(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024080801
(43)【公開日】2024-06-17
(54)【発明の名称】アンテナ装置
(51)【国際特許分類】
H01Q 5/314 20150101AFI20240610BHJP
【FI】
H01Q5/314
【審査請求】未請求
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022194034
(22)【出願日】2022-12-05
(71)【出願人】
【識別番号】000003067
【氏名又は名称】TDK株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100115738
【弁理士】
【氏名又は名称】鷲頭 光宏
(74)【代理人】
【識別番号】100121681
【弁理士】
【氏名又は名称】緒方 和文
(72)【発明者】
【氏名】後藤 哲三
(57)【要約】
【課題】3以上の共振点を有するアンテナ装置を提供する。
【解決手段】アンテナ装置100は、基板110の表面111に設けられたグランドパターン120と、基板110の表面111に搭載されたアンテナ素子140と、グランドクリアランス領域130に設けられた導体パターン10,20とを備える。導体パターン10はX方向に延在し、導体パターン20はY方向に延在する。導体パターン10の一端はアンテナ素子140に接続され、導体パターン10の他端は導体パターン20の両端間に位置する接続点23に接続される。これによれば、シンプルな構成によって、3つの共振周波数を得ることが可能となる。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板と、
前記基板の表面に設けられたグランドパターンと、
前記基板の前記表面に搭載されたアンテナ素子と、
前記基板の前記表面のうち、前記グランドパターンが切り欠かれたグランドクリアランス領域に設けられた第1及び第2の導体パターンと、を備え、
前記第1の導体パターンは、第1の方向に延在し、
前記第2の導体パターンは、前記第1の方向とは異なる方向に延在し、
前記第1の導体パターンの一端は、前記アンテナ素子に接続され、
前記第1の導体パターンの他端は、前記第2の導体パターンの両端間に位置する接続点に接続される、アンテナ装置。
【請求項2】
前記第2の導体パターンは、前記第1の方向と直交する第2の方向に延在する、請求項1に記載のアンテナ装置。
【請求項3】
前記基板は、前記第2の方向に延在するエッジを有し、
前記グランドクリアランス領域は、前記基板の前記エッジによって構成される第1のエッジと、前記第1のエッジと平行に延在する第2のエッジと、前記第1の方向に延在する第3及び第4のエッジとを含み、
前記第2の導体パターンは、前記第1のエッジに沿って設けられている、請求項2に記載のアンテナ装置。
【請求項4】
前記第3のエッジと向かい合う前記第2の導体パターンの一端と前記グランドパターンとの間に第1の周波数調整用素子が接続されている、請求項3に記載のアンテナ装置。
【請求項5】
前記第4のエッジと向かい合う前記第2の導体パターンの他端が開放されている、請求項4に記載のアンテナ装置。
【請求項6】
前記第2の導体パターンの前記他端と前記接続点の間に位置する第1の区間の距離は、前記第2の導体パターンの前記一端と前記接続点の間に位置する第2の区間の距離よりも短い、請求項5に記載のアンテナ装置。
【請求項7】
前記第2の導体パターンの前記第1の区間は、第1の分断領域において分断されており、
前記第1の分断領域に第2の周波数調整用素子が配置されている、請求項6に記載のアンテナ装置。
【請求項8】
前記第2の導体パターンの前記第2の区間は、第2の分断領域において分断されており、
前記第2の分断領域に第3の周波数調整用素子が配置されている、請求項7に記載のアンテナ装置。
【請求項9】
前記第1の導体パターンは、第3の分断領域において分断されており、
前記第3の分断領域に第4の周波数調整用素子が配置されている、請求項3に記載のアンテナ装置。
【請求項10】
前記第3の分断領域は、前記第1のエッジよりも前記第2のエッジに近い、請求項9に記載のアンテナ装置。
【請求項11】
前記アンテナ素子は、前記第2のエッジから見て前記グランドクリアランス領域の外側に搭載されている、請求項3に記載のアンテナ装置。
【請求項12】
第1の共振周波数と、前記第1の共振周波数よりも高い第2の共振周波数と、前記第2の共振周波数よりも高い第3の共振周波数とを有する、請求項1乃至11のいずれか一項に記載のアンテナ装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示はアンテナ装置に関し、特に、複数の共振周波数を有するアンテナ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1に記載されたアンテナ装置は、基板上のグランドクリアランス領域に設けられた複数の導体パターン及びアンテナ素子を備えている。アンテナ素子に接続された2つの導体パターンは互いに長さが異なっており、これにより周波数の異なる2つの共振点を有している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
アンテナ装置の用途によっては、周波数の異なる3以上の共振点が求められることがある。
【0005】
本開示においては、3以上の共振点を有するアンテナ装置について説明される。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一側面によるアンテナ装置は、基板と、基板の表面に設けられたグランドパターンと、基板の表面に搭載されたアンテナ素子と、基板の表面のうち、グランドパターンが切り欠かれたグランドクリアランス領域に設けられた第1及び第2の導体パターンとを備え、第1の導体パターンは第1の方向に延在し、第2の導体パターンは第1の方向とは異なる方向に延在し、第1の導体パターンの一端はアンテナ素子に接続され、第1の導体パターンの他端は、第2の導体パターンの両端間に位置する接続点に接続される。
【発明の効果】
【0007】
本開示によれば、3以上の共振点を有するアンテナ装置が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】
図1は、本開示に係る技術の一実施形態によるアンテナ装置100の外観を示す略斜視図である。
【
図2】
図2は、グランドクリアランス領域130及びその近傍を拡大した平面図である。
【
図3】
図3は、アンテナ素子140の略透視斜視図である。
【
図4】
図4は、アンテナ素子140の略透視平面図である。
【
図5】
図5は、アンテナ素子140の略透視側面図である。
【
図6】
図6は、アンテナ装置100のVSWR特性を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、添付図面を参照しながら、本開示に係る技術の実施形態について詳細に説明する。
【0010】
図1は、本開示に係る技術の一実施形態によるアンテナ装置100の外観を示す略斜視図である。
【0011】
図1に示すように、本実施形態によるアンテナ装置100は、XY面を主面とする基板110と、基板110に搭載されたアンテナ素子200と、基板110に設けられた導体パターン10,20とを含んでいる。基板110は、エポキシ樹脂などの絶縁材料からなり、その表面111及び裏面112の大部分には、グランドパターン120が形成されている。基板110の表面111及び裏面112には、グランドパターン120が切り欠かれたグランドクリアランス領域130が設けられている。基板110の表面111に設けられたグランドクリアランス領域130と、基板110の裏面112に設けられたグランドクリアランス領域130は、Z方向から見て重なっている。導体パターン10,20は、基板110の表面111に設けられたグランドクリアランス領域130内に形成されている。
【0012】
図2は、グランドクリアランス領域130及びその近傍を拡大した平面図である。
【0013】
図2に示すように、グランドクリアランス領域130は、Y方向に延在する基板110のエッジE0によって構成されるエッジE1と、エッジE1と平行に延在するエッジE2と、X方向に延在するエッジE3,E4に囲まれている。エッジE1~E4はグランドクリアランス領域130を区画するものであり、このうちエッジE2~E4は、グランドパターン120とグランドクリアランス領域130の境界を構成する。
図2に示す例では、エッジE1,E2はY方向に直線的に延在し、エッジE3,E4はX方向に直線的に延在している。このため、エッジE3は、エッジE1のY方向における一端とエッジE2のY方向における一端を直線的に結んでおり、エッジE4は、エッジE1のY方向における他端とエッジE2のY方向における他端を直線的に結んでいる。エッジE1,E2のY方向における長さは、エッジE3,E4のX方向における長さよりも長く、このため、グランドクリアランス領域130は長方形状を有している。但し、エッジE1,E2の延在方向がY方向に対して傾きを有していても構わないし、エッジE3,E4の延在方向がX方向に対して傾きを有していても構わない。また、エッジE1~E4のいずれかに凹凸部分や曲線部分が含まれていても構わない。
【0014】
グランドクリアランス領域130内には、導体パターン10,20が設けられている。導体パターン10はX方向に延在し、その一端はアンテナ素子140に接続される。導体パターン10のY方向における位置は、エッジE4側にオフセットしている。つまり、導体パターン10とエッジE4のY方向における距離は、導体パターン10とエッジE3のY方向における距離よりも短い。導体パターン20は、エッジE1に沿ってY方向に延在する。導体パターン20は、一端と他端の間に位置する接続点23を有しており、導体パターン10の他端は、導体パターン20の接続点23に接続されている。これにより、導体パターン10,20のレイアウトは、略T字型となる。
【0015】
導体パターン10は、X方向に延在する連続的なパターンであっても構わないが、
図2に示す例では、導体パターン10が途中の分断領域43において分断されており、この分断領域43に周波数調整用素子34が配置されている。周波数調整用素子34は、分断された導体パターン10を接続するチップ型のインダクタ素子である。分断領域43のX方向における位置は、アンテナ素子140側にオフセットしている。つまり、分断領域43によって2つに分断された導体パターン10のうち、アンテナ素子140に接続される部分の長さは、導体パターン20の接続点23に接続される部分の長さよりも短い。言い換えれば、導体パターン10の分断領域43は、エッジE1よりもエッジE2に近い。但し、導体パターン10が正確にX方向に延在している点は必須でなく、X方向に対して傾きを有する方向に延在していても構わないし、蛇行部分などが存在していても構わない。
【0016】
導体パターン20は、接続点23を境界として、区間21と区間22に分かれている。区間21は接続点23からエッジE4に向かって延在し、区間22は接続点23からエッジE3に向かって延在する。区間21のY方向における長さは、区間22のY方向における長さよりも短い。但し、区間21と区間22がいずれもY方向に延在している点は必須でなく、一方又は両方がY方向に対して傾きを有する方向に延在していても構わないし、蛇行部分などが存在していても構わない。
【0017】
エッジE4と向かい合う区間21の端部は、直接的に又はチップ部品などを介して間接的にグランドパターン120と接続されることなく、開放されている。これに対し、エッジE3と向かい合う区間22の端部は、周波数調整用素子31を介してグランドパターン120に接続されている。周波数調整用素子31は、導体パターン20とグランドパターン120を接続するチップ型のキャパシタ素子である。
【0018】
導体パターン20の区間21は、Y方向に延在する連続的なパターンであっても構わないが、
図2に示す例では、区間21が途中の分断領域41において分断されており、この分断領域41に周波数調整用素子32が配置されている。周波数調整用素子32は、分断された区間21を接続するチップ型のインダクタ素子である。分断領域41のY方向における位置は、接続点23側にオフセットしている。つまり、分断領域41によって2つに分断された区間21のうち、接続点23に接続される部分の長さは、エッジE4と向かい合う部分の長さよりも短い。
【0019】
導体パターン20の区間22は、Y方向に延在する連続的なパターンであっても構わないが、
図2に示す例では、区間22が途中の分断領域42において分断されており、この分断領域42に周波数調整用素子33が配置されている。周波数調整用素子33は、分断された区間22を接続するチップ型のキャパシタ素子又はインダクタ素子である。分断領域42のY方向における位置は、接続点23側にオフセットしている。つまり、分断領域42によって2つに分断された区間22のうち、接続点23に接続される部分の長さは、エッジE3と向かい合う部分の長さよりも短い。
【0020】
また、
図2に示す例では、エッジE2から見てグランドクリアランス領域130の外側にアンテナ素子140が搭載されている。アンテナ素子140をグランドクリアランス領域130の外側に配置する点は必須でないが、アンテナ素子140をグランドクリアランス領域130の外側に配置することにより、グランドクリアランス領域130内におけるパターン設計が容易となる。尚、アンテナ素子140が搭載される基板110の表面111には、アンテナ素子140に設けられた端子電極に接続するためのランドパターンPが設けられている。
【0021】
図3~
図5はアンテナ素子140の構造を説明するための図であり、
図3は略透視斜視図、
図4は略透視平面図、
図5は略透視側面図である。
【0022】
図3~
図5に示すように、アンテナ素子140は、樹脂などの絶縁材料からなる素体210に埋め込まれた導体パターンと、素体210の表面に設けられた信号端子201,202及び複数のグランド端子203とを含んでいる。信号端子201は、基板110に設けられた信号ラインLを介して、図示しないRFICなどに接続される。信号端子202は、導体パターン10の一端に接続される。グランド端子203は、グランドパターン120に接続される。
【0023】
素体210に埋め込まれた導体パターンは、インダクタパターン220及びキャパシタパターン230,240を含んでいる。インダクタパターン220の一端は、ビア導体251を介して信号端子201に接続される。インダクタパターン220の他端は、ビア導体252を介して、キャパシタパターン230を構成する一方の容量電極パターン231に接続される。キャパシタパターン230を構成する他方の容量電極パターン232は、ビア導体253を介して信号端子202に接続される。また、ビア導体252からは、キャパシタパターン240を構成する一方の容量電極パターン241が分岐している。キャパシタパターン240を構成する他方の容量電極パターン242は、ビア導体254を介して、複数のグランド端子203に共通に接続される。
【0024】
このような構成により、アンテナ素子140はLC回路を構成し、所望のアンテナ特性を得るためのマッチング素子として機能する。これに対し、グランドクリアランス領域130内に搭載される周波数調整用素子31~34は、共振周波数を微調整するために用いられる。したがって、周波数調整用素子31~34のうち1又は2以上の素子を省略することも可能である。
【0025】
以上が本実施形態によるアンテナ装置100の構造である。本実施形態によるアンテナ装置100は、上記の構成により複数の周波数帯域において共振を得ることができる。
【0026】
第1に、本実施形態によるアンテナ装置100においては、導体パターン10と導体パターン20の区間22によって、低周波数帯域における共振が生じる。その周波数及び帯域幅は、主に、導体パターン10及び導体パターン20の区間22の長さによって決まり、周波数調整用素子31~34の位置、並びに、キャパシタンス又はインダクタンスによってさらに微調整することが可能である。第2に、本実施形態によるアンテナ装置100においては、導体パターン10と導体パターン20の区間21によって、中周波数帯域における共振が生じる。その周波数及び帯域幅は、主に、導体パターン10及び導体パターン20の区間21の長さによって決まり、周波数調整用素子32,34の位置、並びに、インダクタンスによってさらに微調整することが可能である。第3に、本実施形態によるアンテナ装置100においては、導体パターン10によって高周波数帯域において共振が生じる。その周波数及び帯域幅は、主に、導体パターン10の長さによって決まり、周波数調整用素子34の位置、並びに、インダクタンスによってさらに微調整することが可能である。これにより、本実施形態によるアンテナ装置100は、3つの周波数帯域において共振を得ることができる。
【0027】
図6は、本実施形態によるアンテナ装置100のVSWR特性を示すグラフである。
【0028】
図6に示すように、本実施形態によるアンテナ装置100は、低周波数帯域である約2.4GHz近傍、中周波数帯域である約5GHz近傍、並びに、高周波数帯域である約7GHz近傍にVSWR特性のピークが現れている。ここで、低周波数帯域と中周波数帯域の間の周波数帯域においてはVSWR特性が低下しているものの、中周波数帯域と高周波数帯域はほぼ連続的であり、広帯域に亘って良好なVSWRが得られている。これにより、これにより、低周波数帯域である約2.4GHz近傍において高いアンテナ特性を得ることができるとともに、中周波数帯域から高周波数帯域に亘る約5GHz~約7GHzの周波数帯域において高いアンテナ特性を得ることができる。
【0029】
このように、本実施形態によるアンテナ装置100は、シンプルな構成によって、複数の共振周波数を得ることができるとともに、中周波数帯域から高周波数帯域に亘る広い周波数帯域において高いアンテナ特性を得ることが可能となる。
【0030】
以上、本開示に係る技術の実施形態について説明したが、本開示に係る技術は、上記の実施形態に限定されることなく、その主旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能であり、それらも本開示に係る技術の範囲内に包含されるものであることはいうまでもない。
【0031】
本開示に係る技術には、以下の構成例が含まれるが、これに限定されるものではない。
【0032】
本開示の一側面によるアンテナ装置は、基板と、基板の表面に設けられたグランドパターンと、基板の表面に搭載されたアンテナ素子と、基板の表面のうち、グランドパターンが切り欠かれたグランドクリアランス領域に設けられた第1及び第2の導体パターンとを備え、第1の導体パターンは第1の方向に延在し、第2の導体パターンは第1の方向とは異なる方向に延在し、第1の導体パターンの一端はアンテナ素子に接続され、第1の導体パターンの他端は、第2の導体パターンの両端間に位置する接続点に接続される。これによれば、シンプルな構成によって、複数の共振周波数を得ることが可能となる。
【0033】
上記のアンテナ装置において、第2の導体パターンは、第1の方向と直交する第2の方向に延在しても構わない。これによれば、高いアンテナ特性を得ることが可能となる。
【0034】
上記のアンテナ装置において、基板は第2の方向に延在するエッジを有し、グランドクリアランス領域は、基板のエッジによって構成される第1のエッジと、第1のエッジと平行に延在する第2のエッジと、第1の方向に延在する第3及び第4のエッジとを含み、第2の導体パターンは第1のエッジに沿って設けられていても構わない。これによれば、より高いアンテナ特性を得ることが可能となる。
【0035】
上記のアンテナ装置において、第3のエッジと向かい合う第2の導体パターンの一端とグランドパターンとの間に第1の周波数調整用素子が接続されていても構わない。これによれば、共振周波数の微調整が可能となる。
【0036】
上記のアンテナ装置において、第4のエッジと向かい合う第2の導体パターンの他端が開放されていても構わない。これによれば、中周波帯域における共振点の形成が容易となる。
【0037】
上記のアンテナ装置において、第2の導体パターンの他端と接続点の間に位置する第1の区間の距離は、第2の導体パターンの一端と接続点の間に位置する第2の区間の距離よりも短くても構わない。これによれば、周波数の異なる2つの共振点を得ることが可能となる。
【0038】
上記のアンテナ装置において、第2の導体パターンの第1の区間は、第1の分断領域において分断されており、第1の分断領域に第2の周波数調整用素子が配置されていても構わない。これによれば、中周波帯域における共振周波数の微調整が可能となる。
【0039】
上記のアンテナ装置において、第2の導体パターンの第2の区間は、第2の分断領域において分断されており、第2の分断領域に第3の周波数調整用素子が配置されていても構わない。これによれば、低周波帯域における共振周波数の微調整が可能となる。
【0040】
上記のアンテナ装置において、第1の導体パターンは、第3の分断領域において分断されており、第3の分断領域に第4の周波数調整用素子が配置されていても構わない。これによれば、高周波帯域における共振周波数の微調整が可能となる。
【0041】
上記のアンテナ装置において、第3の分断領域は、第1のエッジよりも第2のエッジに近くても構わない。これによれば、高周波帯域における共振周波数を高めることが可能となる。
【0042】
上記のアンテナ装置において、アンテナ素子は、第2のエッジから見てグランドクリアランス領域の外側に搭載されていても構わない。これによれば、グランドクリアランス領域内におけるパターン設計が容易となる。
【0043】
上記のアンテナ装置は、第1の共振周波数と、第1の共振周波数よりも高い第2の共振周波数と、第2の共振周波数よりも高い第3の共振周波数とを有していても構わない。これによれば、3つの共振周波数を得ることが可能となる。
【符号の説明】
【0044】
10,20 導体パターン
21,22 区間
23 接続点
31~34 周波数調整用素子
41~43 分断領域
100 アンテナ装置
110 基板
111 表面
112 裏面
120 グランドパターン
130 グランドクリアランス領域
140 アンテナ素子
201,202 信号端子
203 グランド端子
210 素体
220 インダクタパターン
230,240 キャパシタパターン
231,232,241,242 容量電極パターン
251~254 ビア導体
E0~E4 エッジ
L 信号ライン
P ランドパターン