH送信をスケジューリングしているとき、等しく適用されることを容易に理解するであろう。
【0130】
また、ここでは複数のPUSCH送信のスケジューリングの正しい機能がもはや確保できないことが認識された。
【0131】
従って、基地局460が含まれる少なくとも1つの前方に載置されるDMRSのそれぞれに使用される決定された数のシンボルからのより少数のシンボルに関連するインデックス値を決定する際、この状況(PUSCHのスケジューリングの正しい機能が確保できない場合)を解決することが、第1の汎用シナリオの解決策である。
【0132】
これにより、基地局460は、含まれる少なくとも1つの前方に載置されるDMRSの何れに対しても、決定された異なる数のシンボルが使用されないという制約によって、同数又はより少数のPUSCH送信を受信することが確保できる。
【0133】
第1の例示的な実現形態
以下の第1の例示的な実現形態は、第1の汎用シナリオ、すなわち、ユーザ装置410がそこに搬送される前方に載置されるDMRSに対して異なる数のシンボルを含まない複数のPUSCH送信を実行する場合によるユーザ装置410の動作のより詳細な説明を与えるために提供される。第1の汎用機構の第1の例示的な実現形態による複数のPUSCH送信を実行するユーザ装置410のシーケンス図を示す
図9が参照される。
【0134】
この説明は、前方に載置されるDMRSの各々に対して異なる数のシンボル(例えば、maxLength=2)が使用されることが許容される仮定によって与えられる。言い換えれば、本開示は、シングルシンボルDMRSのみが前方に載置されるDMRSとして利用可能である(許容される)状況を考慮せず、代わりに、シングルシンボル及びダブルシンボルDMRSの双方が前方に載置されるDMRSとして利用可能である(許容される)状況を考慮する。
【0135】
ユーザ装置410が複数のPUSCH送信を実行することを確認すると、それは、単一の(例えば、1つの)アップリンクグラントを受信する(例えば、
図9のステップ910を参照されたい)。アップリンクグラントは、複数のPUSCH送信をスケジューリングするため搬送される。アップリンクグラントは、アップリンク上で、すなわち、物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)上で送信をスケジューリングしている基地局460から受信される。
【0136】
受信したアップリンクグラントに基づいて、ユーザ装置410は、複数のPUSCH送信に対して使用される時間領域リソースを決定する(例えば、
図9のステップ920を参照されたい)。一般に、各PUSCH送信に対して決定された時間領域リソースは、アップリンク送信のために指定された複数の連続したシンボルとして理解されるべきである。
【0137】
本開示は、スケジューリングされた複数のPUSCH送信が異なる長さを有する状況、すなわち、アップリンクグラントに基づいて決定された時間領域リソースが、複数のPUSCH送信の少なくとも2つについて異なる長さを規定している状況に再び着目している。
【0138】
このコンテクストでは、ユーザ装置410は、各PUSCH送信の前方に載置されるDMRSに対して使用されるシンボルの数(例えば、シングルシンボル又はダブルシンボル)を決定する(例えば、
図9のステップ930を参照されたい)。このため、ユーザ装置410は、単一のアップリンクグラントのアンテナポートフィールドにおいて搬送される受信されたインデックス値に基づいてシンボルの数を決定する。
【0139】
このため、ユーザ装置410は、例示的には、最大数のシンボルのそれの設定を参照し、それに基づいて、対応するテーブル、例えば、上述のようにmaxLength=2の本例では、TS 38.212 v.15.5.0のTable 7.3.1.1.2-7を選択する。そして、ユーザ装置410は、アップリンクグラントのアンテナポートフィールドから受信したインデックス値を使用して、選択されたテーブルの対応するインデックス付けされた行を決定し、そして、このインデックス付けされた行の第4列から、複数のPUSCH送信の前方に載置されるDMRSのそれぞれに使用されるシンボルの数を抽出する。
【0140】
その後、ユーザ装置は、複数のPUSCH送信の少なくとも2つの一方が、少なくとも1つの前方に載置されるDMRSのそれぞれについて、より多数のシンボルを含むことができないかを確認する(例えば、
図9のステップ940を参照されたい)。
【0141】
このため、ユーザ装置410は、決定された(単一の)シンボル数を使用して、上述したように、PUSCHマッピングのための対応するテーブルと、例えば、スロット内周波数ホッピングが不可とされる場合、TS 38.211 v.15.5.0のTable 6.4.1.1.3-3の“1”の決定されたシンボル数と、スロット内周波数ホッピングが不可とされる場合、TS 38.211 v.15.5.0のTable 6.4.1.1.3-4の“2”の決定されたシンボル数とを選択する。これらのテーブルから、ユーザ装置410は、それぞれのPUSCHにおけるDMRSの位置を推定する。
【0142】
特に、ユーザ装置410は、各PUSCH送信(上記のテーブルの第1列)の異なる長さ(又は持続時間)について、PUSCH送信(上記のテーブルの第2~9列)におけるDMRSのマッピング又は位置が規定されているか(ステップ940における“no”の場合)、又は未規定であるか(ステップ940における“yes”の場合)を判定する。この判定動作は、ダブルシンボルDMRSの特定のマッピングがPUSCH送信のより短い長さ(又は持続時間)に対して未規定(又は未指定、非準拠)であるという一般的な理解に基づく。
【0143】
DMRSに対する決定されたシンボルの数がDMRSの未規定(ステップ940における“yes”の場合)のマッピング(又は位置)における複数のPUSCH送信の少なくとも1つに対する結果として生じうると確認すると、ユーザ装置は、複数のPUSCH送信の全てに対して、より少数のシンボル(シングルシンボルDMRS)を備える少なくとも1つの前方に載置されるDMRSを仮選択する(
図9には明示的に示さない)。しかしながら、より少数のシンボルのこの仮選択は、使用されるDMRSポートの変更を伴う可能性があるため、確認される必要がある。
【0144】
この理由のため、ユーザ装置410は、複数のPUSCH送信の全ての少なくとも1つの前方に載置されるDMRSに対して使用される仮選択されたより少数のシンボルと共に同じDMRSポートが利用できないか確認する(例えば、
図9のステップ950を参照されたい)。言い換えれば、アンテナポートフィールドにおいて搬送されるインデックス値は、DMRSのシンボル数だけでなく、全てのPUSCH送信に使用されるDMRSポートも決定する。また、競合を回避するため、仮選択されたシンボルがまた、インデックス値に基づいて決定される同じDMRSポートに利用可能であることが保証される必要がある。
【0145】
このため、ユーザ装置410は、対応して選択されたテーブル、maxLength=2の本ケースでは再び上述されるように、TS 38.212 v.15.5.0のTable 7.3.1.1.2-7を例示的に参照する。このテーブルから、ユーザ装置410は、受信したアップリンクグラントのアンテナポートフィールドにおいて搬送されるインデックス値(例えば、同じテーブルの第1列を参照されたい)により通知されるDMRSポート(例えば、同じテーブルの第3列を参照されたい)を決定する。その後、ユーザ装置は、仮選択されたより少数のシンボル(シングルシンボルDMRS)がまた同じDMRSポート(同じテーブルの第2~5行のDMRSポート0~3を参照されたい)、すなわち、同じDMRSポート番号と共に利用可能であるか確認する。
【0146】
当該確認が肯定的である場合(ステップ950における“yes”の場合)、ユーザ装置410は、異なるより少数のシンボルが選択されたとしても、当該より少数のシンボルが、アップリンクグラントを介して通知され、基地局460がPUSCH送信を受信することを予想する同じDMRSポート上の複数のPUSCH送信の全ての前方に載置されるDMRSのために利用可能であることを確認した。
【0147】
これに関して、少なくとも1つの前方に載置されるDMRSを選択する際、ユーザ装置410は、
・より少数のシンボルが使用され、
・同じDMRSポート番号が使用されるように、
複数のPUSCH送信の全てに対して、少なくとも1つの前方に載置されるDMRSを選択する。ここで、少なくとも1つの前方に載置されるDMRSの全てに対して使用されるDMRSポート番号は、受信したインデックス値に関連付けされるDMRSポート番号と同じである。
【0148】
【0149】
例えば、TS 38.212 v.15.5.0のTable 7.3.1.1.2-7によると、2シンボルの最大長によるDMRSコンフィギュレーションタイプのアンテナポートマッピングに対して、2シンボル長DMRSに関連付けされるインデックス値4,5,6又は7の何れかが通知される場合、1シンボル長DMRSに関連付けされ、使用可能である対応する可能なインデックスはそれぞれ、0,1,2又は3である。
【0150】
さらに、当該確認が否定的である場合(ステップ950における“no”の場合)、ユーザ装置410は、仮選択された異なるより少数のシンボルが使用できないことを確認している。この仮選択されたより少数のシンボルは、インデックス値に基づいて決定されるDMRSポートと同一のDMRSポートを介して使用することはできない。言い換えれば、複数のPUSCH送信に対して、これは異なるDMRSポートが使用されることを必要とする。
【0151】
すなわち、アップリンクグラントを介して通知され、基地局460がPUSCH送信を受信することを予想するDMRSポートは、DMRSのために仮選択されたより少数のシンボルと共には使用することができない。
【0152】
これに関して、少なくとも1つの前方に載置されるDMRSを選択する際、ユーザ装置410は、
・少なくとも1つの前方に載置されるDMRSのそれぞれに対するより多数のシンボルを含むことができず、
・受信したインデックス値と関連付けされるDMRSポート番号と同じDMRSポート番号を使用できない、
複数のPUSCH送信からの少なくとも1つのPUSCH送信を省く(例えば、
図9のステップ970を参照されたい)。
【0153】
そして、ユーザ装置410は、省略されない複数のPUSCH送信の残りに対して、より多数のシンボル及び同じDMRSポート番号が使用されるように、より少数のPUSCH送信を送信する(例えば、
図9のステップ980を参照されたい)。
【0154】
要約すると、ユーザ装置410は、受信したアップリンクグラントに基づいて決定された同じもの(決定された)又は一部を使用して、同数(ステップ950における“yes”の場合を参照されたい)又はより少数(ステップ950における“no”の場合を参照されたい)のPUSCH送信を送信する。特にこの送信は、少なくとも1つの前方に載置されるDMRSが(複数の)異なる数のシンボルを使用しないように実行される。
【0155】
第1の例示的な実現形態の上記説明は、ユーザ装置410の観点から与えられた。しかしながら、これは、本開示の限定として理解されるものでない。基地局460は、ここに開示された第1の例示的な実現形態を等しく実行し、すなわち、基地局460がそこで搬送される前方に載置されるDMRSに対する異なる数のシンボルを含まない複数のPUSCH送信を受信する。
【0156】
第1の汎用機構の第1の例示的な実現形態により複数のPUSCH送信をスケジューリングする基地局460のシーケンス図を示す
図10が参照される。例示的なユースケースでは、これらのPUSCH送信は、同じトランスポートブロックの繰り返しを搬送してもよく、これにより、最初のPUSCH送信と少なくとも1つの(以降の)PUSCH送信とを含む複数のPUSCH繰り返しを生じさせる。
【0157】
このコンテクストにおいて、基地局460は時間領域リソースを決定し(例えば、
図10のステップ1010を参照されたい)、当該時間領域リソースは、複数のPUSCH送信の数と、当該複数のPUSCH送信のそれぞれの長さとを規定する。
【0158】
本開示は、スケジューリングされた複数のPUSCH送信が異なる長さを有する状況、すなわち、時間領域リソースが複数のPUSCH送信の少なくとも2つに対して異なる長さを規定する状況に再び着目する。
【0159】
基地局460は、複数のPUSCH送信に含まれる少なくとも1つの前方に載置されるDMRSのそれぞれに対して使用されるシンボルの数を決定し(例えば、
図10のステップ1020を参照されたい)、決定されたシンボルの数はより少数及びより多数のシンボルの一方である。
【0160】
そして、基地局460は、PUSCH送信の数の一方は少なくとも1つの前方に載置されるDMRSのそれぞれに対するより多数のシンボルを含むことができないか確認する(例えば、
図10のステップ1030を参照されたい)。
【0161】
このため、基地局460は、決定されたシンボルの(単一の)数を利用し、PUSCHマッピングの対応するテーブルと、例えば、上述したように、スロット内周波数ホッピングが不可である場合、TS 38.211 v.15.5.0のTable 6.4.1.1.3-3の“1”の決定されたシンボルの数と、スロット内周波数ホッピングが不可である場合、TS 38.211 v.15.5.0の“2”の決定されたシンボルの数とを選択する。これらのテーブルから、ユーザ装置410は、各PUSCHにおけるDMRSの位置を推定する。
【0162】
特に、基地局460は、各PUSCH送信の異なる長さ(又は持続時間)について(上記のテーブルの第1列)、PUSCH送信におけるDMRSのマッピング又は位置(上記のテーブルの第2~9列)が規定されているか(ステップ1030における“no”の場合)又は未規定であるか(ステップ1030における“yes”の場合)を判定する。この判定動作は、ダブルシンボルDMRSの特定のマッピングが、PUSCH送信のより短い長さ(又は持続時間)について未規定(又は未指定、非準拠)であるという一般的な理解に基づく。
【0163】
DMRSに対して決定されたシンボルの数が、DMRSの未規定のマッピング(又は位置)(ステップ1030における“yes”の場合)における複数のPUSCHの少なくとも1つに対して生じると確認すると、基地局460は、複数のPUSCH送の全てに対して、より少数のシンボル(シングルシンボルDMRS)を備える少なくとも1つの前方に載置されるDMRSを選択する(
図10には明示的に示されない)。
【0164】
DMRSに対して決定されたシンボルの数が、DMRSの規定されたマッピング(又は位置)(ステップ1030における“no”の場合)における複数のPUSCHの全てに対して生じると確認すると、基地局460は、複数のPUSCH送の全てに対して、より多数のシンボル(シングルシンボルDMRS)を備える少なくとも1つの前方に載置されるDMRSを選択する(
図10には明示的に示されない)。
【0165】
そして、基地局460は、複数のPUSCH送信の全てにおいて、すなわち、少なくとも1つの前方に載置されるDMRSの各々に対して使用されるより少数のシンボルに関連するインデックス値(例えば、
図10のステップ1040を参照されたい)、又は、より多数のシンボルに関連するインデックス値(例えば、
図10のステップ1050を参照されたい)を決定する。決定されたインデックス値はまた、同じDMRSポートに関連付けされる。
【0166】
その後、基地局460は、複数のPUSCH送信に対して決定された時間領域リソースに基づいて単一のアップリンクグラントを送信し(例えば、
図10のステップ1060を参照されたい)、単一のアップリンクグラントは、複数のPUSCH送信に使用される決定されたインデックス値を備えるアンテナポートフィールドを含む。
【0167】
また、基地局460は、決定された時間領域リソースを使用して複数のPUSCH送信を受信し(例えば、
図10のステップ1070を参照されたい)、複数のPUSCH送信のそれぞれは、少なくとも1つの前方に載置される復調リファレンス信号(DMRS)を含む。
【0168】
簡単化のため、基地局の動作はかなり短く維持される。しかしながら、これは限定として理解されるべきではない。むしろ、当業者は、ユーザ装置について明示的に説明されるものと同一又は同様の検討が、基地局の動作において、すなわち、基地局が単一のアップリンクグラントによって複数のPUSCH送信をスケジューリングしているとき、等しく適用されることを容易に理解するであろう。
【0169】
第2の汎用シナリオ
ここで
図14を参照して、第2の汎用シナリオによる複数のPUSCH送信を実行するユーザ装置(UE)のシーケンス図が示され、すなわち、ユーザ装置410は、そこで搬送される前方に載置されるDMRSに対して異なる数のシンボルを含みうる複数のPUSCH送信を実行するが、その何れに対しても異なるDMRSポート番号は使用されない。
【0170】
一般的な理解によると、DMRSポートは、複数のPUSCH送信の送受信動作に対して一貫して使用される必要がある。換言すれば、PUSCH送信の前方に載置されるDMRSは、アップリンクグラントを介して通知され、受信が予想される一貫したDMRSポート(例えば、同じDMRSポート番号)を使用する必要がある。そのような一貫性がない場合、そこに含まれるDMRSは正確なチャネル推定と、従って受信側のコヒーレントな復調に寄与しえないため、複数のPUSCH送信の受信は成功しないであろう。
【0171】
このため、第2の汎用シナリオは、複数のPUSCH送信が異なる長さによりスケジューリングされ、DMRSに対する異なる数のシンボル(例えば、シングルシンボル又はダブルシンボルDMRS)が、そこで搬送される前方に載置されるDMRSに対して許容される場合に対して、このような不一致を回避することを容易にする。
【0172】
ユーザ装置410が複数のPUSCH送信を実行することを確認すると、それは、単一の(例えば、1つの)アップリンクグラントを受信する(例えば、
図14のステップ1410を参照されたい)。アップリンクグラントは、複数のPUSCH送信をスケジューリングするのに適している。アップリンクグラントは、アップリンク上で、すなわち、物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)上で送信をスケジューリングしている基地局460から受信される。例えば、この受信動作は、
図5のULグラント受信機520-aによって実行されてもよい。
【0173】
ユーザ装置410は、インデックス値を備えるアンテナポートフィールドを含むアップリンクグラントを受信する。このインデックス値は、例えば、PUSCH送信が実行されるアンテナポートを通知するため、ユーザ装置410における多くの目的のために使用されてもよい。言い換えれば、このインデックス値は、アップリンクグラントによってスケジューリングされる複数のPUSCH送信のために使用される。
【0174】
3GPPの用語に関して、アンテナポートフィールドを含む説明されたアップリンクグラントは、ダウンリンク制御情報(DCI)フォーマット0-1のシグナリングを意味しうる。DCIフォーマット0-1の網羅的な説明について、参照によりここに援用される3GPP技術仕様TS 38.212 v.15.5.0のセクション7.3.1.1.2を参照されたい。さらに、3GPPシステムにおいて動的なアップリンクグラントを搬送するための他の(代替的な)フォーマット、すなわち、DCIフォーマット0-0は、全てのPUSCH送信が数0を有する予め設定されたポートを排他的に使用するため、アンテナポートフィールドを含まない。
【0175】
また、3GPPの用語に関して、アンテナポートフィールドを含む説明されるアップリンクグラントは、あるいは、ConfiguredGrantConfig情報要素(IE)のシグナリングを意味しうる。ConfiguredGrantConfig IEの網羅的な説明について、参照によりここに援用される“Radio Resource Control(RRC) protocol specification(Release 15)”というタイトルの3GPP技術仕様TS 38.331 v.15.5.0のセクション6.3.2が参照される。ASN.1の表記から明らかなように、IEに対してオプショナルであると指定されるフィールド系列に含まれるため、ConfiguredGrantConfig IEの全てがアンテナポートフィールドを含むとは限らない。
【0176】
受信したアップリンクグラントに基づいて、ユーザ装置410は、複数のPUSCH送信に対して使用される時間領域リソースを決定する(例えば、
図14のステップ1420を参照されたい)。一般に、各PUSCH送信に対して決定された時間領域リソースは、アップリンク送信のために指定された複数の連続したシンボルとして理解されるべきである。例えば、この判定動作は、時間領域リソース決定処理回路530-aによって実行されてもよい。
【0177】
より詳細には、決定された時間領域リソースは、アップリンクグラントによりスケジューリングされるPUSCH送信の数(例えば、最大数又は合計)を規定し、複数のPUSCH送信のそれぞれの長さ(例えば、シンボル)を規定している。時間領域リソースは、ユーザ装置410による利用のため基地局460によって事前に割り当てられている。
【0178】
例示的な実現形態では、決定された時間領域リソースはまた、複数のPUSCH送信の少なくとも1つ、すなわち、最初又は全ての位置を規定してもよい。そのような位置は、例えば、(相対的な)スロットオフセットとスロット内の開始を指定する(絶対的な)シンボル数とに関して規定されてもよい。あるいは、そのような位置は、連続するPUSCH送信の形式で推定されてもよく(例えば、技術仕様において)、すなわち、先行するPUSCH送信の最後のシンボルは、後続するPUSCH送信の最初のシンボルに直接先行する。
【0179】
にもかかわらず、本開示のコンテクストにおいて、ユーザ装置410は、受信したアップリンクグラントに基づいて複数のPUSCH送信のために使用される時間領域リソースを(実際に)決定することができることで十分である。言い換えれば、本開示は、第1の汎用シナリオについて上述した例示的な実現形態の何れにも限定されない。
【0180】
上述した機構の全ては、RRCを介して(事前に)セミスタティックに設定された時間領域リソース割当てに基づく。また、事前に想定可能な全てのスロットフォーマットを反映させることはできない。従って、動的に通知されるスロットフォーマットの変更は、セミスタティックに設定された時間領域リソース割当ての適応化、すなわち、PUSCH送信に対して(実際に)使用可能な時間領域リソースを決定する際に必要とされうる。
【0181】
競合の1つの可能性は、ULからDLに変更するスロットのシンボルを指定する変更されたスロットフォーマットのシグナリングから生じうる。このシンボルが通知された時間領域リソース割当ての一部として使用するため以前に意図された場合、ULからDLへのその指定された変更は、ユーザ装置側で処理(又は対処)された競合をもたらすことになる。
【0182】
このような競合は、決定された時間領域リソースがスロットの新たに指定されたULシンボルのみを占有するように、通知された時間領域リソース割当てをシフトするユーザ装置によって解決されてもよい。
【0183】
競合の他の可能性は、ULとしてスロットのより少数のシンボルを指定し、DLとしてより多数のシンボルを指定する変更されたスロットフォーマットのシグナリングから生じうる。そして、個々の時間領域リソース割当てがスロットフォーマットの変更による影響を受けない場合でも、通知された時間領域リソース割当てが複数のスロットにわたって分散される状況が起こりうる。特に、単一のPUSCH送信に関連する通知された時間領域リソース割当てが複数のスロットにわたって分散される(スロット境界をクロス)場合、スロット境界を横切るPUSCH送信は許可されないため、これはユーザ装置側で再び処理(又は対処)される必要がある競合をもたらすことになる。
【0184】
このような競合は、スロット境界での影響を受けたPUSCH送信を、もはやスロット境界を横切らない2つの(連続する)PUSCH送信にセグメント化するユーザ装置によって解決されてもよい。
【0185】
特に、このセグメント化のため、ユーザ装置410は、アップリンクグラントによってスケジューリングされたものより多数のPUSCH送信を送信しなければならない。
【0186】
例示のため、ユーザ装置410は、3つのPUSCH送信をスケジューリングするアップリンクグラントを受信すると仮定する。これらのPUSCH送信の1つがスロット境界のクロスによってセグメント化される場合、この1つの影響を受けたPUSCH送信は、実際には2つのPUSCH送信、すなわち、スロット境界の前のセグメントのための1つのPUSCH送信と、スロット境界の後のセグメントのための更なる1つのPUSCH送信とをもたらす。そして、受信したアップリンクグラントは、ユーザ装置410が合計で4つのPUSCH送信について時間領域リソースを決定することになる。
【0187】
要約すると、ユーザ装置410が受信したアップリンクグラントに基づいて複数のPUSCH送信に使用される時間領域リソースを決定することを可能にする複数の想定可能な実現形態が存在する。にもかかわらず、本開示は、これら例示的な実現形態の何れかに限定されるとして理解されるべきではない。
【0188】
受信したアップリンクグラントに基づいて(おそらくより多数の)PUSCH送信のための時間領域リソースを決定した後、ユーザ装置410は、それらの後続の送信のためのPUSCH送信を設定する。複数のPUSCH送信の各々は、PUSCH送信のコヒーレント復調を可能にするため、少なくとも1つの前方に載置される復調リファレンス信号(DMRS)を含む。
【0189】
このコンテクストにおいて、ユーザ装置410は、各PUSCH送信の前方に載置されるDMRSのために使用されるDMRSポート番号(例えば、タイプ1コンフィギュレーションのためのDMRSポート番号0~7、又は、タイプ2コンフィギュレーションのためのDMRSポート番号0~11)を決定する(例えば、
図14のステップ1430を参照されたい)。このため、ユーザ装置410は、単一のアップリンクグラントのアンテナポートフィールドにおいて搬送される受信されたインデックス値に基づいてDMRSポート番号を決定する。例えば、この判定動作は、DMRS用DMRSポート番号決定処理回路530-cによって実行されてもよい。
【0190】
本開示は、前方に載置されるDMRSの各々に対して異なる数のシンボルが使用されることを許容される状況に着目する事実が強調される。言い換えると、本開示は、シングルシンボルDMRSのみが前方に載置されるDMRSとして利用可能である(許可される)状況を考慮せず、代わりに、シングルシンボルとダブルシンボルDMRSの双方が前方に載置されるDMRSとして利用可能である(許可される)状況を考慮する。
【0191】
ユーザ装置410が、特定のPUSCH送信についてダブルシンボルDMRSを使用するか、又はシングルシンボルDMRSを使用するかを実際に知るまでに、2つの異なるステップがある。第1のステップでは、ユーザ装置410には、異なる数のシンボルの使用がPUSCH送信に対して(一般的に)許可されているか否かを示す通知がシグナリングされる。この通知は、PUSCH送信の各々に含まれる前方に載置されるDMRSとして使用されるシンボルの(実際の)数を決定する際に以降で使用される。
【0192】
例示的な実現形態では、ユーザ装置410には、前方に載置されるDMRSとして使用されることが許可されるシンボルの最大数を規定するコンフィギュレーションが提供される。シンボルの最大数が2である場合、ダブルシンボルDMRS又はシングルシンボルDMRSの何れか一方の使用が許可される。
【0193】
第2のステップにおいて、ユーザ装置は、複数のPUSCH送信の前方に載置される各DMRSに対して使用されるシンボルの(実際の)数を決定する。この決定は、受信したアップリンクグラントに含まれるアンテナポートフィールドにおいて搬送されるインデックス値に基づく。これに関して、インデックス値は受信したアップリンクグラントにおいて搬送されるため、それはPUSCH送信の各数に直接的にリンクされる。
【0194】
許容されるシンボルの数(上述した第1のステップを参照されたい)はまた、DMRSポート番号の決定に対して影響を有する。
【0195】
異なる数のシンボルが前方に載置されるDMRSに許容されるとき、異なる数のシンボルの各々は、別のDMRSポート番号と組み合わされて、基地局460からユーザ装置410に別々に通知可能である必要がある。このため、アップリンクグラント内で搬送されるインデックス値は、許容される異なる数のシンボルの場合、前方に載置されるDMRSに使用されるシンボルの(実際の)数の明確な通知を可能にする。
【0196】
同時に、インデックス値は、前方に載置されるDMRSに使用されるシンボルの(実際の)数を通知するだけでなく、むしろ、前方に載置されるDMRSのためのシンボルの数と、複数のPUSCH送信に含まれるDMRSに使用されるDMRSポート番号とを組合せて通知する。
【0197】
ここで、異なる数のシンボルが許容される場合、同一のDMRSポート番号がDMRSに対して許容される異なる数のシンボルの全てに対して可能なインデックスとなるように、インデックス値のみが、異なるインデックス値を編成する際に使用されるシンボルの(実際の)数の明確な通知を効率的に達成する。そうでない場合、DMRSポートは、許可される異なる数のシンボルの双方と共に利用可能でない。
【0198】
例示的な実現形態では、ユーザ装置410は、複数のPUSCH送信のそれぞれの前方に載置されるDMRSに対してDMRSポート番号を決定する。このため、ユーザ装置410は、シンボルの最大数のそれのコンフィギュレーションを参照し、それに基づいて、例えば、maxLength=2の場合、上述したように、TS 38.212 v.15.5.0のTable 7.3.1.1.2-7など、対応するテーブルを選択する。そして、ユーザ装置410は、アップリンクグラントのアンテナポートフィールドから受信したインデックス値を使用して、選択されたテーブルの対応するインデックス付けされた行を決定し、そして、このインデックス付けされた行の第3列から、複数のPUSCH送信の前方に載置されるDMRSの各々に対して使用されるDMRSポート番号を抽出する。
【0199】
また、許容されるシンボルの数の影響は、上述したように、TS 38.212 v.15.5.0のTable 7.3.1.1.2-7に見ることができる。このテーブルは、異なる数のシンボルが許容される場合、すなわち、maxLength=2の場合に対して考案されている。従って、各インデックス値(テーブルの第1列)は、前方に載置されるDMRS(テーブルの第4列)に使用されるシンボルの(実際の)数と明確に関連付けされる。同時に、各インデックス値(テーブルの第1列)はまた、DMRSポート番号(テーブルの第3列)と明確に関連付けされる。
【0200】
さらに、番号によって識別される異なるDMRSポートが異なる数のシンボルの全ての前方に載置されるDMRSに利用可能であるため、異なるDMRSポート番号0-3は、シングルシンボルDMRS(テーブルの第2~5行を参照されたい)と、ダブルシンボルDMRS(テーブルの第6~9行を参照されたい)との双方に使用されてもよい。DMRSポート番号4~7のみが、ダブルシンボルDMRSに使用されてもよい(テーブルの第10~13行を参照されたい)。
【0201】
従って、シンボルの許容される数は、使用されるテーブルを規定するだけでなく、DRMSポート番号の少なくとも一部(例えば、上述したテーブルのDMRSポート番号0~3)が2つの異なるインデックス値、すなわち、許容されるシンボルの(実際の)数の各々に対してインデックス付け可能であるという状況を規定する点で、DMRSポート番号の決定に実質的な影響を有する。
【0202】
ここで、本開示は、複数のPUSCH送信が異なる長さを有する状況、すなわち、アップリンクグラントに基づいて決定された時間領域リソースが、複数のPUSCH送信の少なくとも2つについて異なる長さを規定している状況に着目しているという事実が強調される。
【0203】
この状態下では、複数のPUSCH送信のスケジューリングの正しい機能はもはや確保できないことが認識されている。むしろ、決定されたアップリンクリソースが異なる長さのPUSCH送信を規定する場合、個々のPUSCH送信を区別しないため、決定されたシンボルの(単一の)数が、異なる長さを有する(複数の)PUSCH送信の各々に対するDMRSの使用を規定するのに適していることを保証することができない。
【0204】
例示的な実現形態では、ユーザ装置410は、決定されたシンボルの(単一の)数を利用して、PUSCHマッピングのための対応するテーブルと、例えば、上述したように、スロット内周波数ホッピングが不可である場合、TS 38.211 v.15.5.0のTable 6.4.1.1.3-3の“1”の決定されたシンボルの数と、スロット内周波数ホッピングが不可である場合、TS 38.211 v.15.5.0のTable 6.4.1.1.3-4の“2”の決定されたシンボルの数とを選択する。これらのテーブルから、ユーザ装置410は、各PUSCHにおけるDMRSの位置を推定する。
【0205】
複数のPUSCH送信が同じ(単一の)長さを有さず、2つの異なる長さを有するときにはすぐに、DMRSのマッピング、すなわち、各PUSCH送信におけるそれの位置が未規定(又は未指定、非準拠)である状況が生じうる。
【0206】
これは、PUSCH送信の長さ(又は持続時間)(上記テーブルの第1列)が、PUSCH送信におけるDMRSの位置を決定している(上記テーブルの第2~9列)という観察から直接得られる。そして、ダブルシンボルDMRSの特定のマッピングがPUSCH送信のより短い長さ(又は持続時間)に対しては規定されない。そして、(単一の)インデックス値と(複数の)異なる長さのPUSCH送信との間の曖昧さは、最悪の場合、異なる長さのPUSCH送信へのDMRSの未規定(又は未指定、非準拠)のマッピングをもたらしうる。
【0207】
これから、複数のPUSCH送信のスケジューリングの正しい機能は、異なる数のシンボル(又はダブルシンボル)のDMRSが許容され、スケジューリングされたPUSCH送信が異なる長さを有するという条件下では保証できないことが認識されうる。
【0208】
複数のPUSCH送信のスケジューリングの正しい機能を確保するため、ユーザ装置410は、アップリンクグラントの時間領域リソースの同じ(決定された)又は一部を使用して、同じ(規定された)又はより少数のPUSCH送信を送信する(例えば、
図14の1440を参照されたい)。具体的には、この送信動作は、含まれる少なくとも1つの前方に載置されるDMRSの何れも(複数の)異なるDMRSポート番号を使用しないように実行される。例えば、この送信動作は、PUSCH送信送信機520-bによって実行されてもよい。
【0209】
複数のPUSCH送信が異なる長さを有する状況に本開示が着目した場合、PUSCHのスケジューリングの正しい機能が、少なくとも1つの前方に載置されるDMRSの何れについても異なる決定されたDMRSポート番号が使用されないという制約によって、同数又はより少数のPUSCH送信を送信するユーザ装置410によって確保できる状況を解決することが、第2の汎用シナリオの解決策である。
【0210】
異なる数のシンボルが前方に載置される各DMRSに対して使用されることが許容され、受信したアップリンクグラントが同じ目的により処理される状態下において、すなわち、異なる数のシンボルによるDMRSの更なる利用を許容するように動作しているにもかかわらず(例えば、明示的にはmaxLength=2のため、TS 38.212 v.15.5.0.のTable 7.3.1.1.2-7のユーザ装置)、ユーザ装置410は異なるDMRSポート番号を使用する前方に載置されるDMRSを含まないPUSCH送信のみを送信することが明示的に必要とされる。
【0211】
すなわち、この第2の汎用シナリオは、この目的を達成しようとし、すなわち、異なる数のシンボルによるDMRSの更なる使用を許容するようにするが、異なるDMRSポート番号の全てが許容される異なる数のシンボルの全てと共に利用可能であるとは限らないことを認識していた(例えば、TS 38.212 v.15.5.0のTable 7.3.1.1.2-7において、maxLength=2によると、DMRSポート0~3はシングルシンボルDMRSとダブルシンボルDMRSとの双方と共に利用可能であり、DMRSポート4~7はダブルシンボルDMRSのみと利用可能である)。
【0212】
従って、例えば、DMRSのためのより多数のシンボルによる複数のPUSCH送信の一部が、例えば、DMRSのためのより少数のシンボルによる複数のPUSCH送信の他のために使用されるDMRSポート番号(例えば、上記のテーブルにおけるDMRSポート0~3)とは異なるDMRSポート番号(例えば、上記のテーブルのDMRSポート4~7)を使用する状況が防げる。言い換えれば、この第2の汎用シナリオにおいて、DMRSのための異なる数のシンボルが複数のPUSCH送信の間で一般的に許容されるが、(単一の)アップリンクグラントにおいて搬送されるアンテナポートフィールドのインデックス値を介し通知されるDMRSポートにも対応する複数のPUSCH送信の全てに対して同じDMRSポートが使用されていることが保証される。
【0213】
これにより、基地局からの(単一の)アップリンクグラントのシグナリングと(複数の)PUSCH送信の対応する送信との間の曖昧さが解決できる。
【0214】
例示的な実施例では、ユーザ装置410は、複数のPUSCH送信の全ての異なる長さに基づいて、少なくとも1つの前方に載置されるDMRSのそれぞれに対して使用されるDMRSポート番号を決定する。例えば、これは、ユーザ装置410が受信したインデックス値に基づいて(単一の)DMRSポート番号を決定するだけでなく、当該(単一の)DMRSポート番号と、異なる長さのPUSCH送信のそれぞれが異なる長さのPUSCH送信へのDMRSの未規定(又は未指定、非準拠)のマッピングを回避することを必要とするシンボルの(例えば、最大)数による対応するインデックス付けされたシンボル数とを比較することを必要としてもよい。当該比較が競合を示す場合、ユーザ装置410は、複数のPUSCH送信の全ての異なる長さに基づいて、(現在)使用されるDMRSポート番号を再決定する必要がある。
【0215】
上記説明は、ユーザ装置410の観点から与えられた。しかしながら、これは、本開示の限定として理解されるものでない。基地局460は、ここに開示される第2の汎用シナリオを等しく実行する
【0216】
再び、基地局460が複数の物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)送信をスケジューリングするという仮定が着目される。例示的なユースケースでは、これらのPUSCH送信は同一のトランスポートブロックの繰り返しを搬送してもよく、これにより、最初のPUSCH送信と少なくとも1つの(以降の)PUSCH繰り返しとを含む複数のPUSCH繰り返しを生じさせる。
【0217】
図15を参照して、第2の汎用シナリオによる複数のPUSCH送信を受信する基地局(BS)のシーケンス図が示され、すなわち、基地局460は、そこで搬送される前方に載置されるDMRSの異なるDMRSポート番号を含まない複数のPUSCH送信を受信する。
【0218】
このコンテクストでは、基地局460は時間領域リソースを決定し(例えば、
図15のステップ1510を参照されたい)、決定された時間領域リソースは、複数のPUSCH送信の数と、複数のPUSCH送信のそれぞれの長さとを規定する。例えば、この判定動作は、時間領域リソース決定処理回路680-aによって実行されてもよい。
【0219】
基地局460は、複数のPUSCH送信に含まれる少なくとも1つの前方に載置されるDMRSのそれぞれに対して使用されるシンボルの数を決定し(例えば、
図15のステップ1520を参照されたい)、決定されたシンボルの数は、より少数とより多数のシンボルとの一方である。例えば、この判定動作は、DMRS用シンボル数決定処理回路680-bによって実行されてもよい。
【0220】
複数のPUSCH送信の少なくとも2つが異なる長さを有する場合であって、かつ、複数のPUSCH送信の少なくとも2つの一方が少なくとも1つの前方に載置されるDMRSのそれぞれに対してより多数のシンボルを含むことができない場合では、基地局460は、決定されたシンボルの数からのより多数のシンボルと関連付けされるインデックス値と、同じDMRSポート番号がまた決定されたより少数のシンボルによる少なくとも1つの前方に載置されるDMRSに対して使用可能なDMRSポート番号とを決定する(
図15のステップ1530を参照されたい)。例えば、この判定動作は、インデックス値決定処理回路680-dによって実行されてもよい。
【0221】
例示的な実現形態では、基地局460は、PUSCH送信の一部しかDMRSのためのより多数のシンボルを含むことができない場合、DMRSポート4~7の使用が禁止され、DMRSポート0~3の使用が許可されるように、maxLength=2によるTS 38.212 v.15.5.0のTable 7.3.1.1.2-7などのテーブルからのインデックス値を決定する。そして、同一のDMRSポート番号のみが、PUSCH送信の数のシグナリング中にDMRSポートの許容されない変更なしに、より多数及びより少数のシンボルと一緒に利用可能である。
【0222】
重要なことは、DMRSポート0~3のそれぞれが異なるインデックス値を介し通知可能であるため、基地局460は、例えば、TS 38.211 v.15.5.0のTable 6.4.1.1.3-3及びTable 6.4.1.1.3-4に従って、複数のPUSCH送信のそれぞれの長さのDMRSのマッピング(又は位置)を依然として許容するシンボルの数のより多数のシンボルに対応するようインデックス値を決定する。
【0223】
その後、基地局460は、複数のPUSCH送信に対して決定された時間領域リソースに基づいて単一のアップリンクグラントを送信し(例えば、
図15のステップ1540を参照されたい)、単一のアップリンクグラントは、複数のPUSCH送信に対して使用される決定されたインデックス値を備えるアンテナポートフィールドを含む。例えば、この送信動作は、アップリンクグラント送信機670-aによって実行されてもよい。
【0224】
また、基地局460は、決定された時間領域リソースを使用して複数のPUSCH送信を受信し(例えば、
図15のステップ1550を参照されたい)、複数のPUSCH送信のそれぞれは、少なくとも1つの前方に載置される復調リファレンス信号(DMRS)を含む。
【0225】
簡単化のため、基地局の動作はやや短く維持される。しかしながら、これは、限定として理解されるものでない。むしろ、当業者は、ユーザ装置に対して明示的に説明された同一又は類似の考慮が単一のアップリンクグラントによる複数のPUSCH送信のスケジューリングの際、基地局の動作において等しい適用を見出すことを容易に理解する。
【0226】
また、ここでは複数のPUSCH送信のスケジューリングの正しい機能はもはや保証できないことが認識された。
【0227】
従って、基地局460が決定されたシンボルの数からより多数のシンボルに関連付けされるインデックス値と、同一のDMRSポート番号がまた決定されたより少数のシンボルによる少なくとも1つの前方に載置されるDMRSに対して利用可能であるDMRSポート番号とを決定する。
【0228】
これにより、基地局460は、含まれる少なくとも1つの前方に載置されるDMRSの何れに対しても決定される異なるDMRSポート番号が使用されないように、同数又はより少数のPUSCH送信を受信することが保証できる。
【0229】
第2の例示的な実現形態
以下の第2の例示的な実現形態は、第2の汎用シナリオによるユーザ装置410の動作のより詳細な説明を与えるために提供され、すなわち、ユーザ装置410は、そこで搬送される前方に載置されるDMRSに対する異なるDMRSポート番号を含まない複数のPUSCH送信を実行する。第2の汎用機構の第2の例示的な実現形態による複数のPUSCH送信を実行するユーザ装置410のシーケンス図を示す
図16が参照される。
【0230】
この説明は、異なる数のシンボルが前方に載置される各DMRSに対して使用されることが許容される仮定により与えられる(例えば、maxLength=2)。すなわち、本開示は、シングルシンボルDMRSのみが前方に載置されるDMRSとして利用可能である(許容される)状況を検討せず、シングルシンボル及びダブルシンボルDMRSの双方が前方に載置されるDMRSとして利用可能である(許容される)状況を検討する。
【0231】
ユーザ装置410が複数のPUSCH送信を実行することを確認すると、それは、単一(例えば、1つ)のアップリンクグラントを受信する(例えば、
図16のステップ1610を参照されたい)。アップリンクグラントは、複数のPUSCH送信をスケジューリングするよう搬送される。アップリンクグラントは、アップリンク上、すなわち、物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)上での送信をスケジューリングしている基地局460から受信される。
【0232】
受信したアップリンクグラントに基づいて、ユーザ装置410は、複数のPUSCH送信に対して使用される時間領域リソースを決定する(例えば、
図16のステップ1620を参照されたい)。一般に、各PUSCH送信に対して決定される時間領域リソースは、アップリンク送信に対して指定される連続するシンボルの数として理解される。
【0233】
本開示は、スケジューリングされた複数のPUSCH送信が異なる長さを有する状況、すなわち、アップリンクグラントに基づいて決定された時間領域リソースが複数のPUSCH送信の少なくとも2つに対して異なる長さを規定する状況に再び着目する。
【0234】
このコンテクストでは、ユーザ装置410は、各PUSCH送信の前方に載置されるDMRSに対して使用されるシンボルの数(例えば、シングルシンボル又はダブルシンボル)を決定する(例えば、
図16のステップ1630を参照されたい)。このため、ユーザ装置410は、単一のアップリンクグラントのアンテナポートフィールドにおいて搬送される受信したインデックス値に基づいてシンボルの数を決定する。
【0235】
このため、ユーザ装置410は、シンボルの最大数のそれの設定を例示的に参照し、それに基づいて対応するテーブル、例えば、maxLength=2の本ケースでは、上述したように、TS 38.212 v.15.5.0のTable 7.3.1.1.2-7を選択する。そして、ユーザ装置410は、アップリンクグラントのアンテナポートフィールドから受信したインデックス値を利用して、選択したテーブルの対応するインデックス付けされた行を決定し、そして、当該インデックス付けされた行の第4列から、複数のPUSCH送信の前方に載置される各DMRSに使用されるシンボルの数を抽出する。
【0236】
以降、ユーザ装置は、複数のPUSCH送信の一部(1つ以上)が少なくとも1つの前方に載置される各DMRSに対してより多数のシンボルを含むことができないか確認する(例えば、
図16のステップ1640を参照されたい)。
【0237】
このコンテクストにおいて、“一部”という用語は、複数のPUSCH送信の全てからの(特定の)サブセットを示すものとして理解される。この用語は、本説明の残りを通じて一貫して使用される。例えば、複数のPUSCH送信の一部は、(特定の)第3のPUSCH送信とすることができ、合計で3つのPUSCH送信からの第1及び第2のPUSCH送信でない。
【0238】
このため、ユーザ装置410は、決定されたシンボルの(単一の)数を利用して、PUSCHマッピングに対する対応するテーブルと、例えば、上述したように、スロット内周波数ホッピングが不可とされる場合には、TS 38.211 v.15.5.0のTable 6.4.1.1.3-3の“1”の決定されたシンボルの数と、スロット内周波数ホッピングが不可とされる場合には、TS 38.211 v.15.5.0のTable 6.4.1.1.3-4の“2”の決定されたシンボルの数とを選択する。これらのテーブルから、ユーザ装置410は、各PUSCHにおけるDMRSの位置を推定する。
【0239】
特に、ユーザ装置410は、各PUSCH送信の異なる長さ(又は持続時間)に対して(上記のテーブルの第1列)、PUSCH送信におけるDMRSのマッピング又は位置(上記のテーブルにおける第2~9列)が規定(ステップ1640における“no”の場合)又は未規定(ステップ1640の“yes”の場合)であるか判定する。この判定動作は、ダブルシンボルDMRSの特定のマッピングがPUSCH送信のより短い長さ(又は持続時間)に対して未規定(又は未指定、非準拠)であるという一般的な理解に基づく。
【0240】
DMRSに対して決定されたシンボルの数がDMRSの未規定のマッピング(又は位置)(ステップ1640における“yes”の場合)における複数のPUSCH送信の一部(1つ以上)に対して生じることを確認すると、ユーザ装置は、複数のPUSCH送信の当該一部に対して(上記を参照されたい)、より少数のシンボル(シングルシンボルDMRS)による少なくとも1つの前方に載置されるDMRSを仮選択する(
図16には明示的には示されない)。しかしながら、より少数のシンボルの当該仮選択は、使用されるDMRSポートの変更を伴いうるため、確認される必要がある。
【0241】
この理由のため、ユーザ装置410は、同じDMRSポートが複数のPUSCH送信の一部(上記を参照されたい)の少なくとも1つの前方に載置されるDMRSに対して使用される仮選択されたより少数のシンボルと共に利用可能でないか確認する(例えば、
図16のステップ1650を参照されたい)。すなわち、アンテナポートフィールドにおいて搬送されるインデックス値は、DMRSのシンボルの数だけでなく、複数のPUSCH送信の当該一部に対して使用されるDMRSポートを決定する。また、競合を回避するため、仮選択されたシンボルの数はまた、インデックス値に基づいて決定された同一のDMRSポートに対して使用可能であることが保証される必要がある。
【0242】
このため、ユーザ装置410は、対応して選択されるテーブル、再びmaxLength=2の本ケースでは、上述されるように、TS 38.212 v.15.5.0のTable 7.3.1.1.2-7を例示的に参照する。このテーブルから、ユーザ装置410は、受信したアップリンクグラントのアンテナポートフィールドにおいて搬送されるインデックス値(例えば、同じテーブルの第1列を参照されたい)により示されるDMRSポート(例えば、同じテーブルの第3列を参照されたい)を決定する。その後、ユーザ装置は、仮選択されたより少数のシンボル(シングルシンボルDMRS)がまた、同一のDMRSポート(同じテーブルの第2~5行のDMRSポート0~3を参照されたい)、すなわち、同一のDMRSポート番号と共に利用可能であるか確認する。
【0243】
当該確認が肯定的である場合(ステップ1650において“yes”の場合)、ユーザ装置410は、異なるより少数のシンボルが選択されたとしても、このより少数のシンボルがアップリンクグラントを介し通知され、基地局460がPUSCH送信を受信することを予想する同一のDMRSポートを介し複数のPUSCH送信の一部(上記を参照されたい)の前方に載置されるDMRSに対して利用可能であることを確認している。
【0244】
複数のPUSCH送信の残り(又は他のもの)について、ユーザ装置410は、それが単一のアップリンクグラントのアンテナポートフィールドにおいて搬送される受信したインデックス値に基づいて決定される前方に載置されるDMRSのためのシンボルの(単一の)数に対応するように、シンボルの数を仮選択する。すなわち、DMRSに対するより多数のシンボルを含むことが可能なPUSCH送信に対して、それはまた単一のアップリンクグラントにおいて通知されるより多数のシンボルを利用する。
【0245】
これに関して、少なくとも1つの前方に載置されるDMRSを選択する際、ユーザ装置410は、
・より少数及びより多数のシンボルが少なくとも1つの前方に載置されるDMRSに対して使用され、
・同じDMRSポート番号がより少数及びより多数のシンボルに対して使用されるように、
複数のPUSCH送信の全てに対して、少なくとも1つの前方に載置されるDMRSを選択し、ここで、少なくとも1つの前方に載置されるDMRSの全てに対して使用される同じDMRSポート番号は、受信したインデックス値と関連付けされるDMRSポート番号と同じである。
【0246】
この結果は、
図18~20において例示される。例えば、2つのシンボルの最大長によるDMRSコンフィギュレーションタイプのアンテナポートマッピングに対するTS 38.212 v.15.5.0のTable 7.3.1.1.2-7によると、2シンボル長のDMRSに関連付けされるインデックス値4,5,6又は7の何れかが通知される場合、関連付けされ、1シンボル長DMRSに対して使用可能な対応する可能なインデックスはそれぞれ0,1,2又は3である。
【0247】
さらに、当該確認が否定的である場合(ステップ1650における“no”の場合)、ユーザ装置410は、仮選択された異なるより少数のシンボルが使用できないことを確認している。この仮選択されたより少数のシンボルは、インデックス値に基づいて決定されるDMRSポートと同じDMRSポート上で利用できない。すなわち、複数のPUSCH送信に対して、これは異なるDMRSポートが使用されることを必要とする。
【0248】
すなわち、アップリンクグラントを介し通知され、基地局460がPUSCH送信を受信することを予想するDMRSポートは、DMRSのために仮選択されたより少数のシンボルと共に使用することはできない。
【0249】
これに関して、少なくとも1つの前方に載置されるDMRSを選択する際、ユーザ装置410は、
・少なくとも1つの前方に載置される各DMRSに対するより多数のシンボルを含むことができず、
・受信したインデックス値に関連付けされるDMRSポート番号と同じDMRSポート番号を使用できない、
複数のPUSCH送信からの一部のPUSCH送信(上記を参照されたい)を省く(例えば、
図16のステップ1670を参照されたい)。
【0250】
そして、ユーザ装置410は、複数のPUSCH送信の省略されない残り(又は他のもの)について、より多数のシンボル及び同じDMRSポート番号が使用されるように、より少数のPUSCH送信を送信する(例えば、
図16のステップ1680を参照されたい)。
【0251】
要約すると、ユーザ装置410は、受信したアップリンクグラントに基づいて決定される時間領域リソースと同じ(決定された)もの又は一部を利用して、同数(ステップ1650における“yes”の場合を参照されたい)又はより少数(ステップ1650における“no”の場合を参照されたい)のPUSCH送信を送信する。特に、当該送信は、少なくとも1つの前方に載置されるDMRSの何れもが(複数の)異なるDMRSポート番号を使用しないよう実行される。
【0252】
第2の例示的な実現形態の上記の説明は、ユーザ装置410の観点から与えられた。しかしながら、これは、本開示に対する限定として理解されるべきでない。基地局460は、ここに開示される第1の例示的な実現形態を等しく実行し、すなわち、基地局460は、そこに搬送された前方に載置されるDMRSに対する異なるDMRSポート番号を含まない複数のPUSCH送信を受信する。
【0253】
第1の汎用機構の第2の例示的な実現形態による複数のPUSCH送信をスケジューリングする基地局460のシーケンス図を示す
図17が参照される。例示的なユースケースでは、これらのPUSCH送信は、同一のトランスポートブロックの繰り返しを搬送してもよく、これにより、最初のPUSCH送信と少なくとも1つの(以降の)PUSCH繰り返しとを含む複数のPUSCH繰り返しを生じさせる。
【0254】
このコンテクストにおいて、基地局460は時間領域リソースを決定し(例えば、
図17のステップ1710を参照されたい)、決定された時間領域リソースは、複数のPUSCH送信の数と、複数のPUSCH送信のそれぞれの長さとを規定する。
【0255】
本開示は、スケジューリングされた複数のPUSCH送信が異なる長さを有する状況、すなわち、時間領域リソースが複数のPUSCH送信の少なくとも2つに対して異なる長さを規定する状況に再び着目する。
【0256】
基地局460は、複数のPUSCH送信に含まれる少なくとも1つの前方に載置される各DMRSに対して使用されるシンボルの数を決定し(例えば、
図17のステップ1720を参照されたい)、決定されたシンボルの数はより少数及びより多数のシンボルの一方である。
【0257】
そして、基地局460は、複数のPUSCH送信の一部が少なくとも1つの前方に載置される各DMRSに対してより多数のシンボルを含むことができないか確認する(例えば、
図17のステップ1730を参照されたい)。
【0258】
このコンテクストにおいて、“一部”という用語は、複数のPUSCH送信の全てからの(特定の)サブセットを示すものとして理解される。この用語は、本説明の残りを通じて一貫して使用される。例えば、複数のPUSCH送信の一部は、(特定の)第3のPUSCH送信とすることができ、合計で3つのPUSCH送信からの第1及び第2のPUSCH送信でない。
【0259】
このため、基地局460は、決定されたシンボルの(単一の)数を利用して、PUSCHマッピングに対する対応するテーブルと、例えば、上述したように、スロット内周波数ホッピングが不可とされる場合には、TS 38.211 v.15.5.0のTable 6.4.1.1.3-3の“1”の決定されたシンボルの数と、スロット内周波数ホッピングが不可とされる場合には、TS 38.211 v.15.5.0のTable 6.4.1.1.3-4の“2”の決定されたシンボルの数とを選択する。これらのテーブルから、ユーザ装置410は、各PUSCHにおけるDMRSの位置を推定する。
【0260】
特に、基地局460は、各PUSCH送信の異なる長さ(又は持続時間)に対して(上記のテーブルの第1列)、PUSCH送信におけるDMRSのマッピング又は位置(上記のテーブルにおける第2~9列)が規定(ステップ1730における“no”の場合)又は未規定(ステップ1730の“yes”の場合)であるか判定する。この判定動作は、ダブルシンボルDMRSの特定のマッピングがPUSCH送信のより短い長さ(又は持続時間)に対して未規定(又は未指定、非準拠)であるという一般的な理解に基づく。
【0261】
DMRSに対して決定されたシンボルの数がDMRSの未規定のマッピング(又は位置)(ステップ1730における“yes”の場合)における複数のPUSCH送信の一部(上記を参照されたい)に対して生じることを確認すると、基地局460は、複数のPUSCH送信の当該一部に対して(上記を参照されたい)、より少数のシンボル(シングルシンボルDMRS)による少なくとも1つの前方に載置されるDMRSを選択する(
図17には明示的には示されない)。
【0262】
その後、基地局460は、決定されたシンボルの数からより多数のシンボルに関連付けされるインデックス値と、より多数のシンボルを含むことができない一部のPUSCH送信が決定された場合(ステップ1730における“yes”の場合を参照されたい)、同一のDMRSポート番号がまた決定されたより少数のシンボルによる少なくとも1つの前方に載置されるDMRSに対して使用可能であるDMRSポート番号とを決定する(例えば、
図17のステップ1740を参照されたい)。
【0263】
あるいは、基地局460は、含まれる少なくとも1つの前方に載置される各DMRSに対して、より多数のシンボルに関連付けされるインデックス値と、複数のPUSCH送信の全てにおいて使用される同一のDMRSポートとを決定する。
【0264】
その後、基地局460は、複数のPUSCH送信に対して決定される時間領域リソースに基づいて単一のアップリンクグラントを送信し(例えば、
図17のステップ1760を参照されたい)、単一のアップリンクグラントは複数のPUSCH送信に対して使用される決定されたインデックス値を備えるアンテナポートフィールドを含む。
【0265】
また、基地局460は、決定された時間領域リソースを利用して複数のPUSCH送信を受信し(例えば、
図17のステップ1770を参照されたい)、各PUSCH送信は少なくとも1つの前方に載置される復調リファレンス信号(DMRS)を含む。
【0266】
簡単化のため、基地局の動作はやや短く維持される。しかしながら、これは、限定として理解されるべきでない。むしろ、当業者は、ユーザ装置に対して明示的に説明された同一又は同様の検討が、基地局の動作、すなわち、それが単一のアップリンクグラントにより複数のPUSCH送信をスケジューリングしている際に等しい適用を見出す。
【0267】
第3の汎用シナリオ
第3の汎用シナリオによると、単一のアップリンクグラントに基づいて複数のPUSCH送信をそれぞれ実行及びスケジューリングするユーザ装置及び基地局が提案される。当該第3の汎用シナリオによるユーザ装置及び基地局の動作は別々には示されず。それらは第1の汎用シナリオに対する
図7及び8に示されたものと大変類似したものになる。にもかかわらず、それらの動作は以下の説明から最も良く理解できる。
【0268】
ユーザ装置410は、複数のPUSCH送信に対して単一のアップリンクグラントを受信する。単一のアップリンクグラントは、複数のPUSCH送信に対して使用されるインデックス値を備えたアンテナポートフィールドを含む。例えば、この受信動作は、アップリンクグラント受信機520-aによって実行されてもよい。
【0269】
その後、ユーザ装置410は、受信したアップリンクグラントに基づいて時間領域リソースを決定する。決定された時間領域リソースは、PUSCH送信の数と、各PUSCH送信の長さとを規定する。各PUSCH送信は、少なくとも1つの前方に載置される復調リファレンス信号(DMRS)を含む。例えば、この判定動作は、時間領域リソース決定処理回路530-bによって実行されてもよい。
【0270】
異なる数のシンボルが少なくとも1つの前方に載置される各DMRSに対して許容される場合、ユーザ装置410は、具体的に適応される送信動作を実行する。
【0271】
特に、ユーザ装置410は、少なくとも1つの前方に載置されるDMRSの全てに対して、受信したインデックス値に従うより少数のシンボルが使用されるように、同数のPUSCH送信を送信し、受信したインデックス値が少なくとも1つの前方に載置されるDMRSに対して使用されるより多数のシンボルに関連付けされる場合、複数のPUSCH送信の何れも送信しない。例えば、この送信動作は、PUSCH送信送信機520-aによって実行されてもよい。
【0272】
別に、基地局460は、時間領域リソースを決定する。決定された時間領域リソースは、複数のPUSCH送信の数と、各PUSCH送信の長さとを規定する。例えば、この判定動作は、時間領域リソース決定処理回路680-aによって実行されてもよい。
【0273】
異なる数のシンボルが少なくとも1つの前方に載置される各DMRSに対して許容される場合、基地局460は、インデックス値の具体的に適応化された判定動作を実行する。
【0274】
特に、基地局は、より少数のシンボルを利用して少なくとも1つの前方に載置されるDMRSを含む同数のPUSCH送信が受信されるように、より少数のシンボルに関連付けされるインデックス値を決定する。例えば、この判定動作は、インデックス値決定処理回路680-dによって実行されてもよい。
【0275】
そして、基地局460は、複数のPUSCH送信に対して決定された時間領域リソースに基づいて、単一のアップリンクグラントを送信する。単一のアップリンクグラントは、複数のPUSCH送信に対して使用されるインデックス値を備えるアンテナポートフィールドを含む。例えば、この判定動作は、アップリンクグラント送信機670-aによって実行されてもよい。
【0276】
また、基地局460は、決定された時間領域リソースを利用して複数のPUSCH送信を受信し、各PUSCH送信は、少なくとも1つの前方に載置される復調リファレンス信号(DMRS)を含む。例えば、この受信動作は、PUSCH送信受信機670-bによって実行されてもよい。
【0277】
本開示は、ソフトウェア、ハードウェア又はハードウェアと連動するソフトウェアによって実現することができる。
【0278】
上述した各実施例の説明に用いた各機能ブロックは、集積回路等のLSIによって部分的又は全体的に実現可能であり、各実施例で説明される各処理は、同一のLSI又はLSIの組合せによって部分的又は全体的に制御されてもよい。
【0279】
LSIは、個別にチップとして形成されていてもよいし、あるいは、機能ブロックの一部又は全部を含むように1つのチップが形成されていてもよい。LSIは、それに結合されたデータ入出力を含んでもよい。ここで、LSIとは、集積度の違いにより、IC、システムLSI、スーパーLSI又はウルトラLSIとして呼ばれうる。
【0280】
しかし、集積回路を実現する技術はLSIに限定されず、専用回路、汎用プロセッサ又は特定用途向けプロセッサを用いて実現されてもよい。
【0281】
さらに、LSI内部に配置される回路セルの接続及び設定が再設定可能なLSI又はリコンフィギュラブルプロセッサの製造後にプログラミング可能なFPGA(Field Programmable Gate Array)が利用されてもよい。
【0282】
本開示は、デジタル処理又はアナログ処理として実現することができる。半導体技術や他の派生技術の進歩の結果として、将来の集積回路技術がLSIに取って代わる場合、機能ブロックは、将来の集積回路技術を用いて集積化することができる。バイオテクノロジーも適用できる。
【0283】
本開示は、通信装置と呼ばれる、通信機能を有する何れかのタイプの装置、デバイス又はシステムによって実現することができる。
【0284】
そのような通信装置のいくつかの非限定的な例は、電話機(例えば、携帯(セル)電話、スマートフォン)、タブレット、パーソナルコンピュータ(PC)(例えば、ラップトップ、デスクトップ、ネットブック)、カメラ(例えば、デジタルスチル/ビデオカメラ)、デジタルプレーヤ(デジタルオーディオ/ビデオプレーヤ)、ウェアラブルデバイス(例えば、ウェアラブルカメラ、スマートウォッチ、トラッキングデバイス)、ゲームコンソール、デジタルブックリーダ、遠隔ヘルス/遠隔医療(リモートヘルス及びリモート医療)デバイス、及び通信機能を提供する車両(例えば、自動車、飛行機、船舶)、並びにそれらの様々な組み合わせを含む。
【0285】
通信装置は、携帯型又は可動型であることに限定されず、スマートホームデバイス(例えば、家電、ライティング、スマートメータ、制御パネル)、自動販売機及び“Internet of Things(IoT)”のネットワークにおける他の何れかの“物”など、非携帯型又は固定型である何れかのタイプの装置、デバイス又はシステムを含んでもよい。
【0286】
通信は、例えば、セルラシステム、無線LANシステム、衛星システムなど、及びそれらの様々な組合せを介してデータを交換することを含んでもよい。
【0287】
通信装置は、本開示に記載された通信の機能を実行する通信デバイスに結合されたコントローラ又はセンサなどのデバイスを含んでもよい。例えば、通信装置は、通信装置の通信機能を実行する通信デバイスによって使用される制御信号又はデータ信号を生成するコントローラ又はセンサを含んでもよい。
【0288】
通信装置はまた、基地局、アクセスポイントなどのインフラストラクチャファシリティと、上記の非限定的な例におけるものなどの装置と通信又は制御する他の何れかの装置、デバイス又はシステムを含んでもよい。
【0289】
第1の態様によると、ユーザ装置(UE)であって、動作中に複数のPUSCH送信に対する単一のアップリンクグラントを受信する受信機であって、前記単一のアップリンクグラントは前記複数のPUSCH送信に対して使用されるインデックス値を備えたアンテナポートフィールドを含む、受信機と、動作中に前記受信したアップリンクグラントに基づいて時間領域リソースを決定するプロセッサであって、前記決定された時間領域リソースはPUSCH送信の数と複数のPUSCH送信のそれぞれの長さとを規定する、プロセッサと、動作中に前記決定された時間領域リソースを使用して前記複数のPUSCH送信を送信する送信機であって、前記複数のPUSCH送信のそれぞれは少なくとも1つの前方に載置された復調リファレンス信号(DMRS)を含む、送信機と、を有し、前記プロセッサは、動作中に前記受信したインデックス値に基づいて前記複数のPUSCH送信の前記少なくとも1つの前方に載置されたDMRSのそれぞれに使用されるシンボルの数を決定し、前記複数のPUSCH送信の少なくとも2つが異なる長さを有する場合であって、かつ、異なる数のシンボルが前記少なくとも1つの前方に載置されたDMRSのそれぞれに許容される場合、前記送信機は、動作中に前記含まれる少なくとも1つの前方に載置されたDMRSの何れに対しても、決定された異なる数のシンボルが使用されないように、同一又はより少数のPUSCH送信を送信する、UEが提供される。
【0290】
第1の態様に加えて提供される第2の態様によると、前記プロセッサは、動作中に前記少なくとも1つの前方に載置されたDMRSのそれぞれに対して、より少数の1シンボルを備えたシングルシンボルDMRS、又はより多数の2シンボルを備えたダブルシンボルDMRSとの使用を許容する最大数の2シンボルを使用するよう構成される。
【0291】
第1又は第2の態様の何れか一方に加えて提供される第3の態様によると、前記プロセッサは、動作中に前記複数のPUSCH送信の全ての異なる長さに基づいて、前記少なくとも1つの前方に載置されたDMRSのそれぞれに使用されるシンボルの数を決定する。
【0292】
第1~3の態様の何れかに加えて提供される第4の態様によると、前記複数のPUSCH送信の少なくとも2つが異なる長さを有する場合であって、かつ、前記複数のPUSCH送信の少なくとも2つの1つが前記少なくとも1つの前方に載置されたDMRSのそれぞれに対してより多数のシンボルを含むことができない場合、前記プロセッサは、動作中に使用される前記シンボルの数を決定すると、前記複数のPUSCH送信の全てに対して、より少数のシンボルを備えた前記少なくとも1つの前方に載置されたDMRSを選択し、前記送信機は、動作中に前記少なくとも1つの前方に載置されたDMRSの全てに対して、より少数のシンボルが使用されるように、同数のPUSCH送信を送信する。
【0293】
第4の態様に加えて提供される第5の態様によると、前記プロセッサは、動作中に前記複数のPUSCH送信の少なくとも1つが前記含まれる少なくとも1つの前方に載置されたDMRSに対してより多数のシンボルを含むことができない場合、前記複数のPUSCH送信の全てに対して、前記より少数のシンボルを備えた前記少なくとも1つの前方に載置されたDMRSを選択する。
【0294】
第4又は第5の態様の何れか一方に加えて提供される第6の態様によると、前記プロセッサは、動作中に前記少なくとも1つの前方に載置されたDMRSを選択する際、前記複数のPUSCH送信の全てに対して、前記より少数のシンボルが使用され、かつ、同一のDMRSポート番号が使用されるように、前記少なくとも1つの前方に載置されたDMRSを選択し、前記少なくとも1つの前方に載置されたDMRSの全てに対して使用される前記DMRSポート番号は、前記受信したインデックス値に関連付けされた前記DMRSポート番号と同じである。
【0295】
第4~6の態様の何れかに加えて提供される第7の態様によると、前記プロセッサは、動作中に前記少なくとも1つの前方に載置されたDMRSを選択する際、前記複数のPUSCH送信から、前記少なくとも1つの前方に載置されたDMRSのそれぞれに対してより多数のシンボルを含むことができず、前記受信したインデックス値に関連付けされた前記DMRSポート番号と同じDMRSポート番号を使用できない少なくとも1つのPUSCH送信を省き、前記送信機は、動作中に前記含まれる少なくとも1つの前方に載置されたDMRSの全てに対して、前記より多数のシンボルと前記同じDMRSポート番号とが使用されるように、より少数の前記PUSCH送信を送信する。
【0296】
第8の態様によると、ユーザ装置(UE)であって、動作中に複数のPUSCH送信に対する単一のアップリンクグラントを受信する受信機であって、前記単一のアップリンクグラントは前記複数のPUSCH送信に対して使用されるインデックス値を備えるアンテナポートフィールドを含む、受信機と、動作中に前記受信したアップリンクグラントに基づいて時間領域リソースを決定するプロセッサであって、前記決定された時間領域リソースはPUSCH送信の数と複数のPUSCH送信のそれぞれの長さとを規定する、プロセッサと、動作中に前記決定された時間領域リソースを使用して前記複数のPUSCH送信を送信する送信機であって、前記複数のPUSCH送信のそれぞれは少なくとも1つの前方に載置された復調リファレンス信号(DMRS)を含む、送信機と、を有し、前記プロセッサは、動作中に前記受信したインデックス値に基づいて前記複数のPUSCH送信の前記少なくとも1つの前方に載置されたDMRSのそれぞれに対して使用されるDMRSポート番号を決定し、前記複数のPUSCH送信の少なくとも2つが異なる長さを有する場合であって、かつ、異なる数のシンボルが前記少なくとも1つの前方に載置されたDMRSのそれぞれに対して許容される場合、前記送信機は、動作中に前記含まれる少なくとも1つの前方に載置されるDMRSの何れに対しても、決定された異なるDMRSポート番号が使用されないように、同数又はより少数のPUSCH送信を送信する、UEが提供される。
【0297】
第8の態様に加えて提供される第9の態様によると、前記プロセッサは、動作中にタイプ1コンフィギュレーションに対して0と7との間の数を備えたDMRSポートが使用されるか、又は、タイプ2コンフィギュレーションに対して0と11との間の数を備えたDMRSポートが使用されるように、前記少なくとも1つの前方に載置されるDMRSのそれぞれに対して最大数の2シンボルを使用するよう構成される。
【0298】
第8又は第9の態様の何れかに加えて提供される第10の態様によると、前記プロセッサは、動作中に前記複数のPUSCH送信の全ての異なる長さに基づいて、前記少なくとも1つの前方に載置されるDMRSのそれぞれに対して使用される前記DMRSポート番号を決定する。
【0299】
第8~10の態様の何れかに加えて提供される第11の態様によると、前記プロセッサは、動作中に前記受信したインデックス値に基づいて前記複数のPUSCH送信の前記少なくとも1つの前方に載置されるDMRSのそれぞれに対して使用されるシンボルの数を更に決定し、前記複数のPUSCH送信の少なくとも2つが異なる長さを有する場合であって、かつ、異なる数のシンボルが異なる長さを有する前記複数のPUSCH送信の少なくとも2つに対して使用されると決定される場合、前記プロセッサは、動作中に前記DMRSポート番号を決定する際、前記複数のPUSCH送信の全てに対して、前記少なくとも1つの前方に載置されるDMRSの全てに対して使用可能な同じDMRSポート番号を選択し、前記送信機は、動作中に前記含まれる少なくとも1つの前方に載置されるDMRSの全てに対して、前記同じDMRSポート番号が前記異なる数のシンボルと共に使用されるように、同数のPUSCH送信を送信する。
【0300】
第11の態様に加えて提供される第12の態様によると、前記プロセッサは、動作中に前記DMRSポート番号を決定する際、前記複数のPUSCH送信の全てに対して、より少数及びより多数のシンボルが前記少なくとも1つの前方に載置されるDMRSに対して使用され、かつ、同じDMRSポート番号が前記より少数及びより多数のシンボルに対して使用されるように、前記DMRSポート番号を選択し、前記少なくとも1つの前方に載置されるDMRSの全てに対して使用される前記同じDMRSポート番号が、前記受信したインデックス値に関連付けされる前記DMRSポート番号と同じである。
【0301】
第12の態様に加えて提供される第13の態様によると、前記プロセッサは、動作中に前記DMRSポート番号を決定する際、前記複数のPUSCH送信から、前記少なくとも1つの前方に載置されるDMRSのそれぞれに対してより多数のシンボルを含むことができず、かつ、前記受信したインデックス値に関連付けされる前記DMRSポート番号と同じDMRSポート番号を使用できない少なくとも1つのPUSCH送信を省き、前記送信機は、動作中に前記少なくとも1つの前方に載置されるDMRSの全てに対して、前記より多数のシンボルと前記同じDMRSポートとが使用されるように、前記より少数のPUSCH送信を送信する。
【0302】
第14の態様によると、ユーザ装置(UE)であって、動作中に複数のPUSCH送信に対する単一のアップリンクグラントを受信する受信機であって、前記単一のアップリンクグラントは前記複数のPUSCH送信に対して使用されるインデックス値を備えるアンテナポートフィールドを含む、受信機と、動作中に前記受信したアップリンクグラントに基づいて時間領域リソースを決定するプロセッサであって、前記決定された時間領域リソースはPUSCH送信の数と複数のPUSCH送信のそれぞれの長さとを規定する、プロセッサと、動作中に前記決定された時間領域リソースを使用して前記複数のPUSCH送信を送信する送信機であって、前記複数のPUSCH送信のそれぞれは少なくとも1つの前方に載置される復調リファレンス信号(DMRS)を含む、送信機と、を有し、異なる数のシンボルが前記少なくとも1つの前方に載置されるDMRSのそれぞれに対して許容される場合、前記送信機は、動作中に前記少なくとも1つの前方に載置されるDMRSの全てに対して、受信したインデックス値に従うより少数のシンボルが使用されるように、同数のPUSCH送信を送信し、動作中に前記受信したインデックス値が前記少なくとも1つの前方に載置されるDMRSに対して使用されるより多数のシンボルに関連付けされる場合、前記複数のPUSCH送信の何れも送信しない、UEが提供される。
【0303】
第14の態様に加えて提供される第15の態様によると、前記プロセッサは、動作中に前記少なくとも1つの前方に載置されるDMRSのそれぞれに対して、より少数の1シンボルによるシングルシンボルDMRS、又はより多数の2シンボルによるダブルシンボルDMRSの使用を許容する最大数の2シンボルを使用するよう構成される。
【0304】
第16の態様によると、基地局(BS)であって、動作中に時間領域リソースを決定するプロセッサであって、前記決定された時間領域リソースは複数のPUSCH送信の数と前記複数のPUSCH送信のそれぞれの長さとを規定する、プロセッサと、動作中に前記複数のPUSCH送信に対して前記決定された時間領域リソースに基づいて単一のアップリンクグラントを送信する送信機であって、前記単一のアップリンクグラントは前記複数のPUSCH送信に対して使用されるインデックス値を備えるアンテナポートフィールドを含む、送信機と、動作中に前記決定された時間領域リソースを使用して前記複数のPUSCH送信を受信する受信機であって、前記複数のPUSCH送信のそれぞれは少なくとも1つの前方に載置される復調リファレンス信号(DMRS)を含む、受信機と、を有し、前記プロセッサは、動作中に前記複数のPUSCH送信に含まれる前記少なくとも1つの前方に載置されるDMRSのそれぞれに対して使用されるシンボルの数を決定し、前記決定された複数のシンボルはより少数及びより多数のシンボルの一方であり、前記複数のPUSCH送信の少なくとも2つが異なる長さを有する場合であって、かつ、前記複数のPUSCH送信の少なくとも2つの一方が前記少なくとも1つの前方に載置されるDMRSのそれぞれに対してより多数のシンボルを含むことができない場合、前記プロセッサは、動作中に前記含まれる少なくとも1つの前方に載置されるDMRSのそれぞれに対して使用される前記決定された複数のシンボルからのより少数のシンボルと関連付けされる前記インデックス値を決定し、前記受信機は、動作中に前記含まれる少なくとも1つの前方に載置されるDMRSの何れに対しても、決定された異なる数のシンボルが使用されないように、同数又はより少数のPUSCH送信を受信する、BSが提供される。
【0305】
第17の態様によると、基地局(BS)であって、動作中に時間領域リソースを決定するプロセッサであって、前記決定された時間領域リソースは複数のPUSCH送信の数と前記複数のPUSCH送信のそれぞれの長さとを規定する、プロセッサと、前記複数のPUSCH送信に対する前記決定された時間領域リソースに基づいて単一のアップリンクグラントを送信する送信機であって、前記単一のアップリンクグラントは前記複数のPUSCH送信に対して使用されるインデックス値を備えたアンテナポートフィールドを含む、送信機と、前記決定された時間領域リソースを使用して前記複数のPUSCH送信を受信する受信機であって、前記複数のPUSCH送信のそれぞれは少なくとも1つの前方に載置される復調リファレンス信号(DMRS)を含む、受信機と、を有し、前記プロセッサは、動作中に前記複数のPUSCH送信に含まれる前記少なくとも1つの前方に載置されるDMRSのそれぞれに対して使用されるシンボルの数を決定し、前記決定されたシンボルの数はより少数及びより多数のシンボルの一方であり、前記複数のPUSCH送信の少なくとも2つが異なる長さを有する場合であって、かつ、異なる数のシンボルが前記少なくとも1つの前方に載置されるDMRSのそれぞれに対して許容される場合、前記プロセッサは、動作中に前記決定されたシンボルの数から前記より多数のシンボルに関連付けされる前記インデックス値と、同じDMRSポート番号がまた前記決定された少数のシンボルにより前記少なくとも1つの前方に載置されるDMRSに対して使用可能なDMRSポート番号とを決定し、前記受信機は、動作中に前記含まれる少なくとも1つの前方に載置されるDMRSの何れに対しても、決定された異なるDMRSポート番号が利用されないように、同数又はより少数のPUSCH送信を受信する、BSが提供される。
【0306】
第18の態様によると、基地局(BS)であって、動作中に時間領域リソースを決定するプロセッサであって、前記決定された時間領域リソースは複数のPUSCH送信の数と前記複数のPUSCH送信のそれぞれの長さとを規定する、プロセッサと、動作中に前記複数のPUSCH送信に対する前記決定された時間領域リソースに基づいて単一のアップリンクグラントを送信する送信機であって、前記単一のアップリンクグラントは前記複数のPUSCH送信に対して使用されるインデックス値を備えるアンテナポートフィールドを含む、送信機と、動作中に前記決定された時間領域リソースを使用して前記複数のPUSCH送信を受信する受信機であって、前記複数のPUSCH送信のそれぞれは少なくとも1つの前方に載置される復調リファレンス信号(DMRS)を含む、受信機と、を有し、異なる数のシンボルが前記少なくとも1つの前方に載置されるDMRSのそれぞれに対して許容される場合、前記プロセッサは、動作中により少数のシンボルを使用して前記少なくとも1つの前方に載置されるDMRSを含む同数のPUSCH送信が受信されるように、前記より少数のシンボルに関連付けされる前記インデックス値を決定する、BSが提供される。