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特開2024-79958キックボードの駐輪装置及び駐輪管理システム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024079958
(43)【公開日】2024-06-13
(54)【発明の名称】キックボードの駐輪装置及び駐輪管理システム
(51)【国際特許分類】
   B62H 3/02 20060101AFI20240606BHJP
   B62H 5/04 20060101ALI20240606BHJP
   E04H 6/10 20060101ALI20240606BHJP
   E04H 6/42 20060101ALI20240606BHJP
   G08G 1/14 20060101ALI20240606BHJP
【FI】
B62H3/02
B62H5/04
E04H6/10 B
E04H6/42 G
G08G1/14 A
【審査請求】有
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022192696
(22)【出願日】2022-12-01
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2023-09-13
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り 令和4年5月18日、BICYCLE-E・MOBILITY CITY EXPO 2022に展示
(71)【出願人】
【識別番号】591107230
【氏名又は名称】株式会社デンケン
(74)【代理人】
【識別番号】100163267
【弁理士】
【氏名又は名称】今中 崇之
(72)【発明者】
【氏名】阿南 啓介
(72)【発明者】
【氏名】南 晃央
(72)【発明者】
【氏名】渡邊 博
(72)【発明者】
【氏名】浦末 実範
【テーマコード(参考)】
5H181
【Fターム(参考)】
5H181AA05
5H181CC09
5H181EE10
5H181KK01
5H181KK05
(57)【要約】
【課題】より多様な種類のキックボードを駐輪できるキックボードの駐輪装置及び駐輪管理システムを提供する。
【解決手段】キックボードの駐輪装置10は、ハンドルと、車輪124fと、該車輪よりも高い位置から上方に延びハンドルを支持するためのハンドル支持部材126と、を有するキックボード12の駐輪装置であって、キックボード12の予め決められた部位をロックできるロック部20を備え、予め決められた部位が、ハンドル支持部材126である。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ハンドルと、車輪と、該車輪よりも高い位置から上方に延び前記ハンドルを支持するためのハンドル支持部材と、を有するキックボードの駐輪装置であって、
前記キックボードの予め決められた部位をロックできるロック部を備え、
前記予め決められた部位が、前記ハンドル支持部材であるキックボードの駐輪装置。
【請求項2】
請求項1記載のキックボードの駐輪装置において、
前記ロック部が、前記ハンドル支持部材が進入する隙間を形成する隙間形成部と、
前記隙間に侵入した前記ハンドル支持部材をロックするロック機構と、を備えたキックボードの駐輪装置。
【請求項3】
請求項2記載のキックボードの駐輪装置において、
前記ロック機構が、前記ハンドル支持部材の移動を制限するロック位置と該ハンドル支持部材の移動が自由となるロック解除位置との間を、上下方向に延びる回転軸回りに回転移動できるロック部材と、
前記ロック部材に対して前記ロック解除位置の方向に回転移動させる力を加えるバネと、
前記ロック部材が前記ロック位置にあることを検出する位置センサと、
前記ロック部材が前記ロック位置に留まるように保持する保持部と、を有するキックボードの駐輪装置。
【請求項4】
請求項3記載のキックボードの駐輪装置において、
前記ロック部材が、前記ハンドル支持部材の直径よりも大きい間隔を空けて配置された第1の制限部材及び第2の制限部材を有し、
前記ロック部材が、前記ロック位置に到達すると、前記第1の制限部材及び前記第2の制限部材との間に前記ハンドル支持部材が位置するキックボードの駐輪装置。
【請求項5】
請求項4載のキックボードの駐輪装置において、
前記第1の制限部材が、前記キックボードが進入する際に前記ハンドル支持部材によって押されるキックボードの駐輪装置。
【請求項6】
請求項5載のキックボードの駐輪装置において、
前記第1の制限部材が、平面視して、進入する前記ハンドル支持部材と最初に接触するように配置された接触部分にて該ハンドル支持部材の進入方向の側に屈曲しているキックボードの駐輪装置。
【請求項7】
請求項6記載のキックボードの駐輪装置において、
前記キックボードが進入する際の前記車輪の進行方向を案内する案内部を更に備えたキックボードの駐輪装置。
【請求項8】
請求項1~7のいずれか1項に記載のキックボードの駐輪装置と、
前記駐輪装置に駐輪された前記キックボードの駐車料金を精算する精算機と、を備えたキックボードの駐輪管理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、キックボードの駐輪装置及び駐輪管理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、電動キックボードを含む個人用移動手段のための無線充電システムが開示されている。
無線充電システムは、個人用移動手段に付着された集電パッドと、集電パッドに磁気誘導方式で電力を供給する給電パッドと、少なくとも一つ以上の個人用移動手段を置くことができるように形成され、一つ以上の給電パッドが配置され、一つ以上の個人用移動手段が置かれるときに、給電パッドと集電パッドとが互いに対向して無線充電が行われるように具現される無線充電置き台とを含んでいる。この無線充電置き台は、個人用移動手段を置くときに、給電パッドと集電パッドの左右整列のために、個人用移動手段のホイールが所定の位置に入るように案内するホイールガイドを備え、給電パッドと集電パッドが互いに密着するようにホイールガイドの底面が個人用移動手段の進行方向に傾斜した形態に形成されたことを特徴としている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2022-34551号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ここで一般に、キックボードには様々な種類が存在し、特にその車輪については多様な形状や大きさとなっている。従って、キックボードの駐輪装置において、自転車の駐輪装置のように車輪をロックするように構成されている場合は、駐輪可能なキックボードの種類が制限される。
本発明は、本発明の構成を備えていない場合と比較して、より多様な種類のキックボードを駐輪できるキックボードの駐輪装置及び駐輪管理システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
請求項1に記載の発明は、ハンドルと、車輪と、該車輪よりも高い位置から上方に延び前記ハンドルを支持するためのハンドル支持部材と、を有するキックボードの駐輪装置であって、前記キックボードの予め決められた部位をロックできるロック部を備え、前記予め決められた部位が、前記ハンドル支持部材であるキックボードの駐輪装置である。
【0006】
請求項2に記載の発明は、請求項1記載のキックボードの駐輪装置において、前記ロック部が、前記ハンドル支持部材が進入する隙間を形成する隙間形成部と、前記隙間に侵入した前記ハンドル支持部材をロックするロック機構と、を備える。
【0007】
請求項3に記載の発明は、請求項2記載のキックボードの駐輪装置において、前記ロック機構が、前記ハンドル支持部材の移動を制限するロック位置と該ハンドル支持部材の移動が自由となるロック解除位置との間を、上下方向に延びる回転軸回りに回転移動できるロック部材と、前記ロック部材に対して前記ロック解除位置の方向に回転移動させる力を加えるバネと、前記ロック部材が前記ロック位置にあることを検出する位置センサと、前記ロック部材が前記ロック位置に留まるように保持する保持部と、を有する。
【0008】
請求項4に記載の発明は、請求項3記載のキックボードの駐輪装置において、前記ロック部材が、前記ハンドル支持部材の直径よりも大きい間隔を空けて配置された第1の制限部材及び第2の制限部材を有し、前記ロック部材が、前記ロック位置に到達すると、前記第1の制限部材及び前記第2の制限部材との間に前記ハンドル支持部材が位置する。
【0009】
請求項5に記載の発明は、請求項4載のキックボードの駐輪装置において、前記第1の制限部材が、前記キックボードが進入する際に前記ハンドル支持部材によって押される。
【0010】
請求項6に記載の発明は、請求項5載のキックボードの駐輪装置において、前記第1の制限部材が、平面視して、進入する前記ハンドル支持部材と最初に接触するように配置された接触部分にて該ハンドル支持部材の進入方向の側に屈曲している。
【0011】
請求項7に記載の発明は、請求項6記載のキックボードの駐輪装置において、前記キックボードが進入する際の前記車輪の進行方向を案内する案内部を更に備える。
【0012】
請求項8に記載の発明は、請求項1~7のいずれか1項に記載のキックボードの駐輪装置と、前記駐輪装置に駐輪された前記キックボードの駐車料金を精算する精算機と、を備えたキックボードの駐輪管理システムである。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、本発明の構成を備えていない場合と比較して、より多様な種類のキックボードを駐輪できるキックボードの駐輪装置及び駐輪管理システムを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】本発明の一実施の形態に係るキックボードの駐輪装置を側面視した説明図である。
図2】(A)~(D)は、それぞれ、同駐輪装置に駐輪されるキックボードの変形例を模式的に示す説明図である。
図3】(A)~(C)は、それぞれ、同駐輪装置の平面図、正面図及び右側面図である。
図4】(A)、(B)は、それぞれ、同駐輪装置が備えるロック部の平面図及び正面図である。
図5図4(B)のA-A断面図であって、ロック部材がロック解除位置にある状態を示す図である。
図6図4(B)のB-B断面図である。
図7】ロック部材がロック位置にあり、キックボードをロックした状態を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
続いて、添付した図面を参照しつつ、本発明を具体化した実施の形態につき説明し、本発明の理解に供する。なお、説明に関連しない部分は図示を省略する場合がある。
【0016】
本発明の一実施の形態に係るキックボードの駐輪装置10は、図1に示すように、例えば駐輪場に設置され、キックボード12の予め決められた部位をロックして停めることができる。
キックボード12は、左右方向に延びるハンドル(図1において不図示)、前輪124f、後輪124b及びハンドル支持部材126を有しており、このハンドル支持部材126が、前述の予め決められた部位となる。
ここで、ハンドル支持部材126は、前輪124fよりも高い位置から垂直又は斜め上方に延びハンドルを支持するための棒状の部材である。ハンドル支持部材126は、ハンドルに直接連結された部材に限定されるものではなく、間接的にハンドルを支持する部材も含まれる。
【0017】
なお、キックボード12には、電動化された電動キックボード及び電動化されていないキックボードの両方が含まれ、このうち所定の走行性能を有する電動キックボードは、日本国内の道路交通法において、「特定小型原動機付自転車」として定義されている。
キックボード12の変形例として、図2(A)~(D)に示すように、車輪の形状や大きさが相違したり、ハンドル支持部材の太さや傾きが相違したりする様々な種類のキックボード12a~12dが挙げられる。ただし、一般的に、ハンドル支持部材の形状や大きさの多様性は、車輪の多様性と比較すると少ない。
【0018】
キックボードの駐輪装置(以下、「駐輪装置」という。)10は、図3(A)~(C)に示すように、ロック部20及び案内部30を備えている。
ロック部20は、図4(A)、(B)に示すように、支柱部22、隙間形成部24及びロック機構26を有し、ハンドル支持部材126をロックして予め決められた範囲内に保持できる。すなわち、ロック部20は、ユーザによってキックボード12が抜き出されないようにすることができる。
【0019】
支柱部22は、ベース部材222及び一対の支柱224を有している。
ベース部材222は、設置面となる地面や床面に固定される部材である(図1参照)。
一対の支柱224(図4(B)参照)は、それぞれ下端部がベース部材222に固定され、間隔を空けて上下方向に延びる部材である。
図1に示すように、キックボード12が駐輪された状態において、前輪124fの前側の部分は、側面視してこの支柱224よりも前方側に出るように位置する。
【0020】
隙間形成部24は、支柱224に支持され、予め決められた高さ位置に配置されている。隙間形成部24には、図4(A)、(B)の破線にて示すように、キックボード12のハンドル支持部材126(図1参照)が侵入する隙間Sが形成されている。
隙間Sは、少なくとも正面側(キックボード12が進入する側)が開放されており、ハンドル支持部材126は、この正面側からのみ出し入れされる。隙間Sは、平面視して、キックボード12が進入する方向が長手方向となるように形成されている。
隙間Sの長手方向D1の寸法は、例えば170~200mmである。隙間Sの幅方向の寸法W1は、少なくとも例えば90~115mmであり、想定されるハンドル支持部材126の太さや隙間Sに侵入する際のハンドル支持部材126のふらつきの大きさを考慮して設定されている。
【0021】
隙間形成部24は、図5に示すように、左側板242a、右側板242b及び前側板242cを有し、前述の隙間Sは、これらの左側板242a、右側板242b及び前側板242cによって囲まれた空間の内側に形成されている。
左側板242a、右側板242b及び前側板242cは、それぞれ、侵入したハンドル支持部材126の左側、右側及び前側に位置し、ハンドル支持部材126は、左側板242a及び右側板242bによって左右方向への移動が制限され、前側板242cによって前方への移動が制限される。
前側板242cのハンドル支持部材126の側には、ゴム製の板状部材であるのストッパ244が設けられている。
【0022】
隙間形成部24には、内部空間が形成されており、筐体として機能する。この筐体には、キックボード12をロックするためのロック機構26の一部が収められる。
【0023】
ロック機構26は、基部262、ロック部材264、バネ266、位置検出センサ268及びソレノイド270を有している。
基部262は、隙間形成部24の内部空間に固定されたブロック状の部材であり、上下方向に延びる回転軸AXを支持できる。
【0024】
ロック部材264は、二又状の部材であり、ハンドル支持部材126の移動を制限するロック位置(図7参照)とハンドル支持部材126の移動が自由となるロック解除位置(図5参照)との間を、回転軸AXの回りに回転移動できる。
詳細には、ロック部材264は、先端部がハンドル支持部材126の直径よりも大きい間隔を空けて配置された第1の爪部材264a及び第2の爪部材264bを有し、図7に示すように、ロック位置において、第1の爪部材264aと第2の爪部材264bとの間でハンドル支持部材126を挟むことができる。
ロック部材264は、図4(B)に示すように、設置面からの高さHが例えば620~670mmとなる範囲に配置されている。
【0025】
第1の爪部材(第1の制限部材の一例)は、キックボード12が進入する際にハンドル支持部材126によって押される部材である(図7参照)。第1の爪部材264aは、図5に示すように、平面視して、接触部分Aにてハンドル支持部材126の進入方向の側に屈曲している。この接触部分Aは、進入するハンドル支持部材126と最初に接触するように配置されている部分である。
【0026】
第2の爪部材(第2の制限部材の一例)264bは、ロック部材264がロック解除位置にある状態においては、図5に示すように、ハンドル支持部材126に干渉しないように隙間Sから退避した位置、すなわち、隙間形成部24の内部空間にあり、ロック位置にある状態においては、図7に示すように、隙間S(図4(A)参照)に進出し、ハンドル支持部材126の後側に位置する。
第2の爪部材264bには、位置検出センサ268の被検出対象となるドグ271が設けられている。
【0027】
バネ266は、例えば、引張コイルばねであり、ロック部材264に対し、ロック解除位置の方向に回転移動させる力を加えることができる。バネ266の一端側は、回転軸AXが設けられた基部262に取り付けられ、他端側は、第2の爪部材264bの基端部に設けられた突出部267に取り付けられている。なお、この突出部267は、第2の爪部材264bが基端から中間部に向かって延びる方向と交差する方向に突出している。
【0028】
位置検出センサ268は、図6に示すように、例えば、第2の爪部材264bに設けられたドグ271の位置を検出できる光学式のセンサであり、ロック部材264が、ロック位置にあることを検出できる。
【0029】
ソレノイド(保持部の一例)270は、上下方向に進退するプランジャ272を有している。進出したプランジャ272は、図7に示すように、ロック部材264がロック位置にある状態において、第2の爪部材264bの縁部に接触できる。従って、ロック部材264は、進出したプランジャ272によって、バネ266がロック解除位置の方向に回転移動させる力に抗して、ロック位置に留まるように保持される。
【0030】
なお、ロック機構26は、隙間S(図4(A)参照)に進入したハンドル支持部材126が前後方向へ移動することを制限し、抜き出されないようにできるのであれば、任意の機構でよい。
【0031】
案内部30は、キックボード12の進入方向へと延びており、キックボード12が進入(前進)する際の前輪124fの進行方向を案内できる。
案内部30は、キックボード12から見て上り勾配となった上り勾配部302と、上り勾配部302の頂部303(図3(A)参照)から下り勾配となった下り勾配部304と、を有している。上り勾配部302と下り勾配部304との接続箇所となる頂部303は角となっており、前輪124fが頂部303にて静止しにくくなるように構成されている。
【0032】
このように、駐輪装置10は、前輪124fよりも形状や大きさの多様性が少ないハンドル支持部材126をロックするため、前輪124fをロックする場合と比較して、より多様な種類のキックボード12に対応できる。
なお、駐輪装置10及び精算機(不図示)によって、駐輪管理システムを構成することができる。この駐輪管理システムは、精算機にて所定の駐車料金が支払われると、駐輪したキックボード12のロックを解除できる。
【0033】
次に、駐輪装置10の動作について説明する。
まず、ユーザがキックボード12を停める場合には、次のステップS1~S4に従って動作する。ただし、可能な場合には、一部のステップが並行して実施されてもよい。
(ステップS1)
ユーザが、案内部30に沿ってキックボード12を前進させると、前輪124fが上り勾配部302を登り、頂部303を越えて下り勾配部304を進む。なお、前述の通り案内部30の頂部303には角が形成されているため、前輪124fは頂部303に載った状態で静止することなく、下り勾配部304に沿って進む。
【0034】
(ステップS2)
一方で、ハンドル支持部材126が、隙間S(図4(A)参照)に侵入し、第1の爪部材264aの接触部分A(図5参照)に接触する。第1の爪部材264aは、キックボード12の前進に伴って押され、ストッパ244に接触するまで、ロック部材264が、回転軸AX回りに回転する。ロック部材264が回転移動するに従って、バネ266が伸長する。
【0035】
(ステップS3)
ドグ271が位置検出センサ268によって検出され、ロック部材264がロック位置に到達したことが検出される。
【0036】
(ステップS4)
図示しない制御部によって、ソレノイド270が制御され、プランジャ272が上方に進出する。進出したプランジャ272は、ロック部材264の端面に接触でき、バネ266の作用に抗してロック部材264の回転移動を制限する。
その結果、ハンドル支持部材126は、第1の爪部材264aと第2の爪部材264bとの間に挟まれロックされた状態となる。ロックされたハンドル支持部材126は、ロックが解除されない限り、抜き出されることがない。
【0037】
次に、ユーザがキックボード12を取り出す場合には、次のステップS5~S7に従って動作する。ただし、可能な場合には、一部のステップが並行して実施されてもよい。
【0038】
(ステップS5)
ユーザが図示しない精算機にて所定の駐車料金を精算すると、制御部によって、ソレノイド270が制御され、進出したプランジャ272が引き込まれる。
【0039】
(ステップS6)
伸長していたバネ266の作用により、ロック部材264がロック解除位置へ戻ろうとする。ただし、第1の爪部材264aと第2の爪部材264bとの間には、ハンドル支持部材126が存在するため、ユーザがキックボード12を停めたままの状態では、ロック部材264は、ロック位置に留まる。
【0040】
(ステップS7)
ユーザがキックボード12を後退させ、ハンドル支持部材126が移動するに従って、第1の爪部材264aがハンドル支持部材126の前側に接触しながら、ロック部材264が、バネ266の作用に従って回転する。
バネ266の収縮に伴って第2の爪部材264bがストッパ274に当たることにより、ロック部材264の回転は止まり、ロック部材264は、当初のロック解除位置まで戻る。
【0041】
以上説明したように、本実施の形態に係る駐輪装置10によれば、キックボード12を駐輪できる。
【0042】
以上、本発明の実施の形態を説明したが、本発明は、上記した形態に限定されるものでなく、要旨を逸脱しない条件の変更等は全て本発明の適用範囲である。
【符号の説明】
【0043】
10 駐輪装置
12 キックボード
20 ロック部
22 支柱部
24 隙間形成部
26 ロック機構
30 案内部
124b 後輪
124f 前輪
126 ハンドル支持部材
222 ベース部材
224 支柱
242a 左側板
242b 右側板
242c 前側板
244 ストッパ
262 基部
264 ロック部材
264a 第1の爪部材
264b 第2の爪部材
266 バネ
267 突出部
268 位置検出センサ
270 ソレノイド
271 ドグ
272 プランジャ
274 ストッパ
302 上り勾配部
303 頂部
304 下り勾配部
AX 回転軸
S 隙間
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
【手続補正書】
【提出日】2023-04-21
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
方に延びハンドルを支持するためのハンドル支持部材を有するキックボードの駐輪装置であって、
前記ハンドル支持部材が進入する隙間を形成する隙間形成部と、
前記隙間に進入した前記ハンドル支持部材をロックするロック機構と、を備え、
前記ロック機構が、
前記ハンドル支持部材の移動を制限するロック位置と該ハンドル支持部材の移動が自由となるロック解除位置との間を、上下方向に延びる単一の回転軸回りに回転移動でき、前記ハンドル支持部材の直径よりも大きい間隔を空けて配置された第1の制限及び第2の制限が設けられた単一のロック部材と、
前記ロック部材に対して前記ロック解除位置の方向に回転移動させる力を加えるバネと、
前記ロック部材が前記ロック位置にあることを検出する位置センサと、
前記ロック部材が前記ロック位置に留まるように保持できる単一の保持部と、を有し、
前記キックボードが進入する際に、前記第1の制限部のみが前記ハンドル支持部材によって押され、前記ロック部材が前記ロック位置まで回転し、
前記ロック部材が、前記ロック位置に到達すると、前記ハンドル支持部材が、該ハンドル支持部材の前側に位置する前記第1の制限後側に位置する前記第2の制限部とによって挟まれるキックボードの駐輪装置。
【請求項2】
請求項記載のキックボードの駐輪装置において、
前記ロック解除位置にある前記第1の制限、進入する前記ハンドル支持部材と接触するように配置された接触部分にて該ハンドル支持部材と接触するに凸となるように屈曲しているキックボードの駐輪装置。
【請求項3】
請求項記載のキックボードの駐輪装置において、
前記キックボードが進入する際の前記車輪の進行方向を案内する案内部を更に備えたキックボードの駐輪装置。
【請求項4】
請求項1~3のいずれか1項に記載のキックボードの駐輪装置と、
前記キックボードの駐輪装置に駐輪された前記キックボードの駐車料金を精算する精算機と、を備えたキックボードの駐輪管理システム。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、キックボードの駐輪装置及び駐輪管理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、電動キックボードを含む個人用移動手段のための無線充電システムが開示されている。
無線充電システムは、個人用移動手段に付着された集電パッドと、集電パッドに磁気誘導方式で電力を供給する給電パッドと、少なくとも一つ以上の個人用移動手段を置くことができるように形成され、一つ以上の給電パッドが配置され、一つ以上の個人用移動手段が置かれるときに、給電パッドと集電パッドとが互いに対向して無線充電が行われるように具現される無線充電置き台とを含んでいる。この無線充電置き台は、個人用移動手段を置くときに、給電パッドと集電パッドの左右整列のために、個人用移動手段のホイールが所定の位置に入るように案内するホイールガイドを備え、給電パッドと集電パッドが互いに密着するようにホイールガイドの底面が個人用移動手段の進行方向に傾斜した形態に形成されたことを特徴としている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2022-34551号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ここで一般に、キックボードには様々な種類が存在し、特にその車輪については多様な形状や大きさとなっている。従って、キックボードの駐輪装置において、自転車の駐輪装置のように車輪をロックするように構成されている場合は、駐輪可能なキックボードの種類が制限される。
本発明は、本発明の構成を備えていない場合と比較して、より多様な種類のキックボードを駐輪できるキックボードの駐輪装置及び駐輪管理システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
請求項1に記載の発明は、方に延びハンドルを支持するためのハンドル支持部材を有するキックボードの駐輪装置であって、前記ハンドル支持部材が進入する隙間を形成する隙間形成部と、前記隙間に進入した前記ハンドル支持部材をロックするロック機構と、を備え、前記ロック機構が、前記ハンドル支持部材の移動を制限するロック位置と該ハンドル支持部材の移動が自由となるロック解除位置との間を、上下方向に延びる単一の回転軸回りに回転移動でき、前記ハンドル支持部材の直径よりも大きい間隔を空けて配置された第1の制限及び第2の制限が設けられた単一のロック部材と、前記ロック部材に対して前記ロック解除位置の方向に回転移動させる力を加えるバネと、前記ロック部材が前記ロック位置にあることを検出する位置センサと、前記ロック部材が前記ロック位置に留まるように保持できる単一の保持部と、を有し、前記キックボードが進入する際に、前記第1の制限部のみが前記ハンドル支持部材によって押され、前記ロック部材が前記ロック位置まで回転し、前記ロック部材が、前記ロック位置に到達すると、前記ハンドル支持部材が、該ハンドル支持部材の前側に位置する前記第1の制限後側に位置する前記第2の制限部とによって挟まれるキックボードの駐輪装置である。
【0006】
【0007】
【0008】
【0009】
【0010】
請求項に記載の発明は、請求項記載のキックボードの駐輪装置において、前記ロック解除位置にある前記第1の制限、進入する前記ハンドル支持部材と接触するように配置された接触部分にて該ハンドル支持部材と接触するに凸となるように屈曲している。
【0011】
請求項に記載の発明は、請求項記載のキックボードの駐輪装置において、前記キックボードが進入する際の前記車輪の進行方向を案内する案内部を更に備える。
【0012】
請求項に記載の発明は、請求項1~3のいずれか1項に記載のキックボードの駐輪装置と、前記キックボードの駐輪装置に駐輪された前記キックボードの駐車料金を精算する精算機と、を備えたキックボードの駐輪管理システムである。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、本発明の構成を備えていない場合と比較して、より多様な種類のキックボードを駐輪できるキックボードの駐輪装置及び駐輪管理システムを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】本発明の一実施の形態に係るキックボードの駐輪装置を側面視した説明図である。
図2】(A)~(D)は、それぞれ、同駐輪装置に駐輪されるキックボードの変形例を模式的に示す説明図である。
図3】(A)~(C)は、それぞれ、同駐輪装置の平面図、正面図及び右側面図である。
図4】(A)、(B)は、それぞれ、同駐輪装置が備えるロック部の平面図及び正面図である。
図5図4(B)のA-A断面図であって、ロック部材がロック解除位置にある状態を示す図である。
図6図4(B)のB-B断面図である。
図7】ロック部材がロック位置にあり、キックボードをロックした状態を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
続いて、添付した図面を参照しつつ、本発明を具体化した実施の形態につき説明し、本発明の理解に供する。なお、説明に関連しない部分は図示を省略する場合がある。
【0016】
本発明の一実施の形態に係るキックボードの駐輪装置10は、図1に示すように、例えば駐輪場に設置され、キックボード12の予め決められた部位をロックして停めることができる。
キックボード12は、左右方向に延びるハンドル(図1において不図示)、前輪124f、後輪124b及びハンドル支持部材126を有しており、このハンドル支持部材126が、前述の予め決められた部位となる。
ここで、ハンドル支持部材126は、前輪124fよりも高い位置から垂直又は斜め上方に延びハンドルを支持するための棒状の部材である。ハンドル支持部材126は、ハンドルに直接連結された部材に限定されるものではなく、間接的にハンドルを支持する部材も含まれる。
【0017】
なお、キックボード12には、電動化された電動キックボード及び電動化されていないキックボードの両方が含まれ、このうち所定の走行性能を有する電動キックボードは、日本国内の道路交通法において、「特定小型原動機付自転車」として定義されている。
キックボード12の変形例として、図2(A)~(D)に示すように、車輪の形状や大きさが相違したり、ハンドル支持部材の太さや傾きが相違したりする様々な種類のキックボード12a~12dが挙げられる。ただし、一般的に、ハンドル支持部材の形状や大きさの多様性は、車輪の多様性と比較すると少ない。
【0018】
キックボードの駐輪装置(以下、「駐輪装置」という。)10は、図3(A)~(C)に示すように、ロック部20及び案内部30を備えている。
ロック部20は、図4(A)、(B)に示すように、支柱部22、隙間形成部24及びロック機構26を有し、ハンドル支持部材126をロックして予め決められた範囲内に保持できる。すなわち、ロック部20は、ユーザによってキックボード12が抜き出されないようにすることができる。
【0019】
支柱部22は、ベース部材222及び一対の支柱224を有している。
ベース部材222は、設置面となる地面や床面に固定される部材である(図1参照)。
一対の支柱224(図4(B)参照)は、それぞれ下端部がベース部材222に固定され、間隔を空けて上下方向に延びる部材である。
図1に示すように、キックボード12が駐輪された状態において、前輪124fの前側の部分は、側面視してこの支柱224よりも前方側に出るように位置する。
【0020】
隙間形成部24は、支柱224に支持され、予め決められた高さ位置に配置されている。隙間形成部24には、図4(A)、(B)の破線にて示すように、キックボード12のハンドル支持部材126(図1参照)が進入する隙間Sが形成されている。
隙間Sは、少なくとも正面側(キックボード12が進入する側)が開放されており、ハンドル支持部材126は、この正面側からのみ出し入れされる。隙間Sは、平面視して、キックボード12が進入する方向が長手方向となるように形成されている。
隙間Sの長手方向D1の寸法は、例えば170~200mmである。隙間Sの幅方向の寸法W1は、少なくとも例えば90~115mmであり、想定されるハンドル支持部材126の太さや隙間Sに進入する際のハンドル支持部材126のふらつきの大きさを考慮して設定されている。
【0021】
隙間形成部24は、図5に示すように、左側板242a、右側板242b及び前側板242cを有し、前述の隙間Sは、これらの左側板242a、右側板242b及び前側板242cによって囲まれた空間の内側に形成されている。
左側板242a、右側板242b及び前側板242cは、それぞれ、進入したハンドル支持部材126の左側、右側及び前側に位置し、ハンドル支持部材126は、左側板242a及び右側板242bによって左右方向への移動が制限され、前側板242cによって前方への移動が制限される。
前側板242cのハンドル支持部材126の側には、ゴム製の板状部材であるのストッパ244が設けられている。
【0022】
隙間形成部24には、内部空間が形成されており、筐体として機能する。この筐体には、キックボード12をロックするためのロック機構26の一部が収められる。
【0023】
ロック機構26は、基部262、ロック部材264、バネ266、位置検出センサ268及びソレノイド270を有している。
基部262は、隙間形成部24の内部空間に固定されたブロック状の部材であり、上下方向に延びる回転軸AXを支持できる。
【0024】
ロック部材264は、二又状の部材であり、ハンドル支持部材126の移動を制限するロック位置(図7参照)とハンドル支持部材126の移動が自由となるロック解除位置(図5参照)との間を、回転軸AXの回りに回転移動できる。
詳細には、ロック部材264は、先端部がハンドル支持部材126の直径よりも大きい間隔を空けて配置された第1の爪部材264a及び第2の爪部材264bを有し、図7に示すように、ロック位置において、第1の爪部材264aと第2の爪部材264bとの間でハンドル支持部材126を挟むことができる。
ロック部材264は、図4(B)に示すように、設置面からの高さHが例えば620~670mmとなる範囲に配置されている。
【0025】
第1の爪部材(第1の制限の一例)は、キックボード12が進入する際にハンドル支持部材126によって押される部材である(図7参照)。第1の爪部材264aは、図5に示すように、平面視して、接触部分Aにてハンドル支持部材126の進入方向の側に屈曲している。この接触部分Aは、進入するハンドル支持部材126と最初に接触するように配置されている部分である。
【0026】
第2の爪部材(第2の制限の一例)264bは、ロック部材264がロック解除位置にある状態においては、図5に示すように、ハンドル支持部材126に干渉しないように隙間Sから退避した位置、すなわち、隙間形成部24の内部空間にあり、ロック位置にある状態においては、図7に示すように、隙間S(図4(A)参照)に進出し、ハンドル支持部材126の後側に位置する。
第2の爪部材264bには、位置検出センサ268の被検出対象となるドグ271が設けられている。
【0027】
バネ266は、例えば、引張コイルばねであり、ロック部材264に対し、ロック解除位置の方向に回転移動させる力を加えることができる。バネ266の一端側は、回転軸AXが設けられた基部262に取り付けられ、他端側は、第2の爪部材264bの基端部に設けられた突出部267に取り付けられている。なお、この突出部267は、第2の爪部材264bが基端から中間部に向かって延びる方向と交差する方向に突出している。
【0028】
位置検出センサ268は、図6に示すように、例えば、第2の爪部材264bに設けられたドグ271の位置を検出できる光学式のセンサであり、ロック部材264が、ロック位置にあることを検出できる。
【0029】
ソレノイド(保持部の一例)270は、上下方向に進退するプランジャ272を有している。進出したプランジャ272は、図7に示すように、ロック部材264がロック位置にある状態において、第2の爪部材264bの縁部に接触できる。従って、ロック部材264は、進出したプランジャ272によって、バネ266がロック解除位置の方向に回転移動させる力に抗して、ロック位置に留まるように保持される。
【0030】
なお、ロック機構26は、隙間S(図4(A)参照)に進入したハンドル支持部材126が前後方向へ移動することを制限し、抜き出されないようにできるのであれば、任意の機構でよい。
【0031】
案内部30は、キックボード12の進入方向へと延びており、キックボード12が進入(前進)する際の前輪124fの進行方向を案内できる。
案内部30は、キックボード12から見て上り勾配となった上り勾配部302と、上り勾配部302の頂部303(図3(A)参照)から下り勾配となった下り勾配部304と、を有している。上り勾配部302と下り勾配部304との接続箇所となる頂部303は
角となっており、前輪124fが頂部303にて静止しにくくなるように構成されている。
【0032】
このように、駐輪装置10は、前輪124fよりも形状や大きさの多様性が少ないハンドル支持部材126をロックするため、前輪124fをロックする場合と比較して、より多様な種類のキックボード12に対応できる。
なお、駐輪装置10及び精算機(不図示)によって、駐輪管理システムを構成することができる。この駐輪管理システムは、精算機にて所定の駐車料金が支払われると、駐輪したキックボード12のロックを解除できる。
【0033】
次に、駐輪装置10の動作について説明する。
まず、ユーザがキックボード12を停める場合には、次のステップS1~S4に従って動作する。ただし、可能な場合には、一部のステップが並行して実施されてもよい。
(ステップS1)
ユーザが、案内部30に沿ってキックボード12を前進させると、前輪124fが上り勾配部302を登り、頂部303を越えて下り勾配部304を進む。なお、前述の通り案内部30の頂部303には角が形成されているため、前輪124fは頂部303に載った状態で静止することなく、下り勾配部304に沿って進む。
【0034】
(ステップS2)
一方で、ハンドル支持部材126が、隙間S(図4(A)参照)に進入し、第1の爪部材264aの接触部分A(図5参照)に接触する。第1の爪部材264aは、キックボード12の前進に伴って押され、ストッパ244に接触するまで、ロック部材264が、回転軸AX回りに回転する。ロック部材264が回転移動するに従って、バネ266が伸長する。
【0035】
(ステップS3)
ドグ271が位置検出センサ268によって検出され、ロック部材264がロック位置に到達したことが検出される。
【0036】
(ステップS4)
図示しない制御部によって、ソレノイド270が制御され、プランジャ272が上方に進出する。進出したプランジャ272は、ロック部材264の端面に接触でき、バネ266の作用に抗してロック部材264の回転移動を制限する。
その結果、ハンドル支持部材126は、第1の爪部材264aと第2の爪部材264bとの間に挟まれロックされた状態となる。ロックされたハンドル支持部材126は、ロックが解除されない限り、抜き出されることがない。
【0037】
次に、ユーザがキックボード12を取り出す場合には、次のステップS5~S7に従って動作する。ただし、可能な場合には、一部のステップが並行して実施されてもよい。
【0038】
(ステップS5)
ユーザが図示しない精算機にて所定の駐車料金を精算すると、制御部によって、ソレノイド270が制御され、進出したプランジャ272が引き込まれる。
【0039】
(ステップS6)
伸長していたバネ266の作用により、ロック部材264がロック解除位置へ戻ろうとする。ただし、第1の爪部材264aと第2の爪部材264bとの間には、ハンドル支持部材126が存在するため、ユーザがキックボード12を停めたままの状態では、ロック部材264は、ロック位置に留まる。
【0040】
(ステップS7)
ユーザがキックボード12を後退させ、ハンドル支持部材126が移動するに従って、第1の爪部材264aがハンドル支持部材126の前側に接触しながら、ロック部材264が、バネ266の作用に従って回転する。
バネ266の収縮に伴って第2の爪部材264bがストッパ274に当たることにより、ロック部材264の回転は止まり、ロック部材264は、当初のロック解除位置まで戻る。
【0041】
以上説明したように、本実施の形態に係る駐輪装置10によれば、キックボード12を駐輪できる。
【0042】
以上、本発明の実施の形態を説明したが、本発明は、上記した形態に限定されるものでなく、要旨を逸脱しない条件の変更等は全て本発明の適用範囲である。
【符号の説明】
【0043】
10 駐輪装置
12 キックボード
20 ロック部
22 支柱部
24 隙間形成部
26 ロック機構
30 案内部
124b 後輪
124f 前輪
126 ハンドル支持部材
222 ベース部材
224 支柱
242a 左側板
242b 右側板
242c 前側板
244 ストッパ
262 基部
264 ロック部材
264a 第1の爪部材
264b 第2の爪部材
266 バネ
267 突出部
268 位置検出センサ
270 ソレノイド
271 ドグ
272 プランジャ
274 ストッパ
302 上り勾配部
303 頂部
304 下り勾配部
AX 回転軸
S 隙間
【手続補正書】
【提出日】2023-07-20
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
上方に延びハンドルを支持するためのハンドル支持部材を有するキックボードの駐輪装置であって、
前記ハンドル支持部材が進入する隙間を形成する隙間形成部と、
前記隙間に進入した前記ハンドル支持部材をロックするロック機構と、を備え、
前記ロック機構が、前記ハンドル支持部材の移動を制限するロック位置と該ハンドル支持部材の移動が自由となるロック解除位置との間を、上下方向に延びる単一の回転軸回りに回転移動でき、前記ハンドル支持部材の直径よりも大きい間隔を空けて配置された第1の制限部及び第2の制限部が設けられた単一のロック部材と、
前記ロック部材に対して前記ロック解除位置の方向に回転移動させる力を加えるバネと、
前記ロック部材が前記ロック位置にあることを検出する位置センサと、
前記ロック部材が前記ロック位置に留まるように保持できる単一の保持部と、を有し、
前記キックボードが進入する際に、前記第1の制限部のみが前記ハンドル支持部材によって押され、前記ロック部材が前記ロック位置まで回転し、
前記ロック部材が、前記ロック位置に到達すると、前記ハンドル支持部材が、該ハンドル支持部材の前側に位置する前記第1の制限部と後側に位置する前記第2の制限部とによって挟まれるキックボードの駐輪装置。
【請求項2】
請求項1記載のキックボードの駐輪装置において、
前記ロック解除位置にある前記第1の制限部が、進入する前記ハンドル支持部材と接触するように配置された接触部分にて、該ハンドル支持部材と接触する側に凸となるように屈曲しているキックボードの駐輪装置。
【請求項3】
請求項2記載のキックボードの駐輪装置において、
前記キックボードが進入する際の該キックボードが有する車輪の進行方向を案内する案内部を更に備えたキックボードの駐輪装置。
【請求項4】
請求項1~3のいずれか1項に記載のキックボードの駐輪装置と、
前記キックボードの駐輪装置に駐輪された前記キックボードの駐車料金を精算する精算機と、を備えたキックボードの駐輪管理システム。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、キックボードの駐輪装置及び駐輪管理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、電動キックボードを含む個人用移動手段のための無線充電システムが開示されている。
無線充電システムは、個人用移動手段に付着された集電パッドと、集電パッドに磁気誘導方式で電力を供給する給電パッドと、少なくとも一つ以上の個人用移動手段を置くことができるように形成され、一つ以上の給電パッドが配置され、一つ以上の個人用移動手段が置かれるときに、給電パッドと集電パッドとが互いに対向して無線充電が行われるように具現される無線充電置き台とを含んでいる。この無線充電置き台は、個人用移動手段を置くときに、給電パッドと集電パッドの左右整列のために、個人用移動手段のホイールが所定の位置に入るように案内するホイールガイドを備え、給電パッドと集電パッドが互いに密着するようにホイールガイドの底面が個人用移動手段の進行方向に傾斜した形態に形成されたことを特徴としている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2022-34551号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ここで一般に、キックボードには様々な種類が存在し、特にその車輪については多様な形状や大きさとなっている。従って、キックボードの駐輪装置において、自転車の駐輪装置のように車輪をロックするように構成されている場合は、駐輪可能なキックボードの種類が制限される。
本発明は、本発明の構成を備えていない場合と比較して、より多様な種類のキックボードを駐輪できるキックボードの駐輪装置及び駐輪管理システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
請求項1に記載の発明は、上方に延びハンドルを支持するためのハンドル支持部材を有するキックボードの駐輪装置であって、前記ハンドル支持部材が進入する隙間を形成する隙間形成部と、前記隙間に進入した前記ハンドル支持部材をロックするロック機構と、を備え、前記ロック機構が、前記ハンドル支持部材の移動を制限するロック位置と該ハンドル支持部材の移動が自由となるロック解除位置との間を、上下方向に延びる単一の回転軸回りに回転移動でき、前記ハンドル支持部材の直径よりも大きい間隔を空けて配置された第1の制限部及び第2の制限部が設けられた単一のロック部材と、前記ロック部材に対して前記ロック解除位置の方向に回転移動させる力を加えるバネと、前記ロック部材が前記ロック位置にあることを検出する位置センサと、前記ロック部材が前記ロック位置に留まるように保持できる単一の保持部と、を有し、前記キックボードが進入する際に、前記第1の制限部のみが前記ハンドル支持部材によって押され、前記ロック部材が前記ロック位置まで回転し、前記ロック部材が、前記ロック位置に到達すると、前記ハンドル支持部材が、該ハンドル支持部材の前側に位置する前記第1の制限部と後側に位置する前記第2の制限部とによって挟まれるキックボードの駐輪装置である。
【0006】
請求項2に記載の発明は、請求項1記載のキックボードの駐輪装置において、前記ロック解除位置にある前記第1の制限部が、進入する前記ハンドル支持部材と接触するように配置された接触部分にて、該ハンドル支持部材と接触する側に凸となるように屈曲している。
【0007】
請求項3に記載の発明は、請求項2記載のキックボードの駐輪装置において、前記キックボードが進入する際の該キックボードが有する前記車輪の進行方向を案内する案内部を更に備える。
【0008】
請求項4に記載の発明は、請求項1~3のいずれか1項に記載のキックボードの駐輪装置と、前記キックボードの駐輪装置に駐輪された前記キックボードの駐車料金を精算する精算機と、を備えたキックボードの駐輪管理システムである。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、本発明の構成を備えていない場合と比較して、より多様な種類のキックボードを駐輪できるキックボードの駐輪装置及び駐輪管理システムを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明の一実施の形態に係るキックボードの駐輪装置を側面視した説明図である。
図2】(A)~(D)は、それぞれ、同駐輪装置に駐輪されるキックボードの変形例を模式的に示す説明図である。
図3】(A)~(C)は、それぞれ、同駐輪装置の平面図、正面図及び右側面図である。
図4】(A)、(B)は、それぞれ、同駐輪装置が備えるロック部の平面図及び正面図である。
図5図4(B)のA-A断面図であって、ロック部材がロック解除位置にある状態を示す図である。
図6図4(B)のB-B断面図である。
図7】ロック部材がロック位置にあり、キックボードをロックした状態を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
続いて、添付した図面を参照しつつ、本発明を具体化した実施の形態につき説明し、本発明の理解に供する。なお、説明に関連しない部分は図示を省略する場合がある。
【0012】
本発明の一実施の形態に係るキックボードの駐輪装置10は、図1に示すように、例えば駐輪場に設置され、キックボード12の予め決められた部位をロックして停めることができる。
キックボード12は、左右方向に延びるハンドル(図1において不図示)、前輪124f、後輪124b及びハンドル支持部材126を有しており、このハンドル支持部材126が、前述の予め決められた部位となる。
ここで、ハンドル支持部材126は、前輪124fよりも高い位置から垂直又は斜め上方に延びハンドルを支持するための棒状の部材である。ハンドル支持部材126は、ハンドルに直接連結された部材に限定されるものではなく、間接的にハンドルを支持する部材も含まれる。
【0013】
なお、キックボード12には、電動化された電動キックボード及び電動化されていないキックボードの両方が含まれ、このうち所定の走行性能を有する電動キックボードは、日本国内の道路交通法において、「特定小型原動機付自転車」として定義されている。
キックボード12の変形例として、図2(A)~(D)に示すように、車輪の形状や大きさが相違したり、ハンドル支持部材の太さや傾きが相違したりする様々な種類のキックボード12a~12dが挙げられる。ただし、一般的に、ハンドル支持部材の形状や大きさの多様性は、車輪の多様性と比較すると少ない。
【0014】
キックボードの駐輪装置(以下、「駐輪装置」という。)10は、図3(A)~(C)に示すように、ロック部20及び案内部30を備えている。
ロック部20は、図4(A)、(B)に示すように、支柱部22、隙間形成部24及びロック機構26を有し、ハンドル支持部材126をロックして予め決められた範囲内に保持できる。すなわち、ロック部20は、ユーザによってキックボード12が抜き出されないようにすることができる。
【0015】
支柱部22は、ベース部材222及び一対の支柱224を有している。
ベース部材222は、設置面となる地面や床面に固定される部材である(図1参照)。
一対の支柱224(図4(B)参照)は、それぞれ下端部がベース部材222に固定され、間隔を空けて上下方向に延びる部材である。
図1に示すように、キックボード12が駐輪された状態において、前輪124fの前側の部分は、側面視してこの支柱224よりも前方側に出るように位置する。
【0016】
隙間形成部24は、支柱224に支持され、予め決められた高さ位置に配置されている。隙間形成部24には、図4(A)、(B)の破線にて示すように、キックボード12のハンドル支持部材126(図1参照)が進入する隙間Sが形成されている。
隙間Sは、少なくとも正面側(キックボード12が進入する側)が開放されており、ハンドル支持部材126は、この正面側からのみ出し入れされる。隙間Sは、平面視して、キックボード12が進入する方向が長手方向となるように形成されている。
隙間Sの長手方向D1の寸法は、例えば170~200mmである。隙間Sの幅方向の寸法W1は、少なくとも例えば90~115mmであり、想定されるハンドル支持部材126の太さや隙間Sに進入する際のハンドル支持部材126のふらつきの大きさを考慮して設定されている。
【0017】
隙間形成部24は、図5に示すように、左側板242a、右側板242b及び前側板242cを有し、前述の隙間Sは、これらの左側板242a、右側板242b及び前側板242cによって囲まれた空間の内側に形成されている。
左側板242a、右側板242b及び前側板242cは、それぞれ、進入したハンドル支持部材126の左側、右側及び前側に位置し、ハンドル支持部材126は、左側板242a及び右側板242bによって左右方向への移動が制限され、前側板242cによって前方への移動が制限される。
前側板242cのハンドル支持部材126の側には、ゴム製の板状部材であるのストッパ244が設けられている。
【0018】
隙間形成部24には、内部空間が形成されており、筐体として機能する。この筐体には、キックボード12をロックするためのロック機構26の一部が収められる。
【0019】
ロック機構26は、基部262、ロック部材264、バネ266、位置検出センサ268及びソレノイド270を有している。
基部262は、隙間形成部24の内部空間に固定されたブロック状の部材であり、上下方向に延びる回転軸AXを支持できる。
【0020】
ロック部材264は、二又状の部材であり、ハンドル支持部材126の移動を制限するロック位置(図7参照)とハンドル支持部材126の移動が自由となるロック解除位置(図5参照)との間を、回転軸AXの回りに回転移動できる。
詳細には、ロック部材264は、先端部がハンドル支持部材126の直径よりも大きい間隔を空けて配置された第1の爪部材264a及び第2の爪部材264bを有し、図7に示すように、ロック位置において、第1の爪部材264aと第2の爪部材264bとの間でハンドル支持部材126を挟むことができる。
ロック部材264は、図4(B)に示すように、設置面からの高さHが例えば620~670mmとなる範囲に配置されている。
【0021】
第1の爪部材(第1の制限部の一例)は、キックボード12が進入する際にハンドル支持部材126によって押される部材である(図7参照)。第1の爪部材264aは、図5に示すように、平面視して、接触部分Aにてハンドル支持部材126の進入方向の側に屈曲している。この接触部分Aは、進入するハンドル支持部材126と最初に接触するように配置されている部分である。
【0022】
第2の爪部材(第2の制限部の一例)264bは、ロック部材264がロック解除位置にある状態においては、図5に示すように、ハンドル支持部材126に干渉しないように隙間Sから退避した位置、すなわち、隙間形成部24の内部空間にあり、ロック位置にある状態においては、図7に示すように、隙間S(図4(A)参照)に進出し、ハンドル支持部材126の後側に位置する。
第2の爪部材264bには、位置検出センサ268の被検出対象となるドグ271が設けられている。
【0023】
バネ266は、例えば、引張コイルばねであり、ロック部材264に対し、ロック解除位置の方向に回転移動させる力を加えることができる。バネ266の一端側は、回転軸AXが設けられた基部262に取り付けられ、他端側は、第2の爪部材264bの基端部に設けられた突出部267に取り付けられている。なお、この突出部267は、第2の爪部材264bが基端から中間部に向かって延びる方向と交差する方向に突出している。
【0024】
位置検出センサ268は、図6に示すように、例えば、第2の爪部材264bに設けられたドグ271の位置を検出できる光学式のセンサであり、ロック部材264が、ロック位置にあることを検出できる。
【0025】
ソレノイド(保持部の一例)270は、上下方向に進退するプランジャ272を有している。進出したプランジャ272は、図7に示すように、ロック部材264がロック位置にある状態において、第2の爪部材264bの縁部に接触できる。従って、ロック部材264は、進出したプランジャ272によって、バネ266がロック解除位置の方向に回転移動させる力に抗して、ロック位置に留まるように保持される。
【0026】
なお、ロック機構26は、隙間S(図4(A)参照)に進入したハンドル支持部材126が前後方向へ移動することを制限し、抜き出されないようにできるのであれば、任意の機構でよい。
【0027】
案内部30は、キックボード12の進入方向へと延びており、キックボード12が進入(前進)する際の前輪124fの進行方向を案内できる。
案内部30は、キックボード12から見て上り勾配となった上り勾配部302と、上り勾配部302の頂部303(図3(A)参照)から下り勾配となった下り勾配部304と、を有している。上り勾配部302と下り勾配部304との接続箇所となる頂部303は
角となっており、前輪124fが頂部303にて静止しにくくなるように構成されている。
【0028】
このように、駐輪装置10は、前輪124fよりも形状や大きさの多様性が少ないハンドル支持部材126をロックするため、前輪124fをロックする場合と比較して、より多様な種類のキックボード12に対応できる。
なお、駐輪装置10及び精算機(不図示)によって、駐輪管理システムを構成することができる。この駐輪管理システムは、精算機にて所定の駐車料金が支払われると、駐輪したキックボード12のロックを解除できる。
【0029】
次に、駐輪装置10の動作について説明する。
まず、ユーザがキックボード12を停める場合には、駐輪装置10は、次のステップS1~S4に従って動作する。ただし、可能な場合には、一部のステップが並行して実施されてもよい。
(ステップS1)
ユーザが、案内部30に沿ってキックボード12を前進させると、前輪124fが上り勾配部302を登り、頂部303を越えて下り勾配部304を進む。なお、前述の通り案内部30の頂部303には角が形成されているため、前輪124fは頂部303に載った状態で静止することなく、下り勾配部304に沿って進む。
【0030】
(ステップS2)
一方で、ハンドル支持部材126が、隙間S(図4(A)参照)に進入し、第1の爪部材264aの接触部分A(図5参照)に接触する。第1の爪部材264aは、キックボード12の前進に伴って押され、ストッパ244に接触するまで、ロック部材264が、回転軸AX回りに回転する。ロック部材264が回転移動するに従って、バネ266が伸長する。
【0031】
(ステップS3)
ドグ271が位置検出センサ268によって検出され、ロック部材264がロック位置に到達したことが検出される。
【0032】
(ステップS4)
図示しない制御部によって、ソレノイド270が制御され、プランジャ272が上方に進出する。進出したプランジャ272は、ロック部材264の端面に接触でき、バネ266の作用に抗してロック部材264の回転移動を制限する。
その結果、ハンドル支持部材126は、第1の爪部材264aと第2の爪部材264bとの間に挟まれロックされた状態となる。ロックされたハンドル支持部材126は、ロックが解除されない限り、抜き出されることがない。
【0033】
次に、ユーザがキックボード12を取り出す場合には、駐輪装置10は、次のステップS5~S7に従って動作する。ただし、可能な場合には、一部のステップが並行して実施されてもよい。
【0034】
(ステップS5)
ユーザが図示しない精算機にて所定の駐車料金を精算すると、制御部によって、ソレノイド270が制御され、進出したプランジャ272が引き込まれる。
【0035】
(ステップS6)
伸長していたバネ266の作用により、ロック部材264がロック解除位置へ戻ろうとする。ただし、第1の爪部材264aと第2の爪部材264bとの間には、ハンドル支持部材126が存在するため、ユーザがキックボード12を停めたままの状態では、ロック部材264は、ロック位置に留まる。
【0036】
(ステップS7)
ユーザがキックボード12を後退させ、ハンドル支持部材126が移動するに従って、第1の爪部材264aがハンドル支持部材126の前側に接触しながら、ロック部材264が、バネ266の作用に従って回転する。
バネ266の収縮に伴って第2の爪部材264bがストッパ274に当たることにより、ロック部材264の回転は止まり、ロック部材264は、当初のロック解除位置まで戻る。
【0037】
以上説明したように、本実施の形態に係る駐輪装置10によれば、キックボード12を駐輪できる。
【0038】
以上、本発明の実施の形態を説明したが、本発明は、上記した形態に限定されるものでなく、要旨を逸脱しない条件の変更等は全て本発明の適用範囲である。
【符号の説明】
【0039】
10 駐輪装置
12 キックボード
20 ロック部
22 支柱部
24 隙間形成部
26 ロック機構
30 案内部
124b 後輪
124f 前輪
126 ハンドル支持部材
222 ベース部材
224 支柱
242a 左側板
242b 右側板
242c 前側板
244 ストッパ
262 基部
264 ロック部材
264a 第1の爪部材
264b 第2の爪部材
266 バネ
267 突出部
268 位置検出センサ
270 ソレノイド
271 ドグ
272 プランジャ
274 ストッパ
302 上り勾配部
303 頂部
304 下り勾配部
AX 回転軸
S 隙間