(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024080325
(43)【公開日】2024-06-13
(54)【発明の名称】ポンプ
(51)【国際特許分類】
F04D 29/46 20060101AFI20240606BHJP
F04D 29/48 20060101ALI20240606BHJP
【FI】
F04D29/46 A
F04D29/48
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022193417
(22)【出願日】2022-12-02
(71)【出願人】
【識別番号】391002166
【氏名又は名称】株式会社不二工機
(74)【代理人】
【識別番号】100100365
【弁理士】
【氏名又は名称】増子 尚道
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 克司
【テーマコード(参考)】
3H130
【Fターム(参考)】
3H130AA03
3H130AB22
3H130AB44
3H130AC13
3H130BA66Z
3H130BA75A
3H130BA75J
3H130BA97A
3H130BA97G
3H130BA97J
3H130BA98A
3H130BA98G
3H130BA98J
3H130CA06
3H130CA14
3H130DD01Z
3H130DG07X
3H130EA03A
3H130EA03J
3H130EB01A
(57)【要約】
【課題】流体の流れで吐出口を切り替える切替弁を備えたポンプで切替動作を確実にし、弁漏れを防ぎ、吐出口配置の自由度を高める。
【解決手段】吸入口、第1吐出口及び第2吐出口を有するポンプ室13と、ポンプ室内に第1回転方向への流体の流れと第2回転方向への流体の流れを生じさせる羽根車と、流体の流れを受ける第1受圧部33を有し第1吐出口を開閉する第1弁蓋31と、第2受圧部43を有し第2吐出口を開閉する第2弁蓋41を備えたポンプで、第1吐出口と第2吐出口はポンプ室側面に形成され、第1弁蓋と第2弁蓋はポンプ室側面に沿って摺動し、第1受圧部は、第1回転方向への流体の流れを受けて第1弁蓋を開弁位置へ摺動させ、第2回転方向への流体の流れを受けて第1弁蓋を閉弁位置へ摺動させ、第2受圧部は、第1回転方向への流体の流れを受け第2弁蓋を閉弁位置へ摺動させ、第2回転方向への流体の流れを受け第2弁蓋を開弁位置へ摺動させる。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
流体を吸い込む吸入口、前記流体を吐き出す第1吐出口、および、前記流体を吐き出す第2吐出口を有するポンプ室と、
前記ポンプ室内に設置され、回転駆動装置によって回転駆動されることにより前記ポンプ室内に前記流体の第1回転方向への流体の流れおよび当該第1回転方向とは逆の方向である第2回転方向への流体の流れを生じさせることが可能な、羽根車と、
前記流体の流れを受ける第1受圧部を有し、前記第1吐出口を開閉する、第1弁蓋と、
前記流体の流れを受ける第2受圧部を有し、前記第2吐出口を開閉する、第2弁蓋と、
を備えたポンプであって、
前記第1吐出口および前記第2吐出口は、前記ポンプ室の側面に形成され、
前記第1弁蓋および前記第2弁蓋は、前記ポンプ室の側面に沿って摺動し、
前記第1受圧部は、
前記第1回転方向への流体の流れを受けて前記第1弁蓋を開弁位置へ移動させる一方、前記第2回転方向への流体の流れを受けて前記第1弁蓋を閉弁位置へ移動させ、
前記第2受圧部は、
前記第1回転方向への流体の流れを受けて前記第2弁蓋を閉弁位置へ移動させる一方、前記第2回転方向への流体の流れを受けて前記第2弁蓋を開弁位置へ移動させる
ことを特徴とするポンプ。
【請求項2】
前記第1弁蓋を回転可能に支持する第1回転支軸と、
前記第2弁蓋を回転可能に支持する第2回転支軸と、
をさらに備え、
前記第1弁蓋は、前記第1回転支軸を中心として回転し、
前記第2弁蓋は、前記第2回転支軸を中心として回転する
請求項1に記載のポンプ。
【請求項3】
前記第1回転支軸と前記第2回転支軸は、共に、前記羽根車の回転軸に直交する方向に延在する
請求項2に記載のポンプ。
【請求項4】
前記第1弁蓋を移動可能に支持する第1案内溝と、
前記第2弁蓋を移動可能に支持する第2案内溝と、
をさらに備え、
前記第1弁蓋は、前記第1案内溝に案内されつつ平行移動し、
前記第2弁蓋は、前記第2案内溝に案内されつつ平行移動する
請求項1に記載のポンプ。
【請求項5】
前記第1受圧部は、
前記第1弁蓋の内面から前記ポンプ室の中心部に向け突出する突片部であり、
前記第1回転方向への流体の流れを受ける第1面と、
前記第2回転方向への流体の流れを受ける第2面と、
を有し、
前記第2受圧部は、
前記第2弁蓋の内面から前記ポンプ室の中心部に向け突出する突片部であり、
前記第2回転方向への流体の流れを受ける第1面と、
前記第1回転方向への流体の流れを受ける第2面と、
を有する
請求項1に記載のポンプ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ポンプに係り、特に、流体の流れによって吐出口を切り替える切替弁を一体に備えたポンプに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、自動車の熱交換システムは複雑になってきている。カーボンニュートラルの観点から自動車の電動化が進み、車両室内だけでなくモータやバッテリなど冷却対象が増えたためである。
【0003】
このような熱交換システムでは、冷却水を循環させる経路を運転状況に応じて様々に切り替え、効率的な冷却を行うために切替弁とウォーターポンプが備えられる(例えば下記特許文献2及び特許文献3参照)。
【0004】
また、流体の流れによって吐出口を切り替える切替弁を一体に備えたポンプを開示する文献として、下記特許文献1がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2004-116425号公報
【特許文献2】特開2008-213583号公報
【特許文献3】特開2011-98628号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、切替弁とウォーターポンプはセットで通常使用されるが、EV車(電気自動車)やハイブリッド車では、切替弁とウォーターポンプのセットを複数組み込んで熱交換システムを構築することが多く、切替弁とウォーターポンプそれぞれに制御用のモータが搭載されている。
【0007】
したがって、現状の熱交換システムには、例えば、切替弁とウォーターポンプを一体化することでシステムの簡素化や省スペース化を図り、あるいは、流体の流れを利用して流路の切り替えを行うことで切替弁を制御するモータを不要として省エネ化を図るなどの改良の余地がある。
【0008】
一方、前記特許文献1には、切替弁を一体に備えたウォーターポンプが示されている。しかしながら、当該文献記載の発明に係るポンプは、弁漏れを生じるおそれがあり、動作の確実性の点で十分なものとは言えない。
【0009】
具体的には、特許文献1記載のポンプ1は、ポンプが運転されている限りは、一方の弁蓋部24(又は25)が完全に一方の吐出口12(又は13)を閉じた状態にして他方の吐出口13(又は12)のみから流体を吐出する旨記載されているものの(同文献の段落0023~0026参照)、切替弁2の受圧面(流体の流れを受ける弁蓋部24,25の内面)が二面対称に配置されていることから、例えば切替動作の途中で弁蓋部24,25が釣り合ってしまい、吐出口12,13が両方とも開放された状態で切替弁2が停止してしまうおそれがある。また、流体の流れの中に突き出すように変位することとなる開弁側の弁蓋部が流体の脈動によって振動するように回転し、この影響を閉塞側の弁蓋部が受けることで弁漏れが生じる可能性もある。
【0010】
さらに、上記特許文献1記載のポンプでは、流体を吐出する吐出口の配置が切替弁2(V字状の弁蓋部24,25)の可動範囲に限られ、2つの吐出口を近くに並べて配置する必要があることから、吐出口のレイアウト(吐出口の配置位置や流体を吐出させる方向)の自由度が低い面がある。
【0011】
したがって、本発明の目的は、流体の流れによって吐出口を切り替える切替弁を備えたポンプにおいて切替動作の確実性を向上させ、弁漏れが生じることを防ぐとともに、吐出口の配置の自由度を高めることにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
前記課題を解決し目的を達成するため、本発明に係るポンプは、流体を吸い込む吸入口、流体を吐き出す第1吐出口および流体を吐き出す第2吐出口を有するポンプ室と、ポンプ室内に設置され回転駆動装置によって回転駆動されることによりポンプ室内に流体の第1回転方向への流体の流れおよび当該第1回転方向とは逆の方向である第2回転方向への流体の流れを生じさせることが可能な羽根車と、流体の流れを受ける第1受圧部を有し第1吐出口を開閉する第1弁蓋と、流体の流れを受ける第2受圧部を有し第2吐出口を開閉する第2弁蓋とを備えたポンプであって、第1吐出口および第2吐出口はポンプ室の側面に形成され、第1弁蓋および第2弁蓋はポンプ室の側面に沿って摺動し、第1受圧部は、第1回転方向への流体の流れを受けて第1弁蓋を開弁位置へ移動させる一方、第2回転方向への流体の流れを受けて第1弁蓋を閉弁位置へ移動させ、第2受圧部は、第1回転方向への流体の流れを受けて第2弁蓋を閉弁位置へ移動させる一方、第2回転方向への流体の流れを受けて第2弁蓋を開弁位置へ移動させる。なお、上記第1弁蓋と第2弁蓋は、互いに独立した部材としてポンプ室内に別々に備えられている。
【0013】
本発明に係るポンプでは、吐出口を切り替える弁蓋(第1弁蓋及び第2弁蓋)が、互いに独立した部材としてポンプ室内に別々に備えられているから、1つの切替弁によって2つの吐出口を切り替える従来(例えば前記特許文献1)のポンプのように、羽根車によって起こされた流体の流れの力を受ける受圧面(流体の流れを受ける2つの弁蓋部の内面)が二面対称に配置されるようなことが無く、流路の切替動作の途中で弁蓋部が釣り合って吐出口が両方とも開放された状態で切替弁が停止してしまうような事態が生じることを防ぐことが出来る。
【0014】
また本発明のポンプでは、各弁蓋の動作は、各弁蓋に備えられた受圧部(第1受圧部及び第2受圧部)が捉える流体の流れのみに依存し、他の弁蓋の影響を受けることが無いから、閉弁側の弁蓋が開弁側の弁蓋の動きの影響を受けて弁漏れが生じることもない。また、各弁蓋(第1弁蓋及び第2弁蓋)はいずれもポンプ室の側面に沿って摺動し(言い換えれば、ポンプ室の側面に接触しながら動き)、開弁側の弁蓋が流体の流れの中に突き出すように変位することが無いことから、流体の脈動の影響も受け難い。なお、上記「第1弁蓋および第2弁蓋はポンプ室の側面に沿って摺動」について、「ポンプ室の側面」には、各弁蓋を移動可能に支持したり案内する溝の内面や壁の表面などの面も含まれる。
【0015】
さらに、各弁蓋は、互いに独立した部材としてポンプ室内に別々に備えられるから、従来に比べ格段に自由に吐出口を配置することが可能となる。
【0016】
上記本発明では、次の2つの態様を採用することが出来る。
【0017】
〔第1態様〕
第1の態様に係るポンプは、上記本発明に係るポンプにおいて、第1弁蓋を回転可能に支持する第1回転支軸と、第2弁蓋を回転可能に支持する第2回転支軸とをさらに備え、第1弁蓋は第1回転支軸を中心として回転し、第2弁蓋は第2回転支軸を中心として回転するようにする。
【0018】
この第1態様に係るポンプでは、第1弁蓋はポンプ室の側面に沿って摺動しつつ第1回転支軸を中心として回転する。同様に、第2弁蓋はポンプ室の側面に沿って摺動しつつ第2回転支軸を中心として回転する。なお、上記第1回転支軸と上記第2回転支軸は、典型的には、共に、羽根車の回転軸に直交する方向に延在する。
【0019】
〔第2態様〕
第2の態様に係るポンプは、前記本発明に係るポンプにおいて、第1弁蓋を移動可能に支持する第1案内溝と、第2弁蓋を移動可能に支持する第2案内溝とをさらに備え、第1弁蓋は第1案内溝に案内されつつ平行移動し、第2弁蓋は第2案内溝に案内されつつ平行移動する。なお、「平行移動」とは、回転することなく直線的に移動する(引き戸のようにスライドする)ことを意味する。
【0020】
前記本発明ならびに上記第1態様および第2態様に係るポンプでは、第1受圧部が、第1弁蓋の内面からポンプ室の中心部に向け突出する突片部であり、第1回転方向への流体の流れを受ける第1面と、第2回転方向への流体の流れを受ける第2面とを有し、同様に第2受圧部が、第2弁蓋の内面からポンプ室の中心部に向け突出する突片部であり、第2回転方向への流体の流れを受ける第1面と、第1回転方向への流体の流れを受ける第2面とを有することが好ましい。
【0021】
これは、第1回転方向への流体の流れと第2回転方向への流体の流れを良好に受けて各弁蓋をより確実に作動させるためである。なお、上記「第1弁蓋の内面」とは、ポンプ室の中心部に面する側の面、すなわち、第1吐出口を閉鎖する(第1吐出口に面する)面とは反対側の面を意味する。「第2弁蓋の内面」の意味も同様である。
【発明の効果】
【0022】
本発明によれば、流体の流れによって吐出口を切り替える切替弁を備えたポンプにおいて切替動作の確実性を向上させ、弁漏れが生じることを防ぐとともに、吐出口の配置の自由度を高めることが可能となる。
【0023】
本発明の他の目的、特徴および利点は、図面に基いて述べる以下の本発明の実施の形態の説明により明らかにする。なお、各図中、同一の符号は、同一又は相当部分を示す。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【
図1】
図1は、本発明の第1の実施形態に係るポンプを示す斜視図である。
【
図2】
図2は、前記第1実施形態に係るポンプを示す垂直断面図(
図3に符号A-Aで示す断面)である。
【
図3】
図3は、前記第1実施形態に係るポンプの内部構造(蓋体及び回転駆動装置並びに羽根車の上板を取り除いた状態)を示す平面図である。
【
図4】
図4は、前記第1実施形態に係るポンプの内部構造(第1切替状態)を示す斜視図(蓋体及び回転駆動装置は図示していない)である。
【
図5】
図5は、前記第1実施形態に係るポンプの内部構造(第2切替状態)を示す斜視図(蓋体及び回転駆動装置は図示していない)である。
【
図6】
図6は、前記第1実施形態に係るポンプに備えられる第1弁蓋(ポンプ室の中心部側から見た状態)を示す図である。
【
図7】
図7は、前記第1実施形態に係るポンプに備えられる第1弁蓋の動作(開弁状態/ポンプ室の中心部側から見た状態/
図3のB-B断面)を示す図である。
【
図8】
図8は、前記第1実施形態に係るポンプに備えられる第1弁蓋の動作(閉弁状態/ポンプ室の中心部側から見た状態/
図3のB-B断面)を示す図である。
【
図9】
図9は、本発明の第2の実施形態に係るポンプの内部構造を示す平面図である。
【
図10】
図10は、前記第2実施形態に係るポンプの内部構造(第1切替状態)を示す斜視図(蓋体及び回転駆動装置は図示していない)である。
【
図11】
図11は、前記第2実施形態に係るポンプの内部構造(第2切替状態)を示す斜視図(蓋体及び回転駆動装置は図示していない)である。
【
図12】
図12は、前記第2実施形態に係るポンプに備えられる第1弁蓋(ポンプ室の中心部側から見た状態)を示す図である。
【
図13】
図13は、前記第2実施形態に係るポンプに備えられる第1弁蓋の動作(開弁状態/ポンプ室の中心部側から見た状態/
図9のB1-B1断面)を示す図である。
【
図14】
図14は、前記第2実施形態に係るポンプに備えられる第1弁蓋の動作(閉弁状態/ポンプ室の中心部側から見た状態/
図9のB1-B1断面)を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
図面を参照しつつ本発明の実施形態に係るポンプについて説明する。なお、各図には前後方向、左右方向および上下方向を表す互いに直交する二次元座標または三次元座標を適宜表示し、以下の説明はこれらの方向に基いて行う。ただし、本発明および各実施形態に係るポンプは図示した以外にも様々な姿勢で使用することが可能であり、各方向は説明の便宜上のものであって本発明の各部構成はこれらの方向によって何ら限定されるものではない。また、筐体やポンプ室の軸線方向、回転駆動装置(ロータ)や羽根車の回転軸が延在する方向は、上下方向に一致する。さらに、羽根車や回転体について、上から見たときに(
図3や
図9のように)時計回りの回転R1を「正転」、反時計回りの回転R2を「逆転」とそれぞれ称する。
【0026】
〔第1実施形態〕
図1から
図8に示すように、本発明の第1の実施形態に係るポンプ11は、ポンプ室13を内部に有する筐体12と、ポンプ室13の内部に回転可能に設置した羽根車21と、羽根車21を回転駆動するモータ(回転駆動装置)51と、流体をポンプ室13に吸入する吸入管14と、流体をポンプ室13から吐出する吐出口15a,16aをそれぞれ有する2本の吐出管(第1吐出管15及び第2吐出管16)と、羽根車21によってポンプ室13の内部に形成される流体の流れを受けて回転して第1吐出口15aを開閉する第1弁蓋31と、羽根車21によってポンプ室13の内部に形成される流体の流れを受けて回転して第2吐出口16aを開閉する第2弁蓋41と、筐体12(ポンプ室13)の天面を閉塞する蓋体17とを備えている。なお、本実施形態は、前記本発明の第1態様を具体化したものである。
【0027】
ポンプ室13は、略円形の平面形状を有し、羽根車21を取り囲むように垂直に起立する内周面を有する。より詳しくは、当該ポンプ室13の内周面は、左右に対向するように形成された一対の環状の湾曲面と、これらの湾曲面の間に形成した平坦な前側面および後側面、すなわち筐体12の前壁内面に形成した平坦な前側面と、筐体12の後壁内面に形成した平坦な後側面とを含む。
【0028】
そして、第1吐出管15を筐体12の後壁に備え、第1吐出口15aを上記後側面に開口させる。また、第2吐出管16を筐体12の前壁に備え、第2吐出口16aを上記前側面に開口させる。また、吸入管14は筐体12の底面に備え、ポンプ室13に流体を吸い込む吸入口14aをポンプ室13の底面に開口させる。
【0029】
ポンプ室13の後側面には、第1吐出口15aを開閉する弁蓋(第1弁蓋)31を備える。第1弁蓋31は、第1吐出口15a周囲の後側面に沿って回転摺動する(言い換えれば、ポンプ室13の後側面に接触しながら回転する)ことにより第1吐出口15aを開閉する平板状の弁蓋本体32と、弁蓋本体32を支持する回転支軸(第1回転支軸)34と、流体の流れを捉えて弁蓋本体32を回転させる受圧部(第1受圧部)33とを有する。
【0030】
第1回転支軸34は、ポンプ室13の後側面と直交しポンプ室13の後側面から前方へ水平に突き出すように備えられ、弁蓋本体32の上縁角部を支持する。なお、第1回転支軸34は羽根車21の回転軸Cに直交し、第1弁蓋31(弁蓋本体32)の回転面は羽根車21の回転軸Cと平行である。
【0031】
また、第1受圧部33は、弁蓋本体32の左縁部(
図6参照)に沿って上下方向に延び、当該左縁部からポンプ室13の中心部に向けて前方へ突き出すように(言い換えれば、流体の流れを堰き止めるように)立ち上がる平板状の突出部である。なお、第1受圧部33の表裏両面のうちの一方の面で、
図6の状態で見て左方を向いた面(弁蓋本体32の中央部から遠い側の面)33aを「外面」(本発明に言う「第1弁蓋の第1面」である)、第1受圧部33の表裏両面のうちの他方の面で、
図6の状態で見て右方を向いた面(弁蓋本体32の中央部に近い側の面)33bを「内面」(本発明に言う「第1弁蓋の第2面」である)と称する。
【0032】
第1受圧部33は、時計回りR1の流体の流れを外面33aに受けて当該流体の流れの流体圧力によって第1弁蓋31を回転させる。
図7はこの動作を示すもので、同図に示すように第1受圧部33の外面33aにR1方向の流体の流れを受けた第1弁蓋31は、第1回転支軸34を中心として第1受圧部33が振り下ろされるように回転し、これにより弁蓋本体32が第1吐出口15aから外れ、第1吐出口15aが開放される。
【0033】
また、ポンプ室13の内周面の湾曲部と後側面との間に段差部35を形成してあり、開弁動作時には、当該段差部35に第1受圧部33の内面33b(より正確には、第1受圧部33の内面33bの上端部及び下端部に形成した突出部37)が当接することにより、第1弁蓋31が停止する。また、時計回りR1の流体の流れが生じている限り、第1受圧部33が段差部35に押し付けられ、開弁状態が維持される。
【0034】
なお、第1受圧部33の内面33bの上端部及び下端部には、右方へ(即ち段差部35側へ)突き出した突出部37をそれぞれ形成してある。これは、流体の流れを逆転させて閉弁しようとしたときに上記開弁時に第1受圧部33が段差部35に貼り付いて(密着して)しまい、閉弁動作が妨げられる事態が生じることを防ぐためである。第1受圧部33と段差部35との接触面積を小さくする(突出部37のみが段差部35と接触するようにする)ことにより、第1弁蓋をより確実に動作させることが可能となる(第2弁蓋についても同様)。
【0035】
一方、
図8は逆方向の、つまり反時計回りR2の流体の流れを第1受圧部33が受けた場合の動作を示すものである。同図に示すように第1受圧部33の内面33bにR2方向の流体の流れを受けた第1弁蓋31は、第1回転支軸34を中心として第1受圧部33が上方に振り上げられるように回転し、これにより第1吐出口15aが弁蓋本体32によって覆われ、第1吐出口15aが閉鎖される。
【0036】
また、振り上げられた第1受圧部33を当接させるストッパ部36を蓋体17の下面に形成してあり、閉弁動作時には、当該ストッパ部36に第1受圧部33の外面33aが当接することにより、第1弁蓋31が停止する。またこの閉弁状態では、第1受圧部33は、水平になることはなく、斜め左下方に延びる姿勢になる。これは、第1受圧部33が水平になると、流体の流れによる流体圧力を受けることが無くなり(或いは流体圧力が非常に小さくなり)第1弁蓋31が不安定になることを防ぐためである。また、流体の流れを反転させて第1弁蓋31を開弁させるときに、前記時計回りR1の流体の流れを第1受圧部33の外面33aに当てて迅速且つ確実に開弁動作(流路の切替動作)を行わせるためでもある。
【0037】
また、上記閉弁状態は、反時計回りR2の流体の流れが生じている限り、当該流体の流れによる流体圧力によって第1受圧部33がストッパ部36に押し付けられることにより維持される。
【0038】
第2弁蓋41は、第2吐出口16aを開閉するため、第2回転支軸44を中心として回転可能にポンプ室13の前側面に備えられるが、上記第1弁蓋31と同様の構造を有する。ただし、第1弁蓋31とは反対の動作、すなわち、時計回りR1の流体の流れが生じたときに第2吐出口16aを閉鎖し、反時計回りR2の流体の流れが生じたときに第2吐出口16aを開放するために、第1弁蓋31(
図6~
図8)とは左右を反転させた形状(段差部35やストッパ部36の配置も同様)を有する。
【0039】
羽根車21は、羽根車付ロータ28としてモータ51に含まれるロータ54と一体に構成し、羽根車部分がポンプ室13内に収容されている。また、羽根車付ロータ28の中心孔28aの上部と下部にはそれぞれベアリング25,26を備え、これらのベアリング25,26を介してシャフト27に羽根車付ロータ28を回転可能に支持してある。シャフト27は、ロータ付羽根車28の中心部を貫通するようにポンプ室13の中心軸Cに沿って垂直に延びている。また、シャフト27の上端部は蓋体17の中心部から上方へ突出するように形成した円筒部17aの上面部に固定し、シャフト27の下端部は吸入口14aの上部に配置した軸受部材18に固定してある。軸受部材18は、複数本(本実施形態では3本)の脚部19によって吸入管14の上端部(吸入口14a)の内周面に支持されている。
【0040】
なお、シャフト27の中心軸C、羽根車21およびロータ54の回転軸C、ポンプ室13の中心軸C、ならびに、吸入管14および吸入口14aの中心軸Cは、いずれも垂直方向に延び、互いに一致する。
【0041】
羽根車21の上部には、羽根車21を回転駆動するモータ51を備える。モータ51は、羽根車21と一体に構成した回転子(ロータ)54と、コイル53を含んでロータ54を回転させる磁界を発生させる固定子(ステータ)52とを有し、これらを蓋体17の上面部に形成した樹脂モールドカバー55で覆ってある。ロータ54は、ポンプ室13の天面(上面)を水密状態に閉塞する蓋体17の前記円筒部17aの中に収容し、当該円筒部17aの外側にステータ52を配置する。
【0042】
羽根車21は、回転軸Cに対して放射状に延びる複数の羽根24を上板22と下板23との間に有する。下板23の中心部には、下板23を上下方向に貫通する吸込孔23aを形成し、羽根車21の内部(上板22と下板23の間の空間)と吸入管14とを連通させる。したがって、羽根車21の回転によって吸入口14aからポンプ室13内に吸い込まれる流体は、下板23の吸込孔23aから羽根車21の内部(上板22と下板23の間の空間)に流入し、回転する羽根車21の遠心力によって各羽根24の間からポンプ室13の内周面に向けて放出され、ポンプ室13の内部に流体の流れを生じさせるとともに、開放されている吐出口(第1吐出口15a又は第2吐出口16a)から吐出管(第1吐出管15又は第2吐出管16)を通って外部へ吐き出される。
【0043】
本実施形態に係るポンプ11の動作を述べれば次のとおりである。
【0044】
モータ51を駆動して羽根車21を正転(時計回りR1方向に回転)させると、
図2~
図4および
図7に示すように、ポンプ室13の内部に時計回りR1の流体の流れが生じ、この流体の流れを第1受圧部33が受けることにより第1弁蓋31が開弁方向に回転し、第1吐出口15aが開放される。また同時に、当該R1方向の流体の流れを第2受圧部43が受けることにより第2弁蓋41が閉弁方向に回転し、第2吐出口16aが閉鎖される(第1切替状態)。これにより、吸入管14および吸入口14aを通じてポンプ室13内に吸入された流体は、第1吐出口15aを通って第1吐出管15から外部へ排出される(
図2の矢印W1参照)。
【0045】
一方、モータ51を駆動して羽根車21を逆転(反時計回りR2方向に回転)させると、
図5に示すように、ポンプ室13の内部に反時計回りR2の流体の流れが生じ、この流体の流れを第1受圧部33が受けることにより第1弁蓋31が閉弁方向に回転し、第1吐出口15aが閉鎖される。また同時に、当該R2方向の流体の流れを第2受圧部43が受けることにより第2弁蓋41が開弁方向に回転し、第2吐出口16aが開放される(第2切替状態)。これにより、吸入管14および吸入口14aを通じてポンプ室13内に吸入された流体は、第2吐出口16aを通って第2吐出管16から外部へ排出される。
【0046】
このように、羽根車21(モータ51)の回転方向を変更することにより流路(吸入管14からポンプ室13に吸入された流体が排出される吐出管15,16)を切り替えることが出来る。また、本実施形態によれば、閉鎖側の弁蓋31又は41が流体の流れによる流体圧力を受けてポンプ室13の側面(前側面又は後側面)に押し付けられ密着されるから、閉鎖側の吐出口15a又は16aから流体が漏れ出ることを効果的に防ぐことが出来る。
【0047】
〔第2実施形態〕
図9から
図14を参照して本発明の第2の実施形態に係るポンプについて説明する。なお、本実施形態は、前記本発明の第2態様を具体化したものである。また、本実施形態の説明では、前記第1実施形態と同様の構成については同一の符号を付して重複した説明を省略し、相違点を中心に述べる。
【0048】
図9から
図14に示すように本実施形態に係るポンプ61は、前記第1実施形態のポンプ11と同様に、ポンプ室13を内部に有する筐体12と、ポンプ室13の内部に回転可能に設置した羽根車21と、羽根車21を回転駆動するモータ(図示せず)と、流体をポンプ室13に吸入する吸入管14(図示せず)と、流体をポンプ室13から吐出する吐出口15a,16aをそれぞれ有する2本の吐出管(第1吐出管15及び第2吐出管16)と、羽根車21によってポンプ室13の内部に形成される流体の流れを受けてスライドして第1吐出口15aを開閉する第1弁蓋71と、羽根車21によってポンプ室13の内部に形成される流体の流れを受けてスライドして第2吐出口16aを開閉する第2弁蓋81と、筐体12(ポンプ室13)の天面を閉塞する蓋体(図示せず)を備えたものであるが、弁蓋(第1弁蓋71及び第2弁蓋81)を共に、スライド動作させることで各吐出口15a,16aの開閉を行うようにした。
【0049】
具体的には、第1吐出口15aをポンプ室13の後側面に開口させ、この後側面に沿って左右方向へ直線的に(回転することなく)摺動する第1弁蓋71を備える。この第1弁蓋71は、平板状の弁蓋本体72と、厚さ方向に当該弁蓋本体72を貫通する開孔(第1開孔)74と、前記第1実施形態の弁蓋31,41と同様に流体の流れを受ける受圧部(第1受圧部)73とを有する。
【0050】
第1受圧部73は、弁蓋本体72の左右中央部において上下方向に延び、弁蓋本体72の内面(ポンプ室13に面する側の面)からポンプ室13の中心部に向けて前方へ突き出すように(流体の流れを堰き止めるように)立ち上がる平板状の突出部である。なお、第1受圧部73の表裏両面のうちの一方の面で、
図12の状態で見て左方を向いた面(第1開孔74に近い側の面)73aを「外面」(本発明に言う第1弁蓋の「第1面」に相当する)、第1受圧部73の表裏両面のうちの他方の面で、
図12の状態で見て右方を向いた面(第1開孔74から遠い側の面)73bを「内面」(本発明に言う第1弁蓋の「第2面」に相当する)と称する。
【0051】
また、第1弁蓋71はその左右両端部を、筐体12の後壁部に左右方向に延びるように形成したスリット状の案内溝(第1案内溝)62によって摺動可能に支持してある。
【0052】
第1受圧部73は、時計回りR1の流体の流れを外面73aに受けて当該流体の流れの流体圧力によって第1弁蓋71を移動させる。
図13はこの動作を示すもので、同図に示すように第1受圧部73の外面73aに流体の流れ(矢印R1参照)を受けた第1弁蓋71は、第1案内溝内62を右方へ移動し、第1受圧部73がポンプ室13の内周面の湾曲部(右側面の湾曲部)と第1案内溝62との間に形成した段差部64に衝突して停止される。この状態では、第1開孔74が第1吐出口15aと対向(正対)し、これら第1開孔74および第1吐出口15aを通じてポンプ室13と第1吐出管15とが連通する。また、時計回りR1の流体の流れが生じている限り、第1受圧部73が段差部64に押し付けられ、当該開弁状態が維持される。
【0053】
なお、前記第1実施形態の受圧部33,43に備えた突出部37と同様の理由(受圧部73が段差部64に貼り付いてしまうことを防ぐ)から、本実施形態においても第1受圧部73の上端部と下端部にはそれぞれ、左右方向へ張り出すフランジ部75を形成し、当該フランジ部75が段差部64に当接するようにする(第2受圧部83についても同様)。また、フランジ部75の形成により流体の流れを捉えやすくなるから、弁蓋の開閉動作の確実性も向上される。
【0054】
一方、
図14は逆方向の、つまり反時計回りR2の流体の流れを第1受圧部73が受けた場合の動作を示すものである。同図に示すように第1受圧部73の内面73bに流体の流れを受けた第1弁蓋71は、第1案内溝62内を左方へ移動し、第1受圧部73がポンプ室13の内周面の湾曲部(左側面の湾曲部)と第1案内溝62との間に形成した段差部64に衝突して停止される。この状態では、第1開孔74と第1吐出口15aとが重ならない(第1開孔74が第1吐出口15aに対向しない)こととなり、第1弁蓋71の弁蓋本体72によって第1吐出口15aが閉鎖される。また、反時計回りR2の流体の流れが生じている限り、第1受圧部73が段差部64に押し付けられ、当該閉弁状態が維持される。
【0055】
第2弁蓋81は、第2吐出口16aを開閉するため、ポンプ室13の前側面に備えられるが、上記第1弁蓋71と同様の構造を有する。すなわち、第2吐出口16aを閉鎖可能な平板状の弁蓋本体82と、流体を通過させることが可能な開孔(第2開孔)84と、流体の流れを受ける受圧部(第2受圧部)83を有し、筐体12の前壁部に左右方向に延びるように形成したスリット状の案内溝(第2案内溝)63内に摺動可能に支持されている。
【0056】
ただし、第2弁蓋81は、第1弁蓋71とは反対の動作、すなわち、時計回りR1の流体の流れが生じたときに第2吐出口16aを閉鎖し、反時計回りR2の流体の流れが生じたときに第2吐出口16aを開放するために、第1弁蓋71(
図12)とは左右を反転させた形状(ポンプ室13の中心部側から見た場合には第2開孔84が第2受圧部83の右側に配置されている)を有する。したがって、時計回りR1の流体の流れが生じたとき(
図13)には、第2開孔84は第2吐出口16aから外れて弁蓋本体82により第2吐出口16aが塞がれ、反時計回りR2の流体の流れが生じたとき(
図14)には、第2開孔84は第2吐出口16aに対向して第2吐出口16aが開放される。
【0057】
本実施形態に係るポンプの動作を述べれば次のとおりである。
【0058】
モータを駆動して羽根車21を正転(時計回りR1方向へ回転)させると、
図9、
図10および
図13に示すように、ポンプ室13の内部に時計回りR1の流体の流れが生じ、この流体の流れを第1受圧部73が受けることにより第1弁蓋71が開弁方向に(右方へ)移動し、第1吐出口15aが開放される。また同時に、当該流体の流れを第2受圧部83が受けることにより第2弁蓋81が閉弁方向に(左方へ)移動し、第2吐出口16aが閉鎖される(第1切替状態)。これにより、吸入口14aを通じてポンプ室13内に吸入された流体は、第1吐出口15aを通って第1吐出管15から排出される。
【0059】
一方、モータを駆動して羽根車21を逆転(反時計回りR2方向へ回転)させると、
図11および
図14に示すように、ポンプ室13の内部に反時計回りR2の流体の流れが生じ、この流体の流れを第1受圧部73が受けることにより第1弁蓋71が閉弁方向に(左方へ)移動し、第1吐出口15aが閉鎖される。また同時に、当該流体の流れを第2受圧部83が受けることにより第2弁蓋81が開弁方向に(右方へ)移動し、第2吐出口16aが開放される(第2切替状態)。これにより、吸入口14aを通じてポンプ室13内に吸入された流体は、第2吐出口16aを通って第2吐出管16から排出される。
【0060】
このように、羽根車21の回転方向を変更することにより流路(吸入口14aを通じてポンプ室13に吸入された流体が排出される吐出管15,16)を切り替えることが出来る。また、本実施形態においても、閉鎖側の弁蓋71又は81が流体の流れによる流体圧力を受けてポンプ室13の側面(前側面又は後側面)に押し付けられ密着されるから、閉鎖側の吐出口15a又は16aから流体が漏れ出ることを効果的に防ぐことが出来る。
【0061】
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載の範囲内で種々の変更を行うことができることは当業者に明らかである。
【0062】
例えば、前記実施形態では吐出口15a,16aを対向面(前面と後面)に形成したが、隣り合う面(例えば前面と左面など)に形成しても良い。また、3つ以上の吐出口を備えてこれらの吐出口を開閉する3つ以上の弁蓋を備えることも可能である。
【符号の説明】
【0063】
C 中心軸(回転軸)
R1 流体の流れの方向(時計回り)
R2 流体の流れの方向(反時計回り)
W1 流体の流れ
11,61 ポンプ
12 筐体
13 ポンプ室
14 吸入管
14a 吸入口
15 第1吐出管
15a 第1吐出口
16 第2吐出管
16a 第2吐出口
17 蓋体
17a 円筒部
18 軸受部材
19 脚部
21 羽根車
22 上板
23 下板
23a 吸込孔
24 羽根
25,26 ベアリング
27 シャフト
28 羽根車付ロータ
28a 中心孔
31,71 第1弁蓋
32,42,72,82 弁蓋本体
33,73 第1受圧部
33a,73a 外面(第1面)
33b,73b 内面(第2面)
34 第1回転支軸
35,64 段差部
36 ストッパ部
37 突出部
41,81 第2弁蓋
43,83 第2受圧部
44 第2回転支軸
51 モータ
52 ステータ
53 コイル
54 ロータ
55 樹脂モールドカバー
62 第1案内溝
63 第2案内溝
74 第1開孔
75 フランジ部
84 第2開孔