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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024080002
(43)【公開日】2024-06-13
(54)【発明の名称】エンジン
(51)【国際特許分類】
   F02B 77/00 20060101AFI20240606BHJP
   F01M 1/06 20060101ALI20240606BHJP
   F01M 11/12 20060101ALI20240606BHJP
   F01M 13/00 20060101ALI20240606BHJP
   F16C 3/14 20060101ALI20240606BHJP
【FI】
F02B77/00 L
F01M1/06 D
F01M11/12 A
F01M13/00 L
F16C3/14
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022192801
(22)【出願日】2022-12-01
(71)【出願人】
【識別番号】000000125
【氏名又は名称】井関農機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100092794
【弁理士】
【氏名又は名称】松田 正道
(72)【発明者】
【氏名】金野 晃大
(72)【発明者】
【氏名】森本 宏
(72)【発明者】
【氏名】服部 英範
(72)【発明者】
【氏名】坪田 健一
(72)【発明者】
【氏名】矢口 勝己
(72)【発明者】
【氏名】糸永 薫
(72)【発明者】
【氏名】齋藤 幹大
【テーマコード(参考)】
3G015
3G313
3J033
【Fターム(参考)】
3G015BD10
3G015BD23
3G015BE02
3G015BL02
3G015CA01
3G015CA05
3G015DA02
3G015DA04
3G015EA25
3G015EA37
3G015FC11
3G313AB05
3G313BB14
3G313BC05
3G313BD01
3G313BD61
3G313FA01
3J033AA02
3J033AA04
3J033BA12
3J033BA13
3J033DA04
(57)【要約】
【課題】従来、バランサ(二次振動制振装置)を設けたエンジンがある。然しながら、エンジンのシリンダブロックの側部にバランサを設けていたので、コンパクトな構成ではなかった。そこで、二次振動制振装置の配置を改良してコンパクトなエンジンを提供する。
【解決手段】シリンダブロック11下側にオイルパン3を設けたエンジンにおいて、シリンダブロック11下側でオイルパン3内部にクランクシャフトから発生する振動を低減する二次振動制振装置12を配置する。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
シリンダブロック(11)下側にオイルパン(3)を設けたエンジンにおいて、シリンダブロック(11)下側でオイルパン(3)内部にクランクシャフト(16)から発生する振動を低減する二次振動制振装置(12)を配置したことを特徴とするエンジン。
【請求項2】
オイルポンプから加圧されたオイルが流れるシリンダブロック(11)内のメインオイルギャラリ(14)から二次振動制振装置(12)にオイルを供給するバランサ用オイルギャラリ(15)をシリンダブロック(11)内に設けたことを特徴とする請求項1に記載のエンジン。
【請求項3】
二次振動制振装置(12)の中心を気筒(13c)の下側に配置し、クランクシャフト(16)のクランクピン(17)とジャーナル(16a)の間に二次振動制振装置(12)を駆動するギヤ(18a,18b)を配置したことを特徴とする請求項1に記載のエンジン。
【請求項4】
二次振動制振装置(12)とオイルパン(3)壁面の間にオイルレベルゲージが通るレベルゲージガイド(19)を設けたことを特徴とする請求項1に記載のエンジン。
【請求項5】
シリンダブロック(11)内からブローバイガスを取り出して処理するブローバイフィルター(20)をDPF(21)の近くに配置したことを特徴とする請求項1~請求項4の何れか1項に記載のエンジン。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、トラクタやコンバインや運搬車両や土木作業機等の走行車両に搭載するエンジンに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、バランサ(二次振動制振装置)を設けたエンジンがある(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2019-148253号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
然しながら、エンジンのシリンダブロックの側部にバランサを設けていたので、コンパクトな構成ではなかった。
【0005】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、二次振動制振装置の配置を改良してコンパクトなエンジンを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1記載の発明は、シリンダブロック11下側にオイルパン3を設けたエンジンにおいて、シリンダブロック11下側でオイルパン3内部にクランクシャフト16から発生する振動を低減する二次振動制振装置12を配置したエンジンである。
【0007】
請求項1記載の発明によれば、シリンダブロック11下側でオイルパン3内部にクランクシャフト16から発生する振動を低減する二次振動制振装置12を配置したので、コンパクトなエンジンを提供することができる。
【0008】
請求項2記載の発明は、オイルポンプから加圧されたオイルが流れるシリンダブロック11内のメインオイルギャラリ14から二次振動制振装置12にオイルを供給するバランサ用オイルギャラリ15をシリンダブロック11内に設けた請求項1に記載のエンジンである。
【0009】
請求項2記載の発明によれば、オイルポンプから加圧されたオイルが流れるシリンダブロック11内のメインオイルギャラリ14から二次振動制振装置12にオイルを供給するバランサ用オイルギャラリ15をシリンダブロック11内に設けたので、簡潔な構成で二次振動制振装置12にオイルを供給することができる。
【0010】
請求項3記載の発明は、二次振動制振装置12の中心を気筒13cの下側に配置し、クランクシャフト16のクランクピン17とジャーナル16aの間に二次振動制振装置12を駆動するギヤ18a,18bを配置した請求項1に記載のエンジンである。
【0011】
請求項3記載の発明によれば、二次振動制振装置12の中心を気筒13cの下側に配置し、クランクシャフト16のクランクピン17とジャーナル16aの間に二次振動制振装置12を駆動するギヤ18a,18bを配置したので、二次振動制振装置12をシリンダブロック11下側にコンパクトに配置できる。
【0012】
また、二次振動制振装置12をオイルパン3内部に配置した構成であるが、二次振動制振装置12をシリンダブロック11下側にコンパクトに配置できるので、潤滑油量を確保することができる。
【0013】
請求項4記載の発明は、二次振動制振装置12とオイルパン3壁面の間にオイルレベルゲージが通るレベルゲージガイド19を設けた請求項1に記載のエンジンである。
【0014】
請求項4記載の発明によれば、二次振動制振装置12とオイルパン3壁面の間にオイルレベルゲージが通るレベルゲージガイド19を設けたので、二次振動制振装置12とオイルレベルゲージが干渉せず、オイルレベルゲージの配置の自由度が増す。
【0015】
請求項5記載の発明は、シリンダブロック11内からブローバイガスを取り出して処理するブローバイフィルター20をDPF21の近くに配置した請求項1~請求項4の何れか1項に記載のエンジンである。
【0016】
請求項5記載の発明によれば、シリンダブロック11内からブローバイガスを取り出して処理するブローバイフィルター20をDPF21の近くに配置したので、外気が低温時にDPF21からの被熱にてブローバイフィルター20内の結露の発生を抑制し、また凍結した結露水の解凍を促進することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】本発明の実施形態にかかるエンジンの斜視図である。
図2】同エンジンの要部の側断面図である。
図3】同要部の概略側断面図である。
図4】同要部の作用説明用の側面図である。
図5】同要部の背断面図である。
図6】同要部の斜視図である。
図7】本発明の他の実施形態を示す要部の斜視図である。
図8】本発明の他の実施形態を示す作用説明用のDPFの拡大平面図である。
図9】本発明の他の実施形態を示す要部の側断面図である。
図10】本発明の他の実施形態を示す要部の正断面図である。
図11】本発明の他の実施形態を示す要部の斜視図である。
図12】DPFの支持構成を示す斜視図である。
図13】DPFの支持構成を示す斜視図である。
図14】エンジンフードの支持構成を示す斜視図である。
図15】SCR尿素噴霧ノズルとエア噴射ノズルの作用説明図である。
図16】エンジン始動フロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、添付図面を参照して本願のエンジンの実施形態である作業車両に搭載される4気筒ディーゼルエンジン1(以下、エンジン1という)を詳細に説明する。なお、以下に示す実施形態によりこの発明が限定されるものではない。
【0019】
図1に示すように、エンジン1は多気筒形態で、エンジンボデー2の上部にはシリンダヘッド11aやシリンダヘッドカバー11dを装備し、下部にはオイルパン3を装備し、前部にはギヤケース4及びラジエータファン5を装備し、後部にはフライホイル6を装備する。
【0020】
ラジエータファン5は、クランクシャフト16一端側のファン駆動軸7に装着された駆動プーリ8aとゼネレータ10を駆動するカウンタプーリ8bとラジエータファン5の回転軸5aに装着された従動プーリ8cに巻回されたファンベルト8dよりなるベルト伝動機構8にて駆動される。
【0021】
図2及び図3に示すように、シリンダブロック11下側でオイルパン3内部にクランクシャフト16から発生する振動を低減する二次振動制振装置12を配置している。
【0022】
二次振動制振装置12は、その中心がシリンダブロック11内に一列に配置した第1気筒(第1ピストン)13a,第2気筒(第2ピストン)13b,第3気筒(第3ピストン)13c,第4気筒(第4ピストン)13dのうちの第3気筒(第3ピストン)13cの下側に配置している。
【0023】
従って、二次振動制振装置12をコンパクトにシリンダブロック11下側に配置できる。
【0024】
また、二次振動制振装置12をオイルパン3内部に配置した構成であるが、二次振動制振装置12がコンパクトになった結果、潤滑油量を確保することができる。
【0025】
なお、二次振動制振装置12の制振効果は、エンジン起振力の約50%にしている。
【0026】
オイルポンプから加圧されたオイルが流れるシリンダブロック11内のメインオイルギャラリ14からシリンダブロック11内にバランサ用オイルギャラリ15を設け、二次振動制振装置12にオイルを供給する。
【0027】
従って、簡潔な構成で二次振動制振装置12にオイルを供給できる。
【0028】
図4に示すように、クランクシャフト16の第4気筒13dのクランクピン17と第4気筒13d外側のジャーナル16aの間に二次振動制振装置12を駆動するクランクシャフト16に固定の駆動ギヤ18aと二次振動制振装置12の従動ギヤ18bを配置している。
【0029】
図5に示すように、二次振動制振装置12とオイルパン3壁面の間にオイルレベルゲージが通るようにレベルゲージガイド19を設ける。
【0030】
従って、二次振動制振装置12とオイルレベルゲージが干渉しないので、オイルレベルゲージの配置の自由度が増す。
【0031】
図6に示すように、シリンダブロック11内部からパイプ20aにてブローバイガスを取り出し、ブローバイガス中のオイルを分離し、分離したオイルをシリンダブロック11内にパイプ20bにて戻し、ガスは吸気に戻す機能を有するブローバイフィルター(CCV)20を装備する。
【0032】
ブローバイフィルター20は、排気系部品で高温になる部位(排気マニホールド、ターボチャージャ、マフラー、DPF21、テールパイプなど)の近くに配置し、結露の発生を抑制し、また凍結した結露水の解凍を促進する。
【0033】
そして、ブローバイフィルター20は、ラジエータファン5の風が直接当たらないようにブローバイフィルター20の風上側に防風板22が設けられている。
【0034】
厳寒時においてエンジン始動直後はサーモスタットの作用により、ラジエータに冷却水が循環しない。そのためラジエータを通過したラジエータファン5の冷却風によってブローバイフィルター20がより一層冷やされてブローバイフィルター20内部の結露水が凍結するような事態を抑制できる。
【0035】
図7に示すように、DPF21やマフラーなどの排ガス処理装置によって熱せられたラジエータファン5の冷却風がブローバイフィルター20周辺に回り込むように導風板23を設ける。
【0036】
厳寒時においてエンジン始動直後はサーモスタットの作用により、ラジエータに冷却水が循環しないためラジエータを通過した冷却風は低温であるが、DPF21やマフラーは排気熱により比較的早期に昇温するので、DPF21やマフラーに当たったラジエータファン5の冷却風をブローバイフィルター20周辺に滞留させることで、ブローバイフィルター20内部に溜った結露水の凍結抑制、または凍結した結露水の解凍促進に作用させることができる。
【0037】
また、ブローバイフィルター20をシリンダブロック11側面に配置して設けても良い。
【0038】
従って、ブローバイフィルター20をシリンダブロック11側面に配置したので、ラジエータファン5の風に影響されることが無くなり、低温時には冷却水(LLC)からの被熱にて凍結の可能性が低下する。
【0039】
なお、冷却水にて満たされた部屋内にオイルクーラとブローバイフィルター20を設ける。
【0040】
また、ブローバイフィルター20をエンジン1上部に配置しても良い。
【0041】
ブローバイフィルター20をエンジン1上部に配置することで、エンジンオイルの戻りを簡素化し、凍結を防止できる。
【0042】
また、ブローバイフィルター20はDPF21後方に配置しても良い。
【0043】
ブローバイフィルター20をDPF21後方に配置することで、ラジエータファン5の風に影響されることが無くなり、低温時にはDPF21からの被熱にて凍結の可能性が低下する。
【0044】
なお、ブローバイフィルター20は、DPF21のフランジに固定する。
【0045】
図8に示すように、DPF21の排気出口パイプ(排気管)21aの中間部を2重管21bとし、シリンダブロック11内部からブローバイガスを取り出してブローバイフィルター20に導入するパイプ20aの途中が該2重管21bを経由する構成とする。
【0046】
従って、厳寒時においてエンジン始動直後はサーモスタットの作用により、ラジエータに冷却水が循環しないためラジエータを通過した冷却風は低温である。そのためエンジンルーム内はエンジン1が暖気されるまで間、低温の冷却風が流れるためブローバイフィルター20も冷やされ、ブローバイフィルター20内部の凍結が起こりやすい。一方排ガス自体はエンジン1が暖気されていなくても高温状態になるため排気管21aでブローバイガスを加熱することでブローバイガス中の水蒸気が結露することを抑制し、かつ保管中にブローバイフィルター20内部で凍結した結露水の解凍を促進することができる。
【0047】
ブローバイフィルター20の他の実施形態として、図9図11に示すように、ユニットタイプのブローバイフィルター20は、凍結防止をはかる為、シリンダヘッドカバー11dにその下部がシリンダヘッドカバー11d内に嵌まり込んだ状態で取り付けられている。シリンダブロック11からブローバイフィルター20へのパイプ20aが不要となり、更に、分離オイルをシリンダヘッドカバー11d内に戻すことによりパイプ20bが不要となる。
【0048】
即ち、シリンダヘッドカバー11d内のブローバイフィルター20下部に直接飛沫油がかからないように飛沫油カバー11eを設け、該飛沫油カバー11e下端部に開口11fを設けてブローバイフィルター20へのブローバイガスの導入及び分離オイルをシリンダヘッドカバー11d内に戻す経路11gとする。
【0049】
なお、開口11fには、メッシュ11h(ステンレス製の細線をメリヤス編みしたもの)を設ける。
【0050】
また、極寒冷状態で運転するエンジン1において、ブローバイフィルター20経路内で凍結により管路が閉塞することがある。管路閉塞によりエンジン1内圧が上昇し、シール類が圧力で外れたり、最悪の場合、エンジンオイルの逆流によりオーバーラン発生の危険が伴う。そこで、シリンダヘッドカバー11dの給油口のキャップをリリーフバルブ兼用の物とし、凍結によりエンジン内圧が上昇した場合、リリーフバルブで圧力を逃がし、内圧上昇を防ぐ。
【0051】
従って、断熱材と合わせて、リリーフバルブ設置で安全性を高めることができ、既存のシリンダヘッドカバー11dをそのまま利用できる。
【0052】
また、シリンダブロック11の給油口のキャップをリリーフバルブ兼用の物とし、凍結によりエンジン1内圧が上昇した場合、リリーフバルブで圧力を逃がし、内圧上昇を防ぐ構成としても良い。
【0053】
従って、断熱材と合わせて、リリーフバルブ設置で安全性を高めることができ、既存のシリンダブロック11の給油口をそのまま利用できる。
【0054】
また、エンジン1に内圧センサーを取り付け、内圧上昇時には警告表示し、エンジン1の回転をアイドル回転に抑え、内圧上昇を防いでも良い。
【0055】
図12及び図13に示すように、DPF21を支えるベースブラケット30は、シリンダヘッド11aの排気マニホールド取付け面11bとシリンダヘッド11aの上面11cの2面に固定されている。
【0056】
即ち、ベースブラケット30は、インジェクタ、シリンダヘッドカバー11dを跨ぐ形状で、一端側がシリンダヘッド11aの上面11cとパイプ状のスペーサ31を介しロングボルト32で固定されている。
【0057】
そして、シリンダヘッド11aの排気マニホールド取付け面11bには、排気ポート間でシリンダヘッド11aの上面11cに近い位置で排気マニホールドやターボチャージャと組立工具が干渉しない位置にネジ加工がされており、ベースブラケット30の他端側が直接シリンダヘッド11aの排気マニホールド取付け面11bに固定されている。
【0058】
従って、DPF21を固定するベースブラケット30がエンジン1の外寸を超えることなく、かつインジェクタ、ワイヤハーネスに対する遮熱板として機能する。
【0059】
そして、シリンダヘッド11a後面に取り付けられた支持ブラケット33とベースブラケット30をボルト34で連結している。
【0060】
従って、コンパクトかつ簡易な構成でDPF21の支持剛性を向上させることができる。
【0061】
そして、支持ブラケット33の上端部にエンジン1を吊り上げるための穴35を設けている。
【0062】
従って、コンパクトかつ簡易な構成でDPF21の支持とエンジン1を吊り上げる機能を提供することができる。
【0063】
図14に示すように、支持ブラケット33の上端部にフードブラケット36を連結し、エンジンフード37の回動支点としている。
【0064】
従って、コンパクトかつ簡易な構成でDPF21の支持とエンジンフード37の支持機能を提供することができる。
【0065】
図15に示すように、SCR尿素噴霧ノズル40の対面にエアを噴出するエア噴射ノズル41を設け、尿素無噴霧時にSCR尿素噴霧ノズル40の先端にエアを吹き付けることでSCR尿素噴霧ノズル40先端に形成されやすい尿素の結晶を吹き飛ばし、SCR尿素噴霧ノズル40の詰り及び異常噴霧を低減することができる。
【0066】
図16のフロー図に基づいて、渦流室式ディーゼルエンジン1の始動制御について説明する。
【0067】
セルモータでエンジン1を始動する際に、一定時間(数秒)燃料をストップする。なお、一定時間(数秒)燃料を供給し、一旦供給を停止した後、供給を再開しても良い。この時点で初爆はない(エンジン1は始動しない)。
【0068】
一定時間中にスターターの作動によりシリンダ内部が暖められる。
【0069】
シリンダ内部が暖められたところで燃料噴射を開始する。
【0070】
なお、燃料噴射を停止する手段にはエンジン燃料供給を遮断するストップソレノイドを用いる。
従って、エンジン始動性の改善及びエンジン始動直後白煙・臭気抑制が図れる。
【0071】
<その他の実施形態>
【0072】
(1)3気筒エンジン1に排ガス後処理装置(DPF)21を搭載する場合、エンジンクランク軸と排ガス後処理装置(DPF)21長手方向を直交配置とし、且つ、排ガス後処理装置(DPF)21中心軸が中央の第2気筒の真上になるように配置する。
【0073】
振動が少ない場所に排ガス後処理装置(DPF)21を配置することにより、振動による排ガス後処理装置(DPF)21の破損・劣化を防ぐことができる。
【符号の説明】
【0074】
3 オイルパン
11 シリンダブロック
12 二次振動制振装置
13c 気筒(第3気筒)
14 メインオイルギャラリ
15 バランサ用オイルギャラリ
16 クランクシャフト
16a ジャーナル
17 クランクピン
18a ギヤ(駆動ギヤ)
18b ギヤ(従動ギヤ)
19 レベルゲージガイド
20 ブローバイフィルター
21 DPF
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16