(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024008031
(43)【公開日】2024-01-19
(54)【発明の名称】ショーケース
(51)【国際特許分類】
A47F 3/00 20060101AFI20240112BHJP
【FI】
A47F3/00 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022109524
(22)【出願日】2022-07-07
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り 納品年月日:令和3年10月2日、納品場所:アルマーニ エクスチェンジ 原宿キャットストリート店(東京都渋谷区神宮前6-16-12 神宮前グリーンテラスB区画)
(71)【出願人】
【識別番号】518276162
【氏名又は名称】株式会社New Innovations
(74)【代理人】
【識別番号】100127306
【弁理士】
【氏名又は名称】野中 剛
(72)【発明者】
【氏名】中尾 渓人
【テーマコード(参考)】
3B110
【Fターム(参考)】
3B110FA02
3B110FA15
3B110GA01
(57)【要約】
【課題】 容易に収納部の内部を視認出来るショーケースを提供する。
【解決手段】 ショーケースは、第1収納部と、制御部を有する第1収納領域を備える。第1収納部の扉は、透明な素材、若しくは透光性を有する素材で構成される。第1収納部の扉は、第1収納部の開口部を閉状態にする。第1収納部の扉施錠部は、施錠を行った時に、第1収納部の扉による第1収納部の開口部の閉状態を維持し、施錠を解除した時に、第1収納部の扉による第1収納部の開口部の閉状態を解除する。制御部は、第1収納部の扉施錠部の施錠の解除に関する制御を行う。第1収納部の扉は、第1収納部の内部に収納可能である。制御部は、予め制御部で設定された第1収納部の扉施錠部の施錠を解除するための第1事前設定情報と、制御部に入力若しくは送信された第1解除情報との比較結果に基づいて、第1収納部の扉施錠部の施錠の解除を行う。
【選択図】
図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1収納部と、制御部を有する第1収納領域を備えた、ショーケースであって、
前記第1収納部の扉は、透明な素材、若しくは透光性を有する素材で構成され、
前記第1収納部の前記扉は、前記第1収納部の開口部を閉状態にし、
前記第1収納部の前記扉施錠部は、施錠を行った時に、前記第1収納部の前記扉による前記第1収納部の前記開口部の閉状態を維持し、施錠を解除した時に、前記第1収納部の前記扉による前記第1収納部の前記開口部の閉状態を解除し、
前記制御部は、前記第1収納部の扉施錠部の施錠の解除に関する制御を行い、
前記第1収納部の前記扉は、前記第1収納部の内部に収納可能であり、
前記制御部は、予め前記制御部で設定された前記第1収納部の前記扉施錠部の施錠を解除するための第1事前設定情報と、前記制御部に入力若しくは送信された第1解除情報との比較結果に基づいて、前記第1収納部の前記扉施錠部の施錠の解除を行う、ショーケース。
【請求項2】
前記第1収納部には、内部に収納対象物が設置されているか否かを検知するセンサーが設けられ、
前記第1収納部の前記扉施錠部の施錠が解除され、且つ前記第1収納部の前記開口部が開状態にされた時、前記センサーによる前記第1収納部の内部の前記収納対象物が設置されているか否かの検知情報に基づいて、前記制御部は前記第1事前設定情報を削除する、請求項1に記載のショーケース。
【請求項3】
前記第1事前設定情報は、前記制御部が生成する、若しくは、前記制御部に設けられた操作部を介して入力される、請求項1または請求項2に記載のショーケース。
【請求項4】
前記制御部は、通信部と読み取り部を有し、
前記制御部は、前記第1事前設定情報を含むバーコードを生成し、前記通信部を介して、所定の端末に送信し、
前記読み取り部は、前記所定の端末を介して出力された前記バーコードを読み取り、
前記制御部は、前記読み取り部で得られた情報を、前記第1解除情報として、前記第1事前設定情報と比較する、請求項1に記載のショーケース。
【請求項5】
前記第1収納部の前記扉施錠部は、前記第1収納部の前記扉で前記第1収納部の開口部を閉状態にするため、そして/若しくは、前記第1収納部の前記扉を前記第1収納部の内部に収納するために、前記第1収納部の前記扉を移動させる、請求項1に記載のショーケース。
【請求項6】
前記第1収納領域は、第2収納部と第1配電部を有し、
前記第1収納部と前記第2収納部と前記制御部は一体的に形成され、
前記第2収納部の扉は、透明な素材、若しくは透光性を有する素材で構成され、
前記第2収納部の前記扉は、前記第2収納部の開口部を閉状態にし、
前記第2収納部の前記扉施錠部は、施錠を行った時に、前記第2収納部の前記扉による前記第2収納部の前記開口部の閉状態を維持し、施錠を解除した時に、前記第2収納部の前記扉による前記第2収納部の前記開口部の閉状態を解除し、
前記制御部は、前記第2収納部の扉施錠部の施錠の解除に関する制御を行い、
前記第2収納部の前記扉は、前記第2収納部の内部に収納可能であり、
前記制御部は、予め前記制御部で設定された前記第2収納部の前記扉施錠部の施錠を解除するための第2事前設定情報と、前記制御部に入力若しくは送信された第2解除情報との比較結果に基づいて、前記第2収納部の前記扉施錠部の施錠の解除を行い、
商用電源からの電力は、前記第1配電部を介して、前記第1収納部の前記扉施錠部及び前記第2収納部の前記扉施錠部に供給される、請求項1に記載のショーケース。
【請求項7】
前記第1収納部と前記第2収納部のそれぞれは、照明部を有し、
前記第1収納部の前記扉施錠部の施錠の解除が行われる時に、前記第1収納部の前記照明部は、前記第1収納部の前記扉施錠部の施錠の解除が行われる前と異なるパターンで、点灯し、
前記第2収納部の前記扉施錠部の施錠の解除が行われる時に、前記第2収納部の前記照明部は、前記第2収納部の前記扉施錠部の施錠の解除が行われる前と異なるパターンで、点灯する、請求項6に記載のショーケース。
【請求項8】
前記第1収納領域とは別体で構成された第2収納領域を備え、
前記第2収納領域は、前記第1収納領域と隣接し、
前記第2収納領域は、第3収納部と第2配電部を有し、
前記第3収納部の扉は、透明な素材、若しくは透光性を有する素材で構成され、
前記第3収納部の前記扉は、前記第3収納部の開口部を閉状態にし、
前記第3収納部の前記扉施錠部は、施錠を行った時に、前記第3収納部の前記扉による前記第3収納部の前記開口部の閉状態を維持し、施錠を解除した時に、前記第3収納部の前記扉による前記第3収納部の前記開口部の閉状態を解除し、
前記制御部は、前記第3収納部の扉施錠部の施錠の解除に関する制御を行い、
前記第3収納部の前記扉は、前記第3収納部の内部に収納可能であり、
前記制御部は、予め前記制御部で設定された前記第3収納部の前記扉施錠部の施錠を解除するための第3事前設定情報と、前記制御部に入力若しくは送信された第3解除情報との比較結果に基づいて、前記第3収納部の前記扉施錠部の施錠の解除を行い、
商用電源からの電力は、前記第1配電部と前記第2配電部を介して、前記第3収納部の前記扉施錠部に供給される、請求項6に記載のショーケース。
【請求項9】
前記第1収納領域とは別体で構成された第3収納領域と第4収納領域を備え、
前記第3収納領域は、前記第2収納領域とで前記第1収納領域を挟む位置関係で、前記第1収納領域と隣接し、
前記第4収納領域は、前記第1収納領域とで前記第3収納領域を挟む位置関係で、前記第3収納領域と隣接し、
前記第3収納領域は、第4収納部と第3配電部を有し、
前記第4収納領域は、第5収納部と第4配電部を有し、
前記第4収納部の扉、及び前記第5収納部の扉は、透明な素材、若しくは透光性を有する素材で構成され、
前記第4収納部の前記扉は、前記第4収納部の開口部を閉状態にし、
前記第5収納部の前記扉は、前記第5収納部の開口部を閉状態にし、
前記第4収納部の前記扉施錠部は、施錠を行った時に、前記第4収納部の前記扉による前記第4収納部の前記開口部の閉状態を維持し、施錠を解除した時に、前記第4収納部の前記扉による前記第4収納部の前記開口部の閉状態を解除し、
前記第5収納部の前記扉施錠部は、施錠を行った時に、前記第5収納部の前記扉による前記第5収納部の前記開口部の閉状態を維持し、施錠を解除した時に、前記第5収納部の前記扉による前記第5収納部の前記開口部の閉状態を解除し、
前記制御部は、前記第4収納部の扉施錠部の施錠の解除に関する制御、及び前記第5収納部の扉施錠部の施錠の解除に関する制御を行い、
前記第4収納部の前記扉は、前記第4収納部の内部に収納可能であり、
前記第5収納部の前記扉は、前記第5収納部の内部に収納可能であり、
前記制御部は、予め前記制御部で設定された前記第4収納部の前記扉施錠部の施錠を解除するための第4事前設定情報と、前記制御部に入力若しくは送信された第4解除情報との比較結果に基づいて、前記第4収納部の前記扉施錠部の施錠の解除を行い、
前記制御部は、予め前記制御部で設定された前記第5収納部の前記扉施錠部の施錠を解除するための第5事前設定情報と、前記制御部に入力若しくは送信された第5解除情報との比較結果に基づいて、前記第5収納部の前記扉施錠部の施錠の解除を行い、
商用電源からの電力は、前記第1配電部と前記第3配電部を介して、前記第4収納部の前記扉施錠部に供給され、前記第1配電部と前記第3配電部と前記第4配電部を介して、前記第5収納部の前記扉施錠部に供給される、請求項7または請求項8に記載のショーケース。
【請求項10】
少なくとも前記第1収納領域と前記第2収納領域を保持する筐体を備える、請求項8に記載のショーケース。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ショーケースに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、特許文献1の宅配物収納ロッカシステムのように、複数の収納部の開閉制御を行う仕組みが提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、扉を閉めた状態では内部を視認することが困難である。
【0005】
したがって本発明の目的は、容易に収納部の内部を視認出来るショーケースを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係るショーケースは、第1収納部と、制御部を有する第1収納領域を備える。
第1収納部の扉は、透明な素材、若しくは透光性を有する素材で構成される。
第1収納部の扉は、第1収納部の開口部を閉状態にする。
第1収納部の扉施錠部は、施錠を行った時に、第1収納部の扉による第1収納部の開口部の閉状態を維持し、施錠を解除した時に、第1収納部の扉による第1収納部の開口部の閉状態を解除する。
制御部は、第1収納部の扉施錠部の施錠の解除に関する制御を行う。
第1収納部の扉は、第1収納部の内部に収納可能である。
制御部は、予め制御部で設定された第1収納部の扉施錠部の施錠を解除するための第1事前設定情報と、制御部に入力若しくは送信された第1解除情報との比較結果に基づいて、第1収納部の扉施錠部の施錠の解除を行う。
【0007】
透明な素材などで扉が構成されるので、扉を介して、収納部の内部を視認することが出来る。
扉で収納部の開口部を閉じ且つ施錠した状態で、収納部の内部に配置した収納対象物を視認させることが可能なる。
扉を収納部の内部に収納し、収納部の開口部が開いた状態で、収納部の内部に配置した収納対象物を視認させることも可能になる。
【0008】
好ましくは、第1収納部には、内部に収納対象物が設置されているか否かを検知するセンサーが設けられる。
第1収納部の扉施錠部の施錠が解除され、且つ第1収納部の開口部が開状態にされた時、センサーによる第1収納部の内部の収納対象物が設置されているか否かの検知情報に基づいて、制御部は第1事前設定情報を削除する。
【0009】
扉施錠部の施錠を解除したが、収納対象物を取り出さずに再び施錠を行った場合には、事前設定情報を削除せずに維持し、再度同じ解除情報の入力などで施錠を解除することが可能になる。
【0010】
さらに好ましくは、第1事前設定情報は、制御部が生成する、若しくは、制御部に設けられた操作部を介して入力される。
【0011】
さらに好ましくは、制御部は、通信部と読み取り部を有する。
制御部は、第1事前設定情報を含むバーコードを生成し、通信部を介して、所定の端末に送信する。
読み取り部は、所定の端末を介して出力されたバーコードを読み取る。
制御部は、読み取り部で得られた情報を、第1解除情報として、第1事前設定情報と比較する。
【0012】
バーコードを表示した端末、若しくはバーコードを含む印字物を使って、簡単で且つ正確に解除情報を入力することが可能になる。
【0013】
さらに好ましくは、第1収納部の扉施錠部は、第1収納部の扉で第1収納部の開口部を閉状態にするため、そして/若しくは、第1収納部の扉を第1収納部の内部に収納するために、第1収納部の扉を移動させる。
【0014】
施錠のオンオフとともに、自動的に、扉を閉じて、収納部の開口部を閉状態にしたり、扉を収納部の内部に収納して、収納部の開口部を開状態にしたりすることが可能になる。
【0015】
さらに好ましくは、第1収納領域は、第2収納部と第1配電部を有する。
第1収納部と第2収納部と制御部は一体的に形成される。
第2収納部の扉は、透明な素材、若しくは透光性を有する素材で構成される。
第2収納部の扉は、第2収納部の開口部を閉状態にする。
第2収納部の扉施錠部は、施錠を行った時に、第2収納部の扉による第2収納部の開口部の閉状態を維持し、施錠を解除した時に、第2収納部の扉による第2収納部の開口部の閉状態を解除する。
制御部は、第2収納部の扉施錠部の施錠の解除に関する制御を行う。
第2収納部の扉は、第2収納部の内部に収納可能である。
制御部は、予め制御部で設定された第2収納部の扉施錠部の施錠を解除するための第2事前設定情報と、制御部に入力若しくは送信された第2解除情報との比較結果に基づいて、第2収納部の扉施錠部の施錠の解除を行う。
商用電源からの電力は、第1配電部を介して、第1収納部の扉施錠部及び第2収納部の扉施錠部に供給される。
【0016】
さらに好ましくは、第1収納部と第2収納部のそれぞれは、照明部を有する。
第1収納部の扉施錠部の施錠の解除が行われる時に、第1収納部の照明部は、第1収納部の扉施錠部の施錠の解除が行われる前と異なるパターンで、点灯する。
第2収納部の扉施錠部の施錠の解除が行われる時に、第2収納部の照明部は、第2収納部の扉施錠部の施錠の解除が行われる前と異なるパターンで、点灯する。
【0017】
さらに好ましくは、ショーケースは、第1収納領域とは別体で構成された第2収納領域を備える。
第2収納領域は、第1収納領域と隣接する。
第2収納領域は、第3収納部と第2配電部を有する。
第3収納部の扉は、透明な素材、若しくは透光性を有する素材で構成される。
第3収納部の扉は、第3収納部の開口部を閉状態にする。
第3収納部の扉施錠部は、施錠を行った時に、第3収納部の扉による第3収納部の開口部の閉状態を維持し、施錠を解除した時に、第3収納部の扉による第3収納部の開口部の閉状態を解除する。
制御部は、第3収納部の扉施錠部の施錠の解除に関する制御を行う。
第3収納部の扉は、第3収納部の内部に収納可能である。
制御部は、予め制御部で設定された第3収納部の扉施錠部の施錠を解除するための第3事前設定情報と、制御部に入力若しくは送信された第3解除情報との比較結果に基づいて、第3収納部の扉施錠部の施錠の解除を行う。
商用電源からの電力は、第1配電部と第2配電部を介して、第3収納部の扉施錠部に供給される。
【0018】
収納対象物の数、及び設置スペースの大きさに応じて、1つの収納領域(第1収納領域)だけを用いたり、複数の収納領域(例えば、第1収納領域と第2収納領域と第3収納領域)を用いたりすることが可能になる。
【0019】
さらに好ましくは、ショーケースは、第1収納領域とは別体で構成された第3収納領域と第4収納領域を備える。
第3収納領域は、第2収納領域とで第1収納領域を挟む位置関係で、第1収納領域と隣接する。
第4収納領域は、第1収納領域とで第3収納領域を挟む位置関係で、第3収納領域と隣接する。
第3収納領域は、第4収納部と第3配電部を有する。
第4収納領域は、第5収納部と第4配電部を有する。
第4収納部の扉、及び第5収納部の扉は、透明な素材、若しくは透光性を有する素材で構成される。
第4収納部の扉は、第4収納部の開口部を閉状態にする。
第5収納部の扉は、第5収納部の開口部を閉状態にする。
第4収納部の扉施錠部は、施錠を行った時に、第4収納部の扉による第4収納部の開口部の閉状態を維持し、施錠を解除した時に、第4収納部の扉による第4収納部の開口部の閉状態を解除する。
第5収納部の扉施錠部は、施錠を行った時に、第5収納部の扉による第5収納部の開口部の閉状態を維持し、施錠を解除した時に、第5収納部の扉による第5収納部の開口部の閉状態を解除する。
制御部は、第4収納部の扉施錠部の施錠の解除に関する制御、及び第5収納部の扉施錠部の施錠の解除に関する制御を行う。
第4収納部の扉は、第4収納部の内部に収納可能である。
第5収納部の扉は、第5収納部の内部に収納可能である。
制御部は、予め制御部で設定された第4収納部の扉施錠部の施錠を解除するための第4事前設定情報と、制御部に入力若しくは送信された第4解除情報との比較結果に基づいて、第4収納部の扉施錠部の施錠の解除を行う。
制御部は、予め制御部で設定された第5収納部の扉施錠部の施錠を解除するための第5事前設定情報と、制御部に入力若しくは送信された第5解除情報との比較結果に基づいて、第5収納部の扉施錠部の施錠の解除を行う。
商用電源からの電力は、第1配電部と第3配電部を介して、第4収納部の扉施錠部に供給され、第1配電部と第3配電部と第4配電部を介して、第5収納部の扉施錠部に供給される。
【0020】
1つの配電部(例えば、第1配電部)から分岐する電気線を少なくすることが出来、配線を簡素化出来る。また、収納領域を増解結する場合の電気線の追加若しくは削減を容易に行える。
【0021】
さらに好ましくは、ショーケースは、少なくとも第1収納領域と第2収納領域を保持する筐体を備える。
【発明の効果】
【0022】
以上のように本発明によれば、容易に収納部の内部を視認出来るショーケースを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【
図1】第1実施形態における、全ての収納部の開口部が閉状態であるショーケースの斜視図である。
【
図2】第1実施形態におけるショーケースの各部の構成を示す図である。
【
図3】第1実施形態における3つの収納領域と筐体の斜視図である。
【
図4】第1実施形態における制御部の斜視図である。
【
図5】第1実施形態における、いくつかの収納部の開口部が開状態であるショーケースの斜視図である。
【
図6】第1実施形態における、第301収納部と第305収納部と第309収納部の斜視図である。
【
図7】第2実施形態における、いくつかの収納部の開口部が開状態であるショーケースの斜視図である。
【
図8】第2実施形態におけるショーケースの各部の構成を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、第1実施形態について、図を用いて説明する(
図1~
図6参照)。
なお、実施形態は、以下の実施形態に限られるものではない。また、一つの実施形態に記載した内容は、原則として他の実施形態にも同様に適用される。また、各実施形態及び各変形例は、適宜組み合わせることが出来る。
【0025】
第1実施形態におけるショーケース1は、筐体3、収納領域10を備える(
図1参照)。
ショーケース1は、収納領域10に保管したり陳列したりする商品を販売する店舗の展示領域などに配置される。
【0026】
方向を説明するために、第2収納領域12と第1収納領域11と第3収納領域13が並べられる左右方向をx方向、x方向と垂直な前後方向をy方向、x方向とy方向に垂直な略鉛直方向をz方向として説明する。
図1、
図3~
図6において、xyz軸のそれぞれの矢印が指し示す方向をそれぞれ右方向、前方向、上方向と定義する。
なお、
図4では、制御部11bを拡大し、隣接する収納部(第102収納部11a02など)の図示は省略している。
また、
図6では、第301収納部13a01と第305収納部13a05と第309収納部13a09を拡大し、隣接する他の収納部(第310収納部13a10など)の図示は省略している。
【0027】
(特許請求の範囲の文言との対応)
特許請求の範囲における「第1収納部」と「第2収納部」は、第1実施形態における第101収納部11a01~第106収納部11a06のいずれかに対応する。
特許請求の範囲における「第3収納部」は、第1実施形態における第201収納部12a01~第209収納部12a09のいずれかに対応する。
特許請求の範囲における「第4収納部」は、第1実施形態における第301収納部13a01~第311収納部13a11のいずれかに対応する。
特許請求の範囲における「第5収納部」は、第2実施形態における第401収納部14a01~第404収納部14a04のいずれかに対応する。
【0028】
特許請求の範囲における「第1事前設定情報」と「第2事前設定情報」は、第1実施形態における第101収納部11a01~第106収納部11a06のいずれかの事前設定情報に対応する。
特許請求の範囲における「第3事前設定情報」は、第1実施形態における第201収納部12a01~第209収納部12a09のいずれかの事前設定情報に対応する。
特許請求の範囲における「第4事前設定情報」は、第1実施形態における第301収納部13a01~第311収納部13a11のいずれかの事前設定情報に対応する。
特許請求の範囲における「第5事前設定情報」は、第2実施形態における第401収納部14a01~第404収納部14a04のいずれかの事前設定情報に対応する。
【0029】
特許請求の範囲における「第1解除情報」と「第2解除情報」は、第1実施形態における第101収納部11a01~第106収納部11a06のいずれかの解除情報に対応する。
特許請求の範囲における「第3解除情報」は、第1実施形態における第201収納部12a01~第209収納部12a09のいずれかの解除情報に対応する。
特許請求の範囲における「第4解除情報」は、第1実施形態における第301収納部13a01~第311収納部13a11のいずれかの解除情報に対応する。
特許請求の範囲における「第5解除情報」は、第2実施形態における第401収納部14a01~第404収納部14a04のいずれかの解除情報に対応する。
【0030】
(筐体3)
筐体3は、収納領域10を保持する。
筐体3は、略中空直方体形状を有し、前面が開口し、前面開口からy方向に凹んだ領域に、収納領域10が収納される。筐体3の後面は、閉口しているが、開口していてもよい。
なお、筐体3を省略し、収納領域10が直接床面などに設置されてもよい。
【0031】
(収納領域10)
収納領域10は、複数の収納部を含む領域(第1収納領域11と第2収納領域12と第3収納領域13)を有する。
収納領域10の複数の収納部は、購入済みの商品を保管するために、そして/若しくは、販売用の商品を陳列するために用いられる。
【0032】
(第1収納領域11)
第1収納領域11は、第1収納部群11a、制御部11b、第1配電部11c、第1ハブ11dを有する(
図2参照)。
第1収納部群11aと制御部11bは、一体的に形成される。
第1収納領域11は、他の収納領域(第2収納領域12など)と別体で構成される。
【0033】
(第1収納部群11a)
第1収納部群11aは、第101収納部11a01~第106収納部11a06を有する(
図3参照)。
上から一段目の左側に第101収納部11a01が設けられ、上から二段目の左側に第102収納部11a02が設けられ、上から四段目の左側に第103収納部11a03が設けられる。
上から一段目の右側に第104収納部11a04が設けられ、上から二段目の右側に第105収納部11a05が設けられ、上から四段目の右側に第106収納部11a06が設けられる。
収納部のそれぞれの詳細は、後述する。
【0034】
(制御部11b)
制御部11bは、ハブ(第1ハブ11dなど)を介して、各収納部に、扉施錠部A2の施錠に関する制御信号、照明部A4の点灯に関する制御信号の送信を行う。
制御部11bは、ハブ(第1ハブ11dなど)を介して、各収納部からの情報(施錠状態など)を含む信号の受信を行う。
すなわち、制御部11bは、第1収納部群11aの収納部だけでなく、第2収納部群12aの収納部、及び第3収納部群13aの収納部の制御(施錠制御など)を行う。
【0035】
第1実施形態では、上から三段目、すなわち、上から二段目の収納部(第102収納部11a02、第105収納部11a05)と、上から四段目の収納部(第103収納部11a03、第106収納部11a06)の間に、制御部11bが設けられる。ただし、制御部11bは、別の位置に設けられてもよい。
【0036】
制御部11bには、通信部11b1が設けられる。
制御部11bから端末T1へは、通信部11b1を介して、事前設定情報などが送信される。
端末T1から制御部11bへは、通信部11b1を介して、解除情報などが送信される。
【0037】
制御部11bの前側には、操作部11b2と読み取り部11b3が設けられる(
図4参照)。
【0038】
操作部11b2は、タッチパネルと表示装置などで構成される。
操作部11b2は、収納部の施錠に関する情報(事前設定情報、解除情報)の入力などのために使用される。
【0039】
読み取り部11b3は、バーコードリーダーなど、バーコードの読み取り装置で構成される。
読み取り部11b3は、収納部の施錠に関する情報(解除情報)の入力(バーコードの読み取り)などのために使用される。
読み取り部11b3は、端末T1に表示されたバーコードを読み取る形態であってもよいし、端末T1若しくは他の装置を介して印字されたバーコードを読み取る形態であってもよい。
【0040】
事前設定情報は、識別番号、パスワードなど、対応する収納部の扉施錠部A2の施錠を解除するための情報であり、施錠する際に設定され、制御部11bに記録される。
解除情報は、対応する収納部の扉施錠部A2の施錠を解除するために、端末T1から制御部11bに送信される、若しくは、操作部11b2を介して入力される、若しくは、読み取り部11b3を介して入力される情報である。
制御部11bは、事前設定情報と解除情報との比較結果に基づいて、事前設定情報に対応する収納部の扉施錠部A2の施錠を解除する。
具体的には、予め制御部11bに記録された事前設定情報と、制御部11bに送信された若しくは制御部11bに入力された解除情報が一致する場合に、事前設定情報に対応する収納部の扉施錠部A2の施錠が解除される。
【0041】
事前設定情報は、対応する扉施錠部A2の施錠が解除された時に削除され、次に、施錠を行う時に、新しい事前設定情報が設定される。
【0042】
(事前設定情報の記録、送信)
制御部11bは、収納部ごとに事前設定情報を記録する。
事前設定情報は、ショーケース1の使用者が任意の文字列を、操作部11b2を介して入力することで設定されてよいし、制御部11bが生成することで設定されてもよい。
購入済みの商品を保管する目的で、扉施錠部A2の施錠が行われている場合には、制御部11bは、当該商品の購入者に対応する端末T1(当該商品の購入者が所有する端末など)に、事前設定情報を送信する。この場合、ショーケース1の使用者は、設定した事前設定情報を端末T1に送信する旨の指示を、操作部11b2を介して入力する。
なお、端末T1に送信する事前設定情報は、識別番号などの文字列で構成されてもよいし、当該識別番号に対応して制御部11bが生成したバーコードであってもよい。
【0043】
(第1配電部11c)
第1配電部11cは、商用電源からの電力を、第1収納部群11aの各収納部、制御部11b、第2配電部12c、第3配電部13cに供給する(
図2参照)。
第1配電部11cは、第1収納部群11aの後側に設けられる。
【0044】
(第1ハブ11d)
第1ハブ11dは、第1収納部群11aの各収納部、第2ハブ12d、第3ハブ13dと接続する集線装置である。
制御部11bからの制御信号は、第1ハブ11dを介して、第1収納部群11aの各収納部に送信される。
第1収納部群11aの各収納部からの情報(施錠状態など)を含む信号は、第1ハブ11dを介して、制御部11bに送信される。
第1ハブ11dは、第1収納部群11aの後側に設けられる。
【0045】
第1ハブ11d、後述する第2ハブ12d、及び後述する第3ハブ13dは、イーサネットで用いられる集線装置で構成されてもよいし、USB(Universal Serial Bus)を使った集線装置で構成されてもよい。
第1配電部11cと第1ハブ11dは、一体的に構成されてもよい。
【0046】
(第2収納領域12)
第2収納領域12は、第2収納部群12a、第2配電部12c、第2ハブ12dを有する。
第2収納領域12は、第1収納領域11の左側に配置される。
第2収納部群12aは、一体的に形成される。
第2収納領域12は、他の収納領域(第1収納領域11など)と別体で構成される。
【0047】
(第2収納部群12a)
第2収納部群12aは、第201収納部12a01~第209収納部12a09を有する。
上から一段目で且つ左から一列目と二列目に第201収納部12a01が設けられ、上から二段目と三段目で且つ左から一列目と二列目に第202収納部12a02が設けられ、上から四段目の左から一列目と二列目に第203収納部12a03が設けられる。
上から一段目で且つ左から三列目に第204収納部12a04が設けられ、上から一段目で且つ左から四列目に第205収納部12a05が設けられ、上から二段目で且つ左から三列目と四列目に第206収納部12a06が設けられる。
上から三段目で且つ左から三列目と四列目に第207収納部12a07が設けられ、上から四段目で且つ左から三列目に第208収納部12a08が設けられ、上から四段目で且つ左から四列目に第209収納部12a09が設けられる。
収納部のそれぞれの詳細は、後述する。
【0048】
(第2配電部12c)
第2配電部12cは、第1配電部11cからの電力を、第2収納部群12aの各収納部に供給する。
すなわち、商用電源からの電力は、第1配電部11cと第2配電部12cを介して、第2収納部群12aの収納部の扉施錠部A2などに供給される。
また、第2配電部12cに、第1配電部11cとは別の配電部が更に接続されている場合には、第2配電部12cは、第1配電部11cからの電力を、当該別の配電部に供給する。
第2配電部12cは、第2収納部群12aの後側に設けられる。
【0049】
(第2ハブ12d)
第2ハブ12dは、第1ハブ11d、第2収納部群12aの各収納部と接続する集線装置である。
制御部11bからの制御信号は、第1ハブ11dと第2ハブ12dを介して、第2収納部群12aの各収納部に送信される。
第2収納部群12aの各収納部からの情報(施錠状態など)を含む信号は、第2ハブ12dと第1ハブ11dを介して、制御部11bに送信される。
【0050】
また、第2ハブ12dに、第1ハブ11dとは別のハブが更に接続されている場合には、第1ハブ11dと第2ハブ12dと当該別のハブを介して、制御部11bと当該別のハブに接続された収納部との信号送受信が行われる。
第2ハブ12dは、第2収納部群12aの後側に設けられる。
第2配電部12cと第2ハブ12dは、一体的に構成されてもよい。
【0051】
(第3収納領域13)
第3収納領域13は、第3収納部群13a、第3配電部13c、第3ハブ13dを有する。
第3収納領域13は、第1収納領域11の右側に配置される。
従って、第3収納領域13は、第2収納領域12とで第1収納領域11をx方向で挟む位置関係で、第1収納領域11と隣接する。
第3収納部群13aは、一体的に形成される。
第3収納領域13は、他の収納領域(第1収納領域11など)と別体で構成される。
【0052】
(第3収納部群13a)
第3収納部群13aは、第301収納部13a01~第311収納部13a11を有する。
上から一段目で且つ左から一列目に第301収納部13a01が設けられ、上から二段目で且つ左から一列目に第302収納部13a02が設けられ、上から三段目で且つ左から一列目に第303収納部13a03が設けられ、上から四段目で且つ左から一列目に第304収納部13a04が設けられる。
上から一段目で且つ左から二列目に第205収納部12a05が設けられ、上から二段目で且つ左から二列目と三列目に第306収納部13a06が設けられ、上から三段目で且つ左から二列目と三列目に第307収納部13a07が設けられ、上から四段目で且つ左から二列目に第308収納部13a08が設けられる。
上から一段目で且つ左から三列目と四列目に第309収納部13a09が設けられ、上から二段目と三段目で且つ左から四列目に第310収納部13a10が設けられ、上から四段目で且つ左から三列目と四列目に第311収納部13a11が設けられる。
収納部のそれぞれの詳細は、後述する。
【0053】
(第3配電部13c)
第3配電部13cは、第1配電部11cからの電力を、第3収納部群13aの各収納部に供給する。
すなわち、商用電源からの電力は、第1配電部11cと第3配電部13cを介して、第3収納部群13aの収納部の扉施錠部A2などに供給される。
また、第3配電部13cに、第1配電部11cとは別の配電部(第2実施形態の第4配電部14c)が更に接続されている場合には、第3配電部13cは、第1配電部11cからの電力を、当該別の配電部に供給する。
第3配電部13cは、第3収納部群13aの後側に設けられる。
【0054】
(第3ハブ13d)
第3ハブ13dは、第1ハブ11d、第3収納部群13aの各収納部と接続する集線装置である。
制御部11bからの制御信号は、第1ハブ11dと第3ハブ13dを介して、第3収納部群13aの各収納部に送信される。
第3収納部群13aの各収納部からの情報(施錠状態など)を含む信号は、第3ハブ13dと第1ハブ11dを介して、制御部11bに送信される。
【0055】
また、第3ハブ13dに、第1ハブ11dとは別のハブ(第2実施形態の第4ハブ14d)が更に接続されている場合には、第1ハブ11dと第3ハブ13dと当該別のハブを介して、制御部11bと当該別のハブに接続された収納部(第4収納部群14aの収納部)との信号送受信が行われる。
第3ハブ13dは、第3収納部群13aの後側に設けられる。
第3配電部13cと第3ハブ13dは、一体的に構成されてもよい。
【0056】
(各収納部の構造)
収納部のそれぞれは、前面が開口し、後面が閉口した、略中空直方体形状を有する。
ただし、収納部の後面も開口していてもよい。
収納部の略中空直方体形状の大きさは、収納対象物(商品)の大きさに合わせて複数種類設けられる。
例えば、第101収納部11a01を基準の大きさとし、第101収納部11a01と比べて、x方向の幅が広い収納部(第201収納部12a01など)、z方向の高さが高い収納部(第310収納部13a10)、x方向の幅が広く且つz方向の高さが高い収納部(第202収納部12a02)が設けられる。
収納部のそれぞれには、扉A1、扉施錠部A2、扉収納部A3、照明部A4が設けられる(
図5、
図6参照)。
【0057】
(扉A1)
扉A1は、収納部の開口部を閉状態にしたり、開状態にしたりする。
なお、収納部の開口部の閉状態は、扉A1と収納部の開口部とが接する状態であってもよいし、扉A1と収納部の開口部との間に隙間がある状態であってもよい。当該隙間は、当該隙間を介して、使用者などの手が収納された商品を取り出せない程度の隙間を言う。
扉A1は、収納部の内部(扉収納部A3)に収納可能な状態で、収納部に保持される。
すなわち、扉A1が閉じた状態で、収納部の開口部が閉状態になり、扉A1が開いた状態及び扉収納部A3に収納された状態で、収納部の開口部が開状態になる。
【0058】
扉A1は、透明な素材、若しくは透光性を有する素材で構成される。
ここで、「透明」とは、光が通過する物質の性質において、透過率が極めて高く、物質を通してその向こう側が透けて見える状態の性質を言う。
このため、扉A1が透明な素材で構成された場合には、扉A1の外部から、扉A1を通して、収納部の内部が明確に透けて見える。
また、「透光性を有する」とは、「透明」と同様に光が透過する性質を有しているが、透過する光が拡散されるため、又は透過率が低いために、「透明」と違ってその材質を通して向こう側の形状などを明確には認識出来ない状態の性質を言う。
このため、扉A1が透光性を有する素材で構成された場合には、扉A1の外部から、扉A1を通して、扉A1の内部に設けられた部材が透けて見える。
ただし、
図1、
図3、
図5、
図6では、扉A1の反対側の図示を省略している。
【0059】
扉A1は、片開き若しくは両開きの扉で構成される。
第1実施形態では、横方向の幅が広い収納部(例えば、第309収納部13a09)には両開きの扉A1が設けられ、横方向の幅が狭い収納部(例えば、第301収納部13a01)には片開きの扉A1が設けられる例を示す。
【0060】
扉A1の回転軸は、z方向に延び、収納部の内部に収納可能な状態で収納部に保持される。
扉A1が収納部の開口部を閉状態にする時、及び収納部の開口部を閉状態と開状態の間で切り替えられる時、扉A1の回転軸は、収納部の前面に位置する。
扉A1を、収納部の内部の扉収納部A3に収納する時、扉A1の回転軸は、収納部のy方向後方(前面から奥の方に離れた場所)に位置する。
【0061】
図5は、第202収納部12a02の扉A1の両方が扉収納部A3に収納され、第203収納部12a03の扉A1の両方が扉収納部A3に収納され、第208収納部12a08の扉A1が扉収納部A3に収納され、第209収納部12a09の扉A1が扉収納部A3に収納され、第301収納部13a01の扉A1が開いた状態であり、第305収納部13a05の扉A1が閉じた状態であり、第309収納部13a09の扉の一方(右の扉)が開いた状態であり、第309収納部13a09の扉の他方(左の扉)が扉収納部A3に収納され、これら以外の収納部の扉A1が閉じた状態である例を示す。
【0062】
図6は、第301収納部13a01の扉A1が開いた状態であり、第305収納部13a05の扉A1が閉じた状態であり、第309収納部13a09の扉の一方(右の扉)が開いた状態であり、第309収納部13a09の扉の他方(左の扉)が扉収納部A3に収納された例を示す。
【0063】
扉施錠部A2によって扉A1による収納部の開口部の閉状態が維持された場合を除き、ショーケース1の使用者などの手動操作により、扉A1を閉じて収納部の開口部を閉状態にすること、扉A1を開いて収納部の開口部を開状態にすること、及び扉A1を扉収納部A3に収納することができる。
【0064】
(扉施錠部A2)
扉施錠部A2は、施錠を行った時に、扉A1による収納部の開口部の閉状態を維持し、施錠を解除した時に、扉A1による収納部の開口部の閉状態を解除する。
扉A1による収納部の開口部の閉状態が解除されると、ショーケース1の使用者が、扉A1を開いて収納部の開口部を開状態にすること、扉A1を扉収納部A3に収納すること、扉A1を再度閉じて収納部の開口部を閉状態にすることができる。
【0065】
扉施錠部A2の施錠は、扉A1を閉じて収納部の開口部が閉状態にされ、更に、操作部11b2を介して、扉施錠部A2の施錠を行う操作が行われた後に行われる。
ただし、扉A1を閉じて収納部の開口部が閉状態にされた時に、扉施錠部A2の施錠が行われてもよい。
また、扉A1を閉じて収納部の開口部が閉状態にされ、更に、当該収納部の事前設定情報が設定された後に、扉施錠部A2の施錠が行われてもよい。
【0066】
扉施錠部A2は、扉A1を回転軸まわりに回転させ、且つ扉A1の回転軸をy方向に移動させるアクチュエータを含んでもよい。
この場合、操作部11b2の操作などに基づいて、当該アクチュエータは、扉A1を移動させ、扉A1を閉じて収納部の開口部を閉状態にすること、扉A1を開いて収納部の開口部を開状態にすること、扉A1を扉収納部A3に収納することができる。
【0067】
(扉収納部A3)
扉収納部A3は、収納部の内部の一部領域であり、収納部の開口部を開状態で維持する場合に、扉A1が配置される領域である。
扉収納部A3は、収納部の収納対象物が収納される第1空間の一部に形成されてもよいし、当該第1空間とは別の第2空間(第1空間と少なくとも壁などで区切られた箇所)に形成されてもよい。
【0068】
(照明部A4)
照明部A4は、収納部の内部に設けられ、所定の条件下で点灯し、収納部の内部を照らす。
例えば、収納部の内部に商品が収納された時に、照明部A4は点灯する。
ただし、収納部は、ショーケース1の電源が入っている時に、照明部A4が常時点灯していてもよい。
また、収納部の扉施錠部A2の施錠の解除が行われる時に、当該収納部の照明部A4は、当該収納部の扉施錠部A2の施錠の解除が行われる前と異なるパターンで点灯する。
例えば、収納部の扉施錠部A2の施錠の解除が行われる前は、照明部A4は点滅せずに点灯し、収納部の扉施錠部A2の施錠が行われた時に、照明部A4は点滅する。
【0069】
(施錠手順)
次に、収納部の開口部を閉状態にする手順を説明する。
例として、第202収納部12a02に収納対象物(商品など)を収納し、開口部を閉状態にする手順を説明する。
予め、第202収納部12a02の開口部が開状態で、第202収納部12a02の扉A1は、扉収納部A3に収納されている。
ショーケース1の使用者(店舗の店員など)が、第202収納部12a02に商品を収納する。
ここでいう商品の収納は、購入済みの商品を保管する目的、若しくは、販売用の商品を陳列するために用いられる。
商品の収納後に、ショーケース1の使用者は、第202収納部12a02の扉A1を閉じて、第202収納部12a02の開口部を閉状態にする。
【0070】
ショーケース1の使用者は、操作部11b2を操作し、第202収納部12a02の扉施錠部A2を施錠する。
ショーケース1の使用者は、操作部11b2を操作し、第202収納部12a02の扉施錠部A2の施錠を解除するための情報(第202収納部12a02の事前設定情報)の設定を行う。
例えば、第202収納部12a02の事前設定情報として、識別番号若しくはパスコードの入力が行われる。
制御部11bは、第202収納部12a02の事前設定情報を記録する。
購入済みの商品を保管する目的で、第202収納部12a02の扉施錠部A2の施錠が行われている場合には、制御部11bは、通信部11b1を介して、当該商品の購入者に対応する端末T1に、第202収納部12a02の事前設定情報を送信する。
端末T1への情報の送信は、ショーケース1の制御部11bが行う形態に限らない。ショーケース1を設置した店舗の他の通信機器から、端末T1に送信されてもよい。
【0071】
(施錠解除手順)
次に、収納部の開口部を開状態にする手順を説明する。
例として、第202収納部12a02の開口部を開状態にする手順を説明する。
予め、第202収納部12a02には、収納対象物(商品など)が収納され、第202収納部12a02の扉A1が第2収納部12a02の開口部を閉状態にし、第202収納部12a02の扉施錠部A2が、扉A1による第202収納部12a02の開口部の閉状態を維持している。
【0072】
販売用の商品を陳列する目的で、第202収納部12a02の扉施錠部A2の施錠が行われている場合には、ショーケース1の使用者は、操作部11b2を操作し、第202収納部12a02の扉施錠部A2の施錠を解除する、すなわち、第202収納部12a02の開口部の閉状態を開状態にするための情報(解除情報)の入力を行う。
【0073】
制御部11bは、第202収納部12a02の事前設定情報と、操作部11b2を操作して入力された解除情報とを照合し、一致する場合には、第202収納部12a02の扉施錠部A2の施錠を解除する。
これにより、ショーケース1の使用者は、第202収納部12a02の扉A1を開くことが出来、第202収納部12a02の開口部が開状態になる。
このとき、第202収納部12a02の照明部A4が、扉施錠部A2の施錠を解除する前とは異なる状態で点灯する(例えば、点滅を一定時間繰り返す)。
また、第202収納部12a02の事前設定情報は、削除され、次に、第202収納部12a02の扉施錠部A2の施錠を行う時に、新しい事前設定情報が設定される。
その後、ショーケース1の使用者によって、第202収納部12a02の扉A1は、第2収納部12a02の扉収納部A3に収納される、若しくは、閉じられて、第202収納部12a02の開口部が閉状態にされる。
【0074】
購入済みの商品を保管する目的で、第202収納部12a02の扉施錠部A2の施錠が行われている場合には、当該商品の購入者は、操作部11b2を操作し、第202収納部12a02の扉施錠部A2の施錠を解除する、すなわち、第202収納部12a02の開口部の閉状態を開状態にするための情報(解除情報)の入力を行う。
また、購入済みの商品を保管する目的で、第202収納部12a02の扉施錠部A2の施錠が行われている場合に、当該商品の購入者は、読み取り部11b3を使って、第202収納部12a02の解除情報の入力を行ってもよい。
具体的には、読み取り部11b3と対向する位置に、第202収納部12a02の扉施錠部A2の解除情報を含むバーコードを表示した端末T1を配置し、読み取り部11b3が、当該バーコードの読み取りを行う。
また、購入済みの商品を保管する目的で、第202収納部12a02の扉施錠部A2の施錠が行われている場合に、当該商品の購入者は、端末T1から制御部11bへ解除情報の送信を行い、第202収納部12a02の扉施錠部A2の施錠を解除してもよい。
具体的には、端末T1から、制御部11bに、第202収納部12a02の解除情報を含む信号を送信する。
【0075】
制御部11bは、第202収納部12a02の事前設定情報と、操作部11b2を操作して入力された解除情報若しくは読み取り部11b3が読み取ったバーコードに含まれる解除情報若しくは制御部11bが端末T1から受信した信号に含まれる解除情報とを照合し、適合する場合には、第202収納部12a02の扉施錠部A2の施錠を解除する。
これにより、当該商品の購入者は、第202収納部12a02の扉A1を開くことが出来、第202収納部12a02の開口部が開状態になる。
このとき、第202収納部12a02の照明部A4が、扉施錠部A2の施錠を解除する前とは異なる状態で点灯する(例えば、点滅を一定時間繰り返す)。
また、第202収納部12a02の事前設定情報は、削除され、次に、第202収納部12a02の扉施錠部A2の施錠を行う時に、新しい事前設定情報が設定される。
その後、当該商品の購入者によって、第202収納部12a02の扉A1は、第2収納部12a02の扉収納部A3に収納される、若しくは、閉じられて、第202収納部12a02の開口部が閉状態にされる。
【0076】
(開状態で、商品を陳列する応用例)
販売用の商品を陳列する目的の場合、当該収納部の開口部が閉状態で、商品が当該収納部収納される形態に限らず、当該収納部の開口部が開状態で、商品が当該収納部に収納されてもよい。
例えば、比較的安価な商品は、扉A1が収納部に収納され、開口部が開状態で、当該収納部に収納される。
また、比較的高価な商品は、扉A1が閉じられ、開口部が閉状態で、当該収納部に収納される。
【0077】
(透明な素材などで構成された扉A1の開閉及び収納することの効果)
透明な素材などで扉A1が構成されるので、扉A1を介して、収納部の内部を視認することが出来る。
扉A1で収納部の開口部を閉じ且つ施錠した状態で、収納部の内部に配置した収納対象物(商品など)を視認させることが可能なる。
扉A1を収納部の内部に収納し、収納部の開口部が開いた状態で、収納部の内部に配置した収納対象物(商品など)を視認させることも可能になる。
【0078】
(バーコード読み取りの効果)
バーコードを表示した端末T1、若しくはバーコードを含む印字物を使って、簡単で且つ正確に解除情報を制御部11bに入力することが可能になる。
【0079】
(扉施錠部A2がアクチュエータを含むことの効果)
施錠のオンオフとともに、自動的に、扉A1を閉じて、収納部の開口部を閉状態にしたり、扉A1を収納部の内部に収納して、収納部の開口部を開状態にしたりすることが可能になる。
【0080】
(複数の収納領域を設けることの効果)
陳列若しくは保管する収納対象物の数、及び設置スペースの大きさに応じて、1つの収納領域(第1収納領域11)だけを用いたり、複数の収納領域(例えば、第1収納領域11と第2収納領域12と第3収納領域13)を用いたりすることが可能になる。
【0081】
(複数の配電部を設けたことの効果)
1つの配電部(例えば、第1配電部11c)から分岐する電気線を少なくすることが出来、配線を簡素化出来る。また、収納領域を増解結する場合の電気線の追加若しくは削減を容易に行える。
【0082】
(配電部、ハブの応用例)
第1実施形態では、複数の配電部、複数のハブが設けられる例を説明した。
しかしながら、1つの配電部(例えば、第1配電部11c)だけを設け、当該1つの配電部に、全ての電気機器(第101収納部11a01の扉施錠部A2など)が接続されてもよい。
また、1つのハブ(例えば、第1ハブ11d)だけを設け、当該1つのハブに、全ての電気機器(第101収納部11a01の扉施錠部A2など)が接続されてもよい。
【0083】
また、第1実施形態では、信号線、第1ハブ11dなどを介して、制御部11bと各収納部との信号送受信が行われる例を説明するが、制御部11bと各収納部との信号送受信は、通信部11b1などを介した無線で行われてもよい。
この場合、制御信号送信用の信号線(
図2の点線)、第1ハブ11dなどは省略される。
【0084】
(収納部の数の応用例)
第1実施形態では、第1収納領域11に6個の収納部(第101収納部11a01など)が設けられ、第2収納領域12に9個の収納部(第201収納部12a01など)が設けられ、第3収納領域13に11個の収納部(第301収納部13a01など)が設けられる例を説明した。
しかしながら、各収納領域に設けられる収納部の数はこれに限るものではない。
【0085】
(収納領域の数の応用例)
第1実施形態では、第1収納領域11の左右に1つずつ収納領域(第2収納領域12と第3収納領域13)を設ける形態を説明した。
しかしながら、収納領域は更に増結してもよい(第2実施形態、
図7、
図8参照)。
第2実施形態の収納領域10は、複数の収納部を含む領域(第1収納領域11と第2収納領域12と第3収納領域13と第4収納領域14)を有する。
4つの収納領域は、筐体4に保持される。
【0086】
(第4収納領域14)
第4収納領域14は、第4収納部群14a、第4配電部14c、第4ハブ14dを有する。
第4収納領域14は、第3収納領域13の右側に配置される。
従って、第4収納領域14は、第1収納領域11とで第3収納領域13をx方向で挟む位置関係で、第3収納領域13と隣接する。
第4収納部群14aの収納部は一体的に形成される。
第4収納領域14は、他の収納領域(第3収納領域13など)と別体で構成される。
【0087】
(第4収納部群14a)
第4収納部群14aは、第401収納部14a01~第404収納部14a04を有する。
上から一段目に第401収納部14a01が設けられ、上から二段目に第402収納部14a02が設けられ、上から三段目に第403収納部14a03が設けられ、上から四段目に第404収納部14a04が設けられる。
【0088】
(第4配電部14c)
第4配電部14cは、第3配電部13cからの電力を、第4収納部群14aの各収納部に供給する。
すなわち、商用電源からの電力は、第1配電部11cと第3配電部13cと第4配電部14cを介して、第4収納部群14aの収納部の扉施錠部A2などに供給される。
また、第4配電部14cに、第3配電部13cとは別の配電部が更に接続されている場合には、第4配電部14cは、第3配電部13cからの電力を、当該別の配電部に供給する。
第4配電部14cは、第4収納部群14aの後側に設けられる。
【0089】
(第4ハブ14d)
第4ハブ14dは、第3ハブ13d、第4収納部群14aの各収納部と接続する集線装置である。
制御部11bからの制御信号は、第1ハブ11dと第3ハブ13dと第4ハブ14dを介して、第4収納部群14aの各収納部に送信される。
第4収納部群14aの各収納部からの情報(施錠状態など)を含む信号は、第4ハブ14dと第3ハブ13dと第1ハブ11dを介して、制御部11bに送信される。
【0090】
また、第4ハブ14dに、第3ハブ13dとは別のハブが更に接続されている場合には、第1ハブ11dと第3ハブ13dと第4ハブ14dと当該別のハブを介して、制御部11bと当該別のハブに接続された収納部との信号送受信が行われる。
第4ハブ14dは、第4収納部群14aの後側に設けられる。
第4配電部14cと第4ハブ14dは、一体的に構成されてもよい。
【0091】
(収納対象物が取り出されたか否かを確認する応用例)
第1実施形態では、事前設定情報は、対応する扉施錠部A2の施錠が解除された時に削除され、次に、施錠を行う時に、新しい事前設定情報が設定される例を説明した。
しかしながら、事前設定情報の削除は、対応する収納部の内部から収納対象物(商品)が取り出された後に行われてもよい。
この場合には、収納部には、内部に収納対象物(商品)が設置されているか否かを検知するセンサーA5が設けられる(
図8参照)。
収納部の扉施錠部A2の施錠が解除され、且つ収納部の開口部が開状態にされた時、当該収納部のセンサーA5による収納部の内部の収納対象物が設置されているか否かの検知情報に基づいて、制御部11bは当該収納部の事前設定情報を削除する。
具体的には、収納部の扉施錠部A2の施錠が解除され、且つ収納部の開口部が開状態にされた時であって、当該検知情報が、当該収納部の内部に収納対象物が設置されていない旨の情報を含む場合に、制御部11bは当該収納部の事前設定情報を削除する。
【0092】
(センサーA5を設けることの効果)
扉施錠部A2の施錠を解除したが、収納対象物を取り出さずに再び施錠を行った場合には、事前設定情報を削除せずに維持し、再度同じ解除情報の入力などで施錠を解除することが可能になる。
【0093】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲及び要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
【符号の説明】
【0094】
1 ショーケース
3 筐体(第1実施形態)
4 筐体(第2実施形態)
10 収納領域
11 第1収納領域
11a 第1収納部群
11a01~11a06 第101収納部~第106収納部
11b 制御部
11b1 通信部
11b2 操作部
11b3 読み取り部
11c 第1配電部
11d 第1ハブ
12 第2収納領域
12a 第2収納部群
12a01~12a09 第201収納部~第209収納部
12c 第2配電部
12d 第2ハブ
13 第3収納領域
13a 第3収納部群
13a01~第13a11 第301収納部~第311収納部
13c 第3配電部
13d 第3ハブ
A1 扉
A2 扉施錠部
A3 扉収納部
A4 照明部
A5 センサー