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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024000805
(43)【公開日】2024-01-09
(54)【発明の名称】堤体の構築方法
(51)【国際特許分類】
   E02B 7/00 20060101AFI20231226BHJP
   E02B 3/10 20060101ALI20231226BHJP
【FI】
E02B7/00 Z
E02B3/10
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022099725
(22)【出願日】2022-06-21
(71)【出願人】
【識別番号】000001373
【氏名又は名称】鹿島建設株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002468
【氏名又は名称】弁理士法人後藤特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】大井 篤
(72)【発明者】
【氏名】奈須野 恭伸
(72)【発明者】
【氏名】神戸 隆幸
(72)【発明者】
【氏名】寺内 健二
(72)【発明者】
【氏名】橋本 学
(72)【発明者】
【氏名】取違 剛
(72)【発明者】
【氏名】山野 泰明
(72)【発明者】
【氏名】水野 浩平
【テーマコード(参考)】
2D118
【Fターム(参考)】
2D118AA28
2D118BA01
2D118BA03
2D118CA07
2D118CA08
2D118FA01
2D118FB26
(57)【要約】
【課題】堤体をより合理的に構築できる堤体の構築方法を提供する。
【解決手段】堤体1の構築方法は、内部コンクリートを敷き均し、内部コンクリートの外部から振動を加えて締め固めて内部構造体2を構築する内部構造体構築工程と、内部構造体2の外側に、外部コンクリートを敷き均し、外部コンクリートの外部から振動を加えて締め固めて外殻3を構築する外殻構築工程と、を含む。内部コンクリートは、スランプ値が5.0cm以下の硬練りコンクリートであって、骨材最大寸法が80mm以上200mm以下であり、外部コンクリートは、スランプ値が5.0cm以下の硬練りコンクリートであって、骨材最大寸法が80mm未満である。外部コンクリートは、内部コンクリートと比較して、単位セメント量が大きく、水結合材比が小さい。
【選択図】図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
堤体の構築方法であって、
少なくとも結合材と水と骨材とを含み混合された内部コンクリートを敷き均し、前記内部コンクリートの外部から振動を加えて締め固めて前記堤体の内部構造体を構築する内部構造体構築工程と、
前記内部構造体の外側に、少なくとも結合材と水と骨材とを含み混合された外部コンクリートを敷き均し、前記外部コンクリートの外部から振動を加えて締め固めて前記堤体の外殻を構築する外殻構築工程と、を含み、
前記内部コンクリートは、スランプ値が5.0cm以下の硬練りコンクリートであって、骨材最大寸法が80mm以上200mm以下であり、
前記外部コンクリートは、スランプ値が5.0cm以下の硬練りコンクリートであって、骨材最大寸法が80mm未満であり、
前記外部コンクリートは、前記内部コンクリートと比較して、単位セメント量が大きく、水結合材比が小さい、堤体の構築方法。
【請求項2】
堤体の構築方法であって、
少なくとも結合材と水と骨材とを含み混合された内部コンクリートを敷き均し、前記内部コンクリートの外部から振動を加えて締め固めて前記堤体の内部構造体を構築する内部構造体構築工程と、
前記内部構造体の外側に、少なくとも結合材と水と骨材とを含み混合された外部コンクリートを敷き均し、前記外部コンクリートの外部から振動を加えて締め固めて前記堤体の外殻を構築する外殻構築工程と、を含み、
前記内部コンクリートは、スランプ値が4.0cm±1.0cmで規定されるスランプ値より小さい硬練りコンクリートであって、骨材最大寸法が80mm以上200mm以下であり、
前記外部コンクリートは、スランプ値が4.0cm±1.0cmで規定されるスランプ値より小さい硬練りコンクリートであって、骨材最大寸法が80mm未満であり、
前記外部コンクリートは、前記内部コンクリートと比較して、単位セメント量が大きく、水結合材比が小さい、堤体の構築方法。
【請求項3】
堤体の構築方法であって、
少なくとも結合材と水と無分級土砂とを含み混合された内部CSGを敷き均し、前記内部CSGの外部から振動を加えて締め固めて前記堤体の内部構造体を構築する内部構造体構築工程と、
前記内部構造体の外側に、少なくとも結合材と水と骨材とを含み混合された外部コンクリートを敷き均し、前記外部コンクリートの外部から振動を加えて締め固めて前記堤体の外殻を構築する外殻構築工程とを含み、
前記内部CSGは、単位セメント量が40~160kg/m3、単位水量が80~140kg/m3、骨材最大寸法が80mm以上200mm以下であり、
前記外部コンクリートは、スランプ値が5.0cm以下の硬練りコンクリートであって、骨材最大寸法が80mm未満であり、
前記外部コンクリートは、前記内部CSGと比較して、前記単位セメント量が大きく、水結合材比が小さい、堤体の構築方法。
【請求項4】
堤体の構築方法であって、
少なくとも結合材と水と無分級土砂とを含み混合された内部CSGを敷き均し、前記内部CSGの外部から振動を加えて締め固めて前記堤体の内部構造体を構築する内部構造体構築工程と、
前記内部構造体の外側に、少なくとも結合材と水と骨材とを含み混合された外部コンクリートを敷き均し、前記外部コンクリートの外部から振動を加えて締め固めて前記堤体の外殻を構築する外殻構築工程とを含み、
前記内部CSGは、単位セメント量が40~160kg/m3、単位水量が80~140kg/m3、骨材最大寸法が80mm以上200mm以下であり、
前記外部コンクリートは、スランプ値が4.0cm±1.0cmで規定されるスランプ値より小さい硬練りコンクリートであって、骨材最大寸法が80mm未満であり、
前記外部コンクリートは、前記内部CSGと比較して、前記単位セメント量が大きく、水結合材比が小さい、堤体の構築方法。
【請求項5】
請求項1から4のいずれか1つに記載の堤体の構築方法であって、
前記外部コンクリートの上面は、
締固められた前記内部コンクリート又は前記内部CSGの上面との境界部分から外側に向かって延びる第1上面と、
前記第1上面と連続して形成され、法肩まで延びる第2上面と、を有し、
前記外殻構築工程は、
振動ローラによって、前記第1上面を締固める第1外部コンクリート締固め工程と、
振動板によって、前記第2上面を締め固めるとともに、前記外部コンクリートの法面を締め固める第2外部コンクリート締固め工程と、を含む、堤体の構築方法。
【請求項6】
請求項1から4のいずれか1つに記載の堤体の構築方法であって、
前記外部コンクリートには、AE助剤が添加されており、
前記外部コンクリートのJIS_A_1128「フレッシュコンクリートの空気量の圧力による試験方法」による空気量は、前記外部コンクリートの4.0±1.0体積%である、堤体の構築方法。
【請求項7】
請求項1から4のいずれか1つに記載の堤体の構築方法であって、
前記外部コンクリートには、中空ビーズが添加されており、
前記中空ビーズによる空隙は、前記外部コンクリートの0.5体積%以上2.0体積%以下である、堤体の構築方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、堤体の構築方法に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、CSGの供給を受けてCSG層を連続して打設するCSG打設工程と、CSG層から一定間隔を保った位置に前記プレキャスト型枠を設置する型枠設置工程と、2層分のCSG層とプレキャスト型枠との間に保護コンクリート材を打設するコンクリート打設工程と、を含むダムの施工方法が開示されている。
【0003】
特許文献1に開示されたダムの施工方法では、CSGによって構築された内部領域の外部に保護コンクリートを打設して外殻を構築している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2008-214914号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に開示されたダムの施工方法では、保護コンクリートを打設する際に型枠を設置する必要がある。このような施工方法では、型枠を設置及び撤去するための工程が必要となる。このため、堤体を構築する上で、さらなる合理化が求められていた。
【0006】
本発明は、堤体をより合理的に構築できる堤体の構築方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、堤体の構築方法であって、少なくとも結合材と水と骨材とを含み混合された内部コンクリートを敷き均し、内部コンクリートの外部から振動を加えて締め固めて堤体の内部構造体を構築する内部構造体構築工程と、内部構造体の外側に、少なくとも結合材と水と骨材とを含み混合された外部コンクリートを敷き均し、外部コンクリートの外部から振動を加えて締め固めて堤体の外殻を構築する外殻構築工程と、を含み、内部コンクリートは、スランプ値が5.0cm以下の硬練りコンクリートであって、骨材最大寸法が80mm以上200mm以下であり、外部コンクリートは、スランプ値が5.0cm以下の硬練りコンクリートであって、骨材最大寸法が80mm未満であり、外部コンクリートは、内部コンクリートと比較して、単位セメント量が大きく、水結合材比が小さい。
【0008】
また、本発明は、堤体の構築方法であって、少なくとも結合材と水と骨材とを含み混合された内部コンクリートを敷き均し、内部コンクリートの外部から振動を加えて締め固めて堤体の内部構造体を構築する内部構造体構築工程と、内部構造体の外側に、少なくとも結合材と水と骨材とを含み混合された外部コンクリートを敷き均し、外部コンクリートの外部から振動を加えて締め固めて堤体の外殻を構築する外殻構築工程と、を含み、内部コンクリートは、スランプ値が4.0cm±1.0cmで規定されるスランプ値より小さい硬練りコンクリートであって、骨材最大寸法が80mm以上200mm以下であり、外部コンクリートは、スランプ値が4.0cm±1.0cmで規定されるスランプ値より小さい硬練りコンクリートであって、骨材最大寸法が80mm未満であり、外部コンクリートは、内部コンクリートと比較して、単位セメント量が大きく、水結合材比が小さい。
【0009】
また、本発明は、堤体の構築方法であって、少なくとも結合材と水と無分級土砂とを含み混合された内部CSGを敷き均し、内部CSGの外部から振動を加えて締め固めて堤体の内部構造体を構築する内部構造体構築工程と、内部構造体の外側に、少なくとも結合材と水と骨材とを含み混合された外部コンクリートを敷き均し、外部コンクリートの外部から振動を加えて締め固めて堤体の外殻を構築する外殻構築工程とを含み、内部CSGは、単位セメント量が40~160kg/m3、単位水量が80~140kg/m3、骨材最大寸法が80mm以上200mm以下であり、外部コンクリートは、スランプ値が5.0cm以下の硬練りコンクリートであって、骨材最大寸法が80mm未満であり、外部コンクリートは、内部CSGと比較して、単位セメント量が大きく、水結合材比が小さい。
【0010】
また、本発明は、堤体の構築方法であって、少なくとも結合材と水と無分級土砂とを含み混合された内部CSGを敷き均し、内部CSGの外部から振動を加えて締め固めて堤体の内部構造体を構築する内部構造体構築工程と、内部構造体の外側に、少なくとも結合材と水と骨材とを含み混合された外部コンクリートを敷き均し、外部コンクリートの外部から振動を加えて締め固めて堤体の外殻を構築する外殻構築工程とを含み、内部CSGは、単位セメント量が40~160kg/m3、単位水量が80~140kg/m3、骨材最大寸法が80mm以上200mm以下であり、外部コンクリートは、スランプ値が4.0cm±1.0cmで規定されるスランプ値より小さい硬練りコンクリートであって、骨材最大寸法が80mm未満であり、外部コンクリートは、内部CSGと比較して、単位セメント量が大きく、水結合材比が小さい。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、外殻を構築する際に、型枠を設置及び撤去するための工程が不要となるので、合理化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本発明の実施形態に係る堤体の縦断面図である。
図2】(A)本発明の実施形態に係る内部コンクリート及び外部コンクリートの配合表である。(B)本発明の実施形態に係る内部CSGの配合表である。
図3】本発明の実施形態に係る堤体の構築方法の内部構造体構築工程の作業状態を示す図である。
図4】本発明の実施形態に係る堤体の構築方法の外殻構築工程の作業状態を示す図である。
図5】本発明の実施形態に係る堤体の構築方法の外殻構築工程の作業状態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の実施形態に係る堤体1の構築方法について、図面を参照して説明する。
【0014】
図1は、本実施形態に係る堤体1の縦断面図である。図1に示す堤体1は、例えば、ダムにおける重力式コンクリートダム堤体である。堤体1は、コンクリート材料またはCSG(Cemented Sand and Gravel)材料によって構築される。なお、堤体1は、河川の堤防における堤体などであってもよい。
【0015】
図1に示すように、堤体1は、堤体1の内部に構築される内部構造体2と、内部構造体2の外側に内部構造体2を覆うように構築される外殻3と、を有する。なお、地盤Gと内部構造体2との接合面、及び地盤Gと外殻3との接合面の間に別途岩着部を設けてもよい。
【0016】
内部構造体2は、コンクリート材料またはCSG材料によって構築される。外殻3は、コンクリート材料によって構築される。なお、本実施形態では、コンクリート材料のうち、内部構造体2を構築するためのコンクリート材料を「内部コンクリート」といい、外殻3を構築するためのコンクリート材料を「外部コンクリート」という。また、本実施形態では、内部構造体2を構築するためのCSG材料を「内部CSG」という。
【0017】
まず、堤体1の内部構造体2を構築するために用いられるコンクリート材料(内部コンクリート)及びCSG材料(内部CSG)について説明する。
【0018】
まず、内部コンクリートについて説明する。
【0019】
本実施形態における内部コンクリートは、寸法別に選定された骨材にセメント(結合材)及び水を混合して製造されるセメント系材料によって構成され、スランプ値が(中心値)4.0cm±(許容差)1.0cm以下で規定される、すなわち、スランプ値が5.0cm以下の硬練りコンクリートである。本実施形態における硬練りコンクリートとは、スランプ値が5.0cmより大きい有スランプコンクリート材料に比して単位セメント量C及び単位水量Wを少なくした貧配合のコンクリートである。本実施形態の内部コンクリートの具体的な配合を図2(A)に示す。図2(A)に示すように、内部コンクリートにおいては、粗骨材最大寸法が80mm以上200mm以下であり、単位体積当たりのセメントの質量(単位セメント量C)[kg/m]が100kg/m以上130kg/m以下であり、単位体積当たりの水の質量(単位水量W)[kg/m]が80kg/m以上105kg/m以下であり、空気量が0.5体積%~2.5体積%である。
【0020】
図2(A)における「スランプ値」とは、硬化前のセメント系材料の軟らかさを示す値である。スランプ値は、その値が大きいほど軟らかいことを意味する。本実施形態におけるスランプ値は、JIS(日本工業規格)A 1101:2005に規定されているスランプ試験方法により測定された値である。コンクリートの製造では、所定の配合でコンクリート材料を混練してコンクリートが生成されるので、スランプ値は直接設定できずスランプ値は一定の幅を有する。したがって、スランプ値は、例えば、JIS(日本工業規格)A 5308:2019に規定されるレディーミクストコンクリートにより、「表4‐荷卸し地点でのスランプ値の許容差」を参考にして、許容差が設定される。具体的には、スランプ値の許容差は、スランプ1.0cm以上4.5cm以下を中心値とする場合、±1.0cmの範囲内が許容される。同様にスランプ5.0cm以上6.5cm以下を中心値とする場合、±1.5cmの範囲内が許容される。したがって、一般的にコンクリートのスランプ値は中心値及び許容範囲で規定される。
【0021】
図2(A),(B)における「粗骨材最大寸法」や、その他に表示される「骨材の最大寸法」は、JIS(日本工業規格)によって定められたものを意味する。具体的には、「質量で骨材の90%以上が通るふるいのうち、最小寸法のふるいの呼び寸法で示される粗骨材の寸法」として定義される。
【0022】
図2(A)における「空気量」とは、打ち込み後のコンクリートに含まれている空気の体積の比率である。なお、図2(A)における空気量は、JIS_A_1128「フレッシュコンクリートの空気量の圧力による試験方法」によって測定された空気量である。「空気量」は、エントレインドエアの量を示す代表値である。エントレインドエアとは、後述するAE剤やAE減水剤などの表面活性作用によってコンクリート中に生成される微細な独立した気泡であり、連行空気ともいう。エントレインドエアは、一般的にほぼ球形をしており、気泡径は、混和剤の種類によって幾分異なるが、25~250μm程度である。エントレインドエアは、耐凍害性やワーカビリティーの向上に顕著な効果があり、空気量が同じでも気泡が小さく、気泡の間隔が小さい場合にこれらの効果が大きくなる。
【0023】
図2(A)における「水セメント比(水結合材比)W/C」とは、単位水量Wと単位セメント量Cの比率である。さらに、図2(A)における「細骨材率」とは、骨材の単位量(単位体積当たりの細骨材Sと粗骨材Gとの総量)に対する単位体積当たりの細骨材Sの質量の比率である。
【0024】
図2(A)に示すように、本実施形態の内部コンクリートには、AE(Air Entraining)減水剤が混入される。AE減水剤としては、例えば、ポリカルボン酸系、ナフタリン系、アミノスルホン酸系、メラミン系のものなどが挙げられる。外部コンクリートにAE減水剤を混入することで、空気泡の連行性が向上するとともに、単位水量Wや単位セメント量Cを減少させることができる。
【0025】
次に、内部CSGについて説明する。
【0026】
CSG材料とは、建設現場周辺で得られる砂礫や岩塊等の掘削土質材料(現地発生材とも呼ばれる)にセメント及び水を混合して製造されるセメント系材料である。CSG材料は、骨材として、一般的なレディーミクストコンクリート用の骨材の最大粒径(40mm)よりも大きい、骨材の最大寸法が80mm~120mm程度の粒径の砕石や粗礫といった粗骨材を含んでいる。なお、掘削土質材料に対しては、オーバーサイズのものを取り除いたり、破砕したりする処理がなされることはあるが、分級、粒度調整及び洗浄は基本的に行われない。つまり、掘削土質材料(無分級土砂)を主原料とするCSG材料は、コンクリートを製造する設備よりも簡易な設備によって連続的に製造することが可能であり、堤体1を建設するにあたっては、一般的なコンクリートダムの建設で必要となる骨材製造設備などの設備が不要となる。なお、セメントとしては、ポルトランドセメント、混合セメント、特殊セメント等があるが、CSG及びCSG工法には、ポルトランドセメントや混合セメント(高炉セメントやフライアッシュセメント等)が用いられる。特に、中庸熱ポルトランドセメント、高炉セメント(B種)、ポルトランドセメントにフライアッシュを混合したものや、中庸熱ポルトランドセメントにフライアッシュセメントを混合したものを用いることができる。
【0027】
本実施形態の内部CSGの具体的な配合を図2(B)に示す。図2(B)に示すように、内部CSGにおいては、粗骨材最大寸法が80mm以上200mm以下であり、単位体積当たりのセメントの質量(単位セメント量C)[kg/m]が40kg/m以上160kg/m以下であり、単位体積当たりの水の質量(単位水量W)[kg/m]が80kg/m以上140kg/m以下である。なお、内部CSGには、セメントの凝固反応を遅延させる凝固遅延剤を混入してもよい。内部CSGの水セメント比W/C(水結合材比)は50%以上350%以下で設定される。内部CSGの水セメント比W/C(水結合材比)は、より好ましくは、60%以上120%以下である。
【0028】
このような配合の内部コンクリート及び内部CSGは、有スランプコンクリート材料に比して単位セメント量Cが少ない。このため、堤体1の内部構造体2を構築する際に、このような配合の内部コンクリート及び内部CSGを使用することで、原材料費を低減することができる。また、内部コンクリート及び内部CSGは、有スランプコンクリート材料に比して単位水量Wが少なく未硬化状態において流動性が低いため、型枠を設けずに所望の形状に打設することができる。これにより、内部構造体2の構築期間を短縮することができる。さらに、内部コンクリート及び内部CSGは、有スランプコンクリート材料に比して単位セメント量C及び単位水量Wが少ないため、水和熱による温度上昇を抑えることができ、水和熱に起因するひび割れを軽減することができる。
【0029】
次に、堤体1の外殻3を構築するために用いられる外部コンクリートについて説明する。
【0030】
外部コンクリートは、寸法別に選定された骨材にセメント及び水を混合して製造されるセメント系材料によって構成され、スランプ値が(中心値)4.0cm±(許容差)1.0cm以下で規定される、すなわち、スランプ値が5.0cm以下の硬練りコンクリートである。外部コンクリートは、より好ましくは、スランプ値が(中心値)3.0cm±(許容差)1.0cm以下で規定される、すなわち、スランプ値が4.0cm以下の硬練りコンクリートである。本実施形態の外部コンクリートの配合例を、図2(A)に示す。図2(A)に示すように、外部コンクリートは、内部構造体2を構築するための内部コンクリートや内部CSGと比較して、単位セメント量C[kg/m]が大きく、水セメント比W/C(水結合材比)が小さくなっている。具体的には、外部コンクリートの水セメント比W/C(水結合材比)は40%以上60%以下(65%未満)で設定される。内部コンクリートの水セメント比W/C(水結合材比)は65%以上95%以下で設定される。これにより、外部コンクリートによって構築された外殻3は、内部コンクリートや内部CSGによって構築された内部構造体2と比較して、強度や耐久性が高められている。図2(A)に示すように、外部コンクリートにおいては、粗骨材最大寸法が80mm未満であり、単位体積当たりのセメントの質量(単位セメント量C)[kg/m]は、180kg/m以上230kg/m以下であり、単位体積当たりの水の質量(単位水量W)[kg/m]は、80kg/m以上140kg/m以下である。好ましくは、単位体積当たりの水の質量(単位水量W)[kg/m]は、100~120kg/mである。
【0031】
また、図2(A)に示すように、本実施形態の外部コンクリートには、AE(Air Entraining)助剤が混入される。AE助剤としては、例えば、樹脂系、アルキルベンゼンスルホン酸系、高級アルコールエステル系などの陰イオン系のものや、非イオン系のものなどが用いられる。外部コンクリートにAE助剤を混入することで、硬化後の外部コンクリート内において直径25μm~250μm程度の多数の微細気泡(エントレインドエア)を生成される。これにより、外部コンクリートの耐久性や耐凍害性、さらには作業性を向上させることができる。なお、フレッシュ状態の外部コンクリートに含まれる空気量は、JIS_A_1128「フレッシュコンクリートの空気量の圧力による試験方法」によって測定された空気量で、フレッシュ状態において測定される。なお、フレッシュ状態の外部コンクリートに含まれる空気量では、後述する中空微小球による空気量を除かれる。外部コンクリートの空気量は、4.0±1.0体積%程度になることが好ましい。また、外部コンクリートに含まれる空気量は、内部コンクリートに含まれる空気量より大きいことが好ましい。
【0032】
さらに、図2(A)に示すように、本実施形態の外部コンクリートには、AE減水剤が混入される。AE減水剤としては、例えば、ポリカルボン酸系、ナフタリン系、アミノスルホン酸系、メラミン系のものなどが挙げられる。外部コンクリートにAE減水剤を混入することで、空気泡の連行性が向上するとともに、単位水量Wや単位セメント量Cを減少させることができる。
【0033】
また、図2(A)に示すように、本実施形態の外部コンクリートには、中空微小球が混入される。中空微小球は、例えば、樹脂製の中空ビーズである。中空ビーズは、直径が0.01mm以上0.3mm以下程度の樹脂製の中空体(内部に空間を有する殻)であることが好ましい。外部コンクリートに中空ビーズを混入した場合の中空ビーズによって確保される空間、つまり、空隙は、外部コンクリートの体積の0.5体積%以上2.0体積%以下であることが好ましい。より好ましくは、外部コンクリートの体積の0.5体積%以上1.5体積%以下である。
【0034】
堤体1を寒冷地に構築した場合などには、外部コンクリートの内部に含まれる水分が凍結(膨張)と融解(収縮)を繰り返すことがある。このような状況下では、水分の凍結(膨張)と融解(収縮)際の圧力の変化によって外部コンクリートに負荷がかかり、ひび割れなどのコンクリートの破壊をもたらすことがある(このような現象を「凍害」という)。そこで、本実施形態では、外部コンクリートに上述のような、AE助剤、AE減衰剤、及び中空ビーズを混入することにより、耐凍害性を向上させている。
【0035】
次に、図3から図5を参照して、堤体1を構築する手順の概略を説明する。まず、内部構造体2を構築する内部構造体構築工程について説明する。
【0036】
内部構造体2は、上述のような内部コンクリートまたは内部CSGを打設することで形成される1リフト分の内部層20を、下から上へと積層することによって構築される。内部層20のそれぞれの高さ、すなわち、リフト高さHは、75cm~100cm程度である。
【0037】
図3は、内部構造体2の構築途中の状態を示している。図3に示すように、内部層20は、内部コンクリートまたは内部CSGによって形成された層(第1内部層21、第2内部層22、第3内部層23)を複数積層することによって構成される。第1内部層21、第2内部層22、第3内部層23は、上方に形成されるものほど上下流方向の長さ(図面の横方向の長さ)が短くなる。
【0038】
まず、不図示のダンプトラックやコンベア等を用いて搬送された内部コンクリートまたは内部CSGを荷卸しして、不図示のブルドーザ等の重機を用いて敷き均す。次いで、敷き均された内部コンクリートまたは内部CSGを締固めることによって、最下層の第1内部層21が形成される。
【0039】
続いて、敷均された第1内部層21の上面に、内部コンクリートまたは内部CSGが搬送され、搬送された内部コンクリートまたは内部CSGを不図示のブルドーザ等の重機を用いて敷き均す。次いで、敷き均された内部コンクリートまたは内部CSGを締固めることによって、第1内部層21の上面に第2内部層22が形成される。
【0040】
さらに、敷均された第2内部層22の上面に、内部コンクリートまたは内部CSGが搬送され、搬送された内部コンクリートまたは内部CSGを不図示のブルドーザ等の重機を用いて敷き均す。次いで、敷き均された内部コンクリートまたは内部CSGを締固めることによって、第2内部層22の上面に第3内部層23が形成される。
【0041】
そして、第3内部層23が形成された後、図3に示すように、第3内部層23の表面を起振板が取り付けられた建設機械や、振動ローラなどの重機4によって内部コンクリートまたは内部CSGによって形成された層に対して外部から振動を加えて転圧することで、第1内部層21、第2内部層22及び第3内部層23は締め固められる。つまり、内部層20を構成する3つの層21,22,23のうち少なくとも最上層(第3内部層23)は、敷均された後、重機4によって転圧され、締め固められる。なお、これに限らず、第1内部層21及び第2内部層22についても、ブルドーザなどの重機によって敷均された後、重機4によって転圧され、締め固められてもよい。
【0042】
上述のように、内部層20(第3内部層23)の上面2a側から行われる締固めには、起振板が取り付けられた建設機械や振動ローラなどの重機4が用いられる。しかしながら、内部層20の上面2aの端部である法肩2c近傍における内部コンクリートや内部CSGが重機4の重さに耐えられず、法肩2c近傍が崩れるおそれがある。そこで、本実施形態では、上面2aの法肩2cから所定の範囲(領域R1)は、アーム5aの先端に締固めアタッチメント装置6が取り付けられたパワーショベルなどの建設機械5によって締固められる(図3参照)。建設機械5は、締固めアタッチメント装置6に設けられた振動板6aを介して上面2aから内部層20に振動を加えて、領域R1における内部層20を締め固める。なお、領域R1は、例えば、法肩2cから1~1.5m程度の範囲である。
【0043】
また、内部構造体2(第1内部層21、第2内部層22、及び第3内部層23)の法面2b側から行われる締固めは、重機4が法面2b上を移動することが困難であるため、領域R1の締固めと同様に、建設機械5が用いられる。具体的には、建設機械5に取り付けられた締固めアタッチメント装置6の振動板6aを介して法面2bに振動を加えて内部層20(第1内部層21、第2内部層22、及び第3内部層23)を締め固める。
【0044】
このように、内部構造体構築工程では、未硬化の内部コンクリートまたは内部CSGを外部(上面2a及び法面2b)から振動を加えて転圧して締め固める。これにより、内部コンクリートまたは内部CSGから空気を除去して密度を高めることができるとともに、その表面を平滑に仕上げることができる。さらに、このような締固めを行うことにより構造体としての強度が確保される。このような振動締め固めにより除去される空気とは、AE剤やAE減水剤などの混和剤を用いなくてもコンクリートの練り混ぜ中や、敷均し中に混入する気泡で、気泡径がエントレインドエアと比較して大きく、また不定形であり、耐凍害性やワーカビリティーの改善に寄与する効果が低い空気である。
【0045】
次に、図4及び図5を参照しながら、外殻3を構築する外殻構築工程について説明する。
【0046】
外殻3は、上述のような外部コンクリートを打設することで形成される1リフト分の外部層30を、下から上へと積層することによって構築される。外部層30のそれぞれの高さ、すなわち、リフト高さHは、内部層20と同等、具体的には、75cm~100cm程度である。
【0047】
図4及び図5は、外殻3の構築途中の状態を示しており、3つの外部層30が積層された状態を示している。外部層30は、外部コンクリートによって形成された層(第1外部層31、第2外部層32、第3外部層33)を複数積層することによって構成される。積層された各層(第1外部層31、第2外部層32、第3外部層33)は、上下流方向の長さ(図面の横方向の長さ)がほぼ一定に形成される。なお、図4及び図5は、内部構造体2及び外殻3を部分的に示すものであり、実際には、外部層30(外殻3)は、内部構造体2の上流側及び下流側の両側面に構築される。なお、外部層30(外殻3)の幅Wは、1.5m~3m程度に設定される。
【0048】
まず、不図示のダンプトラック等を用いて搬送された外部コンクリート荷卸しして、不図示のブルドーザ等の重機を用いて敷き均す。これにより、下層の第1外部層31が形成される。
【0049】
続いて、敷均された第1外部層31の上面に、外部コンクリートが搬送され、搬送された外部コンクリートを不図示のブルドーザ等の重機を用いて敷き均す。これにより、第1外部層31の上面に第2外部層32が形成される。
【0050】
さらに、敷均された第2外部層32の上面に、外部コンクリートが搬送され、搬送された外部コンクリートを不図示のブルドーザ等の重機を用いて敷き均す。これにより、第2外部層32の上面に第3外部層33が形成される。
【0051】
そして、第3外部層33が形成された後、図4に示すように、第3外部層33の上面3aを重機4によって転圧することで、第1外部層31、第2外部層32及び第3外部層33は締め固められる。つまり、外部層30を構成する3つの層31,32,33のうち少なくとも最上層(第3外部層33)は、敷均された後、重機4によって転圧され、締め固められる。
【0052】
上述のように、外殻3(第3外部層33)の上面3a側から行われる締固めには、重機4が用いられる。しかしながら、外殻3の上面3aの端部である法肩3c近傍における外部コンクリートが重機4の重さに耐えられず、法肩3c近傍が崩れおそれがある。そこで、外殻3の上面3a側から行われる締固めは、上面3aの法肩3cから所定の範囲(領域R3)を除いた領域R2、言い換えると、内部層20の上面2aと外部層30の上面3aとの境界部分Bから法肩3c(外側)に向かって延びる所定の範囲(領域R2)を、重機4によって転圧することで締固める(図4参照)。このとき、内部層20(第3内部層23)の上面2aにおける境界部分B近傍の所定の範囲、より具体的には、領域R1までオーバーラップするように、つまり、外殻3(第3外部層33)の上面3aと内部層20(第3内部層23)の上面2aとの境界を跨いで締固めることが好ましい。このように締固めることにより、内部層20(第3内部層23)の上面2aと外部層30(第3外部層33)の上面3aとの境界部分Bにおいて段差が生じることを防止できる。なお、本実施形態の上面3aにおける「領域R2」及び「領域R3」は、特許請求の範囲における「第1上面」及び「第2上面」にそれぞれ相当する。また、領域R2を締め固める工程及び領域R3を締め固める工程は、特許請求の範囲における「第1外部コンクリート締固め工程」及び「第2外部コンクリート締固め工程」にそれぞれ相当する。
【0053】
また、外部層30の上面3aにおける法肩3cから所定の範囲(領域R3)及び外部層30の法面3bは、内部層20と同様に、建設機械5によって、締固めアタッチメント装置6に設けられた振動板6aを介して外部から振動を加えて締め固める。なお、領域R3は、例えば、上面3aにおける法肩3cから1~1.5m程度の範囲である。
【0054】
このように、外殻構築工法では、未硬化の外部コンクリートを外部(上面3a及び法面3b)から転圧ないし振動を加えて締め固める。これにより、外部コンクリートから空気を除去して密度を高めることができるとともに、その表面を平滑に仕上げることができる。さらに、このような締固めを行うことにより構造体としての強度が確保される。
【0055】
本実施形態の堤体1の構築方法では、内部コンクリートまたは内部CSGによって形成される内部層20を3層積層して締固めた後、外部コンクリートによって形成される外部層30を3層積層して締固める。その後、これらの層の上に、同様の手順で、内部コンクリートまたは内部CSGによって形成される内部層20を3層積層するとともに、外部コンクリートによって形成される外部層30を3層積層する。以降は、この工程を繰り返し行うことで、まず、内部構造体2が完成する。そして、最後に、内部構造体2の上面2aを覆うように外部コンクリートを打設することで外殻3が完成し、堤体1が完成する。
【0056】
このように、本実施形態では、内部構造体2を構築する内部コンクリート及び外殻3を構築するための外部コンクリートとして、硬練コンクリートを用いている。また、本実施形態では、内部構造体2を構築する材質としてCSG材料を用いている。これにより、内部構造体2及び外殻3を構築する際に型枠などを用いる必要がない。これにより、型枠を設置及び撤去するための工程が不要となるので、合理化を図ることができる。
【0057】
以上の実施形態によれば、以下に示す作用効果を奏する。
【0058】
本実施形態の堤体1の構築方法では、外殻3を構築するための外部コンクリートとして、硬練コンクリートが用いられる。従来は、コンクリートとして、いわゆる有スランプコンクリートを用いていたので、外殻3を構築する際に、型枠を設ける必要があった。これに対し、外部コンクリートは、スランプ値が5.0cm以下の硬練りコンクリートであるため、型枠を用いる必要がない。これにより、型枠を設置及び撤去するための工程が不要となるので、合理化を図ることができる。
【0059】
また、本実施形態の外部コンクリートは、内部コンクリートまたは内部CSGと比較して、骨材最大寸法が小さく、単位セメント量Cが大きく、さらに、水セメント比(水結合材比)W/Cが小さい。これにより、本実施形態の外部コンクリートによって構築された外殻3は、内部コンクリートまたは内部CSGによって構築された内部構造体2よりも高い強度及び耐候性を確保することができる。
【0060】
本実施形態の外部コンクリートには、AE助剤が混入される。外部コンクリートにAE助剤が混入されることにより、外部コンクリートの耐久性や耐凍害性、さらには作業性を向上させることができる。
【0061】
また、本実施形態の外部コンクリートには、AE減水剤が混入される。外部コンクリートにAE減水剤が混入されることにより、空気泡の連行性が向上するとともに、単位水量Wや単位セメント量Cを減少させることができる。
【0062】
本実施形態の外部コンクリートには、中空ビーズが混入される。中空ビーズを混入した場合には、AE助剤やAE減衰剤の化学混和剤による空気泡に比べ、物理的に安定した微細気泡を所望の態様で形成することができる。つまり、外部コンクリートに中空ビーズを混入した場合には、微細気泡のサイズや存在量をより細かく制御することができる。これにより、外部コンクリートの耐久性や耐凍害性の信頼性を向上させることができる。
【0063】
以上、本発明の実施形態について説明したが、上記実施形態は本発明の適用例の一部を示したに過ぎず、本発明の技術的範囲を上記実施形態の具体的構成に限定する趣旨ではない。
【0064】
なお、外部コンクリートにフライアッシュを混合するようにしてもよい。この場合、例えば、セメントのうち、30重量%分をフライアッシュにすることが考えられる。このように、セメントの一部をフライアッシュセメントに置換することにより、外部コンクリートの長期強度を高めることができるとともに、コンクリートの水和反応に伴う発熱量を低減させることができる。
【0065】
図2(A),(B)の配合表の数値範囲○○~△△は、○○以上△△以下の範囲を表すものである。
【符号の説明】
【0066】
1・・・堤体、2・・・内部構造体、2a・・・上面、2b・・・法面、2c・・・法肩、3・・・外殻、3a・・・上面、3b・・・法面、3c・・・法肩、4・・・重機、5・・・建設機械、6・・・締固めアタッチメント装置、・・・内部層、21・・・第1内部層、22・・・第2内部層、23・・・第3内部層、30・・・外部層、31・・・第1外部層、32・・・第2外部層、33・・・第3外部層

図1
図2
図3
図4
図5