(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024007999
(43)【公開日】2024-01-19
(54)【発明の名称】圧電モータ及び駆動装置
(51)【国際特許分類】
H02N 2/12 20060101AFI20240112BHJP
【FI】
H02N2/12
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022109472
(22)【出願日】2022-07-07
(71)【出願人】
【識別番号】518287320
【氏名又は名称】株式会社Piezo Sonic
(74)【代理人】
【識別番号】100099645
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 晃司
(74)【代理人】
【識別番号】100154162
【弁理士】
【氏名又は名称】内田 浩輔
(72)【発明者】
【氏名】多田 興平
【テーマコード(参考)】
5H681
【Fターム(参考)】
5H681AA18
5H681BB03
5H681BB14
5H681BB17
5H681CC07
5H681DD23
5H681DD57
5H681DD65
5H681EE13
(57)【要約】
【課題】圧電モータに様々な形状又はサイズのシャフトを取り付ける。
【解決手段】ステータ111及びロータ121を備える圧電モータ100において、ロータ121は、ステータ111と当接する基体部分122と皿バネ部分123とを有する環状部材120と、環状部材120が固定される固定部125とを有し、固定部125は、中空の円筒部分125Aと、シャフト236を取り付けるための取付部MP1とを有している。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ステータ及びロータを備える圧電モータであって、
前記ロータは、前記ステータと当接する基体部分と皿バネ部分とを有する環状部材と、前記環状部材が固定される固定部とを有し、
前記固定部は、中空の円筒部分と、シャフトを取り付けるための取付部とを有している、圧電モータ。
【請求項2】
前記取付部は、前記円筒部分の両端部の少なくとも一方に設けられている、請求項1に記載の圧電モータ。
【請求項3】
前記円筒部分の前記両端部にはそれぞれ開口が形成されており、
前記取付部は、前記両端部の少なくとも一方の開口の周囲に設けられている、請求項2に記載の圧電モータ。
【請求項4】
ステータ及びロータを備える圧電モータと、前記圧電モータに取り付けられるシャフトとを含む駆動装置であって、
前記ロータは、前記ステータと当接する基体部分と皿バネ部分とを有する環状部材と、前記環状部材が固定される固定部とを有し、
前記固定部は、中空の円筒部分と、前記シャフトを取り付けるための取付部とを有している、駆動装置。
【請求項5】
前記シャフトの少なくとも一部の外寸は、前記円筒部分の外寸よりも大きい、請求項4に記載の駆動装置。
【請求項6】
前記シャフトの少なくとも一部の外寸は、前記円筒部分の外寸よりも小さい、請求項4に記載の駆動装置。
【請求項7】
前記シャフトは、歯車部を有する、請求項4に記載の駆動装置。
【請求項8】
前記シャフトは、遊星歯車機構の遊星キャリア部を有する、請求項4に記載の駆動装置。
【請求項9】
前記シャフトは、前記円筒部分に挿入される挿入部分と、前記挿入部分から延在して前記円筒部分から露出する露出部分とを有し、
前記露出部分が前記取付部に取り付けられる、請求項4に記載の駆動装置。
【請求項10】
前記シャフトは、一端部から他端部まで連通する中空部分を有する、請求項4から9のいずれか一項に記載の駆動装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、圧電モータ、及び圧電モータを有する駆動装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、ステータと、ロータと、ロータと共に回転するシャフトとを備える圧電モータが記載されている。このステータは、弾性体と、弾性体に貼り付けられた圧電素子及び摺動材とを有している。また、ロータは、環状部材と、環状部材が固定される固定部とを有している。そして、環状部材は、摺動材と当接する基体部分と、皿バネ部分とを有している。この皿バネ部分は、シャフトに固定された固定部に固定されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【0004】
圧電モータにおいては、ステータの圧電素子に高周波電圧が印可されると、圧電素子の伸縮によって弾性体にたわみ振動が生じ、円周方向に進行波が発生する。そして、ロータは、摺動材を介して弾性体と接触しているので、進行波が発生すると進行波とは反対の方向に回転する。この回転に伴い、シャフトがロータと同じ方向に回転する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
圧電モータのロータの回転を圧電モータによって駆動される被駆動部材に伝達するためには、シャフトには被駆動部材の回転入力部が接続される。この回転入力部は、機能及び用途に応じて、様々な形状又はサイズの部材を有する。そのため、シャフトの形状は、回転入力部の形状又はサイズに応じて変更する必要がある。そこで、様々な形状又はサイズのシャフトを取り付けることができる圧電モータが望まれている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するため、本発明の一例としての圧電モータは、ステータ及びロータを備える圧電モータであって、前記ロータは、前記ステータと当接する基体部分と皿バネ部分とを有する環状部材と、前記環状部材が固定される固定部とを有し、前記固定部は、中空の円筒部分と、シャフトを取り付けるための取付部とを有している。
【0007】
また、本発明の他の例としての駆動装置は、ステータ及びロータを備える圧電モータと、前記圧電モータに取り付けられるシャフトとを含む駆動装置であって、前記ロータは、前記ステータと当接する基体部分と皿バネ部分とを有する環状部材と、前記環状部材が固定される固定部とを有し、前記固定部は、中空の円筒部分と、前記シャフトを取り付けるための取付部とを有している。
【0008】
本発明のさらなる特徴は、添付図面を参照して例示的に示した以下の実施例の説明から明らかになる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】ベース側から見た圧電モータの概略斜視図である。
【
図2】ケース側から見た圧電モータの概略斜視図である。
【
図5】大径シャフトを取り付けた圧電モータの概略斜視図である。
【
図6】小径シャフトを取り付けた圧電モータの概略斜視図である。
【
図7】歯車シャフトを取り付けた圧電モータの概略斜視図である。
【
図8】筒状シャフトを取り付けた圧電モータの概略斜視図である。
【
図9】遊星歯車シャフトを取り付けた圧電モータの概略斜視図である。
【
図10】アウターカバーを外した圧電モータの概略斜視図である。
【
図11】遊星歯車部を外した圧電モータの概略斜視図である。
【
図12】貫通シャフトを取り付けた圧電モータの概略斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明を実施するための例示的な実施形態を、図面を参照して詳細に説明する。ただし、以下の実施形態において説明する寸法、材料、形状及び構成要素の相対的な位置は任意に設定でき、本発明が適用される装置の構成又は様々な条件に応じて変更できる。また、特別な記載がない限り、本発明の範囲は、以下に具体的に記載された実施形態に限定されるものではない。
【0011】
[第一実施形態]
図1から
図4を用いて第一実施形態の圧電モータ100について説明する。
図1は、圧電モータ100の概略斜視図であり、ベース141側から見た外観を示している。
図2は、圧電モータ100の概略斜視図であり、ケース134側から見た外観を示している。
図3は、固定部であるスタビライザー125の長手方向に沿った圧電モータ100の概略断面図であり、スタビライザー125の回転軸を通る断面を示している。
図4は、スタビライザー125の概略斜視図である。
【0012】
図1及び
図2に示すように、圧電モータ100は、ベース141と、ベース141にねじ止めされているケース134を備えている。さらに、圧電モータ100は、ベース141及びケース134を貫通する中空のスタビライザー125(
図3)を備えている。また、略板状のベース141の側面には、外部と接続するためのコネクタ144が、端子支持板を介して取り付けられている。
【0013】
また、
図3に示すように、圧電モータ100は、ステータ111及びロータ121を備えている。このロータ121は、ステータ111に対向している。また、ロータ121は、環状部材120を有している。そして、環状部材120は、ステータ111と当接する基体部分122と、皿バネ部分123とを有している。さらに、ロータ121は、環状部材120が固定される固定部の一例としてのスタビライザー125を有している。そして、スタビライザー125は、中空の円筒部分125Aと、シャフトを取り付けるための第一取付部MP1及び第二取付部MP2とを有している。
【0014】
第一取付部MP1及び第二取付部MP2は、円筒部分125Aの両端部の少なくとも一方に設けられている。具体的には、円筒部分125Aのベース141側には、一端部である第一取付端部125Bが設けられている。そして、第一取付端部125Bには、開口としての第一開口OPBが形成されている。さらに、第一取付部MP1が、第一開口OPBの周囲に設けられている。また、円筒部分125Aのケース134側には、他端部である第二取付端部125Cが設けられている。そして、第二取付端部125Cには、開口としての第二開口OPCが形成されている。さらに、第二取付部MP2が、第二開口OPCの周囲に設けられている。
【0015】
一例として、第一取付部MP1は、第一取付端部125Bの端面において第一開口OPBの周囲に形成されている第一ネジ穴SH1(
図1)を有している。
図1の例では、第一取付端部125Bの端面に、例えば六個の第一ネジ穴SH1が形成されている。そして、後述する各シャフトのネジは、第一ネジ穴SH1にねじ込まれる。これにより、各シャフトが、圧電モータ100に取り付けられる。なお、第一ネジ穴SH1の数は六個には限定されず、五個以下又は七個以上であってもよい。また、第二取付部MP2は、第二取付端部125Cの端面において第二開口OPCの周囲に形成されている第二ネジ穴SH2(
図2)を有している。
図2の例では、第二取付端部125Cの端面に、例えば三個の第二ネジ穴SH2が形成されている。そして、後述する貫通シャフト736のネジS7は、第二ネジ穴SH2にねじ込まれる。これにより、貫通シャフト736が、圧電モータ100に取り付けられる。なお、第二ネジ穴SH2の数は三個には限定されず、二個以下又は四個以上であってもよい。
【0016】
このように、スタビライザー125には、第一ネジ穴SH1及び第二ネジ穴SH2が形成されている。そして、各シャフトがスタビライザー125にねじ止めされるので、各シャフトのスタビライザー125に対する接続部分が回転負荷によって変形することを抑制できる。つまり、接続部分が変形してしまうと、シャフトをスタビライザー125から取り外せなくなってしまうが、その事態を防止できる。さらに、シャフトが変形した場合には、シャフトをスタビライザー125から取り外して交換できる。一例として、各シャフトの先端にはキー溝を設けることができる。これによって、被駆動部材が回り止めされるので、各シャフトから被駆動部材に回転を伝達できる。
【0017】
また、シャフトを取り付けるための取付部は、圧電モータ100の外部に露出している。そのため、中空の円筒部分125Aの中空の空間を残した状態で様々な形状又はサイズを有するシャフトを取り付けることができる。代替的に、第一取付部MP1及び第二取付部MP2は、いずれか一方のみが設けられていてもよい。さらに、第一取付部MP1及び第二取付部MP2に代えて、シャフトを取り付けるための取付部として、第一取付端部125B又は第二取付端部125Cの内面に雌ネジ部が形成されていてもよい。例えば、雌ネジ部は、第一開口OPB又は第二開口OPCの周囲の内周面に形成される。この場合、シャフトの外面に形成されている雄ネジ部が雌ネジ部にねじ込まれる。これにより、シャフトが、圧電モータ100に取り付けられる。
【0018】
さらに、第一取付部MP1及び第二取付部MP2に代えて、シャフトを取り付けるための取付部として、第一取付端部125B又は第二取付端部125Cに取付凹部又は取付凸部が形成されていてもよい。例えば、取付凹部又は取付凸部は、第一開口OPB又は第二開口OPCの周囲の内周面に形成される。この場合、シャフトには、取付凹部又は取付凸部と係合するように、取付凹部又は取付凸部と相補的な形状を有する凸部又は凹部が形成される。また、取付部として、ケース134から突出する第一取付端部125Bが雄ネジ部を構成し、当該雄ネジ部と相補的な形状を有する雌ネジ部を有するシャフトが取り付けられてもよい。同様に取付部として、ベース141から突出する第二取付端部125Cが雄ネジ部を構成し、当該雄ネジ部と相補的な形状を有する雌ネジ部を有するシャフトが取り付けられてもよい。例えば、雄ネジ部は、第一開口OPB又は第二開口OPCの周囲の外周面に形成される。
【0019】
さらに、ケース134から突出する第一取付端部125Bの外周面にネジ穴を形成してもよい。この場合、当該ネジ穴と対向するように、各シャフトにネジ穴が形成される。そして、両ネジ穴にネジをねじ込むことによって、各シャフトをスタビライザー125に取り付ける。同様に、ベース141から突出する第二取付端部125Cの外周面にネジ穴を形成してもよい。この場合、当該ネジ穴と対向するように、各シャフトにネジ穴が形成される。これらの場合、第一取付端部125B及び第二取付端部125Cが、シャフトを取り付けるための取付部として機能する。
【0020】
図3に示すように、圧電モータ100は、スタビライザー125の回転軸を中心に略回転対称の構成を備えている。この圧電モータ100は、ベース141に固定されたステータ111と、ステータ111に対向するロータ121とを備えている。そして、ステータ111及びロータ121は、ケース134内の略円柱状のスペースに格納されている。このステータ111は、弾性体113と、弾性体113に貼り付けられた圧電素子112及び摺動材114とを有している。また、ロータ121は、環状部材120を備えている。そして、環状部材120は、摺動材114と当接する基体部分122と、当該基体部分122と一体的に形成されている皿バネ部分123とを有している。また、スタビライザー125の円筒部分125Aは、それぞれ略リング状のステータ111及びロータ121を貫通しており、ステータ111とロータ121はスタビライザー125の回転軸と同軸である。
【0021】
また、圧電モータ100は、圧電素子112と電気的に接続されているフレキシブル基板115を備えている。このフレキシブル基板115は、コネクタ144と電気的に接続されている。そして、圧電素子112には、コネクタ144及びフレキシブル基板115を介して、外部電源から高周波電圧が印可される。高周波電圧が印可されると、圧電素子112の伸縮によって弾性体113にたわみ振動が生じ、円周方向に進行波が発生する。この進行波の各頂点において、ロータ121は、摺動材114を介して弾性体113と接触している。そして、各頂点は楕円運動しており、当該楕円運動の軌跡は、進行波の進む方向とは逆方向である。そのため、ロータ121は、進行波とは反対の方向に回転する。
【0022】
ベース141からロータ121に向かって、ピエゾ素子等の圧電素子112と、圧電素子112が貼り付けられた弾性体113と、弾性体113に貼り付けられた摺動材114とが、この順に配置されている。この摺動材114は、基体部分122を強く押し付けても変形を抑制できるように構成してもよい。一例として、摺動材114は、強化繊維を含む架橋フッ素樹脂により形成できる。フッ素樹脂としては、PTFE、PFA、又はFEPを用いることができ、2種以上のフッ素樹脂を用いることもできる。また強化繊維としては、例えば炭素繊維、ガラス繊維、金属繊維、炭化ケイ素繊維、窒化ケイ素繊維、アラミド繊維、アルミナ繊維、ポリアミド繊維、ポリエチレン繊維、ポリエステル繊維、セラミック繊維、PTFE繊維、又はボロン繊維を用いることができる。強化繊維を含む架橋フッ素樹脂を用いることによって、ロータ121の基体部分122が摺動材114に押し付けられた際に、強化繊維が摺動材114の変形を抑制する。これにより、ロータ121がステータ111に押し付けられる際の押し付け力(すなわち、ロータ121とステータ111の間の摩擦力)をより強くして、圧電モータ100を高トルク化できる。
【0023】
摺動材114は、架橋フッ素樹脂(上記強化繊維を含む架橋フッ素樹脂を含む)として、JISK7218A法(リング対ディスク)に準拠した滑り摩耗試験によって測定した場合の比摩耗量が、1×10-6mm3/N・m未満である架橋フッ素樹脂によって形成できる。より望ましくは、摺動材114は、比摩耗量が、1×10-7mm3/N・m未満である架橋フッ素樹脂によって形成できる。ここで、試験条件は、相手材:算術平均粗さ(Ra)が0.2μmのADC12、速度:128m/min、時間:50時間、荷重:0.4MPaである。比較例として、未架橋のPTFEを同条件で測定した場合の比摩耗量は、1×10-3mm3/N・mであった。この架橋フッ素樹脂を用いることにより、耐摩耗性を向上させて、摺動材114の寿命、ひいては圧電モータ100の寿命を長くできる。
【0024】
弾性体113は、複数の櫛歯を備えている。そして、当該櫛歯同士の間には、弾性体113の中心から弾性体113の外周に向かって放射状に延在する矩形状の溝が形成されている。一例として、弾性体113は、鉄、鋼、ジュラルミン、銅合金及びチタン合金等の金属によって形成できる。
【0025】
スタビライザー125は、ロータ121の回転に伴い、ロータ121と同じ方向に回転する。また、ベース141にはスタビライザー125の第一取付端部125Bが貫通する穴が形成されている。この穴に対応する位置にはベアリング138が取り付けられている。さらに、ケース134にもスタビライザー125の第二取付端部125Cが貫通する穴が形成されており、この穴に対応する位置にはベアリング138が取り付けられている。スタビライザー125の円筒部分125Aは、ベアリング138を貫通している。代替的に、ベアリング138に代えて樹脂等からなるブッシュを用いてもよい。
【0026】
ステータ111は、複数のステータネジ116によってベース141に固定されている。具体的に、弾性体113のスタビライザー125側の縁部はネジ穴を有している。また、ベース141は、弾性体113のネジ穴に対応するネジ穴を有している。そして、ステータネジ116が両ネジ穴と螺合することにより、ステータ111がベース141に固定されている。
【0027】
ロータ121は、環状部材120の皿バネ部分123が固定されるスタビライザー125を有している。この環状部材120の中央には穴が形成されており、環状部材120とスタビライザー125とは別体である。そして、ロータ121は、複数のロータネジ124を介して、スタビライザー125のフランジ136に固定されている。具体的に、環状部材120の皿バネ部分123のスタビライザー125側に位置する内縁部は、ネジ穴を有している。また、スタビライザー125のフランジ136は、当該ネジ穴に対応するネジ穴を有している。そして、ロータネジ124が両ネジ穴と螺合することにより、皿バネ部分123がスタビライザー125に固定されている。
【0028】
皿バネ部分123は、ロータ121をステータ111に対して付勢するためのスプリングとして機能する。これにより、基体部分122が、ステータ111の摺動材114に押し付けられている。すなわち、皿バネ部分123が基体部分122をステータ111に対して付勢することにより、ロータ121が摺動材114に密着する。皿バネ部分123がスプリングとして機能することにより、圧電モータ100のサイズを小さくできる。また、皿バネ部分123は、圧電モータ100の半径方向において、基体部分122とスタビライザー125との間に設けられている。換言すると、スタビライザー125は、皿バネ部分123よりも圧電モータ100の回転中心側に配置されている。
【0029】
スタビライザー125のフランジ136は、皿バネ部分123の湾曲した薄肉部よりも厚く形成されている。すなわち、スタビライザー125の回転軸方向において、フランジ136は、皿バネ部分123の薄肉部よりも厚い。そして、フランジ136は、皿バネ部分123の振動が伝搬されるように構成されている。これにより、皿バネ部分123の振動を抑制し、異音を低減できる。また、振動が抑制される結果、圧電モータ100の寿命をより長くできる。なお、フランジ136は厚いため、皿バネ部分123から振動が伝搬されても損傷する可能性は低い。また、スタビライザー125は、環状部材120よりも質量が大きくなるように形成してもよい。なお、スタビライザー125には、アルマイト処理、又はアニール処理を施してもよい。
【0030】
一例として、スタビライザー125は、5000系アルミニウム合金(例えばA5052)によって形成できる。これにより、ケース134をベース141に取り付ける際に、スタビライザー125の変形量を低く抑えることができる。そのため、ロータ121がステータ111に押し付けられる際の押し付け力をより強くして、圧電モータ100を高トルク化できる。さらに、両者の間の押し付け力がばらつくことも抑制できる。すなわち、ケース134を取り付ける際に、スタビライザー125は、ベース141(ステータ111)側に押し付けられる。これにより、ロータ121がステータ111に押し付けられるが、その際にスタビライザー125の大きな変形に起因して、押し付け力がばらつくことを抑制できる。なお、環状部材120は、一例として、7000系アルミニウム合金(例えばA7075)によって形成できる。
【0031】
また、スタビライザー125は、環状部材120よりも低剛性となるように(縦弾性係数が低くなるように)構成してもよい。これにより、スタビライザー125が振動を吸収して、皿バネ部分123の振動をより抑制できる。そのために、スタビライザー125は、スタビライザー125の回転軸を中心とする環状溝129を有している。この環状溝129は、断面略U字状の形状を有している。そして、環状溝129の底は、スタビライザー125の他の部分よりも薄い。このようにスタビライザー125を構成することにより、ロータ121をステータ111に押し付ける際にスタビライザー125がわずかに変形する。その結果、ロータ121をステータ111に押し付ける力を均等に分散させることができる。なお、スタビライザー125は、環状部材120と同じ剛性、または環状部材120よりも高剛性となるように構成してもよい。また、二つ以上の環状溝129を形成してもよい。
【0032】
圧電モータ100の半径方向において、略リング状のフランジ136の幅は、同じく略リング状の皿バネ部分123の半径方向における幅よりも長く設定されている。これにより、皿バネ部分123の全周に渡って、スタビライザー125の質量を、皿バネ部分123の対応する部分よりも大きくできる。そのため、皿バネ部分123の全周に渡って、スタビライザー125の剛性を、皿バネ部分123よりも低くできる。ただし、一変形例として、スタビライザー125のフランジ136の形状はリング状には限定されず、多角形等の他の形状であってもよい。
【0033】
図4に示すように、スタビライザー125は、円筒部分125Aとフランジ136とを有している。そして、円筒部分125Aとフランジ136とは、一体的に構成されているすなわち、フランジ136は、円筒部分125Aから延在している。そして、円筒部分125Aとフランジ136の周縁部との間には、環状溝129が形成されている。
【0034】
このように、円筒部分125Aとフランジ136が一体的に構成されているため、両部が別体である場合と比較すると、両部の間に隙間が発生することを防止できる。両部が別体であって隙間が発生すると、円筒部分125Aがフランジ136に対して僅かに変位してしまう。その結果、円筒部分125Aが回転時にブレて、シャフトの軸ブレが発生してしまう。しかし、両部が一体的に構成されていれば、隙間に起因する回転時の軸ブレの発生を防止できる。
【0035】
以上説明した第一実施形態に係る圧電モータ100によれば、スタビライザー125にシャフトの取付部を設けることによって様々な形状又はサイズのシャフトを取り付けることができる。そのため、シャフトの外寸を容易に変更できる。さらに、スタビライザー125が中空の円筒部分125Aを備えている。そのため、第一開口OPB及び第二開口OPCを通るように部材を配置できる。例えば、ケーブル又は配線等を中空の円筒部分125Aを通るように配置できる。
【0036】
[第二実施形態]
続いて、
図5を参照して、第二実施形態に係る駆動装置200について説明する。なお、圧電モータ100の構成は上述しているため、その説明は省略する。
図5は、大径シャフト236を備える駆動装置200の概略斜視図であり、ベース141側から見た外観を示している。
【0037】
駆動装置200は、シャフトの一例として、大径シャフト236を備えている。大径シャフト236は、スタビライザー125の回転に伴って回転する。そして、大径シャフト236の少なくとも一部の外寸は、スタビライザー125の円筒部分125Aの外寸よりも大きい。すなわち、大径シャフト236は、スタビライザー125の第一取付部MP1に取り付けられる端部と、当該端部とは反対側の端部とを有している。そして、この反対側の端部の外寸は、円筒部分125Aの第一取付部MP1の外寸よりも大きい。また、大径シャフト236は、その一端部から他端部まで連通する中空部分を有する。すなわち、大径シャフト236は、中空の円筒状部材である。なお、大径シャフト236の一部の外寸は、円筒部分125Aの第一取付部MP1の外寸よりも小さいか又は同じであってもよい。
【0038】
大径シャフト236を貫通するネジS2は、スタビライザー125の第一取付部MP1に形成されている第一ネジ穴SH1にねじ込まれる。これにより、大径シャフト236は、圧電モータ100に取り付けられる。また、大径シャフト236の両端の開口は、第一開口OPBと連通している。ただし、円筒部分125Aの内部に通す部材がない場合には、大径シャフト236が中実であってもよい。なお、大径シャフト236の両端部は円形の外径を有しているが、扇形、半円形、楕円形、矩形若しくは多角形、又は涙形等の他の形状を有していてもよい。
【0039】
[第三実施形態]
続いて、
図6を参照して、第三実施形態に係る駆動装置300について説明する。なお、圧電モータ100の構成は上述しているため、その説明は省略する。
図6は、小径シャフト336を備える駆動装置300の概略斜視図であり、ベース141側から見た外観を示している。
【0040】
駆動装置300は、シャフトの一例として、小径シャフト336を備えている。小径シャフト336は、スタビライザー125の回転に伴って回転する。そして、小径シャフト336の少なくとも一部の外寸は、スタビライザー125の円筒部分125Aの外寸よりも小さい。すなわち、小径シャフト336は、スタビライザー125の第一取付部MP1に取り付けられる端部336Aを有している。また、小径シャフト336は、当該端部336Aとは反対側の端部336Bを有している。そして、この反対側の端部336Bの外寸は、円筒部分125Aの第一取付部MP1の外寸よりも小さい。また、小径シャフト336は、その一端部から他端部まで連通する中空部分を有する。すなわち、小径シャフト336の端部336Bは、中空の円筒状部材である。なお、小径シャフト336の一部の外寸は、円筒部分125Aの第一取付部MP1の外寸よりも大きいか又は同じであってもよい。
【0041】
小径シャフト336の端部336Aを貫通するネジS3は、スタビライザー125の第一取付部MP1に形成されている第一ネジ穴SH1にねじ込まれる。これにより、小径シャフト336は、圧電モータ100に取り付けられる。そして、端部336Bの開口と端部336Aは、第一開口OPBと連通している。ただし、円筒部分125Aの内部に通す部材がない場合には、小径シャフト336が中実であってもよい。なお、端部336Bは円形の外径を有しているが、扇形、半円形、楕円形、矩形若しくは多角形、又は涙形等の他の形状を有していてもよい。
【0042】
[第四実施形態]
続いて、
図7を参照して、第四実施形態に係る駆動装置400について説明する。なお、圧電モータ100の構成は上述しているため、その説明は省略する。
図7は、歯車シャフト436を備える駆動装置400の概略斜視図であり、ベース141側から見た外観を示している。
【0043】
駆動装置400は、シャフトの一例として、歯車シャフト436を備えている。歯車シャフト436は、スタビライザー125の回転に伴って回転する。そして、歯車シャフト436は、外周にギア歯が形成されている歯車部436Aを有する。すなわち、歯車シャフト436は、略円盤状の歯車部436Aを有している。なお、歯車部436Aの外寸は、円筒部分125Aの第一取付部MP1の外寸よりも大きくともよく、又は第一取付部MP1の外寸よりも小さくともよい。そして、歯車部436Aの外寸が第一取付部MP1の外寸よりも小さい場合には、歯車シャフト436が、歯車部436Aから延在して第一取付部MP1に取り付けられる大径軸部を有していてもよい。
【0044】
歯車部436Aを貫通するネジS4は、スタビライザー125の第一取付部MP1に形成されている第一ネジ穴SH1にねじ込まれる。これにより、歯車シャフト436は、圧電モータ100に取り付けられる。また、シャフト内部が中空になるように、歯車部436Aは、中央に第一開口OPBと連通している開口が形成されている。ただし、円筒部分125Aの内部に通す部材がない場合には、歯車部436Aに開口が形成されていなくともよい。
【0045】
[第五実施形態]
続いて、
図8を参照して、第五実施形態に係る駆動装置500について説明する。なお、圧電モータ100の構成は上述しているため、その説明は省略する。
図8は、筒状シャフト536を備える駆動装置500の概略斜視図であり、ベース141側から見た外観を示している。
【0046】
駆動装置500は、シャフトの一例として、筒状シャフト536を備えている。筒状シャフト536は、スタビライザー125の回転に伴って回転する。そして、筒状シャフト536は、スタビライザー125の第一取付部MP1に取り付けられる底部を有している。また、筒状シャフト536は、その一端部から他端部まで連通する中空部分を有する。すなわち、筒状シャフト536の内部には空間が形成されている。そして、底部と反対側の端部の外寸は、円筒部分125Aの第一取付部MP1の外寸よりも大きい。なお、筒状シャフト536の外寸は、円筒部分125Aの第一取付部MP1の外寸よりも大きくともよく、又は第一取付部MP1の外寸よりも小さくともよい。
【0047】
筒状シャフト536の底部を貫通するネジS5は、スタビライザー125の第一取付部MP1に形成されている第一ネジ穴SH1にねじ込まれる。これにより、筒状シャフト536は、圧電モータ100に取り付けられる。また、筒状シャフト536の底部は、中央に第一開口OPBと連通している開口が形成されている。ただし、円筒部分125Aの内部に通す部材がない場合には、筒状シャフト536の底部に開口が形成されていなくともよい。
【0048】
[第六実施形態]
続いて、
図9から11を参照して、第六実施形態に係る駆動装置600について説明する。なお、圧電モータ100の構成は上述しているため、その説明は省略する。
図9は、遊星歯車シャフト636を備える駆動装置600の概略斜視図であり、アウターカバー636Aが設けられている状態を示している。また、
図10は、遊星歯車シャフト636(
図10)を備える駆動装置600の概略斜視図であり、アウターカバー636Aを外した状態を示している。さらに、
図11は、遊星歯車シャフト636を備える駆動装置600の概略斜視図であり、遊星歯車部636Cを外した状態を示している。
【0049】
駆動装置600は、シャフトの一例として、遊星歯車シャフト636を備えている。この遊星歯車シャフト636は、遊星歯車機構の遊星キャリア部636E(
図11)を有している。そして、遊星キャリア部636Eは、スタビライザー125の第一取付部MP1に取り付けられる。また、遊星キャリア部636Eには、遊星歯車部636Cが取り付けられている。さらに、遊星歯車部636Cは、太陽歯車部636Bの外周面に形成されてるギア歯に噛み合っている。
【0050】
また、遊星歯車部636Cは、その周囲に配置されている内歯車部636Dの内周面に形成されているギア歯に噛み合っている。この内歯車部636Dは、ベース141に固定されている。そして、太陽歯車部636B、遊星歯車部636C、内歯車部636D、及び遊星キャリア部636Eは、アウターカバー636A内に収容されている。なお、太陽歯車部636Bの先端の外寸は、円筒部分125Aの第一取付部MP1の外寸よりも大きくともよく又は小さくともよい。
【0051】
圧電モータ100から出力された回転力は、遊星キャリア部636Eから遊星歯車部636Cを介して太陽歯車部636Bに伝達される。すなわち、遊星キャリア部636Eは、スタビライザー125の回転に伴って回転する。また、遊星キャリア部636Eを貫通するネジS6は、スタビライザー125の第一取付部MP1に形成されている第一ネジ穴SH1にねじ込まれる。これにより、遊星歯車シャフト636は、圧電モータ100に取り付けられる。
【0052】
なお、シャフト内部が中空になるように、太陽歯車部636B及び遊星キャリア部636Eを貫通し且つ第一開口OPBと連通する開口が形成されていてもよい。さらに、遊星歯車シャフト636は、遊星歯車シャフト636から、圧電モータ100の反対側の第二開口OPCを通って露出する軸部を有していてもよ。当該軸部は、スタビライザー125の回転に伴って回転する。これにより、軸部から出力される回転数と、太陽歯車部636Bから出力される回転数とを異ならせることができる。
【0053】
[第七実施形態]
続いて、
図12及び13を参照して、第七実施形態に係る駆動装置700について説明する。なお、圧電モータ100の構成は上述しているため、その説明は省略する。
図12は、貫通シャフト736を備える駆動装置700の概略斜視図であり、ケース134側から見た外観を示している。また、
図13は、貫通シャフト736の概略斜視図である。
【0054】
駆動装置700は、シャフトの一例として、貫通シャフト736を備えている。貫通シャフト736は、スタビライザー125の回転に伴って回転する。
図13に示すように、貫通シャフト736は、円筒部分125Aに挿入される挿入部分736Aと、挿入部分736Aから延在して円筒部分125Aから露出する露出部分736Bとを有する。挿入部分736Aは略円盤状の形状を有しており、挿入部分736Aの端部にねじ止めされている。そして、露出部分736Bは、第二開口OPCの周囲において、挿入部分736Aの外周方向に向かって張り出したフランジ部を構成している。
【0055】
そして、
図12に示すように、露出部分736Bが、第二取付部MP2に取り付けられる。すなわち、露出部分736Bを貫通するネジS7は、スタビライザー125の第二取付部MP2に形成されている第二ネジ穴SH2にねじ込まれる。これにより、貫通シャフト736は、圧電モータ100に取り付けられる。
【0056】
また、貫通シャフト736は、第一開口OPBから突出する突出部736Cを備えている。そして、挿入部分736A及び突出部736Cは、中空の円筒状部材である。また、挿入部分736A及び突出部736Cの開口は、第一開口OPBと連通している。さらに、シャフト内部が中空になるように、露出部分736Bには、中央に第二開口OPCと連通している開口が形成されている。ただし、貫通シャフト736の内部に通す部材がない場合には、挿入部分736A及び突出部736Cが中実であり、露出部分736Bに開口が形成されていなくともよい。なお、突出部736Cは円形の外径を有しているが、扇形、半円形、楕円形、矩形若しくは多角形、又は涙形等の他の形状を有していてもよい。
【0057】
さらに、貫通シャフト736は、露出部分736Bから突出部736Cとは反対方向に突出する反対突出部を有していてもよい。当該反対突出部に被駆動部材を接続することによって、圧電モータ100の両側から回転を出力できる。代替的に、貫通シャフト736は、突出部736Cを省略して、反対突出部のみを有していてもよい。
【0058】
以上、各実施形態を参照して本発明について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。本発明に反しない範囲で変更された発明、及び本発明と均等な発明も本発明に含まれる。また、各実施形態及び各変形形態は、本発明に反しない範囲で適宜組み合わせることができる。
【0059】
例えば、スタビライザー125には、基体部分122と皿バネ部分123とを有する複数のロータ121が固定されてもよい。この場合、圧電素子112と、弾性体113と、摺動材114とを有する複数のステータ111を、複数のロータ121の数に対応して設けることができる。また、スタビライザー125には、ロータ121の数に対応する数のフランジ136を形成できる。例えば、三つのロータ121を設ける場合、三つのステータ111を設けると共に、スタビライザー125には三つのフランジ136を形成する。なお、四つ以上又は二つのロータ121及びステータ111を設けてもよい。
【0060】
また、スタビライザー125に対する皿バネ部分123又は各シャフトの固定は、ねじ止めには限定されず、溶接等の他の固定方法を用いることもできる。また、上記実施形態では、基体部分122と皿バネ部分123とが一体的に形成されている。ただし、基体部分122と皿バネ部分123とをそれぞれ形成した後に、両者を溶接等の方法によって一体化させてもよい。また、環状溝129に代えて、格子状、放射状、又は同心円状に配列されるように、複数の穴又は凹部をスタビライザー125に形成してもよい。さらに、多数の穴又は凹部を等間隔で形成してもよく、スタビライザー125内に多数の中空の空間又はリング状の空間を形成してもよい。この場合、金属材料を使用した三次元造形によってスタビライザー125を形成できる。
【0061】
また、圧電モータ100は、薬液を注入するための注入機器に使用できる。この注入機器は、圧電モータ100と、圧電モータ100によって駆動される駆動機構と、圧電モータ100を制御する制御装置とを備えている。そして。駆動機構は、圧電モータ100が正転するときに薬液を送り出すように駆動される。また、駆動機構及び圧電モータ100は、注入機器の注入ヘッドのフレーム内に格納される。
【0062】
さらに、シャフトの形状は、上記実施形態に限定されるものではない。例えば、歯車シャフト436は外歯車を有する歯車部436Aを備えているが、歯車シャフト436は、内歯車を有する歯車部436Aを備えていてもよい。また、球状の先端部を有するシャフトが圧電モータ100に取り付けられてもよい。例えば、球状の先端部の表面に溝をつけることによって、当該シャフトを球状歯車として機能させることができる。さらに、カム形状の先端部を有するシャフトが圧電モータ100に取り付けられてもよい。また、遊星歯車シャフト636は、遊星歯車機構に代えて遊星ローラ機構を備えていてもよい。さらに、シャフトは、十字型の形状、断面漏斗状の形状、又は断面台形状の形状等のその他の形状を有していてもよい。
【0063】
また、シャフトは、当該シャフトの回転軸に対して任意の角度で傾斜するような先端部(例えば歯車)を有していてもよい。さらに、各シャフト(例えば大径シャフト236等)の中空の内部には、ボールネジを配置してもよい。この場合、シャフトが回転することによって、ボールネジのネジ軸が直線移動する。さらに、スタビライザー125の内側にボールネジ用のネジ溝を形成してもよい。この場合、スタビライザー125には、ボールネジシャフトを取り付けることができる。
【符号の説明】
【0064】
100:圧電モータ、111:ステータ、121:ロータ、122:基体部分、123:皿バネ部分、125:固定部、125A:円筒部分、200:駆動装置、236:シャフト、300:駆動装置、336:シャフト、400:駆動装置、436:シャフト、436A:歯車部、500:駆動装置、536:シャフト、600:駆動装置、636:シャフト、636E:遊星キャリア部、700:駆動装置、736:シャフト、736A:挿入部分、736B:露出部分、MP1:取付部、MP2:取付部、OPB:開口、OPC:開口