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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024080337
(43)【公開日】2024-06-13
(54)【発明の名称】車輌用前照灯
(51)【国際特許分類】
   F21S 41/20 20180101AFI20240606BHJP
   F21S 41/148 20180101ALI20240606BHJP
   F21S 41/29 20180101ALI20240606BHJP
   F21S 41/32 20180101ALI20240606BHJP
   F21S 41/25 20180101ALI20240606BHJP
   F21S 45/47 20180101ALI20240606BHJP
   F21V 5/02 20060101ALI20240606BHJP
   F21W 102/10 20180101ALN20240606BHJP
   F21Y 115/10 20160101ALN20240606BHJP
【FI】
F21S41/20
F21S41/148
F21S41/29
F21S41/32
F21S41/25
F21S45/47
F21V5/02
F21W102:10
F21Y115:10
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022193439
(22)【出願日】2022-12-02
(71)【出願人】
【識別番号】000001133
【氏名又は名称】株式会社小糸製作所
(74)【代理人】
【識別番号】110003410
【氏名又は名称】弁理士法人テクノピア国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】山田 芳郎
(57)【要約】
【課題】 光源の点灯時において漏れ光の外部への意図しない照射を防止した上で被視認性の向上を図る。
【解決手段】 基板に実装された光源から出射された光を制御する投影レンズと、投影レンズを保持するレンズホルダーと、基板が取り付けられ光源の駆動時に発生する熱を放出するヒートシンクと、光源から出射された光を投影レンズへ向けて反射するリフレクターと、投影レンズと光源の間に位置されレンズホルダーを保持するブラケットとを備え、ブラケットにレンズホルダーとリフレクターの間の隙間を通る漏れ光が入射されるインナーレンズが取り付けられ、インナーレンズに入射された漏れ光がインナーレンズによって制御されることにより照射される。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板に実装された光源から出射された光を制御する投影レンズと、
前記投影レンズを保持するレンズホルダーと、
前記基板が取り付けられ前記光源の駆動時に発生する熱を放出するヒートシンクと、
前記光源から出射された光を前記投影レンズへ向けて反射するリフレクターと、
前記投影レンズと前記光源の間に位置され前記レンズホルダーを保持するブラケットとを備え、
前記ブラケットに前記レンズホルダーと前記リフレクターの間の隙間を通る漏れ光が入射されるインナーレンズが取り付けられ、
前記インナーレンズに入射された漏れ光が前記インナーレンズによって制御されることにより照射される
車輌用前照灯。
【請求項2】
前記レンズホルダーが取り付けられ前記ブラケットに取り付けられるベース板が設けられ、
前記レンズホルダーが前記ベース板を介して前記ブラケットに保持され、
前記ベース板に前記ヒートシンクが取り付けられた
請求項1に記載の車輌用前照灯。
【請求項3】
前記インナーレンズには光が入射される入射面と光が出射される出射面と光が内面反射される内面反射面とが形成され、
前記入射面から入射された光が前記出射面へ向けて前記内面反射面で内面反射される
請求項1に記載の車輌用前照灯。
【請求項4】
前記入射面には光を前記内面反射面に導く第1のステップが形成され、
前記出射面には光を屈折する第2のステップが形成された
請求項3に記載の車輌用前照灯。
【請求項5】
前記インナーレンズには前記入射面と前記出射面と前記内面反射面を有する制御部が設けられ、
前記インナーレンズには前記制御部から突出された被取付部が設けられ、
前記被取付部には前記ブラケットに対する前記インナーレンズの位置決めを行う位置決め部が形成された
請求項3又は請求項4に記載の車輌用前照灯。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は光源から出射された光がリフレクターで反射され投影レンズによって制御されて照射される車輌用前照灯についての技術分野に関する。
【背景技術】
【0002】
車輌用前照灯には、カバーとランプハウジングによって構成された灯具外筐の内部に光を出射する光源が配置され、光源から出射された光がリフレクターで反射され投影レンズによって制御されて外部へ向けて照射されるタイプがある(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
特許文献1に記載された車輌用前照灯においては、投影レンズがレンズホルダーによって保持されリフレクターがレンズホルダーの後側に位置され、光源から出射された光がリフレクターで反射され投影レンズによって平行光になるように制御されカバーを透過されて前方へ向けて照射される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2010-205558号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、上記のような車輌用前照灯においては、光源の駆動時(点灯時)に発生する熱を放出して光源の良好な動作状態を確保する等のために、レンズホルダーの上部とリフレクターの上部との間に熱を放出するため等の隙間が形成されている。光源の駆動時には発生した熱がヒートシンクから放出されると共にレンズホルダーとリフレクターの間の隙間から放出されて光源の温度上昇が抑制される。
【0006】
ところが、光源からは光が上方側へ向けて出射されてリフレクターで反射されるが、出射された光の一部が漏れ光として隙間を通ってしまう可能性がある。このような漏れ光は制御されない意図しない光として外部に照射されるおそれがあるため、車輌用前照灯においては、エクステンション等の遮蔽部材によって漏れ光の外部への意図しない照射が行われない構成にされることが多い。
【0007】
一方、車輌用前照灯が取り付けられる車輌は車体の大きさ等が異なる各種の種類が存在する。従って、車輌用前照灯の車体への取付位置は車輌の種類等によって異なり、車体の左右両端部に取り付けられる場合の他、特に、大型の車輌においては車体の左右両端よりも内側に取り付けられる場合もある。このような車輌用前照灯が車体の左右両端よりも内側に取り付けられる場合には、歩行者等において、例えば、車体の大きさが認識し難い可能性もあり、歩行者等において十分な被視認性が確保されることが望ましい。
【0008】
そこで、本発明車輌用前照灯は、光源の点灯時において漏れ光の外部への意図しない照射を防止した上で被視認性の向上を図ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明に係る車輌用前照灯は、基板に実装された光源から出射された光を制御する投影レンズと、前記投影レンズを保持するレンズホルダーと、前記基板が取り付けられ前記光源の駆動時に発生する熱を放出するヒートシンクと、前記光源から出射された光を前記投影レンズへ向けて反射するリフレクターと、前記投影レンズと前記光源の間に位置され前記レンズホルダーを保持するブラケットとを備え、前記ブラケットに前記レンズホルダーと前記リフレクターの間の隙間を通る漏れ光が入射されるインナーレンズが取り付けられ、前記インナーレンズに入射された漏れ光が前記インナーレンズによって制御されることにより照射されるものである。
【0010】
これにより、光源の点灯時にレンズホルダーとリフレクターの間の隙間を通る漏れ光がインナーレンズによって制御されることにより外部へ向けて照射される。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、光源の点灯時にレンズホルダーとリフレクターの間の隙間を通る漏れ光がインナーレンズによって制御されることにより外部へ向けて照射されるため、光源の点灯時において漏れ光の外部への意図しない照射を防止した上で被視認性の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1図2乃至図5と共に本発明車輌用前照灯の実施の形態を示すものであり、本図は、車輌用前照灯の概略断面図である。
図2】ブラケットとインナーレンズの分解斜視図である。
図3】インナーレンズの斜視図である。
図4図3とは異なる方向から見た状態で示すインナーレンズの斜視図である。
図5図3及び図4とは異なる方向から見た状態で示すインナーレンズの斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下に、本発明車輌用前照灯を実施するための形態について添付図面を参照して説明する。
【0014】
車輌用前照灯1は前端に開口を有するランプハウジング2とランプハウジング2の開口を閉塞するカバー3とを備えている(図1参照)。ランプハウジング2とカバー3によって灯具外筐4が構成され、灯具外筐4の内部空間が灯室5として形成されている。
【0015】
灯室5にはレンズユニット6が配置されている。レンズユニット6は前後方向を向くベース板7とベース板7に取り付けられたレンズホルダー8とレンズホルダー8に保持された投影レンズ9とを有している。
【0016】
ベース板7は、例えば、外形状が略矩形の枠状に形成され、内側の空間が通過孔7aとして形成されている。レンズホルダー8は、例えば、略円環状に形成され、後端部がネジ止め等によってベース板7に前側から取り付けられている。投影レンズ9は入射される光が平行光になるように制御する機能を有し、少なくとも前方に凸のレンズ部9aとレンズ部9aから外方に張り出された円環状のフランジ部9bとを有している。投影レンズ9はフランジ部9bがレンズホルダー8の前端部に取り付けられてレンズホルダー8に保持されている。
【0017】
灯室5にはベース板7の後側にブラケット10が配置されている。ブラケット10は、例えば、ランプハウジング2に固定され、略矩形の横長の枠状に形成されている。ブラケット10は内側の空間が光透過孔10aとして形成されている。
【0018】
ブラケット10の左右両端部には三つの支持部11が設けられている(図2参照)。三つの支持部11としては、図示しないピボット部材が支持される部分と図示しない上下エイミング部材(スクリュー)が支持される部分と図示しない左右エイミング部材(スクリュー)が支持される部分とが設けられている。ピボット部材と上下エイミング部材と左右エイミング部材はそれぞれ一部がランプハウジング2に取り付けられ又は支持されている。
【0019】
上下エイミング部材がランプハウジング2に対して回転されることによりピボット部材が支持された部分と左右エイミング部材が支持された部分とを結ぶ軸を支点としてブラケット10とレンズユニット6と後述するヒートシンクが上下方向に傾動されて上下エイミングが行われる。左右エイミング部材がランプハウジング2に対して回転されることによりピボット部材が支持された部分と上下エイミング部材が支持された部分とを結ぶ軸を支点としてブラケット10とレンズユニット6とヒートシンクが左右方向に傾動されて左右エイミングが行われる。
【0020】
ブラケット10には前面側に取付ボス12が設けられている。取付ボス12は光透過孔10aの開口縁に上下左右に離隔して、例えば、四つが設けられている。ブラケット10にはベース板7が前側から取付ボス12にネジ止めされることにより取り付けられる。
【0021】
ブラケット10の前面側にはレンズ取付部13が形成されている。レンズ取付部13は左右方向において車輌の外側に相当する部分の上端部に形成され、締結用ボス14と位置決めピン15と配置用凹部16を有している。
【0022】
締結用ボス14は前方に突出されネジ止めが行われる部分である。位置決めピン15は左右方向において締結用ボス14と並ぶ位置に設けられ、前方に突出されている。配置用凹部16は前方に開口された浅い凹状に形成されている。配置用凹部16の開口縁には前方に凸の複数の位置決め用突部17が周方向に離隔して設けられている。
【0023】
灯室5にはレンズユニット6の後側にヒートシンク18が配置されている。ヒートシンク18は上下方向を向く板状の取付板部18aと取付板部18aから下方に突出された複数の放熱フィン18bとによって構成されている。放熱フィン18bは左右に並んで設けられている。ヒートシンク18は、例えば、前端部がブラケット10の光透過孔10aに挿通された状態でベース板7にネジ止め等によって取り付けられている。
【0024】
ヒートシンク18における取付板部18aの上面には基板19が取り付けられ、基板19には光源20が実装されている。光源20としては、例えば、発光ダイオード(LED:Light Emitting Diode)が用いられている。
【0025】
尚、車輌用前照灯1においては、灯室5に図示しない可動シェードが配置されている。可動シェードが動作されることにより、近距離を照射するハイビーム用の点灯モードと遠距離を照射するロービーム用の点灯モードとの切替が行われる。
【0026】
ヒートシンク18における取付板部18aの上面にはリフレクター21が取り付けられている。リフレクター21は取付板部18aの後端部に取り付けられ、内面が反射面21aとして形成されている。
【0027】
車輌用前照灯1においては、レンズホルダー8の上部とリフレクター21の上部との間に熱を放出するため等の隙間22が形成されている。
【0028】
ブラケット10のレンズ取付部13にはインナーレンズ23が取り付けられている。インナーレンズ23は光を制御する制御部24とブラケット10に取り付けられる被取付部25とが一体に形成されて成り、被取付部25が制御部24から下方に突出されている。インナーレンズ23は制御部24と被取付部25が一体に形成されているため、制御部24と被取付部25を各別に形成する必要がなく、車輌用前照灯1の部品点数の低減に寄与する。
【0029】
制御部24は外面が向きの異なる複数の面によって構成され、入射面26と出射面27と内面反射面28を有している。入射面26は略後方に凸の緩やかな曲面状に形成され、入射面26には第1のステップ26aが形成されている。出射面27は前斜め下方を向く面として形成され、出射面27には第2のステップ27aが形成されている。内面反射面28は斜め上方を向く平面に形成されている。入射面26は出射面27より後側に位置され、内面反射面28は入射面26と出射面27の間に位置されている。
【0030】
入射面26の第1のステップ26aは入射される光を内面反射面28に導く機能を有し、入射面26から入射された光は第1のステップ26aによって、例えば、収束されたり屈折されたりすることにより内面反射面28に導かれる。内面反射面28は光を内面反射して出射面27へ導く機能を有している。出射面27の第2のステップ27aは出射される光を正面方向へ向ける機能を有し、出射面27から出射された光は第2のステップ27aによって、例えば、屈折されることにより正面方向へ照射される。
【0031】
被取付部25は前後方向を向く略板状に形成され、被取付部25には取付ネジが挿通されるネジ挿通孔25aと位置決め部として機能する位置決め孔25bとが左右に並んで形成されている。
【0032】
インナーレンズ23は被取付部25の位置決め孔25bに位置決めピン15が挿入されると共に制御部24の外周部の各部がそれぞれ位置決め用突部17に押し当てられることによりレンズ取付部13に対して位置決めされる。インナーレンズ23はレンズ取付部13に位置決めされた状態において、ネジ挿通孔25aに挿通された図示しない取付ネジが締結用ボス14に螺合されることによりブラケット10に取り付けられる。
【0033】
このようにインナーレンズ23は位置決めピン15と位置決め用突部17によってレンズ取付部13に対して位置決めされた状態でブラケット10に取り付けられるため、ブラケット10に対する高い位置精度を確保することができる。また、インナーレンズ23のブラケット10への取付が一つの取付ネジによって行われるため、インナーレンズ23のブラケット10に対する取付作業を容易かつ迅速に行うことができる。
【0034】
灯室5には投影レンズ9の周囲にエクステンション29が配置されている。エクステンション29によって灯室5に配置された各部が遮蔽され、車輌用前照灯1の外部からの構造物の各部の視認が不能にされる。
【0035】
上記のように構成された車輌用前照灯1において、光源20から光が出射されると、出射された光がリフレクター21の反射面21aで反射されブラケット10の光透過孔10aとベース板7の通過孔7aを透過されて投影レンズ9に入射される(図1に示す光A参照)。投影レンズ9に入射された光は、投影レンズ9によって制御されて平行光にされカバー3を透過されて前方(正面方向)へ向けて照射される。
【0036】
光源20の駆動時(点灯時)には熱が発生し、発生した熱は、主として、ヒートシンク18に伝達され、多くの熱が放熱フィン18bから放出される。また、発生した熱の一部はレンズホルダー8とリフレクター21の間に形成された隙間22から放出される。従って、光源20の温度上昇が抑制されて光源20の良好な駆動状態が確保される。
【0037】
光源20から光が出射されたときには、出射された光の一部が漏れ光として隙間22を通って入射面26からインナーレンズ23に入射される(図1及び図4に示す光B参照)。インナーレンズ23に入射された漏れ光は内面反射面28で内面反射されて出射面27に達し、出射面27から出射されカバー3を透過されて正面方向へ向けて照射される。
【0038】
インナーレンズ23の出射面27から照射された光は、投影レンズ9から照射された光より外側から照射され、歩行者等においては投影レンズ9から照射されるヘッドランプの光より外側の位置から光が照射されていることが認識される。具体的には、歩行者等において、インナーレンズ23の出射面27から照射された光が車両の左右両端部から照射されていることが認識され、例えば、車体の大きさを認識し易くなる。
【0039】
以上に記載した通り、車輌用前照灯1にあっては、ブラケット10にレンズホルダー8とリフレクター21の間を通る漏れ光が入射されるインナーレンズ23が取り付けられ、インナーレンズ23に入射された漏れ光がインナーレンズ23によって制御されることにより照射される。
【0040】
従って、光源20の点灯時にレンズホルダー8とリフレクター21の間の隙間22を通る漏れ光がインナーレンズ23によって制御されることにより外部へ向けて照射されるため、光源20の点灯時において漏れ光の外部への意図しない照射を防止した上で被視認性の向上を図ることができる。
【0041】
また、隙間22を通る漏れ光は、本来、外部へ照射する光としては使用されない不必要な光であり、この漏れ光を利用して外部への照射光を生成することにより、光の有効活用を図った上で投影レンズ9から照射される光に影響を及ぼすことなく被視認性の向上を図ることができる。
【0042】
さらに、漏れ光を利用して外部への照射光を生成するためにインナーレンズ23のみを追加する構成にすればよく、車輌用前照灯1の製造コストの大幅な増大を来すことなく被視認性の向上を図ることができる。
【0043】
さらにまた、車輌用前照灯1においては、レンズホルダー8がベース板7を介してブラケット10に保持され、ベース板7にヒートシンク18が取り付けられているため、インナーレンズ23が取り付けられたブラケット10にヒートシンク18がベース板7を介して保持される。
【0044】
従って、ヒートシンク18に取り付けられたインナーレンズ23のヒートシンク18に基板19を介して取り付けられた光源20に対する高い位置精度が確保され、光源20からの光の出射時に生じる漏れ光のインナーレンズ23への適正な入射状態が保たれることによりインナーレンズ23による漏れ光の良好な制御状態を確保することができる。
【0045】
また、インナーレンズ23には光が入射される入射面26と光が出射される出射面27と光が内面反射される内面反射面28とが形成され、入射面26から入射された光が出射面27へ向けて内面反射面28で内面反射される。
【0046】
従って、漏れ光が内面反射により制御されてインナーレンズ23から出射されるため、インナーレンズ23に入射された光を適正かつ確実に出射面27に導くことができる。
【0047】
さらに、インナーレンズ23において、入射面26に光を内面反射面28に導く第1のステップ26aが形成され、出射面27に光を屈折する第2のステップ27aが形成されている。
【0048】
従って、インナーレンズ23に入射された光が第1のステップ26aによって内面反射面28に導かれると共にインナーレンズ23から出射された光が屈折されるため、第1のステップ26aと第2のステップ27aによって光がそれぞれ所定の方向へ導かれ、インナーレンズ23によって光を十分な量で所望の方向へ照射することができる。
【0049】
加えて、インナーレンズ23には入射面26と出射面27と内面反射面28を有する制御部24が設けられ、インナーレンズ23には制御部24から突出された被取付部25が設けられ、被取付部25にブラケット10に対するインナーレンズ23の位置決めを行う位置決め部として機能する位置決め孔25bが形成されている。
【0050】
従って、ブラケット10に対する取付及び位置決めが行われる被取付部25が制御部24とは別の部分として設けられているため、光の制御に影響を及ぼすことなくインナーレンズ23を高い精度で容易にブラケット10に取り付けることができる。
【符号の説明】
【0051】
1 車輌用前照灯
7 ベース板
8 レンズホルダー
9 投影レンズ
10 ブラケット
18 ヒートシンク
19 基板
20 光源
21 リフレクター
22 隙間
23 インナーレンズ
24 制御部
25 被取付部
25b 位置決め孔(位置決め部)
26 入射面
26a 第1のステップ
27 出射面
27a 第2のステップ
28 内面反射面
図1
図2
図3
図4
図5