(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024008066
(43)【公開日】2024-01-19
(54)【発明の名称】調光装置
(51)【国際特許分類】
G02F 1/13 20060101AFI20240112BHJP
G02F 1/1347 20060101ALI20240112BHJP
G02F 1/1343 20060101ALI20240112BHJP
G02F 1/1333 20060101ALI20240112BHJP
【FI】
G02F1/13 101
G02F1/1347
G02F1/13 505
G02F1/1343
G02F1/1333 500
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022109596
(22)【出願日】2022-07-07
(71)【出願人】
【識別番号】502356528
【氏名又は名称】株式会社ジャパンディスプレイ
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】吉田 真人
(72)【発明者】
【氏名】大平 啓史
【テーマコード(参考)】
2H088
2H092
2H189
2H190
【Fターム(参考)】
2H088EA33
2H088FA16
2H088HA01
2H088HA02
2H088MA20
2H092GA03
2H092GA14
2H092GA33
2H092GA38
2H092GA44
2H092RA10
2H189AA32
2H189AA35
2H189AA64
2H189HA16
2H189LA01
2H189LA03
2H189MA15
2H190JA13
2H190LA01
(57)【要約】
【課題】積層したパネルの位置ずれをより容易に視認することが可能な調光装置を提供すること。
【解決手段】調光装置は、第1基板と第2基板と第1基板および複数のアライメントマークとを有する調光パネルが第1方向に複数積層されるパネルユニットを備える。複数の調光パネルのうち第1方向に隣接する2つの調光パネルを、第1方向の一方側に配置される一の調光パネルと、第1方向の他方側に配置される他の調光パネルとしたとき、一の調光パネルにおける複数のアライメントマークのうちの一つである第1アライメントマークと、他の調光パネルにおける複数のアライメントマークのうちの一つであって第1アライメントマークに対応する第2アライメントマークとを第1方向から見た場合に、いずれか一方が他方を囲む。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1基板と第2基板と前記第1基板および前記第2基板の少なくともいずれかに設けられる複数のアライメントマークとを有する調光パネルが第1方向に複数積層されるパネルユニットを備え、
複数の前記調光パネルのうち第1方向に隣接する2つの調光パネルを、第1方向の一方側に配置される一の調光パネルと、第1方向の他方側に配置される他の調光パネルとしたとき、
前記一の調光パネルにおける前記複数のアライメントマークのうちの一つである第1アライメントマークと、前記他の調光パネルにおける前記複数のアライメントマークのうちの一つであって前記第1アライメントマークに対応する第2アライメントマークとを第1方向から見た場合に、いずれか一方が他方を囲む、
調光装置。
【請求項2】
1つの前記調光パネルにおける前記複数のアライメントマークは、当該調光パネルの中央部を中心とする円の円周上に、周方向に沿って等間隔で配置され、
周方向で隣接する2つのアライメントマークについて、周方向の一方側のアライメントマークが周方向の他方側のアライメントマークを囲む環状の形状を有する、
請求項1に記載の調光装置。
【請求項3】
前記アライメントマークの外縁は、第1方向から見て正方形の形状を有する、
請求項1または2に記載の調光装置。
【請求項4】
前記アライメントマークの外縁は、第1方向から見て円形の形状を有する、
請求項1または2に記載の調光装置。
【請求項5】
前記アライメントマークの外縁は、第1方向から見て十字の形状を有する、
請求項1または2に記載の調光装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、調光装置に関する。
【背景技術】
【0002】
複数のパネルを積層させる調光装置が公知である(例えば、特許文献1参照)。調光装置においては、p波偏光用の調光パネルと、p波偏光用の調光パネルを90度回転させたs波偏光用の調光パネルと、を交互に積層させる場合があり、この場合は、それぞれの調光パネル同士の位置ずれを低減させることが要求される。特許文献1では、各パネルに、矩形で同一の大きさを有するアライメントマークが設けられる。2枚のパネルを重ね、アライメントマーク同士が一致するように位置を調整しながら、順に複数のパネルを積層させる。全てのパネルのアライメントマークは、矩形で同一の大きさを有する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1においては、調光装置を上側から見て、複数のアライメントマークが重なって一つの矩形に見える場合は、全てのパネルが適正位置に配置されていることが確認できる。しかし、複数のアライメントマークのそれぞれが微妙にずれている場合は、どのパネルがどの方向にずれているのかが認識しにくい。
【0005】
本発明は、積層したパネルの位置ずれをより容易に視認することが可能な調光装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一態様に係る調光装置は、第1基板と第2基板と前記第1基板および前記第2基板の少なくともいずれかに設けられる複数のアライメントマークとを有する調光パネルが第1方向に複数積層されるパネルユニットを備え、複数の前記調光パネルのうち第1方向に隣接する2つの調光パネルを、第1方向の一方側に配置される一の調光パネルと、第1方向の他方側に配置される他の調光パネルとしたとき、前記一の調光パネルにおける前記複数のアライメントマークのうちの一つである第1アライメントマークと、前記他の調光パネルにおける前記複数のアライメントマークのうちの一つであって前記第1アライメントマークに対応する第2アライメントマークと、を第1方向から見た場合に、いずれか一方が他方を囲む。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】
図1は、第1実施形態に係る調光装置を模式的に示す平面図である。
【
図2】
図2は、第1実施形態に係る調光装置を模式的に示す断面図である。
【
図3】
図3は、第1実施形態に係る調光パネルを上側から見た模式図である。
【
図4】
図4は、
図3の調光パネルに含まれる第1基板を上側から見た模式図である。
【
図5】
図5は、
図3の調光パネルに含まれる第2基板を上側から見た模式図である。
【
図6】
図6は、
図1の調光装置に含まれる最も上側の調光パネルを上側から見た模式図である。
【
図7】
図7は、
図1の調光装置に含まれる上から2番目の調光パネルを上側から見た模式図である。
【
図8】
図8は、
図1の調光装置に含まれる上から3番目の調光パネルを上側から見た模式図である。
【
図9】
図9は、
図1の調光装置に含まれる上から4番目の調光パネルを上側から見た模式図である。
【
図12】
図12は、第2実施形態に係る調光パネルを上側から見た模式図である。
【
図14】
図14は、第3実施形態に係る調光パネルを上側から見た模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本開示を実施するための形態(実施形態)につき、図面を参照しつつ詳細に説明する。以下の実施形態に記載した内容により本開示が限定されるものではない。また、以下に記載した構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のものが含まれる。さらに、以下に記載した構成要素は適宜組み合わせることが可能である。
【0009】
なお、開示はあくまで一例にすぎず、当業者において、開示の主旨を保っての適宜変更について容易に想到し得るものについては、当然に本開示の範囲に含有されるものである。また、図面は説明をより明確にするため、実際の態様に比べ、各部の幅、厚さ、形状等について模式的に表される場合があるが、あくまで一例であって、本開示の解釈を限定するものではない。また、本明細書と各図において、既出の図に関して前述したものと同様の要素には、同一の符号を付して、詳細な説明を適宜省略することがある。
【0010】
なお、図に示すXYZ座標において、X方向は、前後方向であり、X1側はX2側の反対である。X1側は後側とも称し、X2側は前側とも称する。Y方向は、左右方向であり、Y1側はY2側の反対である。Y1側は左側とも称し、Y2側は右側とも称する。Z方向は、上下方向(積層方向)である。Z1側はZ2側の反対である。Z1側は上側とも称し、Z2側は下側とも称する。また、Z方向は、第1方向とも称する。Z2側は、第1方向の一方側であり、Z1側は、第1方向の他方側である。なお、実施形態に係る調光装置においては、p波偏光用の調光パネル(液晶セル)とs波偏光用の調光パネル(液晶セル)とを積層して組み合わせている。具体的には、p波偏光用の調光パネルと、p波偏光用の調光パネルを90度回転させたs波偏光用の調光パネルと、を交互に積層させている。
【0011】
[第1実施形態]
まず、第1実施形態を説明する。
図1は、第1実施形態に係る調光装置を模式的に示す平面図である。
図2は、第1実施形態に係る調光装置を模式的に示す断面図である。
図3は、第1実施形態に係る調光パネルを上側から見た模式図である。
図4は、
図3の調光パネルに含まれる第1基板を上側から見た模式図である。
図5は、
図3の調光パネルに含まれる第2基板を上側から見た模式図である。
【0012】
第1実施形態に係る調光装置100は、八角形の調光パネル1を4枚積層している。以下、具体的に説明する。
図1に示すように、調光装置100に含まれるパネルユニット110は、平面視で外縁が正八角形であり、中央に円形の透光領域(有効領域)B10が設けられ、透光領域B10の外周側に遮光領域(額縁領域)Aが設けられる。透光領域B10は、光源の光が照射される円形の領域である。遮光領域Aは、第1遮光領域A10と第2遮光領域A20とを含む。
【0013】
図1に示すように、パネルユニット110における透光領域B10の外周側には、4箇所の位置ずれ確認部400が配置される。即ち、円形の透光領域B10の中心Oを中心とする円370の円周上に、位置ずれ確認部410、420、430、440が位置する。それぞれの位置ずれ確認部400の中心を通る円は円370である。円370の半径は、半径371、372、373、374である。具体的には、位置ずれ確認部410の中心と中心Oとを結ぶ半径は、半径371である。位置ずれ確認部420の中心と中心Oとを結ぶ半径は、半径372である。位置ずれ確認部430の中心と中心Oとを結ぶ半径は、半径373である。位置ずれ確認部440の中心と中心Oとを結ぶ半径は、半径374である。それぞれの位置ずれ確認部400には、中央側から外側に向けて、4つのアライメントマーク4が配置される。具体的には、中央側から外側に向けてアライメントマーク41、42、43、44が配置される。アライメントマーク4については、詳細に後述する。
【0014】
図1に示すように、位置ずれ確認部410、420、430、440は、円370の円周上に等間隔に並ぶ。即ち、周方向に隣接する半径同士で挟まれる中心角は、全て90度である。具体的には、半径371と半径372との中心角は90度である。半径372と半径373との中心角は90度である。半径373と半径374との中心角は90度である。半径374と半径371との中心角は90度である。なお、
図1では、積層される調光パネル1のうち最も上側は、
図2に示す調光パネル1Aであるため、調光パネル1Aの遮光領域Aの輪郭のみが太い実線で示される。
【0015】
図2に示すように、調光装置100は、パネルユニット110と、光源120と、を備える。光源120は、例えば、LED(発光ダイオード:Light emitting diode)が用いられる。光源120から発せられる光130は、遮光領域Aで遮光されつつ透光領域B10を通って上側に進行する。
【0016】
図2に示すように、パネルユニット110では、4枚の調光パネル1が積層される。調光パネル1は、第1基板2と、第2基板3と、を有する。4枚の調光パネル1は、調光パネル1Aと、調光パネル1Bと、調光パネル1Cと、調光パネル1Dと、を含む。調光パネル1Aは、最も上側(Z1側)に位置する。調光パネル1Bは、上側から2番目に位置する。調光パネル1Cは、上側から3番目に位置する。調光パネル1Dは、上側から4番目に位置する。即ち、調光パネル1Dは、最も下側に位置する。上下に隣接する調光パネル1同士は、透光性接着剤140を介して接合される。透光性接着剤140は、例えば、透光性の両面粘着シート(OCA:Optical Clear Adhesive)を用いることができる。
【0017】
図3に示すように、調光パネル1は、平面視で八角形である。調光パネル1は、第1辺11、第2辺12、第3辺13、第4辺14、第5辺15、第6辺16、第7辺17および第8辺18を有する。調光パネル1は、2つの端子群(端子群10、20)を有する。端子群10は、第2辺12の縁部に設けられ、端子群20は、第1辺11の縁部に設けられる。調光パネル1は、透光性の第1基板2と、第1基板2の上側に配置される透光性の第2基板3と、を備える。以下、第1基板2について説明する。
【0018】
図4に示すように、本実施形態では、第1基板2は、八角形であり、第1辺21と、第2辺22と、第3辺23と、第4辺24と、第5辺25と、第6辺26と、第7辺27と、第8辺28と、を有する。
図4に示すように、第1基板2には、配線、液晶駆動電極および接続部が設けられる。なお、第1基板2の接続部220と、第2基板3の接続部306(
図5参照)とは、導通可能な導電柱(図示せず)を介して電気的に接続される。同様に、第1基板2の接続部230と、第2基板3の接続部305(
図5参照)とは、導通可能な導電柱(図示せず)を介して電気的に接続される。
【0019】
図4に示すように、端子群10は、第1端子101、第2端子102、第3端子103および第4端子104を含む。第1端子101、第2端子102、第3端子103および第4端子104は、X方向に沿って並ぶ。
【0020】
また、端子群20は、第5端子201、第6端子202、第7端子203および第8端子204を含む。第5端子201、第6端子202、第7端子203および第8端子204は、Y方向に沿って並ぶ。
【0021】
図4に示すように、第1基板2の中央部には、一対の半円状の配線216、213が対向して配置される。配線216がY1側に位置し、配線213がY2側に位置する。配線216は、端2161から端2162まで延びる。配線213は、端2131から端2132まで延びる。配線216、213の内周側の縁が円弧状であり、配線216の内周側の縁と213の内周側の縁とで、透光領域B10(
図3参照)の円が形成される。
【0022】
第1端子101と第8端子204とは配線217を介して接続される。接続部230は、配線217に接続される。第2端子102は、配線216に接続される。第3端子103と第6端子202とは、配線211を介して接続される。第4端子104と第5端子201とは、配線214および接続部220を介して接続される。接続部220は、配線214に接続される。第6端子202は、配線212を介して配線213に接続される。第7端子203は、配線215を介して配線216に接続される。配線215は、配線217の内側(基板の中心側)に配置され、配線213は、配線215の内側に配置される。
【0023】
複数の液晶駆動電極251は、配線213に接続される。液晶駆動電極251は、Y方向に直線状に延びる。液晶駆動電極251は、X方向に等間隔に配置される。複数の液晶駆動電極252は、配線216に接続される。液晶駆動電極252は、Y方向に直線状に延びる。液晶駆動電極252は、X方向に等間隔に配置される。なお、液晶駆動電極251と液晶駆動電極252とはX方向に交互に配置される。
【0024】
図5に示すように、第2基板3には、配線、液晶駆動電極および接続部が設けられる。本実施形態では、
図5に示すように、第2基板3は、八角形であり、第1辺31と、第2辺32と、第3辺33と、第4辺34と、第5辺35と、第6辺36と、第7辺37と、第8辺38と、を有する。ここで、第2基板3を第1基板2の上側に重ねた場合、
図4の二点鎖線で示すように、第1辺31、第2辺32および第3辺33は、第1基板2の第1辺21、第2辺22および第3辺23よりも内側に位置する。具体的には、
図4に示すように、第1辺31は、第1辺21よりもX1側に位置し、第2辺32は第2辺22よりもY2側に位置し、第3辺33は第3辺23よりもX1側かつY2側に位置する。従って、
図3および
図4に示すように、調光パネル1では、第1基板2における第1辺21に沿った縁部、第2辺22に沿った縁部および第3辺23に沿った縁部が露出する。よって、端子群10、20も露出する。
【0025】
また、
図5に示すように、第2基板3には、第2基板3の外形や透光領域B10の外形に沿って形成される第1配線350と、第2配線360と、が設けられる。これら第1配線350と第2配線360は遮光層となるため、他の配線よりも幅が大きい。
【0026】
第1配線350および第2配線360は、
図5に示されるように、透光領域B10の周りに配置される。第1配線350は第1遮光領域A10に対応し、第2配線360は第2遮光領域A20に対応する。第1配線350は、第2基板3におけるX1側に配置され、第2配線360は、第2基板3におけるX2側に配置される。第1配線350および第2配線360は、モリブデン(Mo)、アルミニウム(l)、ニッケル(Ni)および銅(Cu)の少なくともいずれかを含む。このため、第1配線350および第2配線360は、遮光性を有する。なお、第1配線350および第2配線360は、金属層のベタ膜として形成しても構わないし、ち密なメッシュ状に形成しても構わない。
【0027】
第1配線350の外側の縁は、縁351、352、353、354、355、356を有する。第1配線350の内側の縁は、縁350aを有する。縁350aは、中心Oを中心とする円に沿って延びる。第1配線350におけるX2側の端部は、Y2側の端部350bと、Y1側の端部350cとを有する。
【0028】
第2配線360の外側の縁は、縁361、362、363、364、365を有する。第2配線360の内側の縁は、縁360aを有する。縁360aは、中心Oを中心とする円に沿って延びる。縁350aと縁360aとは、中心Oを中心とする同一半径の円に沿って延びる。第2配線360におけるX1側の端部は、Y2側の端部360bと、Y1側の端部360cとを有する。第2基板3における第1辺31および第8辺38の縁部300には、非遮光領域B20が設けられる。第2配線360は、非遮光領域B20と透光領域B10との間に配置される。
【0029】
複数の液晶駆動電極381は、第2配線360に接続される。液晶駆動電極381は、X方向に直線状に延びる。液晶駆動電極381は、Y方向に等間隔に配置される。複数の液晶駆動電極382は、第1配線350に接続される。液晶駆動電極382は、X方向に直線状に延びる。液晶駆動電極382は、Y方向に等間隔に配置される。なお、液晶駆動電極381と液晶駆動電極382とはY方向に交互に配置される。
【0030】
図1で説明した位置ずれ確認部400は、具体的には、
図5に示すように第2基板3に設けられる。アライメントマーク4は、例えば、メタルパターンである。アライメントマーク4は、例えば、第1配線350および第2配線360と同一材料であり、第1配線350および第2配線360とともに同一工程で形成することが可能であるが別工程で形成してもよい。以下、位置ずれ確認部400およびアライメントマーク4について、具体的に説明する。
【0031】
図3および
図5に示すように、位置ずれ確認部410は、第2配線360の端部360cに設けられる。位置ずれ確認部410においては、外側の縁40が正方形の形状を有する非遮光領域B20が設けられる。非遮光領域B20の中心には、アライメントマーク41が設けられる。アライメントマーク41は、小さい正方形の形状を有する。
【0032】
位置ずれ確認部420は、第2基板3の縁部300に設けられる。位置ずれ確認部420においては、アライメントマーク42が設けられる。アライメントマーク42は、正方形の環状形状を有する。
【0033】
位置ずれ確認部430は、第1配線350の端部350bに設けられる。位置ずれ確認部430においては、外側の縁40が正方形の形状を有する非遮光領域B20が設けられる。非遮光領域B20の中央には、アライメントマーク43が設けられる。アライメントマーク43は、正方形の環状形状を有する。
【0034】
位置ずれ確認部440は、第1配線350の角部350dに設けられる。角部350dは、縁353と、縁354と、縁352と、縁350aとで囲まれる部位である。位置ずれ確認部440においては、外側の縁40が正方形の形状を有する非遮光領域B20が設けられる。非遮光領域B20の中央には、アライメントマーク44が設けられる。アライメントマーク44は、正方形の環状形状を有する。
【0035】
次に、パネルユニット110に含まれる4枚の調光パネル1について順に説明する。
図6は、
図1の調光装置に含まれる最も上側の調光パネルを上側から見た模式図である。
図7は、
図1の調光装置に含まれる上から2番目の調光パネルを上側から見た模式図である。
図8は、
図1の調光装置に含まれる上から3番目の調光パネルを上側から見た模式図である。
図9は、
図1の調光装置に含まれる上から4番目の調光パネルを上側から見た模式図である。
図10は、
図1のX-X線による模式的な断面図である。
図11は、
図1のアライメントマークを拡大した模式図である。
【0036】
図6に示すように、最も上側に位置する調光パネル1Aは、
図3と同一である。
図7に示すように、上から2番目の調光パネル1Bは、上側から見て、調光パネル1Aを中心Oを中心として時計回り方向に90度回転させたものと同じ状態になっている。
図8に示すように、上から3番目の調光パネル1Cは、上側から見て、調光パネル1Bを中心Oを中心として時計回り方向に90度回転させたものと同じ状態になっている。
図9に示すように、上から4番目の調光パネル1Dは、上側から見て、調光パネル1Cを中心Oを中心として時計回り方向に90度回転させたものと同じ状態になっている。
【0037】
これら4枚の調光パネル1A、1B、1C、1Dを重ねると、調光パネル1Dのアライメントマークの上側に調光パネル1Cのアライメントマークが配置され、調光パネル1Cのアライメントマークの上側に調光パネル1Bのアライメントマークが配置され、調光パネル1Bのアライメントマークの上側に調光パネル1Aのアライメントマークが配置される。
【0038】
具体的には、例えば、
図1の位置ずれ確認部410においては、
図10に示すように、調光パネル1Dのアライメントマーク44の上側に調光パネル1Cのアライメントマーク43が配置され、調光パネル1Cのアライメントマーク43の上側に調光パネル1Bのアライメントマーク42が配置され、調光パネル1Bのアライメントマーク42の上側に調光パネル1Aのアライメントマーク41が配置される。
【0039】
従って、
図1の位置ずれ確認部410を上側から見ると、
図11に示すように、外縁が正方形の4つのアライメントマーク4が視認できる。中央にアライメントマーク41が配置される。アライメントマーク41は、平面視が正方形である。アライメントマーク42は、正方形の環状に形成される。アライメントマーク42は、アライメントマーク41の外側に配置され且つアライメントマーク41を囲む。アライメントマーク43は、正方形の環状に形成される。アライメントマーク43は、アライメントマーク42の外側に配置され且つアライメントマーク42を囲む。アライメントマーク44は、正方形の環状に形成される。アライメントマーク44は、アライメントマーク43の外側に配置され且つアライメントマーク43を囲む。
【0040】
円370の中心Oを中心とする周方向で隣接する2つのアライメントマーク(例えば、アライメントマーク41、42)を考える。アライメントマーク42は、周方向の一方側に位置し、アライメントマーク41は、周方向の他方側に位置する。アライメントマーク42とアライメントマーク41とを重ねた場合に、アライメントマーク42は、アライメントマーク41を囲む環状の形状を有する。なお、同様に、アライメントマーク42とアライメントマーク43、アライメントマーク43とアライメントマーク44についても、周方向で隣接する2つのアライメントマーク4について、周方向の一方側のアライメントマーク4が周方向の他方側のアライメントマーク4を囲む正方形の形状を有する。
【0041】
また、4つのアライメントマーク41、42、43、44は、円370の中心Oを中心として反時計回り方向に向かうに従って外縁が大きくなる。
【0042】
さらに、
図10を参照すると、複数の調光パネル1におけるZ方向に隣接する2つの調光パネル1を、Z2側(第1方向の一方側)に配置される一の調光パネル(例えば、調光パネル1B)と、Z1側(第1方向の他方側)に配置される他の調光パネル(例えば、調光パネル1A)とする。Z方向から見た場合に、一の調光パネル(調光パネル1B)のアライメントマーク42(第1アライメントマーク)が他の調光パネル(調光パネル1A)のアライメントマーク41(第2アライメントマーク)を囲む。なお、調光パネル1Bと調光パネル1C、調光パネル1Cと調光パネル1Dについても同様である。
【0043】
つまり、
図10に示す調光パネル1Cの所定のアライメントマーク4を第1アライメントマークとし、調光パネル1Bの所定のアライメントマーク4を第2アライメントマークとすると、Z方向から見た場合に、第1アライメントマークおよび第2アライメントマークの一方が他方を囲む。具体的には、Z方向から見た場合に、調光パネル1Cの第1アライメントマークが、調光パネル1Bの第2アライメントマークを囲む。
【0044】
また、調光パネル1Dの所定のアライメントマーク4を第1アライメントマークとし、調光パネル1Cの所定のアライメントマーク4を第2アライメントマークとし、Z方向から見た場合に、第1アライメントマークおよび第2アライメントマークの一方が他方を囲む。具体的には、Z方向から見た場合に、調光パネル1Dの第1アライメントマークが、調光パネル1Cの第2アライメントマークを囲む。
【0045】
図10に示すように、アライメントマーク41のX方向の長さおよびY方向の長さは、距離L1である。アライメントマーク41の外縁とアライメントマーク42の内縁とのX方向に沿った距離およびY方向に沿って距離は、距離L2である。アライメントマーク42の幅は、距離L3である。アライメントマーク42の外縁とアライメントマーク43の内縁とのX方向に沿った距離およびY方向に沿って距離は、距離L4である。アライメントマーク43の幅は、距離L5である。アライメントマーク43の外縁とアライメントマーク44の内縁とのX方向に沿った距離およびY方向に沿って距離は、距離L6である。アライメントマーク44の幅は、距離L7である。本実施形態では、距離L1、距離L2、距離L3、距離L4、距離L5、距離L6および距離L7は、例えば、全て同一の長さであるが、同一長さに設定せずに、異なる長さにしてもよい。
【0046】
以上説明したように、第1実施形態に係る調光装置100は、第1基板2と第2基板3とを有する調光パネル1がZ方向(第1方向)に複数積層されるパネルユニット110を備える。複数の調光パネル1におけるZ方向に隣接する2つの調光パネル1を、Z2側(第1方向の一方側)に配置される一の調光パネル(例えば、調光パネル1B)と、Z1側(第1方向の他方側)に配置される他の調光パネル(例えば、調光パネル1A)としたとき、一の調光パネルのアライメントマーク42(第1アライメントマーク)が他の調光パネルのアライメントマーク41(第2アライメントマーク)を囲む。
【0047】
前述のように、調光装置においては、p波偏光用の調光パネルと、p波偏光用の調光パネルを90度回転させたs波偏光用の調光パネルと、を交互に積層させる。従って、それぞれの調光パネル同士の位置ずれを低減させることが要求される。ここで、特許文献1において、全てのアライメントマークは、同一の大きさ且つ同一の矩形形状を有する。従って、調光装置を上側から見た場合、複数のアライメントマークのそれぞれが微妙にずれている場合は、どのパネルがどの方向にずれているのかが認識しにくくなる可能性がある。
【0048】
これに対して、本実施形態では、Z方向に隣接する2つの調光パネル(例えば調光パネル1A、1B)について、Z方向から見た場合に、一の調光パネル(調光パネル1B)のアライメントマーク42が他の調光パネル(調光パネル1A)のアライメントマーク41を囲む。従って、全ての調光パネル1を重ねた場合に、どのパネルがどの方向にずれているのかがより認識しやすくなる。以上により、本実施形態によれば、積層した調光パネル1の位置ずれをより容易に視認することが可能な調光装置100が得られる。
【0049】
また、複数のアライメントマーク4は、調光パネル1の中央部を中心Oとする円370の円周上に、周方向に沿って等間隔で配置される。周方向で隣接する2つのアライメントマーク(例えば、アライメントマーク41、42)について、周方向の一方側のアライメントマーク(例えば、アライメントマーク42)が周方向の他方側のアライメントマーク(例えば、アライメントマーク41)を囲む環状の形状を有する。
【0050】
従って、同一の調光パネル1を複数用意し、中心Oを中心として所定角度ずつ回転させた状態でZ方向に重ね、アライメントマーク41とアライメントマーク42との位置関係を適正に調整することにより、積層した調光パネル1の位置ずれを更に容易に視認することが可能な調光装置100が得られる。
【0051】
さらに、アライメントマーク4の外縁は、Z方向(第1方向)から見て正方形の形状を有するため、それぞれの調光パネル1の位置ずれ方向がX方向またはY方向のいずれであるかが容易に視認できる。
【0052】
[第2実施形態]
次に、第2実施形態を説明する。
図12は、第2実施形態に係る調光パネルを上側から見た模式図である。
図13は、
図12のアライメントマークを重ねて拡大した模式図である。第1実施形態に係るアライメントマーク4は、外縁が正方形の形状を有する。これに対して、第2実施形態に係るアライメントマーク5は、外縁が円形の形状を有する。
【0053】
図12に示すように、第2実施形態に係る調光パネル1Eに設けられる位置ずれ確認部410においては、外側の縁40が正方形の形状を有する非遮光領域B20が設けられる。非遮光領域B20の中心には、アライメントマーク51が設けられる。アライメントマーク51は、小さい円形の形状を有する。
【0054】
位置ずれ確認部420においては、アライメントマーク52が設けられる。アライメントマーク52は、円形の環状形状を有する。
【0055】
位置ずれ確認部430においては、外側の縁40が正方形の形状を有する非遮光領域B20が設けられる。非遮光領域B20の中央には、アライメントマーク53が設けられる。アライメントマーク53は、円形の環状形状を有する。
【0056】
位置ずれ確認部440においては、外側の縁40が正方形の形状を有する非遮光領域B20が設けられる。非遮光領域B20の中央には、アライメントマーク54が設けられる。アライメントマーク54は、円形の環状形状を有する。
【0057】
図13に示すように、位置ずれ確認部410を上側から見ると、外縁が円形の4つのアライメントマーク5が視認できる。中央にアライメントマーク51が配置される。アライメントマーク51は、平面視が円形である。アライメントマーク52は、円形の環状に形成される。アライメントマーク52は、アライメントマーク51の外側に配置され且つアライメントマーク51を囲む。アライメントマーク53は、円形の環状に形成される。アライメントマーク53は、アライメントマーク52の外側に配置され且つアライメントマーク52を囲む。アライメントマーク54は、円形の環状に形成される。アライメントマーク54は、アライメントマーク53の外側に配置され且つアライメントマーク53を囲む。
【0058】
図13に示すように、アライメントマーク51の直径は、距離L11である。アライメントマーク51の外縁とアライメントマーク52の内縁との距離は、距離L12である。アライメントマーク52の幅は、距離L13である。アライメントマーク52の外縁とアライメントマーク53の内縁との距離は、距離L14である。アライメントマーク53の幅は、距離L15である。アライメントマーク53の外縁とアライメントマーク53の内縁との距離は、距離L16である。アライメントマーク55の幅は、距離L17である。アライメントマーク51、52、53、54の外縁は、中心Oを中心とする同心円である。本実施形態では、距離L11、距離L12、距離L13、距離L14、距離L15、距離L16および距離L17は、例えば、全て同一の長さであるが、同一長さに設定せずに、異なる長さにしてもよい。
【0059】
以上説明したように、第2実施形態では、アライメントマーク5の外縁は、Z方向(第1方向)から見て円形の形状を有する。Z方向に隣接する2つの調光パネル1について、Z方向から見た場合に、一の調光パネルのアライメントマーク52が他の調光パネル1のアライメントマーク51を囲む。従って、全ての調光パネル1を重ねた場合に、どのパネルがどの方向にずれているのかがより認識しやすくなる。具体的には、正方形のアライメントマーク4は、例えばX1側且つY1側に位置がずれていると視認しにくいが、円形のアライメントマーク5であれば、アライメントマーク5の中心に対して径方向のいずれの方向にずれていても視認しやすくなる。
【0060】
[第3実施形態]
次に、第3実施形態を説明する。
図14は、第3実施形態に係る調光パネルを上側から見た模式図である。
図15は、
図14のアライメントマークを重ねて拡大した模式図である。第1実施形態に係るアライメントマーク4は、外縁が正方形の形状を有する。これに対して、第3実施形態に係るアライメントマーク6は、外縁が十字の形状を有する。
【0061】
図14に示すように、第3実施形態に係る調光パネル1Fに設けられる位置ずれ確認部410においては、外側の縁40が正方形の形状を有する非遮光領域B20が設けられる。非遮光領域B20の中心には、アライメントマーク61が設けられる。アライメントマーク61は、小さい十字の形状を有する。
【0062】
位置ずれ確認部420においては、アライメントマーク62が設けられる。アライメントマーク62は、十字の環状形状を有する。
【0063】
位置ずれ確認部430においては、外側の縁40が正方形の形状を有する非遮光領域B20が設けられる。非遮光領域B20の中央には、アライメントマーク63が設けられる。アライメントマーク63は、外縁が十字の環状形状を有する。
【0064】
位置ずれ確認部440においては、外側の縁40が正方形の形状を有する非遮光領域B20が設けられる。非遮光領域B20の中央には、アライメントマーク64が設けられる。アライメントマーク64は、外縁が十字の環状形状を有する。
【0065】
図15に示すように、位置ずれ確認部410を上側から見ると、外縁が十字の4つのアライメントマーク6が視認できる。中央にアライメントマーク61が配置される。アライメントマーク61は、平面視が十字である。アライメントマーク62は、外縁が十字の環状に形成される。アライメントマーク62は、アライメントマーク61の外側に配置され且つアライメントマーク61を囲む。アライメントマーク63は、外縁が十字の環状に形成される。アライメントマーク63は、アライメントマーク62の外側に配置され且つアライメントマーク62を囲む。アライメントマーク64は、外縁が十字の環状に形成される。アライメントマーク64は、アライメントマーク63の外側に配置され且つアライメントマーク63を囲む。
【0066】
図15に示すように、アライメントマーク61のY方向およびX方向の最大長さは、距離L21である。アライメントマーク62のY方向およびX方向の最大長さは、距離L22である。距離L22は、距離L21よりも大きい。アライメントマーク63のY方向およびX方向の最大長さは、距離L23である。距離L23は、距離L22よりも大きい。アライメントマーク64のY方向およびX方向の最大長さは、距離L24である。距離L24は、距離L23よりも大きい。
【0067】
以上説明したように、第3実施形態では、アライメントマーク6の外縁は、Z方向(第1方向)から見て十字の環状形状を有する。Z方向に隣接する2つの調光パネル1について、Z方向から見た場合に、一の調光パネル1のアライメントマーク6(例えば、アライメントマーク62)が他の調光パネル1のアライメントマーク6(例えば、アライメントマーク61)を囲む。従って、全ての調光パネル1を重ねた場合に、どの調光パネル1がどの方向にずれているのかがより認識しやすくなる。
【符号の説明】
【0068】
1、1A、1B、1C、1D、1E、1F 調光パネル
10、20 端子群
11 第1辺
12 第2辺
13 第3辺
14 第4辺
15 第5辺
16 第6辺
17 第7辺
18 第8辺
2 第1基板
21 第1辺
22 第2辺
23 第3辺
24 第4辺
25 第5辺
26 第6辺
27 第7辺
28 第8辺
3 第2基板
31 第1辺
32 第2辺
33 第3辺
34 第4辺
35 第5辺
36 第6辺
37 第7辺
38 第8辺
4 アライメントマーク
40 縁
41、42、43、44 アライメントマーク
5 アライメントマーク
51、52、53、54 アライメントマーク
6 アライメントマーク
61、62、63、64 アライメントマーク
100 調光装置
101 第1端子
102 第2端子
103 第3端子
104 第4端子
110 パネルユニット
120 光源
130 光
140 透光性接着剤
201 第5端子
202 第6端子
203 第7端子
204 第8端子
211、212、213、214、215、216、217 配線
220、230 接続部
251、252、381、382 液晶駆動電極
300 縁部
305、306 接続部
350 第1配線
350a 縁
350b、350c 端部
350d 角部
351、352、353、354、355、356 縁
360 第2配線
360a 縁
360b、360c 端部
361、362、363、364、365 縁
370 円
371、372、373、374 半径
400 位置ずれ確認部
410、420、430、440 位置ずれ確認部
2131、2132、2161、2162 端
A 遮光領域(額縁領域)
A10 第1遮光領域
A20 第2遮光領域
B10 透光領域(有効領域)
B20 非遮光領域
O 中心