(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024080760
(43)【公開日】2024-06-17
(54)【発明の名称】検出装置
(51)【国際特許分類】
G01L 5/00 20060101AFI20240610BHJP
G01L 1/22 20060101ALI20240610BHJP
【FI】
G01L5/00 101Z
G01L1/22 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022193957
(22)【出願日】2022-12-05
(71)【出願人】
【識別番号】502356528
【氏名又は名称】株式会社ジャパンディスプレイ
(74)【代理人】
【識別番号】110000350
【氏名又は名称】ポレール弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】上原 利範
(72)【発明者】
【氏名】中野 史掘
【テーマコード(参考)】
2F049
2F051
【Fターム(参考)】
2F049CA11
2F051AB09
2F051AC01
2F051BA07
(57)【要約】
【課題】配線数が少ない検出装置を提供することにある。
【解決手段】検出装置は、第1基準抵抗素子の他方の端部と第2基準抵抗素子の一方の端部が接続された第1ノードと、前記第2基準抵抗素子の他方の端部と第3基準抵抗素子の一方の端部が接続された第2ノードと、前記第3基準抵抗素子の他方の端部とひずみゲージ抵抗素子の一方の端部が接続されたた第3ノードと、前記ひずみゲージ抵抗素子の他方の端部と前記第1基準抵抗素子の一方の端部が接続されたた第4ノードとを有するブリッジ回路と、前記第1ノードと前記第3ノードの間に設けられた容量素子と、前記第4ノードと基準電源線との間に設けられた第1スイッチ素子と、前記第2ノードと検出回路の間に設けられた第2スイッチ素子と、を有する。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1基準抵抗素子の他方の端部と第2基準抵抗素子の一方の端部が接続された第1ノードと、前記第2基準抵抗素子の他方の端部と第3基準抵抗素子の一方の端部が接続された第2ノードと、前記第3基準抵抗素子の他方の端部とひずみゲージ抵抗素子の一方の端部が接続されたた第3ノードと、前記ひずみゲージ抵抗素子の他方の端部と前記第1基準抵抗素子の一方の端部が接続されたた第4ノードとを有するブリッジ回路と、
前記第1ノードと前記第3ノードの間に設けられた容量素子と、
前記第4ノードと基準電源線との間に設けられた第1スイッチ素子と、
前記第2ノードと検出回路の間に設けられた第2スイッチ素子と、を有する、
検出装置。
【請求項2】
請求項1の検出装置において、
前記容量素子の電荷を、前記第1スイッチ素子、前記第2スイッチ素子を共にオンさせた後に、前記第1スイッチ素子をオフさせ、前記第2スイッチ素子をオンさせた状態で前記検出回路にて読み取る、検出装置。
【請求項3】
請求項1の検出装置において、
複数の前記ブリッジ回路を有し、
各々のブリッジ回路の前記第1スイッチ素子は共通の基準電源線に接続され、各々の前記ブリッジ回路の前記第2スイッチ素子は共通の前記検出回路に接続される、検出装置。
【請求項4】
請求項3の検出装置において、
複数の前記ブリッジ回路の前記第1スイッチ素子と前記第2スイッチ素子を同時にオンさせ、
その後、全ての前記ブリッジ回路の前記第1スイッチ素子をオフさせ、
その後、複数の前記ブリッジ回路の前記第2スイッチ素子を順次オンさせて、前記検出回路で、順次複数の前記ブリッジ回路の検出値を読み取る、検出装置。
【請求項5】
請求項4の検出装置において、
順次複数の前記ブリッジ回路の検出値を読み取るとき、任意の2つ以上の前記ブリッジ回路の前記第2スイッチ素子を同時にオンさせて読み取る、検出装置。
【請求項6】
請求項5の検出装置において、
前記任意の2つ以上の前記ブリッジ回路は、同じ向きの前記ひずみゲージ抵抗素子の前記ブリッジ回路が束ねられる、検出装置。
【請求項7】
請求項1の検出装置において、
各ブリッジ回路の容量素子は、フレキシブル基板の上に第1電極層-絶縁層-第2電極層の順に積層された構造とされ、前記第1基準抵抗素子、前記第2基準抵抗素子、前記第3基準抵抗素子と前記ひずみゲージ抵抗素子は前記容量素子の周囲を囲むように前記フレキシブル基板の上に配置され、前記第2電極層は前記絶縁膜のコンタクトホールを介して前記フレキシブル基板の上の前記ひずみゲージ抵抗素子と前記第1基準抵抗素子との間の配線に接続される、検出装置。
【請求項8】
請求項3の検出装置において、
隣接するひずみゲージ抵抗素子の向きは90°異なる、検出装置。
【請求項9】
請求項3の検出装置において、
隣接するひずみゲージ抵抗素子の向きは45°異なる、検出装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は検出装置に関し、特に、複数のひずみセンサを備えた検出装置に適用可能である。
【背景技術】
【0002】
各々が1つの歪検出手段を含むように構成された複数のホイートストンブリッジ回路(この例では6個)が特開昭63-285434号公報に開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
1つのひずみセンサと3つの抵抗素子とを含む1つのブリッジ回路により1つのセンサが構成され、その複数のセンサを行列状に配置したセンサーアレイを含む検出装置の回路構成について検討した。その結果、このセンサーアレイの回路構成は、配線数が多いという課題がある。
【0005】
本開示の目的は、配線数が少ない検出装置を提供することにある。
【0006】
その他の課題と新規な特徴は、本明細書の記述および添付図面から明らかになるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示のうち代表的なものの概要を簡単に説明すれば下記の通りである。
【0008】
すなわち、検出装置は、
第1基準抵抗素子の他方の端部と第2基準抵抗素子の一方の端部が接続された第1ノードと、前記第2基準抵抗素子の他方の端部と第3基準抵抗素子の一方の端部が接続された第2ノードと、前記第3基準抵抗素子の他方の端部とひずみゲージ抵抗素子の一方の端部が接続されたた第3ノードと、前記ひずみゲージ抵抗素子の他方の端部と前記第1基準抵抗素子の一方の端部が接続されたた第4ノードとを有するブリッジ回路と、
前記第1ノードと前記第3ノードの間に設けられた容量素子と、
前記第4ノードと基準電源線との間に設けられた第1スイッチ素子と、
前記第2ノードと検出回路の間に設けられた第2スイッチ素子と、を有する。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】
図1は、実施形形態に係る検出装置を概念的に説明する図である。
【
図2】
図2は比較例に係るセンサーアレイの部分的な回路図である。
【
図3】
図3は実施形態に係るセンサーアレイの部分的な回路図である。
【
図4】
図4は、変形例に係るセンサーアレイを概念的に説明する図である。
【
図9】
図9は、ブリッジ回路の平面配置例を説明する模式的な平面図である。
【
図11】
図11は、読み出し動作の第2変形例を説明する図である。
【
図12】
図12は、変形例に係るセンサーアレイの部分的な回路図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下に、本開示の各実施の形態について、図面を参照しつつ説明する。
【0011】
なお、開示はあくまで一例にすぎず、当業者において、開示の主旨を保っての適宜変更について容易に想到し得るものについては、当然に本開示の範囲に含有されるものである。また、図面は説明をより明確にするため、実際の態様に比べ、各部の幅、厚さ、形状等について模式的に表される場合があるが、あくまで一例であって、本開示の解釈を限定するものではない。
【0012】
また、本明細書と各図において、既出の図に関して前述したものと同様の要素には、同一の符号を付して、詳細な説明を適宜省略することがある。
【0013】
(実施形態)
(検出装置の構成例)
図1は、実施形形態に係る検出装置を概念的に説明する図である。
図2は比較例に係るセンサーアレイの部分的な回路図である。
図3は実施形態に係るセンサーアレイの部分的な回路図である。
図4は、変形例に係るセンサーアレイを概念的に説明する図である。
【0014】
図1に示すように、検出装置1は、例えば、矩形形状のフレキシブル基板CHの上に、センサーアレイSARYと、選択回路SELと、検出回路DETとが形成されて構成されている。
【0015】
センサーアレイSARYは、第1方向Xと、第1方向Xと交差する第2方向Yとに、行列状に配置された複数のセンサセルCnn(n=1~4)を含む。この例では、センサーアレイSARYは4行4列に配置されたセンサセルCnn(C11、C12、C13、C14、C21、C22、C23、C24、・・・、C44)を含む。各センサセルCnnは、1つのブリッジ回路BC(BC11,BC12,BC13,BC14,BC21,BC22、BC23、BC24、・・・、BC44)を含む。また、各ブリッジ回路BCは、1つのひずみゲージG(G11,G12,G13,G14,G21,G22、G23、G24、・・・、G44)を含む。つまり、
図1の下側の図のセンサーアレイSARYに模式的に示すように、センサセルC11を代表として説明すると、センサセルC11は、ひずみゲージG11を含むブリッジ回路BC11により構成される。他のセンサセルCnnの構成も、同様に、ひずみゲージGnnを含むブリッジ回路BCnnにより構成される(n=1~4)。各ひずみゲージG(G11,G12,G13,G14,G21,G22、G23、G24、・・・、G44)はひずみゲージ抵抗素子RGにより構成されている。
図1の上側の図のセンサーアレイSARYでは、図面の複雑さを避けるため、3つのセンサセルC11、C12、C21について、ブリッジ回路BCnn、ひずみゲージGnnおよびひずみゲージ抵抗素子RGの参照符号を記載している。
【0016】
ここで、センサセルC11、C13、C22、C24、C31、C33、C42,C44のひずみゲージG11、G13、G22、G24、G31、G33、G42,G44の各ひずみゲージ抵抗素子RGの向きは、第2方向Yに沿う方向の伸縮および伸張を計測できるように、第2方向Yに沿う方向に配置されている。一方、センサセルC12、C14、C21、C23、C32、C34、C41,C43のひずみゲージG12、G14、G21、G23、G32、G34、G41,G43の各ひずみゲージ抵抗素子RGの向きは、第1方向Xに沿う方向の伸縮および伸張を計測できるように、第1方向Xに沿う方向に配置されている。したがって、たとえば、センサセルC22において、第2方向Yに隣接するセンサセルC12、C32の各ひずみゲージ抵抗素子RGの向きおよび第1方向Xに隣接するセンサセルC21、C23の各ひずみゲージ抵抗素子RGの向きは、センサセルC22のひずみゲージ抵抗素子RGの向きに対して、90°異なる方向に配置される。他のセンサセルにおいても、上記説明と同じように、ひずみゲージ抵抗素子RGの向きが配置されている。
【0017】
選択回路SELは、複数のセンサセルCnn(C11、C12、C13、C14、C21、C22、C23、C24、・・・、C44)から1または所定数(複数)のセンサセルを選択するために設けられている。選択回路SELは、例えば、最初に、センサセルC11、C21、C31、C41を選択し、次に、センサセルC12、C22、C32、C42を選択し、その後、センサセルC13、C23、C33、C43を選択し、最後に、センサセルC14、C24、C34、C44を選択するように、列を順次変更しながら列を選択する構成とすることができる。
【0018】
検出回路DETは、選択回路SELにより選択された1または所定数(複数)のセンサセルCから検出データを読み出すために設けられている。検出回路DETは、例えば、最初に選択されたセンサセルC11、C21、C31、C41から検出データを読み出し、次に選択されたセンサセルC12、C22、C32、C42から検出データを読み出し、その後に選択されたセンサセルC13、C23、C33、C43から検出データを読み出し、最後に選択されたセンサセルC14、C24、C34、C44から検出データを読み出すように、選択された列の検出データを順次読み出すように構成することができる。
【0019】
(比較例に係るセンサセルの回路構成例)
図2には、比較例に係る2行分のセンサセルC11-C14,C21-C24の回路構成例を示している。センサセルC11を代表として説明すると、センサセルC11は、ひずみゲージ抵抗素子RGのひずみゲージG11を含むブリッジ回路BC11により構成される。ブリッジ回路BC11は、第1基準抵抗素子R1と、第2基準抵抗素子R2と、第3基準抵抗素子R3と、ひずみゲージ抵抗素子RGと、を含む。ブリッジ回路BC11は、第1基準抵抗素子R1の他方の端部と第2基準抵抗素子R2の一方の端部が接続された第1ノードN1と、第2基準抵抗素子R2の他方の端部と第3基準抵抗素子R3の一方の端部が接続された第2ノードN2と、第3基準抵抗素子R3の他方の端部とひずみゲージ抵抗素子RGの一方の端部が接続された第3ノードN3と、ひずみゲージ抵抗素子RGの他方の端部と第1基準抵抗素子R1の一方の端部が接続された第4ノードN4と、を有する。
【0020】
センサセルC11は、また、電源電位のような第1基準電位Vが供給される基準電源線Lv1と、接地電位のような第2基準電位GNDが供給される基準電源線Lg1と、を有する。基準電源線Lv1は第4ノードN4に電気的に接続され、基準電源線Lg1は第3ノードN3に電気的に接続される。センサセルC11は、さらに、2本の読み出し線Rx1と、一方の読み出し線Rx1と第3ノードN3の間に接続されたスイッチ素子SW11と、他方の読み出し線Rx1と第1ノードの間に接続されたスイッチ素子SW22と、を有する。
【0021】
ここで、第1基準抵抗素子R1と、第2基準抵抗素子R2と、第3基準抵抗素子R3と、ひずみゲージ抵抗素子RGとは、ひずみのない状態では同一の抵抗値を有している。一方、ひずみのある状態では、ひずみゲージ抵抗素子RGの抵抗値は、第1基準抵抗素子R1、第2基準抵抗素子R2、第3基準抵抗素子R3の抵抗値と比較して、大きい抵抗値また小さい抵抗値をなる。この抵抗値の差が第3ノードN3と第1ノードN1との間の電位として現れるので、第3ノードN3と第1ノードN1との間の電位が、選択回路SELによってスイッチ素子SW11とスイッチ素子SW22とをオン状態(スイッチを閉じた状態)として2本の読み出し線Rx1に読み出されて、検出回路DETによって検出する。
【0022】
図2に示す回路構成で、1行のセル行に対して、基準電源線Lv1と、基準電源線Lg1と、2本の読み出し線Rx1との4本の配線が必要であり、この配線数を削減したいという課題がある。
【0023】
(実施形態に係るセンサセルの回路構成例)
図3には、配線数の削減されたセンサセルC11-C14の回路構成が示されている。センサセルC11を代表として説明すると、センサセルC11は、ひずみゲージ抵抗素子RGのひずみゲージG11を含むブリッジ回路BC11により構成される。ブリッジ回路BC11は、第1基準抵抗素子R1と、第2基準抵抗素子R2と、第3基準抵抗素子R3と、ひずみゲージ抵抗素子RGと、容量素子Cと、を含む。ブリッジ回路BC11は、第1基準抵抗素子R1の他方の端部と第2基準抵抗素子R2の一方の端部が電気的に接続された第1ノードN1と、第2基準抵抗素子R2の他方の端部と第3基準抵抗素子R3の一方の端部が電気的に接続された第2ノードN2と、第3基準抵抗素子R3の他方の端部とひずみゲージ抵抗素子RGの一方の端部が電気的に接続された第3ノードN3と、ひずみゲージ抵抗素子RGの他方の端部と第1基準抵抗素子R1の一方の端部が電気的に接続された第4ノードN4と、を有する。そして、容量素子Cは、第1ノードN1と第3ノードN3の間に電気的に接続される。
【0024】
センサセルC11は、また、電源電位のような第1基準電位Vが供給される基準電源ラインとしての基準電源線Lvと、1本の読み出し線Rxと、を有する。センサセルC11は、さらに、基準電源線Lvと第4ノードN4の間に電気的に接続された第1スイッチ素子SW1と、第2ノードN2と読み出し線Rxと間に電気的に接続された第2スイッチ素子SW2と、を有する。読み出し線Rxは、検出回路DETに電気的に接続されるように構成されている。つまり、複数のブリッジ回路BCの第1スイッチ素子SW1は共通の基準電源ラインである基準電源線Lvに接続され、各々のブリッジ回路BCの第2スイッチ素子SW2は共通の検出回路DETに接続される。
【0025】
第1スイッチ素子SW1と第2スイッチ素子SW2とは、選択回路SELと電気的に接続され、そのオン状態及びそのオフ状態が制御される。第1スイッチ素子SW1と第2スイッチ素子SW2とは、例えば、MOSFETのような電界効果トランスタにより構成することができる。
【0026】
検出回路DETは、単位検出回路DETCとして、第3スイッチ素子SW3、第4スイッチ素子SW4、増幅回路AMPと、容量素子CAとを含む。増幅回路AMPは、第3スイッチ素子SW3を介して読み出し線Rxに電気的に接続される第1入力端子と、所定の参照電位Vrefが供給される第2入力端子と、出力端子Voutと、を含む。第4スイッチ素子SW4と容量素子CAとのおのおのは、増幅回路AMPの第1入力端子と出力端子Voutとの間に、電気的に接続されている。
【0027】
ここで、第1基準抵抗素子R1と、第2基準抵抗素子R2と、第3基準抵抗素子R3と、ひずみゲージ抵抗素子RGとは、ひずみのない状態では同一の抵抗値を有している。一方、ひずみのある状態では、ひずみゲージ抵抗素子RGの抵抗値は、第1基準抵抗素子R1、第2基準抵抗素子R2、第3基準抵抗素子R3の抵抗値と比較して、大きい抵抗値また小さい抵抗値となる。
【0028】
第1スイッチ素子SW1と第2スイッチ素子SW2とをオン状態として、第4ノードN4が第1基準電位Vにされ、第2ノードN2が参照電位Vrefとされて、容量素子Cが第3ノードN3と第1ノードN1との間の電位差によりチャージする。ひずみの無い状態では、第1ノードN1および第3ノードN3の電位は、(V-Vref)/2となる。一方、ひずみがある状態では、第1ノードN1の電位は(V-Vref)/2となり、第3ノードN3の電位は((V-Vref)/2)+ΔVとなる。ここで、ΔVは、ひずみゲージ抵抗素子RGの抵抗値の変化分による電位変動分である。したがって、容量素子Cに、電荷Q=CΔVがチャージされることになる。このチャージ電荷を、読み出し線Rxを介して、検出回路DETで読み出すことにより、ひずみゲージ抵抗素子RGの抵抗値の変化が検出できる。
【0029】
図3に示すように、各ブリッジ回路BCに保持容量として容量素子Cを追加し、容量素子Cへのチャージ電荷を検出回路DETで読み出すことで、1行のセル行に対して、1本の基準電源線Lv1と1本の読み出し線Rxとにより構成できるので、配線本数を減らすことができる。センサセルC11の読み出し動作については、
図5~
図7を用いて後に説明する。
【0030】
(センサーアレイの変形例)
次に、
図4を用いて、センサーアレイSARYの変形例を説明する。センサーアレイSARYの構成は、
図1に限定されず、
図4に示すように、隣接するひずみゲージ抵抗素子RGの向きが45°異なる構成とされてもよい。つまり、センサーアレイSARYは、ひずみゲージ抵抗素子RGの向きが第1方向Xの第1のセンサセルと、ひずみゲージ抵抗素子RGの向きが第2方向Yの第2のセンサセルと、ひずみゲージ抵抗素子RGの向きが第1方向X(ここでは、-X方向)と第2方向Yとの間の第3方向の第3のセンサセルと、により構成することができる。
【0031】
第3のセンサセルであるセンサセルC11、C13、C22、C24、C31、C33、C42,C44のひずみゲージG11、G13、G22、G24、G31、G33、G42,G44の各ひずみゲージ抵抗素子RGの向きは、第1方向X(ここでは、-X方向)と第2方向Yとの間の第3方向(ここでは中間の方向)に沿う方向の伸縮および伸張を計測できるように、第3方向に沿う方向に配置されている。
【0032】
第2のセンサセルであるセンサセルC12、C14、C32、C34のひずみゲージG12、G14、G32、G34、の各ひずみゲージ抵抗素子RGの向きは、第2方向Yに沿う方向の伸縮および伸張を計測できるように、第2方向Yに沿う方向に配置されている。
【0033】
第1のセンサセルであるセンサセルC21、C23、C41,C43のひずみゲージG21、G23、G41、G43の各ひずみゲージ抵抗素子RGの向きは、第1方向Xに沿う方向の伸縮および伸張を計測できるように、第1方向Xに沿う方向に配置されている。
【0034】
したがって、たとえば、センサセルC22において、第2方向Yに隣接するセンサセルC12、C32の各ひずみゲージ抵抗素子RGの向きおよび第1方向Xに隣接するセンサセルC21、C23の各ひずみゲージ抵抗素子RGの向きは、センサセルC22のひずみゲージ抵抗素子RGの向きに対して、45°異なる方向に配置される。他のセンサセルにおいても、上記説明と同じように、ひずみゲージ抵抗素子RGの向きが配置されている。
【0035】
(読み出し動作)
次に、
図5~
図7を用いて、
図3で説明したセンサセルC11の読み出し動作を説明する。
図5は、チャージ動作を示す図である。
図6は、ホールド動作を示す図である。
図7は、読み出し動作を示す図である。
図8は、リセット動作を示す図である。
【0036】
まず、
図5に示すように、最初に、容量素子Cに電荷をチャージするため、選択回路SELによって、第1スイッチ素子SW1がオン状態にされ、第2スイッチ素子SW2がオン状態にされる。一方、単位検出回路DETCは、リセット状態にされて、第3スイッチ素子SW3がオン状態にされ、第4スイッチ素子SW4がオン状態にされる。読み出し線Rxは参照電位Vrefとされている。これにより、第4ノードN4が第1基準電位Vにされ、第2ノードN2が参照電位Vrefとされて、容量素子Cが第3ノードN3と第1ノードN1との間の電位差によりチャージされる。
【0037】
次に、
図6に示すように、第1スイッチ素子SW1が選択回路SELによってオフ状態にされ、単位検出回路DETCの第3スイッチ素子SW3がオフ状態にされて、容量素子Cに電荷がホールド状態とされる。単位検出回路DETCは遷移待機状態とされている。
【0038】
このとき、ひずみの無い状態では、第1ノードN1および第3ノードN3の電位は(V-Vref)/2となる。一方、ひずみがある状態では、第1ノードN1の電位は(V-Vref)/2となり、第3ノードN3の電位は((V-Vref)/2)+ΔVとなる。ここで、ΔVは、ひずみゲージ抵抗素子RGの抵抗値の変化分による電位変動分である。したがって、容量素子Cに、電荷Q=CΔVがチャージされる。
【0039】
次に、
図7に示すように、単位検出回路DETCの第3スイッチ素子SW3がオン状態にされて、電荷Q=CΔVの読み出し動作が行われる。電荷Q=CΔVは、読み出し線Rxを介して、単位検出回路DETCへ入力される(へ読み出しされる)。これにより、単位検出回路DETCは出力端子Voutに検出値としての検出信号を出力することができる。
【0040】
図5のチャージ動作、
図6のホールド動作および
図7の読み出し動作おいて、
図3のセンサセルC11以外の他のセンサセルC12,C13,C14では、
図3に示される様に、各センサセルC12,C13,C14の第1スイッチ素子SW1と第2スイッチ素子SW2とは、選択回路SELによってオフ状態にされている。
【0041】
図5のチャージ動作、
図6のホールド動作および
図7の読み出し動作を、センサセルC11,C21,C31,C41に対して実施して、1列分のひずみ検出を実施する。その後は、検出するセンサセルをセンサセルC12,C22,C32,C42へ変更して、
図5のチャージ動作、
図6のホールド動作および
図7の読み出し動作を実施して、して、1列分のひずみ検出を実施する。その後は、検出するセンサセルをセンサセルC13,C23,C33,C43へ変更し、次に、検出するセンサセルをセンサセルC14,C24,C34,C44へ変更して、
図1に示すセンサーアレイSARYの全体のセンサセルについて検出を行うことができる。
【0042】
図5のチャージ動作の前に、
図8に示すリセット動作を追加して実施して、センサセルC11の容量素子Cやブリッジ回路BC11に蓄積された残留電荷等をリフレッシュしてもよい。この場合、基準電源線Lvには、参照電位Vrefに接続された第5スイッチ素子SW5と、第1基準電位Vに接続された第6スイッチ素子SW6とが設けられる。リセット動作には、第5スイッチ素子SW5がオン状態にされて基準電源線Lvに参照電位Vrefが供給されるように構成する。この時、第1スイッチ素子SW1、第2スイッチ素子SW2,第3スイッチ素子SW3,第4スイッチ素子SW4はオン状態にされ、第6スイッチ素子SW6はオフ状態にされる。
図5のチャージ動作、
図6のホールド動作および
図7の読み出し動作において、第6スイッチ素子SW6はオン状態とされ、第5スイッチ素子SW5がオフ状態される。
【0043】
(読み出し動作の第1変形例)
また、次のように、読み出し動作を行うことも可能である。この読み出し動作の第1変形例では、ある時点でセンサーアレイSARYに発生した平面的なひずみの状態を一括して検出することができる。
【0044】
1)複数のブリッジ回路BCの第1スイッチ素子SW1と第2スイッチ素子SW2を同時にオン状態とさせる(全センサセルに対するチャージ動作を実施する)。
【0045】
2)その後、全てのブリッジ回路BCの第1スイッチ素子SW1をオフ状態とさせる(全センサセルに対するホールド動作を実施する)。
【0046】
3)その後に、複数のブリッジ回路BCの第2スイッチ素子SW2を順次オン状態とさせて、検出回路DETで、順次複数のブリッジ回路BCの検出値を読み取る(各センサセルの検出値を順番に読み出すことで、全センサセルの読み出し動作を実施する)。つまり、
図3のセンサセルC11,C12,C13,C14を参照すると、最初に、センサセルC11の第2スイッチ素子SW2をオン状態としてブリッジ回路BC11の検出値を読み取る。その後、センサセルC12の第2スイッチ素子SW2をオン状態としてブリッジ回路BC12の検出値を読み取る。そして、センサセルC13の第2スイッチ素子SW2をオン状態としてブリッジ回路BC13の検出値を読み取る。最後に、センサセルC14の第2スイッチ素子SW2をオン状態としてブリッジ回路BC14の検出値を読み取る。また、
図1を参照すると、最初に、センサセルC11,C21,C31,C41の読み出し動作を実施し、その後、センサセルC12,C22,C32,C42の読み出し動作を実施する。続いて、センサセルC13,C23,C33,C43読み出し動作を実施し、最後に、センサセルC14,C24,C34,C44の読み出し動作を実施して、
図1に示すセンサーアレイSARYの全体のセンサセルについて検出を行う。
【0047】
(ブリッジ回路の容量素子の構成例)
次に、
図9、
図10を用いて、ブリッジ回路の容量素子Cの構成例を説明する。
図9は、ブリッジ回路の平面配置例を説明する模式的な平面図である。
図10は、
図9のA-A線に沿う模式的な断面図である。ここでは、センサセルC11のブリッジ回路BC11を代表例と説明する。
【0048】
図9に示すように、ブリッジ回路BC11の容量素子Cはフレキシブル基板CHの上に形成され、ブリッジ回路BC11の第1~3基準抵抗素子R1~R3とひずみゲージ抵抗素子RGは容量素子Cの周囲を囲むようにフレキシブル基板CHの上に配置されている。第1~3基準抵抗素子R1~R3は、基準抵抗素子R2を代表として説明すると、基準抵抗素子R2は、例えば、第1配線幅W1の配線LAを、第1配線幅W1より細い第2配線幅W2(W2<W1)とすることで形成することができる。
【0049】
図10に示すように、容量素子Cは、フレキシブル基板CHの上に第1電極層10-絶縁層11-第2電極層12の順に積層された構造とされている。第1~3基準抵抗素子R1~R3とひずみゲージ抵抗素子RGは容量素子Cの周囲を囲むように配置され、第2電極層12は絶縁膜11のコンタクトホール13を介してフレキシブル基板CHの上のひずみゲージ抵抗素子RGと第1基準抵抗素子R1との間の配線14に電気的に接続される。第1電極層10は、フレキシブル基板CHの上の配線15に電気的に接続される。
【0050】
(読み出し動作の第2変形例)
図11を用いて、読み出し動作の第2変形例を説明する。
図11は、読み出し動作の第2変形例を説明する図である。
【0051】
図11には、第1読み出し線Rx1に接続されたセンサセルC11-C18と第2読み出し線Rx2に接続されたセンサセルC21-C28とが代表的に描かれており、読み出し動作におけるセンサセルC11-C18,C21-C28のおのおのの第2スイッチ素子SW2のオン状態またはオフ状態が示されている。
【0052】
第1読み出し動作READ1又は第2読み出し動作READ2において、同一の読み出し線(Rx1、Rx2)に接続された、ひずみゲージ抵抗素子RGの配置方向の等しいひずみゲージを、2個または2個以上(3個、4個等)同時に読み出して、1本の読み出し線(Rx1、Rx2)に容量素子Cから読み出しされる電荷(Q=CΔV)の量を増加させて、単位検出回路DETCで各センサセルのブリッジ回路の検出値を読み取る。この明細書では、この読み取り方式を、束ね駆動方式ということとする。
【0053】
この例では、第1読み出し動作READ1において、第1読み出し線Rx1に接続された2個のセンサセルC11,C13の第2スイッチ素子SW2はオン状態とし(その他のセンサセルC12,C14-C18の第2スイッチ素子SW2はオフ状態)、また、第2読み出し線Rx2に接続された2個のセンサセルC21,C23の第2スイッチ素子SW2はオン状態として(その他のセンサセルC22,C24-C28の第2スイッチ素子SW2のオフ状態)、1本の読み出し線(Rx1、Rx2)に容量素子Cから読み出しされる電荷(Q=CΔV)の量を2倍に増加させて、単位検出回路DETCで各センサセル(C11,C13およびC21,C23)のブリッジ回路(BC11,BC13,BC21,BC23)の検出値を読み取る。
【0054】
また、第2読み出し動作READ2において、第1読み出し線Rx1に接続された2個のセンサセルC12,C14の第2スイッチ素子SW2はオン状態とし(その他のセンサセルC11,C13,C15-C18の第2スイッチ素子SW2はオフ状態)、また、第2読み出し線Rx2に接続された2個のセンサセルC22,C24の第2スイッチ素子SW2はオン状態として(その他のセンサセルC21,C23,C25-C28の第2スイッチ素子SW2のオフ状態)、1本の読み出し線(Rx1、Rx2)に容量素子Cから読み出しされる電荷(Q=CΔV)の量を2倍に増加させて、単位検出回路DETCで各センサセル(C12,C14,C22,C24)のブリッジ回路(BC12,BC14,BC22,BC24)の検出値を読み取る。
【0055】
図11の構成において、全体的な第1の読み出し動作は、以下のようにすることができる。
【0056】
1)センサセルC11-C18,C21-C28の複数のブリッジ回路BCの第1スイッチ素子SW1と第2スイッチ素子SW2を同時にオン状態とさせる(全センサセルに対するチャージ動作を実施する)。
【0057】
2)その後、センサセルC11-C18,C21-C28の全てのブリッジ回路BCの第1スイッチ素子SW1をオフ状態とさせる(全センサセルに対するホールド動作を実施する)。
【0058】
3)その後に、センサセルC11-C18,C21-C28の複数のブリッジ回路BCの第2スイッチ素子SW2を順次オン状態とさせて、検出回路DETで、順次複数のブリッジ回路BCの検出値を読み取る(各センサセルの検出値を順番に読み出すことで、全センサセルの読み出し動作を実施する)。
【0059】
つまり、
図11の第1読み出し動作READ1に示すように、第1読み出し線Rx1に接続された2個のセンサセルC11,C13の第2スイッチ素子SW2はオン状態とし、また、第2読み出し線Rx2に接続された2個のセンサセルC21,C23の第2スイッチ素子SW2はオン状態として、単位検出回路DETCで各センサセル(C11,C13およびC21,C23)のブリッジ回路(BC11,BC13,BC21,BC23)の検出値を読み取る。
【0060】
つぎに、
図11の第2読み出し動作READ2に示すように、第1読み出し線Rx1に接続された2個のセンサセルC12,C14の第2スイッチ素子SW2はオン状態とし、また、第2読み出し線Rx2に接続された2個のセンサセルC22,C24の第2スイッチ素子SW2はオン状態として、単位検出回路DETCで各センサセル(C12,C14,C22,C24)のブリッジ回路(BC12,BC14,BC22,BC24)の検出値を読み取る。
【0061】
その後、上記と同様にして、順次、第1読み出し線Rx1に接続された2個のセンサセルC15,C17の第2スイッチ素子SW2はオン状態とし、また、第2読み出し線Rx2に接続された2個のセンサセルC25,C27の第2スイッチ素子SW2はオン状態として、単位検出回路DETCで各センサセル(C15,C17およびC25,C27)のブリッジ回路(BC15,BC17,BC25,BC27)の検出値を読み取る。
【0062】
最後に、上記と同様にして、順次、第1読み出し線Rx1に接続された2個のセンサセルC16,C18の第2スイッチ素子SW2はオン状態とし、また、第2読み出し線Rx2に接続された2個のセンサセルC26,C28の第2スイッチ素子SW2はオン状態として、単位検出回路DETCで各センサセル(C16,C18およびC26,C28)のブリッジ回路(BC16,BC18,BC26,BC28)の検出値を読み取る。
【0063】
このようにすることで、
図1に示すセンサーアレイSARYの全体のセンサセルについて検出を行う。
【0064】
束ね駆動方式では、同一の読み出し線Rxに接続された同じ向きのひずみゲージ抵抗素子RGの任意の2つ以上のブリッジ回路BCを束ねる。そして、順次複数のブリッジ回路BCの検出値を読み取るとき、束ねた複数のブリッジ回路BCの第2スイッチを同時にオンさせて読み取る。
図11では、例えば、第1読み出し線Rx1では、センサセルC11、C13、C15およびC17を束ねることが可能であり、または、センサセルC12、C14、C16およびC18を束ねることが可能である。第2読み出し線Rx2では、センサセルC21、C23、C25およびC27を束ねることが可能であり、または、センサセルC22、C24、C26およびC28を束ねることが可能である。
【0065】
(センサセルの回路構成の変形例)
次に、
図12を用いて、センサセルの回路構成の変形例を説明する。
図12は、変形例に係るセンサーアレイの部分的な回路図である。
図12には、2行分のセンサセルC11-C14,C21-C24の回路構成例を示している。この例では、2行分のセンサセルC11-C14,C21-C24に対して、1本の基準電源線Lvが共通に設けられる。また、基準電源線LvとセンサセルC11の第4ノードN4とセンサセルC21の第4ノードN4との間に、1つの第1スイッチ素子SW1が共通に設けられる。基準電源線LvとセンサセルC12の第4ノードN4とセンサセルC22の第4ノードN4との間、基準電源線LvとセンサセルC13の第4ノードN4とセンサセルC23の第4ノードN4との間、基準電源線LvとセンサセルC14の第4ノードN4とセンサセルC24の第4ノードN4との間も、同様に、おのおのに1つの第1スイッチ素子SW1が共通に設けられる。
【0066】
以上の様に構成することで、基準電源線Lvの本数が削減されたセンサーアレイを有する検出装置を提供できる。
【0067】
本開示の実施の形態として上述した検出装置を基にして、当業者が適宜設計変更して実施し得る全ての検出装置も、本開示の要旨を包含する限り、本開示の範囲に属する。
【0068】
本開示の思想の範疇において、当業者であれば、各種の変更例及び修正例に想到し得るものであり、それら変更例及び修正例についても開示の範囲に属するものと了解される。例えば、上述の各実施形態に対して、当業者が適宜、構成要素の追加、削除もしくは設計変更を行ったもの、又は、工程の追加、省略若しくは条件変更を行ったものも、本開示の要旨を備えている限り、本開示の範囲に含まれる。
【0069】
また、本実施形態において述べた態様によりもたらされる他の作用効果について本明細書記載から明らかなもの、又は当業者において適宜想到し得るものについては、当然に本開示によりもたらされるものと解される。
【0070】
上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合せにより種々の開示を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。更に、異なる実施形態に亘る構成要素を適宜組み合せてもよい。
【符号の説明】
【0071】
1:検出装置、CH:フレキシブル基板、SARYセンサーアレイ、SEL:選択回路、DET:検出回路、Cnn:センサセル、BC:ブリッジ回路、G:ひずみゲージ、RG:ひずみゲージ抵抗素子、R1:第1基準抵抗素子、R2:第2基準抵抗素子、R3:第3基準抵抗素子、C:容量素子、Lv:基準電源線