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  • 特開-スイッチ装置 図1
  • 特開-スイッチ装置 図2
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024081010
(43)【公開日】2024-06-17
(54)【発明の名称】スイッチ装置
(51)【国際特許分類】
   H01H 15/10 20060101AFI20240610BHJP
   B60J 7/057 20060101ALI20240610BHJP
   B60J 3/02 20060101ALI20240610BHJP
【FI】
H01H15/10
B60J7/057 Z
B60J3/02 K
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022194413
(22)【出願日】2022-12-05
(71)【出願人】
【識別番号】000003551
【氏名又は名称】株式会社東海理化電機製作所
(74)【代理人】
【識別番号】110001416
【氏名又は名称】弁理士法人信栄事務所
(72)【発明者】
【氏名】田沼 和泰
【テーマコード(参考)】
5G010
【Fターム(参考)】
5G010AA03
(57)【要約】
【課題】スイッチ装置の省スペース性を高める。
【解決手段】
スイッチ装置1は、支持体110に装着される。スイッチ装置1は、第一被操作部11と、第二被操作部12と、を備えている。第一被操作部11は、開閉体111に開口部Oの開度を変更させる操作を受け付けるように構成されている。第二被操作部12は、開閉体111および開口部を通過する光量を変化させる操作を受け付けるように構成されている。第一被操作部11と第二被操作部12は、支持体110の法線に対応する第一方向に沿って並ぶように配置されている。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
支持体に装着されるスイッチ装置であって、
開閉体に開口部の開度を変更させる操作を受け付けるように構成されている第一被操作部と、
前記開閉体および前記開口部を通過する光量を変化させる操作を受け付けるように構成されている第二被操作部と、
を備えており、
前記第一被操作部と前記第二被操作部は、前記支持体の法線に対応する第一方向に沿って並ぶように配置されている、
スイッチ装置。
【請求項2】
前記第二被操作部は、第二方向に沿って前記開閉体と並ぶように配置された調光体を変位させる操作を受け付けるように構成されており、
前記第一方向に前記第一被操作部と前記第二被操作部とが並ぶ順序は、前記第二方向に前記開閉体と前記調光体とが並ぶ順序と一致している、
請求項1に記載のスイッチ装置。
【請求項3】
支持体に装着されるスイッチ装置であって、
第一開閉体に開口部の開度を変更させる操作を受け付けるように構成されている第一被操作部と、
第二開閉体に前記開口部の開度を変更させる操作を受け付けるように構成されている第二被操作部と、
を備えており、
前記第一被操作部と前記第二被操作部は、前記支持体の法線に沿う第一方向から見て並ぶように配置されている、
スイッチ装置。
【請求項4】
前記第二被操作部は、第二方向に沿って前記第一開閉体と並ぶように配置された第二開閉体を変位させる操作を受け付けるように構成されており、
前記第一方向に前記第一被操作部と前記第二被操作部とが並ぶ順序は、前記第二方向に前記第一開閉体と前記第二開閉体とが並ぶ順序と一致している、
請求項3に記載のスイッチ装置。
【請求項5】
前記第一被操作部は、前記第二被操作部と前記支持体の間に設けられており、
前記第一被操作部は、前記第一方向から見て前記第一被操作部よりも大きな寸法を有する、
請求項1~4のいずれか一項に記載のスイッチ装置。
【請求項6】
前記第一被操作部は、前記第二被操作部が設けられている方向に突出する突出部を有している、
請求項5に記載のスイッチ装置。
【請求項7】
前記第一被操作部に対する操作の方向に対応する方向に前記開閉体を変位させ、前記第二被操作部に対する操作の方向に対応する方向に前記調光体を変位させる制御部を備えている、
請求項2に記載のスイッチ装置。
【請求項8】
前記制御部は、前記開閉体の前記開口部に対する開度である第一開度が前記調光体の前記開口部に対する開度である第二開度以下となるように、前記開閉体または前記調光体を変位させる、
請求項7に記載のスイッチ装置。
【請求項9】
前記第一被操作部に対する操作の方向に対応する方向に前記第一開閉体を変位させ、前記第二被操作部に対する操作の方向に対応する方向に前記第二開閉体を変位させる制御部を備えている、
請求項3に記載のスイッチ装置。
【請求項10】
前記支持体は、移動体に搭載されている、請求項1または3に記載のスイッチ装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、スイッチ装置に関連する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、ルーフガラスおよびサンシェードを備える車両に搭載されるスイッチ装置が開示されている。当該スイッチ装置は、第一スイッチと第二スイッチを備えている。第一スイッチは、ルーフガラスをスライドさせて当該車両のルーフ部に設けられた開口部の開度を変更する操作を受け付けるように構成されている。第二スイッチは、サンシェードをスライドさせてルーフガラスを透過する光量を変更する操作を受け付けるように構成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2016-002927号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
スイッチ装置の省スペース性を高めることが求められている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示により提供される態様例の一つは、支持体に装着されるスイッチ装置であって、
開閉体に開口部の開度を変更させる操作を受け付けるように構成されている第一被操作部と、
前記開閉体および前記開口部を通過する光量を変化させる操作を受け付けるように構成されている第二被操作部と、
を備えており、
前記第一被操作部と前記第二被操作部は、前記支持体の法線に対応する第一方向に沿って並ぶように配置されている。
【0006】
上記のような構成によれば、開閉体に開口部の開度を変化させる操作を受け付ける第一被操作部と、開閉体および開口部を通過する光量を変化させる操作を受け付ける第二被操作部とを備えるスイッチ装置の省スペース性を高めることができる。具体的には、第一被操作部と第二被操作部による第一方向から見た占有面積の増大を抑制できる。これにより、支持体におけるスイッチ装置が装着されうる領域が限られている場合であっても、スイッチ装置のレイアウト自由度を高めることができる。
【0007】
本開示により提供される態様例の一つは、支持体に装着されるスイッチ装置であって、
第一開閉体に開口部の開度を変更させる操作を受け付けるように構成されている第一被操作部と、
第二開閉体に前記開口部の開度を変更させる操作を受け付けるように構成されている第二被操作部と、
を備えており、
前記第一被操作部と前記第二被操作部は、前記支持体の法線に沿う第一方向から見て並ぶように配置されている。
【0008】
上記のような構成によれば、二つの開閉体に開口部の開度を変化させる操作を受け付ける第一被操作部と第二被操作部を備えるスイッチ装置の省スペース性を高めることができる。具体的には、第一被操作部と第二被操作部による第一方向から見た占有面積の増大を抑制できる。これにより、支持体におけるスイッチ装置が装着されうる領域が限られている場合であっても、スイッチ装置のレイアウト自由度を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1図1は、一実施形態に係る、車両に搭載されるスイッチ装置を例示している。
図2図2は、一実施形態に係るスイッチ装置の機能構成を例示している。
図3図3は、スイッチ装置の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、実施形態例について添付の図面を参照しながら説明する。以下の説明に用いられる各図面においては、各要素を認識可能な大きさとするために縮尺が適宜に変更されている。
【0011】
図1は、一実施形態に係る、車両100に搭載されるスイッチ装置1を例示している。図2は、スイッチ装置1の機能構成を例示している。図3は、スイッチ装置1の斜視図である。図1図3において、矢印Fは、車両100の前方向を示している。矢印Bは、車両100の後方向を示している。
【0012】
本明細書で用いられる「前後方向」という語は、上記の前方向と後方向に沿う方向を意味している。
【0013】
スイッチ装置1は、車両100の天井110に装着されている。換言すると、スイッチ装置1は、天井110に支持されている。車両100は、移動体の一例である。天井110は、支持体の一例である。天井110に開口部Oが形成されている。
【0014】
車両100には、ルーフガラス111が搭載されている。ルーフガラス111は、開口部Oを覆うように配置されている。ルーフガラス111は、不図示の駆動機構の動作を通じて前後方向に変位可能である。ルーフガラス111は、前後方向に変位することにより、開口部Oの開度を変更可能である。ルーフガラス111は、開閉体の一例である。
【0015】
車両100には、サンシェード112が搭載されている。サンシェード112は、ルーフガラス111および開口部Oを覆うように配置されている。ルーフガラス111は、不図示の駆動機構の動作を通じて前後方向に変位可能である。サンシェード112は、ルーフガラス111よりも低い可視光の透過率を有している。サンシェード112は、前後方向に変位することにより、開口部Oおよびルーフガラス111を通過する光量を変化させることができる。サンシェード112は、調光体の一例である。
【0016】
スイッチ装置1は、第一被操作部11と第二被操作部12とを備えている。第一被操作部11は、車両100の乗員の指などによるルーフガラス111を前後方向に変位させる操作を受け付けるように構成されている。第二被操作部12は、車両100の乗員の指などによるサンシェード112を前後方向に変位させる操作を受け付けるように構成されている。第一被操作部11および第二被操作部12の各々は、前後方向に変位するように構成されているスライドスイッチである。
【0017】
スイッチ装置1は、第一検出部21と第二検出部22とを備えている。第一検出部21は、第一被操作部11に対するユーザによる操作に対応する第一検出信号DS1を制御部30に出力するように構成されている。第二検出部22は、第二被操作部12に対するユーザによる操作に対応する第二検出信号DS2を制御部30に出力するように構成されている。第一検出信号DS1および第二検出信号DS2の各々は、アナログ信号であってもよいし、デジタル信号であってもよい。
【0018】
スイッチ装置1は、さらに、制御部30を備えている。制御部30は、入力インタフェース31と、プロセッサ32と、出力インタフェース33と、を備えている。入力インタフェース31は、第一検出部21から出力された第一検出信号DS1および第二検出部22から出力された第二検出信号DS2を受け付けるハードウェアインタフェースとして構成されている。第一検出信号DS1および第二検出信号DS2の各々がアナログ信号である場合、入力インタフェース31は、A/Dコンバータを含む適宜の変換回路を備える。この説明は、入力インタフェース31が受け付ける他の信号についても同様に適用される。
【0019】
プロセッサ32は、入力インタフェース31により受け付けられた第一検出信号DS1が所定の操作に対応していると判断すると、出力インタフェース33に第一制御信号C1を出力させるように構成されている。プロセッサ32は、入力インタフェース31により受け付けられた第二検出信号DS2が所定の操作に対応していると判断すると、出力インタフェース33に第二制御信号C2を出力させるように構成されている。第一制御信号C1および第二制御信号C2の各々は、アナログ信号であってもよいし、デジタル信号であってもよい。出力インタフェース33は、ハードウェアインタフェースとして構成されている。第一制御信号C1および第二制御信号C2がアナログ信号である場合、出力インタフェース33は、D/Aコンバータを含む適宜の変換回路を備える。
【0020】
第一制御信号C1は、不図示の駆動機構にルーフガラス111を前後方向に変位させるように構成されている。第二制御信号C2は、不図示の駆動機構にサンシェード112を前後方向に変位させるように構成されている。
【0021】
図2に例示されるように、第一被操作部11と第二被操作部12とは、スイッチ装置1が装着された位置における天井110の法線Nに対応する第一方向に沿って並ぶように配置されている。換言すると、第一方向に沿って天井110を見る乗員には、第一被操作部11と第二被操作部12とが重なって配置されているように見える。
【0022】
このような構成によれば、ルーフガラス111に開口部Oの開度を変化させる操作を受け付ける第一被操作部11とサンシェード112にルーフガラス111と開口部Oを通過する光量を変化させる操作を受け付ける第二被操作部12を備えるスイッチ装置1の省スペース性を高めることができる。具体的には、第一被操作部11と第二被操作部12による第一方向から見た占有面積の増大を抑制できる。これにより、スイッチ装置1が装着されうる領域が限られている車両100において、スイッチ装置1のレイアウト自由度を高めることができる。
【0023】
本実施形態においては、サンシェード112は、前後方向の変位により開口部Oの開度を変更可能である。換言すると、開口部Oの開度は、二つの開閉体によって変更可能とされている。この観点に基づく場合、ルーフガラス111は、第一開閉体の一例になりうる。サンシェード112は、第二開閉体の一例になりうる。
【0024】
すなわち、二つの開閉体に開口部Oの開度を変化させる操作を受け付ける第一被操作部11と第二被操作部12を備えるスイッチ装置1の省スペース性を高めることができる。具体的には、第一被操作部11と第二被操作部12による第一方向から見た占有面積の増大を抑制できる。これにより、スイッチ装置1が装着されうる領域が限られている車両100において、スイッチ装置1のレイアウト自由度を高めることができる。
【0025】
本実施形態においては、ルーフガラス111とサンシェード112が並ぶように配列されている方向を第二方向とした場合、ルーフガラス111に関連付けられた第一被操作部11とサンシェード112に関連付けられた第二被操作部12が第一方向に並ぶ順序と、ルーフガラス111とサンシェード112が第二方向に並ぶ順序とが一致している。
【0026】
このような構成によれば、スイッチ装置1は、第一被操作部11および第二被操作部12がルーフガラス111およびサンシェード112のいずれの操作に関連づけられているかについて、直感的な理解を乗員に提供しやすくなる。これにより、スイッチ装置1の操作性を高めることができる。
【0027】
図2図3に例示されるように、第一被操作部11は、天井110と第二被操作部12との間に設けられている。第一被操作部11は、第一方向から見て第二被操作部12よりも大きな寸法を有している。
【0028】
このような構成によれば、省スペース性を高めるために第一被操作部11と第二被操作部12が第一方向から見て重なるように配置されている構成が採用されつつも、各被操作部の操作性の低下を抑制できる。なお、第一被操作部11は、第一被操作部11が変位する方向である前後方向において、第二被操作部12よりも大きな寸法を有していることが望ましい。この場合、第一被操作部11の変位方向と当該変位のために乗員の指がアクセスする方向が一致するので、操作性が向上する。
【0029】
第一被操作部11は、第二被操作部12が設けられている方向に突出する突出部11aを備えている。換言すると、乗員からより離れた側に位置する第一被操作部11から乗員により近い側へ向かって突出部11aが突出している。このような構成によれば、突出部11aに指を掛けやすく、乗員から離れた側に位置する第一被操作部11の操作性を高めることができる。
【0030】
本実施形態において、制御部30は、第一被操作部11に対する操作の方向にルーフガラス111を変位させ、第二被操作部12に対する操作の方向にサンシェード112を変位させる。具体的には、第一被操作部11が前方に変位するように操作されると、制御部30は、ルーフガラス111を前方に変位させる。第一被操作部11が後方に変位するように操作されると、制御部30は、ルーフガラス111を後方に変位させる。同様に、第二被操作部12が前方に変位するように操作されると、制御部30は、サンシェード112を前方に変位させる。第二被操作部12が後方に変位するように操作されると、制御部30は、サンシェード112を後方に変位させる。
【0031】
このような構成によれば、乗員による操作を受け付ける第一被操作部11および第二被操作部12の変位方向と、当該操作によりルーフガラス111およびサンシェード112とが変位する方向が、それぞれ一致している。これにより、ルーフガラス111およびサンシェード112を変位させるために第一被操作部11および第二被操作部12にどのような操作を入力すればよいかについて、直感的な理解を乗員に提供しやすくなる。
【0032】
スイッチ装置1は、さらに、第一開度検出部41および第二開度検出部42を備えうる。第一開度検出部41は、ルーフガラス111の開口部Oに対する開度である第一開度O1(図1参照)に対応する第一開度信号OS1を出力するように構成されている。第二開度検出部42は、サンシェード112の開口部Oに対する開度である第二開度O2(図1参照)に対応する第二開度信号OS2を出力するように構成されている。第一開度信号OS1と第二開度信号OS2の各々は、アナログ信号であってもよいし、デジタル信号であってもよい。第一開度検出部41と第二開度検出部42の各々は、前述した不図示の駆動機構に設けられたロータリエンコーダや、光学距離センサなどにより実現されうる。
【0033】
第一開度信号OS1と第二開度信号OS2の各々は、制御部30の入力インタフェース31によって受け付けられる。プロセッサ32は、第一開度O1が第二開度O2以下となるように、ルーフガラス111およびサンシェード112の少なくとも一方を変位させるように構成されうる。例えば、プロセッサ32は、ルーフガラス111の変位により第一開度O1が増大して第二開度O2を上回ると判断すると、第二開度O2が増大するようにサンシェード112を変位させてもよい。同様に、プロセッサ32は、サンシェード112の変位により第二開度O2が減少して第一開度O1を下回ると判断すると、第一開度O1が減少するようにルーフガラス111を変位させてもよい。
【0034】
これにより、第二開度O2が第一開度O1を上回らなくできるので、開口部Oの少なくとも一部がサンシェード112のみに覆われている状態を防ぐことができる。
【0035】
上記のような各種の機能を有するプロセッサ32は、当該機能を実現するためのコンピュータプログラムがプリインストールされた記憶素子を備えたマイクロコントローラ、ASIC、FPGAなどの専用集積回路によって実現されうる。
【0036】
プロセッサ32は、汎用メモリと協働して動作する汎用マイクロプロセッサにより実現されてもよい。汎用マイクロプロセッサとしては、CPU、MPU、GPUが例示されうる。汎用メモリとしては、ROMやRAMが例示されうる。この場合、ROMには、各種の機能を実現するためのコンピュータプログラムが記憶されうる。汎用マイクロプロセッサは、ROM上に記憶されたコンピュータプログラムの少なくとも一部を指定してRAM上に展開し、RAMと協働して上述した処理を実行する。
【0037】
プロセッサ32は、汎用マイクロプロセッサと専用集積回路の組合せによって実現されてもよい。
【0038】
これまで説明した各構成は、本開示の理解を容易にするための例示にすぎない。各構成例は、本開示の趣旨を逸脱しない範囲で適宜の変更や他の構成例との組合せがなされうる。
【0039】
上記の実施形態においては、スイッチ装置1によって開閉体と調光体が変位され、調光体によって開口部および開閉体を通過する光量が変更されている。しかしながら、調光体は必ずしも変位されなくてもよい。例えば、サンシェード112の代わりに調光ガラスが採用されうる。調光ガラスは、例えば印加される電圧に応じて、可視光の透過率が変化するガラスである。この場合、第二被操作部12が操作されると、制御部30は、調光ガラスに印加される電圧を変化させて、開口部Oおよびルーフガラス111を通過する光量を変化させる。この場合、ルーフガラス111は、開閉体の一例であり、調光ガラスは、調光体の一例である。
【0040】
上記の実施形態においては、スイッチ装置1によって二つの開閉体が変位され、一方の開閉体によって開口部および他方の開閉体を通過する光量が変更されている。しかしながら、開口部および開閉体を通過する光量を変更可能であれば、必ずしも開閉体が二つであることを要しない。例えば、ルーフガラス111は調光ガラスでありうる。この場合、第二被操作部12が操作されると、制御部30は、調光ガラスに印加される電圧を変化させて、開口部Oおよびルーフガラス111を通過する光量を変化させる。この場合、ルーフガラス111は、開閉体の一例であり、かつ調光体の一例である。
【0041】
上記の実施形態においては、スイッチ装置1は、車両100の天井110に装着されている。この場合、第一被操作部11と第二被操作部12が並ぶ第一方向と、ルーフガラス111とサンシェード112が並ぶ第二方向とは、概ね一致している。しかしながら、例えば、スイッチ装置は、車両の側壁面やコンソールボックスに設けられてもよい。すなわち、側壁面やコンソールボックスは、支持体の一例になりうる。この場合、上記の第一方向と第二方法とは相違しうる。
【0042】
スイッチ装置1は、車両100以外の移動体にも搭載されうる。そのような移動体の例としては、鉄道、航空機、船舶などが挙げられる。当該移動体は、運転者を必要としなくてもよい。
【0043】
スイッチ装置1は、必ずしも移動体に搭載されることを要しない。例えば、スイッチ装置1は、住宅や施設内に設けられた開口部の開度を変更する開閉体や当該開閉体と当該開口部を通過する光量を変更する調光体の動作を制御するように構成されてもよい。そのような開閉体や調光体の例としては、ブラインド、カーテン、網戸等が挙げられる。
【0044】
なお、スイッチ装置1により変位される二つの開閉体の一方は、必ずしも調光機能を備えることを要しない。例えば、第一被操作部11は、二重窓を構成する第一の窓に開口部の開度を変更させるように構成されうる。第二被操作部12は、当該二重窓を構成する第二の窓に当該開口部の開度を変更させるように構成されうる。この場合、第一の窓は、第一開閉体の一例である。第二の窓は、第二開閉体の一例である。
【0045】
以下に列挙される構成もまた、本開示の一部を構成する。
(1):
支持体に装着されるスイッチ装置であって、
開閉体に開口部の開度を変更させる操作を受け付けるように構成されている第一被操作部と、
前記開閉体および前記開口部を通過する光量を変化させる操作を受け付けるように構成されている第二被操作部と、
を備えており、
前記第一被操作部と前記第二被操作部は、前記支持体の法線に対応する第一方向に沿って並ぶように配置されている、
スイッチ装置。
(2):
前記第二被操作部は、第二方向に沿って前記開閉体と並ぶように配置された調光体を変位させる操作を受け付けるように構成されており、
前記第一方向に前記第一被操作部と前記第二被操作部とが並ぶ順序は、前記第二方向に前記開閉体と前記調光体とが並ぶ順序と一致している、
請求項1に記載のスイッチ装置。
(3):
支持体に装着されるスイッチ装置であって、
第一開閉体に開口部の開度を変更させる操作を受け付けるように構成されている第一被操作部と、
第二開閉体に前記開口部の開度を変更させる操作を受け付けるように構成されている第二被操作部と、
を備えており、
前記第一被操作部と前記第二被操作部は、前記支持体の法線に沿う第一方向から見て並ぶように配置されている、
スイッチ装置。
(4):
前記第二被操作部は、第二方向に沿って前記第一開閉体と並ぶように配置された第二開閉体を変位させる操作を受け付けるように構成されており、
前記第一方向に前記第一被操作部と前記第二被操作部とが並ぶ順序は、前記第二方向に前記第一開閉体と前記第二開閉体とが並ぶ順序と一致している、
請求項3に記載のスイッチ装置。
(5):
前記第一被操作部は、前記第二被操作部と前記支持体の間に設けられており、
前記第一被操作部は、前記第一方向から見て前記第一被操作部よりも大きな寸法を有する、
請求項1~4のいずれか一項に記載のスイッチ装置。
(6):
前記第一被操作部は、前記第二被操作部が設けられている方向に突出する突出部を有している、
請求項5に記載のスイッチ装置。
(7):
前記第一被操作部に対する操作の方向に対応する方向に前記開閉体を変位させ、前記第二被操作部に対する操作の方向に対応する方向に前記調光体を変位させる制御部を備えている、
請求項2に記載のスイッチ装置。
(8):
前記制御部は、前記開閉体の前記開口部に対する開度である第一開度が前記調光体の前記開口部に対する開度である第二開度以下となるように、前記開閉体または前記調光体を変位させる、
請求項7に記載のスイッチ装置。
(9):
前記第一被操作部に対する操作の方向に対応する方向に前記第一開閉体を変位させ、前記第二被操作部に対する操作の方向に対応する方向に前記第二開閉体を変位させる制御部を備えている、
請求項3または4に記載のスイッチ装置。
(10):
前記支持体は、移動体に搭載されている、請求項1~9のいずれか一項に記載のスイッチ装置。
【符号の説明】
【0046】
1 スイッチ装置、11 第一被操作部、11a 突出部、12 第二被操作部、30 制御部、100 車両、110 天井、111 ルーフガラス、112 サンシェード、O 開口部、O1 第一開度、O2 第二開度
図1
図2
図3