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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024080413
(43)【公開日】2024-06-13
(54)【発明の名称】気体処理装置
(51)【国際特許分類】
   F23L 7/00 20060101AFI20240606BHJP
   F23G 5/44 20060101ALI20240606BHJP
   F02M 27/04 20060101ALI20240606BHJP
   F23C 99/00 20060101ALN20240606BHJP
   B01J 19/08 20060101ALN20240606BHJP
【FI】
F23L7/00 Z
F23G5/44 F
F02M27/04 G
F23C99/00 303
B01J19/08 D
【審査請求】有
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022193584
(22)【出願日】2022-12-02
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2023-07-18
(71)【出願人】
【識別番号】500128446
【氏名又は名称】横山 修一
(74)【代理人】
【識別番号】100180080
【弁理士】
【氏名又は名称】坂本 幸男
(72)【発明者】
【氏名】横山 修一
【テーマコード(参考)】
3K023
3K065
4G075
【Fターム(参考)】
3K023JA03
3K023JD04
3K065AB02
3K065BA05
3K065GA12
3K065TC04
3K065TP05
4G075AA03
4G075BB10
4G075CA42
4G075DA02
4G075EB21
4G075EC30
4G075FB01
4G075FB02
(57)【要約】
【課題】従来よりも改善された磁気処理空間を形成することができる磁気処理装置を提供すること。
【解決手段】磁気処理装置10は、処理流体である空気を流す管路部11と、管路部11内の処理空間11Aに磁場を与えるため環状に配列されたハルバッハ配列磁石12mを有する磁気発生部12とを備える。磁気発生部12は、管路部11の長手方向に多段に接続される複数の磁気ユニット121からなる。磁気ユニット121には、個々の磁石12mを嵌装させるためのセル124が形成される。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
流体が流れる処理空間を有する管路部と、前記処理空間に磁場を与える磁気発生部とを備えた磁気処理装置であって、
前記磁気発生部が、環状にハルバッハ配列された複数の磁石を備えてなる、磁気処理装置。
【請求項2】
前記磁気発生部が、前記管路部の長手方向において多段に接続される複数の磁気ユニットを備えてなる、請求項1に記載の磁気処理装置。
【請求項3】
前記磁気ユニットが、個々の前記磁石を嵌装させるためのセルを有している、請求項2に記載の磁気処理装置。
【請求項4】
互いに隣接する2つの磁気ユニットが、同一の寸法及び同一の磁石配列を有し、かつ前記管路部の長手方向において各半径方向中心を一致させて配置されており、更に当該2つの各磁気ユニットが、前記半径方向中心周りにおいて位相が異なって配置されている、請求項2又は3に記載の磁気処理装置。
【請求項5】
前記処理空間を長手方向に貫き、かつ、当該処理空間の半径方向中心を含む位置に、前記流体の流れを妨げる芯体が配置されている、請求項1~3の何れか1項に記載の磁気処理装置。
【請求項6】
前記磁気発生部がデュアル型であること、すなわち、前記管路部の外周部側に配置される外側磁気発生部と、前記管路部の半径方向中心側に配置される内側磁気発生部とを備えている、請求項1に記載の磁気処理装置。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、流体を磁気処理する磁気処理装置に関し、特に、廃棄物焼却炉の給気設備に用いられ、燃焼のための空気を磁気処理する気体磁気処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
液体、ガス等を強磁場にさらした磁気処理流体の工業利用については、これまで、化学、工学及び生物学等、広範な分野で研究がなされ、その一部が実用化されている。例えば磁気処理した水は、配水管内のスケール(水垢)や腐食を防止する効果があるといわれている。また、磁気処理された燃料油は炭化水素群が磁化されており、煤塵の低減、燃焼効率の向上などの効果が確認されている。磁気処理した石油による排出ガス改善についての研究成果が、例えば非特許文献1に報告されている。
【0003】
また、磁気処理した空気を廃棄物の燃焼に用いた焼却炉が提案されている(例えば特許文献1、2参照)。空気に含まれる酸素は磁性を有しており、強磁場を通過した空気は分子レベルで分極(磁化)される。磁気処理をした空気を燃焼に用いることで、例えば空燃比の制御、ダイオキシン等の有害物質の発生を抑えた燻焼(無炎燃焼)、効率的な低酸素燃焼制御等が可能となる。
【0004】
例えば特許文献1、2に開示される従来の磁気発生手段は、いずれも対向する2つの磁石の間の処理空間に磁場を生じさせる構成である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2008-20093号公報
【特許文献2】特開2008-202845号公報
【非特許文献】
【0006】
【非特許文献1】藤幹夫他、NOx低減に対する水および添加剤注入による影響、電力中央研究所研究報告277025、1978年
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、従来よりも改善された磁気処理空間を形成することができる磁気処理装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上述した課題を解決するため、本発明は、流体が流れる処理空間を有する管路部と、前記処理空間に磁場を与える磁気発生部とを備えた磁気処理装置であって、前記磁気発生部が、環状にハルバッハ配列された複数の磁石を備えてなる、磁気処理装置である。
【0009】
磁気処理装置は、前記磁気発生部が、前記管路部の長手方向において多段に接続される複数の磁気ユニットを備えてなることが好ましい。
【0010】
また、磁気処理装置は、前記磁気ユニットが、個々の前記磁石を嵌装させるためのセルを有していることが好ましい。
【0011】
また、磁気処理装置は、互いに隣接する2つの磁気ユニットが、同一の寸法及び同一の磁石配列を有し、かつ前記管路部の長手方向において各半径方向中心を一致させて配置されており、更に当該2つの各磁気ユニットが、前記半径方向中心周りにおいて位相が異なって配置されていることが好ましい。
【0012】
また、磁気処理装置は、前記処理空間を長手方向に貫き、かつ、当該処理空間の半径方向中心を含む位置に、前記流体の流れを妨げる芯体が配置されていることが好ましい。
【0013】
また、磁気処理装置は、前記磁気発生部がデュアル型であること、すなわち、前記管路部の外周部側に配置される外側磁気発生部と、前記管路部の半径方向中心側に配置される内側磁気発生部とを備えていることが好ましい。
【発明の効果】
【0014】
本発明の磁気処理装置によれば、従来よりも改善された磁気処理空間を形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】第1の実施形態による磁気処理装置を示す斜視図である。
図2】磁気発生部の模式横断面図であって、8個のハルバッハ配列磁石による4極の磁気パターンを例示する図である。
図3】磁気発生部の模式横断面図であって、12個のハルバッハ配列磁石による6極の磁気パターンを例示する図である。
図4】磁気発生部の模式横断面図であって、16個のハルバッハ配列磁石による8極の磁気パターンを例示する図である。
図5】磁気発生部の模式横断面図であって、8個のハルバッハ配列磁石による2極の磁気パターンを例示する図である。
図6】複数の磁気ユニットにより構成される磁気発生部の分解斜視図である。
図7A】磁気ユニットの横断面図である。
図7B図7Bに示した磁気ユニットに隣接する磁気ユニットの横断面図である。
図8】第2の実施形態による磁気処理装置を示すである。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、図面を参照して、本発明の好適な実施形態による、流体の磁気処理装置を説明する。本発明に係る磁気処理装置は、気体又は液体である磁気処理流体を強磁場にさらすことで、分子レベルで磁気分極化するものである。磁気処理する流体は気体又は液体いずれでもよいが、ここでは、一例として、廃棄物焼却炉の給気設備に用いられる気体磁気処理装置を説明する。燃焼に必要な空気を磁気処理することで、例えば難燃性の破棄物であっても、燃焼効率の向上や低酸素燃焼などを行うことができる。
【0017】
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態による磁気処理装置10を示す斜視図である。磁気処理装置10は、磁気処理される燃焼空気(以下、単に「空気」ともいう。)が流れる磁気処理空間(以下、単に「処理空間」ともいう。)11Aを有する管路部11と、処理空間11Aに磁場を与える磁気発生部12とを備えている。なお、図1では、管路部11と磁気発生部12とが個別の部材で形成された例が示されているが、磁気発生部12に管路部が形成された構成、すなわち、磁気発生部12の内部が穿たれて処理空間11Aが形成された形態であってもよい。後述する第2の実施形態以降の説明においても同様である。
【0018】
磁気発生部12は、管路部11の周囲を環状にハルバッハ配列された複数の永久磁石(以下、これらを「ハルバッハ配列磁石」ともいう。)12m、12m、・・・を備えている。
【0019】
ここで、ハルバッハ配列とは、複数の磁石を、その配列方向において所定の角度で順次回転させて配置することで、特定の方向のみ磁場強度を最大化する磁石配列又は磁気回路をいう。
【0020】
図2~6は、磁気発生部12が生じさせる磁気パターンの例を示している。なお、これらの図面中、磁力線が破線で表されている。
【0021】
例えば、図2には、8個の磁石が90°ずつ回転する4極の磁気パターンが示され、図3には、12個の磁石が90°ずつ回転する6極の磁気パターンが例示され、図4には、16個の磁石が90°ずつ回転する8極の磁気パターンが例示されている。また、磁気発生部12の磁気パターンは2極であってもよい。例えば図5には8個の磁石による2極の磁気パターンが例示されている。いずれの磁気パターンによっても、管路部11の外周部側から処理空間11A内に向けて磁場の強度を集中させることができる。特に、磁気パターンが2極の場合には、処理空間11A内全体にわたり一方向の強力な磁場を生じさせることができる。
【0022】
本発明に係るハルバッハ配列は、磁石の配列方向に対し処理空間側に磁場を集中させ、処理空間とは反対側には殆んど磁束漏れがない非対称の磁気パターンを生じさせる。それにより、磁気パターンが最適化された磁気処理空間を形成するこができる。
【0023】
なお、添付の図において、磁石に付された矢印の向きはS極からN極への磁極の方向を示す。また、ハルバッハ配列の「極」の数を、管路部の半径方向と磁極の方向とが一致している永久磁石の個数として定義することができる。
【0024】
図2~4に示されるように、極の数が4以上の場合には、管路部11の内周部付近に磁力線が密の強磁場を得ることができるが、管路部11の半径方向中心に向かって磁力線が次第に疎になる磁場勾配が生じる。すなわち、4極以上の磁石配列では、管路部11中心付近の磁場の弱い場所を流れる空気が十分に磁気処理されないおそれがある。そのため、本実施形態の磁気処理装置10では、例えば図1に示されるように、管路部11(磁気処理空間11A)の中心を含む位置に芯体13を配置することが好ましい。芯体13は、管路部11の長手方向に沿って磁気処理空間11Aを貫いている。芯体13があることにより、空気は、磁場が強い管路部11の内周部付近を流れることとなる。したがって、管路部11(磁気処理空間11A)の中心付近の磁場が弱い磁気パターンであっても、芯体13の存在によって中心付近の空気の流れが妨げられ、他方、空気を管路部11の内周部付近の強磁場にさらすことができる。
【0025】
本実施形態による磁気発生部12は、図6に例示するように、管路部11の長手方向において多段に連続して接続される複数の磁気ユニット121、121、・・・を備えて構成される。個々の磁気ユニット121は、ステンレス等の非磁性金属又は硬質の強化プラスチック等からなるフレーム部材122で形成される。フレーム部材122には、管路部11を挿通させるための孔部123が形成されている。なお、処理空気を流す処理空間11Aがフレーム部材122の孔部123によって形成されてもよい。言い換えると、孔部123自体が上述の管路部を形成するものであってもよい。
【0026】
また、磁気ユニット121のフレーム部材122には、孔部123と並行し、かつ、孔部123を取り巻くように、個々の磁石12mを嵌装させるための空洞であるセル124、124、・・・が穿孔形成されている。セル124は、磁石12mの外形寸法に適合した内形寸法を有している。なお、セル124は、フレーム部材122を貫通する無底の空洞であってもよく、フレーム部材122を貫通しない有底の空洞であってもよい。また、図面では弧形のセル124が例示されているが、実使用される磁石12mの形状に合わせて、例えば方形、箱型などの適宜の形状を選択することができる。
【0027】
永久磁石12mは、好適には例えばネオジム磁石(Nd-Fe-B)、サマコバ磁石(Sm-Co)、フェライト磁石等である。ただし、高保持力で強磁場を生じさせる磁石であればこれらに限定されない。
【0028】
上述したようにハルバッハ配列では、互いに隣接する磁石の磁極の向きが例えば90°異なっている。そのような磁極配列の構造上、特に強い磁力を有する永久磁石を配列する場合には、互いの磁力の相互作用(反発力と吸着力)が甚大となり、そのため磁石列の製造を自動化することは容易ではなかった。この点、本実施形態では、予め形成された個々のセル124、124、・・・に、所与の磁極方向配列順に従って磁石12mを嵌装することで、上述の磁力の相互作用を低減し、容易に磁気ユニット121を製作することができるという効果がある。
【0029】
本実施形態による磁気発生部12は、管路部11の長手方向に沿って複数の磁気ユニット121が、それぞれの半径方向中心を一致させて多段に接続されて製造される。磁気発生部12を構成する全ての磁気ユニット121、121、・・・が、同一の寸法及び同一のハルバッハ磁石配列を有している。このような構成若しくは製造法により、磁気処理空間ラインを、例えば焼却炉の要求仕様に合わせて容易に拡張又は縮小することができる。
【0030】
更に、本実施形態による磁気発生部12は、管路部11の長手方向に従って、複数の磁気ユニット121、121、・・・が、順次それぞれの位相(半径方向中心周りの回転位置)を変えて配置されてもよい。すなわち、例えば図7A、7Bに例示されるように、互いに隣接するある2つの磁気ユニット121a、121bにおいて、一方の磁気ユニット121aによる磁極の向きと、他方の磁気ユニット121bによる磁極の向きとが異なることが好ましい。これにより、処理空間11A内の磁場勾配の変動を、位相が異なる2つの磁気ユニット121a、121bによって互いに補完することができる。したがって、処理空間11A内を空気が層流状態で移動する場合でも、ほぼむらなく均一に磁気処理することができる。
【0031】
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態による磁気処理装置20を説明する。なお、以下の第2の実施形態の説明において、上述の第1の実施形態の構成と共通し又は対応する要素については同一の符号を付し、その詳細は第1の実施形態における説明が参照される。
【0032】
図8は、第2の実施形態による磁気処理装置20を模式的に示す横断面図である。磁気処理装置20は、内部に燃焼空気が流れる処理空間11Aを有する管路部11と、処理空間11Aに磁場を与える磁気発生部22とを備えている。
【0033】
第2の実施形態の磁気発生部22は、いわゆるデュアル-ハルバッハ配列型である。すなわち、磁気発生部22は、管路部11の外周部側に配置される外側磁気発生部23と、管路部11の半径方向中心側に配置される内側磁気発生部24とを備えて構成される。
【0034】
図8に例示されるように、外側磁気発生部23は、管路部11の周方向に沿って環状にハルバッハ配列された複数の永久磁石23m、23m、・・・を備えている。外側磁気発生部23の磁石23m、23m、・・・は、それらの半径方向の内側に磁場が集中し、反対の外側には磁場が生じない非対称な磁気パターンを形成する。
【0035】
また、内側磁気発生部24は、外側磁気発生部23よりも小径であり、芯体13の周方向に沿って環状にハルバッハ配列された複数の永久磁石24m、24m、・・・を備えている。内側磁気発生部24の磁石24m、24m、・・・は、それらの半径方向の外側に磁場が集中し、反対の内側には磁場が生じない非対称な磁気パターンを形成する。
【0036】
このようなハルバッハ配列磁石により、装置外部に磁束漏れを殆ど生じさせることなく、外側磁気発生部23と内側磁気発生部24との間で画成された狭い磁気処理空間11Aに強力な磁場を生じさせることができる。
【0037】
なお、図8には、外側磁気発生部23の磁極の向きと、内側磁気発生部24の磁極の向きとが一致した例が示されている。ただし、双方の磁極の向きは異なっていてもよい。特に各磁極の向きが互い違いに異なっている場合には、処理空間11A内の磁場勾配の変動を減らし、強磁場の空間を広くすることができる。
【0038】
図示は省略するが、外側磁気発生部23は、管路部11の長手方向において多段に接続される複数の外側磁気ユニット231で構成されている。また、内側磁気発生部24は、管路部11の長手方向において多段に接続される複数の内側磁気ユニット241で構成されている。外側磁気ユニット231及び内側磁気ユニット241は、個々の磁石23m、23m、・・・、24m、24m、・・・を嵌装させるための空洞であるセルをそれぞれ有している。外側磁気ユニット231及び内側磁気ユニット241は、空気を通すメッシュ部材等を介して一体に接続された構成であってもよい。
【0039】
以上説明した実施形態の磁気処理装置によれば、外部に磁束漏れを殆ど生じさせることなく、磁気処理空間11Aに強力で略均一な磁場を生じさせることができる。これにより、従来よりも最適化された磁気パターンの磁気処理空間を形成することができる。
【符号の説明】
【0040】
10 磁気処理装置(第1の実施形態)
11 管路部
11A 磁気処理空間
12 磁気発生部
12m 永久磁石
13 芯体
20 磁気処理装置(第2の実施形態)
22 磁気発生部
23 外側磁気発生部
23m 永久磁石
24 内側磁気発生部
24m 永久磁石
30 磁気処理装置(第3の実施形態)
32 磁気発生部
33 外側磁気発生部
34 内側磁気発生部
121 磁気ユニット
122 フレーム部材
123 孔部
124 セル
231 外側磁気ユニット
241 外側磁気ユニット
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7A
図7B
図8
【手続補正書】
【提出日】2022-12-25
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0022
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0022】
本発明に係るハルバッハ配列は、磁石の配列方向に対し処理空間側に磁場を集中させ、処理空間とは反対側には殆んど磁束漏れがない非対称の磁気パターンを生じさせる。それにより、磁気パターンが最適化された磁気処理空間を形成するこができる。
【手続補正書】
【提出日】2023-02-07
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
気体が流れる処理空間を有する管路部と、前記処理空間に磁場を与える磁気発生部とを備えた気体処理装置であって、
前記磁気発生部が、環状にハルバッハ配列された複数の磁石を備えてなる、気体処理装置。
【請求項2】
焼却炉の給気設備に用いられ、前記気体が前記焼却炉における燃焼のための空気である、請求項1に記載の気体処理装置。
【請求項3】
前記磁気発生部が、前記管路部の長手方向において多段に接続される複数の磁気ユニットを備え、前記各磁気ユニットが、ハルバッハ配列される個々の前記磁石をそれぞれ嵌装させるための空洞であるセルを有している、請求項に記載の気体処理装置。
【請求項4】
互いに隣接する2つの磁気ユニットが、同一の寸法及び同一の磁石配列を有し、かつ前記管路部の長手方向において各半径方向中心を一致させて配置されており、更に当該2つの各磁気ユニットが、前記半径方向中心周りにおいて位相が異なって配置されている、請求項に記載の気体処理装置。
【請求項5】
前記処理空間を長手方向に貫き、かつ、当該処理空間の半径方向中心を含む位置に、前記気体の流れを妨げる芯体が配置されている、請求項3又は4に記載の気体処理装置。
【請求項6】
前記磁気発生部がデュアル型であること、すなわち、前記管路部の外周部側に配置される外側磁気発生部と、前記管路部の半径方向中心側に配置さる内側磁気発生部とを備えている、請求項3又は4に記載の気体処理装置。
【手続補正書】
【提出日】2023-04-19
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
気体が流れる処理空間を有する管路部と、前記処理空間に磁場を与える磁気発生部とを備えた気体処理装置であって、
前記磁気発生部が、前記管路部の周囲において円環状にハルバッハ配列された複数の磁石を備えてなり、
前記ハルバッハ配列が、前記複数の磁石を、それらの配列方向において一定の角度で磁極を順次回転させて配置することで、前記管路内の処理空間の一方向にのみ磁場強度を最大化する磁気回路配列を構成するものである、気体処理装置。
【請求項2】
焼却炉の給気設備に用いられ、前記気体が前記焼却炉における燃焼のための空気である、請求項1に記載の気体処理装置。
【請求項3】
前記磁気発生部が、前記管路部の長手方向において多段に接続される複数の磁気ユニットを備え、前記各磁気ユニットが、前記ハルバッハ配列される個々の前記磁石をそれぞれ嵌装させるための空洞を備えた非磁性材料のセルを有している、請求項1に記載の気体処理装置。
【請求項4】
互いに隣接する2つの磁気ユニットが、同一の寸法及び同一の磁石配列を有し、かつ前記管路部の長手方向において各半径方向中心を一致させて配置されており、更に当該2つの各磁気ユニットが、前記半径方向中心周りにおいて位相が異なって配置されている、請求項3に記載の気体処理装置。
【請求項5】
前記処理空間を長手方向に貫き、かつ、当該処理空間の半径方向中心を含む位置に、前記気体の流れを妨げる芯体が配置されている、請求項に記載の気体処理装置。
【請求項6】
前記磁気発生部がデュアル型であること、すなわち、前記管路部の外周部側に配置される前記ハルバッハ配列を備えた外側磁気発生部と、前記管路部の半径方向中心側に配置される前記ハルバッハ配列を備えた内側磁気発生部とを備えている、請求項に記載の気体処理装置。