(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024079977
(43)【公開日】2024-06-13
(54)【発明の名称】販売データ処理装置及びプログラム
(51)【国際特許分類】
G07G 1/12 20060101AFI20240606BHJP
【FI】
G07G1/12 321L
G07G1/12 321A
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022192743
(22)【出願日】2022-12-01
(71)【出願人】
【識別番号】000145068
【氏名又は名称】株式会社寺岡精工
(74)【代理人】
【識別番号】100149548
【弁理士】
【氏名又は名称】松沼 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100145481
【弁理士】
【氏名又は名称】平野 昌邦
(72)【発明者】
【氏名】山本 龍夫
(72)【発明者】
【氏名】藤林 郁哉
(72)【発明者】
【氏名】馬場 智幸
【テーマコード(参考)】
3E142
【Fターム(参考)】
3E142AA01
3E142AA03
3E142DA04
3E142DA08
3E142FA08
3E142FA35
3E142GA24
3E142GA41
(57)【要約】
【課題】好適に釣り銭を返却する
【解決手段】商品の代金を精算する販売データ処理装置であって、投入された現金によって前記代金を精算する現金精算手段と、前記現金精算手段への投入金額と前記代金との差額の電子マネーへのチャージを制御するチャージ制御手段とを備え、前記チャージ制御手段は、残高が1円以上の電子マネーへの前記差額のチャージの実行を許可し、残高が0円の電子マネーへの前記差額のチャージを実行しない。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
商品の代金を精算する販売データ処理装置であって、
投入された現金によって前記代金を精算する現金精算手段と、
前記現金精算手段への投入金額と前記代金との差額の電子マネーへのチャージを制御するチャージ制御手段と
を備え、
前記チャージ制御手段は、
残高が1円以上の電子マネーへの前記差額のチャージの実行を許可し、残高が0円の電子マネーへの前記差額のチャージを実行しない
ことを特徴とする販売データ処理装置。
【請求項2】
商品の代金を精算する販売データ処理装置であって、
投入された現金によって前記代金を精算する現金精算手段と、
前記現金精算手段への投入金額と前記代金との差額の電子マネーへのチャージを制御するチャージ制御手段と
を備え、
前記チャージ制御手段は、
当該顧客の過去の取引において前記差額のチャージが行われている場合には、当該取引において前記差額のチャージの実行を許可し、当該顧客の過去の取引において前記差額のチャージが行われていない場合には、当該取引において前記差額のチャージを実行しない
ことを特徴とする販売データ処理装置。
【請求項3】
電子マネーの残高が1円以上である場合には前記差額をチャージするか否かの指示を受け付ける画面を表示し、電子マネーの残高が0円である場合には前記画面を表示しない表示手段
を備え、
前記チャージ制御手段は、
前記画面が表示されかつチャージする旨の指示を受け付けた場合には、前記差額のチャージを実行し、
前記画面が表示されかつチャージしない旨の指示を受け付けた場合、又は、前記画面が表示されなかった場合には、前記差額のチャージを実行しない
ことを特徴とする請求項1に記載の販売データ処理装置。
【請求項4】
商品の代金を精算する販売データ処理装置としてコンピュータを機能させるプログラムであって、
前記コンピュータを、
投入された現金によって前記代金を精算する現金精算手段、
前記現金精算手段への投入金額と前記代金との差額の電子マネーへのチャージを制御するチャージ制御手段
として機能させ、
前記チャージ制御手段は、
残高が1円以上の電子マネーへの前記差額のチャージの実行を許可し、残高が0円の電子マネーへの前記差額のチャージを実行しない
ことを特徴とするプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、販売データ処理装置及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
一定金額を超える場合には釣銭額をチャージせずに釣り銭として返却する電子マネーチャージ店舗端末が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、釣り銭の返却に関して改善の余地がある。
【0005】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、好適に釣り銭を返却することができる技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決するための一態様は、商品の代金を精算する販売データ処理装置であって、投入された現金によって前記代金を精算する現金精算手段と、前記現金精算手段への投入金額と前記代金との差額の電子マネーへのチャージを制御するチャージ制御手段とを備え、前記チャージ制御手段は、残高が1円以上の電子マネーへの前記差額のチャージの実行を許可し、残高が0円の電子マネーへの前記差額のチャージを実行しないことを特徴とする販売データ処理装置である。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図4】登録精算装置の動作の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本実施形態の登録精算装置10は、販売システム1(非図示)を構成する装置の1つである。販売システム1は、種々の業態(スーパーマーケット、コンビニエンスストア、ドラッグストア、ホームセンタ、家電量販店等)に導入可能である。登録精算装置10は、顧客の操作に基づいて商品を登録し、顧客の操作に基づいて精算(決済)する、いわゆるフルセルフのレジである。つまり、登録精算装置10は、基本的には(本来は)、顧客の操作に基づいて、商品を登録する登録処理と、登録した商品を精算する精算処理とを実行する。
【0009】
図1は、登録精算装置10の外観の一例である。
図2は、登録精算装置10の構成例である。
図1及び
図2において、同一部分には同一符号を付している。以下、
図1を参照しつつ、
図2に示した登録精算装置10の構成例を説明する。
【0010】
登録精算装置10は、CPU101と、記憶部102と、表示部103と、スキャナ部104と、非現金決済部105と、現金決済部106と、印刷部108と、音声出力部109と、撮像部110と、通信部111と、サインポール112とを備える。これらは、バスを介して相互に通信可能である。
【0011】
CPU101は、中央演算処理装置であり、記憶部102に記憶されているプログラムを読み出して実行することにより、登録精算装置10の動作を制御する。記憶部102は、種々の情報(例えば、CPU101が参照又は生成等する情報、外部から取得した情報等)を記憶する。記憶部102は、1以上の種々の記憶部材(例えば、メモリやストレージとなるもの。例えば、RAM、ROM、ハードディスク、SSD(Solid State Drive)等)の総称である。
【0012】
表示部103は、例えば、液晶ディスプレイであって、種々の情報を表示する。表示部103は、表示画面への操作を受付可能なタッチパネルとして構成される。スキャナ部104は、種々の情報を光学的に読み取る。例えば、スキャナ部104は、商品に付されているコードをスキャンし、商品コード(JANコード等)を読み取る。スキャナ部104は、商品コードの他に、顧客の機器(例えば、スマートフォン、タブレット端末、ウェアラブル端末等)に表示されているコードをスキャンし、非現金決済用の情報(コード決済用の情報)を読み取ってもよいし、各種のカード(例えば、ポイントカード等)に付されているコードをスキャンし、顧客識別情報を読み取ってもよい。
【0013】
非現金決済部(カード決済部、コード決済部)105は、非現金による決済機構である。非現金決済部105は、顧客のカード(例えば、クレジットカード、電子マネーカード、キャッシュカード、ポイントカード等)に記憶されている情報を用いて非現金決済(例えば、クレジットカード決済、電子マネー決済、デビットカード決済、ポイント決済等)を実行する。例えば、非現金決済部105は、カードに記憶されている情報を取得するカード記憶情報取得部を備え、カード記憶情報取得部は、例えば、顧客の動作(例えば、カードを挿入する動作、カードを翳す(又はタッチする)動作、カードをスワイプさせる動作)によってカードに記憶されている情報を取得してもよい。なお、カード記憶情報取得部は非現金決済部105とは別体であって、非現金決済部105はカード記憶情報取得部からカードに記憶されている情報を取得してもよい。また、例えば、クレジットカード用、電子マネーカードA用、電子マネーカードB用、ポイントカード用といった具合に複数のカード記憶情報取得部があってもよい。
【0014】
非現金決済部105は、カードに記憶されている情報に代えて又は加えて、顧客の機器に記憶されている情報を用いて非現金決済を実行してもよい。例えば、非現金決済部105は、機器に記憶されている情報を取得する機器記憶情報取得部を備え、機器記憶情報取得部は、例えば、顧客の動作(例えば、機器を翳す(又はタッチする)動作、機器を近づける動作)によって機器に記憶されている情報を取得してもよい。なお、機器記憶情報取得部は非現金決済部105とは別体であって、非現金決済部105は機器記憶情報取得部から機器に記憶されている情報を取得してもよい。また、例えば、機器A用、機器B用といった具合に複数の機器記憶情報取得部があってもよい。
【0015】
非現金決済部105は、カードや機器に記憶されている情報に代えて又は加えて、スキャナ部104によって読み取られた情報を用いて非現金決済を実行してもよい。例えば、非現金決済部105は、スキャナ部104によって読み取られたコード決済用の情報を用いて非現金決済を実行してもよい。
【0016】
非現金決済部105は、書込部、記憶部、通信部、操作部、表示部のうち少なくとも一つを備えてもよい。非現金決済部105は、登録精算装置10と有線又は無線によって通信する別体(非現金決済端末)であってもよい。
【0017】
現金決済部106は、現金による決済機構(釣銭機)であり、紙幣や硬貨の投入口、紙幣や硬貨の排出口を有し、投入口への投入金額を算出し、投入金額と買上金額の差分である釣り銭金額を算出し、釣り銭を排出口から排出する。紙幣や硬貨の投入、釣り銭の取り去りはセンサによって検出される。
【0018】
印刷部108は、各種媒体(レシート、クーポン等)を印刷、発行する。媒体の取り去りはセンサによって検出される。音声出力部109は、音声を出力する。例えば、音声出力部109は、確認音、警告音、音声ガイダンス等を出力する。撮像部110は、例えば、操作者(顧客)を撮像する。登録精算装置10は、2以上の撮像部110を備え、顔と手元(釣銭機の投入口や排出口付近)とを同時に撮像してもよい。通信部111は、他の装置との間において情報を送受信する。
【0019】
サインポール112は、先端部分に発光部112aを備え、発光部112aの発光態様によって、種々の情報(店員呼出、稼働状況等)を報知する。また、サインポール112は、発光部112aの下方に小型表示部112bを備え、種々の情報を表示する。例えば、小型表示部112bは、待機中(客待ち状態)には当該装置の番号を表示し、操作中には撮像部110による撮像画像を表示してもよい。
【0020】
なお、登録精算装置10は、表示部103とは別に表示部103の背面に店員に種々の情報を表示する表示部を備えてもよい。また、登録精算装置10は、操作者(顧客等)の存在を検出する人感センサ等を更に備えてもよい。
【0021】
(電子マネー、ポイント)
販売システム1では、複数種類の電子マネー(例えば、電子マネーA、電子マネーB等)が利用可能であってもよいが、便宜上、以下では、会員(事前に登録等を行った顧客)に限って利用可能な一の電子マネーについて説明する。同様に、販売システム1では、複数種類のポイントが利用可能であってもよいが、便宜上、以下では、会員に限って利用可能な一のポイントについて説明する。
【0022】
(カード会員、アプリ会員)
会員には、カード会員とアプリ会員とがある。カード会員は、電子マネーカード兼ポイントカードである会員カードが発行された会員である。カード会員は、会員カードを用いて特定される(他の会員と識別される)。アプリ会員は、いわゆるアプリによって登録された会員である。アプリ会員は、顧客の機器(例えば、アプリを実行する機器、アプリの実行結果を出力する機器)を用いて特定される。
【0023】
カード会員は、会員カードを提示した取引(登録精算装置10が会員カードから情報を取得した取引)において、購入金額に応じたポイント(例えば、購入金額200円毎の1ポイント)が付与され、ポイント決済が利用可能(例えば、1ポイントを1円として利用可能)となり、電子マネー決済が利用可能となる。アプリ会員は、機器を提示した取引(登録精算装置10が機器から情報を取得した取引)において、購入金額に応じたポイントが付与され、ポイント決済が利用可能となり、電子マネー決済が利用可能となる。以下、会員が会員カード(又は機器)を提示した取引を「会員による取引」「会員の取引」などと称する場合がある。
【0024】
(釣銭チャージ)
登録精算装置10は、現金決済(現金決済と非現金決済とが混在する場合も含む)において釣り銭が生じた場合、釣り銭を現金として放出(排出)するのではなく電子マネーにチャージ(釣銭チャージと称する場合がある)させる機能(釣銭チャージ機能)を有する。なお、釣り銭は、合計金額(合計購入金額、合計支払金額)と預り金額(投入金額)との差額であるため、釣銭チャージを差額チャージと称する場合もある。
【0025】
(釣銭チャージの条件)
登録精算装置10は、現金決済において釣り銭が生じた場合に、釣り銭を電子マネーにチャージさせる場合と、釣り銭を電子マネーにチャージさせない場合とがある。つまり、登録精算装置10は、釣銭チャージ機能を有するが、現金決済において釣り銭が生じた場合に常に釣銭チャージを実行するのではなく、条件に応じて、釣銭チャージを実行する場合と釣銭チャージを実行しない場合とがある。具体的には、登録精算装置10は、会員による取引であって現金決済(現金決済と非現金決済とが混在する取引を含む)による釣り銭が生じた取引において、下記(2)の場合には釣銭チャージを実行し、下記(1)又は(3)の場合には釣銭チャージを実行しない。
(1)電子マネーのチャージ残高が0円の場合
(2)電子マネーのチャージ残高が1円以上、かつ釣り銭をチャージする旨の操作があった場合
(3)電子マネーのチャージ残高が1円以上、かつ釣り銭をチャージしない旨の操作があった場合
【0026】
つまり、登録精算装置10は、チャージ残高が0円である場合には、釣り銭をチャージするか否かを会員に確認せずに現金として放出し(上記(1))、チャージ残高が0円でない場合には釣り銭をチャージするか否かを会員に確認し会員の操作に応じて釣り銭をチャージするか現金として放出する(上記(2)(3))。なお、釣銭チャージは、電子マネー決済が可能な会員を対象としているため、登録精算装置10は、会員でない顧客(非会員)の取引において生じた釣り銭は現金として放出する(釣銭チャージを実行しない)。
【0027】
図3は、登録精算装置10(表示部103)の表示例である。
図3(A)は、取引開始画面の一例である。例えば、登録精算装置10は、待機状態において、
図3(A)に示したような取引開始画面を表示する。
図3(A)の取引開始画面には、商品登録を開始する顧客に対し、会員(カード会員、アプリ会員)であるか否かを確認するメッセージMS10が表示され、カード会員である場合に操作するカード会員ボタンBT11と、アプリ会員である場合に操作するアプリ会員ボタンBT12と、会員でない場合(非会員である場合)に操作する非会員ボタンBT13とが操作可能に表示されている。また、
図3(A)の取引開始画面には、商品登録を開始しない会員に対し、電子マネーの残高の確認や電子マネーへのチャージを案内するメッセージMS14が表示され、電子マネーの残高を確認する場合に操作する残高確認ボタンBT15と、電子マネーにチャージする場合に操作するチャージボタンBT16とが操作可能に表示されている。なお、店員呼出ボタンBT17は、店員を呼び出す場合に操作するボタンである。
【0028】
登録精算装置10は、カード会員ボタンBT11が操作された場合、カード会員用の読取画面(例えば、会員カードを挿入する動作、会員カードを翳す(又はタッチする)動作等を案内する画面。非図示)を表示し、会員の動作(例えば、非現金決済部105に会員カードを挿入する動作、非現金決済部105に会員カードを翳す動作等)に基づいて会員カードから当該会員の顧客識別情報(会員識別情報)を取得する(つまり会員を特定する)。会員カードから顧客識別情報を取得した登録精算装置10は、顧客識別情報を含むチャージ残高・ポイント残高取得要求(電子マネーのチャージ残高およびポイントのポイント残高の取得を要求する情報)をサーバ(以下、会員サーバと称する場合がある)に送信する。チャージ残高・ポイント残高取得要求を受信した会員サーバは、受信したチャージ残高・ポイント残高取得要求に含まれる顧客識別情報に対応付けて記憶しているチャージ残高およびポイント残高を登録精算装置10に送信する。チャージ残高およびポイント残高を受信した登録精算装置10は、受信したチャージ残高およびポイント残高を表示する(詳細は後述)。なお、会員サーバは、複数台のサーバ(例えば、電子マネー決済サーバ、ポイントサーバ)から構成されてもよい。
【0029】
登録精算装置10は、アプリ会員ボタンBT12が操作された場合、アプリ会員用の読取画面(例えば、スマートフォン等の機器を翳す(又はタッチする)動作等を案内する画面。非図示)を表示し、会員の動作(例えば、非現金決済部105にスマートフォン等の上記機器を翳す動作等)に基づいて機器から当該会員の顧客識別情報を取得する。機器から顧客識別情報を取得した登録精算装置10は、会員カードから顧客識別情報を取得した場合と同様、チャージ残高・ポイント残高取得要求を会員サーバに送信し、チャージ残高およびポイント残高を表示する。
【0030】
登録精算装置10は、非会員ボタンBT13が操作された場合、カード会員用の読取画面やアプリ会員用の読取画面を表示せずに、初期状態(1品目の商品を登録する前)の商品登録画面(初期商品登録画面)を表示する。
【0031】
登録精算装置10は、残高確認ボタンBT15が操作された場合、例えば、カード会員ボタンBT11(取引開始画面のカード会員ボタンBT11と同様)とアプリ会員ボタンBT12(取引開始画面のアプリ会員ボタンBT12と同様)とを表示した会員確認画面(非図示)を表示する。登録精算装置10は、会員確認画面においてカード会員ボタンBT11が操作された場合、カード会員用の読取画面を表示し、会員の動作に基づいて会員カードから当該会員の顧客識別情報を取得する。登録精算装置10は、会員確認画面においてアプリ会員ボタンBT12が操作された場合、アプリ会員用の読取画面を表示し、会員の動作に基づいて機器から当該会員の顧客識別情報を取得する。会員カード(又は機器)から顧客識別情報を取得した登録精算装置10は、顧客識別情報を含むチャージ残高取得要求(電子マネーのチャージ残高の取得を要求する情報)を会員サーバに送信する。チャージ残高取得要求を受信した会員サーバは、受信したチャージ残高取得要求に含まれる顧客識別情報に対応付けて記憶しているチャージ残高を登録精算装置10に送信する。チャージ残高を受信した登録精算装置10は、受信したチャージ残高を表示する。なお、登録精算装置10は、チャージ残高取得要求に代えてチャージ残高・ポイント残高取得要求を会員サーバに送信し、チャージ残高およびポイント残高を表示してもよい。
【0032】
登録精算装置10は、チャージボタンBT16が操作された場合、例えば、チャージ金額の選択肢として、複数の金額ボタン(例えば、1000円ボタン、2000円ボタン、…)を表示したチャージ金額選択画面(非図示)を表示する。登録精算装置10は、チャージ金額選択画面においてチャージ金額が選択された場合、顧客識別情報及びチャージ金額(チャージ金額を示した金額情報)を含むチャージ要求(電子マネーへのチャージを要求する情報)を会員サーバに送信する。チャージ要求を受信した会員サーバは、電子マネーをチャージする。例えば、会員サーバは、チャージ要求に含まれる顧客識別情報に対応付けて記憶しているチャージ金額にチャージ要求に含まれるチャージ金額を加算する。
【0033】
図3(B)は、商品登録画面の一例である。登録精算装置10は、
図3(A)の場面からカード会員ボタンBT11(又はアプリ会員ボタンBT12)が操作され、会員カード(又は機器)から顧客識別情報を取得した場合、例えば、
図3(B)に示したように、商品登録画面(初期商品登録画面)の前面に小画面SG1を表示する。
図3(B)の小画面SG1には、チャージ残高「¥120」とポイント残高「68P(ポイント)」とが表示され、小画面SG1を消去する場合に操作する確認ボタンが操作可能に表示されている。つまり、登録精算装置10は、取引開始画面のカード会員ボタンBT11(又はアプリ会員ボタンBT12)が操作され、会員カード(又は機器)から顧客識別情報を取得した場合、チャージ残高・ポイント残高取得要求を会員サーバに送信し、会員サーバからチャージ残高およびポイント残高を受信して表示すると説明したが、
図3(B)に示したような小画面SG1を表示してもよい。
【0034】
図3(B)の商品登録画面には、商品のバーコードのスキャンを指示するメッセージMS20が表示されている。また、
図3(B)の商品登録画面には、商品の登録情報等(買上点数、合計金額、商品の登録情報)を表示する登録情報表示領域HR21が設けられている。また、
図3(B)の商品登録画面には、会員情報(顧客識別情報)を読取済である旨の文言「会員情報読取済」(符号A)が表示されている。なお、会員情報を読取済である旨の文言に代えて又は加えてカード会員であるかアプリ会員であるかを示した文言を表示してもよい。
【0035】
また、
図3(B)の商品登録画面には、会計に進む場合(つまり商品の登録を終了する場合)に操作する会計ボタンBT23が操作不可能に表示(例えば、グレーアウト表示)されている(図中の破線は操作不可能である旨を示している)。また、
図3(B)の商品登録画面には、バーコードが付されていない商品の登録に関連して、プリセットボタン(野菜ボタン、果物ボタン、鮮魚ボタン、精肉ボタン)の選択を指示するメッセージMS24(具体的には「バーコードがない商品は下から品目をお選びください」)が表示され、メッセージMS24の下方に夫々のプリセットボタンが操作可能に表示されている。なお、レジ袋ボタンBT18は、レジ袋を購入する場合に操作するボタンである。戻るボタンBT19は、前の画面(又は所定の画面)に表示を戻す場合に操作するボタンである。
【0036】
登録精算装置10は、小画面SG1において確認ボタンが操作された場合、小画面SG1を消去し、単に(前面に小画面SG1を表示せずに)、初期商品登録画面を表示するが、上述したように、取引開始画面において非会員ボタンBT13が操作された場合にも、単に、初期商品登録画面を表示する。
【0037】
図3(C)は、商品登録画面の一例である。例えば、登録精算装置10は、初期商品登録画面から、1品目の商品として「〇〇マヨネーズ(単価313円)」を1個登録した場合、
図3(C)に示したような商品登録画面を表示する。
図3(C)の商品登録画面には、1品目の商品の登録に基づく情報が反映されている。具体的には、登録情報表示領域HR21には、買上点数として「1点」、合計金額として「313円」、商品の登録情報として「〇〇マヨネーズ ×1 ¥313円」が表示されている。また、
図3(C)の商品登録画面には、会計ボタンBT23が操作可能に表示されている。
【0038】
なお、登録精算装置10は、小画面SG1の表示中に(確認ボタンの操作前に)商品のスキャンがあった場合に該商品を登録してもよい。例えば、
図3(B)の場面から確認ボタンが操作されずに、「〇〇マヨネーズ(単価313円)」のバーコードがスキャンされた場合、登録精算装置10は、
図3(C)の画面を表示してもよい。
【0039】
図3(D)は、支払方法選択画面の一例である。例えば、登録精算装置10は、
図3(C)の場面から会計ボタンBT23が操作された場合、
図3(D)に示したような支払方法選択画面を表示する。
図3(D)の支払方法選択画面には、支払金額(合計金額)等を表示する支払金額表示領域HR30が設けられている。支払金額表示領域HR30には、会員情報を読取済である旨の文言(符号A)と支払金額「¥313」とが表示されている。なお、会員情報を読取済である旨の文言に代えて又は加えてカード会員であるかアプリ会員であるかを示した文言を表示してもよい。
【0040】
また、
図3(D)の支払方法選択画面には、支払方法(決済方法、精算方法)の選択を指示するメッセージMS31が表示され、支払方法の選択肢として、現金決済の場合に操作する現金ボタンBT32と、クレジットカード決済の場合に操作するクレジットカードボタンBT33と、電子マネー決済の場合に操作する電子マネーボタンBT34と、ポイント決済の場合に操作するポイントボタンBT35とが操作可能に表示されている。ポイントボタンBT35の下方には、ポイント残高「68P」が表示されている(符号B)。
【0041】
登録精算装置10は、現金ボタンBT32が操作された場合、現金決済に関する画面を表示し、現金決済を進行させる。詳細は、後述する。
【0042】
登録精算装置10は、クレジットカードボタンBT33が操作された場合、クレジットカード決済に関する画面を表示し、クレジットカード決済を進行させる。例えば、登録精算装置10は、クレジットカードボタンBT33が操作された場合、クレジットカード用の読取画面(例えば、クレジットカードを挿入する動作、クレジットカードを翳す(又はタッチする)動作等を案内する画面。非図示)や、支払回数や暗証番号等の入力画面(非図示)を表示し、会員の動作や操作に基づいてクレジットカード決済に必要な情報を取得する。クレジットカード決済に必要な情報を取得した登録精算装置10は、取得した情報を含むクレジットカード決済要求(クレジットカード決済の実行を要求する情報)をサーバ(クレジットカード決済を実行するクレジットサーバ)に送信する。クレジットサーバは、登録精算装置10から受信したクレジットカード決済要求に基づいてクレジットカード決済を実行する。
【0043】
登録精算装置10は、電子マネーボタンBT34が操作された場合、電子マネー決済に関する画面を表示し、電子マネー決済を進行させる。例えば、登録精算装置10は、電子マネーボタンBT34が操作された場合、電子マネー決済の決済金額(合計金額以下の任意の金額)を指定する指定画面(非図示)を表示し、該指定画面において決済金額を決定する操作があった場合、顧客識別情報及び電子マネー決済による決済金額(決済金額を示した金額情報)を含む電子マネー決済要求(電子マネー決済の実行を要求する情報)を会員サーバに送信する。会員サーバは、登録精算装置10から受信した電子マネー決済要求に基づいて電子マネー決済を実行する。例えば、会員サーバは、電子マネー決済要求に含まれる顧客識別情報に対応付けて記憶しているチャージ残高から電子マネー決済要求に含まれる決済金額を減算する。
【0044】
なお、登録精算装置10は、電子マネーボタンBT34が操作された場合、顧客識別情報及び合計金額(合計金額を示した金額情報)を含む電子マネー決済要求を会員サーバに送信してもよい。つまり、登録精算装置10は、合計金額以下の指定金額について電子マネー決済を実行してもよいし、指定を受け付けずに合計金額について電子マネー決済を実行してもよい。
【0045】
登録精算装置10は、ポイントボタンBT35が操作された場合、ポイント決済に関する画面を表示し、ポイント決済を進行させる。例えば、登録精算装置10は、ポイントボタンBT35が操作された場合、ポイント決済に利用する利用ポイント数(合計金額以下に相当するポイント数)を指定する指定画面(非図示)を表示し、該指定画面において利用ポイント数を決定する操作があった場合、顧客識別情報及び利用ポイント数を含むポイント決済要求(ポイント決済の実行を要求する情報)を会員サーバに送信する。会員サーバは、登録精算装置10から受信したポイント決済要求に基づいてポイント決済を実行する。例えば、会員サーバは、ポイント決済要求に含まれる顧客識別情報に対応付けて記憶しているポイント残高からポイント決済要求に含まれる利用ポイント数を減算する。
【0046】
図3(E)は、現金投入画面の一例である。登録精算装置10は、
図3(D)の場面から現金ボタンBT32が操作され、500円の投入(入金)があった場合、
図3(E)に示したような現金投入画面を表示する。より詳細には、登録精算装置10は、
図3(D)の場面から現金ボタンBT32が操作された場合、初期状態(現金を投入する前)の現金投入画面(初期現金投入画面。非図示)を表示し、更に、初期現金投入画面において、500円が投入(入金)された場合、
図3(E)に示したような現金投入画面を表示する。
【0047】
図3(E)の現金投入画面には、現金の投入を指示するメッセージMS44が表示され、支払金額「313円」と、預り金額(投入金額)「500円」と、おつり(釣り銭金額)「187円」とが表示されている。また、
図3(E)の現金投入画面には、確認ボタンの操作を指示するメッセージMS42が表示され、確認ボタンBT43が操作可能に表示されている。なお、上述した初期現金投入画面(非図示)では、預り金額やおつりは表示されず(又は0円として表示され)、確認ボタンBT43は操作不可能に表示される(確認ボタンBT43は預り金額が合計金額未満であるときには操作不可能に表示され、預り金額が合計金額以上であるときには操作可能に表示される)。
【0048】
図3(F)は、釣銭チャージ確認画面の一例である。登録精算装置10は、
図3(E)の場面から確認ボタンBT43が操作された場合、
図3(F)に示したような釣銭チャージ確認画面を表示する。
図3(F)の釣銭チャージ確認画面には、おつり「187円」について電子マネーにチャージするか否かを確認するメッセージMS51が表示され、釣り銭を電子マネーにチャージする場合に操作するはいボタンBT52と釣り銭を電子マネーにチャージしない場合に操作するいいえボタンBT53とが操作可能に表示されている。
【0049】
図3(G)及び
図3(H)は、支払確認画面の一例である。登録精算装置10は、
図3(F)の場面からはいボタンBT52が操作された場合、
図3(G)に示したような支払確認画面を表示する。登録精算装置10は、
図3(F)の場面からいいえボタンBT53が操作された場合、
図3(H)に示したような支払確認画面を表示する。
【0050】
図3(G)及び
図3(H)の支払確認画面には、支払内容を表示する支払内容表示領域HR60が設けられている。
図3(G)の支払確認画面の支払内容表示領域HR60には、支払金額「¥313」と現金支払金額「¥500」と釣銭チャージ金額「¥187」とが表示されている。
図3(H)の支払確認画面の支払内容表示領域HR60には、支払金額「¥313」と現金支払金額「¥500」と釣銭払出金額「¥187」とが表示されている。つまり、登録精算装置10は、釣銭チャージ確認画面(
図3(F))においてチャージする旨の操作(はいボタンBT52の操作)があった場合には支払確認画面において釣銭チャージ金額を表示し(
図3(G))、釣銭チャージ確認画面(
図3(F))においてチャージしない旨の操作(いいえボタンBT53の操作)があった場合には支払確認画面において釣銭払出金額を表示する(
図3(H))。また、
図3(G)及び
図3(H)の支払確認画面には、支払内容の問題がない場合(精算に進める場合)に操作するボタンとして、領収書有会計ボタンBT61と領収書無会計ボタンBT62とが操作可能に表示されている。領収書有会計ボタンBT61は、領収書が必要である場合に操作するボタンである。領収書無会計ボタンBT62は、領収書が不要である場合に操作するボタンである。
【0051】
登録精算装置10は、
図3(G)の場面から領収書有会計ボタンBT61が操作された場合、釣銭チャージ金額「¥187」を電子マネーにチャージ(例えば、顧客識別情報及び釣銭チャージ金額「¥187」を示した情報を含むチャージ要求を会員サーバに送信し、釣り銭「¥187」を電子マネーにチャージ)し、レシートの発行と受け取りを案内するレシート受取画面(非図示)を表示するとともに明細書(買上商品の一覧を印刷した媒体)と領収書(合計金額を印刷した媒体)とを印刷、発行する。登録精算装置10は、発行した媒体の受け取り(取り去り)を検出した場合、
図3(A)の取引開始画面を表示する。
【0052】
登録精算装置10は、
図3(G)の場面から領収書無会計ボタンBT62が操作された場合、釣銭チャージ金額「¥187」を電子マネーにチャージし、レシート受取画面を表示するとともに明細書(買上商品一覧及び合計金額を印刷した媒体)を印刷、発行する。登録精算装置10は、発行した媒体の受け取りを検出した場合、
図3(A)の取引開始画面を表示する。
【0053】
登録精算装置10は、
図3(H)の場面から領収書有会計ボタンBT61が操作された場合、釣り銭の放出(払い出し)と受け取りを案内する釣銭受取画面(非図示)を表示するとともに釣銭払出金額「¥187」を放出する。登録精算装置10は、釣り銭の受け取り(取り去り)を検出した場合、レシート受取画面を表示するとともに明細書(買上商品の一覧を印刷した媒体)と領収書(合計金額を印刷した媒体)とを印刷、発行する。登録精算装置10は、発行した媒体の受け取り(取り去り)を検出した場合、
図3(A)の取引開始画面を表示する。
【0054】
登録精算装置10は、
図3(H)の場面から領収書無会計ボタンBT62が操作された場合、釣銭払出金額「¥187」を放出する。登録精算装置10は、釣り銭の受け取りを検出した場合、レシート受取画面を表示するとともに明細書(買上商品一覧及び合計金額を印刷した媒体)を印刷、発行する。登録精算装置10は、発行した媒体の受け取りを検出した場合、
図3(A)の取引開始画面を表示する。
【0055】
なお、登録精算装置10は、常に、明細書(買上商品一覧)を含む領収書を発行してもよい。この場合、
図3(G)の支払確認画面(
図3(H)の支払確認画面も同様)において、領収書有会計ボタンBT61と領収書無会計ボタンBT62とを別々に表示せずに、1つの会計ボタンを表示してもよい。
【0056】
なお、登録精算装置10は、
図3(G)の場面から会計ボタン(領収書有会計ボタンBT61、領収書無会計ボタンBT62)が操作された場合(
図3(H)の場面から会計ボタンが操作された場合も同様)、当該取引において付与するポイント数(付与ポイント数)を算出(購入金額200円毎の1ポイントを付与する場合、
図3(G)では313円であるため付与ポイントを1ポイントとして算出)し、顧客識別情報及び付与ポイント数を含むポイント付与要求(ポイントの付与を要求する情報)を会員サーバに送信する。会員サーバは、登録精算装置10から受信したポイント付与要求に基づいてポイントを付与する。例えば、会員サーバは、ポイント付与要求に含まれる顧客識別情報に対応付けて記憶しているポイント残高にポイント付与要求に含まれる利用ポイント数を加算する。なお、会員による現金決済以外の取引においても同様である。
【0057】
なお、登録精算装置10は、
図3(G)の支払確認画面(
図3(H)の支払確認画面も同様)の表示前に付与ポイント数を算出しておき、
図3(G)の支払確認画面(
図3(H)の支払確認画面も同様)において付与ポイント数を表示してもよい。同様に、登録精算装置10は、支払方法選択画面(
図3(D))や現金投入画面(
図3(E))や釣銭チャージ確認画面において付与ポイントを表示してもよい。
【0058】
(チャージ残高が0円の場合)
登録精算装置10は、チャージ残高が0円でない場合(
図3(B)に示したように120円である場合)には釣銭チャージ確認画面(
図3(F))を表示するが、チャージ残高が0円である場合には釣銭チャージ確認画面を表示しない。具体的には、登録精算装置10は、チャージ残高が0円ではない場合には、現金投入画面(
図3(E))の確認ボタンBT43の操作に基づいて釣銭チャージ確認画面(
図3(F))を表示し、釣銭チャージ確認画面において釣り銭をチャージする旨(はいボタンBT52)の操作に基づいて
図3(G)の支払確認画面を表示し、会計ボタン(領収書有会計ボタンBT61、領収書無会計ボタンBT62)の操作後に釣り銭を電子マネーにチャージさせ、釣銭チャージ確認画面において釣り銭をチャージしない旨(いいえボタンBT53)の操作に基づいて
図3(H)の支払確認画面を表示し、会計ボタンの操作後に釣り銭を放出するが、チャージ残高が0円である場合には、登録精算装置10は、現金投入画面(
図3(E))の確認ボタンBT43の操作に基づいて
図3(H)の支払確認画面を表示し、会計ボタンの操作後に釣り銭を放出する。
【0059】
図4は、登録精算装置10の動作の一例を示すフローチャートである。
図4のフローチャートは、登録精算装置10の精算処理における動作の一例を示している。具体的には、
図4のフローチャートは、支払方法として現金決済が選択され合計金額以上の現金が投入されている状態において現金投入の内容を確認した旨(確認ボタンBT43)の操作がなされた後の登録精算装置10の動作の一例を示している。
【0060】
ステップS1:登録精算装置10は、現金投入の内容を確認した旨の操作があった場合、釣り銭があるか否か(投入金額が合計金額を超えているか否か)を判断する。釣り銭がある場合(ステップS1:YES)、ステップS2に進む。釣り銭がない場合(ステップS1:NO)、ステップS13に進む。
【0061】
ステップS2:登録精算装置10は、会員による取引(会員が会員カード(又は機器)を提示した取引)であるか否かを判断する。なお、会員による取引であれば、登録精算装置10は当該会員の電子マネーのチャージ残高を取得しており、会員による取引でなければ、登録精算装置10は当該会員の電子マネーのチャージ残高を取得していない。会員による取引である場合(ステップS2:YES)、ステップS3に進む。会員による取引でない場合(ステップS2:NO)、ステップS10に進む。
【0062】
ステップS3:登録精算装置10は、当該会員の電子マネーのチャージ残高が0円であるか否かを判断する。チャージ残高が0円である場合(ステップS3:YES)、ステップS10に進む。チャージ残高が0円でない場合(ステップS3:NO)、ステップS4に進む。
【0063】
ステップS4:登録精算装置10は、釣り銭を電子マネーにチャージするか否かを確認する画面(例えば、
図3(F)に示したような釣銭チャージ確認画面)を表示する。続いてステップS5に進む。
ステップS5:登録精算装置10は、チャージしない旨の操作(例えば、いいえボタンBT53の操作)があったか否かを判断する。チャージしない旨の操作があった場合(ステップS5:YES)、ステップS10に進む。チャージしない旨の操作がなかった場合(ステップS5:NO)、ステップS6に進む。
ステップS6:登録精算装置10は、チャージする旨の操作(例えば、はいボタンBT52の操作)があったか否かを判断する。チャージする旨の操作があった場合(ステップS6:YES)、ステップS7に進む。チャージする旨の操作がなかった場合(ステップS6:NO)、ステップS5に戻る。
【0064】
ステップS7:登録精算装置10は、釣銭チャージ金額を含む支払内容を確認する画面(例えば、
図3(G)に示したような支払確認画面)を表示する。続いてステップS8に進む。
ステップS8:登録精算装置10は、決済(会計)の実行を指示する操作(例えば、領収書有会計ボタンBT61、領収書無会計ボタンBT62の操作)があったか否かを判断する。決済の実行を指示する操作があった場合(ステップS8:YES)、ステップS9に進む。決済の実行を指示する操作がなかった場合(ステップS8:NO)、ステップS8に戻る。
ステップS9:登録精算装置10は、釣り銭をチャージする。例えば、登録精算装置10は、チャージ要求を会員サーバに送信する。続いてステップS15に進む。
【0065】
ステップS10:登録精算装置10は、釣銭払出金額を含む支払内容を確認する画面(例えば、
図3(H)に示したような支払確認画面)を表示する。続いてステップS11に進む。
ステップS11:登録精算装置10は、ステップS8と同様、決済の実行を指示する操作があったか否かを判断する。決済の実行を指示する操作があった場合(ステップS11:YES)、ステップS12に進む。決済の実行を指示する操作がなかった場合(ステップS11:NO)、ステップS11に戻る。
ステップS12:登録精算装置10は、釣り銭を放出(排出)する。釣り銭の受け取りを検出した後に、ステップS15に進む。
【0066】
ステップS13:登録精算装置10は、支払内容(釣り銭はない)を確認する画面を表示する。続いてステップS14に進む。
ステップS14:登録精算装置10は、ステップS8と同様、決済の実行を指示する操作があったか否かを判断する。決済の実行を指示する操作があった場合(ステップS14:YES)、ステップS15に進む。決済の実行を指示する操作がなかった場合(ステップS14:NO)、ステップS14に戻る。
【0067】
ステップS15:登録精算装置10は、レシートを印刷、発行する。例えば、ステップS8(ステップS10、ステップS14)において領収書有会計ボタンBT61の操作があった場合、登録精算装置10は、明細書(買上商品の一覧を印刷した媒体)と領収書(合計金額を印刷した媒体)とを印刷、発行する。ステップS8において領収書無会計ボタンBT62の操作があった場合、登録精算装置10は、明細書(買上商品一覧及び合計金額を印刷した媒体)を印刷、発行する。そして本フローチャートは終了する。
【0068】
図5は、レシートの一例である。具体的には、領収書無会計ボタンBT62が操作された場合に、登録精算装置10が、印刷、発行する明細書(買上商品一覧及び合計金額を印刷した媒体)の一例である。
【0069】
当該取引の取引前の電子マネーのチャージ残高が120円であり、当該取引の取引前のポイント残高が68Pであり、当該取引の合計金額が3240円であり、現金決済における預り金額が3500円であり、釣り銭(260円)についてチャージしない旨の操作(いいえボタンBT53の操作)があり、会計を指示する操作(領収書無会計ボタンBT62の操作)があった場合、登録精算装置10は、例えば、
図5(A)に示したようなレシート(明細書)を印刷、発行する。
【0070】
当該取引の取引前の電子マネーのチャージ残高が120円であり、当該取引の取引前のポイント残高が68Pであり、当該取引の合計金額が3240円であり、現金決済における預り金額が3500円であり、釣り銭(260円)についてチャージする旨の操作(はいボタンBT52の操作)があり、会計を指示する操作(領収書無会計ボタンBT62の操作)があった場合、登録精算装置10は、例えば、
図5(B)に示したようなレシート(明細書)を印刷、発行する。
【0071】
当該取引の取引前の電子マネーのチャージ残高が0円であり、当該取引の取引前のポイント残高が68Pであり、当該取引の合計金額が3240円であり、現金決済における預り金額が3500円であり、会計を指示する操作(領収書無会計ボタンBT62の操作)があった場合、登録精算装置10は、例えば、
図5(C)に示したようなレシート(明細書)を印刷、発行する。
【0072】
図5(A)のレシート(
図5(B)のレシートや
図5(C)のレシートも同様)には、買上商品一覧及び合計金額が印刷されている(符号a)。
図5(A)のレシート(
図5(C)のレシートも同様)には、預り金額、釣り銭金額が印刷されている(符号b)。
図5(A)のレシート(
図5(B)のレシートや
図5(C)のレシートも同様)には、当該取引の開始前のチャージ残高、当該取引の開始前のポイント残高が印刷されている(符号c)。
図5(A)のレシート(
図5(B)のレシートや
図5(C)のレシートも同様)には、付与ポイント等が印刷されている(符号d)。
【0073】
図5(B)のレシートには、預り金額、釣り銭金額(現金として放出する金額)が0円である旨、預り釣り銭金額(釣銭チャージする金額)が印刷されている(符号b)。
図5(B)のレシートには、釣銭チャージ金額等が印刷されている(符号e)。
図5(C)のレシートには、取引前のチャージ残高が1円以上ある場合には釣銭チャージが可能である旨、取引前のチャージ残高が0円であったため釣銭チャージをせずに現金としてお渡しした旨が印刷されている(符号f)。
【0074】
(他の装置)
上記では、顧客の操作に基づいて商品を登録し、顧客の操作に基づいて精算する登録精算装置10(フルセルフのレジ)について説明したが、他の装置にも適用可能である。
【0075】
例えば、店員の操作に基づいて商品を登録し、顧客の操作に基づいて精算するセミセルフの装置群(登録装置、精算装置)における精算装置(表示部、非現金決済部、現金決済部等を備える精算装置。以下、精算装置30と称する)に適用してもよい。また、一方側(店員側)に店員用表示部、登録部(スキャナ部)等を有し、他方側(客側。店員側と逆側)に客用表示部、非現金決済部、現金決済部等を有し、店員の操作に基づいて商品を登録し、顧客の操作に基づいて精算する登録精算装置(以下、登録精算装置40と称する)に適用してもよい。また、一方側に店員用表示部、店員用登録部等を有し、他方側に客用表示部、客用登録部、非現金決済部、現金決済部等を有し、動作モードとして、通常モード(登録精算装置40と同様、店員の操作に基づいて商品を登録し、顧客の操作に基づいて精算する動作モード)や、フルセルフモード(登録精算装置10と同様、顧客の操作に基づいて商品を登録し、顧客の操作に基づいて精算する動作モード)を有する登録精算装置(以下、登録精算装置50と称する)に適用してもよい。また、店員の操作に基づいて商品を登録し、店員の操作に基づいて精算する登録精算装置(一方側に店員用表示部、登録部(スキャナ部)、店員用表示部、現金決済部等を備え、他方側に客用表示部、非現金決済部等を備える登録精算装置。以下、登録精算装置60と称する)に適用してもよい。また、可搬型端末(例えば、顧客が売り場において商品を登録するスマートフォン、ショッピングカートに取り付けられたタブレット端末等)による商品の登録情報を取得して、顧客の操作に基づいて精算する精算装置(表示部、非現金決済部、現金決済部等を備える精算装置。以下、精算装置70)に適用してもよい。
【0076】
(精算装置30に適用する場合)
例えば、精算装置30は、登録装置において登録された商品の登録情報を受信(当該登録装置から受信、又は、他の装置を介して受信)した場合、
図3(A)に示した取引開始画面と同様の精算開始画面を表示部に表示する。精算開始画面においてカード会員ボタンBT11(又はアプリ会員ボタンBT12)が操作された場合、精算装置30は、
図3(D)に示した支払方法選択画面の前面に小画面SG1を表示する。小画面SG1において確認ボタンが操作された場合、精算装置30は、小画面SG1を消去し、単に(前面に小画面SG1を表示せずに)、支払方法選択画面を表示するが、精算装置30は、精算開始画面において非会員ボタンBT13が操作された場合にも、単に、支払方法選択画面を表示部に表示する。以下、精算装置30は、登録精算装置10と同様に動作する。つまり、精算装置30は、商品を登録しない点が登録精算装置10と異なるが、釣銭チャージに関する部分は登録精算装置10と同様である。
【0077】
(登録精算装置40に適用する場合)
登録精算装置40の客用表示部の画面の遷移は、精算装置30と同様であってもよい。つまり、登録精算装置40は、商品の登録に関する画面を店員用表示部に表示し、精算に関する画面を客用表示部に表示するが、客用表示部における画面(精算に関する画面)の遷移は、精算装置30と同様であってもよい。
【0078】
(登録精算装置50に適用する場合)
通常モードであるときの登録精算装置50の客用表示部の画面の遷移は、精算装置30と同様であってもよい。つまり、通常モードであるときの登録精算装置50は、登録精算装置40と同様の動作となるため、通常モードであるときの登録精算装置50の客用表示部における画面(精算に関する画面)の遷移は、精算装置30と同様であってもよい。フルセルフモードであるときの登録精算装置50の客用表示部の画面の遷移は、登録精算装置10と同様であってもよい。つまり、フルセフルであるときの登録精算装置50は、登録精算装置10と同様の動作となるため、フルセフルモードであるときの登録精算装置50の客用表示部における画面(商品の登録に関する画面、精算に関する画面)の遷移は、精算装置10と同様であってもよい。
【0079】
(登録精算装置60に適用する場合)
例えば、登録精算装置60は、店員による商品の登録が完了した場合、
図3(A)に示した取引開始画面と同様の精算開始画面を客用表示部に表示する。精算開始画面においてカード会員ボタンBT11(又はアプリ会員ボタンBT12)が操作された場合、登録精算装置60は、
図3(D)に示した支払方法選択画面の前面に小画面SG1を表示する。小画面SG1において確認ボタンが操作された場合、登録精算装置60は、小画面SG1を消去し、単に、支払方法選択画面を表示するが、登録精算装置60は、精算開始画面において非会員ボタンBT13が操作された場合にも、単に、支払方法選択画面を客用表示部に表示する。なお、登録精算装置60は、客用表示部に代えて又は加えて店員用表示部に、精算開始画面や小画面SG1を表示してもよい。取引開始画面を客用表示部に表示せずに店員用表示部に表示する場合には、店員は、顧客に確認して取引開始画面を操作する。支払方法選択画面を客用表示部に表示せずに店員用表示部に表示する場合についても同様である。登録精算装置60は、現金決済の場合、チャージ残高等に応じて、
図3(E)~
図3(H)の画面を店員用表示部に表示する。なお、登録精算装置60は、店員用表示部に代えて又は加えて客用表示部に、
図3(E)~
図3(H)の画面を表示してもよい。
【0080】
なお、登録精算装置60は、チャージ金額が0円である場合、他の装置と同様、釣銭チャージを実行しないが、顧客(会員)から釣り銭をチャージしたい旨の申し出があった場合に釣り銭をチャージできるようしてもよい。例えば、店員用表示部にチャージ金額が0円であっても登録精算装置60に釣銭チャージを実行させるボタンを表示し、チャージ金額が0円であっても該ボタンが操作された場合には、釣銭チャージを実行してもよい。なお、申し出ではなく店員自ら主体的に確認してもよい。また、登録精算装置60は、当該会員の履歴(履歴情報)に基づいて釣銭チャージを実行しないと判断してもよいが(詳細は後述)、履歴に基づいて釣銭チャージを実行しないと判断した場合であっても、チャージ金額が0円である場合と同様に、釣り銭をチャージできるようしてもよい。
【0081】
(精算装置70に適用する場合)
精算装置70の表示部の画面の遷移は、精算装置30と同様であってもよい。精算装置70は、顧客が操作する可搬型端末によって登録された商品の登録情報を取得する点が、店員が操作する登録装置によって登録された商品の登録情報を取得する精算装置30とは異なるが、釣銭チャージに関する部分を含む、表示部における画面(精算に関する画面)の遷移は、精算装置30と同様であってもよい。
【0082】
以上、実施形態について説明したが、上記実施形態の登録精算装置10(精算装置30等の他の装置も同様)によれば、好適に釣り銭を返却することができる。例えば、登録精算装置10(精算装置30等の他の装置も同様)によれば、釣り銭の返却に関する処理(操作)が簡略化され、操作者が感じる煩わしさを低減させることができる。電子マネー決済を利用しない会員(専らポイント付与、使用のために会員となっている顧客)や普段から電子マネー決済を利用するものの釣銭チャージを行っていない会員等の場合、チャージ金額は常に0円である。つまり、チャージ金額が0円である会員は、釣銭チャージを行わない会員であると推定される。登録精算装置10は、チャージ金額が0円である場合には釣銭チャージ確認画面(
図3(F))を表示しないため、電子マネー決済を利用しない会員等の操作を簡略化し、該会員が感じる煩わしさを低減させることができる。また例えば、登録精算装置10(精算装置30等の他の装置も同様)によれば、釣り銭の返却に関する誤操作(意図とは異なる操作)を防止することができる。上述したように、登録精算装置10は、チャージ金額が0円である場合には釣銭チャージ確認画面を表示しないため、電子マネー決済を利用しない会員等による誤操作(つまり釣銭チャージをする旨の操作)を防止することができる。なお、普段から電子マネー決済を利用している会員が誤操作によって釣り銭をチャージした場面と、電子マネー決済を利用しない会員が誤操作によって釣り銭をチャージした場面とを比較した場合、前者の場面では誤ってチャージした釣り銭金額分について次取引以降で普段通りに電子マネー決済を実行すればよいのに対し、後者の場面では誤ってチャージした釣り銭金額分について慣れない電子マネー決済を実行しなければならないため、後者の方が、負担は大きく、誤操作による影響は大きい。
【0083】
(変形例等)
以上、実施形態について説明したが、機器の構成、データの構成、処理の流れ、表示及び出力の態様などは、例えば下記(1)~(11)に示すように、適宜変更が可能である。また、下記(1)~(11)は、夫々適宜組み合わされてよい。
【0084】
(1)上記実施形態では、会員(カード会員、アプリ会員)に対し、購入金額に応じてポイントを付与する例を説明したが、会員には何かしらの特典があればよい。例えば、会員には、購入金額(累計購入金額)に応じてクーポン券を発行してもよいし、来店(回数、頻度、来店間隔)に応じてポイントを付与(又はクーポン券を発行)してもよいし、一部又は全部の商品について値引き価格(会員特別価格)を適用してもよい。また、カード会員とアプリ会員とで特典の種類や特典の大小を異ならせてもよい。
【0085】
(2)上記実施形態では、会員カードが発行されたカード会員とアプリによって登録されたアプリ会員とが別々に存在する例を説明したが、カード会員兼アプリ会員が存在してもよい。つまり、会員カードが発行され、かつ、機器にてアプリを利用できる会員が存在してもよい。また、カード会員かアプリ会員の何れか一方が存在してもよい。
【0086】
(3)上記実施形態では、現金投入画面(
図3(E))とは別に釣銭チャージの要否を確認する釣銭チャージ確認画面(
図3(F))を設ける例を説明したが、現金投入画面とは別に釣銭チャージ確認画面を設けなくてもよい。例えば、現金投入画面において釣銭チャージの要否を確認してもよい。つまり、釣り銭がない場合(預り金額が支払金額と等しい場合)には現金投入画面に確認ボタンBT43を操作可能に表示し、釣り銭があり(預り金額が支払金額を超え)かつ現在のチャージ金額が0円である場合には、釣り銭がない場合と同様、現金投入画面に確認ボタンBT43を操作可能に表示し、釣り銭がありかつ現在のチャージ金額が1円以上である場合には現金投入画面に、釣銭チャージ有確認ボタン(確認ボタンBT43兼はいボタンBT52)と釣銭チャージ無確認ボタン(確認ボタンBT43兼いいえボタンBT53)とを操作可能に表示してもよい。
【0087】
(4)上記実施形態では、現在のチャージ金額が1円以上である場合には釣銭チャージの要否を確認するボタン(はいボタンBT52、いいえボタンBT53)を操作可能に表示し、現在のチャージ金額が0円である場合には釣銭チャージの要否を確認するボタンを表示しない例を説明したが、現在のチャージ金額が1円以上である場合には釣銭チャージが実行可能であり(釣銭チャージの実行が許可され)、現在のチャージ金額が0円である場合には釣銭チャージが実行不可能であればよい(釣銭チャージの実行が禁止されればよい。つまり釣銭チャージの実行が許可されなければよい)。例えば、現在のチャージ金額が1円以上である場合には釣銭チャージの要否を確認するボタンを操作可能に表示し、現在のチャージ金額が0円である場合には釣銭チャージの要否を確認するボタンを操作不可能に表示(例えば、グレーアウト表示)してもよい。また、例えば、現在のチャージ金額が1円以上である場合には釣銭チャージをする旨の操作(はいボタンBT52の操作)に基づいて釣銭チャージを実行するが、現在のチャージ金額が0円である場合には釣銭チャージをする旨の操作があっても釣銭チャージを実行しないようにしてもよい(エラーとしてもよい。エラーである理由(チャージ金額0円)等を表示してもよい)。
【0088】
(5)上記実施形態では、現在のチャージ金額に基づいて釣銭チャージをするか否かを確認するボタン(はいボタンBT52、いいえボタンBT53)の表示/非表示を制御する例を説明したが、現在のチャージ金額に代えて又は加えて他の条件に基づいて釣銭チャージをするか否かを確認するボタンの表示/非表示(上記(4)に関連して言えば、釣銭チャージの許可/禁止)を制御してもよい。他の条件に基づいてボタンの表示/非表示(釣銭チャージの許可/禁止)を制御し、ボタンを非表示とした場合(釣銭チャージを禁止した場合)にレシート(
図5(C))において該条件に応じた理由等を印刷してもよい。
【0089】
(設定に基づく制御)
登録精算装置10は、当該会員の設定(会員設定情報)に基づいて、釣銭チャージをするか否かを確認するボタンの表示/非表示(釣銭チャージの許可/禁止)を制御してもよい。例えば、登録精算装置10は、
図4のステップS3において、会員設定情報を参照し、当該会員について釣銭チャージをしない旨が設定されているか否かを判断し、釣銭チャージをしない旨が設定されている場合には(ステップS3:YES)、ステップS10に進み、釣銭チャージをしない旨が設定されていない場合には(ステップS3:NO)、ステップS4に進むようにしてもよい。なお、登録精算装置10は、現在のチャージ残高が0円であっても当該会員について釣銭チャージをしない旨が設定されていない場合には、ステップS4に進むようにしてもよい。これにより、電子マネー決済を利用しない会員(釣銭チャージ利用しない旨が設定されている会員)に対する操作(処理)を簡略化し、また該会員による誤操作を防止することができる。
【0090】
会員設定情報は、例えば、顧客識別情報に対応付けて釣銭チャージ許否フラグ(値「0」:釣銭チャージ許可、値「1」:釣銭チャージ禁止)を記憶した情報であって、該フラグの値が会員登録時に記憶され、適宜、更新可能な情報であってもよい。会員設定情報は、登録精算装置10等が参照可能な場所(例えば、会員サーバ)に記憶されるものであってもよい。
【0091】
(履歴に基づく制御)
登録精算装置10は、当該会員の履歴(履歴情報)に基づいて、釣銭チャージをするか否かを確認するボタンの表示/非表示(釣銭チャージの許可/禁止)を制御してもよい。これにより、釣銭チャージを行わないと履歴情報から推定される会員に対する操作(処理)を簡略化し、また該会員による誤操作を防止することができる。
【0092】
例えば、登録精算装置10は、
図4のステップS3において、履歴情報を参照し、当該会員が過去(例えば、会員登録時~現在の履歴上の全部の期間、又は、現在から過去6月間等の履歴上の一部の期間)において釣銭チャージを実行していたか否かを判断し、釣銭チャージを実行していた場合には(ステップS3:YES)、ステップS4に進み、釣銭チャージを実行していなかった場合には(ステップS3:NO)、ステップS10に進むようにしてもよい。つまり、登録精算装置10は、当該顧客が過去の取引において釣銭チャージを行っていた場合には当該取引において釣銭チャージを許可し、当該顧客が過去の取引において釣銭チャージを行っていなかった場合には当該取引において釣銭チャージを許可しなくてもよい。
【0093】
例えば、登録精算装置10は、
図4のステップS3において、履歴情報を参照し、当該会員が過去(例えば、会員登録時~現在の履歴上の全部の期間、又は、現在から過去6月間等の履歴上の一部の期間)において通常のチャージ(チャージボタンBT16の操作によるチャージ)を実行していたか否かを判断し、通常のチャージを実行していた場合には(ステップS3:YES)、ステップS4に進み、通常のチャージを実行していなかった場合には(ステップS3:NO)、ステップS10に進むようにしてもよい。つまり、登録精算装置10は、当該顧客が過去において通常のチャージを行っていた場合には当該取引において釣銭チャージを許可し、当該顧客が過去において通常のチャージを行っていなかった場合には当該取引において釣銭チャージを許可しなくてもよい。
【0094】
例えば、登録精算装置10は、
図4のステップS3において、履歴情報を参照し、当該会員のチャージ残高が過去(例えば、会員登録時~現在の履歴上の全部の期間、又は、現在から過去6月間等の履歴上の一部の期間)において常に0円であったか否かを判断し、過去において常に0円であった場合には(ステップS3:YES)、ステップS10に進み、過去のどこかで1円以上であった場合(過去において0円でないときもあった場合)には(ステップS3:NO)、ステップS4に進むようにしてもよい。つまり、登録精算装置10は、当該顧客のチャージ残高が過去のどこかで1円以上であった場合には当該取引において釣銭チャージを許可し、当該顧客のチャージ残高が過去において常に0円であった場合には当該取引において釣銭チャージを許可しなくてもよい。
【0095】
なお、登録精算装置10は、現在のチャージ残高が0円であっても、当該会員が過去の取引において釣銭チャージを実行していたか、当該会員が過去において通常のチャージを実行していたか、当該会員のチャージ残高は過去のどこかで1円以上であった場合には、ステップS4に進むようにしてもよい。
【0096】
なお、履歴情報は、例えば、取引毎に生成、記憶され、登録精算装置10等が参照可能な場所(例えば、会員サーバ)に記憶されるものであってもよい。
【0097】
(6)上記実施形態では、説明を省略したが、登録精算装置10(精算装置30等も同様)は、チャージ残高を取得できなかった場合(例えば、会員カード(又は機器)から情報を取得したが、オフライン(通信の不調)等によって会員サーバからチャージ残高を取得できなかった場合には、釣銭チャージの要否を確認(釣銭チャージ確認画面を表示)してもよい。つまり、会員サーバからチャージ残高を取得できなかった場合にはチャージ残高が1円以上であるか0円であるかは不明であるが、チャージ残高が1円以上である会員に対し釣銭チャージの要否を確認せずに釣銭チャージの実行を禁止するのは適切とは言えないため、会員サーバからチャージ残高を取得できなかった場合には、釣銭チャージの要否を確認してもよい。なお、登録精算装置10は、オフラインであるときに釣銭チャージ確認画面を表示し、会員からチャージをする旨の操作(はいボタンBT52の操作)があった場合、当該会員の顧客識別情報とチャージ金額を記憶しておき、オンラインとなった後に、チャージ要求を会員サーバに送信すればよい。この場合、登録精算装置10は、レシートに、通信が復旧した後に電子マネーに釣り銭分の金額が反映される旨を印刷してもよい。
【0098】
(7)上記実施形態では、説明を省略したが、通常のチャージ(チャージボタンBT16の操作によるチャージ)によってポイントを付与(例えば、特定日等の所定の条件下においてポイントを付与)してもよい。なお、釣銭チャージに関しては、釣銭チャージのチャージ金額(釣り銭金額)が所定の金額(例えば、通常のチャージにおける最小のチャージ金額)以上である場合には通常のチャージに準じてポイントを付与してもよいし、釣銭チャージのチャージ金額が所定の金額以上であっても一切ポイントを付与しなくてもよい。
【0099】
(8)上記実施形態では、登録精算装置10が付与ポイント数を算出する例を説明したが、サーバ(会員サーバ)が付与ポイント数を算出してもよい。
【0100】
(9)上記実施形態では、サーバ(会員サーバ)にポイント残高を記憶する例を説明したが、会員カード(又は顧客の機器)にポイント残高を記憶してもよい。登録精算装置10は、非現金決済部105(書込部)によってポイント残高を更新してもよい。精算装置30等も同様である。
【0101】
(10)上記実施形態では、サーバ(会員サーバ)にチャージ残高を記憶する例を説明したが、会員カード(又は顧客の機器)にチャージ残高を記憶してもよい。登録精算装置10は、非現金決済部105(書込部)によってチャージ残高を更新してもよい。精算装置30等も同様である。
【0102】
(11)各装置(登録精算装置10、携帯端末20、精算装置30、登録精算装置40、登録精算装置50、精算装置70等)における各機能(入出力、記憶、処理(判断含む))の一部又は全部は、当該機能の実行主体として説明した装置とは異なる他の装置において実現してもよい。
【0103】
例えば、各装置は、入出力のインターフェース等に特化したいわゆるシンクライアントとして機能してもよい。例えば、登録精算装置10が表示する画面は、サーバ(例えば、クラウドサーバ)が生成してもよい。また、サーバが、登録精算装置10が商品登録画面(
図3(C))に表示する合計金額を更新(算出)してもよいし、サーバが、登録精算装置10における釣銭チャージ画面(
図3(F))の表示/非表示(釣銭チャージの許可/禁止)を制御してもよい。
【0104】
<実施形態の総括>
[技術分野]
本発明は、販売データ処理装置及びプログラムに関する。
[背景技術]
一定金額を超える場合には釣銭額をチャージせずに釣り銭として返却する電子マネーチャージ店舗端末が知られている(例えば、特許文献1参照)。
[先行技術文献]
[特許文献]
[特許文献1]特開2009-237665号公報
[発明の概要]
[発明が解決しようとする課題]
しかしながら、釣り銭の返却に関して改善の余地がある。本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、好適に釣り銭を返却することができる技術を提供することを目的とする。
[課題を解決するための手段]
【0105】
(1)上述した課題を解決するための一態様は、商品の代金を精算する販売データ処理装置(例えば、登録精算装置10、精算装置30、登録精算装置40、登録精算装置50、登録精算装置60、精算装置70)であって、投入された現金によって前記代金を精算する現金精算手段と、前記現金精算手段への投入金額と前記代金との差額の電子マネーへのチャージ(釣銭チャージ)を制御するチャージ制御手段とを備え、前記チャージ制御手段は、残高が1円以上の電子マネーへの前記差額のチャージの実行を許可し、残高が0円の電子マネーへの前記差額のチャージを実行しない(例えば、
図4のフローチャート参照)ことを特徴とする販売データ処理装置である。
(1)の販売データ処理装置によれば、好適に釣り銭を返却することができる。
【0106】
(2)上述した課題を解決するための一態様は、商品の代金を精算する販売データ処理装置(例えば、登録精算装置10、精算装置30、登録精算装置40、登録精算装置50、登録精算装置60、精算装置70)であって、投入された現金によって前記代金を精算する現金精算手段と、前記現金精算手段への投入金額と前記代金との差額の電子マネーへのチャージ(釣銭チャージ)を制御するチャージ制御手段とを備え、前記チャージ制御手段は、当該顧客の過去(例えば、会員登録時~現在の会員登録以降の過去の全期間、又は、上記全期間のうちの一部の期間(例えば、現在から過去6月間等))の取引において前記差額のチャージが行われている場合には、当該取引において前記差額のチャージの実行を許可し、当該顧客の過去の取引において前記差額のチャージが行われていない場合には、当該取引において前記差額のチャージを実行しないことを特徴とする販売データ処理装置である。
(2)の販売データ処理装置によれば、好適に釣り銭を返却することができる。
【0107】
(3)電子マネーの残高が1円以上である場合には前記差額をチャージするか否かの指示を受け付ける画面(例えば、
図3(F)の釣銭チャージ確認画面)を表示し、電子マネーの残高が0円である場合には前記画面を表示しない表示手段を備え、前記チャージ制御手段は、前記画面が表示されかつチャージする旨の指示を受け付けた場合には、前記差額のチャージを実行し、前記画面が表示されかつチャージしない旨の指示を受け付けた場合、又は、前記画面が表示されなかった場合には、前記差額のチャージを実行しない(例えば、
図4のフローチャート参照)ことを特徴とする(1)に記載の販売データ処理装置である。
(3)の販売データ処理装置によれば、好適に釣り銭を返却することができる。
【0108】
(4)上述した課題を解決するための一態様は、商品の代金を精算する販売データ処理装置としてコンピュータを機能させるプログラムであって、前記コンピュータを、投入された現金によって前記代金を精算する現金精算手段、前記現金精算手段への投入金額と前記代金との差額の電子マネーへのチャージを制御するチャージ制御手段として機能させ、前記チャージ制御手段は、残高が1円以上の電子マネーへの前記差額のチャージの実行を許可し、残高が0円の電子マネーへの前記差額のチャージを実行しないことを特徴とするプログラムである。
(4)のプログラムによれば、(1)の販売データ処理装置と同様、好適に釣り銭を返却することができる。
【0109】
なお、以上に説明した各装置(登録精算装置10、精算装置30、登録精算装置40、登録精算装置50、登録精算装置60、精算装置70等)の機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより上記各装置の処理を行ってもよい。ここで、「記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行する」とは、コンピュータシステムにプログラムをインストールすることを含む。ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータシステム」は、インターネットやWAN、LAN、専用回線等の通信回線を含むネットワークを介して接続された複数のコンピュータ装置を含んでもよい。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD-ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。このように、プログラムを記憶した記録媒体は、CD-ROM等の非一過性の記録媒体であってもよい。また、記録媒体には、当該プログラムを配信するために配信サーバからアクセス可能な内部または外部に設けられた記録媒体も含まれる。配信サーバの記録媒体に記憶されるプログラムのコードは、端末装置で実行可能な形式のプログラムのコードと異なるものでもよい。すなわち、配信サーバからダウンロードされて端末装置で実行可能な形でインストールができるものであれば、配信サーバで記憶される形式は問わない。なお、プログラムを複数に分割し、それぞれ異なるタイミングでダウンロードした後に端末装置で合体される構成や、分割されたプログラムのそれぞれを配信する配信サーバが異なっていてもよい。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、ネットワークを介してプログラムが送信された場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリ(RAM)のように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。また、上記プログラムは、上述した機能の一部を実現するためのものであってもよい。さらに、上述した機能をコンピュータシステムに既に記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であってもよい。
【符号の説明】
【0110】
10…登録精算装置、101…CPU、103…表示部、105…非現金決済部、106…現金決済部、108…印刷部、30…精算装置、40…登録精算装置、50…登録精算装置、60…登録精算装置、70…精算装置