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特開2024-81108アンダーピニング杭と検査用アンカー杭の施工方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024081108
(43)【公開日】2024-06-17
(54)【発明の名称】アンダーピニング杭と検査用アンカー杭の施工方法
(51)【国際特許分類】
   E02D 37/00 20060101AFI20240610BHJP
【FI】
E02D37/00
【審査請求】有
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023136036
(22)【出願日】2023-08-24
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2024-04-11
(31)【優先権主張番号】202211549488.4
(32)【優先日】2022-12-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(71)【出願人】
【識別番号】523322391
【氏名又は名称】中建三局集団北京有限公司
【氏名又は名称原語表記】China Construction Third Bureau Group Beijing Co., Ltd.
【住所又は居所原語表記】Floor 8 and Floor 9, Building 1, No. 30 Beixing Road, Daxing District, Beijing 102629, China
(71)【出願人】
【識別番号】523322405
【氏名又は名称】北京建材地質工程有限公司
【氏名又は名称原語表記】Beijing Building Materials and Geological Engineering Co., Ltd.
【住所又は居所原語表記】No. 11, North Shuncheng Street, Xizhimennei, Xicheng District, Beijing 100035, China
(74)【代理人】
【識別番号】110002262
【氏名又は名称】TRY国際弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】何 世鳴
(72)【発明者】
【氏名】劉 運勝
(72)【発明者】
【氏名】司 呈慶
(72)【発明者】
【氏名】姚 華麗
(72)【発明者】
【氏名】陳 輝
(72)【発明者】
【氏名】黄 ▲しん▼峰
(72)【発明者】
【氏名】李 君
(72)【発明者】
【氏名】郁 河坤
(72)【発明者】
【氏名】賈 城
(72)【発明者】
【氏名】梁 徳周
(72)【発明者】
【氏名】陳 鵬
(72)【発明者】
【氏名】谷 慶鋭
(57)【要約】      (修正有)
【解決手段】本発明は、市政ピット支保護及び基礎杭を建設する技術分野に関連し、特にアンダーピニング杭と検査用アンカー杭の施工方法に関する。この施工方法は以下のステップを含み、S1、前期工事;S2、杭位置の確定;S3、小型地質掘削機の施工;S4、小型回転式掘削機の施工;S5、小型スクリューアンカー掘削機の施工;S6、アンダーピニング杭の施工;S7、アンカー杭の施工;S8、循環工事;S9、静荷重試験;S10、斜面保護杭の施工。
【効果】この施工方法では、1本の大径鋼管の代わりに4~5本の小径鋼管をアンダーピニング杭とアンカー杭として使用することで、改良した小型長尺オーガードリルの動力不足の問題を解決するとともに、先に旋回噴射した後、大径鋼管に静圧注入する反力が提供しにくいという問題も解決するため、本発明は古い住宅の改築施工場所が狭くて大型機械設備が進入できないことに対応する効果がある。
【選択図】図7
【特許請求の範囲】
【請求項1】
S1、前期工事:ドックバンク工事と現場の敷地の整地、
S2、杭位置の確定:アンダーピニング杭(1)と咬合杭(2)の杭位置を測定し、放線し、位置決めし、そして検討するステップと、
S3、小型地質掘削機の施工:ステップS2で確定した杭位置に従って、小型地質掘削機でケーシングパイプの穴抜きを行い、設計深さまでドリルを引き上げ、ケーシングパイプ内に盛土を重ねて固め、盛土のセクションごとにオリフィスまでケーシングパイプを引き抜き、ケーシングパイプをセクションごとに反転させて外して引き抜き、最終的に土柱を形成するステップと、
S4、小型回転式掘削機の施工:小型回転式掘削機が位置し、ステップS3で成形した土柱に従って、ドリルを土柱の中心に合わせて回転噴出してセメント土回転噴出杭を成形し、外周のセメント土回転噴出杭は互いに噛み合って止水カーテン(4)を形成し、静荷重試験を行う必要があるアンダーピニング杭(1)を選択し、このアンダーピニング杭(1)の両側のアンダーピニング杭(1)をアンカー杭(6)として施工するステップと、
S5、小型スクリューアンカー掘削機の施工:小型スクリューアンカー掘削機が位置し、ステップS4で成形したセメント土回転噴出杭に従って、アンダーピニング杭(1)とアンカー杭(6)であるセメント土回転噴出杭に掘削機を引いて穴を開けて小さな杭穴を成形し、設計深さに達したらドリルを持ち上げてオリフィス位置を外すステップと、
S6、アンダーピニング杭(1)の施工:小径鋼管(5)を小さな杭穴内に埋め込み、段階的にオリフィスを接続し、注入管を穴底に挿入し、セメントペーストを満たし、2回目のスラリー補充を行うステップと、
S7、アンカー杭(6)の施工:ステップS5で成形した小さな杭穴に沿って、部分接着プレストレス浮き上がり抵抗鋼管杭を小さな杭穴に埋め込み、注入管を穴底に挿入し、セメントペーストを満たし、2回目のスラリー補充を行うステップと、
S8、循環工事:S5からS7までのステップを循環して、当該アンダーピニング杭(1)またはアンカー杭(6)の注入工事中に、別の杭の上の小鋼管杭を施工し、その後再び当該杭の上の別の小鋼管杭を施工して、すべての小鋼管杭を循環して完了し、各アンダーピニング杭(1)またはアンカー杭(6)には合計4~5個の小さな杭穴が穿設されており、小さな杭穴の数は埋め込まれた小径鋼管(5)または部分接着プレストレス浮き上がり抵抗鋼管杭の数に対応するステップと、
S9、静荷重試験:アンダーピニング杭(1)の耐荷力の検査を行う際、両側のアンカー杭(6)の部分接着プレストレス浮き上がり抵抗鋼管杭の鋼より線(7)にプレストレスを加えて作業工具の鉄にロックし、その後静荷重試験を行うステップと、
S10、斜面保護杭の施工:静荷重試験が終わった後、プレストレスを加えて鋼より線(7)をアンカー杭(6)の杭頂に固定し、アンカー杭(6)を部分接着プレストレス斜面保護杭に変換するステップと
を含む、ことを特徴とするアンダーピニング杭と検査用アンカー杭の施工方法。
【請求項2】
前記ステップS3では、まず大径合金ドリルビットとドリルを使用して入り、ドリルの上端が地表と面一になるまでドリルを入れ、小径のドリルビットとドリルに切り替えてケーシングパイプ内に入り、毎回の掘削深さがケーシングパイプの深さより大きく、設計した穴の深さに達するまで、ドリルビットとドリルを持ち上げ、穴内に乾いた土を充填し、1セクションごとに充填して固めることを特徴とする請求項1に記載のアンダーピニング杭と検査用アンカー杭の施工方法。
【請求項3】
前記ステップS4において、セメント土回転噴出杭を設計通りに別々に抗打ちし、最後に互いに15~20cm噛み合わせて、互いに噛み合う連続した回転噴出セメント土止水カーテン(4)を形成することを特徴とする請求項1に記載のアンダーピニング杭と検査用アンカー杭の施工方法。
【請求項4】
前記ステップS4が完了した後、1日から2日待ってから、ステップS5の操作を行うことを特徴とする請求項1に記載のアンダーピニング杭と検査用アンカー杭の施工方法。
【請求項5】
前記ステップS5では、ドリルを持ち上げる過程でわずかに穴が崩壊しているので、ドリルを持ち上げながらセメントペーストを加圧注入し、その後ステップS6の操作を行う請求項1記載のアンダーピニング杭と検査用アンカー杭の施工方法。
【請求項6】
前記S7ステップでは、前記部分接着プレストレス浮き上がり抵抗鋼管杭は前記小径鋼管(5)と複数の前記鋼より線(7)を含み、小径鋼管(5)の底部には対称に複数の貫通孔が設けられており、部分的に皮をむいて脂を取り除く鋼より線(7)は小径鋼管(5)の径方向から対応する二つの貫通孔を貫通していており、各鋼より線(7)の両端は小径鋼管(5)の軸方向に沿って小径鋼管(5)の頂部を超えて延びていることを特徴とする請求項1に記載のアンダーピニング杭と検査用アンカー杭の施工方法。
【請求項7】
前記鋼より線(7)は皮をむいて脂を取り除く長さが1~2mであることを特徴とする請求項6に記載のアンダーピニング杭と検査用アンカー杭の施工方法。
【請求項8】
前記ステップS10において、プレストレスロック値は20~30kNであることを特徴とする請求項1に記載のアンダーピニング杭と検査用アンカー杭の施工方法。
【請求項9】
前記アンダーピニング杭(1)は一度に成形できない場合、後続のステップで補修することを特徴とする請求項1に記載のアンダーピニング杭と検査用アンカー杭の施工方法。
【請求項10】
前記ステップS10では、静荷重試験終了後に鋼より線を切除することを特徴とする請求項1に記載のアンダーピニング杭と検査用アンカー杭の施工方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は市政ピット支保護及び基礎杭を建設する技術分野に関連し、特にアンダーピニング杭と検査用アンカー杭の施工方法に関する。
【背景技術】
【0002】
都市の発展は絶えず更新と変化のダイナミックなプロセスであり、古い住宅の改築も現在大いに推進されている重要な工事プロジェクトの一つとなっている。古い住宅の改築を推進するのは、主に住宅の現在の利用率を高め、居住環境、住宅機能及び住宅条件を改善するためである。
【0003】
ある環境に敏感で、敷地が狭い古い住宅の改築プロジェクトの設計は建築の外壁の壁が残っている以外、残りの構造をすべて撤去して新設し、同時に屋内外に地下室構造を新設する。このプロジェクトの北側、南側、西側は湖に臨んでおり、西側外壁は湖水から約4m離れており、800mmの杭施工作業面を残している。機械設備が利用できる作業面の幅はわずか3.2mで、大型機械設備は進入して施工することができない。
【発明の概要】
【0004】
古い住宅の改築工事場所が狭くて大型機械設備が進入できない問題に対応するため、本発明はアンダーピニング杭と検査用アンカー杭の施工方法を提案する。
【0005】
本発明で提供するアンダーピニング杭と検査用アンカー杭の施工方法は以下の技術的解決策を採用する。
【0006】
アンダーピニング杭と検査用アンカー杭の施工方法は、以下のステップを含む。
【0007】
S1、前期工事:ドックバンク工事と現場の敷地の整地。
【0008】
S2、杭位置の確定:アンダーピニング杭と咬合杭の杭位置を測定し、放線し、位置決めし、そして検討する。
【0009】
S3、小型地質掘削機の施工:ステップS2で確定した杭位置に従って、小型地質掘削機でケーシングパイプの穴抜きを行い、設計深さまでドリルを引き上げ、ケーシングパイプ内に盛土を重ねて固め、盛土のセクションごとにオリフィスまでケーシングパイプを引き抜き、ケーシングパイプをセクションごとに反転させて外して引き抜き、最終的に土柱を形成する。
【0010】
S4、小型回転式掘削機の施工:小型回転式掘削機が位置し、ステップS3で成形した土柱に従って、ドリルを土柱の中心に合わせて回転噴出してセメント土回転噴出杭を成形する。外周のセメント土回転噴出杭は互いに噛み合って止水カーテンを形成し、静荷重試験を行う必要があるアンダーピニング杭を選択し、このアンダーピニング杭の両側のアンダーピニング杭をアンカー杭として施工する。
【0011】
S5、小型スクリューアンカー掘削機の施工:小型スクリューアンカー掘削機が位置し、ステップS4で成形したセメント土回転噴出杭に従って、アンダーピニング杭とアンカー杭であるセメント土回転噴出杭に掘削機を引いて穴を開けて小さな杭穴を成形し、設計深さに達したらドリルを持ち上げてオリフィス位置を外す。
【0012】
S6、アンダーピニング杭の施工:小径鋼管を小さな杭穴内に埋め込み、段階的にオリフィスを接続し、注入管を穴底に挿入し、セメントペーストを満たし、2回目のスラリー補充を行う。
【0013】
S7、アンカー杭の施工:ステップS5で成形した小さな杭穴に沿って、部分接着プレストレス浮き上がり抵抗鋼管杭を小さな杭穴に埋め込み、注入管を穴底に挿入し、セメントペーストを満たし、2回目のスラリー補充を行う。
【0014】
S8、循環工事:S5からS7までのステップを循環して、当該アンダーピニング杭またはアンカー杭の注入工事中に、別の杭の上の小鋼管杭を施工し、その後再び当該杭の上の別の小鋼管杭を施工して、すべての小鋼管杭を循環して完了する。各アンダーピニング杭またはアンカー杭には合計4~5個の小さな杭穴が穿設されており、小さな杭穴の数は埋め込まれた小径鋼管または部分接着プレストレス浮き上がり抵抗鋼管杭の数に対応する。
【0015】
S9、静荷重試験:アンダーピニング杭の耐荷力の検査を行う際、両側のアンカー杭の部分接着プレストレス浮き上がり抵抗鋼管杭の鋼より線にプレストレスを加えて作業工具の鉄にロックし、その後静荷重試験を行う。
【0016】
S10、斜面保護杭の施工:静荷重試験が終わった後、プレストレスを加えて鋼より線をアンカー杭の杭頂に固定し、アンカー杭を部分接着プレストレス斜面保護杭に変換する。
【0017】
上記の技術的解決策を採用することにより、古い住宅の改築工事現場が狭くて、大型設備が進入できなくて、通常の掘削設備を採用できないことに対して、大径鋼管の代わりに4~5本の小径鋼管をアンダーピニング杭として使用することで、改良した小型長尺オーガードリルの動力不足の問題を解決するとともに、先に旋回噴射した後、大径鋼管に静圧注入する反力が提供しにくいという課題も解決した。このアンダーピニング杭またはアンカー杭の注入工事中、掘削機は別の杭の上の小鋼管杭を撤去して施工し、その後再び当該杭の上の別の小鋼管杭を施工して、すべての小鋼管杭を循環して完了することができる。アンカー杭とアンダーピニング杭の施工過程は同じ施工方法を採用して、循環工事は大量の施工時間を節約して、施工サイクルを短縮して、同時に互いに干渉しない。アンカー杭を作るすべての小径鋼管杭は部分接着プレストレス浮き上がり抵抗鋼管杭を作ることで、大径鋼管に鉄筋を溶接する弊害を緩和するとともに、コンクリートやセメントペーストを引き裂く問題を軽減することができる。
【0018】
オプションとして、前記ステップS3では、まず大径合金ドリルビットとドリルを使用して入り、ドリルの上端が地表と面一になるまでドリルを入れ、小径のドリルビットとドリルに切り替えてケーシングパイプ内に入る。毎回の掘削深さがケーシングパイプの深さより大きい。設計した穴の深さに達するまで、ドリルビットとドリルを持ち上げ、穴内に乾いた土を充填し、1セクションごとに充填して固める。
【0019】
上記の技術的解決策を採用することにより、まず大径のドリルビットを使用して入り、次に小径のドリルビットで入り、ケーシングパイプでドリルのフォローアップを容易にする。ドリルビットが設計穴の深さに達した後、穴内のドリルビットとドリルを持ち上げ、穴内に乾土を満たし、一段ごとに詰めて固めることで、杭穴に補強作用を発揮し、泥漿保護壁による泥漿汚染を避けることができる。
【0020】
オプションとして、前記ステップS4では、前記セメント土回転噴出杭を設計通りに別々に抗打ちし、最後に互いに15~20cm噛み合わせて、互いに噛み合う連続した回転噴出セメント土止水カーテンを形成する。
【0021】
上記の技術的解決策を採用することにより、セメント土回転噴出杭は設計通りに別々に抗打ちすることで施工中に隣接する杭の品質に与える影響を低減することができ、互いに噛み合う連続したセメント土回転噴出杭止水カーテンは周囲の湖水または地下水を遮断することができる。
【0022】
オプションとして、前記ステップS4が完了した後、1日から2日待ってから、ステップS5の操作を行う。
【0023】
上記の技術を採用することにより、セメントペーストを回転噴出してセメント土回転噴出杭を形成した後、1~2日間待つ。この時、セメントペーストの強度は最終凝固強度の80%程度に達し、小型スクリューアンカー掘削機の施工を行うことで、セメント土回転噴出杭の強度不足による穴の崩壊問題の確率を低減しながら、セメント土回転噴出杭の強度が大きすぎて小型スクリューアンカー掘削機が穴を開けにくいという問題を緩和することができる。
【0024】
オプションとして、前記ステップS5では、ドリルを持ち上げる過程でわずかに穴が崩壊しているので、ドリルを持ち上げながらセメントペーストを加圧注入し、その後ステップS6の操作を行う。
【0025】
上記の技術を採用することにより、ドリルを持ち上げる過程でわずかに穴が崩壊している可能性がある。このとき、ドリルを持ち上げながらセメントペーストを加圧注入し、杭穴の内壁を補強し、杭穴の大面積の穴つぶれの問題を低減することができる。
【0026】
オプションとして、前記S7ステップでは、部分接着プレストレス浮き上がり抵抗鋼管杭は小径鋼管と複数の前記鋼より線を含む。小径鋼管の底部には対称に複数の貫通孔が設けられており、部分的に皮をむいて脂を取り除く鋼より線は小径鋼管の径方向から対応する二つの貫通孔を貫通している。各鋼より線の両端は小径鋼管の軸方向に沿って小径鋼管の頂部を超えて延びている。
【0027】
オプションとして、前記鋼より線は皮をむいて脂を取り除く長さが1~2mである。
【0028】
上記の技術的解決策を採用することにより、皮をむいて脂を取り除く部分は小径鋼管の底部に開けられた貫通孔を通し、底部のセメントペーストと接着するので、アンカー長さは引張り抵抗の需要を満たすことができる。皮をむいて脂を取り除く長さは1~2mで済むので、人件費を減らし、施工効率を高めることができる。
【0029】
オプションとして、前記ステップS10では、プレストレスロック値は20~30kNである。
【0030】
上記の技術的解決策を採用することにより、鋼より線は静荷重試験を終えた後、一定の安定した張力を提供するだけで、長期間にわたって部分接着プレストレス浮き上がり抵抗鋼管杭のための斜面保護杭の役割を担うことができ、その際、斜面保護杭の抗折性能を向上させることができる。
【0031】
オプションとして、前記アンダーピニング杭は一度に成形できない場合、後続のステップで補修する。
【0032】
上記の技術を採用することにより、初めてアンダーピニング杭を作る時、まだ屋内構造が解体されていないため、一部の構造物に阻まれて全ての屋内アンダーピニング杭を完了することができない。後のステップで屋内構造部材を解体した後、設計されたすべての屋内アンダーピニング杭の完了まで、未完了の屋内杭を補修する。
【0033】
オプションとして、前記ステップS10では、静荷重試験終了後に鋼より線を切除する。
【0034】
上記の技術的解決策を採用することにより、静荷重試験終了後にアンカー杭は検出用杭として使用されることなく、鋼より線を切除した後、そのまま斜面保護杭として使用することができる。
【0035】
以上のように、本発明は以下の少なくとも一つの有益な技術的効果を含む。
【0036】
1、1本の大径鋼管の代わりに4~5本の小径鋼管をアンダーピニング杭とすることで、改良した小型長尺オーガードリルの動力不足の問題を解決すると同時に、先に旋回噴射した後、大径鋼管に静圧注入する反力が提供しにくいという問題を解決した。
【0037】
2、このアンダーピニング杭またはアンカー杭の注入工事中、掘削機は別の杭の上の小鋼管杭を撤去して施工し、その後再び当該杭の上の別の小鋼管杭を施工して、すべての小鋼管杭を循環して完了することができる。アンカー杭とアンダーピニング杭の施工過程は同じ施工方法を採用して、循環工事は大量の施工時間を節約して、施工サイクルを短縮して、同時に互いに干渉しない。
【0038】
3、アンカー杭を作るすべての小径鋼管杭は部分接着プレストレス浮き上がり抵抗鋼管杭を作ることで、大径鋼管に鉄筋を溶接する弊害を緩和するとともに、コンクリートやセメントペーストを引き裂く問題を軽減することができる。
【0039】
4、セメントペーストを回転噴出してセメント土回転噴出杭を形成した後、1~2日間待つ。この時、セメントペーストの強度は最終凝固強度の80%程度に達し、小型スクリューアンカー掘削機の施工を行うことで、セメント土回転噴出杭の強度不足による穴の崩壊問題の確率を低減しながら、セメント土回転噴出杭の強度が大きすぎて小型スクリューアンカー掘削機が穴を開けにくいという問題を緩和することができる。
【0040】
5、ドリルを持ち上げる過程でわずかに穴が崩壊している可能性がある。このとき、ドリルを持ち上げながらセメントペーストを加圧注入し、杭穴の内壁を補強し、杭穴の大面積の穴つぶれの問題を低減することができる。
【0041】
6、皮をむいて脂を取り除く部分は小径鋼管の底部に開けられた貫通孔を通し、底部のセメントペーストと接着するので、アンカー長さは引張り抵抗の需要を満たすことができる。皮をむいて脂を取り除く長さは1~2mで済むので、人件費を減らし、施工効率を高めることができる。
【0042】
7、鋼より線は静荷重試験を終えた後、一定の安定した張力を提供するだけで、長期間にわたって部分接着プレストレス浮き上がり抵抗鋼管杭のための斜面保護杭の役割を担うことができ、そして斜面保護杭の抗折性能を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0043】
図1図1は、本発明で古い住宅を改築する必要がある立面図である。
図2図2は本発明の古い住宅の改築工事の流れを示す図である。
図3図3は、本発明で古い住宅を改築する必要がある周辺環境を示す図である。
図4図4は本発明における各杭位置の位置を示す図である。
図5図5は本発明におけるアンダーピニング杭の構造を示す図である。
図6図6は本発明におけるアンカー杭の構造を示す図である。
図7図7は、本発明における部分接着プレストレス浮き上がり抵抗鋼管杭の施工技術を示すフローチャートである。
図8図8は本発明における静荷重試験の概略構成図である。
図9図9は本発明における静荷重試験後の鋼より線のアンカーを示す図である。
図10図10は本発明における外壁鋼の支持工事の構造を示す図である。
図11図11は本発明における水平支持工事の構造を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0044】
以下、添付図面1~図11を参照して、本発明についてさらに詳しく説明する。
【0045】
図1に示すように、このプロジェクトは1950年代に建てられたもので、構造形式はれんが混合構造体系で、基礎形式はコンクリートと毛石の棒基礎で、埋め込み深さは約1.5m~3.65mで、建築高さは約10mで、屋根はヘリングボーンをしており、屋根の外に出る長さは約2mである。
【0046】
図2に示すように、古い住宅の改築による地下室増築の大まかな施工プロセスは、1、屋外据付の解体、人工的なパイプライン掘削、ドックバンク工事、施工ガイド溝工事;2、外側咬合杭、アンダーピニング杭、支保護杭の施工;3、屋内アンダーピニング杭、クッションキャップ、支持工事;4、屋外壁梁、ピンキー、クッションキャップの施工;5、外壁鋼のサポート工事;6、元の屋根及び屋内構造部材の解体;7、屋内アンダーピニング杭、クッションキャップ、支持工事、ステップ3でできない補修;8、土方掘削、元の基礎切除;9、いかだ板の新設、地下室外壁の新設工事;10、外側の元壁体と新設の地下室外壁構造の力伝達体系の転換の完了;11、屋内アンダーピニング、建設、解体;12、新設の地上構造の施工;13、屋根と屋外据付構造の回復;14、外壁用鋼のサポートの解体を含む。
【0047】
図3に示すように、このプロジェクトの北側、南側、西側は湖に臨んでおり、湖水面は現場の地面から約1.5m、水深2m、西側外壁は湖水から約4m、800mm杭の施工作業面を残しており、機械設備が利用できる作業面の幅はわずか3.2mである。同様に軒の高さが9.5mに制限されているため、掘削機の選定にも9.5mの制限高さを考慮すべきであることが決定された。また、地質条件は複雑で、このアンダーピニング杭、咬合杭の設計杭径は700mm、杭長は13mであり、これによって掘削機を選定する際に動力が十分かどうかが決まる。
【0048】
プロジェクトの場所の敏感性のため、騒音、振動及び泥漿の汚染があってはならず、人工的に穴を掘ることはできない。回転式掘削機は騒音が大きすぎて使用できないし、振動ハンマーも騒音と振動のために使用できない。泥漿保護壁の正逆循環方法も使用できない。屋外用鋼管杭の規格はφ600×20で、小型長尺オーガードリルで穴を開け、コンクリートまたはセメントペーストを圧入し、鋼管を埋め込む工法を採用している。屋内用鋼管杭の規格はφ426×16で、セメント土回転噴出杭と静圧鋼管杭の施工技術を採用し、単杭の耐荷力特性値は600kNである。長尺オーガードリルの現在のメーカー製最小のシャシーは10m×4mであり、この場所では満足できない。改良した小長ねじアンカーを使用し、動力が700mm直径、砂礫地層に7m入り、全長が13mで、動力不足は致命的な弱点である。また、セメント土回転噴出杭の施工後の静圧鋼管杭の抵抗は1200kN以上でなければならず、現在の屋内条件ではこのような大きな反力を提供することは困難である。杭の耐荷力検査は積載を採用すると、明らかに現場の条件では満たされない。また、既存の鋼管に鉄筋を溶接する工法を採用した場合、ひとつには、その場所では一般的に火気厳禁、すなわち電気溶接ができないこと、電気溶接ができても、鋼管に上方への大きな引っ張り力がかかると同時に、コンクリートやセメントペーストを引きちぎることになる。
【0049】
本実施例は、上記の問題を総合的に解決するために、以下のステップを含むアンダーピニング杭と検査用アンカー杭の施工方法を開示する。
【0050】
S1、施工準備及び前期施工:
一、施工準備:1、資料を収集し、現場踏査をしっかりと行い、施工組織の設計を真剣に作成する。2、原材料の準備:セメントは出荷品質証明書を持っている必要がある。入荷時にその品種、ラベル、包装、出荷日などを検査し、関係規定に従って貯蔵する。200トンのセメントを供給するごとに、サンプリングして検査する必要があり、検査サンプルを10袋から少量ずつ取る。3、機械設備と補助設備:進入前に点検を行い、現場の完全性を確保する。4、作業者に必要な訓練を行い、安全技術環境保護などの基礎的な仕事をしっかりと行う。
【0051】
二、屋外据付の解体:本体構造外の付属建築物を解体して、後から本体構造の施工と機械設備の進入を容易にする。
【0052】
三、人工的なパイプライン掘削:当該プロジェクトの周囲の都市は地下パイプラインが多く、ガス、熱、通信及び汚水などがある。人工的なパイプライン掘削を通じて地下パイプラインに標識をつけ、盲目的な掘削を避け、施工事故を減らす。
【0053】
四、ドックバンク工事:このプロジェクトの北側、南側、西側は湖に臨んでおり、この湖の水面は現場の地面から約1.5m、水深は約2mで、底部は伝統的な補強土で層ごと転圧して水を防ぐ処理を採用している。ドックバンクは事前に明確な対策を講じて、湖水の逆流やピットへの浸入を防止するとともに、ピットの掘削と排水工事は湖水の安全を保障する必要がある。
【0054】
五、現場の敷地の整地:後続の測量、放線及び機械設備の進入に便利である。
【0055】
S2、杭位置の確定:図4を参照して、アンダーピニング杭1と咬合杭2の杭位置を測定し、放線し、位置決めし、そして検討する。アンダーピニング杭1は屋外アンダーピニング杭11と屋内アンダーピニング杭12を含む。屋外アンダーピニング杭11は支保護杭を兼ねている。平らに整地された敷地に測量を行い、線を引き、その線の両端に計測器で位置決め杭を打ち、杭の位置がずれないようにして、いつでも検討する。杭の位置を決めるには、鋼チゼルまたはパンチャーを用いて地面に深い穴を開け、白い石灰の粉を流し込み、杭の位置に木製の棒や鉄筋の棒などの明らかな標識を挿入する。特に曲がる部分には、各辺に壁にマークをつけ、検討のために準備している。
【0056】
S3、小型地質掘削機の施工:選択した小型地質掘削機の縦横高寸法はいずれも狭い場所の要求を満たすことができ、振動騒音と泥漿汚染がない。ステップS2で確定した杭位置に基づき、作業者は確定した杭位置に応じて小型地質掘削機の移動を厳密に制御し、杭穴の軸心が位置してずれないようにする。小型地質掘削機に装備された装置を利用して柱の垂直をレベリングし、調整する。柱の垂直後の最大高さは軒の高さより低くし、掘削工具の垂直度の偏差が設計範囲内であることを保証する。
【0057】
穴を開けるときは、まず大径合金ドリルビットとドリルを使用して入り、ドリルの上端が地表と面一になるまでドリルを入れ、小径のドリルビットとドリルに切り替えてケーシングパイプ内に入る。毎回の掘削深さがケーシングパイプの深さより大きいと、ケーシングパイプが次にスムーズに入りやすくなる。設計した穴の深さに達するまで、ドリルビットとドリルを持ち上げ、穴内に乾いた土を充填して固め、充填した1セクションごとにケーシングパイプを穴の口まで引き抜き、ケーシングパイプをセクションごとに逆に外して引き抜き、最終的に土柱を形成し、時間内にその位置をマークする。ガイド溝を掘って検査を組織する。
【0058】
より好ましいは、加水分解ポリアクリルアミド水ガラス掘削井液を壁面保護に採用して、ケーシングパイプの壁面保護手順を省くことができ、その中の1%加水分解ポリアクリルアミドの添加量は掘削井液の体積比の0.5%であり、水ガラスの添加量は掘削井液の体積比の10%である。
【0059】
S4、小型回転式掘削機の施工:小型回転式掘削機が位置し、選択した小型回転式掘削機は縦横高さが狭い場所の要求を満たし、振動騒音と泥漿汚染がない。ステップS3で成形した土柱に従って、ドリルを土柱の中心に合わせて、小さいポンプ圧または小さい風圧で回転噴出して掘削し始め、設計深さに達したら、大きいポンプ圧または大きい風圧で旋回噴出するように変更して引き上げる。通常、上昇速度は10~25cm/minに抑えて、穴の位置までセメント土回転噴出杭を形成する。小さいポンプ圧は5~15MPa、大きいポンプ圧は25~40Mpa、小さい風圧は0.3~0.9MPa、大きい風圧は1.5~2.1MPaである。
【0060】
図4を参照して、屋外セメント土回転噴出杭は設計どおりに別々に抗打ちしられ、小型旋回噴出機は基礎ピットブレース軸線3に沿って移動し、一部のセメント土回転噴出杭は咬合杭2として使用され、屋外アンダーピニング杭11と咬合杭2は間隔をあけて設置され、互いに15~20cm噛み合って連続した旋回噴出泥止水カーテン4を形成し、止水カーテン4は周囲の湖水または地下水を遮断することができる。屋内セメント土回転噴出杭はステップS2で決めた杭位置に従って順次旋回吹付を行う。セメント土回転噴出杭は別々の抗打ちの順序を採用することで、施工中に隣接する杭の品質に与える影響を低減することができる。各セメント土回転噴出杭の完了後、1日から2日待ってから、ステップS5の操作を行う。
【0061】
図4を参照して、静荷重試験が必要なアンダーピニング杭(1)を選択し、このアンダーピニング杭(1)の両側のアンダーピニング杭(1)をアンカー杭(6)として施工する。
【0062】
S5.小型スクリューアンカー掘削機の施工:小型スクリューアンカー掘削機を設置して、選択した小型スクリューアンカー掘削機の縦横高さは狭い場所の要求を満たして、振動騒音と泥漿汚染がない。ステップS4で成形したセメント土回転噴出杭に基づき、小型スクリューアンカー掘削機自身の装置を用いてレベリングを行い、ドリルの直角度を調整し、アンダーピニング杭(1)とアンカー杭(6)であるセメント土回転噴出杭に掘削機を引いて小さな杭穴を成形し、設計深さに達したらオリフィス位置を外す。ドリルを持ち上げる過程で少し穴が空いたら、ドリルを持ち上げながらセメントペーストを加圧注入する。
【0063】
S6、アンダーピニング杭1の施工:図5を参照して、ステップS5で成形する小さな杭穴に合わせて小径鋼管5を小さな杭穴内に埋め込み、必要に応じる段階的にオリフィスを接続する。各アンダーピニング杭1は4~5本の小径鋼管5からなり、小径鋼管5の軸方向間隔は1~2mで溶接設置し、小径鋼管5が杭穴に入った後に小径鋼管5の安定性を高めることができ、傾きにくく、杭形成後の杭の強度を向上させることができる。注入管を孔底に挿入し、セメントペーストを充填する。注入管を引き抜いた後、セメントペーストが設計標高より低くなったら、2回目のスラリー補充を行う。
【0064】
S7.アンカー杭6の施工:図4及び図6を参照して、静荷重試験を行うアンダーピニング杭1の位置を特定し、このアンダーピニング杭1の両側のアンダーピニング杭1をアンカー杭6として施工する。アンカー杭6は既存の小径鋼管5を利用して部分接着プレストレス浮き上がり抵抗鋼管杭を形成し、部分接着プレストレス浮き上がり抵抗鋼管杭は小径鋼管5と2本の鋼より線7を含む。小径鋼管5の底部には対称に4つの貫通孔が設けられており、2本の部分的に皮をむいて脂を取り除く鋼より線7は小径鋼管5の径方向から対応する二つの貫通孔を貫通している。各鋼より線7の両端は小径鋼管5の軸方向に沿って小径鋼管5の頂部を超えて延びて、鋼より線7と小径鋼管5は火で縛って固定されて、鋼より線7の皮をむいて脂を取り除く長さは1~2mである。
【0065】
図6を参照して、ブラケットアンダーピニング杭1と施工し、ステップS5で成形した小さな杭穴に沿って、中央ブラケット付きの鋼より線7が2本束ねられた小径鋼管5を吊り込み、その後セメントペーストを注入すればよい。各アンカー杭6も4~5本の小径鋼管5からなる。わずかに穴が空いている場合は、ドリルを持ち上げながらセメントペーストを加圧注入し、その後、中央ブラケット付きの鋼より線7が2本束ねられた小径鋼管5を吊り込むこともできる。アンカー杭6として部分接着プレストレス浮き上がり抵抗鋼管杭を用いて静荷重試験を行うことにより、大径鋼管に鉄筋を溶接する弊害を克服するとともに、セメントペーストを引き裂く弊害も回避した。
【0066】
図7を参照すると、本発明の部分接着プレストレス浮き上がり抵抗鋼管杭の施工技術フローが示されている。
【0067】
S8、循環工事:図5図6を参照して、S5~S7のステップを循環する。このアンダーピニング杭1またはアンカー杭6の注入工事中に、小型スクリューアンカー掘削機は別の杭の上の小鋼管杭を撤去して施工し、その後再び当該杭の上の別の小鋼管杭を施工して、すべての小鋼管杭を循環してアンダーピニング杭1またはアンカー杭6を形成する。アンカー杭6を作るすべての小鋼管杭は部分的に部分接着プレストレス浮き上がり抵抗鋼管杭となった。1本のアンダーピニング杭(1)またはアンカー杭(6)に合計4~5個の小さい杭穴が穿設されており、小さい杭穴の数は植設された小径鋼管(5)または部分接着プレストレス浮き上がり抵抗鋼管杭の数に対応する。
【0068】
設計を最適化し、1本の大径鋼管の代わりに4~5本の小径鋼管5を使用することで、改良した小型長尺オーガードリルの動力不足の問題を解決するとともに、先に旋回噴射した後、大径鋼管に静圧注入する反力が提供しにくいという課題も解決した。
【0069】
S9、静荷重試験:図8を参照して、アンダーピニング杭1の耐荷力の検査を行う際、両側のアンカー杭6の部分接着プレストレス浮き上がり抵抗鋼管杭の鋼より線7にプレストレスを加えて作業工具の鉄にロックし、その後静荷重試験を行う。本実施例では、静荷重試験を行う際に、ジャッキを用いてアンダーピニング杭1に荷重試験を行うことができ、アンダーピニング杭1の両側のアンカー杭6が引張力提供する。該アンダーピニング杭1の左右両側のアンカー杭6からの引張力が試験のニーズを満たすことができない場合には、該アンダーピニング杭1の静荷重試験を満足するまで両側にもう1本ずつアンカー杭6を設置してもよい。
【0070】
S10、斜面保護杭施工:図9を参照して、アンカー杭6の杭頂に鋼板8を設置し、静荷重試験終了後にプレストレスを加え、アンカー9で鋼より線7をアンカー杭6の杭頂の鋼板8に固定し、アンカー杭6を部分接着プレストレス斜面保護杭に変換し、斜面保護杭の曲げ抵抗を高める。プレストレスロック値はわずか20~30kNとなる。また、静荷重試験が終わった後も鋼より線7を切除することができ、簡易な斜面保護を提供する。
【0071】
S11、外壁用鋼のサポート工事:図10を参照して、この古い住宅の改築プロジェクトの設計は建物の外壁の壁を残す以外は、残りの構造はすべて解体して新築する。また、屋内外に地下室構造を新設する場合、建物の外壁を支え、補強する必要があり、特に窓とドアの穴が弱い部分で、施工中の安全性を高める。本実施例では、建物外壁の外側に鉄骨110を架設して建物外壁を支持し、窓開口の位置に片持ち梁120を設置して、建物構造の安定性をさらに向上させている。サポート工事が完了した後、屋内構造を解体し、すべての設計の屋内アンダーピニング杭12が完成するまで未完成の屋内アンダーピニング杭12を補修することで、設計の需要を満たして、古い住宅の改築中の安全性を高めることができる。
【0072】
S12、屋内水平支持130の施工:図11を参照して、屋内水平支持130を設置して、屋内水平支持130と新築構造の正負ゼロ階の梁を結合して、永久梁を兼ねて、施工効率を高める。
【0073】
S13、元の外側の外壁と新設の地下室外壁構造の力伝達体系の転換が完了した:図11を参照して、建物外壁に壁梁140とアンダーピニング梁150を設置し、屋内アンダーピニング杭12と屋外アンダーピニング杭11と協力して、元の建物外壁を支持する役割を果たし、元の外側の外壁と新設の地下室外壁構造の力伝達体系の転換が完了した。
【0074】
本発明の実施例は、まず大径合金ドリルビットとドリルを使用して入り、ドリルの上端が地表と面一になるまでドリルを入れ、小径のドリルビットとドリルに切り替えてケーシングパイプ内に入る。毎回の掘削深さがケーシングパイプの深さより大きい。設計した穴の深さに達するまで、ドリルビットとドリルを持ち上げ、穴内に乾いた土を埋めて固め、充填した1セクションごとにケーシングパイプを穴の口まで引き抜き、土柱を形成し、設計位置でセメント土回転噴出杭を切削して土を掘って穴を開ける。
【0075】
アンダーピニング杭1を施工し、小径鋼管5を穴に埋め込み、必要に応じて段階的に穴を開けて接続する。各アンダーピニング杭1は4~5本の小径鋼管5からなり、小径鋼管5の軸方向間隔は1~2mで溶接して中央ブラケットを設置し、小径鋼管5の安定性を高め、傾きにくくする。アンカー杭6は既存の小径鋼管5を利用して、部分接着プレストレス浮き上がり抵抗鋼管杭を形成したもので、小径鋼管5の底部には対称的に4つの貫通孔が設けられており、2本の部分が皮をむいて脂を取り除く鋼より線7は小径鋼管5の径方向から対応する2つの貫通孔を貫通している。各鋼より線7の両端は小径鋼管5の軸方向に沿って小径鋼管5の頂部を超えて延びている。
【0076】
このアンダーピニング杭1またはアンカー杭6の注入工事中、小型スクリューアンカー掘削機は別の杭の上の小鋼管杭を撤去して施工し、その後再び当該杭の上の別の小鋼管杭を施工して、すべての小鋼管杭を循環してアンダーピニング杭1を形成する。設計を最適化し、1本の大径鋼管の代わりに4~5本の小径鋼管5を使用することで、改良した小型長尺オーガードリルの動力不足の問題を解決するとともに、先に旋回噴射した後、大径鋼管に静圧注入する反力が提供しにくいという課題も解決した。
【0077】
本発明の具体的な実施形態の実施例は、いずれも本発明の好ましい実施例であり、本発明の保護範囲を制限するものではなく、同一の部品および構成要素には同一の添付図面符号が付されている。したがって、本発明の構造、形状、原理に従って行われたすべての同等の変更は、本発明の保護範囲内に含まれるものとする。
【符号の説明】
【0078】
1 アンダーピニング杭
11 屋外アンダーピニング杭
12 屋内アンダーピニング杭
2 咬合杭
3 基礎ピットブレース軸線
4 止水カーテン
5 小径鋼管
6 アンカー杭
7 鋼より線
8 鋼板
9 アンカー
110 鉄骨
120 片持ち梁
130 水平支持
140 壁梁
150 アンダーピニング梁
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
【手続補正書】
【提出日】2024-02-07
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
S1、前期工事:ドックバンク工事と現場の敷地の整地、
S2、杭位置の確定:アンダーピニング杭(1)と咬合杭(2)の杭位置を測定し、放線し、位置決めし、そして検討するステップと、
S3、小型地質掘削機の施工:ステップS2で確定した杭位置に従って、小型地質掘削機でケーシングパイプの穴抜きを行い、設計深さまでドリルを引き上げ、ケーシングパイプ内に盛土を重ねて固め、盛土のセクションごとにオリフィスまでケーシングパイプを引き抜き、ケーシングパイプをセクションごとに反転させて外して引き抜き、最終的に土柱を形成するステップと、
S4、小型回転式掘削機の施工:小型回転式掘削機が位置し、ステップS3で成形した土柱に従って、ドリルを土柱の中心に合わせて回転噴出してセメント土回転噴出杭を成形し、外周のセメント土回転噴出杭は互いに噛み合って止水カーテン(4)を形成し、静荷重試験を行う必要があるアンダーピニング杭(1)を選択し、このアンダーピニング杭(1)の両側のアンダーピニング杭(1)をアンカー杭(6)として施工するステップと、
S5、小型スクリューアンカー掘削機の施工:小型スクリューアンカー掘削機が位置し、ステップS4で成形したセメント土回転噴出杭に従って、アンダーピニング杭(1)とアンカー杭(6)であるセメント土回転噴出杭に掘削機を引いて穴を開けて小さな杭穴を成形し、設計深さに達したらドリルを持ち上げてオリフィス位置を外すステップと、
S6、アンダーピニング杭(1)の施工:小径鋼管(5)を小さな杭穴内に埋め込み、段階的にオリフィスを接続し、注入管を穴底に挿入し、セメントペーストを満たし、1回目のスラリー補充を行うステップと、
S7、アンカー杭(6)の施工:ステップS5で成形した小さな杭穴に沿って、部分接着プレストレス浮き上がり抵抗鋼管杭を小さな杭穴に埋め込み、注入管を穴底に挿入し、セメントペーストを満たし、2回目のスラリー補充を行うステップと、
S8、循環工事:S5からS7までのステップを循環して、当該アンダーピニング杭(1)またはアンカー杭(6)の注入工事中に、別の杭の上の小鋼管杭を施工し、その後再び当該杭の上の別の小鋼管杭を施工して、すべての小鋼管杭を循環して完了し、各アンダーピニング杭(1)またはアンカー杭(6)には合計4~5個の小さな杭穴が穿設されており、小さな杭穴の数は埋め込まれた小径鋼管(5)または部分接着プレストレス浮き上がり抵抗鋼管杭の数に対応するステップと、
S9、静荷重試験:アンダーピニング杭(1)の耐荷力の検査を行う際、両側のアンカー杭(6)の部分接着プレストレス浮き上がり抵抗鋼管杭の鋼より線(7)にプレストレスを加えて作業工具の鉄にロックし、その後静荷重試験を行うステップと、
S10、斜面保護杭の施工:静荷重試験が終わった後、プレストレスを加えて鋼より線(7)をアンカー杭(6)の杭頂に固定し、アンカー杭(6)を部分接着プレストレス斜面保護杭に変換するステップと
を含む、ことを特徴とするアンダーピニング杭と検査用アンカー杭の施工方法。
【請求項2】
前記ステップS3では、まず大径合金ドリルビットとドリルを使用して入り、ドリルの上端が地表と面一になるまでドリルを入れ、小径のドリルビットとドリルに切り替えてケーシングパイプ内に入り、毎回の掘削深さがケーシングパイプの深さより大きく、設計した穴の深さに達するまで、ドリルビットとドリルを持ち上げ、穴内に乾いた土を充填し、1セクションごとに充填して固めることを特徴とする請求項1に記載のアンダーピニング杭と検査用アンカー杭の施工方法。
【請求項3】
前記ステップS4において、セメント土回転噴出杭を設計通りに別々に抗打ちし、最後に互いに15~20cm噛み合わせて、互いに噛み合う連続した回転噴出セメント土止水カーテン(4)を形成することを特徴とする請求項1に記載のアンダーピニング杭と検査用アンカー杭の施工方法。
【請求項4】
前記ステップS4が完了した後、1日から2日待ってから、ステップS5の操作を行うことを特徴とする請求項1に記載のアンダーピニング杭と検査用アンカー杭の施工方法。
【請求項5】
前記ステップS5では、ドリルを持ち上げる過程でわずかに穴が崩壊しているので、ドリルを持ち上げながらセメントペーストを加圧注入し、その後ステップS6の操作を行う請求項1記載のアンダーピニング杭と検査用アンカー杭の施工方法。
【請求項6】
前記S7ステップでは、前記部分接着プレストレス浮き上がり抵抗鋼管杭は前記小径鋼管(5)と複数の前記鋼より線(7)を含み、小径鋼管(5)の底部には対称に複数の貫通孔が設けられており、部分的に皮をむいて脂を取り除く鋼より線(7)は小径鋼管(5)の径方向から対応する二つの貫通孔を貫通していており、各鋼より線(7)の両端は小径鋼管(5)の軸方向に沿って小径鋼管(5)の頂部を超えて延びていることを特徴とする請求項1に記載のアンダーピニング杭と検査用アンカー杭の施工方法。
【請求項7】
前記鋼より線(7)は皮をむいて脂を取り除く長さが1~2mであることを特徴とする請求項6に記載のアンダーピニング杭と検査用アンカー杭の施工方法。
【請求項8】
前記ステップS10において、プレストレスロック値は20~30kNであることを特徴とする請求項1に記載のアンダーピニング杭と検査用アンカー杭の施工方法。
【請求項9】
前記アンダーピニング杭(1)は一度に成形できない場合、後続のステップで補修することを特徴とする請求項1に記載のアンダーピニング杭と検査用アンカー杭の施工方法。
【請求項10】
前記ステップS10では、静荷重試験終了後に鋼より線を切除することを特徴とする請求項1に記載のアンダーピニング杭と検査用アンカー杭の施工方法。