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特開2024-80254位置情報取得制御装置および位置情報取得方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024080254
(43)【公開日】2024-06-13
(54)【発明の名称】位置情報取得制御装置および位置情報取得方法
(51)【国際特許分類】
   H04N 7/18 20060101AFI20240606BHJP
   H04N 23/60 20230101ALI20240606BHJP
   H04N 5/77 20060101ALI20240606BHJP
   H04N 5/92 20060101ALI20240606BHJP
   G06F 16/587 20190101ALI20240606BHJP
   G08G 1/00 20060101ALI20240606BHJP
【FI】
H04N7/18 J
H04N7/18 U
H04N23/60 500
H04N5/77
H04N5/92 010
G06F16/587
G08G1/00 D
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022193296
(22)【出願日】2022-12-02
(71)【出願人】
【識別番号】308036402
【氏名又は名称】株式会社JVCケンウッド
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】坂野 真聖
(72)【発明者】
【氏名】山本 規広
(72)【発明者】
【氏名】児玉 健太朗
【テーマコード(参考)】
5B175
5C053
5C054
5C122
5H181
【Fターム(参考)】
5B175DA02
5B175DA03
5C053GB06
5C053JA21
5C054CA04
5C054CC02
5C054EA01
5C054EA05
5C054EA07
5C054FC12
5C054FC15
5C054FF02
5C054FF03
5C054GB01
5C054GB05
5C054GD06
5C054GD07
5C054GD09
5C054HA30
5C122DA14
5C122EA42
5C122FH07
5C122FH11
5C122FK39
5C122HA03
5C122HB01
5H181AA01
5H181BB12
5H181CC04
5H181FF04
5H181FF10
5H181FF27
5H181FF33
5H181MC19
(57)【要約】
【課題】サムネイル画像で表示された撮影ファイルに位置情報を適切に対応付けること。
【解決手段】制御装置400は、車両に備えられたカメラが撮影した撮影データに基づく撮影ファイルおよび撮影ファイルに対応付けられた車両の位置情報を取得する撮影ファイル取得部411と、撮影ファイル取得部411が取得した撮影ファイルを、撮影ファイルに対応付けられたサムネイル画像に基づき選択する操作制御部413と、選択された撮影ファイルに対応する位置情報を、サムネイル画像に対応する位置情報として取得する位置情報取得部414とを備える。
【選択図】図11
【特許請求の範囲】
【請求項1】
移動体に備えられたカメラが撮影した撮影データに基づく撮影ファイルおよび前記撮影ファイルに対応付けられた前記移動体の位置情報を取得する撮影ファイル取得部と、
前記撮影ファイル取得部が取得した撮影ファイルを、前記撮影ファイルに対応付けられたサムネイル画像に基づき選択する操作制御部と、
選択された前記撮影ファイルに対応する位置情報を、前記サムネイル画像に対応する位置情報として取得する位置情報取得部と、
を備える、位置情報取得制御装置。
【請求項2】
前記位置情報取得部は、前記サムネイル画像が、前記撮影ファイルを構成する映像における先頭フレームの画像以外の画像に基づいて生成されている場合、前記撮影ファイルの先頭フレームが撮影された時点ではなく、前記サムネイル画像が撮影された時点の位置情報として取得する、
請求項1に記載の位置情報取得制御装置。
【請求項3】
前記サムネイル画像に撮影されている物体を認識する認識処理部と、
地図情報を参照する地図情報参照部と、をさらに備え、
前記位置情報取得部は、選択された前記撮影ファイルに対応する位置情報を、前記サムネイル画像から認識された物体の前記地図情報における位置に近似した前記移動体の位置情報として取得する、
請求項1に記載の位置情報取得制御装置。
【請求項4】
移動体に備えられたカメラが撮影した撮影データに基づく撮影ファイルを取得する撮影ファイル取得部と、
前記撮影ファイル取得部が取得した撮影ファイルを、前記撮影ファイルに対応付けられたサムネイル画像に基づき選択する操作制御部と、
前記サムネイル画像に撮影されている物体を認識する認識処理部と、
地図情報を参照する地図情報参照部と、
選択された前記撮影ファイルに対応する位置情報を、前記サムネイル画像から認識された物体の前記地図情報における位置情報として取得する位置情報取得部と、
を備える、位置情報取得制御装置。
【請求項5】
移動体に備えられたカメラが撮影した撮影データに基づく撮影ファイルおよび前記撮影ファイルに対応付けられた前記移動体の位置情報を取得する撮影ファイル取得ステップと、
前記撮影ファイル取得ステップで取得した撮影ファイルを、前記撮影ファイルに対応付けられたサムネイル画像に基づき選択する操作制御ステップと、
選択された前記撮影ファイルに対応する位置情報を、前記サムネイル画像に対応する位置情報として取得する位置情報取得ステップと、
位置情報取得制御装置が実行する位置情報取得方法。
【請求項6】
移動体に備えられたカメラが撮影した撮影データに基づく撮影ファイルを取得する撮影ファイル取得ステップと、
前記撮影ファイル取得ステップで取得した撮影ファイルを、前記撮影ファイルに対応付けられたサムネイル画像に基づき選択する操作制御ステップと、
前記サムネイル画像に撮影されている物体を認識する認識処理ステップと、
地図情報を参照する地図情報参照部と、
選択された前記撮影ファイルに対応する位置情報を、前記サムネイル画像から認識された物体の地図情報における位置情報として取得する位置情報取得ステップと、
位置情報取得制御装置が実行する位置情報取得方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、位置情報取得制御装置および位置情報取得方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ドライブレコーダで撮影された映像は、例えば60秒毎の撮影ファイルとして記録され、撮影ファイル毎にサムネイル画像が付与される。また、撮影ファイルには、撮影時における位置情報も含めて記憶されている。一般的に、撮影ファイルのサムネイル画像は、撮影ファイルを構成する先頭フレームの画像から生成され、撮影ファイルの位置情報は、撮影ファイルが生成された時点の位置情報、つまり、撮影ファイルを構成する先頭フレームの画像が撮影された時点の位置情報が設定される。イベントデータを記録し、イベントデータに対応するサムネイル画像を表示することで、イベントデータを選択し、再生することができるドライブレコーダが開示されている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2020-141170号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
例えば、ドライブレコーダによって車両の稼働中に連続的に記録された映像に基づくサムネイル画像の表示画面に基づき、撮影ファイルを選択することで、選択された撮影ファイルの位置情報から、地図上の地点を表示させたり、ナビゲーションシステムにおける車両の目的地として設定したりすることがある。
【0005】
このような場合、選択された撮影ファイルのサムネイル画像が、撮影ファイルの先頭フレームの画像から生成されている場合、選択したサムネイル画像と撮影ファイルの位置情報は一致する。これに対し、撮影ファイルの先頭フレームの画像以外の画像からサムネイル画像が生成されている場合、選択したサムネイル画像と撮影ファイルの位置情報が一致しない。
【0006】
例えば、選択された撮影ファイルが、車両の走行中に撮影された映像である場合、走行速度などによっては、選択された撮影ファイルの位置情報と、サムネイル画像が撮影された位置とが、数百m程度の差異が生じる。このような場合、地図上の表示や、目的地設定が意図した地点に設定されない。
【0007】
本開示は、上記に鑑みてなされたものであって、サムネイル画像で表示された撮影ファイルに位置情報を適切に対応付けることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本開示に係る位置情報取得制御装置は、移動体に備えられたカメラが撮影した撮影データに基づく撮影ファイルおよび前記撮影ファイルに対応付けられた前記移動体の位置情報を取得する撮影ファイル取得部と、前記撮影ファイル取得部が取得した撮影ファイルを、前記撮影ファイルに対応付けられたサムネイル画像に基づき選択する操作制御部と、選択された前記撮影ファイルに対応する位置情報を、前記サムネイル画像に対応する位置情報として取得する位置情報取得部と、を備える。
【0009】
本開示に係る位置情報取得制御装置は、移動体に備えられたカメラが撮影した撮影データに基づく撮影ファイルを取得する撮影ファイル取得部と、前記撮影ファイル取得部が取得した撮影ファイルを、前記撮影ファイルに対応付けられたサムネイル画像に基づき選択する操作制御部と、前記サムネイル画像に撮影されている物体を認識する認識処理部と、地図情報を参照する地図情報参照部と、選択された前記撮影ファイルに対応する位置情報を、前記サムネイル画像から認識された物体の前記地図情報における位置情報として取得する位置情報取得部と、を備える。
【0010】
本開示に係る位置情報取得方法は、移動体に備えられたカメラが撮影した撮影データに基づく撮影ファイルおよび前記撮影ファイルに対応付けられた前記移動体の位置情報を取得する撮影ファイル取得ステップと、前記撮影ファイル取得ステップで取得した撮影ファイルを、前記撮影ファイルに対応付けられたサムネイル画像に基づき選択する操作制御ステップと、選択された前記撮影ファイルに対応する位置情報を、前記サムネイル画像に対応する位置情報として取得する位置情報取得ステップと、位置情報取得制御装置が実行する。
【0011】
本開示に係る位置情報取得方法は、移動体に備えられたカメラが撮影した撮影データに基づく撮影ファイルを取得する撮影ファイル取得ステップと、前記撮影ファイル取得ステップで取得した撮影ファイルを、前記撮影ファイルに対応付けられたサムネイル画像に基づき選択する操作制御ステップと、前記サムネイル画像に撮影されている物体を認識する認識処理ステップと、地図情報を参照する地図情報参照部と、選択された前記撮影ファイルに対応する位置情報を、前記サムネイル画像から認識された物体の地図情報における位置情報として取得する位置情報取得ステップと、位置情報取得制御装置が実行する。
【発明の効果】
【0012】
本開示によれば、サムネイル画像で表示された撮影ファイルに位置情報を適切に対応付けることができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1図1は、第一実施形態に係る制御装置を有する映像記録装置の構成例を示すブロック図である。
図2図2は、撮影ファイルにおけるサムネイル画像の一例を示す図である。
図3図3は、図2の撮影ファイルが撮影された地点を説明する概略図である。
図4図4は、第一実施形態に係る制御装置における一般的な撮影ファイルの生成処理の流れの一例を示すフローチャートである。
図5図5は、第一実施形態に係る制御装置におけるサムネイル画像と位置情報とを対応付ける処理の流れの一例を示すフローチャートである。
図6図6は、第一実施形態に係る制御装置におけるサムネイル画像から目的地を設定する処理の流れの一例を示すフローチャートである。
図7図7は、第二実施形態に係る制御装置を有する映像記録装置の構成例を示すブロック図である。
図8図8は、第二実施形態に係る制御装置におけるサムネイル画像から目的地を設定する処理の流れの一例を示すフローチャートである。
図9図9は、第三実施形態に係る制御装置を有する映像記録装置の構成例を示すブロック図である。
図10図10は、第三実施形態に係る制御装置におけるサムネイル画像から目的地を設定する処理の流れの一例を示すフローチャートである。
図11図11は、第四実施形態に係る制御装置を有する映像記録装置の構成例を示すブロック図である。
図12図12は、第四実施形態に係る制御装置におけるサムネイル画像から目的地を設定する処理の流れの一例を示すフローチャートである。
図13図13は、第五実施形態に係る制御装置を有する映像記録装置の構成例を示すブロック図である。
図14図14は、第五実施形態に係る制御装置におけるサムネイル画像から目的地を設定する処理の流れの一例を示すフローチャートである。
図15図15は、第六実施形態に係る制御装置におけるサムネイル画像から目的地を設定する処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下に添付図面を参照して、本開示に係る映像記録制御装置および映像記録方法の実施形態を詳細に説明する。なお、以下の実施形態により本発明が限定されるものではない。以下の説明では、移動体の一例として車両について説明する。移動体は、車両に限定されるものではなく、二輪車などにも適用可能である。
【0015】
[第一実施形態]
<映像記録装置>
図1は、第一実施形態に係る映像記録制御装置(以下、「制御装置」という。)100を有する映像記録装置10の構成例を示すブロック図である。映像記録装置10は、車両に発生したイベントを記録する、いわゆるドライブレコーダである。映像記録装置10は、サムネイル画像で表示された撮影ファイルに、サムネイル画像の位置情報を対応付けて記録する。本実施形態では、映像記録装置10は、ナビゲーションシステムと連動して、撮影ファイルのサムネイル画像に対応付けられた位置情報を、経路案内の目的地または経由地として設定するようにしてもよい。
【0016】
映像記録装置10は、車両に載置されているものに加えて、可搬型で車両において利用可能な装置であってもよい。また、映像記録装置10は、車両にあらかじめ設置されている装置やナビゲーションシステム等の機能または構成を含んで実現されてもよい。映像記録装置10は、カメラ211と、記録部212と、操作部213と、加速度センサ214と、GNSS(Global Navigation Satellite System)受信部215と、表示部216と、制御装置100とを有する。
【0017】
カメラ211は、車両に備えられたカメラである。カメラ211は、車両の周辺を撮影するカメラである。カメラ211は、複数のカメラ群であってもよい。カメラ211は、例えば、車両の車室内前方における車両の前方を撮影可能な位置に配置されている。本実施形態では、カメラ211は、車両のアクセサリ電源がONである間、映像を常時撮影する。カメラ211は、撮影した撮影データを制御装置100の撮影データ取得部111に出力する。撮影データは、例えば毎秒27.5フレームの画像から構成される動画像である。
【0018】
記録部212は、映像記録装置10におけるデータの一時記憶などに用いられる。記録部212は、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリなどの半導体メモリ素子、または、メモリカードなどの記録部である。または、図示しない通信装置を介して無線接続される外部記録部であってもよい。記録部212は、制御装置100の記録制御部122から出力された制御信号に基づいて、常時記録データまたはイベント記録データである撮影ファイルを記録する。
【0019】
操作部213は、映像記録装置10に対する各種操作を受付可能である。操作部213は、例えば、表示部216に備えられているタッチパネルである。例えば、操作部213は、撮影した撮影データを記録部212にイベント記録データとして手動で保存する操作を受付可能である。例えば、操作部213は、常時記録データまたはイベント記録データなどの一覧などを表示部216に表示する操作を受付可能である。例えば、操作部213は、記録部212に記録した常時記録データまたはイベント記録データを再生する操作を受付可能である。例えば、操作部213は、記録部212に記録したイベント記録データを消去する操作を受付可能である。例えば、操作部213は、常時記録を終了する操作を受付可能である。操作部213は、例えば、表示部216に表示された常時記録データまたはイベント記録データなどの一覧などをタッチすることで、撮影ファイルを選択する操作を受付可能である。操作部213は、例えば、表示部216に表示された撮影ファイルの任意のフレームの画像をタッチすることで、その撮影ファイルのサムネイル画像として選択する操作を受付可能である。操作部213は、操作情報を制御装置100の操作制御部116に出力する。
【0020】
操作部213は、撮影ファイルの任意のフレームの画像を選択し、その撮影ファイルのサムネイル画像に設定する操作を受付可能である。より詳しくは、操作部213は、例えば、ユーザが注目したい、後日参照したい、または、後日目的地として設定したいような事象または物体などが撮影されている場合、そのような事象または物体が撮影されているフレームの画像をユーザが選択し、その撮影ファイルのサムネイル画像に設定する操作を受付可能である。
【0021】
本実施形態では、操作部213は、ナビゲーションシステムと連動して、撮影ファイルのサムネイル画像を用いて、経路案内の目的地または経由地として設定する操作を受付可能である。より詳しくは、操作部213は、例えば、サムネイル画像に対応付けられた位置情報を目的地とする操作を受付可能である。操作部213は、例えば、撮影ファイルを選択した状態で、さらに目的地または経由地として設定する操作を受付可能である。
【0022】
常時記録データまたはイベント記録データの一覧は、常時記録データまたはイベント記録データに対応するサムネイル画像の一覧である。
【0023】
加速度センサ214は、車両に対して生じる加速度を検出するセンサである。加速度センサ214は、検出結果を制御装置100のイベント検出部117に出力する。加速度センサ214は、例えば3軸方向の加速度を検出するセンサである。3軸方向とは、車両の前後方向、左右方向、および上下方向である。
【0024】
GNSS受信部215は、GNSS衛星からのGNSS信号を受信するGNSS受信機などで構成される。GNSS受信部215は、受信した位置情報信号を制御装置100の位置情報取得部118に出力する。
【0025】
表示部216は、一例としては、映像記録装置10に固有の表示装置、または、ナビゲーションシステムを含む他のシステムと共用した表示装置などである。表示部216は、カメラ211と一体に形成されていてもよい。表示部216は、例えば、液晶ディスプレイまたは有機EL(Electro-Luminescence)ディスプレイなどを含むディスプレイである。本実施形態では、表示部216は、車両の運転者前方の、ダッシュボード、インストルメントパネル、センターコンソールなどに配置されている。表示部216は、制御装置100の表示制御部119から出力された映像信号に基づいて、映像を表示する。表示部216は、カメラ211が撮影している映像、または、記録部212に記録された映像を表示する。
【0026】
<映像記録制御装置>
制御装置100は、例えば、CPU(Central Processing Unit)などで構成された演算処理装置(制御装置)である。制御装置100は、記憶されているプログラムをメモリにロードして、プログラムに含まれる命令を実行する。制御装置100には図示しない内部メモリが含まれ、内部メモリは制御装置100におけるデータの一時記憶などに用いられる。制御装置100は、撮影データ取得部111と、バッファメモリ112と、撮影データ処理部113と、操作制御部116と、イベント検出部117と、位置情報取得部118と、表示制御部119と、サムネイル画像生成部120と、再生制御部121と、記録制御部122とを有する。
【0027】
撮影データ取得部111は、車両の周辺を撮影するカメラ211が撮影した撮影データを取得する。撮影データ取得部111は、取得した撮影データをバッファメモリ112に出力する。
【0028】
バッファメモリ112は、制御装置100が備える内部メモリであり、撮影データ取得部111が取得した一定時間分の撮影データを、更新しながら一時的に記録するメモリである。
【0029】
撮影データ処理部113は、撮影データから、所定時間毎の撮影ファイルを生成する。撮影データ処理部113は、バッファメモリ112が一時的に記憶している撮影データを、例えばH.264やMPEG-4(Moving Picture Experts Group)などの任意の方式のコーデックで符号化された、例えばMP4形式などの任意のファイル形式に変換する。撮影データ処理部113は、バッファメモリ112が一時的に記憶している撮影データから、一定時間分のファイルとした撮影ファイルを生成する。具体例として、撮影データ処理部113は、バッファメモリ112が一時的に記憶している撮影データを、記録順に60秒間の撮影データを撮影ファイルとして生成する。撮影データ処理部113は、生成した撮影ファイルを記録制御部122へ出力する。また、撮影データ処理部113は生成した撮影ファイルを、再生制御部121を通して画像をデコード後、表示制御部119へ出力する。生成される撮影ファイルの期間は、一例として60秒としたが、これには限定されない。ここで言う撮影データとは、カメラ211が撮影した映像に加えて音声が含まれたデータであってもよい。
【0030】
操作制御部116は、操作部213が受け付けた操作の操作情報を取得する。例えば、操作制御部116は、再生操作を示す再生操作情報、または、消去操作を示す消去操作情報を取得して制御信号を出力する。例えば、操作制御部116は、常時記録を終了する操作を示す終了操作情報を取得して制御信号を出力する。
【0031】
操作制御部116は、例えば、常時記録データまたはイベント記録データの一覧から撮影ファイルを選択する操作を示す操作情報を取得して制御信号を出力する。操作制御部116は、例えば、撮影ファイルを選択した状態で、さらに再生または消去などのその撮影ファイルに対する操作を示す操作情報を取得して制御信号を出力してもよい。
【0032】
操作制御部116は、撮影ファイルの任意のフレームの画像を選択し、その撮影ファイルのサムネイル画像に設定する操作を示す操作情報を取得して制御信号を出力する。より詳しくは、操作制御部116は、例えば、ユーザが注目したい、後日参照したい、または、後日目的地として設定したいような事象または物体などが撮影されている場合、そのような事象または物体が撮影されているフレームの画像をユーザが選択し、その撮影ファイルのサムネイル画像に設定する操作を示す操作情報を取得して制御信号を出力する。
【0033】
本実施形態では、操作制御部116は、ナビゲーションシステムと連動して、撮影ファイルのサムネイル画像を用いて、経路案内の目的地または経由地として設定する操作を示す操作情報を取得して制御信号を出力してもよい。より詳しくは、操作制御部116は、例えば、サムネイル画像に対応付けられた位置情報を目的地とする操作を示す操作情報を取得して制御信号を出力してもよい。操作制御部116は、例えば、撮影ファイルを選択した状態で、さらに目的地または経由地として設定する操作を示す操作情報を取得して制御信号を出力してもよい。
【0034】
例えば、操作制御部116によって、所望の撮影ファイルのサムネイル画像を選択した場合、表示部216に、選択されたサムネイル画像に対するコマンドを示す選択肢が表示される。選択されたサムネイル画像に対するコマンドの例としては、再生、保存、削除、サムネイル画像の変更、目的地(経由地)設定などが選択可能なように表示される。
【0035】
イベント検出部117は、車両に加わった加速度に基づき、イベントを検出する。より詳しくは、イベント検出部117は、加速度センサ214の検出結果に基づいて、イベントを検出する。イベント検出部117は、イベント検出部117が加速度センサ214から取得した加速度情報が閾値以上である場合、イベントが発生したことを検出する。
【0036】
位置情報取得部118は、車両の現在位置を示す位置情報を取得する。位置情報取得部118は、GNSS受信部215が受信したGNSS信号に基づいて、車両の現在位置の位置情報を公知の方法によって算出する。
【0037】
表示制御部119は、表示部216における表示を制御する。表示制御部119は、常時記録データまたはイベント記録データなどを表示部216に出力させる映像信号を出力する。より詳しくは、表示制御部119は、カメラ211が撮影している映像、または、記録部212に記録された常時記録データまたはイベント記録データの再生によって表示する映像信号を出力する。
【0038】
表示制御部119は、常時記録データまたはイベント記録データなどの一覧をサムネイル画像として表示する映像信号、表示されているサムネイル画像に対する操作項目を表示する映像信号などを出力する。
【0039】
サムネイル画像生成部120は、撮影ファイルを構成する画像からサムネイル画像を生成する。
【0040】
サムネイル画像は、通常は撮影ファイルの先頭フレームの画像が設定される。例えば、撮影ファイル生成期間に、ユーザが注目したい、後日参照したい、または、後日目的地として設定したいような事象または物体などが撮影されている場合、そのような事象や物体が撮影されているフレームの画像をユーザが選択し、その撮影ファイルのサムネイル画像に設定することが可能である。
【0041】
サムネイル画像生成部120は、撮影ファイルにサムネイル画像を付与する。より詳しくは、サムネイル画像生成部120は、通常、撮影ファイルを構成する映像における先頭フレームの画像からサムネイル画像を付与する。サムネイル画像生成部120は、撮影ファイルを構成する映像において、ユーザが選択したフレームの画像を、その撮影ファイルのサムネイル画像として付与する。
【0042】
サムネイル画像生成部120は、サムネイル画像に基づいて撮影ファイルが選択されたときに取得させる位置情報を、撮影ファイルにおけるサムネイル画像に対応する位置情報として対応付けて付与する。
【0043】
再生制御部121は、操作制御部116から出力された再生操作の制御信号に基づいて、記録部212に記録された常時記録データまたはイベント記録データを再生するよう制御する。再生制御部121は、図示しないデコーダを含み、供給された圧縮データをデコードすることで、各種データを再生する。
【0044】
記録制御部122は、撮影データ取得部111が取得した撮影データの記録を行う。実施形態では、記録制御部122は、撮影データ処理部113でファイル化された撮影ファイルを、記録部212に記録させる制御を行う。記録制御部122は、車両のアクセサリ電源がONであるときなど、常時記録処理を実行する期間は、撮影データ処理部113でファイル化された撮影ファイルを上書き可能な撮影ファイルとして記録部212に記録する。より詳しくは、記録制御部122は、常時記録処理を実行する期間は、撮影データ処理部113が生成した撮影ファイルを記録部212に記録し続け、記録部212の容量が一杯になった場合、最も古い撮影ファイルに新しい撮影ファイルを上書きして記録する。
【0045】
記録制御部122は、イベント検出部117によってイベントが検出された場合、イベントの検出に対応する撮影データであるイベント記録データを保存する。イベント記録データとは、撮影データ処理部113が生成した撮影ファイルにおける所定の期間の撮影ファイルである。記録制御部122は、イベントの検出に対応する撮影ファイルを、上書きが禁止されたイベント記録データとして記録部212に保存する。記録制御部122は、イベント検出部117によってイベントが検出された場合、例えば、イベントが検出された時点の前後10秒程度の所定の期間の撮影ファイルをバッファメモリ112からコピーし、イベント記録データとして保存する。
【0046】
記録制御部122は、撮影ファイルおよびイベント記録データに対して、サムネイル画像を対応付けて記録する。より詳しくは、記録制御部122は、撮影ファイルおよびイベント記録データに対して、サムネイル画像生成部120が生成したサムネイル画像を対応付けて記録部212に記録する。以下の説明においては、撮影ファイルに対応付けて記録するサムネイル画像の例として説明するが、イベント記録データに対応付けて記録するサムネイル画像も同様である。
【0047】
記録制御部122は、撮影ファイルと、サムネイル画像とを対応付けて記録するとともに、サムネイル画像に基づいて撮影ファイルが選択されたときに取得させる位置情報を、撮影ファイルにおけるサムネイル画像に対応する位置情報として対応付けて記録する。
【0048】
記録制御部122は、サムネイル画像生成部120が、撮影ファイルを構成する映像における先頭フレームの画像に基づいてサムネイル画像を生成した場合、撮影ファイルが選択されたときに取得させる位置情報を、撮影ファイルの先頭フレームの画像の撮影時点の位置情報として記録する。
【0049】
記録制御部122は、サムネイル画像生成部120が、撮影ファイルを構成する映像における先頭フレームの画像以外のフレーム画像に基づいてサムネイル画像を生成した場合、撮影ファイルが選択されたときに取得させる位置情報を、撮影ファイルの先頭フレームの画像の撮影時点ではなく、変更後のサムネイル画像の撮影時点の位置情報として記録する。
【0050】
図2図3を用いて、サムネイル画像に対応付けられる位置情報について説明する。図2は、撮影ファイルとサムネイル画像との関連の一例を示す図である。図3は、図2の撮影ファイルが撮影された地点を説明する概略図である。図2に示す例では、映像記録装置10を搭載している車両が、地点A、地点B、地点Cを順番に通過して走行し、常時記録データが記録されている。地点Aにおいて、撮影ファイルF-1の生成が終了する。そして、地点Aにおいて撮影ファイルFの生成が開始され、地点Cにおいて撮影ファイルFの生成が終了する。さらに、地点CにおいてファイルF+1の生成が開始される。画像Im11は、地点Aで撮影された、撮影ファイルFの先頭フレームの画像である。画像Im12は、地点Bで撮影された、撮影ファイルFの中間のフレームの画像である。画像Im13は、地点Cで撮影された、撮影ファイルF+1の先頭フレームの画像である。
【0051】
撮影ファイルFのサムネイル画像の変更が行われていない場合、撮影ファイルFのサムネイル画像は、撮影ファイルFの先頭のフレーム画像である画像Im11に基づいて生成される。この場合、撮影ファイルFに対応付けられている位置情報は、画像Im11の撮影時の位置情報である地点Aを示す位置情報である。
【0052】
例えば、ユーザ操作や撮影時の音声情報などによって、撮影ファイルFのサムネイル画像を、建造物Ob1が撮影されている画像として地点Bで撮影されたフレームの画像Im12に変更した場合、撮影ファイルFのサムネイル画像は、画像Im12に基づいて生成される。この場合、撮影ファイルFに対応付けられている位置情報は、画像Im12の撮影時の位置情報である地点Bを示す位置情報である。
【0053】
<映像記録制御装置における情報処理>
次に、図4ないし図6を用いて、制御装置100における処理の流れについて説明する。図4は、第一実施形態に係る制御装置100における一般的な撮影ファイルの生成処理の流れの一例を示すフローチャートである。図5は、第一実施形態に係る制御装置100におけるサムネイル画像と位置情報とを対応付ける処理の流れの一例を示すフローチャートである。図6は、第一実施形態に係る制御装置100におけるサムネイル画像から目的地を設定する処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【0054】
図4を用いて、一般的な撮影ファイルの生成処理について説明する。映像記録装置10が動作している間、図4に示すフローチャートの処理が実行される。
【0055】
図4の処理が実行される間、言い換えると、映像記録装置10が動作している間、制御装置100では、設定された加速度の閾値での加速度センサ214による加速度の検出が開始される。制御装置100は、イベント検出部117によって、検出された加速度に基づいて、イベント検出を開始する。加速度の検出によるイベント検出については、ここでの説明を省略する。
【0056】
制御装置100は、撮影ファイルの生成を開始する(ステップS101)。より詳しくは、制御装置100は、撮影データ処理部113によって、撮影データから、例えば60秒毎などの所定時間毎の撮影ファイルを生成する。制御装置100は、ステップS102へ進む。
【0057】
制御装置100は、生成した撮影ファイル毎に対して、各撮影ファイルの先頭フレームの画像をサムネイル画像として付与する(ステップS102)。より詳しくは、制御装置100は、サムネイル画像生成部120によって、撮影ファイルの先頭フレームの画像をその撮影ファイルのサムネイル画像として付与する。制御装置100は、ステップS103へ進む。
【0058】
制御装置100は、撮影ファイル毎の先頭フレームの画像の撮影時の位置情報を撮影ファイルの位置情報として付与する(ステップS103)。より詳しくは、制御装置100は、サムネイル画像生成部120によって、撮影ファイル毎の先頭フレームの画像の撮影時の位置情報を、撮影ファイルにおけるサムネイル画像に対応する位置情報として対応付けて付与する。制御装置100は、ステップS104へ進む。
【0059】
制御装置100は、撮影ファイルを記録する(ステップS104)。より詳しくは、制御装置100は、記録制御部122によって、撮影ファイルと、サムネイル画像とを対応付けて記録するとともに、サムネイル画像の撮影時点の位置情報を、サムネイル画像に基づいて撮影ファイルが選択されたときに取得させる位置情報として対応付けて記録部212に記録する。制御装置100は、ステップS105へ進む。
【0060】
制御装置100は、処理を終了するか否かを判定する(ステップS105)。例えば、車両の電源や動力がOFFにされたことや、操作部213の操作がされたことなどで、処理を終了することが判定される。制御装置100は、処理を終了すると判定された場合(ステップS105でYes)、本処理を終了する。制御装置100は、処理を終了すると判定されない場合(ステップS105でNo)、ステップS101の処理を再度実行する。
【0061】
このようにして、制御装置100は、例えば、撮影データから60秒毎の撮影ファイルを生成する際に、撮影ファイル毎に各撮影ファイルの先頭画像をサムネイル画像として付与して記録する。また、撮影ファイル毎に、各撮影ファイルの先頭画像を撮影した時点の位置情報を、各撮影ファイルの位置情報として記録する。
【0062】
次に、図5を用いて、サムネイル画像の変更処理について説明する。サムネイル画像の変更処理は、ユーザがサムネイル画像を変更したいときに、実行される処理である。以下の説明では、一例として、常時記録データの一覧から目的地または経由地を設定する場合について説明する。イベント記録データの一覧から目的地または経由地を設定する場合も同様の処理が実行される。
【0063】
制御装置100は、サムネイル画像を変更する撮影ファイルが選択されたか否かを判定する(ステップS111)。より詳しくは、制御装置100は、操作制御部116によって、表示部216に表示された常時記録データである撮影ファイルの一覧がタッチされて、サムネイル画像を変更する撮影ファイルを選択する操作を受け付けたか否かを判定する。制御装置100は、サムネイル画像を変更する撮影ファイルが選択されたと判定する場合(ステップS111でYes)、ステップS112へ進む。制御装置100は、サムネイル画像を変更する撮影ファイルが選択されたと判定しない場合(ステップS111でNo)、処理を終了する。
【0064】
サムネイル画像を変更する撮影ファイルが選択されたと判定する場合(ステップS111でYes)、制御装置100は、サムネイル画像を変更するか否かを判定する(ステップS112)。より詳しくは、制御装置100は、操作制御部116によって、表示部216に表示された撮影ファイルの任意のフレームの画像がタッチされて、その撮影ファイルのサムネイル画像として選択する操作を受け付けたか否かを判定する。制御装置100は、操作制御部116によって、サムネイル画像として選択する操作を受け付けた場合、サムネイル画像を変更すると判定する。制御装置100は、サムネイル画像を変更すると判定する場合(ステップS112でYes)、ステップS113へ進む。制御装置100は、サムネイル画像を変更すると判定しない場合(ステップS112でNo)、処理を終了する。
【0065】
サムネイル画像を変更すると判定する場合(ステップS112でYes)、制御装置100は、撮影ファイルの位置情報をサムネイル画像が撮影された時点の位置情報に変更する(ステップS113)。より詳しくは、制御装置100は、サムネイル画像生成部120によって、撮影ファイルを構成する映像において、ユーザが選択したフレームの画像を、その撮影ファイルのサムネイル画像として生成する。制御装置100は、サムネイル画像生成部120によって、サムネイル画像に基づいて撮影ファイルが選択されたときに取得させる位置情報を、変更後のサムネイル画像の撮影時点を示す位置情報として対応付けて付与する。制御装置100は、記録制御部122によって、撮影ファイルが選択されたときに取得させる位置情報を、撮影ファイルの先頭フレームの画像の撮影時点ではなく、変更後のサムネイル画像の撮影時点の位置情報として記録部212に記録する。
【0066】
このようにして、制御装置100は、撮影ファイルのサムネイル画像を変更するとともに、サムネイル画像に基づいて撮影ファイルが選択されたときに取得させる位置情報として、変更後のサムネイル画像の撮影時点を示す位置情報を対応付けて記録する。
【0067】
次に、図6を用いて、ナビゲーションシステムと連動して、サムネイル画像から車両の目的地を設定する処理について説明する。以下の説明では、一例として、常時記録データの一覧から目的地または経由地を設定する場合について説明する。イベント記録データの一覧から目的地または経由地を設定する場合も同様の処理が実行される。
【0068】
制御装置100は、常時記録データである撮影ファイルの一覧を表示する(ステップS121)。より詳しくは、制御装置100は、表示制御部119によって、常時記録データの一覧をサムネイル画像として表示する映像信号を出力する。制御装置100は、ステップS122へ進む。
【0069】
制御装置100は、サムネイル画像が選択されたか否かを判定する(ステップS122)。より詳しくは、制御装置100は、操作制御部116によって、一覧からサムネイル画像を選択する操作、言い換えると、撮影ファイルを選択する操作を受け付けたか否かを判定する。制御装置100は、操作制御部116によって、撮影ファイルを選択した状態で、さらに目的地または経由地として設定する操作を受け付けたか否かを判定する。制御装置100は、サムネイル画像が選択されたと判定する場合(ステップS122でYes)、ステップS123へ進む。制御装置100は、サムネイル画像が選択されたと判定しない場合(ステップS122でNo)、本処理を終了する。
【0070】
サムネイル画像が選択されたと判定する場合(ステップS122でYes)、制御装置100は、選択された撮影ファイルの位置情報を目的地または経由地として設定する(ステップS123)。より詳しくは、制御装置100は、選択された撮影ファイルの位置情報を取得する。そして、制御装置100は、ナビゲーションシステムに対して、選択された撮影ファイルの位置情報を目的地または経由地として設定するよう制御信号を送信する。
【0071】
このような処理により、例えば、撮影ファイルFのサムネイル画像が画像Im11に基づいて生成された場合、サムネイル画像を選択することにより目的地として設定される位置情報として地点Aが設定される。例えば、撮影ファイルFのサムネイル画像が画像Im12に基づいて生成された場合、サムネイル画像を選択することにより目的地として設定される位置情報が、地点Aではなく地点Bが設定される。
【0072】
<効果>
上述したように、本実施形態では、撮影ファイルとサムネイル画像とを対応付けて記録するとともに、サムネイル画像に基づいて撮影ファイルが選択されたときに取得させる位置情報を、撮影ファイルにおけるサムネイル画像に対応する位置情報として対応付けて記録する。このように、本実施形態によれば、サムネイル画像で表示された撮影ファイルに位置情報を適切に対応付けることができる。
【0073】
本実施形態では、撮影ファイルを構成する先頭フレームの画像以外の画像に基づいてサムネイルを生成した場合、撮影ファイルが選択されたときに取得させる位置情報を、サムネイル画像が撮影された時点の位置情報として記録する。本実施形態によれば、ユーザが一覧からサムネイル画像で撮影ファイルを選択した際に、選択したサムネイル画像と撮影ファイルの位置情報を一致させることができる。本実施形態によれば、例えば、選択された撮影ファイルが、車両の走行中に撮影された映像である場合においても、地図上の表示、および、目的地設定を意図した地点に設定することができる。
【0074】
本実施形態では、サムネイル画像の一覧から撮影ファイルを選択することで、目的地や経由地として設定する場合に、サムネイル画像として表示されている物体等に近い位置を、目的地や経由地として設定することができる。
【0075】
[第二実施形態]
図7図8を参照しながら、本実施形態に係る映像記録装置10Aについて説明する。図7は、第二実施形態に係る制御装置100Aを有する映像記録装置10Aの構成例を示すブロック図である。図8は、第二実施形態に係る制御装置100Aにおけるサムネイル画像から目的地を設定する処理の流れの一例を示すフローチャートである。映像記録装置10Aは、基本的な構成は第一実施形態の映像記録装置10と同様である。以下の説明においては、映像記録装置10と同様の構成要素には、同一の符号または対応する符号を付し、その詳細な説明は省略する。映像記録装置10Aは、撮影ファイルを構成する画像からハイライトが抽出された画像をサムネイル画像とする。映像記録装置10Aは、サムネイル画像と対応付ける位置情報として、サムネイル画像が撮影された時点の位置情報を記録する。本実施形態では、ハイライト抽出部124Aを備える点と、サムネイル画像生成部120Aと、記録制御部122Aとにおける処理が第一実施形態と異なる。
【0076】
ハイライト抽出部124Aは、撮影データにおけるハイライトを抽出する。ハイライト抽出部124Aは、常時記録データの画像に画像処理を行って、例えば、目立つ建造物、自然物などの撮影データにおけるハイライトとなりうる物体等(以下、「ハイライト抽出対象物」という。)を検出する。ハイライト抽出部124Aは、図示しない地図情報参照部を介して地図情報を参照して、撮影された物体等が、地図情報のPOI(Point of Interest)に基づき、例えば観光の対象となるような、または著名な建造物、自然物など、である場合にハイライトとして抽出してもよい。
【0077】
サムネイル画像生成部120Aは、撮影ファイルを構成する画像におけるハイライト抽出部124Aが抽出したハイライトの画像(以下、「ハイライト抽出画像」という。)からサムネイル画像を生成する。より詳しくは、サムネイル画像生成部120Aは、撮影ファイルを構成するフレームの画像から、ハイライト抽出部124Aがハイライトを抽出したフレームの画像を、その撮影ファイルのサムネイル画像として付与する。
【0078】
記録制御部122Aは、撮影ファイルが選択されたときに取得させる位置情報を、ハイライト抽出画像が撮影された時点の位置情報として記録する。より詳しくは、記録制御部122Aは、撮影ファイルが選択されたときに取得させる位置情報を、撮影ファイルにおけるハイライト抽出部124Aが抽出したハイライト抽出画像から生成したサムネイル画像が撮影された時点の位置情報として記録する。
【0079】
次に、図8を用いて、制御装置100Aにおける処理の流れについて説明する。図8に示すステップS131、ステップS135ないしステップS138の処理は、図4に示すフローチャートのステップS101、ステップS102ないしステップS105と同様の処理を行う。
【0080】
制御装置100Aは、ハイライトを抽出したか否かを判定する(ステップS132)。より詳しくは、制御装置100Aは、ハイライト抽出部124Aによって、常時記録データの画像に画像処理を行って、例えば、目立つ建造物、自然物などハイライトとなる物体等を検出したか否かを判定する。制御装置100Aは、ハイライトを抽出したと判定する場合(ステップS132でYes)、ステップS133へ進む。制御装置100Aは、ハイライトを抽出したと判定しない場合(ステップS132でNo)、ステップS135へ進む。
【0081】
ハイライトを抽出したと判定する場合(ステップS132でYes)、制御装置100Aは、ハイライト抽出画像をサムネイル画像として付与する(ステップS133)。より詳しくは、制御装置100Aは、サムネイル画像生成部120Aによって、撮影ファイルのハイライト抽出画像をサムネイル画像として付与する。制御装置100Aは、ステップS134へ進む。
【0082】
制御装置100Aは、ハイライト抽出画像の撮影時の位置情報を撮影ファイルの位置情報として付与する(ステップS134)。より詳しくは、制御装置100Aは、サムネイル画像生成部120Aによって、撮影ファイルのハイライト抽出画像の撮影時の位置情報を、撮影ファイルにおけるサムネイル画像に対応する位置情報として対応付けて付与する。制御装置100Aは、ステップS137へ進む。
【0083】
第二実施形態を図2および図3に示す例を用いて説明すると、ハイライト抽出部124Aは、撮影ファイルFから建造物Ob1をハイライトとして抽出する。撮影ファイルFにおいて、建造物Ob1が抽出されたフレーム画像は、地点Bで撮影されている。言い換えると、地点Bで撮影されたフレーム画像から、ハイライトとしての建造物Ob1が抽出されている。このため、サムネイル画像生成部120Aは、撮影ファイルFのサムネイル画像を、ハイライトが撮影されている画像Im12に基づいて生成する。この場合、撮影ファイルFに対応付けられている位置情報は、建造物Ob1が抽出された画像Im12の撮影時の位置情報である地点Bの位置情報となる。
【0084】
本実施形態では、サムネイル画像の一覧から撮影ファイルを選択することで、目的地や経由地として設定する場合に、サムネイル画像として表示されているハイライトとして抽出された物体等に近い位置を、目的地や経由地として設定することができる。
【0085】
<効果>
上述したように、本実施形態では、撮影ファイルから抽出されたハイライトの画像からサムネイル画像を生成する。本実施形態では、撮影ファイルが選択されたときに取得させる位置情報を、ハイライト抽出画像であるサムネイル画像が撮影された時点の位置情報として記録する。本実施形態によれば、ユーザが一覧からハイライト抽出画像であるサムネイル画像で撮影ファイルを選択した際に、選択したサムネイル画像と撮影ファイルの位置情報を一致させることができる。
【0086】
[第三実施形態]
図9図10を参照しながら、本実施形態に係る映像記録装置10Bについて説明する。図9は、第三実施形態に係る制御装置を有する映像記録装置の構成例を示すブロック図である。図10は、第三実施形態に係る制御装置100Bにおけるサムネイル画像から目的地を設定する処理の流れの一例を示すフローチャートである。映像記録装置10Bは、基本的な構成は第二実施形態の映像記録装置10Aと同様である。映像記録装置10Bは、サムネイル画像と対応付ける位置情報として、抽出されたハイライトに対応する位置情報を記録する。本実施形態では、地図情報記憶部217Bと、地図情報参照部125Bとを備える点と、記録制御部122Bにおける処理が第二実施形態と異なる。本実施形態では、GNSS受信部215および位置情報取得部118は必須の構成でない。
【0087】
地図情報記憶部217Bは、例えば、交差点などの道路の情報を含む地図情報を記憶する。より詳しくは、地図情報記憶部217Bは、ハイライトに対応する位置情報を含む地図情報を記憶する。地図情報記憶部217Bは、通信機能を介して地図情報を取得する外部サーバ等の記憶装置であってもよい。
【0088】
地図情報参照部125Bは、地図情報記憶部217Bから、サムネイル画像を生成したハイライトに対応する位置情報を、地図情報を参照して取得する。
【0089】
記録制御部122Bは、撮影ファイルと、サムネイル画像とを対応付けて記録するとともに、サムネイル画像に基づいて撮影ファイルが選択されたときに取得させる位置情報を、撮影ファイルにおけるハイライトに対応する位置情報として記録する。
【0090】
次に、図10を用いて、制御装置100Bにおける処理の流れについて説明する。図10に示すステップS141ないしステップS143、ステップS145ないしステップS148の処理は、図8に示すフローチャートのステップS131ないしステップS133、ステップS135ないしステップS138と同様の処理を行う。
【0091】
制御装置100Bは、ハイライト抽出対象物の位置情報を撮影ファイルの位置情報として付与する(ステップS144)。より詳しくは、制御装置100Bは、サムネイル画像生成部120Bによって、撮影ファイルから抽出されたハイライトの位置情報を、撮影ファイルにおけるサムネイル画像に対応する位置情報として対応付けて付与する。制御装置100Bは、ステップS147へ進む。
【0092】
第三実施形態を図2および図3に示す例を用いて説明すると、ハイライト抽出部124Bは、撮影ファイルFから建造物Ob1をハイライトとして抽出する。撮影ファイルFにおいて、建造物Ob1が抽出されたフレーム画像は、地点Bで撮影されている。このため、サムネイル画像生成部120Bは、撮影ファイルFのサムネイル画像を、ハイライトが撮影されている画像Im12に基づいて生成する。この場合、撮影ファイルFに対応付けられている位置情報は、地図情報参照部125Bによって参照された建造物Ob1の位置情報となる。
【0093】
ハイライト抽出対象物とは、ハイライト抽出部124Bによって抽出された、例えば、目立つ建造物、自然物などの撮影データにおけるハイライトとなりうる物体等のことである。
【0094】
<効果>
上述したように、本実施形態では、撮影ファイルと、サムネイル画像とを対応付けて記録するとともに、サムネイル画像に基づいて撮影ファイルが選択されたときに取得させる位置情報を、撮影ファイルにおけるハイライトに対応する位置情報として記録する。本実施形態によれば、ユーザが一覧からハイライト抽出画像であるサムネイル画像で撮影ファイルを選択した際に、選択したサムネイル画像と撮影ファイルの位置情報を一致させることができる。
【0095】
本実施形態では、サムネイル画像の一覧から撮影ファイルを選択することで、目的地や経由地として設定する場合に、サムネイル画像として表示されているハイライトとして抽出された物体等の位置を、目的地や経由地として設定することができる。
【0096】
[第四実施形態]
図11図12を参照しながら、本実施形態に係る位置情報取得装置30について説明する。図11は、第四実施形態に係る位置情報取得制御装置(以下、「制御装置」という。)400を有する位置情報取得装置30の構成例を示すブロック図である。図12は、第四実施形態に係る制御装置400におけるサムネイル画像から目的地を設定する処理の流れの一例を示すフローチャートである。位置情報取得装置30は、外部のシステムにおいて撮影された撮影ファイルに対応付けられたサムネイル画像から位置情報を取得する。本実施形態では、位置情報取得装置30は、例えば、いわゆるドライブレコーダによって撮影された撮影ファイルに対応付けられたサムネイル画像から位置情報を取得する。位置情報取得装置30は、ナビゲーションシステムの機能の一部として実装されていてもよい。
【0097】
本実施形態では、外部のシステムから取得する撮影ファイルには、サムネイル画像とともに、位置情報が対応付けられている。本実施形態において、撮影ファイルは、例えば、第一実施形態ないし第三実施形態の映像記録装置で記録されたものである。
【0098】
位置情報取得装置30は、車両に載置されているものに加えて、可搬型で車両において利用可能な装置であってもよい。また、位置情報取得装置30は、車両にあらかじめ設置されている装置やナビゲーションシステム等の機能または構成を含んで実現されてもよい。位置情報取得装置30は、インターフェース部(以下、「I/F」とする。)311と、操作部312と、表示部313と、制御装置400とを有する。
【0099】
I/F311は、外部のシステムから、撮影ファイルおよび撮影ファイルに対応付けられた車両の位置情報を取得するためのインターフェースである。本実施形態では、I/F311は、いわゆるドライブレコーダから、撮影ファイルおよび撮影ファイルに対応付けられた車両の位置情報を取得するためのインターフェースである。I/F311は、例えば、CAN(Controller Area Network)などである。
【0100】
操作部312は、位置情報取得装置30に対する各種操作を受付可能である。操作部312は、例えば、表示部313に備えられているタッチパネルである。操作部312は、例えば、表示部313に表示されたイベント記録データなどの一覧などをタッチすることで、撮影ファイルを選択する操作を受付可能である。操作部312は、例えば、表示部313に表示された撮影ファイルの任意のフレームの画像をタッチすることで、その撮影ファイルのサムネイル画像として選択する操作を受付可能である。操作部312は、操作情報を制御装置400の操作制御部413に出力する。
【0101】
本実施形態では、操作部312は、ナビゲーションシステムと連動して、撮影ファイルのサムネイル画像を用いて、経路案内の目的地または経由地として設定する操作を受付可能である。より詳しくは、操作部312は、例えば、サムネイル画像に対応付けられた位置情報を目的地とする操作を受付可能である。操作部312は、例えば、撮影ファイルを選択した状態で、さらに目的地または経由地として設定する操作を受付可能である。
【0102】
表示部313は、一例としては、位置情報取得装置30に固有の表示装置、または、ナビゲーションシステムを含む他のシステムと共用した表示装置などである。表示部313は、例えば、液晶ディスプレイまたは有機ELディスプレイなどを含むディスプレイである。表示部313は、制御装置400の表示制御部412から出力された映像信号に基づいて、映像を表示する。表示部313は、カメラが撮影している映像、または、記録部212に記録された映像を表示する。
【0103】
<位置情報取得制御装置>
制御装置400は、例えば、CPUなどで構成された演算処理装置(制御装置)である。制御装置400は、記憶されているプログラムをメモリにロードして、プログラムに含まれる命令を実行する。制御装置400には図示しない内部メモリが含まれ、内部メモリは制御装置400におけるデータの一時記憶などに用いられる。制御装置400は、撮影ファイル取得部411と、表示制御部412と、操作制御部413と、位置情報取得部414とを有する。
【0104】
撮影ファイル取得部411は、車両に備えられた図示しないカメラが撮影した撮影データに基づく撮影ファイルおよび撮影ファイルに対応付けられた車両の位置情報を取得する。本実施形態では、撮影ファイル取得部411は、いわゆるドライブレコーダのカメラが撮影した撮影データに基づく撮影ファイルおよび撮影ファイルに対応付けられた車両の位置情報を取得する。
【0105】
表示制御部412は、表示部313における撮影ファイルの表示を制御する。表示制御部412は、常時記録データまたはイベント記録データなどの撮影ファイルの一覧をサムネイル画像として表示する映像信号を出力する。
【0106】
操作制御部413は、操作部312が受け付けた操作の操作情報を取得する。操作制御部413は、撮影ファイル取得部411が取得した撮影ファイルを、撮影ファイルに対応付けられたサムネイル画像に基づき選択する。操作制御部413は、例えば、一覧から撮影ファイルを選択する操作を示す操作情報を取得して制御信号を出力する。
【0107】
本実施形態では、操作制御部413は、ナビゲーションシステムと連動して、撮影ファイルのサムネイル画像を用いて、経路案内の目的地または経由地として設定する操作を示す操作情報を取得して制御信号を出力してもよい。より詳しくは、操作制御部413は、例えば、サムネイル画像に対応付けられた位置情報を目的地とする操作を示す操作情報を取得して制御信号を出力してもよい。操作制御部413は、例えば、撮影ファイルを選択した状態で、さらに目的地または経由地として設定する操作を示す操作情報を取得して制御信号を出力してもよい。
【0108】
位置情報取得部414は、撮影ファイルに対応する位置情報を取得する。より詳しくは、位置情報取得部414は、選択された撮影ファイルに対応する位置情報を、サムネイル画像に対応する位置情報として取得する。
【0109】
本実施形態では、位置情報取得部414は、サムネイル画像が、撮影ファイルを構成する映像における先頭フレームの画像に基づいて生成されている場合、撮影ファイルに対応する位置情報を、撮影ファイルの先頭フレームが撮影された時点の位置情報として取得する。
【0110】
本実施形態では、位置情報取得部414は、サムネイル画像が、撮影ファイルを構成する映像における先頭フレームの画像以外の画像に基づいて生成されている場合、撮影ファイルに対応する位置情報を、撮影ファイルの先頭フレームが撮影された時点ではなく、サムネイル画像が撮影された時点の位置情報として取得する。
【0111】
<位置情報取得制御装置における情報処理>
次に、図12を用いて、制御装置400における処理の流れについて説明する。以下の説明では、一例として、常時記録データの一覧から目的地または経由地を設定する場合について説明する。イベント記録データの一覧から目的地または経由地を設定する場合も同様の処理が実行される。
【0112】
常時記録データである撮影ファイルを取得する(ステップS201)。より詳しくは、制御装置400は、撮影ファイル取得部411によって、車両に備えられた図示しないカメラが撮影した撮影データに基づく撮影ファイルおよび撮影ファイルに対応付けられた車両の位置情報を取得する。制御装置400は、ステップS202へ進む。
【0113】
制御装置400は、常時記録データである撮影ファイルの一覧を表示する(ステップS202)。より詳しくは、制御装置400は、表示制御部412によって、表示部313に常時記録データである撮影ファイルの一覧を表示する。制御装置400は、ステップS203へ進む。
【0114】
制御装置400は、サムネイル画像が選択されたか否かを判定する(ステップS203)。より詳しくは、制御装置400は、操作制御部413によって、一覧からサムネイル画像を選択する操作、言い換えると、撮影ファイルを選択する操作を受け付けたか否かを判定する。制御装置400は、操作制御部413によって、撮影ファイルを選択した状態で、さらに目的地または経由地として設定する操作を受け付けたか否かを判定する。制御装置400は、サムネイル画像が選択されたと判定する場合(ステップS203でYes)、ステップS204へ進む。制御装置400は、サムネイル画像が選択されたと判定しない場合(ステップS203でNo)、本処理を終了する。
【0115】
サムネイル画像が選択されたと判定する場合(ステップS203でYes)、制御装置400は、サムネイル画像が撮影された時点の位置情報を撮影ファイルの位置情報として取得する(ステップS204)。より詳しくは、制御装置400は、位置情報取得部414によって、選択された撮影ファイルに対応する位置情報を、サムネイル画像に対応する位置情報として取得する。制御装置400は、ステップS205へ進む。
【0116】
制御装置400は、選択された撮影ファイルの位置情報を目的地または経由地として設定する(ステップS205)。より詳しくは、制御装置400は、ナビゲーションシステムに対して、選択された撮影ファイルの位置情報を目的地または経由地として設定するよう制御信号を送信する。
【0117】
このような処理により、例えば、外部のシステムにおいて撮影された撮影ファイルに対応付けられたサムネイル画像から、撮影ファイルが選択される。そして、選択された撮影ファイルの位置情報が経路案内の目的地または経由地として設定される。
【0118】
<効果>
上述したように、本実施形態では、外部のシステムから取得した撮影ファイルを、撮影ファイルに対応付けられたサムネイル画像に基づき選択する。本実施形態では、選択された撮影ファイルに対応する位置情報を、サムネイル画像に対応する位置情報として取得する。このように、本実施形態によれば、サムネイル画像で表示された撮影ファイルの位置情報を適切に対応付けることができる。本実施形態は、サムネイル画像で表示された撮影ファイルの位置情報を適切に取得することができる。
【0119】
本実施形態では、撮影ファイルを構成する先頭フレームの画像以外の画像に基づいてサムネイルを生成されている場合、撮影ファイルに対応する位置情報を、サムネイル画像が撮影された時点の位置情報として取得する。本実施形態によれば、ユーザが一覧からサムネイル画像で撮影ファイルを選択した際に、選択したサムネイル画像と撮影ファイルの位置情報を一致して取得することができる。本実施形態によれば、例えば、選択された撮影ファイルが、車両の走行中に撮影された映像である場合においても、地図上の表示、および、目的地設定を意図した地点に設定することができる。
【0120】
本実施形態では、サムネイル画像の一覧から撮影ファイルを選択することで、目的地や経由地として設定する場合に、サムネイル画像として表示されている物体等に近い位置を、目的地や経由地として設定することができる。
【0121】
[第五実施形態]
図13図14を参照しながら、本実施形態に係る位置情報取得装置30Aについて説明する。図13は、第五実施形態に係る制御装置を有する位置情報取得装置の構成例を示すブロック図である。図14は、第五実施形態に係る制御装置400Aにおけるサムネイル画像から目的地を設定する処理の流れの一例を示すフローチャートである。位置情報取得装置30Aは、基本的な構成は第四実施形態の位置情報取得装置30と同様である。位置情報取得装置30Aは、サムネイル画像と対応付ける位置情報として、サムネイル画像から認識された物体の地図情報における位置に近似した車両の位置情報を記録する。本実施形態では、地図情報記憶部314Aと、認識処理部415Aと、地図情報参照部416Aとを備える点と、位置情報取得部414Aにおける処理が第四実施形態と異なる。
【0122】
地図情報記憶部314Aは、地図情報を記憶する。地図情報記憶部314Aは、例えば、交差点などの道路の情報を含む地図情報を記憶する。より詳しくは、地図情報記憶部314Aは、例えば、目立つ建造物、自然物などの物体に対応する位置情報を含む地図情報を記憶する。地図情報記憶部314Aは、通信機能を介して地図情報を取得する外部サーバ等の記憶装置であってもよい。
【0123】
認識処理部415Aは、サムネイル画像に撮影されている物体を認識する。より詳しくは、認識処理部415Aは、サムネイル画像に画像処理を行って、例えば、目立つ建造物、自然物などの物体を検出する。
【0124】
地図情報参照部416Aは、地図情報記憶部314Aに記憶された地図情報を参照する。より詳しくは、地図情報参照部416Aは、認識処理部415Aによってサムネイル画像から認識された物体について、地図情報記憶部314Aに記憶された地図情報を参照する。
【0125】
位置情報取得部414Aは、選択された撮影ファイルに対応する位置情報を、サムネイル画像から認識された物体の地図情報における位置に近似した車両の位置情報として取得する。物体の地図情報における位置に近似するとは、例えば、位置の差異が数mから数十m程度以下であることとする。例えば、建造物の位置と、その建造物の前の道路上の地点との差異程度のことである。
【0126】
次に、図14を用いて、制御装置400Aにおける処理の流れについて説明する。図14に示すステップS211ないしステップS213、ステップS218の処理は、図12に示すフローチャートのステップS201ないしステップS203、ステップS205と同様の処理を行う。
【0127】
制御装置400Aは、物体を検出したか否かを判定する(ステップS214)。より詳しくは、制御装置400Aは、認識処理部415によって、サムネイル画像に撮影されている物体を認識する。制御装置400Aは、物体を検出したと判定する場合(ステップS214でYes)、ステップS215へ進む。制御装置400Aは、物体を検出したと判定しない場合(ステップS214でNo)、ステップS217へ進む。
【0128】
物体を検出したと判定する場合(ステップS214でYes)、制御装置400Aは、検出した物体の位置情報を取得する(ステップS215)。より詳しくは、制御装置400Aは、位置情報取得部414Aによって、サムネイル画像から認識された物体の地図情報を取得する。制御装置400は、ステップS216へ進む。
【0129】
制御装置400Aは、検出した物体の位置情報に近い車両の位置情報を、撮影ファイルの位置情報として取得する(ステップS216)。より詳しくは、制御装置400Aは、位置情報取得部414Aによって、選択された撮影ファイルに対応する位置情報を、サムネイル画像から認識された物体の地図情報における位置に近似した車両の位置情報として取得する。制御装置400Aは、ステップS218へ進む。
【0130】
物体を検出したと判定しない場合(ステップS214でNo)、制御装置400Aは、撮影ファイルに対応付けられている位置情報を取得する(ステップS217)。制御装置400Aは、ステップS218へ進む。
【0131】
<効果>
上述したように、本実施形態では、選択された撮影ファイルに対応する位置情報を、サムネイル画像から認識された物体の地図情報における位置に近似した車両の位置情報として取得する。本実施形態によれば、サムネイル画像で表示された撮影ファイルの位置情報を適切に対応付けることができる。本実施形態は、サムネイル画像で表示された撮影ファイルの位置情報を適切に取得することができる。
【0132】
本実施形態では、サムネイル画像の一覧から撮影ファイルを選択することで、目的地や経由地として設定する場合に、サムネイル画像から検出された物体等に近い位置を、目的地や経由地として設定することができる。
【0133】
[第六実施形態]
図15を参照しながら、本実施形態に係る位置情報取得装置30Aについて説明する。図15は、第六実施形態に係る制御装置400Aにおけるサムネイル画像から目的地を設定する処理の流れの一例を示すフローチャートである。位置情報取得装置30Aは、基本的な構成は第五実施形態の位置情報取得装置30Aと同様である。位置情報取得装置30Aは、サムネイル画像と対応付ける位置情報として、サムネイル画像から認識された物体の位置情報を記録する。本実施形態では、撮影ファイル取得部411Aと、操作制御部413Aと、位置情報取得部414Aと、認識処理部415Aと、地図情報参照部における処理が第一実施形態と異なる。
【0134】
撮影ファイル取得部411Aは、車両に備えられたカメラが撮影した撮影データに基づく撮影ファイルを取得する。
【0135】
操作制御部413A撮影ファイル取得部が取得した撮影ファイルを、撮影ファイルに対応付けられたサムネイル画像に基づき選択する。
【0136】
認識処理部415Aは、サムネイル画像に撮影されている物体を認識する。
【0137】
位置情報取得部414Aは、選択された撮影ファイルに対応する位置情報を、サムネイル画像から認識された物体の前記地図情報における位置情報として取得する。
【0138】
次に、図15を用いて、制御装置400Aにおける処理の流れについて説明する。図15に示すステップS221ないしステップS225、ステップS227ないしステップS228の処理は、図14に示すフローチャートのステップS211ないしステップS215、ステップS217ないしステップS218と同様の処理を行う。
【0139】
制御装置400Aは、検出した物体の位置情報を、撮影ファイルの位置情報として取得する(ステップS226)。より詳しくは、制御装置400Aは、位置情報取得部414Aによって、選択された撮影ファイルに対応する位置情報を、サムネイル画像から認識された物体の地図情報における位置情報として取得する。制御装置400Aは、ステップS228へ進む。
【0140】
<効果>
上述したように、本実施形態では、選択された撮影ファイルに対応する位置情報を、サムネイル画像から認識された物体の前記地図情報における位置情報として取得する。本実施形態によれば、サムネイル画像で表示された撮影ファイルの位置情報を適切に対応付けることができる。本実施形態は、サムネイル画像で表示された撮影ファイルの位置情報を適切に取得することができる。
【0141】
本実施形態では、サムネイル画像の一覧から撮影ファイルを選択することで、目的地や経由地として設定する場合に、サムネイル画像から検出された物体等の位置を、目的地や経由地として設定することができる。
【0142】
本開示に係る映像記録装置および位置情報取得装置は、上述した実施形態以外にも種々の異なる形態にて実施されてもよい。
【0143】
図示した映像記録装置および位置情報取得装置の各構成要素は、機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていなくてもよい。すなわち、各装置の具体的形態は、図示のものに限られず、各装置の処理負担や使用状況などに応じて、その全部または一部を任意の単位で機能的または物理的に分散または統合してもよい。
【0144】
映像記録装置および位置情報取得装置の構成は、例えば、ソフトウェアとして、メモリにロードされたプログラムなどによって実現される。上記実施形態では、これらのハードウェアまたはソフトウェアの連携によって実現される機能ブロックとして説明した。すなわち、これらの機能ブロックについては、ハードウェアのみ、ソフトウェアのみ、または、それらの組み合わせによって種々の形で実現できる。
【0145】
上記した構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のものを含む。さらに、上記した構成は適宜組み合わせが可能である。また、本発明の要旨を逸脱しない範囲において構成の種々の省略、置換または変更が可能である。
【符号の説明】
【0146】
10 映像記録装置
100 制御装置(映像記録制御装置)
111 撮影データ取得部
112 バッファメモリ
113 撮影データ処理部
116 操作制御部
117 イベント検出部
118 位置情報取得部
119 表示制御部
121 再生制御部
122 記録制御部
120 サムネイル画像生成部
211 カメラ
212 記録部
213 操作部
214 加速度センサ
215 GNSS受信部
216 表示部
30 位置情報取得装置
311 インターフェース部
312 操作部
313 表示部
400 制御装置(位置情報取得制御装置)
411 撮影ファイル取得部
412 表示制御部
413 操作制御部
414 位置情報取得部
図1
図2
図3
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図5
図6
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図15