(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024079993
(43)【公開日】2024-06-13
(54)【発明の名称】取引支援システム、取引支援方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 20/10 20120101AFI20240606BHJP
G06Q 20/40 20120101ALI20240606BHJP
【FI】
G06Q20/10 320
G06Q20/40
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022192785
(22)【出願日】2022-12-01
(71)【出願人】
【識別番号】000004237
【氏名又は名称】日本電気株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100109313
【弁理士】
【氏名又は名称】机 昌彦
(74)【代理人】
【識別番号】100149618
【弁理士】
【氏名又は名称】北嶋 啓至
(72)【発明者】
【氏名】西村 知可子
(72)【発明者】
【氏名】田中 基代
(72)【発明者】
【氏名】大橋 麻希
(72)【発明者】
【氏名】大寺 小百合
【テーマコード(参考)】
5L020
5L055
【Fターム(参考)】
5L020AA23
5L020AA75
5L055AA23
5L055AA75
(57)【要約】 (修正有)
【課題】金融に関する取引がネットワークを介して行われる場合に、取引で発生した資金を適切に顧客に払い出すことを支援することが可能な取引支援システム、方法及びプログラムを提供する。
【解決手段】情報処理装置が、顧客端末及び職員端末と、無線又は有線のネットワークを介して通信可能に接続され、業務システムが、職員端末と無線又は有線のネットワークを介して通信可能に接続され、金融機関の職員と顧客とがネットワークを介して金融に関する取引を行うことが可能な取引支援システムであって、取引において指定された金額である指定額の情報を含む取引情報を取得する取得部1100と、取引情報に示される指定額の資金を、顧客の第1口座から、第2口座に異動させるよう制御する制御部1200と、第2口座からの現金の払い出しに要するパスワードを、前記顧客に通知する通知部1300と、を備える。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
金融機関の職員と顧客とがネットワークを介して金融に関する取引を行うことが可能なシステムであって、
前記取引において指定された金額である指定額の情報を含む取引情報を取得する取得手段と、
前記取引情報に示される前記指定額の資金を、前記顧客の第1口座から、第2口座に異動させるよう制御する制御手段と、
前記第2口座からの現金の払い出しに要するパスワードを、前記顧客に通知する通知手段と、を備える、
取引支援システム。
【請求項2】
前記第2口座を生成する口座生成手段と
口座を管理する口座管理手段と、を備え、
前記制御手段は、前記指定額の資金を、前記第1口座から前記第2口座に異動させる指示を行い、
前記口座生成手段は、当該指示に応じて、前記顧客を識別する顧客識別情報と紐づく前記第2口座を生成し、
前記口座管理手段は、前記指定額の資金を、前記第1口座から、生成された前記第2口座に異動させる、
請求項1に記載の取引支援システム。
【請求項3】
前記第2口座に前記パスワードを設定する設定手段を備え、
前記設定手段は、前記第2口座が生成されたことに応じて文字列情報を生成し、生成された文字列情報を前記第2口座の前記パスワードとして設定する、
請求項2に記載の取引支援システム。
【請求項4】
前記第2口座に前記パスワードを設定する設定手段を備え、
前記取得手段は、前記顧客が使用する顧客端末において入力された文字列情報を取得し、
前記制御手段は、前記指示を行う際に、前記文字列情報を送信し、
前記設定手段は、送信された前記文字列情報を、前記第2口座の前記パスワードとして設定する、
請求項2に記載の取引支援システム。
【請求項5】
前記通知手段は、前記パスワードを変換した情報であって、前記パスワードにアクセス可能な情報を、前記顧客が使用する顧客端末に表示させる、
請求項1乃至4のいずれか一項に記載の取引支援システム。
【請求項6】
前記顧客が使用する顧客端末と前記職員が使用する職員端末とを接続する通信を制御する通信制御手段と、
前記指定額の入力を受け付ける入力フォームを、前記職員端末からの要求に応じて前記顧客端末に表示させる表示制御手段と、をさらに備える、
請求項1に記載の取引支援システム。
【請求項7】
前記顧客を認証する認証手段を備え、
前記取得手段は、前記顧客端末から前記顧客の生体情報を取得し、
前記認証手段は、取得された生体情報と、データベースに登録された生体情報と、に基づいて、前記顧客を認証する、
請求項6に記載の取引支援システム。
【請求項8】
口座を管理する口座管理手段を備え、
前記口座管理手段は、前記第2口座からの現金の払い出しに要する手数料を、前記第1口座からの現金の払い出しに要する手数料と異なるように設定する、
請求項1に記載の取引支援システム。
【請求項9】
金融機関の職員と顧客とがネットワークを介して金融に関する取引を行うことが可能なシステムにおいて、
前記取引において指定された金額である指定額の情報を含む取引情報を取得し、
前記取引情報に示される前記指定額の資金を、前記顧客の第1口座から、第2口座に異動させるよう制御し、
前記第2口座からの現金の払い出しに要するパスワードを、前記顧客に通知する、
取引支援方法。
【請求項10】
金融機関の職員と顧客とがネットワークを介して金融に関する取引を行うことが可能なシステムに含まれるコンピュータに、
前記取引において指定された金額である指定額の情報を含む取引情報を取得する処理と、
前記取引情報に示される前記指定額の資金を、前記顧客の第1口座から、第2口座に異動させるよう制御する処理と、
前記第2口座からの現金の払い出しに要するパスワードを、前記顧客に通知する処理と、を実行させる、
プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、金融に関する取引の支援を行う技術に関連する。
【背景技術】
【0002】
銀行等の金融機関が顧客と各種の取引を行う場合、取引は、例えば金融機関の店舗の窓口にて金融機関の職員と顧客とが対面することにより行われる。
【0003】
近年ではインターネットバンキングのシステムを用いて、顧客が各種の取引を行うことが可能である。例えば、顧客は、自身が所有する端末を操作することにより、自分の口座から他人の口座への振り込み等を行うことができる。引用文献1には、インターネットバンキングのシステムを利用した決済に関する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
インターネットバンキングは、顧客がどこにいても各種の取引を行うことが可能である。一方で、顧客がインターネットバンキングを利用する場合、取引が成立するまでのオペレーションを、顧客が行う必要がある。そのため、インターネットバンキングのシステムの操作に慣れていない顧客等は、対面での取引を所望する場合がある。
【0006】
これに対して、顧客と金融機関の職員とが通話等を行いながら、ネットワークを介して疑似的に対面することにより取引を行うことが考えられる。例えば、顧客と職員とがそれぞれ端末等を介してオンラインで面談を行うことにより、取引が進められる。
【0007】
このような場合において、出金を伴う取引が行われる場合、現金の払い出しは、現金自動預払機(ATM:Automatic Teller Machine)、または、店舗の窓口等で別途行われることが想定される。すなわち、顧客が取引を申し込む場面と、顧客が実際に現金を受け取る場面と、は異なることがある。そのため、このようなネットワークを介して金融に関する取引を行うようなシステムにおいては、取引で発生した資金を顧客が正しく受け取れることを担保する必要がある。
【0008】
本開示は、上記課題を鑑みてなされたものであり、金融に関する取引がネットワークを介して行われる場合に、取引で発生した資金を適切に顧客に払い出すことを支援することが可能な取引支援システム等を提供することを目的の一つとする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本開示の一態様にかかる取引支援システムは、金融機関の職員と顧客とがネットワークを介して金融に関する取引を行うことが可能なシステムであって、前記取引において指定された金額である指定額の情報を含む取引情報を取得する取得手段と、前記取引情報に示される前記指定額の資金を、前記顧客の第1口座から、第2口座に異動させるよう制御する制御手段と、前記第2口座からの現金の払い出しに要するパスワードを、前記顧客に通知する通知手段と、を備える。
【0010】
本開示の一態様にかかる取引支援方法は、金融機関の職員と顧客とがネットワークを介して金融に関する取引を行うことが可能なシステムにおいて、前記取引において指定された金額である指定額の情報を含む取引情報を取得し、前記取引情報に示される前記指定額の資金を、前記顧客の第1口座から、第2口座に異動させるよう制御し、前記第2口座からの現金の払い出しに要するパスワードを、前記顧客に通知する。
【0011】
本開示の一態様にかかるプログラムは、金融機関の職員と顧客とがネットワークを介して金融に関する取引を行うことが可能なシステムに含まれるコンピュータに、前記取引において指定された金額である指定額の情報を含む取引情報を取得する処理と、前記取引情報に示される前記指定額の資金を、前記顧客の第1口座から、第2口座に異動させるよう制御する処理と、前記第2口座からの現金の払い出しに要するパスワードを、前記顧客に通知する処理と、を実行させる、
【発明の効果】
【0012】
本開示によれば、金融に関する取引がネットワークを介して行われる場合に、取引で発生した資金を適切に顧客に払い出すことを支援することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】第1の実施形態の取引支援システムを含む構成の一例を模式的に示す図である。
【
図2】第1の実施形態の取引支援システムの機能構成の一例を示すブロック図である。
【
図3】第1の実施形態の取引支援システムの動作の一例を説明するフローチャートである。
【
図4】第2の実施形態の取引支援システムを含む構成の一例を模式的に示す図である。
【
図5】第2の実施形態の取引支援システムの構成の一例を示すブロック図である。
【
図6】第2の実施形態の入力フォームの一例を示す図である。
【
図7】第2の実施形態の予約フォームの一例を示す図である。
【
図8】第2の実施形態のパスワードの通知方法の一例を示す図である。
【
図9A】第2の実施形態の顧客登録情報の第1の例を示す図である。
【
図9B】第2の実施形態の顧客登録情報の第2の例を示す図である。
【
図10】第2の実施形態の予約フェーズにおける取引支援システムの動作の一例を説明するシーケンス図である。
【
図11】第2の実施形態の取引フェーズにおける取引支援システムの動作の一例を説明するシーケンス図である。
【
図12】第2の実施形態の払出フェーズにおける取引支援システムの動作の一例を説明するシーケンス図である。
【
図13】変形例3の取引支援システムを含む構成の一例を模式的に示す図である。
【
図14】変形例5の取引支援システムの構成の一例を示すブロック図である。
【
図15】本開示の第1、及び第2の実施形態の取引支援システムを実現するコンピュータ装置のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下に、本開示の実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
【0015】
<第1の実施形態>
第1の実施形態の取引支援システムの概要について説明する。
【0016】
図1は、取引支援システム1000を含む構成の一例を模式的に示す図である。
図1の例では、取引支援システム1000は、情報処理装置100と業務システム200とを含む。情報処理装置100は、顧客端末10及び職員端末20と、無線又は有線のネットワークを介して通信可能に接続される。業務システム200は、職員端末20と無線又は有線のネットワークを介して通信可能に接続される。業務システム200はさらに情報処理装置100と通信可能に接続されてもよい。例えば、情報処理装置100及び業務システム200は、それぞれサーバ装置で実現されてよい。このとき、情報処理装置100及び業務システム200の少なくとも一方が、クラウドサーバによって実現されてもよい。すなわち、取引支援システム1000は、クラウドシステムとして実現されてよい。なお、
図1では、情報処理装置100と業務システム200とが、便宜上、それぞれ一の装置で構成されているよう記載されているが、情報処理装置100と業務システム200との構成はこの例に限られない。すなわち、情報処理装置100と業務システム200とは、それぞれ複数の装置で構成されてもよい。
【0017】
顧客端末10は、顧客が使用する端末である。職員端末20は、金融機関の職員が使用する端末である。金融機関の職員は、例えば銀行の行員である。これに限らず、金融機関の職員は、例えば専門のオペレータであってもよい。以降、金融機関の職員を、単に職員とも称する。
【0018】
顧客端末10と職員端末20とは、例えばパーソナルコンピュータである。また、顧客端末10と職員端末20とは、スマートフォン及びタブレット端末等であってもよい。顧客端末10及び職員端末20は、各種の入力機器及び出力機器を有する。入力機器の一例は、キーボード、マイク、及びカメラ等である。出力機器は、ディスプレイ、及びスピーカ等である。なお、顧客端末10及び職員端末20の具体例は、この例に限られない。
【0019】
情報処理装置100は、顧客端末10と職員端末20との通信を実現する装置であってよい。例えば、情報処理装置100は、顧客端末10と職員端末20との間において、音声や映像の送受信を行う機能を実現する。また、例えば、情報処理装置100は、顧客端末10及び職員端末20のうちの一方の端末からの要求に応じて、他方の端末の画面表示を制御してもよい。
【0020】
業務システム200は、金融機関における勘定系システムと通信可能なシステムである。勘定系システムとは、入出金及び決済等の取引が記録される台帳(すなわち勘定元帳)等を管理するシステムである。業務システム200は、例えば、職員端末20からの要求に応じて、取引を反映させるよう勘定系システムに対して指示する。例えば、所定人物の口座から他人の口座へ所定額を送金する取引が行われるとする。このとき職員の操作により職員端末20から業務システム200に、所定人物の口座から他人の口座への所定額の送金の要求が行われる。業務システム200は、要求された送金が行われるよう勘定系システムに指示を行う。なお、業務システム200における当該処理はあくまで一例であり、種々の方法で、勘定系システムに対する取引の反映が行われてよい。
【0021】
ATMは、各種のネットワークを通じて、上述した勘定系システムと通信可能に接続される。
【0022】
次に、本願における取引支援システム1000が利用される状況の一例を説明する。状況の一例としては、顧客が、インターネットを通じて、金融機関に対して取引を申し込む状況が考えられる。このとき顧客は、例えば、職員と通話を行いながら取引を申し込む。要するに、顧客は、取引を行うためにオンラインで職員と面談を行う。具体的には、まず、顧客端末10と職員端末20との通信が確立される。これにより、顧客は、顧客端末10を利用して職員と通話が可能となる。そして、顧客は顧客端末10を利用して、取引の申込を行う。取引の申込が行われると、職員は、職員端末20を利用して、取引の内容に応じた要求を業務システム200に行う。要求に応じた処理が完了すると、職員は、職員端末20を利用して、顧客に取引が成立したことを伝える。このように、取引支援システム1000は、金融機関の職員と顧客とがネットワークを介して金融に関する取引を行うことが可能なシステムの少なくとも一部を担う。
【0023】
次に、取引支援システム1000の機能構成の一例を説明する。
図2は、取引支援システム1000の機能構成の一例を示すブロック図である。
図2に示すように、取引支援システム1000は、取得部1100と制御部1200と通知部1300とを備える。
【0024】
取得部1100は、取引の内容を示す取引情報を取得する。ここで、取引は、出金を伴う取引である。本開示における出金を伴う取引とは、顧客に現金の払い出しが行われる取引を示す。出金を伴う取引の一例としては、顧客の普通預金口座からの現金の払出、及び、定期預金の解約に伴う現金の払い出し等が挙げられる。取引情報には、出金を伴う取引に関する情報が含まれる。出金を伴う取引に関する情報の一例は、取引において指定された金額である指定額を示す情報である。すなわち指定額は、出金を伴う取引において、顧客が払い出しを希望する金額である。
【0025】
取得部1100は、例えば、顧客端末10から取引情報を取得する。この場合、例えば、顧客端末10は、顧客により指定額の入力を受け付ける。そして、顧客端末10は、入力された指定額の情報を情報処理装置100に送信する。このように、取得部1100は情報処理装置100に備えられてよい。
【0026】
また、取得部1100は、職員端末20から取引情報を取得してもよい。この場合、例えば、通話により顧客が職員に指定額を伝える。そして、職員端末20は、職員により指定額の入力を受け付ける。そして、取得部1100は、職員端末20から指定額の情報を受信してもよい。この例の場合、取得部1100は、情報処理装置100及び業務システム200のいずれに備えられていてもよい。
【0027】
このように、取得部1100は、取引において指定された金額である指定額の情報を含む取引情報を取得する。取得部1100は、取得手段の一例である。
【0028】
制御部1200は、取引情報に基づいて資金を異動させる制御を行う。具体的には、制御部1200は、取引情報に示される指定額の資金を、顧客の第1口座から、第2口座に異動させる制御を行う。第1口座は、出金元の口座である。例えば、取引が普通預金口座からの現金の払出である場合、第1口座は顧客の普通預金口座に相当する。その他、第1口座は、貯蓄預金口座等であってよい。第2口座は、顧客を識別する顧客識別情報と紐づく口座であって、第1口座とは異なる管理が可能な口座である。このとき、第2口座は、第1口座と異なる口座であってもよいし、第1口座の中で論理的に区分される領域で設定される口座であってよい。第2口座の一例は目的別口座である。顧客識別情報は、例えば、金融機関において顧客に割り当てられた文字列の情報であるが、第1口座の口座番号等であってもよい。制御部1200は、例えば、指定額の資金を、第1口座から第2口座に異動するよう勘定系システムに要求する。
【0029】
このように、制御部1200は、取引情報に示される指定額の資金を、顧客の第1口座から第2口座に異動させるよう制御する。制御部1200は、制御手段の一例である。
【0030】
通知部1300は、第2口座から現金の払い出しを行うためのパスワードを顧客に通知する。第2口座には第2口座専用のパスワードが設定される。例えば、顧客がATMを利用して第2口座から現金の払い出しを行う場合、顧客は当該パスワードをATMに入力する。これにより、ATMにおいて現金が払い出される。なお、パスワードは、第2口座からの出金にのみ用いられるパスワードであってよい。例えば、普通預金口座には、通常、暗証番号が設定される。第1口座が普通預金口座である場合、第2口座に設定されるパスワードは、このような第1口座に対応する暗証番号とは異なる情報であってよい。
【0031】
通知部1300は、例えば、顧客端末10にパスワードを送信することにより通知を行ってよい。このとき、通知部1300は、二次元バーコード及びURL(Uniform Resource Locater)等のような、パスワードにアクセス可能な情報を顧客端末10に送信してよい。なお、この例に限られず、通知部1300は、顧客の電話番号を利用したSMS(Short Message Service)でパスワードを通知してもよいし、顧客のメールアドレスに対してメールでパスワードを通知してもよい。
【0032】
このように、通知部1300は、第2口座からの現金の払い出しに要するパスワードを顧客に通知する。通知部1300は、通知手段の一例である。
【0033】
次に、取引支援システム1000の動作の一例を、
図3を用いて説明する。なお本開示において、フローチャートの各ステップを「S1」のように、各ステップに付した番号を用いて表現する。
【0034】
図3は、取引支援システム1000の動作の一例を説明するフローチャートである。取得部1100は、取引において指定された金額である指定額の情報を含む取引情報を取得する(S1)。制御部1200は、取引情報に示される指定額の資金を、顧客の第1口座から、第2口座に異動させるよう制御する(S2)。通知部1300は、第2口座からの現金の払い出しに要するパスワードを顧客に通知する(S3)。
【0035】
このように、第1の実施形態の取引支援システム1000は、金融機関の職員と顧客とがネットワークを介して金融に関する取引を行うことが可能なシステムの少なくとも一部を担う。そして、取引支援システム1000は、取引において指定された金額である指定額の情報を含む取引情報を取得し、取引情報に示される指定額の資金を、顧客の第1口座から、第2口座に異動させるよう制御し、第2口座からの現金の払い出しに要するパスワードを顧客に通知する。
【0036】
これにより、取引支援システム1000は、取引を行う際に通知したパスワードで顧客への現金の払い出しを行わせることができるので、取引を申し込んだ顧客と、現金を受け取る顧客と、の同一性を担保することができる。さらに、第2口座の資金は、取引で発生した資金である。すなわち、取引支援システム1000は、顧客に現金が払い出される際に、その現金が、ネットワークを介して行われた取引で発生した資金であることをより確実に顧客に認識させることができる。
【0037】
すなわち、取引支援システム1000は、金融に関する取引がネットワークを介して行われる場合に、取引で発生した資金を適切に顧客に払い出すことを支援することができる。
【0038】
<第2の実施形態>
次に、第2の実施形態の取引支援システムについて説明する。第2の実施形態では、第1の実施形態で説明した取引支援システムに関する更なる例を説明する。なお、第1の実施形態と重複する内容は、一部説明を省略する。
【0039】
図4は、取引支援システム1000を含む構成の一例を模式的に示す図である。
図4の例では、取引支援システム1000は、情報処理装置100と業務システム200と基幹システム300と自行ATM30とを備える。第1の実施形態と同様に、情報処理装置100は、顧客端末10及び職員端末20と、通信可能に接続される。また、業務システム200は職員端末20と通信可能に接続される。
【0040】
さらに、業務システム200は、基幹システム300と、無線又は有線のネットワークを介して通信可能に接続される。基幹システム300は、指示に応じて口座の制御を行うシステムである。基幹システム300は、各種のシステムと接続する。本実施形態においては、基幹システム300は業務システム200と勘定系システム400との通信の仲介を担う。
【0041】
自行ATM30は、基幹システム300と無線又は有線のネットワークを介して通信可能に接続される。自行ATM30は、職員端末20を使用する職員が所属する金融機関に管轄されるATMである。例えば、自行ATM30は、当該金融機関の本店、支店又は出張所等の、金融機関の店舗に設置されるATMである。
【0042】
一方で、他行ATM40は、他の金融機関等(以下、他行と称する)により管轄されるATMである。例えば、他行ATM40は、他行の店舗に設置されるATM、及び、コンビニエンスストアに設置されるATMである。他行ATM40は、各種のネットワークを介して勘定系システム400と接続される。例えば、他行ATM40は、基幹システム300とは異なる他行の基幹システムを介して勘定系システム400と接続される。他行ATM40の接続構成については記載を省略する。
【0043】
なお、
図4の例では、情報処理装置100、業務システム200、基幹システム300、及び勘定系システム400が、便宜上、それぞれ一の装置で構成されているよう記載されているが、各構成はこの例に限られない。すなわち、情報処理装置100、業務システム200、基幹システム300、及び勘定系システム400は、それぞれ複数の装置で構成されてもよい。
【0044】
[取引支援システム1000の詳細]
図5は、取引支援システム1000の構成の一例を示すブロック図である。
【0045】
情報処理装置100は、通信制御部110と表示制御部120と取得部1100と通知部1300とを備える。
【0046】
通信制御部110は、顧客端末10と職員端末20とを接続する通信を制御する。通信制御部110は、通信制御手段の一例である。
【0047】
具体的には、通信制御部110は、顧客端末10と職員端末20との間の通話を実現する機能を有する。なお、通話は、音声のみによる通話であってもよいし、音声及び映像による通話であってもよい。例えば、顧客端末10と職員端末20とのそれぞれが情報処理装置100に接続する。そして、通信制御部110は、職員端末20において取り込まれた音声データ及び映像データを顧客端末10に送信する。この場合の音声データは、職員端末20が有するマイクによって収音された音声である。例えば、音声データには職員の音声が含まれる。また、映像データは、職員端末20が有するカメラによって撮影された映像である。例えば、映像データには、職員が撮影された映像が含まれる。
【0048】
また反対に、通信制御部110は、顧客端末10において取り込まれた音声データ及び映像データを職員端末20に送信する。この場合の音声データは、顧客端末10が有するマイクによって収音された音声である。例えば、音声データには顧客の音声が含まれる。また、映像データは、顧客端末10が有するカメラによって撮影された映像である。例えば、映像データには、顧客が撮影された映像が含まれる。通信制御部110は、このようなデータのやりとりを行うことで顧客端末10と職員端末20との間の通話を実現する。
【0049】
表示制御部120は、顧客端末10及び職員端末20の表示制御を行う。具体的には、表示制御部120は、各種情報の入力フォームを顧客端末10または職員端末20に表示させる機能を有する。例えば、表示制御部120は、顧客端末10に、指定額の入力を受け付ける入力フォームを表示させる。
【0050】
図6は、入力フォームの一例を示す図である。
図6は、顧客端末10に表示される入力フォームの一例である。
図6の例では、顧客に指定額の入力を促す旨が記載されている。顧客は、顧客端末10を利用して指定額を入力する。
【0051】
このとき、表示制御部120は、顧客端末10及び職員端末20のうちの少なくとも一方の端末からの要求に応じて、他方の端末の表示制御を行ってよい。例えば、表示制御部120は、職員端末20からの要求により、
図6に示すような指定額の入力を受け付ける入力フォームを、顧客端末10に表示させてよい。これにより、職員の操作によって顧客端末10に表示される情報を制御させることができるので、取引が成立するためのオペレーションを職員側に進めさせることができる。
【0052】
このように、表示制御部120は、指定額の入力を受け付ける入力フォームを、職員端末20からの要求に応じて顧客端末10に表示させる。表示制御部120は、表示制御手段の一例である。
【0053】
なお、
図6の例では、職員が映る映像が、入力フォームに重畳して表示されている。当該映像は、通信制御部110によって制御される、職員端末20において撮影された映像である。このように、取引支援システム1000では、オンラインで顧客と職員とが面談しながら、顧客に各種の入力を促すことができる。
【0054】
また、表示制御部120は、顧客の個人情報等の入力を受け付ける入力フォームを顧客端末10に表示させてよい。例えば、顧客がネットワークを介した取引を行うことを思い立った際、顧客は、金融機関のWebサイト等にアクセスすることで取引を行うための面談を予約する。表示制御部120は、このような面談を予約するための予約フォームを顧客端末10に表示する。
【0055】
図7は、予約フォームの一例を示す図である。
図7の例では、「ご相談内容」として取引の目的を入力させる記載と、「お客様情報」として顧客の個人情報を入力させる記載と、が示されている。個人情報には、氏名、口座番号、電話番号、及びメールアドレスが含まれるが、個人情報にはこれら以外の情報が含まれてもよい。顧客は、例えば、このような予約フォームにしたがって、取引の目的や個人情報等を入力する。
【0056】
取得部1100は、各種の情報を取得する。具体的には、取得部1100は、職員と顧客との間で行われる取引に関する取引情報を取得する。例えば、
図6に示すような入力フォームが顧客端末10に表示されたとする。取得部1100は、この入力フォームに対して入力された指定額を示す情報を、取引情報として取得する。
【0057】
また、取引情報には、顧客の個人情報等が含まれてもよい。取得部1100は、例えば、
図7に示す予約フォームに対して入力された個人情報等を、取引情報として取得してよい。
【0058】
通知部1300は、顧客にパスワードにアクセス可能な情報を通知する。パスワードは、後述する設定部320によって第2口座に対して設定される。パスワードは、第2口座から現金を払い出す際に必要な文字列情報である。通知部1300は、例えば、取引が成立した後に通知を行う。
【0059】
通知部1300は、種々の手法でパスワードを通知してよい。例えば、通知部1300は、パスワードを、パスワードにアクセス可能な情報に変換する。そして、通知部1300は、変換された情報を顧客端末10に表示させる。
図8は、パスワードの通知方法の一例を示す図である。
図8に示すように、通知部1300は、例えば、パスワードにアクセス可能な二次元バーコードを顧客端末10に表示してよい。顧客は、当該二次元バーコードを読み取ることでパスワードを取得する。また、通知部1300は、パスワードにアクセスするためのURLを顧客端末10に表示してよい。このように、通知部1300は、パスワードを変換した情報であって、パスワードにアクセス可能な情報を、顧客が使用する顧客端末10に表示させてよい。なお、通知部1300は、パスワードである文字列情報そのものを、顧客端末10に表示させてもよい。
【0060】
この例に限られず、通知部140は、例えば、顧客のメールアドレスを宛先としたメールを送信することで、パスワードを通知してもよい。また、通知部140は、顧客の電話番号を宛先としたSMSを送信することでパスワードを通知してもよい。
【0061】
業務システム200は、制御部1200を含む。制御部1200は、取引内容に応じた、顧客の口座に関する制御を行う。具体的には、制御部1200は、指定額の資金を、顧客の第1口座から、第2口座に異動させる指示を基幹システム300に行う。このとき制御部1200は、指定額を示す情報、顧客識別情報、及び第1口座の口座番号等の情報を基幹システム300に送信してよい。
【0062】
基幹システム300は、口座生成部310と設定部320と口座管理部330とを備える。
【0063】
口座生成部310は、各種口座を生成する。具体的には、口座生成部310は、制御部1200からの指示に応じて口座を生成する。ここで、口座生成部310による口座の生成とは、新たな口座の情報を、後述する顧客登録情報に、顧客識別情報と紐づけて登録することをいう。例えば、口座生成部310が、制御部1200から、指定額の資金を、顧客の第1口座から、第2口座に異動させる指示を受け取ったとする。このとき、口座生成部310は、当該顧客の顧客識別情報に、第1口座と異なる管理が可能な第2口座の情報を紐づけて顧客登録情報に登録する。第2口座の一例は、顧客が所有する普通預金口座に紐づく目的別口座である。
【0064】
このように口座生成部310は、第2口座を生成する。口座生成部310は、口座生成手段の一例である。
【0065】
設定部320は、口座にパスワードを設定する。具体的には、口座生成部310によって第2口座が生成されると、設定部320は、生成された第2口座にパスワードを設定する。設定されるパスワードは、所定の文字列情報である。例えば、文字列情報には、数字、アルファベット及び記号の少なくともいずれかが含まれる。また、設定されるパスワードは、第2口座からの出金の際に要する情報である。例えば、顧客が、ATMを利用して当該第2口座から現金を出金する際に、当該パスワードの入力が必要となる。
【0066】
設定されるパスワードは、設定部320により生成されてよい。例えば、設定部320は、文字列情報をランダムに生成し、生成された文字列情報を、生成された第2口座のパスワードとして設定してよい。このとき、設定部320は、第1口座に設定される暗証番号とは異なる文字列情報を生成してよい。
【0067】
このように、設定部320は、第2口座にパスワードを設定する。設定部320は、設定手段の一例である。
【0068】
第2口座に関する情報は、顧客登録情報に登録される。顧客登録情報は、顧客に関する情報を含むデータベースである。顧客登録情報には、顧客識別情報と、顧客が有する口座の口座番号と、当該口座の暗証番号と、が関連付けられた情報が含まれる。
図9Aは、顧客登録情報の第1の例を示す図である。
図9Aの例では、顧客識別情報「c1」の顧客について、口座番号「123456」の口座が開設されていることが示される。また、口座番号「123456」の口座の暗証番号が「4321」であることも示される。このとき、口座番号「123456」の口座は、第1口座に相当する。
【0069】
口座生成部310及び設定部320は、第2口座に関する情報を顧客登録情報に登録する。
図9Bは、顧客登録情報の第2の例を示す図である。例えば、顧客識別情報「c1」の顧客について第2口座が生成される場合、口座生成部310は、第2口座に関する情報を、顧客識別情報「c1」に関連付けて顧客登録情報に登録する。
図9Bの例では、第2口座の口座番号(第2口座番号)として「345678」という情報が、顧客識別情報「c1」のレコードに追加されている。また、設定部320は、第2口座に対応するパスワードを顧客登録情報に登録する。
図9Bの例では、第2口座に設定されたパスワード「6543」が顧客識別情報「c1」のレコードに追加されている。
【0070】
顧客登録情報は、例えば、基幹システム300が有する記憶装置に格納されるが、この例に限られない。顧客登録情報は、基幹システム300と通信可能に接続されるサーバ等が有していてもよい。
【0071】
口座管理部330は、口座を管理する。具体的には、口座管理部330は、各種の口座に関する操作を勘定系システム400に反映させる。例えば、口座管理部330は、第2口座が生成されたこと、及び、第2口座にパスワードが設定されたことを、勘定系システム400に反映させる。
【0072】
また、口座管理部330は、指示に応じて資金を異動させる。例えば、100万円の資金を、顧客の第1口座から、第2口座に異動させる指示が、制御部1200によって行われたとする。この場合、口座管理部330は、勘定系システム400に対して、顧客の第1口座の残高を100万円分引いた値に更新させる制御を行う。そして、口座管理部330は、勘定系システム400に対して、顧客の第2口座の残高を100万円分増加させた値に更新させる制御を行う。このように、口座管理手段は、指定額の資金を、第1口座から、口座生成部310によって生成された第2口座に異動させる。口座管理部330は、口座管理手段の一例である。
【0073】
さらに、口座管理部330は、ATMからの現金の払出要求に応じた制御を行う。例えば、顧客が自行ATM30を利用して、第2口座からの現金の払い出しを行うとする。この場合、自行ATM30は、第2口座に関する現金の払出要求を基幹システム300に行う。このとき、払出要求には、金額を示す情報が含まれる。口座管理部330は、勘定系システム400に対して、顧客の第2口座の残高を当該金額分引いた値に更新させる制御を行う。そして、口座管理部330は、自行ATM30に対して、当該金額分の現金を払い出す制御を行う。
【0074】
[取引支援システム1000の動作例]
次に、取引支援システム1000の動作の一例を説明する。本動作例においては、予約フェーズ、取引フェーズ、及び払出フェーズのそれぞれにおける取引支援システム1000の動作を、
図10乃至
図12を用いて説明する。なお、本動作例では、顧客の普通預金口座から100万円の現金を出金するための取引が行われるものとする。
【0075】
[予約フェーズ]
まず、予約フェーズにおける取引支援システム1000の動作を説明する。予約フェーズは、顧客が、取引を行うための職員との面談を予約する場面である。
図10は、予約フェーズにおける取引支援システム1000の動作の一例を説明するシーケンス図である。
【0076】
まず顧客端末10は、情報処理装置100にアクセスする(S101)。例えば、顧客は、金融機関のWebサイト等から面談を予約する。このとき、顧客端末10は、面談を予約するためのWebサイト等にアクセスすることにより、情報処理装置100にアクセスする。情報処理装置100の表示制御部120は、予約フォームを顧客端末10に表示させる(S102)。例えば、表示制御部120は、
図7に示すような予約フォームを顧客端末10に表示させる。なお、この例に限られず、表示制御部120は、さらに、面談の予約時間の入力を受け付ける予約フォームを表示させてもよい。
【0077】
顧客端末10では、予約フォームへの入力を受け付ける(S103)。取得部1100は、入力された情報を取得する。入力された情報の一例は、取引の目的、顧客の氏名、口座番号、電話番号、メールアドレス、及び面談の予約時間である。例えば顧客は、取引の目的が出金であること、自身の口座番号を含む個人情報、及び面談の予約時間を入力する。取得部1100は、顧客が入力した当該情報を取得する。
【0078】
そして、通知部1300は、予約内容を顧客及び職員に通知する(S104)。予約内容には、面談の予約時間及び面談を実施するためのURL等が含まれる。例えば、顧客端末10と職員端末20とから当該URLにアクセスすることにより、顧客端末10と職員端末20との間の通信が行われる。
【0079】
通知部1300は、例えば、予約内容を顧客端末10に表示させる。これに限らず、通知部1300は、顧客の電話番号にSMSで予約内容を通知してもよいし、顧客のメールアドレスを宛先としたメールにて予約内容を通知してもよい。また、通知部1300は、予約内容を職員端末20に通知する。
【0080】
なお、入力された情報及び予約内容を示す情報は、情報処理装置100が有する記憶装置、または、情報処理装置100及び職員端末20が通信可能に接続されるサーバ等に格納される。
【0081】
[取引フェーズ]
次に、取引フェーズにおける取引支援システム1000の動作を説明する。取引フェーズは、顧客と職員とがネットワークを介して取引を行う場面である。
図11は、取引フェーズにおける取引支援システム1000の動作の一例を説明するシーケンス図である。
【0082】
まず、顧客端末10は、情報処理装置100にアクセスする(S201)。例えば、顧客端末10は、顧客の操作により、面談の予約時間に、面談を実施するためのURLにアクセスすることにより情報処理装置100にアクセスする。また職員端末20も、情報処理装置100にアクセスする(S202)。例えば、職員端末20は、職員の操作により、面談の予約時間に、面談を実施するためのURLにアクセスすることにより情報処理装置100にアクセスする。そして、通信制御部110は、顧客端末10と職員端末20との間の通信を確立する(S203)。すなわち、通信制御部110は、顧客端末10と職員端末20との間の通話を実現する。
【0083】
そして、職員の操作により、職員端末20は、表示制御を要求する(S204)。情報処理装置100の表示制御部120は、職員端末20からの要求に応じて顧客端末10の表示を制御する(S205)。表示される内容としては、取引の内容に応じて顧客に確認させるべき情報、及び、顧客に各種の入力を促す入力フォーム等である。ここで、表示制御部120が、
図6に示すような、顧客が希望する出金額(すなわち指定額)を入力させる入力フォームを、顧客端末10に表示させたとする。このとき、顧客端末10は、入力フォームへの入力を受け付ける(S206)。例えば、顧客端末10は、指定額として100万円という金額の入力を受け付ける。顧客端末10は、入力された情報を情報処理装置100に送信する。
【0084】
取得部1100は、取引情報を取得する(S207)。具体的には、取得部1100は、顧客端末10から送信された指定額を示す情報を取引情報として取得する。また、このとき、取引情報には、さらに顧客識別情報及び顧客の口座番号が含まれてよい。
【0085】
そして、職員端末20において、取引内容に応じた資金の異動を業務システム200に要求する(S208)。この例では、職員の操作により、職員端末20が業務システム200に資金の異動の要求を行う。要求には、顧客の口座番号に示される口座(普通預金口座)から100万円を出金する旨が示される。このとき、要求として、職員端末20が取引情報を業務システム200に送信してよい。なお、この例に限られず、取得部1100が取引情報を取得したことに応じて、情報処理装置100から業務システム200に取引情報が送信されてもよい。
【0086】
業務システム200の制御部1200は、要求に応じて第1口座から第2口座に資金を異動させる指示を基幹システム300に行う(S209)。具体的には、制御部1200は、取引情報に基づいて、顧客の口座番号に示される口座から100万円を第2口座に異動させる指示を行う。
【0087】
基幹システム300の口座生成部310は、業務システム200から資金を異動させる指示を受け付けると、顧客に紐づく第2口座を生成する(S210)。より具体的には、口座生成部310は、第2口座の情報を、顧客識別情報と紐づけて顧客登録情報に登録する。また、設定部320は、第2口座にパスワードを設定する(S211)。例えば、設定部320は文字列情報を生成し、生成した文字列情報を第2口座のパスワードとして、顧客登録情報に登録する。
【0088】
そして、口座管理部330は勘定系システム400に口座に関する操作を反映させる(S212)。具体的には、口座管理部330は、第2口座が生成されたこと、及び、第2口座にパスワードが設定されたことを、勘定系システム400に反映させる。また、口座管理部330は、指示に応じて資金を異動させる。例えば、口座管理部330は、勘定系システム400に対して、顧客の第1口座(普通預金口座)の残高を100万円分引いた値に更新させ、顧客の第2口座の残高を100万円分増加させた値に更新させる制御を行う。資金の異動が完了すると、口座管理部330は、業務システム200に通知する。このとき、口座管理部330は、第2口座のパスワードを業務システム200に送信する。
【0089】
制御部1200は、資金の異動が完了したことを、職員端末20及び情報処理装置100に通知する(S213)。このとき制御部1200は、第2口座のパスワードを情報処理装置100に送信する。
【0090】
情報処理装置100の通知部1300は、第2口座のパスワードを顧客に通知する(S214)。具体的には、通知部1300は、パスワードにアクセス可能な情報を顧客端末10に表示させる。例えば、通知部1300は、
図8に示すようなパスワードにアクセス可能な二次元バーコードを顧客端末10に表示させる。
【0091】
[払出フェーズ]
次に、払出フェーズにおける取引支援システム1000の動作を説明する。払出フェーズは、ネットワークを介して行われた取引によって発生した資金を、顧客がATM等を利用して受け取る場面である。なお、本動作例では、顧客が自行ATM30を利用して、第2口座から現金を出金する例について説明する。
図12は、払出フェーズにおける取引支援システム1000の動作の一例を説明するシーケンス図である。
【0092】
まず、自行ATM30において、キャッシュカードが挿入される(S301)。通常、顧客は、第1口座に関するキャッシュカードを有する。当該キャッシュカードが挿入されることにより、自行ATM30に顧客の第1口座の口座番号が入力される。
【0093】
次に自行ATM30は、各種情報の入力を受け付ける(S302)。このとき顧客は、自行ATM30に、取引の対象とする口座の選択の入力を行ってよい。これにより、自行ATM30は、「第1口座」及び「第2口座」といった、顧客の目的とする取引の対象となる口座の入力を受け付ける。また、顧客の操作により、自行ATM30は、「預け入れ」、「出金」、及び「振り込み」等の顧客の目的とする取引が入力される。この例では、「出金」が入力される。また、顧客の操作により、自行ATM30に、取引される金額及びパスワード等が入力される。この例では、100万円という金額と、第2口座のパスワードと、が入力される。
【0094】
なお、S302の処理において、第1口座の暗証番号が入力されてもよい。すなわち、S301の処理においてキャッシュカードが挿入された後に、自行ATM30は第1口座の暗証番号の入力を受け付けてよい。ここで、正しい暗証番号が入力されなかった場合、自行ATM30はS301の処理から処理をやり直してよい。正しい暗証番号が入力された場合であって、第2口座が存在する場合に、自行ATM30は、顧客の目的とする取引の対象が、「第1口座」であるか「第2口座」であるかの入力を顧客から受け付けてよい。そして、「第2口座」が選択された場合(すなわち、顧客が第2口座を対象とする取引を所望する場合)、自行ATM30は、上述に示したような、顧客の目的とする取引の情報、取引される金額の情報、及び、第2口座に関するパスワードの入力を受け付けてよい。
【0095】
S302の処理の後、自行ATM30は、基幹システム300に対して、現金の払出要求を行う(S303)。このとき、自行ATM30は、入力された各種情報(取引の目的、取引される金額、及びパスワード)を基幹システム300に送信する。
【0096】
基幹システム300の口座管理部330は、送信されたパスワードと、顧客登録情報に登録されるパスワードと、を比較することで、正しいパスワードが入力されたかどうかの確認を行う。正しいパスワードが入力されなかった場合(S304の「No」)、その旨を自行ATM30に通知する。そして、自行ATM30は、取引が不成立であることを表示する(S305)。例えば、正しいパスワードが入力されなかったことを、自行ATM30のディスプレイに表示する。
【0097】
また正しいパスワードが入力された場合(S304の「Yes」)、口座管理部330は、取引の内容を勘定系システム400に反映させる(S306)。具体的には、口座管理部330は、勘定系システム400に対して、顧客の第2口座の残高を100万円分引いた値に更新させる制御を行う。そして、口座管理部330は、自行ATM30に対して、払出指示を行う(S307)。
【0098】
[取引支援システム1000による効果]
このように、第2の実施形態の取引支援システム1000は、金融機関の職員と顧客とがネットワークを介して金融に関する取引を行うことが可能なシステムの少なくとも一部を担う。そして、取引支援システム1000は、取引において指定された金額である指定額の情報を含む取引情報を取得し、取引情報に示される指定額の資金を、顧客の第1口座から、第2口座に異動させるよう制御し、第2口座からの現金の払い出しに要するパスワードを顧客に通知する。
【0099】
これにより、取引支援システム1000は、取引を行う際に通知したパスワードで顧客に現金の払い出しを行わせることができるので、取引を申し込んだ顧客と、現金を受け取る顧客と、の同一性を担保することができる。さらに、第2口座の資金は、取引で発生した資金である。すなわち、取引支援システム1000は、顧客に現金が払い出される際に、その現金が、ネットワークを介して行われた取引で発生した資金であることをより確実に顧客に認識させることができる。すなわち、取引支援システム1000は、金融に関する取引がネットワークを介して行われる場合に、取引で発生した資金を適切に顧客に払い出すことを支援することができる。
【0100】
また、第2の実施形態の取引支援システム1000は、第2口座が生成されたことに応じて文字列情報を生成し、生成された文字列情報を第2口座のパスワードとして設定してよい。これにより、第2口座に設定されるパスワードは新たに生成されるパスワードとなるので、取引支援システム1000は、顧客によるパスワードの使いまわしを抑制することができる。
【0101】
また、第2の実施形態の取引支援システム1000は、パスワードを顧客に通知する際に、パスワードを変換した情報であって、パスワードにアクセス可能な情報を、顧客が使用する顧客端末10に表示させてよい。これにより、顧客端末10には、パスワードそのものを示す情報が表示されないので、取引支援システム1000は、顧客端末10を他者に覗き見られることによるパスワードの漏洩を抑制することができる。
【0102】
また、第2の実施形態の取引支援システム1000は、顧客端末10と職員端末20とを接続する通信を制御し、指定額の入力を受け付ける入力フォームを、職員端末20からの要求に応じて顧客端末10に表示させてよい。このように、取引支援システム1000は、必要な手続き等を職員側が進めることができるので、取引が成立するまでのオペレーションを、顧客が行う必要がなくなる。
【0103】
[変形例1]
業務システム200と基幹システム300とは、一体のシステムとして扱ってもよい。すなわち、制御部1200、口座生成部310、設定部320、及び口座管理部330の処理が一体のシステムで行われてよい。
【0104】
[変形例2]
第2の実施形態では、設定部320が生成した文字列情報を第2口座のパスワードとして設定する例を説明したが、パスワードの設定方法はこの例に限られない。例えば、顧客端末10において顧客により入力された文字列情報を、第2口座のパスワードとして設定してもよい。
【0105】
具体的には、
図11のS205の処理において、表示制御部120が、指定額だけでなく、パスワードとなる文字列情報を入力させる入力フォームを、顧客端末10に表示させる。これにより、取得部1100は、S207の処理において、指定額と文字列情報とを、取引情報として取得する。制御部1200は、S209の処理において、文字列情報も基幹システム300に送信する。そして、設定部320は、S211の処理において、当該入力された文字列情報を第2口座のパスワードとして設定する。
【0106】
このように、変形例2の取引支援システム1000は、顧客端末10において入力された文字列情報を取得し、第1口座から第2口座に異動させる指示を行う際に、文字列情報を送信する。そして、取引支援システム1000は、送信された文字列情報を、第2口座のパスワードとして設定する。
【0107】
[変形例3]
第2の実施形態では、顧客と面談を行った職員によって資金の異動の要求が行われる例について説明したが、当該要求はここで説明された例に限られない。
【0108】
図13は、変形例3の取引支援システム1000を含む構成の一例を模式的に示す図である。
図13の例では、情報処理装置100及び職員端末20と通信可能な職員端末21が存在する。職員端末21は、業務システム200と通信可能に接続される。この例において、職員端末20は、職員Aが利用する。職員Aは、例えば、顧客と面談を行うオペレータである。職員端末21は、職員Bが利用する。職員Bは、例えば、システムに各種入力を行う事務担当の職員である。
【0109】
この場合、例えば、
図11のS207の処理の後、取得部1100は取引情報を職員端末21に送る。また、職員端末21において、S208の処理が行われる。そして、職員端末21による指示において、S213の処理が行われる。
【0110】
[変形例4]
第2の実施形態では、予約フェーズにて、予約フォームに口座番号等を入力させることで顧客の個人情報を取得する例について説明した。個人情報の取得方法はこの例に限られない。
【0111】
例えば、
図10のS101の処理において、顧客は、顧客端末10から金融機関のWebサイト等にログインを行う。この場合、顧客の氏名、口座番号、電話番号、及びメールアドレス等の個人情報は、予め登録されている。そのため、S103の処理において、顧客は取引の目的や面談の予約時間等を入力するのみでよい。そして取得部1100は、入力された情報と、ログイン情報に紐づく顧客の個人情報と、をS104の処理において取得する。
【0112】
また、この例に限られず、取引支援システム1000は、例えば、取引フェーズにて個人情報を取得してよい。この場合、
図11のS205の処理において、表示制御部120が、顧客の氏名、口座番号、電話番号、及びメールアドレス等の個人情報を入力させる入力フォームを、顧客端末10に表示させる。そして、S206の処理において個人情報が入力される。これにより、S207の処理において、取得部1100が、取引情報に加え、個人情報も取得する。
【0113】
[変形例5]
第2の実施形態では、予約フェーズにおいて、面談を実施するためのURLが顧客に通知される。顧客は、当該URLを利用することで職員と面談を行う。このように、取引支援システム1000は、顧客に当該URLからアクセスさせることをもって、ネットワークを介した取引を開始させる際の本人確認とすることができる。
【0114】
一方で、別の形態で顧客の本人確認を行ってもよい。
図14は、変形例5の取引支援システム1000の構成の一例を示すブロック図である。
図14の例では、情報処理装置100は、認証部130をさらに備える。
【0115】
認証部130は、顧客を認証する機能を有する。認証部130は、認証手段の一例である。具体的には、取引フェーズにおいて、取得部1100が顧客端末10から顧客の生体情報を取得する。生体情報は、例えば、顧客の顔、指紋、虹彩、及び静脈等の特徴を示す情報である。認証部130は、取得された生体情報に基づいて顧客の本人確認を行う。このとき、情報処理装置100は、顧客識別情報と顧客の生体情報とが対応付けられたデータベースを有する。認証部130は、取得された生体情報と、データベースに登録された生体情報と、を照合する。照合が合致した場合、認証部130は、取引中の顧客が、面談を予約した顧客と同一人物である(正しい顧客である)と判定する。すなわち、認証部130は顧客を認証する。
【0116】
図11の例に基づいて、顧客を認証する処理の動作例を説明する。本動作例では、生体情報として顔の特徴を示す情報を用いる例を説明する。
【0117】
図11のS201の処理の後に、表示制御部120が顧客端末10に生体情報の入力を促す表示を行う。例えば、表示制御部120は、顧客端末10に「カメラに顔を向けてください」という表示を行う。そして、顧客端末10において顧客の顔画像が撮影されると、取得部1100は、顧客端末10から当該撮影画像を取得する。そして、認証部130は、顧客識別情報と顧客の顔画像とが対応付けられたデータベースに登録された顔画像と、取得部1100によって取得された顔画像との照合を行う。照合が合致した場合、認証部130は、顧客を認証する。その後S203以降の処理が行われる。
【0118】
本動作例では、生体情報として顔の特徴示す情報以外の情報を用いる場合、顧客端末10は、当該情報を取り込むことが可能な機器を有するものとする。
【0119】
このように、変形例5の取引支援システム1000は、顧客端末10から顧客の生体情報を取得し、取得された生体情報と、データベースに登録された生体情報と、に基づいて、顧客を認証してよい。これにより、取引支援システム1000は、より確実に顧客の本人確認を行うことができる。
【0120】
なお、取引支援システム1000は、生体情報に代えて、第1口座の暗証番号を利用して顧客の認証を行ってもよい。
【0121】
[変形例6]
顧客端末10は、顧客が所有する機器でなくともよい。顧客端末10は、金融機関の店舗に設置されてよい。この場合、例えば、顧客端末10は、金融機関の店舗内に仕切られた専用のブースに設置されるものであってよい。
【0122】
[変形例7]
第2の実施形態では、払出フェーズについて、顧客が自行ATM30を利用する例を主に説明したが、他行ATM40を利用して現金を払い出すことも可能である。
【0123】
例えば、
図12のS301、S302、S303、及びS305の処理を他行ATM40が行い、S304、S306、及びS307の処理を勘定系システム400が行ってよい。
【0124】
また、例えば、
図12のS301、S302、S303、及びS305の処理を他行ATM40が行い、S304、S306、及びS307の処理を、他行ATM40と通信可能に接続されるサーバ等(図示せず)が行ってよい。当該サーバ等は、基幹システム300または勘定系システム400から、顧客の第2口座に関する情報を取得してよい。
【0125】
[変形例8]
上述のように、取引支援システム1000は、取引で発生した資金を、第2口座で扱う。これにより、取引支援システム1000は、第1口座の取り扱いに対するサービスと、第2口座の取り扱いに対するサービスと、を異なるものとすることができる、という効果も奏する。
【0126】
サービスの一例は、払い出し上限額の設定である。ATMを用いた普通預金口座からの現金の出金に対して、払い出し上限額が設定されることがある。例えば、ATMを用いる場合、1日30万円以内に払い出しが制限されるとする。この場合、顧客が、100万円の現金を出金したいときは、顧客は、ATMを数日にわけて複数回利用するか、金融機関の窓口で出金を申し込む必要がある。
【0127】
これに対して、取引支援システム1000は、取引で発生した資金を第1口座ではない第2口座で扱う。そのため、取引支援システム1000は、第1口座からの現金の払い出しには払い出し上限額を設定しつつ、第2口座からの現金の払い出しには、払い出し上限額を変更する、といった運用が可能となる。
【0128】
具体的には、口座管理部330が、第2口座からの現金の払い出しに対する払い出し上限額を第1口座からの現金の払い出しに要する払い出し上限額より高く設定する。このとき、口座管理部330は、第2口座からの現金の払い出しに対する払い出し上限額を設定しないようにしてもよい。
【0129】
また、サービスの一例は、手数料の設定である。ATMを用いて普通預金口座から現金を出金する際に、一定の手数料を必要とすることがある。このとき、顧客が普通預金口座から、上述の指定額と同一の金額をATMから出金しようとすると、顧客は、手数料を払う必要がある。
【0130】
これに対して、取引支援システム1000は、取引で発生した資金を第1口座ではない第2口座で扱う。そのため、取引支援システム1000は、第1口座からの現金の払い出しに要する手数料と、第2口座からの現金の払い出しに要する手数料と、を異ならせる、という運用が可能となる。
【0131】
具体的には、口座管理部330が、第2口座からの現金の払い出しに要する手数料を、第1口座からの現金の払い出しに要する手数料と、を異なるように設定する。このとき、口座管理部330は、第2口座の出金に要する手数料を0円としてもよい。
【0132】
このように、口座管理部330が、第1口座の取り扱いに対するサービスと、第2口座の取り扱いに対するサービスと、を異なる設定にしてよい。
【0133】
<取引支援システムのハードウェアの構成例>
上述した第1、及び第2の実施形態の取引支援システムを構成するハードウェアについて説明する。
図15は、各実施形態における取引支援システムを構成するコンピュータ装置のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。コンピュータ装置90において、各実施形態及び各変形例で説明した、取引支援システム及び取引支援方法が実現される。例えば、各実施形態及び各変形例で説明した情報処理装置、業務システム、及び基幹システム等のそれぞれが、
図15に示すハードウェア構成を有していてよい。
【0134】
図15に示すように、コンピュータ装置90は、プロセッサ91、RAM(Random Access Memory)92、ROM(Read Only Memory)93、記憶装置94、入出力インタフェース95、バス96、及びドライブ装置97を備える。なお、取引支援システムは、複数の電気回路によって実現されてもよい。
【0135】
記憶装置94は、プログラム(コンピュータプログラム)98を格納する。プロセッサ91は、RAM92を用いて本取引支援システムのプログラム98を実行する。具体的には、例えば、プログラム98は、
図3、
図10、
図11、及び
図12に示す処理をコンピュータに実行させるプログラムを含む。プロセッサ91が、プログラム98を実行することに応じて、本取引支援システムの各構成の機能が実現される。プログラム98は、ROM93に記憶されていてもよい。また、プログラム98は、記憶媒体80に記録され、ドライブ装置97を用いて読み出されてもよいし、図示しない外部装置から図示しないネットワークを介してコンピュータ装置90に送信されてもよい。
【0136】
入出力インタフェース95は、周辺機器(キーボード、マウス、表示装置など)99とデータをやり取りする。入出力インタフェース95は、データを取得または出力する手段として機能する。バス96は、各構成を接続する。
【0137】
なお、取引支援システムの実現方法には様々な変形例がある。例えば、取引支援システムに含まれる各構成は、それぞれ専用の装置として実現することができる。また、取引支援システムは、それぞれ複数の装置の組み合わせに基づいて実現することができる。
【0138】
各実施形態の機能における各構成を実現するためのプログラムを記憶媒体に記録させ、該記憶媒体に記録されたプログラムをコードとして読み出し、コンピュータにおいて実行する処理方法も各実施形態の範疇に含まれる。すなわち、コンピュータ読取可能な記憶媒体も各実施形態の範囲に含まれる。また、上述のプログラムが記録された記憶媒体、及びそのプログラム自体も各実施形態に含まれる。
【0139】
該記憶媒体は、例えばフロッピー(登録商標)ディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD(Compact Disc)-ROM、磁気テープ、不揮発性メモリカード、またはROMであるが、この例に限られない。また該記憶媒体に記録されたプログラムは、単体で処理を実行しているプログラムに限らず、他のソフトウェア、拡張ボードの機能と共同して、OS(Operating System)上で動作して処理を実行するプログラムも各実施形態の範疇に含まれる。
【0140】
以上、実施形態を参照して本願発明を説明したが、本願発明は上記実施形態に限定されるものではない。本願発明の構成や詳細には、本願発明のスコープ内で当業者が理解しうる様々な変更をすることができる。
【0141】
また、上記実施形態及び変形例は、適宜組み合わせることが可能である。
【符号の説明】
【0142】
10 顧客端末
20、21 職員端末
30 自行ATM
40 他行ATM
100 情報処理装置
110 通信制御部
120 表示制御部
130 認証部
200 業務システム
300 基幹システム
310 口座生成部
320 設定部
330 口座管理部
400 勘定系システム
1000 取引支援システム
1100 取得部
1200 制御部
1300 通知部