IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 株式会社東芝の特許一覧 ▶ 東芝電機サービス株式会社の特許一覧

特開2024-80389水位予測装置、水位予測方法およびコンピュータプログラム
<>
  • 特開-水位予測装置、水位予測方法およびコンピュータプログラム 図1
  • 特開-水位予測装置、水位予測方法およびコンピュータプログラム 図2
  • 特開-水位予測装置、水位予測方法およびコンピュータプログラム 図3
  • 特開-水位予測装置、水位予測方法およびコンピュータプログラム 図4
  • 特開-水位予測装置、水位予測方法およびコンピュータプログラム 図5
  • 特開-水位予測装置、水位予測方法およびコンピュータプログラム 図6
  • 特開-水位予測装置、水位予測方法およびコンピュータプログラム 図7
  • 特開-水位予測装置、水位予測方法およびコンピュータプログラム 図8
  • 特開-水位予測装置、水位予測方法およびコンピュータプログラム 図9
  • 特開-水位予測装置、水位予測方法およびコンピュータプログラム 図10
  • 特開-水位予測装置、水位予測方法およびコンピュータプログラム 図11
  • 特開-水位予測装置、水位予測方法およびコンピュータプログラム 図12
  • 特開-水位予測装置、水位予測方法およびコンピュータプログラム 図13
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024080389
(43)【公開日】2024-06-13
(54)【発明の名称】水位予測装置、水位予測方法およびコンピュータプログラム
(51)【国際特許分類】
   G01W 1/00 20060101AFI20240606BHJP
   G01W 1/10 20060101ALI20240606BHJP
   E03F 3/02 20060101ALI20240606BHJP
   E03F 7/00 20060101ALN20240606BHJP
【FI】
G01W1/00 Z
G01W1/10 P
G01W1/10 T
E03F3/02
E03F7/00
【審査請求】未請求
【請求項の数】13
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022193536
(22)【出願日】2022-12-02
(71)【出願人】
【識別番号】000003078
【氏名又は名称】株式会社東芝
(71)【出願人】
【識別番号】598076591
【氏名又は名称】東芝インフラシステムズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003708
【氏名又は名称】弁理士法人鈴榮特許綜合事務所
(72)【発明者】
【氏名】和田 卓久
(72)【発明者】
【氏名】山中 理
(72)【発明者】
【氏名】鳴海 啓太
【テーマコード(参考)】
2D063
【Fターム(参考)】
2D063AA09
2D063BA14
2D063EA03
(57)【要約】

【課題】 精度の高い下水管渠内水位予測を行う水位予測装置を提供する。
【解決手段】 実施形態による水位予測装置は、水位の実測値、気象情報および雨量の時系列データと、下水管渠の構造情報のデータと、地形に関する情報のデータとを含む入力データを用いて、水位予測モデルおよび水位特徴量モデルを生成し、水位の予測値の時系列データと入力データの水位特徴量とを算出する手段12と、入力データをクラスタリングする複数の水位状態クラスタを生成し入力データの水位状態クラスタを示す値を出力する手段14と、水位の予測値の予測幅を算出するモデルを生成し、予測幅を時系列データとして出力する手段15と、上空の水分量の増加量の予測値を用いて降水リスクを算出する手段11と、水位の最大値および最小値を算出して水位の予測値と合わせて出力する手段13と、を有する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
下水管渠に設置されたセンサで測定された水位の実測値、気象情報および雨量の時系列データと、前記下水管渠の構造情報のデータと、地形に関する情報のデータとを含む入力データを用いて、水位予測モデルおよび水位特徴量モデルを生成し、前記水位予測モデルにより水位の予測値の時系列データを算出し、前記水位特徴量モデルにより前記入力データの水位特徴量を少なくとも一つ算出する水位学習予測部と、
前記入力データと前記水位特徴量とを用いて前記入力データをクラスタリングする複数の水位状態クラスタを生成し、前記入力データの前記水位状態クラスタを示す値を出力する水位状態クラスタ算出部と、
前記水位状態クラスタと前記入力データとを用いて前記水位の予測値の予測幅を算出する予測幅モデルを生成し、前記予測幅を時系列データとして出力する予測幅学習予測部と、
気象レーダ情報に基づく上空の水分量の増加量の予測値を用いて降水リスクを算出する降水リスク算出部と、
前記水位の予測値の時系列データ、前記水位状態クラスタ、前記予測幅および前記降水リスクを用いて、前記水位の最大値および最小値を算出して前記水位の予測値と合わせて出力する予測結果合成部と、を有する水位予測装置。
【請求項2】
前記予測幅学習予測部は、前記入力データを用いた機械学習により複数の前記水位状態クラスタの各々に対応する複数の前記予測幅モデルを生成し、前記水位状態クラスタ毎に前記予測幅モデルを切り替えて前記予測幅を算出する、請求項1記載の水位予測装置。
【請求項3】
前記予測幅は、前記水位学習予測部において前記水位予測モデルを作成する際に算出される最小二乗誤差、もしくは、近傍法で抽出した近傍データの分散値である、請求項1記載の水位予測装置。
【請求項4】
前記降水リスク算出部は、三次元気象レーダの観測データから上空水分量を算出し、前記上空水分量に基づいて前記降水リスクを算出する、請求項1記載の水位予測装置。
【請求項5】
前記予測結果合成部は、前記予測幅が前記最小二乗誤差であるときに、前記水位の予測値に前記最小二乗誤差を加算して前記水位の最大値を算出し、前記水位の予測値から前記最小二乗誤差を減算して前記水位の最小値を算出し、前記予測幅が前記分散値であるときに、前記分散値を用いて各時刻の前記水位の予測値を平均値とした確率分布を生成し、所望の確率となる値を前記水位の最大値および前記水位の最小値とする、請求項3記載の水位予測装置。
【請求項6】
前記予測結果合成部は、前記水位状態クラスタに応じて、前記水位の最大値の算出方法と前記水位の最小値の算出方法とを変更する、請求項1記載の水位予測装置。
【請求項7】
前記予測結果合成部に代えて、前記水位の予測値の時系列データ、前記水位状態クラスタ、前記予測幅および前記降水リスクを用いて、前記水位の最大値および最小値を算出して前記水位の予測値と合わせて出力するとともに、同時刻の前記水位の予測値と前記水位の実績値とを比較した結果に基づく補正量により前記水位の予測値を補正する予測結果合成更新部を備える、請求項1記載の水位予測装置。
【請求項8】
前記予測結果合成更新部は、所定期間における、前記水位の予測値の平均値と前記実績値の平均値との差と積分値が等しくなる関数を用いて前記補正量を算出し、前記補正量を用いて前記水位の予測値を補正する、請求項7記載の水位予測装置。
【請求項9】
前記予測結果合成更新部は、出力する時系列データの全ての時刻において、前記実績値が前記水位の最小値以上であって前記水位の最大値以下となるように、前記水位の最小値と前記水位の最大値とに係数を乗じて補正する、請求項7記載の水位予測装置。
【請求項10】
前記予測結果合成更新部は、前記補正量が閾値を超えたときに前記水位予測モデルの更新指示を前記水位学習予測部へ出力する、請求項7記載の水位予測装置。
【請求項11】
前記予測結果合成更新部は、前記係数が閾値を超えたときに前記予測幅モデルの更新指示を前記予測幅学習予測部へ出力する、請求項9記載の水位予測装置。
【請求項12】
下水管渠に設置されたセンサで測定された水位の実測値、気象情報および雨量の時系列データと、前記下水管渠の構造情報のデータと、地形に関する情報のデータとを含む入力データを用いて、水位予測モデルおよび水位特徴量モデルを生成し、前記水位予測モデルにより水位の予測値の時系列データを算出し、前記水位特徴量モデルにより前記入力データの水位特徴量を少なくとも一つ算出し、
前記入力データと前記水位特徴量とを用いて前記入力データをクラスタリングする複数の水位状態クラスタを生成し、前記入力データの前記水位状態クラスタを示す値を出力し、
前記水位状態クラスタと前記入力データとを用いて前記水位の予測値の予測幅を算出する予測幅モデルを生成し、前記予測幅を時系列データとして出力し、
気象レーダ情報に基づく上空の水分量の増加量の予測値を用いて降水リスクを算出し、
前記水位の予測値の時系列データ、前記水位状態クラスタ、前記予測幅および前記降水リスクを用いて、前記水位の最大値および最小値を算出して前記水位の予測値と合わせて出力する、水位予測方法。
【請求項13】
コンピュータに、請求項12に記載の方法を実行させるコンピュータプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、水位予測装置、水位予測方法およびコンピュータプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、局地的かつ短時間に降る局地的大雨が増加し、都市の内部で水が溢れる内水氾濫が頻発している。実際、洪水被害(外水氾濫、内水氾濫)を被害額でみると、内水氾濫の被害額は全国の被害総額の約半分を占め、東京都では都の被害総額の90%を超え、堤防の整備が比較的進んだ都市部では、内水氾濫が新たな課題となっている。この課題に対し、気象データに基づいた水位のリアルタイム予測の研究が進められている。
【0003】
例えば、予め記憶された予測地域内の標高等の地表データや、現時刻から過去数時間に実際に降った雨量と、今後数時間で降ると予測される雨量データ等に基づいて、地域内の氾濫の可能性や浸水深を予測する浸水予測システムが知られている。
【0004】
また、機械学習(重回帰分析や、カルマンフィルター、ニューラルネットワーク、ランダムフォレスト、サポートベクターマシン等)を用いて、降雨強度から、水位上昇速度を予測し、内水氾濫が発生するまでの予測時間を算出する技術が提案されている。また、観測された雨量と、予測された雨量から事前に計算された複数の浸水深分布図中からいずれかを、将来の浸水深分布図を選択することも提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2020-201704号公報
【特許文献2】特許第6867638号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
浸水に至るまでの現象は複雑であることや、気候変動により降水の様子が変化しつづけていることなどから、水位をさらに高精度で予測し、内水氾濫による被害を低減することが望まれている。また、例えば水位予測の信頼性が低いと、ユーザは予測結果を信用できず、適切な防災行動を選択するための障害となる。そのため、ユーザが水位予測結果を納得できる、もしくは自分で判断するための付帯情報を提供することが必要となる。
【0007】
本発明の実施形態は上記事情を鑑みて成されたものであって、精度の高い下水管渠内水位予測を行い、ユーザの適切な防災行動を可能とする水位予測装置、水位予測方法およびコンピュータプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
実施形態による水位予測装置は、下水管渠に設置されたセンサで測定された水位の実測値、気象情報および雨量の時系列データと、前記下水管渠の構造情報のデータと、地形に関する情報のデータとを含む入力データを用いて、水位予測モデルおよび水位特徴量モデルを生成し、前記水位予測モデルにより水位の予測値の時系列データを算出し、前記水位特徴量モデルにより前記入力データの水位特徴量を少なくとも一つ算出する水位学習予測部と、前記入力データと前記水位特徴量とを用いて前記入力データをクラスタリングする複数の水位状態クラスタを生成し、前記入力データの前記水位状態クラスタを示す値を出力する水位状態クラスタ算出部と、前記水位状態クラスタと前記入力データとを用いて前記水位の予測値の予測幅を算出する予測幅モデルを生成し、前記予測幅を時系列データとして出力する予測幅学習予測部と、VIL(Vertically Integrated Liquid)等の気象レーダ情報に基づく上空の水分量の増加量の予測値を用いて降水リスクを算出する降水リスク算出部と、前記水位の予測値の時系列データ、前記水位状態クラスタ、前記予測幅および前記降水リスクを用いて、前記水位の最大値および最小値を算出して前記水位の予測値と合わせて出力する予測結果合成部と、を有する。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1図1は、第1実施形態の水位予測装置の一構成例を概略的に示すブロック図である。
図2図2は、水位予測モデルによる水位の予測値の一例を概略的に示す図である。
図3図3は、機械学習により生成される水位予測モデルの一例について説明するための図である。
図4図4は、複数の水位特徴量をクラスタリングした水位状態クラスタの一例を概略的に示す図である。
図5図5は、図1に示す予測幅学習予測部で用いられる予測幅モデルの一例について説明するための図である。
図6図6は、図1に示す予測幅学習予測部で用いられる予測幅モデルの他の例について説明するための図である。
図7図7は、三次元気象レーダによる観測データを用いた降水リスク算出の一例について説明するための図である。
図8図8は、三次元気象レーダによる観測データを用いた降水リスク算出の一例について説明するための図である。
図9図9は、図1に示す予測結果合成部が生成するグラフの一例について説明するための図である。
図10図10は、図1に示す予測結果合成部が降水リスクを考慮して予測結果を算出する動作の一例について説明するための図である。
図11図11は、第2実施形態の水位予測装置の一構成例を概略的に示すブロック図である。
図12図12は、第2実施形態の水位予測装置の予測結果合成更新部の動作の一例について説明するための図である。
図13図13は、第2実施形態の水位予測装置の予測結果合成更新部の動作の他の例について説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、実施形態の水位予測装置、水位予測方法およびコンピュータプログラムについて、図面を参照して説明する。
図1は、第1実施形態の水位予測装置の一構成例を概略的に示すブロック図である。
第1実施形態の水位予測装置10は、気象レーダデータベースDB1、雨量データベースDB2、水位データベースDB3、下水管渠構造情報データベースDB4および地形情報データベースDB5から入力されたデータを用いて算出した水位の予測結果を表示部20へ出力する。
【0011】
気象レーダデータベースDB1には、例えば、気象レーダにより観測された雨、雪、霰、雹、霙に関する気象情報の時系列データ(例えば、雨、雪、霰、雹、霙の位置情報、雨、雪、霰、雹、霙の動き(風向き)、雨、雪、霰、雹、霙の強さ等を示す時系列データ)が蓄積されている。
雨量データベースDB2には、例えば気象レーダの観測データと雨量計により計測されたデータとを組み合わせて解析された、所定時間(1時間、30分など)の単位面積(例えば1km四方)あたりの降水量分布の時系列データが蓄積されている。
【0012】
水位データベースDB3は、例えば下水管渠に設置された水位センサにより計測された水位の計測値データが計測時刻および計測位置と関連付けられて蓄積されている。
下水管渠構造情報データベースDB4には、下水管渠構造の情報、例えば管渠の下水道管の種類、布設経路、勾配、長さ、深さ、築年数や、マンホールの位置などが蓄積されている。
地形情報データベースDB5には、例えば地表面の位置(起伏)を表す緯度、経度、標高等の情報や、面積、勾配等の情報が蓄積されている。
【0013】
水位予測装置10は、例えば、少なくとも一つのプロセッサと、プロセッサにより実行されるプログラムが記録されたメモリと、を備え、ソフトウエアにより又はソフトウエアとハードウエアとの組み合わせにより以下に説明する種々の機能を実現することができる。
【0014】
第1実施形態の水位予測装置10は、降水リスク算出部11と、水位学習予測部12と、予測結果合成部13と、水位状態クラスタ算出部14と、予測幅学習予測部15と、を備えている。
【0015】
水位学習予測部12は、気象レーダデータベースDB1、雨量データベースDB2、水位データベースDB3、下水管渠構造情報データベースDB4および地形情報データベースDB5などから供給される、気象情報、雨量情報、下水管渠内の水位データの時系列データ(タイムスタンプ付きの時刻同期されたデータ)と、下水管渠構造の情報および地形情報のデータとを含む入力データを用いて、水位の予測値を出力する水位予測モデルを生成する。
【0016】
図2は、水位予測モデルによる水位の予測値の一例を概略的に示す図である。
水位予測モデルは、例えば予測を行う時点(時系列データの最新データの時刻)から所定時間後までの水位の予測値を時系列データとして出力するモデルである。水位予測モデルは、物理モデルを用いても良いし、ニューラルネットワークなどによる機械学習モデルを用いても良い。
【0017】
図3は、機械学習により生成される水位予測モデルの一例について説明するための図である。
ここではニューラルネットワークにより水位予測モデルを生成する例を概略的に示している。水位予測モデルは、例えば、気象レーダ情報、雨量情報、下水管渠内の水位データの時系列データ(タイムスタンプ付きの時刻同期されたデータ)、下水管渠構造の情報および地形情報を学習データとして入力とし、測定された水位の実測値を出力するように中間層の特徴量を学習することにより生成される。
【0018】
また、水位学習予測部12は、水位特徴量モデルを用いて入力データを低次元化した水位特徴量を少なくとも一つ算出し、水位状態クラスタ算出部に出力する。水位特徴量は、入力データの特徴を表現したもので、例えば後述する水位状態クラスタ算出部14により分類される複数の水位状態クラスタ(降水がなく水位が安定している状態、降水があり水位が急激に上昇している状態、一定の降水があり水位が安定している状態、降水が終了し水位が下降している状態等)の少なくともいずれかに対応する特徴量である。下水管渠構造等を考慮すると、水位の状態により予測モデルおよびその予測精度が異なると考えらえるため、後段の予測幅算出のモデルの切り替えに有効であると考えられる。
【0019】
水位特徴量モデルは、例えば主成分分析等の多変量解析により少なくとも一つの水位特徴量を算出するモデルであってもよく、例えばニューラルネットワークの一又は複数の中間層(例えば図3に示す)を用いて水位特徴量を算出するモデルであってもよい。
【0020】
水位学習予測部12は、ニューラルネットワークの学習時には、予測値の算出時にモデルに入力されるデータと同様のデータ(学習データ)と、正解となる実績値データとから、水位予測モデルの学習を行う。水位学習予測部12は、水位特徴量モデルを機械学習により生成する場合にも同様に、水位特徴量の算出時に用いるものと同じデータと、正解となる水位特徴量とから、水位特徴モデルの学習を行う。
【0021】
水位学習予測部12は、算出した水位の予測値を予測結果合成部13と予測幅学習予測部15とへ出力するとともに、算出した水位特徴量を水位状態クラスタ算出部14へ出力する。
【0022】
水位状態クラスタ算出部14は、例えば水位学習予測部12が機械学習を行う際に出力した複数の水位特徴量を取得する。水位状態クラスタ算出部14は、取得した複数の水位特徴量によりクラスタリングして複数のクラスタを生成し、水位状態クラスタとする。なお、水位学習予測部12が多変量解析により水位特徴量を算出する場合には、予め多変量解析により算出された水位特徴量を複数用いてクラスタリングした複数の水位状態クラスタを生成しておいてもよい。
【0023】
図4は、複数の水位特徴量によりクラスタリングした水位状態クラスタの一例を概略的に示す図である。図4には、複数の学習データ(入力データの少なくとも一部)を、例えば第1水位特徴量と第2水位特徴量とにより分類された水位状態クラスタA、水位状態クラスタBおよび水位状態クラスタCに分割した例を示している。
【0024】
水位状態クラスタ算出部14は、水位学習予測部12が水位の予測値を算出する際に出力した水位特徴量を取得し、取得した水位特徴量を用いた水位状態クラスタを生成して、対応する入力データがどの水位状態クラスタに含まれるか判定する。それぞれのクラスタは、水位の状態を表現したものになることを想定しており、例えば、降水がなく水位が安定している状態、降水があり水位が急激に上昇している状態、一定の降水があり水位が安定している状態、降水が終了し水位が下降している状態等に対応している。水位状態クラスタ算出部14は、入力データが含まれる水位状態クラスタを示す値を予測幅学習予測部15および予測結果合成部13へ出力する。
【0025】
予測幅学習予測部15は、水位学習予測部12の入力データと、水位の予測値と、水位状態クラスタとを用いて、水位学習予測部12が出力した予測結果のばらつき若しくは誤差を予測幅として算出する。
【0026】
予測幅学習予測部15は、予め機械学習により作成した予測幅モデルを用いて予測幅を算出してもよい。なお、予測幅学習予測部15は一つの予測幅モデルを有していてもよく、複数の予測幅モデルを有していてもよい。例えば、予測幅学習予測部15は、複数の水位状態クラスタの各々に対応する予測幅モデルを機械学習により予め生成してもよい。予測幅学習予測部15は、水位状態クラスタ算出部14から入力された水位状態クラスタを示す値に対応する予測幅モデルを用いて、予測幅を算出することができる。また、予測幅学習予測部15は、水位状態クラスタを示す値を入力データとして用いて、水位状態クラスタを考慮した予測幅を出力する予測幅モデルを生成してもよい。
【0027】
図5は、図1に示す予測幅学習予測部で用いられる予測幅モデルの一例について説明するための図である。
予測幅モデルは、水位学習予測部12における水位予測モデルの機械学習時に算出された最小二乗誤差の値と、水位学習予測部12の入力データと、水位の予測値と、水位状態クラスタとを用いた機械学習により生成されてもよい。この場合、予測幅モデルの出力値は最小二乗誤差の値となる。
【0028】
図6は、図1に示す予測幅学習予測部で用いられる予測幅モデルの他の例について説明するための図である。
予測幅モデルは、近傍法等を用いて抽出された似た状況の学習データ(例えば複数の入力データ値が項目毎に設定された所定の範囲内である状況)において、どの程度水位がばらついているか(例えば分散値等)を算出し、算出した値と、水位学習予測部12の入力データと、水位の予測値と、水位状態クラスタとを用いた機械学習により生成されてもよい。また、予測幅学習予測部15は、水位の予測値と実測値との誤差(符号付き)と、水位学習予測部12の入力データと、水位の予測値と、水位状態クラスタとを用いた機械学習により、符号付きの予測幅を出力する予測幅モデルを生成してもよい。
【0029】
降水リスク算出部11は、例えば気象レーダデータベースDB1から気象レーダの観測データを取得する。気象レーダの観測データは、二次元気象レーダの観測データであってもよく、三次元気象レーダの観測データであってもよい。三次元気象レーダによる観測データを利用すると、降水リスク算出部11は、雨雲が無かったにもかかわらず、急激に雨雲が成長し、突然、雨が降り始めることを予測するのが可能になる。
【0030】
図7および図8は、三次元気象レーダによる観測データを用いた降水リスク算出の一例について説明するための図である。
降水リスク算出部11は、三次元気象レーダによる観測データから上空の水分量を算出する。降水リスク算出部11は、例えば図7に示すように、単位面積の底面を有する所定の高度hの円柱状領域内の水分量を算出する。降水リスク算出部11は、算出した上空の水分量を用いて、水分量の増加量の予測値を出力する水分量予測モデルを生成する。水分量予測モデルは物理モデルであってもよく、機械学習により生成されたモデルであってもよい。
【0031】
降水リスク算出部11は、上空の水分量および水分量予測モデルにより算出された予測値を、予測時間の間に降水が生じるかどうかのリスク量に換算する。降水リスク算出部11は、水分量の予測値を降雨強度(mm/h)に変換した値をリスク量としても良い。ただし、降水リスク算出部11は、例えば降水予報で降水がすでに予測されている場合、水分量の予測値に基づくリ降雨強度から降水予報による降水量を差し引いた値、若しくは、0をリスク量とする。降水リスク算出部11では、降水予報で予測されていない突発的な降水に対するリスク量を算出する。降水リスク算出部11は、算出したリスク量を予測結果合成部13へ出力する。
【0032】
予測結果合成部13は、水位学習予測部12による水位の予測値の時系列データと、水位状態クラスタ算出部14による水位状態クラスタに対応する値と、予測幅学習予測部15による予測幅と、降水リスク算出部11によるリスク量とを用いて、グラフを生成する。予測結果合成部13は、生成した予測結果のグラフを表示部20へ出力する。
【0033】
図9は、図1に示す予測結果合成部が生成するグラフの一例について説明するための図である。
予測結果合成部13は、例えば、予測幅を用いて将来の水位の最大値と最小値とを算出し、水位の予測値のグラフと、水位の予測最大値グラフと、水位の予測最小値のグラフと、示す一つのグラフを生成する。
【0034】
例えば水位特徴量に基づく予測幅学習予測部により出力されたものが、最小二乗誤差であれば、予測結果合成部13は、水位の予測値に予測幅を加算して最大値を算出し、水位の予測値から予測幅を減算して最小値を算出する。
【0035】
また、例えば予測幅が分散値である場合には、予測結果合成部13は、各時刻の予測値を平均値として確率分布を生成することが可能となり、所望の確率となる値を最大値と最小値として算出することができる。
【0036】
なお、予測結果合成部13は、水位状態クラスタに応じて予測結果の合成方法や、水位の最大値および最小値を算出する方法を変更しても良い。例えば、降水量が少ない水位状態クラスタに分類されたデータを用いて予測結果を算出する際には、予測結果合成部13は、生成した確率分布から所望の確率である最大値と最小値とを算出する際に、最大値と最小値とする確率の値を水位状態クラスタにより変更することができる。
また、予測結果合成部13は、さらに降水リスク(リスク量)を考慮して予測結果のグラフを生成してもよい。
【0037】
図10は、図1に示す予測結果合成部が降水リスクを考慮して予測結果を算出する動作の一例について説明するための図である。
ここでは、例えば水位の予測値が一定値であるときに、水位の最大値と、水位の最小値と、リスク量の時間関数との一例が示されている。リスク量の関数は、例えば、線形であってもよく、非線形であってもよく、機械学習により生成された関数でもあっても構わない。予測結果合成部13は、リスク量の関数により算出された値を最大値に加算する。
【0038】
予測結果合成部13は少なくとも一つのグラフを生成すればよい。予測結果合成部13は、算出した全ての値(最大値、予測値、最小値など)を合成した一つのグラフを生成する必要はなく、算出した複数の値の各々のグラフを生成してもよく、算出した複数の値の中のいくつかを組み合わせたグラフを生成しても構わない。
【0039】
上記のように、本実施形態の水位予測装置10では、降水状況に応じて下水管渠の水位の予測値を算出するだけでなく、予測値の誤差範囲も出力することができる。降水状況とは、水位予測の入力データをもとに、次元を落とした水位特徴量を算出することにより定義できる。下水管渠の水位は、水位の立ち上がり時や、立ち上がり時、もしくは下水処理場でのポンプ稼働状況など状況により、変化の様子が大きく異なるため、その水位予測の誤差傾向も大きく異なる。したがって、降水状況を自動的に抽出し、それに応じた予測値および予測幅(誤差範囲)を出力することにより、その予測精度は向上するだけでなく、ユーザが自ら判断する材料を提供し、ユーザの適切な防災行動を促すことが可能になる。
【0040】
すなわち、上記本実施形態の水位予測装置10によれば、水位の予測精度を向上させるだけでなく、降水状況に応じた予測誤差範囲を出力することにより、ユーザに水位予測結果がどの程度ぶれる可能性があるのかを示し、ユーザの適切な防災行動を促すことができる。
【0041】
次に、本実施形態の水位予測装置の動作の一例について説明する。本実施形態の水位予測装置10では、先ず、水位予測モデルと、水位特徴量モデルと、複数の水位状態クラスタと、予測幅モデルと、を生成する。
本実施形態の水位予測装置10は、タイムスタンプ付の時刻同期された時系列データ(気象レーダ、雨量、下水管渠内の水位データなど)とともに、下水管渠構造、地形情報を合わせた入力データを周期的に取得する。なお、水位予測装置10は、下水管渠構造のデータや地形情報については、更新されたときのみ取得してもよい。
【0042】
水位学習予測部12は、入力データを用いて、機械学習により水位予測モデルを生成する。また、水位学習予測部12は、入力データを低次元化した水位特徴量を算出する水位特徴モデルを生成する。水位学習予測部12は、例えば水位予測モデルの学習時に得られる中間層(特徴量)の値を水位特徴量として出力してもよい。
【0043】
水位状態クラスタ算出部14は、水位学習予測部12から出力された複数の水位特徴量を用いてクラスタリングを行い、複数の水位状態クラスタを生成する。
予測幅学習予測部15は、入力データと、水位予測モデルから出力された水位の予測値と、水位の実績値と、対応する水位状態クラスタとを用いて、機械学習により少なくとも一つの予測幅モデルを生成する。予測幅学習予測部15は、複数の水位状態クラスタの各々に対応する複数の予測幅モデルを生成してもよい。
【0044】
続いて、水位予測装置10は、生成した水位予測モデル、水位特徴量モデル、水位状態クラスタおよび予測幅モデルを用いて、水位予測を行う。
水位学習予測部12は、入力データを水位予測モデルに入力して、水位の予測値を算出する。また、水位学習予測部12は、水位特徴量モデルを用いて、入力データに対応した水位特徴量を算出する。
【0045】
水位状態クラスタ算出部14は、水位学習予測部12で算出された水位特徴量がどの水位状態クラスタに含まれるかを判定し、判定された水位状態クラスタを示す値を出力する。
予測幅学習予測部15は、入力データと、水位学習予測部12で算出された水位の予測値と、水位状態クラスタを示す値とを用いて、予測幅モデルにより予測幅を算出する。
【0046】
降水リスク算出部11は、例えば三次元気象レーダの観測データを用いて、対象地域の上空の水分量の予測値を算出し、水分量の予測値に基づいて降水予測により予測できていない突発的な降水リスク(リスク量)を算出する。
【0047】
予測結果合成部13は、水位の予測値、水位状態クラスタ、予測幅(誤差)、降水リスク(リスク量)を用いて、水位の予測値、最大値および最小値を時系列で示すグラフを生成する。
上記本実施形態の水位予測装置10によれば、入力データを用いて生成されたモデルにより将来の降水状況を推定し、この状況に応じた水位の予測値を出力することができ、予測精度を向上させることができる。また、本実施形態の水位予測装置10によれば、予測値の予測幅に基づく水位の最大値と最小値とをユーザに提示することにより、ユーザにその予測結果がどの程度ぶれる可能性があるのかを示し、ユーザの適切な防災行動を促すことができる。
【0048】
すなわち本実施形態によれば、精度の高い下水管渠内水位予測を行い、ユーザの適切な防災行動を可能とする水位予測装置、水位予測方法およびコンピュータプログラムを提供することができる。
【0049】
次に、第2実施形態の水位予測装置、水位予測方法およびコンピュータプログラムについて図面を参照して詳細に説明する。
なお、以下の説明において上述の第1実施形態と同様の構成については同一の符号を付して説明を省略する。
【0050】
図11は、第2実施形態の水位予測装置の一構成例を概略的に示すブロック図である。
本実施形態の水位予測装置10は、予測結果合成部13に代えて予測結果合成更新部16を備え、同時刻(若しくは同期間)における水位の予測値と実績値とを比較して予測値を補正可能に構成されている点において上述の第1実施形態の水位予測装置10と相違している。
【0051】
予測結果合成更新部16は、入力データから水位の実績値を取得し、予測値と実績値とを比較して予測値を補正する。予測結果合成更新部16は、例えば、所定期間における予測値の平均値と、実績値の平均値との差が第1閾値を超えた場合に、その差が小さくなるように予測値を補正してもよい。
【0052】
図12は、第2実施形態の水位予測装置の予測結果合成更新部の動作の一例について説明するための図である。
予測結果合成更新部16は、例えば、所定期間における予測値の平均値と、同期間における実績値の平均値との差を算出する。算出した差が第1閾値よりも大きいときに、予測結果合成更新部16は、予測値の平均値と実績値の平均値との差と等しい積分値(面積)となる一次関数の傾きを決定し、この一次関数により算出される値を予測結果に加算して補正を行う。
【0053】
なお、予測結果合成更新部16は、入力データ毎に補正量を更新する必要はない。例えば、予測結果合成更新部16は、水位状態クラスタごとに補正値を算出し、算出した補正値を記憶し、複数時刻における予測値の補正に同じ補正値を使用してもよい。複数の予測値に共通の補正値を用いることで、安定した予測結果をユーザに提供することができる。また、予測結果合成更新部16は、入力データごとに算出された補正値を複数用いて、複数の補正値に重みづけをした値により予測値を補正してもよい。
また予測結果合成更新部16は、予測誤差と実績値とを比較して、予測値の補正を行ってもよい。
【0054】
図13は、第2実施形態の水位予測装置の予測結果合成更新部の動作の他の例について説明するための図である。
例えば、予測結果合成更新部16は、全ての実績値が最小値以上であって最大値以下となるように、補正前最大値と補正前最小値とに係数を乗じてもよい。なお、予測値毎に対応する予測誤差を補正すると予測結果が不安定となる可能性がある。そのため、予測結果合成更新部16は、補正用の係数を水位状態クラスタごとに記憶し、複数の予測誤差に同じ補正用の係数を用いてもよい。この場合、予測結果合成更新部16は、所定の時間ごとに補正用係数を算出して値を更新してもよい。また、予測結果合成更新部16は、予測誤差ごとに算出された係数を複数用いて、複数の係数に重みづけをした値により予測誤差を補正してもよい。予測結果合成更新部16は、強化学習等を用いた補正手法および更新手法を用いても良い。
【0055】
また、予測結果合成更新部16は、学習を継続する中で、補正量や補正用の係数の少なくともいずれかがそれぞれの閾値を超えた場合には、予測モデルの出力値と実績値とが大きくはく離したと判断し、水位予測モデル、水位特徴モデル、予測幅モデルの更新指示(再学習指示)を出力する。このことにより、気候変動に対応した予測が可能となり、予測精度の向上が期待できる。
【0056】
また、本実施形態の水位予測装置10では、気候変動に対応するため、水位の予測値と実測値とを比較し、予測値を補正する等の学習を行う。例えば、水位予測装置10は、予測結果に加えるバイアス量(補正値や補正用の係数)を学習してもよい。
【0057】
次に、本実施形態の水位予測装置10の動作の一例について説明する。ここでは、上述の第1実施形態と相違している動作について説明し、共通する動作の説明は省略する。
予測結果合成更新部16は、例えば、所定時間における水位の予測値の平均値と実績値の平均値との差を算出し、算出した差と等しい積分値(面積)となる一次関数の傾きを決定し、この一次関数により算出される値を補正値とする。予測結果合成更新部16は、補正値を記憶するとともに、次に表示する予測結果において補正値により補正された予測値を用いる。
【0058】
また、予測結果合成更新部16は、全ての実績値が最小値以上であって最大値以下となるように、補正前最大値と補正前最小値とに補正用の係数を乗じて補正する。予測結果合成更新部16は、補正用の係数を記憶するとともに、次に表示する予測結果において補正用の係数により補正された予測誤差を用いる。
【0059】
予測結果合成更新部16は、所定の周期で補正値および補正用係数を更新する。
予測結果合成更新部16は、補正値が第1閾値を超えたか判定し、超えた場合には、予測モデルの更新(再学習)を行うように、水位学習予測部12に更新指示(再学習指示)を出力する。また、予測結果合成更新部16は、補正用の係数が第2閾値を超えたか判定し、超えた場合には、予測幅モデルの更新(再学習)を行うように予測幅学習予測部15に更新指示(再学習指示)を出力する。なお、上記第1閾値および第2閾値は、予め設定された値であってもよく、動的に決定される値であってもよい。
【0060】
水位学習予測部12は、更新指示(再学習指示)を受けると水位予測モデルおよび水位特徴モデルの更新(再学習)を行う。予測幅学習予測部15は、更新指示(再学習指示)を受けると予測幅モデルの更新(再学習)を行う。
【0061】
上記第2実施形態の水位予測装置10によれば、水位の予測結果を補正することにより、気候変動に対応することができ、予測精度を向上できる。また、本実施形態の水位予測装置10は、補正量の変動から、適切なタイミングで予測モデルの更新(再学習)を行うことにより、安定した予測精度の向上が期待できる。
すなわち本実施形態によれば、精度の高い下水管渠内水位予測を行い、ユーザの適切な防災行動を可能とする水位予測装置、水位予測方法およびコンピュータプログラムを提供することができる。
【0062】
本実施形態に係るプログラムは、電子機器に記憶された状態で譲渡されてよいし、電子機器に記憶されていない状態で譲渡されてもよい。後者の場合は、プログラムは、ネットワークを介して譲渡されてよいし、記憶媒体に記憶された状態で譲渡されてもよい。記憶媒体は、非一時的な有形の媒体である。記憶媒体は、コンピュータ可読媒体である。記憶媒体は、CD-ROM、メモリカード等のプログラムを記憶可能かつコンピュータで読取可能な媒体であればよく、その形態は問わない。
【0063】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0064】
10…水位予測装置、11…降水リスク算出部、12…水位学習予測部、13…予測結果合成部、14…水位状態クラスタ算出部、15…予測幅学習予測部、16…予測結果合成更新部、20…表示部、DB1…気象レーダデータベース、DB2…雨量データベース、DB3…水位データベース、DB4…下水管渠構造情報データベース、DB5…地形情報データベース
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13