(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024080575
(43)【公開日】2024-06-13
(54)【発明の名称】パーソナルブース
(51)【国際特許分類】
E04H 1/12 20060101AFI20240606BHJP
E04B 1/82 20060101ALI20240606BHJP
【FI】
E04H1/12 302Z
E04H1/12 A
E04B1/82 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023079283
(22)【出願日】2023-05-12
(31)【優先権主張番号】P 2022192729
(32)【優先日】2022-12-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】000002299
【氏名又は名称】清水建設株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100139114
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 貞嗣
(74)【代理人】
【識別番号】100139103
【弁理士】
【氏名又は名称】小山 卓志
(74)【代理人】
【識別番号】100214260
【弁理士】
【氏名又は名称】相羽 昌孝
(74)【代理人】
【識別番号】100227455
【弁理士】
【氏名又は名称】莊司 英史
(72)【発明者】
【氏名】増田 崇
(72)【発明者】
【氏名】清家 裕喜子
【テーマコード(参考)】
2E001
【Fターム(参考)】
2E001DF01
2E001FA14
2E001GA12
2E001HA03
2E001HB02
2E001HC02
(57)【要約】
【課題】パーソナルブース内の空間を犠牲にすることなく、音の伝搬を低減させたい方向への音の伝搬を抑制することが可能なパーソナルブースを提供する。
【解決手段】本発明に係るパーソナルブース1は、水平断面における四方を囲むパーティション3と、前記パーティション3における上方開口10の一部を塞ぐ塞ぎ板13と、前記塞ぎ板13で塞がれていない前記上方開口10における隙間17と、前記塞ぎ板13に配される吸音材15と、を有するパーソナルブース1において、平面視でみて、前記パーティション3内で発生する音の伝搬を低減させたい方向には前記隙間17は配されないことを特徴とする。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
水平断面における四方を囲むパーティションと、
前記パーティションにおける上方開口の一部を塞ぐ塞ぎ板と、
前記塞ぎ板で塞がれていない前記上方開口における隙間と、
前記塞ぎ板に配される吸音材と、を有するパーソナルブースにおいて、
平面視でみて、前記パーティション内で発生する音の伝搬を低減させたい方向には前記隙間は配されないことを特徴とするパーソナルブース。
【請求項2】
前記塞ぎ板は、前記上方開口に固着されず、前記上方開口に載置されるように設けられることを特徴とする請求項1に記載のパーソナルブース。
【請求項3】
前記吸音材が、前記塞ぎ板の下面側に配されることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のパーソナルブース。
【請求項4】
前記吸音材が、前記塞ぎ板の下面側及び上面側に配されることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のパーソナルブース。
【請求項5】
平面視でみて、前記塞ぎ板が第1の矩形をなしており、前記隙間が第2の矩形をなす時、
前記第1の矩形の面積が、前記第2の矩形の面積より大きいことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のパーソナルブース。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、広い空間内に執務スペースやミーティングスペース等が混在するオープンプランオフィスなどにおいて、個人作業やWeb会議に利用する1人~数人用のパーソナルブースからの会話音声や作業音の漏洩、あるいは逆に周辺から音がパーソナルブース内に伝搬することを防止するパーソナルブースに関する。
【背景技術】
【0002】
COVID-19感染拡大の影響で急速に利用が広まったWeb会議に対応するため、1人~数人用のパーソナルブースがオフィスに導入される事例が増えている。パーソナルブースとしては、例えば、特開2022-142688号公報に完全閉鎖型で換気設備が整ったものが提案されているが、このようなパーソナルブースはコストがかかり、導入のハードルが高い、という問題があった。
【特許文献1】特開2022-142688号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
そこでパーティションを組み合わせて作った小空間(例えば、四枚のパーティションで四方を囲んだ空間)をパーソナルブースとして用いる場合があるが、換気や排煙の必要性や、温度調整、閉塞感軽減等の目的で上方の開口部が塞がっていない構造が多く、その開口部から隣のブースや周囲のミーティングスペース或いは執務スペースに会話音声等の音が漏れやすい。また、逆に隣のブースや周辺スペースからの音がブース内への伝搬を防ぐことも難しいといった課題がある。
【0004】
パーソナルブースから漏洩する会話音声の低減や、パーソナルブース内部での音環境、すなわち話し易さや聴き易さの改善のため、パーソナルブースを構成するパーティション等の壁面(パーソナルブースの内側の壁面)を吸音処理するという方法が採られることがある。このような吸音処理は、パーティション表面にウレタン等の吸音材料を組込んで吸音性パーティションを構成する、或いは、パーティション壁面にグラスウール等で構成された吸音パネルを設置する、という手段で実現される。
【0005】
ただし、パーティション壁面を吸音処理する場合、音声に対して効果を得るためには最低でも20mm程度、十分な効果を期待するためには50mm程度の厚みの吸音材料が必要になる。また、パーソナルブースを囲む四方のパーティション壁面のうち、対向しない2面以上を吸音処理する必要がある。対向しない2面以上の吸音処理を必要とする理由は、平行対向した壁面間での多重反射を抑制するためである。
【0006】
このためパーティション壁面を吸音処理する方法では、元々狭いパーソナルブースがより狭くなる、という問題があった。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この発明は、上記のような問題を解決するものであって、本発明に係るパーソナルブースは、水平断面における四方を囲むパーティションと、前記パーティションにおける上方開口の一部を塞ぐ塞ぎ板と、前記塞ぎ板で塞がれていない前記上方開口における隙間と、前記塞ぎ板に配される吸音材と、を有するパーソナルブースにおいて、平面視でみて、前記パーティション内で発生する音の伝搬を低減させたい方向には前記隙間は配されないことを特徴とする。
【0008】
また、本発明に係るパーソナルブースは、前記塞ぎ板は、前記上方開口に固着されず、前記上方開口に載置されるように設けられることを特徴とする。
【0009】
また、本発明に係るパーソナルブースは、前記吸音材が、前記塞ぎ板の下面側に配されることを特徴とする。
【0010】
また、本発明に係るパーソナルブースは、前記吸音材が、前記塞ぎ板の下面側及び上面側に配されることを特徴とする。
【0011】
また、本発明に係るパーソナルブースは、平面視でみて、前記塞ぎ板が第1の矩形をなしており、前記隙間が第2の矩形をなす時、前記第1の矩形の面積が、前記第2の矩形の面積より大きいことを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
本発明に係るパーソナルブース1は、パーティション3における上方開口10の一部を塞ぐ塞ぎ板と、塞ぎ板13で塞がれていない上方開口10における隙間17と、塞ぎ板13の下面側に配される吸音材15と、を有し、平面視でみて、パーティション3内で発生する音の伝搬を低減させたい方向には前記隙間17を配さないように構成されているので、このような本発明に係るパーソナルブース1によれば、パーソナルブース1内の空間を犠牲にすることなく、音の伝搬を低減させたい方向への音の伝搬を抑制することが可能となる。 また、本発明に係るパーソナルブース1によれば、パーソナルブース1内で発生する会話音声が隣接あるいは周辺スペースへ漏洩することを防止できる。あるいはその程度を低減できる。
【0013】
また、本発明に係るパーソナルブース1によれば、逆に隣接あるいは周辺スペースで発生する会話音声がパーティション3の内に伝搬することを防止できる。あるいはその程度を低減できる。
【0014】
本発明に係るパーソナルブース1のこれらの効果により、パーソナルブース1、隣接あるいは周辺スペースにおいて、Web会議、打ち合わせ、その他の作業を妨害する度合いを低減すること、ワークプレイス全体の喧騒感を低減することができる、といった効果が得られる。さらに、これらの効果は、パーソナルブース1の有効面積を狭めることなく実現可能である。
【0015】
また、本発明に係るパーソナルブース1は、音声の主成分である中心周波数500Hzオクターブ帯域で十分な吸音性能を得るために十分な厚さの吸音材15を、パーソナルブース1の有効面積を狭めることなく利用可能である。
【0016】
また、本発明に係るパーソナルブース1によれば、既存のパーソナルブース1のパーティション3壁面の吸音処理と比較して、1/4程度の吸音面積で同程度の会話音声漏洩防止効果を得ることができ、経済的なメリットが大きい。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】本発明の実施形態に係るパーソナルブース1の概略構成を示す図である。
【
図2】本発明の実施形態に係るパーソナルブース1周囲を上面からみた図である。
【
図3】本発明の実施形態に係るパーソナルブース1におけるWeb会議時の会話音声が隣接するミーティングスペースに伝搬する経路を模式的に示す図である。
【
図5】パーソナルブース1からの会話音声漏洩対策の効果検証を行った実験パターンのバリエーションを示す図である。
【
図6】実験結果その1:隣接するミーティングスペース(受音点R1)における会話音声漏洩対策効果を示す図である。
【
図7】実験結果その2:周辺の一般執務スペース(受音点R2)における会話音声漏洩対策効果を示す図である。
【
図8】実験結果その3:隣接ブース(受音点R3)における会話音声漏洩対策効果を示す図である。
【
図9】実験結果その4:スピーカ音源を設置したブース(受音点R0)における相対音圧レベルを示す図である。
【
図10】従来のパーソナルブース1の概略構成を示す図である。
【
図11】従来のパーソナルブース1におけるWeb会議時の会話音声が隣接するミーティングスペースに伝搬する経路を模式的に示す図である。
【
図12】本発明の他の実施形態に係るパーソナルブース1の概略構成を示す図である。
【
図13】本発明の他の実施形態に係るパーソナルブース1におけるWeb会議時の会話音声が隣接するミーティングスペースに伝搬する経路を模式的に示す図である。
【
図14】パーソナルブース1からの会話音声漏洩対策の効果検証を行った実験パターン(パターン(D))を示す図である。
【
図15】実験結果その5:隣接するミーティングスペース(受音点R1)における会話音声漏洩対策効果を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
まず、従来のパーティション3を用いたパーソナルブース1について説明する。
図10は従来のパーソナルブース1の概略構成を示す図である。なお、
図10においてパーソナルブース1を構成するパーティション3は透過的に示されており、パーソナルブース1内に設置されている机42や椅子45は視認可能に示されているものとする。同様の図法は、本願発明を説明する際にも用いられる。
【0019】
パーソナルブース1は、水平断面における四方を囲む、4枚のパーティション3から構成されている。4枚のパーティション3のうち1枚(図面手前側の1枚)にはパーソナルブース1の出入り口として、開閉可能な扉7が設けられている。以上のような構成によれば、パーソナルブース1を構成する4枚のパーティション3の鉛直上方には、上方開口10が設けられることとなる。
【0020】
以上のように構成される従来のパーソナルブース1内で、例えば、Web会議が実施された時の会話音声の伝搬について説明する。
図11は、従来のパーソナルブース1におけるWeb会議時の会話音声が隣接するミーティングスペースに伝搬する経路を模式的に示す図である。
【0021】
図11においては、主な会話音声の伝搬経路が図示されている。これらの伝搬経路を(0)乃至(4)に区別して以下に示す。
伝搬経路(0):パーソナルブース1を構成するパーティション3を透過する経路
伝搬経路(1):パーソナルブース1を構成するパーティション3の上端部を回折する経路
伝搬経路(2):パーソナルブース1内で反射した後、パーティション3上部を回折する経路
伝搬経路(3):オフィスの天井57の面で反射する経路
伝搬経路(4):パーソナルブース1内で反射した後、オフィスの天井57の面で反射する経路
なお、伝搬経路(2)および伝搬経路(4)については、パーソナルブース1内の壁面に1回反射した後にパーティション3を回折、或いは、オフィスの天井57の面で反射する経路を図示しているが、これ以外にもパーソナルブース1内の壁、床55、机42等で複数回反射した後にパーティション3を回折、或いは、オフィスの天井57の面で反射する経路も含むものである。
【0022】
次に、本発明の実施の形態を、図面を参照しつつ説明する。
図1は本発明の実施形態に係るパーソナルブース1の概略構成を示す図である。本発明の実施形態に係るパーソナルブース1は、4枚のパーティション3から構成される点は、従来のパーソナルブース1と同様である。本発明の実施形態に係るパーソナルブース1では、前述のような課題に対して、パーソナルブース1からの会話音声の漏洩、また逆に隣接するパーソナルブースやミーティングスペースで発生する会話音声などの遮音対策が施されてなるものである。このために、本発明の実施形態に係るパーソナルブース1においては、4枚のパーティション3で構成される上方開口10の一部を塞ぐ塞ぎ板13が設けられている。
【0023】
このような塞ぎ板13は、上方開口10に対して固着せず、上方開口10に載置されるように設けるようにすることで、塞ぎ板13の取り付け位置を任意に設定することが可能となる。将来的にオフィスのレイアウト変更が想定されないような場合には、塞ぎ板13は、上方開口10に対して固着するようにして用いてもよい。
【0024】
本発明の実施形態に係るパーソナルブース1は塞ぎ板13によって、上方開口10を塞がれるが、換気や排煙等のため、完全には塞がず、一部隙間17が設けられることとなる。さらに、本発明の実施形態に係るパーソナルブース1においては、上方開口10を塞ぎ板13の下面側が吸音処理されている。具体的には、塞ぎ板13の下面に吸音材15が配されている。
【0025】
吸音処理するために用いられる吸音材15の材料は、グラスウール、ウレタンフォーム、ポリエステル吸音材等を用い得るが、十分な吸音性能があれば材料がこれらの吸音材に限定されるわけではない。吸音材15の吸音性能としては、音声の主成分である中心周波数500Hzオクターブ帯域で0.8以上の吸音率があることが望ましい。これは、例えばグラスウール、ポリエステル吸音材のような多孔質吸音材であれば、厚さ50mm以上とすることで実現可能である。
【0026】
上方開口10における塞ぎ板13に用い得る部材は、十分な遮音性を有していれば、特段材料が限定されるものではない。塞ぎ板13の材料の遮音性能は高いほど望ましいが、一般的に遮音性能の高い材料は重量があるため、上方開口10に設置することを鑑みて、遮音性能と重量のバランスから選択されることが望ましい。塞ぎ板13に用いる材料としては、例えば、合板、石膏ボード、スチールパネル等を挙げることができる。
【0027】
図2は本発明の実施形態に係るパーソナルブース1周囲を上面からみた図である。
図2のような本発明の実施形態に係るパーソナルブース1では、平面視でみて、塞ぎ板13が第1の矩形21(図中一点鎖線)をなしており、隙間17が第2の矩形22(図中二点鎖線)をなしているケースが一般的である。
【0028】
このような場合、第1の矩形21の面積(すなわち、上方開口10を塞ぐ面積)は、第2の矩形22の面積(すなわち、上方開口10が塞がれていない部分の面積)より大きく設定されることが好ましい。さらに、第1の矩形21の面積は、上方開口10全体の面積(第1の矩形21の面積+第2の矩形22の面積)の70%以上であることがより好ましい。ただし、換気、排煙等の必要性から隙間17の幅は図示するように100mm以上あることが好ましい。
【0029】
隙間17は会話音が漏洩しても問題ない位置、すなわち隣接ブースやミーティングスペースから遠い位置に設けると効果的である。すなわち、
図2に示すように、本発明の実施形態に係るパーソナルブース1においては、平面視でみて、4枚のパーティション3内で発生する音の伝搬を低減させたい方向には隙間17を配さない構成とする。
【0030】
また、周辺のミーティングスペース等からの音がパーソナルブース1内へ伝搬することを防ぐ手段とする場合は、音の発生する周辺ミーティングスペース等から遠い位置に隙間17設けると効果的である。なお、
図1に示す例では、上方開口10を塞ぐ塞ぎ板13の一部を吸音処理した状況を示しているが、塞ぎ板13のパーソナルブース1側の面の全面を吸音処理するようにしても良い。
【0031】
次に、
図3を参照して本発明の効果を説明する。
図3は本発明の実施形態に係るパーソナルブース1におけるWeb会議時の会話音声が隣接するミーティングスペースに伝搬する経路を模式的に示す図である。
【0032】
本発明の実施形態に係るパーソナルブース1によれば、塞ぎ板13により、伝搬経路(1)および(3)によるミーティングスペースなどの隣接スペースへの音声の伝搬を防止することができる。
【0033】
また、伝搬経路(2)については、完全に防止することはできていないが、塞ぎ板13が存在することで隣接するミーティングスペース等へ伝搬する経路で2重に回折することとなり、塞ぎ板13が無い場合の1重回折と比べて回折減衰量(回折によって得られる音波の低減量)が大きく得られるという効果がある。
【0034】
ところで、塞ぎ板13には上記のように隣接するスペースへ伝搬する音声を低減する効果はあるが、同時にパーソナルブース1内に会話音声が籠ることになり、パーソナルブース1内における音圧が上昇する、という状況を招く。これは、従来のパーソナルブース1では、開放されていた上方開口10を介してパーソナルブース1外へ伝搬していた会話音声が、塞ぎ板13で反射、遮蔽されてパーソナルブース1内に留まるためである。
【0035】
パーソナルブース1内における音圧が上昇すると、伝搬経路(0)あるいは伝搬経路(2)または伝搬経路(4)を介して隣接スペースで伝搬する会話音声のレベルも上昇する、すなわち塞ぎ板13による会話音声漏洩防止の効果が小さくなることになる。(後述の実験結果参照)
本発明の実施形態に係るパーソナルブース1は、塞ぎ板13で反射してパーソナルブース1内に留まる会話音声を低減するために、塞ぎ板13のパーソナルブース1側の面(下面)を、吸音材15により吸音処理している。このような吸音処理により、塞ぎ板13で反射する会話音声を低減すると共に、前述のパーソナルブース1を構成するパーティション3等の壁面のパーソナルブース1側の面(パーソナルブース1の内面)を吸音処理するという方法と同様の効果を得ることができる。そして、本発明の実施形態に係るパーソナルブース1によれば、このような効果を吸音処理によりパーソナルブース1内が狭くなることなく実現可能である。
【0036】
音声の主成分である中心周波数500Hzオクターブ帯域で十分な吸音性能(たとえば、吸音率0.8以上)を得るためには、例えばグラスウール、ポリエステル吸音材のような一般的な多孔質吸音材であれば、厚さ50mm以上とすることが必要である。
【0037】
上記の通り、厚さ50mm以上の吸音材を使用することが望ましいが、パーソナルブース1のパーティション3内壁面を吸音する方法では、パーソナルブース1内が狭くなるという欠点が存在し、実際には厚さ50mm以下(例えば20mm程度)の吸音材が使用されることがある。
【0038】
本発明の実施形態に係るパーソナルブース1で提案する方法では、吸音処理によりパーソナルブース1内の、特に水平方向の、有効面積は変わらない。そのため、吸音材15の厚さは特に制約をされることなく、音声の主成分である中心周波数500Hzオクターブ帯域で十分な吸音性能を有する吸音材を使用することが可能である。
(実験による検証結果)
本発明の実施形態に係るパーソナルブース1の有効性をフィールド実験による検証実験によって確認したので、以下にその結果を示す。
【0039】
実験は実際のオフィスに設けられたWeb会議用のパーソナルブース1を利用して実施した。実験フィールドの概要を
図4に示す。連続して設けられたパーソナルブース1に隣接してミーティングスペースが設けられている。
【0040】
パーソナルブース1およびミーティングスペースは高さ1.9mのスチールパーティションで区画されている。パーソナルブース1およびミーティングスペース共に、下記に示す塞ぎ板を設置する場合を除いて上部は開放されている。
【0041】
また、パーソナルブース1の壁面はスチールパーティションに布張りであり、下記に示す吸音処理をする場合を除いて反射性の仕上げである。また、図示していないが、パーソナルブース1の図面左側の壁面(パーソナルブース1内の執務者から見て後ろ側)には出入口としてスチール製の扉が設けられている。パーソナルブース1の寸法は、図示した通り、執務者から見て前後方向に1.2m、左右方向に1.3mである。
【0042】
スピーカ音源(●の音源点参照)を図示したパーソナルブース1の椅子45の位置で高さ床上1.2mに設置し、そのスピーカから発する試験用音響信号を図示した受音点R0~R3(○の受音点参照)で収録、分析した。R0はスピーカ音源を設置したパーソナルブース1と同じパーソナルブース1内で、スピーカ音源から10cm離れた位置に設置した。R1は隣接するミーティングスペース内、R2はそのミーティングスペースから更に離れた一般執務スペース、R3はスピーカ音源を設置したパーソナルブース1に隣接したパーソナルブース1内の椅子45の位置に設置した。受音点の高さはいずれも床上1.2mとした。
【0043】
パーソナルブース1からの会話音声漏洩対策の効果検証として、
図5に示すパターンで実験を行った。
・ パターン(A):パーソナルブース1内壁面の吸音処理を行ったもの。吸音処理に用いた吸音材としては、平面視900mm×900mmで厚さ20mmのグラスウールで構成されている既製品(KOKUYO製SOUND ABSORPTION)の吸音パネル48を使用した。吸音材の設置条件は、図面上の奥側および左側の2面に吸音材を設置した「壁面2面吸音」(A2)、更に図面上右側の面に吸音材を付加した「壁面3面吸音」(A3)、更に図面上手前の面に吸音材を付加した「壁面4面吸音」(A4)の3条件とした。
・ パターン(B):パーソナルブース1の上部開口10に塞ぎ板13を設置したもの。塞ぎ板13としては厚さ15mmの合板製のものを用いた。上部開口10のうち、隣接するミーティングスペースに近い側を塞ぎ板13で塞ぎ、ミーティングスペースから離れた側に幅340mmの隙間17を設けるように塞ぎ板13設置した。すなわち、上部開口10の面積の約70%を塞いだことになる。
・ パターン(C):パーソナルブース1の上部開口10に塞ぎ板13を設置し、そのパーソナルブース1側の面を吸音処理したもの。吸音材15としては、厚さ50mmで平面視900mm×900mmのポリエステル繊維吸音材を使用した。
・ 上記の他、吸音処理や塞ぎ板を設置しない、すなわち会話音声漏洩対策を施さない条件を標準条件:パターン(O)とした。
【0044】
なお、スピーカ音源を設置したパーソナルブース1に隣接する受音点R3を設置したパーソナルブース1においても、上記と同様の会話音声漏洩対策を施して実験を行った。
【0045】
図6に隣接するミーティングスペース(受音点R1)における、会話音声漏洩対策の効果、すなわち標準条件であるパターン(O)を基準とした場合の各実験パターンにおける相対音圧レベルを示す。数値が小さいほど、対策の効果が大きいことを意味している。なお、以降を含めて相対音圧レベルは音声の主成分である中心周波数500Hzオクターブ帯域における値を示す。
【0046】
パーティション3の壁面を吸音処理した場合(パターン(A))においては、吸音処理した面が増えるほど対策の効果が大きくなることが示されている。
【0047】
また、パーソナルブース1の上部開口10の一部を塞いだ場合(パターン(B))、その効果は壁面2面吸音(A2)と同程度である。
【0048】
更に、本発明で提案する上部開口10を塞いだ塞ぎ板13のパーソナルブース1側の面を吸音処理した場合(パターン(C))は、壁面4面吸音(A4)を上回る効果が得られていることが確認された。
【0049】
図7にミーティングスペースから更に離れた一般執務スペース(受音点R2)における相対音圧レベルを示す。離れた点においても、ブースに隣接するミーティングスペースと同じ傾向で効果が得られていることが確認できる。
【0050】
この実験におけるパターン(C)の吸音面積は、パターン(A4)壁面4面吸音の吸音面積と比較して1/4である。少ない吸音面積でも壁面4面吸音と同程度以上の効果が得られており、本発明がコスト面でもメリットが大きいことを示している。
【0051】
少ない吸音面積でも同程度以上の効果が得られている理由は、上部開口10を塞ぐことによる遮蔽効果に加え、塞ぎ板13と床面や机面の間で垂直方向に反射して隙間17からパーソナルブース1外に伝搬する音波(
図3における伝搬経路(2)、(4)の一部)を効率よく吸収できるためである。
【0052】
一方で、吸音パネル48を用いたパーティション3の壁面吸音処理の場合は、主に壁面間で水平方向に反射する音波を吸収するため、上記のように垂直方向に反射しパーソナルブース1外に伝搬する音波を効率よく吸収できない。
【0053】
また、前述のように、パーソナルブース1の上部開口10の一部を塞ぐ塞ぎ板13のパーソナルブース1側の面を吸音処理する場合、パーティション3の壁面の吸音処理と比べて、吸音処理によりパーソナルブース1内が狭くなるという欠点が存在しない。そのため、ここで示した実験のように、音声の主成分である中心周波数500Hzオクターブ帯域で十分な吸音性能を得るため十分な厚さの吸音材15を使用できることも、少ない吸音面積でも同程度以上の効果が得られている理由の一つである。
【0054】
図8に、スピーカ音源を設置したブースに隣接したブース内(受音点R3)における相対音圧レベルを示す。パーティション3の壁面吸音処理(パターン(A))および上部開口10の一部を塞ぎその塞ぎ板13のパーティション3側の面を吸音処理した場合(パターン(C))においては受音点R1、R2と同様の傾向となっていることが確認できる。
【0055】
一方、上部開口10の一部を塞いだのみ(パターン(B))においては、対策の効果が殆ど得られていない。これは、パーソナルブース1間のパーティション3を透過、あるいはパーソナルブース1の上部開口(パターン(B)では一部を塞いである)を介して隣接パーソナルブース1内に伝搬した音波が、上部開口10を塞いだ塞ぎ板13で反射、遮蔽されて隣接パーソナルブース1内に留まり、隣接パーソナルブース1内の音圧レベルが上昇したためである。
【0056】
塞ぎ板13のパーソナルブース1側の面を吸音処理したパターン(C)では、こういった音圧レベルの上昇が発生せず、他の受音点と同じく壁面4面吸音(A4)と同程度の効果が得られている。この結果から、同じ対策を施した隣接パーソナルブース1間の会話音声漏洩対策としても、本発明で提案するパターン(C)の会話音声漏洩対策が有効であることが確認できる。
【0057】
参考データとして、
図9にスピーカ音源を設置したパーソナルブース1内(受音点R0)における相対音圧レベルを示す。上部開口10の塞ぎ板13を吸音処理しない場合(パターン(B))では、塞ぎ板13での反射、遮蔽により標準条件(パターン(O))と比較してブース内の音圧レベルが上昇していることが確認できる。一方、塞ぎ板13のパーソナルブース1側の面を吸音処理した場合(パターン(C))では、この音圧レベルの上昇が解消されている。
[補足]
以上の説明および実験は、主としてパーソナルブース1で発生する会話音声が隣接あるいは周辺スペースへ漏洩することの対策として記述している。一方で音波の伝搬方向を逆に考えれば、本発明は周辺スペースで発生する会話音声がパーソナルブース1内へ伝搬することを防止する手段としても有効である。
【0058】
また、本発明においては、パーソナルブース1のパーティション3壁面の吸音処理については、必ずしも必要としていない。ただし、本発明と、パーティション3の壁面吸音処理を同時に施すことを排除するものではない。パーソナルブース1が狭くなるという状況が許容されるのであれば、パーティション3の壁面の吸音処理を併用すると、パーソナルブース1からの会話音声の漏洩を防止するという効果はより大きく得られる。
【0059】
以上、本発明に係るパーソナルブース1は、パーティション3における上方開口10の一部を塞ぐ塞ぎ板13と、塞ぎ板13で塞がれていない上方開口10における隙間17と、塞ぎ板13の下面に配される吸音材15と、を有し、平面視でみて、パーティション3内で発生する音の伝搬を低減させたい方向には前記隙間17を配さないように構成されているので、このような本発明に係るパーソナルブース1によれば、パーソナルブース1内の空間を犠牲にすることなく、音の伝搬を低減させたい方向への音の伝搬を抑制することが可能となる。
【0060】
また、本発明に係るパーソナルブース1によれば、パーソナルブース1内で発生する会話音声が隣接あるいは周辺スペースへ漏洩することを防止できる。あるいはその程度を低減できる。
【0061】
また、本発明に係るパーソナルブース1によれば、逆に隣接あるいは周辺スペースで発生する会話音声がパーティション3の内に伝搬することを防止できる。あるいはその程度を低減できる。
【0062】
本発明に係るパーソナルブース1のこれらの効果により、パーソナルブース1、隣接あるいは周辺スペースにおいて、Web会議、打ち合わせ、その他の作業を妨害する度合いを低減すること、ワークプレイス全体の喧騒感を低減することができる、といった効果が得られる。さらに、これらの効果は、パーソナルブース1の有効面積を狭めることなく実現可能である。
【0063】
また、本発明に係るパーソナルブース1は、音声の主成分である中心周波数500Hzオクターブ帯域で十分な吸音性能を得るために十分な厚さの吸音材15を、パーソナルブース1の有効面積を狭めることなく利用可能である。
【0064】
また、本発明に係るパーソナルブース1によれば、既存のパーソナルブース1のパーティション3壁面の吸音処理と比較して、1/4程度の吸音面積で同程度の会話音声漏洩防止効果を得ることができ、経済的なメリットが大きい。
【0065】
次に、本発明の他の実施形態について説明する。
図12は本発明の他の実施形態に係るパーソナルブース1の概略構成を示す図である。以下、これまで説明した実施形態と異なる点について説明する。先の実施形態に係るパーソナルブース1においては、吸音材15が塞ぎ板13の下面側に配されるようになっていたが、他の実施形態に係るパーソナルブース1は、塞ぎ板13の下面側に加えて、塞ぎ板13の上面側にも吸音材15’を配する構成が採用される。すなわち、他の実施形態においては、塞ぎ板13の上面側においても吸音処理がされるようになっている。
【0066】
塞ぎ板13の下面側の吸音材15同様、塞ぎ板13の上面側に用いる吸音材15’の材料としてもグラスウール、ウレタンフォーム、ポリエステル吸音材等を用いることができる。ただし、吸音材15’に用いる得る材料は、十分な吸音性能がある材料であれば、これらの吸音材に限定されるわけではない。
【0067】
塞ぎ板13上面側の吸音材15’の吸音性能としては、音声の主成分である中心周波数500Hzオクターブ帯域で0.8以上の吸音率があることが望ましい。これは、例えばグラスウール、ポリエステル吸音材のような多孔質吸音材であれば、厚さ50mm以上とすることで実現可能である。
図12に示す例では、塞ぎ板13上面側の一部を吸音処理した状況を示しているが、吸音材15’により塞ぎ板13上面側の全面を吸音処理しても良い。
【0068】
図13に、本発明の他の実施形態に係るパーソナルブース1におけるWeb会議時の会話音声が隣接するミーティングスペースに伝搬する経路を模式的に示す図である。
【0069】
図13における、主な会話音声の伝搬経路が図示されている。これらの伝搬経路を(0)乃至(4)に区別して以下に示す。
伝搬経路(0):パーソナルブース1を構成するパーティション3を透過する経路
伝搬経路(1):パーソナルブース1を構成するパーティション3の上端部を回折する経路
伝搬経路(2):パーソナルブース1内で反射した後、塞ぎ板13上方側を回折する経路
伝搬経路(3):オフィスの天井57の面で反射する経路
伝搬経路(4):パーソナルブース1内で反射した後、オフィスの天井57の面と塞ぎ板13の上方側で反射する経路
なお、伝搬経路(2)および伝搬経路(4)については、パーソナルブース1内の壁面に1回反射した後にパーティション3を回折、或いは、オフィスの天井57の面で反射する経路を図示しているが、これ以外にもパーソナルブース1内の壁、床55、机42等で複数回反射した後にパーティション3を回折、或いは、オフィスの天井57の面で反射する経路も含むものである。また、伝搬経路(4)について、オフィスの天井57の面で2回、塞ぎ板上面で1回反射する経路を図示しているが、それぞれの反射回数はこれに限るものではない。
【0070】
図13を参照して、特に他の実施形態の効果を説明する。先の実施形態では、伝搬経路(2)を伝搬する経路が2重回折となり、塞ぎ板13が無い場合の1重回折と比べて回折減衰量(回折によって得られる音波の低減量)が大きく得られるという効果がある。
【0071】
それに加えて、他の実施形態においては、塞ぎ板13上面側を吸音処理することにより、伝搬経路(2)における回折減衰量を更に大きく得ることができる。これにより、伝搬経路(2)による隣接スペースへの音声の伝搬をより防止することができる。
【0072】
塞ぎ板13上面側の吸音処理により回折減衰量が大きくなることの技術的根拠は、下記の非特許文献1等に示されている。当該非特許文献1においては、防音壁の上端部に平坦な板を設置し、その上面を吸音処理することで防音壁の回折減衰量を大きくする方法が示されている。
(非特許文献1)
非特許文献1:“Performance of noise barriers with various edge shapes and acoustical conditions,” T. Ishizuka, K. Fujiwara, Applied Acoustics, Vol. 65, pp. 125-141, 2004.
さらに、他の実施形態では、塞ぎ板13上面側の吸音処理により、伝搬経路(4)(オフィスの天井57の面と塞ぎ板13の上方側で反射する経路)の伝搬過程で音声を吸収する。これにより、伝搬経路(4)による隣接スペースへの音声の伝搬を防止することができる。
【0073】
オフィスの天井57の面が岩綿吸音板等の吸音性の仕上げとなっていれば、本実施形態に依らずともほぼ同等の効果を得ることができるが、例えば意匠面の理由から天井面を吸音性の仕上げとできない場合があるが、このような場合には、本実施形態による音声伝搬防止の効果を期待することができる。
【0074】
本実施形態では、塞ぎ板13上面側がオフィス内の執務者の視野には入らないので、オフィス内の意匠性に影響を与えることなく上記効果を得ることができる。また、オフィスの天井57の面が岩綿吸音板等の吸音性の仕上げとすることができれば、塞ぎ板13上面側の吸音処理と併せて、伝搬経路(4)の伝搬過程でより一層音声を吸収することができる。
【0075】
本実施形態によれば、上記の効果を吸音処理によりパーソナルブース1内が狭くなることなく実現可能である。また、そのため、吸音材15’の厚さは特に制約されることなく、音声の主成分である中心周波数500Hzオクターブ帯域で十分な吸音性能の吸音材を使用することが可能である。
(他の実施形態の実験による検証結果)
先の実施形態で説明した実験による検証結果に加え、他の実施形態による実証結果を示す。他の実施形態による実験パターンを、追加のパターン(D)として
図14に示す。なお、他の実施形態によるパターンでは、隣接するミーティングスペース(受音点R1)における会話音声漏洩対策の効果の検証を行った。
【0076】
図15には、
図6に示した隣接するミーティングスペースにおける会話音声漏洩対策の効果の実験結果に、上記のパターン(D)の結果を加えたものを示す。
【0077】
図15は
図6同様、隣接するミーティングスペース(受音点R1)における会話音声漏洩対策の効果を、標準条件(パターン(O))を基準とした場合の各実験パターンにおける相対音圧レベルとして示したものである。数値が小さいほど、対策の効果が大きいことを意味している。なお、相対音圧レベルは音声の主成分である中心周波数500Hzオクターブ帯域における値を示している。
【0078】
図15に示したように、パターン(C)に塞ぎ板13上面側の吸音処理を付加したパターン(D)は、パターン(C)を上回る対策効果が得られている。その対策効果は他のいずれの実験パターンの対策効果よりも大きい。
【0079】
他の実施形態による効果は、先の実施形態記載の効果に加え、以下の通りである。
【0080】
パーソナルブース1内で発生する会話音声が隣接あるいは周辺スペースへ漏洩することを防止できる。あるいはその程度を低減できる。
【0081】
また、逆に隣接あるいは周辺スペースで発生する会話音声がパーソナルブース1内に伝搬することを防止できる。あるいはその程度を低減できる。
【0082】
これらの効果により、パーソナルブース1、隣接あるいは周辺スペースにおいて、Web会議、打ち合わせ、その他の作業を妨害する度合いを低減すること、ワークプレイス全体の喧騒感を低減することができる、といった効果が得られる。
【0083】
これらの効果をパーソナルブース1の有効面積を狭めることなく実現可能である。
【0084】
塞ぎ板13における吸音処理の箇所により、音声の主成分である中心周波数500Hzオクターブ帯域で十分な吸音性能を得るために十分な厚さの吸音材を、パーソナルブース1の有効面積を狭めることなく利用可能である。
【0085】
また、塞ぎ板13上面側の吸音処理はオフィス内の執務者の視野には入らないので、オフィス内の意匠性に影響を与えることなく上記効果を得ることができる。
【符号の説明】
【0086】
1・・・パーソナルブース
3・・・パーティション
7・・・扉
10・・・上方開口
13・・・塞ぎ板
15、15’・・・吸音材
17・・・隙間
21・・・第1の矩形
22・・・第2の矩形
42・・・机
45・・・椅子
48・・・吸音パネル
55・・・床
57・・・天井