(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024080834
(43)【公開日】2024-06-17
(54)【発明の名称】ビーム製造装置
(51)【国際特許分類】
B21D 5/08 20060101AFI20240610BHJP
B23D 25/04 20060101ALI20240610BHJP
B23D 36/00 20060101ALI20240610BHJP
B21D 7/16 20060101ALI20240610BHJP
【FI】
B21D5/08 R
B23D25/04 A
B23D36/00 503H
B21D5/08 M
B21D7/16
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022194112
(22)【出願日】2022-12-05
(71)【出願人】
【識別番号】000231110
【氏名又は名称】JFE建材株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000958
【氏名又は名称】弁理士法人インテクト国際特許事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100120237
【弁理士】
【氏名又は名称】石橋 良規
(72)【発明者】
【氏名】関本 慎也
【テーマコード(参考)】
3C039
4E063
【Fターム(参考)】
3C039EA13
4E063AA01
4E063BB08
4E063CA02
4E063CA06
4E063CA07
4E063CA10
4E063LA17
4E063LA20
4E063MA15
(57)【要約】
【課題】金属材料の切断位置の検出を確実にし、製品の全長やへりあき寸法の不良の発生を防止すると共に、製作される製品品種の判別を確実にし、誤生産及び誤出荷の防止を行うことができるビーム製造装置を提供する。
【解決手段】パンチプレスと、カセット式成形機と、走行切断機を備え、前記カセット式成形機と前記走行切断機との流れ方向の間には、切断位置検出手段と、品種判別手段と、送り長さ測定手段とを備える。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
帯板状の金属材料を連続的に成形するビーム製造装置であって、
パンチプレスとカセット式成形機と、走行切断機を備え、
前記カセット式成形機と前記走行切断機との流れ方向の間には、切断位置検出手段と、品種判別手段と、送り長さ測定手段とを備えることを特徴とするビーム製造装置。
【請求項2】
請求項1に記載するビーム製造装置において、
前記切断位置検出手段は、ライン式レーザーセンサであることを特徴とすることを特徴とするビーム製造装置。
【請求項3】
請求項1に記載するビーム製造装置において、
前記品種判別手段は、ライン式レーザーセンサであることを特徴とすることを特徴とするビーム製造装置。
【請求項4】
請求項1に記載するビーム製造装置において、
前記切断位置検出手段及び前記品種判別手段は、送り方向と交差する方向に間隔を開けて配置されることを特徴とするビーム製造装置。
【請求項5】
請求項1に記載するビーム製造装置において、
前記品種判別手段は、前記切断位置検出手段の流れ方向下流側に配置されることを特徴とするビーム製造装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば、道路の路肩や歩道との境界、中央分離帯などに設けられるガードレール等の長尺板状の製品を製作するためのビーム製造装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、形鋼等を成形するロール成形装置として、コイル状の薄い鋼板等の金属材料をコイルからほどき、連続した帯板状の金属材料として成形機内に供給するためのアンコイラと、コイル状態の際に付いてしまった金属材料の円弧状のクセを水平に矯正するためのレベラと、金属材料を所定の断面形状に成形するためのロール成形機と、成形された金属材料を所定の長さに切断する切断機等と、を備える構成について知られている。
【0003】
例えば、特許文献1には、母屋やガードレール等の長尺の製品を製作するロール成形装置であって、アンコイラ、レベラ、ロール成形機、及び、切断機能を有するプレス台等を備える構成について記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1を初めとするロール成形装置において、立体的な断面形状の成形をするロール成形機よりも上流側に、材料の所定の位置に孔加工を施すパンチプレスが設けられる場合がある。このような構成のロール成形装置によれば、断面形状を成形する前に、あらかじめ孔加工を施すことによって、例えば、
図4に示すような、立体的な断面形状を有する製品の立上り部にも孔21を配置することが容易となり、より多くの種類の製品に対応可能となるため好適である。
【0006】
また、このような孔を有する製品については、孔の中心から製品の縁までの寸法である、いわゆるへりあき寸法についても重要な要素となる。そのため、あらかじめ孔加工が施されている金属材料を切断機等によって切断する際には、製品の全長のみならず、へりあき寸法についてもずれなく切断する必要がある。
【0007】
また、特許文献1を初めとするロール成形装置において、一台のロール成形装置につき、複数の種類の製品を製作する場合があり、このような場合には、生産指示に合わせて正確な品種の製品が製作されているか確認する必要がある。
【0008】
そこで、本発明は上記の事項に鑑みてなされたものであり、金属材料の切断位置の検出を確実にし、製品の全長やへりあき寸法の不良の発生を防止すると共に、製作される製品品種の判別を確実にし、誤生産及び誤出荷の防止を行うことができるビーム製造装置を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
この発明は、上記課題を達成するためになされたものであって、下記を特徴とするものである。
【0010】
本発明に係るビーム製造装置は、帯板状の金属材料を連続的に成形するビーム製造装置であって、パンチプレスと、カセット式成形機と、走行切断機を備え、前記カセット式成形機と前記走行切断機との流れ方向の間には、切断位置検出手段と、品種判別手段と、送り長さ測定手段とを備えることを特徴とする。
【0011】
本発明に係るビーム製造装置において、前記切断位置検出手段は、ライン式レーザーセンサであると好適である。
【0012】
本発明に係るビーム製造装置において、前記品種判別手段は、ライン式レーザーセンサであると好適である。
【0013】
本発明に係るビーム製造装置において、前記切断位置検出手段及び前記品種判別手段は、送り方向と交差する方向に間隔を開けて設置されると好適である。
【0014】
本発明に係るビーム製造装置において、前記品種判別手段は、前記切断位置検出手段の流れ方向下流側に設置されると好適である。
【0015】
上記発明の概要は、本発明に必要な特徴の全てを列挙したものではなく、これらの特徴群のサブコンビネーションもまた発明となり得る。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、切断位置検出手段、及び、送り長さ測定手段により、金属材料を正確な位置で切断することを可能とし、製品全長の不良及びへりあき寸法の不良の発生を防止することができる。また、本発明によれば、品種判別手段により製作される製品の品種の判別を確実にすることを可能とし、誤生産及び誤出荷の防止を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】本発明の実施形態に係るビーム製造装置を示す概要図
【
図2】本発明の実施形態に係る切断位置検出手段を用いて送り長さ測定基準位置を検出する状態、及び、品種判別手段を用いて製品品種を判別する状態を示す斜視図
【
図3】(a)は、本発明の実施形態に係る切断位置検出手段を用いて送り長さ測定基準位置を検出する状態示す平面図、(b)は、本発明の実施形態とは異なる切断位置検出手段を用いて送り長さ測定基準位置を検出する状態を示す平面図
【
図4】立体的な断面形状の立上り部に孔を有する製品の一例を示す斜視図
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明を実施するための好適な実施形態について、図面を用いて説明する。なお、以下の実施形態は、各請求項に係る発明を限定するものではなく、また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
【0019】
本発明の実施形態に係るビーム製造装置は、一例として、ガードレールを製作するために用いることができる。以下、本発明の実施形態に係るビーム製造装置を用いて、ガードレールを製作する場合を例に挙げて説明を行う。
【0020】
図1は、本発明の実施形態に係るビーム製造装置を示す概要図、
図2は、本発明の実施形態に係る切断位置検出手段を用いて送り長さ測定基準位置を検出する状態、及び、品種判別手段を用いて製品品種を判別する状態を示す斜視図、
図3(a)は、本発明の実施形態に係る切断位置検出手段を用いて送り長さ測定基準位置を検出する状態示す平面図、
図3(b)は、本発明の実施形態とは異なる切断位置検出手段を用いて送り長さ測定基準位置を検出する状態を示す平面図である。なお、本明細書において、流れ方向及び上流、下流とは、
図1及び2に示す矢印の方向と向きと定義する。また、本明細書において、幅方向とは、
図2に示す矢印の方向であって、流れ方向に対して交差する方向と定義する。
【0021】
本実施形態に係るビーム製造装置1は、
図1に示すように、流れ方向上流側から順に、アンコイラ2、レベラ3、パンチプレス4、カセット式成形機5、送り長さ測定手段6、切断位置検出手段7、品種判別手段8、走行切断機9及び搬出装置10を備える。
【0022】
アンコイラ2は、コイル状に巻かれた帯板状の金属材料を保持して、金属材料の巻きほぐしを行う。アンコイラ2は、従来周知の装置を用いることができ、例えば、コイル状の金属材料の内径を保持し、中心軸を回転させることにより金属材料の巻きほぐしを行う構造や、コイル状の金属材料の下部を複数のローラにより支持し、引き出し用のピンチロールによって材料を引出して巻きほぐしを行う構造等を備える装置等が用いられる。アンコイラ2によって巻きほぐされた材料は、レベラ3に送られる。なお、アンコイラ2から巻きほぐされた金属材料は、たるんだ状態のループを作るため、アンコイラ2とレベラ3の間の床面を掘り込んでループが床面につかないような構造を備えても構わない。
【0023】
レベラ3は、アンコイラ2から送られてきた金属材料のコイル状態であったときの巻きぐせ等のひずみを取り除く。レベラ3は、従来周知の装置を用いることができ、例えば、流れ方向に沿って上下に複数配置されたロールの間に金属材料を挟み、金属材料に上下方向から荷重を与えてひずみの除去を行う構造等を備える装置等が用いられる。レベラ3によりひずみが除去された金属材料は、パンチプレス4に送られる。
【0024】
パンチプレス4は、レベラ3から送られてきた金属材料に、生産指示に従い所定の形状、位置及び数の打ち抜き加工や穴あけ加工を施す。パンチプレス4は、パンチ金型の金属材料に押し付け、金属材料の一部を打ち抜くことによって加工を行う。パンチプレス4による打ち抜き加工は、パンチプレス4の流れ方向の上流及び下流側に帯板状の金属材料をたるませた状態のループを作ることで、打ち抜き加工を行う場所での金属材料の流れ方向の動きを部分的に停止させ、このように金属材料を停止させた状態で打ち抜き加工を行う。また、パンチプレス4による打ち抜き加工はこれに限らず、パンチプレス4自体を流れ方向に沿って移動可能な構造とし、パンチプレス4を金属材料の流れ速度に合わせて移動させ、パンチプレス4と金属材料が相対的に停止した状態で打ち抜き加工を行っても構わない。パンチプレス4により所定の打ち抜き加工が施された金属材料は、カセット式成形機5に送られる。
【0025】
カセット式成形機5は、帯板状の金属材料を幅方向に屈曲し、一様な断面形状に成形する。カセット式成形機5には、上下に2個設置された1組のフォーミングロールが流れ方向に沿って複数組配置されている。カセット式成形機5に送られた帯板状の金属材料は、先端から順に各フォーミングロールの間を通り、上下方向からの荷重により徐々に屈曲され、すべてのフォーミングロールを通過した後に所定の断面形状に塑性変形される。カセット式成形機5により所定の断面形状に加工された金属材料は、送り長さ測定手段6、切断位置検出手段7、及び、品種判別手段8を通過し、走行切断機9に送られる。
【0026】
送り長さ測定手段6は、例えば、ローラを流れ方向に進行する金属材料の表面に接触させて、送り長さや送り速度を計測可能なローラエンコーダ等を使用することができる。
【0027】
切断位置検出手段7は、
図2に示すように、流れ方向に交差する方向に伸びるライン状にレーザー光72を照射する光電センサ71(特許請求の範囲におけるライン式レーザーセンサ)を備える。光電センサ71は、ライン状のレーザー光72が金属材料の送り長さ測定の基準となる孔11の幅方向の位置に合わせて照射されるように配置される。なお、送り長さ測定の基準となる孔11は、パンチプレス4によって加工された孔を使用することができる。切断位置検出手段7の光電センサ71は、投光部と受光部が別体となっている透過型光電センサであってもよく、投光部と受光部が一体となっているミラー型光電センサであっても構わない。
【0028】
品種判別手段8は、
図2に示すように、流れ方向に交差する方向に伸びるライン状にレーザー光82を照射する光電センサ81(特許請求の範囲におけるライン式レーザーセンサ)を備える。光電センサ81は、ライン状のレーザー光82が切断位置検出手段7の光電センサ71から照射されるレーザー光72に対して、幅方向に間隔を開けて照射されるように配置される。また、品種判別手段8の光電センサ81は、ライン状のレーザー光82が切断位置検出手段7の光電センサ71から照射されるレーザー光72よりも流れ方向下流側に照射されるように配置される。品種判別手段8の光電センサ81は、投光部と受光部が別体となっている透過型光電センサであってもよく、投光部と受光部が一体となっているミラー型光電センサであっても構わない。また、品種判別手段8の光電センサ81は、切断位置検出手段7に備わる光電センサ71と同一のものであってもよく、異なるものであっても構わない。
【0029】
走行切断機9は、カセット式成形機5から送られてきた金属材料を所定の長さに切断する。走行切断機9は、金属材料の送り方向に沿って水平に移動することができ、金属材料の送り速度に合わせて移動しながら金属材料の切断を行う。金属材料を切断する位置は、あらかじめ設定された製品全長とへりあき寸法となるように、送り長さ測定手段6、及び、切断位置検出手段7によって決定される。走行切断機9は、上下に一対となる刃部を備え、圧力を付与された刃部によって金属材料をせん断することにより切断を行う。走行切断機9の刃部は、カセット式成形機5によって成形された金属材料の断面形状に対応した形状となっているため、切断時に金属材料の断面形状を変形させることがない。
【0030】
このように、走行切断機9によって連続した帯板状であった金属材料は切り離され、所定の全長の製品となる。その後、完成した製品は、搬出装置10によって所定の数量に積み重ねられ、搬出される。
【0031】
次に、本実施形態における送り長さ測定手段6、及び、切断位置検出手段7による金属材料の切断位置の決定方法について説明を行う。
【0032】
先ず、切断位置検出手段7は、金属材料の送り長さ測定の基準位置を検出する。基準位置は、一例として、
図3(a)に示すように、パンチプレス4によって施された孔11の下流側先端の端部Aを用いることができる。切断位置検出手段7の光電センサ71によって照射されるレーザー光72は、流れ方向に交差する方向に伸びるライン状であるため、孔11の位置が幅方向にずれた状態であっても、確実に孔11の下流側先端である端部Aの位置を検出することが出来る。なお、孔11の幅方向の位置ずれは、帯板状の金属材料の形状に残る癖、パンチプレス4による加工誤差、カセット式成形機5による成形誤差等によって起こり得るものである。
【0033】
次に、送り長さ測定手段6によって、切断位置検出手段7で検出した基準位置から金属材料が流れ方向に沿って送られる長さが測定される。本実施形態に係るビーム製造装置1には、あらかじめ各製品種類の全長に対応した送り長さがプログラムされており、金属材料が所定の長さ送られたとき切断位置は決定され、走行切断機9によって切断される。
【0034】
このように、切断位置検出手段7によって正確に基準位置が検出され、送り長さ測定手段6によって基準位置から測定された長さで金属材料が切断されることによって、製品の全長の不良のみならず、へりあき寸法の不良の発生を防止することができる。
【0035】
なお、本実施形態における切断位置検出手段7による基準位置の検出のように、流れ方向に交差する方向に伸びるライン状のレーザー光72によって孔の端部Aを検出するものではなく、例えば
図3(b)に示すように、点状のレーザー光73によって検出するような場合は、孔11の位置が幅方向にずれた状態では、孔11の下流側先端の端部Aを検出することができず、基準位置として孔の縁部Bを検出してしまうおそれがある。この場合、基準位置が本来の位置よりも上流側にずれた状態となるため、製品の全長やへりあき寸法の不良原因となり、また、後続する製品のへりあき寸法にも影響を与えてしまう。このような課題を解決する点においても、本実施形態における切断位置検出手段7は、基準位置を正確に検出することができるため有効である。
【0036】
次に、本実施形態における品種判別手段8による製品品種の判別方法について説明を行う。
【0037】
本実施形態に係るビーム製造装置1にて製造される製品の種類には、例えば、
図3(a)に示すように、基準位置となる孔11の他に、幅方向に間隔を開けて複数の孔12が加工されるものがある。
【0038】
品種判別手段8の光電センサ81から照射されるレーザー光82は、切断位置検出手段7から照射されるレーザー光に対して、幅方向に間隔を開けて照射されるように配置されているため、孔12を検出することができる。また、レーザー光82は、切断位置検出手段7の光電センサ71から照射されるレーザー光72に対して、流れ方向下流側に照射されるように配置されているため、基準位置となる孔11の端部Aを検出してから、品種判別手段8によって孔12を検出するまでの時間を計測することで、孔11と孔12の流れ方向の離間距離を測ることができる。また、品種判別手段8の光電センサ81から照射されるレーザー光82は、流れ方向に交差する方向に伸びるライン状のレーザー光であるため、孔12の下流側先端の端部を検出することができ、基準位置となる孔11の端部Aから孔12までの流れ方向の離間距離を正確に測ることができる。
【0039】
このように、品種判別手段8が孔12を検出するか否か、また、検出した場合、基準位置となる孔11の端部Aから孔12までの離間距離を検出することによって、製品品種の判別を行うことができる。
【0040】
なお、本実施形態における品種判別手段8のように、流れ方向に交差する方向に伸びるライン状のレーザー光82によって孔12の端部を検出するものではなく、例えば、
図3(b)に示すように、点状のレーザー光83によって検出するような場合は、孔12の位置が幅方向にずれた状態では、孔12の下流側先端の端部を検出することができず、上流側にずれた位置にある孔の縁部を検出してしまうおそれがある。この場合、孔11の端部Aから孔12までの離間距離を誤って計測してしまい、製品品種の判別が正確に行われないおそれがある。このような課題を解決する点においても、本実施形態における品種判別手段8は、孔12の下流側先端の端部の位置を正確に検出することができるため有効である。
【0041】
なお、本実施形態のビーム製造装置1を用いて製作される製品は、ガードレールであるとして説明を行ったが、ビーム製造装置1を用いて製作される製品はこれに限らず、橋梁等に用いられる鋼床版用U形鋼、土木構造材、建築構造材等に用いられる波形鋼板、及び鋼矢板等の立体的な断面形状を有する長尺板状の製品であっても構わない。また、本実施形態のビーム製造装置1を用いて製作される製品は、製品の端部に孔加工が施され、このような製品端部の孔を基準位置とする場合について説明を行ったが、製品形状はこれに限らず、製品端部のみならず製品の中間部にも複数の孔や所定の形状の打ち抜き加工が施されていても構わない。この場合、ビーム製造装置1には、製品端部の孔を基準位置として検出すると共に、基準位置に関係しない中間部の孔等は検出しないよう、あらかじめ各製品の種類に対応するプログラムを組み込むことができる。また、品種判別手段8は、孔12の有無、または基準位置から孔12までの離間距離を検出することによって製品品種の判別を行うことについて説明を行ったが、製品品種の判別方法はこれに限らず、孔12の流れ方向に延びる長孔形状の大きさ等によって判別しても構わない。この様な変更又は改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれうることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
【符号の説明】
【0042】
1 ビーム製造装置
2 アンコイラ
3 レベラ
4 パンチプレス
5 カセット式成形機
6 送り長さ測定手段
7 切断位置検出手段
8 品種判別手段
9 走行切断機
10 搬出装置
11、12 孔
71、81 光電センサ
72、82 レーザー光