(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024080121
(43)【公開日】2024-06-13
(54)【発明の名称】手指消毒促進システム
(51)【国際特許分類】
A61L 2/18 20060101AFI20240606BHJP
A63F 7/02 20060101ALI20240606BHJP
【FI】
A61L2/18
A63F7/02 301D
【審査請求】有
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022193034
(22)【出願日】2022-12-01
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2023-03-31
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り (1)開催日 令和3年12月4日 競技会名、開催場所 第18回全国高等専門学校デザインコンペティション、独立行政法人国立高等専門学校機構呉工業高等専門学校 (2)ウェブサイトの掲載日 令和3年12月21日 ウェブサイトのアドレス https://kosen-guide.jp/topics/designcompetition2021.html (3)ウェブサイトの掲載日 令和4年1月25日 ウェブサイトのアドレス https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000125.000075419.html (4)発行日 令和4年8月 刊行物 デザコン2021呉Official book第18回全国高等専門学校デザインコンペティション(112頁) 一般社団法人全国高等専門学校連合会編 株式会社建築資料研究社出版 (5)展示日 令和4年8月27日 展示場所 スリーエム仙台市科学館 (6)展示日 令和4年11月13日 展示会名、開催場所 Mix名取フェスタ~健康タウンプロジェクト~、名取市増田公民館
(71)【出願人】
【識別番号】504237050
【氏名又は名称】独立行政法人国立高等専門学校機構
(74)【代理人】
【識別番号】100131026
【弁理士】
【氏名又は名称】藤木 博
(74)【代理人】
【識別番号】100194124
【弁理士】
【氏名又は名称】吉川 まゆみ
(72)【発明者】
【氏名】青木 良浩
(72)【発明者】
【氏名】白田 陽彩人
(72)【発明者】
【氏名】吉田 陽
【テーマコード(参考)】
2C088
4C058
【Fターム(参考)】
2C088AA77
4C058AA29
4C058BB07
4C058EE26
4C058JJ06
4C058JJ24
(57)【要約】
【課題】利用者がプッシュボトルのノズルヘッドを押す運動を利用し、楽しみながら手指消毒をすることができる手指消毒促進システムを提供する。
【解決手段】手指消毒促進システム1は、プッシュボトルのノズルヘッドを押圧すると共に、ノズルヘッドの復位に伴って復位する押圧部10と、押圧部10と連動して、球体を下から上に移動させる球体上昇運搬機構30と、球体上昇運搬機構30により持ち上げられた球体を上から下に移動させて遊ぶ遊戯部40と、遊戯部40を移動した球体を球体上昇運搬機構30に案内する案内部50とを備える。遊技部40は、例えば、遊技傾斜面41と、遊技傾斜面41に設けられた障害物42とを有するピンボール盤により構成し、遊技傾斜面41の下側に、球体が転がり落ちてきた位置に応じて占うおみくじ44を設ける。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
プッシュボトルのノズルヘッドを押圧すると共に、前記ノズルヘッドの復位に伴って復位する押圧部と、
前記押圧部の移動と連動して、球体を下から上に移動させる球体上昇運搬機構と、
前記球体上昇運搬機構により持ち上げられた前記球体を上から下に移動させて遊ぶ遊戯部と、
前記遊戯部を移動した前記球体を前記球体上昇運搬機構に案内する案内部と
を備えたことを特徴とする手指消毒促進システム。
【請求項2】
前記球体上昇運搬機構は、
高さ方向に間隔をあけて複数の第1傾斜面が設けられ、かつ、高さ方向の第1面に、前記各第1傾斜面に対する前記球体の第1入口及び第1出口がそれぞれ設けられ、前記各第1入口は前記第1面を左右に分割した一方の第1入口領域に設けられ、前記各第1出口は前記第1面を左右に分割した他方の第1出口領域に設けられ、前記各第1傾斜面において前記各第1入口は前記各第1出口よりもそれぞれ高い位置に形成された第1傾斜部と、
高さ方向に間隔をあけて複数の第2傾斜面が設けられ、かつ、高さ方向の第2面に、前記各第2傾斜面に対する前記球体の第2入口及び第2出口がそれぞれ設けられ、前記各第2入口は前記第2面を左右に分割した一方の第2入口領域に設けられ、前記各第2出口は前記第2面を左右に分割した他方の第2出口領域に設けられ、前記各第2傾斜面において前記各第2入口は前記各第2出口よりもそれぞれ高い位置に形成された第2傾斜部とを有し、
前記第1傾斜部と前記第2傾斜部とは、前記第1入口領域と前記第2出口領域とを対向させると共に、前記第1出口領域と前記第2入口領域とを対向させて間隔をあけて配置され、同一段における前記各第1傾斜面と前記各第2傾斜面とでは、前記各第1出口よりも前記各第2入口が高い位置、前記各第1入口よりも前記各第2出口が高い位置に設けられ、前記各第2傾斜面と一つ上段の前記各第1傾斜面とでは、前記各第2出口よりも前記各第1入口が高い位置、前記各第2入口よりも前記各第1出口が高い位置に設けられ、
前記第1傾斜部と前記第2傾斜部との間には、前記押圧部の移動と連動して上下に往復移動する球体運搬部が配設され、
前記球体運搬部は、前記第1入口領域と前記第1出口領域との境界、及び、前記第2入口領域と前記第2出口領域との境界に対応して高さ方向に延在して設けられた球体運搬支持部と、前記球体運搬支持部の前記第1出口領域及び前記第2入口領域の側に、高さ方向に間隔を開けて設けられ、前記球体を載せて前記各第1出口から同一段の前記各第2入口に持ち上げる複数の第1球体載置部と、前記球体運搬支持部の前記第1入口領域及び前記第2出口領域の側に、高さ方向に間隔を開けて設けられ、前記球体を載せて前記各第2出口から一つ上段の前記各第1入口に持ち上げる複数の第2球体載置部とを有する
ことを特徴とする請求項1記載の手指消毒促進システム。
【請求項3】
前記各第1球体載置部の第1球体載置面は、前記第1出口側よりも前記第2入口側の方が低くなるように傾斜され、前記各第2球体載置部の第2球体載置面は、前記第2出口側よりも前記第1入口側の方が低くなるように傾斜されていることを特徴とする請求項2記載の手指消毒促進システム。
【請求項4】
前記球体運搬部は、前記押圧部の移動と連動して下に移動したときに、前記各第1球体載置部の前記各第1出口側の高さが、対応する前記各第1出口の高さと同一又はそれよりも低くなり、かつ、前記各第2球体載置部の前記各第2出口側の高さが、対応する前記各第2出口の高さと同一又はそれよりも低くなり、また、前記押圧部の移動と連動して上に移動したときに、前記各第1球体載置部の前記各第2入口側の高さが、対応する前記各第2入口の高さと同一又はそれよりも高くなり、かつ、前記各第2球体載置部の前記各第1入口側の高さが、対応する前記各第1入口の高さと同一又はそれよりも高くなることを特徴とする請求項2又は請求項3に記載の手指消毒促進システム。
【請求項5】
前記遊戯部は、前記球体が転がり落ちる遊技傾斜面と、前記遊技傾斜面に設けられた1又は複数の障害物とを有することを特徴とする請求項1記載の手指消毒促進システム。
【請求項6】
前記遊戯部は、前記遊技傾斜面の上面下側に、前記球体が転がり落ちてきた位置に応じて占うおみくじが設けられたことを特徴とする請求項5記載の手指消毒促進システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、楽しみながら手指消毒をすることができる手指消毒促進システムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、新型インフルエンザや新型コロナウイルスの流行により、これらの予防対策として手の消毒について関心が高まっている。特に、年齢の低い幼児や児童においては、手指の消毒を徹底することが難しく、楽しみながら手指消毒をすることができれば、自然と生活習慣として身に着けることができるので好ましい。そこで、楽しみながら手指消毒をすることができるシステムの開発が望まれていた。
【0003】
なお、特許文献1には、複数の遊技球が循環することにより遊技が行われる遊技機と、遊技球の取込口から取り込んだ遊技球を取込口よりも高い位置に設けられる排出口まで搬送する第1球上昇装置とを有する遊技機ユニットが記載されている。第1球上昇装置は、取込口から排出口まで形成される螺旋状の溝を有する円柱部材と、螺旋状の溝を遊技球が上昇する方向に押すリブを有するシリンダーと、円柱部材の周囲をリブが移動するようにシリンダーを駆動する回転モータとを備えている。
【0004】
特許文献2には、遊技球を上方へ搬送可能な上昇搬送機構を備えた弾球遊技機において、上昇搬送機構は、モータを含む駆動構造体により上下方向を向く回転軸回りに回転し、かつ遊技球が転走可能な螺旋溝を有する螺旋杆と、上下方向へ移動可能に支持されるとともに、最下位置において規制部材から受け渡された遊技球を螺旋溝との間に挟持して、螺旋杆の回転に伴って、螺旋溝を相対的に転走して漸次上昇移動する遊技球と共に上昇して最上位置で遊技球を排出して、自重により最下位置まで降下可能なキャリヤとを含んでいる。
【0005】
しかしながら、特許文献1,2は、モータ等の電力による動力で球を上に移動させるものであるのに対して、本願は、消毒液を入れたプッシュボトルのノズルヘッドを押すという運動を利用して、電力を使用せずに球を上に移動させるものであり、具体的な機構が異なっている。
【0006】
また、特許文献3には、玄関の出入り口の上方に屋内に進入する人体を検出する人体検出センダーを設け、人体検出センサーによって人体を検出した際に、音声出力装置によって、その人に対してうがい及び手洗いの実施を促す音声を出力する感染症予防システムが記載されている。
【0007】
しかしながら、特許文献3は音声出力装置の呼びかけに応じて利用者が受動的に消毒等を行うものであるのに対して、本願は、利用者が能動的に消毒を行うようにするものであり、具体的な構成が異なっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2012-115404号公報
【特許文献2】特開2009-28123号公報
【特許文献3】特開2002-197559号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、このような問題に基づきなされたものであり、利用者がプッシュボトルのノズルヘッドを押す運動を利用し、楽しみながら手指消毒をすることができる手指消毒促進システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の手指消毒促進システムは、プッシュボトルのノズルヘッドを押圧すると共に、ノズルヘッドの復位に伴って復位する押圧部と、押圧部の移動と連動して、球体を下から上に移動させる球体上昇運搬機構と、球体上昇運搬機構により持ち上げられた球体を上から下に移動させて遊ぶ遊戯部と、遊戯部を移動した球体を球体上昇運搬機構に案内する案内部とを備えたものである。
【発明の効果】
【0011】
本発明の手指消毒促進システムによれば、押圧部と連動して球体を下から上に移動させる球体上昇運搬機構と、球体上昇運搬機構により持ち上げられた球体を上から下に移動させて遊ぶ遊戯部とを備えるようにしたので、利用者が消毒時にプッシュボトルのノズルヘッドを押す運動を利用して、電力を使用せずに球体を持ち上げ、遊技部で遊ぶことができる。よって、利用者が楽しみながら手指消毒をすることができ、自主的な手指消毒を促進することができる。また、ノズルヘッドを所定の深さまで押し込まないと球体上昇運搬機構により球体を持ち上げることができないように設計することができるので、球体が遊技部に供給されたか否かにより、必要量の消毒液が吐出されたかどうかを定量的に評価することができる。
【0012】
更に、球体上昇運搬機構は、高さ方向に間隔をあけて複数の第1傾斜面が設けられた第1傾斜部と、高さ方向に間隔をあけて複数の第2傾斜面が設けられた第2傾斜部と、第1傾斜部と第2傾斜部との間に配設され、押圧部の移動と連動して上下に往復移動する球体運搬部とを有するようにすれば、押圧部の上下移動に連動して球体運搬部により球体を持ち上げて、第1傾斜面及び第2傾斜面を交互に転がすことにより、簡単な構造で球体を容易に上に移動させることができる。
【0013】
加えて、遊戯部は、球体が転がり落ちる遊技傾斜面と、遊技傾斜面に設けられた障害物とを有するようにすれば、球体が障害物に衝突して転がる方向が変化するので、球体の動きを見て楽しむことができる。更にまた、遊技傾斜面の上面下側に、球体が転がり落ちてきた位置に応じて占うおみくじを設けるようにすれば、より楽しむことができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】本発明の一実施の形態に係る手指消毒促進システムの全体構成を表わす斜視図である。
【
図2】
図1に示した手指消毒促進システム1を他の方向から見た構成を表す斜視図である。
【
図3】
図1に示した手指消毒促進システムの球体上昇運搬機構を分解して表す斜視図である。
【
図4】
図1に示した球体上昇運搬機構の構成を分解して表す他の図である。
【
図5】
図1に示した球体上昇運搬機構の一部を拡大して表す図である。
【
図6】
図1に示した球体上昇運搬機構の連動部の構成を表す図である。
【
図7】
図1に示した球体上昇運搬機構の他の連動部の構成を表す図である。
【
図9】
図1に示した球体上昇運搬機構により球体を上に持ち上げる動作手順を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
【0016】
図1は、本発明の一実施の形態に係る手指消毒促進システム1の全体構成を表わすものである。
図2は、手指消毒促進システム1を他の方向から見た構成を表すものであり、プッシュボトルMを配置した状態を示している。
図3及び
図4は、手指消毒促進システム1の球体上昇運搬機構30を分解して表すものである。
図3は球体上昇運搬機構30を分解した斜視構造を表し、
図4(A)は球体上昇運搬機構30の第1傾斜部31を第1面側から見た構成を表し、
図4(B)は球体上昇運搬機構30の球体運搬部33を第2傾斜部42の側から見た構成を表し、
図4(C)は球体上昇運搬機構30の第2傾斜部32を第2面側から見た構成を表している。
図5は、球体上昇運搬機構30の一部を拡大して表すものである。
図6及び
図7は、球体上昇運搬機構30の連動部の構成を表す図である。
図8は、遊技部40の構成を表す図である。
【0017】
この手指消毒促進システム1は、利用者がプッシュボトルMのノズルヘッドM1を押す運動を利用し、楽しみながら手指消毒をすることができるようにするものである。手指消毒促進システム1は、プッシュボトルMのノズルヘッドM1を押圧すると共に、ノズルヘッドM1の復位に伴って復位する押圧部10と、押圧部10の移動と連動して、球体20を下から上に移動させる球体上昇運搬機構30と、球体上昇運搬機構30により持ち上げられた球体20を上から下に移動させて遊ぶ遊戯部40と、遊戯部40を移動した球体20を球体上昇運搬機構30に案内する案内部50とを備えている。
【0018】
押圧部10は、例えば、少なくとも一部がプッシュボトルMのノズルヘッドM1の上に載置されている。これにより、利用者が押圧部10を押圧することによりノズルヘッドM1を押圧することができると共に、ノズルヘッドM1が自らの機能、例えば、内蔵するばね等(図示せず)により上方に復位するのに伴って上に持ち上げられて復位するようになっている。すなわち、押圧部10はノズルヘッドM1の復元力を利用して上に復位するように構成されている。
【0019】
押圧部10は、例えば、押圧支持部材11に対して固定されており、押圧支持部材11は、押圧ガイド部材12に対して上下方向に移動可能に配設されている。押圧支持部材11は、例えば、棒状であり、押圧部10をねじ等により固定するための固定孔11aが設けられている。固定孔11aは、例えば、高さ方向に長く延長して形成され、プッシュボトルMの高さに応じて押圧部10の固定位置を変えることができるように構成されていることが好ましい。押圧ガイド部材12は、例えば、押圧支持部材11を挿入する配設孔が高さ方向に長く延長して形成されている。押圧支持部材11は、例えば、一部を押圧ガイド部材12に挿入し、一部を押圧ガイド部材12から突出させて配設されている。手指消毒促進システム1には、例えば、プッシュボトルMを配置するブッシュボトル配置部13が設けられていてもよく、押圧ガイド部材12は、例えば、プッシュボトル配置部13に対して配設されている。
【0020】
球体上昇運搬機構30は、例えば、高さ方向に間隔をあけて複数の第1傾斜面31aが設けられた第1傾斜部31と、高さ方向に間隔をあけて複数の第2傾斜面32aが設けられた第2傾斜部32と、第1傾斜部31と第2傾斜部32との間に配設され、押圧部10の移動と連動して上下に往復移動する球体運搬部33とを有している。
【0021】
第1傾斜部31は、例えば、高さ方向の第1面に、各第1傾斜面31aに対する球体20の第1入口31b及び第1出口31cがそれぞれ設けられている。各第1入口31bは第1面を左右に分割した一方の第1入口領域31dに設けられ、各第1出口31cは第1面を左右に分割した他方の第1出口領域31eに設けられている。各第1傾斜面31aにおいて各第1入口31bは各第1出口31cよりもそれぞれ高い位置に形成されている。
【0022】
第2傾斜部32は、例えば、高さ方向の第2面に、各第2傾斜面32aに対する球体20の第2入口32b及び第2出口32cがそれぞれ設けられている。各第2入口32bは第2面を左右に分割した一方の第2入口領域32dに設けられ、各第2出口32cは第2面を左右に分割した他方の第2出口領域32eに設けられている。各第2傾斜面32aにおいて各第2入口32bは各第2出口32cよりもそれぞれ高い位置に形成されている。
【0023】
第1傾斜部31と第2傾斜部32とは、第1入口領域31dと第2出口領域32eとを対向させると共に、第1出口領域31eと第2入口領域32dとを対向させて間隔をあけて配置されている。第1傾斜部31及び第2傾斜部32の外観形状は、例えば、円柱状又は楕円柱状を高さ方向において半分に分割し、分割面を第1面又は第2面とした形状とすることが好ましい。外周面を曲面とすることにより、球体20が円滑に第1傾斜面31a及び第2傾斜面32aを転がることができるからである。
【0024】
第1傾斜部31の外周面には、各第1傾斜面31aに沿って、各第1傾斜面31aよりも高い位置に開口された第1窓部31fが形成されていることが好ましい。第2傾斜部の外周面にも、同様に、各第2傾斜面32aに沿って、各第2傾斜面32aよりも高い位置に開口された第2窓部32fが形成されていることが好ましい。球体20が第1傾斜面31a及び第2傾斜面32aを転がる様子を外から観察することができ、見た目にも楽しく、かつ、機構への興味を喚起することができるからである。
【0025】
第1傾斜部31及び第2傾斜部32において、同一段における各第1傾斜面31aと各第2傾斜面32aとでは、各第1出口31cよりも各第2入口32bが高い位置に設けられ、各第1入口31bよりも各第2出口32cが高い位置に設けられている。同一段というのは、第1傾斜部31及び第2傾斜部32において、下から数えて同一段目を意味している。また、第1傾斜部31及び第2傾斜部32において、各第2傾斜面32aと一つ上段の各第1傾斜面31aとでは、各第2出口32cよりも各第1入口31bが高い位置に設けられ、各第2入口32bよりも各第1出口31cが高い位置に設けられている。各第2傾斜面32aの一つ上段の各第1傾斜面31aというのは、第2傾斜面32aの下から数えた段数に1を足した段数の第1傾斜面31aを意味している。なお、
図1~4では、第1傾斜面31aを4段、第2傾斜面32aを3段設け、第1傾斜面31aの段数が第2傾斜面32aの段数よりも1段多い場合について示したが、第1傾斜面31aと第2傾斜面32aの段数を同一としてもよい。
【0026】
球体運搬部33は、第1入口領域31dと第1出口領域31eとの境界、及び、第2入口領域32dと第2出口領域32eとの境界に対応して高さ方向に延在して設けられた球体運搬支持部33aを有している。球体運搬支持部33aの第1出口領域31e及び第2入口領域32dの側には、高さ方向に間隔を開けて、球体20を載せて各第1出口31cから同一段の各第2入口32bに持ち上げる複数の第1球体載置部33bが設けられている。球体運搬支持部33aの第1入口領域31d及び第2出口領域32eの側には、高さ方向に間隔を開けて、球体20を載せて各第2出口32cから一つ上段の各第1入口31bに持ち上げる複数の第2球体載置部33cが設けられている。
【0027】
このように球体上昇運搬機構30を構成することにより、第1球体載置部33bにおいては、球体運搬部33が下に移動すると、球体20が第1出口31cから第1球体載置部33bに移動し、球体運搬部33が上に移動すると、球体20が第1球体載置部33bから第1出口31cと同一段の第2入口32bに移動するようになっている。また、第2球体載置部33cにおいては、球体運搬部33が下に移動すると、球体20が第2出口32cから第2球体載置部33cに移動し、球体運搬部33が上に移動すると、球体20が第2球体載置部33cから第2出口32cよりも一つ上段の第1入口31bに移動するようになっている。すなわち、球体運搬部33の上下移動により、球体20は球体運搬部33を介して第1傾斜面31aと第2傾斜面32aとを交互に移動して下から上に運搬されるようになっている。
【0028】
各第1球体載置部33bの第1球体載置面は、第1出口31cの側よりも第2入口32bの側の方が低くなるように傾斜され、各第2球体載置部33cの第2球体載置面は、第2出口32cの側よりも第1入口31bの側の方が低くなるように傾斜されていることが好ましい。安定して第1球体載置部33b又は第2球体載置部33cにより球体20を持ち上げることができるからである。
【0029】
球体運搬部33は、押圧部10の移動と連動して下に移動したときに、各第1球体載置部33bの各第1出口31cの側の高さが、対応する各第1出口31cの高さと同一か又はそれよりも低くなり、かつ、各第2球体載置部33cの各第2出口32cの側の高さが、対応する各第2出口32cの高さと同一か又はそれよりも低くなるように構成されていることが好ましい。第1出口31cから第1球体載置部33bに、又は、第2出口32cから第2球体載置部33cに、球体20を円滑に移動させることができるからである。
【0030】
また、球体運搬部33は、押圧部10の移動と連動して上に移動したときに、各第1球体載置部33bの各第2入口32bの側の高さが、対応する各第2入口32bの高さと同一か又はそれよりも高くなり、かつ、各第2球体載置部33cの各第1入口31bの側の高さが、対応する各第1入口31bの高さと同一か又はそれよりも高くなるように構成されていることが好ましい。第1球体載置部33bから第2入口32bに、又は、第2球体載置部33cから第1入口31bに、球体20を円滑に移動させることができるからである。
【0031】
なお、例えば、球体運搬部33の上下移動距離をL、第1球体載置部33bの第1球体載置面及び第2球体載置部33cの第2球体載置面の勾配の高さをH1、第1傾斜面31a及び第2傾斜面32aの勾配の高さをH2、球体運搬部33が押圧部10の移動と連動して下に移動したときの第1出口31cから第1球体載置部33bに球体20が転がり落ちるエッジの高さの差及び第2出口32cから第2球体載置部33cに球体20が転がり落ちるエッジの高さの差をH3、球体運搬部33が押圧部10の移動と連動して上に移動したときの第1球体載置部33bから第2入口32bに球体20が転がり落ちるエッジの高さの差及び第2球体載置部33cから第1入口33bに球体20が転がり落ちるエッジの高さの差をH4とすると(
図5参照)、プッシュボトルMのノズルヘッドM1を1回押し、ノズルヘッドM1が復位するという一連の動作で、球体20を高さL-(H1+H2+H3+H4)だけ上昇させることができる。第1傾斜面31aと第2傾斜面32aとの高さの差、及び、第1球体載置部33bと第2球体載置部33cとの高さの差はL-(H1+H2+H3+H4)とすることが好ましい。これにより、球体20を球体運搬部33の上下移動で第1傾斜面31aと第2傾斜面32aとを交互に移動させて上方に運搬させることができる。
【0032】
球体運搬部33の上下移動距離Lは、例えば、運搬する球体20の直径値をDとすると、L>(D/2)、第1球体載置部33bの第1球体載置面及び第2球体載置部33cの第2球体載置面の勾配の高さH1は、例えば、H1>0、第1傾斜面31a及び第2傾斜面32aの勾配の高さH2は、例えば、H2>0、第1出口31cから第1球体載置部33bに球体20が転がり落ちるエッジの高さの差及び第2出口32cから第2球体載置部33cに球体20が転がり落ちるエッジの高さの差H3は、例えば、H3≧0、第1球体載置部33bから第2入口32bに球体20が転がり落ちるエッジの高さの差及び第2球体載置部33cから第1入口33bに球体20が転がり落ちるエッジの高さの差をH4は、例えば、H4≧0、とすることが好ましい。また、L-(H1+H2+H3+H4)>(D/2)となるようにすることが好ましい。
【0033】
球体上昇運搬機構30は、また、例えば、押圧部10と球体運搬部33とを連動させる連動部を有している。連動部は、押圧部10の上下移動に連動して球体運搬部33が上下移動すればどのような構成でもよい。例えば、球体運搬部33と押圧支持部材11とを連結部である連結固定部材34により直接連結して固定するようにしてもよい(
図6参照)。この場合、球体運搬部33は、押圧部10が下に移動したときに下に移動し、押圧部10が上に移動したときに上に移動するように連動する。
【0034】
また、例えば、連動部として、押圧ガイド部材12やプッシュボトル配置部13、又は、他の支持体に回動可能に配設された回動連結部材35を設け、回動連結部材35の一方の端部側を押圧支持部材11に固定された押圧補助部材36に対して回動可能に連結すると共に、他方の端部側を球体運搬部33に対して回動可能に連結するようにしてもよい(
図7参照)。この場合、球体運搬部33は、押圧部10が下に移動したときに上に移動し、押圧部10が上に移動したときに下に移動するように連動する。回動連結部材35を用いる場合には、回動連結部材35の回動中心から押圧支持部材11に対する連結位置までの距離と、回動中心から球体運搬部33に対する連結位置までの距離とを調整することにより、ノズルヘッドM1の上下移動距離に対する球体運搬部33の上下移動距離の比率を変えることができる。
【0035】
遊戯部40は、球体上昇運搬機構30により持ち上げられた球体20を上から下に移動させて遊ぶものであればどのようなものでもよいが、例えば、球体20が転がり落ちる遊技傾斜面41と、遊技傾斜面41に設けられた1又は複数の障害物42とを有するピンボール盤により構成するようにしてもよい。このようなピンボール盤では、球体20が遊技傾斜面41を転がり落ちる際に、球体20が障害物42に衝突して転がる方向が変化するので、球体20の動きを見て楽しむことができる。障害物42は、球体20の転がる方向を変えることができればどのようなものでもよく、例えば、ピン状のものや、球体20があたると回転する回転体が挙げられる。障害物42は、例えば、遊技傾斜面41に対して不規則に配設される。遊戯部40は、また、例えば、球体上昇運搬機構30により持ち上げられた球体20を遊技傾斜面41の上面上側に移動させる誘導部43を有している。
【0036】
遊戯部40は、更に、遊技傾斜面41の上面下側に、球体20が転がり落ちてきた位置に応じて占うおみくじ44が設けられていてもよい。おみくじ44は、例えば、おみくじの内容を記載した複数の表示板44aを遊技傾斜面41の上面下側に並べ、遊技傾斜面41から間隔をあけて設けた回転軸に対して回動可能に配設することが好ましい。おみくじ44は、また、例えば、各表示板44aと個別に一体として回動し、各表示板44aの裏側に所定の角度を有するように設けられた複数の保持板44bと、各表示板44aと各保持板44bとの間に配置された跳ね上げ棒44cとを備えていることが好ましい。遊技傾斜面41を転がり落ちてきた球体20が1つの保持板44bに当たることにより、その保持板44bが遊技傾斜面41の下側に回動して対応する表示板44aを上に持ち上げると共に、保持板44bが跳ね上げ棒44cに当接して球体20との間に挟まれ、表示板44aを持ち上げた状態に保持することができるからである。表示板44aの裏側というのは、表示板44aに対して遊技傾斜面41の上側である。
【0037】
跳ね上げ棒44cは、例えば、ピンボール盤の側部に沿って設けられた配設部材44dの一端部に配設されており、配設部材44dはピンボール盤の側部に対して回転可能に配設されていることが好ましい。配設部材44dの他端部は、例えば、押圧支持部材11に配設された押圧延長部材44eに当接又は接続されている。これにより、押圧部10が押されると、跳ね上げ棒44cが持ち上げられ、表示板44a及び保持板44bが回動して球体20が転がり落ち、押圧部10が上に移動すると、持ち上げられた状態の跳ね上げ棒44eが下に移動し、表示板44a及び保持板44bが復位するようになっている。
【0038】
案内部50は、例えば、おみくじ44から転がり落ちた球体20を球体上昇運搬機構30に案内するように緩やかな傾斜経路が形成されている。
【0039】
この手指消毒促進システム1は、例えば、次のようにして用いられる。
図9~12は、球体上昇運搬機構30により球体20を上に持ち上げる動作手順を表すものである。なお、以下の説明では、押圧部10が下に移動すると、連動して球体上昇運搬機構30の球体運搬部33が下に移動する場合について、案内部50を球体上昇運搬機構30まで移動し待機していた球体20が、ノズルヘッドM1の押圧に応じて移動する動きを順に説明する。
【0040】
まず、例えば、プッシュボトル配置部13に消毒液を入れたプッシュボトルMを配置し、ノズルヘッドM1の上に押圧部10を載置する。次いで、利用者が押圧部10を押してノズルヘッドM1から消毒液を吐出させると、例えば、押圧部10と共に押圧支持部材11が下に移動し、これと連動して球体上昇運搬機構30の球体運搬部33が下に移動する。これにより、例えば、
図9に示したように、案内部50を球体上昇運搬機構30まで移動し、球体運搬部33の第2球体載置部33cに当接して停止していた球体20は、
図10に示したように、下に移動した最下段の第2球体載置部33cの上に案内部50の傾斜経路から転がって移動し、最下段の第1入口31bに当接して停止する。
【0041】
続いて、利用者が押圧部10の押圧を停止すると、ノズルヘッドM1がばね等により上方に復位するのに伴い、押圧部10及び押圧支持部材11が上に持ち上げられて復位する。これに連動して、例えば、
図11に示したように、球体運搬部33が上に移動し、球体20を最下段の第1入口31bよりも高い位置まで持ち上げる。これにより、球体20は、最下段の第2球体載置部33cから最下段の第1入口31bに転がって移動し、更に、例えば、
図12に示したように、最下段の第1傾斜面31aを第1入口31bから第1出口31cに転がって移動し、最下段の第1球体載置部33bに当接して停止する。
【0042】
次に、利用者が押圧部10を押すと、連動して球体運搬部33が下に移動し、最下段の第1球体載置部33bに当接して停止していた球体20は、最下段の第1球体載置部33bの上に転がって移動し、最下段の第2入口32bに当接して停止する。次いで、利用者が押圧部10の押圧を停止すると、押圧部10が上に持ち上げられるのに連動して球体運搬部33が上に移動し、球体20を最下段の第2入口32bよりも高い位置まで持ち上げ、球体20は、最下段の第1球体載置部33bから最下段の第2入口32bに転がって移動し、更に、最下段の第2傾斜面32aを第2入口32bから第2出口32cに転がって移動し、一つ上の段の第1球体載置部33bに当接して停止する。
【0043】
そののち、利用者が押圧部10を押して上下移動する度に、同様にして、連動して球体運搬部33が上下移動し、球体20が持ち上げられて第1傾斜面31aと第2傾斜面32aとを交互に転がって移動して、例えば、最上段の第1出口32cまで移動して最上段の第1球体載置部33bに当接して停止する。
【0044】
次いで、利用者が押圧部10を押して上下移動すると、連動して球体運搬部33が上下移動し、球体20が持ち上げられて第2傾斜部32の上を通り、遊技部40の誘導部43を介して、遊技傾斜面41に移動する。遊技傾斜面41に移動した球体20は、遊技傾斜面41を障害物42に衝突しながら下に転がり、1つの保持板44bに当接する。これにより、保持板44bは球体20に押されて跳ね上げ棒44cに当接するまで回動して対応する表示板44aを持ち上げると共に、跳ね上げ棒44cと球体20との間に挟まれて表示板44aを持ち上げた状態に保持する。表示板44aを持ち上げた状態に保持することにより、利用者におみくじの内容を表示し続けることができる。
【0045】
続いて、利用者が押圧部10を押すと、押圧延長部材44eが下に移動して、配設部材44dの他端部を押圧し、配設部材44dが回動して跳ね上げ棒44cが持ち上げられる。これにより、表示板44a及び保持板44bが回動して球体20が案内部50に転がり落ち、案内部50の傾斜経路を介して球体上昇運搬機構30まで移動する。次に、利用者が押圧部10の押圧を停止すると、押圧延長部材44eが上に移動して復位し、跳ね上げ棒44cの自重により配設部材44dが回動して跳ね上げ棒44cが下に移動し、表示板44a及び保持板44bが回動して復位する。
【0046】
なお、球体上昇運搬機構30の各第1傾斜面31a及び各第2傾斜面32aに球体20を充填することにより、利用者が押圧部を押圧する度に、上述したようにして、球体20が移動して遊技部40に球体20が供給される。また、上述した動作手順では、押圧部10が下に移動すると、連動して球体運搬部33が下に移動する場合について具体的に説明したが、押圧部10が下に移動すると、連動して球体運搬部33が上に移動する場合についても、押圧部10の上下移動と球体運搬部33の上下移動が逆になることを除き、同様にして球体20が持ち上げられる。
【0047】
このように本実施の形態によれば、押圧部10と連動して球体20を下から上に移動させる球体上昇運搬機構30と、球体上昇運搬機構30により持ち上げられた球体20を上から下に移動させて遊ぶ遊戯部40とを備えるようにしたので、利用者が消毒時にプッシュボトルMのノズルヘッドM1を押す運動を利用して、電力を使用せずに球体20を持ち上げ、遊技部40で遊ぶことができる。よって、利用者が楽しみながら手指消毒をすることができ、自主的な手指消毒を促進することができる。また、ノズルヘッドM1を所定の深さまで押し込まないと球体上昇運搬機構30により球体20を持ち上げることができないように設計することができるので、球体20が遊技部40に供給されたか否かにより、必要量の消毒液が吐出されたかどうかを定量的に評価することができる。
【0048】
更に、球体上昇運搬機構30は、高さ方向に間隔をあけて複数の第1傾斜面31aが設けられた第1傾斜部31と、高さ方向に間隔をあけて複数の第2傾斜面32aが設けられた第2傾斜部32と、第1傾斜部31と第2傾斜部32との間に配設され、押圧部10の移動と連動して上下に往復移動する球体運搬部33とを有するようにすれば、押圧部10の上下移動に連動して球体運搬部33により球体20を持ち上げて、第1傾斜面31a及び第2傾斜面32aを交互に転がすことにより、簡単な構造で球体20を容易に上に移動させることができる。
【0049】
加えて、遊戯部40は、球体20が転がり落ちる遊技傾斜面41と、遊技傾斜面41に設けられた障害物42とを有するようにすれば、球体20が障害物42に衝突して転がる方向が変化するので、球体20の動きを見て楽しむことができる。更にまた、遊技傾斜面41の上面下側に、球体20が転がり落ちてきた位置に応じて占うおみくじ44を設けるようにすれば、より楽しむことができる。
【0050】
以上、実施の形態を挙げて本発明を説明したが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、種々変形可能である。例えば、各構成要素について具体的に説明したが、各構成要素の具体的な構造や形状は異なっていてもよい。更に、上述した構成要素を全て備えていなくてもよく、他の構成要素を備えていてもよい。
【符号の説明】
【0051】
1…手指消毒促進システム、10…押圧部、11…押圧支持部材、11a…固定孔、12…押圧ガイド部材、13…プッシュボトル配置部、20…球体、30…球体上昇運搬機構、31…第1傾斜部、31a…第1傾斜面、31b…第1入口、31c…第1出口、31d…第1入口領域、31e…第1出口領域、31f…第1窓部、32…第2傾斜部、32a…第2傾斜面、32b…第2入口、32c…第2出口、32d…第2入口領域、32e…第2出口領域、32f…第2窓部、33…球体運搬部、33a…球体運搬支持部、33b…第1球体載置部、33c…第2球体載置部、34…連結固定部材、35…回動連結部材、36…押圧補助部材、40…遊戯部、41…傾斜面、42…障害物、43…誘導部、44…おみくじ、44a…表示板、44b…保持板、44c…跳ね上げ棒、44d…配設部材、44e…押圧延長部材、50…案内部、M…プッシュボトル、M1…ノズルヘッド