(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024081091
(43)【公開日】2024-06-17
(54)【発明の名称】ゲーム玩具、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
A63F 1/02 20060101AFI20240610BHJP
A63F 13/80 20140101ALI20240610BHJP
A63F 1/06 20060101ALN20240610BHJP
【FI】
A63F1/02 A
A63F13/80 B
A63F1/06 A
【審査請求】有
【請求項の数】16
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022194551
(22)【出願日】2022-12-05
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2024-03-06
(71)【出願人】
【識別番号】000135748
【氏名又は名称】株式会社バンダイ
(74)【代理人】
【識別番号】100201341
【弁理士】
【氏名又は名称】畠山 順一
(72)【発明者】
【氏名】福居 知憲
(57)【要約】
【課題】興趣性を薄れさせないカードゲームを提供すること。
【課題を解決するための手段】
ゲーム玩具は、キャラクターが対応付けられている第1種別ゲーム物品と、第1種別ゲーム物品が配置されるプレイシートと、を備える。第1種別ゲーム物品には、第1種別ゲーム物品をプレイシートに配置するための第1条件の情報を示す第1情報と、他の第1種別ゲーム物品の第1情報の第1条件の要素となる情報である第2情報と、が記載されている。プレイシートは、第1種別ゲーム物品が配置可能な第1配置エリアを含み、当該第1種別ゲーム物品の第1情報の第1条件を満たすか否かの判定に用いられる第2情報は、第1配置エリアに配置されている第1種別ゲーム物品の第2情報である。
【選択図】
図14
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ゲーム玩具であって、
キャラクターが対応付けられている第1種別ゲーム物品と、前記第1種別ゲーム物品が配置されるプレイシートと、
を備え、
前記第1種別ゲーム物品には、当該第1種別ゲーム物品を前記プレイシートに配置するための第1条件の情報を示す第1情報と、他の第1種別ゲーム物品の前記第1情報の第1条件の要素となる情報である第2情報と、が記載され、
前記プレイシートは、前記第1種別ゲーム物品が配置可能な第1配置エリアを含み、
当該第1種別ゲーム物品の第1情報の第1条件を満たすか否かの判定に用いられる第2情報は、前記第1配置エリアに配置されている第1種別ゲーム物品の第2情報である、
ゲーム玩具。
【請求項2】
前記プレイシートは、当該第1種別ゲーム物品の第1情報の条件を満たすか否かの判定対象にはならず、対戦プレーヤの前記第1種別ゲーム物品に対して影響を与える第1種別ゲーム物品が配置可能な第2配置エリアを含む、
請求項1に記載のゲーム玩具。
【請求項3】
キャラクターが対応付けられており、当該第1種別ゲーム物品を前記プレイシートに配置するための第2条件の要素となる第2種別ゲーム物品を含み、
前記プレイシートは、前記第2種別ゲーム物品のみが配置可能な第3配置エリアを含む、
請求項2に記載のゲーム玩具。
【請求項4】
前記第1種別ゲーム物品には、当該第1種別ゲーム物品を前記プレイシートに配置するための第2条件の情報を示す第3情報が記載され、
前記第2配置エリアに配置されている第1種別ゲーム物品の第2情報の要素の合計が当該第1種別ゲーム物品の第1情報の第1条件を満たし、かつ、第3配置エリアに配置されている第2種別ゲーム物品の配置状態が当該第1種別ゲーム物品の第3情報の第2条件を満たす配置変化が可能な場合、当該第1種別ゲーム物品を、前記第1配置エリア又は第2配置エリアのいずれかのエリアに配置可能である、
請求項3に記載のゲーム玩具。
【請求項5】
前記第2種別ゲーム物品の配置変化は、前記第3配置エリアに配置されている第2種別ゲーム物品の配置方向を第1方向から第2方向に変化することである、
請求項4に記載のゲーム玩具。
【請求項6】
前記第2種別ゲーム物品は、前記第1情報、前記第2情報、及び前記第3情報を含むゲームに関する情報が記載されていない、
請求項5に記載のゲーム玩具。
【請求項7】
前記第1種別ゲーム物品及び前記第2種別ゲーム物品は、キャラクター画像を含む、
請求項6に記載のゲーム玩具。
【請求項8】
前記第1配置エリアに前記第1種別ゲーム物品が配置されていない場合、前記第1情報の第1条件の必要要素が記載されていない第1種別ゲーム物品を、前記第1配置エリア又は第2配置エリアのいずれかのエリアに配置可能である、
請求項4に記載のゲーム玩具。
【請求項9】
前記第1種別ゲーム物品には、前記第2配置エリアに配置されている際に、対戦プレーヤの第1種別ゲーム物品に対して影響を与える能力情報が記載されている、
請求項2に記載のゲーム玩具。
【請求項10】
前記プレイシートは、矩形を成し、折り畳み可能に形成されている、
請求項1に記載のゲーム玩具。
【請求項11】
前記第2配置エリアは、前記プレイシートの第1端部に沿って形成され、
前記第3配置エリアは、前記プレイシートの第2端部に沿って形成され、
前記第1配置エリアは、前記第2配置エリアと前記第3配置エリアとの間に、前記第2配置エリアと前記第3配置エリアとに沿って形成されている、
請求項3に記載のゲーム玩具。
【請求項12】
前記第1端部は、ゲームの際に対戦プレーヤ側の端部であり、
前記第2端部は、ゲームの際に自プレーヤ側の端部である、
請求項11に記載のゲーム玩具。
【請求項13】
前記第1配置エリア、前記第2配置エリア、及び前記第3配置エリアは、前記プレイシート上に同サイズの領域が割り当てられている、
請求項11に記載のゲーム玩具。
【請求項14】
前記第2配置エリアは、前記第1配置エリアと前記第3配置エリアとに隣接して形成されている、
請求項11に記載のゲーム玩具。
【請求項15】
前記第1配置エリアのみに配置可能な第3種別ゲーム物品を備え、
前記第3種別ゲーム物品は、前記第1情報、第2情報、及び第3情報が記載されている、
請求項4に記載のゲーム玩具。
【請求項16】
複数の作品毎に、前記第1種別ゲーム物品、前記第2種別ゲーム物品、及び前記第3種別ゲーム物品が用意され、
ひとつの対戦において、複数の作品の前記第1種別ゲーム物品、前記第2種別ゲーム物品、及び前記第3種別ゲーム物品を、混在して使用することが可能である、
請求項15に記載のゲーム玩具。
【請求項17】
複数の作品毎に、前記第1種別ゲーム物品、前記第2種別ゲーム物品、及び前記第3種別ゲーム物品が用意され、
ひとつの対戦において、複数の作品の前記第1種別ゲーム物品、前記第2種別ゲーム物品、及び前記第3種別ゲーム物品を、混在して使用することは不可能である、
請求項15に記載のゲーム玩具。
【請求項18】
コンピュータを、
キャラクターが対応付けられている第1種別ゲーム物品が配置されるプレイシートを表示する表示手段、
ゲームを制御する制御手段、
として機能させ、
前記第1種別ゲーム物品には、当該第1種別ゲーム物品を前記プレイシートに配置するための第1条件の情報を示す第1情報と、他の第1種別ゲーム物品の前記第1情報の第1条件の要素となる情報である第2情報と、が記載され、
前記プレイシートは、前記第1種別ゲーム物品が配置可能な第1配置エリアを含み、
前記制御手段は、前記第1配置エリアに配置された前記第1種別ゲーム物品の第2情報を用いて、当該第1種別ゲーム物品の第1情報の第1条件を満たすか否かを判定する、
プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゲーム玩具及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
対戦型のカードゲームはゲームの面白さに加えて、カードに描かれているキャラクターの人気もあり、ゲーム愛好者のみならずカード収集家にも人気がある(例えば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
カード自体の魅力を損なわずにカードゲームの興趣性を向上させるカードゲームの実現が望まれている。
そこで、本発明はカードゲームの興趣性を向上させるゲーム玩具及びプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の一態様は、ゲーム玩具であって、キャラクターが対応付けられている第1種別ゲーム物品と、第1種別ゲーム物品が配置されるプレイシートと、を備え、第1種別ゲーム物品には、第1種別ゲーム物品をプレイシートに配置するための第1条件の情報を示す第1情報と、他の第1種別ゲーム物品の第1情報の第1条件の要素となる情報である第2情報と、が記載され、プレイシートは、第1種別ゲーム物品が配置可能な第1配置エリアを含み、第1種別ゲーム物品の第1情報の第1条件を満たすか否かの判定に用いられる第2情報は、第1配置エリアに配置されている第1種別ゲーム物品の第2情報である。
【0006】
本発明の一態様は、コンピュータを、キャラクターが対応付けられている第1種別ゲーム物品が配置されるプレイシートを表示する表示手段、ゲームを制御する制御手段、として機能させ、第1種別ゲーム物品には、第1種別ゲーム物品をプレイシートに配置するための第1条件の情報を示す第1情報と、他の第1種別ゲーム物品の第1情報の第1条件の要素となる情報である第2情報と、が記載され、プレイシートは、第1種別ゲーム物品が配置可能な第1配置エリアを含み、制御手段は、第1配置エリアに配置された第1種別ゲーム物品の第2情報を用いて、第1種別ゲーム物品の第1情報の第1条件を満たすか否かを判定する、プログラムである。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、興趣性を向上させるゲーム玩具を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】
図1は本実施形態に係るゲーム玩具の概要図である。
【
図2】
図2は、キャラクターカード20の表面の一例を示した図である。
【
図3】
図3は、フィールドカード30の表面の一例を示した図である。
【
図4】
図4は、イベントカード40の表面の一例を示した図である。
【
図5】
図5は、アクションポイントカード50の表面の一例を示した図である。
【
図6】
図6は、プレイシート3の一例を示した図である。
【
図7】
図7は、ゲームの準備が終了した時点のゲーム玩具1の一例である。
【
図8】
図8は、スタートフェイズの状態を説明する為の一例である。
【
図9】
図9は、メインフェイズの状態の一例である。
【
図16】
図16は、第2の実施の形態のゲームシステムを説明する為の全体構成例である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明の第1の実施の形態を説明する。
本発明はゲーム玩具であり、そのゲームはゲーム物品をプレイシートに配置することにより対戦相手とバトルする対戦型のゲームである。ゲーム物品にはキャラクターが対応付けられており、プレイシートにはゲーム物品を配置する複数の領域(エリア)が割り当てられている。プレーヤはゲーム物品をプレイシートのいずれかの領域(エリア)に配置し、ゲーム物品に対応付けられているキャラクターが持つ能力を用いてゲームを実行する。
【0010】
<第1の実施の形態>
図1は本実施形態に係るゲーム玩具1を説明するための概略図である。
図1に示すように、ゲーム玩具1は、ゲームカード2と、プレイシート3とが含まれる。
【0011】
ゲームカード2は、上記で説明したゲーム物品に相当し、プレーヤが保有するカードである。プレーヤは、購入、プレーヤ同士での交換、又は所定の条件をクリアしたプレーヤに対しての配布等によってゲームカード2を取得することができる。
【0012】
本実施の形態におけるゲームカード2は、アニメ、映画、漫画、ゲーム等において同一の世界観を持つ作品(シリーズ)によってグループ分けすることが可能である。プレーヤはデッキを構築するにあたって、1つのグループ(作品)に属するゲームカードから構築する。尚、対戦相手と対戦するにあたって、プレーヤ同士が同一の作品のカードのみを用いても、異なる作品に属するゲームカードを用いても良いものとする。
【0013】
ゲームカード2は、表面と裏面とから構成される。本実施の形態のゲームカード2は、複数種類用意されている。ゲームカード2の種類によってゲームカード2の表面に記されている情報が異なる。ゲームカード2の種類はいくつ設けても良いが、以下の説明ではキャラクターカード20、フィールドカード30、イベントカード40、及びアクションポイント(AP)カード50の4種類のゲームカードの例を用いて説明する。
【0014】
本実施の形態におけるゲームカード2は上述の通り4種類ある。いずれの種類のカードにも共通な点は、カードが属する作品が分かるキャラクター画像(絵柄)及び説明文(作品名等)のいずれかが少なくとも含まれている点である。また、ゲームカード2には、該ゲームカード2が属する作品のキャラクター画像又はキャラクターに関する情報が対応付けられている点も共通である。作品を知るプレーヤはキャラクター画像又はキャラクターに関する情報を参照することにより直観的に、作品を知らないプレーヤは説明文を参照することにより、同一作品のゲームカード2から構築されるデッキを組むことが可能となる。キャラクターは作品に出てくる登場人物である。キャラクターに関する情報は、作品に登場する特徴的な場面(シーン)、情景、風景、背景、建物、キャラクターの所有物、出来事等である。
【0015】
また、ゲームカード2には正位置があり、プレーヤから見てゲームカード2に記されている内容がそのまま判断できる状態が正位置である。そして、ゲームカード2の配置状態は複数ある。以下の説明では、ゲームカード2が正位置である状態をアクティブ状態と呼び、ゲームカード2が90度回転された横向きの状態をレスト状態と呼ぶ。尚、予め所定の向きをアクティブ状態として決めておき、所定の向きからゲームカードの向きを変更した場合をレスト状態として決めておいても良い。
【0016】
<キャラクターカード>
図2は、キャラクターカード20の表面の一例を説明するための図である。キャラクターカード20は、ゲームの基礎となるカードであり、対戦相手のキャラクターカード20と対戦するゲームカードである。後述するプレイシート3のフロントライン及びエナジーラインに配置可能なカードである。エナジーラインに配置されるキャラクターカード20はプレーヤの手札から配置される。フロントラインに配置されるキャラクターカード20は、プレーヤの手札から配置される場合と、エナジーラインから移動して配置される場合とがある。フロントラインに配置されるキャラクターカード20は対戦相手のキャラクターカードを攻撃したり、対戦相手のキャラクターカードから攻撃されたりする。
キャラクターカード20には、キャラクター情報10と、カード情報11と、エナジー情報12と、能力情報13とが記されている。
【0017】
キャラクター情報10には、絵柄情報100と作品名101が少なくとも含まれる。絵柄情報100は、作品に登場するキャラクター又はキャラクターに関する情報の絵柄であり、該キャラクターカードの能力情報の少なくとも一部が直観的に分かる絵柄となっている。また、同一キャラクターであってもキャラクターの絵柄が異なるゲームカード2が複数存在し、それぞれ別のゲームカード2として扱われる。作品名101には、ゲームカードが属する作品名が記される。
図2の例では、作品名101として“戦国武将対戦”が記されている。上記の通り、プレーヤはこの作品名101を参考にして同一作品名のゲームカードを用いてデッキを構築する。
【0018】
カード情報11には、カードを個々に区別するための情報として、カード番号110及びカードの種類111が少なくとも含まれる。カード番号110は、ゲームカード2を一意に識別する識別情報が記される。
図2の例では、カード番号110として“001”が記されている。カードの種類111には、キャラクターカード、フィールドカード、イベントカード、及びアクションポイントカードのいずれかの情報が記される。
図2の例では、カードの種類111として“キャラクターカード”が記されている。
【0019】
尚、カード情報11には、例えば、キャラクターカード20自体又はキャラクターカード20の能力情報が直観的に認識できるカード名、予め複数の色にグループ分けしたゲームカードが属する色情報、ゲームカードの発行数に応じて割り当てられているレアリティ情報等が含まれても良い。
【0020】
エナジー情報12には、プレーヤが手札のゲームカードをプレイシート3に配置する条件を満たしているかの判定に用いられる情報が記されている。エナジー情報12は、発生エナジー情報(第2情報に相当する)120、必要エナジー情報(第1情報に相当する)121、及び消費アクションポイント情報(第3情報に相当する)122が少なくとも含まれている。
【0021】
発生エナジー情報120には、該ゲームカードがプレイシート3に配置されている場合に、プレーヤが手札のゲームカードをプレイシート3に配置する条件の要素なる情報である発生エナジーの数値が記されている。
図2の例では、発生エナジー情報として“1”が記されている。
【0022】
必要エナジー情報121には、プレーヤが手札からプレイシート3にゲームカード2を配置するための条件(配置することができる条件)である必要エナジーの数値が記されている。
図2の例では、必要エナジー情報として“5”が記されている。例えば、プレイシート3のエナジーラインに発生エナジー情報120として“1”が記載されているゲームカードが5枚配置されているとすると、発生エナジーの合計が“5”となる。そのため、プレーヤは必要エナジー情報121に“5”以下が記載されているゲームカードを手札からプレイシート3に配置することができる。
【0023】
消費アクションポイント情報122には、プレーヤが手札からプレイシート3に該キャラクターカード20を配置するにあたって消費するアクションポイントカード50の枚数が記されている。
図2の例では、消費アクションポイント情報として“2”が記されているため、該キャラクターカード20を手札から出すには2枚のアクションポイントカード50を消費することが示されている。
【0024】
能力情報13には、ゲームバトル中に参照する効果情報130、トリガー情報131、及びパワー情報132が少なくとも含まれる。能力情報13はキャラクター情報10に含まれていても良いが、本説明では能力情報がキャラクター情報に含まれない例を用いて説明する。
【0025】
効果情報130には、該カードがプレイシート1に配置されている場合に、プレイシート3に配置されているゲームカード2が得ることができる効果が記されている。
図2の例では、“相手キャラクターは防御できない”が記されている。
【0026】
トリガー情報131には、プレーヤが手札からプレイシート3に該キャラクターカード20が配置された状態で対戦相手から攻撃を受けた際に実行することができるアクションが記されている。
図2の例では、トリガー情報として“手札に加える”が記されている。
【0027】
パワー情報132には、攻撃値若しくは防御値のいずれかが記されている。パワー情報132に記されている攻撃値が相手のキャラクターカード20の防御値よりも多い場合、攻撃値が記されているキャラクターカード20の勝利となる。
図2の例では、パワー情報132として“攻撃値4000”が記されている。
【0028】
<フィールドカード>
図3は、フィールドカード30の表面の一例を説明するための図である。フィールドカード30は、キャラクターカード20をサポートするカードである。フィールドカード30は後述するプレイシート3のエナジーラインに配置することが可能なカードである。エナジーラインに配置されるフィールドカード30はプレーヤの手札からエナジーラインに配置される。
フィールドカード30には、キャラクターカード20同様にキャラクター情報10と、カード情報11と、エナジー情報12と、能力情報13とが記されている。
【0029】
キャラクター情報10には、絵柄情報100及び作品名101が含まれる。絵柄情報100は、該フィールドカード30が属する作品に登場するキャラクター又はキャラクターに関する情報の絵柄である。フィールドカード30の絵柄情報100は、該フィールドカード30の能力情報とは関係ない絵柄であっても良いが、該フィールドカード30の能力情報の少なくとも一部が直観的に分かる絵柄が好ましい。また、該フィールドカード30が属する作品の内容に関係し、更に該フィールドカード30の能力情報の少なくとも一部が直観的に分かる絵柄が一番好ましい。このようにすることによって、プレーヤが一つ一つのカードの能力情報13を覚えていなくても能力情報の一部が直観的に分かるため、カードの能力の把握のためにゲーム進行が滞る可能性がなくなりゲームの興趣性が失われることもない。
【0030】
作品名101には、上記キャラクターカード20同様に、ゲームカードが属する作品名が記され、
図3の例では“戦国武将対戦”が作品名101として記載されている。
【0031】
カード情報11には、上記キャラクターカード20同様に、カード番号110及びカードの種類111が少なくとも含まれる。
図3の例では、カード番号110として“002”、カードの種類111として“フィールドカード”が示されている。
【0032】
エナジー情報12には、上記キャラクターカード20同様に、発生エナジー情報120、必要エナジー情報121、及び消費アクションポイント情報122が含まれている。
図3の例では、発生エナジー情報として“1”が、必要エナジー情報として“3”が、消費アクションポイント情報として“2”が記されている。
【0033】
能力情報13には、上記キャラクターカード20同様に、効果情報130及びトリガー情報131が含まれている。キャラクターカード20と異なる点は、パワー情報132が含まれていない点である。即ち、フィールドカード30は、キャラクターカード20のようにプレイシート3のフロントラインに配置することはできず、対戦相手のキャラクターカード20に攻撃することはできない。
図3の例では、効果情報130には“全味方キャラは攻撃力が倍になる”が、トリガー情報131には“手札に加える”が記されている。
【0034】
<イベントカード>
図4は、イベントカード40の表面の一例を説明するための図である。イベントカード40は、後述するプレイシート3のいずれかの領域に配置するカードではなく、手札からプレイシート3に配置する(場に登場させる)ことによってイベントカード40の能力情報に記されている内容がプレーヤによって実行されるカードである。イベントカード40には、キャラクターカード20及びフィールドカード30同様にキャラクター情報10と、カード情報11と、エナジー情報12と、能力情報13とが記されている。
【0035】
キャラクター情報10には、絵柄100情報及び作品名101が含まれる。絵柄情報は、該イベントカード40が属する作品に登場するキャラクター又はキャラクターに関する情報の絵柄である。イベントカード40に記される絵柄は該イベントカード40の能力情報とは関係ない絵柄であっても良いが、該イベントカード40が属する作品を代表する特徴的な場面(シーン)、情景、風景、背景、建物、キャラクターの所有物、出来事等が好ましい。
【0036】
カード情報11には、キャラクターカード20及びフィールドカード30と同様に、カード番号110及びカードの種類111が少なくとも含まれる。
図4の例では、カード番号110として“003”、カードの種類111として“イベントカード”、作品名112カードとして“戦国武将対戦”が示されている。
【0037】
エナジー情報12には、キャラクターカード20及びフィールドカード30と同様に、必要エナジー情報121、及び消費アクションポイント情報122が含まれている。イベントカード40はプレイシート3のいずれかの領域に配置されるカードではないため、キャラクターカード20及びフィールドカード30とは異なり、発生エナジー情報120が記載されない。
図4の例では、必要エナジー情報として“2”が、消費アクションポイント情報として“1”が記されている。
【0038】
能力情報13には、フィールドカード30同様に、効果情報130及びトリガー情報131が含まれている。
図4の例では、効果情報130には“山札から3枚ひく”が、トリガー情報131には“山札から1枚ひく”が記されている。
【0039】
<アクションポイントカード>
図5は、アクションポイントカード50の表面の一例を説明するための図である。アクションポイントカード50は、後述するプレイシート3のアクションポイントエリアに配置されるゲームカードである。アクションポイントカード50は、キャラクターカード20、フィールドカード30、及びイベントカード40とは異なり、プレーヤの手札からプレイシート3に出されるのではなく、バトルゲームの最初からアクションポイントカードエリアに所定枚数が配置される。バトルの最初に配置されるアクションポイントカード50の初期状態は、アクティブ状態で配置される。アクションポイントカード50は、キャラクターカード20、フィールドカード30、及びイベントカード40を手札からプレイシート3に配置する際に、該キャラクターカード20、フィールドカード30、及びイベントカード40の消費アクションポイント情報122の枚数分だけ消費されるカードである。即ち、プレーヤはアクティブポイントカードを消費させて手札からキャラクターカード20、フィールドカード30、及びイベントカード40のいずれかをプレイシート3に出す。この時プレーヤは、消費されたことを示すために手札からだすゲームカードの消費アクションポイント情報の数値分の枚数のアクティブポイントカードをアクティブ状態からレスト状態にする。
【0040】
アクションポイントカード50には、上記キャラクターカード20、フィールドカード30、及びイベントカード40と同様に、絵柄情報100と作品名101を含むキャラクター情報10を有する。しかしながら、上記キャラクターカード20、フィールドカード30、及びイベントカード40とは異なり、ゲームのバトルに関する情報である、カード情報11、エナジー情報12、及び能力情報13はアクションポイントカード50には記載する必要がない。そのため、アクションカード50はデザイン性及びコレクション要素の高いカードが好ましい。アクションポイントカード50は、ゲームバトル中、常にプレイシート3に配置されるため、対戦プレーヤからも常に視認できるため、アクションポイントカード50をデザイン性の高いカードにするとプレーヤのカードゲームに対する満足感が向上する。
【0041】
ゲームカード2の裏面は全てのゲームカードにおいて共通になっており、プレーヤは裏面からは表面が把握できないようになっている。
【0042】
次に、プレイシート3について
図6を用いて説明する。
図6に示した例では、プレイシート3の上部が対戦相手側になるように示している。
図6に示す通り、プレイシート3は矩形、例えば長方形の形で形成されている。プレイシート3は、持ち運びが可能なように、折りたたみ可能に形成されているのが好ましい。更に、ゲームカード2と同等の大きさになるように形成されていると、ゲームカードと一体にして持ち運べるため好ましい。
【0043】
プレイシート3には、複数のエリア(領域)が割り付けられている。この複数のエリアは、プレーヤがゲームカード2を配置する場所を示している。以下の説明では、山札エリア30、エナジーライン31、フロントライン32、アクションポイントエリア33、ライフエリア34、リムーブエリア35、場外エリア36という名称の7つのエリアがある例を用いて説明する。なお、この7つのエリアは、各々の役割が異なるものであればよく、エリアの名称は、プレーヤがプレイするうえで理解できるものであればどのようなものであってもよい。
【0044】
図6に示すように、エナジーライン31、フロントライン32、アクションポイントエリア33は、同サイズ、同形状になるように割り当てられる。対戦相手に攻撃するキャラクターカード20が配置されるフロントライン32は、対戦相手側になるプレイシートの端部に沿って形成される。アクションポイントエリア33は、自プレーヤ側の端部に沿って形成される。エナジーライン31は、フロントライン32とアクションポイントエリア33との間に、フロントライン32とアクションポイントエリア33とに沿って形成される。
山札エリア30は、プレーヤが構築したデッキを裏向きで積み上げて配置するエリアである。
【0045】
エナジーライン(第1配置エリア)31は、キャラクターカード20及びフィールドカード30が配置されるエリアである。エナジーラインに配置されるゲームカードは、プレーヤが手札から選択したキャラクターカード20又はフィールドカード30である。プレーヤは、エナジーライン31にキャラクターカード20が配置されていない、もしくは合計エナジーが“0”の場合は、必要エナジー情報が0であるキャラクターカード20又はフィールドカード30を選択して配置する。
【0046】
フロントライン(第2配置エリア)32は、キャラクターカード20が配置されるエリアである。プレーヤは自ターンの時に、フロントラインに配置されているキャラクターカード20を使用して相手プレーヤのフロントエリア32に配置されているキャラクターカード20に攻撃する。そして、プレーヤは相手ターンの時には、フロントライン32に配置されているキャラクターカード20が相手プレーヤのフロントエリア32に配置されているキャラクターカード20によって攻撃される。フロントライン32に配置されるキャラクターカード20の枚数は予め決められており、以下の説明では4枚とする。
【0047】
アクションポイントエリア33は、アクションポイントカード50が配置されるエリアである。アクションポイントエリア33に配置されるアクションポイントカード50の枚数は最大数が予め決められている。以下の説明では最大数を3枚の場合を一例として説明する。プレーヤは自身のターンが開始すると、アクションポイントカード50をアクティブ状態で配置する。
【0048】
ライフエリア34は、ゲームカード2が配置されるエリアである。ライフエリア34のゲームカード2は、ゲーム準備段階では表面を伏せた状態で配置される。相手プレーヤからの攻撃によってフロントライン32に配置されているキャラクターカード20の攻撃値が0になった場合、プレーヤはライフエリア34に配置されているゲームカード2を引くことが可能となる。尚、ライフエリア34に配置されるゲームカード2の枚数は予め決められており、以下の説明では7枚とする。
【0049】
リムーブエリア35は、プレーヤが手札から新たにゲームカードを出したいにも関わらず、配置先のエナジーライン31若しくはフロントライン32にゲームカードが最大数配置されていて更に配置できない場合に一時的にエナジーライン31若しくはフロントライン32から移動させて配置するエリアである。リムーブエリア35に配置するゲームカードは表向きで配置される。
【0050】
場外エリア36は、相手プレーヤから攻撃されて退場となったキャラクターカード20と、使用したイベントカード40が配置されるエリアである。場外エリア36に配置されるゲームカードは、その後ゲーム終了するまで使用することができない。
【0051】
〈ゲームの準備〉
自身のプレイシート3と対戦相手のプレイシート3とを対面させて配置する。
プレーヤは同一作品名のゲームカード2を選択してデッキを構築する。構築するデッキの枚数は予め定められている。以下の説明では一例として50枚を例にして説明する。
プレーヤは構築したデッキのゲームカードから手札として所定の枚数のゲームカードを引く。ここでは7枚のゲームカード2を引くものとする。
プレーヤは所定数のゲームカード2をライフエリアに伏せて配置する。ここではライフエリアに配置するゲームカード2は7枚である。
プレーヤは、アクションポイントエリアにアクションポイントカード50をレスト状態で3枚配置する。
【0052】
〈ゲームの流れ〉
ゲームが開始されると、対戦相手との間で先攻と後攻とが決められ、先攻のプレーヤから交互にターンが繰り返される。
各ターンは、スタートフェイズ、移動フェイズ、メインフェイズ、アタックフェイズ、エンドフェイズ等の複数のフェイズから構成される。
スタートフェイズでは、フロントラインエリア32、エナジーラインエリア31、及びアクションポイントエリア33に配置されている全てのゲームカード2をアクティブ状態にする。続いて、山札からゲームカード2を1枚引く。
【0053】
移動フェイズでは、エナジーラインエリアに配置されているキャラクターカード20をフロントラインエリアに移動することが可能である。この時、フロントエリアに配置されているゲームカード2が最大数の4枚である場合、プレーヤは4枚のうちのいずれかのキャラクターカード20をリムーブエリアに移動させることが可能である。プレーヤは、リムーブエリアにキャラクターカード20を移動させた後、エナジーラインエリアに配置されているキャラクターカード20をフロントラインエリアに移動させる。また、エナジーラインエリアに配置されているキャラクターカード20とフロントラインエリアに配置されているキャラクターカード20とを交換させて配置することも可能である。
【0054】
メインフェイズでは、
・手札からキャラクターカード20をフロントライン32又はエナジーライン31に配置する
・手札からフィールドカード30をエナジーライン31に配置する
・イベントカード40をプレイシート3に出す
の少なくとも1つを行うことができる。ここで手札から出せるキャラクターカード20、フィールドカード30、及びイベントカード40は、必要エナジー情報121の値がエナジーライン31に配置されている各ゲームカード2の発生エナジー情報120の合計値以下であり、且つ消費アクションポイント情報122の値がアクションポイントエリア33にアクティブ状態で配置されているアクションポイントカード50以下であるキャラクターカード20、フィールドカード30、及びイベントカード40である。この条件を満たすキャラクターカード20及びフィールドカード30はレスト状態で配置される。
【0055】
メインフェイズでは、更に、フロントライン32とエナジーライン31とに配置されているキャラクターカード20及びフィールドカード30に記載されている効果を発動させることができる。手札からキャラクターカード20、フィールドカード30、イベントカード40の少なくとも1つをプレイシート3に出すにあたって、アクションポイントエリア33に配置されているアクションポイントを消費させる必要がある。
【0056】
アタックフェイズでは、フロントラインに配置されているキャラクターカード20で対戦相手のフロントラインに配置されている防御のキャラクターカード20を攻撃する。まずプレーヤは、攻撃させるキャラクターカード20をアクティブ状態からレスト状態に変更する。
【0057】
ここで、攻撃させるキャラクターカード20のパワー情報に記されている値が相手のフロントラインに配置されているキャラクターカード20のパワー情報に記されている値よりも大きい場合、相手のフロントラインに配置されているキャラクターカード20を場外に移動させる。この時、場外に移動させるキャラクターカード20のトリガー情報に記載されている内容を確認し、該内容を実行する。
【0058】
攻撃させるキャラクターカード20のパワー情報に記されている攻撃値が相手のフロントラインに配置されているキャラクターカード20のパワー情報に記されている防御値よりも大きい場合、攻撃を受けている対戦相手は、ライフエリアからキャラクターカード20を引いても良い。この時に引いたゲームカード2によって防御できた場合、攻撃側のキャラクターカード20の敗北となる。
プレーヤは、更に攻撃したいキャラクターカードがある場合、攻撃させるキャラクターカード20をアクティブ状態からレスト状態に変更して攻撃する。
【0059】
更に攻撃したいキャラクターが無い場合、若しくは攻撃させるキャラクターカード20のパワー情報に記されている値が相手のフロントラインに配置されているキャラクターカード20のパワー情報に記されている値よりも小さい場合、アタックフェイズが終了する。
尚、プレーヤは、次ターンの攻撃に備えて、現在のターンのアタックフェイズをパスすることも可能である。
エンドフェイズでは、プレイシート3にレスト状態で配置されているゲームカード2をアクティブ状態に変更して終了する。
【0060】
〈実施例1〉
本実施の形態における実施例1を説明する。以下の説明では、既にゲームの準備が終了し、プレーヤは手札としてゲームカード2を7枚保持し、プレイシート3のライフエリアにゲームカード7枚が伏せて配置され、アクションポイントエリアにアクションポイントカード50がレスト状態で3枚配置されているものとする。
図7に、ゲームの準備が終了した時点のゲーム玩具1の状態を示す。
【0061】
プレーヤは、スタートフェイズとして、アクションポイントエリア33に配置されている3枚のアクションポイントカード50をレスト状態からアクティブ状態にする。続いて、山札からゲームカード2を1枚引く。この時、
図8に示す通り、アクションポイントエリア33のアクションポイントカード50はすべてアクティブ状態となる。
【0062】
プレーヤは、移動フェイズとして、エナジーライン31に配置されているキャラクターカード20を好きな枚数分、フロントエリア32に移動させる。例えば1ターン目のように、エナジーライン31にキャラクターカード20が配置されていない場合、メインフェイズに移行する。
【0063】
プレーヤはメインフェイズにおいて、
・手札からキャラクターカード20をフロントライン32又はエナジーライン31に配置する
・手札からフィールドカード30をエナジーライン31に配置する
・イベントカード40をプレイシート3に出す
の少なくとも1つを行うことができる。1回目のターンではエナジーライン31にはゲームカード2が配置されていないため、エナジーライン31又はフロントライン32に配置できるキャラクターカード20、フィールドカード30、又はイベントカード40は必要エナジー情報121が“0”のゲームカード2である。更に、消費アクションポイント情報122が“3”以下のキャラクターカード20、フィールドカード30、及びイベントカード40である。
図9の例では、必要エナジー情報121が“0”であり、且つ消費アクションポイント情報122が“1”のキャラクターカード20がエナジーライン31に配置された例を示している。
【0064】
更にメインフェイズでエナジーライン31に配置されているキャラクターカード20又はフィールドカード30の効果を発動させたい場合、該ゲームカードをレスト状態からアクティブ状態に変更し、該ゲームカードの効果に記載されている内容を発動させる。
図10の例では、アクションポイントエリア33のアクションポイントカード50を、エナジーライン31に配置されているキャラクターカード20の消費アクションポイント情報122に記載されている“1”枚分をレスト状態に変更した後に該キャラクターカード20をアクティブ状態に変更した例である。
【0065】
続いてプレーヤは、アタックフェイズにて、フロントライン32に配置されているキャラクターカード20で対戦相手のフロントラインに配置されているキャラクターカード20に攻撃する。
図10に示した例では、フロントライン32に配置されているキャラクターカード20が無いため、エンドフェイズに移行する。
プレーヤはエンドフェイズでは、
図11に示すように、自分のプレイシート上のゲームカードをすべてアクティブ状態に変更し、自ターンを終了する。
【0066】
〈実施例2〉
本実施の形態における実施例2を説明する。以下の説明では、既に数ターンが終了し、スタートフェイズでは、
図12に示すように、エナジーライン31に、必要エナジーが“0”、発生エナジーが“2”、消費アクションポイントが“1”のキャラクターカード20が2枚配置され、手札には必要エナジーが“2”、発生エナジーが“3”、消費アクションポイントが“1”のフィールドカード30が保持されている状態である場合を用いて説明する。
【0067】
プレーヤは、移動フェイズにおいて、エナジーライン31に配置されているキャラクターカード20を1枚、フロントエリア32に移動させる。
図13は、エナジーライン31に配置されているキャラクターカード20を1枚、フロントエリア32に移動させた例である。
【0068】
図13に示した例では、エナジーライン31に配置されているゲームカードの発生エナジー情報の合計が“2”であるため、プレーヤは必要エナジー情報が“2”以下のキャラクターカード20又はフィールドカード30をエナジーライン31に配置できる。即ち、プレーヤは手札の必要エナジーが“2”、発生エナジーが“3”、消費アクションポイントが“1”のフィールドカード30をエナジーライン31に配置することが可能である。
【0069】
このフィールドカード30をエナジーライン31に配置するには、アクションポイントエリア33のアクションポイントカード50を1枚アクティブ状態からレスト状態にしなければならない。
図14は、アクションポイントエリア33のアクションポイントカード50を1枚アクティブ状態からレスト状態にし、更に必要エナジーが“2”、発生エナジーが“3”、消費アクションポイントが“1”のフィールドカード30を手札からエナジーライン31に配置した例を示している。
【0070】
続いてプレーヤは、アタックフェイズにて、フロントライン32に配置されているキャラクターカード20で対戦相手のフロントラインに配置されているキャラクターカード20に攻撃し、エンドフェイズに移行する。プレーヤはエンドフェイズでは、
図15に示すように、自分のプレイシート上のゲームカードをすべてアクティブ状態に変更し、自ターンを終了する。
【0071】
本発明に係る実施の形態は、以下の効果を有する。
(1)キャラクターカード20、フィールドカード30、及びイベントカード40には、それらをプレイシート3のエナジーライン31又はフロントライン32に配置するために必要な条件である必要エナジー情報121と、他のキャラクターカード20、フィールドカード30、及びイベントカード40の必要エナジー情報121の条件の要素となる発生エナジー情報120とが記載されている。これらの条件及び要素を組み合わせることで、ひとつのゲームカードで攻撃やサポートといった世界観を演出することができる。
【0072】
(2)プレイシート3には、必要エナジー情報の要素となるゲームカード2が配置されるエナジーライン31と、必要エナジー情報の要素とはならず、攻撃や防御を行うゲームカード2のみが配置されるフロントライン32という、役割が異なる二つエリアが設けられている。これにより、強力なゲームカード2を登場させるためには、エナジーライン31に大きい発生エナジー情報120を持つゲームカード2をより多く配置しなければならず、その一方で、エナジーライン31に配置されたゲームカード2は攻撃又は防御を行うことができない。従って、プレーヤはゲームに勝利するために、ゲームカード2の移動や配置などを考慮しながら戦術を練るという新たな楽しみを得ることができる。
【0073】
(3)プレイシート3には、アクションポイントカード50が配置されるアクションポイントエリア33が設けられている。アクションポイントエリア33に配置されたアクションポイントカード50は、その配置状態(アクティブ状態、レスト状態)によりアクションポイントをカウントする。これにより、アクションポイントカード50には、発生エナジー情報120、必要エナジー情報121やその他のゲームに関するテキスト情報等を記載する必要がなく、その結果、アクションポイントカード50は、コレクション要素の高いデザインのカードとすることができ、トレーディングカードとして価値が高いカードとすることができる。そして、アクションポイントカード50は、専用の配置エリアであるアクションポイントエリア33に配置されるので、希少性の高いカードを保持していることを、対戦プレーヤにアピールすることができる。
【0074】
上記説明では、ゲームカード2の裏面を全てのゲームカード2において共通になっている定義づけで説明したが、表面と裏面との定義づけは逆であってもよい。
【0075】
また、上記説明では、プレーヤ同士は同一作品名に属するゲームカード2でデッキを構築して対戦する例を用いて説明したが、キャラクター情報10、カード情報11、エナジー情報12、及び能力情報13等が共通の概念によりゲームカード2に記載されていれば、互いに異なる別作品に属するゲームカード2でデッキを構築して対戦することも可能である。更に、同様に、キャラクター情報10、カード情報11、エナジー情報12、及び能力情報13等が共通の概念によりゲームカード2に記載されていれば、作品が異なるゲームカード2を混在させてデッキを構成して対戦することも可能である。
【0076】
<第2の実施の形態>
次に第2の実施の形態について説明する。上記実施の形態1のゲーム玩具は、対戦ゲームとしてコンピュータに実行させることが可能である。
図16は、本実施の形態におけるゲームシステムの全体構成例を示す図である。
図16に示すように、ゲームシステムは、ゲームのプレーヤA、B毎に用意されるプレーヤ端末500とゲームサーバ600とを備えて構成される。
【0077】
プレーヤ端末500は、ゲームプログラムを実行することのできるコンピュータであり、無線通信基地局等を介して通信回線Nに接続し、ゲームサーバ600とデータ通信を行うことができる。プレーヤ端末500は、例えば、スマートフォンや、携帯電話機、携帯型ゲーム装置、据置型家庭用ゲーム装置、業務用ゲーム装置、パソコン、タブレット型コンピュータ、据置型家庭用ゲーム装置のコントローラ等である。プレーヤ端末500は、基本的には、複数存在し、各プレーヤにより操作される。
【0078】
ゲームサーバ600は、単数又は複数のサーバ装置や記憶装置等を含んで構成されたサーバシステムである。ゲームサーバ600は、上記実施形態のカードゲームの制御を行い、カードゲームを運営するための各種サービスを提供し、ゲームの運営に必要なデータの管理や、プレーヤ端末500でのゲームの実行に必要なゲームプログラムやデータの配信等を行う。
【0079】
図17はプレーヤ端末500の構成の一例を示したブロック図である。
図17に示すように、プレーヤ端末500は、通信部501、記憶部502、および制御部503を有する。
【0080】
通信部501は、ゲームサーバ600、他のプレーヤ端末500など、他の装置との間の通信を制御する処理部であり、例えば、ネットワークインタフェースカードなどの通信インタフェースである。
記憶部502は、各種データや、制御部503が実行するプログラムを記憶し、例えば、メモリやハードディスクなどである。
【0081】
制御部503は、プレーヤ端末500全体を司る処理部であり、例えば、プロセッサなどである。制御部503は、ゲームカード管理部531と、プレイシート表示部532と、ゲーム情報計算部533と、ゲーム実行部534と、を備える。なお、各処理部は、プロセッサが有する電子回路の一例やプロセッサが実行するプロセスの一例である。
【0082】
ゲームカード管理部531は、上述したキャラクターカード20、フィールドカード30、イベントカード40、及びアクションポイント(AP)カード50を管理する。
【0083】
プレイシート表示部532は、プレーヤ端末500に、プレーヤ及び対戦プレーヤのプレイシート3を表示する。
【0084】
ゲーム情報計算部533は、上述した発生エナジー情報120、必要エナジー情報121、及び消費アクションポイント情報122や、消費アクションポイント情報122等を用いて、ゲームの進行に必要な計算を行う。
【0085】
ゲーム実行部534は、対戦の演出、進行を管理し、実行する。
このような端末によれば、有体物ためゲームカードを用いなくても、ゲームを実行することができる。
【0086】
本実施の形態によると、実施の形態1で説明したカードゲームの制御をプレーヤ端末500にて実行し、対戦プレーヤ等のマッチングや全体のゲーム管理をゲームサーバ600で行うことにより、オンラインにてカードゲームを実行することができるため、プレーヤの興趣性が増加する。
尚、上述した例では、ゲームサーバ600を介したゲームの例を説明したが、プレーヤ端末500だけで、ゲームを実行することも可能である。
【0087】
以上、好ましい実施の形態をあげて本発明を説明したが、本発明は必ずしも上記実施の形態に限定されるものではなく、その技術的思想の範囲内において様々に変形し実施することが出来る。
【符号の説明】
【0088】
1 ゲーム玩具
2 カードゲーム
3 プレイシート
31 エナジーライン
32 フロントライン
33 アクションポイントエリア
120 発生エナジー情報
121 必要エナジー情報
122 消費アクションポイント情報
500 プレーヤ端末
600 ゲームサーバ
【手続補正書】
【提出日】2023-11-07
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ゲーム玩具であって、
キャラクターが対応付けられている第1種別ゲーム物品と、前記第1種別ゲーム物品が配置されるプレイシートと、キャラクターが対応付けられており、当該第1種別ゲーム物品を前記プレイシートに配置するための第2条件の要素となる第2種別ゲーム物品と、を備え、
前記第1種別ゲーム物品には、当該第1種別ゲーム物品を前記プレイシートに配置するための第1条件の情報を示す第1情報と、他の第1種別ゲーム物品の前記第1情報の第1条件の要素となる情報である第2情報と、が記載され、
前記プレイシートは、
前記第1種別ゲーム物品が配置可能な第1配置エリアと、
当該第1種別ゲーム物品の第1情報の条件を満たすか否かの判定対象にはならず、対戦プレーヤの前記第1種別ゲーム物品に対して影響を与える第1種別ゲーム物品が配置可能な第2配置エリアと、
前記第2種別ゲーム物品のみが配置可能な第3配置エリアと、
を含み、
当該第1種別ゲーム物品の第1情報の第1条件を満たすか否かの判定に用いられる第2情報は、前記第1配置エリアに配置されている第1種別ゲーム物品の第2情報である、
ゲーム玩具。
【請求項2】
前記第1種別ゲーム物品には、当該第1種別ゲーム物品を前記プレイシートに配置するための第2条件の情報を示す第3情報が記載され、
前記第1配置エリアに配置されている第1種別ゲーム物品の第2情報の要素の合計が当該第1種別ゲーム物品の第1情報の第1条件を満たし、かつ、第3配置エリアに配置されている第2種別ゲーム物品の配置状態が当該第1種別ゲーム物品の第3情報の第2条件を満たす配置変化が可能な場合、当該第1種別ゲーム物品を、前記第1配置エリア又は第2配置エリアのいずれかのエリアに配置可能である、
請求項1に記載のゲーム玩具。
【請求項3】
前記第2種別ゲーム物品の配置変化は、前記第3配置エリアに配置されている第2種別ゲーム物品の配置方向を第1方向から第2方向に変化することである、
請求項2に記載のゲーム玩具。
【請求項4】
前記第2種別ゲーム物品は、前記第1情報、前記第2情報、及び前記第3情報を含むゲームに関する情報が記載されていない、
請求項3に記載のゲーム玩具。
【請求項5】
前記第1種別ゲーム物品及び前記第2種別ゲーム物品は、キャラクター画像を含む、
請求項4に記載のゲーム玩具。
【請求項6】
前記第1配置エリアに前記第1種別ゲーム物品が配置されていない場合、前記第1情報の第1条件の必要要素が記載されていない第1種別ゲーム物品を、前記第1配置エリア又は第2配置エリアのいずれかのエリアに配置可能である、
請求項1に記載のゲーム玩具。
【請求項7】
前記第1種別ゲーム物品には、前記第2配置エリアに配置されている際に、対戦プレーヤの第1種別ゲーム物品に対して影響を与える能力情報が記載されている、
請求項1に記載のゲーム玩具。
【請求項8】
前記プレイシートは、矩形を成し、折り畳み可能に形成されている、
請求項1に記載のゲーム玩具。
【請求項9】
前記第2配置エリアは、前記プレイシートの第1端部に沿って形成され、
前記第3配置エリアは、前記プレイシートの第2端部に沿って形成され、
前記第1配置エリアは、前記第2配置エリアと前記第3配置エリアとの間に、前記第2配置エリアと前記第3配置エリアとに沿って形成されている、
請求項1に記載のゲーム玩具。
【請求項10】
前記第1端部は、ゲームの際に対戦プレーヤ側の端部であり、
前記第2端部は、ゲームの際に自プレーヤ側の端部である、
請求項9に記載のゲーム玩具。
【請求項11】
前記第1配置エリア、前記第2配置エリア、及び前記第3配置エリアは、前記プレイシート上に同サイズの領域が割り当てられている、
請求項9に記載のゲーム玩具。
【請求項12】
前記第1配置エリアは、前記第2配置エリアと前記第3配置エリアとに隣接して形成されている、
請求項9に記載のゲーム玩具。
【請求項13】
前記第1配置エリアのみに配置可能な第3種別ゲーム物品を備え、
前記第3種別ゲーム物品は、前記第1情報、第2情報、及び第3情報が記載されている、
請求項2に記載のゲーム玩具。
【請求項14】
複数の作品毎に、前記第1種別ゲーム物品、前記第2種別ゲーム物品、及び前記第3種別ゲーム物品が用意され、
ひとつの対戦において、複数の作品の前記第1種別ゲーム物品、前記第2種別ゲーム物品、及び前記第3種別ゲーム物品を、混在して使用することが可能である、
請求項13に記載のゲーム玩具。
【請求項15】
複数の作品毎に、前記第1種別ゲーム物品、前記第2種別ゲーム物品、及び前記第3種別ゲーム物品が用意され、
ひとつの対戦において、複数の作品の前記第1種別ゲーム物品、前記第2種別ゲーム物品、及び前記第3種別ゲーム物品を、混在して使用することは不可能である、
請求項13に記載のゲーム玩具。
【請求項16】
コンピュータを、
キャラクターが対応付けられている第1種別ゲーム物品と、前記第1種別ゲーム物品が配置されるプレイシートが配置されるプレイシートと、キャラクターが対応付けられており、当該第1種別ゲーム物品を前記プレイシートに配置するための第2条件の要素となる第2種別ゲーム物品と、を表示する表示手段、
ゲームを制御する制御手段、
として機能させ、
前記第1種別ゲーム物品には、当該第1種別ゲーム物品を前記プレイシートに配置するための第1条件の情報を示す第1情報と、他の第1種別ゲーム物品の前記第1情報の第1条件の要素となる情報である第2情報と、が記載され、
前記プレイシートは、
前記第1種別ゲーム物品が配置可能な第1配置エリアと、
当該第1種別ゲーム物品の第1情報の条件を満たすか否かの判定対象にはならず、対戦プレーヤの前記第1種別ゲーム物品に対して影響を与える第1種別ゲーム物品が配置可能な第2配置エリアと、
前記第2種別ゲーム物品のみが配置可能な第3配置エリアと、
を含み、
前記制御手段は、前記第1配置エリアに配置された前記第1種別ゲーム物品の第2情報を用いて、当該第1種別ゲーム物品の第1情報の第1条件を満たすか否かを判定する、
プログラム。