(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024080322
(43)【公開日】2024-06-13
(54)【発明の名称】システム及び商品データ処理装置
(51)【国際特許分類】
G06Q 20/20 20120101AFI20240606BHJP
【FI】
G06Q20/20
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022193411
(22)【出願日】2022-12-02
(71)【出願人】
【識別番号】501363969
【氏名又は名称】株式会社デジジャパン
(71)【出願人】
【識別番号】000145068
【氏名又は名称】株式会社寺岡精工
(74)【代理人】
【識別番号】100149548
【弁理士】
【氏名又は名称】松沼 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100145481
【弁理士】
【氏名又は名称】平野 昌邦
(72)【発明者】
【氏名】一柳 和彦
(72)【発明者】
【氏名】吉野 亘人
【テーマコード(参考)】
5L020
5L055
【Fターム(参考)】
5L020AA42
5L055AA42
(57)【要約】
【課題】店舗が商品として扱う預かり品の付属物を会計上で管理できるようにする。
【解決手段】顧客から店舗に対して預けられる預かり品を登録する登録手段と、登録された預かり品に対応して顧客から店舗に支払われる支払金額の精算を行う精算手段とを備え、前記登録手段は、店舗から顧客に対して引き渡された預かり品の付属物が顧客から店舗に対して返却された場合に、当該付属物を登録し、前記精算手段は、精算にあたり、登録された付属物に応じて店舗から顧客に還元する付属物返却対価を算出するようにしてシステムを構成する。
【選択図】
図10
【特許請求の範囲】
【請求項1】
顧客から店舗に対して預けられる預かり品を登録する登録手段と、
登録された預かり品に対応して顧客から店舗に支払われる支払金額の精算を行う精算手段とを備え、
前記登録手段は、店舗から顧客に対して引き渡された預かり品の付属物が顧客から店舗に対して返却された場合に、当該付属物を登録し、
前記精算手段は、精算にあたり、登録された付属物に応じて店舗から顧客に還元する付属物返却対価を算出する
ことを特徴とするシステム。
【請求項2】
前記付属物の種別ごとに、1の付属物あたりの単位対価が設定され、
前記支払金額は、前記登録された預かり品ごとに設定された金額の総額と、前記登録された預かり品に付属された付属物ごとの単位対価の総合に基づいて算出される金額の総額とを含む
ことを特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記登録手段は、操作に応じて返却される付属物の数量を登録し、
前記精算手段は、登録された付属物の数量と、付属物の単位数量あたりの単位対価とに基づいて、前記付属物返却対価を算出する
ことを特徴とする請求項1または2に記載のシステム。
【請求項4】
前記精算手段によって精算された金額に基づいて売上を管理する管理手段をさらに備え、
前記管理手段は、一の店舗において精算された前記支払金額の合計から当該店舗において精算された付属物返却対価の合計を減算した金額を出力する
ことを特徴とする請求項1または2に記載のシステム。
【請求項5】
一の顧客から店舗に対して返却された付属物の数量に基づいて、当該顧客による店舗への付属物の返却状況を報知する報知手段をさらに備える
ことを特徴とする請求項1または2に記載のシステム。
【請求項6】
顧客から一の店舗または業者に対して返却された付属物の数量に基づいて、当該店舗または当該業者における付属物の回収状況を報知する報知手段をさらに備える
ことを特徴とする請求項1または2に記載のシステム。
【請求項7】
顧客から店舗に対して預けられる預かり品を登録する登録手段と、
登録された個々の預かり品に対応して顧客から店舗に支払われる個別金額を表示する表示手段とを備え、
前記個別金額は、前記登録された預かり品ごとに設定された金額と、前記登録された預かり品に付属される付属物ごとの単位対価とを含み、
前記表示手段は、店舗から顧客に対して引き渡された預かり品の付属物を顧客から回収する場合に操作される操作子を表示し、
前記登録手段は、前記操作子に対する操作に応じて、回収対象の付属物を登録することを特徴とする
商品データ処理装置。
【請求項8】
顧客の会員情報を取得する取得手段をさらに備え、
前記表示手段は、取得された会員情報に対応する顧客が店舗に対して返却していない付属物に関する情報を表示する
ことを特徴とする請求項7に記載の商品データ処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、システム及び商品データ処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
クリーニング店での商品の預かりに関する登録、精算に対応するPOSシステムが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
クリーニング店にて店舗がクリーニングのために顧客から預かった預かり品を顧客に引き渡す際に預かり品に付属する付属物を会計上で管理できるようにすれば、例えば付属物の返却等の管理に関してさらに客や店舗が意識するようになって好ましいという側面がある。
【0005】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、店舗が商品として扱う預かり品の付属物を会計上で管理できるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決する本発明の一態様は、顧客から店舗に対して預けられる預かり品を登録する登録手段と、登録された預かり品に対応して顧客から店舗に支払われる支払金額の精算を行う精算手段とを備え、前記登録手段は、店舗から顧客に対して引き渡された預かり品の付属物が顧客から店舗に対して返却された場合に、当該付属物を登録し、前記精算手段は、精算にあたり、登録された付属物に応じて店舗から顧客に還元する付属物返却対価を算出することを特徴とするシステムである。
【0007】
また、本実施形態の一態様は、顧客から店舗に対して預けられる預かり品を登録する登録手段と、登録された個々の預かり品に対応して顧客から店舗に支払われる個別金額を表示する表示手段とを備え、前記個別金額は、前記登録された預かり品ごとに設定された金額と、前記登録された預かり品に付属される付属物ごとの単位対価とを含み、前記表示手段は、店舗から顧客に対して引き渡された預かり品の付属物を顧客から回収する場合に操作される操作子を表示し、前記登録手段は、前記操作子に対する操作に応じて、回収対象の付属物を登録することを特徴とする商品データ処理装置である。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】本実施形態におけるクリーニングシステムの構成例を示す図である。
【
図2】本実施形態における管理装置の構成例を示す図である。
【
図3】本実施形態におけるPOS端末の構成例を示す図である。
【
図4】本実施形態における顧客携帯端末の構成例を示す図である。
【
図5】本実施形態における管理装置が記憶する商品マスタにおける1の商品に対応する商品情報の一例を示す図である。
【
図6】本実施形態における管理装置が記憶する顧客管理情報テーブルの一例を示す図である。
【
図7】本実施形態における管理装置が記憶する取引履歴テーブルの一例を示す図である。
【
図8】本実施形態における店員操作画面の一例を示す図である。
【
図9】本実施形態におけるハンガー回収登録画面の一例を示す図である。
【
図10】本実施形態おいて回収対象ハンガーの登録結果が反映された商品登録画面の一例を示す図である。
【
図11】本実施形態における回収状況報知画面の一例を示す図である。
【
図12】本実施形態における返却状況画面の一例を示す図である。
【
図13】本実施形態におけるPOS端末と管理装置とがハンガーデポジットを含む会計に関連して実行する処理手順例を示すフローチャートである。
【
図14】本実施形態における顧客携帯端末にて表示されるクリーニングアプリケーションのアプリケーション画面の一例を示す図である。
【
図15】本実施形態におけるPOS端末にて表示される回収状況報知画面の一例を示す図である。
【
図16】本実施形態におけるPOS端末にて表示される回収状況報知画面の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
[クリーニングシステムの全体的構成例]
図1は、本発明の実施形態に係るクリーニングシステム1の全体的な構成例を示す。本実施形態のクリーニングシステム1は、クリーニング業務をサポートするシステムである。
本実施形態のクリーニング業務では、業者が運営するクリーニング店(クリーニング取次店)としての店舗ST(ST-1、ST-2、ST-3)のそれぞれにおいて、クリーニングサービスを利用する顧客からクリーニング対象の衣類等の物品を受託する。以降の説明において、クリーニング対象の衣類等の物品については「商品」とも称する。また、クリーニング店にて業者が顧客から預かった商品については「預かり品」とも称する。
業者は、受託された商品を工場等でクリーニングを行い、クリーニングされた商品を顧客に返却する。各店舗STでは、商品をクリーニングしたことの対価としての料金を顧客から受け取る。
【0010】
クリーニングシステム1は、管理装置10、POS端末20、工場用端末40、及び顧客携帯端末50を備える。
管理装置10、POS端末20、工場用端末40、及び顧客携帯端末50は、ネットワーク90と接続される。
ネットワーク90の態様は特に限定されない。例えば、ネットワーク90は、無線LANや携帯電話網やインターネットなどを利用したものであってもよい。
【0011】
管理装置10は、クリーニング業務に関連するサービスを提供するクラウドサーバである。管理装置10は、例えばクラウドサーバとして構成される。クリーニングシステムにおいては、管理装置10により、客から預かった商品の受け取りから引き渡しまでの各種サービスに関連する情報を管理する。
管理装置10は、POS端末20、工場用端末40、及び顧客携帯端末50と通信可能に接続される。
【0012】
POS端末20は、店舗ST(ST-1、ST-2、ST-3)のそれぞれに設置される。同図において示される店舗ST-1、ST-2、ST-3は、例えば同じ業者(企業)によって運営されるチェーン店舗である場合を例に挙げている。なお、クリーニングシステム1における店舗STの数は特に限定されないが、以下の説明では、同図のように店舗STが3つである場合を例に挙げる。
POS端末20は、例えば店員の操作に応じて、客から商品を預かる商品受付処理、客に商品を引き渡す商品返却処理、代金決済を行う代金決済処理等を実行する。
なお、POS端末20は、据え置き型であってもよいし、携帯型であってもよい。
【0013】
工場用端末40は、クリーニング工場に設置され、クリーニング工場の担当者によって操作される。工場用端末40は、例えば、クリーニング前の商品の確認や、クリーニング後の完了報告などにおいて用いられる。工場用端末40は、例えば、パーソナルコンピュータなどであってもよい。
【0014】
顧客携帯端末50は、顧客がユーザとして操作する端末(例えば、顧客が所持するスマートフォン、タブレット端末、パーソナルコンピュータ等)である。顧客携帯端末50は、ネットワーク90を介して管理装置10、管理装置10とは異なる装置(サーバ(図示省略))からアプリケーションプログラムをダウンロードしてインストール可能に構成されていてもよい。
本実施形態では、クリーニングシステム1における店舗STを利用する顧客向けのアプリケーションプログラム(以下、「クリーニングアプリケーション」とも称する)が顧客携帯端末50にインストールされている。
【0015】
クリーニングアプリケーションがインストールされた顧客携帯端末50は、管理装置10と通信を行うことで、顧客に向けて後述のように各種の情報を表示することができる。
また、顧客携帯端末50は、例えば店舗STにて、Bluetooth(登録商標)等の近距離無線通信や無線LAN等によりPOS端末20と接続可能とされてよい。通信可能に接続された顧客携帯端末50とPOS端末20は、所定の情報の授受、料金支払いに対応する決済処理等を実行してよい。
【0016】
[管理装置の構成例]
図2は、管理装置10の構成例を示している。同図の管理装置10は、CPU11、ROM12、RAM13、記憶部14、操作部15、及び通信部16等の部位を備える。
【0017】
CPU11は、中央演算処理装置であり、ROM12に記憶されているプログラムを読み出してRAM13に展開し、展開したプログラムの各ステップを実行することによって、管理装置10の動作を制御する。
ROM12は、読み出し専用のメモリであり、管理装置10を動作させるためのプログラムなどの各種情報を記憶する。
RAM13は、主記憶装置であり、CPU11で用いられる情報や、通信部16で受信された情報などの各種情報を一時記憶する。
記憶部14は、補助記憶装置として、プログラム、各種情報等を記憶する。記憶部14は、例えばHDD(Hard Disc Drive)、SSD(Solid State Drive)等を備えて構成されてよい。
操作部15は、管理装置10を操作する操作員から種々の操作を受け付けるための入力装置であり、各種キーなどを備える。なお、操作部15とともに表示部等が備えられてよい。なお、操作部15や表示部等は省略されてよい。
通信部16は、ネットワーク90を介して他の装置と通信を行う。
【0018】
[POS端末の構成例]
図3は、本実施形態のPOS端末20の構成例を示している。同図に示されるPOS端末20は、CPU(Central Processing Unit)21、RAM(Random Access Memory)22、記憶部23、通信部24、入力部25、店員側表示部26、客側表示部27、及び印刷部28を備える。
【0019】
CPU21は、POS端末20の中央演算処理装置であり、記憶部23に記憶されているプログラムを読み出してRAM22に展開し、展開したプログラムの各ステップを実行することによって、POS端末20の動作を制御する。
RAM22は、POS端末20の主記憶装置であり、CPU21が演算に利用する情報を記憶する。
記憶部23は、POS端末20の補助記憶装置であり、POS端末20に対応する各種の情報を記憶する。
【0020】
通信部24は、ネットワーク経由で通信を行う。これにより、POS端末20は、例えば店舗に設置された他のPOS端末や管理装置、さらに本部等に設置された端末装置やサーバ等と通信を行うことができる。また、通信部24は、例えば近距離無線通信が可能とされてよい。これにより、店員等が店舗にて店舗携帯端末を所持している場合、POS端末20は、近距離無線通信経由で、店舗携帯端末と通信を行うことができる。
【0021】
入力部25は、POS端末20に対する各種入力を受け付ける部位である。入力部25は、POS端末20に備えられる物理的なキー、ボタン等の操作子を含んでよい。また、入力部25は、表示部(店員側表示部26、客側表示部27)がタッチパネルとして構成される場合には、表示部の表示面上に配置されたタッチパッドを含んでよい。
また、入力部25は、コード情報等を読み取るスキャナ、各種カードから情報を読み取るカードリーダなどを含んでよい。
【0022】
店員側表示部26は、POS端末20において、POS端末20を操作する店員が表示を視認可能なように設けられ、CPU21の制御に応じて各種の情報を表示する。
【0023】
客側表示部27は、POS端末20において、例えばPOS端末20を操作する店員の応対を受ける利用者(客)が表示を視認可能なように設けられ、CPU21の制御に応じて各種の情報を表示する。
【0024】
なお、店員側表示部26や客側表示部27は、例えば有線または無線によりPOS端末20の本体と接続された外付けのディスプレイ装置であってもよい。この場合において、外付けのディスプレイ装置は、例えば表示面がタッチパネルとして構成され、表示面に対する操作が可能なようにされてよい。
【0025】
印刷部28は、装填された用紙に印刷を行う。本実施形態において印刷部28は、会計に際して、店舗控え伝票、工場控え伝票、及び客控え伝票等を印刷することができる。つまり、POS端末20による各種伝票の発行は、印刷部28が印刷を行うことによって実現される。
本実施形態において「会計」とは、一取引に対応する商品、顧客より返却される回収対象ハンガー等の登録と、登録結果に応じた支払金額に応じた精算とを含む概念である。
【0026】
[顧客携帯端末の構成例]
図4は、顧客携帯端末50の構成例を示している。顧客携帯端末50は、CPU51、ROM52、RAM53、記憶部54、タッチパネル表示部55、及び通信部56の部位を備える。
【0027】
CPU51は、中央演算処理装置であり、ROM52に記憶されているプログラムを読み出してRAM53に展開し、展開したプログラムの各ステップを実行することによって、顧客携帯端末50の動作を制御する。
ROM52は、読み出し専用のメモリであり、顧客携帯端末50を動作させるためのプログラムなどの各種情報を記憶する。
RAM53は、主記憶装置であり、CPU51で用いられる情報や、通信部56で受信された情報などの各種情報を一時記憶する。
記憶部54は、補助記憶装置として、プログラム、各種情報等を記憶する。記憶部54は、例えばHDD、SSD等を備えて構成されてよい。
タッチパネル表示部55は、タッチパネルとして構成された表示部である。なお、タッチパネル表示部55の他に、物理的な操作子が設けられてよい。
通信部56は、ネットワーク90を介して他の装置と通信を行う。
【0028】
[管理装置による情報管理について]
続いて、管理装置10による情報管理の態様例について説明する。管理装置10の記憶部14は、商品マスタと、顧客管理情報テーブルと、顧客取引履歴情報テーブルとを記憶する。
【0029】
商品マスタは、商品ごとの商品情報を格納する。
図5は、商品マスタにおいて1の商品に対応する商品情報の一例を示している。同図の商品情報は、商品ID、商品名、単価、ハンガー付属フラグ等の領域を含む。
商品IDの領域は、対応の商品を一意に識別する商品IDを格納する。
商品名の領域は、対応の商品の名称(商品名)を格納する。
単価の領域は、対応の商品の単価を格納する。
管理装置10は、例えば所定のタイミングで店舗STのPOS端末20に商品マスタを送信することで、POS端末20に商品マスタを記憶させてよい。
【0030】
ハンガー付属フラグの領域は、ハンガー付属フラグを格納する。ハンガー付属フラグは、クリーニングが完了して仕上がった対応の商品を顧客に引き渡す際にハンガーが付属するか否かを示すフラグである。
具体例として、「ワイシャツ/タタミ」としての商品は、仕上がりの形態としてワイシャツが畳まれた状態となることから、ハンガーは付属しない。従って、「ワイシャツ/タタミ」としての商品の商品情報におけるハンガー付属フラグは、ハンガーが付属しないことを示す。
一方、「ワイシャツ/立体」としての仕上げでは、ワイシャツはハンガーに掛けられた状態となる。従って、「ワイシャツ/立体」としての商品の商品情報におけるハンガー付属フラグは、ハンガーが付属することを示す。
【0031】
図6は、顧客管理情報テーブルの一例を示している。同図における1レコード(1行)が1の顧客に対応する顧客管理情報である。
【0032】
1の顧客に対応する顧客管理情報は、顧客情報、アプリケーション識別情報、店舗1対応の会員情報(会員情報:店舗1)、店舗2対応の会員情報(会員情報:店舗2)、店舗3対応の会員情報(会員情報:店舗3)の各領域を備える。
同図における店舗1~3は、例えば
図1における店舗ST-1、ST-2、ST-3に対応する。
【0033】
顧客情報の領域は、対応の顧客に関する顧客情報を格納する。顧客情報は、対応の顧客に付与された顧客識別情報(会員ID)、顧客の氏名、住所、電場番号などの顧客に関する基本的情報が含まれてよい。また、顧客情報は、店員がPOS端末20を操作して入力した、顧客に関する特記事項(例えば、対応の顧客はワイシャツについて常に立体仕上げで依頼するといった事項)等の情報も含まれてよい。
【0034】
アプリケーション識別情報の領域は、対応の顧客が利用するクリーニングアプリケーションを示すアプリケーション識別情報を格納する。なお、顧客がクリーニングアプリケーションを利用していない場合には、アプリケーション識別情報の領域は、有効なアプリケーション識別情報を格納しない。
【0035】
店舗1対応の会員情報の領域は、対応の顧客が店舗1(店舗ST-1)の会員として登録している場合に、当該顧客についての店舗1対応の会員情報を格納する。
店舗2対応の会員情報の領域は、対応の顧客が店舗2(店舗ST-2)の会員として登録している場合に、当該顧客についての店舗2対応の会員情報を格納する。
店舗3対応の会員情報の領域は、対応の顧客が店舗3(店舗ST-3)の会員として登録している場合に、当該顧客についての店舗3対応の会員情報を格納する。
会員情報は、例えば会員識別情報、会員有効期限等の情報を含む。また、会員についてランクが設定される場合、会員情報は、対応の顧客に設定された会員のランクを示す情報(ランク情報)を含んでよい。
【0036】
同図の顧客管理情報のようにして会員情報の管理が行われる本実施形態のクリーニングシステムにおいて、顧客は、店舗ST単位で任意に会員登録を行うことができる。
会員登録は、顧客が、顧客携帯端末50のクリーニングアプリケーション上で表示させた会員登録画面に対して、対象店舗や会員用アカウント等の必要事項を入力する操作を行うことで可能とされる。また、会員登録は、店舗STにて、店員が、例えば客が会員登録用紙に記入した必要事項をPOS端末20に入力することによっても可能とされてよい。
顧客携帯端末50、POS端末20は入力された必要事項を管理装置10に送信する。管理装置10は、必要事項の受信に応じて、対象の店舗STに対応する会員識別情報を発行する。管理装置10は、発行した会員識別情報と、受信された必要事項に基づく情報とを対応付けた会員情報を記憶する。
【0037】
図7は、顧客取引履歴情報テーブルの一例を示している。同図の顧客取引履歴情報テーブルは、店舗STごとに個別の顧客取引履歴情報テーブルが設けられた構造とした例を示している。
1の店舗STに対応する顧客取引履歴情報テーブルは、対応の店舗STを示す店舗識別情報に、顧客単位の顧客取引履歴情報を対応付けた構造である。
【0038】
1の顧客に対応する顧客取引履歴情報は、会員ID、預り票履歴情報、及びハンガー管理情報の領域を含む。
会員IDの領域は、対応の会員としての顧客を一意に示す会員IDを格納する。なお、顧客取引履歴情報は、会員IDに代えて、あるいは会員IDに加えて、対応の顧客のクリーニングアプリケーションを示すアプリケーション識別情報を格納してもよい。
【0039】
預り票履歴情報の領域は、預り票履歴情報を格納する。顧客がこれまでに行った一取引ごとに対応してPOS端末20により発行された預り票を電子化した預り票情報を含む情報である。一取引に対応する預り票情報は、例えば、伝票番号、預かり品の預け入れ日時、仕上がり日(返却予定日)、一取引における預かり品の内訳、預かり品について指定された仕上げ内容、預かり品についての預かり後の処理状況等の情報を含んでよい。また、対応の商品の顧客による引き取りが完了している取引の預り票情報は、例えば完了フラグが付与されることで、引き取りが完了したことを示すようにされてよい。
【0040】
預り票履歴情報の領域は、例えば伝票番号(一取引)ごとに対応するファイルを格納するようにされてよい。あるいは、預り票履歴情報の領域は、1または複数の取引ごとに対応する預り票履歴情報をまとめて記述した1ファイルを格納するようにされてもよい。同図では、預り票履歴情報の領域において、伝票番号ごとに対応するファイルを格納した例を示している。
このような預り票履歴情報を管理装置10が記憶することで、クリーニングシステム1において、顧客ごとの預かり品についての管理が可能となる。
【0041】
ハンガー管理情報は、対応の顧客についてのこれまでのハンガー回収状況を示す情報である。ハンガー管理情報は、ハンガー引き渡し履歴情報と、ハンガー回収履歴情報とを含む。ハンガー引き渡し履歴情報は、これまでにおいて対応の顧客に対してハンガーが付属する商品を引き渡したことに伴う、対応の顧客へのハンガー引き渡しの履歴を示す情報である。ハンガー引き渡し履歴情報は、例えば、これまでに対応の顧客に引き渡したハンガーの総数を単に示すような情報であってもよいし、対応の顧客に引き渡したハンガーの数を引き渡した店舗STや日時とともに示すような情報であってもよい。
ハンガー回収履歴情報は、これまでにおいて対応の顧客のハンガーの返却に応じた店舗STでのハンガーの回収に関する履歴を示す情報である。ハンガー回収履歴情報は、これまでに対応の顧客から店舗STが回収したハンガーの総数を単に示すような情報であってもよいし、対応の顧客から回収したハンガーの数を、回収した店舗STや日時とともに示すような情報であってもよい。
このようなハンガー管理情報を管理装置10が記憶することで、クリーニングシステム1において、顧客ごとの現時点におけるハンガー回収状況を把握することが可能となる。
【0042】
[ハンガーデポジット概要]
本実施形態のクリーニングシステム1においては、仕上がり品としての商品を店舗STから顧客に引き渡す際に、商品に付属して顧客に引き渡されるハンガーについて、デポジット制度を導入する。
つまり、本実施形態のクリーニングシステム1においては、ハンガーについて価格(対価の一例)が設定される。そのうえで、店舗STにて店員が、POS端末20を操作して顧客からクリーニングを依頼された商品の登録を行い、登録された商品の精算を行う際には、登録された商品のうちで引き渡しの際にハンガーが付属する商品がある場合には、登録された商品ごとの金額の総額に、付属するハンガーの金額の総額を預かり金(デポジット金)として加算した金額を顧客が支払うようにされる。
顧客の側では、クリーニングシステム1の店舗STを利用していることで、ハンガーが貯まっていくことになる。顧客は、貯まったハンガーのうちから不要なものを店舗STに持ち込んで、店舗STにより回収してもらうことができる。店舗STは、顧客からハンガーを引き取る代わりに、預かり金のうちから、引き取ったハンガーに応じた返却金を顧客に返却する。返却金は、例えば引き取ったハンガーの数と、ハンガーの単価とにより算出されてよい。
このようにして、本実施形態のクリーニングシステム1では、ハンガーがデポジットの対象とされる。
【0043】
本実施形態においては、ハンガーがデポジットの対象とされることで、以下に説明するようにハンガーが会計上で管理されることになる。
図8は、POS端末20の店員側表示部26において表示される店員操作画面の一例を示している。
店員操作画面においては、担当店員エリアAR7が配置されている。担当店員エリアAR7には、POS端末20の操作を担当する店員が示される。担当店員エリアAR7において示される店員の情報は、例えばスキャナまたはカードリーダに店員コードを読み取らせることによってPOS端末20に入力させることができる。
また、担当店員エリアAR7の右側には、営業日を示す年月日、曜日が表示されている。
【0044】
商品選択エリアAR1は、登録対象の商品(預かり品)を選択する操作が行われるエリアである。
同図の商品選択エリアAR1は、商品ごとに対応する商品ボタンBT11が配置される商品ボタンエリアAR11を含む。店員は、商品選択エリアAR1において商品ごとに対応して配置される商品ボタンBT11を操作することにより、預かり品としての商品種別を指定して登録を行うことができる。
また、商品選択エリアAR1においては、ハンガー回収ボタンBT12が配置されている。店員は、顧客からの返却に応じてハンガーを回収する場合に、ハンガー回収ボタンBT12を操作し、回収対象となるハンガーの登録を行うようにされる。
【0045】
機能画面エリアAR2は、所定の機能を有する機能画面が、タブTB(TB-1、TB-2、TB-3、TB-4、TB-5)の選択操作に応じて切り替え可能なようして表示されるエリアである。
タブTB-1が選択されている状態では、機能画面エリアAR2には機能画面として商品登録画面(受付画面)が表示される。商品登録画面は、一取引における商品(預かり品)の登録内容を示す画面である。
同図においては、タブTB-1が選択されていることで、機能画面エリアAR2にて商品登録画面が表示された状態が示されている。
【0046】
同図に示されるように、商品登録画面においては、対応の会計において登録された商品(預かり品)の登録商品リスト項目LT1が配置される。同図においては、4つの預かり品が登録されていることに応じて4つの登録商品リスト項目LT1が配置された例が示される。
1つの登録商品リスト項目LT1においては、対応の登録された商品についての洗い区分、収納区分(なお、収納区分は仕上げ方法についても示し得る)、仕上がり日、単価、数量等が示される。
また、同図の例では、上から3つ目の登録商品リスト項目LT1において示される商品は、立体仕上げのワイシャツとなっている。立体仕上げのワイシャツは、仕上がり後の顧客への引き渡しに際してハンガーが付属される種別の商品である。このことに応じて、立体仕上げのワイシャツの登録商品リスト項目LT1においては、立体仕上げのワイシャツとしての商品自体の単価(220円)とともに、ワイシャツとともに客に引き渡すこととなるハンガーに対応する預かり金額としての単価(20円)が示されている。なお、商品自体の単価とハンガーの単価とを個別に表示せずに、商品自体の単価とハンガーの単価とを合算した金額が表示されるようにしてもよい。
【0047】
機能画面エリアAR2の下には、登録点数エリアAR3が配置される。登録点数エリアAR3は、機能画面エリアAR2に商品登録画面が表示されている場合において、現時点で登録されている預かり品、物販品等の商品の登録数を示す。また、同図の登録点数エリアAR3においては、例えば1つ目に登録された預かり品に付されたタグ番号も示されている。タグ番号は、クリーニング店にて保管する預かり品ごとに固有となるように割り当てられる識別情報である。
タグ番号は、例えば会計における精算が完了した段階でPOS端末20が登録された預かり品ごとに付すようにされてよい。
また、金額エリアAR4においては、機能画面エリアAR2に商品登録画面が表示されている場合において、現時点で登録されている預かり品、物販品等の商品に応じた金額が表示される。
【0048】
会員情報エリアAR5は、POS端末20が現在において処理対象としている会計に対応付けられる会員に関する情報を提示するエリアである。同図においては、会員情報エリアAR5において、会員に関する情報として、会員の名前と対応の会員に紐付けられたアイコンとが表示された例が示されている。
店員は、1の顧客に対応して会計を行うにあたり、顧客から提示された会員カードに記録されている会員ID(会員番号)をスキャナまたはカードリーダにより読み取らせる操作を行う。なお、店員がスキャナまたかカードリーダにより会員IDを読み取らせるにあたっては、会員カードの他、例えばスマートフォン等にインストールされた会員向けのアプリケーション上で表示させたコード(二次元コードまたはバーコード)であってもよい。また、例えば顧客が会員カードを持参し忘れたり、会員カードの読み取りがエラーとなってしまったりする場合がある。このような場合に対応して、例えば店員が、会員である顧客に対応して登録されている会員情報における所定の情報(例えば電話番号、氏名等)をPOS端末20に入力する操作を行うことにより、POS端末20が会員情報のデータベースから該当の会員IDを取得(呼び出し)できるようにしてよい。
POS端末20は、読み取った会員IDを処理対象とする会計に対応付ける。また、POS端末20は、例えば記憶部23あるいはクラウドサーバに記憶された会員情報のうち、読み取った会員IDに対応付けられた会員情報に含まれる会員の名前やアイコンを利用して、会員情報エリアAR5の表示を行う。
なお、POS端末20は、会員IDを読み取らずに会計処理を実行することも可能である。この場合、会員情報エリアAR5において対象の会計処理に対応する会員に関する情報は表示されない。
【0049】
なお、POS端末20は、例えば顧客が会員でない場合に対応して、会員IDの読み取りを行わなかった場合にも、顧客からの返却に応じて回収する回収ハンガーの登録が可能なようにされてよい。この場合には、顧客から回収したハンガーに応じて還元する対価は、会員に対応付けられるポイント等ではなく、現金、クーポン券、金券等とされてよい。
【0050】
なお、POS端末20は、会員IDの読み取りが行われない場合には、回収ハンガーの登録が不可なようにされてよい。
【0051】
顧客は、店舗STにて衣類等の商品のクリーニングを依頼せずにハンガーのみを返却してもよいし、衣類等の商品のクリーニングを依頼し、依頼した商品の会計を受けているときに、併せてハンガーを返却することもできる。
【0052】
例えば、
図8のように商品を登録した状態のもとで、顧客が店員にハンガーの返却を申し出た。この場合、店員は、顧客からの返却に応じて回収するハンガーの登録のため、商品選択エリアAR1におけるハンガー回収ボタンBT12を操作する。ハンガー回収ボタンBT12が操作されたことに応じて、ハンガー回収登録画面が表示される。
【0053】
図9は、ハンガー回収登録画面の一例を示している。同図のハンガー回収登録画面は、
図8の店員操作画面上に重畳してポップアップウィンドウの態様で表示されるものであってよい。
同図のハンガー回収登録画面においては、登録操作エリアAR21が配置されている。登録操作エリアAR21は、顧客からの返却に応じて店舗STが回収することとなるハンガー(回収対象ハンガー)の数量(数)を登録する操作が行われるエリアである。登録操作エリアAR21は、回収対象ハンガーの登録数を示すとともに、数量変更ボタンBT21、BT22が配置されている。店員は、数量変更ボタンBT21、BT22を操作して、回収対象ハンガーの数量を登録するようにされる。
店員は、回収対象ハンガーの数量を登録したうえで、ハンガー回収登録画面において配置される確定ボタンBT25を操作する。また、店員は、ハンガー回収登録画面を表示させたもののハンガーの登録を行う必要がないことから、回収対象ハンガーの数量を登録することなく、ハンガー回収登録画面を消去させたい場合には、ハンガー回収登録画面において配置されるキャンセルボタンBT26を操作する。
【0054】
例えば、店員は、ハンガー回収登録画面における登録操作エリアAR21に対する操作により2つの回収対象ハンガーを登録したうえで確定ボタンBT25を操作した。確定ボタンBT25が操作されたことに応じて、ハンガー回収登録画面が消去され、店員操作画面が表示に戻る。この際、店員操作画面の機能画面エリアAR2における商品登録画面には、
図10に示されるように、回収対象ハンガーの登録結果が反映されている。
【0055】
図10の商品登録画面においては、5つ目の登録商品リスト項目LT1が追加されている。5つ目の登録商品リスト項目LT1においては、回収対象ハンガーが2つ登録され、回収対象ハンガーの返却金額としての単価が20円であることが示されている。
また、このように預かり品としての商品の登録が行われる一取引において回収対象ハンガーの登録が行われる場合には、登録された回収対象ハンガーに対応する返却金額も支払金額に反映されてよい。同図の店員操作画面の金額エリアAR4において示される合計金額(支払金額)は、
図8において示されていた金額から、登録された2つの回収対象ハンガーに対応する返却金額が差し引かれた金額となっている。つまり、この場合のPOS端末20は、登録された預かり品に応じた合計金額から回収対象ハンガーに対応する返却金額を差し引いた金額を支払金額とすることにより、回収対象ハンガーに対応する返金処理を行ってよい。
【0056】
店員は、客から渡された全ての預かり品を登録する操作と、回収対象ハンガーを登録する操作とを完了すると、精算への移行のために精算ボタンBT2を操作する。精算ボタンBT2が操作されたことに応じて、POS端末20は、店員側表示部26に精算画面(図示は省略)を表示させたうえで、今回の会計にて登録された預かり品に対応した精算処理を実行する。
【0057】
本実施形態のクリーニングシステム1において管理装置10は、顧客に引き渡したハンガーに応じた預かり金については、売上実績に計上してよい。その一方で、顧客に引き渡したハンガーは、あくまでも付属物であってクリーニング対象とされた商品ではないとの考え方に基づき、売上実績として、顧客に引き渡したハンガーに応じた預かり金を除外し、クリーニング対象とされた商品のみによる売上実績が必要となる場合がある。このような場合に対応して、管理装置10は、顧客に引き渡したハンガーに応じた預かり金を除外(減算)し、クリーニング対象とされた商品のみによる売上実績を出力するようにされてよい。
例えば管理装置10は、売上実績についての集計を行い、集計結果を示す売上実績伝票データを、店舗STのPOS端末20に送信してよい。POS端末20は、受信した売上実績伝票データに基づいて、売上実績伝票を印刷あるいは表示により出力するようにされてよい。
【0058】
また、POS端末20は、預かり品の登録を行わずに、顧客からのハンガーの返却に対応した回収対象ハンガーの登録と、回収対象ハンガーの登録数に応じた返金に応じた会計処理を実行することもできる。この場合、POS端末20は、顧客に返金すべき金額に応じた貨幣をPOS端末20と接続される自動釣銭機から排出させるとともに、対応の返金内容を示すレシートを発行してよい。店員は、排出された貨幣と発行されたレシートとを客に渡すようにされる。
【0059】
また、POS端末20は、回収対象ハンガーに応じた返金処理を含む一取引の会計に応じた処理が実行された場合に、店舗STにおける顧客からのハンガーの回収状況を報知するようにされてよい。このような回収状況の報知は、客側表示部27にて行われるようにされてよい。
なお、POS端末20は、例えば対応の店舗STを系列店舗の1つとして含む企業(業者)全体でのハンガー回収状況を報知するようにされてよい。この場合、POS端末20は、対応の企業に含まれる店舗ごとのハンガーの回収状況の情報を管理装置10から取得し、取得した情報を利用して企業(業者)全体でのハンガー回収状況の報知を行うようにされてよい。
【0060】
図11(A)、
図11(B)は、客側表示部27にて行われる回収状況の報知の態様例を示している。
図11(A)、
図11(B)においては、それぞれ回収状況を報知する回収状況報知画面が示されている。
図11(A)の回収状況報知画面は、過去の1年間において店舗STが顧客から回収したハンガーの総数と、回収したハンガーの総数に応じた回収率とが示されている。回収率は、例えば、同じ過去の一年間において店舗STから顧客に引き渡したハンガーの総数に対する、店舗STが回収したハンガーの総数の比率である。
図11(B)の回収状況報知画面は、所定期間(例えば過去の1年間)において店舗STが回収したハンガーの総数に応じた二酸化炭素の削減量を表示する内容である。
このような
図11(A)、
図11(B)の回収状況報知画面は、例えば一定時間表示された後に消去されるようにしてよい。また、
図11(A)、
図11(B)の回収状況報知画面は、一取引に応じていずれか一方が表示されてもよいし、所定の順序で一定時間ごとに双方が表示されてもよい。
【0061】
また、
図8(または
図10)に示される店員操作画面に対してタブTB-2を選択する操作が行われた場合では、機能画面エリアAR2には機能画面として返却状況画面が表示される。ここでの返却とは、クリーニングが完了した預かり品を客に引き渡すことをいう。返却状況画面は、クリーニング店が預かった預かり品のうちでクリーニング処理が完了して客に返却可能となった預かり品(返却対象預かり品)についての客への返却状況を示す機能画面である。
図8(または
図10)のタブTB-2には丸印のマークMKが配置されている。マークMKは、客への返却が済んでいない未返却の返却対象預かり品の有ることを示している。また、このようにマークMKが配置されている場合には、タブTB-2において、未返却の返却対象預かり品の総数が示される。具体的に、
図8(または
図10)では、「未返却 5点」というように、未返却の返却対象預かり品の総数が5点であることが示されている。
このようにタブTB-2においてマークMKや未返却の返却対象預かり品の総数が示されることで、例えば、タブTB-2以外のタブTBが選択されている状態であっても、店員は未返却の返却対象預かり品の有無や総数などを把握できる。
【0062】
図12は、例えば
図8の店員操作画面の状態にてタブTB-2を選択する操作が行われたことに応じて、機能画面エリアAR2にて商品登録画面に代わって表示されることとなった返却状況画面の一例を示している。同図において、
図8と同一部分には同一符号を付して適宜説明を省略する。
【0063】
同図の返却状況画面においては、プルダウンメニューボタンMNが配置されている。店員は、プルダウンメニューボタンMNを操作してプルダウン表示させたメニューリストから、返却状況画面にて返却状況を提示させる伝票(会計)を選択する操作を行うことができる。
同図においては、プルダウンメニューボタンMNにおいて「伝票No.19」が選択されている。この場合の返却状況画面においては、「伝票No.19」により特定される会計に対応して登録された3つの預かり品ごとの返却状況リスト項目LT3(LT3-1、LT3-2、LT3-3)が配置されている。
1つの返却状況リスト項目LT3においては、対応の預かり品のタグ番号、商品種別(商品名)、備考(値引き、仕上げ種別、ロッカー返却、単価、仕上がり日、処理状況(状態)が示されている。
また、返却状況リスト項目LT3-3は、対応の預かり品が立体仕上げのワイシャツとされて、客への引き渡しの際にハンガーが付属されていることから、立体仕上げのワイシャツとしての商品自体の単価である220円とともに、ハンガーに対応する預かり金額としての単価である20円が表示されている。
【0064】
そのうえで、本変形例の返却状況画面におけるプルダウンメニューボタンMNの右上にはバッジBGが配置されている。バッジBGは、処理対象の会計に対応付けられている会員としての客の未返却の返却対象預かり品の総数を示す。同図においては、バッジBGにおいて「5」が示されていることで、対応の客の未返却の返却対象預かり品の総数が5点であることが示される。同図の例の場合、5点の未返却の返却対象預かり品の内訳は、プルダウンメニューボタンMNにて選択中の「伝票No.19」の会計に対応して返却状況リスト項目LT3により示されている3点と、「伝票No.19」とは別の伝票に対応する2点とを含むものとなる。
未返却の返却対象預かり品が無い場合、バッジBGは非表示としてもよいし、「0」を示すバッジBGを表示してもよい。
未返却の返却対象預かり品の総数については、前述のようにタブTB-2においても示されるが、返却状況画面が表示されているときには、バッジBGにより未返却の返却対象預かり品の総数を、より分かりやすく店員に示すことができる。
【0065】
また、同図において示されるように、返却状況画面においてもハンガー回収ボタンBT12が配置されてよい。返却状況画面にハンガー回収ボタンBT12が配置されることで、店員は、返却状況画面を表示させているときに顧客からのハンガーの返却を受けた際には、機能画面エリアAR2の表示を商品登録画面に戻す操作を行うことなく、返却状況画面に配置されたハンガー回収ボタンBT12を操作してハンガー回収登録画面を表示させることができる。
【0066】
[処理手順例]
図13のフローチャートを参照して、本実施形態のPOS端末20と管理装置10とがハンガーデポジットを含む会計に関連して実行する処理手順例について説明する。
【0067】
まず、POS端末20の処理手順例について説明する。
ステップS100:POS端末20は、一会計に対応する預かり品登録を受け付け可能な状態のもとで、スキャナまたはカードリーダにより会員カードからの会員IDの読み取りが行われたか否かを判定する。
【0068】
ステップS102:会員IDの読み取りが行われた場合、POS端末20は、現会計において読み取られた会員IDを対応付ける。つまり、POS端末20は、現会計における預かり品の登録に応じて生成した預かり品登録データに読み取られた会員IDを対応付ける。これにより、1の会計に対して客を特定する識別情報が対応付けられることになる。
【0069】
ステップS104:一会計のもとでPOS端末20は、預かり品登録に関する操作として、預かり品を登録する登録操作を受け付け可能とされる。一旦登録された預かり品について登録をキャンセルすることとなったような場合に対応して、POS端末20は、登録された預かり品の登録を削除する登録削除操作を受け付け可能とされる。
ステップS102の処理の後、あるいはステップS100にて会員IDの読み取りが行われないと判定された場合、POS端末20は、現会計における登録操作と登録削除操作とのいずれかが行われたか否かを判定する。
【0070】
ステップS106:ステップS104にて登録操作と登録削除操作とのいずれかが行われたと判定された場合、POS端末20は、預かり品登録処理あるいは預かり品削除処理を実行する。預かり品登録処理は、今回の登録操作により登録された預かり品を預かり品登録データに登録する処理である。預かり品削除処理は、今回の登録削除操作によって削除が指定された登録済みの預かり品を預かり品登録データから削除する処理である。
【0071】
ステップS108:ステップS106の処理の後、あるいはステップS104にて登録操作と登録削除操作とのいずれも行われないと判定された場合、POS端末20は、店員による回収対象ハンガー登録操作が行われたか否かを判定する。回収対象ハンガー登録操作は、
図9に示したハンガー回収登録画面を表示させ、表示されたハンガー回収登録画面に対して顧客から返却されたハンガー(回収対象ハンガー)の数を入力し、確定ボタンBT25により入力された回収対象ハンガーの数を確定させる操作である。
【0072】
ステップS110:ステップS108にて回収対象ハンガー登録操作が行われたと判定された場合、POS端末20は、回収対象ハンガー登録操作に応じた回収対象ハンガー登録処理を実行する。つまり、POS端末20は、回収対象ハンガー登録操作により確定された回収対象ハンガーの数を登録する処理を実行する。
【0073】
ステップS112:ステップS108にて回収対象ハンガー登録操作が行われないと判定された場合、あるいはステップS110の処理の後、POS端末20は、精算移行指示操作が行われたか否かを判定する。精算移行指示操作は、精算ボタンBT2に対する操作であってよい。精算移行指示操作が行われないと判定された場合には、ステップS100に処理が戻される。
【0074】
ステップS114:ステップS112にて精算移行指示操作が行われたと判定された場合、POS端末20は、現会計に対応する精算処理に移行する。精算処理として、この場合のPOS端末20は、まずステップS106により登録された全ての預かり品に応じた総額(預かり品総額)を算出する。
【0075】
ステップS116:次に、POS端末20は、ステップS106により登録された預かり品のうちで、ハンガーが付属する商品を特定する。POS端末20は、自己が記憶する商品マスタを参照して、あるいは管理装置10が記憶する商品マスタにアクセスすることで、今回のステップS106により預かり品として登録された商品のうちで、ハンガー付属フラグがハンガーの付属していることを示す商品を特定する。POS端末20は、ハンガーが付属していると特定された商品の数とハンガーのデポジット用の単価とにより、ハンガー預かり金総額を算出する。ハンガー預かり金総額は、顧客に引き渡す商品に付属されるハンガーに対応して顧客が支払うこととなるデポジットである。
【0076】
ステップS118:POS端末20は、ステップS110による回収対象ハンガー登録処理を実行した場合には、店舗STが回収する(引き取る)こととなった回収対象ハンガーの数に対応する返金金額の総額(返金総額)を算出する。具体的に、POS端末20は、ステップS110により登録された回収対象ハンガーの数と、ハンガーのデポジット用の単価とを利用して返金総額を算出してよい。
【0077】
ステップS120:POS端末20は、今回の取引にて顧客が店舗STに支払うべき支払金額を算出する。具体的に、POS端末20は、ステップS114により算出した預かり品総額とステップS116により算出したハンガー預かり金総額とを加算した金額から、ステップS118により算出した返金総額を減算して支払金額を算出してよい。
なお、支払金額は、ステップS106にて預かり品の登録が行われることなく、ハンガーの回収に対応するステップS110の回収対象ハンガー登録処理が行われた場合には、ステップS120による支払金額は、回収対象ハンガーに対応する返金金額となる。
【0078】
ステップS122:POS端末20は、ステップS120により算出された支払金額に対応する決済処理を実行する。なお、ステップS106にて預かり品の登録が行われることなく、ハンガーの回収に対応するステップS110の回収対象ハンガー登録処理が行われた場合には、POS端末20は、当該ステップS122にて返金金額の返金に応じた処理を実行する。
【0079】
ステップS124:POS端末20は、今回の取引の内容を示す取引実績情報を管理装置10に送信する。取引実績情報は、ステップS102により取得した会員IDと、当該POS端末20が設置された店舗STを示す店舗IDとを含む。
また、取引実績情報は、今回の取引においてステップS106により預かり品の登録が行われた場合には、預かり品の登録処理結果を含む。
また、取引実績情報は、登録された預かり品のうちにハンガーが付属するものがある場合には、付属するハンガーの数と、当該ハンガーの数に応じたデポジット金額についての情報を含む。
また、取引実績情報は、ステップS110による回収対象ハンガー登録処理が行われた場合には、登録された回収対象ハンガーの数と、回収対象ハンガーの数に応じた返金金額についての情報を含む。
【0080】
ステップS126:ステップS124により送信した取引実績情報にステップS110による回収対象ハンガーの登録処理結果が含まれている場合、管理装置10は、今回のハンガーの回収に対応する回収状況報知画面(
図11(A)、
図11(B))を送信してくる。
そこで、POS端末20は、ステップS124により取引実績情報を送信した後、管理装置10から送信された回収状況報知画面が受信されたか否かを判定する。回収状況報知画面が受信されない場合には、同図の処理が終了されてよい。
一方、回収状況報知画面が受信された場合には、POS端末20は、受信した回収状況報知画面を客側表示部27に表示させる。
【0081】
次に、管理装置10が実行する処理手順例について説明する。
ステップS200:管理装置10は、ステップS124によりPOS端末20から送信された取引実績情報を受信する。
【0082】
ステップS202:管理装置10は、ステップS200にて受信された取引実績情報の内容が反映されるように、対応の顧客の顧客取引履歴情報テーブル(預かり票履歴情報、ハンガー管理情報)を更新する。
【0083】
ステップS204:管理装置10は、今回のステップS200により受信した取引実績情報には、回収対象ハンガーの登録内容が含まれていたか否かを判定する。回収対象ハンガーの登録内容が含まれていない場合には、同図の処理が終了されてよい。
【0084】
ステップS206:ステップS204により回収対象ハンガーの登録内容が含まれていると判定された場合、管理装置10は、今回のステップS200にて受信された取引実績情報の送信元のPOS端末20が設置されている店舗ST(該当店舗)における、今回の回収対象ハンガーの登録内容を反映させたハンガー回収実績を算出する。具体的に、管理装置10は、ハンガー回収実績として、過去の一定期間において、該当店舗が回収したハンガーの総数を算出してよい。また、管理装置10は、ハンガー回収実績として、過去の一定期間において、該当店舗に回収したハンガーの総数に応じて削減が図られたとされる二酸化炭素排出量を算出してよい。
【0085】
ステップS208:管理装置10は、ステップS206によるハンガー回収実績の算出結果が反映された回収状況報知画面を生成する。
【0086】
ステップS210:管理装置10は、ステップS208により生成した回収状況報知画面をPOS端末20に送信する。
【0087】
[顧客携帯端末における返却状況報知]
顧客からみたハンガーの返却状況報知は、例えば以下のようにして顧客携帯端末50にて行われるようにされてよい。
図14(A)は、顧客携帯端末50のタッチパネル表示部55にて表示される、クリーニングアプリケーションのホーム画面の一例を示している。なお、ホーム画面は、後述のように会員証が表示されることから、例えばクリーニングアプリケーションの運用のもとで「会員証画面」等と呼ばれてもよい。
ホーム画面は、クリーニングアプリケーションの起動に応じて初期画面として表示されてよい。また、ホーム画面以外のクリーニングアプリケーションの画面が表示されている状態において、後述のホームボタンBT40が操作された場合には、ホーム画面の表示に戻るようにされる。なお、ホームボタンBT40は、例えばクリーニングアプリケーションの運用のもとで「会員証ボタン」等と呼ばれてもよい。
【0088】
同図のホーム画面においては、会員証エリアAR31、ボタンエリアAR32、お知らせ情報エリアAR33、及び共通エリアAR34が配置されている。
【0089】
会員証エリアAR31は、クリーニングアプリケーションを利用する顧客が会員登録した店舗STごとの会員証が表示されるエリアである。以降においては、顧客が3つの店舗ST-1、ST-2、ST-3のそれぞれについて会員登録している場合を例に挙げる。
【0090】
同図の会員証エリアAR31においては、会員証CD-1の全体が表示された状態が示される。会員証CD-1は、店舗ST-1に対応する会員証である。
なお、以降においては、会員証CD-1のほか、店舗ST-2、ST-3に対応する会員証CD-2、CD-3についても説明するが、会員証CD-1、CD-2、CD-3について特に区別しない場合には、会員証CDと記載する。
会員証エリアAR31における会員証CDは、同図のように、例えば物理媒体としての会員証の形状、図柄等を模した態様で表示されてよい。これにより、顧客は、会員証エリアAR31において電子的な会員証が存在していることを容易に把握できる。
【0091】
同図に示される会員証CD-1においては、対応の店舗ST-1の具体的な店舗名、店舗ST-1に対応して顧客が現在保有している累積ポイント数、コード等が表示されている。コードは、会員識別情報をコード化したものである。同図では、コードがバーコードである例を示しているが、2次元コード等の他の形式のコードであってもよい。
また、会員識別情報は、会員証CDにおいて例えば英数字等による文字列として表示されてもよい。同図においては、会員証CD-1の下において文字列による会員識別情報が表示された例が示されている。なお、店舗STにおける会員識別情報に関する設定、運用等に応じて、会員証CDにおいて、文字列による会員識別情報は表示されるが、会員識別情報のコードは表示されないようにした態様が採られてもよい。
【0092】
また、表示された会員証CD-1の下には、当該会員証CD-1についての会員有効期限が表示されている。なお、会員有効期限までの日数が一定以下である場合には、顧客への期限切れの警告として、所定の態様による強調表示が行われるようにされてよい。
なお、会員有効期限は、会員証CD内にて示される態様であってもよい。
【0093】
同図では、上記のように会員証CD-1の全体が表示されている状態のもとで、会員証エリアAR31の右側縁部には、会員証CD-2の左端部分が表示されている。会員証CD-2の右端部分が表示されていることで、顧客は、他の店舗STの会員証もあることを把握できる。
【0094】
同図の会員証エリアAR31の態様は、顧客が複数の会員証CDを所有している場合には、会員証エリアAR31において、まず選択対象とされた1枚の会員証CDの全体を表示させるようにしている。そのうえで、選択対象ではない他の会員証CDについては、選択対象の会員証エリアAR31の左右方向においてはみ出させたイメージで、選択対象の会員証CDと横並びに配置しているものである。
このような会員証エリアAR31において、選択対象とする会員証CDを切り替える操作については後述する。
【0095】
ボタンエリアAR32は、所定の機能が付与されたボタンが配置されるエリアである。同図のボタンエリアAR32に配置されるボタンのうちには、ハンガー返却状況ボタンBT32が配置されている。ハンガー返却状況ボタンBT32は、顧客の実績としてのハンガー返却状況報知画面を表示させる操作が行われるボタンである。ハンガー返却状況ボタンBT32が操作されると、タッチパネル表示部55には、返却状況報知画面が表示される。
【0096】
お知らせ情報エリアAR33は、選択対象店舗が提供するお知らせ情報(インフォメーション)が表示されるエリアである。お知らせ情報エリアAR33においては、お知らせ情報ごとに対応する情報提示ボタンBT31の配置によってお知らせ情報が提示される。顧客がお知らせ情報エリアAR33に対してスワイプ操作(あるいはフリック操作)を行うことに応じて、左右に移動するようにして情報提示ボタンBT31の表示の切り替えが行われる。
【0097】
共通エリアAR34は、クリーニングアプリケーションの画面の遷移にかかわらず固定して表示されるエリアである。つまり、共通エリアAR34は、クリーニングアプリケーション上で遷移する複数の画面にて共通に表示されるエリアである。
共通エリアAR34には、ホームボタンBT40、預り票ボタンBT41、お知らせボタンBT42、クーポンボタンBT43、アンケートボタンBT44が配置される。
【0098】
ホームボタンBT40は、クリーニングアプリケーションにてホーム画面以外の画面が表示されている際に、ホーム画面に戻すための操作が行われるボタンである。つまり、クリーニングアプリケーションにて表示されるホーム画面以外の画面として共通エリアAR34が配置されている場合には、顧客がホームボタンBT40を操作することによって、いつでもホーム画面の表示に戻すことができる。
ホームボタンBT40については、共通エリアAR34の横方向において中央に配置するとともに、共通エリアAR34に配置される他のボタンよりもサイズを大きくしている。これにより、ホームボタンBT40の視認性が高まるとともに、ホーム画面に戻す操作が行いやすくなる。
【0099】
預り票ボタンBT41は、預り票リスト画面を表示させる操作が行われるボタンである。ただし、預り票ボタンBT41の操作に応じて表示される預り票リスト画面は、顧客が取引を行った全ての店舗STに応じた預り票情報がリスト項目として反映される預り票リスト画面となる。
【0100】
お知らせボタンBT42は、お知らせリスト画面に遷移させる操作が行われるボタンである。お知らせボタンBT42が操作された場合、タッチパネル表示部55における表示は、現在の画面からお知らせリスト画面に遷移する。
同図においては、お知らせボタンBT42に対してバッジが付された状態が示されている。同図のバッジは、1つの新着(未読)のお知らせ情報があることを示す。
【0101】
共通エリアAR34におけるクーポンボタンBT43は、クーポンリスト画面を表示させる操作が行われるボタンである。クーポンボタンBT43が操作されると、タッチパネル表示部55における表示は、現在の画面からクーポンリスト画面に遷移する。
クーポンボタンBT43の操作に応じて表示されるクーポンリスト画面は、顧客が会員登録している店舗STのそれぞれにわたって顧客の利用履歴のあるクーポンリスト項目(クーポンリスト項目)を提示する。「顧客の利用履歴のあるクーポン」のうちには、顧客が利用可能であるが未だ取引にて利用していないものも含む。
共通エリアAR34におけるアンケートボタンBT44は、アンケート画面に遷移させる操作が行われるボタンである。
【0102】
顧客は、自分のハンガーの返却状況を確認したい場合には、ボタンエリアAR32におけるハンガー返却状況ボタンBT32を操作する。ハンガー返却状況ボタンBT32が操作されたことに応じて、タッチパネル表示部55には、返却状況報知画面が表示される。
【0103】
図14(B)は、タッチパネル表示部55にて表示される返却状況報知画面の一例を示している。同図の返却状況報知画面においては、現在から過去の一定期間において、顧客が店舗STに返却したハンガーの数と、返却したハンガーの数に応じて顧客に付与されたポイント(返却ポイント)の累積値が示されている。また、同図の返却状況報知画面においては、昨年の累計結果として、顧客が返却したハンガーの本数と返却したハンガーの数に応じた返却ポイントの累積値も表示されている。また、同図の返却状況報知画面においては、現在から過去の一定期間において、顧客が店舗STに返却したハンガーの数に応じて削減された二酸化炭素排出量も示されている。
【0104】
顧客携帯端末50は、ハンガー返却状況ボタンBT32が操作されたことに応じて、ハンガー返却状況要求を管理装置10に送信する。ハンガー返却状況要求には、対応の顧客を示す会員IDが含まれる。
管理装置10は、受信されたハンガー返却状況要求に含まれる会員IDに対応付けられたハンガー管理情報(
図7)を参照して、対応の顧客のハンガー返却状況を集計する。つまり、管理装置10は、対応の顧客が会員として登録している1以上の店舗STの過去の一定期間のハンガーの返却数の総合を集計し、返却ポイントを算出する。管理装置10は、顧客のハンガー返却状況の集計結果が反映された返却状況報知画面を生成し、生成した返却状況報知画面を顧客携帯端末50に送信する。顧客携帯端末50は、受信した返却状況報知画面(
図14(B))を表示する。
【0105】
なお、
図14(B)の返却状況報知画面において、対応の顧客が会員として登録している店舗STのうちの特定の1の店舗STについての集計結果に基づく報知が行われてもよい。この場合、例えば
図14(A)のハンガー返却状況ボタンBT32を操作した際に、会員証エリアAR31に表示されていた会員証CDが対応する店舗STについての集計結果に基づく報知が行われてもよい。
【0106】
なお、管理装置10が顧客単位で未返却のハンガーの数を管理し、所定のタイミングで、顧客携帯端末50にて表示する返却状況報知画面において、未返却のハンガーの数を報知するようにしてよい。また、未返却のハンガーの数が一定以上であるような場合には、管理装置10は、クリーニングアプリケーションにて対応の顧客に向けてハンガーの返却を促す通知が行われるようにするための情報を送信してもよい。
また、管理装置10は、クリーニングアプリケーションにて、対応の顧客に対して仕上がり後の商品とともに引き渡されたハンガーの合計数(累計数)の通知が行われるように合計数(累計数)の情報を送信してよい。
また、管理装置10は、クリーニングアプリケーションにて、対応の顧客が返却したハンガーの合計数(累計数)の通知が行われるように合計数(累計数)の情報を送信してよい。
また、管理装置10は、クリーニングアプリケーションにて、対応の顧客のハンガーの返却率の通知が行われるように返却率の情報を送信してよい。そのうえで、返却率の状況に応じて顧客にハンガーの返却を促す報知がメッセージの表示などの態様により行われてよい。
また、ハンガー返却に関する顧客のインセンティブを高めるため、返却率が一定の条件を満たす顧客に対しては、例えばハンガーの返却に応じて還元される金額や返却ポイントを通常よりも増加したり、クーポン、割引券、粗品などを顧客に提供するようにされてよい。この際、クーポン、割引券、粗品の引換券などは、クリーニングアプリケーションにより提供されてよい。
【0107】
なお、顧客単位のハンガーの返却状況を示す表示に関して、例えばPOS端末20にても所定の態様で行われるようにされてよい。
【0108】
[POS端末における回収状況報知]
店舗STからみたハンガーの回収状況は、POS端末20により以下のようにして店員に向けて行われてもよい。
店員は、ハンガーの回収状況を把握しようとする場合に、POS端末20の店員側表示部26に表示される店員操作画面に対して、回収状況報知画面を表示させるための所定操作を行う。所定操作が行われたことに応じて、POS端末20は、店員側表示部26に回収状況報知画面を表示させる。
【0109】
図15は、店員側表示部26にて表示された回収状況報知画面の一例を示している。同図の返却状況報知画面においては、自店舗を含む系列の店舗ごとのハンガーの回収状況が示されている。具体的に、同図においては、A店~D店ごとの4つの店舗ごとに、使用量、回収量、回収率、デポジット金額、返金額、及び差額が提示された例を示している。
使用量は、対応の店舗が過去の一定期間において顧客に引き渡したハンガーの数を示す。
回収量は、対応の店舗が過去の一定期間において顧客から回収したハンガーの数を示す。
回収率は、対応の店舗の使用量に対する回収量の比率である。
デポジット金額は、対応の店舗の使用量に対応して顧客から預かったデポジット金額の総額を示す。
返金額は、対応の店舗の回収量に応じて店舗から顧客に対して返金した金額の総額を示す。
差額は、対応の店舗のデポジット金額から返金額を差し引いた金額を示す。
【0110】
この場合、POS端末20は、回収状況報知画面を表示させるための操作が行われたことに応じて、ハンガー回収状況要求を管理装置10に送信する。
管理装置10は、ハンガー回収状況要求の受信に応じて、ハンガー管理情報を参照し、店舗ごとに過去の一定期間(集計期間)における使用量、回収量を集計する。管理装置10は、集計した使用量と回収量とを利用して回収率を算出する。また、管理装置10は、集計した使用量と回収量とを利用して対応のデポジット金額と返金額と差額とを算出する。なお、管理装置10は、デポジット金額と返金額とについては、同じ集計期間における預かり票履歴情報を参照することで集計を行うようにしてよい。
管理装置10は、上記のようにして店舗ごとに取得した使用量、回収量、回収率、デポジット金額、返金額、及び差額の情報を利用して回収状況報知画面を生成する。管理装置10は、生成した回収状況報知画面を、ハンガー回収状況要求の送信元のPOS端末20に送信する。POS端末20は、受信した回収状況報知画面を、店員表示部26にて表示させる。
【0111】
図16は、POS端末20の店員側表示部26に表示される回収状況報知画面の他の態様例を示している。同図の回収状況報知画面は、自店舗を含む系列の店舗を回収率に応じた順位に従って提示するようにされている。
【0112】
この場合、POS端末20は、回収状況報知画面を表示させるための操作が行われたことに応じて、ハンガー回収状況要求を管理装置10に送信する。
管理装置10は、ハンガー回収状況要求の受信に応じて、ハンガー管理情報を参照し、店舗ごとに過去の一定期間(集計期間)における使用量、回収量を集計する。管理装置10は、集計した使用量と回収量とを利用して回収率を算出する。管理装置10は、算出した回収率に基づく順位を反映させた回収状況報知画面(
図16)を生成する。管理装置10は、生成した回収状況報知画面をハンガー回収状況要求の送信元のPOS端末20に送信する。POS端末20は、受信した回収状況報知画面を、
図16に示した態様で客側表示部27にて表示させる。
【0113】
なお、上記実施形態において、顧客携帯端末50、POS端末20等が実行する処理の一部を、管理装置10等の上位装置が実行するようにされてよい。
上記のような態様の1つとして、本実施形態のクリーニングシステム1においてシンクライアントシステムの構成が備えられてよい。
一例として、管理装置10あるいは他のサーバがシンクライアント対応のサーバ(例えば、クラウドサーバ)として構成され、顧客携帯端末50、POS端末20等は、シンクライアントとして機能するようにされてよい。
この場合、顧客携帯端末50、POS端末20等のシンクライアント端末は、自己に対して行われる操作に応じたコマンド等の情報をクラウドサーバに送信する。クラウドサーバはシンクライアント端末から受信した情報に応答して処理を実行し、処理結果が反映された画面等としての画像データあるいはウェブページデータをシンクライアント端末に送信してよい。シンクライアント端末として顧客携帯端末50、POS端末20等は、画像ビューワあるいはウェブブラウザにより、送信された画像データやウェブページデータを表示する。
【0114】
なお、顧客から店舗へのハンガーの返却に応じて顧客に還元される対価(付属物返却対価)は、現金以外であってもよく、例えば店舗等で利用可能なポイント、クーポン券、金券等であってもよい。
【0115】
なお、上記実施形態において預かり品であった商品を顧客に引き渡す際に商品に付属させる付属物は、例えば衣類カバー等であってもよく、ハンガーに限定されない。例えば、付属物は、顧客に預かり品を引き渡す際に預かり品を入れる持ち帰り用の袋であってもよい。
また、店舗STにて商品に付属させる付属物は、それぞれ種類や用途の異なる複数種別のものがあってよい。例えば、ハンガーについても、ズボン用とスカート用とで異なる種別のものが用意されてよい。このように複数種類の付属品が用意される場合、付属物の種類ごとに対応して、引き渡しや店舗での回収(顧客による返却)の履歴が管理されてよく、付属物の種類ごとに個別にデポジット金額が設定されてよい。この場合、上記実施形態の商品マスタ(
図5)においては、ハンガー付属フラグに代えて、対応する付属物の種別を示す付属物種別情報(付属物フラグ)の領域を設けてよい。そのうえで、引き渡しに際して付属物を付属すべき商品については、付属物種別情報の領域に、対応の付属物の種別を示す付属物種別情報を格納し、引き渡しに際して付属物を付属しなくともよい商品については、付属物種別情報の領域に無効なデータ(null値)を格納してよい。
【0116】
また、顧客は、複数の異なる企業(業者)のクリーニング店を使用していることで、商品の引き渡しとともに付属されたハンガー等の付属物についても、複数の企業のものを混在して保管しているような場合がある。このような場合に、顧客が本実施形態に対応する店舗STに付属物を返却しようとした際に、保管している付属物のうちのいずれが店舗STの企業に該当するものなのかを判断しかねるような場合がある。
そこで、企業は、自社に対応するものであることを示す企業識別情報をコード化した企業コードを付属物に付したうえで、商品に付属物を付属させて顧客に引き渡すようにしてよい。
客は、本実施形態に対応する店舗STから預かっている付属品を店舗STに返却しようとするにあたり、保管している付属物に付されている企業コードを、店舗STが対応する企業のクリーニングアプリケーションを動作させた顧客携帯端末50により読み取らせるようにする。クリーニングアプリケーションは、対応の企業の企業コードを読み取った場合に対応の企業の付属物であることの報知を行うようにされる。このようにして、顧客は、複数の企業のものが混在する付属品のうちから、店舗STが対応する企業の付属物を特定し、店舗STに返却することができる。
【0117】
なお、本実施形態における店舗はクリーニング店に限定されない。
【0118】
なお、管理装置10は、会員カードから取得された会員IDが対応する顧客のハンガー管理情報(
図7)に基づいて、対応の顧客に引き渡したハンガーのうちで店舗に返却されていないハンガーに関する状況(未返却の状況)を示す情報を生成し、生成した情報をPOS端末20の店員側表示部26に表示させてよい。この場合、店員は、表示された情報が示す未返却の状況に応じて、ハンガーの返却をより積極的に行ってもらうための応対を適切に行える。未返却の状況は、客側表示部27に表示されてもよい。
また、表示する未返却の情報の内容は、例えば単に未返却のハンガーが存在することを示すものであってよい。あるいは、表示する未返却の情報の内容は、返却率が所定の基準より高いあるいは低いのかを示すものであってもよい。あるいは、表示する未返却の情報の内容は、これまで顧客に引き渡したハンガーの数とこれまでの返却数とに基づく具体的な未返却のハンガーの数を示すものであってもよい。
【0119】
<実施形態の総括>
[技術分野]
本発明は、システムに関する。
[背景技術]
クリーニング取次店(クリーニング店)にて、ハンガー等のリサイクル品を顧客が店舗に返却したことに応じて、顧客にスタンプを加算する処理を実行するようにされたPOS端末が知られている(例えば、特許文献1参照)。
[先行技術文献]
[特許文献]
[特許文献1]特開2018-106525公報
[発明の概要]
[発明が解決しようとする課題]
上記のハンガー等は、クリーニング店にて店舗がクリーニングのために顧客から預かった預かり品を顧客に引き渡す際に、預かり品に付属する付属物である。このような付属物の顧客への引き渡しと顧客からの返却とを会計上で管理できるようにすれば、例えば付属物の返却に関してさらに客や店舗が意識するようになって好ましいという側面がある。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、店舗が商品として扱う預かり品の付属物を会計上で管理できるようにすることを目的とする。
【0120】
[課題を解決するための手段]
(1)本実施形態の一態様は、顧客から店舗に対して預けられる預かり品(例えばクリーニング対象の衣類等の商品)を登録する登録手段と、登録された預かり品に対応して顧客から店舗に支払われる支払金額の精算を行う精算手段とを備え、前記登録手段は、店舗から顧客に対して引き渡された預かり品の付属物(例えば、ハンガー)が顧客から店舗に対して返却された場合に、当該付属物を登録し、前記精算手段は、精算にあたり、登録された付属物に応じて店舗から顧客還元する付属物返却対価(例えば、返金金額、ポイント、クーポン券、金券)を算出することを特徴とするシステムである。
【0121】
上記構成によれば、店舗にて顧客に引き渡した預かり品としての商品に付属されたハンガー等付属物が店舗に返却されたことに応じて、店舗から顧客に渡される付属物返却対価の算出を伴う精算が行われる。これにより、店舗が商品として扱う預かり品の付属物を会計上で管理できるようになる。
【0122】
(2)本実施形態の一態様は、(1)に記載のシステムであって、前記付属物の種別ごとに、1の付属物あたりの単位対価が設定され、前記支払金額は、前記登録された預かり品ごとに設定された金額の総額と、前記登録された預かり品に付属された付属物ごとの単位対価の総合に基づいて算出される金額の総額とを含んでよい。
【0123】
上記構成によれば、店舗にて預かり品を顧客から預かる際の会計において、登録された預かり品に付属することとなる付属物のデポジット金額も支払金額に含めることができる。これにより、店舗にて、顧客から預かり品を預かる際に、預かり品に対応する会計に際して、顧客から付属物のデポジット金額を同時に預かることができる。
【0124】
(3)本実施形態の一態様は、(1)または(2)に記載のシステムであって、前記登録手段は、操作に応じて返却される付属物の数量を登録し、前記精算手段は、登録された付属物の数量と、当該登録された付属物の単位数量あたりの単位対価とに基づいて、前記付属物返却対価を算出してよい。
【0125】
「付属物の単位数量あたりの単位対価」とは、1以上の所定数の付属物に対して設定される対価である。一例として、例えば10本単位で返却が行われるごとに所定の金額を顧客に還元する運用の場合における、上記の所定金額が単位対価となる。
上記構成によれば、付属物について単位数量あたりの単位単価を設定することで、登録された付属物の数量と単位単価とにより付属物返却対価を求めることが可能となる。
【0126】
(4)本実施形態の一態様は、(1)から(3)のいずれか1つに記載のシステムであって、前記精算手段によって精算された金額に基づいて売上を管理する管理手段をさらに備え、前記管理手段は、一の店舗において精算された前記支払金額の合計から当該店舗において精算された付属物返却対価の合計を減算した金額を出力してよい。
【0127】
上記構成によれば、付属物のデポジット金額を含めずに店舗の売上を計上する必要のある場合に対応することが可能となる。
【0128】
(5)本実施形態の一態様は、(1)から(4)のいずれか1つに記載のシステムであって、一の顧客から店舗に対して返却された付属物の数量に基づいて、当該顧客による店舗への付属物の返却状況を報知する報知手段をさらに備えてよい。
【0129】
上記構成によれば、顧客単位での付属物の返却状況を把握することができる。
【0130】
(6)本実施形態の一態様は、(1)から(5)のいずれか1つに記載のシステムであって、顧客から一の店舗または業者に対して返却された付属物の数量に基づいて、当該店舗または当該業者における付属物の回収状況を報知する報知手段をさらに備えてよい。
【0131】
上記構成によれば、店舗ごとの付属物の回収状況を把握することができる。
【0132】
(7)本実施形態の一態様は、顧客から店舗に対して預けられる預かり品を登録する登録手段と、登録された個々の預かり品に対応して顧客から店舗に支払われる個別金額を表示する表示手段とを備え、前記個別金額は、前記登録された預かり品ごとに設定された金額と、前記登録された預かり品に付属される付属物ごとの単位対価とを含み、前記表示手段は、店舗から顧客に対して引き渡された預かり品の付属物を顧客から回収する場合に操作される操作子(例えば、ハンガー回収ボタンBT12)を表示し、前記登録手段は、前記操作子に対する操作に応じて、回収対象の付属物を登録することを特徴とする商品データ処理装置である。
【0133】
上記構成によれば、商品データ処理装置は、精算に際して、登録された預かり品ごとの金額と、預かり品に付属する付属物ごとの単位単価とを表示するとともに、顧客から返却される付属物がある場合には、当該付属物の回収についての登録を行うことが可能となる。これにより、店舗が商品として扱う預かり品の付属物を会計上で管理できるようになる。
【0134】
(8)本実施形態の一態様は、(7)に記載の商品データ処理装置であって、顧客の会員情報を取得する取得手段をさらに備え、前記表示手段は、取得された会員情報に対応する顧客が店舗に対して返却していない付属物に関する情報を表示してよい。
【0135】
上記構成によれば、店員は、顧客に引き渡した付属物についての店舗への未返却に関する状況を把握し、例えば把握した状況に応じて、顧客に適切に付属物の返却を促すように応対することができる。
【0136】
なお、上述の管理装置10、POS端末20、工場用端末40、及び顧客携帯端末50の機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより上述の管理装置10、POS端末20、工場用端末40、及び顧客携帯端末50の処理を行ってもよい。ここで、「記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行する」とは、コンピュータシステムにプログラムをインストールすることを含む。ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータシステム」は、インターネットやWAN、LAN、専用回線等の通信回線を含むネットワークを介して接続された複数のコンピュータ装置を含んでもよい。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD-ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。このように、プログラムを記憶した記録媒体は、CD-ROM等の非一過性の記録媒体であってもよい。また、記録媒体には、当該プログラムを配信するために配信サーバからアクセス可能な内部または外部に設けられた記録媒体も含まれる。配信サーバの記録媒体に記憶されるプログラムのコードは、端末装置で実行可能な形式のプログラムのコードと異なるものでもよい。すなわち、配信サーバからダウンロードされて端末装置で実行可能な形でインストールができるものであれば、配信サーバで記憶される形式は問わない。なお、プログラムを複数に分割し、それぞれ異なるタイミングでダウンロードした後に端末装置で合体される構成や、分割されたプログラムのそれぞれを配信する配信サーバが異なっていてもよい。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、ネットワークを介してプログラムが送信された場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリ(RAM)のように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。また、上記プログラムは、上述した機能の一部を実現するためのものであってもよい。さらに、上述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であってもよい。
【符号の説明】
【0137】
1 クリーニングシステム、10 管理装置、20 POS端末、40 工場用端末、50 顧客携帯端末、90 ネットワーク、ST 店舗