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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024080268
(43)【公開日】2024-06-13
(54)【発明の名称】粉体分注装置
(51)【国際特許分類】
   B65B 39/00 20060101AFI20240606BHJP
   B65B 37/02 20060101ALI20240606BHJP
   B65G 65/48 20060101ALI20240606BHJP
   B65G 65/44 20060101ALI20240606BHJP
【FI】
B65B39/00 A
B65B37/02
B65G65/48 D
B65G65/44 C
B65G65/44 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022193317
(22)【出願日】2022-12-02
(71)【出願人】
【識別番号】000002369
【氏名又は名称】セイコーエプソン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100179475
【弁理士】
【氏名又は名称】仲井 智至
(74)【代理人】
【識別番号】100216253
【弁理士】
【氏名又は名称】松岡 宏紀
(74)【代理人】
【識別番号】100225901
【弁理士】
【氏名又は名称】今村 真之
(72)【発明者】
【氏名】堀 牧人
(72)【発明者】
【氏名】栗林 誉
(72)【発明者】
【氏名】金井 裕之
(72)【発明者】
【氏名】池邊 朋
【テーマコード(参考)】
3E055
3F075
【Fターム(参考)】
3E055AA03
3E055BB01
3E055BB08
3E055CA01
3E055DA20
3E055EA01
3E055EA10
3E055EB01
3E055EB06
3F075AA08
3F075BA01
3F075BB01
3F075CA01
(57)【要約】
【課題】粉体の凝集を破壊することで高い精度の分注を行うことができる粉体分注装置を提供すること。
【解決手段】粉体分注装置は、粉体を貯留するホッパーと、前記ホッパーに接続され、前記ホッパー内に貯留された前記粉体を吐出する吐出口を備える筒状のノズルと、前記ノズルに挿入され、前記ノズルに対して前記ノズルの軸方向に移動するシャフトと、前記シャフトに接続され、前記シャフトの周囲に前記シャフトの軸方向に沿って延びる螺旋状の線体と、を有する。また、前記線体は、前記ノズル側の端部において前記シャフトに接続されている。また、前記線体は、前記シャフトの移動に伴って弾性変形する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
粉体を貯留するホッパーと、
前記ホッパーに接続され、前記ホッパー内に貯留された前記粉体を吐出する吐出口を備える筒状のノズルと、
前記ノズルに挿入され、前記ノズルに対して前記ノズルの軸方向に移動するシャフトと、
前記シャフトに接続され、前記シャフトの周囲に前記シャフトの軸方向に沿って延びる螺旋状の線体と、を有することを特徴とする粉体分注装置。
【請求項2】
前記線体は、前記シャフトに接続されている請求項1に記載の粉体分注装置。
【請求項3】
前記線体は、前記シャフトの移動に伴って弾性変形する請求項1に記載の粉体分注装置。
【請求項4】
前記線体は、前記ホッパー内に貯留された前記粉体の重量によって弾性変形する請求項1に記載の粉体分注装置。
【請求項5】
前記線体は、前記ホッパーの内壁面に接触する請求項1に記載の粉体分注装置。
【請求項6】
前記シャフトは、前記ノズルに対して回転し、
前記線体は、前記シャフトに対して偏心して配置されている請求項1に記載の粉体分注装置。
【請求項7】
前記ノズルを閉じた状態で前記シャフトを移動させる請求項1に記載の粉体分注装置。
【請求項8】
前記ホッパーを振動させる振動部を有する請求項1に記載の粉体分注装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、粉体分注装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、所要量の粉体を供給するためのディスペンサー・デバイスが記載されている。特許文献1に記載のディスペンサー・デバイスは、粉体の吐出口を有するハウジングと、ハウジングに挿入されている送出/閉鎖部材と、を有する。また、送出/閉鎖部材には側面に開口する凹部が形成されている。送出/閉鎖部材を上側に移動させて凹部をハウジング内に開口させることによりハウジング内の粉体が凹部内に導入され、送出/閉鎖部材を下側に移動させて凹部を吐出口外に開口させることにより凹部内の粉体を吐出口から吐出することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特表2009-509877号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、このようなディスペンサー・デバイスでは、ハウジング内の粉体が凝集してしまうと、吐出量の調整が困難になるという課題がある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の粉体分注装置は、粉体を貯留するホッパーと、
前記ホッパーに接続され、前記ホッパー内に貯留された前記粉体を吐出する吐出口を備える筒状のノズルと、
前記ノズルに挿入され、前記ノズルに対して前記ノズルの軸方向に移動するシャフトと、
前記シャフトに接続され、前記シャフトの周囲に前記シャフトの軸方向に沿って延びる螺旋状の線体と、を有する。
【図面の簡単な説明】
【0006】
図1】第1実施形態に係る粉体分注装置の閉状態を示す断面図である。
図2】開状態を示す断面図である。
図3】粉体分注装置を上側から見た横断面図である。
図4】粉体分注装置による分注方法を説明するためのフローチャートである。
図5】粉体分注装置による分注方法を説明するためのフローチャートである。
図6】線体が弾性変形する様子を示す断面図である。
図7】第2実施形態に係る粉体分注装置を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下、本発明の粉体分注装置を添付図面に示す実施形態に基づいて詳細に説明する。
【0008】
<第1実施形態>
図1は、第1実施形態に係る粉体分注装置の閉状態を示す断面図である。図2は、開状態を示す断面図である。図3は、粉体分注装置を上側から見た横断面図である。図4は、粉体分注装置による分注方法を説明するためのフローチャートである。図5は、粉体分注装置による分注方法を説明するためのフローチャートである。図6は、線体が弾性変形する様子を示す断面図である。なお、以下では、説明の便宜上、図1図2および図6の上側を「上」、下側を「下」とも言う。また、図1図2および図6の紙面縦方向は、鉛直方向に沿うものとする。
【0009】
図1に示す粉体分注装置1は、粉体Qを貯留するホッパー2と、ホッパー2の下端部に接続されたノズル3と、ノズル3に挿入されたシャフト4と、シャフト4に接続された螺旋状の線体8と、シャフト4をノズル3に対して上下に移動させる駆動部5と、ホッパー2を振動させる振動部6と、駆動部5および振動部6の駆動を制御する制御部7と、を有する。
【0010】
図1に示すように、ホッパー2内の粉体Qの一部が凝集して塊Q1となっていると、塊Q1によって粉体Qの流動性が低下したり不安定になったりする。また、塊Q1によってノズル4が詰まってしまうこともある。そのため、粉体Qの吐出が不安定となり、吐出量の調整が困難になる。そこで、粉体分注装置1は、塊Q1を粉砕する手段として線体8を備え、粉体Qの吐出を安定させて吐出量の調整を容易としている。以下、具体的に説明する。
【0011】
ホッパー2は、鉛直方向に延びた管状であり、内部に粉体Qが貯留される。また、ホッパー2の下端部は、テーパー状になっており、内径が下側に向けて漸減している。そして、ホッパー2の下端部にノズル3が接続されている。これにより、ホッパー2内の粉体Qが自重によってノズル3にスムーズに導かれる。ノズル3は、鉛直方向に延びる筒状をなし、ホッパー2と同軸的に配置されている。また、ノズル3は、その下端が吐出口31となっており、この吐出口31を介してホッパー2内の粉体Qがホッパー2外に吐出される。
【0012】
また、ノズル3にはシャフト4が挿入されている。シャフト4は、鉛直方向に沿って延在し、駆動部5の駆動によって上下に移動する。また、シャフト4は、その下端面に開口する凹部40を有する。シャフト4をノズル3に対して上下動させることで、図1に示す閉状態P1と、図2に示す開状態P2と、に切り替えることができる。閉状態P1では凹部40がノズル3内に退避しており、吐出口31からの粉体Qの吐出が阻止される。一方、開状態P2では凹部40がホッパー2内に臨み、粉体Qが凹部40内を通って吐出口31から吐出される。粉体分注装置1では、これら閉状態P1と開状態P2とを適宜切り替えることにより、所定量の粉体Qを吐出する分注作業が行われる。
【0013】
シャフト4の構成材料としては、特に限定されず、アルミニウム、チタン、ステンレス鋼などの各種金属材料(合金を含む)を用いてもよいし、アルミナ、チタニア等の各種セラミックス材料を用いてもよいし、ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、ポリアミド、ABS樹脂などの各種樹脂材料を用いてもよい。
【0014】
また、シャフト4には線体8が接続されている。図1および図2に示すように、線体8は、シャフト4を囲むようにシャフト4の周囲に配置され、シャフト4の中心軸Jに沿う方向(以下、「中心軸方向」とも言う。)に沿って延びる螺旋状をなす。また、線体8は、その下端部においてシャフト4に接続され、下端部が固定端、上端部が自由端となっている。このような線体8は、弾性変形可能であり、シャフト4の上下移動に伴ってシャフト4の中心軸方向に伸縮して振動する。また、線体8は、ノズル3に近接して配置されている。また、線体8は、ホッパー2のテーパーに沿うようにして、径が下端側から上端側に向けて漸増している。そして、線体8の上端側の部分は、ホッパー2の内壁面に接触している。
【0015】
線体8の構成材料としては、特に限定されないが、例えば、硬鋼線、ピアノ線、ステンレス鋼線等から形成することができる。これにより、適度な硬度および弾性を有する線体8を形成し易くなる。
【0016】
図1に示すように、駆動部5は、シャフト4の上端部に接続されているモーター51を有する。そして、このモーター51を駆動することにより、シャフト4がノズル3に対して上下に移動し、閉状態P1と開状態P2とが切り替わる。ただし、駆動部5の構成としては、シャフト4をノズル3に対して上下に移動させることができれば、特に限定されない。また、駆動部5は、省略してもよい。この場合、シャフト4を手動で上下に移動させてもよいし、ロボット等の他の装置を用いて上下に移動させてもよい。
【0017】
また、振動部6は、ホッパー2に配置されているバイブレーター61を有する。そして、バイブレーター61を駆動することにより、ホッパー2が振動する。ホッパー2を振動させることにより、ホッパー2の内壁にこびり付いた粉体Qを剥離することができる。また、ホッパー2内の粉体Qを流動させることができ、粉体Qをノズル3に向けて誘導することができる。ただし、振動部6の構成としては、ホッパー2を振動させることができれば、特に限定されない。また、振動部6は、省略してもよい。
【0018】
また、制御部7は、モーター51およびバイブレーター61の駆動をそれぞれ独立して制御する。制御部7は、例えば、コンピューターから構成され、情報を処理するプロセッサー(CPU)と、プロセッサーに通信可能に接続されたメモリーと、外部装置との接続を行う外部インターフェースと、を有する。メモリーにはプロセッサーにより実行可能な各種プログラムが保存され、プロセッサーは、メモリーに記憶されたプログラム等を読み込んで実行することができる。
【0019】
以上、粉体分注装置1の構成について簡単に説明した。次に、粉体分注装置1を用いた分注方法について説明する。図4に示すように、まず、ステップS11として、粉体分注装置1を閉状態P1から開状態P2にして粉体Qを吐出する。次に、ステップS12として、粉体Qの分注量dと目標値d0とを比較する。なお、分注量dは、分注を開始してから吐出された粉体Qの総量であり、図示しない計量器により周期的に計量される。d<d0であれば、ステップS12を繰り返す。反対に、d≧d0であれば、ステップS13として、粉体分注装置1を開状態P2から閉状態P1にして分注作業を終了する。このような方法によれば、分注作業をより短い時間で行うことができる。
【0020】
別の方法では、図5に示すように、まず、ステップS21として、粉体分注装置1を閉状態P1から開状態P2にして粉体Qを吐出する。次に、ステップS22として、ステップS21で開状態P2にしてから所定時間が経過したかを判定する。所定時間が経過していない場合は、ステップS22を繰り返す。反対に、所定時間が経過した場合は、ステップS23として、粉体分注装置1を開状態P2から閉状態P1にして粉体Qの吐出を停止する。以上により、1サイクルが完了し所定量の粉体Qが吐出される。次に、ステップS24として、粉体Qの分注量dと目標値d0とを比較する。d<d0であれば、ステップS21に戻り、再度、粉体Qを吐出する。反対に、d≧d0であれば、分注作業を終了する。このような方法によれば、少量の吐出を繰り返すため、分注作業を精度よく行うことができる。
【0021】
前述したように、線体8の下端部がシャフト4に接続されているため、例えば、閉状態P1と開状態P2とを切り替えるためにシャフト4を上下に移動させると、それに伴って線体8が上下に移動すると共に中心軸方向に伸縮して振動する。そして、振動した線体8が粉体Qを流動させたり、塊Q1に接触したりすることにより塊Q1が粉砕される。これにより、粉体Qの吐出が安定し、精度の高い分注作業を行うことができる。
【0022】
特に、本実施形態では、図6に示すように、線体8が弾性変形してコイルバネのように上下に伸縮して振動するため、ホッパー2内の広い範囲を線体8が通過し得る。また、粉体Qの重量を利用して線体8を弾性変形させることができ、線体8を勢いよく変位させることができる。具体的には、線体8は、シャフト4の上下動に追従して移動しようとするが、ホッパー内に貯留された粉体Qの重量によって押さえつけられて自由に移動することができず、弾性変形する。この変形により生じる復元力が粉体Qの重量による押圧力を超えたときに線体8が勢いよく復元し、これにより、線体8を勢いよく変位させることができる。そのため、粉体Qが勢いよく流動したり、線体8が塊Q1に勢いよく接触したりする。したがって、塊Q1をより確実に、かつ、より細かく粉砕することができる。その結果、粉体Qの吐出が安定し、精度の高い分注作業を行うことができる。
【0023】
また、線体8がホッパー2の内壁面に接触していることから、内壁面にこびり付いた粉体Qを剥離することができる。また、前述したように、線体8のノズル3側の端部がシャフト4に接続されている。そのため、ノズル3付近ではシャフト4の上下動に連動して線体8が移動する。したがって、ノズル3付近の粉体Qを流動させたり、線体8がノズル3付近にある塊Q1に接触したりし、ノズル3付近にある塊Q1をより確実に粉砕することができる。その結果、粉体Qの吐出が安定し、精度の高い分注作業を行うことができる。
【0024】
また、粉体分注装置1では、閉状態P1を維持したままシャフト4を細かく上下動させて線体8を振動させてもよい。これにより、粉体Qの吐出を開始する前に塊Q1を粉砕することができる。そのため、粉体Qの吐出が安定し、精度の高い分注作業を行うことができる。また、粉体Qの吐出と塊Q1の粉砕とを、それぞれ、独立して制御することができるため、分注作業がより安定する。反対に、粉体分注装置1では、開状態P2を維持したままシャフト4を細かく上下動させて線体8を振動させてもよい。これにより、粉体Qを吐出しながら塊Q1を粉砕することができるため、分注作業にかかる時間を短縮することができる。
【0025】
以上、粉体分注装置1について説明した。このような粉体分注装置1は、前述したように、粉体Qを貯留するホッパー2と、ホッパー2に接続され、ホッパー2内に貯留された粉体Qを吐出する吐出口31を備える筒状のノズル3と、ノズル3に挿入され、ノズル3に対してノズル3の軸方向に移動するシャフト4と、シャフト4に接続され、シャフト4の周囲にシャフト4の軸方向に沿って延びる螺旋状の線体8と、を有する。このような構成によれば、シャフト4を上下に移動させることで線体8が振動し、振動した線体8が塊Q1に接触したり、線体8の振動により粉体Qが流動したりすることで、粉体Qを崩壊することができる。そのため、粉体Qの吐出が安定し、精度の高い分注作業を行うことができる。
【0026】
また、前述したように、線体8は、シャフト4に接続されている。これにより、シャフト4の上下動に連動して線体8が移動するため、ノズル3付近にある塊Q1をより確実に粉砕することができる。
【0027】
また、前述したように、線体8は、シャフト4の移動により弾性変形する。これにより、線体8が伸縮するように振動するため、ホッパー2内の広い範囲を線体8が通過し得る。また、線体8の弾性を利用して線体8を勢いよく変位させることができる。したがって、粉体Qをより確実に崩壊することができる。そのため、粉体Qの吐出が安定し、精度の高い分注作業を行うことができる。
【0028】
また、前述したように、線体8は、ホッパー2内に貯留された粉体Qの重量によって弾性変形する。これにより、線体8を勢いよく変位させることができる。したがって、粉体Qをより確実に崩壊することができる。そのため、粉体Qの吐出が安定し、精度の高い分注作業を行うことができる。
【0029】
また、前述したように、線体8は、ホッパー2の内壁面に接触する。これにより、ホッパー2の内壁にこびり付いた粉体Qを剥離することができる。
【0030】
また、前述したように、ノズル3を閉じた状態で、つまり、閉状態P1を維持したままシャフト4を移動させる。これにより、粉体Qの吐出を開始する前に塊Q1を粉砕することができる。そのため、粉体Qの吐出が安定し、精度の高い分注作業を行うことができる。また、粉体Qの吐出と塊Q1の粉砕とを、それぞれ、独立して制御することができるため、分注作業がより安定する。
【0031】
また、前述したように、粉体分注装置1は、ホッパー2を振動させる振動部6を有する。振動部6でホッパー2を振動させることにより、ホッパー2の内壁にこびり付いた粉体Qを剥離することができる。また、ホッパー2内の粉体Qを流動させることができ、粉体Qをノズル3に向けて誘導することができる。
【0032】
<第2実施形態>
図7は、第2実施形態に係る粉体分注装置を示す断面図である。
【0033】
本実施形態の粉体分注装置1は、シャフト4がホッパー2に対して中心軸Jまわりに回転可能であることと、線体8の構成が異なること以外は、前述した第1実施形態と同様である。なお、以下の説明では、本実施形態に関し、前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項に関してはその説明を省略する。また、本実施形態の図において、前述した実施形態と同様の構成については、同一符号を付している。
【0034】
図7に示すように、本実施形態の粉体分注装置1では、シャフト4がホッパー2に対して中心軸Jまわりに回転する。駆動部5は、シャフト4を上下動させるモーター51に加えて、シャフト4を中心軸Jまわりに回転させるモーター52を備えている。
【0035】
また、線体8は、シャフト4に対して図中の左側に偏心して配置されており、図中の左側の部分がホッパー2の内壁面に接触している。このような線体8は、前述した第1実施形態と同様に、シャフト4の上下動に伴って上下に伸縮するように振動し、粉体Q中の塊Q1と接触することにより塊Q1を粉砕する。それに加えて、線体8は、シャフト4の回転に伴って中心軸Jまわりに回転し、粉体Q中の塊Q1と接触することにより塊Q1を粉砕する。特に、線体8が中心軸Jに対して偏心して配置されているため、回転によってホッパー2の中心部から外縁部にかけて満遍なく線体8が通過し、より確実に塊Q1に接触させることができる。
【0036】
以上のような粉体分注装置1では、前述したように、シャフト4は、ノズル3に対して回転し、線体8は、シャフト4に対して偏心して配置されている。このように、偏心した線体8を回転させることで、ホッパー2の中心部から外縁部にかけて満遍なく線体8が通過し、より確実に塊Q1を崩壊することができる。
【0037】
以上のような第2実施形態によっても、前述した第1実施形態と同様の効果を発揮することができる。
【0038】
以上、本発明の粉体分注装置を図示の実施形態に基づいて説明したが、本発明は、これに限定されるものではなく、各部の構成は、同様の機能を有する任意の構成のものに置換することができる。また、本発明に、他の任意の構成物が付加されていてもよい。また、各実施形態を組み合わせてもよい。
【符号の説明】
【0039】
1…粉体分注装置、2…ホッパー、3…ノズル、31…吐出口、4…シャフト、40…凹部、5…駆動部、51…モーター、52…モーター、6…振動部、61…バイブレーター、7…制御部、8…線体、J…中心軸、P1…閉状態、P2…開状態、Q…粉体、Q1…塊、S11…ステップ、S12…ステップ、S13…ステップ、S21…ステップ、S22…ステップ、S23…ステップ、S24…ステップ、d…分注量、d0…目標値
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7