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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024080691
(43)【公開日】2024-06-13
(54)【発明の名称】内視鏡のための調整可能な作動機構
(51)【国際特許分類】
   A61B 1/008 20060101AFI20240606BHJP
   A61B 1/00 20060101ALI20240606BHJP
   A61B 1/018 20060101ALI20240606BHJP
【FI】
A61B1/008 512
A61B1/00 711
A61B1/018 512
【審査請求】有
【請求項の数】20
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023203904
(22)【出願日】2023-12-01
(31)【優先権主張番号】63/385,841
(32)【優先日】2022-12-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】500498763
【氏名又は名称】ジャイラス エーシーエムアイ インク ディー/ビー/エー オリンパス サージカル テクノロジーズ アメリカ
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】ケスター・ジュリアン・バッチェラー
【テーマコード(参考)】
4C161
【Fターム(参考)】
4C161AA01
4C161DD03
4C161FF12
4C161FF43
4C161GG15
4C161HH22
4C161HH32
4C161HH38
(57)【要約】
【課題】操作性を向上させた制御装置を提供すること。
【解決手段】内視鏡のための制御装置が、取手と、第1の場所において取手に接続される作業チャネル開口と、第2の場所において取手に接続される制御アクチュエータと、取手の中で制御アクチュエータから作業チャネル開口へと延びる第1の引張ワイヤと、第1の引張ワイヤが貫いて延びる第1の引張ワイヤテンショナと、を備え、第1の引張ワイヤテンショナは、第1の場所と第2の場所との間で第1の引張ワイヤから弛みを除去するように構成される。
【選択図】図10A
【特許請求の範囲】
【請求項1】
内視鏡のための制御装置であって、
取手と、
第1の場所において前記取手に接続される作業チャネル開口と、
第2の場所において前記取手に接続される制御アクチュエータと、
前記取手の中で前記制御アクチュエータから前記作業チャネル開口へと延びる第1の引張ワイヤと、
前記第1の引張ワイヤが貫いて延びる第1の引張ワイヤテンショナと、
を備え、
前記第1の引張ワイヤテンショナは、前記第1の場所と前記第2の場所との間で前記第1の引張ワイヤから弛みを除去するように構成される、制御装置。
【請求項2】
前記制御アクチュエータは、前記取手から延びる挿入シャフトを曲げるために、前記第1の引張ワイヤを引っ張るように構成され、前記挿入シャフトは、前記作業チャネル開口に接続される作業チャネルを含む、請求項1に記載の制御装置。
【請求項3】
前記第1の引張ワイヤテンショナは曲げ管を備える、請求項2に記載の制御装置。
【請求項4】
前記第1の引張ワイヤテンショナは、剛性材料から製作され、前記曲げ管の湾曲において柔軟である、請求項3に記載の制御装置。
【請求項5】
前記第1の引張ワイヤテンショナは、
前記作業チャネル開口に近接して前記取手に固定される第1の係留部と、
前記制御アクチュエータに近接して前記取手に固定される第2の係留部と、
を備える、請求項3に記載の制御装置。
【請求項6】
前記第1の引張ワイヤテンショナは、前記第1の引張ワイヤテンショナの長さの大部分に沿って、前記取手の中で浮遊する、請求項5に記載の制御装置。
【請求項7】
前記第1の係留部と前記第2の係留部との間の前記第1の引張ワイヤテンショナの中心軸に沿った長さが、前記第1の係留部と前記第2の係留部との間の直線距離より長い、請求項5に記載の制御装置。
【請求項8】
前記曲げ管は波状である、請求項5に記載の制御装置。
【請求項9】
前記取手は、前記第1の係留部と前記第2の係留部との間に捩じれを備える、請求項5に記載の制御装置。
【請求項10】
前記取手は、前記第1の引張ワイヤが少なくとも30度で向きを変えるように、前記第1の場所と前記第2の場所との間に曲げ部を備える、請求項9に記載の制御装置。
【請求項11】
前記取手は、
前記作業チャネル開口と前記第1の係留部とに接続される係留部品と、
前記制御アクチュエータと前記第2の係留部とに接続される制御部品と、
を備える、請求項5に記載の制御装置。
【請求項12】
前記係留部品と前記制御部品とは互いに接続されず、それらの間で前記第1の引張ワイヤテンショナが延びる、請求項11に記載の制御装置。
【請求項13】
前記係留部品と前記制御部品とは他の内視鏡の手持ち制御デバイスによって接続される、請求項12に記載の制御装置。
【請求項14】
前記制御装置は、前記制御アクチュエータが前記作業チャネル開口に対する第1の位置から第2の位置へと移動させることが可能なように構成され、
前記第1の引張ワイヤテンショナは、前記第1の場所および前記第2の場所において前記第1の引張ワイヤをピンと張るように構成される、請求項11に記載の制御装置。
【請求項15】
前記係留部品は前記制御部品と伸縮する、請求項14に記載の制御装置。
【請求項16】
前記取手は、前記係留部品と前記制御部品との間の回転を防止するために回転防止特徴部を備える、請求項15に記載の制御装置。
【請求項17】
前記係留部品は、
前記作業チャネル開口が配置される基部と、
前記基部から延びる滑動部と、
を備え、
前記制御部品は、
前記滑動部が延び入る管と、
前記制御アクチュエータが搭載される頭部と、
を備える、請求項16に記載の制御装置。
【請求項18】
前記回転防止特徴部は、回転を防止する前記滑動部および前記管の断面の形を備える、請求項17に記載の制御装置。
【請求項19】
前記係留部品と前記制御部品とは柔軟性取手部分を介して接続される、請求項11に記載の制御装置。
【請求項20】
前記制御アクチュエータは、前記第1の引張ワイヤおよび第2の引張ワイヤに接続されたレバーを備える、請求項1に記載の制御装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2022年12月2日に出願された米国仮特許出願第63/385,841号への優先権の利益を主張し、この特許出願の内容は、その全体が本明細書に組み込まれている。
【0002】
本開示は、概して、診断動作または処置動作を提供するために、患者の生体構造における切開または開口へと挿入されるように構成された内視鏡などの細長い本体を備える医療用デバイスに関する。
【0003】
より明確には、本開示は、細長い本体の遠位部分に取り付けられた診断デバイスまたは処置デバイスを制御または位置決めするために、細長い本体の近位部分に取り付けられ得る制御デバイスに関する。
【背景技術】
【0004】
内視鏡は、1)様々な解剖学的部分に向けて、治療デバイスまたは組織回収デバイスなどの他のデバイスの通過を提供すること、および、2)このような解剖学的部分を撮像することの1つまたは複数のために使用され得る。このような解剖学的部分には、消化管(例えば、食道、胃、十二指腸、膵胆管、腸、および結腸など)、腎臓領域(例えば、腎臓、尿管、膀胱、尿道)、および他の内臓(例えば、生殖器系、洞腔、粘膜下領域、気道、肺)などがあり得る。
【0005】
従来の内視鏡は、例えば、1つまたは複数の疾病状態を照らす、撮像する、検出する、および診断すること、解剖学的領域に向けて流体送達(例えば、流体チャネルを介した生理食塩水または他の調合液)を提供すること、解剖学的領域を試料採取または処置するための(例えば、作業チャネルを介した)1つまたは複数の治療デバイスの通過を提供すること、ならびに、流体(例えば、生理食塩水または他の調合液)などを回収するための吸い込み通路を提供することを含め、様々な臨床手順を伴う可能性がある。
【0006】
従来の内視鏡では、内視鏡の遠位部分は、生検デバイス、カテーテル、および焼灼デバイスなどの治療デバイスを支持および配向するように構成され得る。このようなシステムは、到達するのが難しい身体内の解剖学的場所に内視鏡を案内するときに有用であり得る。例えば、ある解剖学的場所は、遠回り経路を通じての挿入の後にしか内視鏡でアクセスすることができない。解剖学的場所に到達するための内視鏡の制御は、デバイスの近位部分に取り付けられた制御デバイスによって実施される。時には、別々の制御デバイスを形成する挿入スコープと治療デバイスとの両方を制御することが必要とされ得る。例えば、時には、内視鏡のための制御装置で内視鏡の遠位端の位置を保持する一方で、内視鏡に挿入された治療デバイスを別の制御装置デバイスで動作させることが望まれる可能性がある。
【0007】
追加の例において、十二指腸内視鏡検査手順(例えば、内視鏡的逆行性胆道膵管造影法、以後において「ERCP」手順)は、主スコープ(マザースコープまたは十二指腸内視鏡とも称される)の作業チャネルを通じて前進させることができる補助スコープ(ドータスコープまたは胆道鏡とも称される)の使用を伴う。さらに、生体検査のために使用される組織回収デバイスなどの他のデバイスは、補助スコープへと挿入させることができる。それによって、主スコープ、補助スコープ、および治療デバイスを3つの別々の制御デバイスで制御することが必要とされ得る。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
前述のことを考慮すると、主スコープ、補助スコープ、および治療デバイスのための制御デバイスの操作性を向上させる継続的な必要性がある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者は、従来の医療用デバイスにおいて解決されるべき問題が、数ある中でも、1)制御装置におけるボタンおよびレバーといった複数のアクチュエータを動作させる難しさであることを認識している。例えば、あるアクチュエータは、片手での使用に向けて指にアクセス可能となるように位置決めされており、これは、アクチュエータのすべてが、比較的小さい手の者など、一部の使用者にとっては届くのが難しいという結果をもたらす可能性がある。また、あるアクチュエータは、両手での使用に向けて構成されているが、これは、一方の手の他方の手に対するぎこちない位置決めを時にもたらす可能性があり、これは長い使用の後に筋肉疲労をもたらす可能性がある。さらに、他の状況において、補助スコープまたは治療デバイスのための制御装置は、補助スコープまたは治療デバイスが主スコープの作業チャネルへと導入されるときなどに、主スコープのための制御装置に時に取り付けられる。主制御装置への補助制御装置のこの連結は、使用者の手のぎこちない位置決めをもたらす可能性がある。
【0010】
本開示は、内視鏡および他のスコープのための人間工学的な制御に関するシステム、デバイス、および方法を提供することで、これらおよび他の問題に解決策を提供することができる。具体的には、本開示は、調整可能に位置決め可能な制御装置部品または制御アクチュエータを有するスコープ制御装置を提供する。それによって、2つのアクチュエータの間の位置、または、アクチュエータと補助スコープのための連結特徴部との間の位置が、より人間工学的で使い勝手の良い位置決めを提供するために、調整させることができる。
【0011】
さらに、本発明者は、制御装置の中の引張ワイヤの存在などのため、ある範囲について調整可能制御装置を製作することに難しさがあることを認識している。引張ワイヤが動作するためには、引張ワイヤにおける弛みが排除されることが望ましい。引張ワイヤにおける弛みは、制御アクチュエータにおける応答性の欠如をもたらす。そのため、適切な張力が引張ワイヤに適用され得るように、引張ワイヤの制御アクチュエータが、スコープの作業チャネルへの入口と軸方向で一列にされること、または、その入口との視線を有することが、典型的には必要とされる。
【0012】
本開示は、制御アクチュエータと作業チャネルとの間に視線のない状態でピンと張ることができる引張ワイヤに関するシステム、デバイス、および方法を提供することで、これらおよび他の問題に解決策を提供することができる。それによって、スコープ制御装置のハンドピースは、制御アクチュエータと作業チャネルとを、ずれたハンドピース部品、移動可能はハンドピース部品、または別々のハンドピース部品へと分離することができる。
【0013】
例では、内視鏡のための制御装置が、取手と、第1の場所において取手に接続される作業チャネル開口と、第2の場所において取手に接続される制御アクチュエータと、取手の中で制御アクチュエータから作業チャネル開口へと延びる第1の引張ワイヤと、第1の引張ワイヤが貫いて延びる第1の引張ワイヤテンショナとを備え、第1の引張ワイヤテンショナは、第1の場所と第2の場所との間で第1の引張ワイヤから弛みを除去するように構成される。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】カテーテルが接続されている制御装置を有するスコープの概略図である。
図2】細長いカテーテル本体が貫いて延びているところを示す図1のカテーテルについての取手の概略的な断面図である。
図3図2のカテーテルの遠位部分の概略図である。
図4図2および図3のカテーテルの遠位部分の概略的な断面図である。
図5図1図4のスコープおよびカテーテルとの使用のために構成されている電子システムの概略的なブロック図である。
図6】スコープの遠位先端を制御するための引張ワイヤを示す図1のスコープの制御装置の側面図である。
図7】遠位先端の関節を示す、図1のスコープの遠位先端の斜視図である。
図8A】引込状態における本開示の調整可能制御装置の斜視図である。
図8B】延長状態における図8Aの調整可能制御装置の斜視図である。
図9A】近位制御部分を遠位係留部分から展開させるための滑動部品を示す、図8Bの調整可能制御装置の部分的に切り取られた斜視図である。
図9B図9Aの滑動部品の拡大図である。
図10A】制御装置の取手の一部分同士の間に変化可能な距離を受け入れる本開示の引張ワイヤテンショナを備える本開示の調整可能制御装置の断面図である。
図10B】取手が延長状態にあり、引張ワイヤテンショナが真っ直ぐにされている、図10Aの調整可能制御装置の断面図である。
図11】回転を防止するための不規則な断面の形を示す、図10Aおよび図10Bの調整可能制御装置の断面図である。
図12】本開示の引張ワイヤテンショナが間で延びる一列でない端部分同士を伴う取手を有する本開示の制御装置の断面図である。
図13】本開示の引張ワイヤテンショナが間で延びる接続されていない端部分同士を伴う取手を有する本開示の制御装置の概略的な斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
図1は、カテーテル組立体14が接続され得る制御装置12を有するスコープ10の概略図である。カテーテル組立体14は、連結器16と、延長部品18と、回転部材20と、取手22と、近位把持部24とを備え得る。スコープ10は、制御装置12と、スコープシャフト26と、入力ケーブル28Aと、入力ケーブル28Bと、ボタン30Aと、ボタン30Bと、レバー32と、作業チャネル受部34とを備え得る。
【0016】
図2および図3においてより詳細に示されているカテーテル組立体14は、遠位端区域33(図3)において途切れる細長いカテーテル本体36(図2)を備え得る。細長いカテーテル本体36は、近位把持部24から、回転部材20、取手22、および延長部品18を貫いて、連結器16へと延びることができる。連結器16は、スコープ10の作業チャネル受部34へと接続され得る。したがって、細長いカテーテル本体36は、スコープ10のスコープシャフト26の作業チャネル84(図6)へと挿入させることができる。組み立てられるとき、細長いカテーテル本体36とカテーテル組立体14は中心長手方向軸AAに沿って延びることができる。
【0017】
カテーテル組立体14はスコープ10から独立して操作することができる。カテーテル組立体14は、取手22で、回転部材20によって、操縦させることができる。取手22は、矢印35によって指示されているように、細長いカテーテル本体36をスコープ10に対して軸方向に移動させるように、軸方向に移動させることができる。回転部材20は、矢印38によって指示されているように、細長いカテーテル本体36をスコープ10に対して回転させるように回転させることができ、スコープ10が静止したままの間に回転部材20の操縦を介して遂行することができる。
【0018】
スコープ10は、患者において気管支内介入を実施するために使用することができる。例えば、スコープシャフト26は、肺へと延びるために、経口で患者へと挿入させることができる。以下でより詳細に検討されているように、スコープシャフト26は、電磁的誘導を介して、肺の中の場所へと案内させることができる。取手22および回転部材20は、カテーテル組立体14および細長いカテーテル本体36を、具体的にはスコープ10を介して患者の肺へと誘導するために、操縦することができる。したがって、内科医は、所望の生体構造へと到達させるために、スコープ10と、カテーテル組立体14の近位把持部24および取手22とを介して、細長いカテーテル本体36を操縦することができる。レバー32は、図7に示されているように、スコープシャフト26の遠位端を移動させるために押したり引っ張ったりすることができる。ボタン30Aおよび30Bは、スコープ10の機能を動作させるために作動させることができる。例えば、ボタン30Aおよび30Bの一方は、スコープ10の撮像能力を動作させるために作動させることができ、ボタン30Aおよび30Bの他方は、スコープシャフト26に灌漑を提供するために作動させることができる。例では、入力ケーブル28Aは、流体供給源に接続された管を備えることができ、入力ケーブル28Bは、撮像能力、映像能力、および処置能力を含め、電子タワーに接続された電気ケーブルを備えることができる。線39は入力ケーブル28Aをカテーテル組立体14に接続することができる。
【0019】
図2は、細長いカテーテル本体36が貫いて延びているところを示す図1のカテーテル組立体14についての取手22の概略的な断面図である。
【0020】
延長部品18(図1)がハブ37に接続できる。延長部品18は連結器16(図1)と回転部材20(図1)との間で延びることができる。延長部品18の長さは、取手22をスコープ10により近付けるために、伸縮の動きなどを介して、調整可能であり得る。それによって、延長部品18の中の細長いカテーテル本体36の一部分が、スコープ10および生体構造へとさらに押すことができる。取手22は、軸AAに沿った細長いカテーテル本体36の位置への大規模な調整を提供するために、連結器16に対して押したり引っ張ったりすることができる。近位把持部24は、軸AAに沿った細長いカテーテル本体36の位置への微小な調整を提供するために、取手22に対して移動させることができる。例では、近位把持部24は、スコープ10のスコープシャフト26の遠位端への遠位端区域33(図3)の延長および引込を可能とするために、および、圧電性の変換器または素子43および44(図4)などのセンサへの小さい動きをもたらすために、細長いカテーテル本体36の十分な移動を提供することができる。例では、近位把持部24は取手22の中において距離D1で移動することができる。
【0021】
図3は、カテーテル組立体14から分離している細長いカテーテル本体36の遠位端区域33を示している。遠位端区域33は、機能部品40と、工具49のための開口47とを備え得る。例では、工具49は針を備え得る。細長いカテーテル本体36は、近位アクセス入口(図示されていない)を有し、開口47に接続することができる管腔を含むことができる。管腔は、工具49を細長いカテーテル本体36およびスコープ10へと導入するために使用することができる。
【0022】
図4は、細長いカテーテル本体36の遠位端区域33の断面図である。遠位端区域33は機能部品40を備え得る。例では、機能部品40は多素子平面状超音波配列41を備え得る。多素子平面状超音波配列41は、カテーテル組立体14の軸AAと平行に位置決めでき、音響レンズ42によって覆うことができる。多素子平面状超音波配列41は、マイクロマシニング技術を用いて配列へと製作することができる素子43および素子44などの複数の圧電性の変換器または素子を備えることができる。電子パッケージ45が、電磁コイル46および電磁コイル48の近くで遠位端区域33に位置付けられ得る。
【0023】
細長いカテーテル本体36の一部分がステンレス鋼または他の材料から製作することができる。細長いカテーテル本体36は、1つまたは複数の平面における柔軟性を容易にするために、レーザ切断された螺旋パターンを含むことができる。
【0024】
図5は、カテーテル組立体14およびその付随する撮像システムの電子構成部品の位置決めであり、例示であるが、この実施におけるシステムの見解を限定することはない。
【0025】
図4の電子パッケージ45は、多素子平面状超音波配列41を構成するために、数ある中でもプログラム可能なチップを含み得る。マルチプレクサが、データをフォーマットしてカテーテル組立体14から患者インターフェースモジュール52(またはPIM52)へと送信することができ、PIM52は患者を伴う車輪付き担架の傍らに吊り下げられ得る。PIM52は、患者を保護するために電気絶縁体を備えることができ、カテーテル組立体14自体への電力供給部も含むことができ、A/D変換および様々なバッファリングプロセスが、カテーテル組立体14のノイズ特性を向上させるためにPIM52において遂行され得る。この実施では、別体の「ピザ用の箱」のような包囲体が、合成開口ビームの形成および制御のためだけでなく、QUSプロセス54のための後方散乱信号のスペクトル分析のための専用のハードウェアを支えることができる。包囲体は、ワークステーションに基づいた誘導および表示のカートに連結される。ピザ用の箱のような包囲体に位置するQUS後方散乱評価システムは、別体とすることができる、または、ワークステーション56自体に組み込むことができ、超音波信号および分析の視覚的画像が表示される。
【0026】
細長いカテーテル本体36は、マイクロマシニング技術を用いて多素子平面状超音波配列41へと製作された個別にアドレス可能な圧電性の変換器または素子のマトリックスを支えることができる。図4において素子43および44として示されている多素子平面状超音波配列41の各々の素子は、特定の変換器の場所から発する球面波として超音波エネルギーを発するように動力供給でき、配列における各々の素子は、後方散乱した音の機械的エネルギーを電気エネルギーへと変換する受信機として機能することができる。球面波が所与の素子43から発射されると、素子44などの随伴する変換器が、生物組織から反射された後方散乱エネルギーを、遅れの後に検出することができる。合成開口の状況では、一方だけの素子44が一度に素子43を聞き取る。
【0027】
概して、素子の対は、音響エネルギーの送信機として機能する一方の素子43と、受信機として機能する他方の素子44とで作動させられる。素子が空間において配列されるため、いくつかの視点が配列に存在する。これは、先行技術の手法と比較するとき、はるかに向上した方位分解能を提供する。
【0028】
そのデータが保存されて、配列中の次の変換器が音響エネルギーを送信するために作動させられ、その相補的な変換器が、後方散乱した戻り信号を受信する。様々な場所における64個といった多くの変換器を使って、すべての場所からのすべての戻りエネルギーの合成が、計算を通じて、変換器の平面に対して直交する画像平面を形成するために使用できる。
【0029】
変換器の2つ以上の対を同時に作動させることが可能であり、例示の実施形態では、4つのチャネルのデータが同期して集められ得る。限度は、複雑性と、データ経路の電力散逸および帯域幅とに基づく。結果として、他の構成が可能であり、特許請求の範囲内で予測される。空間における様々な点において送信および受信される時間系列の多重データから平面における画像を引き出すための計算は、複雑であるが、この分野ではよく知られており、理解されている。概して、表示された画像平面は、異なる時間に取られた空間における多くの場所で取られたデータから合成させられ、そのデータは、単一の画像平面、延いては、合成開口という用語へと集合的に畳み込まれる。カテーテルを経路に沿って移動させる場合、合成開口画像平面がボリュームを一掃する。これは、組織のボリューム比較的低い解像度の画像であるが、二次元の第1の画像平面領域において、気道および血管などの解剖学的構造の検出を補完するために、生体構造の規模を決定するのを助けることができる。この点において、本発明の方法論は、平面における第1の標的画像領域に依拠し得る、または、第1の標的画像ボリュームと呼ばれる三次元ボリュームに依拠し得る。この後の場合では、カテーテルの移動は、標的組織の第1の三次元ボリュームを定めるために使用される。
【0030】
使用中、超音波変換器配列について動作の2つのモードがある。第1のモードでは、後方散乱した音響エネルギーからの振幅およびエンベロープの情報が、臨床医に提示される画像を形成するために使用される。これは、標的組織の第1の二次元断片または標的組織の三次元ボリュームであり得る。第2のモードでは、送信された出力が、第1の画像平面または画像ボリュームの中で、より小さい標的の平面またはボリュームを選択するために、低減される。この低減された視界は、二次元断片の事象では第2の低減された領域もしくは断片と呼ばれ、または、三次元ボリュームの事象では第2の低減されたボリュームと呼ばれる。各々の場合で、低減された視界は、第1の視界において観察された解剖学的詳細がないように選択される。巨視的な解剖学的構造の排除は、定量的な分析について同質の試料を選択する。低減された領域の断片またはボリュームからの後方散乱エネルギーのスペクトルは、画像を形成するために使用されるのではなく、定量的および自動的に評価される。画像のない定量的な情報が、組織の低減した領域が癌組織の音響特性を呈するかどうかを決定するために使用される。癌の正確な特性または音響が、現在のところ研究のトピックである。
【0031】
図6は、スコープ10のスコープシャフト26のための引張ワイヤ70Aおよび引張ワイヤ70Bを示している、図1のスコープ10の制御装置12の側面図である。図7は、図6のスコープ10のスコープシャフト26の遠位先端72の斜視図である。図6図7は同時に検討される。
【0032】
検討されているように、カテーテル組立体14(図1)は、作業チャネル受部34に接続させることができ、軸AAに沿って延びることができる。スコープシャフト26は、中心長手方向軸ABに沿って制御装置12の筐体74から延びることができる。それによって、軸AAと軸ABは、スコープシャフト26へと延ばされた細長いカテーテル本体36の一部分に沿って同心であり得る。
【0033】
遠位先端72は、制御装置12の回転によって、軸ABの周りで回転させられ得る。遠位先端72は、矢印75(図7)によって指示されている平面において、軸ABに沿って曲げられるなど、関節接合され得る。具体的には、引張ワイヤ70Aと引張ワイヤ70Bは、外見上で示されている歯車76を介して、レバー32(図1)に接続され得る。したがって、レバー32の移動は、歯車76を矢印78の方向に回転させることで、矢印75の方向への遠位先端72の移動をもたらすことができる。例では、図6における左へのレバー32の移動は、引張ワイヤ70Aを遠位先端72において引っ張らせ、図7において遠位先端72の上向きの移動をもたらすことができ、図6における右へのレバー32の移動は、引張ワイヤ70Bを遠位先端72において引っ張らせ、図7において遠位先端72の下向きの移動をもたらすことができる。制御装置12の中での引張ワイヤ70Aおよび70Bの移動を容易にするために、引張ワイヤ70Aおよび70Bはシース80Aおよび80Bの中にそれぞれ配置され得る。シース80Aおよびシース80Bは、制御装置12の筐体74に固定的に搭載させることができる。シース80Aおよび80Bは、引張ワイヤ70Aおよび70Bを、スコープシャフト26の作業チャネル84と一列にさせて維持するのを助けることができる。シース80Aおよび80Bは、レバー32によって適用される配向で遠位先端72を維持するのを助けるために、引張ワイヤ70Aおよび70Bに圧縮を追加的に適用することができる。シース80Aおよび80Bは、支持部82Aおよび支持部82Bをそれぞれ介して、筐体74に連結され得る。支持部82Aおよび82Bは、シース80Aおよびシース80Bの実質的な大部分を、特にはシース80Aおよび80Bの中央部分に沿って支持することができる。支持部82Aおよび支持部82Bは、シース80Aおよびシース80Bを筐体74の中で動かなくさせることができ、シース80Aおよび80Bの曲がるのを防止することができる。
【0034】
スコープシャフト26の作業チャネル84は、管86によって作業チャネル受部34に接続され得る。具体的には、スコープシャフト26は、スコープシャフト26の作業チャネル84が筐体74の中にあるように、係留部分88へと延びることができる。したがって、管86は作業チャネル84を作業チャネル受部34と接続することができる。作業チャネル受部34は、図1に示されているように、カテーテル組立体14の連結器16に接続させることができる。作業チャネル受部34は、係留部分88に近接して位置付けることができる。レバー32とボタン30Bは、制御部分90において、係留部分88とは反対の筐体74の端に位置付けられ得る。
【0035】
図6の構成について、制御装置12は、引張ワイヤ70Aおよび引張ワイヤ70Bの近位部分が歯車76および制御部分90から軸ACに沿って延びるように配置され得る。引張ワイヤ70Aおよび引張ワイヤ70Bの遠位部分は、軸ABまたは係留部分88におけるスコープシャフト26と一致し得る軸ADに沿って延び得る。軸ACは、おおよそ180度からおおよそ150度までの角度で配置され得る。それによって、作業チャネル84は、歯車76と軸方向で一列にさせることができる、または、歯車76との視線を有することができる。したがって、シース80Aおよび80Bは、引張ワイヤ70Aおよび70Bを歯車76から作業チャネル84へと案内するために、位置が固定される。シース80Aおよび80Bの中に、例えばおおよそ30度より大きい曲げといった捩じれを含むことは、引張ワイヤ70Aおよび70Bが引っ張りを受けるときにシースの中で応力を受けることになり得るため、実用的ではない。さらに、レバー32と作業チャネル84との間の位置を調整することは、引張ワイヤ70Aおよび70Bが過度に引き伸ばされる、または弛みがもたらされることになるため、可能ではない。
【0036】
図1に示されているように、カテーテル組立体14のための取手22は、延長部品18の状態に依存して、作業チャネル受部34から変化可能な距離に位置付けられ得る。延長部品18の長さに拘わらず、取手22は、レバー32の上方または近位で、レバー32から側方へずれて、レバー32からある距離に離れて位置付けられ得る。さらに、レバー32は、作業チャネル受部34から固定された距離に位置付けられ得る。それによって、スコープ10およびカテーテル組立体14の動作は、取手22から離れた制御装置12の位置決めのため、扱いにくくなり得る。
【0037】
本開示では、制御装置12などのスコープのための制御装置は、1)互いに対して調整可能に位置決め可能である、ボタンおよびレバーなどの作動機構同士、2)互いに対して調整可能に位置決め可能である部分を有する制御装置筐体同士[図8A図10B]、3)引張ワイヤのための歯車が、スコープシャフトの作業チャネル開口と一列にされないように、または作業チャネル開口との視線を有しないように、曲げ、湾曲、捩じれ、または他の構成とされる係留部分および制御部分を有し得る制御装置筐体同士[図12]、ならびに、4)互いから離れて位置付けられる2つの異なる部分へと分離され得る、または、柔軟性取手部分を間に有し得る制御装置筐体同士[図13]を有するように構成され得る。このような構成を容易にするために、本開示の制御装置筐体は、引張ワイヤを曲げさせる、湾曲させる、捩じれさせる、引っ張らせる、押させる引張ワイヤテンショナを備え得る、または、弛みを排除し、本明細書に記載されているような他の利点を提供するために、引張ワイヤにおける張力を維持する一方で、制御装置筐体の一列にされない部分同士、接続されない部分同士、または調整可能な部分同士を接続するために、不規則もしくは変化する経路を他に含む引張ワイヤテンショナを備え得る。
【0038】
図8Aは、引込状態における本開示の調整可能制御装置100の斜視図である。図8Bは、延長状態における図8Aの調整可能制御装置100の斜視図である。図8A図8Bは同時に検討される。
【0039】
調整可能制御装置100は係留部品102Aと制御装置部品102Bとを備え得る。係留部品102Aは、留め具104と、基部106と、作業チャネル開口108と、停止部110と、滑動柱112と、内部通路113(図9Aおよび図9B)とを備え得る。制御装置部品102Bは、頭部114と、滑動部要素116と、レバー開口118と、ボタン開口120と、端部122と、内部通路124(図9Aおよび図9B)とを備え得る。
【0040】
制御装置部品102Bは係留部品102Aに対して移動するように構成され得る。図示されている例では、制御装置部品102Bは、軸AEに沿って、係留部品102Aに対して軸方向に滑動することができる。それによって、作業チャネル開口108とレバー開口118との間の距離D2が調整され得る。例えば、使用者は、頭部114が使用のために快適な位置に位置付けられるように距離D2を増加させるために、制御装置部品102Bを係留部品102Aから離すように移動させることができる。
【0041】
留め具104は、患者の生体構造へと挿入させるように構成される細長い柔軟なシャフトに連結させることができる。留め具104は、ねじ係合部、または、スコープシャフトの構成部品が合致することができるリップ、フランジ、通路、もしくは他の特徴を備え得る。基部106は、作業チャネル開口108および制御装置部品102Bを含む調整可能制御装置100の他の一部分を支持することができる構造部品を備え得る。図1に示されているものと同様に、作業チャネル開口108および基部106は、調整可能制御装置100に対して固定または作動の関係で他の器具を支持するように構成され得る。滑動柱112は停止部110において基部106から延びることができる。滑動柱112は、制御装置部品102Bが滑動することができる係留部品102Aの細長い部分を備え得る。図示されている例では、滑動柱112は、基部106に対して小さくされた直径部分を備え得る。停止部110は、図8Aに示されているように、D2が最も小さいときに完全に潰れた位置で制御装置部品102Bに当接するように構成され得る。
【0042】
頭部114は、調整可能制御装置100のための制御アクチュエータを受け入れるための構造部品を備え得る。例えば、レバー開口118は、レバー32(図1)と同様の引張ワイヤレバーを受け入れることができ、ボタン開口120は、撮像能力または灌漑能力などのスコープの機能を制御するために、ボタン30B(図1)と同様のボタンを受け入れることができる。頭部114は、レバーおよびボタンを動作させるために、使用者に制御装置部品102Bを把持させるように成形され得る。滑動部要素116は、係留部品102Aと係合するために頭部114から延びることができる。滑動部要素116は、滑動柱112を受け入れるように構成された細長い管を備え得る。図示されている例では、滑動部要素116は、頭部114に対して小さくされた直径部分を備え得る。滑動部要素116の端部122は、境界面125において、係留部品102Aの停止部110と係合するように構成され得る。滑動部要素116は、レバー開口118およびボタン開口120においてアクチュエータを動作させる手だけでなく他方の手についても、使用者が指を配置するための1つまたは複数の場所を提供するように構成され得る。
【0043】
滑動柱112および滑動部要素116は、引張ワイヤが貫いて延びることができる中空管状本体を備え得る。例えば、引張ワイヤは、レバー開口118においてレバーに接続された歯車から、留め具104に接続されたスコープシャフトまで延びることができる。滑動柱112は、滑動部要素116の内周の形と相補的である外周の形を有し得る。図8Aおよび図8Bの図示されている例では、滑動柱112および滑動部要素116は円形の断面の形を有し得る。しかしながら、他の例では、図11を参照して図示および検討されているように、他の断面の形が使用されてもよい。
【0044】
図9Aは、制御装置部品102Bを係留部品102Aから離れるように展開させるように構成された滑動柱112および滑動部要素116を示す、図8Bの調整可能制御装置100の部分的に切り取られた斜視図である。図9Bは、図9Aの滑動柱112および滑動部要素116の拡大図である。滑動柱112は内部通路124へと嵌め込むことができる。滑動柱112はチャネル126を備えることができ、内部通路124は、チャネル126の中に位置することができるフランジ128を備えることができる。図9A図9Bは同時に検討される。
【0045】
検討されているように、滑動柱112および滑動部要素116は、円形の断面の輪郭を有するように構成され得る。それによって、軸AE(図8A)に沿った滑動柱112と滑動部要素116との間の相対回転が許容され得る。しかしながら、滑動柱112と滑動部要素116との相対的な回転位置を保持するために、回転防止特徴部が含まれ得る。例では、チャネル126は、滑動柱112の長さの少なくとも一部分に沿って、軸AEと平行に延びることができる。同様に、フランジ128は、滑動部要素116の長さの少なくとも一部分に沿って、軸AEと平行に延びることができる。フランジ128は、係留部品102Aと制御装置部品102Bとが組み立てられるとき、チャネル126の中に乗り入れることができる。フランジ128は、制御装置部品102Bを係留部品102Aに対して軸方向に移動させることができる。しかしながら、フランジ128は、制御装置部品102Bが係留部品102Aに対して被る可能性のある相対回転の量を防止もしくは抑制し、または少なくとも制限することができる。例では、フランジ128は、周方向の回転が防止される一方で軸方向の移動をなおも許容するように、軸AEに対する周方向においてチャネル126とほとんど同じ幅とできる。他の例では、チャネル126は滑動部要素116に設けることができ、フランジ128は滑動柱112に含むことができる。
【0046】
図10Aは、調整可能制御装置200の係留部品204Aと制御装置部品204Bとの間に変化可能な距離を受け入れる、本開示の引張ワイヤテンショナ202Aおよび引張ワイヤテンショナ202Bを含む本開示の調整可能制御装置200の断面図である。図10Bは、制御装置部品204Bが係留部品204Aから延ばされている図10Aの調整可能制御装置200の断面図である。図10A図10Bは同時に検討される。
【0047】
係留部品204Aは、基部208と、作業チャネル開口210と、滑動柱212と、内部通路214とを備え得る。制御装置部品204Bは、頭部216と、滑動部分218と、ボタン220と、レバー222と、内部通路224とを備え得る。例では、調整可能制御装置200は、筐体74が係留部品204Aと制御装置部品204Bとに分割されている図6の制御装置12と同様に構成され得る。例では、係留部品204Aおよび制御装置部品204Bは、図8A図9Bの係留部品102Aおよび制御装置部品102Bと同様に構成され得る。
【0048】
キャップ230が、スコープシャフト234を係留部品204Aに取り付けるために、基部208に接続され得る。歪み軽減部232がフランジ233を介してキャップ230に接続され得る。歪み軽減部は、スコープシャフト234の撓みを制限し、それによってスコープシャフト234において発生する歪みを低減するために、柔軟性の管を備え得る。例では、歪み軽減部232はキャップ230における開口を通じて延びることができ、フランジ233は、歪み軽減部がキャップ230を通過するのを防止することができる。キャップ230は基部208にねじで取り付けることができる。スコープシャフト234は、フランジ233へと入り、歪み軽減部232を通り抜けることができる。スコープシャフト234は、据え込み部235を使用して基部208における開口に圧着させることができる。しかしながら、スコープシャフト234は様々な方法で係留部品204Aに接続させることができる。
【0049】
スコープシャフト234は、図7に示されているスコープシャフト26の遠位先端72と同様に、据え込み部235からキャップ230および歪み軽減部232を通って遠位端部分へと延びることができる。引張ワイヤ236Aおよび236Bが、遠位先端部分の曲げまたは湾曲を誘導するために、スコープシャフト234の遠位部分へと延びることができる。引張ワイヤ236Aおよび引張ワイヤ236Bは、スコープシャフト234から係留部品204Aの内部通路214の中で延びることができる。引張ワイヤ236Aおよび236Bは、レバー222に接続される頭部216の中の歯車(ここでは図示されており、図6の歯車76と同様である)へと続くことができる。例では、引張ワイヤ236Aおよび236Bが、製造の目的のために、接続器242Aおよび242Bをそれぞれ介してワイヤ部分240に接続され得ることは、留意されたい。それによって、レバー222は、引張ワイヤ236Aおよび236Bの各々において引っ張るように作動させることができる。図7を参照すると、図10Aにおける左へのレバー32の移動は、引張ワイヤ236Aを遠位先端72において引っ張らせ、図7において遠位先端72の上向きの移動をもたらすことができ、図10Aにおける右へのレバー32の移動は、引張ワイヤ236Bを遠位先端72において引っ張らせ、図7において遠位先端72の下向きの移動をもたらすことができる。
【0050】
引張ワイヤ236Aはワイヤテンショナ202Aへと延びることができ、引張ワイヤ236Bはワイヤテンショナ202Bへと延びることができる。ワイヤテンショナ202Aは係留部244Aを介して滑動柱212に接続することができ、ワイヤテンショナ202Bは係留部244Bを介して滑動柱212に接続することができる。ワイヤテンショナ202Aは係留部246Aを介して滑動部分218に接続することができ、ワイヤテンショナ202Bは係留部246Bを介して滑動部分218に接続することができる。ワイヤテンショナ202Aおよびワイヤテンショナ202Bの各々は、弛みを寄せ集め、引張ワイヤ236Aおよび236Bのそれぞれに張力をもたらすための構成要素またはデバイスを備え得る。ワイヤテンショナ202Aおよびワイヤテンショナ202Bは、調整可能制御装置200の一部分同士または構成要素同士の間の距離における変化を受け入れるために使用できる。図示されている例では、調整可能制御装置200は、係留部品204Aおよび係留部品204Aから軸AFに沿って離れるように並進させることができる制御装置部品204Bを備え得る。それによって、頭部216およびレバー222は、基部208および作業チャネル開口210から離れるように移動させることができる。しかしながら、他の例では、レバー222は、制御装置部品204Bが係留部品204Aに対して移動可能とせずに、作業チャネル開口210に対して移動するように構成できる。したがって、様々な構成において、レバー222は、作業チャネル開口210から距離D3で離れて位置決めされ得る。図10Bでは、距離D3は、制御装置部品204Bを係留部品204Aから離すように滑らせるなど並進させることで、図10Aにおける距離D3に対して増加させられ得る。
【0051】
本明細書で検討されているように、引張ワイヤを有する従来のスコープ制御装置では、引張ワイヤに弛みがないため、引張ワイヤがスコープシャフトに入る場所から離すように引張ワイヤアクチュエータを移動させることが可能ではなく、引張ワイヤアクチュエータの能力を損なうことなく弛みを導入することができない。本開示では、調整可能制御装置200は、張力を引張ワイヤ236Aおよび引張ワイヤ236Bにおいてそれぞれ維持させるために、引張ワイヤテンショナ202Aおよび引張ワイヤテンショナ202Bを備えることができ、これは、基部208から離れるレバー222の移動を容易にするために、2つの点を最短の経路で接続するために必要とされる長さを越える長さといった弛みを、引張ワイヤ236Aおよび236Bに導入させることができる。引張ワイヤテンショナ202Aおよび202Bによって適用される張力は、弛みによって引張ワイヤ236Aおよび236Bの実際の引っ張りが始まる前のレバー222の移動における遊びまたは緩みを排除することができる。別の言い方をすれば、引張ワイヤテンショナ202Aおよび202Bは、引張ワイヤ236Aおよび236Bの過剰な長さがあるにも拘らず、張力を引張ワイヤ236Aおよび236Bに適用するときにレバー222に即時の応答性を提供させることができる。
【0052】
引張ワイヤテンショナ202Aの第1の端が、係留部244Aにおいて係留部品204Aに接続でき、引張ワイヤテンショナ202Aの第2の端が、係留部246Aにおいて制御装置部品204Bに接続できる。引張ワイヤテンショナ202Bの第1の端が、係留部244Bにおいて係留部品204Aに接続でき、引張ワイヤテンショナ202Bの第2の端が、係留部246Bにおいて制御装置部品204Bに接続できる。係留部品204Aは、係留部品204Aの中の係留部244Aおよび244Bのより近くに係留部246Aおよび246Bを移動させるために、切り取り部または窓部248を備え得る。係留部244A、244B、246A、および246Bは、引張ワイヤテンショナ202Aおよび202Bを嵌めることができるクリップまたはU字形本体を備え得る。引張ワイヤテンショナ202Aおよび202Bは、引張ワイヤテンショナ202Aおよび202Bの端をそれぞれの取手部品に対して動かないようにするために、係留部244A、244B、246A、および246Bに付着または接着させることができる。しかしながら、引張ワイヤテンショナ202Aおよび202Bは、引張ワイヤテンショナ202Aおよび202Bにおける湾曲を延ばすこと、真っ直ぐにすること、または平らにすることを可能とするために、係留部244Aおよび244Bと係留部246Aおよび246Bとの間で、支持されないようにできる、または自由に浮遊することができる。
【0053】
引張ワイヤテンショナ202Aおよび引張ワイヤテンショナ202Bは、引張ワイヤ236Aおよび引張ワイヤ236Bがそれぞれ貫いて延びることができるフェルールまたは湾曲した細長い管を備え得る。細長い管は、引張ワイヤ236Aおよび236Bの引っ張りが、細長い管を、湾曲させない、または真っ直ぐにするといった、変形をさせないように、十分に剛性があり得るが、係留部品204Aから制御装置部品204Bを離す引っ張りが、細長い管を、より真っ直ぐな本体またはより湾曲のない本体へと曲げることができるように、十分な柔軟性であり得る。例では、引張ワイヤテンショナ202Aおよび202Bはプラスチックまたは金属から製作され得る。例では、引張ワイヤテンショナ202Aおよび202Bは、係留部同士の間の1つの長い湾曲をそれぞれ含み得る。例では、引張ワイヤテンショナ202Aおよび202Bは、係留部同士の間に、複数の上下の湾曲を有するといった、波状であり得る。それによって、係留部244Aにおける引張ワイヤテンショナ202Aの第1の端と、係留部246Aにおける引張ワイヤテンショナ202Aの第2の端との間の絶対的な距離を、波状が弱められることになるとき、または、より湾曲されなくなるとき、増加させることができる。別の言い方をすれば、引張ワイヤテンショナ202Aおよび引張ワイヤテンショナ202Bの中心軸に沿った長さは、引込状態において、係留部244Aおよび244Bと246Aおよび246Bとの間の距離よりそれぞれ長くすることができるが、引張ワイヤテンショナ202Aおよび202Bの中心軸に沿った長さは、延長状態において、係留部244Aおよび244Bと246Aおよび246Bとの間の距離に近いかまたは等しくなるまで増加させることができる。引張ワイヤテンショナ202Aおよび引張ワイヤテンショナ202Bの固有の剛性は、レバー222の応答性を維持するために、引張ワイヤ236Aおよび236Bにおける張力を維持することができる。引張ワイヤテンショナ202Aおよび202Bの湾曲または波状の性質は、調整可能制御装置の長さを変化または増加させることができる、または、作業チャネル開口210とレバー222との間の距離を変化または増加させることができる。しかしながら、引張ワイヤテンショナ202Aおよび202Bは、図12および図13をそれぞれ参照して検討されているように、制御装置部品204Bを係留部品204Aからずらすかまたは連結解除するために、追加的に使用することができる。
【0054】
図11は、回転を防止するための不規則な断面の形を示す、図10Aの調整可能制御装置200の断面図である。係留部品204Aの滑動柱212が制御装置部品204Bの滑動部分218の中に据え付けられ得る。図11の例において、滑動柱212および滑動部分218は中空で三角形の断面の輪郭を有することができる。例えば、滑動柱212は、第1のパネル250Aと、第2のパネル250Bと、第3のパネル250Cとを備えることができ、滑動部分218は、第1のパネル252Aと、第2のパネル252Bと、第3のパネル252Cとを備えることができる。滑動柱212の第1のパネル250A、第2のパネル250B、および第3のパネル250Cは、滑動部分218の内部通路224の中に嵌まることができ、滑動柱212の内部通路214は、簡潔性のために図11では示されていない引張ワイヤ236Aおよび236Bと引張ワイヤテンショナ202Aおよび202Bとを受け入れるために、空いたままであり得る。滑動柱212および滑動部分218の不規則な断面の形は、滑動柱212と滑動部分218との間の相対回転を防止することができ、それによって、調整可能制御装置に、作業チャネル開口210およびレバー222などの様々な特徴の相対的な回転での位置決めを維持させることができる。
【0055】
本開示の追加の例では、滑動柱212および滑動部分218は、それらの間の相対回転を可能とするために、円などの規則的な断面の輪郭を有することができる。このような例では、調整可能制御装置200は、回転位置を使用者によって所望の場所で移動させないようにするために、選択的に作動させられる係止特徴部を備え得る。例えば、滑動柱212は、ばね仕掛けの戻り止めを備えることができ、滑動部分218は、滑動部分218は、中心軸AFに対して異なる周方向の位置に複数の孔を備え得る。
【0056】
図12は、本開示の引張ワイヤテンショナ306Aおよび306Bが間で延びる一列でない係留部分304Aおよび制御装置部分304Bを伴う取手302を有する本開示の制御装置300の断面図である。制御装置300は、係留部品204Aが制御装置部品204Bに滑動可能に接続される代わりに、固定された中間部分314によって係留部分304Aが制御装置部分304Bに接続される状態で、図10Aおよび図10Bの制御装置200と同様に構成され得る。そのため、制御装置300には、制御装置200と同様の符号が提供されているが、200番台ではなく300番台など、異なる一連の番号が提供されている。
【0057】
制御装置300は、基部308と、作業チャネル開口310と、中間部分314と、頭部316と、ボタン320と、レバー322と、内部通路324と、歪み軽減部332と、フランジ333とを備え得る。制御装置300は、引張ワイヤテンショナ302Aおよび302Bにそれぞれ挿入され得る引張ワイヤ336Aおよび336Bをさらに備え得る。引張ワイヤテンショナ302Aと302Bは係留部344Aおよび344Bと346Aおよび346Bとにそれぞれ接続され得る。
【0058】
取手302は係留部分304Aおよび制御装置部分304Bを備えることができ、係留部分304Aと制御装置部分304Bは中間部分314によって接続され得る。係留部分304Aは軸AGに沿って延びることができ、制御装置部分304Bは軸AHに沿って延びることができ、中間部分314は軸AIに沿って延びることができる。図示されている例では、軸AGは軸AHと平行に延びることができ、軸AIは軸AGおよびAHに対して垂直な状態である。しかしながら、他の例では、軸AGとAHは互いに対して斜めであり得、軸AGとAHは軸AIに対して斜めであり得る。例では、軸AGとAHとAIとの間の角度は、スコープシャフト334の開口と作業チャネル開口310とが、内部通路324などを通じて、制御装置300の中のレバー322のための歯車と視線を有しないようにされ得る。例えば、軸AGと軸AIはおおよそ30度より大きい角度で配置させることができ、軸AIと軸AHはおおよそ30度より大きい角度で配置させることができる。引張ワイヤテンショナ306Aおよび306Bは、レバー322を引張ワイヤ336Aおよび336Bにおいて応答して引っ張らせるために、引張ワイヤ336Aおよび336Bにおける張力を維持する一方で、基部308、中間部分314、および頭部316の表面に接して引張ワイヤ336Aおよび336Bが動かなくなるのを追加的に防止するために、中間部分314を貫いて引張ワイヤ336Aおよび336Bを通すために使用できる。
【0059】
係留部344Aおよび344Bと346Aおよび346Bは、固定された引張ワイヤテンショナ302Aおよび302Bの端を保持することができるが、引張ワイヤテンショナ302Aおよび302Bはそれら係留部同士の間で浮遊したままとできる。引張ワイヤテンショナ302Aおよび302Bの端は、引張ワイヤ336Aおよび336Bの滑らかな移動を容易にするために、作業チャネルをスコープシャフト334およびレバー322に向かせるように配向させることができる。例では、引張ワイヤテンショナ302Aおよび302Bは、軸AH、AI、およびAGの大まかな経路に従うことができる一方で、同時に、このような経路に沿って波状となり得る。引張ワイヤテンショナ302Aおよび302Bは、引張ワイヤ336Aおよび336Bを、基部308、中間部分314、および頭部316の角などの一部分に沿って動かなくさせることなく、スコープシャフト334とレバー322との間で延ばすために、引張ワイヤ336Aおよび336Bの中で、過剰な長さまたは弛みを占めることができる。
【0060】
図13は、制御装置部品404Bから接続解除された係留部品404Aを有する本開示の制御装置400の概略的な斜視図である。本開示の引張ワイヤテンショナは、管450の中で、係留部品404Aと制御装置部品404Bとの間で延びることができる。
【0061】
制御装置400は、係留部品204Aが制御装置部品204Bに滑動可能に接続される代わりに、係留部品404Aが制御装置部品404Bから分離されている状態で、図10Aおよび図10Bの制御装置200と同様に構成され得る。係留部品404Aは基部408と作業チャネル開口410とを備え得る。制御装置部品404Bは頭部416とノブ422とを備え得る。係留部品404Aは、管450によって制御装置部品404Bに繋げられ得る。頭部416は、電子部品、外科システムタワー、発電機、および撮像機器などに接続するためのケーブル452を備え得る。
【0062】
制御装置400は、十二指腸内視鏡454などの他の医療用デバイスまたはスコープに接続され得る。十二指腸内視鏡454は、患者の生体構造へと挿入され得るシャフト456を備えることができ、制御装置400のためのシャフトが挿入され得る作業チャネルを備えることができる。したがって、カテーテルなどの工具または器具が、シャフト456の内側に位置付けられる制御装置400のためのシャフトへと挿入させるために、作業チャネル開口410へと挿入され得る。十二指腸内視鏡454のノブ458が、シャフト456を湾曲させるかまたは曲げるために動作させることができる。ノブ422は、シャフト456から突出する制御装置400のシャフトの遠位先端を湾曲させるかまたは曲げるために、動作させることができる。
【0063】
基部408は、十二指腸内視鏡454の取手460に連結させることができる。例では、基部408は、十二指腸内視鏡454の取手460におけるアクセス部分とねじ係合させることができるキャップを備え得る。したがって、基部408は、管450および作業チャネル開口410に向けて、取手460への直接的な入口路を提供することができる。しかしながら、頭部416は、基部408から遠隔に位置付けることができ、それによって、基部408から延びるだけとは反対に、より使いやすいまたは人間工学的な位置に位置決めさせることができる。頭部は、制御装置400のための作動部品を保持するために、中空の本体を備え得る。例では、頭部416は作業者によって保持され得る。図示されている例では、基部408は取手460に取り付けることができる。例えば、基部408は、取手460の遠位部分にスナップ留めするために、U字形のクリップを備え得る。したがって、引張ワイヤは、頭部416の中でノブ422に取り付けられた歯車から管450を介して基部408へと延びることができる。基部408からの頭部416の分離を容易にするために、管450は、本開示の引張ワイヤテンショナが設けられ得る。したがって、テンショナ係留部が頭部416および基部408に取り付けることができ、本明細書に開示されているようなテンショナ管またはフェルールが、管450の中で頭部416と基部408との間に延びることができる。テンショナ管またはフェルールは、引張ワイヤにおける弛みを取るために、湾曲または波状とすることができる。しかしながら、テンショナ管またはフェルールの湾曲または波状は、頭部416を基部408に対する異なる位置へと移動させるために、曲がることができる。したがって、制御装置400は、制御装置300と同様であり得るが、中間部分314に置き換わる管450を伴う。図12に示されている本開示の追加の例では、中間部分314は、基部308に対する頭部316の変化可能な位置決めを可能とするために、柔軟性であり得る。
【0064】
上記の開示を考慮すると、本開示は、内視鏡および他のスコープのための人間工学的な制御に関するシステム、デバイス、および方法を提供することができる。具体的には、本開示は、調整可能に位置決め可能な制御装置部品または制御アクチュエータを有するスコープ制御装置を提供する。それによって、2つのアクチュエータの間の位置、または、アクチュエータと補助スコープのための連結特徴部との間の位置が、より人間工学的で使い勝手の良い位置決めを提供するために、調整させることができる。また、本開示は、制御アクチュエータと作業チャネルとの間に視線のない状態でピンと張ることができる引張ワイヤに関するシステム、デバイス、および方法を提供することができる。それによって、スコープ制御装置のハンドピースは、制御アクチュエータと作業チャネルとを、ずれたハンドピース部品、移動可能はハンドピース部品、または別々のハンドピース部品へと分離することができる。
【実施例0065】
例1は、内視鏡のための制御装置であって、取手と、第1の場所において取手に接続される作業チャネル開口と、第2の場所において取手に接続される制御アクチュエータと、取手の中で制御アクチュエータから作業チャネル開口へと延びる第1の引張ワイヤと、第1の引張ワイヤが貫いて延びる第1の引張ワイヤテンショナとを備え、第1の引張ワイヤテンショナは、第1の場所と第2の場所との間で第1の引張ワイヤから弛みを除去するように構成される、制御装置である。
【0066】
例2では、制御アクチュエータは、取手から延びる挿入シャフトを曲げるために、第1の引張ワイヤを引っ張るように構成され、挿入シャフトは、作業チャネル開口に接続される作業チャネルを含むことを、例1の主題が任意選択で含む。
【0067】
例3では、第1の引張ワイヤテンショナは曲げ管を備えることを、例2の主題が任意選択で含む。
【0068】
例4では、第1の引張ワイヤテンショナは、剛性材料から製作され、曲げ管の湾曲において柔軟であることを、例3の主題が任意選択で含む。
【0069】
例5では、第1の引張ワイヤテンショナは、作業チャネル開口に近接して取手に固定される第1の係留部と、制御アクチュエータに近接して取手に固定される第2の係留部とを備えることを、例3~4のうちの1つまたは複数の主題が任意選択で含む。
【0070】
例6では、第1の引張ワイヤテンショナは、第1の引張ワイヤテンショナの長さの大部分に沿って、取手の中で浮遊することを、例5の主題が任意選択で含む。
【0071】
例7では、第1の係留部と第2の係留部との間の第1の引張ワイヤテンショナの中心軸に沿った長さが、第1の係留部と第2の係留部との間の直線距離より長いことを、例5~6のうちの1つまたは複数の主題が任意選択で含む。
【0072】
例8では、曲げ管は波状であることを、例5~7のうちの1つまたは複数の主題が任意選択で含む。
【0073】
例9では、取手は、第1の係留部と第2の係留部との間に捩じれを備えることを、例5~8のうちの1つまたは複数の主題が任意選択で含む。
【0074】
例10では、取手は、第1の引張ワイヤが少なくとも30度で向きを変えるように、第1の場所と第2の場所との間に曲げ部を備えることを、例9の主題が任意選択で含む。
【0075】
例11では、取手は、作業チャネル開口と第1の係留部とに接続される係留部品と、制御アクチュエータと第2の係留部とに接続される制御部品とを備えることを、例5~10のうちの1つまたは複数の主題が任意選択で含む。
【0076】
例12では、係留部品と制御部品は互いに接続されず、それらの間で第1の引張ワイヤテンショナが延びることを、例11の主題が任意選択で含む。
【0077】
例13では、係留部品と制御部品は他の内視鏡の手持ち制御デバイスによって接続されることを、例12の主題が任意選択で含む。
【0078】
例14では、制御装置は、制御アクチュエータが作業チャネル開口に対する第1の位置から第2の位置へと移動させることができるように構成され、第1の引張ワイヤテンショナは、第1の場所および第2の場所において第1の引張ワイヤをピンと張るように構成されることを、例11~13のうちの1つまたは複数の主題が任意選択で含む。
【0079】
例15では、係留部品は制御部品と伸縮することを、例14の主題が任意選択で含む。
【0080】
例16では、取手は、係留部品と制御部品との間の回転を防止するために回転防止特徴部を備えることを、例15の主題が任意選択で含む。
【0081】
例17では、係留部品は、作業チャネル開口が配置される基部と、基部から延びる滑動部とを備え、制御部品は、滑動部が延び入る管と、制御アクチュエータが搭載される頭部とを備えることを、例16の主題が任意選択で含む。
【0082】
例18では、回転防止特徴部は、回転を防止する滑動部および管の断面の形を備えることを、例17の主題が任意選択で含む。
【0083】
例19では、係留部品と制御部品は柔軟性取手部分を介して接続されることを、例11~18のうちの1つまたは複数の主題が任意選択で含む。
【0084】
例20では、制御アクチュエータは、第1の引張ワイヤおよび第2の引張ワイヤに接続されたレバーを備えることを、例1~19のうちの1つまたは複数の主題が任意選択で含む。
【0085】
様々な注記
上記の詳細な記載は、詳細な記載の一部を形成する添付の図面への参照を含む。図面は、図示を用いて、本発明が実施され得る特定の実施形態を示している。これらの実施形態は、本明細書において「例」として言及もされる。このような例は、図示または記載されている要素に加えて、要素を含んでもよい。しかしながら、本発明者は、図示または記載されたそれらの要素だけが提供される例も検討している。さらに、本発明者は、具体的な例(または、その1つもしくは複数の態様)に関して、または、本明細書で図示または記載された他の例(または、その1つもしくは複数の態様)に関してのいずれかで、図示または記載されたそれらの要素の任意の組み合わせまたは置き換えを使用する例(または、その1つもしくは複数の態様)も検討している。
【0086】
本文書と、参照により組み込まれている任意の文献との間の不一致の使用がある場合、本文書における使用が統制する。
【0087】
本文書において、「1つ(a、an)」という用語が、「少なくとも1つ(at least one)」または「1つまたは複数(one or more)」の任意の他の例または使用とは無関係に、特許文献において一般的であるように、1つまたは2つ以上を含むように使用されている。本文書において特に明記しない限り、「または」という用語は、非排他的に言及するように使用されるか、または、「AまたはB」が「AであるがBではない」、「BであるがAではない」、および「AおよびB」を含むように使用される。本文書において、「~を含む(including)」および「~において(in which)」という用語は、それぞれの用語が「~を備える(comprising)」および「ここで(wherein)」の平易な英語の同義語として使用されている。また、添付の特許請求の範囲において、「~を含む(including)」および「~を備える(comprising)」という用語はオープンエンドであり、つまり、請求項におけるこのような用語の後に列記された要素に加えて要素を含むシステム、デバイス、物品、組成、処方、または過程は、その請求項の範囲内にあるとなおも見なされる。さらに、添付の特許請求の範囲において、「第1の」、「第2の」、および「第3の」という用語は、単にラベルとして使用されており、数字上の要件をそれらの対象に課すようには意図されていない。
【0088】
本明細書に記載されている方法の例は、少なくとも部分的に、機械またはコンピュータで実施させることができる。ある例は、上記の例に記載されているような方法を実施するために、電子デバイスを構成するように動作可能な命令で符号化されたコンピュータ読み取り可能媒体または機械読み取り可能媒体を含み得る。このような方法の実施は、マイクロコード、アセンブリ言語コード、または高級言語コードなどのコードを含み得る。このようなコードは、様々な方法を実施するためのコンピュータ読み取り可能命令を含み得る。コードは、コンピュータプログラム製品の一部分を形成することができる。さらに、例において、コードは、実行の間または他の時間などにおいて、1つまたは複数の揮発性、非一時的、または不揮発性の有形のコンピュータ可読媒体に保存され得る。これらの有形のコンピュータ可読媒体の例には、限定されることはないが、ハードディスク、リムーバブル磁気ディスク、リムーバブル光ディスク(例えば、コンパクトディスクおよびデジタルビデオディスク)、磁気カセット、メモリカードまたはメモリスティック、ランダムアクセスメモリ(RAM)、および読み取り専用メモリ(ROM)などがあり得る。
【0089】
先の記載は、例示となるように意図されており、限定となるように意図されていない。例えば、上記の例(またはその1つまたは複数の態様)が互いとの組み合わせで使用されてもよい。上記の記載を検討することで、当業者などによって、他の実施形態が使用されてもよい。要約は、読者に技術的な開示の性質を素早く確認させるために、37 C.F.R.§1.72(b)に従うように提供されている。要約は、特許請求の範囲または意味を解釈または限定するために使用されないという理解の下で提出されている。また、先の詳細な記載では、様々な特徴が、本開示を簡素化するために一緒に集められている可能性がある。これは、請求されずに開示されている特徴が任意の請求項にとって必須であることを意図するとして解釈されるべきではない。むしろ、発明の主題は、具体的な開示されている実施形態のすべての特徴より少ない特徴にあり得る。したがって、添付の特許請求の範囲は、各々の請求項が別々の実施形態としてそれ自体において独立して、本明細書において、例または実施形態として詳細な記載に組み込まれており、このような実施形態が、様々な組み合わせまたは置き換えで互いと組み合わせられ得ることは、検討されている。本発明の範囲は、このような請求項が付与される均等の完全な範囲と共に、添付の特許請求の範囲を参照して決定されるべきである。
【符号の説明】
【0090】
10 スコープ
12 制御装置
14 カテーテル組立体
16 連結器
18 延長部品
20 回転部材
22 取手
24 近位把持部
26 スコープシャフト
28A、28B 入力ケーブル
30A、30B ボタン
32 レバー
33 遠位端区域
34 作業チャネル受部
35 取手22の移動方向
36 細長いカテーテル本体
37 ハブ
38 細長いカテーテル本体36の回転方向
40 機能部品
41 多素子平面状超音波配列
42 音響レンズ
43、44 素子
45 電子パッケージ
46 電磁コイル
47 開口
48 電磁コイル
49 工具
52 患者インターフェースモジュール、PIM
54 QUSプロセス
70A、70B 引張ワイヤ
72 遠位先端
74 筐体
75 平面、遠位先端72の移動方向
76 歯車
78 歯車76の回転方向
80A、80B シース
82A、82B 支持部
84 作業チャネル
86 管
88 係留部分
90 制御部分
100 調整可能制御装置
102A 係留部品
102B 制御装置部品
104 留め具
106 基部
108 作業チャネル開口
110 停止部
112 滑動柱
113 内部通路
114 頭部
116 滑動部要素
118 レバー開口
120 ボタン開口
122 端部
124 内部通路
126 チャネル
128 フランジ
200 調整可能制御装置
202A 引張ワイヤテンショナ
202B 引張ワイヤテンショナ
204A 係留部品
204B 制御装置部品
216 頭部
218 滑動部分
220 ボタン
222 レバー
224 内部通路
230 キャップ
232 歪み軽減部
233 フランジ
235 据え込み部
236A、236B 引張ワイヤ
ワイヤ部分240
242A、242B 接続器
244A、244B 係留部
246A、246B 係留部
248 切り取り部、窓部
250A 第1のパネル
250B 第2のパネル
250C 第3のパネル
252A 第1のパネル
252B 第2のパネル
252C 第3のパネル
300 制御装置
302 取手
302A、302B 引張ワイヤテンショナ
304A 係留部分
304B 制御装置部分
306A、306B 引張ワイヤテンショナ
308 基部
310 作業チャネル開口
314 中間部分
316 頭部
320 ボタン
322 レバー
324 内部通路
332 歪み軽減部
333 フランジ
334 スコープシャフト
336A、336B 引張ワイヤ
344A、344B、346A、346B 係留部
400 制御装置
404A 係留部品
404B 制御装置部品
408 基部
410 作業チャネル開口
416 頭部
422 ノブ
450 管
452 ケーブル
454 十二指腸内視鏡
456 シャフト
458 ノブ
460 取手
AA、AB 中心長手方向軸
AC、AD、AE、AF、AG、AH、AI 軸
D1 近位把持部24の移動できる距離
D2 作業チャネル開口108とレバー開口118との間の距離
D3 作業チャネル開口210からレバー222までの距離
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8A
図8B
図9A
図9B
図10A
図10B
図11
図12
図13
【外国語明細書】