(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024079783
(43)【公開日】2024-06-11
(54)【発明の名称】作業用什器
(51)【国際特許分類】
B01L 9/02 20060101AFI20240604BHJP
A47B 13/00 20060101ALI20240604BHJP
【FI】
B01L9/02
A47B13/00 B
【審査請求】有
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024049376
(22)【出願日】2024-03-26
(62)【分割の表示】P 2020071014の分割
【原出願日】2020-04-10
(71)【出願人】
【識別番号】000000561
【氏名又は名称】株式会社オカムラ
(74)【代理人】
【識別番号】100149548
【弁理士】
【氏名又は名称】松沼 泰史
(72)【発明者】
【氏名】吉田 龍介
(57)【要約】
【課題】什器ユニット間の空間に配線等を露出させないようにした上で、天板の下方に収容される配線や配管のメンテナンス等の作業を容易にできる作業用什器を提供する。
【解決手段】作業用什器は、床面から上方に延びるコア部材、コア部材に対して前方に張り出す天板を備え、天板の下方にインフラ線を収容する下方空間が形成された第1什器ユニット2と、第1什器ユニットに対して後方に通路空間をおいて設けられた第2什器ユニットと、第2什器ユニットと第1什器ユニットとを連結する連結材と、を備えている。第1什器ユニットは、下方空間と通路空間との間の連通及び遮断を切り替えるパネル部材を備えている。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
床面から上方に延びる支持部、上下方向に交差する第1方向のうち前記支持部に対して一方側に張り出す天板を備え、前記天板の下方にインフラ線を収容する第1空間が形成された第1什器ユニットと、
前記支持部に対して前記第1方向の他方側に第2空間をおいて設けられた構造体と、 前記構造体と前記支持部とを連結する連結材と、を備え、
前記第1什器ユニットは、前記第1空間と前記第2空間との間の連通及び遮断を切り替えるパネル部材を備えている作業用什器。
【請求項2】
前記支持部は、
上下方向に交差する方向のうち前記第1方向に交差する第2方向に間隔をあけて配置されるとともに、インフラ線を上下方向に沿って案内する複数の支柱と、
前記複数の支柱間に架設されるとともに、インフラ線を第2方向に沿って案内する横架材と、を備える請求項1に記載の作業用什器。
【請求項3】
前記パネル部材は、前記支持部に着脱可能に設けられている請求項1又は請求項2に記載の作業用什器。
【請求項4】
前記連結材は、
上方に開口するとともに、インフラ線が収容可能な受部と、
前記受部の開口部を上方から覆うカバー部材と、を備えている請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の作業用什器。
【請求項5】
前記第1什器ユニットは、前記支持部のうち前記天板より上方に位置する部分に着脱可能に設けられ、前記天板の上方空間と前記第2空間との間の連通を遮断する上部パネル部材を備えている請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の作業用什器。
【請求項6】
前記構造体は、前記第2空間に対して前記第1方向の他方側に天板が張り出す第2什器ユニットである請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の作業用什器。
【請求項7】
前記連結材は、前記支持部と前記構造体の上端部同士の間を架設している請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の作業用什器。
【請求項8】
前記連結材は、上下方向に交差する方向のうち前記第1方向に交差する第2方向に間隔をあけて一対備えている請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の作業用什器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、作業用什器に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、オフィスや研究施設、病院、学校等の各種施設では、研究内容や実験内容に応じて、多種多様な実験機器や計測機器等が使用されている。また、このような施設においては、研究や実験の対象物を載置したり、研究や実験に伴う様々な作業や、研究結果や実験結果の記録やパーソナルコンピューターへ入力する作業を行ったりするための実験台(以下、天板という)が必要とされている。
例えば下記特許文献1には、向かい合う天板間に、実験機器や計測機器の配線や配管等をメンテナンス可能な空間を設けた構成が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1の構成では、実験機器や計測機器の配線、配管等(インフラ線)が天板間の空間に飛び出しており、天板間の空間がデッドスペースとなっている。よって、天板間の空間をある程度小さく抑えることが要求される。このため、天板間の空間側からのメンテナンス等の作業が難しい。特に、天板の下方の空間のメンテナンス等の場合、天板の下方にもぐり込んで作業をするのが難しい。
【0005】
本発明は、什器ユニット間の空間に配線等を露出させないようにした上で、天板の下方に収容される配線や配管のメンテナンス等の作業を容易にできる作業用什器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明は以下の態様を採用した。
本発明の一態様に係る作業用什器は、床面から上方に延びる支持部、上下方向に交差する第1方向のうち前記支持部に対して一方側に張り出す天板を備え、前記天板の下方にインフラ線を収容する第1空間が形成された第1什器ユニットと、前記支持部に対して前記第1方向の他方側に第2空間をおいて設けられた構造体と、前記構造体と前記支持部とを連結する連結材と、を備え、前記第1什器ユニットは、前記第1空間と前記第2空間との間の連通及び遮断を切り替えるパネル部材を備えている。
本態様によれば、パネル部材によって第1空間及び第2空間の間の連通を遮断することで天板の第1空間に収容されるインフラ線を第2空間に露出させないようにできる。これにより、第2空間から見た第1什器ユニットの美感を向上させ、第1什器、構造体及び連結材で囲まれた空間を一般の通路として使用できる。
また、パネル部材の少なくとも一部を通じて上方空間及び第2空間を連通させることで、上方空間を第2空間に開放できる。よって、第2空間から上方空間にアクセスすることが可能になり、上方空間に収容されたインフラ線のメンテナンス等の作業を容易にできる。
【0007】
上記態様の作業用什器において、前記支持部は、上下方向に交差する方向のうち前記第1方向に交差する第2方向に間隔をあけて配置されるとともに、インフラ線を上下方向に沿って案内する複数の支柱と、前記複数の支柱間に架設されるとともに、インフラ線を第2方向に沿って案内する横架材と、を備えることが好ましい。
本態様によれば、複数の支柱や横架材をインフラ線の経路として使用できるので、インフラ線の引き回しが容易になる。また、第1什器ユニットの強度を確保できる。
【0008】
上記態様の作業用什器において、前記パネル部材は、前記支持部に着脱可能に設けられていることが好ましい。
本態様によれば、インフラ線のメンテナンス等の作業の際に、パネル部材を支持部から取り外して、第1空間へのアクセス時にパネル部材が邪魔にならないようにできる。
【0009】
上記態様の作業用什器において、前記連結材は、上方に開口するとともに、インフラ線が収容可能な受部と、前記受部の開口部を上方から覆うカバー部材と、を備えていることが好ましい。
本態様によれば、受部をカバー部材で覆うことにより、連結材内でインフラ線を確実に保持できる。
【0010】
上記態様の作業用什器において、前記第1什器ユニットは、前記支持部のうち前記天板より上方に位置する部分に着脱可能に設けられ、前記天板の上方空間と前記第2空間との間の連通を遮断する上部パネル部材を備えていることが好ましい。
本態様によれば、上部パネル部材によって上方空間及び第2空間の間の連通を遮断することで天板の上方空間に収容されるインフラ線を第2空間に露出させないようにできる。これにより、第2空間から見た第1什器ユニットの美感を向上させ、第1什器、構造体及び連結材で囲まれた空間を一般の通路として使用できる。
また、上部パネル部材の一部を開放したり、上部パネル部材自体を取り外したりして、第1空間及び第2空間を連通させることで、第1空間を第2空間に開放できる。よって、第2空間から第1空間にアクセスすることが可能になり、第1空間に収容されたインフラ線のメンテナンス等の作業を容易にできる。
【0011】
上記態様の作業用什器において、前記構造体は、前記第2空間に対して前記第1方向の他方側に天板が張り出す第2什器ユニットであることが好ましい。
本態様によれば、第1什器ユニット及び第2什器ユニットが第2空間に対して離間する側に張り出す天板をそれぞれ有するので、使い勝手に優れた作業用什器を提供できる。
【0012】
上記態様の作業用什器において、前記連結材は、前記支持部と前記構造体の上端部同士の間を架設していることが好ましい。
本態様によれば、支持部と構造体の上端部を連結材で連結することにより、連結材を第2空間の上方に設けることができる。これにより、第2空間を一般の通路として使用する際に、連結材が邪魔にならないようにできる。
【0013】
上記態様の作業用什器において、前記連結材は、上下方向に交差する方向のうち前記第1方向に交差する第2方向に間隔をあけて一対備えていることが好ましい。
本態様によれば、連結材を一対備えることにより、例えば配線の経路や配管の経路のような複数の経路を、2つの連結材で種類別に分けることができる。
【発明の効果】
【0014】
上記各態様によれば、什器間の空間にインフラ線を露出させないようにした上で、天板の下方に収容される配線や配管のメンテナンス等の作業を容易にできる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】実施形態に係る作業用什器を斜め前上方から見た斜視図である。
【
図2】実施形態に係る第1作業用什器の斜視図である。
【
図3】実施形態に係る第1作業用什器から機能構成要素及び前側の棚板を取り外した斜視図である。
【
図7】
図2のVII-VII線に沿う断面図である。
【
図8】
図2のVIII-VIII線に沿う断面図である。
【
図9】実施形態に係る作業用什器を斜め後上方から見た分解斜視図である。
【
図10】実施形態に係る第2連結材を第1ダクト部材から分解した斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
次に、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。実施形態において、同一、類似の構成については同じ符号を付して重複する説明を省略する場合がある。なお、以下の説明において、作業用什器1が設置された床面Fの法線方向を上下方向(矢印UPが上方)とし、上下方向に直交する方向をそれぞれ前後方向(矢印FRが前方)及び左右方向(矢印LHが左側)とする。また、以下の説明において、例えば「直交」、「中心」等の相対的又は絶対的な配置を示す表現は、厳密にそのような配置を表すのみならず、公差や同じ機能が得られる程度の角度や距離をもって相対的に変位している状態も表すものとする。
【0017】
〔作業用什器1〕
図1は、作業用什器1を斜め前上方から見た斜視図である。
図1に示すように、作業用什器1は、実験や研究を行う施設(例えば、学校やオフィス、各種研究機関等)に設置される。作業用什器1は、例えば施設の同一空間に複数台設置されることで、隣り合う作業用什器1同士の間に形成される通路を使用者が行き交い、各作業用什器1を使用できる什器システムを構成する。但し、作業用什器1は、1台で使用してもよい。
【0018】
作業用什器1は、第1什器ユニット(天板付什器)2と、第2什器ユニット(構造体)3と、第1連結材(連結材)4と、第2連結材(連結材)5と、を備えている。作業用什器1は、第1什器ユニット2及び第2什器ユニット3の各パネルユニット15(後述する)が互いに対向した状態で、前後方向(第1方向)に間隔Lをおいて設置されている。作業用什器1は、第1什器ユニット2及び第2什器ユニット3の右側の各上端部が第1連結材4で連結され、第1什器ユニット2及び第2什器ユニット3の左側の各上端部が第2連結材5で連結されている。作業用什器1は、第1什器ユニット2及び第2什器ユニット3の各パネルユニット15と、連結材4,5とで囲まれた空間7が施設の利用者等が通行可能な通路として使用されている。以下、この空間7を「通路空間7」ということがある。
【0019】
[第1什器ユニット2]
図2は、第1什器ユニット2の斜視図である。
図3は、第1什器ユニット2から機能構成要素11及び前側の棚板13,14を取り外した斜視図である。
図2、
図3に示すように、第1什器ユニット2は、コア部材(支持部)10と、機能構成要素11と、上段棚板13と、下段棚板14と、パネルユニット15と、を備えている。第1什器ユニット2は、利用者の要望に応じた機能を有する機能構成要素11を、コア部材10の前側に着脱可能に取り付けることで、使用態様を変更可能に構成されている。
【0020】
<コア部材10>
図3に示すように、コア部材10は、前後方向を厚さ方向とする枠状部材である。具体的に、コア部材10は、複数の支柱(第1支柱20及び第2支柱21)と、ダクト部材(横架材)22,23と、架け渡し部24,25と、取付機構26と、スペーサ28,29と、を備えている。
支柱20,21は、床面F上において左右方向(第2方向)に離間した位置から立設された角筒状に形成されている。実施形態では、複数の支柱として一対の支柱20,21を例示するが、支柱の本数は一対に限らない。第1支柱20は、支柱ベース30及びハブ支柱31が左右方向に組み合わされて構成されている。
【0021】
図4は、
図3のIV-IV線に沿う断面図である。
図4に示すように、支柱ベース30は、平面視において、左右方向に扁平し、かつ左右方向の外側(作業用什器1の中心から離間する側)に開口するC字状に形成されている。支柱ベース30は、アジャスタ等を介して床面Fに接地している。支柱ベース30は、第1支柱20の前壁及び後壁の一部、並びに左壁を構成する。支柱ベース30の前壁及び後壁には、第1溝37が形成されている。第1溝37は、上下方向に沿って直線状に延在している。
【0022】
図5は、
図2のV-V線に沿う断面図である。
図5に示すように、支柱ベース30には、左右方向に貫通する配線挿通口(上側配線挿通口35及び下側配線挿通口36)が形成されている。上側配線挿通口35は、支柱ベース30のうち、上下方向の中心よりも上方に位置する部分に形成されている。下側配線挿通口36は、支柱ベース30のうち、上下方向の中心よりも下方に位置する部分に形成されている。
【0023】
ハブ支柱31は、支柱ベース30を左右方向の外側からあてがうようにして、支柱ベース30に沿って上下方向に延在している。ハブ支柱31は、引き回し部31aと、延長部31bと、を備えている。
【0024】
図4に示すように、引き回し部31aは、平面視において、前後方向の幅が支柱ベース30と同等で、かつ左右方向の幅が支柱ベース30よりも広い角筒状に形成されている。引き回し部31aは、上下方向において、支柱ベース30の全長に亘って延在している。 引き回し部31aは、ハブベース33と、カバーパネル34と、を備えている。引き回し部31aの内側は、インフラ線(例えば、後述する配線L1~L3)が挿通可能な第1支柱挿通空間S1を構成している。本実施形態において、第1支柱挿通空間S1は、引き回し部31aにおける上下方向の全長に亘って形成されている。
【0025】
図5に示すように、ハブベース33には、左右方向に貫通する配線引出口(上側配線引出口38及び下側配線引出口39)が形成されている。上側配線引出口38は、上述した上側配線挿通口35と同等の高さに位置している。下側配線引出口39は、上述した下側配線挿通口36と同等の高さに位置している。
延長部31bは、下端縁を引き回し部31aの上端縁に突き合せた状態で、引き回し部31aに対して直線状に連結されている。延長部31bの内側は、第1支柱挿通空間S1に連通する延長空間S2を構成している。
【0026】
図6は、
図2のVI-VI線に沿う断面図である。
図6に示すように、第2支柱21は、第1支柱20よりも左右方向に扁平した角筒状に形成されている。第2支柱21は、支柱ベース43及びカバーパネル44が左右方向に組み合わされて構成されている。支柱ベース43は、アジャスタ等を介して床面Fに接地している。支柱ベース43の前壁及び後壁には、第2溝45が形成されている。第2溝45は、上下方向に沿って直線状に延在している。
【0027】
図5に示すように、支柱ベース43には、左右方向に貫通する配線挿通口(上側配線挿通口47及び下側配線挿通口48)が形成されている。上側配線挿通口47は、上述した上側配線挿通口35と同等の高さに形成されている。下側配線挿通口48は、上述した下側配線挿通口36と同等の高さに形成されている。
【0028】
図6に示すように、カバーパネル44は、支柱ベース43を左右方向の外側から覆っている。すなわち、カバーパネル44は、第2支柱21の左壁を構成している。カバーパネル44は、支柱ベース43に対して着脱可能に組み付けられている。第2支柱21の内側は、インフラ線が挿通可能な第2支柱挿通空間S3を構成している。
【0029】
図5に示すように、ダクト部材22,23のうち、第1ダクト部材22は、各支柱20,21における支柱ベース30,43の上端部同士を架け渡している。第1ダクト部材22は、ダクトベース22aと、ダクトカバー22bと、を備えている。
ダクトベース22aは、前後方向に沿う断面視で上方に開口するU字状に形成されている。ダクトベース22aは、右端部が第1支柱20の上端部にねじ止めにより固定され、左端部が第2支柱21の上端部にねじ止めにより固定されている。
【0030】
ダクトカバー22bは、ダクトベース22aに上方から被せられる。よって、第1ダクト部材22は、上下方向に扁平した角筒状に形成されている。第1ダクト部材22の内側は、インフラ線等が挿通可能な第1ダクト挿通空間S4が形成されている。第1ダクト挿通空間S4は、各支柱ベース30,43の上端部にそれぞれ形成された切欠き部30a,43aを通じて支柱挿通空間S1,S3に連通している。
【0031】
図7は、
図2のVII-VII線に沿う断面図である。
図8は、
図2のVIII-VIII線に沿う断面図である。
図7、
図8に示すように、ダクト部材22,23のうち、第2ダクト部材23は、上述した上側配線挿通口35,47と同等の高さにおいて、支柱20,21同士の間を接続している。第2ダクト部材23は、角筒状に形成されている。第2ダクト部材23の内側は、各配線挿通口35,47を通じてインフラ線が挿通可能な第2ダクト挿通空間S5を構成している。
【0032】
図3に示すように、第2ダクト部材23の前壁には、接続部50が設けられている。接続部50は、例えばコンセントプラグの受けである。接続部50は、第2ダクト部材23の前壁において、左右方向に間隔をあけて配設されている。接続部50の受け口は、第2ダクト部材23の前壁上で開口している。なお、接続部50は、USB(Universal Serial Bus)コネクタ、LAN(Local Area Network)コネクタ等の受けであってもよい。
【0033】
図3、
図7に示すように、本実施形態において、架け渡し部24,25は、第1架け渡し部24及び第2架け渡し部25である。第1架け渡し部24は、上述した下側配線挿通口36,48よりも上方で、かつ第2ダクト部材23よりも下方において、支柱20,21間に架設されている。
第2架け渡し部25は、上述した下側配線挿通口36,48よりも下方において、支柱20,21間に架設されている。したがって、第2架け渡し部25の上方には、下側配線挿通口36,48を通じて引き出されたインフラ線が通過可能に構成されている。第2架け渡し部25には、上下方向に貫通する貫通孔52(
図3参照)が左右方向に間隔をあけて複数形成されている。なお、ダクト部材22,23や架け渡し部24,25の位置や数等は、適宜変更が可能である。
【0034】
図3、
図4に示すように、取付機構26は、支柱20,21と機能構成要素11とを連結するものである。取付機構26は、第1支柱20の右壁及び第2支柱21の左壁における前端部にそれぞれ設けられている。
【0035】
取付機構26は、上側ステー60及び下側ステー61を一対ずつ備えている。
上側ステー60は、左右方向の内側に向かうに従い前方に突出するようにクランク状に折り曲げられている。上側ステー60における基端部(左右方向の外側端部)は、対応する支柱20,21に例えばねじ止め等によって固定されている。上側ステー60の先端部(左右方向の内側端部)は、支柱20,21よりも前方に突出している。
【0036】
下側ステー61は、第1支柱20の左壁及び第2支柱21の右壁において、上側ステー60よりも下方に位置するする部分に取り付けられている。下側ステー61は、左右方向の内側に向かうに従い前方に突出するようにクランク状に折り曲げられている。下側ステー61における基端部は、対応する支柱20,21に例えばねじ止め等によって固定されている。下側ステー61の先端部(左右方向の内側端部)は、支柱20,21よりも前方に突出している。
【0037】
図2、
図7に示すように、上述したスペーサ28,29のうち、第1スペーサ28は、各支柱20,21のうち、第1ダクト部材22の下方であって、第2ダクト部材23の上方に位置する部分を架け渡している。上述したスペーサ28,29のうち、第2スペーサ29は、各支柱20,21のうち、第2ダクト部材23の下方であって、第1架け渡し部24の上方に位置する部分を架け渡している。
【0038】
図5に示すように、本実施形態において、上述したインフラ線は、複数の配線(第1配線L1~第3配線L3)を備えている。各配線L1~L3は、例えば施設の天井面から下方に引き出された後、延長部31bの上端開口部を通じてコア部材10内に進入している。第1配線L1は、延長部31b内(延長空間S2)を通過した後、引き回し部31a内(第1支柱挿通空間S1)を下方に延在している。その後、第1配線L1は、上側配線引出口38及び上側配線挿通口35を通じて第2ダクト部材23内(第2ダクト挿通空間S3)に進入している。第1配線L1の先端部には、テーブルタップ63が設けられている。テーブルタップ63は、第2ダクト部材23内に設置されている。テーブルタップ63には、複数の分岐配線64が接続されている。各分岐配線64は、上述した接続部50に各別に接続されている。
【0039】
第2配線L2は、延長部31b内(延長空間S2)を通過した後、第1ダクト部材22内(第1ダクト挿通空間S4)を通じて第2支柱21内(第2支柱挿通空間S3)に進入している。第2配線L2は、配線挿通口47を通じて第2ダクト部材23内(第2ダクト挿通空間S5)に進入している。第2配線L2の先端部には、テーブルタップ65が設けられている。テーブルタップ65は、第2ダクト部材23内に設置されている。テーブルタップ65には、複数の分岐配線66が接続されている。各分岐配線66は、上述した接続部50に各別に接続されている。
【0040】
第3配線L3は、延長部31b内(延長空間S2)を通過した後、引き回し部31a内(第1支柱挿通空間S1)を下方に延在している。その後、第3配線L3は、下側配線引出口39及び下側配線挿通口36を通じて第2架け渡し部25上に引き出されている。第3配線L3の先端部には、テーブルタップ67が設けられている。テーブルタップ67は、第2架け渡し部25上に設置されている。なお、本実施形態において、インフラ線L1~L3は、電源線や情報線等の各種配線以外に、水道管やガス管等の各種配管等であってもよい。
【0041】
<機能構成要素11>
図2、
図7に示すように、機能構成要素11は、コア部材10に対して前側に着脱可能に取り付けられている。機能構成要素11は、例えば天板昇降式の実験台(机)である。機能構成要素11は、支持構造部71と、天板72と、を備えている。
支持構造部71は、平面視において、前方に開口するC字状に形成されている。具体的に、支持構造部71は、左右一対の横幕板73と、奥幕板74と、昇降脚75と、を備えている。
【0042】
横幕板73は、左右方向を厚さ方向とする箱型に形成されている。各横幕板73の上端面は、第1架け渡し部24と同等の高さに設定されている。各横幕板73のうち、一方の横幕板73は第1支柱20と前後方向で対向し、他方の横幕板73は第2支柱21と前後方向で対向している。
【0043】
奥幕板74は、横幕板73の後端部同士を接続している。奥幕板74は、上述した取付機構26を介してコア部材10に固定されている。具体的に、奥幕板74は、各ステー60,61の先端部が奥幕板74にねじ止めされることでコア部材10に固定されている。
【0044】
図2、
図7に示すように、奥幕板74において、上述した第2架け渡し部25の上面よりも上方に位置する部分には、奥幕板74を前後方向に貫通する挿通口76が形成されている。
昇降脚75は、平面視外形の異なる複数の角筒を備えている。昇降脚75は、上述した角筒のうち、平面視外形の大きい角筒の内側に収容されて構成されている。昇降脚75は、駆動機構(不図示)の動作によって各角筒が上下方向に相対移動することで、上下方向に伸縮可能に構成されている。昇降脚75は、横幕板73内の前端部において、上方に突出した状態で収容されている。なお、駆動機構から引き出される配線は、例えば挿通口76を通じて第2架け渡し部25の上方に配索された後、テーブルタップ67に接続される。
【0045】
天板72は、各昇降脚75の上端部(最も平面視外形が小さい角筒)同士の間を架け渡している。天板72は、昇降脚75の伸縮動作に伴い上下方向に移動可能に構成されている。天板72は、コア部材10の第1支柱20及び第2支柱21の上下方向の中間に位置している。すなわち、各支柱20,21は、天板72が最上端位置にある場合であっても、天板72よりも上方に突出している。
【0046】
<棚板13,14>
上段棚板13は、各コア部材10のうち、第2ダクト部材23よりも上方に位置する部分に、前方に張り出した状態で設けられている。上段棚板13は、左右方向の両端部において、例えば爪等の係止やねじ止め等によって対応する支柱20,21に固定されている。これにより、上段棚板13は、各支柱20,21間を架け渡した状態で、コア部材10に支持されている。本実施形態において、上段棚板13の上面は、上述した第1スペーサ28の上面と面一に設定されていることが好ましい。これにより、前後一対の上段棚板13の上面同士が、第1スペーサ28の上面を介して一体に連なる。
【0047】
下段棚板14は、コア部材10のうち、第2ダクト部材23と同等の位置に、前方に張り出した状態で設けられている。下段棚板14は、左右方向の両端部において、例えば爪等の係止やねじ止め等によって対応する支柱20,21に固定されている。これにより、下段棚板14は、各支柱20,21間を架け渡した状態で、コア部材10に支持されている。本実施形態において、下段棚板14の上面は、第2ダクト部材23の上面と面一に設定されていることが好ましい。これにより、前後一対の下段棚板14の上面同士が、第2ダクト部材23の上面を介して一体に連なる。
【0048】
<パネルユニット15>
図1、
図5に示すように、コア部材10の後側には化粧用のパネルユニット(パネル部材)15が着脱自在に取り付けられている。パネルユニット15は、コア部材10の後側に取り付けられることにより、天板72の下方空間(収容空間)98及び上方空間99が後方から覆っている。下方空間98は、コア部材10において天板72よりも下方に位置する部分の空間である。すなわち、本実施形態において、下方空間98は、コア部材10のうち、支柱20,21と第2スペーサ29とで囲まれた空間であって、配線L3やテーブルタップ67等が収容されている。なお、下方空間98は、天板72の下方に連通していてもよい。
【0049】
一方、上方空間99は、コア部材10において天板72よりも上方に位置する空間である。すなわち、上方空間99は、コア部材10のうち、支柱20,21と第1ダクト部材と第2スペーサ29とで囲まれた空間であって、配線L1,L2やテーブルタップ63,65等が収容されている。上方空間99は、各棚板13の上方空間や下段棚板14の下方空間に連通している。
【0050】
図9は、作業用什器1を斜め後上方から見た分解斜視図である。
図4、
図6、
図9に示すように、パネルユニット15は、第1パネル部材101と、第2パネル部材(上部パネル部材)102と、を備えている。
第1パネル部材101は、前後方向を厚さ方向として、天板72の下方空間98に対応するように矩形の板状に形成され、右端部101a及び左端部101bが前方に折り曲げられている。右端部101a及び左端部101bは、対応する第1溝37及び第2溝45内に後方から差し込まれ、第1溝37及び第2溝45内でねじ止めや爪等の係止によって支柱20,21に固定されている。これにより、第1パネル部材101は、コア部材10に対して後方(通路空間7側)から着脱可能に取り付けられている。
【0051】
第1パネル部材101が第1支柱20及び第2支柱21の下部に取り付けられることにより、下方空間98が通路空間7側から閉じられている。すなわち、第1パネル部材101は、コア部材10に取り付けられた状態において、下方空間98と通路空間7との連通を遮断している。この状態において、例えば下方空間98に収容された第3配線L3やテーブルタップ67(
図5参照)は、通路空間7から視認不能になっている。第1パネル部材101が第1支柱20及び第2支柱21から外されることにより、下方空間98が通路空間7に向けて開放される。
【0052】
第2パネル部材102は、前後方向を厚さ方向とし、天板72の上方空間99に対応するように矩形の板状に形成され、右端部102a及び左端部102bが前方に折り曲げられている。右端部102a及び左端部102bは、第1パネル部材101の上方において対応する第1溝37及び第2溝45内に後方から差し込まれ、第1溝37及び第2溝45内でねじ止めや爪等の係止によって支柱20,21に固定されている。これにより、第2パネル部材102は、コア部材10に対して後方(通路空間7側)から着脱可能に取り付けられている。本実施形態において、第1パネル部材101及び第2パネル部材102は、上下方向で一体に連なるとともに、後面同士が面一に配置されていることが好ましい。また、各パネル部材101,102は、支柱20,21の後面と滑らかに連なっていることが好ましい。
【0053】
第2パネル部材102が第1支柱20及び第2支柱21の上部に取り付けられることにより、上方空間99が後方(通路空間7側)から閉じられている。第2パネル部材102は、コア部材10に取り付けられた状態において、上方空間99と通路空間7との連通を遮断している。この状態において、例えば上方空間99に収容された第1配線L1や複数の分岐配線64、第2配線L2、複数の分岐配線66、テーブルタップ63,65等は、通路空間7から視認不能になっている。第2パネル部材102が第1支柱20及び第2支柱21から外されることにより、上方空間99が通路空間7に向けて開放される。
【0054】
本実施形態においては、第1パネル部材101の全体、第2パネル部材102の全体を第1支柱20及び第2支柱21から外して下方空間98、上方空間99を開放する例について説明するが、これに限らない。その他の例として、例えば、第1パネル部材101、第2パネル部材102に、対応する空間98,99にそれぞれアクセス可能な小窓を開閉可能に設けてもよい。
【0055】
[第2什器ユニット3]
図9に示すように、第2什器ユニット3は、通路空間7を間に挟んで第1什器ユニット2に前後方向で対向して配置されている。なお、第2什器ユニット3の各構成部材のうち、第1什器ユニット2と対応する各構成部材には第1什器ユニット2と同じ符号を付して詳しい説明を省略する。
【0056】
第2什器ユニット3は、第1什器ユニット2のコア部材10に対して天板72側とは反対側(すなわち、第1什器ユニット2の後側)において、第1什器ユニット2に対して前後方向に間隔Lをおいて設置されている。第2什器ユニット3における機能構成要素12は、例えば天板固定式の実験台(机)である。機能構成要素12は、支持構造体81と、天板82と、を備えている。
支持構造体81は、平面視において、後方に開口するC字状に形成されている。支持構造体81は、例えば上述した取付機構26を介してコア部材10に固定されている。
【0057】
[連結材4,5]
図10は、第2連結材5を第1ダクト部材22から分解した斜視図である。
図5、
図9、
図10に示すように、第1連結材4及び第2連結材5は、第1什器ユニット2と第2什器ユニット3とに架け渡されることにより、各什器ユニット2,3を前後方向に間隔Lをおいて連結する部材である。第1連結材4及び第2連結材5は、概ね同じ構成の部材であり、第1連結材4及び第2連結材5の構成部材に同じ符号を付し、第1連結材4の詳しい説明を省略する。
【0058】
第2連結材5は、連結ベース(受部)105と、連結カバー(カバー部材)106と、を備えている。連結ベース105は、什器ユニット2,3の第1ダクト部材22(具体的には、ダクトベース22a)の左端部に前後の端部105a,105bがねじ108により固定されている。すなわち、連結ベース105は、什器ユニット2,3のうち右側の上端部に連結されている。
連結ベース105は、上下方向を厚さ方向とし、左右の両辺から一対のベース片105cが上向きに張り出されることにより、配線や配管のインフラ線を収容する開口部109が形成されている。連結カバー106は、上下方向を厚さ方向とし、両辺から一対のカバー片106aが下向きに張り出されている。
【0059】
連結ベース105に連結カバー106が上方から設けられ、一対のカバー片106aが一対のベース片105cに左右方向において重ねられている。これにより、連結ベース105の開口部109が連結カバー106で覆われている。よって、第1連結材4は、上下方向に扁平した角筒状に形成されている。第1連結材4の内側は、インフラ線が挿通可能な挿通空間S6が形成されている。挿通空間S6は、第1什器ユニット2の第1ダクト挿通空間S4、及び支柱ベース30の上端部を通じて支柱挿通空間S1,S3等に連通している。
【0060】
第1連結材4は、第2連結材5と同様に、連結ベース105と、連結カバー106と、を備えている。連結ベース105は、什器ユニット2,3の第1ダクト部材22(具体的には、ダクトベース22a)の右端部に前後の端部105a,105bがねじ(図示せず)により固定されている。すなわち、連結ベース105は、什器ユニット2,3のうち右側の上端部に連結されている。
第1連結材4の内側は、インフラ線等が挿通可能な挿通空間S7が形成されている。挿通空間S7は、支柱ベース30の上端部を通じて支柱挿通空間S1,S3等に連通している。
【0061】
以上説明したように、実施形態の作業用什器1によれば、第1什器ユニット2に備えられた天板72の下方空間98や上方空間99がパネルユニット15で覆われている。また、第2什器ユニット3に備えられた天板72の下方空間98や上方空間99がパネルユニット15で覆われている。よって、各什器ユニット2,3の下方空間98や上方空間99から、例えば実験機器や計測機器のインフラ線を、通路空間7に露出させないようにできる。これにより、通路空間7から見た什器ユニット2,3の美感を向上させ、通路空間7を利用者が通行可能な通路として使用できる。
【0062】
また、パネルユニット15をコア部材10から取り外すことで、通路空間7と下方空間98や上方空間99とを連通させることができる。すなわち、第1パネル部材101や第2パネル部材102をコア部材10から取り外すことで下方空間98、上方空間99を通路空間7に向けて開放できる。よって、通路空間7から下方空間98や上方空間99にアクセスすることが可能になり、下方空間98、上方空間99に配置されたインフラ線のメンテナンス等の作業を容易にできる。
【0063】
さらに、上方空間99を第2パネル部材102で閉塞することで、棚板13,14の上方空間と通路空間7との間が遮られる。そのため、棚板13,14に載置した物品等が通路空間7に落下等するのを第2パネル部材102により抑制できる。
【0064】
また、第1パネル部材101及び第2パネル部材102は、支柱20,21に着脱可能に設けられている。これにより、インフラ線のメンテナンス等の作業の際に、第1パネル部材101、第2パネル部材102をコア部材10から取り外して、下方空間98や上方空間99へのアクセス時に第1パネル部材101や第2パネル102が邪魔にならないようにできる。
【0065】
さらに、第1支柱20及び第2支柱21間に、第1架け渡し部24、第2架け渡し部25、第1ダクト部材22、第2ダクト部材23が架設されている。これにより、支柱20,21や架け渡し部24,25、ダクト部材22,23を、インフラ線の経路として使用できるので、インフラ線の引き回しが容易になる。また、第1什器ユニット2及び第2什器ユニット3の強度を確保できる。
【0066】
また、第1什器ユニット2及び第2什器ユニット3の上端部を連結材4,5で連結することにより、連結材4,5を通路空間7の上方に設けることができる。これにより、通路空間7を一般の通路として使用する際に、連結材4,5が邪魔にならないようにできる。 ここで、例えば、第1什器ユニット2及び第2什器ユニット3の下端部を連結材4,5で連結して、連結材4,5を床面Fに沿わせて配置することも考えられる。この場合においても、通路空間7を一般の通路として使用する際に、連結材4,5をある程度邪魔にならないようにできる。
【0067】
また、連結材4,5は、例えばインフラ線を挿通する開口部108が連結カバー106で覆われている。これにより、連結材4,5に通したインフラ線を連結カバー106で確実に保持できる。
さらに、第1什器ユニット2及び第2什器ユニット3を連結材4,5で連結することにより、例えば配線の経路や配管の経路のような複数の経路を、2つの連結材4,5で種類別に分けることができる。
【0068】
また、実施形態においては、第2什器ユニット3を構造体の一例として説明した。構造体を第2什器ユニット3とすることにより、作業用什器1に第1什器ユニット2と第2什器ユニット3との2つの什器を備えることができる。この場合、各什器ユニット2,3の天板72,82が通路空間7に対して離間する側にそれぞれ張り出すので、使い勝手に優れた作業用什器1を提供できる。
本実施形態では、同一のコア部材10に対して機能構成要素11,12とパネルユニット15の取付位置を前後異ならせるだけで、第1什器ユニット2及び第2什器ユニット3を組み立てることができる。すなわち、第1什器ユニット2は、コア部材10に対して前側に機能構成要素11が取り付けられ、コア部材10に対して後側にパネルユニット15が取り付けられる。一方、第2什器ユニット3は、コア部材10に対して前側にパネルユニット15が取り付けられ、コア部材10に対して後側に機能構成要素12が取り付けられる。これにより、低コスト化や組付性の向上を図った上で、作業用什器1を提供できる。
【0069】
以上、図面を参照して、本発明の実施形態を詳述してきたが、具体的な構成は、この実施形態に限らない。本発明の要旨を逸脱しない範囲において、構成の付加、省略、置換、及びその他の変更が可能である。
例えば、実施形態では、各什器ユニット2,3が機能構成要素11,12として天板付什器を備える構成について説明したが、この構成に限られない。機能構成要素11,12は、少なくとも第1什器ユニット2の機能構成要素11が天板付什器であればよく、第2什器ユニット3の機能構成要素12は、天板付什器以外にソファ等であってもよい。また、機能構成要素としては、例えば棚や引き出し等であってもよく、シンクやディスプレイ等であってもよい。
このように、機能構成要素としては、棚や作業台の天板72,82、シンク等、上方を向く作業面等を有する天板付什器であってもよく、また天板付什器の各種天板やソファの座のように荷重支持面を有するものであってもよい。
【0070】
上述した実施形態では、連結材4,5により第1什器ユニット2に連結される構造体として、第2什器ユニット3を例にして説明したが、この構成に限られない。構造体としては、施設の壁等であってもよい。
上述した実施形態では、連結材が連結ベース105と連結カバー106とを備える構成について説明したが、この構成に限られない。連結材は、棒状や板状等であってもよい。連結材は、インフラ線を案内可能な構成に限られない。
【0071】
上述した実施形態では、コア部材10の左右両端部に連結材4,5が設けられた構成について説明したが、この構成に限られない。連結材は、コア部材10に対して1本でもよく、3本以上の複数でもよい。
上述した実施形態では、パネルユニット15が第1パネル部材101及び第2パネル部材102を備える構成について説明したが、この構成に限られない。パネルユニット15は、少なくとも第1パネル部材101を備えていればよい。
【符号の説明】
【0072】
1…作業用什器
2…第1什器ユニット
3…第2什器ユニット(構造体)
4,5…第1、第2連結材(連結材)
7…通路空間(第2空間)
10…コア部材(支持部)
20,21…第1、第2支柱(支柱)
22,23…第1、第2ダクト部材(横架材)
24,25…第1、第2架け渡し部
72,82…天板
98…下方空間(第1空間)
99…上方空間
101…第1パネル部材
102…第2パネル部材(上部パネル部材)
105…連結ベース(受部)
106…連結カバー(カバー部材)
108…開口部
L1~L3…配線(インフラ線)