IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 盛泰光電科技股▲フン▼有限公司の特許一覧

特開2024-80589携帯型電子機器、画像撮影装置及びその組立方法
<>
  • 特開-携帯型電子機器、画像撮影装置及びその組立方法 図1
  • 特開-携帯型電子機器、画像撮影装置及びその組立方法 図2
  • 特開-携帯型電子機器、画像撮影装置及びその組立方法 図3
  • 特開-携帯型電子機器、画像撮影装置及びその組立方法 図4
  • 特開-携帯型電子機器、画像撮影装置及びその組立方法 図5
  • 特開-携帯型電子機器、画像撮影装置及びその組立方法 図6
  • 特開-携帯型電子機器、画像撮影装置及びその組立方法 図7
  • 特開-携帯型電子機器、画像撮影装置及びその組立方法 図8
  • 特開-携帯型電子機器、画像撮影装置及びその組立方法 図9
  • 特開-携帯型電子機器、画像撮影装置及びその組立方法 図10
  • 特開-携帯型電子機器、画像撮影装置及びその組立方法 図11
  • 特開-携帯型電子機器、画像撮影装置及びその組立方法 図12
  • 特開-携帯型電子機器、画像撮影装置及びその組立方法 図13
  • 特開-携帯型電子機器、画像撮影装置及びその組立方法 図14
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024080589
(43)【公開日】2024-06-13
(54)【発明の名称】携帯型電子機器、画像撮影装置及びその組立方法
(51)【国際特許分類】
   G03B 17/02 20210101AFI20240606BHJP
   G02B 7/02 20210101ALI20240606BHJP
   G03B 11/00 20210101ALI20240606BHJP
   G03B 30/00 20210101ALI20240606BHJP
   H04N 23/50 20230101ALI20240606BHJP
【FI】
G03B17/02
G02B7/02 E
G02B7/02 Z
G03B11/00
G03B30/00
H04N23/50
【審査請求】有
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023134050
(22)【出願日】2023-08-21
(31)【優先権主張番号】111146285
(32)【優先日】2022-12-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】TW
(71)【出願人】
【識別番号】523318268
【氏名又は名称】盛泰光電科技股▲フン▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】Shine Optics Technology Company Limited
(74)【代理人】
【識別番号】110000729
【氏名又は名称】弁理士法人ユニアス国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】周 鋒
【テーマコード(参考)】
2H044
2H083
5C122
【Fターム(参考)】
2H044AE06
2H044AJ06
2H083AA04
2H083AA26
2H083AA32
5C122DA09
5C122EA12
5C122FB03
5C122FB17
5C122GE11
5C122GE18
5C122GG04
(57)【要約】      (修正有)
【課題】携帯型電子機器、画像撮影装置及びその組立方法が提供される。
【解決手段】画像撮影装置はキャリア基板1と、第1の画像検知チップ2Aと、第1のフィルタ組立体3A及び第1のレンズ組立体4Aを含む。第1の画像検知チップはキャリア基板の底端1002に配置され、キャリア基板に電気的に接続される。第1のフィルタ組立体はキャリア基板に配置された第1の支持要素と、第1の支持要素と協働するよう構成された第1のフィルタ要素を含む。第1の支持要素は第1のフィルタ要素の全部又は一部が第1の貫通開口1003内に受容され、第1のフィルタ要素を担持するよう構成される。最大粒子径が5~25μmの少なくとも1つの第1の微小粒子が第1のフィルタ要素に位置すると、第1のフィルタ要素と第1の画像検知チップとの間の最短距離が30~200μmであるため、第1の画像検知チップは第1の微小粒子の遮蔽で発生する光ムラを捕捉できない。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
キャリア基板と、第1の画像検知チップと、第2の画像検知チップと、第1のフィルタ組立体と、第2のフィルタ組立体と、第1のレンズ組立体と、第2のレンズ組立体とを含む画像撮影装置であって、
前記キャリア基板は、頂端、底端、第1の貫通開口及び第2の貫通開口を有し、前記第1の貫通開口及び前記第2の貫通開口は、前記頂端と前記底端との間に接続され、
前記第1の画像検知チップは、前記キャリア基板の前記底端に配置され、前記キャリア基板に電気的に接続され、
前記第2の画像検知チップは、前記キャリア基板の前記底端に配置され、前記キャリア基板に電気的に接続され、
前記第1のフィルタ組立体は、前記第1の画像検知チップに対応し、前記キャリア基板に配置された第1の支持要素と、前記第1の支持要素と協働する第1のフィルタ要素とを含み、
前記第2のフィルタ組立体は前記第2の画像検知チップに対応し、前記キャリア基板に配置された第2の支持要素と、前記第2の支持要素と協働する第2のフィルタ要素とを含み、
前記第1のレンズ組立体は、前記第1の画像検知チップに対応し、前記キャリア基板の頂端に配置された第1のレンズホルダと、前記第1のレンズホルダによって担持される第1の光学レンズとを含み、
前記第2のレンズ組立体は、前記第2の画像検知チップに対応し、前記キャリア基板の頂端に配置された第2のレンズホルダと、前記第2のレンズホルダによって担持される第2の光学レンズとを含み、
前記第1の画像検知チップ、前記第1のフィルタ組立体及び前記第1のレンズ組立体は互いに協働して、不可視光を捕捉するための第1の画像検知モジュールを形成し、
前記第2の画像検知チップ、前記第2のフィルタ組立体及び前記第2のレンズ組立体は互いに協働して、可視光を捕捉するための第2の画像検知モジュールを形成し、
前記第1の支持要素は、前記第1のフィルタ要素の全部又は一部が前記第1の貫通開口に収容されるように、前記第1のフィルタ要素を担持するように構成され、
前記第2の支持要素は、前記第2のフィルタ要素の全部又は一部が前記第2の貫通開口に収容されるように、前記第2のフィルタ要素を担持するように構成され、
最大粒子径が5μmから25μmの少なくとも1つの第1の微小粒子が前記第1のフィルタ要素に位置する場合、前記第1のフィルタ要素と前記第1の画像検知チップとの間の最短距離が30μmから200μmであるため、前記第1の画像検知チップは、前記少なくとも1つの第1の微小粒子の遮蔽により発生する光ムラを捕捉できないようになり、
最大粒子径が5μmから25μmの少なくとも1つの第2の微小粒子が前記第2のフィルタ要素に位置する場合、前記第2のフィルタ要素と前記第2の画像検知チップとの間の最短距離は30μmから200μmであるため、前記第2の画像検知チップは前記少なくとも1つの第2の微小粒子の遮蔽により発生する光ムラを捕捉できないようになる、
ことを特徴とする、画像撮影装置。
【請求項2】
前記キャリア基板の前記頂端に配置され、前記キャリア基板に電気的に接続された電気コネクタと、
前記キャリア基板の前記頂端に配置され、前記キャリア基板に電気的に接続された環境光検知器と、
前記キャリア基板の前記頂端に配置され、前記キャリア基板に電気的に接続された赤外線発生器と、
前記キャリア基板の前記頂端に配置され、前記キャリア基板に電気的に接続された画像処理プロセッサと、
前記キャリア基板の前記頂端に配置され、前記キャリア基板に電気的に接続された受音器と、
を備え、
前記電気コネクタ、前記第1の画像検知モジュール、前記環境光検知器、前記赤外線発生器、前記第2の画像検知モジュール、前記画像処理プロセッサ、及び前記受音器は、前記キャリア基板に順次配置され、前記環境光検知器及び前記赤外線発生器は、前記第2の画像検知モジュールよりも前記第1の画像検知モジュールに近接するように配置され、
前記第1の画像検知チップは、複数の第1の導電性材料を介して前記キャリア基板に電気的に接続され、前記第2の画像検知チップは、複数の第2の導電性材料を介して前記キャリア基板に電気的に接続され、
前記第1の画像検知チップは赤外線感光チップであり、前記第1のフィルタ要素は赤外線フィルタであり、前記第1の光学レンズは赤外線レンズであり、
前記第2の画像検知チップは可視光感光チップであり、前記第2のフィルタ要素は可視光フィルタであり、前記第2の光学レンズは可視光レンズであり、 前記第1の支持要素の最小厚さは前記第1のフィルタ要素の厚さよりも小さく、前記第1の支持要素の最小厚さは0.05mmから0.08mmであり、前記第1のフィルタ要素の厚さは1mmから1.5mmであり、
前記第2の支持要素の最小厚さは前記第2のフィルタ要素の厚さよりも小さく、前記第2の支持要素の最小厚さは0.05mmから0.08mmであり、前記第2のフィルタ要素の厚さは1mmから1.5mmであり、
前記第2の画像検知モジュールの全体の厚さは、前記第1の画像検知モジュールの全体の厚さよりも大きく、前記第1の画像検知モジュールの全体の厚さ及び前記第2の画像検知モジュールの全体の厚さは、1.8mm以下であり、
前記第1の支持要素は、前記キャリア基板にのみ接続され、前記第1の画像検知チップとはと接触しておらず、前記第2の支持要素は、前記キャリア基板にのみ接続され、前記第2の画像検知チップとは接触しておらず、
前記第1の支持要素は、複数の第1の接着剤層を介して前記キャリア基板と前記第1のフィルタ要素との間に接続され、前記第2の支持要素は、複数の第2の接着剤層を介して前記キャリア基板と前記第2のフィルタ要素との間に接続され、
前記第1のレンズホルダは、前記第1の支持要素に下向きに当接するか、又は前記第1の支持要素から離間しており、前記第2のレンズホルダは、前記第2の支持要素に下向きに当接するか、又は前記第2の支持要素から離間するように構成される、
請求項1に記載の画像撮影装置。
【請求項3】
前記キャリア基板の前記頂端は、第1の左側頂端キャリア面及び第1の右側頂端キャリア面を有し、前記第1の左側頂端キャリア面は、互いに面一であるか、又は高低差を有する第1の内面及び第1の外面を有し、前記第1の右側頂端キャリア面は、互いに面一であるか、又は高低差を有する第1の内面及び第1の外面を有し、
前記第1の左側頂端キャリア面の前記第1の内面及び前記第1の右側頂端キャリア面の前記第1の内面は、前記第1の支持要素を担持するように構成され、
前記第1の左側頂端キャリア面の前記第1の外面及び前記第1の右側頂端キャリア面の前記第1の外面は、前記第1のレンズホルダを担持するように構成され、
前記第1の左側頂端キャリア面の前記第1の内面と前記第1の外面とが高低差を有し、前記第1の右側頂端キャリア面の前記第1の内面と前記第1の外面とが高低差を有する場合において、前記キャリア基板は、前記第1の支持要素の第1の左外側部分及び第1の右外側部分をそれぞれ収容するための第1の左側凹部空間及び第1の右側凹部空間を提供し、これにより、前記第1のフィルタ要素と前記第1の画像検知チップとの間の最短距離を短縮させ、
前記第1のフィルタ要素は、第1の左側部分と、前記第1の左側部分に対応する第1の右側部分とを有し、前記第1のフィルタ要素の前記第1の左側部分の上面及び下面の少なくとも一方と、前記第1のフィルタ要素の前記第1の左側部分の側面の全部又は一部とが、前記第1の支持要素の第1の左内側部分によって覆われ、前記第1のフィルタ要素の前記第1の右側部分の上面及び下面の少なくとも一方、並びに前記第1のフィルタ要素の前記第1の右側部分の側面の全部又は一部が、前記第1の支持要素の前記第1の右内側部分によって覆われるように構成され、
前記キャリア基板の前記頂端は、第2の左側頂端キャリア面及び第2の右側頂端キャリア面を有し、前記第2の左側頂端キャリア面は、互いに面一であるか、又は高低差を有する第2の内面及び第2の外面を有し、前記第2の右側頂端キャリア面は、互いに面一であるか、又は高低差を有する第2の内面及び第2の外面を有し、
前記第2の左側頂端キャリア面の前記第2の内面及び前記第2の右側頂端キャリア面の前記第2の内面は、前記第2の支持要素を担持するように構成され、前記第2の左側頂端キャリア面の前記第2の外面及び前記第2の右側頂端キャリア面の前記第2の外面は、前記第2のレンズホルダを担持するように構成され、
前記第2の左側頂端キャリア面の前記第2の内面と前記第2の外面とが高低差を有し、前記第2の右側頂端キャリア面の前記第2の内面と前記第2の外面とが高低差を有する場合において、前記キャリア基板は、前記第2の支持要素の前記第2の左外側部分及び前記第2の右外側部分をそれぞれ収容するための第2の左側凹部空間及び第2の右側凹部空間を提供し、これにより、前記第2のフィルタ要素と前記第2の画像検知チップとの間の最短距離を短縮させ、
前記第2のフィルタ要素は、第2の左側部分及び前記第2の左側部分に対応する第2の右側部分(322B)を有し、前記第2のフィルタ要素の前記第2の左側部分の上面及び下面の少なくとも一方、ならびに前記第2のフィルタ要素の前記第2の左側部分の側面の全部又は一部が、前記第2の支持要素の第2の左内側部分によって覆われており、前記第2のフィルタ要素の前記第2の右側部分の上面及び下面の少なくとも一方、並びに前記第2のフィルタ要素の前記第2の右側部分の側面の全部又は一部が、前記第2の支持要素の第2の右内側部分によって覆われるように構成される、
請求項1に記載の画像撮影装置。
【請求項4】
前記キャリア基板の前記底面は、第1の左側底端キャリア面及び第1の右側底端キャリア面を有し、前記第1の左側底端キャリア面は、高低差を有する第1の内面及び第1の外面を有し、前記第1の右側底端キャリア面は、高低差を有する第1の内面及び第1の外面を有し、
前記第1の左側底端キャリア面の前記第1の内面及び前記第1の右側底端キャリア面の前記第1の内面は、前記第1の支持要素を担持するように構成され、前記第1の左側底端キャリア面の前記第1の外面及び前記第1の右側底端キャリア面の前記第1の外面は、前記第1の画像検知チップを担持するように構成され、
前記キャリア基板は、前記第1の支持要素の第1の左外側部分及び第1の右外側部分をそれぞれ収容するための第1の左側凹部空間及び第1の右側凹部空間を提供し、これにより、前記第1のフィルタ要素と前記第1の画像検知チップとの間の最短距離を短縮させ、
前記キャリア基板の前記底面は、第2の左側底端キャリア面及び第2の右側底端キャリア面を有し、前記第2の左側底端キャリア面は、高低差を有する第2の内面及び第2の外面を有し、前記第2の右側底端キャリア面は、高さの差を有する第2の内面及び第2の外面を有し、
前記第2の左側底端キャリア面の前記第2の内面及び前記第2の右側底端キャリア面の前記第2の内面は、前記第2の支持要素を担持するように構成され、前記第2の左側底端キャリア面の前記第2の外面及び前記第2の右側底端キャリア面の前記第2の外面は、前記第2の画像検知チップを担持するように構成され、
前記キャリア基板は、前記第2の支持要素の第2の左側外側部分及び第2の右側外側部分をそれぞれ収容するための第2の左側凹部空間及び第2の右側凹部空間を提供し、これにより、前記第2のフィルタ要素と前記第2の画像検知チップとの間の最短距離を短縮させる、
請求項1に記載の画像撮影装置。
【請求項5】
最大粒子径が5μmから25μmの間の少なくとも1つの試験用微小粒子を試験用フィルタ要素に配置し、
前記試験用フィルタ要素と前記試験用画像検知チップとの間の最短距離が30μmから200μmの範囲の基準データを得るために、前記試験用画像検知チップが前記少なくとも1つの試験用微小粒子の遮断により発生する光ムラを捕捉できなくなるまで、前記試験用フィルタ要素から前記試験用画像検知チップまでの最短距離を調整し、
前記基準データに従って、前記第1のフィルタ要素と前記第1の画像検知チップとの間の最短距離を30μmから200μmの範囲に、前記第2のフィルタ要素と前記第2の画像検知チップとの間の最短距離を30μmから200μmの範囲にするように、前記キャリア基板に第1の画像検知チップ、第2の画像検知チップ、第1のフィルタ組立体、第2のフィルタ組立体、第1のレンズ組立体及び第2のレンズ組立体を配置し、
前記キャリア基板は、頂端、底端、第1の貫通開口及び第2の貫通開口を有し、かつ、前記第1の貫通開口及び前記第2の貫通開口は、何れも前記頂端と前記底端との間に接続され
前記第1の画像検知チップ及び前記第2の画像検知チップは、前記キャリア基板に電気的に接続され、
前記第1のフィルタ組立体は、前記第1の画像検知チップに対応し、前記キャリア基板上に配置された第1の支持要素と、前記第1の支持要素と協働する第1のフィルタ要素とを含み、
前記第2のフィルタ組立体は、前記第2の画像検知チップに対応し、前記キャリア基板上に配置された第2の支持要素と、前記第2の支持要素と協働する第2のフィルタ要素とを含み、
前記第1のレンズ組立体は、前記第1の画像検知チップに対応し、前記キャリア基板の頂端に配置された第1のレンズホルダと、前記第1のレンズホルダによって担持される第1の光学レンズとを含み、
前記第2のレンズ組立体は、前記第2の画像検知チップに対応し、前記キャリア基板の頂端に配置された第2のレンズホルダと、前記第2のレンズホルダによって担持される第2の光学レンズとを含み、
前記第1の画像検知チップ、前記第1のフィルタ組立体及び前記第1のレンズ組立体は互いに協働して、不可視光を捕捉するための第1の画像検知モジュールを形成し、
前記第2の画像検知チップ、前記第2のフィルタ組立体及び前記第2のレンズ組立体は互いに協働して、可視光を捕捉するための第2の画像検知モジュールを形成し、
前記第1の支持要素は、前記第1のフィルタ要素の全部又は一部が前記第1の貫通開口に収容されるように、前記第1のフィルタ要素を担持するように構成され、
前記第2の支持要素は、前記第2のフィルタ要素の全部又は一部が前記第2の貫通開口に収容されるように、前記第2のフィルタ要素を担持するように構成される、
ことを特徴とする、画像撮影装置の組立方法。
【請求項6】
前記キャリア基板の前記頂端に、前記キャリア基板に電気的に接続する、電気コネクタ、環境光検知器、赤外線発生器、画像処理プロセッサ、及び受音器を配置し、
前記電気コネクタ、前記第1の画像検知モジュール、前記環境光検知器、前記赤外線発生器、前記第2の画像検知モジュール、前記画像処理プロセッサ及び前記受音器は、前記キャリア基板に順次配置され、前記環境光検知器及び前記赤外線発生器は、前記第2の画像検知モジュールよりも前記第1の画像検知モジュールに近接するように配置され、
前記第1の画像検知チップは、複数の第1の導電性材料を介して前記キャリア基板に電気的に接続され、前記第2の画像検知チップは、複数の第2の導電性材料を介して前記キャリア基板に電気的に接続され、
前記第1の画像検知チップは赤外線感光チップであり、前記第1のフィルタ要素は赤外線フィルタであり、前記第1の光学レンズは赤外線レンズであり、
前記第2の画像検知チップは可視光感光チップであり、前記第2のフィルタ要素は可視光フィルタであり、前記第2の光学レンズは可視光レンズであり、
前記第1の支持要素の最小厚さは前記第1のフィルタ要素の厚さよりも小さく、前記第1の支持要素の最小厚さは0.05mmから0.08mmであり、前記第1のフィルタ要素(32A)の厚さは1mmから1.5mmであり、
前記第2の支持要素の最小厚さは前記第2のフィルタ要素の厚さよりも小さく、前記第2の支持要素の最小厚さは0.05mmから0.08mmであり、前記第2のフィルタ要素の厚さは1mmから1.5mmであり、
前記第2の画像検知モジュールの全体の厚さは、前記第1の画像検知モジュールの全体の厚さよりも大きく、前記第1の画像検知モジュールの全体の厚さ及び前記第2の画像検知モジュールの全体の厚さは、1.8mm以下である。
前記第1の支持要素は、前記キャリア基板にのみ接続され、前記第1の画像検知チップとは接触しておらず、前記第2の支持要素は、前記キャリア基板にのみ接続され、前記第2の画像検知チップとは接触しておらず、
前記第1の支持要素は、複数の第1の接着剤層を介して前記キャリア基板と前記第1のフィルタ要素との間に接続され、前記第2の支持要素は、複数の第2の接着剤層を介して前記キャリア基板と前記第2のフィルタ要素との間に接続され、
前記第1のレンズホルダは、前記第1の支持要素に下向きに当接するか、又は前記第1の支持要素から離間しており、前記第2のレンズホルダは、前記第2の支持要素に下向きに当接するか、又は前記第2の支持要素(31B)から離間して配置される、
請求項5に記載の画像撮影装置の組立方法。
【請求項7】
前記キャリア基板の前記頂端は、第1の左側頂端キャリア面及び第1の右側頂端キャリア面を有し、前記第1の左側頂端キャリア面は、互いに面一であるか、又は高低差を有する第1の内面及び第1の外面を有し、前記第1の右側頂端キャリア面は、互いに面一であるか、又は高低差を有する第1の内面及び第1の外面を有し、
前記第1の左側頂端キャリア面の前記第1の内面及び前記第1の右側頂端キャリア面の前記第1の内面は、前記第1の支持要素を担持するように構成され、 前記第1の左側頂端キャリア面の前記第1の外面及び前記第1の右側頂端キャリア面の前記第1の外面は、前記第1のレンズホルダを担持するように構成され、
前記第1の左側頂端キャリア面の前記第1の内面と前記第1の外面とが高低差を有し、前記第1の右側頂端キャリア面の前記第1の内面と前記第1の外面とが高低差を有する場合において、前記キャリア基板は、前記第1の支持要素の第1の左外側部分及び第1の右外側部分をそれぞれ収容するための第1の左側凹部空間及び第1の右側凹部空間を提供し、これにより、前記第1のフィルタ要素と前記第1の画像検知チップとの間の最短距離を短縮させ、
前記第1のフィルタ要素は、第1の左側部分と、前記第1の左側部分に対応する第1の右側部分とを有し、前記第1のフィルタ要素の前記第1の左側部分の上面及び下面の少なくとも一方と、前記第1のフィルタ要素の前記第1の左側部分の側面の全部又は一部とが、前記第1の支持要素の第1の左内側部分によって覆われ、前記第1のフィルタ要素の前記第1の右側部分の上面及び下面の少なくとも一方、並びに前記第1のフィルタ要素の前記第1の右側部分の側面の全部又は一部が、前記第1の支持要素の前記第1の右内側部分によって覆われるように構成され、
前記キャリア基板の前記頂端は、第2の左側頂端キャリア面及び第2の右側頂端キャリア面を有し、前記第2の左側頂端キャリア面は、互いに面一であるか、又は高低差を有する第2の内面及び第2の外面を有し、前記第2の右側頂端キャリア面は、互いに面一であるか、又は高低差を有する第2の内面及び第2の外面を有し、
前記第2の左側頂端キャリア面の前記第2の内面及び前記第2の右側頂端キャリア面の前記第2の内面は、前記第2の支持要素を担持するように構成され、前記第2の左側頂端キャリア面の前記第2の外面及び前記第2の右側頂端キャリア面の前記第2の外面は、前記第2のレンズホルダを担持するように構成され、
前記第2の左側頂端キャリア面の前記第2の内面と前記第2の外面とが高低差を有し、前記第2の右側頂端キャリア面の前記第2の内面と前記第2の外面とが高低差を有する場合において、前記キャリア基板は、前記第2の支持要素の前記第2の左外側部分及び前記第2の右外側部分をそれぞれ収容するための第2の左側凹部空間及び第2の右側凹部空間を提供し、これにより、前記第2のフィルタ要素と前記第2の画像検知チップとの間の最短距離を短縮させ、
前記第2のフィルタ要素は、第2の左側部分及び前記第2の左側部分に対応する第2の右側部分(322B)を有し、前記第2のフィルタ要素の前記第2の左側部分の上面及び下面の少なくとも一方、ならびに前記第2のフィルタ要素の前記第2の左側部分の側面の全部又は一部が、前記第2の支持要素の第2の左内側部分によって覆われており、前記第2のフィルタ要素の前記第2の右側部分の上面及び下面の少なくとも一方、並びに前記第2のフィルタ要素の前記第2の右側部分の側面の全部又は一部が、前記第2の支持要素の第2の右内側部分によって覆われるように構成される、
請求項5に記載の画像撮影装置の組立方法。
【請求項8】
前記キャリア基板の前記底面は、第1の左側底端キャリア面及び第1の右側底端キャリア面を有し、前記第1の左側底端キャリア面は、高低差を有する第1の内面及び第1の外面を有し、前記第1の右側底端キャリア面は、高低差を有する第1の内面及び第1の外面を有し、
前記第1の左側底端キャリア面の前記第1の内面及び前記第1の右側底端キャリア面の前記第1の内面は、前記第1の支持要素を担持するように構成され、前記第1の左側底端キャリア面の前記第1の外面及び前記第1の右側底端キャリア面の前記第1の外面は、前記第1の画像検知チップを担持するように構成され、
前記キャリア基板は、前記第1の支持要素の第1の左外側部分及び第1の右外側部分をそれぞれ収容するための第1の左側凹部空間及び第1の右側凹部空間を提供し、これにより、前記第1のフィルタ要素と前記第1の画像検知チップとの間の最短距離を短縮させ、
前記キャリア基板の前記底面は、第2の左側底端キャリア面及び第2の右側底端キャリア面を有し、前記第2の左側底端キャリア面は、高低差を有する第2の内面及び第2の外面を有し、前記第2の右側底端キャリア面は、高さの差を有する第2の内面及び第2の外面を有し、
前記第2の左側底端キャリア面の前記第2の内面及び前記第2の右側底端キャリア面の前記第2の内面は、前記第2の支持要素を担持するように構成され、前記第2の左側底端キャリア面の前記第2の外面及び前記第2の右側底端キャリア面の前記第2の外面は、前記第2の画像検知チップを担持するように構成され、
前記キャリア基板は、前記第2の支持要素の第2の左側外側部分及び第2の右側外側部分をそれぞれ収容するための第2の左側凹部空間及び第2の右側凹部空間を提供し、これにより、前記第2のフィルタ要素と前記第2の画像検知チップとの間の最短距離を短縮させる、
請求項5に記載の画像撮影装置の組立方法。
【請求項9】
キャリア基板、第1の画像検知チップ、第1のフィルタ組立体及び第1のレンズ組立体を含む画像撮影装置に使用される、携帯型電子機器であって、
前記画像撮影装置において、
前記キャリア基板は、頂端、底端、第1の貫通開口及び第2の貫通開口を有し、前記第1の貫通開口及び前記第2の貫通開口は、前記頂端と前記底端との間に接続され、
前記第1の画像検知チップは、前記キャリア基板の前記底端に配置され、前記キャリア基板に電気的に接続され、
前記第1のフィルタ組立体は、前記第1の画像検知チップに対応し、前記キャリア基板上に配置された第1の支持要素と、前記第1の支持要素と協働する第1のフィルタ要素とを含み、
前記第1のレンズ組立体は、前記第1の画像検知チップに対応し、前記キャリア基板の前記頂端に配置された第1のレンズホルダと、前記第1のレンズホルダによって担持される第1の光学レンズとを含み、
前記第1の画像検知チップ、前記第1のフィルタ組立体及び前記第1のレンズ組立体は互いに協働して、不可視光を捕捉するための第1の画像検知モジュールを形成し、
前記第1の支持要素は、前記第1のフィルタ要素の全部又は一部が前記第1の貫通開口に収容されるように、前記第1のフィルタ要素を担持するように構成され、
最大粒子径が5μmから25μmの少なくとも1つの第1の微小粒子が前記第1のフィルタ要素に位置する場合、前記第1のフィルタ要素と前記第1の画像検知チップとの間の最短距離は30μmから200μmであるため、前記第1の画像検知チップは前記少なくとも1つの第1の微小粒子の遮蔽により発生する光ムラを捕捉できない、
ことを特徴とする、携帯型電子機器。
【請求項10】
前記キャリア基板の前記頂端は、第1の左側頂端キャリア面及び第1の右側頂端キャリア面を有し、前記第1の左側頂端キャリア面は、互いに面一であるか、又は高低差を有する第1の内面及び第1の外面を有し、前記第1の右側頂端キャリア面は、互いに面一であるか、又は高低差を有する第1の内面及び第1の外面を有し、
前記第1の左側頂端キャリア面の前記第1の内面及び前記第1の右側頂端キャリア面の前記第1の内面は、前記第1の支持要素を担持するように構成され、 前記第1の左側頂端キャリア面の前記第1の外面及び前記第1の右側頂端キャリア面の前記第1の外面は、前記第1のレンズホルダを担持するように構成され、
前記第1の左側頂端キャリア面の前記第1の内面と前記第1の外面とが高低差を有し、前記第1の右側頂端キャリア面の前記第1の内面と前記第1の外面とが高低差を有する場合において、前記キャリア基板は、前記第1の支持要素の第1の左外側部分及び第1の右外側部分をそれぞれ収容するための第1の左側凹部空間及び第1の右側凹部空間を提供し、これにより、前記第1のフィルタ要素と前記第1の画像検知チップとの間の最短距離を短縮させ、
前記第1のフィルタ要素は、第1の左側部分と、前記第1の左側部分に対応する第1の右側部分とを有し、前記第1のフィルタ要素の前記第1の左側部分の上面及び下面の少なくとも一方と、前記第1のフィルタ要素の前記第1の左側部分の側面の全部又は一部とが、前記第1の支持要素の第1の左内側部分によって覆われ、前記第1のフィルタ要素の前記第1の右側部分の上面及び下面の少なくとも一方、並びに前記第1のフィルタ要素の前記第1の右側部分の側面の全部又は一部が、前記第1の支持要素の前記第1の右内側部分によって覆われるように構成される、
請求項9に記載の携帯型電子機器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、携帯型電子機器、画像撮影装置及びその組立方法に関し、より詳細には、撮影画像の画質を向上させる携帯型電子機器、及び撮影画像の画質を向上させる画像撮影装置及びその組立方法に関する。
【背景技術】
【0002】
既存の撮像装置では、フィルタ要素を複数のショートブラケットで支持して画像検知チップ上に配置するようになっている。しかし、1つのショートブラケットの安定性や複数のショートブラケットの平面度を制御することは容易ではなく、高さをあまり高くできないショートブラケットでは、フィルタ要素と画像検知チップとが接近しすぎてしまい、フィルタ要素上の微小粒子が画像検知チップに捕捉されてしまう(つまり、微小粒子の遮蔽による光ムラを画像検知チップが捕捉してしまう)。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
上記技術的不備に対して、本発明は、画像取り込み品質を向上させる携帯型電子機器、画像撮影装置及びその組立方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上述した課題を解決するために、本発明が採用した技術的手段の1つは、キャリア基板と、第1の画像検知チップと、第2の画像検知チップと、第1のフィルタ組立体と、第2のフィルタ組立体と、第1のレンズ組立体と、第2のレンズ組立体とを含む画像撮影装置を提供することである。キャリア基板は、頂端、底端、第1の貫通開口及び第2の貫通開口を有し、第1の貫通開口及び第2の貫通開口は、頂端と底端との間に接続される。第1の画像検知チップは、キャリア基板の底端に配置され、キャリア基板に電気的に接続される。第2の画像検知チップは、キャリア基板の底端に配置され、キャリア基板に電気的に接続される。第1のフィルタ組立体は、第1の画像検知チップに対応し、第1のフィルタ組立体は、キャリア基板上に配置された第1の支持要素と、第1の支持要素と協働する第1のフィルタ要素とを含む。第2のフィルタ組立体は第2の画像検知チップに対応し、第2のフィルタ組立体は、キャリア基板上に配置された第2の支持要素と、第2の支持要素と協働する第2のフィルタ要素とを含む。第1のレンズ組立体は、第1の画像検知チップに対応し、第1のレンズ組立体は、キャリア基板の頂端に配置された第1のレンズホルダと、第1のレンズホルダによって担持される第1の光学レンズとを含む。第2のレンズ組立体は、第2の画像検知チップに対応し、第2のレンズ組立体は、キャリア基板の頂端に配置された第2のレンズホルダと、第2のレンズホルダによって担持される第2の光学レンズとを含む。第1の画像検知チップ、第1のフィルタ組立体及び第1のレンズ組立体は互いに協働して、不可視光を捕捉するための第1の画像検知モジュールを形成する。第2の画像検知チップ、第2のフィルタ組立体及び第2のレンズ組立体は互いに協働して、可視光を捕捉するための第2の画像検知モジュールを形成する。第1の支持要素は、第1のフィルタ要素を担持するように構成され、第1のフィルタ要素の全部又は一部が第1の貫通開口部に収容される。第2の支持要素は、第2のフィルタ要素を担持するように構成され、第2のフィルタ要素の全部又は一部が第2の貫通開口部に収容される。最大粒子径が5μmから25μmの少なくとも1つの第1の微小粒子が第1のフィルタ要素に位置する場合、第1のフィルタ要素と第1の画像検知チップとの間の最短距離は30μmから200μmであるため、第1の画像検知チップは、少なくとも1つの第1の微小粒子の遮蔽により発生する光ムラを捕捉できない。最大粒子径が5μmから25μmの少なくとも1つの第2の微小粒子が第2のフィルタ要素に位置する場合、第2のフィルタ要素と第2の画像検知チップとの間の最短距離は30μmから200μmであるため、第2の画像検知チップは少なくとも1つの第2の微小粒子の遮蔽により発生する光ムラを捕捉できない。
【0005】
上述の問題を解決するために、本発明が採用した技術的態様の別の1つは、画像撮影装置の組立方法を提供することであり、画像撮影装置の組立方法は以下のプロセスを含む。最大粒子径が5μmから25μmの間の少なくとも1つの試験用微小粒子を試験用フィルタ要素に配置する。試験用フィルタ要素と試験用画像検知チップとの間の最短距離が30μmから200μmの範囲の基準データを得るために、試験用画像検知チップが少なくとも1つの試験用微小粒子の遮断により発生する光ムラを捕捉できなくなるまで、試験用フィルタ要素から試験用画像検知チップまでの最短距離を調整する。基準データに従って、キャリア基板に第1の画像検知チップ、第2の画像検知チップ、第1のフィルタ組立体、第2のフィルタ組立体、第1のレンズ組立体及び第2のレンズ組立体を配置し、なかでも、第1のフィルタ要素と第1の画像検知チップとの間の最短距離を30μmから200μmの範囲にして、第2のフィルタ要素と第2の画像検知チップとの間の最短距離を30μmから200μmの範囲にしておく。前記キャリア基板は、頂端、底端、第1の貫通開口及び第2の貫通開口を有し、かつ、前記第1の貫通開口及び前記第2の貫通開口は、何れも前記頂端と前記底端との間に接続される。第1の画像検知チップ及び第2の画像検知チップは、キャリア基板の底端に配置され、キャリア基板に電気的に接続される。第1のフィルタ組立体は、第1の画像検知チップに対応し、第1のフィルタ組立体は、キャリア基板上に配置された第1の支持要素と、第1の支持要素と協働する第1のフィルタ要素とを含む。第2のフィルタ組立体は第2の画像検知チップに対応し、第2のフィルタ組立体は、キャリア基板上に配置された第2の支持要素と、第2の支持要素と協働する第2のフィルタ要素とを含む。第1のレンズ組立体は、第1の画像検知チップに対応し、第1のレンズ組立体は、キャリア基板の頂端に配置された第1のレンズホルダと、第1のレンズホルダによって担持される第1の光学レンズとを含む。第2のレンズ組立体は、第2の画像検知チップに対応し、第2のレンズ組立体は、キャリア基板の頂端に配置された第2のレンズホルダと、第2のレンズホルダによって担持される第2の光学レンズとを含む。第1の画像検知チップ、第1のフィルタ組立体及び第1のレンズ組立体は互いに協働して、不可視光を捕捉するための第1の画像検知モジュールを形成する。第2の画像検知チップ、第2のフィルタ組立体及び第2のレンズ組立体は互いに協働して、可視光を捕捉するための第2の画像検知モジュールを形成する。第1の支持要素は、第1のフィルタ要素を担持するように構成され、第1のフィルタ要素の全部又は一部が第1の貫通開口部に収容される。第2の支持要素は、第2のフィルタ要素を担持するように構成され、第2のフィルタ要素の全部又は一部が第2の貫通開口部に収容される。
【0006】
上述した課題を解決するために、本発明が採用した技術的態様のさらに他の1つは、画像撮影装置を用いた携帯型電子機器を提供することである。この画像撮影装置は、キャリア基板、第1の画像検知チップ、第1のフィルタ組立体及び第1のレンズ組立体を含む。キャリア基板は、頂端、底端、第1の貫通開口及び第2の貫通開口を有し、第1の貫通開口及び第2の貫通開口は、頂端と底端との間に接続される。第1の画像検知チップは、キャリア基板の底端に配置され、キャリア基板に電気的に接続される。第1のフィルタ組立体は、第1の画像検知チップに対応し、第1のフィルタ組立体は、キャリア基板上に配置された第1の支持要素と、第1の支持要素と協働する第1のフィルタ要素とを含む。第1のレンズ組立体は、第1の画像検知チップに対応し、第1のレンズ組立体は、キャリア基板の頂端に配置された第1のレンズホルダと、第1のレンズホルダによって担持される第1の光学レンズとを含む。第1の画像検知チップ、第1のフィルタ組立体及び第1のレンズ組立体は互いに協働して、不可視光を捕捉するための第1の画像検知モジュールを形成する。第1の支持要素は、第1のフィルタ要素を担持するように構成され、第1のフィルタ要素の全部又は一部が第1の貫通開口部に収容される。最大粒子径が5μmから25μmの少なくとも1つの第1の微小粒子が第1のフィルタ要素に位置する場合、第1のフィルタ要素と第1の画像検知チップとの間の最短距離は30μmから200μmであるため、第1の画像検知チップは少なくとも1つの第1の微小粒子の遮蔽により発生する光ムラを捕捉できない。
【0007】
本発明による有益な効果の1つでは、本発明が提供される画像撮影装置では、「第1の画像検知チップ及び第2の画像検知チップは、キャリア基板の底端に配置され、キャリア基板に電気的に接続される」、「第1のフィルタ組立体は、キャリア基板上に配置された第1の支持要素と、第1の支持要素と協働する第1のフィルタ要素とを含む」、「第2のフィルタ組立体は、キャリア基板上に配置された第2の支持要素と、第2の支持要素と協働する第2のフィルタ要素とを含む」、「第1の支持要素は、第1の貫通開口内に第1のフィルタ要素の全部又は一部を収容するように第1のフィルタ要素を担持するように構成される」、「第2の支持要素は、第2の貫通開口内に第2のフィルタ要素の全部又は一部を収容するように第2のフィルタ要素を担持するように構成されている」、「第1の支持要素は、第1の貫通開口内に第1のフィルタ要素の全部又は一部を収容するように第1のフィルタ要素を担持するように構成される」、「第2の支持要素は、第2の貫通開口内に第2のフィルタ要素の全部又は一部を収容するように第2のフィルタ要素を担持するように構成される」等によって、最大粒子径が5μmから25μmの少なくとも1つの第1の微小粒子が第1のフィルタ要素に位置する場合、第1のフィルタ要素と第1の画像検知チップとの間の最短距離が30μmから200μmであるため、第1の画像検知チップは、少なくとも1つの第1の微小粒子の遮蔽により発生する光ムラを捕捉できず、さらに、最大粒子径が5μmから25μmの少なくとも1つの第2の微小粒子が第2のフィルタ要素に位置する場合、第2のフィルタ要素と第2の画像検知チップとの間の最短距離は30μmから200μmであるため、第2の画像検知チップは少なくとも1つの第2の微小粒子の遮蔽により発生する光ムラを捕捉できないため、画像撮影装置の画像撮影品質を向上させることができる。
【0008】
本発明による有益な効果の他には、さらに、本発明により提供される画像撮影装置の組立方法において、「試験用フィルタ要素に、最大粒子径が5μm~25μmの少なくとも1つの試験用微小粒子を配置する」、「試験用フィルタ要素と試験用画像検知チップとの間の最短距離が30μm~200μmの範囲の基準データを得るために、試験用画像検知チップが少なくとも1つの試験用微小粒子の遮蔽により発生する光ムラを捕捉できなくなるまで、試験用フィルタ要素から試験用画像検知チップまでの最短距離を調整する」、及び「基準データに従って、第1のフィルタ要素と第1の画像検知チップとの間の最短距離が30μm~200μmの範囲であり、第2のフィルタ要素と第2の画像検知チップとの間の最短距離が30μm~200μmの範囲であることを規定するように、第1の画像検知チップ、第2の画像検知チップ、第1のフィルタ組立体、第2のフィルタ組立体、第1のレンズ組立体及び第2のレンズ組立体をキャリア基板上に配置する」ということによって、最大粒子径が5μmから25μmの少なくとも1つの第1の微小粒子が第1のフィルタ要素上に位置する場合、第1のフィルタ要素と第1の画像検知チップとの間の最短距離が30μmから200μmであるため、第1の画像検知チップは、少なくとも1つの第1の微小粒子の遮蔽により発生する光ムラを捕捉することができず、さらに、最大粒子径が5μmから25μmの少なくとも1つの第2の微小粒子が第2のフィルタ要素上に位置する場合、第2のフィルタ要素と第2の画像検知チップとの間の最短距離は30μmから200μmであるため、第2の画像検知チップは少なくとも1つの第2の微小粒子の遮蔽により発生する光ムラを捕捉できないため、画像撮影装置の画像撮影品質を向上させることができる。
【0009】
さらに、本発明による有益な効果の他には、本発明が提供する画像撮影装置を用いた携帯型電子機器では、「第1の画像検知チップ及び第2の画像検知チップは、キャリア基板の底端に配置され、キャリア基板に電気的に接続されている」、「第1のフィルタ組立体は、キャリア基板上に配置された第1の支持要素と、第1の支持要素と協働する第1のフィルタ要素とを含み」、及び「第1の支持要素は、第1の貫通開口内に第1のフィルタ要素の全部又は一部を収容するように、第1のフィルタ要素を担持するように構成されている」ということにより、最大粒子径が5μmから25μmの少なくとも1つの第1の微小粒子が第1のフィルタ要素上に位置する場合、第1のフィルタ要素と第1の画像検知チップとの間の最短距離が30μmから200μmであるため、第1の画像検知チップは、少なくとも1つの第1の微小粒子の遮蔽により発生する光ムラを捕捉できないため、画像撮影装置の画像撮影品質を向上させることができる。
【0010】
本発明のこれらの態様及び他の態様は、以下の図面及びそれらのキャプションと併せてとられる実施形態の以下の説明から明らかになるが、本発明の新規な概念の精神及び範囲から逸脱することなく、それらの変形及び変更が影響を受ける可能性がある。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本発明の第1の~第3の実施形態により提供される画像撮影装置の上面模式図である。
図2】本発明の第1の~第3の実施形態が備える画像撮影装置の正面模式図である。
図3】本発明の第1の実施形態が備える画像撮影装置の立体模式図である。
図4】本発明の第1の実施形態によって提供される携帯電子機器の立体模式図である。
図5】本発明の第1の実施形態に係る画像撮影装置の組立方法における試験用微小粒子、試験用画像検知チップ及び試験用フィルタ要素の模式図である。
図6】本発明の第1の実施形態によって提供される画像撮影装置の第1の画像検知モジュール又は第2の画像検知モジュールの第1の実施形態を示す模式図である。
図7】本発明の第1の実施形態によって提供される画像撮影装置の第1の画像検知モジュール又は第2の画像検知モジュールの第2の実施形態を示す模式図である。
図8】本発明の第1の実施形態によって提供される画像撮影装置の第1の画像検知モジュール又は第2の画像検知モジュールの第3の実施形態を示す模式図である。
図9】本発明の第2の実施形態によって提供される画像撮影装置の第1の画像検知モジュール又は第2の画像検知モジュールの第1の実施形態を示す模式図である。
図10】本発明の第2の実施形態によって提供される画像撮影装置の第1の画像検知モジュール又は第2の画像検知モジュールの第2の実施形態を示す模式図である。
図11】本発明の第2の実施形態により提供される画像撮影装置の第1の画像検知モジュール又は第2の画像検知モジュールの第3の実施形態を示す模式図である。
図12】本発明の第3の実施形態によって提供される画像撮影装置の第1の画像検知モジュール又は第2の画像検知モジュールの第1の実施形態を示す模式図である。
図13】本発明の第3の実施形態によって提供される画像撮影装置の第1の画像検知モジュール又は第2の画像検知モジュールの第2の実施形態を示す模式図である。
図14】本発明の第3の実施形態によって提供される画像撮影装置の第1の画像検知モジュール又は第2の画像検知モジュールの第3の実施形態を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
下記より、具体的な実施例で本発明が開示する「携帯型電子機器、画像撮影装置及びその組立方法」に係る実施形態を説明する。当業者は本明細書の公開内容により本発明のメリット及び効果を理解し得る。本発明は他の異なる実施形態により実行又は応用できる。本明細書における各細節も様々な観点又は応用に基づいて、本発明の精神逸脱しない限りに、均等の変形と変更を行うことができる。また、本発明の図面は簡単で模式的に説明するためのものであり、実際的な寸法を示すものではない。以下の実施形態において、さらに本発明に係る技術事項を説明するが、公開された内容は本発明を限定するものではない。
【0013】
なお、図6から図14に示すように、第1の画像検知モジュールM1と第2の画像検知モジュールM2は、キャリア基板1の異なる位置に配置され、第1の画像検知モジュールM1と第2の画像検知モジュールM2は、同じ又は異なるサイズの光学素子を使用できるが、説明を簡略化するために、図6から図14において、第1の画像検知モジュールM1と第2の画像検知モジュールM2の両方の構成要素記号を同時に示し、その中で、区別を容易にするために、第2の画像検知モジュールM2の構成要素記号を括弧内に記す。
【0014】
[第1の実施形態]
図1図8を参照すると、本発明の第1の実施形態は、キャリア基板1、第1の画像検知チップ2A、第2の画像検知チップ2B、第1のフィルタ組立体3A、第2のフィルタ組立体3B、第1のレンズ組立体4A及び第2のレンズ組立体4Bを含む画像撮影装置Sを提供する。
【0015】
まず、図2及び図3を参照すると、キャリア基板1は、頂端1001と、底端1002と、第1の貫通開口1003(第1の中空孔など)と、第2の貫通開口1004(第2の中空孔など)とを有し、第1の貫通開口1003と第2の貫通開口1004とは、頂端1001と底端1002との間で接続している。例えば、キャリア基板1は、細長い回路基板であってもよいし、任意の形状の回路基板であってもよい。
【0016】
さらに、図2図3及び図6を参照すると、第1の画像感知チップ2A及び第2の画像感知チップ2Bは、キャリア基板1の底端1002に配置され、キャリア基板1に電気的に接続される。例えば、第1の画像検知チップ2Aは赤外感光チップ(720*640解像度出力を使用)であり、第2の画像検知チップ2Bは可視光感光チップ(1980*1280解像度出力を使用)であることができる。さらに、第1の画像検知チップ2Aは、複数の第1の導電性材料(例えば、図6に示すように、はんだボール、はんだペースト又は任意の導体であるが、特に図示されない)を介してキャリア基板1に電気的に接続することができ、第2の画像検知チップ2Bは、複数の第2の導電性材料(例えば、図6に示すように、はんだボール、はんだペースト又は任意の導体であるが、特に図示されない)を介してキャリア基板1に電気的に接続することができる。
【0017】
また、図2図3及び図6を参照すると、第1のフィルタ組立体3Aは、光路上の第1の画像検知チップ2Aに対応し、第1のフィルタ組立体3Aは、キャリア基板1上に配置された第1の支持要素31Aと、第1の支持要素31Aと協働する第1のフィルタ要素32Aとを含む。さらに、第2のフィルタ組立体3Bは、光路上の第2の画像検知チップ2Bに対応し、第2のフィルタ組立体3Bは、キャリア基板1上に配置された第2の支持要素31Bと、第2の支持要素31Bと協働する第2のフィルタ要素32Bとを含む。例えば、第1のフィルタ要素32Aは赤外フィルタ(波長約850nmを有する)とすることができ、第2のフィルタ要素32Bは可視光フィルタとすることができる。また、第1の支持要素31Aの最小の厚さ(例えば、0.05mmから0.08mmの厚さ)は、第1のフィルタ要素32Aの厚さ(例えば、1mmから1.5mmの厚さ)よりも小さく、第2の支持要素31Bの最小の厚さ(例えば、0.05mmから0.08mmの厚さ)は、第2のフィルタ要素32Bの厚さ(例えば、1mmから1.5mmの厚さ)よりも小さい。
【0018】
より詳細には、図2図3及び図6を参照すると、第1の支持要素31Aは、キャリア基板1にのみ接続され、第1の画像検知チップ2Aとは接触しておらず、第2の支持要素31Bは、キャリア基板1にのみ接続され、第2の画像検知チップ2Bとは接触していない。また、第1の支持要素31Aは、複数の第1の粘着剤層H1を介してキャリア基板1と第1のフィルタ要素32Aとの間に接続され、第2の支持要素31Bは、複数の第2の粘着剤層H2を介してキャリア基板1と第2のフィルタ要素32Bとの間に接続されている。例えば、第1の支持要素31Aとキャリア基板1との間に使用される第1の粘着剤層H1の粘着力が、第1のフィルタ要素32Aとキャリア基板1との間に使用される第1の粘着剤層H1の粘着力よりも大きいので、第1の支持要素31Aによって、第1のフィルタ組立体3Aをキャリア基板1により強固に接着することができる。また、第2の支持要素31Bとキャリア基板1との間に使用される第2の粘着剤層H2の粘着力が、第2のフィルタ要素32Bとキャリア基板1との間に使用される第2の粘着剤層H2の粘着力よりも大きいので、第2の支持要素31Bによって、第2のフィルタ組立体3Bをキャリア基板1により強固に接着させることができる。
【0019】
さらに、図2図3及び図6を参照すると、第1のレンズ組立体4Aは、光路上の第1の画像検知チップ2Aに対応し、第1のレンズ組立体4Aは、キャリア基板1の頂端1001に配置された第1のレンズホルダ41Aと、第1のレンズホルダ41Aによって担持される第1の光学レンズ42Aとを含む。さらに、第2のレンズ組立体4Bは、光路上の第2の画像検知チップ2Bに対応し、第2のレンズ組立体4Bは、キャリア基板1の頂端1001に配置された第2のレンズホルダ41Bと、第2のレンズホルダ41Bによって担持される第2の光学レンズ42Bとを含む。例えば、第1の光学レンズ42Aは赤外レンズ(波長約850nm)とすることができ、第2の光学レンズ42Bは可視光レンズとすることができる。また、第1のレンズホルダ41Aは、第1の支持要素31A(図示せず)に対して下向きに当接するか、又は、第1のレンズホルダ41Aは、第1の支持要素31Aとは離間であってもよい(図6に示すように)。第2のレンズホルダ41Bは、第2の支持要素31B(図示せず)に対して下向きに当接するか、又は、第2のレンズホルダ41Bは、第2の支持要素31Bとは離間であってもよい(図6に示すように)。第1の画像検知チップ2A、第1のフィルタ組立体3A及び第1のレンズ組立体4Aは、互いに協働して、不可視光を捕捉するための第1の画像検知モジュールM1を形成することができる(例えば、顔認識ロック解除及び覗き見防止等の機能を実現するために使用することができる)。また、第2の画像検知チップ2B、第2のフィルタ組立体3B及び第2のレンズ組立体4Bは、互いに協働して、可視光を捕捉するための第2の画像検知モジュールM2を形成することができる(例えば、普段の画像又はビデオ撮像機能を実現するために使用することができる)。
【0020】
より詳細には、図3及び図6を参照すると、第1の支持要素31Aは、第1のフィルタ要素32Aの全部(すなわち、図6に示すように100%)又は一部(30%~99%の間の任意の正の整数パーセントなど)が第1の貫通開口1003に収容されるように、第1のフィルタ要素32Aを担持するように構成することができる。このようにすることで、第1のフィルタ要素32Aとキャリア基板1との厚み方向の重なり割合(すなわち、重なり率)を大きくすることができ、第1の画像検知モジュールM1の全体の厚みを効果的に薄くすることができる(例えば、第1の画像検知モジュールM1の全体の厚みを1.8mm以下とする)。また、第2の支持要素31Bは、第2のフィルタ要素32Bの全部(すなわち、図6に示すように100%)又は一部(30%~99%の間の任意の正の整数パーセントなど)が第2の貫通開口1004に収容されるように、第2のフィルタ要素32Bを担持するように構成することができる。このようにして、第2のフィルタ要素32Bとキャリア基板1との厚み方向における重なり割合(すなわち、重なり率)を大きくすることができ、これにより、第2の画像検知モジュールM2の全体の厚みを効果的に薄くすることができる(例えば、第2の画像検知モジュールM2の全体の厚みは1.8mm以下である)。第2の画像検知モジュールM2の全体厚さは、第1の画像検知モジュールM1の全体厚さより大きい、小さい、又は同じであることができることに留意すべきである。また、キャリア基板1は、底面1002に第1の凹部領域(図示せず)及び第2の凹部領域(図示せず)を形成することもでき、第1の画像検知チップ2A及び第2の画像検知チップ2Bは、キャリア基板1の第1の凹部領域及び第2の凹部領域に完全に又は部分的に収容することができ、これにより、第1の画像検知チップ2Aとキャリア基板1との厚さ方向の重なり割合を増加させ(すなわち、第1の画像検知モジュールM1の全体の厚さを減少させる)、第2の画像検知チップ2Bとキャリア基板1の厚さ方向の重なり割合を増加させる(すなわち、第2の画像検知モジュールM2の全体の厚さを減少させる)ことができる。
【0021】
このようにして、5μmから25μmの最大粒子径(例えば、異なる環境上の考慮事項に従って、5μmから25μmの任意の正の整数、又は5μmから15μm、又は15μmから25μmなど、5μmから25μmの任意の2つの正の整数によって定義される間隔と考えられる)を有する少なくとも1つの第1の微小粒子P1が、第1のフィルタ要素32Aに(例えば、第1のフィルタ要素32Aの上面又は下面)位置するとき、第1のフィルタ要素32Aと第1の画像検知チップ2Aとの間の最短距離Dは、30μmから200μm(例えば、異なる応用製品の考慮事項に従って、30μmから200μmの任意の正の整数、又は30μmから200μmの任意の2つの正の整数によって定義される間隔と考えられ、例えば、30μmと80μmとの間、又は80μmと130μmとの間、又は130μmと200μmとの間)であるため、これにより、第1の画像検知チップ2Aは、少なくとも1つの第1の微小粒子P1の遮断(又は遮蔽)に起因して発生する光ムラを捕捉できないようになる。すなわち、最大粒子径が5μmから25μmの少なくとも1つの第1の微小粒子P1は、最短距離Dの設定により、第1の画像検知チップ2Aから十分な距離だけ離間されているので、第1の画像検知チップ2Aが少なくとも1つの第1の微小粒子P1の像を捕捉せず、少なくとも1つの第1の微小粒子P1が第1の画像検知チップ2Aに結像されず、第1の画像検知チップ2Aの撮像品質を向上させることができる。また、5μmから25μmの最大粒子径を有する少なくとも1つの第2の微小粒子P2が、第2のフィルタ要素32Bに位置する場合、第2のフィルタ要素32Bと第2の画像検知チップ2Bとの間の最短距離Dが、30μmから200μmであるため、これにより、第2の画像検知チップ2Bは、少なくとも1つの第2の微小粒子P2の遮蔽に起因して発生する光ムラを捕捉できないようになる。すなわち、最大粒子径が5μmから25μmの少なくとも1つの第2の微小粒子P2は、最短距離Dの設定により、第2の画像検知チップ2Bから十分な距離だけ離間されているので、第2の画像検知チップ2Bが少なくとも1つの第2の微小粒子P2の像を捕捉せず、少なくとも1つの第2の微小粒子P2が第2の画像検知チップ2Bに結像されず、第2の画像検知チップ2Bの撮像品質を向上させることができる。
【0022】
例えば、図1乃至図3を参照すると、本発明の第1の実施形態によって提供される画像撮像装置Sは、電気コネクタ5と、環境光検知器6(例えば、波長が約850nmの赤外光検知チップなど)と、画像処理プロセッサ8(ISPチップなど)と、受音器9(マイクロホンなど)とを備える。電気コネクタ5、環境光検知器6、赤外線発生装置7、画像処理プロセッサ8及び受音器9は、キャリア基板1の頂端1001に配置され、キャリア基板1に電気的に接続されている。より詳細には、電気コネクタ5、第1の画像検知モジュールM1、環境光検知器6、赤外線発生器7、第2の画像検知モジュールM2、画像処理プロセッサ8及び受音器9は、キャリア基板1上に順次配置することができるので、本発明は、高密度配置で全体の厚さが小さい画像撮影装置Sを提供することができると共に、マイクロソフト社がリリースしたWindows11(登録商標)システムがサポートするWindows Hello(登録商標)の機能に対応することができる。なお、環境光検知器6と赤外線発生器7は、第2の画像検知モジュールM2よりも第1の画像検知モジュールM1に近接させることができ、第1の画像検知モジュールM1と第2の画像検知モジュールM2は、同一のキャリア基板1上に配置され、デュアルカメラモジュールを形成する。
【0023】
より詳細には、図3及び図4を参照すると、本発明の第1の実施形態は、第1の画像検知モジュールM1及び第2の画像検知モジュールM2を少なくとも含む画像撮影装置Sを使用する携帯電子デバイスZをさらに含む。例えば、携帯電子機器Zは、ノートブックコンピュータ、タブレットコンピュータ又はスマート携帯電話とすることができるが、本発明はこれに制限されない。
【0024】
より詳細には、図3図5及び図6を参照すると、本発明の第1の実施形態は、画像撮影装置Sの組立方法をさらに含み、この方法は、まず、図5に示すように、最大粒子径が5μm~25μmの少なくとも1つの試験用微小粒子P(物理的微小粒子又は仮想的微小粒子など)を試験用フィルタ要素3(物理的フィルタ要素又は仮想的フィルタ要素など)上に配置し;次に、図5に示すように、試験用フィルタ要素3から試験用画像検知チップ2までの最短距離Dを、試験用画像検知チップ2が試験用フィルタ要素3を、試験用微小粒子Pの遮蔽による光ムラを捕捉できなくなるまで調整することによって、試験用フィルタ要素3と試験用画像検知チップ2との間の最短距離Dが30μm~200μmの範囲の基準データを得り;次いで、図6に示すように、基準データに従って、第1のフィルタ要素32Aと第1の画像検知チップ2Aとの間の最短距離Dを30μmから200μmの範囲に、第2のフィルタ要素32Bと第2の画像検知チップ2Bとの間の最短距離Dを30μmから200μmの範囲にするように、キャリア基板1に、第1の画像検知チップ2A、第2の画像検知チップ2B、第1のフィルタ組立体3A、第2のフィルタ組立体3B、第1のレンズ組立体4A及び第2のレンズ組立体4Bを配置する。例えば、本発明の第1の実施形態が提供する撮像装置Sの組立方法は、キャリア基板1の頂端1001に、電気コネクタ5、環境光検知器6、赤外線発生部7、画像処理プロセッサ8、及び受音器9を配置して、キャリア基板1と電気的に接続することをさらに含む。
【0025】
例えば、図3及び図6を参照して、第1の画像検知モジュールM1の第1の実施の形態で以下の内容を説明する。キャリア基板1の頂端1001は、第1の左側頂端キャリア面LT1及び第1の右側頂端キャリア面RT1を有し、第1の左側頂端キャリア面LT1は、互いに面一である第1の内面LT11及び第1の外面LT12を有し、第1の右側頂端キャリア面RT1は、互いに面一である第1の内面RT11及び第1の外面RT12を有する。より詳細には、第1の左側頂端キャリア面LT1の第1の内面LT11及び第1の右側頂端キャリア面RT1の第1の内面RT11は、第1の支持要素31Aを担持するように構成され得(例えば、第1の支持要素31Aは、単一の部材であってもよく、互いに分離した左右両部材であってもよい)、かつ、第1の左側頂端キャリア面LT1の第1の外面LT12及び第1の右側頂端キャリア面RT1の第1の外面RT12は、第1のレンズホルダ41Aを担持するように構成され得る。第1のフィルタ要素32Aは、第1の左側部分321A及び第1の左側部分321Aに対応する第1の右側部分322Aを有し、第1のフィルタ要素32Aの第1の左側部分321Aの上面及び側面の全部又は一部は、第1の支持要素31Aの第1の左内側部分311Aによって覆われており、第1のフィルタ要素32Aの第1の右側部分322Aの上面及び側面の全部又は一部は、第1の支持要素31Aの第1の右内側部分312Aによって覆われていることは留意されたい。
【0026】
例えば、図3及び図6を参照して、第2の画像検知モジュールM2の第1の実施の形態で以下の内容を説明する。キャリア基板1の頂端1001は、第2の左側頂端キャリア面LT2及び第2の右側頂端キャリア面RT2を有し、第2の左側頂端キャリア面LT2は、互いに面一である第2の内面LT21及び第2の外面LT22を有し、第2の右側頂端キャリア面RT2は、互いに面一である第2の内面RT21及び第2の外面RT22を有する。より詳細には、第2の左側頂端キャリア面LT2の第2の内面LT21及び第2の右側頂端キャリア面RT2の第2の内面RT21は、第2の支持要素31Bを担持するように構成され得(例えば、第2の支持要素31Bは、単一の部材であってもよく、互いに別個の左右両部材であってもよい)、第2の左側頂端キャリア面LT2の第2の外面LT22及び第2の右側頂端キャリア面RT2の第2の外面RT22は、第2のレンズホルダ41Bを担持するように構成され得る。第2のフィルタ要素32Bは、第2の左側部分321B及び第2の左側部分321Bに対応する第2の右側部分322Bを有し、第2のフィルタ要素32Bの第2の左側部分321Bの上面及び側面の全部又は一部は、第2の支持要素31Bの第2の左内側部分311Bによって覆われており、第2のフィルタ要素32Bの第2の右側部分322Bの上面及び側面の全部又は一部は、第2の支持要素31Bの第2の右内側部分312Bによって覆われていることは留意されたい。
【0027】
例えば、図3及び図7を参照して、第1の画像検知モジュールM1の第2の実施の形態で以下の内容を説明する。第1のフィルタ要素32Aの第1の左側部分321Aの下面及び側面の全部又は一部が第1の支持要素31Aの第1の左内側部311Aによって覆われ、第1のフィルタ要素32Aの第1の右側部分322Aの下面及び側面全部又は一部が第1の支持要素31Aの第1の右内側部312Aによって覆われる。さらに、第2の画像検知モジュールM2の第2の実施の形態で以下の内容を説明する。第2のフィルタ要素32Bの第2の左側部分321Bの下面及び側面の全部又は一部が、第2の支持要素31Bの第2の左内側部分311Bによって覆われ、第2のフィルタ要素32Bの第2の右側部分322Bの下面及び側面の全部又は一部が、第2の支持要素31Bの第2の右内側部分312Bによって覆われている。それにより、第1のフィルタ組立体3A及び第2のフィルタ組立体3Bの構造安定性及び構造強度を効果的に向上させることができ、第1のフィルタ要素32Aが第1の支持要素31Aから容易に離脱せず、第2のフィルタ要素32Bが第2の支持要素31Bから容易に離脱しない。
【0028】
例えば、図3及び図8を参照して、第1の画像検知モジュールM1の第3の実施の形態で以下の内容を説明する。第1のフィルタ要素32Aの第1の左側部分321Aの上面、下面及び側面の全部又は一部は、第1の支持要素31Aの第1の左内側部分311Aによって覆われ、第1のフィルタ要素32Aの第1の右側部分322Aの上面、下面及び側面の全部又は一部は、第1の支持要素31Aの第1の右内側部分312Aによって覆われる。また、第2の画像検知モジュールM2の第3の実施の形態で以下の内容を説明する。第2のフィルタ要素32Bの第2の左側部分321Bの上面、下面及び側面の全部又は一部は、第2の支持要素31Bの第2の左内側部分311Bによって覆われ、第2のフィルタ要素32Bの第2の右側部分322Bの上面、下面及び側面の全部又は一部は、第2の支持要素31Bの第2の右内側部分312Bによって覆われる。これにより、第1のフィルタ組立体3A及び第2のフィルタ組立体3Bの構造安定性及び構造強度を効果的に向上させることができ、第1のフィルタ要素32Aが第1の支持要素31Aから容易に離脱せず、第2のフィルタ要素32Bが第2の支持要素31Bから容易に離脱しない。
【0029】
[第2の実施形態]
図1図2及び図9乃至図11を参照して、本発明の第2の実施形態は、画像撮像装置Sを提供するものであり、図9乃至図11図6乃至図8とをそれぞれ比較すると、第2の実施形態と第1の実施形態との主な相違点は以下の通りである。
【0030】
図9乃至図11を参照して、第2の実施形態において、第1の画像検知モジュールM1の第1の、第2の及び第3の実施例で以下の内容を説明する。キャリア基板1の頂端1001は、第1の左側頂端キャリア面LT1及び第1の右側頂端キャリア面RT1を有し、第1の左側頂端キャリア面LT1は、高低差を有する第1の内面LT11及び第1の外面LT12を有し、第1の右側頂端キャリア面RT1は、高低差を有する第1の内面RT11及び第1の外面RT12を有する。より詳細には、第1の左側頂端キャリア面LT1の第1の内面LT11と第1の外面LT12は高さの差を有し、第1の右側頂端キャリア面RT1の第1の内面RT11と第1の外面RT12は高さの差を有する。これにより、キャリア基板1は、第1の支持要素31Aの第1の左外側部313A及び第1の右外側部314Aをそれぞれ収容するための第1の左側凹部空間LR100及び第1の右側凹部空間RR100を設けることができる。これによって、第1のフィルタ要素32Aと第1の画像検知チップ2Aとの間の最短距離Dを小さくすることができる(即ち、図9乃至図11に示す最短距離Dを図6乃至図8に示す最短距離Dよりも小さくすることができる)。異なる要求に従って、第1の左側凹部空間LR100と第1の右側凹部空間RR100の両方は、互いに連通することなく互いに分離され得るか、又は互いに接続されて連通され得ることに留意すべきである。
【0031】
図9乃至図11を参照して、第2の実施形態において、第2の画像検知モジュールM2の第1の、第2の、及び第3実施例で以下の内容を説明する。キャリア基板1の頂端1001は、第2の左側頂端キャリア面LT2及び第2の右側頂端キャリア面RT2を有し、第2の左側頂端キャリア面LT2は、高低差を有する第2の内面LT21及び第2の外面LT22を有し、第2の右側頂端キャリア面RT2は、高低差を有する第2の内面RT21及び第2の外面RT22を有する。より詳細には、第2の左側頂端キャリア面LT2の第2の内面LT21と第2の外面LT22は高さの差を有し、第2の右側頂端キャリア面RT2の第2の内面RT21と第2の外面RT22は高さの差を有するため、これにより、キャリア基板1は、第2の支持要素31Bの第2の左外側部313B及び第2の右外側部314Bをそれぞれ収容するための第2の左側凹部空間LR200及び第2の右側凹部空間RR200を設けることができる。これによって、第2のフィルタ要素32Bと第2の画像検知チップ2Bとの間の最短距離Dを小さくすることができる(即ち、図9乃至図11に示す最短距離Dは、図6から図8に示す最短距離Dよりも小さくすることができる)。異なる要求に従って、第2の左側凹部空間LR200と第2の右側凹部空間RR200の両方は、互いに連通することなく互いに分離され得るか、又は互いに接続されて連通され得ることに留意すべきである。
【0032】
[第3の実施形態]
図1図2及び図12乃至図14を参照して、本発明の第3の実施形態に係る画像撮像装置Sを提供するものであり、図12乃至図14図6乃至図8とをそれぞれ比較すると、第3の実施形態と第1の実施形態との主な相違点は以下の通りである。
【0033】
図12乃至図14を参照して、第3の実施の形態において、第1の画像検知モジュールM1の第1の、第2の及び第3の実施例で以下の内容を説明する。キャリア基板1の底端1002は、第1の左側底端キャリア面LB1及び第1の右側底端キャリア面RB1を有し、第1の左側底端キャリア面LB1は、高低差を有する第1の内面LB11及び第1の外面LB12を有し、第1の右側底端キャリア面RB1は、高低差を有する第1の内面RB11及び第1の外面RB12を有する。さらに、第1の左側底端キャリア面LB1の第1の内側表面LB11及び第1の右側底端キャリア面RB1の第1の内側表面RB11は、第1の支持要素31Aを担持するように構成され得、第1の左側底端キャリア面LB1の第1の外側表面LB12及び第1の右側底端キャリア面RB1の第1の外側表面RB12は、第1の画像検知チップ2Aを担持するように構成され得る。より詳細には、第1の左側底端キャリア面LB1の第1の内面LB11と第1の外面LB12は高さの差を有し、第1の右側底端キャリア面RB1の第1の内面RB11と第1の外面RB12は高さの差を有する、これにより、キャリア基板1は、第1の支持要素31Aの第1の左外側部313A及び第1の右外側部314Aをそれぞれ収容するための第1の左側凹部空間LR100及び第1の右側凹部空間RR100を設けることができる。これによって、第1のフィルタ要素32Aと第1の画像検知チップ2Aとの間の最短距離Dを小さくすることができる(即ち、図12乃至図14に示す最短距離Dは、図6から図8に示す最短距離Dよりも小さくすることができる)。異なる要求に従って、第1の左側凹部空間LR100と第1の右側凹部空間RR100の両方は、互いに連通することなく互いに分離され得るか、又は互いに接続されて連通され得ることに留意すべきである。
【0034】
図12乃至図14を参照して、第3の実施の形態において、第2の画像検知モジュールM2の第1の、第2の及び第3の実施例で以下の内容を説明する。キャリア基板1の底端1002は、第2の左側底端キャリア面LB2及び第2の右側底端キャリア面RB2を有し、第2の左側底端キャリア面LB2は、高低差を有する第2の内面LB21及び第2の外面LB22を有し、第2の右側底端キャリア面RB2は、高低差を有する第2の内面RB21及び第2の外面RB22を有する。さらに、第2の左側底端キャリア面LB2の第2の内面LB21及び第2の右側底端キャリア面RB2の第2の内面RB21は、第2の支持要素31Bを担持するように構成され得、第2の左側底端キャリア面LB2の第2の外面LB22及び第2の右側底端キャリア面RB2の第2の外面RB22は、第2の画像検知チップ2Bを担持するように構成され得る。より詳細には、第2の左側底端キャリア面LB2の第2の内面LB21と第2の外面LB22は高さの差を有し、第2の右側底端キャリア面RB2の第2の内面RB21と第2の外面RB22は高さの差を有する。これにより、キャリア基板1は、第2の支持要素31Bの第2の左外側部313B及び第2の右外側部314Bをそれぞれ収容するための第2の左側凹部空間LR200及び第2の右側凹部空間RR200を設けることができる。これによって、第2のフィルタ要素32Bと第2の画像検知チップ2Bとの間の最短距離Dを小さくすることができる(即ち、図12乃至図14に示す最短距離Dは、図6から図8に示す最短距離Dよりも小さくすることができる)。異なる要求に従って、第2の左側凹部空間LR200と第2の右側凹部空間RR200の両方は、互いに連通することなく互いに分離され得るか、又は互いに接続されて連通され得ることに留意すべきである。
【0035】
[実施形態の有益な効果]。
結論として、本発明によって提供される画像撮影装置Sにおいて、「第1の画像検知チップ2A及び第2の画像検知チップ2Bは、キャリア基板1の底面1002上に配置され、キャリア基板1に電気的に接続される」、「第1のフィルタ組立体3Aは、キャリア基板1上に配置された第1の支持要素31A及び第1の支持要素31Aと協働する第1のフィルタ要素32Aを含む」、「第2のフィルタ組立体3Bは、キャリア基板1上に配置された第2の支持要素31Bと、第2の支持要素31Bと協働する第2のフィルタ要素32Bとを含む」、「第1の支持要素31Aは、第1の貫通開口1003内に第1のフィルタ要素32Aの全部又は一部を収容するように、第1のフィルタ要素32Aを担持するように構成されている」、及び「第2の支持要素31Bは、第2の貫通開口1004に第2のフィルタ要素32Bの全部又は一部を収容するように、第2のフィルタ要素32Bを担持するように構成されている」ことで、最大粒子径が5μmから25μmの少なくとも1つの第1の微小粒子P1が第1のフィルタ要素32A上に位置する場合、第1のフィルタ要素32Aと第1の画像検知チップ2Aとの最短距離Dが30μmから200μmであるため、第1の画像検知チップ2Aは、少なくとも1つの第1の微小粒子P1の遮蔽により発生する光ムラを捕捉できないようになり、また、最大粒子径が5μmから25μmの少なくとも1つの第2の微小粒子P2が第2のフィルタ要素32B上に位置する場合、第2のフィルタ要素32Bと第2の画像検知チップ2Bとの間の最短距離Dは30μmから200μmであるため、第2の画像検知チップ2Bは、少なくとも1つの第2の微小粒子P2の遮蔽により発生する光ムラを捕捉できないようになるので、画像撮影装置の画像撮影品質を向上させることができる。
【0036】
さらに、本発明が提供する画像撮影装置Sでは、「最大粒子径が5μmから25μmの少なくとも1つの試験用微小粒子を試験用フィルタ要素上に配置する」、「試験用フィルタ要素と試験用画像検知チップとの間の最短距離Dの基準データを得るために、試験用画像検知チップが少なくとも1つの試験用微小粒子の遮蔽により発生する光ムラを捕捉できなくなるまで、試験用フィルタ要素から試験用画像検知チップまでの最短距離Dを調整する」、「基準データに従って、第1のフィルタ要素32Aと第1の画像検知チップ2Aとの間の最短距離Dが30μmから200μmの範囲となるように、第1の画像検知チップ2Aと、第2の画像検知チップ2Bと、第1のフィルタ組立体3Aと、第2のフィルタ組立体3Bと、第1のレンズ組立体4Aと、第2のレンズ組立体4Bとをキャリア基板1上に配置する」及び「第2のフィルタ要素32Bと第2の画像検知チップ2Bとの最短距離Dが30μm~200μmの範囲となるようにキャリア基板1上に形成されている」ことにより、最大粒子径が5μmから25μmの少なくとも1つの第1の微小粒子P1が第1のフィルタ要素32A上に位置する場合、第1のフィルタ要素32Aと第1の画像検知チップ2Aとの最短距離Dが30μmから200μmであるため、第1の画像検知チップ2Aは、少なくとも1つの第1の微小粒子P1の遮蔽により発生する光ムラを捕捉できないようになり、さらに、最大粒子径が5μmから25μmの少なくとも1つの第2の微小粒子P2が第2のフィルタ要素32B上に位置する場合、第2のフィルタ要素32Bと第2の画像検知チップ2Bとの間の最短距離Dは30μmから200μmであるため、第2の画像検知チップ2Bは、少なくとも1つの第2の微小粒子P2の遮断により発生する光ムラを捕捉できないようになるため、画像撮影装置の画像撮影品質を向上させることができる。
【0037】
さらに、本発明により提供される画像撮影装置Sを用いた携帯型電子機器では、「第1の画像検知チップ2A及び第2の画像検知チップ2Bが、キャリア基板1の底面1002に配置され、キャリア基板1に電気的に接続されている」、「第1の画像検知チップ2A及び第2の画像検知チップ2Bが、キャリア基板1の底面1002に配置され、キャリア基板1に電気的に接続されている」、「第1のフィルタ組立体3Aは、キャリア基板1上に配置された第1の支持要素31Aと、第1の支持要素31Aと協働する第1のフィルタ要素32Aとを含む」、「第1の支持要素31Aは、第1の貫通開口1003内に第1のフィルタ要素32Aの全部又は一部を収容するように、第1のフィルタ要素32Aを担持するように構成されている」ことにより、最大粒子径が5μmから25μmの少なくとも1つの第1の微小粒子P1が第1のフィルタ要素32A上に位置する場合、第1のフィルタ要素32Aと第1の画像検知チップ2Aとの最短距離Dが30μmから200μmであるため、第1の画像検知チップ2Aは、少なくとも1つの第1の微小粒子P1の遮蔽により発生する光ムラを捕捉できないようになるため、画像撮影装置の画像撮影品質を向上させることができる。
【0038】
本発明の例示的な実施形態に関する前述の説明は、例示及び説明の目的のためだけに提示されたものであり、網羅的であること、又は開示された正確な形態に本発明を限定することを意図するものではない。上記の教示に照らして、多くの修正及び変形が可能である。
【0039】
実施形態は、当業者が本発明及び様々な実施形態を、企図される特定の用途に適するように様々な変更を加えて利用できるように、本発明の原理及びその実際の適用を説明するために選択され、説明された。代替の実施形態は、その精神及び範囲から逸脱することなく、本発明が属する技術分野の当業者には明らかになるであろう。
【符号の説明】
【0040】
Z:携帯型電子機器
S:画像撮影装置
1: キャリア基板
1001:頂端
1002:底端
1003:第1の貫通開口部
1004:第2の貫通開口部
LT1:第1の左側頂端キャリア面
LB1:第1の左側底端キャリア面
LT11、LB11:第1の内面
LT12、LB12:第1の外面
LR100:第1の左側凹部空間
RT1:第1の右側頂端キャリア面
RB1:第1の右側底端キャリア面
RT11、RB11:第1の内面
RT12、RB12:第1の外面
RR100:第1の右側凹部空間
LT2:第2の左側頂端キャリア面
LB2:第2の左側底端キャリア面
LT21、LB21:第2の内面
LT22、LB22:第2の外面
LR200:第2の左側凹部空間
RT2:第2の右側頂端キャリア面
RB2:第2の右側底端キャリア面
RT21、RB21:第2の内面
RT22、RB22:第2の外面
RR200:第2の右側凹部空間
2A:第1の画像検知チップ
2B:第2の画像検知チップ
3A:第1のフィルタ組立体
31A:第1の支持要素
311A:第1の左内側部分
312A:第1の右内側部分
313A:第1の左外側部分
314A:第1の右外側部分
32A:第1のフィルタ要素
321A:第1の左側部分
322A:第1の右側部分
3B:第2のフィルタ要素
31B:第2の支持要素
311B:第2の左内側部分
312B:第2の右内側部分
313B:第2の左外側部分
314B:第2の右外側部分
32B:第2のフィルタエレメント
321B:第2の左側部分
322B:第2の右側部分
4A:第1のレンズ組立体
41A:第1のレンズホルダ
42A:第1の光学レンズ
4B:第2レンズ組立体
41B:第2レンズホルダ
42B:第2光学レンズ
5:電気コネクタ
6:環境光検知器
7:赤外線発生器
8:画像処理プロセッサ
9:受音器
M1:第1の画像検知モジュール
M2:第2の画像検知モジュール
H1:第1の接着剤層
H2:第2の接着剤層
P1:第1の微小粒子
P2:第2の微小粒子
D: 最短距離
2: 試験用画像検知チップ
3: 試験用フィルタ要素
P: 試験用微小粒子
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14