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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024080627
(43)【公開日】2024-06-13
(54)【発明の名称】ディスプレイモジュール
(51)【国際特許分類】
   G02B 5/30 20060101AFI20240606BHJP
   H10K 50/86 20230101ALI20240606BHJP
   H10K 59/10 20230101ALI20240606BHJP
   G09F 9/00 20060101ALI20240606BHJP
   G02F 1/1335 20060101ALI20240606BHJP
   G02F 1/13363 20060101ALI20240606BHJP
   B32B 7/023 20190101ALI20240606BHJP
【FI】
G02B5/30
H10K50/86
H10K59/10
G09F9/00 313
G02F1/1335
G02F1/1335 510
G02F1/13363
B32B7/023
【審査請求】有
【請求項の数】28
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023195538
(22)【出願日】2023-11-16
(31)【優先権主張番号】111146072
(32)【優先日】2022-12-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】TW
(71)【出願人】
【識別番号】522162255
【氏名又は名称】胡 崇銘
【氏名又は名称原語表記】HU CHUNG-MING
【住所又は居所原語表記】No. 36-21, Ren’ai Rd., Madou Dist., Tainan City,Taiwan
(74)【代理人】
【識別番号】100204490
【弁理士】
【氏名又は名称】三上 葉子
(72)【発明者】
【氏名】胡 崇銘
【テーマコード(参考)】
2H149
2H291
3K107
4F100
5G435
【Fターム(参考)】
2H149AA13
2H149AA18
2H149AB05
2H149BA02
2H149BA12
2H149DA02
2H149DA12
2H149EA02
2H149EA05
2H149EA19
2H149EA22
2H149FA02Y
2H149FA02Z
2H149FA03W
2H149FA08Y
2H149FA08Z
2H149FA12Y
2H149FA12Z
2H149FA41Y
2H149FA61
2H149FD03
2H149FD09
2H291FA22X
2H291FA22Z
2H291FA30X
2H291FA33X
2H291FA40X
2H291FD08
2H291HA11
2H291HA15
2H291LA22
2H291LA27
3K107AA01
3K107BB01
3K107CC06
3K107CC32
3K107CC37
3K107EE26
3K107EE32
3K107FF06
4F100AR00E
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4F100AT00B
4F100AT00D
4F100BA05
4F100BA07
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4F100JN01B
4F100JN01D
4F100JN10C
4F100JN28A
5G435AA01
5G435BB04
5G435BB05
5G435BB12
5G435GG01
5G435HH01
(57)【要約】      (修正有)
【課題】ディスプレイパネルと画像色彩変換フィルムとを含むディスプレイモジュールを提供する。
【解決手段】画像色彩変換フィルムはディスプレイパネルの上方又は下方に設けられる。少なくとも45度~85度の範囲内の視野角において、画像色彩変換フィルムの透過スペクトルのピークは400ナノメートル(nm)~600nmの範囲内にあり、450nm~600nmの範囲内の透過スペクトルの平均透過率は、650nm~800nmの範囲内の透過スペクトルの平均透過率よりも高い。
【選択図】図1A
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ディスプレイパネルと、
前記ディスプレイパネルの上方又は下方に設けられた画像色彩変換フィルムと
を含み、
少なくとも45度~85度の範囲内の視野角において、前記画像色彩変換フィルムの透過スペクトルのピークは400ナノメートル(nm)~600nmの範囲内であり、450nm~600nmの範囲内の前記透過スペクトルの平均透過率は、650nm~800nmの範囲内の前記透過スペクトルの平均透過率よりも高い、
ディスプレイモジュール。
【請求項2】
前記ディスプレイパネルはインプレインスイッチング液晶ディスプレイパネルである、
請求項1に記載のディスプレイモジュール。
【請求項3】
前記透過スペクトルのスペクトル強度は前記ピークから前記透過スペクトルの長波長端へと漸減する、
請求項1に記載のディスプレイモジュール。
【請求項4】
前記画像色彩変換フィルムは少なくとの1つの干渉薄膜の層を含む、
請求項1に記載のディスプレイモジュール。
【請求項5】
前記少なくとの1つの干渉薄膜の層は、
第1透光フィルムと、
前記第1透光フィルムと積層された第2透光フィルムと
を含み、
前記第1透光フィルムの屈折率は前記第2透光フィルムの屈折率よりも低い、
請求項4に記載のディスプレイモジュール。
【請求項6】
前記第1透光フィルムの屈折率は1.2~1.6であり、前記第2透光フィルムの屈折率は1.7~2.4である、
請求項5に記載のディスプレイモジュール。
【請求項7】
前記画像色彩変換フィルムと前記ディスプレイパネルとの間に設けられた第1偏光板を更に含み、
前記画像色彩変換フィルムは前記ディスプレイパネルの上方に設けられる、
請求項5に記載のディスプレイモジュール。
【請求項8】
前記第1偏光板は、
前記画像色彩変換フィルムと前記ディスプレイパネルとの間に設けられた第1透明基材と、
前記第1透明基材と前記ディスプレイパネルとの間に設けられた第2透明基材と、
前記第1透明基材と前記第2透明基材との間に設けられた偏光層と、
前記第1透明基材と前記第2透明基材との間に設けられた位相差補償フィルムと
を含む、
請求項7に記載のディスプレイモジュール。
【請求項9】
前記第1偏光板は、
前記画像色彩変換フィルムと前記ディスプレイパネルとの間に設けられた第1透明基材と、
前記第1透明基材と前記ディスプレイパネルとの間に設けられた、位相差補償フィルムである第2透明基材と、
前記第1透明基材と前記第2透明基材との間に設けられた偏光層と
を含む、
請求項7に記載のディスプレイモジュール。
【請求項10】
前記第1偏光板の透過軸は前記ディスプレイパネルの短辺方向又は長辺方向に平行である、
請求項7に記載のディスプレイモジュール。
【請求項11】
第1透明基材と、
前記画像色彩変換フィルムと前記ディスプレイパネルとの間に設けられた第2透明基材と、
前記画像色彩変換フィルムと前記第2透明基材との間に設けられた偏光層と、
前記偏光層と前記第2透明基材との間に設けられた位相差補償フィルムと
を更に含み、
前記画像色彩変換フィルムは前記第1透明基材と前記ディスプレイパネルとの間に設けられる、
請求項5に記載のディスプレイモジュール。
【請求項12】
前記偏光層の透過軸は前記ディスプレイパネルの短辺方向又は長辺方向に平行である、
請求項11に記載のディスプレイモジュール。
【請求項13】
第1透明基材と、
前記画像色彩変換フィルムと前記ディスプレイパネルとの間に設けられた第2透明基材と、
偏光層と
を更に含み、
前記画像色彩変換フィルムは前記第1透明基材と前記ディスプレイパネルとの間に設けられ、
前記画像色彩変換フィルムは前記偏光層と前記第2透明基材との間に設けられる、
請求項5に記載のディスプレイモジュール。
【請求項14】
第1偏光板を更に含み、
前記画像色彩変換フィルムは前記第1偏光板と前記ディスプレイパネルとの間に設けられ、前記画像色彩変換フィルムは前記ディスプレイパネルの上方に設けられる、
請求項5に記載のディスプレイモジュール。
【請求項15】
第1透明基材と、
前記画像色彩変換フィルムと前記ディスプレイパネルとの間に設けられた、位相差補償フィルムである第2透明基材と
前記画像色彩変換フィルムと前記第2透明基材との間に設けられた偏光層と
を更に含み、
前記画像色彩変換フィルムは前記第1透明基材と前記ディスプレイパネルとの間に設けられる、
請求項5に記載のディスプレイモジュール。
【請求項16】
前記少なくとも1つの干渉薄膜の層は単一層の透光フィルムであり、前記透光フィルムの屈折率は2~2.1であり、
前記ディスプレイモジュールは、第1偏光板と、第2偏光板とを更に含み、
前記ディスプレイパネルは前記第1偏光板と前記第2偏光板との間に設けられ、前記透光フィルムは、前記第1偏光板の前記ディスプレイパネルとは逆を向く側、又は、前記第2偏光板の前記ディスプレイパネルとは逆を向く側に設けられる、
請求項4に記載のディスプレイモジュール。
【請求項17】
第2偏光板を更に含み、
前記第2偏光板は前記画像色彩変換フィルムと前記ディスプレイパネルとの間に設けられる、又は、前記画像色彩変換フィルムは前記第2偏光板と前記ディスプレイパネルとの間に設けられ、
前記画像色彩変換フィルムは前記ディスプレイパネルの下方に設けられる、
請求項5に記載のディスプレイモジュール。
【請求項18】
前記第2偏光板の透過軸は前記ディスプレイパネルの短辺方向又は長辺方向に平行である、
請求項17に記載のディスプレイモジュール。
【請求項19】
前記ディスプレイパネルの下方に設けられた第3透明基材と、
第4透明基材と、
前記第3透明基材と前記4透明基材との間に設けられた偏光層と
を更に含み、
前記第3透明基材は前記ディスプレイパネルと前記第4透明基材との間に設けられ、
前記画像色彩変換フィルムは前記第3透明基材と前記第4透明基材との間に設けられる、
請求項5に記載のディスプレイモジュール。
【請求項20】
前記偏光層の透過軸は前記ディスプレイパネルの短辺方向又は長辺方向に平行である、
請求項19に記載のディスプレイモジュール。
【請求項21】
ディスプレイパネルと、
前記ディスプレイパネルの上方又は下方に設けられた画像色彩変換フィルムと
を含み、
正面視野角において、前記画像色彩変換フィルムの透過スペクトルのピークは400nm~600nmの範囲内にあり、500nm~600nmの範囲内の前記透過スペクトルの平均透過率は、650nm~800nmの範囲内の前記透過スペクトルの平均透過率よりも高い、
ディスプレイモジュール。
【請求項22】
前記ディスプレイパネルはインプレインスイッチング液晶ディスプレイパネルである、
請求項21に記載のディスプレイモジュール。
【請求項23】
前記透過スペクトルのスペクトル強度は前記ピークから前記透過スペクトルの長波長端へと漸減する、
請求項21に記載のディスプレイモジュール。
【請求項24】
前記画像色彩変換フィルムは少なくとの1つの干渉薄膜の層を含む、
請求項21に記載のディスプレイモジュール。
【請求項25】
前記少なくとの1つの干渉薄膜の層は、
第1透光フィルムと、
前記第1透光フィルムと積層された第2透光フィルムと
を含み、
前記第1透光フィルムの屈折率は前記第2透光フィルムの屈折率よりも低い、
請求項24に記載のディスプレイモジュール。
【請求項26】
前記第1透光フィルムの屈折率は1.2~1.6であり、前記第2透光フィルムの屈折率は1.7~2.4である、
請求項25に記載のディスプレイモジュール。
【請求項27】
前記少なくとも1つの干渉薄膜の層は単一層の透光フィルムであり、前記透光フィルムの屈折率は2~2.1であり、
前記ディスプレイモジュールは、第1偏光板と、第2偏光板とを更に含み、
前記ディスプレイパネルは前記第1偏光板と前記第2偏光板との間に設けられ、前記透光フィルムは、前記第1偏光板の前記ディスプレイパネルとは逆を向く側、又は、前記第2偏光板の前記ディスプレイパネルとは逆を向く側に設けられる、
請求項24に記載のディスプレイモジュール。
【請求項28】
正面視野角、且つ700nm以上の波長帯域において、前記ディスプレイモジュールの透過率は前記画像色彩変換フィルムを取り除いた後の前記ディスプレイモジュールの透過率よりも低い、
請求項21に記載のディスプレイモジュール。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はディスプレイモジュールに関するものであり、特にディスプレイモジュールに関するものである。
【背景技術】
【0002】
液晶ディスプレイの動作において、垂直配向型(VA)又はインプレインスイッチング(in-plane switching、IPS)及び他の広視野角技術の使用にて、補償フィルム又は位相差フィルムといった材料が広視野角の色ずれを補償するために用いられるとはいえ、異なる信号出射角度のために完璧な補償は達成可能でない。広視野角の色は補償フィルム又は位相差フィルムによって部分的に補正されるが、色信号の異なる角度のずれがやはり存在する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
IPS液晶ディスプレイ(IPS-LCD)は液晶ディスプレイ技術において色ずれが起こりにくい液晶モードと見なされている。しかし、実際には、IPS液晶ディスプレイはまだ次の2つの問題を有する。第1に、暗状態で、正面視野角及び広視野角の画像スクリーンにおいてコントラストが不十分である。第2に、明状態において、広視野角の画像スクリーンは黄色及びオレンジ色を帯びる傾向にあり、青色画面の表現が劣る。
【0004】
IPS液晶ディスプレイ技術において、補償フィルム又は位相差フィルムが広視野角の色ずれを補償するために用いられるとはいえ、表示技術の制限(即ち、液晶が水平配向を採用)のため画像信号を完璧に補償することができない。IPS液晶ディスプレイの暗状態において様々な視野角で明るすぎるという問題が補償フィルムによって補償されるとはいえ、IPS液晶ディスプレイはやはりコントラストの部分で垂直配向型液晶ディスプレイと競うことはできず、まだ画質表現が劣る。しかし、IPS液晶ディスプレイは広視野角における色ずれの度合いが低いという利点のため、コントラスト及び広視野角表現の特性を改善可能であれば、より優れたディスプレイ技術となり得る。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、様々な視野角のコントラストを効果的に改善することができ、広視野角の画像スクリーンの青色光帯域を強化して赤色光帯域を抑制することができ、これにより黄色及びオレンジ赤みを帯びた広視野角の画像スクリーンの欠点を改善するディスプレイモジュールを提供する。
【0006】
本発明の1つの実施形態は、ディスプレイパネルと画像色彩変換フィルムとを含むディスプレイモジュールを提供する。画像色彩変換フィルムはディスプレイパネルの上方又は下方に設けられる。少なくとも45度~85度の範囲内の視野角において、画像色彩変換フィルムの透過スペクトルのピークは400ナノメートル(nm)~600nmの範囲内にあり、450nm~600nmの範囲内の透過スペクトルの平均透過率は、650nm~800nmの範囲内の透過スペクトルの平均透過率よりも高い。
【0007】
本発明の1つの実施形態は、ディスプレイパネルと画像色彩変換フィルムとを含むディスプレイモジュールを提供する。画像色彩変換フィルムはディスプレイパネルの上か下に設けられる。正面視野角において、画像色彩変換フィルムの透過スペクトルのピークは400nm~600nmの範囲内にあり、500nm~600nmの範囲内の透過スペクトルの平均透過率は、650nm~800nmの範囲内の透過スペクトルの平均透過率よりも高い。
【0008】
本発明の実施形態のディスプレイモジュールにおいて、画像色彩変換フィルムが用いられ、少なくとも45度~85度の範囲内の視野角において、透過スペクトルのピークは400nm~600nmの範囲内にある、又は、正面視野角において、透過スペクトルのピークは400nm~600nmの範囲内にあり、画像色彩変換フィルムはディスプレイパネルからの異なる色の光に異なる処理を行う。
【発明の効果】
【0009】
本発明の実施形態のディスプレイモジュールは、様々な視野角のコントラストを効果的に向上させることができ、広視野角の画像スクリーンにおいて青色光帯域を強化して赤色光帯域又は580nm以上の波長の可視光帯域を抑制することができ、これにより黄色又はオレンジ赤みを帯びた広視野角の画像スクリーンの欠点を改善する。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1A】本発明の1つの実施形態によるディスプレイモジュールの断面図である。
図1B図1Aに示したディスプレイモジュールの立体層分解図である。
図1C図1Bに示したディスプレイモジュールの水平偏光及び垂直偏光の斜視図である。
図2】視野角が60度であるときの図1Aの画像色彩変換フィルムの透過スペクトル図、及び、視野角が60度であるときの画像色彩変換フィルムなしでの透過スペクトル図である。
図3A】暗状態における0度、45度、及び60度の視野角での図1Aのディスプレイパネルのスペクトルである。
図3B】明状態における0度、45度、及び60度の視野角での図1Aのディスプレイパネルのスペクトルである。
図4A図2の2つの実施形態及び画像色彩変換フィルムのないときの様々な視野角での暗状態輝度変動率の曲線図である。
図4B図4Aの2つの実施形態及び画像色彩変換フィルムのないときの様々な視野角でのコントラスト向上率を示す。
図5A】視野角0度での図2の画像色彩変換フィルムの2つの実施形態の透過スペクトル図、及び、視野角0度での画像色彩変換フィルムなしの透過スペクトル図である。
図5B図5Aの2つの実施形態及び画像色彩変換フィルムのないときの様々な視野角での暗状態輝度変動率の曲線図である。
図6】本発明のもう1つの実施形態によるディスプレイモジュールの断面図である。
図7】本発明の更にもう1つの実施形態によるディスプレイモジュールの断面図である。
図8】本発明のまた更にもう1つの実施形態によるディスプレイモジュールの断面図である。
図9】本発明のもう1つの実施形態によるディスプレイモジュールの断面図である。
図10A】本発明の更にもう1つの実施形態によるディスプレイモジュールの断面図である。
図10B図10Aに示したディスプレイモジュールの立体層分解図である。
図11】本発明のまた更にもう1つの実施形態によるディスプレイモジュールの立体層分解図である。
図12】本発明のもう1つの実施形態によるディスプレイモジュールの断面図である。
図13】本発明の更にもう1つの実施形態によるディスプレイモジュールの断面図である。
図14A】本発明のまた更にもう1つの実施形態によるディスプレイモジュールの断面図である。
図14B図14Aにおける画像色彩変換フィルムを用いるディスプレイモジュールの様々な視野角での暗状態輝度維持率及び明状態輝度維持率の折れ線グラフである。
図15A】本発明のもう1つの実施形態によるディスプレイモジュールの断面図である。
図15B図15Aにおける画像色彩変換フィルムを用いるディスプレイモジュールの様々な視野角での暗状態輝度維持率及び明状態輝度維持率の折れ線グラフである。
図16】視野角が0度のときの図1A図14A、又は図15Aの画像色彩変換フィルムの透過スペクトル図、及び、視野角が0度のときの画像色彩変換フィルムなしの透過スペクトル図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
図1Aは、本発明の1つの実施形態によるディスプレイモジュールの断面図である。図1Bは、図1Aに示したディスプレイモジュールの立体層分解図である。図1Cは、図1Bに示したディスプレイモジュールの水平偏光及び垂直偏光の斜視図である。先ず図1A図1Bを参照されたい。本実施形態のディスプレイモジュール100は、ディスプレイパネル200と画像色彩変換フィルム300とを含む。本実施形態において、ディスプレイパネル200はIPS液晶ディスプレイパネルといった液晶ディスプレイパネルである。ただし、他の実施形態において、ディスプレイパネル200は垂直配向型液晶ディスプレイパネル(VA-LCDパネル)又は他の液晶モードの液晶ディスプレイパネルであってもよい。或いは、他の実施形態において、ディスプレイパネル200は、有機発光ダイオードディスプレイパネル、マイクロ発光ダイオードディスプレイパネル、又は他の適切なディスプレイパネルであってもよい。画像色彩変換フィルム300はディスプレイパネル200の上か下に設けられ、図1Aはディスプレイパネル200の上とする構成を例としている。
【0012】
図2は、視野角が60度であるときの図1Aの画像色彩変換フィルムの透過スペクトル図、及び、視野角が60度であるときの画像色彩変換フィルムなしでの透過スペクトル図である。図1A図2を参照し、1つの実施形態において、少なくとも45度~85度の範囲の視野角において(又は1つの実施形態において、視野角が0度より大きく88度以下であるとき)、画像色彩変換フィルム300の透過スペクトルのピークは400ナノメートル(nm)~600nmの範囲内にあり、図2の実施形態1及び実施形態2の曲線に示すように、450nm~600nmの範囲内の透過スペクトルの平均透過率は、650nm~800nmの範囲内の透過スペクトルの平均透過率よりも高い。上述した視野角は、視線と画像色彩変換フィルム300又はディスプレイパネル200の法線方向との間の夾角を指し、例えばディスプレイパネル200の水平方向における視野角であるが、もう1つの実施形態においてディスプレイパネル200の垂直方法における視野角であってもよい。図2の実施形態1及び実施形態2において、上述した450nm~600nmの範囲内の透過スペクトルの平均透過率は、650nm~800nmの範囲内の透過スペクトルの平均透過率よりも高い。加えて、図2の実施形態1において、透過スペクトルのスペクトル強度は透過スペクトルの短波長端(即ち図2の左方端)から上述したピークへと漸増し、上述したピークから透過スペクトルの長波長端へと漸減する。
【0013】
図1Aを再び参照し、画像色彩変換フィルム300は少なくとも1層の干渉薄膜を含み、これは薄膜干渉の原理を用いて異なる波長の光(即ち、赤色光、緑色光、及び青色光)を異なる程度で反射し且つ異なる波長の光により透過される。本実施形態において、少なくとも1層の干渉薄膜は、第1透光フィルム310と第2透光フィルム320とを含む。第2透光フィルム320は第1透光フィルム310と積層され、第1透光フィルム310の屈折率は第2透光フィルム320の屈折率よりも小さい。1つの実施形態において、第1透光フィルム310の屈折率は1.6以下、例えば1.2~1.6であり、第2透光フィルム320の屈折率は1.7~2.4である。本実施形態において、ディスプレイモジュール100は、画像色彩変換フィルム300とディスプレイパネル200との間に設けられた偏光板110を更に含む。加えて、本実施形態において、第2透光フィルム320は第1透光フィルム310と偏光板110との間に設けられ、第1透光フィルム310の屈折率は、例えば1.66以下である。加えて、ディスプレイモジュール100は偏光板120を更に含み、ディスプレイパネル200は偏光板110と偏光板120との間に設けられる。
【0014】
本実施形態において、第1透光フィルム310の材料は、例えば二酸化ケイ素(SiO2)、フッ化マグネシウム(MgF2)、又は塗布型低屈折率材料であり、第2透光フィルム320の材料は、高屈折率透明セラミック材料、又は、二酸化チタン、五酸化ニオブ(Nb2O5)、酸化インジウムスズ(ITO)といった塗布型高屈折率塗料であってよい。
【0015】
本実施形態において、偏光板110は、第1透明基材112と、第2透明基材114と、偏光層116と、位相差補償フィルム118とを含む。第1透明基材112は画像色彩変換フィルム300とディスプレイパネル200との間に設けられ、第2透明基材114は第1透明基材112とディスプレイパネル200との間に設けられる。偏光層116は第1透明基材112と第2透明基材114との間に設けられ、位相差補償フィルム118は第1透明基材112と第2透明基材114との間に設けられる。本実施形態において、位相差補償フィルム118は偏光層116と第2透明基材114との間に設けられる。もう1つの実施形態において、位相差補償フィルム118と第2透明基材114は統合されてよい、即ち、第2透明基材114は位相差補償フィルム118であり、偏光板110は追加的な位相差補償フィルム118を伴って提供されなくてよい。具体的には、第2透明基材114は延伸工程を通じて位相差補償フィルムとされてよい。或いは、液晶層(即ち位相差補償フィルム118)は第2透明基材114上に塗布されてよい。或いは、液晶層は延伸された第2透明基材114上に塗布されてよい、即ち、第2透明基材114と位相差補償フィルム118の両方が位相差補償の機能を有する。位相差補償フィルム118と延伸された第2透明基材114は複屈折性又は多屈折性を有してよい、即ち、異なる方向において異なる屈折率を有する。このため、ディスプレイパネル200から放射された画像光の広視野角の位相差を補償することができ、広視野角の画質を向上させることができる。位相差補償フィルム118は当業者に既知の様々な技術を採用してよく、ここでは説明を繰り返し述べない。
【0016】
加えて、偏光板120は一般的な偏光板であってよく、2つの透明基材と、2つの透明基材の間に設けられる偏光板とを含んでよい。液晶ディスプレイで一般的に用いられるバックライトモジュール400が偏光板120の下方に提供されてよい、即ち、偏光板120はディスプレイパネル200(例えば液晶ディスプレイパネル)の底部に取り付けられ、偏光板120はバックライトモジュール400の上方に位置する。これは当業者に周知であり、ここでは繰り返し述べない。加えて、画像色彩変換フィルム300は第1透光フィルム310と第2透光フィルム320のみを含むことに限定されない。もう1つの実施形態において、画像色彩変換フィルム300は交互に積層された高屈折率及び低屈折率を有する3つ以上の透光フィルムを含んでよく、本発明はこれに限定されない。或いは、もう1つの実施形態において、画像色彩変換フィルム300は屈折率が1.66よりも高い単一透光フィルムであってよい。1つの実施形態において、単一透光フィルム(即ち画像色彩変換フィルム300)の屈折率は2~2.1であってよい。
【0017】
本実施形態において、第1透明基材112及び第2透明基材114の材料は、例えば、ポリエステル(PET)、トリアセチルセルロース(TAC)、ポリメチルメタくリレート(PMMA)、又は他のプラスチック基材であり、偏光層116の材料は、例えば、ポリビニルアルコール(PVA)であるが、本発明はこれに限定されない。
【0018】
実施形態1の画像色彩変換フィルム300で、ディスプレイパネル200からの長波長赤色光は、正面から広視野角で見たとき、薄膜干渉によりディスプレイモジュール100の内側へ反射され、コントラストを向上させるよう暗状態における赤色光部分の周辺光漏れをカットする。実施形態2の画像色彩変換フィルム300で、広視野角(例えば30度~75度の視野角)の場合、IPS液晶表示パネルがオレンジ赤みを帯びる傾向にある現象を軽減するために青色光の透過率を特に高めることで、青色の画面をより明確且つ鮮明にする。これらのうち、実施形態1は広視野角のコントラストを高めることができ、実施形態2は広視野角の青色表現を高めることができる。1つの実施形態において、目標スペクトルはD65白色光の透過率設計に基づいて設計され、ピーク位置は600ナノメートル(nm)の左(即ち600nm未満)の位置に配置されることができる。
【0019】
図3Aは、暗状態における0度、45度、及び60度の視野角での図1Aのディスプレイパネルのスペクトルであり、図3Bは、明状態における0度、45度、及び60度の視野角での図1Aのディスプレイパネルのスペクトルである。図1A図3A図3Bを参照されたい。ディスプレイパネル200(即ちIPS液晶ディスプレイパネル)の主な問題は、暗状態において赤色光波帯のエネルギーが増加することである(尾部が上向きであり、700nmよりも高いスペクトルを指す)。加えて、暗状態において45度及び60度の視野角での緑色光のエネルギーが増加し、暗状態の輝度が増加し、広視野角でのコントラストが下がる結果となる。加えて、明状態において、スペクトル曲線下方の面積と比較し、広視野角での青色光エネルギーの割合が減少することが分かり、オレンジ赤みを帯びた画面をもたらす。下記の表1に異なる視野角での青色光、緑色光、赤色光の割合を列記する。
【0020】
【表1】
【0021】
画像色彩変換フィルム300は、向上されたコントラスト効果を達成するために広視野角での青色光波帯を高めて赤色光を抑えるよう、多層フィルム設計を用いてよい。各視野角のコントラストが向上した後、画質はより有利となり、演色がより飽和して鮮明となる。向上の手段は次のとおりである。
【0022】
正面視野角の場合、青色光の一部(例えば、450nm以下の波長の光)がカットされ、最も重要なのは、長波長波帯における赤色光をカットすることができることである。加えて、明状態及び暗状態におけるIPS液晶ディスプレイパネルのスペクトルを比較し、暗状態において赤色光の長波長波帯(例えば、700nmよりも大きい波長の赤色光)に突出があることが分かり、画像イメージ変換フィルム300は赤色光波帯の突出を抑制する弱め合い干渉法を用い、各視野角のコントラストを向上させるため暗状態の輝度を効果的に下げることができる。一方、青色光波帯も、特に正面視野角でより高い突出を有し、450nm以下の波帯を抑制することを考慮することができ、これは輝度に大きく影響することなく暗状態の輝度を下げることができる。上記アプローチの利点は次のとおりである。輝度仕様の面で、損失は僅かに0%~10%内であり(正面視野角に対して)、ディスプレイパネル200と効果的にマッチする場合、正面視野角でも損失はなく、広視野角の輝度が向上する。コントラスト仕様の面で、450nm以下及び700nm以上の光エネルギーの一部のみが減少するため、暗状態における輝度を下げることができ、これによりコントラストを向上させてIPS液晶ディスプレイパネルの画質を高める。
【0023】
図4Aは、図2の2つの実施形態及び画像色彩変換フィルムのないときの様々な視野角での暗状態輝度変動率の曲線図である。図4Bは、図4Aの2つの実施形態及び画像色彩変換フィルムのないときの様々な視野角でのコントラスト向上率を示す。図1A図3A図2図4A図4Bを参照されたい。図2は、画像色彩変換フィルム300の設計概念の2つの実施形態(即ち、実施形態1と実施形態2)を示す。画像色彩変換フィルム300の多層フィルムソリューションで、45度(又は以上)の広視野角で、設計は次の概念で成されてよい。ピークを青色光と緑色光との間(例えば、可視スペクトルにおいて450nm~550nmの範囲)に設定することで、設計スペクトルの尾部が比較的抑制され、青色光と一部の緑色光が強化される。このため、IPS液晶ディスプレイパネルが広視野角で黄色及びオレンジ色を帯びる現象は強化された青色光信号によって、より均衡のとれたものとなる。加えて、2つの異なる実施形態は、赤色光を抑制して青色光信号を高めるという異なる能力を表し、選択はIPS液晶ディスプレイパネルとマッチさせる必要がある。
【0024】
図3Aは、ネイティブIPS液晶ディスプレイモジュールの暗状態スペクトルを表す。一般的に言えば、コントラストを向上させる場合、主な原則は暗状態における光漏れを抑制することである。IPS液晶ディスプレイモードにおいて、暗状態において赤色光と青色光を抑制する必要があり、コントラストを向上させる機会がある。
【0025】
図4Aにおける実施形態1及び実施形態2の暗状態輝度変動率は、画像色彩変換フィルム300のないネイティブIPS液晶ディスプレイモジュールの暗状態輝度に対するものであり、画像色彩変換フィルム300のないネイティブIPS液晶ディスプレイモジュールの暗状態輝度変動率は様々な視野角で100%に設定される。図4Aにおいて、画像色彩変換フィルム300を使用した後、様々な視野角で暗状態における光漏れを抑制する機会があり、視野角が左右45度のとき光漏れを約30%抑制することができる。
【0026】
図4Bの実施形態1及び実施形態2のコントラスト向上率は、画像色彩変換フィルム300のないネイティブIPS液晶ディスプレイモジュールに対するものであり、画像色彩変換フィルム300のないネイティブIPS液晶ディスプレイモジュールのコントラスト向上率は様々な視野角で100%に設定される。図4Bから、暗状態における光漏れが抑制されたとき、コントラストも向上することが分かる。異なる設計はコントラスト向上に異なる効果を奏する。画像色彩変換フィルム300の設計において、設計は45度の視野角に対するのみでなく、赤方偏移現象を通じて他の異なる視野角のコントラストも向上させ得る。加えて、偏光板の異なる表面処理も異なるコントラスト向上の度合いをもたらす。実施形態1及び実施形態2において、45度の視野角は最もコントラストを向上させるが、設計は60度以上の視野角に基づいて成されてもよい。
【0027】
図5Aは、視野角0度での図2の画像色彩変換フィルムの2つの実施形態の透過スペクトル図、及び、視野角0度での画像色彩変換フィルムなしの透過スペクトル図である。図5Bは、図5Aの2つの実施形態及び画像色彩変換フィルムのないときの様々な視野角での暗状態輝度変動率の曲線図である。図1A図5A図5Bを参照されたい。設計の面で、正面視野角の透過率に影響することを避けるため、視野角が0度のとき(図5Aに図示)、透過率450nm~550nmの範囲内の透過スペクトルを大幅に下げないことで透過率の低下を避けることを考慮することができる。図5Aに示すように、実施形態2はより高い450nm~550nmの範囲内の透過スペクトルを有する。このため、明状態における輝度の面で、実施形態2は画像色彩変換フィルム300のないネイティブIPS液晶ディスプレイモジュールよりも高い透過率を有する。更に、図5Bにおける実施形態1及び実施形態2の明状態輝度変動率は画像色彩変換フィルム300のないネイティブIPS液晶ディスプレイモジュールの明状態輝度に対するものであり、画像色彩変換フィルム300のないネイティブIPS液晶ディスプレイモジュールの明状態輝度変動率は様々な視野角で100%に設定される。
【0028】
加えて、干渉効果が発生可能であることを確実にするため、単層フィルムを例とした場合、形成された薄膜の厚さをd、屈折率をn、視野角をθとすると、n・d・cоsθ=1/4・m・λであり、mは奇数であり、λは光の波長であり、θの具体的定義は、使用者の眼の位置とディスプレイモジュールの発光面の中心とを結ぶ線とディスプレイモジュールの法線との間の夾角である。
【0029】
図1B図1Cを再び参照されたい。本実施形態において、偏光板110の透過軸X1はディスプレイパネル200の短辺方向と平行であり、偏光板120の透過軸X2は、例えばディスプレイパネル200の長辺方向に平行であり、透過軸X1と透過軸X2は互いに垂直である(図1Bに図示)。偏光板110の透過軸X1がディスプレイパネル200の長辺方向に垂直である場合(長辺方向は、例えば卓面方向に平行)、ディスプレイモジュール100の水平方向において広視野角で垂直偏光を観察することができる。更に、バックライトモジュール400の入射光50と反射光52により形成された面PLNから見た場合、偏光板110の透過軸X1を満たし且つその偏光方向PSが面PLNに垂直である偏光(即ち垂直偏光)のみが通過する(図1Cに図示)。このため、干渉設計の面で、画像色彩変換フィルム300のパラメータ(例えば、厚さ、屈折率など)は様々な偏光のために設計されてよい、即ち、設計は様々な偏光に合わせて成され、様々な偏光のスペクトルが上述した方法において調整されてよく、これにより垂直偏光は上述した光学特性を持つ。更に、入射光50の一部は偏光板120、ディスプレイパネル200、偏光板110、及び画像色彩変換フィルム300を通過して透過光54となり、入射光50の一部は画像色彩変換フィルム300により反射されて反射光52となる。しかし、もう1つの実施形態において、画像色彩変換フィルム300は偏光板120の上方に位置する。透過軸X1がディスプレイパネル200の短辺方向と平行である場合(短辺方向は卓面に垂直)、入射光50はバックライトモジュール400からディスプレイパネル200に進入した後に画像色彩変換フィルム300に当たり、反射光52を生成する。入射光50と反射光52は面PLNを形成し、偏光方向PSが面PLNに垂直な偏光のほとんどは透過軸X2を貫通し、画像色彩変換フィルム300も垂直偏光方向PSに設計される。逆に、透過軸X2の方向がディスプレイパネル200の長辺方向と平行であり、画像色彩変換フィルム300が偏光板120の上方に位置する場合、同様に、平行偏光方向PPが水平広視野角画像の画像調整に用いられる(平行偏光方向PPは面PLNに平行であり、偏光方向PPが面PLNに平行である偏光は水平偏光と呼ばれる)。一般的に言えば、画像色彩変換フィルム300のパラメータが垂直偏光に基づいて設計されるとき設計しやすく、より少ないフィルム層の数で上述した良好な光学特性を達成することができる。
【0030】
図6は、本発明のもう1つの実施形態によるディスプレイモジュールの断面図である。本実施形態のディスプレイモジュール100aは図1Aに示したディスプレイモジュール100に類似しており、これら2つの差異は、図1Aに示したディスプレイモジュール100において第1透光フィルム310と第2透光フィルム320が偏光板110上に形成される点である。本実施形態のディスプレイモジュール100aでは、画像色彩変換フィルム300の第1透光フィルム310と第2透光フィルム320は先ず透光基材330上に形成され、次いで透光基材330が粘着層340を介して偏光板110上に更に貼り付けられる。
【0031】
図7は、本発明の更にもう1つの実施形態によるディスプレイモジュールの断面図である。図7を参照し、本実施形態のディスプレイモジュール100bは図1Aに示したディスプレイモジュール100に類似しており、これら2つの差異は次のとおりである。図1Aのディスプレイモジュール100において、画像色彩変換フィルム300は偏光板110の外側に設けられる。本実施形態のディスプレイモジュール100bでは、画像色彩変換フィルム300は偏光110の内側に統合されてよい。具体的には、本実施形態において、画像色彩変換フィルム300は第1透明基材112とディスプレイパネル200との間に設けられ、第2透明基材114が画像色彩変換フィルム300とディスプレイパネル200との間に設けられ、偏光層116が画像色彩変換フィルム300と第2透明基材114との間に設けられ、位相差補償フィルム118が偏光層116と第2透明基材114との間に設けられる。
【0032】
本実施形態において、画像色彩変換フィルム300の第1透光フィルム310と第2透光フィルム320の順序は逆であってよい。第1透光フィルム310は第2透光フィルム320の下方であってよい、又は、第2透光フィルム320は第1透光フィルム310の下方であってよい。
【0033】
第1透光フィルム310の屈折率は1.6以下であり、第2透光フィルム320の屈折率は1.8~2.5である。本実施形態において、第1透明基材112の屈折率は1.7未満である。
【0034】
本実施形態において、ディスプレイモジュール100bは表面処理層119を更に含み、第1透明基材112は表面処理層119と画像色彩変換フィルム300との間に設けられる。例えば、表面処理層119の屈折率は1.55未満である。表面処理層119は、例えばアンチグレア層、反射防止層、又はハードコート層である。
【0035】
加えて、図1Aの実施形態に同じく、位相差補償フィルム118と第2透光基材114は統合されてよい、即ち、第2透明基材114は位相差補償フィルムであり、偏光板110に追加的な位相差補償フィルム118は提供されなくてよい。
【0036】
本実施形態において、偏光層116の透過軸X1は、例えばディスプレイパネル200の短辺方向に平行である(即ち、図7の紙面に進入する方向)。このため、水平方向において広視野角でディスプレイモジュール100bを見たとき、使用者の眼は垂直偏光を見る。広視野角の入射光50と反射光52が面PLNとして設定された場合(図1Cを参照)、ディスプレイモジュール100bの偏光板110の透過軸X1はディスプレイモジュール100bの短辺方向に平行に制限され、入射光50において、偏光方向PSが短辺方向に平行な偏光のみ大部分がディスプレイパネル200を通過することができる。このため、画像色彩変換フィルム300は、上述した光学特性を達成するため偏光板110の透過軸X1の方向に基づいて設計されてよい。ただし、他の実施形態において、偏光層116の透過軸X1はディスプレイパネル200の長辺方向に平行であってもよい。
【0037】
図8は、本発明のまた更にもう1つの実施形態によるディスプレイモジュールの断面図である。図8を参照し、本実施形態のディスプレイモジュール100cは図7のディスプレイモジュール100bに類似しており、これら2つの差異は次のとおりである。本実施形態において、画像色彩変換フィルム300は偏光層116と第2透明基材114との間に設けられる。
【0038】
図9は、本発明のもう1つの実施形態によるディスプレイモジュールの断面図である。図9を参照し、本実施形態のディスプレイモジュール100dは図7のディスプレイモジュール100bに類似しており、これら2つの差異は次のとおりである。本実施形態において、画像色彩変換フィルム300は第2透明基材114とディスプレイパネル200との間に設けられる、即ち、偏光板110とディスプレイパネル200との間に設けられ、画像色彩変換フィルム300はディスプレイパネル200の上方に設けられる。
【0039】
図10Aは、本発明の更にもう1つの実施形態によるディスプレイモジュールの断面図であり、図10Bは、図10Aに示したディスプレイモジュールの立体層分解図である。図10A図10Bを参照し、本実施形態のディスプレイモジュール100eは図1A図1Bに示したディスプレイモジュール100に類似しており、これら2つの差異は次のとおりである。本実施形態のディスプレイモジュール100eにおいて、画像色彩変換フィルム300はディスプレイパネル200の下方に設けられ、偏光板120は画像色彩変換フィルム300とディスプレイパネル200との間に設けられる。ただし、他の実施形態において、該構成は画像色彩変換フィルム300を偏光板120とディスプレイパネル200との間に設けるものであってもよい。
【0040】
本実施形態において、偏光板120は、第3透明基材122と、第4透明基材124と、偏光層126とを含む。第3透明基材122はディスプレイパネル200の下に設けられ、第3透明基材122はディスプレイパネル200と第4透明基材124との間に設けられる。偏光層126は、第3透明基材122と第4透明基材124との間に設けられる。第3透明基材122及び第4透明基材124のための任意の材料は、上述した第1透明基材112及び第2透明基材114のための任意の材料と比較されてよく、偏光層126のための任意の材料は上述した偏光層116の任意の材料と比較されてよい。
【0041】
本実施形態において、偏光板120の透過軸X2(即ち、偏光層126の透過軸)はディスプレイパネル200の短辺方向に平行である。このため、平行方向における広視野角の光線について、偏光板120は画像色彩変換フィルム300からの垂直偏光を通過させ、画像色彩変換フィルム300からの水平偏光を遮断する。よって、画像色彩変換フィルム300のパラメータは、上述した光学特性を達成するため水平偏光に基づいて設計されてよい。入射光50がバックライトモジュール400から偏光板120に進入するとき、入射光50と反射光52が面PLNとして設定された場合(図1Cに図示)、入射光50において、偏光方向PSが面PLNに垂直である偏光は大部分が偏光板120を通過することができ、偏光方向PPが面PLNに平行である偏光は偏光板120により吸収される。このため、画像色彩変換フィルム300は面PLNに対する垂直偏光に基づいて設計されてよく、上述した光学特性を達成することのできるフィルム層の数はより少ない。加えて、画像色彩変換フィルム300をディスプレイパネル200の下方に配置することはディスプレイモジュール100eの視覚的な趣きを向上させることができる。これはディスプレイモジュール100eが発光していないとき下層に配置された画像色彩変換フィルム300は外部環境光を反射する可能性が低く且つ使用者により見られる画面がより暗い黒色に見えるためであり、視覚的な趣きを向上させる。
【0042】
図11は、本発明のまた更にもう1つの実施形態によるディスプレイモジュールの立体層分解図である。図11を参照し、本実施形態のディスプレイモジュール100fは図10A図10Bに示したディスプレイモジュール100eに類似しており、これら2つの差異は次のとおりである。図10A図10Bに示したディスプレイモジュール100eにおいて、偏光板110の透過軸X1はディスプレイパネル200の長辺方向に平行であり、偏光板120の透過軸X2はディスプレイパネル200の短辺方向に平行である。上記からの差異は、本実施形態のディスプレイモジュール100fにおいて、偏光板110の透過軸X1はディスプレイパネル200の短辺方向に平行であり、偏光板120の透過軸X2はディスプレイパネル200の長辺方向に平行である点にある。このようにして、今回、偏光板120の透過軸X2の方向はディスプレイパネル200の長辺方向に平行である(長辺方向は水平方向)。入射光50と反射光52が面PLNと見なされる場合(図1Cに図示)、偏光方向PPが面PLNに平行である偏光は大部分が偏光板120を通過することができ、偏光方向PSが面PLNに垂直である偏光は吸収される。このため、画像色彩変換フィルム300は、上述した光学特性を達成するため面PLNに対する平行偏光に基づいて設計されてよい。
【0043】
図12は、本発明のもう1つの実施形態によるディスプレイモジュールの断面図である。図12を参照し、本実施形態のディスプレイモジュール100gは図10Aのディスプレイモジュール100eに類似しており、これら2つの差異は次のとおりである。本実施形態のディスプレイモジュール100gにおいて、画像色彩変換フィルム300は第3透明基材122と第4透明基材124との間に設けられ、図12において一例として画像色彩変換フィルム300は偏光層126と第4透明基材124との間に設けられる。ただし、他の実施形態において、画像色彩変換フィルム300は第3透明基材122と偏光層126との間に設けられてもよい。本実施形態において、偏光層126の透過軸X2はディスプレイパネル200の短辺方向に平行であり(即ち、図12の紙面に進入する方向)、偏光板110の透過軸X1はディスプレイパネル200の長辺方向に平行である(即ち、図12の紙面に平行な方向)。ただし、他の実施形態において、偏光層126の透過軸X2はディスプレイパネル200の長辺方向に平行であってもよく、偏光板110の透過軸X1はディスプレイパネル200の短辺方向に平行である。加えて、本実施形態において、第3透明基材122は位相差補償フィルムであってもよい。
【0044】
図13は、本発明の更にもう1つの実施形態によるディスプレイモジュールの断面図である。図13を参照し、本実施形態のディスプレイモジュール100hは図12のディスプレイモジュール100gに類似しており、これら2つの差異は次のとおりである。本実施形態のディスプレイモジュール100hにおいて、偏光板120hは、第3透明基材122と偏光層126との間に設けられた位相差補償フィルム128を更に含む。位相差補償フィルム128の機能及び材料は、上述した位相差補償フィルム118の機能及び材料と同一であり、ここでは繰り返し説明しない。
【0045】
図14Aは、本発明のまた更にもう1つの実施形態によるディスプレイモジュールの断面図であり、図14Bは、図14Aにおける画像色彩変換フィルムを用いるディスプレイモジュールの様々な視野角での暗状態輝度維持率及び明状態輝度維持率の折れ線グラフである。図14A図14Bを参照し、本実施形態のディスプレイモジュール100iは図7に示したディスプレイモジュール100bに類似しており、これら2つの差異は、本実施形態のディスプレイモジュール100iにおいて、画像色彩変換フィルム300iは表面処理層119の上方に設けられ、画像色彩変換フィルム300iは単層透光フィルムであり、単層透光フィルムは2~2.1の屈折率を有する、即ち、単層透光フィルムは高屈折率を有する点にある。加えて、単層透光フィルムは偏光板120のディスプレイパネル200とは逆を向く側に設けられる。図14Aは、画像色彩変換フィルム300iを備えたディスプレイモジュール100iと画像色彩変換フィルム300iのないディスプレイモジュール100iとの間の光路の差異を示す。図14Aにおいて、表面処理層119を露出するよう画像色彩変換フィルム300iの右部分を取り除いているが、実際にはディスプレイモジュール100iの画像色彩変換フィルム300iは表面処理層119全体を覆う。
【0046】
加えて、ディスプレイパネル200はIPS液晶ディスプレイパネルに限定されない。他の実施形態において、ディスプレイパネル200は垂直配向型ディスプレイパネル又は他の液晶モードのディスプレイパネルであってもよい。
【0047】
液晶ディスプレイの使用において、インプレインスイッチング(IPS)技術であるか垂直配向(VA)技術であるかに関わらず、暗状態(バックライトモジュール400が完全にオンにされた黒画面)における光漏れを可能な限り少なくし、コントラストを向上させることができることが望まれる。ディスプレイの暗状態における配光を観察するとき、実施においては、迷光が偏光板の吸収を逃れて上向きの光漏れを起こすことを防止するため、斜めの入射/射出迷光を減らすことが望ましい。
【0048】
透光のために上述した単層透光フィルムの設計が用いられ、高屈折率の層(即ち、屈折率が表面処理層119の屈折率よりも高い画像色彩変換フィルム300i、即ち、画像色彩変換フィルム300iの屈折率は、例えば1.5よりも高い)が上記偏光板110の上方の最外層に加えられる。光信号が表面処理層119及び高屈折率層を通過した後に空気層に進入したとき、画像色彩変換フィルム300iの屈折率は空気層の屈折率よりも高く、過度に大きい入射角(例えば、臨界角よりも大きい)の光は表面処理層119へ反射される(例えば全反射)ことから、出射する迷光の比率が減少し、このため暗状態の輝度が下がる。1つの実施形態において、画像色彩変換フィルム300iの屈折率は2~2.1である、即ち、画像色彩変換フィルム300iは比較的高い屈折率を有する。このようにして、迷光の入射角は臨界角よりも大きくなる可能性が高く、迷光は表面処理層119へ全反射される。
【0049】
当然ながら、この高屈折率層を用いるとき、明状態における信号光も高屈折率層の全反射効果のため劣化して明状態における輝度の損失となる可能性がある。ただし、実験及び測定結果に基づき、暗状態(全黒色画面)における光漏れの迷光率は明状態(全白色画面)における光漏れの迷光率よりも高いことが分かる。このため、この高屈折率層を用いることによる暗状態における光漏れの迷光率の縮小率は明状態における輝度の縮小率よりも高く、コントラストを向上させることができる。
【0050】
このため、広視野角で迷光を減少させてコントラストを向上させるため全反射効果を用いる方法は、偏光板110の上方の最外層に適用されてよい。60度の視野角内でそのような傾向が明白であり、これは暗状態における迷光の除去を助け、コントラストを直接向上させることができる。
【0051】
大きな角度で出射する迷光402に本来の入射角を設定すると、図14Aに示すように迷光402は表面処理層119を通過して光漏れを形成し得る。しかし、大きな角度で出射する迷光404の臨界角は高屈折率材料層(即ち、画像色彩変換フィルム300i)の高屈折率のため小さくなり、本来なら表面処理層119を通過するであろう迷光404は、全反射のため表面処理層119及びディスプレイパネル200に再び進入して消失する。理論上、高屈折率材料層は表面処理層119よりも高い屈折率を有すればよい。実施において、屈折率が高いほど好ましく、例えば2~2.1であることが予期される。
【0052】
下記の表2は、様々な視野角での画像色彩変換フィルム300iを用いるディスプレイモジュール100iの暗状態輝度維持率と明状態輝度維持率を列記している。
【0053】
【表2】
【0054】
表2及び図14Bから、画像色彩変換フィルム300iを使用した後、暗状態における輝度の低下の比率は明状態における輝度の低下の比率よりも高いことが分かる。暗状態と明状態の効果の組合せは向上されたコントラストに相当する。表2に示した実験において、画像色彩変換フィルム300iの屈折率は約2~2.1に設定され、膜厚は約5nm~20nmであり、表面処理層119のヘイズは25%である。
【0055】
図15Aは、本発明のもう1つの実施形態によるディスプレイモジュールの断面図である。図15Bは、図15Aにおける画像色彩変換フィルムを用いるディスプレイモジュールの様々な視野角での暗状態輝度維持率及び明状態輝度維持率の折れ線グラフである。図15A図15Bを参照し、本実施形態のディスプレイモジュール100jは図14Aのディスプレイモジュール100iに類似しており、これら2つの差異は、本実施形態のディスプレイモジュール100jにおいて、画像色彩変換フィルム300iは下方の偏光板120の下に設けられる、即ち、偏光板120のディスプレイパネル200とは逆を向く側に設けられる点にある。図15Aにおいて、画像色彩変換フィルム300iの有無によるディスプレイモジュール100jの光路の差異を示すため、図15Aでは偏光板120の下面の一部を露出するよう画像色彩変換フィルム300iの左部分を取り除いている。ただし、実際にはディスプレイモジュール100jの画像色彩変換フィルム300iは偏光板120の下面全体を覆う。
【0056】
図15Aに示すように、本来斜めの迷光402はディスプレイパネル200と表面処理層119を出射することができ、コントラストの低下につながる。このため、本実施形態において、高屈折率材料層(即ち、画像色彩変換フィルム300i)が下方の偏光板120の最外層に加えられる。高屈折率層と低屈折率層(即ち、偏光板120)との間の界面を生むことから、迷光404の入射角は臨界角よりも大きくなって全反射が起こり、迷光404はバックライトモジュール400へ反射され、迷光を減少させる又はフィルタリングする機構も存在する。
【0057】
理論上、高屈折率材料層(即ち、画像色彩変換フィルム300i)は偏光板120の外側基材の屈折率よりも高い屈折率を有すればよい。実施において、画像色彩変換フィルム300iの屈折率が高いほど好ましいと予期される。
【0058】
下記の表3は、様々な視野角での画像色彩変換フィルム300iを用いるディスプレイモジュール100jの暗状態輝度維持率と明状態輝度維持率を列記している。
【0059】
【表3】
【0060】
表3における実験において、高屈折率材料(即ち、画像色彩変換フィルム300i)の屈折率は約2~2.1に設定され、画像色彩変換フィルム300iの膜厚は約5nm~20nmであり、表面処理はない。表3及び図15Bから、小視野角(例えば0度と30度)の場合、暗状態輝度維持率が大幅に低下することが分かり、これは正面視野角のコントラストを効果的に向上させることができる。更に、表3及び図15Bから、画像色彩変換フィルム300iを使用した後、暗状態における輝度の低下の比率は明状態における輝度の低下の比率よりも高いことが更に分かる。暗状態と明状態の効果の組合せは向上されたコントラストに相当する。
【0061】
図16は、視野角が0度のときの図1A図14A、又は図15Aの画像色彩変換フィルムの透過スペクトル図、及び、視野角が0度のときの画像色彩変換フィルムなしの透過スペクトル図である。図16を参照し、正面視野角(即ち、視野角が0度、もう1つの実施形態において視野角は±30度内)において、画像色彩変換フィルム300i又は300の透過スペクトルのピークは400nm~600nmの範囲内にあり、500nm~600nmの範囲内の透過スペクトルの平均透過率は、650nm~800nmの範囲内の透過スペクトルの平均透過率よりも高い(図16における実施形態3、4、5に示す)。正面視野角でのIPS液晶ディスプレイパネルの暗状態における長波赤色光の漏光を除去又は抑制することに加え、ピークが500nm~600nm内にあることは、ディスプレイモジュール100i、100j、又は100の明状態透過率の損失を少なくする。
【0062】
加えて、本実施形態において、正面視野角(即ち、視野角が0度、もう1つの実施形態において視野角は±30度内)及び700nm以上の波長帯域において、図16の実施形態3、4、5に示すように、ディスプレイモジュール100i、100j、又は100の透過率は画像色彩変換フィルム300i又は300が取り除かれた後のディスプレイモジュール100i、100j、又は100の透過率よりも低い。加えて、本実施形態において、画像色彩変換フィルムは単層フィルム(例えば、画像色彩変換フィルム300i)又は多層フィルム(例えば、画像色彩変換フィルム300)であってよい。
【0063】
まとめると、本発明の実施形態のディスプレイモジュールにおいて、画像色彩変換フィルムが用いられ、少なくとも45度~85度の視野角において透過スペクトルのピークは400nm~600nmの範囲内にある、又は、正面視野角において透過スペクトルのピークは400nm~600nmの範囲内にあり、画像色彩変換フィルムはディスプレイパネルからの異なる色の光に異なる処理を行うことができる。
【産業上の利用可能性】
【0064】
本発明の実施形態のディスプレイモジュールは、様々な視野角のコントラストを効果的に向上させることができ、広視野角の画像スクリーンにおいて、青色光帯域を強化して赤色光帯域又は580nm以上の波長の可視光帯域を抑制することができ、これにより広視野角の黄色及びオレンジ赤みを帯びた画像スクリーンの欠点を改善する。
【符号の説明】
【0065】
50:入射光
52:反射光
54:透過光
100、100a、100b、100c、100d、100e、100f、100g、100h、100i、100j:ディスプレイモジュール
110、120、120h:偏光板
112:第1透明基材
114:第2透明基材
116、126:偏光層
118、128:位相差補償フィルム
119:表面処理層
122:第3透明基材
124:第4透明基材
200:ディスプレイパネル
300、300i:画像色彩変換フィルム
310:第1透光フィルム
320:第2透光フィルム
330:透光基材
340:粘着層
400:バックライトモジュール
402、404:迷光
PLN:面
PP、PS:偏光方向
X1、X2:透過軸
図1A
図1B
図1C
図2
図3A
図3B
図4A
図4B
図5A
図5B
図6
図7
図8
図9
図10A
図10B
図11
図12
図13
図14A
図14B
図15A
図15B
図16
【外国語明細書】