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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024080819
(43)【公開日】2024-06-17
(54)【発明の名称】接続装置及び電池パック
(51)【国際特許分類】
   H01M 50/569 20210101AFI20240610BHJP
   H01M 50/505 20210101ALI20240610BHJP
   H01M 50/526 20210101ALI20240610BHJP
   H01M 50/588 20210101ALI20240610BHJP
   H01M 50/591 20210101ALI20240610BHJP
   H01M 50/298 20210101ALI20240610BHJP
   H01M 50/524 20210101ALI20240610BHJP
【FI】
H01M50/569
H01M50/505
H01M50/526
H01M50/588 101
H01M50/591
H01M50/298
H01M50/524
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022194078
(22)【出願日】2022-12-05
(71)【出願人】
【識別番号】507357232
【氏名又は名称】株式会社AESCジャパン
(74)【代理人】
【識別番号】100110928
【弁理士】
【氏名又は名称】速水 進治
(74)【代理人】
【識別番号】100127236
【弁理士】
【氏名又は名称】天城 聡
(72)【発明者】
【氏名】松浦 守崇
【テーマコード(参考)】
5H040
5H043
【Fターム(参考)】
5H040AA03
5H040AS07
5H040AY08
5H040DD03
5H040NN03
5H043AA13
5H043AA19
5H043CA21
5H043FA04
5H043FA32
5H043GA23
5H043GA25
5H043KA08F
5H043LA21F
(57)【要約】
【課題】バスバー及び電流センサの組立性を向上させる。
【解決手段】接続装置200は、第1絶縁被膜212aによって覆われた第1絶縁部212と第1絶縁被膜212aから露出した右方露出部216とを有する第1バスバー210と、第1バスバー210の右方露出部216が通過する電流センサ240と、右方露出部216における第1絶縁部212及び電流センサ240の間に位置する少なくとも一部分を覆うカバー250と、を備えている。
【選択図】図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
絶縁体によって覆われた絶縁部と前記絶縁体から露出した露出部とを有するバスバーと、
前記バスバーの前記露出部が通過する電流センサと、
前記露出部における前記絶縁部及び前記電流センサの間に位置する少なくとも一部分を覆うカバーと、
を備える接続装置。
【請求項2】
前記露出部が載置された載置部をさらに備え、
前記カバーが前記露出部における前記載置部に載置された部分を覆っている、請求項1に記載の接続装置。
【請求項3】
前記バスバーを支持する支持体をさらに備え、
前記支持体が前記電流センサに電気的に接続された配線を案内する構造を有する、請求項1又は2に記載の接続装置。
【請求項4】
請求項1又は2に記載の接続装置と、
前記接続装置に電気的に接続された電池モジュールと、
を備える電池パック。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、接続装置及び電池パックに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、様々な電池パックが開発されている。例えば、特許文献1には、電流センサを備える電源回路構造について記載されている。この電源回路構造は、一端がDC/DCコンバータの電源ポストに接続されたバスバーを備えている。バスバーは、絶縁樹脂製のケースに収容されている。バスバーの他端は、当該ケースから露出した状態で電流センサの開口を通過している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2007-326496号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
例えば、特許文献1に記載の構造では、バスバーにおける電流センサの開口から引き出された部分が電流センサの近傍においてケースから露出しないようにバスバー及び電流センサが位置決めされている。仮に、電流センサの開口から離れる方向にバスバーがずれると、バスバーにおける電流センサの開口から引き出された部分が電流センサの近傍においてケースから露出する。この場合、バスバーの電気的絶縁を確保することが難しいことがある。したがって、特許文献1に記載の構造では、バスバー及び電流センサの正確な位置決めが要求される。しかしながら、バスバー及び電流センサの組立性を向上させるためには、バスバーの位置及び電流センサの位置の公差は比較的大きいことが望ましい。
【0005】
本発明の目的の一例は、バスバー及び電流センサの組立性を向上させることにある。本発明の他の目的は、本明細書の記載から明らかになるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様は、以下のとおりである。
[1]
絶縁体によって覆われた絶縁部と前記絶縁体から露出した露出部とを有するバスバーと、
前記バスバーの前記露出部が通過する電流センサと、
前記露出部における前記絶縁部及び前記電流センサの間に位置する少なくとも一部分を覆うカバーと、
を備える接続装置。
[2]
前記露出部が載置された載置部をさらに備え、
前記カバーが前記露出部における前記載置部に載置された部分を覆っている、[1]に記載の接続装置。
[3]
前記バスバーを支持する支持体をさらに備え、
前記支持体が前記電流センサに電気的に接続された配線を案内する構造を有する、[1]又は[2]に記載の接続装置。
[4]
[1]~[3]のいずれか一に記載の接続装置と、
前記接続装置に電気的に接続された電池モジュールと、
を備える電池パック。
【発明の効果】
【0007】
本発明の上記態様によれば、バスバー及び電流センサの組立性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】実施形態に係る電池パックの断面模式図である。
図2】実施形態に係る接続装置の斜視図である。
図3】カバーが取り除かれた状態における実施形態に係る接続装置の斜視図である。
図4図2の視点の反対側からの視点における実施形態に係る接続装置の斜視図である。
図5】支持体及びワイヤハーネスが取り除かれた状態における実施形態に係る接続装置の側面図である。
図6】変形例に係る接続装置の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施形態及び変形例について、図面を用いて説明する。すべての図面において、同様な構成要素には同様の符号を付し、適宜説明を省略する。
【0010】
図1は、実施形態に係る電池パック10の断面模式図である。図1では、説明のため、Z方向が示されている。Z方向は、鉛直方向に平行な方向である。Z方向を示す矢印は、上方向を示している。
【0011】
電池パック10は、例えば、自動車に搭載されている。ただし、電池パック10の用途は、自動車に限定されない。電池パック10は、複数の電池モジュール100、接続装置200及び収容体300を備えている。収容体300は、ロアトレイ310及びアッパカバー320を有している。複数の電池モジュール100及び接続装置200は、ロアトレイ310及びアッパカバー320によって画定された収容空間に収容されている。
【0012】
各電池モジュール100は、複数の電池セルを有している。一例において、各電池セルは、交互に積層された複数の正極及び複数の負極と、隣り合う正極及び負極の間に位置するセパレータと、複数の正極、複数の負極及びセパレータを封止する外装体と、を含んでいる。ただし、電池セルの構造は、この例に限定されない。一例において、電池モジュール100では、並列に接続された複数の電池セルを含むセル群が複数直列に接続されている。ただし、単一の電池セルが複数直列に接続されていてもよい。図1に示す例では、2つの電池モジュール100が接続装置200を介して直接に接続されている。後述するように、接続装置200は、第1バスバー210、第2バスバー220、支持体230及び締結具260を有している。
【0013】
図2は、実施形態に係る接続装置200の斜視図である。図3は、カバー250が取り除かれた状態における実施形態に係る接続装置200の斜視図である。図4は、図2の視点の反対側からの視点における実施形態に係る接続装置200の斜視図である。図5は、支持体230及びワイヤハーネス246が取り除かれた状態における実施形態に係る接続装置200の側面図である。
【0014】
図2図5では、説明のため、X方向、Y方向及びZ方向が示されている。実施形態では、説明のため、X方向、Y方向及びZ方向は、次のように定義されている。Z方向は、鉛直方向に平行な方向である。X方向は、鉛直方向に垂直な水平方向の一つである。Y方向は、鉛直方向及びX方向に垂直な水平方向の一つである。X方向を示す矢印、Y方向を示す矢印及びZ方向を示す矢印は、それぞれ、左方向、前方向及び上方向を示している。図5において、Y方向を示す黒点付き白丸は、Y方向を示す矢印が紙面の奥から手前に向けて延びていることを示している。ただし、X方向、Y方向、Z方向、左右方向、前後方向及び上下方向の関係はこの例に限定されない。
【0015】
以下、必要に応じて、Z方向に垂直な平面をXY平面という。以下、必要に応じて、X方向に垂直な平面をYZ平面という。以下、必要に応じて、Y方向に垂直な平面をZX平面という。
【0016】
接続装置200は、第1バスバー210、第2バスバー220、支持体230、電流センサ240及びカバー250を有している。
【0017】
Z方向から見て、第1バスバー210は、X方向に略平行に延在している。第1バスバー210は、導体である。この導体は、例えば、銅等の金属である。第1バスバー210は、第1絶縁部212、左方露出部214及び右方露出部216を含んでいる。
【0018】
第1絶縁部212は、第1絶縁被膜212aによって覆われている。第1絶縁被膜212aは、例えば、絶縁樹脂等の絶縁シートである。第1バスバー210の第1絶縁部212における表面は、第1絶縁被膜212aによって電気的に絶縁されている。第1絶縁部212の表面は、第1絶縁被膜212aによって覆われていなくてもよい。例えば、第1絶縁部212の表面は、表面処理等の方法によって絶縁処理されていてもよい。すなわち、第1絶縁部212は、所定の絶縁体によって覆われていればよい。第1バスバー210には、大電流が流れることがある。実施形態では、第1絶縁部212によって、電池パック10の作業者の感電防止等、接続装置200の安全性を確保することができる。
【0019】
図2図3及び図5に示すように、Y方向から見て、第1絶縁部212の左端部及び右端部は、第1絶縁部212の左端部及び右端部の間の部分に対して折り曲げられている。具体的には、Y方向から見て、第1絶縁部212の左端部及び右端部の間の部分は、第1絶縁部212の左端部から右端部に向かうにつれて下方に向けて傾いている。Y方向から見て、第1絶縁部212の左端部及び右端部は、X方向に略平行になっている。
【0020】
図2図3及び図5に示すように、左方露出部214は、第1絶縁被膜212aの左端部から露出している。左方露出部214は、第1絶縁被膜212aの左端部から左方に向けて突出している。左方露出部214は、XY平面に対して略平行となっている。右方露出部216は、第1絶縁被膜212aの右端部から露出している。右方露出部216は、第1絶縁被膜212aの右端部から右方に向けて突出している。右方露出部216は、XY平面に対して略平行となっている。実施形態では、Z方向において、右方露出部216は、左方露出部214よりも低い位置に位置している。
【0021】
第1バスバー210の形状は、実施形態に係る形状に限定されない。例えば、Y方向から見て、第1絶縁部212は、折り曲げられていなくてもよい。この場合、Y方向から見て、第1バスバー210は、左方露出部214及び右方露出部216の間でX方向に略平行に延在していてもよい。
【0022】
Z方向から見て、第2バスバー220は、Y方向に略平行に延在している。第2バスバー220は、導体である。この導体は、例えば、銅等の金属である。第2バスバー220は、第2絶縁部222、後方露出部224及び前方露出部226を含んでいる。
【0023】
第2絶縁部222は、第2絶縁被膜222aによって覆われている。第2絶縁被膜222aは、例えば、絶縁樹脂等の絶縁シートである。第2バスバー220の第2絶縁部222における表面は、第2絶縁被膜222aによって電気的に絶縁されている。第2絶縁部222の表面は、第2絶縁被膜222aによって覆われていなくてもよい。例えば、第2絶縁部222の表面は、表面処理等の方法によって絶縁処理されていてもよい。すなわち、第2絶縁部222は、所定の絶縁体によって覆われていればよい。第2バスバー220には、大電流が流れることがある。実施形態では、第2絶縁部222によって、電池パック10の作業者の感電防止等、接続装置200の安全性を確保することができる。
【0024】
図2及び図3に示すように、X方向から見て、第2絶縁部222の前端部は、第2絶縁部222の前端部の後方部分に対して折り曲げられている。具体的には、X方向から見て、第2絶縁部222の前端部の後方部分は、第2絶縁部222の前端部から後端部に向かうにつれて下方に向けて傾いている。X方向から見て、第2絶縁部222の前端部は、Y方向に略平行になっている。
【0025】
図2及び図3に示すように、後方露出部224は、第2絶縁被膜222aの後端部から露出している。後方露出部224は、第2絶縁被膜222aの後端部から後方に向けて突出している。後方露出部224は、XY平面に対して略平行となっている。前方露出部226は、第2絶縁被膜222aの前端部から露出している。前方露出部226は、第2絶縁被膜222aの前端部から前方に向けて突出している。前方露出部226は、XY平面に対して略平行となっている。実施形態では、Z方向において、後方露出部224は、前方露出部226よりも低い位置に位置している。
【0026】
第2バスバー220の形状は、実施形態に係る形状に限定されない。例えば、X方向から見て、第2絶縁部222は、折り曲げられていなくてもよい。この場合、X方向から見て、第2バスバー220は、後方露出部224及び前方露出部226の間でY方向に略平行に延在していてもよい。
【0027】
支持体230は、例えば、樹脂等の絶縁体である。支持体230は、第1バスバー210及び第2バスバー220を一体的に支持している。具体的には、図3に示すように、右方露出部216の右端部及び後方露出部224の後端部の接続部が支持体230の載置部232の上面に載置されている。右方露出部216の右端部及び後方露出部224の後端部の接続部では、右方露出部216の右端部及び後方露出部224の後端部がZ方向に重なり合っている。図3に示す例では、後方露出部224の後端部が右方露出部216の右端部の上方に配置されている。ただし、右方露出部216の右端部が後方露出部224の後端部の上方に配置されていてもよい。右方露出部216の右端部及び後方露出部224の後端部の接続部は、締結具260によって載置部232に一体的に締結されている。よって、第1バスバー210及び第2バスバー220における右方露出部216及び後方露出部224の重なり部分の強度を補強することができる。
【0028】
図3に示す例において、締結具260は、ボルト262及びナット264を含んでいる。ボルト262は、右方露出部216の右端部及び後方露出部224の後端部の接続部を下方からZ方向に略平行に貫通している。ナット264は、右方露出部216の右端部及び後方露出部224の後端部の接続部の上方に配置されている。ボルト262がナット264に締め付けられることで、右方露出部216の右端部及び後方露出部224の後端部の接続部は、載置部232に一体的に締結されている。右方露出部216の右端部及び後方露出部224の後端部は、ボルト262を介して電気的に互いに接続されていてもよい。ただし、右方露出部216の右端部及び後方露出部224の後端部の接続部を載置部232に一体的に締結する構造は、この例に限定されない。
【0029】
左方露出部214は、図2図5には不図示の所定の電池モジュール100に電気的に接続されている。前方露出部226は、図2図5には不図示の所定の他の電池モジュール100に電気的に接続されている。したがって、当該所定の電池モジュール100及び当該所定の他の電池モジュール100は、第1バスバー210及び第2バスバー220を介して電気的に互いに接続させることができる。
【0030】
実施形態では、第1バスバー210及び第2バスバー220が互いに分離可能になっている。したがって、第1バスバー210に電気的に接続される電池モジュール100の種類に応じて第1バスバー210が交換可能になっている。同様にして、第2バスバー220に電気的に接続される電池モジュール100の種類に応じて第2バスバー220が交換可能になっている。よって、Z方向から見て第1バスバー210及び第2バスバー220が略L字状の一体的なバスバーである場合と比較して、バスバーに電気的に接続される電池モジュール100の種類に応じた適切なバスバーの選択が容易となっている。ただし、Z方向から見て、第1バスバー210及び第2バスバー220は、略L字状の一体的なバスバーであってもよい。
【0031】
電流センサ240は、載置部232の左方に配置されている。図3に示すように、右方露出部216は、電流センサ240の開口242をX方向に略平行に通過している。電流センサ240は、右方露出部216のX方向の周りに発生する磁場を検出している。この磁場の検出によって、電流センサ240は、第1バスバー210に流れる電流を検出している。
【0032】
一例において、電流センサ240及び右方露出部216を互いに固定して、第1バスバー210に対する電流センサ240の位置を固定することができる。ただし、第1バスバー210に対する電流センサ240の位置を固定する方法は、この例に限定されない。
【0033】
電流センサ240には、ワイヤハーネス246が電気的に接続されている。ワイヤハーネス246は、電流センサ240に信号及び電力を供給するための配線である。ワイヤハーネス246は、支持体230に設けられた溝234を経由して支持体230の外部に向けて配策されている。言い換えると、溝234は、ワイヤハーネス246を案内する構造の少なくとも一部分を構成している。実施形態では、ワイヤハーネス246が溝234によって案内されていない場合と比較して、衝撃等の要因によるワイヤハーネス246の動きを規制することができる。よって、ワイヤハーネス246が溝234によって案内されていない場合と比較して、ワイヤハーネス246の第1バスバー210、第2バスバー220及び支持体230への干渉によるワイヤハーネス246の破損や、ワイヤハーネス246の第1バスバー210及び第2バスバー220への短絡を抑制することができる。
【0034】
図3及び図4に示すように、溝234は、支持体230における第2バスバー220の下方に位置する部分をX方向に略平行に延在する部分と、支持体230における載置部232の右方に位置する部分をY方向に略平行に延在する部分と、を含んでいる。したがって、溝234における第2バスバー220の下方に位置する部分にワイヤハーネス246を配策することができる。よって、Z方向から見て、第2バスバー220及びワイヤハーネス246を交差させることができる。
【0035】
実施形態では、図4に示すように、溝234の複数箇所に一対の爪234aが設けられている。これらの一対の爪234aによって、ワイヤハーネス246が溝234の上方に向けて抜け出ることを抑制することができる。ただし、これらの爪234aは設けられていなくてもよい。
【0036】
カバー250は、例えば、樹脂等の絶縁体である。図2図4及び図5に示すように、カバー250の右側部分は、右方露出部216及び後方露出部224の接続部を上方から覆っている。よって、電池パック10の作業者の指が右方露出部216及び後方露出部224の接続部の上部に触れることを抑制することができる。また、右方露出部216及び後方露出部224の接続部を上方からの異物又は衝撃から保護することができる。カバー250の左側部分は、電流センサ240を上方から覆っている。よって、電流センサ240を上方からの異物又は衝撃から保護することができる。
【0037】
図3に示すように、支持体230には、後方隔壁236a及び右方隔壁236bが設けられている。Z方向から見て、後方隔壁236a及び右方隔壁236bは、略L字状の直交している。ただし、後方隔壁236a及び右方隔壁236bは設けられていなくてもよい。後方隔壁236aは、右方露出部216及び後方露出部224の接続部の後方に配置されている。よって、電池パック10の作業者の指が右方露出部216及び後方露出部224の接続部の後部に触れることを抑制することができる。また、右方露出部216及び後方露出部224の接続部を後方からの異物又は衝撃から保護することができる。右方隔壁236bは、右方露出部216及び後方露出部224の接続部の右方に配置されている。よって、電池パック10の作業者の指が右方露出部216及び後方露出部224の接続部の右部に触れることを抑制することができる。また、右方露出部216及び後方露出部224の接続部を右方からの異物又は衝撃から保護することができる。
【0038】
図2図4及び図5に示すように、カバー250の左端部からは下方に向けて突起252が突出している。突起252の右側面部は、電流センサ240の左側面の上端部を覆っている。よって、電流センサ240の上端部を左方からの異物又は衝撃から保護することができる。突起252の下端部は、右方露出部216における第1絶縁部212の右端部及び電流センサ240の左端部の間に位置する部分を覆っている。よって、電池パック10の作業者の指が右方露出部216の当該部分の上面に触れることを抑制することができる。また、右方露出部216の当該部分を上方からの異物又は衝撃から保護することができる。
【0039】
以下、必要に応じて、右方露出部216における第1絶縁部212の右端部及び電流センサ240の左端部の間に位置する部分を右方露出部216の左側部分という。
【0040】
実施形態では、右方露出部216の左側部分が左側にずれても、突起252の下端部が右方露出部216の左側部分を覆うことができる。したがって、右方露出部216の左側部分が突起252の下端部によって覆われていない場合と比較して、第1バスバー210の電気的絶縁を確保することができる。すなわち、突起252が設けられていない場合と比較して、右方露出部216の左側部分の位置の左側へのずれの公差を大きくすることができる。よって、突起252が設けられていない場合と比較して、第1バスバー210及び電流センサ240の組立性を向上させることができる。
【0041】
実施形態では、右方露出部216の左側部分が右方露出部216の左側部分のX方向の長さの分右側にずれても、第1絶縁部212が電流センサ240の開口242に入り込まない。したがって、第1絶縁部212の一部分が電流センサ240の開口242に入り込む場合と比較して、電流センサ240が第1バスバー210に流れる電流を正確に検出することができる。すなわち、突起252が設けられていない場合と比較して、右方露出部216の当該部分の位置の右側へのずれの公差を大きくすることができる。よって、突起252が設けられていない場合と比較して、第1バスバー210及び電流センサ240の組立性を向上させることができる。
【0042】
図5に示すように、第1絶縁被膜212aの右端部には絶縁固定材212bが設けられていてもよい。絶縁固定材212bは、第1絶縁被膜212aを第1バスバー210に固定している。絶縁固定材212bは、例えば、絶縁テープである。ただし、絶縁固定材212bは設けられていなくてもよい。図5に示すように、絶縁固定材212bは、右方露出部216の左側部分の少なくとも一部分を覆っていてもよい。この場合、絶縁固定材212bが設けられていない場合と比較して、電池パック10の作業者の指が右方露出部216の左側部分に接触することを抑制することができる。図5に示すように、絶縁固定材212bの右端部は、電流センサ240の左側面に対して左側にずれていてもよい。この場合、絶縁固定材212bの右端部の位置と電流センサ240の左側面の位置とがX方向において揃っている場合と比較して、公差による絶縁固定材212bの電流センサ240の開口242への入り込みを抑制することができる。
【0043】
図6は、変形例に係る接続装置200Aの斜視図である。変形例に係る接続装置200Aは、以下の点を除いて、実施形態に係る接続装置200と同様である。図6では、説明の簡易のため、電流センサ240に電気的に接続されるワイヤハーネスが図示されていない。
【0044】
変形例に係る接続装置200Aは、カバー250Aを有している。変形例に係るカバー250Aは、電流センサ240を上方から覆っている。ただし、カバー250Aは、支持体230Aの載置部232Aの上面側における右方露出部216及び後方露出部224の接続部を露出している。変形例では、カバー250Aが右方露出部216及び後方露出部224の接続部を覆わない分、カバー250Aのコストを低減することができる。
【0045】
変形例に係るカバー250Aは、実施形態に係るカバー250と同様にして、突起252Aを含んでいる。変形例に係る突起252Aの下端部は、実施形態に係る突起252の下端部と同様にして、右方露出部216の左側部分を覆っている。よって、変形例においても、突起252Aが設けられていない場合と比較して、第1バスバー210及び電流センサ240の組立性を向上させることができる。
【0046】
以上、図面を参照して本発明の実施形態及び変形例について述べたが、これらは本発明の例示であり、上記以外の様々な構成を採用することもできる。
【符号の説明】
【0047】
10 電池パック
100 電池モジュール
200,200A 接続装置
210 第1バスバー
212 第1絶縁部
212a 第1絶縁被膜
212b 絶縁固定材
214 左方露出部
216 右方露出部
220 第2バスバー
222 第2絶縁部
222a 第2絶縁被膜
224 後方露出部
226 前方露出部
230,230A 支持体
232,232A 載置部
234 溝
234a 爪
236a 後方隔壁
236b 右方隔壁
240 電流センサ
242 開口
246 ワイヤハーネス
250,250A カバー
252,252A 突起
260 締結具
262 ボルト
264 ナット
300 収容体
310 ロアトレイ
320 アッパカバー
図1
図2
図3
図4
図5
図6