(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024079949
(43)【公開日】2024-06-13
(54)【発明の名称】地図データベース管理装置、地図データベース管理システム、地図データベースの管理方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
G09B 29/00 20060101AFI20240606BHJP
B61L 25/04 20060101ALI20240606BHJP
【FI】
G09B29/00 Z
B61L25/04
【審査請求】未請求
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022192671
(22)【出願日】2022-12-01
(71)【出願人】
【識別番号】000003078
【氏名又は名称】株式会社東芝
(71)【出願人】
【識別番号】598076591
【氏名又は名称】東芝インフラシステムズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】大嶽 達哉
(72)【発明者】
【氏名】小林 広幸
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 美彦
(72)【発明者】
【氏名】高橋 雄介
(72)【発明者】
【氏名】瀬戸 直人
(72)【発明者】
【氏名】二神 拓也
(72)【発明者】
【氏名】中野 尚久
(72)【発明者】
【氏名】浅野 渉
(72)【発明者】
【氏名】服部 陽平
(72)【発明者】
【氏名】加藤 紀康
(72)【発明者】
【氏名】瀬川 泰誠
(72)【発明者】
【氏名】行木 英明
【テーマコード(参考)】
2C032
【Fターム(参考)】
2C032HB11
2C032HB22
2C032HC08
(57)【要約】
【課題】鉄道車両の自動運転にも用いることが可能な地図データベースの生成、更新あるいは補正を通常の鉄道車両の運行と並行して行うことができる。
【解決手段】実施形態の地図データベース管理装置は、鉄道車両に搭載された位置計測装置と連携して地図データベースの管理を行う地図データベース管理装置であって、位置計測装置が出力した位置情報データから地図データベースの生成に用いる位置情報データを抽出する計測データ抽出部と、抽出された位置情報データに基づいて、線路中心データを選定する線路中心データ選定部と、所定の区間毎に鉄道車両の複数回の走行時に得られた線路中心データに基づいて地図データベースを生成する地図データベース生成・登録部と、を備える。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
鉄道車両に搭載された位置計測装置と連携して地図データベースの管理を行う地図データベース管理装置であって、
前記位置計測装置が出力した位置情報データから前記地図データベースの生成に用いる前記位置情報データを抽出する計測データ抽出部と、
抽出された前記位置情報データに基づいて、線路中心データを選定する線路中心データ選定部と、
所定の区間毎に前記鉄道車両の複数回の走行時に得られた前記線路中心データに基づいて前記地図データベースを生成する地図データベース生成・登録部と、
を備えた地図データベース管理装置。
【請求項2】
外部のデータ記憶装置と通信を行うデータ通信部を備え、
地図データベース生成・登録部は、前記データ通信部を介して、前記データ記憶装置に前記地図データベースを登録する、
請求項1に記載の地図データベース管理装置。
【請求項3】
前記位置情報データは、緯度・経度情報を含み、
前記鉄道車両の複数回の走行時に得られた前記位置情報データに含まれる緯度・経度情報のばらつきを演算し、前記地図データベースに記録する地図データベース演算・記録・蓄積部を備えた、
請求項1に記載の地図データベース管理装置。
【請求項4】
前記地図データベースに格納された所定の対象物の設置位置、外形サイズ、線路中心からの距離、照合テンプレートとなる画像を参照データとして、走行中に得られた映像データから検索された位置情報と撮影装置からの距離を考慮して、照合する映像参照型地図データベース支援部を備えた、
請求項1に記載の地図データベース管理装置。
【請求項5】
請求項1に記載の地図データベース管理装置と、
前記地図データベースに格納された所定の対象物の設置位置、外形サイズ、線路中心からの距離、照合テンプレートとなる3次元点群を参照データとして、走行中に得られた3次元点群計測データから検索された位置情報と前記3次元点群計測データの計測を行う計測機器からの距離を考慮して、照合する3次元点群参照型地図データベース支援部と、
を備えた地図データベース管理システム。
【請求項6】
請求項1に記載の地図データベース管理装置と、
前記地図データベースに予め登録した鉄道設備の位置情報、寸法、鉄道設備外観画像等の登録情報に基づいて、走行中において、前記鉄道設備の位置を検索する鉄道設備検索部と、
前記鉄道設備検索部の検索結果、前記位置計測装置からの自車位置情報、列車進行方向から鉄道設備との接近・離隔を検知する鉄道設備接近・離隔検知部と、
鉄道設備接近・離隔検知部の検知結果に基づいて、接近・離隔情報を生成する接近・離隔情報生成部と、
自車位置・速度・力行やブレーキノッチ段数などの走行・停車中の自車運行情報から接近や離隔時間を演算する接近・離隔時間演算処理部と、
運行管理及び鉄道設備の制御信号を生成・通信する運行管理情報生成・通信部と、
を備えた地図データベース管理システム。
【請求項7】
請求項1に記載の地図データベース管理装置と、
自車位置前方や後方の自車・他車の線路上の支障物を検知した場合に、自車位置、現在時刻と支障物を検知した支障物検知情報を演算・生成する支障物検知情報演算生成部と、
前記支障物検知情報に基づいて、運行支障緊急情報として生成し、通知する運行支障緊急情報生成・通知部と、
を備えた地図データベース管理システム。
【請求項8】
請求項1に記載の地図データベース管理装置と、
自車位置情報及び走行線区、地域、時刻に応じた気象情報に基づいて、その後の気象情報の変化を予測する気象情報予測演算部と、
前記気象情報予測演算部の予測結果を記録・蓄積する気象情報予測結果記録・蓄積部と、
を備えた地図データベース管理システム。
【請求項9】
現在の自車位置、自車の進行方向前方の走行線区、地域、時刻に応じた気象情報及び照度計測器、雨滴感知器等のなどの現況判定用の計測データを比較して、自車近傍の気象状況を判定する自車近傍気象状況判定部と、
前記気象情報予測演算部の演算結果と自車近傍気象状況判定部の判定結果を比較する自車位置気象判定部と、
前記位置計測装置からの自車位置及び方位角に基づいて、自車車両制御情報を生成・通信する自車車両制御情報生成・通信部と、
を備えた請求項8に記載の地図データベース管理システム。
【請求項10】
鉄道車両に搭載された位置計測装置と連携して地図データベースの管理を行う地図データベースの管理方法であって、
前記位置計測装置が出力した位置情報データから前記地図データベースの生成に用いる前記位置情報データを抽出するステップと、
抽出された前記位置情報データに基づいて、線路中心データを選定するステップと、
所定の区間毎に前記鉄道車両の複数回の走行時に得られた前記線路中心データに基づいて前記地図データベースを生成するステップと、
を備えた地図データベースの管理方法。
【請求項11】
鉄道車両に搭載された位置計測装置と連携して地図データベースの管理を行う地図データベース管理装置をコンピュータにより制御するためのプログラムであって、
前記コンピュータを、
前記位置計測装置が出力した位置情報データから前記地図データベースの生成に用いる前記位置情報データを抽出する手段と、
抽出された前記位置情報データに基づいて、線路中心データを選定する手段と、
所定の区間毎に前記鉄道車両の複数回の走行時に得られた前記線路中心データに基づいて前記地図データベースを生成する手段と、
して機能させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、地図データベース管理装置、地図データベース管理システム、地図データベースの管理方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
鉄道自動運転における自車位置確認や保線などの設備点検などに用いる地図データベースは、これまでキロ程を軸とした起点から終点までの1次元における曲線半径や勾配、踏切・橋梁や駅の中心位置としたデータベースとなっている。
また、ATOなどの自動制御においてもほぼ同様の設計思想でデータベースが構築されている。
さらに、GoA2.5以上の自動運転を実現するためには、自動車の自動運転向け地図データベースに近い、より正確な2次元や3次元となる地図データベースが必要とされる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来技術においては、キロ程を軸とした起点から終点までの1次元における曲線半径や勾配、踏切・橋梁や駅の中心位置としたデータベースは、自動運転には向いていないデータ構成となっていた。
【0005】
また、地図データベースの自動生成や自動更新・補正する機能が鉄道車両側装置には設けられていなかった。
【0006】
また、元データとなる位置情報データから位置情報として確実性の高いデータを抽出し、地図データベースを自動生成したり、更新したり、補正したりする機能は設けられていなかった。
【0007】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、鉄道車両の自動運転にも用いることが可能な地図データベースの生成、更新あるいは補正を通常の鉄道車両の運行と並行して行うことが可能な地図データベース管理装置、地図データベース管理システム、地図データベースの管理方法及びプログラムを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
実施形態の地図データベース管理装置は、鉄道車両に搭載された位置計測装置と連携して地図データベースの管理を行う地図データベース管理装置であって、位置計測装置が出力した位置情報データから地図データベースの生成に用いる位置情報データを抽出する計測データ抽出部と、抽出された位置情報データに基づいて、線路中心データを選定する線路中心データ選定部と、所定の区間毎に鉄道車両の複数回の走行時に得られた線路中心データに基づいて地図データベースを生成する地図データベース生成・登録部と、を備える。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】
図1は、第1実施形態の地図データベース管理システムの概要構成ブロック図である。
【
図2】
図2は、
図1の地図データベース管理システムの機能構成ブロック図である。
【
図3】
図3は、実施形態の地図生成時の処理フローチャート(その1)である。
【
図4】
図4は、実施形態の地図生成時の処理フローチャート(その2)である。
【
図5】
図5は、実施形態の地図生成時の処理フローチャート(その3)である。
【
図6】
図6は、実施形態の地図生成時の処理フローチャート(その4)である。
【
図7】
図7は、実施形態の地図生成時の処理フローチャート(その5)である。
【
図8】
図8は、実施形態の地図生成時の処理フローチャート(その6)である。
【
図9】
図9は、実施形態の地図生成時の処理フローチャート(その7)である。
【
図10】
図10は、実施形態の地図生成時の処理フローチャート(その8)である。
【
図11】
図11は、実施形態の地図更新時及び地図補正時の処理フローチャート(その1)である。
【
図12】
図12は、実施形態の地図更新時及び地図補正時の処理フローチャート(その2)である。
【
図13】
図13は、実施形態の地図更新時及び地図補正時の処理フローチャート(その3)である。
【
図14】
図14は、実施形態の地図更新時及び地図補正時の処理フローチャート(その4)である。
【
図15】
図15は、実施形態の地図更新時及び地図補正時の処理フローチャート(その5)である。
【
図16】
図16は、実施形態の地図データベースの構成例の説明図である。
【
図17】
図17は、線路平面図データ層に格納された線路平面図を図示したものである。
【
図18】
図18は、
図17に示した領域を鉄道車両が走行している場合の検知エリアデータ層に格納されている拡大情報の一例の説明図である。
【
図19】
図19は、地図付帯データの対応付け処理のフローチャートである。
【
図20】
図20は、第2実施形態の地図データベース管理システムの概要構成ブロック図である。
【
図21】
図21は、第2実施形態の地図データベース管理システムの概要構成ブロック図である。
【
図22】
図22は、第4実施形態の地図データベース管理システムの概要構成ブロック図である。
【
図23】
図23は、第5実施形態の地図データベース管理システムの概要構成ブロック図である。
【
図24】
図24は、第6実施形態の地図データベース管理システムの概要構成ブロック図である。
【
図25】
図25は、第7実施形態の地図データベース管理システムの概要構成ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
実施形態について図面を参照して説明する。
[1]第1実施形態
図1は、第1実施形態の地図データベース管理システムの概要構成ブロック図である。
地図データベース管理システム10は、鉄道車両TRに搭載された位置計測装置11及び地図データベース(DB)管理装置12と、地上側に設置されたデータ記憶装置13と、を備えている。
【0011】
図2は、
図1の地図データベース管理システムの機能構成ブロック図である。
位置計測装置11は、
図2に示すように、第1測位部21と、第2測位部22と、位置計測演算処理部23と、測位位置オフセット演算処理部24と、を備えている。
【0012】
第1測位部21は、例えば、GNSS(Global Navigation Satellite System)を構成し、測位用衛星からの測位用電波を受信して鉄道車両TRの測位(衛星測位)を行い、第1測位結果データを位置計測演算処理部23に出力する。
【0013】
第2測位部22は、例えば、加速度センサ、ジャイロセンサ等の自立型センサを備え、自立的に鉄道車両TRの測位(自立測位)を行い、第2測位結果データを位置計測演算処理部23に出力する。
【0014】
位置計測演算処理部23は、第1測位結果データ及び第2測位結果データに基づいて、鉄道車両TRの位置を算出して位置情報データとして出力する。
測位位置オフセット演算処理部24は、位置計測演算処理部23の算出結果と、所定の位置計測中心位置とのずれを補正して位置情報データとして出力する。
【0015】
地図データベース管理装置12は、計測データ抽出部31と、線路中心データ選定部32と、地図データベース演算・記録・蓄積部33と、地図データベース生成・登録部34と、データ判定部35と、データ通信部36と、を備えている。
計測データ抽出部31は、位置情報データから位置情報として確実性の高いデータを計測データとして抽出する。
【0016】
線路中心データ選定部32は、計測データ抽出部31により抽出された計測データから一対のレールの中心位置に相当する第1線路中心データを選定する。
地図データベース演算・記録・蓄積部33は、同一の線路について鉄道車両TRが複数回の走行した結果に基づいて、計測データにおける緯度経度情報のばらつきを演算し、第1地図データベースに記録する。
【0017】
地図データベース生成・登録部34は、地図データベース演算・記録・蓄積部33により記録された地図データベースに基づいて走行線区や分岐区間ごとにあらかじめ登録した区間ごとに生成した線路中心データである第2線路中心データに基づいて、第2地図データベースを生成し、登録する。
【0018】
データ判定部35は、同一の線路について鉄道車両TRが複数回の走行した結果を蓄積し、新たに取得した計測データの真偽を判定する。
データ通信部36は、地図データベース管理装置12とデータ記憶装置13との間の通信インタフェース動作を行う。
【0019】
次に第1実施形態の動作を説明する。
まず、地図生成時の動作について説明する。
図3は、実施形態の地図生成時の処理フローチャート(その1)である。
まず、第1測位部21及び第2測位部22は、走行位置情報データ(=第1測位結果データ及び第2測位結果データ)を取得する(ステップS11)。
【0020】
すなわち、第1測位部21は、衛星測位を行い、走行位置情報データとしての第1測位結果データを位置計測演算処理部23に出力し、第2測位部22は、自立測位を行い、走行位置情報データとしての第2測位結果データを位置計測演算処理部23に出力する。
これにより位置計測演算処理部23は、衛星測位及び自立測位の測位状態を取得する(ステップS12)。
【0021】
位置計測演算処理部23は、取得した衛星測位及び自立測位の測位状態に基づいて、現在実際に演算に用いている走行位置情報データは、衛星測位によるものか、あるいは、自立測位によるものであるかを判断する(ステップS13)。
【0022】
ステップS13の判断において、位置計測演算処理部23は、現在採用されている測位が自立測位である場合(ステップS13;自立測位)には、自立測位を行うセンサが異常であるか否かを判断する(ステップS17)。
【0023】
ステップS17の判断において、自立測位を行うセンサが異常ではない場合には(ステップS17;No)、位置計測演算処理部23は、処理をステップS23(
図4参照)に移行する。
ステップS17の判断において、自立測位を行うセンサが異常である場合には(ステップS17;Yes)、位置計測演算処理部23は、再び処理をステップS11に移行する。
【0024】
ステップS13の判断において、現在採用されている測位が衛星測位である場合(ステップS13;衛星測位)には、地図データベース演算・記録・蓄積部33は、受信感度が所定の閾値感度よりも高いか否かを判断する(ステップS14)。
【0025】
ステップS14の判断において、受信感度が所定の閾値感度よりも低い場合には(ステップS14;低)、地図データベース演算・記録・蓄積部33は、再び処理をステップS11に移行する。
【0026】
ステップS14の判断において、受信感度が所定の閾値感度よりも高い場合には(ステップS14;高)、地図データベース演算・記録・蓄積部33は、衛星測位がフィックス状態(フィックス解を得られている状態)か否かを判断する(ステップS15)。
【0027】
ステップS15の判断において、フィックス状態ではない場合には(ステップS15;No)、地図データベース演算・記録・蓄積部33は、再び処理をステップS11に移行する。
【0028】
ステップS15の判断において、フィックス状態である場合には(ステップS;Yes)、推定位置精度が所定の閾値精度よりも高いか否かを判断する(ステップS16)。
ステップS16の判断において、推定位置精度が所定の閾値精度よりも高い場合には(ステップS16;高)、地図データベース演算・記録・蓄積部33は、再び処理をステップS11に移行する。
【0029】
図4は、実施形態の地図生成時の処理フローチャート(その2)である。
ステップS16の判断において、推定位置精度が所定の閾値精度よりも高くない場合には(ステップS16;低)、地図データベース演算・記録・蓄積部33は、複数の評価対象地点のうち、一つの評価対象地点を選択し、当該一つの評価対象地点の緯度・経度のばらつきを算出する(ステップS18)。
【0030】
続いて地図データベース演算・記録・蓄積部33は、算出した評価対象地点の緯度・経度のばらつきが、所定のばらつき閾値よりも大きいか否かを判断する(ステップS19)。
【0031】
ステップS19の判断において、算出した評価対象地点の緯度・経度のばらつきが、所定のばらつき閾値よりも大きい場合には(ステップS19;大)、地図データベース演算・記録・蓄積部33は、算出した評価対象地点の位置情報(緯度・経度)は不採用とし(ステップS20)、再び処理をステップS11(
図3参照)に移行する。
【0032】
ステップS19の判断において、算出した評価対象地点の緯度・経度のばらつきが、所定のばらつき閾値よりも小さい場合には(ステップS19;小)、地図データベース演算・記録・蓄積部33は、算出した評価対象地点の位置情報(緯度・経度)を蓄積する(ステップS21)。
続いて地図データベース演算・記録・蓄積部33は、全評価対象地点の評価処理が完了したか否かを判断する(ステップS22)。
【0033】
ステップS22の判断において、未だ全評価対象地点の評価処理が完了していない場合には(ステップS22;No)、地図データベース演算・記録・蓄積部33は、再び処理をステップS11に移行して、上述の処理を繰り返す。
【0034】
図5は、実施形態の地図生成時の処理フローチャート(その3)である。
ステップS22の判断において、既に全評価対象地点の評価処理が完了した場合には(ステップS22;Yes)、地図データベース演算・記録・蓄積部33は、蓄積した評価対象地点から一つの評価対象地点を取得し(ステップS23)、取得した評価対象地点の緯度・経度のばらつき(時間的なばらつき)が所定のばらつき閾値よりも大きいか否かを判断する(ステップS25)。
【0035】
ステップS25の判断において、取得した評価対象地点の緯度・経度のばらつきが、所定のばらつき閾値よりも小さい場合には(ステップS25;小)、地図データベース演算・記録・蓄積部33は、算出した評価対象地点の位置情報(緯度・経度)を蓄積し(ステップS26)、処理をステップS28に移行する。
【0036】
ステップS25の判断において、取得した評価対象地点の緯度・経度のばらつきが、所定のばらつき閾値よりも大きい場合には(ステップS25;大)、地図データベース演算・記録・蓄積部33は、取得した評価対象地点の位置情報(緯度・経度)は不採用とし(ステップS27)、全取得対象の評価対象地点の評価処理が完了したか否かを判断する(ステップS28)。
【0037】
ステップS28の判断において、未だ全取得対象の評価対象地点の評価処理が完了していない場合には(ステップS28;No)、地図データベース演算・記録・蓄積部33は、再び処理をステップS23に移行して、上述の処理を繰り返す。
【0038】
ステップS28の判断において、既に全取得対象の評価対象地点の評価処理が完了している場合には(ステップS28;Yes)、地図データベース演算・記録・蓄積部33は、地図生成の処理が初回か、あるいは、2回目以降であるかを判断する(ステップS29)。
【0039】
図6は、実施形態の地図生成時の処理フローチャート(その4)である。
ステップS29の判断において、地図生成の処理が初回である場合には(ステップS29;初回)、地図データベース演算・記録・蓄積部33は、処理対象地点の蓄積データに基づいて、緯度・経度の平均値あるいは中央値を算出する(ステップ31)。
【0040】
次に地図データベース演算・記録・蓄積部33は、処理対象地点のキロ程を算出する(ステップS32)。
そして、地図データベース演算・記録・蓄積部33は、処理対象地点の緯度・経度・キロ程地図を作成する(ステップS33)。
【0041】
次に地図データベース演算・記録・蓄積部33は、基準地図の種類を判断する(ステップS34)。
この場合において、基準地図の種類としては、計測データに基づく地図、キロ程データに基づく地図及び地理院地図のいずれかとなる。
【0042】
ステップS34の判断において、基準地図の種類が計測データに基づく地図である場合には(ステップS34;計測データ)、地図データベース演算・記録・蓄積部33は、計測データの緯度・経度の蓄積地図を取得する(ステップS35)。
地図データベース演算・記録・蓄積部33は、処理対象地点の緯度・経度が所定のばらつき閾値よりも大きいか否かを判断する(ステップS36)。
【0043】
ステップS36の判断において、評価対象地点の緯度・経度のばらつきが、所定のばらつき閾値よりも小さい場合には(ステップS36;小)、地図データベース演算・記録・蓄積部33は、評価対象地点の位置情報(緯度・経度)のキロ程変換を行い(ステップS37)、処理対象地点の緯度・経度・キロ程の地図を蓄積し(ステップS38)、処理をステップS40に移行する。
【0044】
ステップS36の判断において、評価対象地点の緯度・経度のばらつきが、所定のばらつき閾値よりも大きい場合には(ステップS36;大)、地図データベース演算・記録・蓄積部33は、評価対象地点の位置情報(緯度・経度)は地図登録の対象としては不採用とし(ステップS39)、全評価対象地点の評価処理が完了したか否かを判断する(ステップS40)。
【0045】
ステップS40の判断において、未だ全評価対象地点の評価処理が完了していない場合には(ステップS40;No)、地図データベース演算・記録・蓄積部33は、再び処理をステップS31に移行して、上述の処理を繰り返す。
【0046】
図7は、実施形態の地図生成時の処理フローチャート(その5)である。
ステップS40の判断において、既に全取得対象の評価対象地点の評価処理が完了している場合には(ステップS40;Yes)、地図データベース演算・記録・蓄積部33は、走行線区や分岐区間の起終点の緯度・経度を取得する(ステップS41)。
【0047】
地図データベース演算・記録・蓄積部33は、起終点バウンダリ内であるか否かを判断する(ステップS42)。
ステップS42の判断において、起終点バウンダリ内ではない場合には(ステップS42;No)、再び処理をステップS41に移行し、新たな走行線区や分岐区間の起終点の緯度・経度を取得する。
【0048】
ステップS42の判断において、起終点バウンダリ内である場合には(ステップS42;Yes)、地図データベース生成・登録部34は、区間毎の緯度・経度・キロ程の地図の登録を行う(ステップS44)。
つづいて地図データベース演算・記録・蓄積部33は、全区間についての処理が完了したか否かを判断する(ステップS45)。
【0049】
ステップS45の判断において、未だ全区間についての処理が完了していない場合には(ステップS45;No)、再び処理をステップS41に移行し、上述した処理を繰り返す。
ステップS45の判断において、全区間についての処理が完了した場合には(ステップS45;Yes)、地図データベースの生成処理を終了する。
【0050】
図8は、実施形態の地図生成時の処理フローチャート(その6)である。
再び
図6の処理に戻り、ステップS34の判断において、基準地図の種類がキロ程データに基づく地図である場合には(ステップS34;キロ程データ)、地図データベース演算・記録・蓄積部33は、キロ程ベース地図データベースを取得する(ステップS51)。
地図データベース演算・記録・蓄積部33は、キロ程との位置の誤差が所定の誤差閾値よりも大きいか否かを判断する(ステップS52)。
【0051】
ステップS52の判断において、キロ程との位置の誤差が所定の誤差閾値よりも少ない場合には(ステップS52;少)、地図データベース演算・記録・蓄積部33は、キロ程あるいは緯度・経度の修正用にキロ程変換を行い(ステップS53)、地図データベース生成・登録部34は、処理対象地点の緯度・経度・キロ程(修正用)の地図を蓄積し(ステップS54)、処理をステップS56に移行する。
【0052】
ステップS52の判断において、キロ程との位置の誤差が所定の誤差閾値よりも多い場合には(ステップS52;多)、地図データベース演算・記録・蓄積部33は、評価対象地点の位置情報(緯度・経度)は地図登録の対象としては不採用とし(ステップS55)、全評価対象地点の評価処理が完了したか否かを判断する(ステップS56)。
【0053】
ステップS56の判断において、未だ全評価対象地点の評価処理が完了していない場合には(ステップS56;No)、地図データベース演算・記録・蓄積部33は、再び処理をステップS31(
図6参照)に移行して、上述の処理を繰り返す。
【0054】
ステップS56の判断において、既に全取得対象の評価対象地点の評価処理が完了している場合には(ステップS56;Yes)、再び
図7の処理に戻り、地図データベース演算・記録・蓄積部33は、走行線区や分岐区間の起終点の緯度・経度を取得する(ステップS41)。
【0055】
地図データベース演算・記録・蓄積部33は、起終点バウンダリ内であるか否かを判断する(ステップS42)。
ステップS42の判断において、起終点バウンダリ内ではない場合には、再び処理をステップS41に移行し、新たな走行線区や分岐区間の起終点の緯度・経度を取得する。
【0056】
ステップS42の判断において、起終点バウンダリ内である場合には、地図データベース生成・登録部34は、区間毎の緯度・経度・キロ程の地図の登録を行う(ステップS44)。
つづいて地図データベース演算・記録・蓄積部33は、全区間についての処理が完了したか否かを判断する(ステップS45)。
【0057】
ステップS45の判断において、未だ全区間についての処理が完了していない場合には(ステップS45;No)、再び処理をステップS41に移行し、上述した処理を繰り返す。
ステップS45の判断において、全区間についての処理が完了した場合には(ステップS45;Yes)、地図データベースの生成処理を終了する。
【0058】
図9は、実施形態の地図生成時の処理フローチャート(その7)である。
再び
図6の処理に戻り、ステップS34の判断において、基準地図の種類が国土地理院の地図である場合には(ステップS34;国土地理院地図)、地図データベース演算・記録・蓄積部33は、国土地理院地図データベースを取得する(ステップS61)。
地図データベース演算・記録・蓄積部33は、国土地理院地図との位置の誤差が所定の誤差閾値よりも大きいか否かを判断する(ステップS62)。
【0059】
ステップS62の判断において、国土地理院地図との位置の誤差が所定の誤差閾値よりも少ない場合には(ステップS62;少)、地図データベース演算・記録・蓄積部33は、緯度・経度との修正用に緯度・経度との差分を算出する(ステップS63)。
【0060】
次に地図データベース演算・記録・蓄積部33は、算出した差分が所定の差分閾値よりも過大であるか否かを判断する(ステップS64)。
ステップS64の判断において、算出した差分が所定の差分閾値よりも過大ではない場合には(ステップS64;No)、地図データベース生成・登録部34は、処理対象地点の緯度・経度・キロ程(修正)の地図を蓄積し(ステップS65)、処理をステップS67に移行する。
【0061】
ステップS64の判断において、算出した差分が所定の差分閾値よりも過大である場合には(ステップS64;Yes)、地図データベース演算・記録・蓄積部33は、評価対象地点の位置情報(緯度・経度)は地図登録の対象としては不採用とし(ステップS66)、全評価対象地点の評価処理が完了したか否かを判断する(ステップS67)。
【0062】
ステップS67の判断において、未だ全評価対象地点の評価処理が完了していない場合には(ステップS67;No)、地図データベース演算・記録・蓄積部33は、再び処理をステップS31(
図6参照)に移行して、上述の処理を繰り返す。
【0063】
ステップS67の判断において、既に全取得対象の評価対象地点の評価処理が完了している場合には(ステップS67;Yes)、再び
図7の処理に戻り、地図データベース演算・記録・蓄積部33は、走行線区や分岐区間の起終点の緯度・経度を取得する(ステップS41)。
【0064】
地図データベース演算・記録・蓄積部33は、起終点バウンダリ内であるか否かを判断する(ステップS42)。
【0065】
ステップS42の判断において、起終点バウンダリ内ではない場合には、再び処理をステップS41に移行し、新たな走行線区や分岐区間の起終点の緯度・経度を取得する。
ステップS42の判断において、起終点バウンダリ内である場合には、地図データベース生成・登録部34は、区間毎の緯度・経度・キロ程の地図の登録を行う(ステップS44)。
【0066】
つづいて地図データベース演算・記録・蓄積部33は、全区間についての処理が完了したか否かを判断する(ステップS45)。
ステップS45の判断において、未だ全区間についての処理が完了していない場合には(ステップS45;No)、再び処理をステップS41に移行し、上述した処理を繰り返す。
【0067】
ステップS45の判断において、全区間についての処理が完了した場合には(ステップS45;Yes)、地図データベースの生成処理を終了する。
【0068】
図10は、実施形態の地図生成時の処理フローチャート(その8)である。
再び
図5の処理の説明に戻り、ステップS29の判断において、地図生成の処理が2回目以降である場合には(ステップS29;2回目以降)、地図データベース演算・記録・蓄積部33は、計測データの緯度・経度の蓄積地図を取得する(ステップS71)。
【0069】
地図データベース演算・記録・蓄積部33は、処理対象地点の緯度・経度について、蓄積地図との差分が所定の差分閾値よりも多いか否かを判断する(ステップS72)。
【0070】
ステップS72の判断において、処理対象地点の緯度・経度について、蓄積地図との差分が所定の差分閾値よりも少ない場合には(ステップS72;少)、地図データベース演算・記録・蓄積部33は、評価対象地点の位置情報(緯度・経度)のキロ程変換を行い(ステップS73)、地図データベース生成・登録部34は、処理対象地点の緯度・経度・キロ程の地図の登録・更新し(ステップS74)、処理をステップS76に移行する。
【0071】
ステップS72の判断において、処理対象地点の緯度・経度について、蓄積地図との差分が所定の差分閾値よりも多い場合には(ステップS72;多)、地図データベース演算・記録・蓄積部33は、評価対象地点の位置情報(緯度・経度)は地図登録の対象としては不採用とし(ステップS75)、全評価対象地点の評価処理が完了したか否かを判断する(ステップS76)。
【0072】
ステップS76の判断において、未だ全評価対象地点の評価処理が完了していない場合には(ステップS76;No)、地図データベース演算・記録・蓄積部33は、再び処理をステップS31に移行して、上述の処理を繰り返す。
【0073】
ステップS76の判断において、既に全評価対象地点の評価処理が完了した場合には(ステップS76;Yes)、再び
図7の処理に戻り、上述したステップS41~S45の処理を行うこととなる。
【0074】
次に、地図更新時及び地図補正時の動作について説明する。
図11は、実施形態の地図更新時及び地図補正時の処理フローチャート(その1)である。
まず、第1測位部21及び第2測位部22は、走行位置情報データ(=第1測位結果データ及び第2測位結果データ)を取得する(ステップS81)。
【0075】
すなわち、第1測位部21は、衛星測位を行い、走行位置情報データとしての第1測位結果データを位置計測演算処理部23に出力し、第2測位部22は、自立測位を行い、走行位置情報データとしての第2測位結果データを位置計測演算処理部23に出力する。
これにより位置計測演算処理部23は、衛星測位及び自立測位の測位状態を取得する(ステップS82)。
位置計測演算処理部23は、取得した衛星測位及び自立測位の測位状態に基づいて、現在実際に演算に用いている走行位置情報データは、衛星測位によるものか、あるいは、自立測位によるものであるかを判断する(ステップS83)。
【0076】
ステップS83の判断において、位置計測演算処理部23は、現在採用されている測位が自立測位である場合(ステップS83;自立測位)には、自立測位を行うセンサが異常であるか否かを判断する(ステップS87)。
【0077】
ステップS87の判断において、自立測位を行うセンサが異常ではない場合には(ステップS87;No)、位置計測演算処理部23は、処理をステップS23(
図4参照)に移行する。
ステップS87の判断において、自立測位を行うセンサが異常である場合には(ステップS87;Yes)、位置計測演算処理部23は、再び処理をステップS81に移行する。
【0078】
ステップS83の判断において、現在採用されている測位が衛星測位である場合(ステップS83;衛星測位)には、地図データベース演算・記録・蓄積部33は、受信感度が所定の閾値感度よりも高いか否かを判断する(ステップS84)。
【0079】
ステップS84の判断において、受信感度が所定の閾値感度よりも低い場合には(ステップS84;低)、地図データベース演算・記録・蓄積部33は、再び処理をステップS81に移行する。
【0080】
ステップS84の判断において、受信感度が所定の閾値感度よりも高い場合には(ステップS84;高)、地図データベース演算・記録・蓄積部33は、衛星測位がフィックス状態(フィックス解を得られている状態)か否かを判断する(ステップS85)。
【0081】
ステップS85の判断において、フィックス状態ではない場合には(ステップS85;No)、地図データベース演算・記録・蓄積部33は、再び処理をステップS81に移行する。
【0082】
ステップS85の判断において、フィックス状態である場合には(ステップS85;Yes)、推定位置精度が所定の閾値精度よりも高いか否かを判断する(ステップS86)。
【0083】
ステップS86の判断において、推定位置精度が所定の閾値精度よりも高い場合には(ステップS86;高)、地図データベース演算・記録・蓄積部33は、算出した評価対象地点の位置情報(緯度・経度)は不採用とし(ステップS100)、再び処理をステップS81に移行する。
【0084】
図12は、実施形態の地図更新時及び地図補正時の処理フローチャート(その2)である。
ステップS86の判断において、推定位置精度が所定の閾値精度よりも高くない場合には(ステップS86;低)、地図データベース演算・記録・蓄積部33は、複数の評価対象地点のうち、一つの評価対象地点を選択し、当該一つの評価対象地点の緯度・経度のばらつきを算出する(ステップS88)。
【0085】
続いて地図データベース演算・記録・蓄積部33は、算出した評価対象地点の緯度・経度のばらつきが、所定のばらつき閾値よりも大きいか否かを判断する(ステップS89)。
【0086】
ステップS89の判断において、算出した評価対象地点の緯度・経度のばらつきが、所定のばらつき閾値よりも大きい場合には(ステップS89;大)、地図データベース演算・記録・蓄積部33は、算出した評価対象地点の位置情報(緯度・経度)は不採用とし(ステップS90)、再び処理をステップS81(
図3参照)に移行する。
【0087】
ステップS89の判断において、算出した評価対象地点の緯度・経度のばらつきが、所定のばらつき閾値よりも小さい場合には(ステップS89;小)、地図データベース演算・記録・蓄積部33は、算出した評価対象地点の位置情報(緯度・経度)を蓄積する(ステップS91)。
続いて地図データベース演算・記録・蓄積部33は、全評価対象地点の評価処理が完了したか否かを判断する(ステップS92)。
【0088】
ステップS92の判断において、未だ全評価対象地点の評価処理が完了していない場合には(ステップS92;No)、地図データベース演算・記録・蓄積部33は、再び処理をステップS81に移行して、上述の処理を繰り返す。
【0089】
図13は、実施形態の地図更新時及び地図補正時の処理フローチャート(その3)である。
【0090】
ステップS92の判断において、既に全評価対象地点の評価処理が完了した場合には(ステップS92;Yes)、地図データベース演算・記録・蓄積部33は、蓄積した評価対象地点から一つの評価対象地点を取得し(ステップS93)、取得した評価対象地点の緯度・経度のばらつき(時間的なばらつき)が所定のばらつき閾値よりも大きいか否かを判断する(ステップS95)。
【0091】
ステップS95の判断において、取得した評価対象地点の緯度・経度のばらつきが、所定のばらつき閾値よりも小さい場合には(ステップS95;小)、地図データベース演算・記録・蓄積部33は、算出した評価対象地点の位置情報(緯度・経度)を蓄積し(ステップS96)、処理をステップS98に移行する。
【0092】
ステップS95の判断において、取得した評価対象地点の緯度・経度のばらつきが、所定のばらつき閾値よりも大きい場合には(ステップS95;大)、地図データベース演算・記録・蓄積部33は、取得した評価対象地点の位置情報(緯度・経度)は不採用とし(ステップS97)、全取得対象の評価対象地点の評価処理が完了したか否かを判断する(ステップS98)。
【0093】
ステップS98の判断において、未だ全取得対象の評価対象地点の評価処理が完了していない場合には(ステップS98;No)、地図データベース演算・記録・蓄積部33は、再び処理をステップS93に移行して、上述の処理を繰り返す。
【0094】
図14は、実施形態の地図更新時及び地図補正時の処理フローチャート(その4)である。
ステップS98の判断において、既に全取得対象の評価対象地点の評価処理が完了している場合には(ステップS98;Yes)、地図データベース演算・記録・蓄積部33は、計測データの緯度・経度の蓄積地図を取得する(ステップS101)。
【0095】
地図データベース演算・記録・蓄積部33は、蓄積地図との差分が所定の差分閾値よりも大きいか否かを判断する(ステップS102)。
【0096】
ステップS102の判断において、蓄積地図との差分が所定の差分閾値よりも小さい場合には(ステップS102;小)、地図データベース演算・記録・蓄積部33は、評価対象地点の位置情報(緯度・経度)のキロ程変換を行い(ステップS103)、処理対象地点の緯度・経度・キロ程の地図を蓄積し(ステップS104)、処理をステップS106に移行する。
【0097】
ステップS102の判断において、蓄積地図との差分が所定の差分閾値よりも大きい場合には(ステップS102;大)、地図データベース演算・記録・蓄積部33は、評価対象地点の位置情報(緯度・経度)は地図登録の対象としては不採用とし(ステップS105)、全評価対象地点の評価処理が完了したか否かを判断する(ステップS106)。
【0098】
ステップS106の判断において、未だ全評価対象地点の評価処理が完了していない場合には(ステップS106;No)、地図データベース演算・記録・蓄積部33は、再び処理をステップS101に移行して、上述の処理を繰り返す。
【0099】
図15は、実施形態の地図更新時及び地図補正時の処理フローチャート(その5)である。
ステップS106の判断において、既に全取得対象の評価対象地点の評価処理が完了している場合には(ステップS106;Yes)、地図データベース演算・記録・蓄積部33は、走行線区や分岐区間の起終点の緯度・経度を取得する(ステップS111)。
【0100】
地図データベース演算・記録・蓄積部33は、起終点バウンダリ内であるか否かを判断する(ステップS112)。
ステップS112の判断において、起終点バウンダリ内ではない場合には、再び処理をステップS111に移行し、新たな走行線区や分岐区間の起終点の緯度・経度を取得する。
【0101】
ステップS112の判断において、起終点バウンダリ内である場合には、地図データベース生成・登録部34は、区間毎の緯度・経度・キロ程の地図の登録を行う(ステップS114)。
つづいて地図データベース演算・記録・蓄積部33は、全区間についての処理が完了したか否かを判断する(ステップS115)。
【0102】
ステップS115の判断において、未だ全区間についての処理が完了していない場合には(ステップS115;No)、再び処理をステップS111に移行し、上述した処理を繰り返す。
ステップS115の判断において、全区間についての処理が完了した場合には(ステップS115;Yes)、地図データベースの生成処理を終了する。
【0103】
ここで、実施形態で生成される地図データベースの構造について説明する。
図16は、実施形態の地図データベースの構成例の説明図である。
地図データベースMDBは、
図16に示すように、例えば、9層のレイヤ構造を採っている。
【0104】
すなわち、地図データベースMDBは、上層から下層に向かって、国土地理院基準地図層L1、検知エリアデータ層L2、土木データ層L3、走行データ層L4、鉄道設備データ層L5、信号通信設備データ層L6、保線データ層L7、多層化データ層L8及び線路平面図データ層L9を備えている。
【0105】
国土地理院基準地図層L1は、例えば、国土地理院発行の1/2500レベルの地図データを格納している。
検知エリアデータ層L2は、例えば、地図データベース管理装置12における所定の検知エリア区間、検知エリア範囲、拡大情報等のデータを格納している。
【0106】
土木データ層L3は、トンネル、橋梁等の土木構造物の設置位置、寸法などのデータを格納している。
走行データ層L4は、制限速度、制限速度の開始位置、制限速度の終了位置等のデータを格納している。
【0107】
鉄道設備データ層L5は、架線柱、き電区間、標識、ランドマークなどの設置位置等のデータを格納している。
信号通信設備データ層L6は、色灯、入替信号機、中継信号機、通信局等の種類、設置位置等のデータを格納している。
【0108】
保線データ層L7は、線路の勾配、曲線部、分岐部、踏切などの位置、構成等のデータを格納している。
多層化データ層L8は、多層駅(ホーム、地上階など)、高架下、地下などの位置、構成等のデータを格納している。
【0109】
線路平面図データ層L9は、線路単体、区間レベルの線路中心線の点群データなどを格納している。
【0110】
図17は、線路平面図データ層に格納された線路平面図を図示したものである。
線路平面図においては、線路の接続関係、信号機の配置、駅の配置、トンネル、鉄橋の配置、踏切の配置等が図示可能な状態で格納されている。
【0111】
図18は、
図17に示した領域を鉄道車両が走行している場合の検知エリアデータ層に格納されている拡大情報の一例の説明図である。
図8の拡大情報の画像には、
図17で示される線路RL、トンネルTNL、鉄橋BRD等が背景画像GDに重畳された状態で表示されている。
【0112】
図19は、地図付帯データの対応付け処理のフローチャートである。
実施形態の地図データベースにおいては、上述したレイヤ構造に付帯データを対応付けすることができるようになっている。
【0113】
まず、地図データベース管理装置12は、位置計測装置11の計測データに対応する緯度・経度に蓄積地図を取得する(ステップS121)。
つづいて、地図データベース管理装置12は、格納してある地図データベースを参照し(ステップS122)、計測データの緯度・経度に対応する登録地点を検索し、登録データの有無を判断する(ステップS123)。
【0114】
ステップS123の判断において、登録データがない場合には、地図データベース管理装置12は、処理をステップS127に移行する。
【0115】
ステップS123の判断において、登録データがある場合には、地図データベース管理装置12は、当該登録データを登録すべきレイヤ種類を抽出し(ステップS124)、レイヤデータを対応付けする(ステップS125)。
【0116】
次に地図データベース管理装置12は、抽出したレイヤに対応づけて、地図データベースに対応付情報を付加する(ステップS126)。
地図データベース管理装置12は、全登録地点について対応付け情報の付加が完了したか否かを判断する(ステップS127)。
【0117】
ステップS127の判断において、未だ全登録地点について対応付け情報の付加が完了していない場合には(ステップS;No)、地図データベース管理装置12は、処理を再びステップS123に移行して上述した処理を繰り返す。
【0118】
ステップS127の判断において、既に全登録地点について対応付け情報の付加が完了した場合には(ステップS127;Yes)、地図データベース管理装置12は、処理を終了する。
以上の説明のように、登録されたデータ(付帯用データ)を容易に、地図データベースのレイヤ構造に付帯データとして対応付けすることができる。
【0119】
[2]第2実施形態
次に第2実施形態について説明する。
図20は、第2実施形態の地図データベース管理システムの概要構成ブロック図である。
図20において、
図2と同様の部分には、同一の符号を付すものとする。
本第2実施形態の地図データベース管理システム10Aが第1実施形態と異なる点は、撮影装置14及び映像参照型地図データベース(DB)支援装置15を備え、地図データベース管理装置における地図データベース演算及び地図データベース生成支援を行う点である。
【0120】
撮影装置14は、鉄道車両TRの走行中に周囲の画像を撮影し画像データ(映像データ)として出力するカメラ映像取得部41を備えている。
映像参照型地図データベース支援装置15は、画像処理部51と、距離計測部52と、映像参照・検索部53と、を備えている。
【0121】
画像処理部51は、カメラ映像取得部41が出力した画像データに対し、画像調整、画像抽出等の画像処理(画像前処理)を施して、距離計測部52及び映像参照・検索部53に出力する。
【0122】
距離計測部52は、地図データベースを参照して、画像処理部51により画像処理がなされた画像データに含まれる所定の対象物迄の距離を計測して、映像参照・検索部53に出力する。
【0123】
映像参照・検索部53は、画像処理部51により画像処理がなされた画像データ及び距離計測部52により計測された所定の対象物までの距離に基づいて、対象物の地点と外形サイズ、線路中心からの距離、照合テンプレートとなる画像を参照データとして、走行中の映像データから検索された位置情報とカメラからの距離を考慮して、照合する。
これらの結果、第2実施形態によれば、地図データベースの更新あるいは補正を行う場合に、鉄道車両TRの走行位置をより正確に把握することができ、更新処理あるいは補正処理の信頼性を向上させることができる。
【0124】
[3]第3実施形態
次に第3実施形態について説明する。
図21は、第2実施形態の地図データベース管理システムの概要構成ブロック図である。
図21において、
図2と同様の部分には、同一の符号を付すものとする。
本第3実施形態が第1実施形態と異なる点は、3次元計測装置16及び3次元点群参照型地図データベース(DB)支援装置17を備え、地図データベース管理装置における地図データベース演算及び地図データベース生成支援を行う点である。
3次元計測装置16は、鉄道車両TRの走行中に所定の対象物の設置位置(地点)、外形サイズ、線路中心からの距離を計測する。
3次元点群参照型地図データベース支援装置17は、3次元点群参照型地図データベース支援部として機能し、3次元計測装置16により計測された所定の対象物の設置位置(地点)、外形サイズ、線路中心からの距離に対し、予め記憶した照合テンプレートとなる3次元点群を参照データとして、所定の対象物の照合を行う。
これらの結果、第3実施形態によれば、地図データベースの更新あるいは補正を行う場合に、所定の対象物の設置位置を明確に把握することで、鉄道車両TRの走行位置をより正確に把握することができ、更新処理あるいは補正処理の信頼性を向上させることができる。
【0125】
[4]第4実施形態
次に第4実施形態について説明する。
図22は、第4実施形態の地図データベース管理システムの概要構成ブロック図である。
図22において、
図2、
図20、
図21と同様の部分には、同一の符号を付すものとする。
本第4実施形態が第1実施形態と異なる点は、運行管理制御型地図データベース(DB)支援装置19を備え、地図データベース管理装置と連携して運行管理及び鉄道設備の制御の支援を行う点である。
【0126】
運行管理制御型地図データベース支援装置19は、鉄道設備検索部81と、鉄道設備接近・離隔検知部82と、接近・離隔情報生成部83と、接近・離隔時間演算処理部84と、運行管理情報生成・通信部85と、を備えている。
【0127】
鉄道設備検索部81は、地図データベースに登録された踏切等の鉄道運行上に必要な鉄道設備の位置情報および寸法や鉄道設備外観画像等の登録情報に基づいて、走行中の踏切や信号の位置を検索する。
鉄道設備接近・離隔検知部82は、鉄道設備検索部81の検索結果と位置計測装置からの自車位置情報、列車進行方向から鉄道設備との接近・離隔を検知する。
【0128】
接近・離隔情報生成部83は、鉄道設備接近・離隔検知部82により検知した接近・離隔情報を生成する。
接近・離隔時間演算処理部84は、自車位置・速度・力行やブレーキノッチ段数などの走行・停車中の自車運行情報から接近や離隔時間を演算する。
運行管理情報生成・通信部85は、運行管理及び鉄道設備の制御信号を生成・通信する。
【0129】
第4実施形態によれば、地図データベース管理装置12と連携して運行管理及び鉄道設備の制御の支援が行えるので、運行管理を容易とし、これに付随する鉄道設備の制御も地図と連携して確実に行える。
【0130】
[5]第5実施形態
次に第5実施形態について説明する。
図23は、第5実施形態の地図データベース管理システムの概要構成ブロック図である。
図23において、
図2、
図20~
図22と同様の部分には、同一の符号を付すものとする。
【0131】
本第5実施形態の地図データベース管理システム10Dが第1実施形態と異なる点は、撮影装置14、映像参照型地図データベース(DB)支援装置15、3次元計測装置16、3次元点群参照型地図データベース(DB)支援装置17、運行管理制御型地図データベース(DB)支援装置19及び緊急情報生成・通知装置90を備え、地図データベース管理装置における地図データベース演算及び地図データベース生成支援を行うとともに、線路上の支障物を検知して鉄道車両の運行に支障をきたす運行支障緊急情報を生成して通知する点である。
【0132】
緊急情報生成・通知装置90は、支障物検知情報演算生成部91と、運行支障緊急情報生成・通知部92と、を備えている。
支障物検知情報演算生成部91は、自車位置、現在時刻と支障物を検知した位置情報を演算・生成する。
【0133】
運行支障緊急情報生成・通知部92は、支障物検知情報を緊急情報として生成し、運行管理する運行司令センタ、自車乗客への通知や自車近傍を運行中の列車に通知し、他車からの運行支障緊急情報を受信し自車乗客への通知や自車列車運行制御に必要な情報を通知する。
【0134】
第5実施形態によれば、地図データベース管理装置12の管理下にある地図データベースと連携して、支障物の位置を地図と関連づけて正確に検知し、通知することができるので、鉄道車両の運行の支障物による影響を低減して、鉄道車両の運行を円滑に行うことができる。
【0135】
[6]第6実施形態
次に第6実施形態について説明する。
図24は、第6実施形態の地図データベース管理システムの概要構成ブロック図である。
【0136】
図24において、
図2と同様の部分には、同一の符号を付すものとする。
本第6実施形態の地図データベース管理システム10Eが第1実施形態と異なる点は、気象情報予測装置100及び気象判定・車両制御装置110を備え、地図データベース管理装置12と連携して、気象状況を判定し、車両制御を行う点である。
【0137】
気象情報予測装置100は、気象情報予測演算部101と、気象情報予測結果記録・蓄積部102と、を備えている。
気象情報予測演算部101は、自車位置情報と連動し、データ記憶装置に登録・更新された走行線区・地域・時刻に応じた気象情報を元に、通年各日・各時刻における晴天・雨天・曇天・降雪や風速・雨量などの天候発生確率を予測演算する。
【0138】
気象情報予測結果記録・蓄積部102は、気象情報予測演算部101による気象情報予測演算結果を記録・蓄積する。
【0139】
気象判定・車両制御装置110は、自車近傍気象状況判定部111と、自車位置気象判定部112と、自車車両制御情報生成・通信部113と、を備えている。
【0140】
自車近傍気象状況判定部111は、自車位置情報と気象情報予測演算部101と連動して、現在の自車位置と自車位置前方の走行線区・地域・時刻に応じた気象情報と比較し、現況を判定するための照度計測器や雨滴感知器などの計測データに基づいて、自車近傍の気象状況を判定する。
【0141】
自車位置気象判定部112は、気象情報予測演算部101の演算結果の気象条件と自車近傍気象状況判定部111の判定結果を比較する。
自車車両制御情報生成・通信部113は、位置計測装置11からの自車位置と方位角を元に自車車両制御情報を生成・通信する。
【0142】
第6実施形態によれば、気象情報予測装置100は、自車近傍の気象状況を判定し、地図データベース管理装置12と連携して、車両制御を行うことができるので、鉄道車両TR近傍、さらには鉄道車両TRの進行方向の将来の気象変化をも考慮して、鉄道車両TRの制御を行うことができる。
【0143】
[7]第7実施形態
次に第7実施形態について説明する。
図25は、第7実施形態の地図データベース管理システムの概要構成ブロック図である。
図25において、
図2、
図20、
図21、
図24と同様の部分には、同一の符号を付すものとする。
【0144】
本第5実施形態が第1実施形態と異なる点は、撮影装置14、映像参照型地図データベース(DB)支援装置15、3次元計測装置16、3次元点群参照型地図データベース(DB)支援装置17、気象情報予測装置100、気象判定・車両制御装置110及び車両機器制御連動装置120を備え、車両制御モードを判定して、車両機器の制御を連動させ、地図連動機器の設定を行う点である。
【0145】
ここで、車両機器制御連動装置120の構成について説明する。
車両機器制御連動装置120は、車両制御モード判定部121と、車両機器制御情報生成・通知部122と、地図連動機器設定演算・通知部123と、を備えている。
【0146】
車両制御モード判定部121は、自車位置情報と気象情報予測装置100と気象判定・車両制御装置110と連動し、自車位置、車両進行の方位角、現在時刻と気象状況に基づいて、前照灯のハイビームやロービームを含む点灯切替や、尾灯の点灯切替、ワイパー動作の入切や動作速度切替、室内照明の点灯や照度切替、室内空調の入切や温度調整、車内外放送の音量調整、駅ホームなどの乗客への列車接近を明示する照明機器の入切や点灯・点滅制御などの自動運転に係る情報を地図データベース管理装置12によりデータ記憶装置13に登録した地図データベース及び自車位置を参照して、動作モードを決定する。
【0147】
車両機器制御情報生成・通知部122は、車両制御モード判定部121の判定結果と車両機器の制御と連動させる。
【0148】
地図連動機器設定演算・通知部123は、撮影装置14の撮像設定や3次元計測装置16の計測設定を気象条件や自車方位角から車両前方・後方や側方の撮像装置に対する太陽光や線路沿線の照明機器との入射方向角を演算・通知するセンサ設定情報を生成・通知する。
【0149】
本第7実施形態によれば、地図データベース管理装置12と連携して、鉄道車両TRの自車位置車両進行の方位角、現在時刻と気象状況に基づいて、当該鉄道車両TRにおける車載設備の最適な動作制御が行える。
【0150】
[8]実施形態の変形例
以上の説明においては、地図データベース管理装置12が鉄道車両TRに載置されている場合について説明したが、位置計測装置11のみを鉄道車両TRに載置し、通信ネットワークを介して地上側に設置した地図データベース管理装置12と接続するように構成することも可能である。
また、位置計測装置11及び地図データベース管理装置12の一部を鉄道車両TRに載置し、通信ネットワークを介して地上側に設置した地図データベース管理装置12の残りの部分と接続するように構成することも可能である。
【0151】
本実施形態の地図データベース管理装置は、CPUなどの制御装置と、ROM(Read Only Memory)やRAMなどの記憶装置と、HDD、CDドライブ装置などの外部記憶装置と、ディスプレイ装置などの表示装置と、キーボードやマウスなどの入力装置を備えており、通常のコンピュータを利用したハードウェア構成となっている。
【0152】
本実施形態の地図データベース管理装置で実行されるプログラムは、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルでDVD(Digital Versatile Disk)等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体、あるいは、USBメモリ、SSD(Solid State Drive)等の半導体メモリ装置に記録されて提供される。
【0153】
また、本実施形態の地図データベース管理装置で実行されるプログラムを、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成しても良い。また、本実施形態の地図データベース管理装置で実行されるプログラムをインターネット等のネットワーク経由で提供または配布するように構成しても良い。
【0154】
また、本実施形態の地図データベース管理装置のプログラムを、ROM等に予め組み込んで提供するように構成してもよい。
【0155】
本実施形態の地図データベース管理装置で実行されるプログラムは、上述した各部(計測データ抽出部、線路中心データ選定部、地図データベース演算・記録・蓄積部、地図データベース生成・登録部、データ判定部、データ通信部等)を含むモジュール構成となっており、実際のハードウェアとしてはCPU(プロセッサ)が上記記憶媒体からプログラムを読み出して実行することにより上記各部が主記憶装置上にロードされ、計測データ抽出部、線路中心データ選定部、地図データベース演算・記録・蓄積部、地図データベース生成・登録部、データ判定部、データ通信部等が主記憶装置上に生成されるようになっている。
【0156】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0157】
10、10A~10E 地図データベース管理システム
11 位置計測装置
12 地図データベース管理装置
13 データ記憶装置
14 撮影装置
15 映像参照型地図データベース支援装置
16 3次元計測装置
17 3次元点群参照型地図データベース支援装置
19 運行管理制御型地図データベース支援装置
21 第1測位部
22 第2測位部
23 位置計測演算処理部
24 測位位置オフセット演算処理部
31 計測データ抽出部
32 線路中心データ選定部
33 地図データベース演算・記録・蓄積部
34 地図データベース生成・登録部
35 データ判定部
36 データ通信部
41 カメラ映像取得部
51 画像処理部
52 距離計測部
53 映像参照・検索部
81 鉄道設備検索部
82 鉄道設備接近・離隔検知部
83 接近・離隔情報生成部
84 接近・離隔時間演算処理部
85 運行管理情報生成・通信部
90 緊急情報生成・通知装置
91 支障物検知情報演算生成部
92 運行支障緊急情報生成・通知部
100 気象情報予測装置
101 気象情報予測演算部
102 気象情報予測結果記録・蓄積部
110 気象判定・車両制御装置
111 自車近傍気象状況判定部
112 自車位置気象判定部
113 自車車両制御情報生成・通信部
120 車両機器制御連動装置
121 車両制御モード判定部
122 車両機器制御情報生成・通知部
123 地図連動機器設定演算・通知部
BRD 鉄橋
GD 背景画像
L1 国土地理院基準地図層
L2 検知エリアデータ層
L3 土木データ層
L4 走行データ層
L5 鉄道設備データ層
L6 信号通信設備データ層
L7 保線データ層
L8 多層化データ層
L9 線路平面図データ層
MDB 地図データベース
RL 線路
T 鉄道車両
TNL トンネル
TR 鉄道車両