(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024081043
(43)【公開日】2024-06-17
(54)【発明の名称】X線診断装置
(51)【国際特許分類】
A61B 6/04 20060101AFI20240610BHJP
A61B 6/00 20240101ALI20240610BHJP
【FI】
A61B6/04 309B
A61B6/00 330Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】16
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022194471
(22)【出願日】2022-12-05
(71)【出願人】
【識別番号】594164542
【氏名又は名称】キヤノンメディカルシステムズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100107582
【弁理士】
【氏名又は名称】関根 毅
(74)【代理人】
【識別番号】100196047
【弁理士】
【氏名又は名称】柳本 陽征
(74)【代理人】
【識別番号】100202429
【弁理士】
【氏名又は名称】石原 信人
(74)【代理人】
【識別番号】100120385
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 健之
(72)【発明者】
【氏名】青木 駿
(72)【発明者】
【氏名】小倉 智明
(72)【発明者】
【氏名】加藤 久典
(72)【発明者】
【氏名】金光 愼吾
(72)【発明者】
【氏名】稲垣 考宏
(72)【発明者】
【氏名】殿塚 浩規
【テーマコード(参考)】
4C093
【Fターム(参考)】
4C093AA01
4C093CA16
4C093DA06
4C093ED21
4C093FA36
4C093FA57
(57)【要約】
【課題】被検体の乳房に適切な圧迫力を付与すること。
【解決手段】実施形態に係るX線診断装置は、X線管と、X線検出器と、乳房支持台と、圧迫板と、入力部と、抵抗部とを備える。X線管は、被検体の乳房にX線を照射する。X線検出器は、乳房を通過したX線を検出する。乳房支持台は、X線管とX線検出器との間に設けられ、乳房を支持する。圧迫板は、X線管と乳房支持台との間に設けられ、乳房を乳房支持台との間に挟んで圧迫する。入力部は、圧迫板の位置調整に関するユーザの操作を受け付ける。抵抗部は、入力された操作に応じて、操作に対し抵抗する。抵抗部は、一端において入力部と接続し、他端においてモータと接続する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
被検体の乳房にX線を照射するX線管と、
前記乳房を通過したX線を検出するX線検出器と、
前記X線管と前記X線検出器との間に設けられ、前記乳房を支持する乳房支持台と、
前記X線管と前記乳房支持台との間に設けられ、前記乳房を前記乳房支持台との間に挟んで圧迫する圧迫板と、
前記圧迫板の位置調整に関するユーザの操作を受け付ける入力部と、
入力された前記操作に応じて、前記操作に対し抵抗する抵抗部であって、一端において前記入力部と接続し、他端においてモータと接続する抵抗部と、
を備えるX線診断装置。
【請求項2】
前記抵抗部は、前記一端において前記入力部と接続し、前記他端において前記モータと接続するばねを有する、請求項1に記載のX線診断装置。
【請求項3】
前記圧迫板を保持する圧迫板保持部を更に備え、
前記入力部は、前記圧迫板保持部に設けられている、請求項1に記載のX線診断装置。
【請求項4】
前記入力部は、前記圧迫板保持部における前記被検体に対向する面に設けられている、請求項3に記載のX線診断装置。
【請求項5】
前記入力部は、前記圧迫板保持部における前記被検体に対向する面の側面に設けられている、請求項3に記載のX線診断装置。
【請求項6】
前記抵抗部は、前記操作に抵抗する反力を前記入力部に付与することで、前記操作に対し抵抗し、
前記モータは、前記抵抗部から前記入力部に付与される前記反力を増加させる駆動力を発生可能である、請求項1に記載のX線診断装置。
【請求項7】
前記入力部を用いた前記操作が行われているか否かを検出する操作検出部と、
前記操作検出部により前記操作が行われていないことが検出された場合に、前記モータに前記反力を増加させる駆動力を発生させる駆動制御部と、
を更に備える、請求項6に記載のX線診断装置。
【請求項8】
前記乳房への前記圧迫板の圧迫力を検出する圧迫力検出部を更に備え、
前記駆動制御部は、前記圧迫力検出部により前記圧迫力が検出されている状態において前記操作検出部により前記操作が行われていないことが検出された場合に、前記モータに前記反力を増加させる駆動力を発生させる、請求項7に記載のX線診断装置。
【請求項9】
前記入力部は、前記操作に応じて回転可能であり、
前記抵抗部は、前記一端において前記入力部と接続し、前記他端において前記モータと接続するばねを有し、
前記駆動制御部は、前記モータに、前記圧迫板が前記乳房を圧迫するときの前記入力部の回転方向と反対方向に前記ばねの前記他端を回転させる駆動力を発生させることで、前記モータに前記反力を増加させる駆動力を発生させる、請求項8に記載のX線診断装置。
【請求項10】
前記駆動制御部は、前記モータに、前記圧迫力検出部により検出された圧迫力が大きいほど前記反力の増加量を大きくする駆動力を発生させることで、前記モータに前記反力を増加させる駆動力を発生させる、請求項9に記載のX線診断装置。
【請求項11】
前記入力部は、前記操作が行われている状態から前記操作が行われていない状態に切り替わったときに、前記抵抗部により付与される反力によって前記操作の開始前の回転位置まで逆回転する請求項9に記載のX線診断装置。
【請求項12】
前記入力部が前記操作の開始前の回転位置まで逆回転するときに前記圧迫板の位置を保持する位置保持部を更に備える、請求項11に記載のX線診断装置。
【請求項13】
前記入力部は、前記操作に応じて回転可能であり、
前記X線診断装置は、
前記入力部を用いた前記操作が行われているか否かを検出する操作検出部と、
前記操作検出部により前記操作が行われていないことが検出されたときに、前記入力部の回転状態を保持する回転保持部材を更に備える、請求項6に記載のX線診断装置。
【請求項14】
前記操作検出部により前記操作が行われていないことが検出された後に前記操作が再開された場合に、前記圧迫力検出部により検出された圧迫力に応じた振動を前記入力部に付与する振動付与部材を更に備える、請求項8乃至12のいずれか1項に記載のX線診断装置。
【請求項15】
前記操作検出部により前記操作が行われていないことが検出された場合に、前記圧迫力検出部により検出された圧迫力に応じた抵抗力を前記入力部に付与する抵抗力付与部材を更に備える、請求項8乃至12のいずれか1項に記載のX線診断装置。
【請求項16】
前記操作検出部により前記操作が行われていないことが検出された後に前記操作が再開された場合に、前記圧迫力検出部により検出された圧迫力が、設定された複数の圧迫力に達する度に、前記入力部に操作感を付与する操作感付与部材を更に備える、請求項8乃至12のいずれか1項に記載のX線診断装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書及び図面に開示の実施形態は、X線診断装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、被検体の乳房をX線撮影するマンモグラフィ装置が知られている。マンモグラフィ装置では、乳房支持台に支持された被検体の乳房を圧迫板で圧迫することで乳房を押し広げつつ、被検体の乳房をX線撮影する。
【0003】
圧迫板は、ユーザが足で押し下げるフットスイッチによって操作される。フットスイッチは、圧迫板を下降させるための下降スイッチと、圧迫板を上昇させるための上昇スイッチとを有する。ユーザが下降スイッチを押し下げている間は、圧迫板が下降して乳房を圧迫することができる。ユーザが上昇スイッチを押し下げている間は、圧迫板が上昇して乳房の圧迫を解除することができる。
【0004】
また、圧迫板は、ユーザが手で押し下げる圧迫板操作スイッチによって微調整される。圧迫板操作スイッチは、圧迫板を下方向に微調整するための下方向スイッチと、圧迫板を上方向に微調整するための上方向スイッチとを有する。ユーザが圧迫板操作スイッチの下方向スイッチを押し下げると、圧迫板が低速で下降して乳房への圧迫板の圧迫力を徐々に増加させることができる。ユーザが圧迫板操作スイッチの上方向スイッチを押し下げると、圧迫板が低速で上昇して乳房への圧迫板の圧迫力を徐々に減少させることができる。乳房への圧迫板の圧迫力は、マンモグラフィ装置の表示パネルに表示される。
【0005】
しかしながら、従来のマンモグラフィ装置は、圧迫板操作スイッチを用いて電動で圧迫板の微調整を行っていたため、ユーザが乳房への圧迫板の圧迫力を直感的に感じ取ることができず、乳房に適切な圧迫力を付与することが困難であった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本明細書及び図面に開示の実施形態が解決しようとする課題の一つは、被検体の乳房に適切な圧迫力を付与することである。ただし、本明細書及び図面に開示の実施形態により解決しようとする課題は上記課題に限られない。後述する実施形態に示す各構成による各効果に対応する課題を他の課題として位置づけることもできる。
【課題を解決するための手段】
【0008】
実施形態に係るX線診断装置は、X線管と、X線検出器と、乳房支持台と、圧迫板と、入力部と、抵抗部とを備える。X線管は、被検体の乳房にX線を照射する。X線検出器は、乳房を通過したX線を検出する。乳房支持台は、X線管とX線検出器との間に設けられ、乳房を支持する。圧迫板は、X線管と乳房支持台との間に設けられ、乳房を乳房支持台との間に挟んで圧迫する。入力部は、圧迫板の位置調整に関するユーザの操作を受け付ける。抵抗部は、入力された操作に応じて、操作に対し抵抗する。抵抗部は、一端において入力部と接続し、他端においてモータと接続する。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】
図1は、第1の実施形態に係るマンモグラフィ装置の構成例を示すブロック図。
【
図2】
図2は、第1の実施形態に係るマンモグラフィ装置における撮影装置を示す斜視図。
【
図3】
図3は、第1の実施形態に係るマンモグラフィ装置における圧迫板の周辺の構成を示す側面図。
【
図4】
図4は、第1の実施形態に係るマンモグラフィ装置における操作ダイアルの周辺の構成を示す正面図。
【
図5】
図5は、第1の実施形態に係るマンモグラフィ装置の動作例を示すフローチャート。
【
図6】
図6は、第1の実施形態に係るマンモグラフィ装置の動作例として、操作ダイアルの回転操作前の初期状態におけるトーションバネを示す側面図。
【
図7】
図7は、第1の実施形態に係るマンモグラフィ装置の動作例として、操作ダイアルの回転操作後における乳房への圧迫板の圧迫力が小さいときのトーションバネを示す側面図。
【
図8】
図8は、第1の実施形態に係るマンモグラフィ装置の動作例として、操作ダイアルの回転操作後における乳房への圧迫板の圧迫力が大きいときのトーションバネを示す側面図。
【
図9】
図9は、第1の実施形態に係るマンモグラフィ装置の動作例として、乳房が圧迫板で圧迫された状態で初期状態に復元したトーションバネを示す側面図。
【
図10】
図10は、第1の実施形態に係るマンモグラフィ装置の動作例として、乳房への圧迫板の圧迫力が小さいときにサーボモータで回転されたトーションバネを示す側面図。
【
図11】
図11は、第1の実施形態に係るマンモグラフィ装置の動作例として、乳房への圧迫板の圧迫力が大きいときにサーボモータで回転されたトーションバネを示す側面図。
【
図12】
図12は、第2の実施形態に係るマンモグラフィ装置の構成例を示すブロック図。
【
図13】
図13は、第2の実施形態に係るマンモグラフィ装置の動作例を示すフローチャート。
【
図14】
図14は、第3の実施形態に係るマンモグラフィ装置の構成例を示すブロック図。
【
図15】
図15は、第3の実施形態に係るマンモグラフィ装置の動作例を示すフローチャート。
【
図16】
図16は、第4の実施形態に係るマンモグラフィ装置の構成例を示すブロック図。
【
図17】
図17は、第4の実施形態に係るマンモグラフィ装置の動作例を示すフローチャート。
【
図18】
図18は、第5の実施形態に係るマンモグラフィ装置の構成例を示すブロック図。
【
図19】
図19は、第5の実施形態に係るマンモグラフィ装置の動作例を示すフローチャート。
【
図20】
図20は、第6の実施形態に係るマンモグラフィ装置における圧迫板の周辺の構成を示す側面図。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面を参照しながら、X線診断装置の一例であるマンモグラフィ装置の実施形態について説明する。なお、以下の説明において、実質的に同一の機能及び構成を有する構成要素については、同一符号を付し、重複説明は必要な場合にのみ行うこととする。
【0011】
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態に係るマンモグラフィ装置1の構成例を示すブロック図である。
図2は、第1の実施形態に係るマンモグラフィ装置1における撮影装置10を示す斜視図である。
図3は、第1の実施形態に係るマンモグラフィ装置1における圧迫板115の周辺の構成を示す側面図である。
図4は、第1の実施形態に係るマンモグラフィ装置1における操作ダイアル121の周辺の構成を示す正面図である。
【0012】
図1乃至
図4に示すように、第1の実施形態に係るマンモグラフィ装置1は、撮影装置10と、コンソール装置20とを備える。
【0013】
撮影装置10は、基台101と、足元表示パネル102と、スタンド103と、アーム105と、アーム支持部106と、乳房支持台107と、X線管109と、X線絞り111と、X線検出器113と、圧迫板115と、圧迫板保持部117と、フェースガード119とを備える。また、撮影装置10は、操作ダイアル121と、エンコーダ123と、トーションバネ125と、サーボモータ127と、歪センサ129と、フットスイッチ130と、高電圧装置131と、絞り駆動部133と、圧迫板駆動部135と、アーム駆動部136とを備える。操作ダイアル121は、入力部の一例である。トーションバネ125は、抵抗部の一例であり、ばねの一例でもある。サーボモータ127は、モータの一例である。
【0014】
コンソール装置20は、入力インタフェース21と、ディスプレイ22と、記憶回路23と、処理回路24とを備える。
【0015】
先ず、撮影装置10の構成部について詳述する。
【0016】
基台101は、マンモグラフィ装置1全体が載置され、例えば、検査室の床面に設置される。基台101には、乳房Bへの圧迫板115の圧迫力を表示するための足元表示パネル102が設けられている。スタンド103は、基台101上に上下動自在に立設され、アーム105及び乳房支持台107を支持している。
【0017】
アーム105は、アーム支持部106を介して、スタンド103に回転自在に支持されている。アーム105は、乳房支持台107の位置を保持したまま、乳房支持台107とは、独立して回転可能である。また、アーム105は、設定により、乳房支持台107とともに回転可能でもある。アーム105の内部には、X線管109とX線絞り111とが配置されている。
【0018】
X線管109は、熱電子を発生する陰極(フィラメント)と、熱電子の衝突を受けてX線を発生する陽極(ターゲット)とを有する真空管であり、X線を発生させる。具体的には、X線管109は、高電圧装置131に接続され、高電圧装置131から供給される高電圧を用いて、陰極から陽極に向けて熱電子を照射することにより、X線を発生させる。X線管109は、発生させたX線を被検体の乳房Bに照射する。
【0019】
X線絞り111は、X線の照射範囲を制限するためのX線開口を有し、X線開口ではX線を通過させる一方、X線開口以外の領域ではX線の通過を制限する。X線絞り111は、絞り羽根を有する。絞り羽根は、鉛などで構成される羽状の絞りを有している。絞り羽根は、X線管109の出射口に配置され、X線管109が発生したX線の照射範囲の絞りを移動させることで限定する。
【0020】
乳房支持台107は、X線撮影時において、被検体の乳房Bを支持する台である。乳房支持台107は、乳房Bが支持される支持面を有する。乳房支持台107は、アーム支持部106を介して、スタンド103に支持されている。乳房支持台107は、スタンド103が上下動することにより、被検体の身長に応じた高さに調整される。乳房支持台107の下方には、X線検出器113が配置されている。すなわち、乳房支持台107は、X線管109とX線検出器113との間に設けられ、X線管109とX線検出器113との間で乳房Bを支持する構成である。
【0021】
X線検出器113は、例えば、マトリクス状に配列された検出素子を有するX線平面検出器(Flat Panel Detector:FPD)である。X線検出器113は、乳房支持台107に収容され、X線管109に対向するように配置される。X線検出器113は、X線管109から照射されて、乳房支持台107に支持された被検体の乳房Bを透過したX線を検出する。X線検出器113は、検出されたX線の量に対応した検出信号を処理回路24へと出力する。なお、X線検出器113は、グリッド、シンチレータアレイ及び光センサアレイを有する間接変換型の検出器であってもよいし、入射したX線を電荷信号に変換する変換膜を有する直接変換型の検出器であってもよい。
【0022】
圧迫板115は、X線撮影時に乳房支持台107との間で被検体の乳房Bを圧迫するために、乳房支持台107の上方に設けられる圧迫器具である。言い換えれば、圧迫板115は、X線管109と乳房支持台107との間に設けられ、乳房Bを乳房支持台107との間に挟んで圧迫する部材である。圧迫板115は、例えば、透明な樹脂で形成されている。また、圧迫板115は、乳房支持台107に対して接離可能に支持されている。圧迫板115は、乳房支持台107に向かって移動することで、被検体の乳房Bを圧迫する。被検体の乳房Bを圧迫することで、圧迫板115は、乳房支持台107に載置された被検体の乳房Bの厚さを薄く略均一にすることが可能である。
【0023】
フェースガード119は、X線撮影時に被検体の頭部や髪などが照射野に入ることを防ぐ防護器具である。フェースガード119は、例えば、透明な樹脂で形成されている。また、フェースガード119は、圧迫板115を挟んで、乳房支持台107と反対側に設けられている。
【0024】
操作ダイアル121は、圧迫板115の位置調整に関するユーザの操作(以下、圧迫板115の位置調整操作とも呼ぶ)を受け付ける回転可能な部材である。操作ダイアル121は、圧迫板115の位置調整操作に応じて回転する。圧迫板115は、操作ダイアル121の回転量に応じた移動量で上下動可能である。
図2に示される例において、操作ダイアル121は、略円柱形状に形成されている。また、
図2に示される例において、操作ダイアル121は、圧迫板115を保持する圧迫板保持部117に設けられている。より具体的には、操作ダイアル121は、圧迫板保持部117における被検体に対向する面117bの側面117aに設けられている。
【0025】
エンコーダ123は、操作ダイアル121を用いた圧迫板115の位置調整操作の操作量を検出するための検出器である。例えば、エンコーダ123は、操作ダイアル121の回転量に応じた電気信号を処理回路24に出力するロータリエンコーダである。
図4に示される例において、エンコーダ123は、操作ダイアル121の回転軸121aに対して、回転軸121aに直交する方向に離間して配置されている。また、エンコーダ123は、操作ダイアル121の回転軸121aに平行な回転軸123aを有する。エンコーダ123の回転軸123aの先端部には、ギア124が固定されている。ギア124は、操作ダイアル121の回転軸121aに固定されたギア122と噛み合っている。例えば、エンコーダ123の本体内部には、回転軸123aの同軸上に格子円盤が固定されている。格子円盤の外周には、周方向に間隔を空けて複数のスリットが形成されている。また、エンコーダ123の本体内部には、格子円盤の外周面に光を照射する光源と、格子円盤のスリットを透過した光を受光して電気信号に変換する光電素子とが設けられている。このような構成において、操作ダイアル121が回転すると、操作ダイアル121の回転が、ギア122,124を通じてエンコーダ123の回転軸123aの回転に変換される。回転軸123aが回転することで、回転軸123a上に固定された格子円盤が回転する。エンコーダ123の本体内部において、光源から出射された光は、格子円盤の回転速度に応じた光量でスリットを通して光電素子で受光される。光電素子で受光された光は、光電素子によって電気信号に変換されて処理回路24に出力される。処理回路24は、光電素子から出力された電気信号の波形に基づいて、操作ダイアル121の回転量及び回転方向を算出することができる。
図4に示すように、エンコーダ123が操作ダイアル121の回転軸121aからずれた位置に配置されていることで、トーションバネ125を無理なく操作ダイアル121の回転軸121a上に配置することができる。なお、エンコーダ123の格子円盤には、操作ダイアル121の回転量がゼロであること、すなわち、操作ダイアル121が圧迫板115の位置調整操作の開始前の回転位置(以下、基準位置とも呼ぶ)にあることを検出するためのスリットが設けられていてもよい。このような構成に限定されず、例えば、操作ダイアル121が基準位置にあるときに操作ダイアル121に設けられた光学的に読み取り可能なマークを光センサが読み取るように構成することで、操作ダイアル121が基準位置にあることを検出してもよい。
【0026】
トーションバネ125は、入力されたユーザの操作に応じて、操作に対し抵抗する部材である。トーションバネ125は、ユーザの操作に抵抗する反力(すなわち、弾性力)を操作ダイアル121に付与することで、操作に対し抵抗する。
図4に示すように、トーションバネ125は、一端125aにおいて操作ダイアル121に接続されている。トーションバネ125の他端125bは、サーボモータ127に接続されている。一端125aと他端125bとの間のトーションバネ125は、操作ダイアル121の回転軸121aに巻き付けられて固定されている。トーションバネ125の一端125aと他端125bとが離れる方向に操作ダイアル121が回転すると、トーションバネ125から操作ダイアル121に反力が付与される。トーションバネ125の一端125aと他端125bとが離れる方向への操作ダイアル121の回転量が増加すると、トーションバネ125から操作ダイアル121に付与される反力は増加する。したがって、トーションバネ125によれば、ユーザの操作量に応じた反力を操作ダイアル121に付与することができる。圧迫板115が乳房Bに接した状態で、乳房Bへの圧迫板115の圧迫力が増加する方向への操作ダイアル121の回転量が増加すれば、圧迫力の増加にしたがって操作ダイアル121に作用する反力が増加する。これにより、簡易な構成によってユーザに乳房Bへの圧迫板115の圧迫力を直感的に把握させることができる。
【0027】
第1の実施形態において、操作ダイアル121は、圧迫板115の位置調整操作が行われている状態から圧迫板115の位置調整操作が行われていない状態に切り替わったときに、トーションバネ125により付与される反力によって基準位置まで逆回転する。また、操作ダイアル121が基準位置まで逆回転するときに、圧迫板115の位置は保持される。したがって、ユーザが被検体の乳房Bを圧迫板115により圧迫した状態で操作ダイアル121から手を離すと、操作ダイアル121は基準位置に戻るが、圧迫板115の位置は変化せずに乳房Bを圧迫し続けることができる。操作ダイアル121が基準位置まで逆回転するときに圧迫板115の位置を保持するための具体的な構成については後述する。
【0028】
サーボモータ127は、トーションバネ125から操作ダイアル121に付与される反力を増加させる駆動力を発生可能なモータである。具体的には、サーボモータ127は、回転駆動力を発生させ、回転駆動力によってサーボモータ127に接続されたトーションバネ125の他端125bを一端125aから離れる方向に回転させることで、トーションバネ125の反力を増加させる。
図4に示される例において、サーボモータ127は、操作ダイアル121と同軸上に配置されている。サーボモータ127は、操作ダイアル121の回転軸121aと同軸上の回転軸127a有する。回転軸127aの先端部には、回転軸127aからトーションバネ125の他端125bに至るまで径方向外方に延びるアーム部材126が固定されている。アーム部材126の径方向の外端部には、トーションバネ125の他端125bが固定されている。
図4に示される例において、サーボモータ127の回転は、アーム部材126を介してトーションバネ125に伝達される。
【0029】
歪センサ129は、乳房Bへの圧迫板115の圧迫力を検出するためのセンサである。歪センサ129は、圧迫板115に設けられている。歪センサ129は、圧迫板115が乳房Bを圧迫するときに歪センサ129に作用する歪(すなわち、圧力)に応じた電気信号を処理回路24に出力する。処理回路24は、歪センサ129から出力された電気信号に基づいて、乳房Bへの圧迫板115の圧迫力を算出することができる。
【0030】
フットスイッチ130は、圧迫板115の上下動およびアーム105の上下動を指示するためのスイッチである。具体的には、フットスイッチ130は、圧迫板115の下降を指示する圧迫板下降スイッチ130aと、圧迫板115の上昇を指示する圧迫板上昇スイッチ130bと、アーム105の下降を指示するアーム下降スイッチ130cと、アーム105の上昇を指示するアーム上昇スイッチ130dとを有する。ユーザは、圧迫板下降スイッチ130a及び圧迫板上昇スイッチ130bを足で押し下げることで、操作ダイアル121よりも大まかな移動量で圧迫板115を上下動させることができる。
【0031】
高電圧装置131は、処理回路24による制御の下で、X線管109に高電圧を供給する装置である。例えば、高電圧装置131は、変圧器(トランス)及び整流器等の電気回路と、X線管109に印加する高電圧を発生する高電圧発生装置と、X線管109が照射するX線に応じた出力電圧の制御を行うX線制御装置とを有する。なお、高電圧発生装置は、変圧器方式であってもよいし、インバータ方式であってもよい。
【0032】
絞り駆動部133は、処理回路24による制御の下で、X線絞り111を駆動する装置である。絞り駆動部133は、例えば、モータなどにより構成されている。絞り駆動部133は、X線絞り111の絞り羽根を平行移動させることにより、絞り羽根で囲まれるX線開口の位置を移動させることができるとともに、X線開口の形状を変更することができる。
【0033】
圧迫板駆動部135は、処理回路24による制御の下で圧迫板115を駆動する装置である。圧迫板駆動部135は、スタンド103の内部に設けられている。圧迫板駆動部135は、例えば、モータと、モータの駆動力を上下方向の並進力に変換して圧迫板115に伝達する駆動力伝達部材とを有する。駆動力伝達部材は、例えば、上下方向(Z方向)に延び、モータに直接またはタイミングベルトを介して接続された回転可能なねじと、回転を規制された状態でねじと噛み合わされ、圧迫板115と接続されたナットとを有していてもよい。圧迫板駆動部135は、圧迫板115を下降させることにより、乳房支持台107に載置された被検体の乳房Bを圧迫板115に圧迫させ、乳房支持台107に載置された被検体の乳房Bの厚さを薄く略均一にすることが可能である。
【0034】
アーム駆動部136は、処理回路24による制御の下でアーム105を駆動する装置である。アーム駆動部136は、例えば、処理回路24からの駆動信号を読み込んで、アーム支持部106を介して、アーム105及び乳房支持台107を回転駆動させるモータおよびアクチュエータ等により構成される。アーム駆動部136がアーム105及び乳房支持台107を回転駆動させることにより、頭尾方向(CranioCaudal:CC)の撮影(すなわち、CC撮影)及び内外斜方向(MedioLateral Oblique:MLO)の撮影(すなわち、MLO撮影)等を行うことができる。
【0035】
次に、コンソール装置20の構成部について詳述する。
【0036】
入力インタフェース21は、ユーザから各種の指示及び情報の入力操作を受け付ける。具体的には、入力インタフェース21は、ユーザから受け付けた入力操作を電気信号に変換して処理回路24に出力する。例えば、入力インタフェース21は、トラックボール、スイッチボタン、マウス、キーボード、操作面へ触れることで入力操作を行うタッチパッド、表示画面とタッチパッドとが一体化されたタッチスクリーン、光学センサを用いた非接触入力回路、及び音声入力回路等によって実現される。なお、入力インタフェース21は、マウス、キーボード等の物理的な操作部品を備えるものだけに限られない。例えば、装置とは別体に設けられた外部の入力機器から入力操作に対応する電気信号を受け取り、この電気信号を制御回路へ出力する電気信号の処理回路も入力インタフェース21の例に含まれる。
【0037】
ディスプレイ22は、各種の情報を表示する。例えば、ディスプレイ22は、処理回路24から送られる情報及び画像のデータを表示用の電気信号に変換して出力する。ディスプレイ22は、例えば、マンモグラフィ装置1で撮影された被検体のX線撮影画像又は入力インタフェース21を介してユーザから各種の指示及び設定を受け付けるためのGUI(Graphical User Interface)を表示する。ディスプレイ22は、デスクトップ型でもよいし、マンモグラフィ装置1と無線通信可能なタブレット端末等で構成されてもよい。また、
図1に示される例において、ディスプレイ22の数は1つであるが、複数のディスプレイをコンソール装置20に設けてもよい。
【0038】
記憶回路23は、種々の情報を記憶する非一過性の記憶装置であり、例えば、HDD(Hard Disk Drive)、光ディスク、SSD(Solid State Drive)、及び集積回路記憶装置等である。記憶回路23は、例えば、マンモグラフィ装置1を制御する制御プログラムと、この制御プログラムの実行に用いられる各種のデータとを記憶する。記憶回路23は、HDD及びSSD等以外にも、CD(Compact Disc)、DVD(Digital Versatile Disc)及びフラッシュメモリ等の可搬性記憶媒体、或いはRAM(Random Access Memory)等の半導体メモリ素子等との間で種々の情報を読み書きする駆動装置であってもよい。
【0039】
処理回路24は、入力インタフェース21、操作ダイアル121及びフットスイッチ130から入力される入力操作の電気信号に応じて、マンモグラフィ装置1全体の動作を制御する回路である。例えば、処理回路24は、圧迫力検出機能241と、操作検出機能242と、モータ駆動制御機能243と、アーム駆動制御機能244と、圧迫板駆動制御機能245と、X線条件決定機能246と、画像生成機能247とを備える。圧迫力検出機能241は、圧迫力検出部の一例である。操作検出機能242は、操作検出部の一例である。モータ駆動制御機能243は、駆動制御部の一例である。圧迫板駆動制御機能245は、位置保持部の一例である。
【0040】
ここで、例えば、
図1に示す処理回路24の構成要素である圧迫力検出機能241、操作検出機能242、モータ駆動制御機能243、アーム駆動制御機能244、圧迫板駆動制御機能245、X線条件決定機能246、及び画像生成機能247が実行する各処理機能は、コンピュータによって実行可能なプログラムの形態で記憶回路23に記録されている。処理回路24は、例えば、プロセッサである。処理回路24を構成するプロセッサは、記憶回路23から各プログラムを読み出し、実行することで読み出した各プログラムに対応する機能を実現する。換言すると、各プログラムを読み出した状態の処理回路24は、
図1の処理回路24内に示された各機能を有することとなる。処理回路24は、プロセッサ以外の回路を含んでいてもよい。
【0041】
なお、
図1においては、圧迫力検出機能241、操作検出機能242、モータ駆動制御機能243、アーム駆動制御機能244、圧迫板駆動制御機能245、X線条件決定機能246、及び画像生成機能247の各処理機能が単一の処理回路24によって実現される場合を示したが、実施形態はこれに限られるものではない。例えば、処理回路24は、複数の独立したプロセッサを組み合わせて構成され、各プロセッサが各プログラムを実行することにより各処理機能を実現するものとしても構わない。また、処理回路24が有する各処理機能は、単一又は複数の処理回路に適宜に分散又は統合されて実現されてもよい。
【0042】
圧迫力検出機能241は、乳房Bへの圧迫板115の圧迫力を検出する。具体的には、圧迫力検出機能241は、圧迫板115が乳房Bを圧迫するときに、歪センサ129に作用する歪に応じて歪センサ129から出力された電気信号に基づいて、乳房Bへの圧迫板115の圧迫力を算出する。
【0043】
操作検出機能242は、操作ダイアル121を用いた圧迫板115の位置調整操作が行われているか否かを検出する。具体的には、操作検出機能242は、操作ダイアル121の回転量に応じてエンコーダ123から出力された電気信号に基づいて、操作ダイアル121を用いた圧迫板115の位置調整操作が行われているか否かを検出する。例えば、操作検出機能242は、基準位置からの操作ダイアル121の回転量が増加している場合は、圧迫板115の位置調整操作が行われていることを検出してもよい。一方、操作検出機能242は、基準位置からの操作ダイアル121の回転量が増加していない場合は、圧迫板115の位置調整操作が行われていないと検出してもよい。
【0044】
モータ駆動制御機能243は、操作検出機能242により操作ダイアル121を用いた圧迫板115の位置調整操作が行われていないことが検出された場合に、サーボモータ127に、トーションバネ125から操作ダイアル121に付与される反力を増加させる駆動力を発生させる。具体的には、モータ駆動制御機能243は、圧迫力検出機能241により乳房Bへの圧迫板115の圧迫力が検出されている状態において操作ダイアル121により圧迫板115の位置調整操作が行われていないことが検出された場合に、サーボモータ127に、トーションバネ125から操作ダイアル121に付与される反力を増加させる駆動力を発生させる。より具体的には、モータ駆動制御機能243は、サーボモータ127に、圧迫板115が乳房Bを圧迫するときの操作ダイアル121の回転方向と反対方向にトーションバネ125の他端125bを回転させる駆動力を発生させることで、サーボモータ127にトーションバネ125から操作ダイアル121に付与される反力を増加させる駆動力を発生させる。より具体的には、モータ駆動制御機能243は、サーボモータ127に、圧迫力検出機能241により検出された圧迫力が大きいほど反力の増加量を大きくする駆動力を発生させることで、サーボモータ127に反力を増加させる駆動力を発生させる。
【0045】
なお、モータ駆動制御機能243は、操作検出機能242により操作ダイアル121を用いた圧迫板115の位置調整操作が行われていないことが検出された場合であって、その後に、操作検出機能242により操作ダイアル121を用いた圧迫板115の位置調整操作が再開されたことが検出された場合に、サーボモータ127に、トーションバネ125から操作ダイアル121に付与される反力を増加させる駆動力を発生させてもよい。
【0046】
アーム駆動制御機能244は、アーム駆動部136に駆動信号を出力することで、アーム駆動部136の駆動を制御する。例えば、アーム駆動制御機能244は、入力インタフェース21を介して入力されたX線撮影に関する指示に基づいた駆動信号をアーム駆動部136に出力することで、アーム駆動部136の駆動を制御する。
【0047】
圧迫板駆動制御機能245は、圧迫板駆動部135による圧迫板115の駆動を制御する。具体的には、圧迫板駆動制御機能245は、エンコーダ123から出力された操作ダイアル121の回転量に応じた電気信号に基づいて、操作ダイアル121の回転量を算出し、算出された回転量に応じた駆動量で圧迫板115を駆動するように圧迫板駆動部135を制御する。例えば、圧迫板駆動制御機能245は、エンコーダ123から出力された電気信号が、基準位置からの
図3の矢印Aに示される反時計回りの操作ダイアル121の回転量を示す場合には、反時計回りの操作ダイアル121の回転量に応じた下降量で圧迫板115を下降させるように、圧迫板駆動部135による圧迫板115の駆動を制御する。また、例えば、圧迫板駆動制御機能245は、エンコーダ123から出力された電気信号が、基準位置からの時計回りの操作ダイアル121の回転量を示す場合には、時計回りの操作ダイアル121の回転量に応じた上昇量で圧迫板115を上昇させるように、圧迫板駆動部135による圧迫板115の駆動を制御する。
【0048】
また、圧迫板駆動制御機能245は、圧迫板115の位置調整操作が行われている状態から位置調整操作が行われていない状態に切り替わることによって操作ダイアル121がトーションバネ125の反力によって基準位置に戻るときに、圧迫板駆動部135に圧迫板115を駆動させないことで、圧迫板115の位置を保持する。
【0049】
X線条件決定機能246は、入力インタフェース21を介して入力されたX線条件の指定に基づいてX線条件を決定する。X線条件は、例えば、高電圧装置131における管電流、管電圧、焦点サイズ、照射時間、パルス幅、X線照射範囲等である。
【0050】
画像生成機能247は、X線撮像により収集された撮像データに基づいて、X線撮像画像を生成する。
【0051】
次に、以上のように構成された第1の実施形態に係るマンモグラフィ装置1の動作例について説明する。
図5は、第1の実施形態に係るマンモグラフィ装置1の動作例を示すフローチャートである。
【0052】
先ず、
図5に示すように、圧迫板駆動制御機能245は、圧迫板駆動部135を制御することで、操作ダイアル121の回転操作に応じて圧迫板115を下降させる(ステップS1)。具体的には、ユーザが、基準位置から
図6の矢印Aに示される反時計回りに操作ダイアル121を回転させると、操作ダイアル121の反時計回りの回転量に応じた電気信号が、エンコーダ123から操作検出機能242に出力される。操作検出機能242は、エンコーダ123から出力された電気信号に基づいて操作ダイアル121の反時計回りの回転量を算出する。圧迫板駆動制御機能245は、操作検出機能242により算出された操作ダイアル121の反時計回りの回転量に応じた下降量で圧迫板115を下降させるように圧迫板駆動部135を制御する。
【0053】
圧迫板115を下降させた後、圧迫力検出機能241は、被検体の乳房Bへの圧迫板115の圧迫力が検出されたか否かを判定する(ステップS2)。具体的には、圧迫力検出機能241は、歪センサ129から出力された電気信号に基づいて乳房Bへの圧迫板115の圧迫力を算出し、算出された圧迫力がゼロより大きいか否かに基づいて、乳房Bへの圧迫板115の圧迫力が検出されたか否かを判定する。
【0054】
このとき、
図7に示すように、圧迫板115が乳房Bに接した状態での操作ダイアル121の反時計回りの回転量が小さい場合は、乳房Bへの圧迫板115の圧迫力は小さく、また、操作ダイアル121に接続されたトーションバネ125の一端125aの回転量も小さい。トーションバネ125の一端125aの回転量が小さいため、トーションバネ125から操作ダイアル121に付与される時計回りの反力は小さい。
【0055】
一方、
図8に示すように、圧迫板115が乳房Bに接した状態での操作ダイアル121の反時計回りの回転量が大きい場合は、乳房Bへの圧迫板115の圧迫力は大きく、また、操作ダイアル121に接続されたトーションバネ125の一端125aの回転量も大きい。トーションバネ125の一端125aの回転量が大きいため、トーションバネ125から操作ダイアル121に付与される時計回りの反力は大きい。
【0056】
したがって、操作者ユーザは、反力の大きさを通じて、乳房Bへの圧迫板115の圧迫力を直感的に把握することができる。
【0057】
乳房Bへの圧迫板115の圧迫力が検出された場合(ステップS2:Yes)、操作検出機能242は、操作ダイアル121の回転操作が行われなくなったか否かを判定する(ステップS3)。例えば、操作検出機能242は、エンコーダから出力された電気信号に基づいて基準位置からの操作ダイアル121の回転量の増加量を算出し、算出された増加量が閾値時間以上継続してゼロになった場合に、操作ダイアル121の回転操作が行われなくなったと判定する。なお、操作ダイアル121が基準位置から反時計回りに回転された後、ユーザが操作ダイアル121から手を離すと、操作ダイアル121は、トーションバネ125の反力によって基準位置まで時計回りに回転(逆回転)する。しかし、このときの逆回転は、基準位置に戻る回転であって基準位置からの回転ではないため、圧迫板115を上昇させる回転操作としては検出されない。したがって、操作ダイアル121が基準位置から反時計回りに回転された後、ユーザが操作ダイアル121から手を離すと、操作検出機能242は、操作ダイアル121の回転操作が行われなくなったと判定する。
【0058】
一方、乳房Bへの圧迫板115の圧迫力が検出されない場合(ステップS2:No)、圧迫板駆動制御機能245は、操作ダイアル121の回転操作に応じた圧迫板115の下降を繰り返す(ステップS1)。
【0059】
操作ダイアル121の回転操作が行われなくなった場合(ステップS3:Yes)、圧迫板駆動制御機能245は、圧迫板115の位置を保持する(ステップS4)。具体的には、圧迫板駆動制御機能245は、トーションバネ125の反力による基準位置までの操作ダイアル121の逆回転が操作検出機能242によって回転操作として検出されないことで、圧迫板115を駆動しない。
【0060】
一方、操作ダイアル121の回転操作が行われている場合(ステップS3:No)、圧迫板駆動制御機能245は、操作ダイアル121の回転操作に応じた圧迫板115の下降を繰り返す(ステップS1)。
【0061】
圧迫板115の位置を保持した後、モータ駆動制御機能243は、トーションバネ125による反力が増加する方向に、圧迫力検出機能241により検出された圧迫力に応じた回転量でサーボモータ127を回転させる(ステップS5)。
【0062】
具体的には、
図9に示すように、モータ駆動制御機能243は、操作ダイアル121が基準位置に戻っていることで反力が解消されているトーションバネ125の他端125bを、圧迫力検出機能241により検出された圧迫力に応じた回転量で
図9の矢印Bに示される時計回りに回転させる。トーションバネ125の他端125bを時計回りに回転させることで、トーションバネ125の一端125aに接続された操作ダイアル121には、操作ダイアル121を再び反時計回りに回転させて圧迫板115を更に下降させるときに、トーションバネ125から大きな反力が付与される。トーションバネ125の他端125bの時計回りへの回転量が大きいほど、操作ダイアル121には、より大きなトーションバネ125の反力が付与される。
【0063】
例えば、
図10に示すように、圧迫力検出機能241により検出された乳房Bへの圧迫板115の圧迫力が小さいときは、モータ駆動制御機能243は、サーボモータ127にトーションバネ125の他端125bを小さい回転量で回転させる。トーションバネ125の他端125bを小さい回転量で回転させることで、小さい増加量で操作ダイアル121に付与されるトーションバネ125の反力が増加する。
【0064】
一方、
図11に示すように、圧迫力検出機能241により検出された乳房Bへの圧迫板115の圧迫力が大きいときは、モータ駆動制御機能243は、サーボモータ127にトーションバネ125の他端125bを大きい回転量で回転させる。トーションバネ125の他端125bを大きい回転量で回転させることで、大きい増加量で操作ダイアル121に付与されるトーションバネ125の反力が増加する。
【0065】
サーボモータ127を回転させた後、圧迫板駆動制御機能245は、操作ダイアル121の再度の回転操作に応じて再び圧迫板115を下降させる(ステップS6)。このとき、圧迫板115を最初に下降させたときと比較して操作ダイアル121に作用するトーションバネ125の反力が増加されていることで、ユーザは、操作ダイアル121の回転させ難さを通じて乳房Bへの圧迫板115の圧迫力を更に直感的に把握することができる。
【0066】
なお、トーションバネ125による反力が増加する方向へのサーボモータ127の回転(ステップS5)は、操作検出機能242によって操作ダイアル121の回転操作の再開が検知された後に行ってもよい。
【0067】
以上説明したように、第1の実施形態では、操作ダイアル121が、圧迫板115の位置調整操作を受け付け、トーションバネ125が、位置調整操作に応じて、位置調整操作に対し抵抗する。
【0068】
これにより、簡易な構成により、ユーザが被検体の乳房Bへの圧迫板115の圧迫力を直感的に把握することができる。被検体の乳房Bへの圧迫板115の圧迫力を直感的に把握することができるため、ユーザは、圧迫板115によって被検体の乳房Bに適切な圧迫力を付与することができる。
【0069】
また、第1の実施形態では、操作ダイアル121は、圧迫板保持部117における被検体に対向する面117bの側面117aに設けられている。
【0070】
これにより、圧迫板115に近い圧迫板保持部117の側面117aに操作ダイアル121を設けることで、ユーザは、圧迫板115と操作ダイアル121との双方を目視確認しながら圧迫板115の位置調整操作を精緻に行うことができる。
【0071】
また、第1の実施形態では、サーボモータ127が、トーションバネ125から操作ダイアル121に付与される反力を増加させる駆動力を発生させる。
【0072】
これにより、簡易な構成により、ユーザが被検体の乳房Bへの圧迫板115のより大きな圧迫力を直感的に把握することができる。
【0073】
また、第1の実施形態では、モータ駆動制御機能243が、サーボモータ127に、圧迫板115が乳房Bを圧迫するときの操作ダイアル121の回転方向と反対方向にトーションバネ125の他端125bを回転させる駆動力を発生させることで、サーボモータ127に反力を増加させる駆動力を発生させる。
【0074】
これにより、簡易な構成により、操作ダイアル121に付与されるトーションバネ125の反力を増加させることができる。
【0075】
また、第1の実施形態では、モータ駆動制御機能243が、圧迫力検出機能241により圧迫力が検出されている状態において操作検出機能242により圧迫板115の位置調整操作が行われていないことが検出された場合に、サーボモータ127に反力を増加させる駆動力を発生させる。
【0076】
これにより、ユーザが操作ダイアル121から手を離した後、操作ダイアル121を再び回転させて圧迫板115から被検体の乳房Bにより大きな圧迫力を付与しようとするときに、操作ダイアル121に付与される反力が増加されていることで、被検体の乳房Bに付与されるより大きな圧迫力を直感的に把握することができる。これにより、乳房Bへの圧迫力が大きくなるほど、ユーザは、より慎重に操作ダイアル121を回転させてより適切に圧迫力を付与することができる。
【0077】
また、第1の実施形態では、モータ駆動制御機能243が、サーボモータ127に、圧迫力検出機能241により検出された圧迫力が大きいほど反力の増加量を大きくする駆動力を発生させる。
【0078】
これにより、被検体の乳房Bへの圧迫板115の圧迫力が大きいほど操作ダイアル121に付与されるトーションバネ125の反力を大きくすることができるので、ユーザは、操作ダイアル121に作用する反力を通じて圧迫力をより直感的に把握することができる。
【0079】
(第2の実施形態)
次に、操作ダイアル121の回転状態を保持する第2の実施形態について、第1の実施形態との差異を中心に説明する。
【0080】
図12に示すように、第2の実施形態における撮影装置10は、第1の実施形態の構成に加えて、更に、回転保持部材134を備える。また、第2の実施形態における処理回路24は、第1の実施形態の構成に加えて、更に、回転保持制御機能248を備える。回転保持部材134は、操作検出機能242により圧迫板115の位置調整操作が行われていないことが検出されたときに、操作ダイアル121の回転状態を保持する。回転保持部材134は、例えば、磁場の印加に応じてトーションバネ125の反力に抗する抵抗力を発生させる磁性粒子クラッチであってもよい。回転保持制御機能248は、回転保持部材134による操作ダイアル121の回転状態の保持を制御する。例えば、回転保持制御機能248は、磁性粒子クラッチへの磁場の印加を制御することで、回転保持部材134による操作ダイアル121の回転状態の保持を制御してもよい。
【0081】
図13は、第2の実施形態に係るマンモグラフィ装置1の動作例を示すフローチャートである。
図13に示すように、回転保持制御機能248は、操作ダイアル121の回転操作が行われなくなったと判定された場合(ステップS3:Yes)、回転保持部材134に操作ダイアル121の回転状態を保持させる(ステップS7)。このとき、回転保持制御機能248は、操作ダイアル121にユーザの手が触れていることを検出するセンサ(図示せず)が非検出状態になったことに基づいて、回転操作が行われなくなったことを検知してもよい。センサは、例えば、センサ面に作用する圧力を電気信号に変換する触覚センサであってもよい。
【0082】
第2の実施形態によれば、ユーザが操作ダイアル121から手を離した場合でも、回転保持部材134によって操作ダイアル121の回転状態を保持することができるので、操作ダイアル121が基準位置に戻ることによってユーザに違和感を与えることを防止することができる。
【0083】
(第3の実施形態)
次に、圧迫力に応じた振動を操作ダイアル121に付与する第3の実施形態について、第1の実施形態との差異を中心に説明する。
【0084】
図14に示すように、第3の実施形態における撮影装置10は、第1の実施形態の構成に加えて、更に、振動付与部材137を備える。また、第3の実施形態における処理回路24は、第1の実施形態の構成に加えて、更に、振動付与制御機能249を備える。振動付与部材137は、操作検出機能242により圧迫板115の位置調整操作が行われていないことが検出された後に圧迫板115の位置調整操作が再開された場合に、圧迫力検出機能241により検出された圧迫力に応じた振動を操作ダイアル121に付与する。振動付与部材137は、例えば、電力の供給に応じて振動を発生する圧電素子であってもよい。振動付与制御機能249は、振動付与部材137による操作ダイアル121への振動の付与を制御する。例えば、振動付与制御機能249は、振動付与部材137への電力の供給を制御することで、振動付与部材137による操作ダイアル121への振動の付与を制御してもよい。
【0085】
図15は、第3の実施形態に係るマンモグラフィ装置1の動作例を示すフローチャートである。
図15に示すように、振動付与制御機能249は、圧迫板115の位置調整操作が再開された場合(ステップS6)に、振動付与部材137に、圧迫力検出機能241により検出された圧迫力に応じた振動を操作ダイアル121に付与させる(ステップS8)。
【0086】
第3の実施形態によれば、ユーザは、操作ダイアル121の回転させ難さ及び振動の双方を通じて被検体の乳房Bへの圧迫板115の圧迫力をより直感的に把握することができるので、被検体の乳房Bにより適切な圧迫力を付与することができる。
【0087】
(第4の実施形態)
次に、圧迫力に応じた抵抗力を操作ダイアル121に付与する第4の実施形態について、第1の実施形態との差異を中心に説明する。
【0088】
図16に示すように、第4の実施形態における撮影装置10は、第1の実施形態の構成に加えて、更に、抵抗力付与部材138を備える。また、第4の実施形態における処理回路24は、第1の実施形態の構成に加えて、更に、抵抗力付与制御機能250を備える。抵抗力付与部材138は、操作検出機能242により圧迫板115の位置調整操作が行われていないことが検出された場合に、圧迫力検出機能241により検出された圧迫力に応じた抵抗力を操作ダイアル121に付与する。抵抗力付与部材138は、例えば、磁場の印加に応じて操作ダイアル121に抵抗力を付与する磁性粒子クラッチであってもよい。抵抗力付与制御機能250は、抵抗力付与部材138による操作ダイアル121への抵抗力の付与を制御する。例えば、抵抗力付与制御機能250は、抵抗力付与部材138への磁場の印加を制御することで、抵抗力付与部材138による操作ダイアル121への抵抗力の付与を制御してもよい。
【0089】
図17は、第4の実施形態に係るマンモグラフィ装置1の動作例を示すフローチャートである。
図17に示すように、抵抗力付与制御機能250は、操作検出機能242により圧迫板115の位置調整操作が行われていないことが検出された後(ステップS3:No)、抵抗力付与部材138に、圧迫力検出機能241により検出された圧迫力に応じた抵抗力を操作ダイアル121に付与させる(ステップS9)。
【0090】
第4の実施形態によれば、ユーザは、トーションバネ125の反力及び抵抗力付与部材138の抵抗力による操作ダイアル121の回転させ難さを通じて被検体の乳房Bへの圧迫板115の圧迫力を直感的に把握することができるので、被検体の乳房Bに適切な圧迫力を付与することができる。
【0091】
(第5の実施形態)
次に、操作ダイアル121に操作感を付与する第5の実施形態について、第1の実施形態との差異を中心に説明する。
【0092】
図18に示すように、第5の実施形態における撮影装置10は、第1の実施形態の構成に加えて、更に、操作感付与部材140を備える。また、第5の実施形態における処理回路24は、第1の実施形態の構成に加えて、更に、操作感付与制御機能251を備える。操作感付与部材140は、操作検出機能242により圧迫板115の位置調整操作が行われていないことが検出された後に圧迫板115の位置調整操作が再開された場合に、圧迫力検出機能241により検出された圧迫力が、設定された複数の圧迫力に達する度に、操作感付与部材140に操作感を付与する。操作感は、例えば、クリック感である。操作感付与部材140は、例えば、電力の供給に応じて振動を発生する圧電素子であってもよい。操作感付与制御機能251は、操作感付与部材140による操作ダイアル121への操作感の付与を制御する。例えば、操作感付与制御機能251は、操作感付与部材140への電力の供給を制御することで、操作感付与部材140による操作ダイアル121への操作感の付与を制御してもよい。
【0093】
図19は、第5の実施形態に係るマンモグラフィ装置1の動作例を示すフローチャートである。
図19に示すように、操作感付与制御機能251は、圧迫板115の位置調整操作が再開された後(ステップS6)、圧迫力検出機能241により検出された圧迫力が設定された圧迫力になったか否かを判定する(ステップS10)。設定された圧迫力は、例えば、40N、60N、80N及び100Nのように段階的に増加するように設定された圧迫力である。設定された圧迫力は、例えば、記憶回路23に記憶されている。
【0094】
圧迫力検出機能241によって検出された圧迫力が設定された圧迫力になった場合(ステップS10:Yes)、操作感付与制御機能251は、操作感付与部材140を介して操作ダイアル121に操作感を付与する(ステップS11)。
【0095】
一方、圧迫力検出機能241によって検出された圧迫力が設定された圧迫力になっていない場合(ステップS10:No)、圧迫板115の位置調整操作を継続する(ステップS6)。
【0096】
操作ダイアル121に操作感を付与した後、操作検出機能242は、圧迫板115の位置調整操作が終了したか否かを判定する(ステップS12)。
【0097】
圧迫板115の位置調整操作が終了した場合(ステップS12:Yes)、操作感付与制御機能251は、処理を終了する。
【0098】
一方、圧迫板115の位置調整操作が終了していない場合(ステップS12:No)、操作感付与制御機能251は、圧迫力検出機能241により検出された圧迫力が、設定された新たな圧迫力になったか否かを判定する(ステップS10)。
【0099】
第5の実施形態によれば、ユーザは、操作ダイアル121の回転させ難さ及び操作感を通じて被検体の乳房Bへの圧迫板115の圧迫力をより直感的に把握することができるので、被検体の乳房Bにより適切な圧迫力を付与することができる。
【0100】
(第6の実施形態)
図3においては、操作ダイアル121を、圧迫板保持部117における被検体に対向する面117bの側面117aに設ける例について説明した。これに対して、
図20に示すように、操作ダイアル121を圧迫板保持部117における被検体に対向する面117bに設けてもよい。また、これに限らず、操作ダイアル121を圧迫板保持部117の上面117cに設けてもよい。
【0101】
第6の実施形態においても、圧迫板115に近い圧迫板保持部117における被検体に対向する面117bに操作ダイアル121を設けることで、ユーザは、圧迫板115と操作ダイアル121との双方を目視確認しながら圧迫板115の位置調整操作を精緻に行うことができる。
【0102】
なお、上記説明において用いた「プロセッサ」という文言は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)、或いは、特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit:ASIC)、プログラマブル論理デバイス(例えば、単純プログラマブル論理デバイス(Simple Programmable Logic Device:SPLD)、複合プログラマブル論理デバイス(Complex Programmable Logic Device:CPLD)、及び、フィールドプログラマブルゲートアレイ(Field Programmable Gate Array:FPGA))等の回路を意味する。プロセッサは、記憶回路に保存されたプログラムを読み出して実行することにより機能を実現する。なお、記憶回路にプログラムを保存する代わりに、プロセッサの回路内にプログラムを直接組み込むよう構成して構わない。この場合、プロセッサは回路内に組み込まれたプログラムを読み出し実行することで機能を実現する。なお、プロセッサは、プロセッサ単一の回路として構成されている場合に限らず、複数の独立した回路を組み合わせて、1つのプロセッサとして構成し、その機能を実現するようにしてもよい。さらに、
図1における複数の構成要素を1つのプロセッサへ統合して、その機能を実現するようにしてもよい。
【0103】
以上説明した少なくとも1つの実施形態によれば、被検体の乳房Bに適切な圧迫力を付与することができる。
【0104】
以上、いくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例としてのみ提示したものであり、発明の範囲を限定することを意図したものではない。本明細書で説明した新規な装置及び方法は、その他の様々な形態で実施することができる。また、本明細書で説明した装置及び方法の形態に対し、発明の要旨を逸脱しない範囲内で、種々の省略、置換、変更を行うことができる。添付の特許請求の範囲及びこれに均等な範囲は、発明の範囲や要旨に含まれるこのような形態や変形例を含むように意図されている。
【符号の説明】
【0105】
1 マンモグラフィ装置
10 撮影装置
20 コンソール装置
107 乳房支持台
109 X線管
113 X線検出器
115 圧迫板
121 操作ダイアル
125 トーションバネ
127 サーボモータ
117 圧迫板保持部
129 歪センサ
134 回転保持部材
137 振動付与部材
138 抵抗力付与部材
140 操作感付与部材
241 圧迫力検出機能
242 操作検出機能
243 モータ駆動制御機能
245 圧迫板駆動制御機能