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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024008076
(43)【公開日】2024-01-19
(54)【発明の名称】分岐回路遮断器取付構造
(51)【国際特許分類】
   H01H 71/02 20060101AFI20240112BHJP
   H01H 73/02 20060101ALI20240112BHJP
   H01H 73/08 20060101ALI20240112BHJP
   H02B 1/42 20060101ALI20240112BHJP
【FI】
H01H71/02
H01H73/02 B
H01H73/08
H02B1/42
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022109620
(22)【出願日】2022-07-07
(71)【出願人】
【識別番号】000124591
【氏名又は名称】河村電器産業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100088155
【弁理士】
【氏名又は名称】長谷川 芳樹
(74)【代理人】
【識別番号】100113435
【弁理士】
【氏名又は名称】黒木 義樹
(74)【代理人】
【識別番号】100162640
【弁理士】
【氏名又は名称】柳 康樹
(72)【発明者】
【氏名】山中 佑太
(72)【発明者】
【氏名】新美 貴広
(72)【発明者】
【氏名】植村 俊彦
(72)【発明者】
【氏名】小林 正人
【テーマコード(参考)】
5G030
5G211
【Fターム(参考)】
5G030XX20
5G030YY04
5G030YY08
5G211AA01
5G211AA04
5G211AA11
5G211AA12
5G211AA17
5G211BB06
5G211BB11
5G211DD06
5G211DD39
5G211EE01
5G211EE05
5G211FF02
(57)【要約】
【課題】取付位置への分岐回路遮断器の固定の確実性を向上する分岐回路遮断器取付構造を提供する。
【解決手段】分岐回路遮断器取付構造100は、導電バー3にプラグ端子17が接続された分岐回路遮断器4を取付位置に取り付ける取付部材6を備える。これにより、取付部材6は、分岐回路遮断器4を取付位置にて、導電バー3にプラグ端子17が接続された状態にて、固定することができる。取付時において、取付部材6は、分岐回路遮断器4の内部へ入り込む。このように、取付部材6が分岐回路遮断器4の内部へ入り込む構造とすることで、振動や衝撃による影響を低減した状態にて、取付部材6が分岐回路遮断器4を内部でしっかりと固定することができる。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
分岐回路遮断器を取付位置に取り付ける分岐回路遮断器取付構造であって、
前記取付位置に設けられた導電バーと、
前記導電バーに接続されるプラグ端子を備えたプラグイン型の前記分岐回路遮断器と、
前記導電バーに前記プラグ端子が接続された前記分岐回路遮断器を前記取付位置に取り付ける取付部材と、を備え、
取付時において、前記取付部材は、前記分岐回路遮断器の内部へ入り込む、分岐回路遮断器取付構造。
【請求項2】
前記取付部材は、前記導電バー側に設けられる、請求項1に記載の分岐回路遮断器取付構造。
【請求項3】
前記分岐回路遮断器の内部へ前記取付部材を挿入する第1の方向に対して垂直な方向を第2の方向とし、前記第1の方向及び前記第2の方向に対して垂直な方向を第3の方向とした場合、
前記取付部材は、前記分岐回路遮断器の前記第2の方向、及び前記第3の方向の少なくとも一方への移動を規制する、請求項1に記載の分岐回路遮断器取付構造。
【請求項4】
前記導電バーに対して前記分岐回路遮断器の前記プラグ端子が接続されたこと、及び前記取付部材による前記分岐回路遮断器の取付が完了したことを視覚的に表示可能な表示部を有する、請求項1に記載の分岐回路遮断器取付構造。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、分岐回路遮断器取付構造に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、分岐回路遮断器を取付位置に取り付ける分岐回路遮断器取付構造が知られている(特許文献1)。この分岐回路遮断取付構造は、取付位置に設けられた導電バーと、導電バーに接続されるプラグ端子を備えたプラグイン型の分岐回路遮断器と、を備える。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2019-40738号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述の分岐回路遮断器は、底面に足部を有しており、足部をベースプレートに引っ掛けることによって、取付位置における上下方向及び幅方向に移動の規制を行っている。上述の分岐回路遮断器では、足部による取付位置への分岐回路遮断器の固定が、必ずしも十分ではない場合があった。従って、取付位置への分岐回路遮断器の固定の確実性を向上することが求められていた。
【0005】
本発明は、取付位置への分岐回路遮断器の固定の確実性を向上する分岐回路遮断器取付構造を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る分岐回路遮断器取付構造は、分岐回路遮断器を取付位置に取り付ける分岐回路遮断器取付構造であって、取付位置に設けられた導電バーと、導電バーに接続されるプラグ端子を備えたプラグイン型の分岐回路遮断器と、導電バーにプラグ端子が接続された分岐回路遮断器を取付位置に取り付ける取付部材と、を備え、取付時において、取付部材は、分岐回路遮断器の内部へ入り込む。
【0007】
本発明に係る分岐回路遮断器取付構造は、導電バーにプラグ端子が接続された分岐回路遮断器を取付位置に取り付ける取付部材を備える。これにより、取付部材は、分岐回路遮断器を取付位置にて、導電バーにプラグ端子が接続された状態にて、固定することができる。ここで、取付時において、取付部材は、分岐回路遮断器の内部へ入り込む。このように、取付部材が分岐回路遮断器の内部へ入り込む構造とすることで、振動や衝撃による影響を低減した状態にて、取付部材が分岐回路遮断器を内部でしっかりと固定することができる。以上より、取付位置の分岐回路遮断器の固定の確実性を向上できる。
【0008】
取付部材は、導電バー側に設けられてよい。この場合、導電バー側のスペースを有効利用することができ、二次側端子付近の配線スペースを拡大することができる。
【0009】
分岐回路遮断器の内部へ取付部材を挿入する第1の方向に対して垂直な方向を第2の方向とし、第1の方向及び第2の方向に対して垂直な方向を第3の方向とした場合、取付部材は、分岐回路遮断器の第2の方向、及び第3の方向の少なくとも一方への移動を規制してよい。この場合、取付部材が分岐回路遮断器の内部へ入り込む構造が、同時に第2の方向及び第3の方向の少なくとも一方への移動を規制する機構として機能することができる。
【0010】
導電バーに対して分岐回路遮断器のプラグ端子が接続されたこと、及び取付部材による分岐回路遮断器の取付が完了したことを視覚的に表示可能な表示部を有してよい。この場合、取付部材が分岐回路遮断器の内部へ入り込むことで作業状態が見えにくい構造であっても、視覚的に容易に取付完了を確認することができる。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、取付位置への分岐回路遮断器の固定の確実性を向上する分岐回路遮断器取付構造を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1図1は、本発明の実施形態に係る分岐回路遮断器取付構造を備える分電盤の一部を示す斜視図である。
図2図2は、分岐回路遮断器取付構造の断面斜視図である。
図3図3は、取付部材周辺の構造を示す拡大斜視図である。
図4図4は、取付部材周辺の構造を示す断面図である。
図5図5は、取付完了前の分岐回路遮断器と取付が完了した分岐回路遮断器とをZ軸方向の正側から見た図である。
図6図6は、操作工具で分岐回路遮断器を取り外す様子を示す斜視図である。
図7図7は、操作工具で分岐回路遮断器を取り外す様子を示す断面図である。
図8図8は、変形例に係る分岐回路遮断器取付構造を示す図である。
図9図9は、変形例に係る分岐回路遮断器取付構造を示す図である。
図10図10は、変形例に係る分岐回路遮断器取付構造を示す図である。
図11図11は、変形例に係る分岐回路遮断器取付構造を示す図である。
図12図12は、変形例に係る分岐回路遮断器取付構造を示す図である。
図13図13は、変形例に係る分岐回路遮断器取付構造を示す図である。
図14図14は、変形例に係る分岐回路遮断器取付構造を示す図である。
図15図15は、変形例に係る分岐回路遮断器取付構造を示す図である。
図16図16は、変形例に係る分岐回路遮断器取付構造を示す図である。
図17図17は、変形例に係る分岐回路遮断器取付構造を示す図である。
図18図18は、変形例に係る分岐回路遮断器取付構造を示す図である。
図19図19は、変形例に係る分岐回路遮断器取付構造を示す図である。
図20図20は、変形例に係る分岐回路遮断器取付構造を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、添付図面を参照して、本発明の実施形態について詳細に説明する。なお、図面の説明において同一又は相当要素には同一符号を付し、重複する説明は省略する。
【0014】
図1は、本発明の実施形態に係る分岐回路遮断器取付構造100を備える分電盤1の一部を示す斜視図である。図1に示すように、分岐回路遮断器取付構造100は、ベース部2と、導電バー3と、分岐回路遮断器4と、取付部材6と、を備える。分岐回路遮断器取付構造100は、分岐回路遮断器4を分電盤1の取付位置に取り付ける構造である。ここで、以降の説明においては、分電盤1に対して設定された相対座標であるXYZ座標を用いて、各構成要素の構成について説明を行う場合がある。Y軸方向(第1の方向)は、X軸方向(第2の方向)に直交する方向である。Z軸方向(第3の方向)は、X軸方向及びY軸方向に直交する方向である。また、X軸方向、Y軸方向及びZ軸方向の一方側を「正側」と称し、他方側を「負側」と称する。図においては、各軸において負側から正側へ向かって矢印が指し示されている。なお、Z軸方向の正側を「上」と称する場合があるが、便宜的に称しているものであり、使用時における分電盤1の姿勢を限定するものではない。また、図1に示す分岐回路遮断器取付構造100においては、Y軸方向の正側の列における、X軸方向の最も正側に位置する分岐回路遮断器4が、取付部材6から取り外された状態である。
【0015】
ベース部2は、分電盤1の本体部を構成する部材である。ベース部2は、ベースプレート11と、台座プレート12と、を備える。ベースプレート11は、XY平面に平行に広がる部材である。台座プレート12は、分岐回路遮断器4を取り付けるための部材である。台座プレート12の上面が分岐回路遮断器4の取付位置となる。台座プレート12は、ベースプレート11からZ軸方向の正側へ離間した位置にてXY平面に平行に広がる部材である。ベースプレート11には、Y軸方向に互いに離間するように、一対の台座プレート12が設けられている。
【0016】
導電バー3は、分岐回路遮断器4の一次側(電源側)において、当該分岐回路遮断器4と電気的に接続される導電性の部材である。導電バー3は、例えば銅などの導電性材料によって構成される。導電バー3は、分岐回路遮断器4の取付位置に設けられる。導電バー3は、台座プレート12の上面よりもZ軸方向の正側の位置に配置される。本実施形態では、Z軸方向に互いに離間するように三つの導電バー3が設けられる。導電バー3は、XY平面と平行に広がった状態で、X軸方向に延びる板状部材である。最下段の導電バー3は、一対の台座プレート12の間においてベースプレート11の上面からZ軸方向の正側へ突出する支持柱部13によって支持される。二段目及び三段目の導電バー3は、導電バー3の間に設けられた支持柱14によって支持される。
【0017】
分岐回路遮断器4は、主幹ブレーカから分岐した負荷機器用に設けられ、異常時などに回路を遮断するための機器である。分電盤1には、複数の分岐回路遮断器4がX軸方向に配列された状態で設けられている。分岐回路遮断器4の列は、導電バー3を挟んでY軸方向に互いに離間した状態で二列設けられる。一つあたりの分岐回路遮断器4は、YZ平面と平行な平板状の形状を有する。分岐回路遮断器4は、電源側の一次側端子16Aと、負荷側の二次側端子16Bと、を有する。一次側端子16Aは、Y軸方向における導電バー3側に設けられ、二次側端子16Bは、Y軸方向における導電バー3と反対側に設けられる。一次側端子16Aは、導電バー3に接続されるプラグ端子17を有する。このように、分岐回路遮断器4は、プラグイン型の分岐回路遮断器である。プラグイン型の分岐回路遮断器とは、相手側の端子に対し、所定方向から嵌め込むことによって電気的な接続が可能であり、ネジ締めなどを伴うことなく、接続状態を構造的に維持することができる端子である。本実施形態では、Y軸方向がプラグインを行う方向である。分岐回路遮断器4の更に詳細な構成については後述する。
【0018】
取付部材6は、導電バー3にプラグ端子17が接続された分岐回路遮断器4を取付位置に取り付ける部材である。取付部材6は、樹脂材料などの絶縁材料によって構成される。取付部材6は、最上段の導電バー3の上面において、X軸方向に延びるように設けられる。取付部材6は、X軸方向に延びる本体部18と、各分岐回路遮断器4に対して設けられた複数の取付機構19と、を備える。取付機構19は、各分岐回路遮断器4とY軸方向に対向する位置に設けられる。本実施形態では、取付部材6から見て、Y軸方向の正側の列の分岐回路遮断器4と、Y軸方向の負側の列の分岐回路遮断器4と、が設けられる。従って、取付部材6は、Y軸方向の正側の縁部において、X軸方向に等間隔で取付機構19を有する。また、取付部材6は、Y軸方向の負側の縁部において、X軸方向に等間隔で取付機構19を有する。
【0019】
次に、図2及び図3を参照して、取付部材6及びその周辺構造について説明する。図2は、分岐回路遮断器取付構造100の断面斜視図である。図3は、取付部材6周辺の構造を示す拡大斜視図である。なお、ここでは、Y軸方向の正側の列の分岐回路遮断器4を基準としてXYZ座標を用いた説明を行うが、Y軸方向の負側の列の分岐回路遮断器4については、Y軸方向の正負が逆となる。
【0020】
図2及び図3に示すように、取付機構19は、本体部18からY軸方向の正側へ突出する支持部20と、支持部20で支持される取付片21と、を備える。図3に示すように、支持部20は、Z軸方向から見たときに、矩形の枠状の形状を有している。支持部20は、本体部18からY軸方向の正側へ延びる側壁部22A,22Bと、X軸方向へ延びる端壁部22Cと、を備える。端壁部22Cは、側壁部22A,22BのY軸方向の正側の端部同士を接続する。
【0021】
取付片21は、支持部20の内側の領域に設けられている。取付片21は、端壁部22Cにのみ接続され、他の壁部(側壁部22A,22B)には接続されていないことにより、弾性変形が可能となっている。図4を参照して、取付片21の具体的な構造について説明する。図4(a)に示すように、取付片21は、平行部23Aと、傾斜部23Bと、平行部23Cと、垂直部23Dと、を有する。
【0022】
平行部23Aは、分岐回路遮断器4へのプラグインを行う方向であるY軸方向と平行である。平行部23Aは、端壁部22Cに接続され、当該端壁部22CからY軸方向の負側へ延びる。平行部23Aの上面には、端壁部22CからY軸方向の負側へ離間した位置に、係合部24が形成される。係合部24は、平行部23Aの上面からZ軸方向の正側へ突出し、一定の断面形状にてX軸方向に延びる。係合部24は、Y軸方向の正側に傾斜面を有するような台形の断面形状を有する。傾斜部23Bは、平行部23AのY軸方向の負側の端部から、Y軸方向の負側へ向かうにしたがってZ軸方向の負側へ向かうように傾斜した状態で延びる。平行部23Cは、傾斜部23BのY軸方向の負側の端部から、Y軸方向と平行な状態で、Y軸方向の負側へ延びる。垂直部23Dは、平行部23CのY軸方向の負側の端部から、Y軸方向と垂直な状態で、Z軸方向の負側へ延びる。取付片21は、平行部23AのY軸方向の正側の端部のみで支持部20に接続されている。従って、図4(b)の仮想線で示すように、取付片21は、端壁部22Cとの接続位置を基点としてたわむことが可能である。
【0023】
図2に示すように、分岐回路遮断器4は、Y軸方向の負側においてZ軸方向に延びる端壁部31を有する。端壁部31には、一次側端子16Aが設けられる。端壁部31の上側には、当該端壁部31よりもY軸方向の負側へ張り出す張出部32が形成される。張出部32は、取付部材6を挿入させるための内部空間を有している。また、張出部32のY軸方向の負側の端面には、内部空間に連通する開口部33が形成されている(図3も参照)。開口部33のZ軸方向の正側の縁部には、係合部34が形成される。係合部34は、Z軸方向の負側へ突出し、一定の断面形状にてX軸方向に延びる。
【0024】
取付時において、取付部材6は、分岐回路遮断器4の内部へ入り込む構成となっている。内部へ入り込む構造とは、取付部材6が分岐回路遮断器4の筐体の内部に入り込むことを意味している。具体的に、開口部33は、取付時において、取付部材6の取付機構19を、張出部32の内部空間へ挿入させる。図4(a)に示すように、分岐回路遮断器4を取り付けるときは、分岐回路遮断器4をY軸方向の負側へ移動させることで、張出部32の開口部33に取付部材6の取付機構19を挿入させる。図4(a)に示す状態から更に分岐回路遮断器4をY軸方向の負側へ移動させると、取付片21の係合部24が張出部32の係合部34と干渉する。これにより、取付片21は図4(b)の仮想線に示すようにたわむ。取付片21がたわんだ状態で分岐回路遮断器4をY軸方向の負側へ移動させることで、取付片21の係合部24が張出部32の係合部34を乗り越える。これにより、分岐回路遮断器4が取付位置に到達すると、図4(b)に示すように、取付片21の係合部24は、張出部32の係合部34よりもY軸方向の正側の位置に配置されると共に、たわんでいた取付片21が元の位置に戻る。取付片21の係合部24と張出部32の係合部34とが互いに係合する。これにより、分岐回路遮断器4が取付位置に到達すると、導電バー3に対するプラグ端子17の接続が完了し(図2参照)、取付部材6による分岐回路遮断器4の取付が完了する。このように、分岐回路遮断器4の取付動作の過程において、取付部材6の一部が弾性変形することによって、取付が行われる。また、取付完了状態では、支持部20が、略同一の外形を有する開口部33に嵌まった状態となる。従って、取付部材6は、分岐回路遮断器4のX軸方向、及びZ軸方向の少なくとも一方(ここでは両方)への移動を規制する。
【0025】
なお、分岐回路遮断器4をプラグインすると共に取付部材6に取り付けるときには、分岐回路遮断器4をプラグインを行う方向(挿入方向)であるY軸方向と平行に移動させることで、取付部材6に取付可能である。このとき、取付過程において、分岐回路遮断器4は、Z軸方向の動きを伴うことなく、Y軸方向に真っ直ぐにスライドさせる動作のみで、取付部材6に取付可能である。当該動作を実現するために、図1に示すように、台座プレート12の上面には、分岐回路遮断器4のY軸方向へのスライド開始からスライド完了までの間に、分岐回路遮断器4をZ軸方向へ移動させるように干渉する部分が設けられていない。また、分岐回路遮断器4のZ軸方向の負側の底面には、分岐回路遮断器4のY軸方向へのスライド開始からスライド完了までの間に、分岐回路遮断器4をZ軸方向へ移動させるように台座プレート12と干渉する部分が設けられていない。
【0026】
次に、図4及び図5を参照して、表示部35について説明する。図5は、取付完了前の分岐回路遮断器4と取付が完了した分岐回路遮断器4とをZ軸方向の正側から見た図である。分岐回路遮断器取付構造100は、導電バー3に対して分岐回路遮断器4のプラグ端子17が接続されたこと(図2参照)、及び取付部材6による分岐回路遮断器4の取付が完了したことを、プラグ端子17側で視覚的に表示可能な表示部35を備える。表示部35は、取付部材6の端壁部22CのZ軸方向の正側の面に形成されている。表示部35は、分岐回路遮断器4の筐体45と異なる色表示を行う。筐体45の色が灰色、白色などであるものに対して、表示部35は、赤色などの視認し易い色で着色されてよい。
【0027】
分岐回路遮断器4の張出部32のZ軸方向(プラグインを行う方向と直交する方向)における端面32aには、開口部36が形成される。開口部36は、端面32aから張出部32の内部空間までZ軸方向に貫通する。これにより、開口部36の視認領域VE内に存在するものは、Z軸方向の正側から開口部36を介して視認可能である。図4(a)に示すように、取付完了前段階では、表示部35は、開口部36の視認領域VE内に存在していない。そのため、図5のX軸方向の正側の分岐回路遮断器4のように、開口部36から表示部35を視認することはできない。一方、図4(b)に示すように、取付完了状態では、表示部35は、開口部36の視認領域VE内に存在している。そのため、図5のX軸方向の負側の分岐回路遮断器4のように、分岐回路遮断器4の取付が完了したときに、開口部36から表示部35を視認することができる。
【0028】
次に、図6及び図7を参照して、分岐回路遮断器4の取付部材6からの取り外しについて説明する。本実施形態では、図6に示すように、取付部材6に分岐回路遮断器4を取り外す操作を行う操作工具40を用いて、分岐回路遮断器4を取り外すことができる。特に操作工具の種類は限定されないが、本実施形態では、操作工具としてマイナスドライバーを用いている。
【0029】
図7に示すように、取付部材6は、操作工具40と接触する接触部41を有する。取付部材6は、接触部41が操作工具40に押圧されることによって、分岐回路遮断器4の取付状態を解除する。本実施形態では、取付片21の平行部23Cが接触部41として機能する。接触部41が操作工具40に押圧されることによって、図7(a)の仮想線に示すように、取付片21が弾性変形してたわむことで、係合部24と係合部34との係合が解除される。その後、図7(b)に示すように、操作工具40をY軸方向の正側へ傾けると、操作工具40と張出部32とが接触して押されることで、分岐回路遮断器4がY軸方向の側へ移動し、取付部材6から取り外される。このとき、操作工具40の先端が本体部18の側面と接触することで、当該接触部を支点としたてこの原理による力が発生する。
【0030】
このように、取付部材6は、操作工具40によるてこの原理によって分岐回路遮断器4を取り外し可能である。取付部材6は、取付状態の解除後、接触部41側を支点として操作工具40を傾けることによるてこの原理によって、分岐回路遮断器4を取り外し可能に構成される。ここでは、操作工具40は、接触部41側を支点とし、張出部32との接触箇所を作用点として、てこの原理で分岐回路遮断器4を取り外し可能である。
【0031】
取付部材6は、上面よりも下側に操作工具40を入り込ませる構造を有する。上述のように、支持部20は枠状の形状を有し、その内部に取付片21を有する。そして、支持部20の上面よりも下側に接触部41が配置されている。よって、操作工具40は支持部20の上面よりも下側へ入り込むことができる。
【0032】
取付部材6の接触部41は、母線カバーと一体的に形成される。すなわち、図7(a)に示すように、接触部41は、導電バー3に対してZ軸方向の正側の位置に配置される。この場合、操作工具40は、接触部41よりも入り込むができず、導電バー3まで達することができない。このように、接触部41は、操作工具40に対する母線カバーとして機能する。取付部材6は、操作工具40による押圧を規制する押圧規制部42を有する。本実施形態では、垂直部23Dが押圧規制部42として機能する。操作工具40で接触部41がある程度押圧されると、押圧規制部42の下端部が導電バー3と接触する。これにより、それ以上の操作工具40による押圧が規制される。
【0033】
次に、本実施形態に係る分岐回路遮断器取付構造100の作用・効果について説明する。
【0034】
本実施形態に係る分岐回路遮断器取付構造100は、導電バー3にプラグ端子17が接続された分岐回路遮断器4を取付位置に取り付ける取付部材6を備える。これにより、取付部材6は、分岐回路遮断器4を取付位置にて、導電バー3にプラグ端子17が接続された状態にて、固定することができる。ここで、取付時において、取付部材6は、分岐回路遮断器4の内部へ入り込む。このように、取付部材6が分岐回路遮断器4の内部へ入り込む構造とすることで、振動や衝撃による影響を低減した状態にて、取付部材6が分岐回路遮断器4を内部でしっかりと固定することができる。以上より、取付位置の分岐回路遮断器4の固定の確実性を向上できる。
【0035】
取付部材6は、導電バー3側に設けられてよい。この場合、導電バー3側のスペースを有効利用することができ、二次側端子16B付近の配線スペースを拡大することができる。
【0036】
取付部材6は、分岐回路遮断器4のX軸方向、及びZ軸方向の少なくとも一方への移動を規制してよい。この場合、取付部材6が分岐回路遮断器4の内部へ入り込む構造が、同時にX軸方向及びZ軸方向の少なくとも一方への移動を規制する機構として機能することができる。
【0037】
導電バー3に対して分岐回路遮断器4のプラグ端子17が接続されたこと、及び取付部材6による分岐回路遮断器4の取付が完了したことを視覚的に表示可能な表示部35を有してよい。この場合、取付部材6が分岐回路遮断器4の内部へ入り込むことで作業状態が見えにくい構造であっても、視覚的に容易に取付完了を確認することができる。
【0038】
本実施形態に係る分岐回路遮断器取付構造100において、取付部材6は、導電バー3側に設けられ、取付部材6は、分岐回路遮断器4を取り外す操作を行う操作工具40と接触する接触部41を有する。従って、作業者は、操作工具40を導電バー3側にて操作することで、容易に取付部材6による分岐回路遮断器4の取付を解除することができる。また、取付部材6は、接触部41が操作工具40に押圧されることによって、分岐回路遮断器4の取付状態を解除する。この場合、作業者は、操作工具40を押圧するだけで容易に分岐回路遮断器4の取付状態を解除することができる。取付部材6は、取付状態の解除後、接触部41側を支点として操作工具40を傾けることによるてこの原理によって、分岐回路遮断器4を取り外し可能に構成される。作業者は、取付状態を解除した後で、操作工具40を操作することで、容易に分岐回路遮断器4を取り外すことができる。以上より、取付位置に取り付けられた分岐回路遮断器4を容易に取り外すことができる。
【0039】
取付部材6は、操作工具40による押圧を規制する押圧規制部42を有してよい。この場合、押圧規制部42によって、押圧量が大きくなりすぎることを抑制できる。
【0040】
取付部材6は、上面よりも下側に操作工具40を入り込ませる構造を有してよい。この場合、誤って他の部材が触れることで取付解除されてしまうことを抑制できる。また、操作工具40を入れる箇所が分かり易くなるため、操作工具40の操作が行い易くなる。以上より、取付位置に取り付けられた分岐回路遮断器4を容易に取り外すことができる。
【0041】
取付部材6の接触部41は、母線カバーと一体的に形成されてよい。この場合、追加の構造を設けなくとも操作工具40が導電バー3に接触することを抑制できる。
【0042】
導電バー3に対して分岐回路遮断器4のプラグ端子17が接続されたこと、及び取付部材6による分岐回路遮断器4の取付が完了したことを視覚的に表示可能な表示部35を有してよい。この場合、作業者は、操作工具の操作によって取り外しが完了したことを表示部35にて視覚的に確認できる。
【0043】
本実施形態に係る分岐回路遮断器取付構造100は、導電バー3に対して分岐回路遮断器4のプラグ端子17が接続されたこと、及び取付部材6による分岐回路遮断器4の取付が完了したことを、プラグ端子17側において視覚的に表示可能な表示部35を備える。これにより、作業者は、分岐回路遮断器4のプラグ端子17側、すなわち一次側の表示部35を目視することで、多数の分岐回路遮断器4の取付状態を視覚的に一括で確認することができる。以上より、多数の分岐回路遮断器4の取付状態を容易に一括で確認することができる。
【0044】
表示部35は、プラグインを行う方向と直交する方向から視認可能であってよい。この場合、作業者は、視認し易い方向から表示部35を確認することができる。
【0045】
表示部35は、分岐回路遮断器4の筐体45と異なる色表示を行ってよい。この場合、作業者は、筐体45の色と区別して、表示部35を容易に視認することができる。
【0046】
分岐回路遮断器4のプラグインを行う方向と直交する方向における端面32aには開口部36が形成され、分岐回路遮断器4の取付が完了したときに、開口部36から表示部35を視認できてよい。この場合、取付が完了していない状態では、開口部36から表示部35が視認できないようにすることで、作業者は、取付完了をより正確に確認することができる。
【0047】
本発明は、上述の実施形態に限定されるものではない。
【0048】
例えば、図8に示す構造を採用してもよい。図8に示す分岐回路遮断器取付構造100の取付部材6は、ベース部材61と、ロック片62と、を備える。ベース部材61は、最上段の導電バー3に設けられ、略三角形の一定断面にてX軸方向に延びる部材である。ロック片62は、略直角三角形状の本体部63と、本体部63のZ軸方向の正側の端部に設けられた係合片64と、本体部63のZ軸方向の負側の端部に設けられたフック部66と、を備える。本体部63は、ベース部材61の傾斜面にガイドさせることで上下にスライド可能な傾斜面を有する。係合片64は、図8(a)に示す取付状態においては、本体部63のZ軸方向の正側の頂部と係合する。フック部66は、本体部63のZ軸方向の負側の端部から折り返されてZ軸方向の正側へ延びる。ここで、分岐回路遮断器4の張出部32のY軸方向の負側に、上下方向に延びる空間を有する収容部67を有する。図8(a)に示す取付状態においては、フック部66は、Z軸方向の負側の端部から入り込むように収容部67に収容されている。
【0049】
図8(b)に示す取り外し時においては、操作工具40は、係合片64に形成されたU字状の貫通部を貫通して本体部63の上面と接触し、本体部63の上面を接触部68として押圧する。これにより、係合片64はベース部材61の頂部との係合が解除され、本体部63がベース部材61の傾斜面にガイドされながらZ軸方向の負側、及びY軸方向の正側へ移動する。これに伴い、フック部66は収容部67から出て行くとともに分岐回路遮断器4をY軸方向の正側へ移動させて取り外す。ただし、係合片64には貫通部が設けられていなくともよく、この場合の操作工具40は、係合片64の上面を接触部68として接触し、押圧する。
【0050】
取付時において、取付部材6のフック部66は、分岐回路遮断器4の収容部67の内部へ入り込む。取付部材6は、導電バー3側に設けられている。取付部材6のフック部66は、分岐回路遮断器4のX軸方向、及びZ軸方向の少なくとも一方への移動を規制する。
【0051】
取付部材6は、導電バー3側に設けられ、取付部材6は、分岐回路遮断器4を取り外す操作を行う操作工具40と接触する接触部68を有する。取付部材6は、接触部68が操作工具40に押圧されることによって、分岐回路遮断器4の取付状態を解除してよい。取付部材6は、フック部66のZ軸方向の負側の端部を操作工具40による押圧を規制する押圧規制部42として有する(図8(b)参照)。取付部材6は、係合片64の上面よりも下側に操作工具40を入り込ませる構造を有している。取付部材6の接触部68は、母線カバーと一体的に形成されている。
【0052】
取付部材6は、接触部に操作工具40が接触した後、押圧されることによって分岐回路遮断器4の取付状態の解除と同時に、分岐回路遮断器4の取り外しを行ってよい。この場合、作業者は、取付状態の解除と取り外しを操作工具による同じ操作によって同時に行うことができる。
【0053】
分岐回路遮断器取付構造100は、導電バー3に対して分岐回路遮断器4のプラグ端子17が接続されたこと、及び取付部材6による分岐回路遮断器4の取付が完了したことを、プラグ端子17側において視覚的に表示可能な表示部35を備える。ここでは、ロック片62自体が表示部35として機能する。表示部35は、プラグインを行う方向と直交する方向から視認可能である。
【0054】
取付過程において、分岐回路遮断器4は、Z軸方向の動きを伴うことなく、Y軸方向に真っ直ぐにスライドさせる動作のみで、取付部材6に取付可能である。分岐回路遮断器4の取付動作の過程において、取付部材6の一部である係合片64が弾性変形することによって、取付が行われる。また、取付部材6は一次側の導電バー3側に配置される。
【0055】
例えば、取付部材6を弾性変形させることで、取付状態が解除された分岐回路遮断器4の取り外しを行う場合、材料の種類や劣化状況によっては(弾性変形しにくくなるなどの理由により)、作業が行いにくいことがある。これに対し、図8の形態において、取付部材6は、操作工具40の操作によりスライドすることで、取付状態が解除された分岐回路遮断器4の取り外しを行う。このように、取付部材6自体がスライドすることで、材料の種類や劣化状況によらず、容易に操作工具による作業を行うことができる。なお、取付部材6の本体部63は、スライド時に弾性変形しても弾性変形しなくてもよく、弾性変形の有無に関わらず、分岐回路遮断器4を取り外し可能である。
【0056】
例えば、図9に示す構造を採用してもよい。図9に示す分岐回路遮断器取付構造100の取付部材6は、取付部71と、上板72と、ロック片73と、を備える。取付部71は、取付時においては、Y軸方向の負側から正側へ向かって、張出部32の内部に挿入される。取付部71のY軸方向の正側の端面には、傾斜面71aが形成される。ここで、張出部32の内部には、ロック片73が配置されている。ロック片73は、張出部32の定められた位置にて、Z軸方向に往復移動可能である。ロック片73は、Y軸方向の負側の端面に傾斜面73aを有する。傾斜面73aは、取付部71の傾斜面71aと面接触する。これにより、取付時においては、下がっていた状態(図9(b)の状態)のロック片73が、取付部71の傾斜面73aに押し上げられる。上板72は、取付部材6の上面において広がる板部材である。上板72は、取付状態において張出部32の上側まで延びる。また、上板72は、開口部74を有する。図9(a)に示すように、開口部74は、上に押し上げられたロック片73の上端を受容する。これにより、張出部32がロック片73及び上板72を介して、取付部材6に取り付けられる。
【0057】
取り外し時においては、図9(b)に示すように、操作工具40が、開口部74からロック片73を押圧する。これにより、ロック片73がZ軸方向の負側へ移動しながら、取付部71の傾斜面71aにガイドされて、Y軸方向の正側へ移動する。これにより、分岐回路遮断器4がY軸方向の正側へ移動する。
【0058】
取付時において、取付部材6は、分岐回路遮断器4の内部へ入り込む。取付部材6は、導電バー3側に設けられている。取付部材6は、分岐回路遮断器4のX軸方向、及びZ軸方向の少なくとも一方への移動を規制してよい。
【0059】
取付部材6は、導電バー3側に設けられ、取付部材6は、分岐回路遮断器4を取り外す操作を行う操作工具40と接触する接触部76を有する。取付部材6は、接触部76が操作工具40に押圧されることによって、分岐回路遮断器4の取付状態を解除する。取付部材6は、操作工具40による押圧を規制する押圧規制部42としてロック片73の下端部を有する。取付部材6の接触部76は、ロック片73と一体的に形成されている。
【0060】
取付部材6は、接触部76に操作工具40が接触した後、押圧されることによって分岐回路遮断器4の取付状態の解除と同時に、分岐回路遮断器4の取り外しを行う。この場合、作業者は、取付状態の解除と取り外しを操作工具40による同じ操作によって同時に行うことができる。
【0061】
分岐回路遮断器取付構造100は、導電バー3に対して分岐回路遮断器4のプラグ端子17が接続されたこと、及び取付部材6による分岐回路遮断器4の取付が完了したことを、プラグ端子17側において視覚的に表示可能な表示部35を備える。ここでは、ロック片62自体が表示部35として機能する。表示部35は、プラグインを行う方向と直交する方向から視認可能である。
【0062】
取付過程において、分岐回路遮断器4は、Z軸方向の動きを伴うことなく、Y軸方向に真っ直ぐにスライドさせる動作のみで、取付部材6に取付可能である。また、取付部材6は一次側の導電バー3側に配置される。
【0063】
取付部材6のロック片73は、操作工具40の操作によりスライドすることで、取付状態が解除された分岐回路遮断器4の取り外しを行う。このように、取付部材6自体がスライドすることで、材料の種類や劣化状況によらず、容易に操作工具による作業を行うことができる。
【0064】
例えば、図10に示す構成を採用してもよい。図10に示す構成は、図9におけるZ軸方向に往復移動するロック片73を扇形の回転式のロック片79に置き換えたものである。取付時においては、ロック片79が、取付部71に押し上げられるように、回転軸78まわりに回転する。これにより、ロック片79の端部が開口部74に配置される。取り外しの際は、開口部74に配置されたロック片79の端部を操作工具40で押圧する。これにより、ロック片79が押し下げられ、取付部71と干渉することで、分岐回路遮断器4と共にY軸方向の正側へ移動する。図10に示す分岐回路遮断器取付構造100は、図9に示す分岐回路遮断器取付構造100と同趣旨の作用・効果を得ることができる。取付部材6のロック片79は、操作工具40の操作により回転することで、取付状態が解除された分岐回路遮断器4の取り外しを行う。このように、取付部材6自体が回転することで、材料の種類や劣化状況によらず、容易に操作工具による作業を行うことができる。なお、取付部材6のロック片79は、回転時に弾性変形しても弾性変形しなくてもよく、弾性変形の有無に関わらず、分岐回路遮断器4を取り外し可能である。
【0065】
例えば、図11に示す構造を採用してもよい。図11に示す分岐回路遮断器取付構造100の取付部材6は、本体部81と、取付片82と、を備える。取付片82は、本体部81のZ軸方向の正側の端部から、Z軸方向の負側及びY軸方向の正側へ延びる。取付片82は、複数回波打った形状を有している。本体部81とY軸方向の正側に対向する取付片82の箇所には、突出部84が形成される。取付片82の先端部は、係合部83として構成される。係合部83は、張出部32の開口部のZ軸方向の負側の縁部の係合部86と係合する。取付片82は、図11(a)に示す取付状態においては、張出部32の内部に入り込む。これにより、挿入時には係合部83が、開口部の係合部86を乗り越えて、張出部32の内側から係合部86と係合する。
【0066】
ここで、図11(b)に示すように、本体部81及び取付片82には、Z軸方向の正側から操作工具40を挿入するための挿入穴85が形成されている。従って、図11(c)に示す取り外し時においては、操作工具40は、挿入穴85から挿入され、取付片82の突出部84を接触部87として押圧する。これにより、取付片82の係合部83は係合部86との係合が解除される。
【0067】
取付時において、取付部材6の取付片82は、分岐回路遮断器4の張出部32の内部へ入り込む。取付部材6は、導電バー3側に設けられている。取付部材6の取付片82は、分岐回路遮断器4のX軸方向、及びZ軸方向の少なくとも一方への移動を規制する。
【0068】
取付部材6は、導電バー3側に設けられ、取付部材6は、分岐回路遮断器4を取り外す操作を行う操作工具40と接触する接触部87を有する。取付部材6は、接触部87が操作工具40に押圧されることによって、分岐回路遮断器4の取付状態を解除してよい。取付部材6は、挿入穴85のZ軸方向の負側の底部を操作工具40による押圧を規制する押圧規制部42として有する(図11(c)参照)。取付部材6は、本体部81の上面よりも下側に操作工具40を入り込ませる構造を有している。
【0069】
取付部材6は、取付状態の解除後、接触部41側を支点として操作工具40を傾けることによるてこの原理によって、分岐回路遮断器4を取り外し可能に構成されてよい。あるいは、取付部材6は、接触部に操作工具40が接触した後、押圧されることによって分岐回路遮断器4の取付状態の解除と同時に、分岐回路遮断器4の取り外しを行ってよい。
【0070】
分岐回路遮断器取付構造100は、導電バー3に対して分岐回路遮断器4のプラグ端子17が接続されたこと、及び取付部材6による分岐回路遮断器4の取付が完了したことを、プラグ端子17側において視覚的に表示可能な表示部を備えてよい。例えば、取付片82のうち、張出部32に入り込む箇所に図4及び図5と同趣旨の着色による表示部35を形成すればよい。また、張出部32の端面に表示部35を視認するための開口部を形成すればよい。この場合、表示部35は、プラグインを行う方向と直交する方向から視認可能である。
【0071】
取付過程において、分岐回路遮断器4は、Z軸方向の動きを伴うことなく、Y軸方向に真っ直ぐにスライドさせる動作のみで、取付部材6に取付可能である。分岐回路遮断器4の取付動作の過程において、取付部材6の一部である取付片82が弾性変形することによって、取付が行われる。また、取付部材6は一次側の導電バー3側に配置される。
【0072】
例えば、図12に示す構造を採用してもよい。図12に示す分岐回路遮断器取付構造100の取付部材6は、ベース部91と、取付片92と、回転部材94と、を備える。ベース部91は、一定断面にてX軸方向に延びる部材である。取付片92は、ベース部91のZ軸方向の負側の端部付近から、Z軸方向の正側及びY軸方向の正側へ向かうように湾曲している。取付片92の先端部93は、張出部32の内部に入り込むように構成されている。取付片92の先端部93は、取付時において、張出部32のZ軸方向の負側の端面の開口部から、張出部32の内部に入り込む。取付時において、分岐回路遮断器4がY軸方向の負側へ移動すると、張出部32の角部が取付片92の先端部93を押しのける。これにより、取付片92の先端部93が、Z軸方向の負側から張出部32に入り込み、分岐回路遮断器4と取り付ける。
【0073】
回転部材94は、プラスドライバーなどの操作工具40によって、回転可能な部材である。回転部材94は、径が局所的に大きくなった押出部95を有する。操作工具40の操作により、回転部材94が回転すると、押出部95が張出部32と接触すると共に、Y軸方向の正側へ押し出す。これにより、取付片92による取付が解除され、分岐回路遮断器4がY軸方向の正側へ移動して取り外される。なお、回転部材94は、レール状のベース部91に沿ってX軸方向に移動可能であるため、他の分岐回路遮断器4の取り外しを行うことができる。
【0074】
取付時において、取付部材6の取付片92は、分岐回路遮断器4の張出部32の内部へ入り込む。取付部材6は、導電バー3側に設けられている。取付部材6の取付片92は、分岐回路遮断器4のX軸方向、及びZ軸方向の少なくとも一方への移動を規制する。
【0075】
分岐回路遮断器取付構造100は、導電バー3に対して分岐回路遮断器4のプラグ端子17が接続されたこと、及び取付部材6による分岐回路遮断器4の取付が完了したことを、プラグ端子17側において視覚的に表示可能な表示部を備えてよい。例えば、取付片92のうち、張出部32に入り込む箇所に図4及び図5と同趣旨の着色による表示部35を形成すればよい。また、張出部32の端面に表示部35を視認するための開口部を形成すればよい。この場合、表示部35は、プラグインを行う方向と直交する方向から視認可能である。
【0076】
取付過程において、分岐回路遮断器4は、Z軸方向の動きを伴うことなく、Y軸方向に真っ直ぐにスライドさせる動作のみで、取付部材6に取付可能である。分岐回路遮断器4の取付動作の過程において、取付部材6の一部である取付片92が弾性変形することによって、取付が行われる。また、取付部材6は一次側の導電バー3側に配置される。
【0077】
取付部材6の回転部材94は、操作工具40の操作により回転することで、取付状態が解除された分岐回路遮断器4の取り外しを行う。このように、取付部材6自体が回転することで、材料の種類や劣化状況によらず、容易に操作工具による作業を行うことができる。
【0078】
例えば、図13に示す構造を採用してもよい。図13に示す分岐回路遮断器取付構造100の取付部材6は、分岐回路遮断器4の二次側端子16Bが設けられる二次側に配置される。取付部材6は、分岐回路遮断器4のZ軸方向の負側の端面に対して設けられる。取付部材6は、分岐回路遮断器4に連結される連結部111と、弾性変形を行う弾性変形部113と、ロック部114と、を備える。連結部111は、台座プレート12の上板12aに形成されたスリットに沿って、Y軸方向に往復移動可能である。連結部111は、Z軸方向の正側に一対の突出部112A,112Bを有する。Y軸方向負側の突出部112Aは、分岐回路遮断器4の底面に形成された凹部116の内部に入り込む。凹部116は、X軸方向及びY軸方向の両方が閉じられることで、突出部112Aによって移動が規制される。
【0079】
図13(a)に示す取付前の状態においては、ロック部114は、台座プレート12の垂直板12bよりもY軸方向の正側に配置される。取付時には、分岐回路遮断器4及び取付部材6がY軸方向の負側へスライド移動する。ロック部114が垂直板12bの位置まで到達したら、弾性変形部113の弾性変形によって、ロック部114は回転方向R1へ回転する。これにより、ロック部114が垂直板12bの上端を乗り越える。これにより、図13(b)に示す取付状態のように、ロック部114が垂直板12bに対してY軸方向の負側から押し付けられる。これにより分岐回路遮断器4の位置がロックされる。分岐回路遮断器4を取り外すときは、ロック部114を持ち上げて垂直板12bに対する押圧力を解除すればよい。
【0080】
取付時において、取付部材6の突出部112Aは、分岐回路遮断器4の凹部116の内部へ入り込む。取付部材6のフック部66は、分岐回路遮断器4のX軸方向、及びZ軸方向の少なくとも一方への移動を規制する。
【0081】
取付過程において、分岐回路遮断器4は、Z軸方向の動きを伴うことなく、Y軸方向に真っ直ぐにスライドさせる動作のみで、取付部材6に取付可能である。分岐回路遮断器4の取付動作の過程において、取付部材6が弾性変形することによって、取付が行われる。
【0082】
例えば、図14に示す構造を採用してもよい。図14に示す分岐回路遮断器取付構造100の取付部材6は、分岐回路遮断器4の二次側端子16Bが設けられる二次側に配置される。取付部材6は、分岐回路遮断器4のZ軸方向の負側の端面に対して設けられる。取付部材6は、分岐回路遮断器4をロックするロック部121と、台座プレート12に固定するための固定部122と、を備える。取付部材6は、台座プレート12の上板12aのY軸方向の正側の端部付近に固定されている。図14(c)は、取付部材6をY軸方向から見た様子を示している。左側の取付部材6は、ロック部121が押圧されていない状態(図14(b)の状態)を示す。右側の取付部材6は、ロック部121が押圧されている状態(図14(a)の状態)を示す。
【0083】
図14(a)に示す取付過程の状態においては、ロック部121は、分岐回路遮断器4の溝部123によって押圧されることで、潰された状態となっている。図14(b)に示すように、分岐回路遮断器4がY軸方向の負側へ移動すると、ロック部121の押圧が解除される。これにより、ロック部121の形状が元に戻り、ロック部121によって分岐回路遮断器4のY軸方向の移動が規制される。
【0084】
分岐回路遮断器4の取付動作の過程において、取付部材6が弾性変形することによって、取付が行われる。また、取付部材6は一次側の導電バー3側に配置される。
【0085】
例えば、図15に示す構造を採用してもよい。図15に示す分岐回路遮断器取付構造100の取付部材6は、分岐回路遮断器4の二次側端子16Bが設けられる二次側に配置される。取付部材6は、分岐回路遮断器4のZ軸方向の負側の端面に対して設けられる。取付部材6は、台座プレート12を加工することによって構成される。取付部材6は、片部130と、取付部131と、を備える。片部130は、一対のスリットで挟まれた部分に形成される。取付部131は、片部130のY軸方向の正側の端部を複数回湾曲させることによって構成される。なお、台座プレート12のY軸方向の負側の端部には、分岐回路遮断器4のY軸方向の負側の端部を支持するための支持部133が設けられる。
【0086】
図15(a)に示す取付前の状態においては、分岐回路遮断器4は、Y軸方向の負側の端部を支持部133によって回転可能に支持される。また、分岐回路遮断器4のY軸方向の正側の端部は、取付部131上に載せられる。当該状態で分岐回路遮断器4のY軸方向の正側の端部を押し込むと、図15(b)に示すように、取付部材6の弾性変形によって、分岐回路遮断器4のZ軸方向の負側の端面が台座プレート12の上面に設置される。また、取付部131の一部が分岐回路遮断器4のY軸方向の正側の端面の開口部134から、内部へ入りこむ。これにより分岐回路遮断器4の位置がロックされる。分岐回路遮断器4を取り外すときは、取付部131を開口部134から取り外せばよい。
【0087】
取付時において、取付部材6の取付部131は、分岐回路遮断器4の開口部134の内部へ入り込む。取付部材6の取付部131は、分岐回路遮断器4のX軸方向、及びZ軸方向の少なくとも一方への移動を規制する。
【0088】
分岐回路遮断器4の取付動作の過程において、取付部材6が弾性変形することによって、取付が行われる。
【0089】
例えば、図16に示す構造を採用してもよい。図16に示す分岐回路遮断器取付構造100の取付部材6は、分岐回路遮断器4の二次側端子16Bが設けられる二次側に配置される。取付部材6は、分岐回路遮断器4のZ軸方向の負側の端面に対して設けられる。取付部材6は、分岐回路遮断器4と一体的に設けられる。取付部材6は、本体部141と、取付片142と、係合部143と、を備える。台座プレート12は、大スリット144と、小スリット145と、大スリット144と小スリット145との間に設けられる梁部146と、を有する。取付時においては、取付部材6全体が大スリット144内に配置されるように、台座プレート12の上面に分岐回路遮断器4が載置される。当該状態で、分岐回路遮断器4をY軸方向の負側へ移動させると、取付片142の弾性変形によって係合部143が梁部146の下面を回り込み、小スリット145に入り込む。これにより、係合部143が梁部146と係合することで、分岐回路遮断器4がロックされる。
【0090】
分岐回路遮断器4の取付動作の過程において、取付部材6の取付片142が弾性変形することによって、取付が行われる。
【0091】
例えば、図17に示す構造を採用してもよい。図17に示す分岐回路遮断器取付構造100の取付部材6は、分岐回路遮断器4の二次側端子16Bが設けられる二次側に配置される。取付部材6は、分岐回路遮断器4のZ軸方向の負側の端面に対して設けられる。取付部材6は、分岐回路遮断器4の内部に設けられる。取付部材6は、係合部材151と、バネ152と、を備える。台座プレート12は、スリット153を有する。係合部材151は、分岐回路遮断器4の内部空間154でY軸方向に往復移動可能な本体部155と、分岐回路遮断器4の下方で台座プレート12と係合する係合部156と、本体部155と係合部156とを連結する連結部157と、を備える。取付時においては、図17(a)に示すように、係合部156を台座プレート12のスリット153に挿入させる。このとき、係合部156がスリット153の縁部と干渉するが、係合部156は傾斜面156aにて縁部と当接し、Y軸方向の負側へスライドする。このとき、バネ152が圧縮される。次に、係合部156がスリット153に完全に嵌まると、バネ152の圧縮力が解除され、取付部材6がY軸方向の正側へ移動する。図17(b)に示すように、係合部156が台座プレート12のスリット153の縁部と係合し、分岐回路遮断器4がロックされる。
【0092】
分岐回路遮断器4の取付動作の過程において、取付部材6が弾性変形することによって、取付が行われる。
【0093】
例えば、図18に示す構造を採用してもよい。図18に示す分岐回路遮断器取付構造100の取付部材6は、分岐回路遮断器4の二次側端子16Bが設けられる二次側に配置される。取付部材6は、分岐回路遮断器4のZ軸方向の負側の端面に対して設けられる。取付部材6は、枠状のベース部160と、第1の係合部161と、一対の第2の係合部162,162と、を備える。第1の係合部161は、ベース部160のY軸方向の負側の辺部から、Y軸方向の正側へ延びる。第1の係合部161の先端部は、Z軸方向の正側へ向かうように湾曲する(図18(c)参照)。一対の第2の係合部162は、ベース部160のY軸方向の正側の辺部からY軸方向の負側へ延びる。図18(a)のタイプの第2の係合部162の先端部は、Z軸方向の正側へ向かうように湾曲する(図18(c)参照)。図18(b)のタイプの第2の係合部162の先端は、X軸方向における外側へ向かうように湾曲する。分岐回路遮断器4のZ軸方向の負側の端面には第1の係合部164と、一対の第2の係合部163と、が形成される。図18(c)に示すように、第1の係合部164は、取付状態において、第1の係合部161と係合するように、分岐回路遮断器4のY軸方向の正側の端部の位置に設けられる。一対の第2の係合部163は、取付前の状態では、第2の係合部163の先端部よりもY軸方向の正側に配置され、取付状態においては、第2の係合部163の先端部よりもY軸方向の負側に配置される。第2の係合部163は、取付過程において、第2の係合部163の先端部が乗り越えて弾性変形するように、傾斜面が形成されている。図18(c)に示すように、第1の係合部161の先端部が第1の係合部164に対してY軸方向の負側から係合し、第2の係合部162の先端部が第2の係合部163に対してY軸方向の正側から係合する。これによって、分岐回路遮断器4がロックされる。
【0094】
分岐回路遮断器4の取付動作の過程において、取付部材6が弾性変形することによって、取付が行われる。
【0095】
例えば、図19に示す構造を採用してもよい。図19に示す分岐回路遮断器取付構造100の取付部材6は、分岐回路遮断器4の二次側端子16Bが設けられる二次側に配置される。取付部材6は、分岐回路遮断器4のZ軸方向の負側の端面に対して設けられる。取付部材6は、ロック片170と、バネ171と、を備える。ロック片170は、台座プレート12の上板12aと垂直板12bとの間の角部に設けられる。ロック片170は、垂直板12bに沿ってZ軸方向に往復移動可能である。ロック片170は、Z軸方向の正側の端部に傾斜面170aを有する。また、ロック片170は、レバー部170bを有する。分岐回路遮断器4は、Z軸方向の負側の端面に足部172を有する。図19(a)に示す取付前の状態では、足部172は、ロック片170よりもY軸方向の正側に配置される。分岐回路遮断器4をY軸方向の負側へ移動させると、足部172がロック片170の傾斜面170aと接触して、ロック片170を押し下げる。図19(b)に示すように、足部172がロック片170よりもY軸方向の負側へ配置されると、ロック片170はバネ171に押圧されて元の位置に戻る。このとき、ロック片170が足部172の移動をY軸方向の正側で規制する。これによって、分岐回路遮断器4がロックされる。
【0096】
取付過程において、分岐回路遮断器4は、Z軸方向の動きを伴うことなく、Y軸方向に真っ直ぐにスライドさせる動作のみで、取付部材6に取付可能である。
【0097】
例えば、図20に示す構造を採用してもよい。図20に示す分岐回路遮断器取付構造100の取付部材6は、分岐回路遮断器4の二次側端子16Bが設けられる二次側に配置される。取付部材6は、分岐回路遮断器4のZ軸方向の負側の端面に対して設けられる。取付部材6は、ロック片180と、軸部181と、係止部182と、を備える。ロック片180は、台座プレート12の上板12aと垂直板12bとの間の角部に設けられる。ロック片180は、軸部181まわりに回転する。係止部182は、台座プレート12に設ける前段階には、ロック片180とスリットの縁部との間に介在する(図中、最もX軸方向の正側の取付部材6参照)。台座プレート12に対して取付部材6が設けられると、係止部182は、スリットに対してロック片180側へ配置される。取付前において、ロック片180は、Z軸方向の正側へ立ち上がるように配置される(図中、X軸方向における中央側の取付部材6参照)。分岐回路遮断器4が設置されると、ロック片180が降ろされる(図中、X軸における最も負側の取付部材6参照)。ロック片180の先端部が分岐回路遮断器4とY軸方向の正側から接触する。このとき、ロック片180が分岐回路遮断器の移動をY軸方向の正側で規制する。これによって、分岐回路遮断器4がロックされる。
【0098】
[形態1]
分岐回路遮断器を取付位置に取り付ける分岐回路遮断器取付構造であって、
前記取付位置に設けられた導電バーと、
前記導電バーに接続されるプラグ端子を備えたプラグイン型の前記分岐回路遮断器と、
前記導電バーに前記プラグ端子が接続された前記分岐回路遮断器を前記取付位置に取り付ける取付部材と、を備え、
取付時において、前記取付部材は、前記分岐回路遮断器の内部へ入り込む、分岐回路遮断器取付構造。
[形態2]
前記取付部材は、前記導電バー側に設けられる、形態1に記載の分岐回路遮断器取付構造。
[形態3]
前記分岐回路遮断器の内部へ前記取付部材を挿入する第1の方向に対して垂直な方向を第2の方向とし、前記第1の方向及び前記第2の方向に対して垂直な方向を第3の方向とした場合、
前記取付部材は、前記分岐回路遮断器の前記第2の方向、及び前記第3の方向の少なくとも一方への移動を規制する、形態1又は2に記載の分岐回路遮断器取付構造。
[形態4]
前記導電バーに対して前記分岐回路遮断器の前記プラグ端子が接続されたこと、及び前記取付部材による前記分岐回路遮断器の取付が完了したことを視覚的に表示可能な表示部を有する、形態1~3の何れか一項に記載の分岐回路遮断器取付構造。
【符号の説明】
【0099】
3…導電バー、4…分岐回路遮断器、6…取付部材、17…プラグ端子、35…表示部、36…開口部、40…操作工具、41,68,76,87…接触部、42…押圧規制部、100…分岐回路遮断器取付構造。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
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図10
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図20