(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024080776
(43)【公開日】2024-06-17
(54)【発明の名称】映像コンテンツ配信システム
(51)【国際特許分類】
H04N 21/235 20110101AFI20240610BHJP
H04N 21/435 20110101ALI20240610BHJP
【FI】
H04N21/235
H04N21/435
【審査請求】有
【請求項の数】2
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022193996
(22)【出願日】2022-12-05
(71)【出願人】
【識別番号】000214984
【氏名又は名称】TVS REGZA株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】宮崎 通
(72)【発明者】
【氏名】安木成 次郎
(72)【発明者】
【氏名】宮澤 明
(72)【発明者】
【氏名】嘉和知 玲子
(72)【発明者】
【氏名】尾崎 哲
【テーマコード(参考)】
5C164
【Fターム(参考)】
5C164FA05
5C164MA06P
5C164SB08P
5C164SC05S
5C164UB10P
5C164UC21S
(57)【要約】
【課題】テレビ受信機で配信コンテンツを選択する方法は、配信システムの構成によって異なり、視聴者の利便性に直接影響する。
【解決手段】配信システムはTV受信機が受信するための条件を付した受信条件識別情報を追加して番組情報を生成する。中間共有サーバは番組情報を蓄積する。中間共有サーバはTV受信機からの情報を基に、必要な番組情報をTV受信機に送信する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
映像コンテンツ配信する映像コンテンツ配信システムにおいて、
1つ或いは複数の配信事業者が番組情報を生成する配信事業者番組情報生成部と、前記配信事業者番組情報生成部で生成された配信事業者が提供する番組情報にTV受信機が受信するための条件を付した受信条件識別情報を追加して番組情報を生成する配信事業者及びサービス識別付番組情報生成部と、配信事業者識別付番組情報を中間共有サーバに送信する送信部とを有する配信システムと、
受け取った1つ或いは複数の配信事業者識別付番組情報を統合した形で番組取得情報を保管する中間共有サーバ番組情報生成部と、テレビ受信機からの要求により中間共有サーバ番組情報をテレビ受信機に送信するサービス管理情報送信部とを有する前記中間共有サーバと、
中間共有サーバ番組情報送信部からの中間共有サーバ番組情報を基に受信できる番組情報の取得先を判別し、判別結果に基づき番組を受信するための配信事業者番組情報を所得し、番組を受信することができるTV受信機と、
を有する映像コンテンツ配信システム。
【請求項2】
請求項1において、前期中間共有サーバは、前記1つ或いは複数の配信事業者識別付番組情報を統合した形で番組取得情報を受信機生成する中間共有サーバ番組情報生成部を保有し、前記TV受信機からの受信条件情報をもとに適切な中間共有サーバ番組情報生成し、TV受信機へ送信する機能を保有し、
前記TV受信機は、前記中間共有サーバ番組情報から、受信できる番組情報の取得先を判別し、判別結果に基づき番組を受信するための配信事業者番組情報を所得し、番組を受信することができる映像コンテンツ配信システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、映像コンテンツを配信するサーバシステムと、ネット配信による映像コンテンツを受信するテレビ受信機により構成され、ネット配信による映像コンテンツを容易に選択可能とする映像コンテンツ配信システムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、ネットワークの進化により、動画配信サービスが多数実施されるようになった。特に、大型、大画面のテレビ受信機は、これまでの様に放送を受信するだけでなく、ネットワークに接続され、配信されてくる映像コンテンツを再生することで、より高画質で臨場感のある映像を楽しむことが出来るようになった。これは、ネットワークの高速化、テレビ受信機の処理性能の向上によって可能となっており、今後は、更にネットワークより提供される様々な映像コンテンツをテレビ受信機で表示、操作する機会が増加すると考えられる。
【0003】
このような状況で、視聴者は放送、或いは、通信により配信される映像コンテンツからより簡単に好みのコンテンツを選択できる方法を望んでいる。しかしながら、現在は、放映像コンテンツ事業者によって別々の受信システムや操作アプリが提供されており、視聴者はそれぞれの番組選択方法を選択した後、映像コンテンツを再生する必要があった。例えば、映像配信コンテンツの選択は、テレビのホーム画面に置かれたアイコンからコンテンツの選択画面を提示する方法や、専用の配信コンテンツ専用のボタンにより実施されている。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0004】
【非特許文献1】地上デジタルテレビジョン放送運用規定ARIB TR-B14 第四編
【非特許文献2】地上デジタルテレビジョン放送 PSI/SI運用規定
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、ネット配信による映像コンテンツを受信するテレビ受信機により構成され、ネット配信による映像コンテンツおよび番組情報を最適に配信する映像コンテンツ配信システムに関する。
【0006】
複数の映像配信システムを使った場合の従来の構成例を
図5に示している。
【0007】
配信システム23000は、映像音声ストリームを送信部23003からストリーム配信ネットワーク23300に送信し、配信システム23000が生成した番組情報は番組情報部23004から中間共有サーバ23400の受信部23401に送信される。配信システム23100、23200も配信システム23000と同様に映像音声ストリームと番組情報は別のルートで送信される。中間共有サーバ23400は受信した番組情報を番組情報蓄積部23403に蓄積する。テレビ受信機23500のコンテンツ選択画面23505でコンテンツを選択すると、指定された映像音声ストリームがストリーム配信ネットワーク23300から受信部23503に送信され、デコーダ23502でデコードされた映像音声コンテンツがコンテンツ表示23501に表示される。
【0008】
番組情報は中間共有サーバ23400の送信部23402からテレビ受信機23500の番組情報処理部23504に配信され、コンテンツの選択画面23505を生成する。
【0009】
ストリーム配信ネットワークと中間共有サーバへのアクセスは複数のテレビ受信機から可能であり、テレビ受信機23600からも同様にアクセスできる。
【0010】
上記実施例の映像音声コンテンツの選択画面の従来例を
図6に示す。
【0011】
コンテンツ一覧24100には配信A、配信B、配信Cが提供するサービスが画面の上部に並んでいる。仮に配信Aを選ぶと、配信Aが提供するコンテンツA1~A6が表示され、その中から選択した映像コンテンツが再生される。配信Bを選択すると、コンテンツ一覧24200に示すように配信Bが提供するコンテンツB1~B6が表示され、その中から選択された映像コンテンツが再生される。この従来例では、第22図のような配信元選択画面22100に戻る必要がなく、
図6の画面上で配信A~配信Cを選択することで所望のコンテンツを選択することができるが、配信A、配信B、配信Cが提供するコンテンツを一元的に表示することはできない。ここで、これらの操作は、リモコン24000でカーソル24101、24201を操作することで実施される。
【0012】
以上の様に、テレビ受信機で配信コンテンツを選択する方法は、配信システムの構成によって異なり、視聴者の利便性に直接影響する。今後想定される様々な形態の配信システムを考慮すると下記の課題がある。
【0013】
1)現状のシステムは、複数の配信事業者、1つの中間共有サーバのシンプルなシステム構成で運用されているが、異業種のコンテンツ提供者と配信事業者の参入による多層化や、複数の中間共有サーバの参入による複雑化などにより、視聴者に安定した1つのサービスを提供できない課題があった。
【0014】
2)中間サーバを介して番組情報を提供する場合、TV受信機からの番組情報取得要求に応じてすべての回答を中間サーバが提供することになり、中間サーバの負担が増大する。また、番組情報そのものは、番組を運営する配信事業者が所管することが多く、番組情報の配信を含めて配信事業者自身で管理、運営する方が各々のサービス特性にマッチした形での運営が実行可能であり、効率的に運営できる可能性が高い。反面、配信事業者から完全個別の配信になると、TV受信機側で常に最新情報を取得管理するための監視動作が必要になり、今度はTV受信機側での対応動作が負担になってしまい非効率な運営になってしまう。
【課題を解決するための手段】
【0015】
第一の手段として:
映像コンテンツ配信する映像コンテンツ配信システムにおいて、
1つ或いは複数の配信事業者が番組情報を生成する配信事業者番組情報生成部(1004)と、前記配信事業者番組情報生成部(1004)で生成された配信事業者が提供する番組情報に、TV受信機が受信するための条件を付した受信条件識別情報を追加して番組情報を生成する配信事業者及びサービス識別付番組情報生成部(1007)(図面番号不明:この記載に関する説明を実施例と図面の中にも加えて説明してください。)と、前記配信事業者識別付番組情報を中間共有サーバに送信する送信部(1008)とを有する配信システム(1000)と、
受け取った1つ或いは複数の配信事業者識別付番組情報を統合した形で番組取得情報を保管する中間共有サーバ番組情報生成部(1306)(図面番号不明:この記載に関する説明を実施例と図面の中にも加えて説明してください。)と、テレビ受信機からの要求により中間共有サーバ番組情報をテレビ受信機に送信するサービス管理情報送信部(1307)とを有する前記中間共有サーバ(1300)と、
前記中間共有サーバ番組情報送信部からの中間共有サーバ番組情報を基に、受信できる番組情報の取得先を判別し、判別結果に基づき番組を受信するための配信事業者番組情報を所得し、番組を受信することができるTV受信機(1400)と、
を有する映像コンテンツ配信システム。
【0016】
第二の手段として:
第一の手段において、前期中間共有サーバは、前記1つ或いは複数の配信事業者識別付番組情報を統合した形で番組取得情報を受信機生成する中間共有サーバ番組情報生成部を保有し、前記TV受信機からの受信条件情報をもとに適切な中間共有サーバ番組情報生成し、TV受信機へ送信する機能を保有し、
前記TV受信機は、前記中間共有サーバ番組情報から、受信できる番組情報の取得先を判別し、判別結果に基づき番組を受信するための配信事業者番組情報を所得し、番組を受信することができる映像コンテンツ配信システム。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図2】
図2は、本発明に基づく配信事業者及びサービス識別月番組情報の構成例。
【
図3】
図3は、本発明に基づく配信事業者及びサービス識別月番組情報の適応例。
【
図4】
図4は、本発明に基づくTVに沿送信された配信事業者及びサービス識別番組情報の適応例。
【
図5】
図5は、従来のネット配信システムの実施例。
【
図6】
図6は従来例の映像音声コンテンツの選択画面。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明に関わる実施形態に関して、図面を参照して、詳細に説明する。
【0019】
(第1の実施形態)
第1図に本発明に基づく第1の実施例を示す。
【0020】
本実施例の映像配信システムは、配信システム1000、1100、ストリーム配信ネットワーク1200、中間共有サーバ1300、テレビ受信機1400、1500により構成される。
【0021】
配信システム1000、1100は、映像音声ストリームを送信部1003、1103からストリーム配信ネットワーク1200に送信する。
【0022】
また、配信システム1000、1100は、配信事業者番組情報生成部1004.1104で、各々が配信する番組情報を生成する。番組情報は番組タイトル、番組概要、出演者、ジャンル、放送時間など視聴者およびTV受信機1400、1500が番組を選択し受信するために必要な情報(受信条件)である。合わせて、配信システム1000、1100を見分けるための識別情報を配信事業者識別情報部1005、1105で生成し、番組情報生成部1006、1106でストリームネットワークに上記番組情報を重畳できるように整理変換する。
【0023】
前記配信事業者番組情報生成部1004で生成された配信事業者が提供する番組情報に、TV受信機が受信するための条件を付した受信条件識別情報を追加して番組情報を生成する配信事業者及びサービス識別付番組情報生成部1007及び、生成された配信事業者及びサービス識別を送信部1008を通して中間共有サーバ1300へ配信する。
【0024】
配信システム1000、1100には、配信事業者及びサービス識別番組情報送信部1007,1107を備えている。配信事業者及びサービス識別番組情報送信部1007,1107は、番組情報の配信、受信機構を最適化するための管理情報を生成し、中間共有サーバ1300へ送信する。
【0025】
中間共有サーバ1300は、受け取った1つ或いは複数の配信事業者識別付番組情報を統合した形で番組取得情報を生成または保管する中間共有サーバ番組情報生成部1306とテレビ受信機からの要求により中間共有サーバ番組情報をテレビ受信機に送信するサービス管理情報送信部1307から構成されている。
【0026】
中間共有サーバ番組情報生成部1306は受信部1301とサービス情報管理部1302から構成されている。
【0027】
サービス管理情報送信部1307はサービス情報管理分析部1303、サービス情報管理送信部1304、受信部1305から構成されている。
【0028】
中間共有サーバ1300は、配信システム1000,1100から受信部1301が受信した前記管理情報をサービス情報管理部1302に蓄積管理されている。サービス情報管理部1302では、各々の配信システム1000, 1100から送信された配信事業者及びサービス識別情報を保管するとともに、常に最新の情報を保管するように情報の世代を少なくとも管理している。
【0029】
サービス情報管理分析部1303では、受信部1305を通して後述する各々のテレビ(TV)受信機1400、1500から受信可能な番組情報の取得先問合せを受け、問い合わせに応じてサービス情報管理部1302から適切かつ最新情報を引き出し、サービス情報管理送信部1304を通して各々のTV受信機1400、1500へ送信する。
【0030】
TV受信機1400,1500は、自身の受信可能な番組の番組情報を取得する際に、まず中間共有サーバ1300へ、番組情報を取得できる問い合わせ先の確認を実施する。その際、受信地域、無線/優先、IPV6/4、5G/6Gモバイル通信など受信ネットワークの形式各々のデコーダ1402、1502の性能、例えば、4Kや8K の高画質映像が受け取れるかどうか、TVが保有するメモリー容量などTV自身の性能や、有料放送の受信有無など、自身が保有する受信条件を視聴管理設定する視聴設定管理部1409,1509と、送信部1408,1508を通して中間共有サーバ1300の受信部1305へ送信する。
【0031】
中間共有サーバ1300は、受信部1305で各々の前記テレビ受信機1400,1500から送信された視聴管理情を、サービス情報管理分析部1303へ送信し、サービス情報管理分析部1303では、各々のTV受信機に適切な番組情報を受信可能なものに限定して情報を返信することで、迅速、効率的に取得させるための接続先情報をサービス情報管理部1302に蓄積されている配信事業者及びサービス識別番組情報から選び出し、サービス情報管理送信部1304を介して、各々のTV受信機1400,1500の番組情報処理部1404,1504へ引き渡す。
【0032】
TV受信機1400,1500は、上記番組情報処理部1404,1504で取得された番組情報所得先に基づき上記ストリーム配信ネットワーク1200から受信できる番組情報にかかわる情報を受信部1403,1503で取得し、番組情報処理部1404,1504で番組受信が可能な送信サイト情報を所得する。この情報と視聴からの視聴要求をリモコン1407、1507をもとに制御部1406,1506にてコンテンツ受信、デコード、コンテンツ表示に必要な各種設定パラメータや挙動を管理し、各々受信1403,1503、デコード1402,1502、画面選択1405,1505、コンテンツ表示1401,1501に必要な制御を与える。
【0033】
図2に配信事業者及びサービス識別付番組情報生成部1007,1107で生成される配信事業者及びサービス識別番組情報の構成例をしめしている。以下、
図2について説明する。まず配信事業者自身を区別するための識別情報とサービス識別情報を付している。サービス識別情報は、前述のとおり、一つの配信事業者の中で複数の番組編成を実施する場合、編成毎の識別を閉める情報になる。接続先は、各々の配信事業者、もしくはサービス識別毎に番組表データをTV受信機1400,1500が取得するための接続先を示しており、例えば、httpsで始まるURL記述を適応することができる。地域条件は、受信地域によって番組表に編成内容を区別するための識別情報である。視聴者識別情報は、該当の編成番組を受信するための条件を示しており、例えば、有料番組で荒れる場合は、該当のプレミアムサービスが契約されていることが条件であったり、また、4Kを超えるような高精細番組向けの編成である場合に、4Kを受信できる性能を持ったTV受信機であることなどが示されている。
【0034】
利用者確認コードは、TV受信機1400,1500が指定された前記接続先に接続する際に手渡す確認コードであり、配信システム1000,1100が、確認された出しい要求である場合に限り要求された番組情報をできるようにするための情報である。さらに、各々の配信事業者及びサービス識別番組情報には、情報の有効期限とバージョンが記されており、中間共有サーバ1300もしくは、TV受信機1400,1500で最新の情報を管理するために利用される。
【0035】
図3に
図2に示した配信事業者及びサービス識別番組情報の構成例を利用した番組情報の配信例を模式的に示している。以下の
図3について説明する。
【0036】
配信事業者情報3100、3200、3300は
図1の配信システム1000,1100の配信事業者及びサービス識別情報付与1007,1107で生成される情報である。
図1では2つの配信システムを記載したが
図3では配信システムが3つある場合を例として示す。
【0037】
配信事業者情報3100、3200、3300は、配信システムの配信事業者及びサービス識別情報付与1007,1107で作成された各々が実行する番組編成にかかわる以下の管理情報を配信事業者及びサービス識別番組情報を作成する。
【0038】
配信事業者情報3100; 配信事業者及びサービス識別番組情報3101、3102
配信事業者情報3200; 配信事業者及びサービス識別番組情報3201、3202
配信事業者情報3300; 配信事業者及びサービス識別番組情報3301、3302、3303
【0039】
配信事業者及びサービス識別番組情報3101、3102には、配信元識別A2-TVに対して各々ID001もしくはID002で示される番組編成にかかわる管理情報が記載されており、その取得先として配信事業者3100の共通の所得先https://addressA2が記されている。配信事業者及びサービス識別番組情報は、受信先として3101は全国受信可能になっているが、3102は関東地域に限定されている。確認のための利用確認コードも個別に設定されている。
【0040】
配信事業者及びサービス識別番組情報3201、3202には、配信元識別A3-TVに対して各々ID001もしくはID002で示される番組編成にかかわる管理情報が記載されており、その取得先として配信事業者3200の共通の所得先https://addressA3が記されている。受信先として3201は北海道地域限定になっているが、3202は北海道地域限定、かつ、プレミアム契約加入者に限定されている。確認のための利用確認コードも個別に設定されている。
【0041】
配信事業者及びサービス識別番組情報3301~3303には、配信元識別A1-TVに対して各々ID001~ID003で示される番組編成にかかわる管理情報が記載されており、その取得先として配信事業者3300の共通の所得先https://addressA1が記されている。受信先条件として3301と3303は、特に設定なく全国受信が可能なっている。ただし、3303は、プレミアム契約に加入していることが条件として付記されている。3303は関東地域限定ではあるが、プレミアム契約などの限定条件はない。利用確認コードは、すべて個別に設定されている。
【0042】
中間共有サーバ3000(
図1の中間共有サーバ1300)は、これら配信事業者及びサービス識別番組情報をサービス情報管理システムに蓄積管理する。管理された情報は、情報に含まれる有効期限や、バージョン情報によって、最新のものがサービス情報分析部3002によって引き出されるように管理されている。
【0043】
TV受信機3400、3500(
図1のテレビ受信機1400、1500)は、適切な番組情報を取得するために、自身の視聴管理設定情報3401、3501を中間共有サーバ3000の受信部3004(
図1の1305)へ問い合わせる。中間共有サーバ3000は、受信した視聴管理設定情報3401、3501から、適切な配信事業者及びサービス識別番組情報をサービス情報分析部3002(
図1の1303)で引き出し、サービス管理情報送信部3003(
図1のサービス情報管理送信1304)を介して、各々のTV受信機3400、3500へ引き渡す。
【0044】
具体的には、TV受信機3500の場合、受信機域が北海道であり、プレミアムサービス3を取得している旨の視聴管理設定情報3501を中間共有サーバ3000の受信部3004へ渡す。サービス情報部3002では、受信した視聴監視設定情報をもとにサービス情報管理3001で保管されている配信事業者及びサービス識別番組情報のうち、全国放送、北海道地域限定サービスのうち、サービスプレミアムの限定がないか、プレミアムサービス3の限定があるサービス情報を引き出してくる。具体的には、サービス管理情報A1-TV局の3301、A2-TV局の3101、及びA3-TV局の3201と3202が引き出される。引き出された配信事業者及びサービス識別番組情報は、サービス管理情報送信部3003を通してTV受信機3500へ引き渡される。
【0045】
TV受信機3500では、受信したA1-TV3502、A2-TV3503、A3-TV3504各々の配信事業者及びサービス識別番組情報から番組表を受信するための問合先、通信のための暗号Keyなど問合せに必要な情報を理解し、各々の局が運営する番組表配信サイト3700,3800,3900へ問い合わせることで番組受信に必要な情報を取得する。
【0046】
同様にTV受信機3400の場合、受信地域が東京都であり、プレミアム1のサービスまで受信可能である視聴管理設定情報3401 をもって中間共有サーバ3000へ問い合わせ、該当するA1-TVとA2-TVを受信するための配信事業者及びサービス識別番組情報3101,3102,3201,3202がひきだされ、TV受信機3400でA1-TVとA2-TVの配信事業者及びサービス識別番組情報3402、3403を受信する。TV受信機3400では、受信した配信事業者及びサービス識別番組情報3402、3403をもとに各々の局が運営する番組表配信サイト3700,3800へ問い合わせることで番組受信に必要な情報を取得する。TV受信機3400の場合、A3-TV局から受信できるサービスが存在しないため、A3-TV局には問合せはしないことになる。
【0047】
図4にサービス管理情報送信部3003を介して、各々のTV受信機3400、3500へ引き渡された配信事業者及びサービス識別番組情報例を示している。4000は、TV受信機3400向けに提示された3402と3403をひとつにまとめたものである。TV受信機3400からは視聴管理設定情報3401に記載された、東京都という受信地域と、プレミアムサービス1に加入していることが連絡されており、サービス情報分析部3002は、蓄積された配信事業者及びサービス識別番組情報のうち3101、3102、3301、3302、3303を見つけ出し、TV受信機が情報を受信するために必要な接続先、サービス識別及び利用確認コードへ返信する。同様に、4100にTV受信機3500向けに提示されたた配信事業者及びサービス識別番組情報例をしめしている。TV受信機3500からは、視聴管理設定情報3501に記載された北海道地域向けの受信で、プレミアムサービス3加入で受信できる条件が付されており、サービス情報分析部3002は、蓄積された配信事業者及びサービス識別番組情報のうち3101, 3201、3202、3301を見つけ出し、TV受信機が情報を受信するために必要な接続先、サービス識別m及び利用確認コードへ返信する。
【0048】
番組の配信は、1事業者が必ずしも一つのサービスのみを運営するものではない。サービスする地域や、有料番組や、付加サービスを含めた利用者とのサービス契約状況、あるいは、受信機の機能や性能によって複数のサービスを単一の事業者が実施することがある。また、番組構成がほぼ同一であっても、管理上の問題や、行政や地域生活情報など他のサービスとの連携感知のため、別々の事業者が運営することもあり得る。この場合、従来例にあるような中間共有サーバかからすべての受信機へ全番組情報を供給する方法では、配信側の負担がおおきくなる。また、受信機側でもすべての情報を取得し、そこから適切な情報のみを整理管理する形では処理負担が多くなる。さらに、ストリーム配信ネットワーク1200や配信システム1000,1100にとっても無用なデータ提供のための負担を担ってしまうことにもなり、配信、受信側の双方とって、非効率な運営になってしまう。
【0049】
本発明によって、番組表のデータを各配信元が各受信機に配信するしくみとし、中間サーバでは、各受信機が受信できる番組情報の要求先を管理し、各受信機に対して利用可能な番組情報のみを適切に取得するような仕組みを取り入れることで、番組情報取得のための全体のデータ転送量を削減、送信側、受信側各々で軽量な処理で番組再生ができるようになる。
【0050】
なお、本実施例では、TV受信機3400、3500が、自身の視聴管理設定情報3401、3501を中間共有サーバ3000へ送信する例をしめしたが、視聴者監視情報を送信しないケースもありえる。この場合、中間共有サーバ3000は、TV受信機の設定から最適な配信事業者及びサービス識別番組情報を選び出すことはせず、
図4 4200の例にあるように、すべての番組情報に対するTV受信機が情報を受信するために必要な接続先、サービス識別及び利用確認コードをTV受信機へ送信する。TV受信機では、受信した配信事業者及びサービス識別番組情報から自身が受信可能な番組を確認し、記載されている接続先に要求を出すことになる。TVにとっては、自身が受信可能な番組を確認しなければならない分、処理負担はあるが、従来のように、すべての番組表データを取得する前に中間共有サーバからの配信事業者及びサービス識別番組情報から利用可能なものだけを選び出し、有効な番組情報のみを取得するように動作することができる。この結果、配信側、中間共通サーバ及びTV受信機にとっても効率的な番組情報の取得と更新ができるようになる。
【符号の説明】
【0051】
1000 配信システム
1004 配信事業者番組情報生成部
1007 サービス識別付番組情報生成部
1008 送信部
1300 中間共有サーバ
1306 中間共有サーバ番組情報生成部
1307 サービス管理情報送信部
1400 TV受信機