IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ パナソニックオートモーティブシステムズ株式会社の特許一覧

<>
  • 特開-有効成分発生装置 図1
  • 特開-有効成分発生装置 図2
  • 特開-有効成分発生装置 図3
  • 特開-有効成分発生装置 図4
  • 特開-有効成分発生装置 図5
  • 特開-有効成分発生装置 図6
  • 特開-有効成分発生装置 図7
  • 特開-有効成分発生装置 図8
  • 特開-有効成分発生装置 図9
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024080973
(43)【公開日】2024-06-17
(54)【発明の名称】有効成分発生装置
(51)【国際特許分類】
   A61L 9/22 20060101AFI20240610BHJP
   B60H 3/00 20060101ALI20240610BHJP
   F24F 8/30 20210101ALI20240610BHJP
   F24F 8/26 20210101ALI20240610BHJP
   F24F 8/15 20210101ALI20240610BHJP
   F21V 33/00 20060101ALI20240610BHJP
   F21Y 115/10 20160101ALN20240610BHJP
【FI】
A61L9/22
B60H3/00 F
B60H3/00 Z
F24F8/30
F24F8/26
F24F8/15
F21V33/00 300
F21Y115:10
【審査請求】未請求
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022194350
(22)【出願日】2022-12-05
(71)【出願人】
【識別番号】322003857
【氏名又は名称】パナソニックオートモーティブシステムズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100109210
【弁理士】
【氏名又は名称】新居 広守
(74)【代理人】
【識別番号】100137235
【弁理士】
【氏名又は名称】寺谷 英作
(74)【代理人】
【識別番号】100131417
【弁理士】
【氏名又は名称】道坂 伸一
(72)【発明者】
【氏名】治儀 政弘
【テーマコード(参考)】
3K014
3L211
4C180
【Fターム(参考)】
3K014AA01
3K014PD00
3L211BA09
3L211BA10
3L211BA11
3L211DA74
3L211DA77
4C180AA02
4C180AA07
4C180AA16
4C180CA10
4C180EA16X
4C180EA17X
4C180EA54X
4C180EA65X
4C180HH05
4C180HH19
4C180MM07
(57)【要約】
【課題】有効成分を乗物の室内により効率よく供給できる有効成分発生装置を提供する。
【解決手段】有効成分発生装置10は、本体部12と、第1気流を発生させる第1送風機14と、有効成分を発生させる有効成分発生器18と、本体部12の内部に形成され、第1送風機14によって発生した第1気流が流れる第1流路20と、本体部12の内部に形成され、有効成分発生器18によって発生した有効成分が流れる第2流路24とを備え、本体部12は、第1流路20と本体部12の外部とを連通しかつ第1流路20を流れる第1気流を吹き出す第1吹き出し口50と、第2流路24と本体部12の外部とを連通しかつ第2流路24を流れる有効成分を吹き出す第2吹き出し口66とを有し、第2吹き出し口66は、第2吹き出し口66から吹き出される有効成分が、第1吹き出し口50から吹き出される第1気流に吸引される位置に設けられる。
【選択図】図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
乗物の室内の天井に取り付けられる有効成分発生装置であって、
本体部と、
前記本体部の内部に設けられ、第1気流を発生させる第1送風機と、
前記本体部の内部に設けられ、有効成分を発生させる有効成分発生器と、
前記本体部の内部に形成され、前記第1送風機によって発生した前記第1気流が流れる第1流路と、
前記本体部の内部に形成され、前記有効成分発生器によって発生した前記有効成分が流れる第2流路とを備え、
前記本体部は、前記第1流路と前記本体部の外部とを連通しかつ前記第1流路を流れる前記第1気流を吹き出す第1吹き出し口と、前記第2流路と前記本体部の外部とを連通しかつ前記第2流路を流れる前記有効成分を吹き出す第2吹き出し口とを有し、
前記第2吹き出し口は、前記第2吹き出し口から吹き出される前記有効成分が、前記第1吹き出し口から吹き出される前記第1気流に吸引される位置に設けられる、
有効成分発生装置。
【請求項2】
前記第2吹き出し口は、前記第1吹き出し口から吹き出される前記第1気流によって、前記第2流路を流れる前記有効成分が吸引されて前記第2吹き出し口から吹き出される位置に設けられる、
請求項1に記載の有効成分発生装置。
【請求項3】
前記第2吹き出し口から吹き出される前記有効成分の流速よりも、前記第1吹き出し口から吹き出される前記第1気流の流速が速い、
請求項1に記載の有効成分発生装置。
【請求項4】
前記第1吹き出し口の幅は、前記第1流路の幅よりも小さい、
請求項1から3のいずれか1項に記載の有効成分発生装置。
【請求項5】
前記本体部は、複数の前記第1吹き出し口を有し、
前記本体部の内部には、前記複数の第1吹き出し口の1つに前記第1気流を案内する一対の壁部が形成され、
前記一対の壁部は、前記複数の第1吹き出し口の前記1つに向かって前記一対の壁部の間隔が狭くなるように形成される、
請求項4に記載の有効成分発生装置。
【請求項6】
前記複数の第1吹き出し口の前記1つは、前記複数の第1吹き出し口のうち前記第2吹き出し口に最も近い、
請求項5に記載の有効成分発生装置。
【請求項7】
前記本体部は、複数の前記第1吹き出し口を有し、
前記複数の第1吹き出し口の幅は、相互に異なる、
請求項4に記載の有効成分発生装置。
【請求項8】
複数の前記第1流路と、複数の前記第2流路とを備え、
前記本体部は、それぞれが前記複数の第1流路のそれぞれと前記本体部の外部とを連通しかつ当該第1流路を流れる前記第1気流を吹き出す複数の前記第1吹き出し口と、それぞれが前記複数の第2流路のそれぞれと前記本体部の外部とを連通しかつ当該第2流路を流れる前記有効成分を吹き出す複数の前記第2吹き出し口とを有し、
前記複数の第2吹き出し口のそれぞれは、前記複数の第1吹き出し口のそれぞれから吹き出される前記第1気流によって、当該第2吹き出し口と連通する前記第2流路を流れる前記有効成分が吸引されて当該第2吹き出し口から吹き出される位置に設けられる、
請求項1から3のいずれか1項に記載の有効成分発生装置。
【請求項9】
前記第1流路は、前記有効成分発生装置が前記天井に取り付けられた状態における前記乗物の上下方向において、前記第1吹き出し口に向かって狭くなるように形成される、
請求項1から3のいずれか1項に記載の有効成分発生装置。
【請求項10】
前記有効成分発生器は、前記第2吹き出し口に向かって前記第2流路を流れる第2気流を発生させる第2送風機を有し、
前記第2送風機の出力は、前記第1送風機の出力よりも小さい、
請求項1から3のいずれか1項に記載の有効成分発生装置。
【請求項11】
前記室内を照らすための光を発する光源を備える、
請求項1から3のいずれか1項に記載の有効成分発生装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、有効成分発生装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、空気清浄手段を備える車両用空気清浄器が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2007-45185号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、有効成分を乗物の室内により効率よく供給することが望まれている。
【0005】
そこで、本開示は、有効成分を乗物の室内により効率よく供給できる有効成分発生装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一態様に係る有効成分発生装置は、乗物の室内の天井に取り付けられる有効成分発生装置であって、本体部と、前記本体部の内部に設けられ、第1気流を発生させる第1送風機と、前記本体部の内部に設けられ、有効成分を発生させる有効成分発生器と、前記本体部の内部に形成され、前記第1送風機によって発生した前記第1気流が流れる第1流路と、前記本体部の内部に形成され、前記有効成分発生器によって発生した前記有効成分が流れる第2流路とを備え、前記本体部は、前記第1流路と前記本体部の外部とを連通しかつ前記第1流路を流れる前記第1気流を吹き出す第1吹き出し口と、前記第2流路と前記本体部の外部とを連通しかつ前記第2流路を流れる前記有効成分を吹き出す第2吹き出し口とを有し、前記第2吹き出し口は、前記第2吹き出し口から吹き出される前記有効成分が、前記第1吹き出し口から吹き出される前記第1気流に吸引される位置に設けられる。
【発明の効果】
【0007】
本開示の有効成分発生装置は、有効成分を乗物の室内により効率よく供給できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1図1は、第1の実施の形態に係る有効成分発生装置等を示す側面図である。
図2図2は、図1の有効成分発生装置を斜め上方から見た分解斜視図である。
図3図3は、図1の有効成分発生装置を斜め下方から見た分解斜視図である。
図4図4は、図1の有効成分発生装置の部分断面図である。
図5図5は、図1のV-V線における有効成分発生装置の断面図である。
図6図6は、図1のV-V線における有効成分発生装置の断面斜視図である。
図7図7は、第2の実施の形態に係る有効成分発生装置を示す断面図である。
図8図8は、第3の実施の形態に係る有効成分発生装置の一部を示す斜視図である。
図9図9は、第4の実施の形態に係る有効成分発生装置の一部を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本開示の一態様に係る有効成分発生装置は、乗物の室内の天井に取り付けられる有効成分発生装置であって、本体部と、前記本体部の内部に設けられ、第1気流を発生させる第1送風機と、前記本体部の内部に設けられ、有効成分を発生させる有効成分発生器と、前記本体部の内部に形成され、前記第1送風機によって発生した前記第1気流が流れる第1流路と、前記本体部の内部に形成され、前記有効成分発生器によって発生した前記有効成分が流れる第2流路とを備え、前記本体部は、前記第1流路と前記本体部の外部とを連通しかつ前記第1流路を流れる前記第1気流を吹き出す第1吹き出し口と、前記第2流路と前記本体部の外部とを連通しかつ前記第2流路を流れる前記有効成分を吹き出す第2吹き出し口とを有し、前記第2吹き出し口は、前記第2吹き出し口から吹き出される前記有効成分が、前記第1吹き出し口から吹き出される前記第1気流に吸引される位置に設けられる。
【0010】
これによれば、第2吹き出し口は、第2吹き出し口から吹き出される有効成分が、第1吹き出し口から吹き出される第1気流に吸引される位置に設けられる。したがって、第1流路と第2流路とを本体部の内部で合流させることなく、第2吹き出し口から吹き出される有効成分を、第1吹き出し口から吹き出される第1気流によって吸引できる。これによって、第1流路と第2流路とを本体部の内部で合流させることによる構造の複雑化等を抑制しつつ、第1気流によって有効成分を乗物の室内により効率よく供給できる。
【0011】
また、本開示の一態様に係る有効成分発生装置において、前記第2吹き出し口は、前記第1吹き出し口から吹き出される前記第1気流によって、前記第2流路を流れる前記有効成分が吸引されて前記第2吹き出し口から吹き出される位置に設けられてもよい。
【0012】
これによれば、第2吹き出し口は、第1吹き出し口から吹き出される第1気流によって、第2流路を流れる有効成分が吸引されて第2吹き出し口から吹き出される位置に設けられる。したがって、第1流路と第2流路とを本体部の内部で合流させることなく、第1気流によって第2流路を流れる有効成分を第2吹き出し口から吹き出すことができる。これによって、第1流路と第2流路とを本体部の内部で合流させることによる構造の複雑化等を抑制しつつ、有効成分を乗物の室内により効率よく供給できる。
【0013】
また、本開示の一態様に係る有効成分発生装置において、前記第2吹き出し口から吹き出される前記有効成分の流速よりも、前記第1吹き出し口から吹き出される前記第1気流の流速が速くてもよい。
【0014】
これによれば、有効成分を第1気流によってより吸引し易くなるので、有効成分を乗物の室内にさらに効率よく供給できる。
【0015】
また、本開示の一態様に係る有効成分発生装置において、前記第1吹き出し口の幅は、前記第1流路の幅よりも小さくてもよい。
【0016】
これによれば、第1吹き出し口から吹き出される第1気流の流速をより早くでき、有効成分を第1気流によってより吸引し易くなるので、有効成分を乗物の室内にさらに効率よく供給できる。
【0017】
また、本開示の一態様に係る有効成分発生装置において、前記本体部は、複数の前記第1吹き出し口を有し、前記本体部の内部には、前記複数の第1吹き出し口の1つに前記第1気流を案内する一対の壁部が形成され、前記一対の壁部は、前記複数の第1吹き出し口の前記1つに向かって前記一対の壁部の間隔が狭くなるように形成されてもよい。
【0018】
これによれば、第1吹き出し口から第1気流をより効率よく吹き出すことができ、有効成分を第1気流によってより効率よく吸引できるので、有効成分を乗物の室内にさらに効率よく供給できる。
【0019】
また、本開示の一態様に係る有効成分発生装置において、前記複数の第1吹き出し口の前記1つは、前記複数の第1吹き出し口のうち前記第2吹き出し口に最も近くてもよい。
【0020】
これによれば、複数の第1吹き出し口のうち第2吹き出し口に最も近い第1吹き出し口から第1気流をより効率よく吹き出すことができ、有効成分を第1気流によってさらに効率よく吸引できるので、有効成分を乗物の室内にさらに効率よく供給できる。
【0021】
また、本開示の一態様に係る有効成分発生装置において、前記本体部は、複数の前記第1吹き出し口を有し、前記複数の第1吹き出し口の幅は、相互に異なってもよい。
【0022】
これによれば、複数の第1吹き出し口から吹き出される第1気流の流速を相互に異ならせることができ、第1気流を所望の方向に吹き出すことができるので、有効成分を所望の方向に吹き出すことができ、有効成分を乗物の室内にさらに効率よく供給できる。
【0023】
また、本開示の一態様に係る有効成分発生装置は、複数の前記第1流路と、複数の前記第2流路とを備え、前記本体部は、それぞれが前記複数の第1流路のそれぞれと前記本体部の外部とを連通しかつ当該第1流路を流れる前記第1気流を吹き出す複数の前記第1吹き出し口と、それぞれが前記複数の第2流路のそれぞれと前記本体部の外部とを連通しかつ当該第2流路を流れる前記有効成分を吹き出す複数の前記第2吹き出し口とを有し、前記複数の第2吹き出し口のそれぞれは、前記複数の第1吹き出し口のそれぞれから吹き出される前記第1気流によって、当該第2吹き出し口と連通する前記第2流路を流れる前記有効成分が吸引されて当該第2吹き出し口から吹き出される位置に設けられてもよい。
【0024】
これによれば、有効成分を相互に異なる方向に吹き出すことができるので、有効成分を乗物の室内にさらに効率よく供給できる。
【0025】
また、本開示の一態様に係る有効成分発生装置において、前記第1流路は、前記有効成分発生装置が前記天井に取り付けられた状態における前記乗物の上下方向において、前記第1吹き出し口に向かって狭くなるように形成されてもよい。
【0026】
これによれば、第1吹き出し口から第1気流をより効率よく吹き出すことができ、有効成分を第1気流によってより効率よく吸引できるので、有効成分を乗物の室内にさらに効率よく供給できる。
【0027】
また、本開示の一態様に係る有効成分発生装置において、前記有効成分発生器は、前記第2吹き出し口に向かって前記第2流路を流れる第2気流を発生させる第2送風機を有し、前記第2送風機の出力は、前記第1送風機の出力よりも小さくてもよい。
【0028】
これによれば、有効成分が壊れることを抑制しつつ第2気流によって有効成分を第2吹き出し口に向かって移動させることができ、有効成分を第1気流によってさらに吸引し易くなるので、有効成分を乗物の室内にさらに効率よく供給できる。
【0029】
また、本開示の一態様に係る有効成分発生装置は、前記室内を照らすための光を発する光源を備えてもよい。
【0030】
これによれば、乗物の室内を照らすことができる。
【0031】
以下、実施の形態について、図面を参照しながら具体的に説明する。
【0032】
なお、以下で説明する実施の形態は、いずれも包括的または具体的な例を示すものである。以下の実施の形態で示される数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置位置および接続形態、ステップ、ステップの順序等は、一例であり、本開示を限定する主旨ではない。また、以下の実施の形態における構成要素のうち、独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。
【0033】
また、各図は、模式図であり、必ずしも厳密に図示されたものではない。また、各図において、同じ構成部材については同じ符号を付している。
【0034】
(第1の実施の形態)
図1は、第1の実施の形態に係る有効成分発生装置10等を示す側面図である。図1では、乗物の室内の天井1を断面で示している。
【0035】
以下において、乗物の前後方向を、単に前後方向と呼ぶ場合がある。また、乗物の左右方向を、単に左右方向と呼ぶ場合がある。また、乗物の上下方向を、単に上下方向と呼ぶ場合がある。
【0036】
図1に示すように、有効成分発生装置10は、乗物の室内の天井1に取り付けられる。つまり、有効成分発生装置10は、乗物の室内の位置し、乗物の天井1に取り付けられる。たとえば、乗物は、車両、船舶、または航空機等である。たとえば、車両は、自動車等である。有効成分発生装置10は、有効成分を発生させる。なお、本開示の「有効成分」は、一例として、OHラジカルを含んだ帯電微粒子液、OHラジカル、O2ラジカル、マイナスイオン、プラスイオン、オゾン、または硝酸イオンなどを意味する。これらの有効成分は、除菌、脱臭、保湿、保鮮、またはウイルスの不活化にとどまらず、様々な場面で有用な効果を奏する基となる。
【0037】
図2は、図1の有効成分発生装置10を斜め上方から見た分解斜視図である。図3は、図1の有効成分発生装置10を斜め下方から見た分解斜視図である。図4は、図1の有効成分発生装置10の部分断面図である。図4は、左右方向に直交しかつ壁部30を通る断面を示す。
【0038】
図1から図4に示すように、有効成分発生装置10は、本体部12と、複数の第1送風機14,16と、有効成分発生器18と、複数の第1流路20,22と、複数の第2流路24,26と、複数の壁部28,30,32,34,36,38と、光源40と、導光体42とを備える。
【0039】
本体部12は、取付部44と、本体ユニット46と、カバー部48と、複数のボタン94,96とを有する。
【0040】
取付部44は、天井1に取り付けられている。たとえば、取付部44は、ボルト(図示せず)等によって天井1に取り付けられている。なお、取付部44は、天井1と嵌合することによって天井1に取り付けられてもよい。取付部44が天井1に取り付けられることによって、有効成分発生装置10は、天井1に取り付けられる。取付部44は、有効成分発生装置10が天井1に取り付けられた状態において、上下方向における本体ユニット46およびカバー部48の上方に設けられている。
【0041】
本体ユニット46は、カバー部48に取り付けられている。本体ユニット46は、ボルト等によってカバー部48に取り付けられている。なお、本体ユニット46は、カバー部48と嵌合することによってカバー部48に取り付けられてもよい。
【0042】
本体ユニット46は、複数の溝部98,100,102,104を有する。複数の溝部98,100,102,104のそれぞれは、有効成分発生装置10が天井1に取り付けられた状態において、上下方向における下方に凹んでいる。
【0043】
本体ユニット46は、光源40および導光体42を収容している。光源40は、乗物の室内を照らすための光を発する光源である。たとえば、光源40は、LED光源等である。有効成分発生装置10が天井1に取り付けられた状態における本体ユニット46の下面は、透光性を有している。光源40から発せられた光は、導光体42に入射し、導光体42に入射した後に導光体42から出射し、導光体42から出射した後に本体ユニット46の下面から出射して乗物の室内を照らす(図1および図4の太線実線矢印を参照)。なお、たとえば、光源40から発せられた光は、天井1に照射され、乗物の室内を間接的に照らしてもよい。また、有効成分発生装置10は、複数の光源40を備えてもよい。
【0044】
カバー部48は、取付部44に取り付けられている。カバー部48は、取付部44と嵌合することによって取付部44に取り付けられている。なお、カバー部48は、ボルト(図示せず)等によって取付部44に取り付けられてもよい。カバー部48は、有効成分発生装置10が天井1に取り付けられた状態において、上下方向における本体ユニット46の上方に設けられている。カバー部48は、複数の突起部106を有する。
【0045】
複数の突起部106は、有効成分発生装置10が天井1に取り付けられた状態において、複数の溝部98,100,102,104を囲むように、上下方向周りに環状に並んでいる。つまり、複数の突起部106は、有効成分発生装置10が天井1に取り付けられた状態において、複数の溝部98,100,102,104を囲むように、上下方向から見て周方向に環状に並んでいる。複数の突起部106のそれぞれは、有効成分発生装置10が天井1に取り付けられた状態において、上下方向における下方に突出している。
【0046】
ボタン94は、複数の第1送風機14,16および有効成分発生器18の電源のオンオフを切り替えるためのボタンである。たとえば、複数の第1送風機14,16および有効成分発生器18の電源がオフの状態でボタン94を押すと、複数の第1送風機14,16および有効成分発生器18の電源がオンとなり、有効成分発生装置10から乗物の室内に有効成分が供給される。また、複数の第1送風機14,16および有効成分発生器18の電源がオンの状態でボタン94を押すと、複数の第1送風機14,16および有効成分発生器18の電源がオフとなり、有効成分発生装置10から乗物の室内に有効成分が供給されない。
【0047】
ボタン96は、光源40の電源のオンオフを切り替えるためのボタンである。たとえば、光源40の電源がオフの状態でボタン96を押すと、光源40の電源がオンとなり、有効成分発生装置10によって乗物の室内が照らされる。また、光源40の電源がオンの状態でボタン96を押すと、光源40の電源がオフとなり、有効成分発生装置10によって乗物の室内が照らされない。
【0048】
複数の第1送風機14,16のそれぞれは、本体部12の内部に設けられ、第1気流を発生させる。本実施の形態では、複数の第1送風機14,16のそれぞれは、本体ユニット46とカバー部48との間に設けられている。
【0049】
有効成分発生器18は、本体部12の内部に設けられ、有効成分を発生させる。本実施の形態では、有効成分発生器18における有効成分を外部に排出する排出口は、本体ユニット46とカバー部48との間に設けられている。たとえば、有効成分発生器18は、空気中の水分に高電圧を印加することによって、有効成分を発生させる。有効成分発生器18は、第2送風機108を有する。
【0050】
第2送風機108は、第2吹き出し口66(68,70)(図5および図6を参照)に向かって第2流路24を流れる第2気流を発生させる。また、第2送風機108は、第2吹き出し口88(90,92)(図5および図6を参照)に向かって第2流路26を流れる第2気流を発生させる。第2送風機108の出力は、複数の第1送風機14,16のそれぞれの出力よりも小さい。
【0051】
第1流路20は、本体部12の内部に形成され、第1送風機14によって発生した第1気流が流れる流路である。本実施の形態では、第1流路20は、溝部98およびカバー部48等によって形成されている。第1送風機14によって発生した第1気流は、有効成分発生装置10が天井1に取り付けられた状態において、前後方向における前方側に向かって流れる。
【0052】
第1流路20は、有効成分発生装置10が天井1に取り付けられた状態における上下方向において、第1吹き出し口50(52~64)(図5および図6を参照)に向かって狭くなるように形成されている。本実施の形態では、有効成分発生装置10が天井1に取り付けられた状態における上下方向において、カバー部48が第1吹き出し口50(52~64)に向かうに連れて下方側に位置するように傾斜していることによって、第1流路20は、第1吹き出し口50(52~64)に向かって漸次狭くなるように形成されている。
【0053】
第1流路22は、本体部12の内部に形成され、第1送風機16によって発生した第1気流が流れる流路である。本実施の形態では、第1流路22は、溝部100およびカバー部48等によって形成されている。第1流路22は、有効成分発生装置10が天井1に取り付けられた状態において、第1流路20よりも後方に位置している。第1送風機16によって発生した第1気流は、有効成分発生装置10が天井1に取り付けられた状態において、前後方向における後方側に向かって流れる。
【0054】
第1流路22は、有効成分発生装置10が天井1に取り付けられた状態における上下方向において、第1吹き出し口72(74~86)(図5を参照)に向かって狭くなるように形成されている。本実施の形態では、有効成分発生装置10が天井1に取り付けられた状態における上下方向において、カバー部48が第1吹き出し口72(74~86)に向かうに連れて下方側に位置するように傾斜していることによって、第1流路22は、第1吹き出し口72(74~86)に向かって漸次狭くなるように形成されている。
【0055】
複数の第2流路24,26のそれぞれは、本体部12の内部に形成され、有効成分発生器18によって発生した有効成分が流れる流路である。本実施の形態では、第2流路24は、溝部102およびカバー部48等によって形成されている。また、第2流路26は、溝部104およびカバー部48等によって形成されている。有効成分発生器18によって発生した有効成分は、有効成分発生装置10が天井1に取り付けられた状態において、前後方向における前方側に向かって第2流路24を流れ、前後方向における後方側に向かって第2流路26を流れる。
【0056】
図5は、図1のV-V線における有効成分発生装置10の断面図である。図6は、図1のV-V線における有効成分発生装置10の断面斜視図である。図5および図6では、複数の第1送風機14,16および有効成分発生器18の内部構造の図示を省略している。
【0057】
本体部12は、複数の第1吹き出し口50,52,54,56,58,60,62,64と、複数の第2吹き出し口66,68,70と、複数の第1吹き出し口72,74,76,78,80,82,84,86と、複数の第2吹き出し口88,90,92とをさらに有する。
【0058】
複数の第1吹き出し口50~64のそれぞれは、第1流路20と本体部12の外部とを連通しかつ第1流路20を流れる第1気流を吹き出す。本実施の形態では、複数の第1吹き出し口50~64のそれぞれは、複数の突起部106のうち隣り合う2つの突起部106の間の空間である。
【0059】
複数の第1吹き出し口50~64のそれぞれの幅は、第1流路20の幅よりも小さい。たとえば、複数の第1吹き出し口50~64のそれぞれの幅、および第1流路20の幅は、有効成分発生装置10が天井1に取り付けられた状態において、第1気流が流れる方向と直交しかつ上下方向と直交する方向における寸法である。
【0060】
複数の第1吹き出し口50~64は、有効成分発生装置10が天井1に取り付けられた状態における上下方向周りの方向に並んでいる。つまり、複数の第1吹き出し口50~64は、有効成分発生装置10が天井1に取り付けられた状態における上下方向から見て周方向に並んでいる。
【0061】
本体部12の内部には、複数の第1吹き出し口50~64の1つに第1気流を案内する一対の壁部28,30が形成されている。一対の壁部28,30は、第1吹き出し口50に第1気流を案内する。一対の壁部28,30は、複数の第1吹き出し口50~64の1つ(第1吹き出し口50)に向かって一対の壁部28,30の間隔が狭くなるように形成されている。複数の第1吹き出し口50~64の1つ(第1吹き出し口50)は、複数の第1吹き出し口50~64のうち第2吹き出し口66(68,70)に最も近い。
【0062】
本体部12の内部には、複数の第1吹き出し口50~64の1つに第1気流を案内する一対の壁部30,32が形成されている。一対の壁部30,32は、第1吹き出し口52に第1気流を案内する。一対の壁部30,32は、複数の第1吹き出し口50~64の1つ(第1吹き出し口52)に向かって一対の壁部30,32の間隔が狭くなるように形成されている。
【0063】
複数の第2吹き出し口66~70のそれぞれは、第2流路24と本体部12の外部とを連通しかつ第2流路24を流れる有効成分を吹き出す。本実施の形態では、複数の第2吹き出し口66~70のそれぞれは、複数の突起部106のうち隣り合う2つの突起部106の間の空間である。
【0064】
複数の第2吹き出し口66~70のそれぞれは、当該第2吹き出し口から吹き出される有効成分が、第1吹き出し口50(52~64)から吹き出される第1気流に吸引される位置に設けられる。つまり、複数の第2吹き出し口66~70のそれぞれから吹き出された有効成分は、第1吹き出し口50(52~64)から吹き出される第1気流に吸引される。
【0065】
複数の第2吹き出し口66~70のそれぞれは、第1吹き出し口50(52~64)から吹き出される第1気流によって、第2流路24を流れる有効成分が吸引されて当該第2吹き出し口から吹き出される位置に設けられていてもよい。つまり、第2流路24を流れる有効成分は、第1吹き出し口50(52~64)から吹き出される第1気流に吸引されて第2吹き出し口66(68,70)から吹き出されてもよい。これによって、より出力の小さい第2送風機108を用いることができる。本実施の形態では、複数の第2吹き出し口66~70は、有効成分発生装置10が天井1に取り付けられた状態における上下方向において、複数の第1吹き出し口50~64と同じ位置に設けられている。また、複数の第2吹き出し口66~70は、有効成分発生装置10が天井1に取り付けられた状態における上下方向周りの方向において、複数の第1吹き出し口50~64と隣り合うように設けられている。つまり、複数の第2吹き出し口66~70は、有効成分発生装置10が天井1に取り付けられた状態における上下方向から見た周方向において、複数の第1吹き出し口50~64と隣り合うように設けられている。
【0066】
複数の第2吹き出し口66~70は、有効成分発生装置10が天井1に取り付けられた状態における上下方向周りの方向に並んでいる。つまり、複数の第2吹き出し口66~70は、有効成分発生装置10が天井1に取り付けられた状態における上下方向から見た周方向に並んでいる。
【0067】
複数の第2吹き出し口66~70のそれぞれから吹き出される有効成分の流速よりも、第1吹き出し口50(52~64)から吹き出される第1気流の流速が速い。
【0068】
複数の第1吹き出し口72~86のそれぞれは、第1流路22と本体部12の外部とを連通しかつ第1流路22を流れる第1気流を吹き出す。本実施の形態では、複数の第1吹き出し口72~86のそれぞれは、複数の突起部106のうち隣り合う2つの突起部106の間の空間である。
【0069】
複数の第1吹き出し口72~86のそれぞれの幅は、第1流路22の幅よりも小さい。たとえば、複数の第1吹き出し口72~86のそれぞれの幅、および第1流路22の幅は、有効成分発生装置10が天井1に取り付けられた状態において、第1気流が流れる方向と直交しかつ上下方向と直交する方向における寸法である。
【0070】
複数の第1吹き出し口72~86は、有効成分発生装置10が天井1に取り付けられた状態における上下方向周りの方向に並んでいる。つまり、複数の第1吹き出し口72~86は、有効成分発生装置10が天井1に取り付けられた状態における上下方向から見た周方向に並んでいる。
【0071】
本体部12の内部には、複数の第1吹き出し口72~86の1つに第1気流を案内する一対の壁部34,36が形成されている。一対の壁部34,36は、第1吹き出し口72に第1気流を案内する。一対の壁部34,36は、複数の第1吹き出し口72~86の1つ(第1吹き出し口72)に向かって一対の壁部34,36の間隔が狭くなるように形成されている。複数の第1吹き出し口72~86の1つ(第1吹き出し口72)は、複数の第1吹き出し口72~86のうち第2吹き出し口88(90,92)に最も近い。
【0072】
本体部12の内部には、複数の第1吹き出し口72~86の1つに第1気流を案内する一対の壁部36,38が形成されている。一対の壁部36,38は、第1吹き出し口74に第1気流を案内する。一対の壁部36,38は、複数の第1吹き出し口72~86の1つ(第1吹き出し口74)に向かって一対の壁部36,38の間隔が狭くなるように形成されている。
【0073】
複数の第2吹き出し口88~92のそれぞれは、第2流路26と本体部12の外部とを連通しかつ第2流路26を流れる有効成分を吹き出す。本実施の形態では、複数の第2吹き出し口88~92のそれぞれは、複数の突起部106のうち隣り合う2つの突起部106の間の空間である。
【0074】
複数の第2吹き出し口88~92のそれぞれは、当該第2吹き出し口から吹き出される有効成分が、第1吹き出し口72(74~86)から吹き出される第1気流に吸引される位置に設けられる。つまり、複数の第2吹き出し口88~92のそれぞれから吹き出された有効成分は、第1吹き出し口72(74~86)から吹き出される第1気流に吸引される。
【0075】
複数の第2吹き出し口88~92のそれぞれは、第1吹き出し口72(74~86)から吹き出される第1気流によって、第2流路26を流れる有効成分が吸引されて当該第2吹き出し口から吹き出される位置に設けられていてもよい。つまり、第2流路26を流れる有効成分は、第1吹き出し口72(74~86)から吹き出される第1気流に吸引されて第2吹き出し口88(90,92)から吹き出されてもよい。これによって、より出力の小さい第2送風機108を用いることができる。本実施の形態では、複数の第2吹き出し口88~92は、有効成分発生装置10が天井1に取り付けられた状態における上下方向において、複数の第1吹き出し口72~86と同じ位置に設けられている。また、複数の第2吹き出し口88~92は、有効成分発生装置10が天井1に取り付けられた状態における上下方向周りの方向において、複数の第1吹き出し口72~86と隣り合うように設けられている。つまり、複数の第2吹き出し口88~92は、有効成分発生装置10が天井1に取り付けられた状態における上下方向から見た周方向において、複数の第1吹き出し口72~86と隣り合うように設けられている。
【0076】
複数の第2吹き出し口88~92は、有効成分発生装置10が天井1に取り付けられた状態における上下方向周りの方向に並んでいる。つまり、複数の第2吹き出し口88~92は、有効成分発生装置10が天井1に取り付けられた状態における上下方向から見た周方向に並んでいる。
【0077】
複数の第2吹き出し口88~92のそれぞれから吹き出される有効成分の流速よりも、第1吹き出し口72(74~86)から吹き出される第1気流の流速が速い。
【0078】
複数の第1吹き出し口50(52~64),72(74~86)のそれぞれは、複数の第1流路20,22のそれぞれと本体部12の外部とを連通しかつ当該第1流路を流れる第1気流を吹き出す。つまり、第1吹き出し口50(52~64)は、第1流路20と本体部12の外部とを連通しかつ第1流路20を流れる第1気流を吹き出す。また、第1吹き出し口72(74~86)は、第1流路22と本体部12の外部とを連通しかつ第1流路22を流れる第1気流を吹き出す。
【0079】
複数の第2吹き出し口66(68,70),88(90,92)のそれぞれは、複数の第2流路24,26のそれぞれと本体部12の外部とを連通しかつ当該第2流路を流れる有効成分を吹き出す。つまり、第2吹き出し口66(68,70)は、第2流路24と本体部12の外部とを連通しかつ第2流路24を流れる第2気流を吹き出す。また、第2吹き出し口88(90,92)は、第2流路24と本体部12の外部とを連通しかつ第2流路24を流れる第2気流を吹き出す。
【0080】
複数の第2吹き出し口66(68,70),88(90,92)のそれぞれは、複数の第1吹き出し口50(52~64),72(74~86)のそれぞれから吹き出される第1気流によって、当該第2吹き出し口と連通する第2流路を流れる有効成分が吸引されて当該第2吹き出し口から吹き出される位置に設けられる。つまり、第2吹き出し口66(68,70)は、第1吹き出し口50(52~64)から吹き出される第1気流によって、第2吹き出し口66(68,70)と連通する第2流路24を流れる有効成分が吸引されて第2吹き出し口66(68,70)から吹き出される位置に設けられる。また、第2吹き出し口88(90,92)は、第1吹き出し口72(74~86)から吹き出される第1気流によって、第2吹き出し口88(90,92)と連通する第2流路26を流れる有効成分が吸引されて第2吹き出し口88(90,92)から吹き出される位置に設けられる。
【0081】
有効成分発生装置10では、第2流路24を流れる有効成分は、第1吹き出し口50(52~64)から吹き出される第1気流(図1図4図5、および図6の太線破線矢印を参照)によって吸引され(図5および図6の太線一点鎖線矢印を参照)、第2吹き出し口66(68,70)から吹き出される。また、第2流路26を流れる有効成分は、第1吹き出し口72(74~86)から吹き出される第1気流(図1および図5の太線破線矢印を参照)によって吸引され(図5の太線一点鎖線矢印を参照)、第2吹き出し口88(90,92)から吹き出される。
【0082】
本実施の形態に係る有効成分発生装置10は、乗物の室内の天井1に取り付けられる有効成分発生装置であって、本体部12と、本体部12の内部に設けられ、第1気流を発生させる第1送風機14と、本体部12の内部に設けられ、有効成分を発生させる有効成分発生器18と、本体部12の内部に形成され、第1送風機14によって発生した第1気流が流れる第1流路20と、本体部12の内部に形成され、有効成分発生器18によって発生した有効成分が流れる第2流路24とを備え、本体部12は、第1流路20と本体部12の外部とを連通しかつ第1流路20を流れる第1気流を吹き出す第1吹き出し口50(52~64)と、第2流路24と本体部12の外部とを連通しかつ第2流路24を流れる有効成分を吹き出す第2吹き出し口66(68,70)とを有し、第2吹き出し口66(68,70)は、第2吹き出し口66(68,70)から吹き出される有効成分が、第1吹き出し口50(52~64)から吹き出される第1気流に吸引される位置に設けられる。
【0083】
これによれば、第2吹き出し口66(68,70)は、第2吹き出し口66(68,70)から吹き出される有効成分が、第1吹き出し口50(52~64)から吹き出される第1気流に吸引される位置に設けられる。したがって、第1流路20と第2流路24とを本体部12の内部で合流させることなく、第2吹き出し口66(68,70)から吹き出される有効成分を、第1吹き出し口50(52~64)から吹き出される第1気流によって吸引できる。これによって、第1流路20と第2流路24とを本体部12の内部で合流させることによる構造の複雑化等を抑制しつつ、第1気流によって有効成分を乗物の室内により効率よく供給できる。
【0084】
また、本実施の形態に係る有効成分発生装置10において、第2吹き出し口66(68,70)は、第1吹き出し口50(52~64)から吹き出される第1気流によって、第2流路24を流れる有効成分が吸引されて第2吹き出し口66(68,70)から吹き出される位置に設けられる。
【0085】
これによれば、第2吹き出し口66(68,70)は、第1吹き出し口50(52~64)から吹き出される第1気流によって、第2流路24を流れる有効成分が吸引されて第2吹き出し口66(68,70)から吹き出される位置に設けられる。したがって、第1流路20と第2流路24とを本体部12の内部で合流させることなく、第1気流によって第2流路24を流れる有効成分を第2吹き出し口66(68,70)から吹き出すことができる。これによって、第1流路20と第2流路24とを本体部12の内部で合流させることによる構造の複雑化等を抑制しつつ、有効成分を乗物の室内により効率よく供給できる。
【0086】
また、本実施の形態に係る有効成分発生装置10において、第2吹き出し口66(68,70)から吹き出される有効成分の流速よりも、第1吹き出し口50(52~64)から吹き出される第1気流の流速が速い。
【0087】
これによれば、有効成分を第1気流によってより吸引し易くなるので、有効成分を乗物の室内にさらに効率よく供給できる。
【0088】
また、本実施の形態に係る有効成分発生装置10において、第1吹き出し口50(52~64)の幅は、第1流路20の幅よりも小さい。
【0089】
これによれば、第1吹き出し口50(52~64)から吹き出される第1気流の流速をより早くでき、有効成分を第1気流によってより吸引し易くなるので、有効成分を乗物の室内にさらに効率よく供給できる。
【0090】
また、本実施の形態に係る有効成分発生装置10において、本体部12は、複数の第1吹き出し口50~64を有し、本体部12の内部には、複数の第1吹き出し口50~64の1つ(第1吹き出し口50)に第1気流を案内する一対の壁部28,30が形成され、一対の壁部28,30は、複数の第1吹き出し口50~64の1つ(第1吹き出し口50)に向かって一対の壁部28,30の間隔が狭くなるように形成される。
【0091】
これによれば、第1吹き出し口50から第1気流をより効率よく吹き出すことができ、有効成分を第1気流によってより効率よく吸引できるので、有効成分を乗物の室内にさらに効率よく供給できる。
【0092】
また、本実施の形態に係る有効成分発生装置10において、複数の第1吹き出し口50~64の1つ(第1吹き出し口50)は、複数の第1吹き出し口50~64のうち第2吹き出し口66(68,70)に最も近い。
【0093】
これによれば、複数の第1吹き出し口50~64のうち第2吹き出し口66(68,70)に最も近い第1吹き出し口50から第1気流をより効率よく吹き出すことができ、有効成分を第1気流によってさらに効率よく吸引できるので、有効成分を乗物の室内にさらに効率よく供給できる。
【0094】
また、本実施の形態に係る有効成分発生装置10は、複数の第1流路20,22と、複数の第2流路24,26とを備え、本体部12は、それぞれが複数の第1流路20,22のそれぞれと本体部12の外部とを連通しかつ当該第1流路を流れる第1気流を吹き出す複数の第1吹き出し口50(52~64),72(74~86)と、それぞれが複数の第2流路24,26のそれぞれと本体部12の外部とを連通しかつ当該第2流路を流れる有効成分を吹き出す複数の第2吹き出し口66(68,70),88(90,92)とを有し、複数の第2吹き出し口66(68,70),88(90,92)のそれぞれは、複数の第1吹き出し口50(52~64),72(74~86)のそれぞれから吹き出される第1気流によって、当該第2吹き出し口と連通する第2流路を流れる有効成分が吸引されて当該第2吹き出し口から吹き出される位置に設けられる。
【0095】
これによれば、有効成分を相互に異なる方向に吹き出すことができるので、有効成分を乗物の室内にさらに効率よく供給できる。
【0096】
また、本実施の形態に係る有効成分発生装置10において、第1流路20は、有効成分発生装置10が天井1に取り付けられた状態における乗物の上下方向において、第1吹き出し口50(52~64)に向かって狭くなるように形成される。
【0097】
これによれば、第1吹き出し口50(52~64)から第1気流をより効率よく吹き出すことができ、有効成分を第1気流によってより効率よく吸引できるので、有効成分を乗物の室内にさらに効率よく供給できる。
【0098】
また、本実施の形態に係る有効成分発生装置10において、有効成分発生器18は、第2吹き出し口66(68,70)に向かって第2流路24を流れる第2気流を発生させる第2送風機108を有し、第2送風機108の出力は、第1送風機14の出力よりも小さい。
【0099】
これによれば、有効成分が壊れることを抑制しつつ第2気流によって有効成分を第2吹き出し口66(68,70)に向かって移動させることができ、有効成分を第1気流によってさらに吸引し易くなるので、有効成分を乗物の室内にさらに効率よく供給できる。
【0100】
また、本実施の形態に係る有効成分発生装置10は、室内を照らすための光を発する光源を備える。
【0101】
これによれば、乗物の室内を照らすことができる。
【0102】
(他の実施の形態等)
以上、一つまたは複数の態様に係る有効成分発生装置について、実施の形態に基づいて説明したが、本開示は、この実施の形態に限定されるものではない。本開示の趣旨を逸脱しない限り、当業者が思いつく各種変形を本実施の形態に施したものも、本開示の範囲内に含まれてもよい。
【0103】
上述した実施の形態では、複数の壁部30,32,36,38が形成される場合について説明したが、これに限定されない。図7は、第2の実施の形態に係る有効成分発生装置を示す断面図である。図7に示すように、たとえば、複数の壁部30,32に代えて、複数の壁部110が形成されてもよい。また、複数の壁部36,38に代えて、複数の壁部112が形成されてもよい。
【0104】
また、上述した実施の形態では、本体ユニット46と複数の突起部106とが間隔を空けて設けられる場合(図4を参照)について説明したが、これに限定されない。図8は、第3の実施の形態に係る有効成分発生装置の一部を示す斜視図である。図8に示すように、たとえば、本体ユニット114と複数の突起部116とは接触してもよい。この場合、複数の第1吹き出し口118,120,122,124,126は、隣り合う2つの突起部116と本体ユニット114とによって形成される。複数の第1吹き出し口118~126から吹き出される第1気流によって、第2流路を流れる有効成分を第2吹き出し口128から吹き出すことができる。
【0105】
また、上述した実施の形態では、複数の第1吹き出し口50~64の幅が相互に同じである場合について説明したが、これに限定されない。図9は、第4の実施の形態に係る有効成分発生装置の一部を示す斜視図である。図9に示すように、たとえば、複数の第1吹き出し口130,132,134,136,138の幅は、相互に異なっていてもよい。第1吹き出し口の幅が狭い程、吹き出される第1気流の流速が早くなるので、複数の第1吹き出し口130~138の幅を相互に異ならせることによって、複数の第1吹き出し口130~138の開口方向とは異なる方向に第1気流を吹き出すことができる。したがって、第2流路を流れる有効成分を、複数の第1吹き出し口130~138の開口方向とは異なる方向に向かって、第2吹き出し口140から吹き出すことができる。
【0106】
本実施の形態に係る有効成分発生装置において、本体部は、複数の第1吹き出し口130~138を有し、複数の第1吹き出し口130~138の幅は、相互に異なる。
【0107】
これによれば、複数の第1吹き出し口130~138から吹き出される第1気流の流速を相互に異ならせることができ、第1気流を所望の方向に吹き出すことができるので、有効成分を所望の方向に吹き出すことができ、有効成分を乗物の室内にさらに効率よく供給できる。
【0108】
また、上述した実施の形態では、複数の第2吹き出し口66~70(88~92)が、有効成分発生装置10が天井1に取り付けられた状態における上下方向周りの方向において、複数の第1吹き出し口50~64(72~86)と隣り合うように設けられている場合について説明したが、これに限定されない。たとえば、第2吹き出し口は、有効成分発生装置が天井に取り付けられた状態における上下方向において第1吹き出し口と隣り合ってもよい。また、第2吹き出し口は、第1吹き出し口と隣り合っていなくてもよく、第1吹き出し口から吹き出される第1気流によって、第2吹き出し口から吹き出される有効成分が吸引される位置に設けられていればよく、第2流路を流れる有効成分が吸引されて第2吹き出し口から吹き出される位置に設けられていてもよい。
【0109】
また、上述した実施の形態では、複数の第1吹き出し口50~64(72~86)のそれぞれの幅が、第1流路20(22)の幅よりも小さい場合について説明したが、これに限定されない。たとえば、第1吹き出し口の幅は、第1流路の幅と同じでもよいし、第1流路の幅よりも大きくてもよい。
【0110】
また、上述した実施の形態では、有効成分発生装置10が、複数の壁部30,32,36,38を備える場合について説明したが、これに限定されない。たとえば、有効成分発生装置10は、複数の壁部30,32,36,38を備えていなくてもよい。
【0111】
また、上述した実施の形態では、本体部12が、複数の第1吹き出し口50~64(72~86)を有する場合について説明したが、これに限定されない。たとえば、本体部は、1つの第1流路に対して1つの第1吹き出し口を有してもよい。
【0112】
また、上述した実施の形態では、本体部12が、複数の第2吹き出し口66~70(88~92)を有する場合について説明したが、これに限定されない。たとえば、本体部は、1つの第2流路に対して1つの第2吹き出し口を有してもよい。
【0113】
また、上述した実施の形態では、有効成分発生装置10が、複数の第1送風機14,16と複数の第1流路20,22と複数の第2流路24,26とを備える場合について説明したが、これに限定されない。たとえば、有効成分発生装置は、複数ではなく、1つの第1送風機と1つの第1流路と1つの第2流路とを備えてもよい。
【0114】
また、上述した実施の形態では、第1流路20が、有効成分発生装置10が天井1に取り付けられた状態における乗物の上下方向において、第1吹き出し口50(52~64)に向かって狭くなるように形成される場合について説明したが、これに限定されない。第1流路22についても同様である。たとえば、第1流路は、有効成分発生装置が天井に取り付けられた状態における乗物の上下方向において、第1吹き出し口に向かって狭くならないように形成されてもよい。
【0115】
また、上述した実施の形態では、有効成分発生器18が、第2吹き出し口66(68,70)に向かって第2流路24を流れる第2気流を発生させ、第2吹き出し口88(90,92)に向かって第2流路26を流れる第2気流を発生させる第2送風機108を有する場合について説明したが、これに限定されない。たとえば、有効成分発生器18は、第2送風機を有していなくてもよい。この場合、たとえば、第2流路24を流れる有効成分は、第1吹き出し口50(52~64)から吹き出される第1気流に吸引されて第2吹き出し口66(68,70)から吹き出され、第2流路26を流れる有効成分は、第1吹き出し口72(74~86)から吹き出される第1気流に吸引されて第2吹き出し口88(90,92)から吹き出される。
【0116】
また、上述した実施の形態では、有効成分発生装置10が、光源40を備える場合について説明したが、これに限定されない。たとえば、有効成分発生装置10は、光源40を備えていなくてもよい。
【0117】
上述した実施の形態では、図1が有効成分発生装置10等を乗物の左右方向における左方から見た図となるように、有効成分発生装置10が、乗物の室内の天井1に取り付けられる場合について説明したが、これに限定されない。たとえば、図1が有効成分発生装置10等を乗物の前後方向における前方または後方から見た図となるように、有効成分発生装置10は、乗物の室内の天井1に取り付けられてもよい。
【0118】
(付記)
以上の実施の形態等の記載により、下記の技術が開示される。
【0119】
(技術1)
乗物の室内の天井に取り付けられる有効成分発生装置であって、
本体部と、
前記本体部の内部に設けられ、第1気流を発生させる第1送風機と、
前記本体部の内部に設けられ、有効成分を発生させる有効成分発生器と、
前記本体部の内部に形成され、前記第1送風機によって発生した前記第1気流が流れる第1流路と、
前記本体部の内部に形成され、前記有効成分発生器によって発生した前記有効成分が流れる第2流路とを備え、
前記本体部は、前記第1流路と前記本体部の外部とを連通しかつ前記第1流路を流れる前記第1気流を吹き出す第1吹き出し口と、前記第2流路と前記本体部の外部とを連通しかつ前記第2流路を流れる前記有効成分を吹き出す第2吹き出し口とを有し、
前記第2吹き出し口は、前記第2吹き出し口から吹き出される前記有効成分が、前記第1吹き出し口から吹き出される前記第1気流に吸引される位置に設けられる、
有効成分発生装置。
【0120】
(技術2)
前記第2吹き出し口は、前記第1吹き出し口から吹き出される前記第1気流によって、前記第2流路を流れる前記有効成分が吸引されて前記第2吹き出し口から吹き出される位置に設けられる、
技術1に記載の有効成分発生装置。
【0121】
(技術3)
前記第2吹き出し口から吹き出される前記有効成分の流速よりも、前記第1吹き出し口から吹き出される前記第1気流の流速が速い、
技術1または2に記載の有効成分発生装置。
【0122】
(技術4)
前記第1吹き出し口の幅は、前記第1流路の幅よりも小さい、
技術1から3のいずれかに記載の有効成分発生装置。
【0123】
(技術5)
前記本体部は、複数の前記第1吹き出し口を有し、
前記本体部の内部には、前記複数の第1吹き出し口の1つに前記第1気流を案内する一対の壁部が形成され、
前記一対の壁部は、前記複数の第1吹き出し口の前記1つに向かって前記一対の壁部の間隔が狭くなるように形成される、
技術4に記載の有効成分発生装置。
【0124】
(技術6)
前記複数の第1吹き出し口の前記1つは、前記複数の第1吹き出し口のうち前記第2吹き出し口に最も近い、
技術5に記載の有効成分発生装置。
【0125】
(技術7)
前記本体部は、複数の前記第1吹き出し口を有し、
前記複数の第1吹き出し口の幅は、相互に異なる、
技術4に記載の有効成分発生装置。
【0126】
(技術8)
複数の前記第1流路と、複数の前記第2流路とを備え、
前記本体部は、それぞれが前記複数の第1流路のそれぞれと前記本体部の外部とを連通しかつ当該第1流路を流れる前記第1気流を吹き出す複数の前記第1吹き出し口と、それぞれが前記複数の第2流路のそれぞれと前記本体部の外部とを連通しかつ当該第2流路を流れる前記有効成分を吹き出す複数の前記第2吹き出し口とを有し、
前記複数の第2吹き出し口のそれぞれは、前記複数の第1吹き出し口のそれぞれから吹き出される前記第1気流によって、当該第2吹き出し口と連通する前記第2流路を流れる前記有効成分が吸引されて当該第2吹き出し口から吹き出される位置に設けられる、
技術1から4のいずれかに記載の有効成分発生装置。
【0127】
(技術9)
前記第1流路は、前記有効成分発生装置が前記天井に取り付けられた状態における前記乗物の上下方向において、前記第1吹き出し口に向かって狭くなるように形成される、
技術1から8のいずれかに記載の有効成分発生装置。
【0128】
(技術10)
前記有効成分発生器は、前記第2吹き出し口に向かって前記第2流路を流れる第2気流を発生させる第2送風機を有し、
前記第2送風機の出力は、前記第1送風機の出力よりも小さい、
技術1から9のいずれかに記載の有効成分発生装置。
【0129】
(技術11)
前記室内を照らすための光を発する光源を備える、
技術1から10のいずれかに記載の有効成分発生装置。
【産業上の利用可能性】
【0130】
本開示は、乗物の室内に設けられる有効成分発生装置に利用可能である。
【符号の説明】
【0131】
10 有効成分発生装置
12 本体部
14,16 第1送風機
18 有効成分発生器
20,22 第1流路
24,26 第2流路
28,30,32,34,36,38,110,112 壁部
40 光源
42 導光体
44 取付部
46,114 本体ユニット
48 カバー部
50,52,54,56,58,60,62,64,72,74,76,78,80,82,84,86,118,120,122,124,126,130,132,134,136,138 第1吹き出し口
66,68,70,88,90,92,128,140 第2吹き出し口
94,96 ボタン
98,100,102,104 溝部
106,116 突起部
108 第2送風機
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9