(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024080920
(43)【公開日】2024-06-17
(54)【発明の名称】情報処理方法、情報処理装置及びプログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 30/01 20230101AFI20240610BHJP
【FI】
G06Q30/01
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022194281
(22)【出願日】2022-12-05
(71)【出願人】
【識別番号】507384939
【氏名又は名称】Sansan株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002789
【氏名又は名称】弁理士法人IPX
(72)【発明者】
【氏名】林 佑樹
(72)【発明者】
【氏名】小椋 一平
【テーマコード(参考)】
5L030
5L049
【Fターム(参考)】
5L030BB00
5L049BB00
(57)【要約】 (修正有)
【課題】情報処理方法、情報処理装置及びプログラムを提供する。
【解決手段】サーバー装置100と、クライアント装置110とが、ネットワークを介して通信可能に接続されている情報処理システムにおいて、情報処理方法は、サーバ装置が、クライアント装置から証憑データを受け取り、証憑データに関する取引先を特定し、特定した取引先に基づき取引先に関するナレッジ情報を取得し、取得したナレッジ情報と、証憑データと、を関連付けてクライアント装置に出力するよう制御する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報処理装置が実行する情報処理方法であって、
証憑データを受け取り、
前記証憑データに関する取引先を特定し、
特定した前記取引先に基づき前記取引先に関するナレッジ情報を取得し、
取得した前記ナレッジ情報と、前記証憑データと、を関連付けて出力するよう制御する、
情報処理方法。
【請求項2】
請求項1に記載の情報処理方法において、
取得した前記ナレッジ情報と、前記証憑データと、を関連付けて画面に表示するよう制御する、
情報処理方法。
【請求項3】
請求項1に記載の情報処理方法において、
前記取引先に関連付けてナレッジ情報を登録する、
情報処理方法。
【請求項4】
請求項3に記載の情報処理方法において、
取得した前記ナレッジ情報と、前記証憑データと、を関連付けて表示する画面を介して操作がなされたことを条件として取引先に関する新たなナレッジ情報を登録する、
情報処理方法。
【請求項5】
請求項1に記載の情報処理方法において、
前記証憑データを受け取った方法に応じた処理にて前記証憑データに関する取引先を特定する、
情報処理方法。
【請求項6】
請求項1に記載の情報処理方法において、
受け取った証憑データの種類を判定し、
前記証憑データが発注書、又は注文書であると判定した場合、前記証憑データに関する取引先を特定し、
特定した前記取引先に基づき前記取引先に関するナレッジ情報を取得し、
取得した前記ナレッジ情報と、前記証憑データと、を関連付けて出力する、
情報処理方法。
【請求項7】
情報処理装置であって、
制御部を有し、
前記制御部は、
証憑データを受け取り、
前記証憑データに関する取引先を特定し、
特定した前記取引先に基づき前記取引先に関するナレッジ情報を取得し、
取得した前記ナレッジ情報と、前記証憑データと、を関連付けて出力するよう制御する、
情報処理装置。
【請求項8】
プログラムであって、
コンピュータに、
請求項1から請求項6までの何れか1項に記載の情報処理方法を実行させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理方法、情報処理装置及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、同一の取引先名の証憑の確認作業の負担を軽減するデータ処理装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
取引先ごとに証憑に関して注意事項があったり、ノウハウがあったりする場合がある。特許文献1ではこのような場合に対応できない問題があった。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の一態様によれば、情報処理装置が実行する情報処理方法が提供される。この情報処理方法は、証憑データを受け取り、証憑データに関する取引先を特定する。特定した取引先に基づき取引先に関するナレッジ情報を取得する。取得したナレッジ情報と、証憑データと、を関連付けて出力するよう制御する。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【
図1】
図1は、情報処理システム1000のシステム構成の一例を示す図である。
【
図2】
図2は、サーバー装置100のハードウェア構成の一例を示す図である。
【
図3】
図3は、クライアント装置110のハードウェア構成の一例を示す図である。
【
図4】
図4は、証憑データの記憶処理の一例を示すシーケンス図である。
【
図5】
図5は、ナレッジ情報表示処理の一例を示すシーケンス図である。
【
図6】
図6は、クライアント装置110に表示される画面の一例を示す図である。
【
図7】
図7は、クライアント装置110に表示される変形例1の画面の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下、図面を用いて本発明の実施形態について説明する。以下に示す実施形態中で示した各種特徴事項は、互いに組み合わせ可能である。
【0008】
ところで、実施形態1に登場するソフトウェアを実現するためのプログラムは、コンピュータが読み取り可能な非一時的な記録媒体(Non-Transitory Computer-Readable Medium)として提供されてもよいし、外部のサーバーからダウンロード可能に提供されてもよいし、外部のコンピュータで当該プログラムを起動させてクライアント端末でその機能を実現(いわゆるクラウドコンピューティング)するように提供されてもよい。
【0009】
また、実施形態1において「部」とは、例えば、広義の回路によって実施されるハードウェア資源と、これらのハードウェア資源によって具体的に実現されうるソフトウェアの情報処理とを合わせたものも含みうる。また、実施形態1においては様々な情報を取り扱うが、これら情報は、例えば電圧・電流を表す信号値の物理的な値、0又は1で構成される2進数のビット集合体としての信号値の高低、又は量子的な重ね合わせ(いわゆる量子ビット)によって表され、広義の回路上で通信・演算が実行されうる。
【0010】
また、広義の回路とは、回路(Circuit)、回路類(Circuitry)、プロセッサ(Processor)、及びメモリ(Memory)等を少なくとも適当に組み合わせることによって実現される回路である。すなわち、特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit:ASIC)、プログラマブル論理デバイス(例えば、単純プログラマブル論理デバイス(Simple Programmable Logic Device:SPLD)、複合プログラマブル論理デバイス(Complex Programmable Logic Device:CPLD)、及びフィールドプログラマブルゲートアレイ(Field Programmable Gate Array:FPGA))等を含むものである。
【0011】
<実施形態1>
1.システム構成
図1は、情報処理システム1000のシステム構成の一例を示す図である。
図1に示されるように、情報処理システム1000は、システム構成として、サーバー装置100と、クライアント装置110と、を含む。サーバー装置100と、クライアント装置110とは、ネットワーク150を介して通信可能に接続されている。
クライアント装置110は、証憑を処理する、情報処理システム1000のユーザーが使用する装置であって、後述する
図5及び/又は
図6に示されるような画面を表示する。なお、
図1では、説明の簡略化のため、情報処理システム1000において、クライアント装置110は1台しか図示していないが、情報処理システム1000には複数のクライアント装置110が含まれていてもよい。また、
図1では、クライアント装置110の例としてPC(Personal Computer)を示しているが、PCに限定されるものではなく、タブレット型コンピュ-タ又はスマ-トフォン等であってもよい。クライアント装置110は、後述する画面を表示したり、証憑に関する処理を実行したりすることができればどのような装置であってもよい。サーバー装置100は、情報処理装置の一例である。
【0012】
2.ハードウェア構成
(1)サーバー装置100のハードウェア構成
図2は、サーバー装置100のハードウェア構成の一例を示す図である。サーバー装置100は、ハードウェア構成として、制御部210と、記憶部220と、通信部230と、を含む。制御部210は、CPU(Central Processing Unit)等であって、サーバー装置100の全体を制御する。記憶部220は、HDD(Hard Disk Drive)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、SSD(Solid State Drive)、又はこれらの任意の組み合わせ等であって、プログラム及び制御部210がプログラムに基づき処理を実行する際に利用するデータ等を記憶する。データの例としては、後述する証憑データ、証憑データの属性情報、取引先に関するナレッジ情報等がある。ここで、ナレッジ情報は、取引先を一意に識別する識別情報に関連付けられ、記憶されている。取引先を一意に識別する識別情報は、後述するように制御部210が証憑データを受け取り、証憑データに関する取引先を特定した際に、特定した取引先を識別する識別情報が存在しない場合は、他の識別情報と重複しないように新たに採番される。ここで、制御部210は、例えば、証憑データに関する会社名、住所、FAX番号等の情報のうち、何れかの情報が一致するか、又は複数の情報のうち所定数以上の情報が一致するか等によって取引先を特定する。なお、制御部210は、他の方法で取引先を特定するようにしてもよい。取引先に関するナレッジ情報とは、取引先に関する知識、情報、知見、事例、ノウハウ等、付加価値のある情報であり、体験から得た技術、技能、経験等の情報である。制御部210は、所定の画面等を介したユーザー操作に基づいて、取引先に関連付けてナレッジ情報を記憶部220等に記憶する。制御部210が、記憶部220に記憶されているプログラムに基づき、処理を実行することによって、サーバー装置100の機能等が実現される。通信部230は、NIC(Network Interface Card)等であって、サーバー装置100をネットワーク150に接続し、他の装置との通信を司る。記憶部220は、記憶媒体の一例である。なお、本実施形態では、制御部210が処理を実行する際に用いるデータを記憶部220に記憶するものとして説明するが、サーバー装置100が通信可能な他の装置の記憶部等に記憶するようにしてもよい。
【0013】
(2)クライアント装置110のハードウェア構成
図3は、クライアント装置110のハードウェア構成の一例を示す図である。クライアント装置110は、ハードウェア構成として、制御部310と、記憶部320と、撮像部330と、入力部340と、出力部350と、通信部360と、を含む。制御部310は、CPU等であって、クライアント装置110の全体を制御する。記憶部320は、ROM、RAM、SSD、又はこれらの任意の組み合わせ等であって、プログラム及び制御部310がプログラムに基づき処理を実行する際に利用するデータ等を記憶する。制御部310が、記憶部320に記憶されているプログラムに基づき、処理を実行することによって、クライアント装置110の機能が実現される。撮像部330は、カメラ等であって、被写体を撮像する。入力部340は、キーボード及び/又はマウス等であって、ユーザー操作に応じて、情報を入力する。出力部350は、ディスプレイ等であって、制御部310の制御に基づき、画面等を表示する。通信部360は、クライアント装置110をネットワーク150に接続し、他の装置との通信を司る。記憶部320は、記憶媒体の一例である。
【0014】
3.情報処理
(処理の概要)
制御部210は、証憑データを受け取り、証憑データに関する取引先を特定する。ここで、証憑とは、取引の成立を証明する書類のことであり、見積書、発注書、注文書、納品書、請求書、契約書、領収書、借用証書等がある。制御部210は、特定した取引先に基づき取引先に関するナレッジ情報を取得する。制御部210は、取得したナレッジ情報と、証憑データと、を関連付けて出力するよう制御する。制御部210がこのような処理を実行することによって、証憑を処理する担当者は、証憑に関する取引先のナレッジ情報を証憑に関連付けて確認することができる。したがって、担当者はすぐに証憑に関する取引先の注意事項であったり、取引先の証憑に関する処理のノウハウであったりを確認することができる。なお、ナレッジ情報とは、取引先に関連付けて記憶部220等に記憶された、取引先に関する知識、知見等である。ナレッジ情報には、注意事項や仕事を進めていく上でのノウハウ等も含まれる。
【0015】
(処理の詳細-証憑データ記憶処理)
図4は、証憑データの記憶処理の一例を示すシーケンス図である。
シーケンスSQ401において、制御部210は、クライアント装置110より証憑データを受信する。
シーケンスSQ402において、制御部210は、受信した証憑データを記憶部220等に記憶する。
【0016】
例えば、ユーザーは、サーバー装置100が提供する不図示のインポート画面を介して証憑データを選択し、インポートボタン等を選択することで証憑データの送信を指示する。クライアント装置110の制御部310は、インポートボタン等の選択を検知すると、インポート画面を介して選択された証憑データをサーバー装置100に送信する。ここで、例えば、インポート画面は、証憑データを選択可能に構成されると共に、証憑データをインポートする企業等の名称、住所、電話番号等のインポート元の情報も入力可能に構成されている。更に、インポート画面は、証憑の種類(証憑が見積書なのか、発注書なのか、注文書なのか等)も選択可能に構成されている。インポート画面を介して証憑データが選択され、送信されてきた場合は、制御部210は、証憑データを記憶する際に、証憑データと関連付けて属性情報として、証憑データの証憑を一意に識別する識別情報、インポート機能を介して受け取ったことを示す情報、インポート元の情報(インポート元の会社名等)、証憑の種類、インポートされた日時情報等を記憶する。
【0017】
制御部210は、クライアント装置110より証憑データを受信するたびに、シーケンスSQ401及びシーケンスSQ402の処理を繰り返す。
【0018】
なお、他の例として、例えば、ユーザーは、ファクシミリ(FAX)を用いてサーバー装置100に対応する所定の電話番号宛に証憑の送信を指示する。サーバー装置100と通信可能な不図示の複合機等は証憑を受信すると、スキャナー機能等を用いて証憑を読み取り、証憑データを生成し、サーバー装置100に送信する。この際、複合機等は、FAXを受信した日時情報、FAXの送信元の電話番号(FAX番号)等もサーバー装置100に送信する。複合機等から証憑データが送信されてきた場合、制御部210は、証憑データを記憶する際に、証憑データと関連付けて属性情報として、証憑データの証憑を一意に識別する識別情報、FAXを介して受け取ったことを示す情報、FAXの送信元の電話番号(FAX番号)、FAXを受信した日時情報等を記憶する。また、制御部210は、証憑データを画像解析し、証憑に含まれる文字列等から証憑の種類を特定し、特定した証憑の種類を属性情報に含めて記憶する。
【0019】
更に他の例として、例えば、ユーザーは、サーバー装置100が提供する不図示の登録画面を介してスマートフォン等のカメラで撮像した証憑の撮像画像を選択し、登録ボタン等を選択することで証憑の撮像画像の送信を指示する。スマートフォンは、登録ボタン等の選択を検知すると、登録画面を介して選択された撮像画像をサーバー装置100に送信する。ここで、例えば、登録画面は、証憑を含む撮像画像を選択可能に構成されると共に、証憑をサーバー装置100に登録する企業等の名称、住所、電話番号等の登録元の情報も入力可能に構成されている。更に、登録画面は、証憑の種類(証憑が見積書なのか、発注書なのか、注文書なのか等)も選択可能に構成されている。登録画面を介して撮像画像が選択され、送信されてきた場合は、制御部210は、撮像画像を画像処理し、証憑データを抽出し、抽出した証憑データを記憶する際に、証憑データと関連付けて属性情報として、証憑データの証憑を一意に識別する識別情報、登録機能を介して撮像画像を受け取ったことを示す情報、登録元の情報、証憑の種類、登録された日時情報等を記憶する。
【0020】
(処理の詳細-ナレッジ情報表示処理)
図5は、ナレッジ情報表示処理の一例を示すシーケンス図である。
例えば、ユーザーは、クライアント装置110の出力部350に表示されている所定の画面において、証憑を選択する操作を行う。すると、シーケンスSQ501において、制御部310は、選択された証憑を一意に識別する識別情報を含む選択情報をサーバー装置100に送信する。制御部210は、クライアント装置110より選択情報を受信する。
【0021】
シーケンスSQ502において、制御部210は、選択情報に含まれる識別情報に基づき、記憶部220を検索し、該当する証憑データを特定する。そして、制御部210は、特定した証憑データの属性情報等に基づいて証憑データに関する取引先を特定する。制御部210は、証憑データの属性情報にインポート機能を介して受け取ったことを示す情報が含まれていた場合は、インポート元の情報から取引先を特定する。また、制御部210は、証憑データの属性情報にFAXを介して受け取ったことを示す情報が含まれていた場合は、FAXの送信元の電話番号(FAX番号)から取引先を特定する。すなわち、記憶部220等には取引祭の会社名、電話番号、FAX番号、住所、法人の場合は法人番号等を含む取引先情報が記憶されている。制御部210は、証憑データの属性情報の電話番号(FAX番号)と、取引先情報に含まれるFAX番号と、から取引先を特定する。また、制御部210は、証憑データの属性情報に登録機能を介して撮像画像を受け取ったことを示す情報が含まれていた場合は、登録元の情報の情報から取引先を特定する。すなわち、制御部210は、証憑データを受け取った方法に応じた処理にて証憑に関する取引先を特定する。
【0022】
シーケンスSQ503において、制御部210は、特定した取引先を識別する識別情報に基づき、記憶部220より取引先のナレッジ情報を取得する。
シーケンスSQ504において、制御部210は、取得したナレッジ情報や選択された証憑のデータを含む画面を生成する。
シーケンスSQ505において、制御部210は、生成した画面を要求元のクライアント装置110に送信する。クライアント装置110の制御部310は、サーバー装置100より画面を受信する。
【0023】
シーケンスSQ506において、制御部310は、受信した画面を出力部350に表示するよう制御する。
図6は、クライアント装置110に表示される画面の一例を示す図である。画面600では、ナレッジ情報601及びナレッジ情報602と、証憑データ604と、が関連付けられて表示されている。表示領域603には、画面600に表示されている企業の証憑の一覧が表示される。未割当のタブが選択されると、証憑の一覧のうち、未割当の証憑が表示される。未処理のタブが選択されると、証憑の一覧のうち、未処理の証憑が表示される。処理予定のタブが選択されると、証憑の一覧のうち、処理予定の証憑が表示される。処理完了のタブが選択されると、証憑の一覧のうち、処理が完了した証憑が表示される。全てのタブが選択されると、すべての証憑が表示される。なお、タブに表示されている丸の中の数字は該当するタブに対応する証憑の数である。例えば、処理完了の証憑は2つであることが示されている。
制御部210が
図6に示されるような画面を生成し、クライアント装置110に送信する処理は、取得したナレッジ情報と、証憑データと、を関連付けて出力するよう制御する処理の一例である。
【0024】
実施形態1の処理によれば、取引先の証憑に関連付けて取引先のナレッジ情報を表示することができる。したがって、取引先からの要望、注意事項等を、証憑を処理する担当者間において共有することができる。その結果、取引先の証憑に関する処理をミスなく、かつ、速やかに行うことができる。
【0025】
(変形例1)
上述した実施形態1の変形例1を説明する。
変形例1の制御部210は、
図7に示されるような画面を生成し、クライアント装置110に送信する。
図7は、クライアント装置110に表示される変形例1の画面の一例を示す図である。画面700では、画面600に比べて、登録ボタン701と、登録ボタン702と、が含まれる。また、画面700のナレッジ情報601は、編集可能に構成されている。登録ボタン701が選択されると、ナレッジ情報601で編集されたナレッジ情報が取引先と関連付けて記憶部220等に記憶される。同様に、画面700のナレッジ情報602は、編集可能に構成されている。登録ボタン702が選択されると、ナレッジ情報602で編集されたナレッジ情報が取引先と関連付けて記憶部220等に記憶される。すなわち、制御部210は、ナレッジ情報と、証憑データと、を関連付けて表示する画面を介して操作がなされたことを条件として取引先に関する新たなナレッジ情報を登録する。
【0026】
変形例1によれば、ナレッジ情報を修正、変更、追加等し、ナレッジ情報を更新することができる。
【0027】
(変形例2)
上述した実施形態1の変形例2を説明する。
変形例2の制御部210は、例えば、シーケンスSQ502において、選択情報に含まれる識別情報に基づき、記憶部220を検索し、該当する証憑データを特定すると、証憑データの属性情報に基づき、特定した証憑データが所定の種類の証憑か否かを判定する。制御部210は、所定の種類の証憑であると判定すると、実施形態1に示したように、取引先を特定し、取引先のナレッジ情報を取得する。そして、制御部210は、取得したナレッジ情報や選択された証憑のデータを含む画面を生成する。一方、制御部210は、所定の種類の証憑でないと判定すると、選択された証憑のデータを含む画面を生成する。所定の種類は、予め定められていてもよいし、記憶部220等に記憶されている定義ファイルに記載されていてもよい。所定の種類の具体例としては、発注書、又は注文書等である。
すなわち、変形例2では、制御部210は、受け取った証憑データの種類を判定する。制御部210は、証憑データが発注書、又は注文書であると判定した場合、証憑データに関する取引先を特定する。そして、制御部210は、特定した取引先に基づき取引先に関するナレッジ情報を取得する。制御部210は、取得したナレッジ情報と、証憑データと、を関連付けて出力するよう制御する。
【0028】
変形例2によれば、証憑が所定の種類であった場合に、取引先に関するナレッジ情報を含む画面を生成し、表示するよう制御することができる。特に証憑が発注書であったり、注文書であったりした場合は、受け取った側が速やかに、適切な処理を行う必要があり、ナレッジ情報が表示されるメリットが多い。
【0029】
(変形例3)
上述した実施形態1の変形例2を説明する。
上述した実施形態等では、主に制御部210が、取引先に関するナレッジ情報を蓄積していき、証憑データを取得し、証憑データに関連する取引先を特定し、取引先に関するナレッジ情報を取得し、出力する例を説明した。しかし、制御部210は、ナレッジ情報と共に、取引先に関連付けて、取引先の証憑データ及び/又は取引先の証憑データに対して誰がいつどのような処理を行ったのかの処理履歴のデータを蓄積していくようにしてもよい。そして、制御部210は、証憑データを取得すると、取得した証憑データに関連する取引先を特定し、取引先に関する過去の証憑データ及び/又は証憑データの処理履歴を出力するようにしてもよい。
【0030】
変形例3によれば、取引先の証憑に関連付けて取引先の過去の証憑データや証憑データに対する処理等を表示することができる。したがって、過去の証憑データや証憑データに対する処理を参考に取得した証憑データに対して処理を行うことができる。
【0031】
<付記>
発明は、次に記載の各態様で提供されてもよい。
【0032】
(1)情報処理装置が実行する情報処理方法であって、証憑データを受け取り、前記証憑データに関する取引先を特定し、特定した前記取引先に基づき前記取引先に関するナレッジ情報を取得し、取得した前記ナレッジ情報と、前記証憑データと、を関連付けて出力するよう制御する、情報処理方法。
【0033】
(2)上記(1)に記載の情報処理方法において、取得した前記ナレッジ情報と、前記証憑データと、を関連付けて画面に表示するよう制御する、情報処理方法。
【0034】
(3)上記(1)又は(2)に記載の情報処理方法において、前記取引先に関連付けてナレッジ情報を登録する、情報処理方法。
【0035】
(4)上記(3)に記載の情報処理方法において、取得した前記ナレッジ情報と、前記証憑データと、を関連付けて表示する画面を介して操作がなされたことを条件として取引先に関する新たなナレッジ情報を登録する、情報処理方法。
【0036】
(5)上記(1)から(4)までの何れか1つに記載の情報処理方法において、前記証憑データを受け取った方法に応じた処理にて前記証憑データに関する取引先を特定する、情報処理方法。
【0037】
(6)上記(1)から(5)までの何れか1つに記載の情報処理方法において、受け取った証憑データの種類を判定し、前記証憑データが発注書、又は注文書であると判定した場合、前記証憑データに関する取引先を特定し、特定した前記取引先に基づき前記取引先に関するナレッジ情報を取得し、取得した前記ナレッジ情報と、前記証憑データと、を関連付けて出力する、情報処理方法。
【0038】
(7)情報処理装置であって、制御部を有し、前記制御部は、証憑データを受け取り、前記証憑データに関する取引先を特定し、特定した前記取引先に基づき前記取引先に関するナレッジ情報を取得し、取得した前記ナレッジ情報と、前記証憑データと、を関連付けて出力するよう制御する、情報処理装置。
【0039】
(8)プログラムであって、コンピュータに、上記(1)から(6)までの何れか1つに記載の情報処理方法を実行させるためのプログラム。
もちろん、この限りではない。
【0040】
例えば、上述のプログラムを記憶させる、コンピュータ読み取り可能な非一時的な記憶媒体として提供してもよい。
また、上述した実施形態及び変形例を任意に組み合わせて実施するようにしてもよい。
【0041】
また、上述した実施形態等では、サーバー装置100が画面を生成し、クライアント装置110に送信するように説明を行った。しかし、サーバー装置100が画面の生成に必要なデータ等をクライアント装置110に送信する。そして、クライアント装置110が受信したデータに基づき画面を生成し、表示するようにしてもよい。この場合、サーバー装置100が画面に必要なデータ等をクライアント装置110に送信する処理は、画面を表示させるよう制御する処理の一例である。
【0042】
最後に、本発明に係る種々の実施形態を説明したが、これらは、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると共に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
【符号の説明】
【0043】
100 :サーバー装置
110 :クライアント装置
150 :ネットワーク
210 :制御部
220 :記憶部
230 :通信部
310 :制御部
320 :記憶部
330 :撮像部
340 :入力部
350 :出力部
360 :通信部
600 :画面
601 :ナレッジ情報
602 :ナレッジ情報
603 :表示領域
604 :証憑データ
700 :画面
701 :登録ボタン
702 :登録ボタン
1000 :情報処理システム