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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024079904
(43)【公開日】2024-06-13
(54)【発明の名称】荷受台昇降装置
(51)【国際特許分類】
   B60P 1/46 20060101AFI20240606BHJP
【FI】
B60P1/46 B
B60P1/46 C
【審査請求】未請求
【請求項の数】2
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022192585
(22)【出願日】2022-12-01
(71)【出願人】
【識別番号】000163095
【氏名又は名称】極東開発工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000280
【氏名又は名称】弁理士法人サンクレスト国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】河上 佳賢
(72)【発明者】
【氏名】小西 拓
(72)【発明者】
【氏名】山下 惠
(72)【発明者】
【氏名】井川 弘大
(72)【発明者】
【氏名】南 龍之介
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 大輝
(72)【発明者】
【氏名】田中 遥子
(72)【発明者】
【氏名】片岡 龍我
(72)【発明者】
【氏名】山本 祥治
(57)【要約】
【課題】オイルタンクの破損を抑制するとともに、昇降ユニットが反転したときにオイルタンクからオイルが外部に漏洩するのを抑制することができる荷受台昇降装置を提供する。
【解決手段】荷受台昇降装置10は、荷受台16、油圧シリンダ22、及びオイルタンク25を有する昇降ユニット11と、昇降ユニット11を反転させる反転機構30と、を備える。オイルタンク25は、第1接続口25bと第2接続口25cとを有する。オイルタンク25の第1接続口25bには、油圧シリンダ22のメイン油室22dにオイルを供給するための供給油路71が接続され、オイルタンク25の第2接続口25cには、油圧シリンダ22のメイン油室22dからオイルタンク25にオイルを戻すための戻り油路72が接続される。オイルタンク25の第2接続口25cと油圧シリンダ22のサブ油室22eとを、戻り油路72を介して連通油路73により連通する。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両の荷台に対して荷物を積み降ろすための荷受台昇降装置であって、
荷受台と、前記荷受台を前記荷台の床面と地面との間で昇降させるための油圧シリンダと、前記油圧シリンダに供給するオイルを蓄えるオイルタンクと、を有する昇降ユニットと、
前記昇降ユニットを、前記荷台に対して水平軸線回りに反転させて前記荷台の床面の高さよりも上方に配置させる反転機構と、を備え、
前記油圧シリンダは、シリンダ本体と、前記シリンダ本体内において軸方向に摺動自在に設けられたピストンと、前記シリンダ本体内において前記ピストンの軸方向一方側に形成されたメイン油室と、前記シリンダ本体内において前記ピストンの軸方向他方側に形成されたサブ油室と、を有し、
前記オイルタンクは、第1接続口と、第2接続口と、を有し、
前記オイルタンクの前記第1接続口に接続され、前記オイルタンクから前記油圧シリンダの前記メイン油室にオイルを供給するための供給油路と、
前記オイルタンクの前記第2接続口に接続され、前記油圧シリンダの前記メイン油室から前記オイルタンクにオイルを戻すための戻り油路と、
前記油圧シリンダの前記サブ油室と前記戻り油路とを連通する連通油路と、を備える荷受台昇降装置。
【請求項2】
前記連通油路及び前記戻り油路の少なくとも一方の油路に接続され、当該油路を流れるオイルを一時的に蓄えるアキュムレータをさらに備える請求項1に記載の荷受台昇降装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、荷受台昇降装置に関する。
【背景技術】
【0002】
貨物自動車等に装着されて荷物の積み降ろしに利用される荷受台昇降装置として、例えば特許文献1に記載されたものがある。特許文献1の荷受台昇降装置は、垂直昇降式であり、貨物自動車の荷台の後端部に固定された左右一対の昇降支柱と、これらの昇降支柱に対して昇降可能に設けられた荷受台と、荷受台を昇降駆動させる油圧シリンダと、油圧シリンダに供給するオイルを蓄えるオイルタンクと、を備えている。油圧シリンダを伸縮作動させることで、荷受台は、水平展開された状態で、地面に接地する下降位置と、荷台の床面と同一高さになる上昇位置との間で昇降可能である。荷受台を使用しないときには、荷受台を前記上昇位置から上方回動させることで、荷受台は各昇降支柱の後面に沿って起立格納される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第5932933号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
前記垂直昇降式の荷受台昇降装置では、荷受台を使用しないときに、一対の昇降支柱及び起立格納された荷受台は、荷台よりも下方に張り出した状態となる。この状態で貨物自動車を走行させると、昇降支柱や荷受台が損傷するおそれがある。そこで、昇降支柱等の損傷を抑制するために、昇降支柱、荷受台、油圧シリンダ、及びオイルタンクを含む昇降ユニットを、荷台に対して水平軸線回りに反転させて荷台の床面の高さよりも上方に配置させることが検討されている。
【0005】
しかし、昇降ユニットを反転させるとオイルタンクも反転するので、オイルタンクに設けられたブリーザポートからオイルが漏洩するおそれがある。このようなオイルの漏洩を防ぐために、ブリーザポートを有しないオイルタンクを使用することが考えられる。しかし、その場合には、荷受台を昇降させるときに、油圧シリンダの伸縮作動によりオイルタンク内で圧力差が生じ、オイルタンクが変形して破損するおそれがある。
【0006】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、オイルタンクの破損を抑制するとともに、昇降ユニットが反転したときにオイルタンクからオイルが外部に漏洩するのを抑制することができる荷受台昇降装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
(1)本発明は、車両の荷台に対して荷物を積み降ろすための荷受台昇降装置であって、荷受台と、前記荷受台を前記荷台の床面と地面との間で昇降させるための油圧シリンダと、前記油圧シリンダに供給するオイルを蓄えるオイルタンクと、を有する昇降ユニットと、前記昇降ユニットを、前記荷台に対して水平軸線回りに反転させて前記荷台上に配置させる反転機構と、を備え、前記油圧シリンダは、シリンダ本体と、前記シリンダ本体内において軸方向に摺動自在に設けられたピストンと、前記シリンダ本体内において前記ピストンの軸方向一方側に形成されたメイン油室と、前記シリンダ本体内において前記ピストンの軸方向他方側に形成されたサブ油室と、を有し、前記オイルタンクは、第1接続口と、第2接続口と、を有し、前記オイルタンクの前記第1接続口に接続され、前記オイルタンクから前記油圧シリンダの前記メイン油室にオイルを供給するための供給油路と、前記オイルタンクの前記第2接続口に接続され、前記油圧シリンダの前記メイン油室から前記オイルタンクにオイルを戻すための戻り油路と、前記油圧シリンダの前記サブ油室と前記戻り油路とを連通する連通油路と、を備える荷受台昇降装置である。
【0008】
本発明によれば、反転機構により昇降ユニットが反転したときに、オイルタンク内のオイルが第2接続口から戻り油路に逆流するが、この逆流したオイルは、戻り油路から連通油路を介して油圧シリンダのサブ油室に流れ込む。これにより、反転機構により昇降ユニットが反転しても、オイルタンクのオイルが第2接続口から外部に漏洩するのを抑制することができる。
【0009】
また、荷受台の昇降中にオイルタンク内で圧力差が生じると、オイルタンクのオイルは、第2接続口から戻り油路及び連通油路を介して油圧シリンダのサブ油室に流れ込んだり、当該サブ油室内のオイルが連通油路及び戻り油路を介して第2接続口からオイルタンクに戻ったりする。これにより、前記圧力差に起因してオイルタンクが変形して破損するのを抑制することができる。
【0010】
(2)上記(1)の荷受台昇降装置は、前記連通油路及び前記戻り油路の少なくとも一方の油路に接続され、当該油路を流れるオイルを一時的に蓄えるアキュムレータをさらに備えるのが好ましい。
この場合、前記油路を流れるオイルがアキュムレータで一時的に蓄えられるので、オイルタンクが変形して破損するのをさらに抑制することができる。
【発明の効果】
【0011】
本発明の荷受台昇降装置によれば、オイルタンクの破損を抑制するとともに、昇降ユニットが反転したときにオイルタンクからオイルが外部に漏洩するのを抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本発明の実施形態に係る荷受台昇降装置が設けられた車両の後部を示す斜視図である。
図2】荷受台昇降装置の側面図である。
図3】昇降機構の電気・油圧回路図である。
図4】昇降ユニットの反転前後の状態を示す側面図である。
図5図4のI矢視図である。
図6図5のII矢視図である。
図7図5の昇降ユニットの左側部分を上から見た平面図である。
図8図7のIII矢視図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る荷受台昇降装置10が装着された車両1の後部を示す斜視図である。図2は、荷受台昇降装置10の側面図である。以下の本実施形態の説明において、「上」、「下」、「右」、「左」、「前」、及び「後」といった方向は、図1に示す方向を意味する。
【0014】
図1及び図2において、本実施形態の車両1は、例えば貨物自動車であり、荷台2と、荷台2の左右両側にそれぞれ設けられた一対の側壁3と、荷台2の後端部に設けられた煽戸4と、を備えている。荷台2は、荷物が積載される床面2aを有している。荷台2の床面2aの上方は、荷物の積載空間とされている。
【0015】
煽戸4は、荷台2の後端部において左右方向(車幅方向)に延びる軸部材5を中心として上下回動可能に設けられている。煽戸4は、荷台2の床面2aから下方に垂れ下がる開位置(図2に示す位置)と、荷台2の床面2aから上方に立ち上がる閉位置(図示省略)と、の間で上下回動可能である。
【0016】
[昇降ユニット]
荷受台昇降装置10は、荷台2の床面2aに対して、荷台2の後方から荷物を積み降ろす際に使用される。荷受台昇降装置10は、垂直昇降式の昇降ユニット11を備えている。本実施形態の昇降ユニット11は、図1に示す状態では、荷台2の後方において左側に偏って配置されている。昇降ユニット11は、一対の昇降支柱12、一対のインナコラム13、一対のスライダ14、荷受台16、クロスメンバ19、固縛機構20、及び昇降機構21を有している。
【0017】
一対の昇降支柱12は、荷台2の後方において互いに左右方向に離間して配置されるとともに、互いに平行かつ上下方向に延びている。各昇降支柱12は、中空の角筒体からなる。各昇降支柱12の上端には、その上端開口を覆う天板12aが固定されている。各昇降支柱12の後壁には、上下方向に延びるスリット12bが形成されている。
【0018】
各昇降支柱12の内部には、インナコラム13が昇降自在に設けられている。各インナコラム13も、上下方向に長く形成された中空の角筒体からなる。各インナコラム13の後壁には、上下方向に延びるスリット13bが形成されている。各インナコラム13内には、スライダ14が昇降自在に設けられている。
【0019】
各スライダ14の後部は、インナコラム13及び昇降支柱12の各スリット13b,12bを貫通し、昇降支柱12の後方に突出している。各スライダ14は、各スリット13b,12bに案内されて昇降支柱12及びインナコラム13のそれぞれに対して昇降可能である。各スライダ14には、インナコラム13の内側面に沿って転動するローラ(図示省略)が回転可能に設けられ、このローラによって各スライダ14が円滑に昇降するようになっている。
【0020】
各スライダ14の後部下端には、ブラケット15が固定されている。各ブラケット15には、荷受台16が回動可能に支持されている。荷受台16は、メインプレート16aと、サブプレート16bと、を有している。メインプレート16aの基端部は、各ブラケット15に対して、左右方向に延びる水平軸となるピン17を中心として上下回動可能に支持されている。サブプレート16bの基端部は、メインプレート16aの先端部に対して、ヒンジ18を介して上下回動可能に支持されている。
【0021】
荷受台16は、後述する上昇位置において、各昇降支柱12に対して、水平展開される展開姿勢(図2の1点鎖線で示す姿勢)と、各昇降支柱12の後壁に沿って起立される起立姿勢(図2の2点鎖線で示す姿勢)との間で上下回動可能である。荷受台16が展開姿勢のとき、メインプレート16a及びサブプレート16bは、各昇降支柱12の後方において水平に延びており、メインプレート16a及びサブプレート16bの各表面(上面)は、荷物が載置される荷受面16cとされている。
【0022】
荷受台16が起立姿勢のとき、メインプレート16aは、上方回動して各昇降支柱12の後壁に沿って起立された状態となり、サブプレート16bは、起立されたメインプレート16aの裏面(下面)側に下方回動して当該裏面に沿って折り畳まれた状態となる。これにより、荷受台16は、起立姿勢において上下方向にコンパクトな状態となる。
【0023】
固縛機構20は、荷受台16を起立姿勢で各昇降支柱12に固縛する機構である。固縛機構20は、メインプレート16aの左右両側に設けられた一対のロックハンドル20aと、各昇降支柱12の外側壁に固定された一対のフック20bと、を有している。各ロックハンドル20aは、メインプレート16aに対して回動可能かつ左右方向にスライド可能に設けられている。各フック20bには、対応するロックハンドル20aが係脱可能に係合される。図2に示すように、荷受台16が起立姿勢のとき、ロックハンドル20aを回動及びスライドさせてフック20bに係合させることで、荷受台16は起立姿勢で固縛される。
【0024】
クロスメンバ19は、一対の昇降支柱12の間に配置され、両昇降支柱12のほぼ下半分全体がクロスメンバ19によって連結されている。クロスメンバ19は、中空の矩形箱状に形成されており、クロスメンバ19の内部空間は、各昇降支柱12の内部空間と連通している。図1に示す状態において、クロスメンバ19の上面19aは、荷台2の床面2aとほぼ同じ高さ位置に配置されている。
【0025】
[昇降機構]
昇降機構21は、一対の昇降支柱12に対して、展開姿勢の荷受台16を荷台2の床面2aと地面との間で昇降させる機構である。昇降機構21は、油圧シリンダ22と、パワーユニットPUと、図示を省略する固定シーブ、可動シーブ、及びワイヤと、を備えている。固定シーブ、可動シーブ、及びワイヤは、垂直昇降式の昇降機構では一般的な構成であるため、詳細な説明を省略する。
【0026】
図3は、昇降機構21の電気・油圧回路図である。図1及び図3において、油圧シリンダ22は、図1に示す状態でクロスメンバ19内の上側に配置されている。油圧シリンダ22は、シリンダ本体22a、ピストン22b、及びロッド22cを有している。シリンダ本体22aは、その軸方向を左右方向に向けて配置されている。ピストン22bは、シリンダ本体22a内において軸方向に摺動自在に設けられている。ロッド22cの一端は、シリンダ本体22a内においてピストン22bに固定されている。ロッド22cの他端は、シリンダ本体22aの外部に突出して前記可動シーブに接続されている。
【0027】
シリンダ本体22a内におけるピストン22bの軸方向一方側(図3の右側)には、メイン油室22dが区画形成されている。シリンダ本体22a内におけるピストン22bの軸方向他方側(図3の左側)には、サブ油室22eが区画形成されている。油圧シリンダ22は、メイン油室22dにオイルが供給されることで伸長作動し、メイン油室22dからオイルが排出されることで収縮作動する。
【0028】
パワーユニットPUは、クロスメンバ19内において、油圧シリンダ22の下方に配置されている。パワーユニットPUは、油圧シリンダ22を伸縮駆動する。パワーユニットPUは、電動モータ23、油圧ポンプ24、オイルタンク25、及びバルブブロック26を備えている。これらの部材23~26は、この順に左側から右側に向かって一列に配置された状態でユニット化されている。
【0029】
電動モータ23は、油圧ポンプ24を駆動する駆動源である。電動モータ23は、車両1のバッテリ7から電力供給される。電動モータ23とバッテリ7とを接続する電気回路には、メインスイッチS1、コントロールスイッチS2、及びコンタクタ8が、バッテリ7側からこの順に接続されている。
【0030】
メインスイッチS1は、パワーユニットPUへの電力供給をオン・オフ操作するスイッチであり、車両1の運転室内に設けられている。コントロールスイッチS2は、荷受台16の上昇及び下降を操作するスイッチであり、例えば右側の昇降支柱12に設けられている(図1参照)。コントロールスイッチS2は、荷受台16の上昇時にバッテリ7と電気的に接続される第1接点P1と、荷受台16の下降時にバッテリ7と電気的に接続される第2接点P2と、を有している。
【0031】
油圧ポンプ24は、オイルタンク25内のオイルを吸引して吐出する。オイルタンク25は、油圧ポンプ24から油圧シリンダ22に供給するオイルを蓄える。オイルタンク25は、タンク本体25aと、タンク本体25aの側面に形成された第1接続口25bと、タンク本体25aの上面に形成された第2接続口25cと、を有している。
【0032】
バルブブロック26は、チェックバルブ26a、ソレノイドバルブ26b、フローコントロールバルブ26c、及びリリーフバルブ26dを有している。これらのバルブ26a~26dは、一塊のブロックとして一体化されている。各バルブ26a~26dの詳細については後述する。
【0033】
図3において、油圧シリンダ22とオイルタンク25との間の油圧回路は、供給油路71、戻り油路72、連通油路73、及びバイパス油路74を備え、これらの油路71~74によって閉回路を構成している。供給油路71の一端は、オイルタンク25の第1接続口25bに接続されている。供給油路71の他端は、油圧シリンダ22のメイン油室22dに接続されている。
【0034】
供給油路71には、油圧ポンプ24とチェックバルブ26aがそれぞれ図示のように設けられている。チェックバルブ26aは、供給油路71において、油圧ポンプ24から油圧シリンダ22へのオイルの流れを許容し、かつ油圧シリンダ22から油圧ポンプ24へのオイルの流れを規制している。
【0035】
供給油路71におけるチェックバルブ26aとメイン油室22dとの間の途中部71aには、戻り油路72の一端が接続されている。戻り油路72の他端は、オイルタンク25の第2接続口25cに接続されている。戻り油路72には、ソレノイドバルブ26bとフローコントロールバルブ26cがそれぞれ図示のように設けられている。
【0036】
ソレノイドバルブ26bは、非励磁状態(図3に示す状態)と励磁状態との間で切り換わる。非励磁状態のソレノイドバルブ26bは、供給油路71から戻り油路72のフローコントロールバルブ26c側へのオイルの流れを遮断し、且つ前記フローコントロールバルブ26c側から供給油路71へのオイルの流れを許容する。励磁状態のソレノイドバルブ26bは、供給油路71から前記フローコントロールバルブ26c側へのオイルの流れを許容する。フローコントロールバルブ26cは、供給油路71から戻り油路72を通過してオイルタンク25に戻るオイルの量を絞るようになっている。
【0037】
戻り油路72におけるフローコントロールバルブ26cとオイルタンク25との間の途中部72aには、連通油路73の一端が接続されている。連通油路73の他端は、油圧シリンダ22のサブ油室22eに接続されている。これにより、連通油路73は、油圧シリンダ22のサブ油室22eと戻り油路72とを連通している。
【0038】
後述する反転機構30により昇降ユニット11が不使用位置(図4の実線で示す位置)まで反転すると、オイルタンク25も反転する。このため、オイルタンク25の第2接続口25cは下方に向いた状態となり、オイルタンク25内のオイルが第2接続口25cから戻り油路72に逆流する。しかし、戻り油路72に逆流したオイルは、戻り油路72の途中部72aから連通油路73を介して油圧シリンダ22のサブ油室22eに流れ込むので、外部に漏洩することはない。
【0039】
なお、油圧シリンダ22のサブ油室22eにオイルが流れ込むと、油圧シリンダ22のメイン油室22d内のオイルが供給油路71に流れ出して、油圧シリンダ22が収縮作動しようとする。しかし、チェックバルブ26a及び非励磁状態のソレノイドバルブ26bによって、供給油路71に流れ出たオイルがオイルタンク25に戻るのを規制できるので、油圧シリンダ22が収縮作動することはない。
【0040】
連通油路73の途中には、アキュムレータ28が接続されている。アキュムレータ28は、連通油路73を流れるオイルを一時的に蓄えるものであり、クロスメンバ19(図1参照)内に配置されている。なお、図1では、アキュムレータ28の図示を省略している。アキュムレータ28は、ガスが封入されたガス室28aと、連通油路73内のオイルが流入する油室28bと、を有している。ガス室28a及び油室28bは、一方の室の容積が増大すると、他方の室の容積が縮小するようになっている。
【0041】
油室28bのオイルの油圧が、ガス室28aのガスの封入圧よりも高くなると、ガス室28aの容積が縮小し、油室28bの容積が増大する。これにより、連通油路73から油室28bにオイルが吸入され、当該油室28bにオイルが一時的に蓄えられる。逆に、油室28bのオイルの油圧が、ガス室28aのガスの封入圧よりも低くなると、ガス室28aの容積が増加し、油室28bの容積が縮小する。これにより、油室28b内のオイルが連通油路73に放出される。
【0042】
供給油路71における油圧ポンプ24とチェックバルブ26aとの間の途中部71bには、バイパス油路74の一端が接続されている。バイパス油路74の他端は、戻り油路72における途中部72aとオイルタンク25との間の他の途中部72bに接続されている。バイパス油路74には、リリーフバルブ26dが設けられている。
【0043】
リリーフバルブ26dは、油圧ポンプ24から吐出されたオイルの油圧が設定圧に達すると開弁し、供給油路71の途中部71bからオイルタンク25の第2接続口25cへのオイルの流れを許容する。リリーフバルブ26dの設定圧は、油圧シリンダ22の伸長作動に必要な油圧以上に設定されている。
【0044】
展開姿勢の荷受台16を上昇させるとき、作業者がメインスイッチS1をオン操作した後、コントロールスイッチS2を上昇操作する。これにより、第1接点P1とバッテリ7とが電気的に接続されるとともにコンタクタ8の接点がONになり、電動モータ23が回転する。電動モータ23が回転すると、油圧ポンプ24が駆動し、オイルタンク25内のオイルは、第1接続口25bから供給油路71に吸い上げられ、チェックバルブ26aを介して油圧シリンダ22のメイン油室22dに供給される。
【0045】
これにより、油圧シリンダ22が伸長作動し、上記の固定シーブ及び可動シーブに掛け回されたワイヤを介してスライダ14がインナコラム13及び昇降支柱12に沿って上昇作動し、荷受台16が上昇する。その際、油圧ポンプ24から吐出されたオイルの油圧が設定圧を超えると、リリーフバルブ26dが開弁され、油圧ポンプ24から吐出されるオイルは、バイパス油路74を通過し、第2接続口25cからオイルタンク25に戻される。
【0046】
展開姿勢の荷受台16を下降させるとき、作業者がコントロールスイッチS2を下降操作すると、第2接点P2とバッテリ7とが電気的に接続される。これにより、ソレノイドバルブ26bが励磁状態に切り換わり、供給油路71から戻り油路72へのオイルの流れが許容された状態となる。その際、コンタクタ8の接点はOFFのため、電動モータ23は回転せず、油圧ポンプ24も駆動しない。
【0047】
このような状態になると、油圧シリンダ22のメイン油室22d内のオイルは、供給油路71の一部(メイン油室22dから途中部71aまでの間)、及び戻り油路72を通過して第2接続口25cからオイルタンク25に戻される。これにより、油圧シリンダ22は収縮作動し、荷受台16は自重により下降する。その際、フローコントロールバルブ26cがオイルタンク25に戻されるオイルの量を絞るので、荷受台16をゆっくり下降させることができる。
【0048】
以上により、昇降機構21は、展開姿勢の荷受台16を、上昇位置(図2の1点鎖線で示す位置)と下降位置(図2の実線で示す位置)との間で昇降させることができる。荷受台16が上昇位置のとき、荷受台16の荷受面16cは、クロスメンバ19の上面19aと同一高さになる。荷受台16が下降位置のとき、荷受台16は地面に接地した状態となる。
【0049】
[反転機構]
図4は、昇降ユニット11の反転前後の状態を示す側面図である。図5は、図4のI矢視図である。図6は、図5のII矢視図である。図4図6において、荷受台昇降装置10は、荷受台16が起立姿勢とされた昇降ユニット11を反転させる反転機構30をさらに備えている。なお、図1では、反転機構30及び旋回機構50(後述)の図示を省略している。反転機構30は、一対の反転支持部31と、一対の反転アーム33と、反転駆動部34と、を備えている。
【0050】
一対の反転支持部31は、昇降ユニット11の一対の昇降支柱12それぞれを、荷台2に対して反転可能に支持している。一対の反転支持部31は、荷台2の床面2aの後端部において、互いに左右方向に離間して一対の昇降支柱12に対応する位置に配置されている。各反転支持部31は、底板311と、補強板312と、一対の支持板313と、一対の反転軸314と、を有している。底板311の下面は、荷台2の床面2aに載置されている。
【0051】
補強板312は、側面視においてL字形状の板部材からなり、水平方向に延びる横板部312aと、鉛直方向に延びる縦板部312bと、を有している。横板部312aは、底板311の上面に溶接等により固定されている。縦板部312bは、横板部312aの後端から上方に延びている。一対の支持板313は、それぞれ略三角形状に形成された板部材からなる。一対の支持板313は、互いに左右方向に間隔をあけた状態で、補強板312における横板部312aの上面及び縦板部312bの前面に、それぞれ溶接等により固定されている。各反転支持部31の横板部312a同士は、連結板32により連結されている(図5参照)。連結板32の上面32aは、クロスメンバ19の上面19aと同一の高さ位置に配置されている。
【0052】
各反転支持部31の一対の支持板313には、反転軸314が左右方向に延びる水平軸線C回りに回転可能に支持されている。また、各反転支持部31の一対の支持板313の間には、反転アーム33が配置されている。反転アーム33は、例えばチャンネル材からなり、その一端部が反転軸314に固定されている。これにより、反転アーム33は、反転支持部31に対して回動可能に支持されており、反転軸314と共に回動する。
【0053】
反転アーム33の他端部は、昇降ユニット11の各昇降支柱12に固定されている。本実施形態では、各昇降支柱12が図4の1点鎖線で示す位置にある状態で、各昇降支柱12の上側部分かつ前側部分に、反転アーム33の他端部が固定されている。
【0054】
以上の構成により、一対の反転支持部31に対して各反転アーム33を水平軸線C回りに回動させることで、一対の昇降支柱12を上下回動させることができる。これにより、図4の1点鎖線で示す位置にある各昇降支柱12の上側部分は、反転支持部31により荷台2に対して反転可能に支持されている。したがって、荷受台16が起立姿勢とされた昇降ユニット11は、反転機構30により、荷台2に対して、使用位置(図4の1点鎖線で示す位置)と、不使用位置(図4の実線で示す位置)との間で反転可能である。
【0055】
反転機構30により昇降ユニット11を反転させる際、昇降ユニット11の一対の昇降支柱12は、それぞれ反転アーム33を介して、荷台2上に設置された反転支持部31に支持されながら反転する。したがって、本実施形態の反転機構30は、荷台2に対して各昇降支柱12を支持しつつ、昇降ユニット11を使用位置と不使用位置との間で反転させることができる。
【0056】
使用位置における昇降ユニット11は、荷台2の外側となる後方(一方向)かつ荷台2の下方に張り出した状態となる。この状態で荷受台16を展開姿勢にすることで、荷受台16は上昇位置と下降位置との間で昇降可能となる。不使用位置における昇降ユニット11は、荷台2の床面2aの高さよりも上方において荷台2上に配置された状態となり、かつ一対の昇降支柱12は左右方向(一方向に対して水平方向に直交する方向)に沿って配置された状態となる。この状態において、荷受台16は、荷台2上に配置されるので、上昇位置と下降位置との間での昇降が不可能となる。
【0057】
昇降ユニット11が使用位置にある状態で、一対の昇降支柱12の前壁には、左右方向に延びる当接板29の両端部がそれぞれ固定されている。当接板29は、昇降ユニット11が不使用位置から使用位置まで反転したときに、開位置にある煽戸4に当接することで、昇降ユニット11が使用位置を超えて反転するのを規制する。
【0058】
図5及び図6において、反転駆動部34は、昇降ユニット11を省力で反転動作させるものであり、昇降ユニット11の右側方に配置されている。反転駆動部34は、従動スプロケット35、駆動スプロケット36、チェーン37、減速機38、及び操作部39を備えている。
【0059】
従動スプロケット35は、反転支持部31の右側に近接して配置されている。従動スプロケット35の中心部は、反転軸314の右端部に一体回転可能に連結されている。駆動スプロケット36は、従動スプロケット35よりも車両1の前側に配置されている。駆動スプロケット36の外径は、従動スプロケット35の外径よりも小さい。駆動スプロケット36の中心部は、減速機38の出力軸38bに一体回転可能に連結されている。チェーン37は、無端状に形成され、従動スプロケット35と駆動スプロケット36とに掛け渡されている。
【0060】
減速機38は、反転支持部31の支持板313の外側面に固定されたベース板315の上面に設置されている。減速機38は、例えばウォームギヤ(図示省略)を備えたウォーム減速機からなる。減速機38の入力軸38aは前方に延びている。減速機38の入力軸38aには、操作部39が連結されている。操作部39は、減速機38の入力軸38aに一端部が連結されたレバー39aと、レバー39aの他端部に設けられたハンドル39bと、を有している。
【0061】
作業者は、ハンドル39bを把持し、レバー39aが減速機38の入力軸38aを中心に回転するように操作部39を回転操作すると、その回転トルクが減速機38により増大され、減速機38の出力軸38bを介して駆動スプロケット36が回転する。駆動スプロケット36が回転すると、チェーン37を介して従動スプロケット35と共に反転軸314が回転する。これにより、作業者は、昇降ユニット11を反転駆動部34により省力で反転動作させることができる。
【0062】
[旋回機構]
図7は、図5の昇降ユニット11の左側部分を上から見た平面図である。図8は、図7のIII矢視図である。図5図7及び図8において、荷受台昇降装置10は、荷受台16が起立姿勢とされた昇降ユニット11を、荷台2上において旋回させる旋回機構50をさらに備えている。
【0063】
本実施形態の旋回機構50は、荷台2に対して、荷受台16が起立姿勢とされた昇降ユニット11を、前記不使用位置(図7の実線で示す位置)と格納位置(図7の1点鎖線で示す位置)との間における90°の範囲で旋回させる。旋回機構50は、旋回支持部51と、旋回アーム部52と、を備えている。
【0064】
旋回支持部51は、昇降ユニット11を水平旋回可能に支持するものであり、一対の昇降支柱12の一方側(左側)において荷台2の床面2aに設けられている。旋回支持部51は、固定板511と、固定軸512と、回転筒513と、を有している。固定板511は、荷台2の床面2aにおける左側の側壁3と左側の反転支持部31との間において、反転支持部31の底板311に近接して配置されている。固定板511は、その下面が床面2aに載置された状態で、ボルト514によって床面2aに固定されている。固定軸512は、固定板511の上面から上方に突出して固定されている。回転筒513は、円筒状の部材からなる。回転筒513は、固定軸512の外周に嵌め込まれ、固定軸512に対して、その鉛直軸線X回りに回転可能に支持されている。
【0065】
旋回アーム部52は、旋回支持部51と昇降ユニット11とを連結している。旋回アーム部52は、筒アーム521と、軸アーム522と、を有している。筒アーム521は、円筒状の部材からなる。筒アーム521の軸方向一端部(図5の左端部)は、旋回支持部51の回転筒513の外周面に固定されている。
【0066】
軸アーム522は、円柱状の部材からなる。軸アーム522の軸方向一端部(図5の右端部)は、反転支持部31における左側の支持板313の外側面に固定されている。軸アーム522の軸方向他端部(図5の左端部)は、筒アーム521内に挿入され、ボルト523によって筒アーム521に固定されている。したがって、旋回アーム部52は、左側の反転支持部31と共に、旋回支持部51に対して鉛直軸線X回りに水平旋回可能である。
【0067】
以上の構成により、旋回支持部51に対して旋回アーム部52が水平旋回すると、昇降ユニット11及び左右両側の反転支持部31が、鉛直軸線X回りに水平旋回される。これにより、荷受台16が起立姿勢とされた昇降ユニット11は、旋回機構50により、荷台2上において不使用位置と格納位置との間で水平旋回可能である。
【0068】
不使用位置では、上記の通り、昇降ユニット11が荷台2上に配置されるとともに、一対の昇降支柱12が左右方向に沿って配置された状態となる。格納位置では、昇降ユニット11が荷台2上に配置されるとともに、一対の昇降支柱12が前後方向(一方向)に沿って配置された状態となる。本実施形態では、格納位置において、一対の昇降支柱12は、左側の側壁3付近において、当該側壁3に沿って配置される。車両1は、昇降ユニット11を格納位置にした状態で走行する。
【0069】
なお、図示を省略するが、荷受台昇降装置10は、旋回規制構造と旋回固定構造をさらに備えている。旋回規制構造は、旋回機構50により格納位置から不使用位置へ水平旋回する昇降ユニット11が、不使用位置を超えて水平旋回するのを規制するものである。旋回固定構造は、昇降ユニット11が不使用位置及び格納位置にあるとき、旋回機構50による昇降ユニット11の水平旋回を不能にするものである。
【0070】
[本実施形態の作用効果]
本実施形態の荷受台昇降装置10によれば、昇降ユニット11の荷受台16を使用しないときには、荷受台16を一対の昇降支柱12に沿う起立姿勢とした状態で、反転機構30により昇降ユニット11を使用位置から荷台2上の不使用位置へ反転させることができる。これにより、昇降ユニット11の昇降支柱12及び荷受台16は荷台2の床面2aの高さよりも上方に配置されるので、荷受台16を使用しないときに昇降支柱12及び荷受台16が損傷するのを抑制することができる。
【0071】
また、不使用位置にある昇降ユニット11を、旋回機構50により格納位置へ旋回させることができる。昇降ユニット11が格納位置にあるとき、一対の昇降支柱12は、側壁3に沿って前後方向に配置される。これにより、荷台2の後方から人力で荷物の積み降ろし作業が行われる際に、起立姿勢の荷受台16が、荷台2上の荷物の積載空間を後方から覆うように配置されることはない。その結果、荷受台16を水平展開させることなく人力での荷物の積み降ろし作業を行えるので、当該積み降ろし作業を効率的に行うことができる。
【0072】
また、反転機構30及び旋回機構50は、一対の反転支持部31により荷台2に対して各昇降支柱12を支持しつつ、昇降ユニット11を移動させるように構成されている。これにより、反転機構30及び旋回機構50により昇降ユニット11を反転及び旋回させる際に、各昇降支柱12は荷台2に対して支持されるので、昇降ユニット11を安定した状態で移動させることができる。
【0073】
また、反転機構30により昇降ユニット11が不使用位置まで反転したときに、オイルタンク25内のオイルが第2接続口25cから戻り油路72に逆流する。しかし、戻り油路72に逆流したオイルは、連通油路73を介して油圧シリンダ22のサブ油室22eに流れ込む。これにより、反転機構30により昇降ユニット11が反転しても、オイルタンク25のオイルが第2接続口25cから外部に漏洩するのを抑制することができる。
【0074】
また、荷受台16の昇降中には、油圧シリンダ22の伸縮によってオイルタンク25内で圧力差が生じる。その際、オイルタンク25内の圧力が高くなると、オイルタンク25のオイルが、第2接続口25cから戻り油路72及び連通油路73を介して油圧シリンダ22のサブ油室22eに流れ込む。また、オイルタンク25内の圧力が低くなると、油圧シリンダ22のサブ油室22e内のオイルが、連通油路73及び戻り油路72を介して第2接続口25cからオイルタンク25に戻る。これにより、前記圧力差に起因してオイルタンク25が変形して破損するのを抑制することができる。
【0075】
また、連通油路73を流れるオイルは、アキュムレータ28において一時的に蓄えられるので、オイルタンク25が変形して破損するのをさらに抑制することができる。
【0076】
[その他]
本実施形態の荷受台昇降装置10は、荷台2の後方から荷物を積み降ろせるように荷台2の後部に設けられているが、荷台2の側方から荷物を積み降ろせるように荷台2の左側部又は右側部に設けられていてもよい。本発明の荷受台昇降装置は、垂直昇降式に限定されるものではなく、平行リンク機構により荷受台を昇降させるアーム式であってもよい。
【0077】
本実施形態のアキュムレータ28は、連通油路73に設けられているが、これに加えて又はこれに替えて、戻り油路72に設けられてもよい。例えば、アキュムレータ28は、戻り油路72におけるフローコントロールバルブ26cと第2接続口25cとの間に設けられてもよい。また、荷受台昇降装置10は、アキュムレータ28を備えているが、アキュムレータ28を備えていなくてもよい。
【0078】
荷受台16は、メインプレート16aの裏面側にサブプレート16bが折り畳まれるように構成されているが、メインプレート16aの表面(荷受面16a)側にサブプレート16bが折り畳まれるように構成されていてもよい。
【0079】
不使用位置における昇降ユニット11は、荷台2上に配置されているが、荷台2の床面2aの高さよりも上方に配置されていれば、荷台2よりも後方に配置されていてもよい。すなわち、反転機構30は、昇降ユニット11を、荷台2の後方に張り出したまま、使用位置と不使用位置との間で移動させるよう構成されていてもよい。また、反転機構30の反転駆動部34は、本実施形態に限定されるものではない。例えば反転駆動部34は、反転軸314を回転駆動させる電動モータ等のアクチュエータを備えていてもよい。
【0080】
反転機構30は、一対の昇降支柱12を支持しつつ昇降ユニット11を反転させているが、一対の昇降支柱12の一方又は両方を支持せずに昇降ユニット11を反転させてもよい。同様に、旋回機構50は、一対の昇降支柱12を支持しつつ昇降ユニット11を旋回させているが、一対の昇降支柱12の一方又は両方を支持せずに昇降ユニット11を旋回させてもよい。
【0081】
旋回機構50は、昇降ユニット11を水平旋回させる旋回機構に限定されるものではない。例えば、旋回機構50は、不使用位置にある昇降ユニット11を、荷台2上の前方へスライドさせてから、昇降ユニット11の左右方向の中央部に設けた鉛直軸線回りに昇降ユニット11を90°回転させてもよい。また、荷受台昇降装置10は、旋回機構50を備えていなくてもよい。
【0082】
なお、今回開示された実施形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した意味ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味、及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0083】
1 車両
2 荷台
2a 床面
6 固定孔
10 荷受台昇降装置
11 昇降ユニット
16 荷受台
22 油圧シリンダ
22a シリンダ本体
22b ピストン
22d メイン油室
22e サブ油室
25 オイルタンク
25b 第1接続口
25c 第2接続口
28 アキュムレータ
30 反転機構
71 供給油路
72 戻り油路
73 連通油路
C 水平軸線
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8