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特開2024-80663皮膚管理機器ハンドピース用ティップおよびこれを含む皮膚管理機器
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  • 特開-皮膚管理機器ハンドピース用ティップおよびこれを含む皮膚管理機器 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024080663
(43)【公開日】2024-06-13
(54)【発明の名称】皮膚管理機器ハンドピース用ティップおよびこれを含む皮膚管理機器
(51)【国際特許分類】
   A61M 35/00 20060101AFI20240606BHJP
【FI】
A61M35/00 Z
【審査請求】有
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023202357
(22)【出願日】2023-11-30
(31)【優先権主張番号】10-2022-0166496
(32)【優先日】2022-12-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】523452953
【氏名又は名称】ドン シン、イ
(74)【代理人】
【識別番号】110000855
【氏名又は名称】弁理士法人浅村特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ドン シン、イ
【テーマコード(参考)】
4C267
【Fターム(参考)】
4C267AA67
4C267BB02
4C267BB23
4C267BB40
4C267CC01
(57)【要約】      (修正有)
【課題】皮膚管理機器ハンドピース用ティップおよびこれを含む皮膚管理機器に関し、皮膚管理溶液の漏れを防止する皮膚管理機器ハンドピース用ティップおよびこれを含む皮膚管理機器を提供する。
【解決手段】皮膚管理機器ハンドピース用ティップ100は、一方が皮膚管理機器ハンドピース200に結合し、他方に皮膚と接触する接触端部が内側に傾斜した形状に形成されるティップハウジング110と、ティップハウジングの他方の内周面に垂直に形成され、皮膚管理溶液を噴射する噴射口および噴射した皮膚管理溶液および皮膚老廃物を吸入する吸入口が形成される分離壁130と、分離壁の外面に垂直に形成され、噴射口から吸入口に連結されるジグザグ状の流路を形成し、ティップハウジングの中心を頂点として凹状に形成される複数の流路隔壁150と、を含む。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
一方が皮膚管理機器ハンドピースに結合し、他方に皮膚と接触する接触端部が内側に傾斜した形状に形成されるティップハウジングと;
前記ティップハウジングの他方の内周面に垂直に形成され、皮膚管理溶液を噴射する噴射口および前記噴射した皮膚管理溶液および皮膚老廃物を吸入する吸入口が形成される分離壁と;
前記分離壁の外面に垂直に形成され、前記噴射口から前記吸入口に連結されるジグザグ状の流路を形成し、前記ティップハウジングの中心を頂点として凹状に形成される複数の流路隔壁と;を含み、
前記複数の流路隔壁の厚さは、端部に行くほど薄くなり、前記複数の流路隔壁の高さは、前記ティップハウジングの高さより低いことを特徴とする皮膚管理機器ハンドピース用ティップ。
【請求項2】
前記ティップハウジングの断面は、楕円形状であることを特徴とする請求項1に記載の皮膚管理機器ハンドピース用ティップ。
【請求項3】
前記噴射口は、前記分離壁の端部に位置する第1噴射口と、前記第1噴射口と対称となるように位置する第2噴射口と、を含み、
前記吸入口は、前記分離壁の中央に位置することを特徴とする請求項1に記載の皮膚管理機器ハンドピース用ティップ。
【請求項4】
前記複数の流路隔壁は、一方が前記ティップハウジングの内周面に当接し、互いに平行に交互に形成される特徴とする請求項1に記載の皮膚管理機器ハンドピース用ティップ。
【請求項5】
内部に皮膚管理溶液を貯蔵し供給する供給部と、前記皮膚管理溶液および皮膚老廃物を回収して貯蔵する回収部と、前記皮膚管理溶液の供給と回収を制御する制御部と、を含む本体と;
前記本体に連結され、ユーザが把持して使用できるハンドル形状をしており、内部に前記供給部と連結される供給管および前記回収部と連結される回収管が形成されるハンドピースと;
前記ハンドピースの端部に結合するティップと;を含み、
前記ティップは、
一方が前記皮膚管理機器ハンドピースに結合し、他方に皮膚と接触する接触端部が内側に傾斜した形状に形成されるティップハウジングと;
前記ティップハウジングの他方の内周面に垂直に形成され、皮膚管理溶液を噴射する噴射口および前記噴射した皮膚管理溶液および皮膚老廃物を吸入する吸入口が形成される分離壁と;
前記分離壁の外面に垂直に形成され、前記噴射口から前記吸入口に連結されるジグザグ状の流路を形成し、前記ティップハウジングの中心を頂点として凹状に形成される複数の流路隔壁と;を含み、
前記複数の流路隔壁の厚さは、端部に行くほど薄くなり、前記複数の流路隔壁の高さは、前記ティップハウジングの高さより低いことを特徴とする皮膚管理機器。
【請求項6】
前記回収部は、前記回収した皮膚管理溶液の水位を感知するセンサーを含み、
前記制御部は、前記センサーによって既定の水位を超過して皮膚管理溶液を回収したことが感知されると、前記皮膚管理溶液の供給と回収を中断し、
前記本体は、
前記回収容器に回収した前記皮膚管理溶液の水位を表示し、前記既定の水位以上の皮膚管理溶液を回収した場合、アラームメッセージを表示するタッチスクリーン;をさらに含むことを特徴とする請求項5に記載の皮膚管理機器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、皮膚管理機器ハンドピース用ティップに関し、より詳細には、皮膚管理効率を増大させ、皮膚管理溶液の漏水を防止する皮膚管理機器ハンドピース用ティップおよびこれを含む皮膚管理機器に関する。
【背景技術】
【0002】
一般的に、皮膚の表面には、角質のような老廃物が毛穴を塞ぎ、皮膚の健康と美容に悪影響を与えることになる。したがって、周期的に皮膚の老廃物を除去することが必要である。
【0003】
これによって、皮膚管理機器は、ハンドピースの胴体の端部に設けられるティップを皮膚の表面と接触させた状態で、ティップに形成された噴射口を介して皮膚管理溶液を皮膚に噴射して、皮膚洗浄および老廃物除去を行い、ティップを移動させながら皮膚管理溶液および老廃物を吸入することにより、効率よく皮膚を洗浄し、老廃物を除去することができる。
【0004】
しかしながら、一般的に使用されるティップの断面は、平面からなるので、曲面からなる顔に接触する場合、ティップが皮膚と密着しないため、皮膚管理溶液の漏れが発生するという問題がある。
【0005】
また、一般的に使用されるティップは、皮膚管理溶液を噴射する噴射口と皮膚管理溶液を吸入する吸入口との連結経路が短いため、皮膚管理溶液が皮膚と接触する時間が少なく、皮膚洗浄および老廃物除去の効率が劣るという問題点がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】米国特許登録第8048089号(2011.11.01.)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
したがって、本発明の目的は、皮膚と密着して皮膚管理溶液の漏れを防止する皮膚管理機器ハンドピース用ティップおよびこれを含む皮膚管理機器を提供することにある。
【0008】
本発明の他の目的は、皮膚管理効率を最大化した皮膚管理機器ハンドピース用ティップおよびこれを含む皮膚管理機器を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前記目的を達成するために、本発明による皮膚管理機器ハンドピース用ティップは、一方が皮膚管理機器ハンドピースに結合し、他方に皮膚と接触する接触端部が内側に傾斜した形状に形成されるティップハウジングと、前記ティップハウジングの他方の内周面に垂直で形成され、皮膚管理溶液を噴射する噴射口および前記噴射した皮膚管理溶液および皮膚老廃物を吸入する吸入口が形成される分離壁と、前記分離壁の外面に垂直で形成され、前記噴射口から前記吸入口に連結されるジグザグ状の流路を形成し、前記ティップハウジングの中心を頂点として凹状に形成される複数の流路隔壁と、を含む。
【0010】
前記ティップハウジングの断面は、楕円形状であってもよい。
【0011】
前記噴射口は、前記分離壁の端部に位置する第1噴射口と、前記第1噴射口と対称となるように位置する第2噴射口とを含み、前記吸入口は、前記分離壁の中央に位置していてもよい。
【0012】
前記複数の流路隔壁の厚さは、端部に行くほど薄くなってもよい。
【0013】
前記複数の流路隔壁は、一方が前記ティップハウジングの内周面に当接し、互いに平行に交互に形成され、前記皮膚管理溶液がジグザグで流れるように誘導することができる。
【0014】
前記複数の流路隔壁の高さは、前記ティップハウジングの高さより低くても同じでもよい。
【0015】
本発明による皮膚管理機器は、内部に皮膚管理溶液を貯蔵し供給する供給部と、前記皮膚管理溶液および皮膚老廃物を回収して貯蔵する回収部と、前記皮膚管理溶液の供給と回収を制御する制御部とを含む本体と;前記本体に連結され、ユーザが把持して使用できるハンドル形状をしており、内部に前記供給部と連結される供給管および前記回収部と連結される回収管が形成されるハンドピースと;前記ハンドピースの端部に結合するティップと;を含む。
【0016】
前記回収部は、前記回収した皮膚管理溶液の水位を感知するセンサーを含み、前記制御部は、前記センサーによって既定の水位を超過して皮膚管理溶液を回収したことが感知されると、前記皮膚管理溶液の供給と回収を中断することができる。
【発明の効果】
【0017】
本発明は、ティップハウジングの中心を頂点として凹状に形成される複数の流路隔壁により皮膚と密着して皮膚管理溶液の漏れを防止する皮膚管理機器ハンドピース用ティップおよびこれを含む皮膚管理機器を提供することができる。
【0018】
また、本発明は、噴射口から吸入口に皮膚管理溶液がジグザグ状で流れるように誘導する複数の流路隔壁により皮膚管理溶液と皮膚の接触時間および接触面積を増大させて皮膚管理効率を最大化した皮膚管理機器ハンドピース用ティップおよびこれを含む皮膚管理機器を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1図1は、本発明による皮膚管理機器のブロック図である。
図2図2は、本発明の実施形態による皮膚管理機器ハンドピース用ティップの斜視図である。
図3図3は、本発明の実施形態による皮膚管理機器ハンドピース用ティップを垂直に切断した断面図である。
図4図4は、本発明の実施形態による皮膚管理機器ハンドピース用ティップを水平に切断した断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
下記の説明では、本発明の実施形態を理解するのに必要な部分のみが説明され、その他の部分の説明は、本発明の要旨を逸脱しない範囲で省略されることに留意されたい。
【0021】
以下で説明される本明細書および請求範囲に使用される用語や単語は、通常的または辞書的意味に限定して解釈されるべきものではなく、発明者は、自分の発明を最も最善の方法で説明するために用語の概念を適切に定義することができるという原則に則して本発明の技術的思想に符合する意味と概念に沿って解釈されるべきものである。したがって、本明細書に記載された実施形態と図面に示された構成は、本発明の最も好ましい一実施形態に過ぎず、本発明の技術的思想をすべて代弁するものではないので、本出願時点においてこれらを代替できる多様な均等物と変形例がありえることを理解すべきである。
【0022】
以下、添付の図面を参照して本発明の実施形態をより詳細に説明する。
【0023】
図1は、本発明による皮膚管理機器を示すブロック図である。
【0024】
図1を参照すると、本発明は、内部に皮膚管理溶液を貯蔵および供給する供給部310と、皮膚管理溶液および皮膚老廃物を回収して貯蔵する回収部330と、皮膚管理溶液の供給と回収を制御する制御部350とを含む本体300と;本体300に連結され、内側に供給部310と連結される供給管210および回収部330と連結される回収管230が形成されるハンドピース200と;ハンドピース200の端部に結合するティップ100と;を含む皮膚管理機器1000を提供する。
【0025】
本体300は、外部にハンドピース200を保持する保持台が設けられていてもよく、内部に供給部310、回収部330、および制御部350を含んでもよい。
【0026】
供給部310は、皮膚管理溶液を貯蔵する供給容器と、皮膚管理溶液を噴射するための圧力を形成する供給ポンプと、を含んでもよい。
【0027】
回収部330は、噴射した皮膚管理溶液および皮膚老廃物を回収して貯蔵する回収容器と、皮膚管理溶液を回収するための圧力を形成する回収ポンプと、回収容器に回収した皮膚管理溶液の水位を感知するセンサーと、を含んでもよい。
【0028】
制御部350は、皮膚管理溶液の供給圧力、供給時間など皮膚管理溶液の供給と回収を全般的に制御することができる。また、制御部350は、センサーによって既定の水位以上の皮膚管理溶液を回収したことが感知されると、皮膚管理溶液の供給と回収を中断することによって、回収した皮膚管理溶液の逆流を防止することができる。
【0029】
また、本体300は、ユーザから制御命令を入力されるアナログ方式のダイヤルまたはタッチスクリーンをさらに含んでもよい。ここで、タッチスクリーンは、回収容器に回収した皮膚管理溶液の水位を表示し、既定の水位以上の皮膚管理溶液を回収したことが感知されるアラームメッセージを表示することができる。
【0030】
ハンドピース200は、ユーザが把持して使用することができるように形成されたハンドルであり、内側に供給管210および回収管230が形成されてもよい。供給管210は、供給容器とティップ100を連結し、回収管230は、回収容器とティップ100を連結し、ティップ100を介して皮膚管理溶液を噴射および回収することができる。
【0031】
ティップ100は、ハンドピース200の端部に着脱可能であり、皮膚洗浄および老廃物除去を行うために皮膚に接触することができる。
【0032】
以下、本発明の実施形態による皮膚管理機器ハンドピース用ティップ100の構成をより詳細に説明する。
【0033】
図2は、本発明の実施形態による皮膚管理機器ハンドピース用ティップ100の斜視図であり、図3および図4は、本発明の実施形態による皮膚管理機器ハンドピース用ティップ100の断面図である。
【0034】
図2図4を参照すると、本発明は、皮膚管理機器ハンドピースに結合するティップハウジング110と、ティップハウジング110の内周面に垂直に形成され、噴射口131、133および吸入口135が形成される分離壁130と、分離壁130の外面に垂直に形成され、噴射口131、133から吸入口135に皮膚管理溶液がジグザグ状に流れるように誘導する複数の流路隔壁150とを含む皮膚管理機器ハンドピース用ティップ100を提供する。
【0035】
ティップハウジング110は、上部および下部が開口した円筒状を有し、一方に結合溝または結合突起が形成され、皮膚管理機器ハンドピースに結合することができ、他方は、接触端部がティップハウジング110の内側に傾斜した形状に形成され、皮膚と円滑に接触することができる。ここで、ティップハウジング110は、断面が楕円形状に形成されてもよいが、これに限定されるものではない。ティップハウジング110の断面が楕円形である場合、皮膚と接触するティップハウジング110の他方が、眉間、鼻周囲、口周りなど狭い部位と屈曲部位を容易に移動することができる。
【0036】
分離壁130は、ティップハウジング110の他方の内周面に垂直に形成され、ティップハウジング110の内部と外部を区分することができる。また、分離壁130は、皮膚管理溶液を噴射する噴射口131、133および噴射した皮膚管理溶液および皮膚老廃物を吸入する吸入口135が形成されてもよい。
【0037】
ここで、噴射口131、133は、分離壁130の端部に位置する第1噴射口131および第1噴射口131と対称になるように位置する第2噴射口133を含んでもよい。例えば、分離壁130が楕円形である場合、第1および第2噴射口131、133は、楕円の長い半径または短い半径上に対称で位置していてもよいが、これに限定されるものではない。
【0038】
吸入口135は、分離壁130の中央に位置していてもよい。例えば、分離壁130が楕円形である場合、吸入口135は、楕円の中心に位置していてもよく、これに限定されるものではない。
【0039】
複数の流路隔壁150は、分離壁130の外面に垂直に形成されてもよい。ここで、複数の流路隔壁150は、噴射口131、133から吸入口135に皮膚管理溶液がジグザグ状に流れるように誘導するために、一方がティップハウジング110の内周面に当接し、互いに平行に交互に形成されてもよい。しかしながら、これに限定されるものではなく、流路隔壁150は、同心円形状または螺旋形状であってもよい。したがって、本発明は、皮膚管理溶液と皮膚の接触時間を増大させて皮膚管理効率を最大化することができる。
【0040】
また、複数の流路隔壁150の厚さは、端部に行くほど薄くなってもよく、これによって、皮膚管理溶液と皮膚の接触面積を増大させて皮膚管理効率を最大化することができる。
【0041】
複数の流路隔壁150は、ティップハウジング110の高さより低くても同じでもよく、ティップハウジング110の中心を頂点として凹状に形成されてもよい。したがって、本発明は、皮膚と密着して皮膚管理溶液の漏れを防止する皮膚管理機器ハンドピース用ティップ100を提供することができる。
【0042】
なお、本明細書と図面に開示された実施形態は、理解を助けるために特定例を提示したものに過ぎず、本発明の範囲を限定しようとするものではない。ここに開示された実施形態以外にも、本発明の技術的思想に基づく他の変形例が実施可能であるということは、本発明の属する技術分野における通常の知識を有する者にとって自明なものである。
【符号の説明】
【0043】
1000 皮膚管理機器
100 ティップ
110 ティップハウジング
130 分離壁
131 第1噴射口
133 第2噴射口
135 吸入口
150 流路隔壁
200 ハンドピース
210 供給管
230 回収管
300 本体
310 供給部
330 回収部
350 制御部
図1
図2
図3
図4