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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024080724
(43)【公開日】2024-06-17
(54)【発明の名称】遮蔽装置及び解体方法
(51)【国際特許分類】
   E06B 9/323 20060101AFI20240610BHJP
【FI】
E06B9/323
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022193892
(22)【出願日】2022-12-05
(71)【出願人】
【識別番号】000250672
【氏名又は名称】立川ブラインド工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(72)【発明者】
【氏名】江波戸 武信
【テーマコード(参考)】
2E043
【Fターム(参考)】
2E043AA01
2E043AA04
2E043BB04
2E043BC02
2E043BD02
(57)【要約】
【課題】ヘッドボックスを容易に解体できを提供する。
【解決手段】スラット及びボトムレールを吊下げるヘッドボックス11を備える横型ブラインドにおいて、ヘッドボックス11と、ヘッドボックス11に対してスラット及びボトムレールを昇降するための、ヘッドボックスに内蔵される複数の操作ユニット、コード支持ユニット22等と、を備え、ヘッドボックス11は、周壁として、前壁33と、後壁34と、上壁35と、を備え、底壁は、前壁33及び後壁34に対して、ヘッドボックス11の長手方向に移動可能なプレート32で構成され、コード支持ユニット22は、プレート32に対して一体的に移動するように取り付けられているプレート取付部品である。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
遮蔽材を吊下げるヘッドボックスを備える遮蔽装置であって、
前記ヘッドボックスに対して前記遮蔽材を昇降するための、前記ヘッドボックスに内蔵される複数の内蔵部品を備え、
前記ヘッドボックスは、周壁を備え、
前記周壁の中の少なくとも一部の壁は、隣接する2つの壁に対して、前記ヘッドボックスの長手方向に移動可能なプレートで構成され、
前記内蔵部品の中で少なくとも1つは、前記プレートに対して一体的に移動するように取り付けられているプレート取付部品である
遮蔽装置。
【請求項2】
前記プレート取付部品は、前記遮蔽材を昇降するための昇降コードを巻き取る巻取部材を支持するサポート部材である
請求項1に記載の遮蔽装置。
【請求項3】
前記プレートにより構成される壁は底壁であって、
前記プレートは、前記昇降コードを垂下させるための開口を備え、
前記開口には、枠部材が嵌合され、
前記枠部材は、前記サポート部材に嵌合される
請求項2に記載の遮蔽装置。
【請求項4】
前記プレート取付部品は、前記ヘッドボックスの長手方向における最も端側に位置する前記内蔵部品よりも中央側に位置している
請求項1乃至3のうち何れか1項に記載の遮蔽装置。
【請求項5】
前記ヘッドボックスは、金属製であって、
前記プレート取付部品は、樹脂成形部品である
請求項1に記載の遮蔽装置。
【請求項6】
前記ヘッドボックスは、前記周壁の中で、前記一部の壁の両側に前記2つの壁が位置し、
前記2つの壁は、前記一部の壁を構成する前記プレートの長手方向に延びる縁である長辺が係合する支持部を備えている
請求項1に記載の遮蔽装置。
【請求項7】
前記長辺と前記支持部の少なくとも何れか一方には、防振材が配置されている
請求項6に記載の遮蔽装置。
【請求項8】
前記一部の壁は、前記ヘッドボックスの底壁を構成する
請求項1に記載の遮蔽装置。
【請求項9】
遮蔽材を吊下げるヘッドボックスを備える遮蔽装置の解体方法であって、
前記遮蔽装置は、前記ヘッドボックスに対して前記遮蔽材を昇降するための、前記ヘッドボックスに内蔵される複数の内蔵部品を備え、
前記ヘッドボックスは、周壁を備え、
前記周壁の中の少なくとも一部の壁は、隣接する2つの壁に対して、前記ヘッドボックスの長手方向に移動可能なプレートで構成され、
前記内蔵部品の中で少なくとも1つは、前記プレートに対して一体的に移動するように取り付けられているプレート取付部品であり、
前記ヘッドボックスの長手方向に前記プレートを移動させることで、前記プレートと一体的に前記プレート取付部品を引き出し、前記プレートから前記プレート取付部品を取り外す
解体方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遮蔽材を吊下げるヘッドボックスを備えた遮蔽装置及び解体方法に関する。
【背景技術】
【0002】
遮蔽装置には、横型ブラインド、プリーツスクリーン等がある。何れの遮蔽装置も、ヘッドボックスから垂下された昇降コードの下端にボトムレールが配置されている。そして、ヘッドボックスとボトムレールの間に、スラットやカーテンなどの遮蔽材が配置されている。昇降コードは、ヘッドボックスに配置された内蔵部品であるサポート部材に支持された巻き取り軸によって巻き取られる(特許文献1参照)。
【0003】
ヘッドボックスは、底壁と前壁と後壁とを備えている。前壁及び後壁は、上端付近に、内側に膨らむ係合突部を備えている。サポート部材は、底壁上に載置されるとともに、前壁の内面及び後壁の内面の各々に沿うように位置する固定片を備えている。サポート部材は、底壁に配置される際に、固定片が係合突部に係合することで、所定位置にしっかりと取り付けられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2022-009581号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、遮蔽部材は、ヘッドボックスがアルミニウム製やスチール製の部品であることが多い。また、内蔵部品は、樹脂成形部品であることが多い。このため、廃棄の際、遮蔽装置は、解体して、部品を同じ材質に分類して廃棄することが好ましい。しかしながら、ヘッドボックスに対して内蔵部品は、しっかりと取り付けられているため、ヘッドボックスと内蔵部品を分離することが困難である。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決する遮蔽装置は、遮蔽材を吊下げるヘッドボックスを備える遮蔽装置において、前記ヘッドボックスに対して前記遮蔽材を昇降するための、前記ヘッドボックスに内蔵される複数の内蔵部品を備え、前記ヘッドボックスは、周壁を備え、前記周壁の中の少なくとも一部の壁は、隣接する2つの壁に対して、前記ヘッドボックスの長手方向に移動可能なプレートで構成され、前記内蔵部品の中で少なくとも1つは、前記プレートに対して一体的に移動するように取り付けられているプレート取付部品である。
【0007】
上記遮蔽装置において、前記プレート取付部品は、前記遮蔽材を昇降するための昇降コードを巻き取る巻取部材を支持するサポート部材であることが好ましい。
上記遮蔽装置において、前記プレートにより構成される壁は底壁であって、前記プレートは、前記昇降コードを垂下させるための開口を備え、前記開口には、枠部材が嵌合され、前記枠部材は、前記サポート部材に嵌合されることが好ましい。
【0008】
上記遮蔽装置において、前記プレート取付部品は、前記ヘッドボックスの長手方向における最も端側に位置する前記内蔵部品よりも中央側に位置していることが好ましい。
上記遮蔽装置において、前記ヘッドボックスは、金属製部品であって、前記プレート取付部品は、樹脂成形部品であることが好ましい。
【0009】
上記遮蔽装置において、前記ヘッドボックスは、前記周壁の中で、前記一部の壁の両側に前記2つの壁が位置し、前記2つの壁は、前記一部の壁を構成する前記プレートの長手方向に延びる縁である長辺が係合する支持部を備えていることが好ましい。
【0010】
上記遮蔽装置において、前記長辺と前記支持部の少なくとも何れか一方には、防振材が配置されていることが好ましい。
上記遮蔽装置において、前記一部の壁は、前記ヘッドボックスの底壁を構成することが好ましい。
【0011】
上記遮蔽装置を解体する解体方法は、前記ヘッドボックスの長手方向に前記プレートを移動させることで、前記プレートと一体的に前記プレート取付部品を引き出し、前記プレートから前記プレート取付部品を取り外す。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、ヘッドボックスを容易に解体できる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1図1は、第1実施形態における横型ブラインドを示す斜視図である。
図2図2は、第1実施形態における横型ブラインドにおいて、ヘッドボックスの内部構成を示す正面図である。
図3図3は、第1実施形態におけるヘッドボックスを構成するフレームとプレートを解体した分解斜視図である。
図4図4は、第1実施形態における横型ブラインドにおけるヘッドボックスの側面図である。
図5図5は、第1実施形態におけるヘッドボックスを構成するプレートと、サポート部材と、枠部材とを分解した分解斜視図である。
図6図6は、第2実施形態における電動横型ブラインドにおいて、ヘッドボックスの内部構成を示す正面図である。
図7図7は、第2実施形態における電動横型ブラインドにおけるヘッドボックスの側面図である。
図8図8は、第3実施形態におけるプリーツスクリーンにおいて、ヘッドボックスの内部構成を示す正面図である。
図9図9は、第3実施形態におけるプリーツスクリーンを示す側面図である。
図10図10は、第3実施形態におけるヘッドボックスを構成するフレームとプレートとの関係を示す側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明が適用された遮蔽装置について図面を参照して説明する。
〔第1実施形態〕
〔全体構成〕
図1に示すように、遮蔽装置の一例である横型ブラインド1は、ヘッドボックス11と、ラダーコード12と、スラット13と、ボトムレール14と、昇降コード15と、を備えている。ヘッドボックス11は、取付ブラケット19により天井、窓枠、カーテンボックス等の取付部に取り付けられる。そして、ラダーコード12及び昇降コード15によって、スラット13及びボトムレール14を吊下げ支持している。
【0015】
ラダーコード12は、ヘッドボックス11から垂下している。ラダーコード12は、一対の縦糸12aと、一対の縦糸12a間に架け渡される横糸12bと、を備えている。横糸12bは、一対の縦糸12a間において、横型ブラインド1の高さ方向である昇降方向に沿って複数設けられる。一対の縦糸12a間において、昇降方向に沿って設けられた各段の横糸12bは、スラット13を支持する。横糸12bは、複数本である。横糸12bが複数本の場合は、スラット13を上下で挟み込む。なお、横糸12bは、1本でもよい。横糸12bが1本の場合は、スラット13を下側から支持する。
【0016】
スラット13は、日射などを遮るための遮蔽材である。スラット13は、樹脂製であったり、金属製であったり、木製の部品である。スラット13は、細長い矩形薄板状を有している。スラット13は、一対の縦糸12a間において、昇降方向に沿って設けられた各横糸12bによって、チルト調整可能に支持されている。また、複数枚のスラット13のうち最下段に位置するスラット13の下方には、ボトムレール14が配設されている。
【0017】
ボトムレール14は、複数枚のスラット13が下降した状態を維持するための重量部材となる部品である。ボトムレール14は、スラット13とほぼ同じ長手方向の長さと短手方向の幅とを有する。ボトムレール14には、ラダーコード12における一対の縦糸12aの下端が接続されている。なお、図1では、ラダーコード12を2つ設ける構成を図示しているが、ラダーコード12の数は限定されず、スラット13を支持するために必要な数量を設ければよい。
【0018】
昇降コード15は、ラダーコード12の近傍において、ヘッドボックス11から垂下している。昇降コード15は、各スラット13の短手方向中央に設けられた挿通孔13aに挿通されており、下端がボトムレール14に接続されている。昇降コード15が引き上げられたとき、ボトムレール14が引き上げられることで、複数枚のスラット13がボトムレール14の上に積み上げるようにして上昇する。なお、図1では、昇降コード15を2つ設ける構成を図示しているが、昇降コード15の数は限定されず、スラット13を昇降するために必要な数量を設ければよい。
【0019】
図2に示すように、ヘッドボックス11は、その内部に、内蔵部品として、駆動軸20と、操作ユニット21と、コード支持ユニット22と、を備えている。駆動軸20は、ヘッドボックス11の長手方向に延在する角軸である。駆動軸20は、操作ユニット21、及びコード支持ユニット22に接続されており、操作ユニット21から付与された駆動力である回転力を各部に伝達する。
【0020】
操作ユニット21は、操作部を構成する部分であって、ヘッドボックス11内の一端に位置する。操作ユニット21は、ボールチェーン、紐などの環状の操作コード21aと、操作コード21aが掛け合わされるプーリと、ギヤボックスと、を備える。操作コード21aは、ヘッドボックス11から外方に向かって導出されている。ギヤボックスは、プーリと駆動軸とを接続する。操作ユニット21は、操作コード21aを操作し続けることによって、駆動軸20を回転させる。具体的に、操作コード21aは、横型ブラインド1の正面に位置する操作者から見て手前側の垂下部分を下方に引いたとき、ボトムレール14を上昇させ、奥側の垂下部分を下方に引いたとき、ボトムレール14を降下させる。
【0021】
コード支持ユニット22は、駆動軸20に接続されており、チルト部23と、巻取部材24と、障害物停止部材26と、を備えている。チルト部23は、駆動軸20に対して相対回転不能に接続されており、溝部を備えている。当該溝部には、ラダーコード12の縦糸12a上端が係合される。チルト部23は、駆動軸20と連動して回転する。チルト部23が回転することにより、ラダーコード12の一方の縦糸12aが上昇し他方の縦糸12aが下降することで、スラット13の角度が調節される。
【0022】
巻取部材24は、昇降コード15が巻回される円筒形状を有しており、障害物停止部材26を介して駆動軸20に接続されている。巻取部材24の外周には、昇降コード15が巻き付けられる。巻取部材24は、駆動軸20と連動して回転することで昇降コード15を巻き出し、又は巻き取る。すなわち、巻取部材24は、昇降コード15を巻き出し、又は巻き取ることで、スラット13を昇降方向に移動させる移動部である。
【0023】
障害物停止部材26は、駆動軸20に対して相対回転不能に接続されている。障害物停止部材26は、ボトムレール14が降下時等に障害物に当たったときに、巻取部材24がそれ以上回転しないようにして、昇降コード15の弛みを抑制する。
【0024】
具体的に、駆動軸20が昇降コード15を巻き取る方向に回転したとき、最初に、チルト部23によってラダーコード12の室外側の縦糸12aが上昇し室内側の縦糸12aが下降する。これにより、スラット13における室外側の長辺が下方に傾いた正全閉の状態から、スラット13における室内側の長辺が下方に傾いた逆全閉の状態にする。その後、巻取部材24が昇降コード15を巻き取る。そして、昇降コード15を巻き出すときは、スラット13を逆全閉の状態から正全閉の状態にした後、巻取部材24が昇降コード15を巻き出す。駆動軸20の回転方向として、スラット13が上昇させる上昇方向を第1方向であり、スラット13を下降させる下降方向が第2方向である。
【0025】
〔ヘッドボックスの具体的構成〕
図3に示すように、ヘッドボックス11は、金属製、例えばアルミニウム又はスチール製の金属部品である。アルミニウム製の場合、押し出し成形される。スチール製の場合、曲げ加工して形成される。ヘッドボックス11は、ボックス本体31と、プレート32と、を備える。ボックス本体31は、周壁として、前壁33と、後壁34と、上壁35と、を備え、上下逆のU字形状を有している。上壁35は、前壁33と後壁34とを上部で繋いでいる。前壁33及び後壁34は、上壁35に対して、垂直に下方に延びており、互いに平行である。前壁33の上端と後壁34の上端、すなわち上壁35より上側は、取付片36が構成されている。各取付片36は、鈎形状を有している。前後一対の取付片36は、ヘッドボックス11を例えば天井、窓枠、カーテンボックス等の取付部に取り付けるための取付ブラケット19(図4参照)が係合される。
【0026】
図4に示すように、前壁33の下部と後壁34の下部は、支持部としての支持溝37を備えている。各支持溝37は、横溝37aと、縦溝37bと、を備え、全体がL字形状を有している。横溝37aは、内側が開口端である。前後で一対の支持溝37は、プレート32が移動可能に挿入されることで支持される。なお、後壁34の下端は、支持溝37よりも下側に延出片38が延びている。ヘッドボックス11は、ボックス本体31に対してプレート32が挿入されることで、側面視が略矩形形状となる。
【0027】
また、前壁33及び後壁34は、上壁35より下側に突片30を備えている。各突片30は、上下方向において、支持溝37よりも上壁35に対して近い位置に設けられている。突片30は、サポート部材42の一部が下側から突き当てられる。
【0028】
プレート32は、長手方向がボックス本体31と同じ長さの細長い矩形板である。プレート32は、ボックス本体31と同じ金属材料で形成されている。プレート32は、ヘッドボックス11の底壁を構成する。プレート32の各長辺は、支持溝37に挿入される部分である。プレート32の各長辺は、ガイド片39である。各ガイド片39は、支持溝37に対応するL字形状を有するように構成されており、横溝37aに進入する横片39aと、縦溝37bに進入する縦片39bと、を備えている。プレート32は、L字形状の支持溝37とガイド片39とは係合することで、ボックス本体31からの脱落しにくいよう構成されている。
【0029】
プレート32は、コード支持ユニット22が取り付けられる。プレート32は、ヘッドボックス11の底壁を構成するものである。プレート32は、ラダーコード12及び昇降コード15を垂下させるための開口41(図5参照)を備えている。開口41は、コード支持ユニット22が取り付けられる。コード支持ユニット22は、プレート32に取り付けられることで、ボックス本体31に対してプレート32を移動させるときも、プレート32と一体的に移動する。
【0030】
〔コード支持ユニットの具体的構成〕
内蔵部品の中の1つであるコード支持ユニット22は、プレート32に取り付けられるプレート取付部品である。コード支持ユニット22は、サポート部材42を備えている。サポート部材42には、チルト部23と、巻取部材24と、障害物停止部材26と、が配設されている。サポート部材42、チルト部23、巻取部材24、及び障害物停止部材26は、一例として樹脂成形部品である。チルト部23は、駆動軸20に対して相対回転不能に接続されており、溝部を備えている。当該溝部には、ラダーコード12を構成する縦糸12aの上端が係合される。チルト部23は、駆動軸20と連動して回転する。チルト部23が回転することにより、ラダーコード12の一方の縦糸12aが上昇し他方の縦糸12aが下降することで、スラット13の角度が調節される。
【0031】
巻取部材24は、昇降コードが巻回される円筒形状を有しており、障害物停止部材26を介して駆動軸20に接続されている。巻取部材24の外周には、昇降コード15が巻き付けられる。巻取部材24は、駆動軸20と連動して回転することで昇降コード15を巻き出し、又は巻き取る。そして、スラット13を昇降方向に移動させる。障害物停止部材26は、駆動軸20に対して相対回転不能に接続されている。障害物停止部材26は、駆動軸20に対して相対回転不能に接続されている。障害物停止部材26は、ボトムレール14が降下時等に障害物に当たったときに、巻取部材24がそれ以上回転しないようにして、昇降コード15の弛みを抑制する。
【0032】
サポート部材42は、プレート32の開口41の部分に、枠部材43を介して取り付けられる。枠部材43は、開口41(図5参照)に嵌合される部材であって、プレート32の開口41の開口端を被覆するとともに、昇降コード15をガイドする滑車が支持されている。具体的に、枠部材43は、枠部43aと、係止部43bと、を備えている。枠部43aは、開口に嵌合して、開口端を被覆する。係止部43bは、枠部43aより張り出して構成されており、開口41の周囲(プレート32の内面)に係止される。枠部材43は、開口41に嵌合された状態において、プレート32の平面で構成され内面に対して突出する突出部を構成する。
【0033】
サポート部材42は、上面が開口された矩形箱形状を有している。サポート部材42には、巻取部材24が回転可能に支持されている。また、巻取部材24に隣接してチルト部23及び障害物停止部材26が配置され、これらの部材は、駆動軸20が挿通されている。サポート部材42の底面は、嵌合凹部42aが構成されている。嵌合凹部42aは、プレート32の内面から突出する枠部材43に対して嵌合する。
【0034】
サポート部材42は、前壁33及び後壁34との間隔、又はプレート32の幅とほぼ同じ幅である。そして、サポート部材42は、前壁33と後壁34との間に嵌る。サポート部材42において、前壁33と後壁34に沿う一対の側壁42b,42cは、それぞれ固定片44を備えている。プレート32に配置されたサポート部材42は、プレート32が支持溝37に沿ってボックス本体31に挿入された際に、固定片44の先端が突片30に接触する。これにより、サポート部材42は、プレート32と突片30に挟み込まれ、上下方向のがたつきが抑えられる。
【0035】
サポート部材42は、枠部材43を介してプレート32に取り付けられることで、支持溝37に沿った移動の際にはプレート32と一体的に移動する。そして、プレート32がボックス本体31に挿入されたとき、サポート部材42は、固定片44の先端が突片30に接触することで上下方向のがたつきが抑制される。プレート32のボックス本体31に対する挿脱時、固定片44の先端は、突片30に対して当接することになる。
【0036】
なお、操作ユニット21は、ボックス本体31の前壁33に対して取り付けられている。すなわち、プレート32に対して取り付けられていない。したがって、操作ユニット21は、プレート32をボックス本体31に対して移動させる一連の動作で、ボックス本体31に対して着脱することはできない。前壁33と後壁34とを離間する方向に撓ませて、ボックス本体の31の端部から着脱される。操作ユニット21が配置される位置は、ボックス本体31の中で長手方向の端位置であり、中央より撓み易いためである。
【0037】
これに対して、サポート部材42が配置される位置は、ボックス本体31に対して操作ユニット21が配置される位置より長手方向の中央寄りである。このため、ボックス本体31において、前壁33と後壁34とは、端位置より撓みにくい。そこで、サポート部材42は、プレート32の移動によって、ボックス本体31に対して着脱するように構成されている。
【0038】
〔組立方法〕
以上のように構成されたヘッドボックス11の組立は、次のように行われる。
先ず、ヘッドボックス11を構成するボックス本体31とプレート32とは分離した状態にある。そして、プレート32には、開口41に枠部材43が嵌合される。次いで、プレート32には、コード支持ユニット22を構成するサポート部材42が配置される。具体的に、サポート部材42の嵌合凹部42aには、プレート32の内面から突出した枠部材43が嵌合される。その後、サポート部材42には、昇降コード15が巻回された巻取部材24、チルト部23、障害物停止部材26等が組み付けられる。チルト部23には、ラダーコード12の端部が接続される。かくして、プレート32には、コード支持ユニット22が構成される。
【0039】
なお、枠部材43は、解体のし易さを考慮して、プレート32に対して、接着剤、両面テープ等で接着手段で一体化しない方がよい。また、サポート部材42とプレート32も、サポート部材42と枠部材43とも、解体のし易さを考慮して接着手段で一体化しない方がよい。更に、プレート32に組み付ける内蔵部品があれば、この際に、その内蔵部品をプレート32に組み付ける。
【0040】
次いで、ボックス本体31の長手方向の一方の端部において、支持溝37の端部に、プレート32のガイド片39を位置合わせして支持溝37に挿入する。プレート32は、ボックス本体31の前壁33の下部と後壁34の下部の間を、プレート取付部品であるサポート部材42と一体的に移動する。これにより、ボックス本体31は、プレート32によって底壁が構成される。その後、ボックス本体31内には、操作ユニット21をボックス本体31内に配置する。操作ユニット21は、前壁33と後壁34とを離間する方向に撓ませて、ボックス本体31の端部から嵌め込まれる。その後、駆動軸20が各内蔵部品に挿通される。最後に、ヘッドボックス11の両端は、キャップ18が取り付けられ閉塞される。なお、駆動軸20は、ボックス本体31にプレート32を挿入する前に、内蔵部品に挿通するようにしてもよい。このように、ヘッドボックス11は、ボックス本体31に、プレート32を挿入する作業で、プレート取付部品を取り付けることができ、組立作業が容易である。
【0041】
この後、昇降コード15の下端及びラダーコード12の縦糸12aの下端がボトムレール14に接続される。また、ラダーコード12の一対の縦糸12aの間には、スラット13が挿入され、横糸12bに支持される。
【0042】
〔解体方法〕
横型ブラインド1を解体するには、先ず、ラダーコード12及び昇降コード15を切断し、スラット13を取り外し、次いで、ヘッドボックス11を解体する。ヘッドボックス11を解体するには、先ず、長手方向の両端に配置されているキャップ18を取り外す。次いで、内蔵部品に貫通されている駆動軸20がヘッドボックス11の一方の端部から引き抜かれる。次いで、ヘッドボックス11内の少なくとも一方の端部の最端に位置する操作ユニット21がヘッドボックス11から取り外される。
【0043】
その後、ボックス本体31からは、プレート32が引き抜かれる。すると、プレート32の開口41に枠部材43を介して取り付けられているコード支持ユニット22も、プレート32と共にボックス本体31から引き出される。プレート32からは、枠部材43が外され、コード支持ユニット22も解体される。駆動軸20は、プレート32をボックス本体31から取り外してから引き抜くようにしてもよい。なお、プレート32を引き抜く前又は後に前壁33と後壁34を互いに離間する方向に撓ませて操作ユニット21を取り外す。
【0044】
〔第1実施形態の効果〕
以上のような第1実施形態は、以下のように列挙する効果を得ることができる。
(1-1)ヘッドボックス11は、プレート32をボックス本体31から引き抜くことで、プレート32と一体的に内蔵部品であるコード支持ユニット22を取り出すことができる。したがって、ボックス本体31及びプレート32と内蔵部品とを容易に分別できる。
【0045】
(1-2)コード支持ユニット22をボックス本体31から引き出した後、プレート32とコード支持ユニット22を構成するサポート部材42、チルト部23、巻取部材24を容易に解体することができる。
【0046】
(1-3)チルト部23、巻取部材24等が配置されるサポート部材42は、枠部材43を通じて、ボックス本体31に対してプレート32と一体的に移動するように構成することができる。したがって、サポート部材42のヘッドボックス11内への取付作業も容易である。
【0047】
(1-4)ボックス本体31の長手方向の両端は、中央部部分よりも前壁33及び後壁34が互いに離間する方向に撓み易い。操作ユニット21は、前壁33及び後壁34が互いに離間する方向に撓ませて、ボックス本体31に対して取り外すことができる。
【0048】
(1-5)金属製のボックス本体31やプレート32と樹脂成形部品である内蔵部品とを容易に分別できる。
(1-6)ボックス本体31に対するプレート32の移動は、支持溝37にガイド片39を挿入してガイドされている。したがって、ボックス本体31に対するプレート32の移動は円滑に行うことができる。また、支持溝37及びガイド片39は、共にL字形状を有することで、前壁33及び後壁34が互いに離間する方向に撓みにくくできる。更に、ボックス本体31からプレート32を外れにくくできる。
【0049】
(1-7)ボックス本体31に対して移動するプレート32は、底壁を構成する部材である。したがって、プレート32に対してコード支持ユニット22等のプレート取付部品がプレート32の移動時であっても、姿勢を安定させることができる。すなわち、プレート32の移動時に、プレート取付部品をプレート32に対して外れにくくできる。
【0050】
〔第2実施形態〕
図6は、横型ブラインドの変形例である。第1実施形態の横型ブラインド1は、操作コード21aを使ってスラット13及びボトムレール14を昇降する手動であるのに対して、図7の横型ブラインド51は、電動モータを駆動源とした電動横型ブラインドである。
【0051】
電動横型ブラインド51のヘッドボックス11も、ボックス本体31と、プレート32と、を備えている。そして、ヘッドボックス11には、内蔵部品として、チルト部23やコード支持ユニット22等が配置されている。その他に、内蔵部品として、電動モータ52、電動モータ52を制御する制御基板53、電源基板54等が配置されている。そして、電動モータ52、コード支持ユニット22、制御基板53、電源基板54等もプレート取付部品である。
【0052】
図6の例では、これらのプレート取付部品は、プレート32に取り付けられている。プレート取付部品が配置されたプレート32は、ボックス本体31に対して挿脱可能である。プレート32は、ボックス本体31から引き出すことで、プレート取付部品をボックス本体31から取り出すことができる。したがって、ボックス本体31及びプレート32と内蔵部品とを容易に分離することができる。
【0053】
図7に示すように、プレート32は、ガイド片39がボックス本体31の支持溝37に挿入されて支持されている。このため、プレート32は、ボックス本体31に対してがたつきを有している。また、ヘッドボックス11内には、振動源となる電動モータ52やギヤボックス等の振動部品が配置されている。したがって、ヘッドボックス11は、プレート32がボックス本体31に対して振動することによって振動音を発生してしまう。そこで、支持溝37の下面には、ゴムなどの防振材55を配置している。これにより、電動モータ52の駆動により発生する振動によっても、プレート32のボックス本体31に対する振動を抑え、静音化することができる。
【0054】
〔第2実施形態の効果〕
以上のような第2実施形態は、第1実施形態とほぼ同様な効果を有するほか、更に以下のような効果を有する。
【0055】
(2-1)電動モータ52やギヤボックス等の振動源を有する場合であっても、防振材55で、電動モータ52の駆動により発生する振動によるプレート32のボックス本体31に対する振動を抑え、静音化することができる。
【0056】
なお、第1実施形態の横型ブラインド1の支持溝37に防振材55を配置するようにしてもよい。これにより、横型ブラインド1において、内蔵部品の駆動により発生する振動によっても、プレート32のボックス本体31に対する振動を抑え、静音化することができる。
【0057】
〔第3実施形態〕
第3実施形態は、遮蔽装置の一例であるプリーツスクリーンである。図8及び図9に示すように、プリーツスクリーン60は、ヘッドボックス61と、上部スクリーン62と、中間レール63と、下部スクリーン64と、ボトムレール65と、を備えている。ヘッドボックス61は、壁面や天井面などの取付面に取付ブラケット59を介して取着される。上部スクリーン62は、ヘッドボックス61から吊下支持される第1遮蔽材である。中間レール63は、上部スクリーン62の下端に取り付けられる第1レールである。下部スクリーン64は、中間レール63から吊下支持される第2遮蔽材である。ボトムレール65は、下部スクリーン64の下端に取り付けられる第2レールである。
【0058】
上部スクリーン62は、例えば、レース生地等の光透過性を備えた生地をジグザグ状に折り畳み可能としたものである。下部スクリーン64は、例えば、遮光性を備えた生地をジグザグ状に折り畳み可能としたものである。なお、上部スクリーン62が遮光性を備えた生地であり、かつ、下部スクリーン64が光透過性を備えた生地であってもよい。
【0059】
プリーツスクリーン60は、更に第1昇降コード66及び第2昇降コード67を備えている。第1昇降コード66及び第2昇降コード67の各々は、プリーツスクリーン60の長手方向の中で複数設けられる。第1昇降コード66は、ヘッドボックス61から垂下されて上部スクリーン62に挿通される。第1昇降コード66の下端は、中間レール63に取着される。第2昇降コード67は、ヘッドボックス61から垂下されて上部スクリーン62に挿通され、更に、中間レール63を貫通して下部スクリーン64に挿通される。第2昇降コード67の下端は、ボトムレール65に取着される。
【0060】
プリーツスクリーン60は、更に、ヘッドボックス61の内部に位置して、第1昇降コード66を巻き取る巻取部材及び第2昇降コード67を巻き取る巻取部材(以下、まとめて巻取部材68という。)を備えている。更に、第1昇降コード66を巻き取る巻取部材を回転するための駆動軸及び第2昇降コード67を巻き取る巻取部材を回転するための駆動軸(以下、まとめて駆動軸70という。)を備えている。更に、2つの巻取部材を回転支持するサポート部材71を備えている。2つの巻取部材68は、サポート部材71に回転支持される。これにより、サポート部材71及び2つの巻取部材68は、コード支持ユニットを構成する。
【0061】
各巻取部材68は、一例として略円錐状の巻取コーンである。第1昇降コード66を巻き取る巻取部材68及び第2昇降コード67を巻き取る巻取部材68は、サポート部材71内で前後方向に並列する。第1昇降コード66は、巻取部材68が第1方向に回転することで螺旋状に巻き取られ、かつ、巻取部材68が第1方向と反対の第2方向に回転することで螺旋状に引き出される。第2昇降コード67は、巻取部材68が第2方向に回転することで螺旋状に巻き取られ、かつ、巻取部材68が第1方向に回転することで螺旋状に引き出される。
【0062】
プリーツスクリーン60は、更に、2つの駆動軸70を回転駆動するための操作ユニット72を備える。操作ユニット72は、操作部を構成する部分であって、ヘッドボックス61における長手方向の一端に位置する。操作ユニット72は、ボールチェーンなどの環状の操作コード72aと、操作コード72aが掛け合わされるプーリと、ギヤボックスと、を備える。操作コード72aは、ヘッドボックス61から外方に向かって導出されている。ギヤボックスは、プーリと駆動軸とを接続する。操作ユニット72は、操作コード72aを操作し続けることによって、駆動軸70を回転させる。具体的に、操作コード72aは、横型ブラインド1の正面に位置する操作者から見て手前側の垂下部分を下方に継続して引いたとき、中間レール63を上昇させ、一時的に下方に引いたとき、自重で中間レール63を降下させる。また、操作コード72aは、横型ブラインド1の正面に位置する操作者から見て奥側の垂下部分を下方に継続して引いたとき、ボトムレール65を上昇させ、一時的に下方に引いたとき、自重でボトムレール65を降下させる。
【0063】
更に、ヘッドボックス61内には、操作ユニット72とは反対側の端部に、巻取部材68からの第2昇降コード67の巻き戻し量を設定して、ボトムレール65の下限位置を設定する下限リミット73が配設されている。
【0064】
各駆動軸は、速度調整ユニット74と接続されている。各速度調整ユニット74は、自重降下しようとする中間レール63及びボトムレール65の速度を調整する。
ヘッドボックス61の長手方向における中央部分には、各駆動軸70が挿通されたストッパ75が配置されている。ストッパ75は、中間レール63及びボトムレール65の自重降下しないようにする。
【0065】
〔ヘッドボックスの具体的構成〕
図8及び図10に示すように、ヘッドボックス61は、金属製、例えばアルミニウム又はスチール製の金属製部品である。アルミニウム製の場合、押し出し成形される。スチール製の場合、曲げ加工して形成される。ヘッドボックス61は、内蔵部品として、サポート部材71、操作ユニット72、下限リミット73、速度調整ユニット74、及びストッパ75が内蔵されている。
【0066】
ヘッドボックス61は、ボックス本体76と、プレート77と、を備えている。ボックス本体76は、前壁81と、前下壁82と、後壁83と、上壁84と、を備え、底壁部分が開口している。上壁84は、前壁81と後壁83とを上部で繋いでいる。前壁81及び後壁83は、上壁84に対して、垂直に下方に延びており、互いに平行である。前壁81の上端と後壁83の上端、すなわち上壁84より上側は、取付片85が構成されている。各取付片85は、鈎形状を有している。前後一対の取付片85は、ヘッドボックス61を例えば天井、窓枠、カーテンボックス等の取付部に取り付けるための取付ブラケット59が係合される。操作ユニット72は、前壁81に対して取り付けられる。サポート部材71、下限リミット73、速度調整ユニット74、及びストッパ75は、プレート取付部品として、プレート77に取り付けられる。
【0067】
図10に示すように、前下壁82の下部と後壁83の下部は、支持部としての支持溝86a,86bを備えている。前下壁82の下部は、上壁84と平行に延びる下片87を備えている。支持溝86aは、下片87において上側を開口した互いに平行な一対のレール壁87aによって構成されている。支持溝86bは、後壁83の下部において、全体がL字形状を有している。
【0068】
プレート77は、長手方向がボックス本体31と同じ長さの細長い矩形板である。プレート77は、ボックス本体76と同じ金属材料で形成されている。プレート77は、ヘッドボックス61の底壁を構成する。プレート77の各長辺は、支持溝86a,86bに挿入される部分である。プレート77の各長辺は、ガイド片88a,88bである。ガイド片88aは、支持溝86aに挿入される下向きの片である。ガイド片88bは、支持溝86bに対応するL字形状を有するように構成されている。プレート77は、L字形状の支持溝86a,86bとガイド片88a,88bとは係合することで、ボックス本体76からの脱落しにくいよう構成されている。
【0069】
プレート77は、コード支持ユニットを構成するサポート部材71が取り付けられる。プレート77は、昇降コード66,67を垂下させるための開口を備えている。開口は、コード支持ユニット22が取り付けられる。サポート部材71は、プレート77に取り付けられることで、ボックス本体76に対してプレート77を移動させるときも、プレート77と一体的に移動する。
【0070】
なお、支持溝86a,86bには、防振材55を配置するようにしてもよい。これにより、内蔵部品の駆動により発生する振動によっても、プレート77のボックス本体76に対する振動を抑え、静音化することができる。
【0071】
〔組立方法〕
以上のように構成されたヘッドボックス61の組立は、次のように行われる。
先ず、ヘッドボックス61を構成するボックス本体76とプレート77とは分離した状態にある。そして、プレート77には、内蔵部品の中のプレート取付部品である、サポート部材71、下限リミット73、速度調整ユニット74、及びストッパ75が取り付けられる。これらの内蔵部品は、ねじなどのプレート77と分離可能な固定部材や突起を孔に係合させる等の係合構造を通じてプレート77に取り付けられる。そして、サポート部材71には、巻取部材68等が組み付けられる。
【0072】
次いで、ボックス本体76の長手方向の一方の端部において、支持溝86a,86bの端部に、プレート77のガイド片88a,88bを位置合わせして支持溝86a,86bに挿入する。プレート77は、ボックス本体76の前下壁82の下部と後壁83の下部の間を、プレート取付部品と一体的に移動する。これにより、ボックス本体76は、プレート77によって底壁が構成される。その後、ボックス本体76内には、操作ユニット72をボックス本体76内に配置する。操作ユニット72は、前壁81及び前下壁82と後壁83とを離間する方向に撓ませて、ボックス本体76の端部から嵌め込まれる。その後、駆動軸70が各内蔵部品に挿通される。このように、ヘッドボックス61は、ボックス本体76に、プレート77を挿入する作業で、プレート取付部品を取り付けることができ、組立作業が容易である。
【0073】
この後、第1昇降コード66は、上部スクリーン62に挿通され中間レール63と接続される。第2昇降コード67は、下部スクリーン64に挿通されボトムレール65と接続される。
【0074】
〔解体方法〕
プリーツスクリーン60を解体するには、先ず、昇降コード66,67を切断し、上部スクリーン62及び下部スクリーン64を取り外し、次いで、ヘッドボックス61を解体する。ヘッドボックス61を解体するには、先ず、長手方向の両端に配置されているキャップを取り外す。次いで、内蔵部品に貫通されている駆動軸70がヘッドボックス61の一方の端部から引き抜かれる。次いで、ヘッドボックス61内の少なくとも一方の端部の最端に位置する操作ユニット72がヘッドボックス11から取り外される。
【0075】
その後、ボックス本体76からは、プレート77が引き抜かれる。すると、プレート32取り付けられている内蔵部品も、プレート77と共にボックス本体76から引き出される。プレート77からは、内蔵部品が取り外される。駆動軸70は、プレート77をボックス本体76から取り外してから引き抜くようにしてもよい。
【0076】
〔第3実施形態の効果〕
以上のような第1実施形態は、以下のように列挙する効果を得ることができる。
(3-1)ヘッドボックス61は、プレート77をボックス本体76から引き抜くことで、プレート77と一体的に内蔵部品を取り出すことができる。したがって、ボックス本体76及びプレート77と内蔵部品とを容易に分別できる。
【0077】
(3-2)内蔵部品をボックス本体76から引き出した後、プレート77とを容易に解体することができる。
(3-3)金属製のボックス本体76やプレート77と樹脂成形部品である内蔵部品とを容易に分別できる。
【0078】
(3-4)ボックス本体76に対するプレート77の移動は、支持溝86a,86bにガイド片88a,88bを挿入してガイドされている。したがって、ボックス本体76に対するプレート77の移動は円滑に行うことができる。また、支持溝86a,86b及びガイド片88a,88bは、前壁81及び前下壁82及び後壁83が互いに離間する方向に撓みにくくできる。更に、ボックス本体76からプレート77を外れにくくできる。
【0079】
(3-5)ボックス本体76に対して移動するプレート77は、底壁を構成する部材である。したがって、プレート77に対して内蔵部品がプレート77の移動時であっても、姿勢を安定させることができる。すなわち、プレート77の移動時に、内蔵部品をプレート77に対して外れにくくできる。
【0080】
〔実施形態の変形例〕
なお、以上のような実施形態は、さらに、以下のように適宜変更して実施することもできる。
【0081】
・第1実施形態及び第2実施形態の横型ブラインドにおけるヘッドボックス11において、プレート32は、底壁以外の壁を構成するものであってもよい。すなわち、プレート32は、前壁33を構成してもよいし、後壁34を構成してもよいし、上壁35を構成してもよい。
【0082】
第3実施形態におけるヘッドボックス61において、プレート77は、前壁81を構成してもよいし、前下壁82を構成してもよいし、後壁83を構成してもよいし、上壁84を構成してもよい。
【0083】
・プレート32,77の長辺を支持するボックス本体31,76が備える支持部は、単に、プレート32,77の長辺を下側から支持するだけの支持片であってもよい。また、支持部は、横溝だけで構成されていてもよい。すなわち、支持部は、少なくとも、プレート32,77を長手方向に移動可能に支持する構成を備えていればよい。
【0084】
・防振材55は、支持溝である支持部に配置してもよいし、プレートの長辺に配置するようにしてもよいし、両方に配置するようにしてもよい。
・ボックス本体31,76とプレート32,77とは、同じ金属で構成有れていなくてもよいし、一方が樹脂製で他方が金属製であってもよい。また、ボックス本体31,76とプレート32,77の両方が樹脂製であってもよい。更に、内蔵部品が金属製であってもよい。
【0085】
・ヘッドボックス11,61に内蔵される内蔵部品は、少なくとも1つがプレート取付部品であればよい。例えば、ボックス本体31,76の最端側に位置する内蔵部品もプレート取付部品であってもよい。また、全ての内蔵部品がプレート取付部品であってもよい。
【0086】
・プレート取付部品であるコード支持ユニットは、プレート32,77の開口に枠部材を取り付ける構造でなくてもよい。すなわち、コード支持ユニットは、ねじ等の固定部材でプレート32,77に取り付けてもよいし、突起を孔に係合させる、係合片同士を係合させる等の係合構造で取り付けるようにしてもよい。
【0087】
・プレート取付部品としては、ヘッドボックス11,61の内蔵部品であれば、コード支持ユニットに限定されるものではない。
・ヘッドボックス11,61の側面視形状は、多角形であれば特に限定されるものではない。すなわち、三角形形状でもよいし、矩形形状であってもよいし、五角形形状であってもよいし、六角形形状であってもよい。また、円形形状であってもよい。
【0088】
・遮蔽装置としては、横型ブラインド1,51、プリーツスクリーン60の他に、たくし上げカーテン等であってもよい。すなわち、遮蔽装置としては、遮蔽材を昇降コードで吊下げ支持して昇降させる部品がヘッドボックスに内蔵された遮蔽装置であればよい。
【符号の説明】
【0089】
1…横型ブラインド
11…ヘッドボックス
12…ラダーコード
12a…縦糸
12b…横糸
13…スラット
13a…挿通孔
14…ボトムレール
15…昇降コード
18…キャップ
19…取付ブラケット
20…駆動軸
21…操作ユニット
21a…操作コード
22…コード支持ユニット
23…チルト部
24…巻取部材
26…障害物停止部材
30…突片
31…ボックス本体
32…プレート
33…前壁
34…後壁
35…上壁
36…取付片
37…支持溝
37a…横溝
37b…縦溝
38…延出片
39…ガイド片
39a…横片
39b…縦片
41…開口
42…サポート部材
42a…嵌合凹部
42b…側壁
42c…側壁
43…枠部材
43a…枠部
43b…係止部
44…固定片
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10