IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 富士電機株式会社の特許一覧

特開2024-80212ログ情報解析装置、ログ情報解析システム
<>
  • 特開-ログ情報解析装置、ログ情報解析システム 図1
  • 特開-ログ情報解析装置、ログ情報解析システム 図2
  • 特開-ログ情報解析装置、ログ情報解析システム 図3
  • 特開-ログ情報解析装置、ログ情報解析システム 図4
  • 特開-ログ情報解析装置、ログ情報解析システム 図5
  • 特開-ログ情報解析装置、ログ情報解析システム 図6
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024080212
(43)【公開日】2024-06-13
(54)【発明の名称】ログ情報解析装置、ログ情報解析システム
(51)【国際特許分類】
   G06F 11/34 20060101AFI20240606BHJP
【FI】
G06F11/34 176
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022193215
(22)【出願日】2022-12-02
(71)【出願人】
【識別番号】000005234
【氏名又は名称】富士電機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110004185
【氏名又は名称】インフォート弁理士法人
(74)【代理人】
【識別番号】100121083
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 宏義
(74)【代理人】
【識別番号】100138391
【弁理士】
【氏名又は名称】天田 昌行
(74)【代理人】
【識別番号】100132067
【弁理士】
【氏名又は名称】岡田 喜雅
(72)【発明者】
【氏名】飯島 淳一
【テーマコード(参考)】
5B042
【Fターム(参考)】
5B042MA08
5B042MA10
5B042MC35
5B042MC40
5B042NN09
(57)【要約】
【課題】表示領域外となった処理を見落としすることなく確認できるログ情報解析装置を提供すること。
【解決手段】ログ情報解析装置1は、ログ情報を解析する解析手段と、解析手段により解析されたログ情報が表示領域の範囲外に表示されたか否かを判定する判定手段と、判定手段により表示領域の範囲外に表示されたと判定された場合には、ユーザにメッセージを通知する通知手段と、を備える。
【選択図】図5

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ログ情報に基づいて各処理の開始時刻を検出する解析手段と、
前記解析手段により解析された各処理を、当該処理の終了時に、開始時刻順に表示する表示手段と、
前記表示手段により所定の表示領域内に表示されることなく前記所定の表示領域の外に配置された非表示処理があるときに、前記非表示処理があることをユーザに通知する通知手段と、
を備えることを特徴とするログ情報解析装置。
【請求項2】
前記通知手段は、前記ユーザにメッセージを通知する
ことを特徴とする請求項1に記載のログ情報解析装置。
【請求項3】
前記通知手段は、前記表示手段により所定の表示領域内に表示されることなく前記所定の表示領域の外に配置された非表示処理があり、かつ、各処理の開始時刻から所定の時間が経過した場合に、通知する
ことを特徴とする請求項1また2に記載のログ情報解析装置。
【請求項4】
ログ情報を解析するログ情報解析装置と、ログ情報を蓄積するログ情報蓄積装置と、ログ情報解析装置が解析したログ情報に基づく処理を表示する操作端末と、を備えるログ情報解析システムであって、
前記ログ情報解析装置は、
前記ログ情報蓄積装置が蓄積した前記ログ情報に基づいて各処理の開始時刻を検出する解析手段と、
前記解析手段により解析された各処理を、当該処理の終了時に、開始時刻順に前記操作端末に表示する表示手段と、
前記表示手段により所定の表示領域内に表示されることなく前記所定の表示領域の外に配置された非表示処理があるときに、前記非表示処理があることをユーザに通知する通知手段と、
を備えることを特徴とするログ情報解析システム。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ログ情報解析装置、ログ情報解析システムに関する。
【背景技術】
【0002】
昨今、記録されたログ情報に基づいて、開始日時、終了日時、処理時間を求めて内部データを生成し、生成された内部データに基づいて、リクエスト毎の処理全体の可視化表示が行われている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2009-064124号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、長時間実行を要する処理は画面外に配置されてしまう可能性があり、画面から外れて表示領域外となった処理は、長時間発見されずに見落とされてしまう可能性があった。
【0005】
本件実施形態の課題としては、このような実情に鑑みてなされたものであり、表示領域外となった処理を見落としなく確認できるログ情報解析装置およびログ情報解析システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の実施形態のログ情報解析装置は、ログ情報に基づいて各処理の開始時刻を検出する解析手段と、前記解析手段により解析された各処理を、当該処理の終了時に、開始時刻順に表示する表示手段と、前記表示手段により所定の表示領域内に表示されることなく前記所定の表示領域の外に配置された非表示処理があるときに、前記非表示処理があることをユーザに通知する通知手段と、を備えることを特徴とする。
【0007】
本発明の実施形態のログ情報解析装置は、更に、前記通知手段は、前記ユーザにメッセージを通知することを特徴とする。
【0008】
本発明の実施形態のログ情報解析装置は、更に、前記通知手段は、前記表示手段により所定の表示領域内に表示されることなく前記所定の表示領域の外に配置された非表示処理があり、かつ、各処理の開始時刻から所定の時間が経過した場合に、通知することを特徴とする。
【0009】
本発明の実施形態のログ情報解析システムは、ログ情報を解析するログ情報解析装置と、ログ情報を蓄積するログ情報蓄積装置と、ログ情報解析装置が解析したログ情報に基づく処理を表示する操作端末と、を備える。前記ログ情報解析装置は、前記ログ情報蓄積装置が蓄積した前記ログ情報に基づいて各処理の開始時刻を検出する解析手段と、前記解析手段により解析された各処理を、当該処理の終了時に、開始時刻順に前記操作端末に表示する表示手段と、前記表示手段により所定の表示領域内に表示されることなく前記所定の表示領域の外に配置された非表示処理があるときに、前記非表示処理があることをユーザに通知する通知手段と、を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、表示領域外となった処理を見落としなく確認できる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本実施形態に係るログ情報解析システムのシステム構成の一例を示す図である。
図2】本実施形態に係るログ情報解析システムの機能構成の一例を示す図である。
図3】ログ情報蓄積装置の記憶部に蓄積されているログ情報の一例を示す図である。
図4】操作端末の表示部に表示された各処理のタイムチャート画面の一例を示す図である。
図5】操作端末の表示部303に表示された各処理のタイムチャート画面400の一例を示す図である。
図6】操作端末300の表示部303に表示された各処理のタイムチャート画面400の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本実施形態に係るログ表示方法を実行するログ情報解析システム1の実施形態について、図面を参照して説明する。図1は、本実施形態に係るログ情報解析システム1のシステム構成の一例を示す図である。図2は、本実施形態に係るログ情報解析システム1の機能構成の一例を示す図である。
【0013】
図1に示すように、ログ情報解析システム1は、ログ情報解析装置100、ログ情報蓄積装置200、および、少なくとも1台以上の操作端末300を備える。ログ情報解析システム1は、図1に示していない他の装置を備えていてもよい。
【0014】
ログ情報解析装置100、ログ情報蓄積装置200および操作端末300はそれぞれネットワークNを介して接続されている。ログ情報解析装置100は、ログを分析し、分析したログから開始時間および終了時間からなるタイムチャートを生成するための装置である。
【0015】
ログ情報蓄積装置200は、PLCやセンサから送信されたログ情報を蓄積する。ログ情報蓄積装置200は、蓄積したログ情報をログ情報解析装置100へ送信する。
【0016】
ログ情報解析装置100は、PC(personal computer)などの汎用装置である。ログ情報解析装置100は、ログ情報蓄積装置200で蓄積されたログ情報を解析するための装置である。ログ情報解析装置100は、制御部101、記憶部102、表示部103、入力部104、通信I/F105等を備えている。ログ情報解析装置100は、図2に示していない他の構成要素を含んでいてもよい。
【0017】
制御部101は、ログ情報解析装置100全体を制御する。例えば、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Processor Unit)により実現される。制御部101は、本実施形態の解析手段、表示手段、および通知手段として機能する。記憶部102は、ログ情報解析装置100を実行するプログラムを記憶している。記憶部102としては、例えば、ROM、RAM、フラッシュメモリ等により実現される。表示部103は、例えば、液晶ディスプレイや有機EL(electro luminescence)ディスプレイにより構成される。入力部104は、例えば、キーボード、タッチパネル、テンキー、タッチパッド、マウス等により構成される。入力部104は、表示部103に表示された処理の内容を受け付けることができる。通信I/F105は、ログ情報解析装置100とログ情報蓄積装置200との間又はログ情報解析装置100と操作端末300との間の通信を行うためのインターフェースである。
【0018】
操作端末300は、ログ情報解析装置100で分析されたログ結果を表示するための端末である。操作端末300は、端末制御部301、記憶部302、表示部303、入力部304、通信I/F305等を備えている。操作端末300は、図2に示していない他の構成要素を含んでいてもよい。
【0019】
端末制御部301は、操作端末300全体を制御する。例えば、CPUやMPUにより実現される。記憶部302は、操作端末300を実行するプログラムを記憶している。記憶部302としては、例えば、ROM、RAM、フラッシュメモリ等により実現される。表示部303は、例えば、液晶ディスプレイや有機ELディスプレイにより構成される。入力部304は、例えば、キーボード、タッチパネル、テンキー、タッチパッド、マウス等により構成される。入力部304は、表示部303に表示された保守作業の内容を受け付けることができる。通信I/F305は、操作端末300とログ情報解析装置100との間の通信を行うためのインターフェースである。
【0020】
ログ情報蓄積装置200は、図示しないセンサなどから収集したログ情報の蓄積を行うPCなどの汎用装置である。ログ情報蓄積装置200は、装置制御部201、記憶部202、表示部203、入力部204、通信I/F205等を備えている。ログ情報蓄積装置200は、図2に示していない他の構成要素を含んでいてもよい。
【0021】
装置制御部201は、ログ情報蓄積装置200全体を制御する。例えば、CPUやMPUにより実現される。記憶部202は、ログ情報蓄積装置200を実行するプログラムを記憶している。記憶部202としては、例えば、ROM、RAM、フラッシュメモリ等により実現される。表示部203は、例えば、液晶ディスプレイや有機ELディスプレイにより構成される。入力部204は、例えば、キーボード、タッチパネル、テンキー、タッチパッド、マウス等により構成される。入力部204は、表示部203に表示された保守作業の内容を受け付けることができる。通信I/F205は、ログ情報蓄積装置200とログ情報解析装置100との間の通信を行うためのインターフェースである。
【0022】
ログ情報蓄積装置200は、図示しないセンサ、フィールド機器、制御機器統轄機などから送信されたログ情報を記憶部202に蓄積する。図3は、ログ情報蓄積装置200の記憶部202に蓄積されているログ情報の一例を示す図である。
【0023】
ログ情報蓄積装置200の記憶部202には、ログ情報として、ミリ秒付き時刻、ホスト/IPアドレス、プロセスID、セッションID-セッションごとのログ行、トランザクションID、SQLSTateエラーコード、メッセージの情報が蓄積される。
【0024】
ミリ秒付き時刻の項には、対象となるログの処理が開始された時刻(以下、「開始時刻」とも呼ぶ)を示す情報が示される。ホスト/IPアドレスの項には、対象となるログのホストのIPアドレスを示す情報が示される。プロセスIDの項には、対象となるログのプロセスのIDを識別するための情報が示される。
【0025】
セッションID-セッションごとのログ行の項には、セッションID-セッションごとのログの情報が示される。トランザクションIDの項には、対象となるログのトランザクションのIDを識別するための情報が示される。SQLSTateエラーコードの項には、SQLの規格に記載されているSQLSTate仕様に基づくエラーコードが示される。
【0026】
メッセージの項には、対象となるログのその他の情報が示される。対象となるログのその他の情報として、durationの情報が示される。durationの情報は、対象となるログの処理が終了までに要した時間の情報が示される。
【0027】
ログ情報解析装置100は、ログ情報蓄積装置200に蓄積されたログ情報を取得する。そして、ログ情報解析装置100は、ログ情報を解析して、ログ情報に含まれるミリ秒付き時刻の項に示された、対象となるログの処理が開始された時刻を終了時刻として設定し、設定した終了時刻に対し、メッセージの項に含まれるdurationの時間を減算した時刻を開始時刻として設定する。例えば図3に示すように、ログ情報解析装置100は、ミリ秒付き時刻の項に示された、対象となるログの処理が開始された時刻「2021-06-10 12:28:25.365 UTC」を終了時刻として設定する。そして、ログ情報解析装置100は、設定した終了時刻「2021-06-10 12:28:25.365 UTC」に対し、メッセージの項に含まれるdurationの時間「114802.831 ms」を減算した時刻「(2021-06-10 12:28:25.365 UTC)-114802.831 ms)」を開始時刻として設定する。ログ情報解析装置100の解析対象となるログ情報は図3に示すものに限られず、開始時刻と終了時刻とを把握できるログ情報であれば種類は問わない。
【0028】
ログ情報解析装置100は、設定した開始時刻と、終了時刻と、に対応する各処理を生成して操作端末300の表示部303に表示する制御を行う。図4図6は、操作端末300の表示部303に表示された各処理のタイムチャート画面400の一例を示す図である。
【0029】
図4図6のタイムチャートは時間の経過とともに変化するタイムチャート画面400を示す。図4図6に示すタイムチャート画面400には、タイムチャート表示領域500、ログ詳細表示領域600、メッセージ表示領域700が表示される。タイムチャート画面400には、図4図6で図示していない情報が表示されていてもよい。
【0030】
タイムチャート表示領域500は、タイムチャート画面400の略中央位置に配置される。ログ詳細表示領域600は、タイムチャート表示領域500の下方位置に配置される。メッセージ表示領域700は、タイムチャート表示領域500の上方位置に配置される。
【0031】
タイムチャート表示領域500には、ログ情報解析装置100がログ情報の各処理に基づいて生成した各処理の開始時刻と、終了時刻と、に対応する各タイムチャート501a~501mが表示される。各タイムチャート501a~501mは、上から開始時刻順に並んで表示される。
【0032】
ログ情報解析装置100は、時間の経過とともに各タイムチャート501a~501mを上方へ移動するように表示する。したがって、時間の経過とともにタイムチャート501a~501mがタイムチャート表示領域500の外へ移動した場合には、ログ情報解析装置100は、タイムチャート表示領域500外へ移動したタイムチャート501a~501mに対し非表示処理を行う。その結果、タイムチャート501a~501mは時間の経過とともに表示部303のタイムチャート表示領域500に表示されなくなる。
【0033】
例えば、図4のタイムチャート画面400が表示部303に表示されるタイミングにおいては、各タイムチャートのうち、タイムチャート501a~501kがタイムチャート表示領域500に表示されている。図4のタイムチャート画面400が表示部303に表示されるタイミングから、所定の時間が経過して、所定の時間が経過すると、図5のタイムチャート画面400が表示部303に表示される。
【0034】
図5のタイムチャート画面400が表示部303に表示されるタイミングにおいては、各タイムチャートのうち、タイムチャート501c~501kに加えて、ログ情報解析装置100は、タイムチャート501lおよびタイムチャート501mを生成する。タイムチャートは、開始時刻順に並べられるため、先に開始された時間のかかる処理がある場合であっても、既に生成されたタイムチャートの間に表示されることとなる。更に、各タイムチャートは、時間の経過とともに上へ移動して表示されるため、先に開始された時間のかかる処理に対応する後から生成されたタイムチャート501lは、生成されるタイミングによっては、タイムチャート表示領域500の外に配置される場合がある。タイムチャート表示領域500の外にタイムチャートが生成されて配置された場合には、かかるタイムチャート501lは、非表示処理がなされて表示部303に表示されない。
【0035】
図5の実施形態においては、タイムチャート501aの処理に対応する開示時刻と、タイムチャート501bの処理に対応する開始時刻と、の間に開始された処理に対応するタイムチャート501lは、タイムチャート501aと、タイムチャート501bと、の間に配置されることとなる。しかしながら、タイムチャート501aおよびタイムチャート501bは、時間の経過とともにタイムチャート表示領域500の領域外に表示されることとなるため、タイムチャート501aと、タイムチャート501bと、の間に生成されて配置されたタイムチャート501lは、タイムチャート501aおよびタイムチャート501bとともに、タイムチャート表示領域500の領域外に配置されてしまう。
【0036】
図5においては、説明のためにタイムチャート501a、タイムチャート501b、タイムチャート501lは、タイムチャート画面400に図示しているが、実際には、タイムチャート表示領域500の領域外に配置されたタイムチャート501a、タイムチャート501b、タイムチャート501lは、タイムチャート画面400に表示されない。
【0037】
したがって、タイムチャート501lは、タイムチャート表示領域500に一度も表示されずに領域外に生成されて配置されてしまうため、操作端末300のユーザは、一度もタイムチャート501lを視認することなく確認することができない。その結果、表示領域外となった処理は、長時間発見されずに見落とされてしまう可能性がある。
【0038】
この点、本実施形態においては、ログ情報解析装置100は、タイムチャート表示領域500内に表示されることなくタイムチャート表示領域500外に配置された非表示処理のタイムチャートがあるか否かを判定する。そして、タイムチャート表示領域500内に表示されることなくタイムチャート表示領域500外に配置された非表示処理のタイムチャートがある場合には、ログ情報解析装置100は、非表示処理に対応するタイムチャートがあることをユーザに通知する。
【0039】
具体的には、ログ情報解析装置100は、タイムチャート表示領域500内に表示されることなくタイムチャート表示領域500外に配置された非表示処理のタイムチャート501lがある場合には、メッセージ表示領域700において非表示処理のタイムチャートがあることを示すメッセージを通知する。図5の実施形態においては、ログ情報解析装置100は、非表示処理のタイムチャートがあることを示すメッセージとして「警告:未確認の処理があります。」との文言をメッセージ表示領域700において通知する。このメッセージを視認した操作端末300のユーザは、未確認のタイムチャート501lがタイムチャート表示領域500外に存在することを認識することができる。
【0040】
このため、長時間実行を要する処理は画面外に配置されてしまう可能性があり、画面から外れて表示領域外となった処理に対応するタイムチャート501lであっても、長時間発見されずに見落とされてしまう可能性をなくすことができる。その結果、表示領域外となった処理を見落としなく確認できる。
【0041】
タイムチャート表示領域500には、第1移動ボタン502a、第2移動ボタン502b、第3移動ボタン502c、第4移動ボタン502dを備える。ユーザの操作に基づく第1移動ボタン502aへのクリックを受け付けると、ログ情報解析装置100は、一番古い未確認のタイムチャートの処理へ移動(ジャンプ)して表示することができる。ユーザの操作に基づく第2移動ボタン502bへのクリックを受け付けると、ログ情報解析装置100は、一つ古い未確認のタイムチャートの処理へ移動(ジャンプ)して表示することができる。ユーザの操作に基づく第3移動ボタン502cへのクリックを受け付けると、ログ情報解析装置100は、一番新しい未確認のタイムチャートの処理へ移動(ジャンプ)して表示することができる。ユーザの操作に基づく第4移動ボタン502dへのクリックを受け付けると、ログ情報解析装置100は、一番新しい未確認のタイムチャートの処理へ移動(ジャンプ)して表示することができる。
【0042】
図5のタイミングにおいては、タイムチャート501lは、タイムチャート表示領域500外に表示されているため、ユーザは未確認のタイムチャートがどのようなものなのか認識することができない。ここで、ユーザはメッセージ表示領域700に表示されたメッセージを視認することにより、タイムチャート表示領域500外に処理に対応する未確認のタイムチャートが存在することを認識することができる。そこで、メッセージを視認したユーザが図5のタイミングにおいて、第2移動ボタン502bへのクリック操作がユーザにより行われると、ログ情報解析装置100は、ログ情報解析装置100は、一つ古い未確認のタイムチャートの処理へ移動して表示することができる。具体的には、一つ古い未確認のタイムチャートであるタイムチャート501lの処理へ移動することにより、未確認であったタイムチャート501lをタイムチャート表示領域500内に表示させることができる。これにより、ユーザは、未確認であったタイムチャート501lの処理の把握を容易に行うことができる。
【0043】
このように、ユーザは、第1移動ボタン502a、第2移動ボタン502b、第3移動ボタン502c、第4移動ボタン502dへのクリック操作を行うことにより、所望のタイムチャートを任意の位置で表示させることができ、タイムチャートの把握を容易に行うことができる。
【0044】
また、タイムチャート表示領域500には、上スクロールバー503aおよび下スクロールバー503bを備える。ユーザの操作に基づく上スクロールバー503aへのクリックを受け付けると、ログ情報解析装置100は、タイムチャート表示領域500に表示されたタイムチャートの内容を上方へ移動して表示することができる。同様に、ユーザの操作に基づく下スクロールバー503bへのクリックを受け付けると、ログ情報解析装置100は、タイムチャート表示領域500に表示されたタイムチャートの内容を下方へ移動して表示することができる。
【0045】
したがって、ユーザは上スクロールバー503aまたは下スクロールバー503bへのクリック操作を行うことにより、所望のタイムチャートを任意の位置で表示させることができ、タイムチャートの把握を容易に行うことができる。
【0046】
ログ詳細表示領域600には、タイムチャート表示領域500に表示された各処理に対応するログの詳細の情報が表示される。図4図6の実施形態においては、ログ詳細表示領域600に表示されるログの詳細の情報として、各処理の時刻、レベル、アプリ名、メッセージの情報が含まれる。ログ詳細表示領域600に表示されるログの詳細の情報は、図4図6に示す内容に限られるものではない。
【0047】
ログ詳細表示領域600に表示されたログの詳細の情報は、タイムチャート表示領域500に表示された各タイムチャートと同期して表示される。したがって、ユーザは、タイムチャート表示領域500に表示されるタイムチャートの処理の内容の詳細をログ詳細表示領域600に表示されたログの情報に基づいて容易かつ迅速に把握することができる。
【0048】
ログ詳細表示領域600には、上スクロールバー602aおよび下スクロールバー602bを備える。ユーザの操作に基づく上スクロールバー602aへのクリックを受け付けると、ログ情報解析装置100は、ログ詳細表示領域600に表示されたログの内容を上方へ移動して表示することができる。同様に、ユーザの操作に基づく下スクロールバー602bへのクリックを受け付けると、ログ情報解析装置100は、ログ詳細表示領域600に表示されたログの内容を下方へ移動して表示することができる。
【0049】
したがって、ユーザは上スクロールバー602aまたは下スクロールバー602bへのクリック操作を行うことにより、所望のログ情報を任意の位置で表示させることができ、ログ情報の把握を容易に行うことができる。
【0050】
ログ情報解析装置100は、タイムチャート表示領域500内に表示されることなくタイムチャート表示領域500の外に配置された非表示処理がある場合にユーザに通知していたがこれに限られない。例えば、ログ情報解析装置100は、タイムチャート表示領域500内に表示されることなくタイムチャート表示領域500の外に配置された非表示処理があり、かつ、処理の開始時刻から所定の時間が経過した場合にユーザに通知するようにしてもよい。これにより、通知が多すぎて煩雑になることを抑止することができる。
【産業上の利用可能性】
【0051】
本発明のログ情報解析システム1はログ情報を解析する際に、表示領域外となった処理を見落としなく確認できる効果を有するものであり、あらゆるログを解析する装置に好適である。
【符号の説明】
【0052】
1 :ログ情報解析システム
100 :ログ情報解析装置
101 :制御部
102 :記憶部
103 :表示部
104 :入力部
105 :通信I/F
200 :ログ情報蓄積装置
201 :装置制御部
202 :記憶部
203 :表示部
204 :入力部
205 :通信I/F
300 :操作端末
301 :端末制御部
302 :記憶部
303 :表示部
304 :入力部
305 :通信I/F
400 :タイムチャート画面
500 :タイムチャート表示領域
501a~501m :タイムチャート
502a :第1移動ボタン
502b :第2移動ボタン
502c :第3移動ボタン
502d :第4移動ボタン
503a :上スクロールバー
503b :下スクロールバー
600 :ログ詳細表示領域
602a :上スクロールバー
602b :下スクロールバー
700 :メッセージ表示領域
N :ネットワーク


図1
図2
図3
図4
図5
図6