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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024008036
(43)【公開日】2024-01-19
(54)【発明の名称】美容器具
(51)【国際特許分類】
   A61N 5/06 20060101AFI20240112BHJP
【FI】
A61N5/06 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022109536
(22)【出願日】2022-07-07
(71)【出願人】
【識別番号】515032547
【氏名又は名称】リアラン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100121773
【弁理士】
【氏名又は名称】相原 正
(72)【発明者】
【氏名】宇野 一世
【テーマコード(参考)】
4C082
【Fターム(参考)】
4C082PA02
4C082PC10
4C082PE10
4C082PJ08
4C082PJ21
(57)【要約】
【課題】浴槽内でお湯に浮かべて効果的に使用することのできる光照射型の美容器具を提供する。
【解決手段】光照射型の美容器具1は、所定の分光特性の可視光を照射する上側光源31と、所定の分光特性の可視光を照射する下側光源35と、上側光源31及び下側光源35が内部空間に設置される中空のケース10であって、上側光源31の照射光を斜め上方に出射するために上側に設置された上側照射窓12と、下側光源35の照射光を下方に照射するために下側に設置された下側照射窓15と、を有するケース10と、を備える。また、美容器具1は、水に浮かぶように構成されており、水に浮かべた際に、上側照射窓12が水上に露出し、下側照射窓15が水中に浸かるように構成されている。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
美容効果を有する光線を照射する光照射型の美容器具において、
所定の分光特性の可視光を照射する上側光源と、
所定の分光特性の可視光を照射する下側光源と、
前記上側光源及び前記下側光源が内部空間に設置される中空のケースであって、
前記上側光源の照射光を斜め上方に出射するために上側に設置された上側照射窓と、
前記下側光源の照射光を下方に照射するために下側に設置された下側照射窓と、
を有するケースと、
を備えることを特徴とする美容器具。
【請求項2】
前記美容器具は、水に浮かぶように構成されており、水に浮かべた際に、前記上側照射窓が水上に露出し、前記下側照射窓が水中に浸かるように構成されていることを特徴とする請求項1記載の美容器具。
【請求項3】
前記上側光源は、集光部材を有し、前記上側照射窓から指向性の高い光を照射するように構成され、
前記下側光源は、前記下側照射窓から広範囲に拡がる光を照射するように構成されていることを特徴とする請求項1又は2記載の美容器具。
【請求項4】
前記上側光源は、集光レンズを有する狭角タイプの上側チップLEDを備え、
前記下側光源は、広角タイプの下側チップLEDを備えることを特徴とする請求項3記載の美容器具。
【請求項5】
前記上側チップLEDの指向角は10~90°であり、前記下側チップLEDの指向角は90~180°であることを特徴とする請求項4記載の美容器具。
【請求項6】
前記ケースは略球状であり、前記美容器具の重心が前記ケースの鉛直中心軸を通る、下半球内の所定の場所に位置するように構成されると共に、前記下半球全体が前記下側照射窓として機能することを特徴とする請求項3記載の美容器具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光照射型の美容器具に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、例えば633nmの波長付近にピークを有する赤色の可視光線を顔や体に照射することで、コラーゲンの生成をサポートする美容器具がコラーゲンマシン等と称して普及している。
【0003】
コラーゲンマシンとしては、日焼けマシンのように人間が横たわることのできる内部空間内に赤色光を照射するタイプのマシンや、平面パネル状に光源が整列され、卓上で顔に照射する卓上タイプのマシン、手で持って体の所望の場所に照射するハンディタイプのマシン等が提供されている。
【0004】
また、このような可視光線を利用した美容器具は、例えば、下記特許文献1,2に開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2022-68686号公報
【特許文献2】特開2020-146164号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
近年、血行も良くなり、精神的にもリラックスする浴室内で使用するタイプの美容器具が提供されているが、光を照射するための電源を備える光照射型の美容器具を浴室で使用するためには、高度な防水性能が求められるため、浴槽内で使用することのできる光照射型の美容器具の提供は数少ない。
【0007】
一方、浴室内には衣服を全て脱いで入るため、手軽に全身くまなく可視光を照射することができ、光照射タイプの美容器具を浴室で使用するメリットは非常に大きい。
【0008】
本発明は、このような課題に鑑みてなされたものであり、浴槽内でお湯に浮かべて効果的に使用することのできる光照射型の美容器具を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するための本発明に係る美容器具は、美容効果を有する光線を照射する光照射型の美容器具において、所定の分光特性の可視光を照射する上側光源と、所定の分光特性の可視光を照射する下側光源と、前記上側光源及び前記下側光源が内部空間に設置される中空のケースであって、前記上側光源の照射光を斜め上方に出射するために上側に設置された上側照射窓と、前記下側光源の照射光を下方に照射するために下側に設置された下側照射窓と、を有するケースと、を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明に係る美容器具によれば、浴室の浴槽内に浮かべて使用することができ、効果的に美容効果を奏することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1図1は、本発明の実施形態に係る美容器具の外観斜視図である。
図2図2は、本発明の実施形態に係る美容器具の外観側面図である。
図3図3は、本発明の実施形態に係る美容器具の内部の構成を示す斜視図である。
図4図4は、本発明の実施形態に係る美容器具の内部の構成を示す斜視図である。
図5図5は、本発明の実施形態に係る美容器具の内部の構成を示す斜視図である。
図6図6は、本発明の実施形態に係る美容器具の上半球ケースの斜視図である。
図7図7は、本発明の実施形態に係るチップLEDの分光特性を示す図である。
図8図8は、本発明の実施形態に係る美容器具の使用態様を説明するための模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態について説明する。本実施形態では、浴槽のお湯に浮かべて使用することができると共に、620~640nm近傍を主波長とする赤色可視光を照射光として照射する光照射型の美容器具1について説明する。
【0013】
美容器具1は、中空の球状ケース10と、球状ケース10の内部空間に設置される内部支持ステージ20と、同じく内部空間に設置される光源30と、同じく内部空間に設置されて光源30に電力を供給する電気系統40とを備える。
【0014】
球状ケース10は、互いに着脱可能な樹脂製の上半球ケース11と下半球ケース15とを連結して構成されており、上半球ケース11と下半球ケース15の境界部分には、防水のためのOリング18が設置されている。Oリング18を挟んで上半球ケース11と下半球ケース15とを連結することで、内部空間が密封され、球状ケース10は、浮力により水に浮かべることができる。
【0015】
本実施形態では、球状ケース10の直径が120mm(体積:約904cm3)、美容器具1の質量が452gであり、水に浮かべた際に、後述するように重心が位置する下半球ケース15が水中に位置し、上半球ケース11が水上に露出し、上半球ケース11と下半球ケース15の境界がちょうど水面に位置するように構成されている。
【0016】
ここで、美容器具1は、浴槽のお湯に浮かべて使用する際に、水上に露出する上半球ケース11から浴槽に浸かっている人の水上の顔に向けて光を照射し、お湯の中に浸かっている下半球ケース15から浴槽に浸かっている人の水中の広範囲の体に向けて光を照射する態様で使用される。
【0017】
美容器具1は、卓上等に置いて使用することも可能であり、卓上等に置いて使用する際に球状ケース10が転がらないように、下半球ケース15の下頂部分には平面である下頂平面部15aが形成されている。上半球ケース11の上頂部分にも平面である上頂平面部11aが形成されており、後述する美容器具1の充電の際に使用される。
【0018】
上半球ケース11の中段辺りには、光源30からの光を外部に照射するための円形の上側照射窓12が設置されている。上側照射窓12は、その円形中心が、水平から45°程度上方に位置するように設置されている。後述する上側光源ユニット31の照射光は、上側照射窓12から斜め上方に高い指向性で狭角に出射される。
【0019】
上側照射窓12の円形穴には、樹脂製の透明窓カバー12aが嵌め込まれている。上半球ケース11は、非透過性の樹脂から形成されており、内部空間の光源30の出射光は、美容器具1の上半球において、上側照射窓12からのみ外部に出射する。
【0020】
一方、下半球ケース15は、乳白色の半透明の樹脂から形成されており、後述する下側光源ユニット35の出射光は、美容器具1の下半球において、下半球ケース15の表面全体から外部の広範囲に拡がって広角に出射される。すなわち、本実施形態では、下半球ケース15の表面全体が下側照射窓として機能する。
【0021】
もちろん、下側照射窓は、下半球ケース15の表面全体が下側照射窓として機能する場合に限らず、下方に向けて広い範囲に可視光を照射できる構成であれば、下半球ケース15の全体ではなく所定の一部の領域を下側照射窓として機能させるようにしても良い。
【0022】
内部支持ステージ20は、上半球ケース11の上部内面に設置された複数の吊下柱13(図6参照)にねじ留めされることで、球状ケース10の内部空間に固定設置されており、光源30及び電気系統40を内部空間において固定保持する。内部支持ステージ20は、上段に位置する上部コイル支持板21と、中段に位置する上側照明用保持部24と、下段に位置する下側照明用保持部25とを備える。
【0023】
上部コイル支持板21は、略正方形の板状部材であり、上半球ケース11の上頂平面部11aの内側傍に位置する。上側照明用保持部24は、円形部材であり、上半球ケース11の上側照射窓12の内側傍に位置する。下側照明用保持部25は、略正方形の板状部材であり、上半球ケース11と下半球ケース15との連結部分の少し上方に位置する。
【0024】
光源30は、球状ケース10の上半球から上方に光線を出射するための上側光源ユニット31と、球状ケース10の下半球から下方に光線を出射するための下側光源ユニット35とを備えている。
【0025】
上側光源ユニット31は、上側照明窓12の内側傍に上側照明用保持部24に保持されて設置されており、上側照明基板32と、上側照明基板32上に整列設置された複数の上側チップLED33と備えている。
【0026】
上側照明基板32は、上側チップLED33が設置された面を外側に向けて設置されており、上側チップLED33からの照射光の大部分が上側照明窓12から斜め上方の外へと出射する。
【0027】
下側光源ユニット35は、下側照明用保持部25の下方に吊り下げ設置された輪帯状下側照明基板37と、輪帯状下側照明基板37の下面上に円周状に整列設置された複数の下側チップLED38とを備えている。下側チップLED38は、輪帯状下側照明基板37の下面側に設置されており、下側チップLED38からの照射光は、半透明の下半球ケース15の略全面から下方の外へと出射する。
【0028】
ここで、上側チップLED33は、指向角(半値角、半減角)の小さい狭角タイプのチップLEDであり、下側チップLED38は、指向角の大きい広角タイプのチップLEDを採用している。具体的には、上側チップLED33の指向角は30°であり、下側チップLED38の指向角は125°である。
【0029】
チップLED33,38の分光特性を図7に示す。本実施形態において、上側チップLED33及び下側チップLED38のピーク波長は628nmであるが、コラーゲンの生成をより効率的且つ効果的に行うためには、ピーク波長が633nmのチップLEDを用いるのが望ましい。
【0030】
上側チップLED33は、上側照明基板32上に30個設置されており、上側光源ユニット31は、消費電力が3.8W、明るさが120lmである。下側チップLED38は、輪帯状下側照明基板37上に12個設置されており、下側光源ユニット35は、消費電力が10.9W、明るさが780lmである。
【0031】
上側光源ユニット31から斜め上方に照射される光は、後述するように、主として、水上の顔面に照射するための光であり、上方照射用の上側光源ユニット31に集光レンズが実装された狭角タイプのチップLEDを採用することで、上側照射窓12から出射する照射光の大部分を所定の場所に効率良く集中させて照射することができる。
【0032】
また、下側光源ユニット35から下方に照射される光は、後述するように、主として、水中の体の広い範囲に照射するための光であり、下方照射用の下側光源ユニット35に集光レンズが実装されていない広角タイプのチップLEDを採用することで、下半球ケース15から下方に向かって出射する照射光を広範囲に照射することができる。
【0033】
もちろん、上側チップLED33及び下側チップLED38の指向角は適宜変更可能であり、上側からの照射光を効率良く顔面に当てて、下側からの照射光を体の広い範囲に当てるためには、上側チップLED33の指向角を下側チップLED38の指向角よりも小さくする必要がある。
【0034】
もちろん、上側照射窓12及び下側照射窓(本実施形態では、下半球ケース15全体)からの照射光の照射範囲は、チップLED33,38の指向角だけでなく、チップLED33,38の設置位置や姿勢によっても影響を受ける。
【0035】
本実施形態では、美容器具1の上側(上側照射窓12)からは指向性の高い光が照射され、美容器具1の下側(下半球ケース15全体)からは広範囲に光が照射されるように、チップLED33,38の指向角や設置位置及び姿勢を調整する必要がある。
【0036】
そして、ある程度指向性の高い光を照射するためには、狭角タイプの上側チップLED33の指向角は、10~90°であることが望ましく、さらに望ましくは、20~60°であることが望ましい。また、なるべく広範囲に光を照射するためには、広角タイプの下側チップLED38の指向角は、90~180°であることが望ましい。
【0037】
照射光の指向性を高めるための集光レンズは、上側チップLED33に予め実装しておくのではなく、上側照明基板32に上側チップLED33を設置する際に、後付けで集光レンズを基板上に設置するようにしても良いし、上半球ケース11の上側照射窓12の透明窓カバー12aとして集光レンズを設置するようにしても良い。透明窓カバー12aを集光レンズとする場合には、透明窓カバー12aは上側光源ユニット31を構成する部材としても機能する。
【0038】
また、集光レンズは、集光機能を有する集光部材であれば良く、集光部材としては、例えば、半球状等の集光作用を有する集光反射板等を用いることができる。
【0039】
電気系統40は、球状ケース10の内部において、内部支持ステージ20に固定設置されており、バッテリー41と、無線充電コイル部42と、電源回路部45と、タッチセンサースイッチ46とを備えている。
【0040】
バッテリー41は、二次電池であるリチウムイオン電池であり、光源30に電力を供給すると共に、無線充電コイル部42を介してワイヤレスで充電可能である。バッテリー41は、下半球ケース15の略中心部分に縦方向に延在して設置されている。
【0041】
バッテリー41は、美容器具1を構成する部品の中で比較的重量の大きな部品であり、その大部分が下半球ケース15側に位置するため、美容器具1の重心は鉛直中心軸を通る、下半球ケース15内の場所に位置する。
【0042】
よって、美容器具1を浴槽内のお湯に浮かべる際には、重心が位置する下半球ケース15が下側、上半球ケース11が上側に位置する姿勢で浮かぶ。このとき、上述したように、上半球ケース11と下半球ケース15の境界付近が水面と一致するように、美容器具1の質量や球状ケース10の体積が設定されている。
【0043】
また、美容器具1を卓上等に設置する際には、下頂平面部15aが卓上面に接触するように下半球ケース15を下側にして美容器具1を設置することで、美容器具1を転がらないように安定して卓上等に載置して使用することができる。
【0044】
無線充電コイル部42は、内部支持ステージ20の上端部分に設置されており、上半球ケース11の上頂平面部11aの内側近傍に位置している。無線充電コイル部42は、ワイヤレス給電の国際標準規格(Qi)に適合した構成であり、充電ドッグの上に上頂平面部11aを下にして、すなわち、美容器具1を逆さにして置くことで、ワイヤレスでバッテリー41に充電することができる。
【0045】
電源回路部45は、光源30、バッテリー41、無線充電コイル部42及びタッチセンサースイッチ46と接続されており、これらを駆動制御する。タッチセンサースイッチ46は、美容器具1の電源のON/OFFを切り換えるための静電式スイッチであり、美容器具1の使用者が球状ケース10の外部から切り替え操作を行うことができる。
【0046】
以上、美容器具1の構成について説明したが、続いて、美容器具1を浴槽に浮かべて使用する際の使用方法について説明する。図8は、使用者が美容器具1を浴槽内で使用している状態を示す模式図である。
【0047】
同図に示すように、浴室で使用する際には、美容器具1を浴槽に浮かべて使用する。上述したように、美容器具1の重心が下半球ケース15側に位置するため、お湯に浸けられた美容器具1は、下半球ケース15が水中に位置し、上半球ケース11が水上に露出した状態で浮かぶ。
【0048】
この状態で美容器具1のタッチセンサースイッチ46を操作して電源をONにすると、上側光源ユニット31の光が上半球ケース11の上側照射窓12から斜め上方の空中に照射されると共に、下側光源ユニット35の光が下半球ケース15全体から下方の水中に広く拡がるように照射される。
【0049】
上側光源ユニット31の照射光は、上半球ケース11の上側照射窓12が設置されている方向にだけ照射されるため、使用者は、浮かんでいる美容器具1を鉛直中心軸回りに回転させて、上側照射窓12が自分の顔の方向を向く姿勢で停止させると共に、上側光源ユニット31の照射光が自分の顔に直接当たるように、美容器具1を移動させたり、自分の顔を美容器具1に向けたりする。
【0050】
このような姿勢で美容器具1を固定しておけば、上側光源ユニット31の照射光を顔面に当て続けることができる。また、下側光源ユニット35から照射される光は球状の下半球ケース15から鉛直軸回りの360°全方向において下方に向かって水中に照射される。
【0051】
よって、下側光源ユニット35からの照射光は、使用者のお湯の中に浸かっている体のうち、美容器具1に向いている広範囲の部分に当てることができる。なお、背中側等に照射光を当てたい場合には、美容器具1を背中側に移動させて浮かべれば、背中側に照射光を当てることもできる。
【0052】
もちろん、美容器具1は、浴槽内だけでなく、卓上等の平面上において使用することも可能である。その場合には、上側照射窓12からの出射光が顔に当たるような姿勢で、下半球ケース15の下頂平面部15aが平面に接触するように卓上に載置することで、少なくとも上側光源ユニット31からの出射光を顔面に照射することができる。
【0053】
以上、本発明の実施形態について説明したが、美容器具1は、浴室の浴槽内に浮かべて使用することができ、通常、お風呂に入る際には脱衣しているため、使用者は、美容器具1を浴槽に浮かべて使用することで、手軽に体の広い範囲に赤色光(633nm)を当てることができ、コラーゲンの生成を促進する等の美容・美肌効果を得ることができる。
【0054】
また、球状の美容器具1は、浴槽に浮かべた際に、上半球ケース11から上方空気中に赤色光を照射するための指向性の高い上側光源ユニット31と、下半球ケース15から下方水中に赤色光を広範囲に照射するための下側光源ユニット35とを備えており、水上に位置する顔面と、水中に位置する体の広い範囲に赤色光を効果的に同時に当てることができ、お風呂に浸かりながら、効果的に全身の美肌効果を得ることができる。
【0055】
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明の実施の形態は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲内で種々の変形が可能である。例えば、美容器具を構成する各部材の形状やサイズ、素材等は適宜変更可能である。
【0056】
また、上記実施形態では、美容器具の形状が球状であるが、半球状や楕円球状、円盤状等、水に浮かべることができ、下側部分から下方水中に光を照射できると共に、上側部分から上方空中に光を照射できる形状であれば、適宜他の形状を採用することができる。また、美容器具の平面視においても、円形や楕円形だけでなく、多角形等、適宜他の形状を採用することができる。
【0057】
また、上記実施形態では、電気系統の充電機構として、非接触のワイヤレス充電機構を採用しているが、ケーブル接続による充電機構を採用しても良い。但し、ケーブル接続の場合には、防水機能を有するコネクターを用いるのが望ましい。
【0058】
また、本実施形態では、美容器具の照射光として、コラーゲンの生成を促進するための赤色の可視光線を採用しているが、美容効果が得られる波長の光線であれば、適宜他の波長帯域の光線を照射光として用いることができる。
【符号の説明】
【0059】
1 美容器具
10 球状ケース
11 上半球ケース
11a 上頂平面部
12 上側照射窓
12a 透明窓カバー
13 吊下柱
15 下半球ケース
15a 下頂平面部
18 Oリング
20 内部支持ステージ
21 上部コイル支持板
24 上側照明用保持部
25 下側照明用保持部
30 光源
31 上側光源ユニット
32 上側照明基板
33 上側チップLED
35 下側光源ユニット
37 輪帯状下側照明基板
38 下側チップLED
40 電気系統
41 バッテリー
42 無線充電コイル部
45 電源回路部
46 タッチセンサースイッチ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8