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▶ 伊藤 治夫の特許一覧

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  • 特開-多重無線通信方法 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024080549
(43)【公開日】2024-06-13
(54)【発明の名称】多重無線通信方法
(51)【国際特許分類】
   H04L 27/26 20060101AFI20240606BHJP
   H04L 27/10 20060101ALI20240606BHJP
【FI】
H04L27/26 100
H04L27/10 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】1
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022193856
(22)【出願日】2022-12-03
(71)【出願人】
【識別番号】722007873
【氏名又は名称】伊藤 治夫
(72)【発明者】
【氏名】伊藤 治夫
(57)【要約】
【課題】低速データと高速データがデータ多重してから無線通信すると電波伝搬環境が劣化したとき低速データと高速データともに通信が阻害される。
【解決手段】無線送信器は低速データがCMI符号化してから周波数変調されかつ高速データが搬送波1本あたりQPSK一次変調するOFDM二次変調されてこれら変調波を合成し無線通信して無線受信器は各変調波を分離して各復調し各転送データを復元することで電波伝搬環境が劣化したときOFDM復調波による復元が限界となっても周波数復調波による復元はなされる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線送信器は低速データがCMI符号化してから周波数変調されかつ高速データが搬送波1本あたりQPSK一次変調するOFDM二次変調されてこれら変調波を合成し無線通信して無線受信器は各変調波を分離して各復調し各転送データを復元する無線通信方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、低速データと高速データを多重して通信する無線通信方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
無線送信側が低速データを変調してかつ高速データを変調してから変調波を合成することで多重して通信し、無線受信側が到達電波を低速データの変調波と高速データの変調波を分離してから各々復調してデータを復元する無線通信方法により通信方式を簡略化するとともにデータ通信の信頼性を向上させる技術である。
【0003】
低速データと高速データがデータを多重してから無線通信する方法がある。
【0004】
低速データと高速データがデータ多重してから無線通信すると電波伝搬環境が劣化したとき低速データと高速データともに通信が阻害される問題があった。
【0005】
この改善策として、低速データと高速データが別の変調方式で変調してから変調波を合成して電波を放射する方法がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特許登録第3588403号
【非特許文献】
【0007】
【非特許文献1】HomePlug Green Phy standard (ISO15118-3)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
解決しようとする問題点は、無線通信すると電波伝搬環境が劣化したとき低速データと高速データとがともに通信が阻害されることなく少なくとも低速データ通信は阻害されない点である。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、ビット転送速度が75、110、300、1200、2400、4800、9600、19200、38400、57600そして115200ビット毎秒やSPI(Serial Peripheral Interface)方式に代表される低速データを1と0の比率が1:1となるCMI符号(Code Mark Inversion code)方式でコード化してから例えば76MHzの周波数変調し、かつ、Ethernet方式に体表される高速データを例えば2MHzから30MHzの周波数を使用するOFDM(Orthogonal Frequency-Division Multiplexing:直交周波数分割多重変調)で二次変調し千本強の搬送波のうち搬送波1本あたりQPSK(QuadraPhase-Shift Keying:4位相偏移変調)で一次変調し、これら変調波を合成して電波を放射すること事を最も主要な特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明は、移動体に適用すると移動体が収集するデータを高速データにて転送中に電波伝搬環境が劣化して高速データが遮断しはじめても低速データの通信が遮断されず移動体を制御することを可能にする。
【0011】
高速データの通信状態を監視することが低速データで制御する移動体を基地局側の通信範囲から移動体が外れることを回避できる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1図1は無線送信側と無線受信側の構成を表示する説明図である。(実施例)
【発明を実施するための形態】
【0013】
ビット転送速度が75、110、300、1200、2400、4800、9600、19200、38400、57600そして115200ビット毎秒の低速データ1、および、Ethernet方式の高速データ2が、無線送信器3に入力される。
【0014】
低速データ1がCMI符号方式符号化器4で符号化信号5にされる。
【0015】
コード化信号5が周波数変調器6で周波数変調波7にされる。
【0016】
高速データ2が2MHzから30MHzの周波数を使用するOFDM変調器8で千本強の搬送波のうち周波数変調器6が使用する周波数範囲に相当する搬送波16本を使用しないで搬送波1本あたりQPSK変調されOFDM変調波9にされる。
【0017】
周波数変調波7とOFDM変調波9が合成器10で合成され送信アンテナ11で放射電波12として放射される。
【0018】
放射電波12が無線受信器13の受信アンテナ14で受信され電波濾波器15にて周波数復調波16でOFDM復調波17とへ分離される。
【0019】
OFDM復調波17がOFDM復調器18で転送高速データ19にされる。転送高速データ19は高速データ2と同等である。
【0020】
周波数復調波16が周波数復調器20で復号化信号21にされる。
【0021】
復号化信号21がCMI符号方式復号化器22で転送低速データ23にされる。低速データ23は低速データ1と同等である。
【産業上の利用可能性】
【0022】
図1の実施例は、無線制御による移動体の移動範囲の監視が容易となり移動体の置き去りを回避できることで遠隔制御を適用するシステム信頼性を向上させる可能性を示している。
【0023】
検知器、感知器、測定器、など搭載した移動体からのデータ通信と移動体の遠隔制御を別系統にできる可能性を示している。
【符号の説明】
【0024】
1 低速データ
2 高速データ
3 無線送信器
4 CMI符号方式符号化器
5 符号化信号
6 周波数変調器
7 周波数変調波
8 OFDM変調器
9 OFDM変調波
10 合成器
11 送信アンテナ
12 放射電波
13 無線受信器
14 受信アンテナ
15 電波濾波器
16 周波数復調波
17 OFDM復調波
18 OFDM復調器
19 転送高速データ
20 周波数復調器
21 復号化信号
22 CMI符号方式復号化器
23 転送低速データ
図1