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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024080382
(43)【公開日】2024-06-13
(54)【発明の名称】評価方法、評価装置及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G16Z 99/00 20190101AFI20240606BHJP
   G21C 17/00 20060101ALI20240606BHJP
【FI】
G16Z99/00
G21C17/00 500
G21C17/00 110
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022193526
(22)【出願日】2022-12-02
(71)【出願人】
【識別番号】000006208
【氏名又は名称】三菱重工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100149548
【弁理士】
【氏名又は名称】松沼 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100162868
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 英輔
(74)【代理人】
【識別番号】100161702
【弁理士】
【氏名又は名称】橋本 宏之
(74)【代理人】
【識別番号】100189348
【弁理士】
【氏名又は名称】古都 智
(74)【代理人】
【識別番号】100196689
【弁理士】
【氏名又は名称】鎌田 康一郎
(72)【発明者】
【氏名】田中 太
(72)【発明者】
【氏名】中野 勇輝
(72)【発明者】
【氏名】遠藤 昭彦
【テーマコード(参考)】
2G075
5L049
【Fターム(参考)】
2G075AA01
2G075BA03
2G075CA02
2G075EA03
2G075GA14
5L049DD01
(57)【要約】
【課題】複数の施設の一部又は全部で異常が発生する場合における複数の施設全体の安全性を、各施設で様々な形態の異常が発生しうることを考慮して評価することができる評価方法を提供する。
【解決手段】評価方法は、複数の施設を含む評価対象システムの安全性を評価する評価方法であって、前記複数の施設の一部又は全部に異常が生じる場合について、前記異常が生じる前記施設ごとに前記異常の態様を設定するステップと、前記施設ごとに設定した前記態様の前記異常が発生する確率を計算するステップと、前記施設ごとに計算した前記確率に基づいて、前記複数の施設の一部又は全部に設定した前記態様の前記異常が同時に発生する確率を計算するステップと、を有する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータによって実行される、複数の施設を含む評価対象システムの安全性を評価する評価方法であって、
前記複数の施設の一部又は全部で異常が生じる場合について、前記異常が生じる前記施設ごとに前記異常の態様を設定するステップと、
前記施設ごとに設定した前記態様の前記異常が発生する確率を計算するステップと、
前記施設ごとに計算した前記確率に基づいて、前記複数の施設の一部又は全部に設定した前記態様の前記異常が同時に発生する確率を計算するステップと、
を有する評価方法。
【請求項2】
前記評価対象システムは、前記複数の施設の一部又は全部に影響を与える1つ又は複数の共通設備を有し、
前記共通設備を特定するステップと、
特定された前記共通設備の故障確率を計算するステップと、
をさらに有し、
前記施設ごとに設定した前記態様の前記異常が発生する確率を計算するステップでは、前記共通設備が故障している条件下で前記施設ごとに前記異常が発生する確率である条件付き確率を計算し、
前記同時に発生する確率を計算するステップでは、前記共通設備の故障確率と、前記施設ごとの前記条件付き確率を乗じて、前記複数の施設の一部又は全部に設定した前記態様の前記異常が同時に発生する確率を計算する、
請求項1に記載の評価方法。
【請求項3】
前記異常の態様は、前記施設の発生する異常の規模および/または前記施設で発生する異常の形態である、
請求項1または請求項2に記載の評価方法。
【請求項4】
前記異常の態様は、前記施設から放出される放射性物質の量および/または前記施設から放射性物質が放出されるタイミングである、
請求項1または請求項2に記載の評価方法。
【請求項5】
前記異常の態様を設定するステップでは、前記評価対象システムから放出される放射性物質の影響度に応じて、前記施設別に前記異常の前記態様が設定される、
請求項1または請求項2に記載の評価方法。
【請求項6】
前記施設に生じる起因事象から最終的に発生する異常への事象の進展を表すイベントツリーに基づいて、前記施設に発生し得る前記異常の前記態様を算出するステップ、
をさらに有し、
前記施設ごとに前記異常の態様を設定するステップでは、前記異常の前記態様を算出するステップで算出された前記異常の前記態様に基づいて、前記施設ごとに前記異常の前記態様を設定する、
請求項1または請求項2に記載の評価方法。
【請求項7】
複数の施設を含む評価対象システムの安全性を評価する評価装置であって、
前記複数の施設の一部又は全部に異常が生じる場合について、前記異常が生じる前記施設ごとに前記異常の態様を設定する手段と、
前記施設ごとに設定した前記態様の前記異常が発生する確率を計算する手段と、
前記施設ごとに計算した前記確率に基づいて、前記複数の施設の一部又は全部に設定した前記態様の前記異常が同時に発生する確率を計算する手段と、
を有する評価装置。
【請求項8】
コンピュータに、
複数の施設を含む評価対象システムの安全性を評価する処理であって、
前記複数の施設の一部又は全部に異常が生じる場合について、前記異常が生じる前記施設ごとに前記異常の態様を設定するステップと、
前記施設ごとに設定した前記態様の前記異常が発生する確率を計算するステップと、
前記施設ごとに計算した前記確率に基づいて、前記複数の施設の一部又は全部に設定した前記態様の前記異常が同時に発生する確率を計算するステップと、
を有する処理を実行させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、評価方法、評価装置及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
システムの安全性を評価する方法として、PRA(Probabilistic Risk Assessment:確率論的リスク評価)が知られている。PRAでは、システムに発生し得る様々な事象を想定し、各事象の発生確率と影響度を考慮してリスク評価を行う。例えば、特許文献1には、原子力プラントの制御盤内で生じる火災のリスクをPRAによって評価する方法が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2022-28330号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
一般にPRAによるリスク評価は、1つの原子炉や1つの燃料貯蔵施設など、1つの施設を対象として実施されることが多い。しかし、敷地内に複数の施設が存在する場合、複数の施設で同時に事故等の異常が発生するリスクを評価することが必要となる場合がある。各施設では様々な規模や形態の異常が発生しうるが、各施設で発生する異常の違いを考慮して、複数の施設全体での安全性を評価する方法は確立されていない。
【0005】
本開示は、上記課題を解決することができる評価方法、評価装置及びプログラムを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の評価方法は、コンピュータによって実行される複数の施設を含む評価対象システムの安全性を評価する評価方法であって、前記複数の施設の一部又は全部に異常が生じる場合について、前記異常が生じる前記施設ごとに前記異常の態様を設定するステップと、前記施設ごとに設定した前記態様の前記異常が発生する確率を計算するステップと、前記施設ごとに計算した前記確率に基づいて、前記複数の施設の一部又は全部に設定した前記態様の前記異常が同時に発生する確率を計算するステップと、を有する。
【0007】
本開示の評価装置は、複数の施設を含む評価対象システムの安全性を評価する評価装置であって、前記複数の施設の一部又は全部に異常が生じる場合について、前記異常が生じる前記施設ごとに前記異常の態様を設定する手段と、前記施設ごとに設定した前記態様の前記異常が発生する確率を計算する手段と、前記施設ごとに計算した前記確率に基づいて、前記複数の施設の一部又は全部に設定した前記態様の前記異常が同時に発生する確率を計算する手段とを有する。
【0008】
本開示のプログラムは、コンピュータに、複数の施設を含む評価対象システムの安全性を評価する処理であって、前記複数の施設の一部又は全部に異常が生じる場合について、前記異常が生じる前記施設ごとに前記異常の態様を設定するステップと、前記施設ごとに設定した前記態様の前記異常が発生する確率を計算するステップと、前記施設ごとに計算した前記確率に基づいて、前記複数の施設の一部又は全部に設定した前記態様の前記異常が同時に発生する確率を計算するステップと、を有する処理を実行させる。
【発明の効果】
【0009】
上述の評価方法、評価装置及びプログラムによれば、複数の施設の一部又は全部で同時に異常が発生する場合における複数の施設全体の安全性を、各施設で発生する異常の態様の違いを考慮して評価することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】実施形態に係る評価装置の一例を示すブロック図である。
図2】実施形態に係る評価対象システムの一例を示す図である。
図3】実施形態に係るイベントツリーの一例を示す図である。
図4】実施形態に係るフォルトツリーの一例を示す図である。
図5】実施形態に係る施設に生じ得る事故の態様の一例を示す図である。
図6】実施形態に係る安全性評価の処理の一例を示すフローチャートである。
図7】実施形態に係る各施設に生じる事故の態様の組合せの一例を示す図である。
図8】実施形態に係る評価装置のハードウェア構成の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本開示に係る安全性の評価方法について、図1図8を参照して説明する。
<実施形態>
(構成)
図1は、実施形態に係る評価装置の一例を示すブロック図である。評価装置10は、複数の施設を含む評価対象システムにおいて、複数の施設で同時に故障等の異常が発生する確率を計算することによって、評価対象システムの安全性を評価する。図2に評価対象システムの一例を示す。評価対象システム100は、施設1~nと、共通設備200を含む。例えば、評価対象システム100は原子力施設であり、施設1~nは原子力施設の敷地内に存在する原子炉や燃料貯蔵施設などであり、共通設備200は施設1~nに電力を供給する共通の電源設備などである。図2の例では、共通設備200は1つのみ記載されているが、共通設備200は複数設けられていてもよい。共通設備200の故障は、施設1~nに影響を及ぼすため、共通設備200の故障を共通影響と呼ぶ。共通設備200が故障すると、施設1~nにて事故等が発生する確率が高まる。ここで、共通設備200が故障する確率をP(C)、共通設備200で故障が発生していることを条件として、施設nで事故が発生する確率をP(Funitn|C)とすると、共通設備200が故障しているときに施設1~nにて同時に事故等が発生する確率は、次式(1)で計算することができる。
P(C)×P(Funit1|C)×P(Funit2|C)×・・・×P(Funitn|C)・・・(1)
原子力施設の安全性評価に用いられるPRA(確率論的リスク評価)では、イベントツリーやフォルトツリーなどのPRAモデルに基づいて安全性の評価を行うが、施設1~nや共通設備200で故障や事故等が発生する確率はPRAモデルに基づいて計算することができる。また、共通影響が発生した条件下での各施設の事故発生確率P(Funitn|C)も、共通影響が特定されれば施設1~nごとにPRAモデルに基づいて計算することができる。
【0012】
式(1)は、共通設備200が故障している条件下で施設1~nにて同時に事故等が発生する確率を示したものであるが、実際には施設1~nで発生する事故の態様は一様ではない。例えば、あるケースでは、施設1では大きな事故に至り、施設2~nでは小規模な事故にとどまり、別のケースでは、施設1~2で小規模な事故が発生し、施設3~nでは事故に至らないといった様々なケースが発生し得る。また、各施設で発生する異常が異なると、評価対象システム100全体としてみた場合に、異なる規模や種類の事故となる可能性がある。各施設で同時に発生する事故の態様の組合せは無数にあり、各組合せが評価対象システム100全体へ与える影響は異なる。式(1)では、各施設で同時に発生する事故の態様が考慮されていない為、例えば、評価対象システム100全体として、大規模な事故が起こる確率と小規模な事故が起こる確率とを区別して計算することができない。
【0013】
評価対象システム100が原子力施設で、事故発生によって放射性物質が放出される場合の環境に与える影響は、施設1~nで同時に発生する事故の態様によって異なる。事故の態様とは、例えば、事故の規模や形態のことである。原子力施設の場合、事故の規模とは放射性物質の放出量のことであり、事故の形態とは、例えば、事故が発生してから放射性物質が放出されるまでの時間のことである(放射性物質が放出されるまでの時間に応じて放出される放射性物質の種類が変化したり、周辺住民が避難完了するまでの要求時間が変化したりする)。なお、事故の態様は、放射性物質の放出量や放射性物質の放出されるまでの時間に限定されず、原子力施設から放出される放射性物質の影響度に関係する他の基準を導入することができる。原子力施設の安全性に関しては、放射性物質の影響をより詳細に細分化して把握したいというニーズがあり、上記の式(1)によって、単純に共通設備200が故障しているという条件下で施設1~nが同時に故障等する確率を計算するだけでは、そのようなニーズにこたえることができない。原子力施設(評価対象システム100)から放出される放射性物質の影響を詳細に検討するために、評価装置10は、施設1~nの一部又は全部で同時に発生する事故の態様及びその組み合わせを影響度の観点から整理し、影響度別に事故発生確率を計算することを可能とする。また、評価装置10は、各施設で発生する事故の態様の組合せごとに、その組み合わせによる事故がどのような確率で発生するかを計算する。
【0014】
図示するように、評価装置10は、入力受付部11と、計算部12と、出力部13と、記憶部14と、を備える。
入力受付部11は、キーボード、マウス、タッチパネル、ボタン等の入力装置を用いて構成される。入力受付部11は、評価装置10に対する入力装置を用いて入力された各種情報を受け付ける。入力受付部11は、受け付けた入力情報を計算部12に出力したり、記憶部14に記録したりする。例えば、入力受付部11は、算出する同時事故発生確率に係る施設1~nの事故の態様の組合せの設定を受け付ける。
【0015】
計算部12は、入力受付部11が受け付けた施設1~nの一部又は全部で同時に発生する事故の態様の組合せに応じた事故発生確率を計算する。また、計算部12は、施設1~nの各々で生じ得る事故の態様の一覧情報やその発生確率を算出する。
【0016】
出力部13は、計算部12が計算した事故発生確率や施設1~nに生じ得る事故の態様の一覧情報などを表示装置や電子ファイルへ出力する。
記憶部14は、事故発生確率の計算に必要な種々の情報を記憶する。例えば、記憶部14は、評価対象システム100についてのPRAモデル(例えば、施設1~nごとのイベントツリーやフォルトツリー)、入力受付部11が受け付けた各種情報などを記憶する。
【0017】
図3に実施形態に係るイベントツリーの一例を示す。図3のイベントツリー300は、施設x(x:1~n)において、所定の起因事象を契機として、それ以降に生じる事象の進展をモデル化したものである。イベントツリー300のヘディングには、起因事象と緩和策1~4・・・が並んでいる。緩和策1~4・・・は、事象の進展を緩和する機器や操作を示し、緩和策が成功すれば、事象の進展を回避したり抑制したりすることができ、失敗するとより深刻な事象へ進展する。例えば、原子力施設で事故が発生し、運転を停止した場合、原子力燃料の崩壊熱を除去する必要があるが、その運用(緩和策1~4・・・)に成功するかどうかによって、放射性物質の放出量(規模)や種類(放出時期)が変化する。図3のイベントツリー300は、緩和策1~4・・・の成功・失敗と事象進展の関係を示すイベントツリーである。イベントツリー300では、緩和策1~4・・・の分岐点において、成功は水平方向の線で表され、失敗は垂直方向の線で表されている。例えば、緩和策1、2、3に成功し、その後、緩和策4に失敗すると、施設xに規模aの事故(No=2)が発生する。緩和策1に失敗し、緩和策2~4・・・に成功すると、施設xに規模fの事故(No=8)が発生する。原子力施設の安全性評価には、図3に例示するようなイベントツリーが用いられるため、施設1~nについてイベントツリーが用意されている。各施設のイベントツリーを利用すると、施設1~nに発生する事故の態様を算出することができる。なお、図3に例示する規模a~fは一例であって、規模の大きさ(放射性物質の放出量)を何段階に分類するかは任意に設定することができる。例えば、規模aと規模dが同程度の場合、それらを同じ規模Aとしてまとめてもよい。
【0018】
図4に実施形態に係るフォルトツリーの一例を示す。フォルトツリーは、頂上事象を引き起こす基事象の組合せの関係を木構造によって表したモデルである。一例として、図4図3で例示した“緩和策1”に関するフォルトツリー400を示す。フォルトツリー400において“機器の故障”、“共通設備の故障”、“機器Aの故障”、“機器Bの故障”、“異常1”~“異常6”は基事象であり、“緩和策1の失敗”が頂上事象である。フォルトツリー400は、“機器の故障”と“共通設備の故障”が生じると“緩和策1の失敗”が生じること、“機器Aの故障”と“機器Bの故障”が生じると“機器の故障”が生じること、“異常1”又は“異常2”が発生すると“共通設備の故障”が生じること等を示している。ここで、共通設備は図2の共通設備200、機器Aや機器Bは、施設xに備わる機器である。また、フォルトツリー400の各基事象には、技術者の知見や解析結果に基づく、その基事象の発生確率が設定されている。これにより、例えば、“緩和策1の失敗”の発生確率や、共通設備200の故障確率を計算することができる。また、記憶部14には、図3のイベントツリー300の起因事象より後のヘディングに示された各事象(緩和策1~4・・・)を頂上事象とするフォルトツリーが記憶されている。これらのフォルトツリーの各基事象に設定された発生確率とフォルトツリーの木構造に基づいて、図3のイベントツリー300の各分岐の成功確率と失敗確率を計算することができ、各分岐の成功確率と失敗確率に基づいて、図3に例示するNo1~8の終状態の発生確率を計算することができる。
【0019】
図3図4に例示するイベントツリーとフォルトツリーは施設xのものであるが、施設1~nごとに同様のPRAモデルが用意されている為、施設1~nのそれぞれについて、各施設で発生し得る事故の全ての態様それぞれの発生確率を計算することができる。図5に各施設で生じ得る事故の態様の一例を示す。図5に示す事故態様の算出結果では、施設1では、規模a~c・・・、時期a~b・・・の各態様の事故が発生し得ること、他の施設2~nについても施設1と同様の態様の事故が発生し得ることが例示されている。図5の例では、各施設に生じる事故の態様が同じものとなっているが、各施設で生じ得る事故の態様は施設ごとに異なっていてもよい。また、図3のイベントツリー300では、事象の進展と事故の規模を関連付けた例を示したが、各施設で発生する事故の形態(放射性物質が放出されるタイミング)、例えば、時期a(例えば、事故発生直後)、時期b(事故が発生してから3日後)・・・についても、イベントツリーから算出することができてもよい。また、上述したようにイベントツリーとフォルトツリーから事故の態様ごとの発生確率を算出することができる。
【0020】
例えば、計算部12は、記憶部14に記憶されたPRAモデル(イベントツリー、フォルトツリー)に基づいて、図5に例示する施設別の生じ得る事故の態様の一覧やその発生確率を算出してもよいし、出力部13がPRAモデルを表示装置に表示して、ユーザが、表示されたPRAモデルに基づいて、各施設に生じ得る事故の態様の一覧を洗い出して、態様別の発生確率を計算してもよい。また、事故の態様や発生確率は、PRAモデルに基づいて予め算出された、事故の様態とそれに至る基事象の組合せの一覧に基づいて、態様別の発生確率を計算してもよいし、イベントツリー、フォルトツリーから算出されることに限定されず、他のデータに基づいて算出されてもよい。また、事故の態様は、放射性物質の放出量や放出タイミングに限定されず、評価対象システム100から放出される放射性物質の影響度に関する他の指標であってもよい。
【0021】
(動作)
次に図6を参照して、評価装置10の動作の一例について説明する。
図6は、実施形態に係る安全性評価処理(複数施設で同時に事故が発生する確率を計算する処理)の一例を示すフローチャートである。
まず、共通影響因子が特定される(ステップS1)。例えば、ユーザが、共通影響因子として共通設備200を特定する情報(例えば、共通設備200の識別情報)を評価装置10へ入力する。入力受付部11は、入力された共通設備200を特定する情報を取得し、記憶部14に記録する。次に計算部12が、共通影響が発生する確率を計算する(ステップS2)。例えば、共通設備200が複数設けられている場合、計算部12は、記憶部14が記憶する共通設備200の故障発生確率の積により、共通設備200が故障する確率を計算する。計算部12は、計算結果を記憶部14に記録する。なお、共通影響が発生する確率は、外部の計算機等で計算され、評価装置10へ入力されてもよい。この場合、入力受付部11は、入力された共通影響の発生確率を取得し、記憶部14に記録する。
【0022】
次に計算部12が、施設別に生じ得る事故の態様を算出する(ステップS3)。例えば、計算部12は、記憶部14が記憶する施設1~nごとの各施設で発生する事故に関するイベントツリーに基づいて、施設1~nごとに、各施設で発生し得る事故の態様の一覧情報を算出する。計算部12は、算出した事故の態様の一覧情報(図5)を記憶部14に記録する。なお、各施設で発生し得る事故の態様の一覧情報は、外部の計算機等で計算され、評価装置10へ入力されてもよい。この場合、入力受付部11は、入力された一覧情報を取得し、記憶部14に記録する。
【0023】
次に事故形態の組合せが設定される(ステップS4)。例えば、ユーザは、放射性物質の影響度に基づいて発生確率を把握したい事故態様の組合せを選択して、選択した事故の態様の組合せを評価装置10へ入力する。例えば、評価対象システム100から放出される放射性物質の放出量が多い(規模が大きい)事故が発生する確率を知りたければ、そのような規模の事故につながると想定される施設1~nの事故の態様の組合せを洗い出して、その組合せを評価装置10へ入力する。入力受付部11は、入力された評価対象となる事故の態様の組合せの情報を取得し、記憶部14に記録する。事故の態様の組合せの一例を図7に示す。例えば、図7のNo=1の組合せは、共通設備200の故障を条件として、さらに施設1~nそれぞれに規模aの事故が同時に発生することを定めた組合せである。例えば、No=1の組合せは、原子力施設からの放射性物質の放出量が多くなると予想されるような組合せである。同様にNo=2、3は、共通設備200の故障を条件として、さらに施設1~nにそれぞれ規模b、規模cの事故が同時に発生することを定めた組合せである。例えば、No=2、3の組合せは、原子力施設からの放射性物質の放出量が、それぞれ中程度、少ないと予想される事故態様の組合せである。No=4、5の組合せは、共通設備200の故障を条件として、施設1~nに異なる規模の事故が派生する場合の組合せの例である。例えば、No=4の組合せの場合、施設1~2に規模cの事故が発生し、施設3~nに規模bの事故が発生することが定められている。No=6の組合せは、共通設備200の故障を条件として、施設1~nのうち一部のみに同時に事故が発生する場合の組合せの例である。例えば、No=6の組合せの場合、施設1に規模aの事故が発生し、施設2に規模bの事故が発生し、施設3~nには事故が生じないことが定められている。No=7、8の組合せは、共通設備200の故障を条件として、施設1~nにおける放射性物質の放出タイミングがそれぞれ時期a、時期bとなるような事故が同時に発生することを定めた組合せである。No=9の組合せは、共通設備200の故障を条件として、施設1~nに規模aかつ放出タイミングが時期aとなるような事故が同時に発生することを定めた組合せである。No=10の組合せは、共通設備200が故障せず、施設1~2に規模aの事故が、施設3~nには時期aの事故が同時に発生することを定めた組合せである。
【0024】
次に計算部12が、共通影響が発生した条件での事故発生確率の計算する(ステップS5)。例えば、計算部12は、施設xに関し、記憶部14が記憶するフォルトツリー400に基づいて、共通設備200が故障している条件での緩和策1の失敗確率を計算する。計算部12は、他の緩和策についても共通設備200が故障している条件での失敗確率を計算し、イベントツリー300に基づいて、規模a~規模fの事故が発生する確率を計算する。計算部12は、施設1~nのそれぞれについて、規模a~規模cなど規模ごとの事故の発生確率、時期a~時期bなど放出タイミングごとの事故の発生確率を計算する。計算部12は、計算結果を記憶部14に記録する。なお、共通影響が発生した条件での事故発生確率は、イベントツリーとフォルトツリーに基づき外部の計算機等で予め算出された、事故に至る故障の組合せ一覧に基づき計算してもよい。この場合、入力受付部11は、事故に至る故障の組合せ一覧を取得し、記憶部14に記録する。このようにすると、事故に至る故障の組合せを予め算出しておけば、故障の発生確率(共通事象の発生確率について確率1、それ以外の故障にはPRAで用いる発生確率)を代入するだけで、共通事象が発生した条件での事故発生確率が計算できる。
【0025】
次に計算部12が、複数施設における同時事故発生確率を計算する(ステップS6)。例えば、共通設備200が故障する確率をP(C)、ステップS5で計算した、共通設備200が故障している条件で施設xにて規模aの事故が発生する確率をP(Funitx、a|C)とすると、共通設備200が故障しているときに施設1~nにて同時に規模aの事故が発生する確率は、次式(2)で計算することができる。
P(C)×P(Funit1、a|C)×P(Funit2、a|C)×・・・×P(Funitn、a|C)・・・(2)
計算部12は、ステップS4で設定された組合せのNo=1(図7のNo=1)に関し、上式(2)によって、発生確率を計算する。
【0026】
同様に、計算部12は、図7のNo=2、3に関し、それぞれ次式(3)、(4)によって、発生確率を計算する。
P(C)×P(Funit1、b|C)×P(Funit2、b|C)×・・・×P(Funitn、b|C)・・・(3)
P(C)×P(Funit1、c|C)×P(Funit2、c|C)×・・・×P(Funitn、c|C)・・・(4)
【0027】
また、計算部12は、図7のNo=4、5に関し、次式(5)、(6)によって、発生確率を計算する。
P(C)×P(Funit1、c|C)×P(Funit2、c|C)×P(Funit3、b|C)×・・・×P(Funitn、b|C)・・・(5)
P(C)×P(Funit1、c|C)×P(Funit2、a|C)×・・・×P(Funitn、a|C)・・・(6)
【0028】
また、計算部12は、図7のNo=6に関し、次式(7)によって、発生確率を計算する。
P(C)×P(Funit1、a|C)×P(Funit2、b|C)×共通設備200で故障が発生する条件下で施設3にて事故が発生しない確率×・・・×共通設備200で故障が発生する条件下で施設nにて事故が発生しない確率・・・(7)
なお、計算部12は、式(7)の共通設備200で故障が発生する条件下で施設y(y=3~n)にて事故が発生しない確率を、次式(8)のような計算式で計算する。
1-(P(Funity、a|C)+P(Funity、b|C)+P(Funity、c|C)))・・・(8)
但し、式(8)では、説明の便宜のため、施設y(y=3~n)にて発生し得る事故の態様を規模a~cの事故に限定した。
【0029】
同様の考え方で、計算部12は、図7のNo=7~10に関しても各施設で発生する事故態様の組合せに応じた事故発生確率を計算し、その計算結果を記憶部14に記録する。
【0030】
次に出力部13が、記憶部14に記録された複数施設における同時事故発生確率の計算結果を出力する(ステップS7)。例えば、出力部13は、ステップS6で、図7のNo=1~10の事故態様の組合せごとに計算された事故発生確率を表示装置等へ出力する。これにより、ユーザは、ステップS4で設定した評価対象となる事故の態様の組合せごとの事故発生確率を把握することができる。例えば、規模が大きい事故につながると想定される事故態様の組合せを複数設定した場合、大規模な事故が発生する確率を事故態様の組合せごとに把握することができる。
【0031】
図6のフローチャートでは、ステップS4にて評価対象の事故態様の木見合わせを設定することとしたが、計算部12が、施設1~nそれぞれで発生し得る全ての事故態様を網羅的に組み合わせた組合せ情報を生成し、生成した組合せ情報に基づいて、全パターンの複数施設における同時事故発生確率を計算するようにしてもよい。また、図7のNo=10に示すように、共通設備200が故障しない場合について施設1~nの一部又は全部が同時に故障する確率を計算してもよい。その場合、ステップS5では、共通影響が発生しない条件下で各施設1~nにて事故が発生する確率を計算し、ステップS6では、その結果と共通影響が発生しない確率とを用いて同時事故発生確率の計算を行う。
【0032】
(効果)
以上説明したように、本実施形態によれば、施設ごとにその施設で発生する事故を事故の態様(規模、形態)に応じて分類したうえで、各施設で発生する事故の態様の組合せパターンを評価目的に応じて設定し、設定した組合せパターンごとに事故発生確率を計算する。これにより、複数の施設の一部又は全部で同時に異常が発生する場合における、複数の施設全体の安全性を各施設で様々な形態の異常が発生しうることを考慮して評価することができる。例えば、評価対象システム100が原子力施設の場合、放射性物質の放出を伴う事故時における放射性物質の放出量や放出されるまでの時間が大きな意味を持つ(例えば、周辺住民の避難が間に合うかどうかに影響する。)。そこで、評価目的を評価対象システム100から放出される放射性物質の影響度に応じたリスクを把握することとし、環境への影響度の観点から分類に役立つ事故態様(規模=放出量、形態=放出タイミング)を定義する。そして、施設ごとの事故態様の組合せパターンを適切に設定して、評価対象システム100から放出される放射性物質の影響度に応じた組合せパターンを作成する。例えば、原子力施設全体から放出される放射性物質の放出量が多くなると予想される(つまり、環境への影響度が大きいと考えられる)各施設で同時に発生する故障態様の組合せパターン、環境への影響度が比較的小さいと考えられる各施設で同時に発生する故障態様の組合せパターンなど、予想される影響度ごとに組合せパターンを作成する。そして、作成した事故態様の組合せパターンごとに事故発生確率を計算することにより、環境への影響の度合いに応じた同時事故時の発生確率評価が可能となる。
【0033】
図8は、実施形態に係る評価装置のハードウェア構成の一例を示す図である。
コンピュータ900は、CPU901、主記憶装置902、補助記憶装置903、入出力インタフェース904、通信インタフェース905を備える。上述の評価装置10は、コンピュータ900に実装される。そして、上述した各機能は、プログラムの形式で補助記憶装置903に記憶されている。CPU901は、プログラムを補助記憶装置903から読み出して主記憶装置902に展開し、当該プログラムに従って上記処理を実行する。また、CPU901は、プログラムに従って、記憶領域を主記憶装置902に確保する。また、CPU901は、プログラムに従って、処理中のデータを記憶する記憶領域を補助記憶装置903に確保する。
【0034】
評価装置10の全部または一部の機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより各機能部による処理を行ってもよい。ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータシステム」は、WWWシステムを利用している場合であれば、ホームページ提供環境(あるいは表示環境)も含むものとする。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、CD、DVD、USB等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。また、このプログラムが通信回線によってコンピュータ900に配信される場合、配信を受けたコンピュータ900が当該プログラムを主記憶装置902に展開し、上記処理を実行しても良い。また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良く、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであってもよい。
【0035】
以上のとおり、本開示に係るいくつかの実施形態を説明したが、これら全ての実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することを意図していない。これらの実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これらの実施形態及びその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【0036】
<付記>
各実施形態に記載の評価方法、評価装置及びプログラムは、例えば以下のように把握される。
【0037】
(1)第1の態様に係る評価方法は、コンピュータによって実行される、複数の施設を含む評価対象システムの安全性を評価する評価方法であって、前記複数の施設の一部又は全部に異常が生じる場合について、前記異常が生じる前記施設ごとに前記異常の態様を設定するステップと(S4)、前記施設ごとに設定した前記態様の前記異常が発生する確率を計算するステップと(S5)、前記施設ごとに計算した前記確率に基づいて、前記複数の施設の一部又は全部に設定した前記態様の前記異常が同時に発生する確率を計算するステップと(S6)、を有する。
これにより、複数の施設の一部又は全部で同時に異常が発生する場合における、複数の施設全体の安全性を、各施設で様々な形態の異常が発生しうることを考慮して評価することができる。
【0038】
(2)第2の態様に係る評価方法は、(1)の評価方法であって、前記評価対象システムは、前記複数の施設の一部又は全部に影響を与える1つ又は複数の共通設備を有し、前記共通設備を特定するステップと、特定された前記共通設備の故障確率を計算するステップと、をさらに有し、前記施設ごとに設定した前記態様の前記異常が発生する確率を計算するステップでは、前記共通設備が故障している条件下で前記施設ごとに前記異常が発生する確率である条件付き確率を計算し、前記同時に発生する確率を計算するステップでは、前記共通設備の故障確率と、前記施設ごとの前記条件付き確率を乗じて、前記複数の施設の一部又は全部に設定した前記態様の前記異常が同時に発生する確率を計算する。
例えば、複数の施設に共通に影響する要因が存在するような場合、その共通要因に生じる不具合の影響によって、複数の施設で同時に事故等が発生する可能性がある。第2の態様によれば、共通要因に故障が生じたことを条件として、複数の施設の一部又は全部で異常が同時に発生する確率を計算することができる。
【0039】
(3)第3の態様に係る評価方法は、(1)~(2)の評価方法であって、前記異常の態様は、前記施設で発生する異常の規模および/または前記施設で発生する異常の形態である。
これにより、各施設で発生する異常の規模や形態に応じた異常の発生確率を計算することができる。
【0040】
(4)第4の態様に係る評価方法は、(1)~(3)の評価方法であって、前記異常の態様は、前記施設から放出される放射性物質の量および/または前記施設から放射性物質が放出されるタイミングである。
これにより、複数施設が原子力関連の施設の場合、各施設から放出される放射性物質の放出量、放出タイミングに応じた異常の発生確率を計算することができる。
【0041】
(5)第5の態様に係る評価方法は、(1)~(4)の評価方法であって、前記異常の態様を設定するステップでは、前記評価対象システムから放出される放射性物質の影響度に応じて、前記施設別に前記異常の前記態様が設定される。
放射性物質の影響度に基づいた事故の態様を設定することで、放射性物質の放出量、放出タイミング以外の観点から事故の程度や性質を分類し、その分類に応じた安全性の評価を行うことができる。
【0042】
(6)第6の態様に係る評価方法は、(1)~(5)の評価方法であって、前記施設に生じる起因事象から最終的に発生する異常への事象の進展を表すイベントツリーに基づいて、前記施設に発生し得る前記異常の態様を算出するステップ、をさらに有し、前記施設ごとに異常の態様を設定するステップでは、前記異常の態様を算出するステップで算出された前記異常の態様に基づいて、前記施設ごとに異常の態様を設定する。
原子力施設に対しては確率論的リスク評価が行われるが、その際に利用されるイベントツリーに基づいて事故の態様を算出、列挙することができる。
【0043】
(7)第7の態様に係る評価方法は、複数の施設を含む評価対象システムの安全性を評価する評価装置10であって、前記複数の施設の一部又は全部に異常が生じる場合について、前記異常が生じる前記施設ごとに前記異常の態様を設定する手段(入力受付部11)と、前記施設ごとに設定した前記態様の前記異常が発生する確率を計算する手段(計算部12)と、前記施設ごとに計算した前記確率に基づいて、前記複数の施設の一部又は全部に設定した前記態様の前記異常が同時に発生する確率を計算する手段(計算部12)と、を有する。
【0044】
(8)第8の態様に係るプログラムは、コンピュータ900に、複数の施設を含む評価対象システムの安全性を評価する処理であって、前記複数の施設の一部又は全部に異常が生じる場合について、前記異常が生じる前記施設ごとに前記異常の態様を設定するステップと、前記施設ごとに設定した前記態様の前記異常が発生する確率を計算するステップと、前記施設ごとに計算した前記確率に基づいて、前記複数の施設の一部又は全部に設定した前記態様の前記異常が同時に発生する確率を計算するステップと、を有する処理を実行させる。
【符号の説明】
【0045】
10・・・評価装置
11・・・入力受付部
12・・・計算部
13・・・出力部
14・・・記憶部
900・・・コンピュータ
901・・・CPU
902・・・主記憶装置
903・・・補助記憶装置
904・・・入出力インタフェース
905・・・通信インタフェース
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8