(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024080551
(43)【公開日】2024-06-13
(54)【発明の名称】視認ペダル操作システム
(51)【国際特許分類】
B60K 28/10 20060101AFI20240606BHJP
B60T 7/04 20060101ALI20240606BHJP
G05G 1/30 20080401ALI20240606BHJP
G05G 1/60 20080401ALI20240606BHJP
G05G 25/00 20060101ALI20240606BHJP
【FI】
B60K28/10 Z
B60T7/04 A
G05G1/30 E
G05G1/60
G05G25/00 D
【審査請求】有
【請求項の数】1
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022193859
(22)【出願日】2022-12-03
(71)【出願人】
【識別番号】520366282
【氏名又は名称】松山 悠生
(74)【代理人】
【識別番号】711009394
【氏名又は名称】谷川 光有
(72)【発明者】
【氏名】松山輝男
【テーマコード(参考)】
3D037
3D124
3J070
【Fターム(参考)】
3D037FA01
3D037FA24
3D037FA25
3D124AA33
3D124BB01
3D124CC43
3D124DD30
3D124DD61
3J070AA32
3J070BA43
3J070CB37
3J070DA01
(57)【要約】
【課題】「暗視操作」において、MT車は定位置の「クラッチペダル」を左足で
基軸として、ブレーキとアクセルのペダル踏み間違いは発生していない。AT車において「クラッチペダル」が省略されペダル操作の
基軸が失われたAT車において「ペダル踏み間違い事故」の多発が社会問題視されている。
【解決手段】AT車のペダル操作は、直接的にペダルが見えない「暗視操作」である。提案の「光源の光の軌跡」により、ブレーキペダルとアクセルペダルを運転者の視野に入れた、運転者自身が「直接的」、且つ「反射的」に「ペダル視認操作」を可能とするものである。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
オートマチック車のペダル操作空間において、ブレーキペダルとアクセルペダルの上方部に、それぞれ2つの色の異なった光源を置き、光源よりの光の軌跡が、ブレーキペダルとアクセルペダルを、それぞれペダルの左右中央部を横巾1cmから5cmで上面を染め平行に、運転者の下肢部まで届く特定の位置に光源を備えた自動車。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
・オートマチック車(以下単に、「AT車」という。)とマニュアル車(以下単に、「MT車」という。)のブレーキとアクセルのペダル操作システムは、基本的にはペダル本体を見ないで行う「暗視(めくら)ペダル操作方式」である。
・MT車のペダル操作は、運転者が左手で「チェンジギアー」を、左足は定位置で基軸の「クラッチペダル」を、右足で「ブレーキペダルとアクセルペダル」の選択操作を行う、「3機能が一体」となり、互いに双方には「相関関係」が備わり複合の絡み合うペダル操作で「一課題1工程」直接的ペダル操作は、ペダル判断不要でミスのないのが「直接的・反射的ペダル操作」で「暗視(めくら)ペダル操作方式」にも対応可能なシステムであった。
・直接的ペダル操作は、初度操作において、ペダルを見ないで、必要なペダル操作が可能。
・間接的ペダル操作は、初動操作において、ペダルを見て、必要なペダル操作が可能となる。
・即ち、直接的ペダル操作と間接的ペダル操作の相違点は、ペダル操作空間において、運転者がペダル操作する右足の現在地を、認識しているか、否かである。
・特に「時間軸」は、全てのペダル操作に優先する。
「1m手前で止まれば事故は発生しない。」
【背景技術】
【0002】
・現状AT車のブレーキペダルとアクセルペダルは、MT車の「形状と配置」を踏襲されたものであるが、「ギアーチェンジ」と「クラッチペダル」が省略され、MT車に存在した、
「暗視(めくら)ペダル操作方式」に対応可能なシステムも消滅したことになり、AT車には、新たな「ペダル操作方式」が必要となっている。即ち、「暗視のペダル操作方式」から、運転者が直接肉眼でペダルが見える「ペダル視認操作方式」を探求するのである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】公開実用新案公開平4-7947号
【特許文献2】実用新案登録第3078445号
【特許文献3】特開2016-88499号
【特許文献4】特開2012-66808号
【特許文献5】特開2007-302126号
【特許文献6】実願平5-54465号
【特許文献7】実願平5-17757号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に示す公知例では、システム的にブレーキペダル部に光ビームを投射しブレーキを踏む速度を測定し、「普通停止」か「緊急停止」か、ストップランプの光度(照明の角度)を高くし、後続車に知らしめる装置で、後続車の追突防止のために機能する装置であり、照明機能の効果及び主旨を異にしている。
【0005】
特許文献2に示す公知例をAT車のペダル操作においては、ブレーキペダルとアクセルペダルは見えない。なお、ペダル操作において当該の「冷光板」は運転者の足の下になり見えず、運転者のペダル識別判断は「間接的」判断となる。
ブレーキペダルとアクセルペダルの位置は常に運転者が「前知認識(察知)」できる「直接的ペダル操作」システムが必要である。
【0006】
特許文献3に示す公知例は、自動車用照明装置であって、ダッシュボードの下部を必要に応じて選択的にペダル部を照明できるものであり、ペダル本体を形作るものでは無い。走行中に運転者がペダル部を見ることは、大変危険であり、ペダル踏み間違い事故防止には繋がらない。
【0007】
特許文献4は、ブレーキとアクセルのペダル操作をビデオに納め、ディスプレイで運転者がリアルタイムにペダル操作ができるとされているが。このペダル操作システムは、ブレーキペダルとアクセルペダルの実態位置とディスプレイに映し出され位置変換がされており、運転者は脳裏で変換判断を要する「間接的」ペダル操作システムである。
「間接的ペダル操作」は、「時間軸」において通用しない。
【0008】
特許文献5に示す公知例の「車両用照明装置」は、運転者にとって適切な足元を有効に照明することができる光源ユニットシステムであり、それぞれのペダルとその周辺位置が効率的に見ることができるが、ペダル本体を可視化し形作るものでは無い。走行中ペダルを見ることは危険であり、間接的ペダル操作である。
【0009】
引用文献6に示す公知例は、ブレーキペダル頭部に、前面に、又は一部を赤色で着色した部材を使用、更に夜間対策としてブレーキペダル頭部の「照明光源」は、ブレーキペダル固体を鮮明に照らす装置であり、具体的にブレーキペダルの個体を赤色着色したブレーキ操作は、運転者の脚部により赤色表示は見えない(ブレーキペダル幅9cm、靴巾10cm以上)、また「赤色標識」をブレーキペダルの上部に位置する計器盤、インパネ部等の運転者が見やすい場所に取り付ける「赤色標識」は「間接的ペダル操作」である。
この引用文献では、さらに光源をブレーキペダルの上方に置いて、ブレーキペダルのみを明るくする方法も図示されてはいるが、ブレーキペダルとその上に置いた靴のみを照らすのみであるので、運転手は自分の足の位置を認識しにくい。またこの引用文献ではアクセルペダルに光が照射していないので、アクセルペダルに足を乗せているとの意識が希薄である。本発明ではブレーキペダルのみならず運転者の膝まで照らす光源を置いているので、認識が容易であり、さらにアクセルペダルの上にも別の色の光源を置き、その認識は容易である。
【0010】
引用文献7の公知例は、前項公知例と同様であるが、フロントガラス手前で運転者の目の前に、識別のブレーキランプ、アクセルランプ、クラッチランプが取り付けられ、運転者は足もとの実体ペダルとの間に「位置的乖離」と「識別」の変換判断を伴う「間接的」にペダル操作システムであり、ペダル操作の「時間軸」において、走行する自動車の運転操作には通用しない。
現状AT車のペダル操作空間は、「暗視操作」のMT車のペダル配置と形状を踏襲したものであり、「ペダル踏み間違い事故」の多発が社会問題化している。
引用文献の「照明の光」には、ペダルの個体を、より明るく広く照らし膨張し、形を成さない光の本質から、ペダルの個体の可視化には限界が存在し、目的の「ペダル視認操作方式」には適さない。
【0011】
AT車は、ブレーキとアクセルが「単独で稼動し機能する」簡単で簡易なペダル操作となったが、MT車と同様に「暗視操作」である。ペダル操作空間は根拠のない無限の空間となり、ブレーキとアクセルの2つのペダルは根拠が無く孤立している。2つペダルの利点を活かし、運転者自身がペダルを「視認」できる形態、形状の創出が必要である。
【課題を解決するための手段】
【0012】
(請求項1)
オートマチック車のペダル操作空間において、ブレーキペダルとアクセルペダルの上方部に、それぞれ2つの色の異なった光源を置き、光源よりの光の軌跡が、ブレーキペダルとアクセルペダルを、それぞれペダルの左右中央部を横巾1cmから5cmで上面を染め平行に、運転者の下肢部まで届く特定の位置に光源を備えた自動車。
【発明の効果】
【0013】
光源よりの光の軌跡により可視化したブレーキペダルとアクセルペダルは、運転者の右膝下肢部が、それぞれ当該色のカラーに染められている。運転者の下肢部の左右の移動によるり、2色のペダル区分は明確で運転者の視野に、常にブレーキペダルとアクセルペダルの位置を直接(介在システム無く。)「前知認識(察知)」できるシステムである。光源の光の軌跡によって可視化し創出された左ブレーキと右アクセルの「視認ペダル操作」は、「ハンドル操作」と一対となり、同次元の合わせ操作で自動車の運転操作に高い安全技術が備わるものである。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】AT車のペダル操作空間において、ブレーキペダルとアクセルペダルの真上の線上、即ちそれぞれのペダル支持棒を含めた位置に色の異なる「源光」を据え、光の軌跡が可視化しそれぞれブレーキペダルとアクセルペダルの上面を垂直に染め、双方左右並列に延びた光の軌跡が、それぞれ運転者の右足下肢部が可視化の当該色の光の軌跡に染まっている図である。
【
図2】
図1と同様、上から本装置を見た図面であり、光線を1cm程度に細くした図面である。
【
図3】ペダル操作の左側面図であり、ブレーキペダルに可視化した光源の光の軌跡が、運転者の右足下肢部を当該色に染め、運転者は自身の視界において、ハンドル操作と一対となり、ブレーキペダルを「視認操作」している図である。この図では光源の位置をブレーキペダルの駆動軸に装着した図面である。
【
図4】上記
図2と同様の図面であるが、光源の位置をボンネットの下に装着した図面である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
双方のペダルは隣接して並列に並び同じように押下する間違い易い位置にあるが、提案の光源の光の軌跡により、可視化された左ブレーキペダル「赤色」と右アクセルペダル「青色」が鮮明に映え、双方のペダル間の幅は6cmから8cmの間隔がある。運転者の視野には、直接「赤色」と「青色」の区分が明瞭で、識別を間違えることはない。光源と膝部の距離間は20cm程度で近く、双方の「赤色」と「青色」は鮮明に映える。
【実施例0016】
AT車のペダル操作空間において、運転者の下肢部は可視化され「赤色」或いは「青色」に染められ、左ブレーキと右アクセルを「ペダル前知認識(察知)」し、常に運転者は「ペダル視認操作」が可能で、「ハンドル操作」と一対となった同次元の合わせ操作は、若年者層、中年者層、高齢者層、等して安全確実な運転操作が叶うシステムである。
AT車の「ペダル踏み間違い事故」において、全ての運転者は「ブレーキペダルを踏んだつもりが、アクセルペダルであった。」と弁明されている。提案の「視認ペダル操作システム」は「ブレーキペダルを踏んだつもりが、アクセルペダルであった。」とわ言わせないシステムであります。