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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024080309
(43)【公開日】2024-06-13
(54)【発明の名称】印刷機
(51)【国際特許分類】
   B41F 7/32 20060101AFI20240606BHJP
【FI】
B41F7/32
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022193393
(22)【出願日】2022-12-02
(71)【出願人】
【識別番号】714000460
【氏名又は名称】リョービMHIグラフィックテクノロジー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002734
【氏名又は名称】弁理士法人藤本パートナーズ
(72)【発明者】
【氏名】寺本 一彦
(72)【発明者】
【氏名】白坂 栄介
【テーマコード(参考)】
2C034
【Fターム(参考)】
2C034BB43
2C034BB48
2C034BB58
(57)【要約】
【課題】湿し水の水面に浮遊する浮遊物の除去を十分に行える印刷機を提供する。
【解決手段】
水舟内に浸漬される水元ローラ3の回転により該湿し水を引き上げて版胴1に備える版に供給する湿し水供給装置を備えている印刷機であって、前記水舟は、湿し水を貯留する水槽2と、前記水槽2内を該水槽2の深さ方向で上下に仕切る仕切り板9と、該仕切り板9で仕切られた下側の下側領域10に湿し水を供給するための給水口と、前記仕切り板9で仕切られた上側の上側領域11の湿し水を取水するための取水口13Aと、を備え、仕切り板9には、下側領域10の湿し水を上側領域11へ移動させるための透過部91Aを備え、透過部91Aは、取水口13Aへ向けて湿し水が流れるように湿し水を透過させる。
【選択図】 図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
水舟内に浸漬される水元ローラの回転により該湿し水を引き上げて版胴に備える版に供給する湿し水供給装置を備えている印刷機であって、
前記水舟は、湿し水を貯留する水槽と、前記水槽内を該水槽の深さ方向で上下に仕切る仕切り板と、該仕切り板で仕切られた下側の下側領域に湿し水を供給するための給水口と、前記仕切り板で仕切られた上側の上側領域の湿し水を取水するための取水口と、を備え、
前記仕切り板には、前記下側領域の湿し水を前記上側領域へ移動させるための透過部を備え、該透過部は、前記取水口へ向けて湿し水が流れるように該湿し水を透過させることを特徴とする印刷機。
【請求項2】
前記仕切り板が、少なくとも前記水元ローラの長さ以上の長さを有し、前記透過部が前記水元ローラの軸方向に複数備えていることを特徴とする請求項1に記載の印刷機。
【請求項3】
前記透過部は、前記水元ローラの回転軸の真下よりも回転方向引き上げ側に配置されていることを特徴とする請求項2に記載の印刷機。
【請求項4】
前記透過部は、前記水元ローラの回転軸の真下よりも前記回転方向引き上げ側とは反対側の反引き上げ側にも配置されていることを特徴とする請求項3に記載の印刷機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、湿し水供給装置を備える印刷機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
かかる印刷機に備える湿し水供給装置は、湿し水を貯留する水槽を備えた水舟と、水槽内に貯留した湿し水に浸漬した水元ローラと、該水元ローラの回転により引き上げた湿し水を版胴に装着された版に供給する複数のローラと、を備えている。
【0003】
ところで、前記湿し水には、印刷に伴い紙粉やインキカスといった塵埃が主に版胴側からローラを介して運ばれてきて混入し、その水面に浮遊物として浮遊する。この浮遊物が水元ローラにて湿し水ととともに引き上げられて版胴に装着された版に供給されてしまうと、印刷品質を低下させることがある。
【0004】
そこで、従来より、この浮遊物を水槽内から除去するために種々の工夫がなされている。例えば、特許文献1においては、水槽に貯留した湿し水を排水するための取水口を、水元ローラの軸線を挟んだ前後両側にそれぞれ設けることで、浮遊物を効率よく除去できるようにしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2006-43981号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところが、依然として、浮遊物の除去が不十分であり、さらなる改善の余地があった。
【0007】
本発明はこのような問題を解決するためになされたもので、湿し水の水面に浮遊する浮遊物の除去を十分に行える印刷機を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するため、本発明に係る印刷機は、水舟内に浸漬される水元ローラの回転により該湿し水を引き上げて版胴に備える版に供給する湿し水供給装置を備えている印刷機であって、前記水舟は、湿し水を貯留する水槽と、前記水槽内を該水槽の深さ方向で上下に仕切る仕切り板と、該仕切り板で仕切られた下側の下側領域に湿し水を供給するための給水口と、前記仕切り板で仕切られた上側の上側領域の湿し水を取水するための取水口と、を備え、前記仕切り板には、前記下側領域の湿し水を前記上側領域へ移動させるための透過部を備え、該透過部は、前記取水口へ向けて湿し水が流れるように該湿し水を透過させることを特徴としている。
【0009】
上記構成によれば、仕切り板で仕切られた下側の下側領域に湿し水を供給して下側領域が湿し水で満たされると、仕切り板の透過部を介して上側領域へ湿し水が移動する。この透過部は、取水口へ向けて湿し水が流れるように湿し水を透過させるので、上側領域において湿し水に浮遊している浮遊物も湿し水の流れとともに取水口へ向かって移動する。取水口に移動した浮遊物は、取水口で回収して除去できる。
【0010】
また、本発明に係る印刷機は、前記仕切り板が、少なくとも前記水元ローラの長さ以上の長さを有し、前記透過部が前記水元ローラの軸方向に複数備えていてもよい。
【0011】
上記のように、仕切り板が、少なくとも水元ローラの長さ以上の長さを有し、透過部が水元ローラの軸方向に複数備えることによって、取水口へ浮遊物を確実に移動させることができる。
【0012】
また、本発明に係る印刷機は、前記透過部が、前記水元ローラの回転軸の真下よりも前記回転方向引き上げ側に配置されていてもよい。
【0013】
上記のように、透過部が水元ローラの回転軸の真下よりも回転方向引き上げ側に配置されることによって、水元ローラで湿し水と共に引き上げられる浮遊物に透過部からの湿し水を当てて、浮遊物の引き上げを阻止することができる。
【0014】
また、本発明に係る印刷機は、前記透過部が、前記水元ローラの回転軸の真下よりも回転方向引き上げ側とは反対側の反引き上げ側にも配置されていてもよい。
【0015】
回転方向引き上げ側に配置された透過部を透過して流れる湿し水が、水槽の壁にぶつかって取水口とは反対方向に流れる。この反対側に流れる湿し水を、回転方向反引き上げ側に配置される透過部を透過して流れる湿し水によって取水口側へ押し戻すことで浮遊物を確実に取水口で回収して排出することができる。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、取水口へ向けて湿し水が流れるように湿し水を透過させる透過部を設けることによって、湿し水の水面に浮遊する浮遊物の除去を十分に行える印刷機を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】印刷機に備える湿し水供給装置の側面図である。
図2】同湿し水供給装置における水舟周辺を上から見た平面図である。
図3】仕切板に備える透過部を示し、(a)は平面図、(b)は縦断側面図である。
図4】水舟の平面図である。
図5】同水舟の側面図である。
図6】同水舟の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
印刷機は、版胴1に装着された版(図示せず)に湿し水を供給するための湿し水供給装置Mを備えている。
【0019】
湿し水供給装置Mは、湿し水を貯留(収容)する水槽2を備える水舟と、水槽2内に貯留する湿し水に一部(下部)が浸漬される水元ローラ3、クロムローラ4、水着けローラ5、渡しローラ6、保水ローラ7を備えている。水槽2内の湿し水は、水元ローラ3の回転により引き上げられ、クロムローラ4、水着けローラ5を介して版胴1の版の表面に供給される。尚、保水ローラ7は、水着けローラ5に供給される湿し水の膜厚を調整するために用いられる。また、渡しローラ6は、インキ装置(図示せず)と湿し水供給装置Mを接続するために用いられる。以下の説明では、図2に示すように、水元ローラ3の軸方向一方側を左側、軸方向他方側を右側、左右方向と直交する方向であって印刷機の給紙側を前側、印刷機の排紙側を後側として説明する。
【0020】
水舟を構成する水槽2は、ステンレスの薄板からなり、水元ローラ3を浸漬できるように平面視で水元ローラ3のローラ部よりも大きな寸法で製作されている。また、水槽2は、水元ローラ3の軸方向に長い平面視長方形状の底板21と、底板21の前端から立ち上がる前側板22と、底板21の後端から立ち上がる後側板23と、底板21の左端から立ち上がる左側板24と、底板21の右端から立ち上がる右側板25と、を有し、桶状に形成されている。また、前側板22と後側板23は、曲げ加工によって底板21から立ち上げられている。また、左側板24と右側板25は、溶接によって底板21、前側板22、後側板23と連結されている。
【0021】
底板21は、前側に位置する水平面部21Aと、水平面部21Aの後端に連接される傾斜面部21Bと、を備えている。傾斜面部21Bは、その後端に向かって2段階で上方に傾斜している。この傾斜面部21Bの後端に後側板23が連接されている。
【0022】
水舟は、図4及び図5に示すように、前記水槽2と、水槽2の外面を覆う断熱材8と、水槽2を深さ方向で上下に仕切る仕切り板9と、仕切り板9で仕切られた下側の下側領域10に湿し水を供給する給水口としての供給口21K(図4参照)と、仕切り板9で仕切られた上側の上側領域11の湿し水を取水するための取水口13Aと、を備えている。
【0023】
仕切り板9は、底板21の水平面部21Aから所定距離上方に離間して水平面部21Aと略平行に延びる第1仕切り壁91と、第1仕切り壁91の後端から後斜め上方へ延び、かつ、傾斜面部21Bとの間に後方に向かって先細りとなる隙間Sを形成する第2仕切り壁92と、第1仕切り壁91の前端から水平面部21Aに向かって垂下する垂下壁93と、を備えている。第2仕切り壁92の後端は、傾斜面部21Bに溶接されている。また、垂下壁93の下端は、水平面部21Aに溶接されている。また、仕切り板9の左右端は、それぞれ左側板24と右側板25に溶接されている。
【0024】
仕切り板9で仕切られた下側の下側領域10には、湿し水冷却循環装置(図示せず)から湿し水が前記供給口21Kを介して供給される。供給口21K(図4参照)は、底板21の水平面部21Aの前寄りでかつ右寄りに設けられている。供給口21Kには湿し水供給管12(図4参照)が接続されている。湿し水供給管12の端部には、湿し水冷却循環装置に繋がる給水ホース(図示せず)が接続される。水元ローラ3は、仕切り板9で仕切られた上側の上側領域11にその下部が位置するように配置される(図1参照)。
【0025】
底板21の水平面部21Aにおける水元ローラ3の軸方向他方側(右側)端部の前側で、かつ、水平面部21Aから所定高さの位置に、上方へ開口する取水口13Aが設けられている。この取水口13Aは、上下方向に沿った軸線を有して水平面部21Aから立設される筒状の水位維持部材13の上端開口として形成されている。この水位維持部材13の下端開口は排水管14に接続されている。取水口13Aから取り込んだ湿し水は、水位維持部材13の内部を通って排水管14へ流れ、水舟の外部へ排出される。尚、排水管14の端部には、湿し水冷却循環装置に繋がる排水ホース(図示せず)が接続される。
【0026】
水位維持部材13は、その上端開口である取水口13Aから上側領域11の湿し水を取水することで、上側領域11の水位(水面L)を所定の高さに維持する。尚、水位維持部材13の下端部外周面の一部には、上側領域11と排水管14とを連通可能な切欠き開口が形成されている。この切欠き開口は、保守等のために水槽2内の湿し水を全て排水するときに連通させる。連通と非連通の切り替えは、水位維持部材13をその軸線周りに回動させて行う。回動操作のための把手13Bが水位維持部材13から上方へ延びて設置されている。
【0027】
仕切り板9は、下側領域10の湿し水を上側領域11へ移動させるための複数の透過部91A,92Aを備えている。この複数の透過部91A,92Aは、取水口13Aへ向けて湿し水が流れるように下側領域10の湿し水を上側領域11へ透過させる(例えば、図3に矢印Wで示す右斜め上方へ向かうように透過させる)。透過部91A,92Aは、取水口13Aに対して軸方向の遠位側から近位側へ向けて軸方向(左右方向)に複数並んでいる。
【0028】
第1仕切り壁91には、複数(2個)の透過部91Aが形成され、第2仕切り壁92には、複数(14個)の透過部92Aが形成されている。透過部91A,92Aは、同一構成であるため、一方の透過部91Aのみ説明する。図3(a),(b)に示すように、透過部91Aは、板面垂直方向視において略四角形の範囲を左側に向かうほど下方に突出するように傾斜して凹ませた凹部として形成されている。この略四角形の範囲は、左辺と右辺が平行の台形であって、左辺の方が右辺より長くなっている。この台形の下向きの凹部における左辺の位置には、前後方向に延びるスリット状の開口91Kが形成されている。また、この板面垂直方向視で台形の凹部は、台形であって左辺側ほど下方に位置する傾斜底部91aと、傾斜底部91aの前後端から上方へ向かう前後壁部91b,91b(図3(b)では後壁部のみ図示している)と、を備えている。この構成により、下側領域10から開口91Kを通って上側領域11に供給される湿し水の流れは傾斜底部91aと前後壁部91b,91bとによって、図3(b)中に矢印Wで示す右斜め上方へ向かう流れに偏向される。また、前後壁部91b,91bの前後方向の間隔が右側ほど狭くなるので、開口91Kを通過した湿し水の流れが前後方向へ拡がることを抑制することができる。これにより、開口91Kを通過した湿し水の流れの勢いが低下することを抑制することができる。尚、この実施形態では、透過部91Aを下向きの凹部から形成しているが、上向きの凹部から形成してもよい。また、透過部91Aを台形に形成したが、三角形や矩形等に形成してもよい。
【0029】
図1及び図2に示すように、第1仕切り壁91に形成される2個の透過部91Aのうちの1個は、水元ローラ3の回転軸3Aの真下よりも回転方向引き上げ側とは反対側の位置でかつ左端近傍位置に配置され、残りのもう1個は、水元ローラ3の回転軸3Aの真下よりも回転方向引き上げ側とは反対側の位置でかつ左右方向略中央位置に配置されている。前記回転方向引き上げ側とは、図1の水元ローラ3が時計回りに回転する場合に、水元ローラ3の回転軸3Aの真下よりも後側をいう。また、前記回転方向引き上げ側とは反対側とは、図1の水元ローラ3が時計回りに回転する場合に、水元ローラ3の回転軸3Aの真下よりも前側をいう。
【0030】
また、第2仕切り壁92に形成される14個の透過部92Aは、水元ローラ3の回転軸3Aの真下よりも回転方向引き上げ側の位置でかつ左端近傍位置から右端寄り位置に向かって間隔を置いて一列状に並ぶように配置されている。14個の透過部92Aうちの左端近傍の第1番目の透過部92Aから第3番目の透過部92A、つまり取水口13Aから遠い側の3つの透過部92Aの間隔は、他の透過部92Aの間隔よりも狭く設定している(図2参照)。このように透過部92Aの間隔を設定すれば、各透過部92Aから上側領域11へ供給される湿し水の供給量を略一定にすることができる。
【0031】
上記構成によって、仕切り板9で仕切られた下側の下側領域10に湿し水を供給して下側領域10が湿し水でほぼ満たされると、仕切り板9の透過部91A,92Aを介して上側領域11へ湿し水が移動する。これら透過部91A,92Aは、取水口13Aへ向けて湿し水が流れるように湿し水を透過させるので、湿し水の水面Lに浮遊している浮遊物も湿し水の流れとともに取水口13Aへ向かって移動する。取水口13Aに向かって移動した浮遊物は、取水口13Aから効率的に排出される。
【0032】
また、仕切り板9が、少なくとも水元ローラ3の長さ以上の長さを有し、透過部91A,92Aが水元ローラ3の軸方向に複数備えることによって、取水口13Aへ浮遊物を確実に移動させることができる。
【0033】
また、透過部92Aが水元ローラ3の回転軸3Aの真下よりも回転方向引き上げ側に配置されることによって、上側領域11における水元ローラ3の湿し水引き上げ側の領域において取水口13Aに向かう湿し水の流れを好適に発生させることができる。これにより、水元ローラ3によって引き上げられるおそれがある浮遊物を効率良く取水口13Aに向かって移動させて排出させることができる。
【0034】
しかも、前記のように、第2仕切り壁92の14個の透過部92Aが、水元ローラ3の回転軸3Aの真下よりも回転方向引き上げ側の位置に配置されていることから、湿し水の水面Lと水元ローラ3の表面との交点部H(図1参照)に対向するように配置することが可能になる。このように配置することにより、透過部92Aから右斜め上方へ向かう湿し水の流れを交点部H周辺に到達させることができるので、水元ローラ3の回転によって湿し水と共に浮遊物が引き上げられることを効果的に阻止することができる。尚、図1の矢印F1は、透過部92Aから交点部H周辺に到達する湿し水の流れを簡易的に示している。
【0035】
さらに、回転方向反引き上げ側にも透過部91Aを配置している。図2に矢印F2で示すように、回転方向引き上げ側に配置された透過部92Aを透過して流れる湿し水が、水槽2の壁(この実施形態では右側板25)にぶつかって取水口13Aとは反対方向に流れる(図2の矢印F3参照)。この反対方向に流れる湿し水を、回転方向反引き上げ側に配置した透過部91A,91Aを透過して流れる湿し水(図2の矢印F4参照)によって取水口13A側へ押し戻すことで浮遊物を確実に取水口13Aで回収して排出することができる。
【0036】
尚、本発明は、前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。例えば、水槽2及び仕切り板9の形状は、自由に変更可能である。
【0037】
前記実施形態では、湿し水を供給する供給口21Kを底板21の水平面部21Aに形成したが、右側板25や仕切り板9に形成してもよい。
【0038】
また、前記実施形態では、仕切り板9を水槽2に溶接により固定したが、仕切り板9を水槽2に対して着脱可能な構成にして実施することもできる。
【0039】
また、前記実施形態では、取水口13Aを筒状の水位維持部材13の上端に形成したが、水位維持部材13とは別の部材で取水口13Aを形成してもよい。
【0040】
また、前記実施形態では、取水口13Aを水元ローラ3の軸方向一端部に設けたが、水元ローラ3の軸方向中間部に設けてもよい。
【符号の説明】
【0041】
1…版胴、2…水槽、3…水元ローラ、3A…回転軸、4…クロムローラ、5…水着けローラ、6…渡しローラ、7…保水ローラ、8…断熱材、9…仕切り板、10…下側領域、11…上側領域、12…湿し水供給管、13…水位維持部材、13A…取水口、13B…把手、14…排水管、21…底板、21A…水平面部、21B…傾斜面部、21K…供給口、22…前側板、23…後側板、24…左側板、25…右側板、91A,92A…透過部、91K…開口、91a…傾斜底部、91b…前後壁部、92…第2仕切り壁、93…垂下壁、F1~F4…矢印、H…交点部、L…水面、M…湿し水供給装置、S…隙間、W…矢印
図1
図2
図3
図4
図5
図6