(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024081111
(43)【公開日】2024-06-17
(54)【発明の名称】リサイクル促進システム、リサイクル促進方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/10 20120101AFI20240610BHJP
G06Q 30/0207 20230101ALI20240610BHJP
【FI】
G06Q50/10
G06Q30/0207
【審査請求】未請求
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023138758
(22)【出願日】2023-08-29
(31)【優先権主張番号】P 2022194173
(32)【優先日】2022-12-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】000003193
【氏名又は名称】TOPPANホールディングス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100149548
【弁理士】
【氏名又は名称】松沼 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100139686
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 史朗
(74)【代理人】
【識別番号】100169764
【弁理士】
【氏名又は名称】清水 雄一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100147267
【弁理士】
【氏名又は名称】大槻 真紀子
(72)【発明者】
【氏名】児島 豪志
【テーマコード(参考)】
5L030
5L049
5L050
【Fターム(参考)】
5L030BB07
5L049BB07
5L049CC11
5L050CC11
(57)【要約】
【課題】不用品のリサイクルを促進することが可能なリサイクル促進システム、リサイクル促進方法、及びプログラムを提供する。
【解決手段】不用品の回収サービスを実施している小売店舗へ消費者が前記不用品を持ち込み、前記小売店舗にて前記不用品が回収された実績を示す実績情報を取得する実績情報取得部と、前記消費者が前記不用品を持ち込んだ前記小売店舗で利用可能なインセンティブを発行する発行部と、前記消費者に対して発行されている前記インセンティブを、取得された前記実績情報に基づき利用可能な状態にして前記消費者へ提供する提供部と、を備えるリサイクル促進システム。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
不用品の回収サービスを実施している小売店舗へ消費者が前記不用品を持ち込み、前記小売店舗にて前記不用品が回収された実績を示す実績情報を取得する実績情報取得部と、
前記消費者が前記不用品を持ち込んだ前記小売店舗で利用可能なインセンティブを発行する発行部と、
前記消費者に対して発行されている前記インセンティブを、取得された前記実績情報に基づき利用可能な状態にして前記消費者へ提供する提供部と、
を備えるリサイクル促進システム。
【請求項2】
前記発行部は、前記不用品を持ち込む前の前記消費者に対して、前記不用品を持ち込むことで利用可能となる前記インセンティブを発行する、
請求項1に記載のリサイクル促進システム。
【請求項3】
前記発行部は、前記小売店舗が前記不用品を回収したい期間に応じた利用条件が設定された前記インセンティブを発行する、
請求項2に記載のリサイクル促進システム。
【請求項4】
前記発行部は、前記不用品を持ち込んだ後の前記消費者に対して、前記実績情報に基づき前記消費者が持ち込んだ前記不用品に応じた前記インセンティブを発行する、
請求項1に記載のリサイクル促進システム。
【請求項5】
前記発行部は、前記消費者が持ち込んだ前記不用品に関連する商品の購入に利用可能な前記インセンティブを発行する、
請求項4に記載のリサイクル促進システム。
【請求項6】
前記発行部は、前記実績情報に基づき、前記消費者が前記不用品を持ち込むサイクルに応じた前記インセンティブを発行する、
請求項1に記載のリサイクル促進システム。
【請求項7】
前記実績情報に基づき、前記回収サービスの利用による環境価値を算出する環境価値算出部と、
算出された前記環境価値を前記消費者の端末へ出力する出力制御部、
をさらに備える請求項1に記載のリサイクル促進システム。
【請求項8】
取得された前記実績情報を前記不用品のブランドごとに分類して各ブランドのブランドオーナーへ連携する情報連携部、
をさらに備える請求項1に記載のリサイクル促進システム。
【請求項9】
前記消費者が商品を消費すると予測される日を示す消費期日に基づき、前記消費者が前記小売店舗にて購入した前記商品に関する前記インセンティブを発行するか否かを判定するインセンティブ発行判定部、
をさらに備え、
前記提供部は、前記商品の不用品が前記小売店舗にて回収された場合に、前記インセンティブ発行判定部による判定結果に応じて発行された前記インセンティブを利用可能にして前記消費者へ提供する、
をさらに備える請求項1に記載のリサイクル促進システム。
【請求項10】
実績情報取得部が、不用品の回収サービスを実施している小売店舗へ消費者が前記不用品を持ち込み、前記小売店舗にて前記不用品が回収された実績を示す実績情報を取得する実績情報取得過程と、
発行部が、前記消費者が前記不用品を持ち込んだ前記小売店舗で利用可能なインセンティブを発行する発行過程と、
提供部が、前記消費者に対して発行されている前記インセンティブを、取得された前記実績情報に基づき利用可能な状態にして前記消費者へ提供する提供過程と、
を含むリサイクル促進方法。
【請求項11】
コンピュータを、
不用品の回収サービスを実施している小売店舗へ消費者が前記不用品を持ち込み、前記小売店舗にて前記不用品が回収された実績を示す実績情報を取得する実績情報取得手段と、
前記消費者が前記不用品を持ち込んだ前記小売店舗で利用可能なインセンティブを発行する発行手段と、
前記消費者に対して発行されている前記インセンティブを、取得された前記実績情報に基づき利用可能な状態にして前記消費者へ提供する提供手段と、
として機能させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、リサイクル促進システム、リサイクル促進方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、プラスチックに係る資源循環の促進等に関する法律が施行されるなど、資源循環型社会の形成のために不用品のリサイクルを促進する重要性が高まっている。
【0003】
これに伴い、不用品のリサイクルに関する技術が各種提案されている。例えば、下記特許文献1には、資源ごみを回収する際の消費者の手間を軽減するために、ロボットが消費者の要求に応じて消費者がいる場所まで移動し、資源ごみを回収する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、消費者の多くは、小売店舗などの固定された回収場所へ不用品を自ら持って行くことに対して、その価値を見出せずにおり、結果としてリサイクルが進んでいないのが現状であった。
【0006】
上述の課題を鑑み、本発明の目的は、不用品のリサイクルを促進することが可能なリサイクル促進システム、リサイクル促進方法、及びプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述の課題を解決するために、本発明の一態様に係るリサイクル促進システムは、不用品の回収サービスを実施している小売店舗へ消費者が前記不用品を持ち込み、前記小売店舗にて前記不用品が回収された実績を示す実績情報を取得する実績情報取得部と、前記消費者が前記不用品を持ち込んだ前記小売店舗で利用可能なインセンティブを発行する発行部と、前記消費者に対して発行されている前記インセンティブを、取得された前記実績情報に基づき利用可能な状態にして前記消費者へ提供する提供部と、を備える。
【0008】
本発明の一態様に係るリサイクル促進方法は、実績情報取得部が、不用品の回収サービスを実施している小売店舗へ消費者が前記不用品を持ち込み、前記小売店舗にて前記不用品が回収された実績を示す実績情報を取得する実績情報取得過程と、発行部が、前記消費者が前記不用品を持ち込んだ前記小売店舗で利用可能なインセンティブを発行する発行過程と、提供部が、前記消費者に対して発行されている前記インセンティブを、取得された前記実績情報に基づき利用可能な状態にして前記消費者へ提供する提供過程と、を含む。
【0009】
本発明の一態様に係るプログラムは、コンピュータを、不用品の回収サービスを実施している小売店舗へ消費者が前記不用品を持ち込み、前記小売店舗にて前記不用品が回収された実績を示す実績情報を取得する実績情報取得手段と、前記消費者が前記不用品を持ち込んだ前記小売店舗で利用可能なインセンティブを発行する発行手段と、前記消費者に対して発行されている前記インセンティブを、取得された前記実績情報に基づき利用可能な状態にして前記消費者へ提供する提供手段と、として機能させる。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、不用品のリサイクルを促進することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】第1の実施形態に係るリサイクル促進システムの構成の一例を示すブロック図である。
【
図2】第1の実施形態に係る回収管理サーバの機能構成の一例を示すブロック図である。
【
図3】第1の実施形態に係るインセンティブ管理サーバの機能構成の一例を示すブロック図である。
【
図4】第1の実施形態に係る事前準備に関する処理の流れの一例を示すシーケンス図である。
【
図5】第1の実施形態に係るインセンティブが不用品の回収後に発行される場合における処理の流れの一例を示すシーケンス図である。
【
図6】第1の実施形態に係るインセンティブが不用品の回収前に発行される場合における処理の流れの一例を示すシーケンス図である。
【
図7】第1の実施形態に係る不用品回収の実績及び環境価値の出力に関する処理の流れの一例を示すシーケンス図である。
【
図8】第2の実施形態に係るリサイクル促進システムの構成の一例を示すブロック図である。
【
図9】第2の実施形態に係る回収管理サーバの機能構成の一例を示すブロック図である。
【
図10】第2の実施形態に係るインセンティブが不用品の回収後に発行される場合における処理の流れの一例を示すシーケンス図である。
【
図11】第2の実施形態に係るインセンティブが不用品の回収前に発行される場合における処理の流れの一例を示すシーケンス図である。
【
図12】第2の実施形態に係る不用品回収の実績及び環境価値の出力に関する処理の流れの一例を示すシーケンス図である。
【
図13】第3の実施形態に係るリサイクル促進システムの構成の一例を示すブロック図である。
【
図14】第3の実施形態に係る回収管理サーバの機能構成の一例を示すブロック図である。
【
図15】第3の実施形態に係るインセンティブ管理サーバの機能構成の一例を示すブロック図である。
【
図16】第3の実施形態に係る事前準備に関する処理の流れの一例を示すシーケンス図である。
【
図17】第3の実施形態に係る消費期日に基づきインセンティブが発行される場合における処理の流れの一例を示すシーケンス図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について詳しく説明する。
【0013】
<1.第1の実施形態>
図1から
図7を参照して、第1の実施形態について説明する。
【0014】
<1-1.リサイクル促進システムの構成>
図1を参照して、第1の実施形態に係るリサイクル促進システムの構成について説明する。
図1は、第1の実施形態に係るリサイクル促進システムの構成の一例を示すブロック図である。
図1に示すリサイクル促進システム1は、不用品のリサイクルを促進するためのシステムである。リサイクル促進システム1は、不用品のリサイクルを促進するために、不用品の回収サービスを実施している小売店舗へ消費者が不用品を持ち込むよう、消費者の行動変容を促す。リサイクル促進システム1は、消費者の行動変容を促すために、小売店舗へ不用品を持ち込んだ消費者に対して、例えばインセンティブや回収実績を見える化した情報などを提供する。
【0015】
不用品は、一般に小売店舗での回収対象(リサイクル対象)となっている物である。不用品の種類には、例えば、ペットボトル、洗剤容器などのプラスチックボトル、詰め替え容器、ポリ袋、食品トレー、牛乳パック、古紙、段ボール、空き瓶、アルミ缶、スチール缶、粗大ごみなどがある。
小売店舗へ不用品を持ち込んだ消費者に対して提供されるインセンティブは、例えば、小売店舗で利用可能なポイントやクーポンなどである。当該ポイントやクーポンは、例えば、消費者が不用品を持ち込んだ小売店舗のみで利用可能に提供される。これにより、各小売店舗での集客効果を高め、売り上げを向上することができる。なお、ポイントやクーポンは、消費者が不用品を持ち込んだ小売店舗とは異なる他の小売店舗にて利用可能に提供されてもよい。
回収実績を見える化した情報には、例えば、不用品の回収履歴や、回収サービスの利用による環境価値などが含まれる。環境価値は、具体的には不用品の提供量(回収量)やCO2(二酸化炭素)の削減量などを示す情報である。
消費者は、見える化によってこれらの情報提供を受けることで、不用品をリサイクルすることでもたらされる環境価値を把握することが可能となる。また、消費者へ環境価値を提示することは、小売店舗などの固定された回収場所へ不用品を自ら持って行くことに対してその価値を見出すことができない消費者に対して、価値を見出すきっかけとなり得る。このため、消費者に対して環境価値を提示することで、リサイクル活動を促すことが可能となる。
なお、環境価値は、例えば、数値によって示されてもよいし、棒グラフや折れ線グラフなどのグラフによって示されてもよい。
【0016】
図1に示すように、リサイクル促進システム1は、消費者端末10と、小売店舗端末20と、回収ボックス30と、回収管理サーバ40と、インセンティブ管理サーバ50と、チラシ管理サーバ60とを備える。
ネットワークNWは、情報の授受を行うための構成として、例えば、LAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)、電話網(携帯電話網、固定電話網等)、地域IP(Internet Protocol)網、インターネット等が適用される。
【0017】
(1)消費者端末10
消費者端末10は、消費者が利用する端末である。消費者端末10は、例えば、スマートフォン、タブレット端末、PC(Personal Computer)などである。消費者端末10は、ネットワークNWを介して、回収管理サーバ40と、チラシ管理サーバ60と通信可能に接続されている。
【0018】
消費者は、消費者端末10から回収サービスの利用登録を行うことで、各種のアプリケーションを利用することが可能となる。当該利用登録にて、各消費者に割り当てられる固有の消費者IDと、消費者によって入力される個人情報とが対応付けられた情報(以下、「消費者情報」とも称される)が登録される。
各種のアプリケーションは、例えば、提供されたインセンティブを利用するためのアプリケーション(以下、「インセンティブアプリ」とも称される)と回収実績を管理するためのアプリケーション(以下、「実績管理アプリ」とも称される)である。
【0019】
消費者は、インセンティブアプリによって、例えば、発行されているインセンティブの確認や、利用可能なインセンティブの確認や利用を行うことができる。インセンティブアプリの機能は、例えば、小売店舗のチラシを確認することができるチラシ管理アプリの機能として提供される。これにより、消費者は、チラシ管理アプリで小売店舗のチラシを確認するとともに、当該小売店舗で利用可能なインセンティブを確認することができる。このため、消費者の利便性を向上することができる。
インセンティブアプリの機能は、サーバ(例えばチラシ管理サーバ60)で管理されており、Webシステム(即ちWebアプリ)によって提供されてもよいし、消費者端末10にインセンティブアプリをインストールすること(即ちネイティブアプリ)によって提供されてもよい。インセンティブアプリがWebシステムによって提供される場合、その機能はWebブラウザを介して提供される。
【0020】
消費者は、実績管理アプリによって、例えば、不用品の回収履歴や環境価値などの情報を確認することができる。
見える化アプリの機能は、サーバ(例えば回収管理サーバ40)で管理されており、Webシステム(即ちWebアプリ)によって提供されてもよいし、消費者端末10に見える化アプリをインストールすること(即ちネイティブアプリ)によって提供されてもよい。見える化アプリがWebシステムによって提供される場合、その機能はWebブラウザを介して提供される。
【0021】
(2)小売店舗端末20
小売店舗端末20は、小売店舗の担当者が利用する端末である。小売店舗端末20は、例えば、スマートフォン、タブレット端末、PC(Personal Computer)などである。小売店舗端末20は、ネットワークNWを介して、インセンティブ管理サーバ50と通信可能に接続されている。
【0022】
小売店舗の担当者は、小売店舗端末20から、インセンティブ管理サーバ50にて管理されるインセンティブの発行ルールを登録することができる。発行ルールには、例えば、発行対象、インセンティブの種類、インセンティブの内容、発行タイミング、利用可能期間(利用期限)などの条件が規定される。発行対象は、例えば、回収された不用品の種類、商品名などである。インセンティブの種類は、例えば、ポイント又はクーポン(例えば割引クーポン)である。インセンティブの内容は、例えば、ポイント数、割引率などである。発行タイミングは、例えば、消費者が不用品を持ち込む前又は消費者が不用品を持ち込んだ後である。
【0023】
(3)回収ボックス30
回収ボックス30は、不用品を回収するために小売店舗に設置されるボックスである。回収ボックス30は、回収対象となる不用品の種類ごとに用意され、設置される。回収ボックス30は、ネットワークNWを介して、回収管理サーバ40と通信可能に接続されている。
【0024】
回収ボックス30には、例えば、タブレット端末(不図示)と光センサ(不図示)が設けられている。タブレット端末は、消費者が不用品を回収ボックス30へ投入し、その実績を登録するために操作する端末である。光センサは、不用品が回収ボックス30へ投入されたことを検出するためのセンサ装置である。光センサが不用品を検出することで、回収ボックス30へ投入された不用品の数量をカウントすることができる。この時、回収ボックス30は、例えば光センサによって不用品が検出された日時を回収日時として取得する。
【0025】
消費者は、消費者端末10とタブレット端末を用いて、ログイン操作を行う。例えば、消費者は、タブレット端末に表示される二次元コードを消費者端末10で撮像する。消費者端末10は、撮像された二次元コードを解析することで、二次元コードを表示していた回収ボックス30に割り当てられた回収ボックスIDと、回収管理サーバ40へアクセスするためのURLを抽出する。なお、回収ボックスIDは、回収ボックス30ごとに割り当てられていてもよいし、回収ボックス30に設けられたタブレット端末ごとに割り当てられたタブレットIDを回収ボックスIDとして用いてもよい。
消費者端末10は、抽出されたURLを示す文字列と回収ボックスIDとを含む文字列をURLとして、消費者端末10に割り当てられているログイン情報(回収管理サーバ40にログインするためのメールアドレスとパスワード)も用いてアクセスすることで、ログインする。これにより、回収管理サーバ40は、回収ボックス30と消費者端末10との関係性を把握することができるようになる。即ち、回収ボックス30が設置された場所(小売店舗)と、その場所において利用する消費者が誰であるかと、当該消費者が回収ボックス30へ投入した不用品の種類を特定可能な状態とすることができる。
【0026】
消費者による不用品の投入が完了すると、タブレット端末は、消費者によって回収ボックス30へ投入された不用品に関する情報(以下、「回収物情報」とも称される)を回収管理サーバ40へ送信する。当該回収物情報は、例えば数量と回収日時である。回収管理サーバ40では、不用品の回収サービスを実施している小売店舗へ消費者が不用品を持ち込み、小売店舗にて不用品が回収された実績を示す情報(以下、「実績情報」とも称される)が管理される。例えば、実績情報は、不用品を持ち込んだ消費者、当該消費者が不用品を持ち込んだ小売店舗、当該消費者が持ち込んだ不用品の種類とその数量、回収日時などを示す情報である。このため、回収管理サーバ40では、消費者のログインによって把握している消費者と、小売店舗と、不用品の種類と、タブレット端末から送信された回収物情報が示す数量と回収日時が対応付けられ、実績情報として管理される。
【0027】
なお、投入可能な回収ボックス30を用意できない大きさの不用品(例えば粗大ごみ)の場合、消費者が小売店舗へ持ち込んだ不用品の種類と数量を手動で入力可能であってもよい。
【0028】
(4)回収管理サーバ40
回収管理サーバ40は、消費者によって回収ボックス30へ投入され、回収された不用品の管理を行うサーバである。回収管理サーバ40は、1つ又は複数のサーバ(例えば、クラウドサーバ)で構成される。回収管理サーバ40は、ネットワークNWを介して、消費者端末10と、回収ボックス30と、インセンティブ管理サーバ50と、チラシ管理サーバ60と通信可能に接続されている。
消費者端末10との通信において、回収管理サーバ40は、消費者情報やログイン情報などを受信し、実績情報や環境価値などを送信する。回収ボックス30との通信において、回収管理サーバ40は、回収物情報を受信する。インセンティブ管理サーバ50との通信において、回収管理サーバ40は、消費者情報や実績情報などを送信する。
【0029】
(5)インセンティブ管理サーバ50
インセンティブ管理サーバ50は、インセンティブに関する管理を行うサーバである。インセンティブ管理サーバ50は、1つ又は複数のサーバ(例えば、クラウドサーバ)で構成される。インセンティブ管理サーバ50は、ネットワークNWを介して、小売店舗端末20、回収管理サーバ40と、チラシ管理サーバ60と通信可能に接続されている。
小売店舗端末20との通信において、インセンティブ管理サーバ50は、発行ルールを受信する。回収管理サーバ40との通信において、インセンティブ管理サーバ50は、消費者情報や実績情報などを受信する。チラシ管理サーバ60との通信において、インセンティブ管理サーバ50は、インセンティブなどを送信する。
【0030】
(6)チラシ管理サーバ60
チラシ管理サーバ60は、電子チラシに関する管理を行うサーバである。チラシ管理サーバ60は、1つ又は複数のサーバ(例えば、クラウドサーバ)で構成される。チラシ管理サーバ60は、ネットワークNWを介して、消費者端末10と、回収管理サーバ40と、インセンティブ管理サーバ50と通信可能に接続されている。
消費者端末10との通信において、チラシ管理サーバ60は、チラシ管理アプリにて表示する情報(例えば画面やインセンティブなど)を送信する。回収管理サーバ40との通信において、チラシ管理サーバ60は、消費者情報などを受信する。インセンティブ管理サーバ50との通信において、チラシ管理サーバ60は、インセンティブなどを受信する。
【0031】
<1-2.回収管理サーバの機能構成>
以上、第1の実施形態に係るリサイクル促進システム1の構成について説明した。続いて、
図2を参照して、第1の実施形態に係る回収管理サーバ40の機能構成について説明する。
図2は、第1の実施形態に係る回収管理サーバ40の機能構成の一例を示すブロック図である。
図2に示すように、回収管理サーバ40は、通信部410と、記憶部420と、制御部430とを備える。
【0032】
(1)通信部410
通信部410は、各種情報を送受信する機能を有する。例えば、通信部410は、消費者端末10と、回収ボックス30と、インセンティブ管理サーバ50と、チラシ管理サーバ60と通信を行い、各種情報を送受信する。
【0033】
(2)記憶部420
記憶部420は、各種情報を記憶する機能を有する。記憶部420は、回収管理サーバ40がハードウェアとして備える記憶媒体、例えば、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、フラッシュメモリ、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)、RAM(Random Access read/write Memory)、ROM(Read Only Memory)、又はこれらの記憶媒体の任意の組み合わせによって構成される。
記憶部420は、各種情報をデータベース(DB)で記憶する。
図2に示すように、記憶部420は、消費者情報DB421と、実績情報DB422とを備える。
【0034】
(2-1)消費者情報DB421
消費者情報DB421は、消費者情報を記憶するデータベースである。例えば、消費者情報DB421は、通信部410が消費者端末10から受信し、後述する消費者登録部431によって登録される消費者情報を記憶する。
【0035】
(2-2)実績情報DB422
実績情報DB422は、実績情報を記憶するデータベースである。例えば、実績情報DB422は、後述する実績管理部433によって登録される実績情報を記憶する。
【0036】
(3)制御部430
制御部430は、回収管理サーバ40の動作全般を制御する機能を有する。制御部430は、例えば、回収管理サーバ40がハードウェアとして備えるCPU(Central Processing Unit)にプログラムを実行させることによって実現される。
図2に示すように、制御部430は、消費者登録部431と、回収物情報取得部432と、実績管理部433と、環境価値算出部434と、出力制御部435と、情報連携部436とを備える。
【0037】
(3-1)消費者登録部431
消費者登録部431は、回収サービスを利用する消費者を登録する機能を有する。例えば、消費者登録部431は、通信部410が消費者端末10から受信する消費者の個人情報を取得する。消費者登録部431は、取得した個人情報の消費者に固有の消費者IDを発行する。そして、消費者登録部431は、取得した個人情報と発行した消費者IDとを対応付けて、消費者情報DB421に書き込んで記憶させる。
【0038】
(3-2)回収物情報取得部432
回収物情報取得部432は、回収物情報を取得する機能を有する。例えば、回収物情報取得部432は、通信部410が回収ボックス30から受信する回収物情報を取得する。当該回収物情報には、消費者が回収ボックス30に投入した不用品の数量と回収日時が含まれる。回収物情報取得部432は、取得した回収物情報を実績管理部433へ出力する。
【0039】
(3-3)実績管理部433
実績管理部433は、回収実績を管理する機能を有する。例えば、実績管理部433は、ログインによって把握している消費者と、小売店舗と、不用品の種類と、回収物情報取得部432から出力された数量と回収日時とを対応付けた情報を実績情報として生成し、実績情報DB422に書き込んで記憶させる。
【0040】
(3-4)環境価値算出部434
環境価値算出部434は、環境価値を算出する機能を有する。例えば、環境価値算出部434は、実績管理部433によって管理されている実績情報に基づき、回収サービスの利用による環境価値を算出する。一例として、環境価値算出部434は、実績情報が示す不用品の種類と数量から、不用品の種類ごとに回収された数量を環境価値として算出する。また、他の一例として、環境価値算出部434は、不用品の種類ごとに定められた数量1当たりのCO2削減量と、実績情報が示す不用品の種類と数量とから、回収された不用品の総数量当たりのCO2の削減量を環境価値として算出する。環境価値算出部434は、算出した環境価値を出力制御部435へ出力する。
【0041】
(3-5)出力制御部435
出力制御部435は、各種情報の出力を制御する機能を有する。例えば、出力制御部435は、実績管理部433によって管理されている実績情報と、環境価値算出部434によって算出された環境価値とを、消費者端末10へ出力する。
【0042】
(3-6)情報連携部436
情報連携部436は、各種情報を外部へ連携する機能を有する。例えば、情報連携部436は、通信部410が消費者端末10から受信した消費者情報を、インセンティブ管理サーバ50とチラシ管理サーバ60へ連携する。また、情報連携部436は、実績管理部433によって生成された実績情報を、インセンティブ管理サーバ50へ連携する。
【0043】
<1-3.インセンティブ管理サーバの機能構成>
以上、第1の実施形態に係る回収管理サーバ40の機能構成について説明した。続いて、
図3を参照して、第2の実施形態に係るインセンティブ管理サーバ50の機能構成について説明する。
図3は、第2の実施形態に係るインセンティブ管理サーバ50の機能構成の一例を示すブロック図である。
図3に示すように、インセンティブ管理サーバ50は、通信部510と、記憶部520と、制御部530とを備える。
【0044】
(1)通信部510
通信部510は、各種情報を送受信する機能を有する。例えば、通信部510は、小売店舗端末20、回収管理サーバ40と、チラシ管理サーバ60と通信を行い、各種情報を送受信する。
【0045】
(2)記憶部520
記憶部520は、各種情報を記憶する機能を有する。記憶部520は、インセンティブ管理サーバ50がハードウェアとして備える記憶媒体、例えば、HDD、SSD、フラッシュメモリ、EEPROM、RAM、ROM、又はこれらの記憶媒体の任意の組み合わせによって構成される。
記憶部520は、各種情報をデータベース(DB)で記憶する。
図3に示すように、記憶部520は、消費者情報DB521と、発行ルールDB522とを備える。
【0046】
(2-1)消費者情報DB521
消費者情報DB521は、消費者情報を記憶するデータベースである。例えば、消費者情報DB521は、回収管理サーバ40から連携されて通信部510が受信した消費者情報を記憶する。
【0047】
(2-2)発行ルールDB522
発行ルールDB522は、発行ルールを記憶するデータベースである。例えば、発行ルールDB522は、小売店舗端末20から通信部510が受信した発行ルールを記憶する。
【0048】
(3)制御部530
制御部530は、インセンティブ管理サーバ50の動作全般を制御する機能を有する。制御部530は、例えば、インセンティブ管理サーバ50がハードウェアとして備えるCPUにプログラムを実行させることによって実現される。
図3に示すように、制御部530は、発行ルール登録部531と、実績情報取得部532と、発行部533と、提供部534とを備える。
【0049】
(3-1)発行ルール登録部531
発行ルール登録部531は、発行ルールを登録する機能を有する。例えば、発行ルール登録部531は、通信部510が小売店舗端末20から受信する発行ルールを取得する。発行ルール登録部531は、取得した発行ルールを発行ルールDB522に書き込んで記憶させる。
【0050】
(3-2)実績情報取得部532
実績情報取得部532は、実績情報を取得する機能を有する。例えば、実績情報取得部532は、回収管理サーバ40から連携されて通信部510が受信した実績情報を取得する。実績情報取得部532は、取得した実績情報を発行部533又は提供部534へ出力する。
【0051】
(3-3)発行部533
発行部533は、インセンティブを発行する機能を有する。例えば、発行部533は、発行ルールDB522に記憶されている発行ルールに基づき、消費者が不用品を持ち込んだ小売店舗で利用可能なインセンティブを発行する。これにより、消費者が同一の小売店舗へ継続的に来店することが促進され、当該小売店舗での売り上げ増加を図ることができる。
【0052】
発行部533がインセンティブを発行するタイミングは、例えば2通りある。1つ目の発行タイミングは、消費者が小売店舗へ不用品を持ち込んだ後である。発行部533は、不用品を持ち込んだ後の消費者に対して、実績情報取得部532によって取得された実績情報に基づき、消費者が持ち込んだ不用品に応じたインセンティブを発行する。例えば、発行部533は、実績情報が示す不用品の種類と同じ種類の商品に利用可能なクーポンを発行したり、実績情報が示す数量に応じたポイントを発行したりする。
これにより、消費者の来店が不用品の回収のみで終わらず、回収後にそのまま小売店舗で買い物をすることを促進でき、小売店舗での売り上げ増加を図ることができる。
【0053】
2つ目の発行タイミングは、消費者が小売店舗へ不用品を持ち込む前である。発行部533は、不用品を持ち込む前の消費者に対して、不用品を持ち込むことで利用可能となるインセンティブを発行する。例えば、発行部533は、指定された不用品を持ち込んだ場合に利用可能となるインセンティブを、不用品の持ち込み前の消費者に対して発行する。消費者は、発行されたインセンティブを確認し、利用したインセンティブの対象となっている不用品を小売店舗へ持ち込み、回収ボックス30へ投入する。これにより、実績情報が生成されると、消費者は生成された実績情報が示す不用品に対応するインセンティブを利用可能となる。
消費者が不用品を持ち込む前にインセンティブを発行することで、発行されたインセンティブの中に消費者が購入を検討している商品のインセンティブがある場合には、消費者の来店・購入が促進され、売り上げ増加を図ることができる。
【0054】
なお、発行部533は、利用可能期間(期限)を設定したインセンティブを発行してもよい。例えば、消費者が不用品を持ち込んだ日の翌日以降から利用可能とすることで、消費者の継続的な来店を促進し、小売店舗の売り上げ増加を図ることができる。
【0055】
また、インセンティブに利用可能期間を設けることで、消費者は利用可能期間内にインセンティブを利用しようとするため、利用可能期間内における小売店舗への消費者の来客数が増加することが見込まれる。このため、小売店舗は、インセンティブの利用期間を調整することで、消費者の来客数を調整することができる。例えば、インセンティブの利用可能期間を閑散期に合わせることで、閑散期における来客数を増加させることができる。具体的な一例として、1週間の内、他の曜日と比較して来客数が減少する曜日(閑散曜日)があるとする。この場合、発行部533は、換算曜日にのみ利用可能な曜日限定のクーポンを発行する。これにより、小売店舗は、閑散曜日における集客を狙うことができる。
また、小売店舗は、予めインセンティブの利用可能期間を設けることで、当該利用可能期間における来客数の増加に向けて、余裕を持って効率的に準備(例えば発注や在庫整理、売場整備など)を進めることができる。
【0056】
また、発行部533は、小売店舗が不用品を回収したい期間に応じた利用条件が設定されたインセンティブを発行してもよい。例えば、小売店舗が収集業者による収集日当日の11時から15時までに集中的に不用品を回収したいとする。この場合、小売店舗は、収集日当日の11時から15時までの間に対象の不用品を持ち込んだ場合に利用可能となるインセンティブ、あるいは、収集日当日の11時から15時までの間のみ利用可能なインセンティブ(例えばタイムセールクーポン)を発行する。
これにより、小売店舗は、不用品を回収したい期間に消費者が不用品を持ち込むように誘導することができ、必要な不用品を必要な時に回収することができる。よって、小売店舗は、不用品を効率的に回収することができる。
【0057】
また、発行部533は、実績情報に基づき、消費者が不用品を持ち込むサイクルに応じたインセンティブを発行する。例えば、発行部533は、実績情報から消費者が一定のサイクル(例えば1ヶ月間隔)で詰め替え用シャンプーのフィルム容器を持ち込んでいることが判明した場合、次に詰め替え用シャンプーのフィルムを持ち込むと予測されるタイミングで、詰め替え用シャンプーの割引クーポンを発行する。即ち、発行部533は、実績情報から、消費者が買い足す必要のある商品と、消費者が当該商品に関する不用品を持ち込む時期とを予測し、予測した買い足す必要のある商品に利用可能なインセンティブを予測した時期に合わせて発行する。
これにより、消費者は、買い足す必要のある商品がある場合に、その商品に関する不用品を小売店舗へ持ち込むついでに、商品をお得に買い足すことができる。よって、消費者の利便性を向上することができる。
【0058】
なお、発行部533は、消費者が小売店舗へ不用品を持ち込んだ後にインセンティブを発行する場合には、インセンティブを利用可能な状態で発行する。一方、発行部533は、消費者が小売店舗へ不用品を持ち込む前にインセンティブを発行する場合には、インセンティブを利用できない状態で発行する。
【0059】
(3-4)提供部534
提供部534は、インセンティブを提供する機能を有する。提供部534は、発行部533によって発行されたインセンティブを消費者へ提供する。例えば、発行部533によって発行されたインセンティブが利用可能な状態で発行されているとする。この場合、提供部534は、当該インセンティブをそのまま利用可能な状態で消費者へ提供する。一方、発行部533によって発行されたインセンティブが利用できない状態で発行されているとする。この場合、提供部534は、実績情報取得部532によって取得された実績情報に基づき回収の実績があることが確認された場合に、当該インセンティブを利用可能な状態にして(即ちアクティベートして)、消費者へ提供する。
【0060】
<1-4.処理の流れ>
以上、第1の実施形態に係るインセンティブ管理サーバ50の機能構成について説明した。続いて、
図4から
図7を参照して、第1の実施形態に係る処理の流れについて説明する。
【0061】
(1)事前準備に関する処理の流れ
図4を参照して、事前準備に関する処理の流れについて説明する。
図4は、第1の実施形態に係る事前準備に関する処理の流れの一例を示すシーケンス図である。
【0062】
(消費者事前準備)
図4に示すように、消費者は、まず、消費者端末10に対して利用登録操作を行う(ステップS101)。
消費者からの利用登録操作を受けた消費者端末10は、回収管理サーバ40へ利用登録要求を送信する(ステップS102)。この時、消費者端末10は、消費者によって入力される消費者の個人情報も回収管理サーバ40へ送信する。
消費者端末10から利用登録要求を受信した回収管理サーバ40では、消費者登録部431が、消費者に固有の消費者IDを発行し、利用登録要求と共に受信した消費者情報と消費者IDとを対応付けて、消費者情報DB421に登録する(ステップS103)。
次いで、回収管理サーバ40の情報連携部436は、登録した消費者情報DB421に登録した情報をインセンティブ管理サーバ50とチラシ管理サーバ60へ送信し、連携する(ステップS104)。
インセンティブ管理サーバ50とチラシ管理サーバ60は、回収管理サーバ40から受信した消費者情報をそれぞれ登録する(ステップS105)。
【0063】
(小売店舗事前準備)
図4に示すように、小売店舗担当者は、まず、小売店舗端末20に対して、発行ルール登録操作を行う(ステップS201)。
小売店舗担当者からの発行ルール登録操作を受けた小売店舗端末20は、インセンティブ管理サーバ50へ発行ルールを送信する(ステップS202)。
小売店舗端末20から発行ルールを受信したインセンティブ管理サーバ50では、発行ルール登録部531が、受信した発行ルールを発行ルールDB522に登録する(ステップS203)。
【0064】
(2)インセンティブが不用品の回収後に発行される場合における処理の流れ
次に、
図5を参照して、インセンティブが不用品の回収後に発行される場合における処理の流れについて説明する。
図5は、第1の実施形態に係るインセンティブが不用品の回収後に発行される場合における処理の流れの一例を示すシーケンス図である。
【0065】
図5に示すように、まず、消費者は、消費者端末10に対してログイン操作を行う(ステップS301)。これにより、消費者は、回収管理サーバ40においてログイン状態となる(ステップS302)。
次いで、消費者は、回収ボックス30へ不用品を投入する(ステップS303)。不用品を投入された回収ボックス30では、光センサによって投入された不用品の数量がカウントされる(ステップS304)。
消費者による不用品の投入完了後、回収ボックス30は、回収物情報を回収管理サーバ40へ送信する(ステップS305)。
【0066】
回収管理サーバ40の回収物情報取得部432は、通信部410が回収ボックス30から受信した回収物情報を取得する(ステップS306)。
次いで、回収管理サーバ40の実績管理部433は、実績情報を登録する(ステップS307)。
そして、回収管理サーバ40の情報連携部436は、登録した実績情報をインセンティブ管理サーバ50へ連携する(ステップS308)。
【0067】
インセンティブ管理サーバ50の実績情報取得部532は、通信部510が回収管理サーバ40から受信した実績情報を取得する(ステップS309)。
次いで、インセンティブ管理サーバ50の発行部533は、実績情報取得部532によって取得された実績情報に基づき、インセンティブを発行する(ステップS310)。
次いで、インセンティブ管理サーバ50の提供部534は、発行部533によって発行されたインセンティブをアクティベートする(ステップS311)。
そして、提供部534は、アクティベートしたインセンティブをチラシ管理サーバ60へ送信し、チラシ管理サーバ60を介して消費者へ提供する(ステップS312)。
消費者は、消費者端末10で利用するチラシ管理アプリを介して、提供されたインセンティブを利用する(ステップS313)。
【0068】
(3)インセンティブが不用品の回収前に発行される場合における処理の流れ
次に、
図6を参照して、インセンティブが不用品の回収前に発行される場合における処理の流れについて説明する。
図6は、第1の実施形態に係るインセンティブが不用品の回収前に発行される場合における処理の流れの一例を示すシーケンス図である。
【0069】
図6に示すように、まず、インセンティブ管理サーバ50の発行部533は、インセンティブを発行し、チラシ管理サーバ60へ送信する(ステップS401)。
消費者は、消費者端末10で利用するチラシ管理アプリを介して、発行されているインセンティブを確認する(ステップS402)。
次いで、消費者は、消費者端末10に対してログイン操作を行う(ステップS403)。これにより、消費者は、回収管理サーバ40においてログイン状態となる(ステップS404)。
次いで、消費者は、回収ボックス30へ不用品を投入する(ステップS405)。不用品を投入された回収ボックス30では、光センサによって投入された不用品の数量がカウントされる(ステップS406)。
消費者による不用品の投入完了後、回収ボックス30は、回収物情報を回収管理サーバ40へ送信する(ステップS407)。
【0070】
回収管理サーバ40の回収物情報取得部432は、通信部410が回収ボックス30から受信した回収物情報を取得する(ステップS408)。
次いで、回収管理サーバ40の実績管理部433は、実績情報を登録する(ステップS409)。
そして、回収管理サーバ40の情報連携部436は、登録した実績情報をインセンティブ管理サーバ50へ連携する(ステップS410)。
【0071】
インセンティブ管理サーバ50の実績情報取得部532は、通信部510が回収管理サーバ40から受信した実績情報を取得する(ステップS411)。
次いで、インセンティブ管理サーバ50の提供部534は、実績情報取得部532によって取得された実績情報に基づき、ステップS401にて発行部533によって発行されたインセンティブをアクティベートする(ステップS412)。
そして、提供部534は、アクティベートしたインセンティブをチラシ管理サーバ60へ送信し、チラシ管理サーバ60を介して消費者へ提供する(ステップS413)。
消費者は、消費者端末10で利用するチラシ管理アプリを介して、提供されたインセンティブを利用する(ステップS414)。
【0072】
(4)不用品回収の実績及び環境価値の出力に関する処理の流れ
次に、
図7を参照して、不用品回収の実績及び環境価値の出力に関する処理の流れについて説明する。
図7は、第1の実施形態に係る不用品回収の実績及び環境価値の出力に関する処理の流れの一例を示すシーケンス図である。
【0073】
図7に示すように、消費者は、まず、消費者端末10に対して実績・環境価値確認操作を行う(ステップS501)。
消費者からの実績・環境価値確認操作を受けた消費者端末10は、回収管理サーバ40へ実績・環境価値確認要求を送信する(ステップS502)。
【0074】
消費者端末10から実績・環境価値確認要求を受信した回収管理サーバ40では、環境価値算出部434が、実績情報DB422に蓄積されている実績情報を取得する(ステップS503)。
次いで、環境価値算出部434は、取得した実績情報に基づき、環境価値を算出する(ステップS504)。
そして、回収管理サーバの出力制御部435は、実績管理部433によって管理されている実績情報と、環境価値算出部434によって算出された環境価値とを、消費者端末10へ出力する(ステップS505)。
【0075】
消費者端末10は、回収管理サーバ40から受信した実績情報と環境価値を表示する(ステップS506)。
消費者は、消費者端末10に表示された実績情報と環境価値を確認する(ステップS507)。
【0076】
以上説明したように、第1の実施形態に係るリサイクル促進システム1は、不用品の回収サービスを実施している小売店舗へ消費者が不用品を持ち込み、小売店舗にて不用品が回収された実績を示す実績情報を取得する実績情報取得部532と、消費者が不用品を持ち込んだ小売店舗で利用可能なインセンティブを発行する発行部533と、消費者に対して発行されているインセンティブを、取得された実績情報に基づき利用可能な状態にして消費者へ提供する提供部534と、を備える。
【0077】
かかる構成により、第1の実施形態に係るリサイクル促進システム1は、小売店舗へ不用品を持ち込んだ消費者に対してインセンティブを与えることで、小売店舗へ不用品を持ち込むよう消費者に行動変容を促すことができる。
よって、第1の実施形態に係るリサイクル促進システム1は、不用品のリサイクルを促進することを可能とする。
【0078】
<2.第2の実施形態>
以上、第1の実施形態について説明した。続いて、
図8から
図12を参照して、第2の実施形態について説明する。
上述した第1の実施形態では、回収された不用品の種類や数量に応じたインセンティブを発行する例について説明したが、かかる例に限定されない。第2の実施形態では、回収された不用品の商品情報に応じたインセンティブを発行し、不用品として回収された商品のブランドオーナーに対して実績情報を連携する例について説明する。
なお、以下では、第1の実施形態における説明と重複する説明については、適宜省略する。
【0079】
<2-1.リサイクル促進システムの構成>
図8を参照して、第2の実施形態に係るリサイクル促進システムの構成について説明する。
図8は、第2の実施形態に係るリサイクル促進システムの構成の一例を示すブロック図である。
図8に示すように、リサイクル促進システム1aは、消費者端末10と、小売店舗端末20と、回収ボックス30aと、回収管理サーバ40aと、インセンティブ管理サーバ50と、チラシ管理サーバ60と、商品情報管理サーバ70と、ブランド管理サーバ80とを備える。
【0080】
(1)消費者端末10
第2の実施形態に係る消費者端末10は、第1の実施形態に係る消費者端末10と同様であるため、その説明を省略する。
【0081】
(2)小売店舗端末20
第2の実施形態に係る小売店舗端末20は、第1の実施形態に係る小売店舗端末20と同様であるため、その説明を省略する。
【0082】
(3)回収ボックス30a
第2の実施形態に係る回収ボックス30aに設けられているタブレット端末(不図示)には、カメラが設けられている。消費者は、当該カメラを用いて不用品に印刷されているJANコード(バーコード)を撮像する。タブレット端末は、撮像された画像からJANコードを読み取り、取得することができる。回収ボックス30aは、取得したJANコードも含む回収物情報を回収管理サーバ40へ送信する。
【0083】
(4)回収管理サーバ40a
第2の実施形態に係る回収管理サーバ40aは、ネットワークNWを介して、商品情報管理サーバ70とブランド管理サーバ80とも通信可能に接続されている。
商品情報管理サーバ70との通信において、回収管理サーバ40aは、JANコードを送信し、当該JANコードに対応する商品情報を受信する。ブランド管理サーバ80との通信において、回収管理サーバ40aは、実績情報や環境価値などを送信する。
【0084】
(5)インセンティブ管理サーバ50
第2の実施形態に係るインセンティブ管理サーバ50は、第1の実施形態に係るインセンティブ管理サーバ50と同様であるため、その説明を省略する。
【0085】
(6)チラシ管理サーバ60
第2の実施形態に係るチラシ管理サーバ60は、第1の実施形態に係るチラシ管理サーバ60と同様であるため、その説明を省略する。
【0086】
(7)商品情報管理サーバ70
商品情報管理サーバ70は、商品情報を管理するサーバである。商品情報管理サーバ70は、1つ又は複数のサーバ(例えば、クラウドサーバ)で構成される。商品情報管理サーバ70は、ネットワークNWを介して、回収管理サーバ40aと通信可能に接続されている。
回収管理サーバ40aとの通信において、商品情報管理サーバ70は、JANコードを受信し、当該JANコードに対応する商品情報を送信する。
【0087】
(8)ブランド管理サーバ80
ブランド管理サーバ80は、ブランドオーナーにて管理されているサーバである。ブランド管理サーバ80は、1つ又は複数のサーバ(例えば、クラウドサーバ)で構成される。ブランド管理サーバ80は、ネットワークNWを介して、回収管理サーバ40aと通信可能に接続されている。
回収管理サーバ40aとの通信において、ブランド管理サーバ80は、実績情報や環境価値を受信する。
【0088】
<2-2.回収管理サーバの機能構成>
以上、第2の実施形態に係るリサイクル促進システム1aの構成について説明した。続いて、
図9を参照して、第2の実施形態に係る回収管理サーバ40aの機能構成について説明する。
図9は、第2の実施形態に係る回収管理サーバ40aの機能構成の一例を示すブロック図である。
図9に示すように、回収管理サーバ40aは、通信部410aと、記憶部420aと、制御部430aとを備える。
【0089】
(1)通信部410a
通信部410aは、各種情報を送受信する機能を有する。例えば、通信部410aは、消費者端末10と、回収ボックス30と、インセンティブ管理サーバ50と、チラシ管理サーバ60と、商品情報管理サーバ70と、ブランド管理サーバ80と通信を行い、各種情報を送受信する。
【0090】
(2)記憶部420a
図9に示すように、記憶部420aは、消費者情報DB421と、実績情報DB422aとを備える。
【0091】
(2-1)消費者情報DB421
第2の実施形態に係る消費者情報DB421は、第1の実施形態に係る消費者情報DB421と同様であるため、その説明を省略する。
【0092】
(2-2)実績情報DB422a
実績情報DB422aは、回収された不用品について商品情報管理サーバ70から取得される商品情報も実績情報に対応付けて記憶する。
【0093】
(3)制御部430a
図9に示すように、制御部430aは、消費者登録部431と、回収物情報取得部432aと、実績管理部433aと、環境価値算出部434と、出力制御部435と、情報連携部436aと、商品情報取得部437とを備える。
【0094】
(3-1)消費者登録部431
第2の実施形態に係る消費者登録部431の機能は、第1の実施形態に係る消費者登録部431の機能と同様であるため、その説明を省略する。
【0095】
(3-2)回収物情報取得部432a
回収物情報取得部432aは、回収された不用品の数量と回収日時に加え、回収された不用品のJANコードも含む回収物情報を通信部410aから取得し、実績管理部433a及び商品情報取得部437へ出力する。
【0096】
(3-3)実績管理部433a
実績管理部433aは、ログインによって把握している消費者と、小売店舗と、不用品の種類と、回収物情報取得部432aから出力された数量と回収日時とJANコードと、後述する商品情報取得部437によって取得された商品情報とを対応付けた情報を実績情報として生成し、実績情報DB422aに書き込んで記憶させる。
【0097】
(3-4)環境価値算出部434
第2の実施形態に係る環境価値算出部434の機能は、第1の実施形態に係る環境価値算出部434の機能と同様であるため、その説明を省略する。
【0098】
(3-5)出力制御部435
第2の実施形態に係る出力制御部435の機能は、第1の実施形態に係る出力制御部435の機能と同様であるため、その説明を省略する。
【0099】
(3-6)情報連携部436a
情報連携部436aは、各種情報を外部へ連携する機能を有する。例えば、情報連携部436aは、取得された実績情報を不用品のブランドごとに分類して各ブランドのブランドオーナーへ連携する。即ち、情報連携部436aは、実績情報をブランド管理サーバ80へ連携する。
これにより、ブランドオーナーは、ブランド管理サーバ80へ連携された実績情報に基づき、自社商品に関連したリサイクルによる環境への貢献度合いを把握することができ、環境に貢献している自社商品のアピールに活用することもできる。
このように、ブランドオーナーは、実績情報を活用することで自社製品の売り上げ増加を促進することができ得る。
【0100】
(3-7)商品情報取得部437
商品情報取得部437は、商品情報を取得する機能を有する。例えば、商品情報取得部437は、回収物情報取得部432aから出力された回収物情報に含まれるJANコードを用いて商品情報管理サーバ70を参照し、当該JANコードに対応する商品情報を取得する。商品情報取得部437は、取得した商品情報を実績管理部433aへ出力する。
【0101】
<2-3.インセンティブ管理サーバの機能構成>
以上、第2の実施形態に係る回収管理サーバ40aの機能構成について説明した。続いて、第2の実施形態に係るインセンティブ管理サーバ50の機能構成について説明する。第2の実施形態に係るインセンティブ管理サーバ50の機能構成は、第1の実施形態に係るインセンティブ管理サーバ50の機能構成と同様であるが、一部機能での一部処理が異なる。
実績情報取得部532は、通信部510から商品情報も含む実績情報を取得する。
発行部533は、実績情報取得部532によって取得された実績情報に含まれる商品情報も用いてインセンティブを発行する。例えば、発行部533は、実績情報に含まれる商品情報に基づき、消費者が持ち込んだ不用品に関連する商品の購入に利用可能なインセンティブを発行する。一例として、発行部533は、消費者が持ち込んだ不用品と同一の商品を購入する際に利用可能な割引クーポンを発行したり、消費者が持ち込んだ不用品と同一ブランドの他の商品を購入する際に利用可能な割引クーポンを発行したりする。また、発行部533は、消費者が不用品を持ち込んだタイミング(回収日時)と当該不用品の商品情報が示す内容量とから、消費者が同一の不用品を次に持ち込むタイミングを予測し、予測したタイミングに合わせて割引クーポンを発行してもよい。
【0102】
<2-4.処理の流れ>
以上、第2の実施形態に係るインセンティブ管理サーバ50の機能構成について説明した。続いて、
図10から
図12を参照して、第2の実施形態に係る処理の流れについて説明する。
【0103】
(1)事前準備に関する処理の流れ
第2の実施形態に係る事前準備に関する処理の流れは、
図4を参照して説明した第1の実施形態に係る事前準備に関する処理の流れと同様であるため、その説明を省略する。
【0104】
(2)インセンティブが不用品の回収後に発行される場合における処理の流れ
次に、
図10を参照して、インセンティブが不用品の回収後に発行される場合における処理の流れについて説明する。
図10は、第2の実施形態に係るインセンティブが不用品の回収後に発行される場合における処理の流れの一例を示すシーケンス図である。
【0105】
図10に示すステップS601及びステップS602は、
図5を参照して説明したステップS301及びステップS302とそれぞれ同じである。
ステップS602の後、消費者は、回収ボックス30aに対して、不用品のJANコードの読取操作を行う(ステップS603)。
消費者からのJANコード読取操作を受けた回収ボックス30aは、タブレット端末のカメラで不用品のJANコードを撮像した画像からJANコードを読み取り、JANコードを取得する(ステップS604)。
図10に示すステップS605及びステップS606は、
図5を参照して説明したステップS303及びステップS304とそれぞれ同じである。
ステップS606の後、回収ボックス30aは、JANコードも含む回収物情報を回収管理サーバ40aへ送信する(ステップS607)。
【0106】
回収管理サーバ40aの回収物情報取得部432aは、通信部410aからJANコードも含む回収物情報を取得する(ステップS608)。
ステップS608の後、回収管理サーバ40aの商品情報取得部437は、回収物情報に含まれるJANコードを用いて、商品情報管理サーバ70から商品情報を取得する(ステップS609)。
次いで、回収管理サーバ40aの実績管理部433aは、商品情報も含む実績情報を登録する(ステップS610)。
次いで、回収管理サーバ40aの情報連携部436aは、商品情報も含む実績情報をインセンティブ管理サーバ50へ連携する(ステップS611)。
【0107】
インセンティブ管理サーバ50の実績情報取得部532は、通信部510から商品情報も含む実績情報を取得する(ステップS612)。
次いで、インセンティブ管理サーバ50の発行部533は、実績情報に含まれる商品情報も用いてインセンティブを発行する(ステップS613)。
図10に示すステップS614からステップS616は、
図5を参照して説明したステップS311からステップS313とそれぞれ同じである。
【0108】
(3)インセンティブが不用品の回収前に発行される場合における処理の流れ
次に、
図11を参照して、インセンティブが不用品の回収前に発行される場合における処理の流れについて説明する。
図11は、第2の実施形態に係るインセンティブが不用品の回収前に発行される場合における処理の流れの一例を示すシーケンス図である。
【0109】
図11に示すステップS701及びステップS702は、
図6を参照して説明したステップS401及びステップS402とそれぞれ同じである。
また、
図11に示すステップS703からステップS714は、
図10を参照して説明したステップS601からステップS612とそれぞれ同じである。
また、
図11に示すステップS715からステップS717は、
図10を参照して説明したステップS614からステップS616とそれぞれ同じである。
【0110】
(4)不用品回収の実績及び環境価値の出力に関する処理の流れ
次に、
図12を参照して、不用品回収の実績及び環境価値の出力に関する処理の流れについて説明する。
図12は、第2の実施形態に係る不用品回収の実績及び環境価値の出力に関する処理の流れの一例を示すシーケンス図である。
【0111】
図12に示すステップS801からステップS807は、
図7を参照して説明したステップS501からステップS507とそれぞれ同じである。
ステップS807の後、回収管理サーバ40aの情報連携部436aは、実績・環境価値をブランド管理サーバ80へ連携する(ステップS808)。
【0112】
以上説明したように、第2の実施形態に係るリサイクル促進システム1aは、不用品の回収サービスを実施している小売店舗へ消費者が不用品を持ち込み、小売店舗にて不用品が回収された実績を示す実績情報を取得する実績情報取得部532と、消費者が不用品を持ち込んだ小売店舗で利用可能なインセンティブを発行する発行部533と、消費者に対して発行されているインセンティブを、取得された実績情報に基づき利用可能な状態にして消費者へ提供する提供部534と、を備える。
【0113】
かかる構成により、第2の実施形態に係るリサイクル促進システム1aは、小売店舗へ不用品を持ち込んだ消費者に対してインセンティブを与えることで、小売店舗へ不用品を持ち込むよう消費者に行動変容を促すことができる。
よって、第2の実施形態に係るリサイクル促進システム1aは、不用品のリサイクルを促進することを可能とする。
【0114】
<3.第3の実施形態>
以上、第2の実施形態について説明した。続いて、
図13から
図17を参照して、第3の実施形態について説明する。
上述した第1の実施形態から第2の実施形態では、小売店舗にて回収された不用品に基づきインセンティブを発行する例について説明したが、かかる例に限定されない。第3の実施形態では、消費者が小売店舗で購入した商品の消費期日に基づき、購入した商品に関連するインセンティブを発行する例について説明する。消費期日は、消費者が商品を消費すると予測される日である。
なお、以下では、第1の実施形態から第2の実施形態における説明と重複する説明については、適宜省略する。
【0115】
<3-1.リサイクル促進システムの構成>
図13を参照して、第3の実施形態に係るリサイクル促進システムの構成について説明する。
図13は、第3の実施形態に係るリサイクル促進システムの構成の一例を示すブロック図である。
図13に示すように、リサイクル促進システム1bは、消費者端末10bと、小売店舗端末20bと、回収ボックス30bと、回収管理サーバ40bと、インセンティブ管理サーバ50bと、チラシ管理サーバ60と、商品情報管理サーバ70と、ブランド管理サーバ80と、ブランドオーナー端末90とを備える。
【0116】
(1)消費者端末10b
第3の実施形態に係る消費者端末10bは、第1の実施形態から第2の実施形態に係る消費者端末10と同様の端末である。ただし、消費者端末10bは、消費者が購入情報と消費期日情報を登録する機能をさらに備える点が他の消費者端末と異なる。
【0117】
購入情報は、消費者が購入した商品に関する情報である。購入情報には、例えば、商品名、購入日、購入数、購入店舗、ブランド名、商品カテゴリ、JANコードなどがある。
消費期日情報は、消費者が商品を消費する(使い切る)までにかかる期間(以下、「消費期間」とも称される)を示す情報である。消費期日情報は、消費者が商品を購入した日を基準として設定されてもよいし、消費者が商品の使用を開始した日を基準として設定されてもよい。
【0118】
消費者は、消費者端末10bから、小売店舗にて購入した商品の購入情報と消費期日情報を登録することができる。消費期日情報の登録では、消費者は、購入した商品の消費期間を自身で予測して登録する。例えば、消費者は、商品ごとに、日ごろの使用頻度や交換サイクルなどの消費実績から、購入した商品を消費するまでにかかる期間を予測する。
消費者が消費者端末10bに入力した購入情報及び消費期日情報は、ネットワークNWを介して回収管理サーバ40bへ送信され、回収管理サーバ40bに登録される。
【0119】
なお、消費期日情報は、システム管理者、小売店舗、又はブランドオーナーによって予め設定されていてもよい。システム管理者は、例えば、商品カテゴリごとに想定される一般的な消費期間を消費期日情報として設定する。小売店舗は、例えば、販売する商品ごとに一般的な消費期間を消費期日情報として設定する。ブランドオーナーは、例えば、自社製品ごとに一般的な消費期間を消費期日情報として設定する。
【0120】
(2)小売店舗端末20b
第2の実施形態に係る小売店舗端末20bは、第1の実施形態から第2の実施形態に係る小売店舗端末20と同様の端末である。ただし、小売店舗端末20bは、小売店舗の担当者がインセンティブ情報を登録する機能をさらに備える点が他の小売店舗端末と異なる。当該機能のため、小売店舗端末20bは、ネットワークNWを介して、インセンティブ管理サーバ50bと通信可能に接続されている。
【0121】
インセンティブ情報は、消費者へ提供するインセンティブに関する情報である。小売店舗が消費者へインセンティブを提供するために登録するインセンティブ情報(以下、「小売店舗のインセンティブ情報」とも称される)には、例えば、お買い得商品情報や店頭キャンペーン情報などに関する情報(例えば割引情報など)がある。
小売店舗の担当者は、随時、小売店舗端末20bから小売店舗のインセンティブ情報を登録することができる。小売店舗の担当者が小売店舗端末20bに入力した小売店舗のインセンティブ情報は、ネットワークNWを介してインセンティブ管理サーバ50bへ送信され、インセンティブ管理サーバ50bに登録される。
【0122】
(3)回収ボックス30b
第3の実施形態に係る回収ボックス30bは、第1の実施形態に係る回収ボックス30又は第2の実施形態に係る回収ボックス30aと同様であるため、その説明を省略する。
【0123】
(4)回収管理サーバ40b
第3の実施形態に係る回収管理サーバ40bは、第1の実施形態に係る回収管理サーバ40又は第2の実施形態に係る回収管理サーバ40aと同様のサーバである。ただし、回収管理サーバ40bは、消費期日に基づきインセンティブを発行するか否かを判定する機能をさらに備える点が他の回収管理サーバと異なる。
当該機能の詳細については後述する。
【0124】
(5)インセンティブ管理サーバ50b
第3の実施形態に係るインセンティブ管理サーバ50bは、第1の実施形態から第2の実施形態に係るインセンティブ管理サーバ50と同様のサーバである。ただし、インセンティブ管理サーバ50bは、消費期日に基づきインセンティブを発行するための機能をさらに備える点が他のインセンティブ管理サーバと異なる。当該機能のため、インセンティブ管理サーバ50bは、ネットワークNWを介して、小売店舗端末20bとブランドオーナー端末90と通信可能に接続されている。
当該機能の詳細については後述する。
【0125】
(6)チラシ管理サーバ60
第3の実施形態に係るチラシ管理サーバ60は、第1の実施形態から第2の実施形態に係るチラシ管理サーバ60と同様のサーバであるため、その説明を省略する。
【0126】
(7)商品情報管理サーバ70
第3の実施形態に係る商品情報管理サーバ70は、第2の実施形態に係る商品情報管理サーバ70と同様のサーバであるため、その説明を省略する。
【0127】
(8)ブランド管理サーバ80
第3の実施形態に係るブランド管理サーバ80は、第2の実施形態に係るブランド管理サーバ80と同様のサーバであるため、その説明を省略する。
【0128】
(9)ブランドオーナー端末90
ブランドオーナー端末90は、ブランドオーナーの担当者が利用する端末である。ブランドオーナー端末90は、例えば、スマートフォン、タブレット端末、PCなどである。ブランドオーナー端末90は、ネットワークNWを介して、インセンティブ管理サーバ50bと通信可能に接続されている。
【0129】
ブランドオーナー端末90は、ブランドオーナーの担当者がインセンティブ情報を登録する機能を備える。ブランドオーナーが消費者へインセンティブを提供するために登録するインセンティブ情報(以下、「ブランドオーナーのインセンティブ情報」とも称される)には、例えば、新商品情報やお勧め商品情報などに関する情報(例えば割引情報など)がある。
ブランドオーナーの担当者は、随時、ブランドオーナー端末90からブランドオーナーのインセンティブ情報を登録することができる。ブランドオーナーの担当者がブランドオーナー端末90に入力したブランドオーナーのインセンティブ情報は、ネットワークNWを介してインセンティブ管理サーバ50bへ送信され、インセンティブ管理サーバ50bに登録される。
【0130】
<3-2.回収管理サーバの機能構成>
以上、第3の実施形態に係るリサイクル促進システム1bの構成について説明した。続いて、
図14を参照して、第3の実施形態に係る回収管理サーバ40bの機能構成について説明する。
図14は、第3の実施形態に係る回収管理サーバ40bの機能構成の一例を示すブロック図である。
図14に示すように、回収管理サーバ40bは、通信部410bと、記憶部420bと、制御部430bとを備える。
【0131】
(1)通信部410b
通信部410bは、第1の実施形態に係る通信部410又は第2の実施形態に係る通信部410aと同様である。ただし、通信部410bは、消費者端末10bから購入情報と消費期日情報を受信する点が他の通信部とは異なる。
【0132】
(2)記憶部420b
図14に示すように、記憶部420bは、消費者情報DB421と、実績情報DB422bと、購入情報DB423と、消費期日情報DB424とを備える。
【0133】
(2-1)消費者情報DB421
消費者情報DB421は、第1の実施形態から第2の実施形態に係る消費者情報DB421と同様であるため、その説明を省略する。
【0134】
(2-2)実績情報DB422b
実績情報DB422bは、第1の実施形態に係る実績情報DB422又は第2の実施形態に係る実績情報DB422aと同様であるため、その説明を省略する。
【0135】
(2-3)購入情報DB423
購入情報DB423は、購入情報を記憶するデータベースである。例えば、購入情報DB423は、通信部410bが消費者端末10bから受信し、後述する購入情報登録部438によって登録される購入情報を記憶する。
【0136】
(2-4)消費期日情報DB424
消費期日情報DB424は、消費期日情報を記憶するデータベースである。例えば、消費期日情報DB424は、通信部410bが消費者端末10bから受信し、後述する消費期日情報登録部439によって登録される消費期日情報を記憶する。
なお、消費期日情報DB424は、通信部410がシステム管理者の端末(不図示)、小売店舗端末20b、又はブランドオーナー端末90などから受信し、後述する消費期日情報登録部439によって登録される消費期日情報を記憶してもよい。
【0137】
(3)制御部430b
図14に示すように、制御部430bは、消費者登録部431と、回収物情報取得部432bと、実績管理部433bと、環境価値算出部434と、出力制御部435と、情報連携部436bと、商品情報取得部437と、購入情報登録部438と、消費期日情報登録部439と、インセンティブ発行判定部440とを備える。
【0138】
(3-1)消費者登録部431
第3の実施形態に係る消費者登録部431の機能は、第1の実施形態から第2の実施形態に係る消費者登録部431の機能と同様であるため、その説明を省略する。
【0139】
(3-2)回収物情報取得部432b
回収物情報取得部432bの機能は、第1の実施形態に係る回収物情報取得部432又は第2の実施形態に係る回収物情報取得部432aの機能と同様であるため、その説明を省略する。
【0140】
(3-3)実績管理部433b
実績管理部433bの機能は、第1の実施形態に係る実績管理部433又は第2の実施形態に係る実績管理部433aの機能と同様であるため、その説明を省略する。
【0141】
(3-4)環境価値算出部434
第3の実施形態に係る環境価値算出部434の機能は、第1の実施形態から第2の実施形態に係る環境価値算出部434の機能と同様であるため、その説明を省略する。
【0142】
(3-5)出力制御部435
第3の実施形態に係る出力制御部435の機能は、第1の実施形態から第2の実施形態に係る出力制御部435の機能と同様であるため、その説明を省略する。
【0143】
(3-6)情報連携部436b
情報連携部436bの機能は、第1の実施形態に係る情報連携部436又は第2の実施形態に係る情報連携部436aの機能と同様である。ただし、情報連携部436bは、後述するインセンティブ発行判定部440によってインセンティブを発行する(消費期日が近い)と判定された商品に関する情報(例えば購入情報)をインセンティブ管理サーバ50bへ連携する点が異なる。
【0144】
(3-7)商品情報取得部437
第3の実施形態に係る商品情報取得部437の機能は、第1の実施形態から第2の実施形態に係る商品情報取得部437の機能と同様であるため、その説明を省略する。
【0145】
(3-8)購入情報登録部438
購入情報登録部438は、消費者が購入した商品の購入情報を登録する機能を有する。例えば、購入情報登録部438は、通信部410bが消費者端末10bから受信する購入情報を取得する。購入情報登録部438は、取得した購入情報を消費者IDと対応付けて、購入情報DB423に書き込んで記憶させる。
【0146】
(3-9)消費期日情報登録部439
消費期日情報登録部439は、消費者が購入した商品の消費期日情報を登録する機能を有する。例えば、消費期日情報登録部439は、通信部410bが消費者端末10bから受信する消費期日情報を取得する。消費期日情報登録部439は、取得した消費期日情報を消費者IDと対応付けて、消費期日情報DB424に書き込んで記憶させる。
【0147】
(3-10)インセンティブ発行判定部440
インセンティブ発行判定部440は、消費者に対してインセンティブを発行するか否かを判定する機能を有する。インセンティブ発行判定部440は、消費期日に基づき、消費者が小売店舗にて購入した商品に関するインセンティブを発行するか否かを判定する。例えば、インセンティブ発行判定部440は、購入情報DB423に登録されている購入情報が示す商品ごとに、消費期日情報DB424に登録されている消費期日情報が示す消費期日に基づき、購入情報が示す商品の消費期日が近いか否かを確認する。
【0148】
具体的に、インセンティブ発行判定部440は、購入情報が示す購入日と消費期日情報が示す消費期間(例えば購入日基準)とに基づき消費期日を算出する。例えば、インセンティブ発行判定部440は、購入日から消費期間経過後の日を消費期日として算出する。算出後、インセンティブ発行判定部440は、現在の日付から消費期日までの期間と、予め設定された閾値とを比較し、消費期日が近いか否かを判定する。当該閾値には、例えば、消費期日からさかのぼって消費期日に近いとされる期間(日数)が設定される。この場合、現在の日付から消費期日までの期間が閾値の示す期間より短い場合、インセンティブ発行判定部440は、消費期日が近いと判定する。一方、現在の日付から消費期日までの期間が閾値の示す期間より長い場合、インセンティブ発行判定部440は、消費期日が近くないと判定する。
消費期日が近い場合、インセンティブ発行判定部440は、消費者へインセンティブを発行すると判定する。一方、消費期日が近くない場合、インセンティブ発行判定部440は、消費者へインセンティブを発行しないと判定する。
インセンティブを発行すると判定した場合、インセンティブ発行判定部440は、通信部410bを介して、インセンティブ管理サーバ50bへ発行要求を送信する。
【0149】
<3-3.インセンティブ管理サーバの機能構成>
以上、第3の実施形態に係る回収管理サーバ40bの機能構成について説明した。続いて、
図15を参照して、第3の実施形態に係るインセンティブ管理サーバ50bの機能構成について説明する。
図15は、第3の実施形態に係るインセンティブ管理サーバ50bの機能構成の一例を示すブロック図である。
図15に示すように、インセンティブ管理サーバ50bは、通信部510bと、記憶部520bと、制御部530bとを備える。
【0150】
(1)通信部510b
通信部510bは、第1の実施形態から第2の実施形態に係る通信部510と同様である。ただし、通信部510bは、小売店舗端末20bから小売店舗のインセンティブ情報を受信し、ブランドオーナー端末90からブランドオーナーのインセンティブ情報を受信する点と、回収管理サーバ40bからインセンティブの発行要求を受信する点が他の通信部とは異なる。
【0151】
(2)記憶部520b
図15に示すように、記憶部520bは、消費者情報DB521と、発行ルールDB522と、ブランドオーナーDB523と、小売店舗DB524とを備える。
【0152】
(2-1)消費者情報DB521
第3の実施形態に係る消費者情報DB521は、第1の実施形態から第2の実施形態に係る消費者情報DB521と同様であるため、その説明を省略する。
【0153】
(2-2)発行ルールDB522
第3の実施形態に係る発行ルールDB522は、第1の実施形態から第2の実施形態に係る発行ルールDB522と同様であるため、その説明を省略する。
【0154】
(2-3)ブランドオーナーDB523
ブランドオーナーDB523は、ブランドオーナーに関する情報を記憶するデータベースである。例えば、ブランドオーナーDB523は、通信部510bがブランドオーナー端末90から受信し、後述するインセンティブ情報登録部535によって登録されるブランドオーナーのインセンティブ情報を記憶する。
【0155】
(2-4)小売店舗DB524
小売店舗DB524は、小売店舗に関する情報を記憶するデータベースである。例えば、小売店舗DB524は、通信部510bが小売店舗端末20bから受信し、後述するインセンティブ情報登録部535によって登録される小売店舗のインセンティブ情報を記憶する。
【0156】
(3)制御部530b
図15に示すように、制御部530bは、発行ルール登録部531と、実績情報取得部532と、発行部533bと、提供部534bと、インセンティブ情報登録部535と、購入情報取得部536とを備える。
【0157】
(3-1)発行ルール登録部531
発行ルール登録部531の機能は、第1の実施形態から第2の実施形態に係る発行ルール登録部531の機能と同様であるため、その説明を省略する。
【0158】
(3-2)実績情報取得部532
実績情報取得部532の機能は、第1の実施形態から第2の実施形態に係る実績情報取得部532の機能と同様であるため、その説明を省略する。
【0159】
(3-3)発行部533b
発行部533bの機能は、第1の実施形態から第2の実施形態に係る発行部533の機能と同様である。ただし、発行部533bは、消費期日に基づきインセンティブを発行すると判定された場合に、インセンティブ情報に基づきインセンティブを発行する点が他の発行部533とは異なる。
発行部533bは、例えば小売店舗のインセンティブ情報に基づき、お買い得情報や店頭キャンペーン情報などに関するインセンティブ(例えばクーポンなど)を発行する。
また、発行部533bは、例えばブランドオーナーのインセンティブ情報に基づき、新商品情報やお勧め商品情報などに関するインセンティブ(例えばクーポンなど)を発行する。
【0160】
(3-4)提供部534b
提供部534bは、第1の実施形態から第2の実施形態に係る提供部534の機能と同様である。ただし、提供部534bは、商品の不用品が小売店舗にて回収された場合に、インセンティブ発行判定部440による判定結果に応じて発行されたインセンティブを利用可能にして消費者へ提供する点が他の提供部534と異なる。
【0161】
(3-5)インセンティブ情報登録部535
インセンティブ情報登録部535は、インセンティブ情報を登録する機能を有する。例えば、インセンティブ情報登録部535は、通信部510bが小売店舗端末20bから受信する小売店舗のインセンティブ情報、又は、通信部510bがブランドオーナー端末90から受信するブランドオーナーのインセンティブ情報を取得する。インセンティブ情報登録部535は、取得した小売店舗のインセンティブ情報を小売店舗DB524に書き込んで記憶させ、取得したブランドオーナーのインセンティブ情報をブランドオーナーDB523に書き込んで記憶させる。
【0162】
(3-6)購入情報取得部536
購入情報取得部536は、購入情報を取得する機能を有する。例えば、購入情報取得部536は、回収管理サーバ40bから連携されて通信部510bが受信した購入情報を取得する。購入情報取得部536は、取得した購入情報を発行部533bへ出力する。
【0163】
<3-4.処理の流れ>
以上、第3の実施形態に係るインセンティブ管理サーバ50bの機能構成について説明した。続いて、
図16から
図17を参照して、第3の実施形態に係る処理の流れについて説明する。
【0164】
(1)事前準備に関する処理の流れ
図16を参照して、事前準備に関する処理の流れについて説明する。
図16は、第3の実施形態に係る事前準備に関する処理の流れの一例を示すシーケンス図である。
【0165】
(ブランドオーナー事前準備)
図16に示すように、ブランドオーナーの担当者は、まず、ブランドオーナー端末90に対して、インセンティブ情報の登録操作を行う(ステップS901)。
ブランドオーナーの担当者からのインセンティブ情報登録操作を受けたブランドオーナー端末90は、インセンティブ管理サーバ50bへブランドオーナーのインセンティブ情報の登録要求を送信する(ステップS902)。この時、ブランドオーナー端末90は、登録要求とともに登録するインセンティブ情報もインセンティブ管理サーバ50bへ送信する。
インセンティブ管理サーバ50bでは、ブランドオーナー端末90からインセンティブ情報の登録要求を受信すると、インセンティブ情報登録部535が、受信したブランドオーナーのインセンティブ情報をブランドオーナーDB523に登録する(ステップS903)。
【0166】
(小売店舗事前準備)
また、小売店舗の担当者は、まず、小売店舗端末20bに対して、インセンティブ情報の登録操作を行う(ステップS1001)。
小売店舗の担当者からのインセンティブ情報登録操作を受けた小売店舗端末20bは、インセンティブ管理サーバ50bへ小売店舗のインセンティブ情報の登録要求を送信する(ステップS1002)。この時、小売店舗端末20bは、登録要求とともに登録するインセンティブ情報もインセンティブ管理サーバ50bへ送信する。
インセンティブ管理サーバ50bでは、小売店舗端末20bからインセンティブ情報の登録要求を受信すると、インセンティブ情報登録部535が、受信した小売店舗のインセンティブ情報を小売店舗DB524に登録する(ステップS1003)。
【0167】
(2)消費期日に基づきインセンティブが発行される場合における処理の流れ
図17を参照して、消費期日に基づきインセンティブが発行される場合における処理の流れについて説明する。
図17は、第3の実施形態に係る消費期日に基づきインセンティブが発行される場合における処理の流れの一例を示すシーケンス図である。
【0168】
図17に示すように、まず、消費者は、商品を購入する(ステップS1101)。
次いで、消費者は、消費者端末10bに対してログイン操作を行う(ステップS1102)。これにより、消費者は、回収管理サーバ40bにおいてログイン状態となる(ステップS1103)。
【0169】
次いで、消費者は、消費者端末10bに対して、購入した商品の購入情報の登録操作を行う(ステップS1104)。消費者による購入情報の入力完了後、消費者端末10bは、購入情報を回収管理サーバ40bへ送信する。
回収管理サーバ40bの購入情報登録部438は、通信部410bが消費者端末10bから受信した購入情報を取得する(ステップS1105)。ここで、購入情報としてJANコードが取得された場合、回収管理サーバ40bの商品情報取得部437は、JANコードを用いて商品情報管理サーバ70から商品情報を取得してもよい。
次いで、購入情報登録部438は、取得した購入情報を回収管理サーバ40bの購入情報DB423へ登録する(ステップS1106)。
【0170】
また、消費者は、消費者端末10bに対して、購入した商品の消費期日情報の登録操作を行う(ステップS1107)。消費者による消費期日情報の入力完了後、消費者端末10bは、消費期日情報を回収管理サーバ40bへ送信する。
回収管理サーバ40bの消費期日情報登録部439は、通信部410bが消費者端末10bから受信した消費期日情報を取得する(ステップS1108)。
次いで、消費期日情報登録部439は、取得した消費期日情報を回収管理サーバ40bの消費期日情報DB424へ登録する(ステップS1109)。
【0171】
インセンティブ発行判定部440は、購入情報DB423に登録されている購入情報が示す各商品について、消費期日情報DB424に登録されている消費期日情報のうち各商品に対応する消費期日情報に基づき、商品ごとに消費期日が近いか否かを判定する(ステップS1110)。
消費期日が近い場合(ステップS1110/YES)、インセンティブ発行判定部440は、消費期日が近い商品のインセンティブを発行すると判定し、処理をステップS1111へ進める。一方、消費期日が近くない場合(ステップS1110/NO)、インセンティブ発行判定部440は、インセンティブを発行しないと判定し、定期的にステップS1110を繰り返す。
処理がステップS1111へ進んだ場合、回収管理サーバ40bの情報連携部436bは、インセンティブを発行する商品の購入情報をインセンティブ管理サーバ50bへ連携する(ステップS1111)。また、インセンティブ発行判定部440は、インセンティブの発行要求をインセンティブ管理サーバ50bへ送信する(ステップS1111)。
【0172】
インセンティブ管理サーバ50bの購入情報取得部536は、通信部510bが回収管理サーバ40bから受信した購入情報を取得する(ステップS1112)。
次いで、インセンティブ管理サーバ50bの発行部533bは、購入情報取得部536によって取得された購入情報が示す商品について、ブランドオーナーDB523又は小売店舗DB524に登録されているインセンティブ情報に基づき、インセンティブを発行する(ステップS1113)。
【0173】
消費者は、消費者端末10bで利用するチラシ管理アプリを介して、提供されたインセンティブを確認する(ステップS1114)。
ここで確認できる発行済みのインセンティブは、当該インセンティブに関連する不用品を消費者が小売店舗へ持ち込むことでアクティベートされ、利用可能となる。
図17に示す処理の流れによって発行されたインセンティブは、利用者が小売店舗へ不用品を持ち込むと、
図6のステップS403~ステップS414又は
図11のステップS703~ステップS717と同様の処理の流れによって利用可能となる。
【0174】
以上説明したように、第3の実施形態に係るリサイクル促進システム1bでは、事前に購入情報と消費期日情報を得ることで消費者が購入した商品の消費期日が近づいているかを判定でき、消費期日が近い場合には不用品の提供によって利用可能となる割引クーポンなどのインセンティブが発行される。これにより、消費者に対して効果的に金銭的なインセンティブを発生させることができる。また、消費者は、消費期日の前にインセンティブが発行されることが商品購入のリマインドとなり、商品の買い忘れを防止することができる。
【0175】
なお、上述した第3の実施形態では、インセンティブを発行するか否かの判定が回収管理サーバ40bにて行われる例について説明したが、かかる例に限定されない。例えば、当該判定は、インセンティブ管理サーバ50bがインセンティブ発行判定部440と同等の機能を備えることにより、インセンティブ管理サーバ50bにて行われてもよい。
【0176】
また、上述した第3の実施形態では、インセンティブ情報の内容は、商品に応じて異なる内容のものが登録されてもよい。例えば、商品が環境配慮型商品(例えばリサイクル材含有商品など)である場合、他の商品よりも割引率を上乗せするなどしてもよい。
【0177】
また、上述した第3の実施形態では、消費期日情報が消費者、システム管理者、小売店舗、又はブランドオーナーによって設定される例について説明したが、かかる例に限定されない。例えば、消費期日情報には、消費者による商品の使用実績などに基づきリサイクル促進システムによって予測された日が設定されてもよい。
【0178】
また、上述した第3の実施形態では、インセンティブ発行判定部440が商品の購入日を基準として設定された消費期日情報を用いて消費期日を算出する例について説明したが、かかる例に限定されない。例えば、インセンティブ発行判定部440は、商品の使用開始日を基準として設定された消費期日情報を用いて消費期日を算出してもよい。
消費者が商品を購入してから使用を開始するまでに時間が空く場合がある。この場合、消費期日の算出に購入日を基準とした消費期日情報を用いると、実際の消費期日と差が生じ得る。このため、消費期日の算出に使用開始日を基準とした消費期日情報を用いることで、消費期日の算出精度を向上することができる。
【0179】
また、上述した第3の実施形態では、ブランドオーナーと小売店舗がそれぞれ独自のインセンティブを発行する例について説明したが、かかる例に限定されない。例えば、ブランドオーナーと小売店舗が店頭キャンペーン等で互いに連動したインセンティブを発行してもよい。
【0180】
<4.変形例>
以上、第3の実施形態について説明した。続いて、上述した各実施形態の変形例について説明する。なお、以下に説明する各変形例は、単独で各実施形態に適用されてもよいし、組み合わせで各実施形態に適用されてもよい。また、各変形例は、各実施形態で説明した構成に代えて適用されてもよいし、各実施形態で説明した構成に対して追加的に適用されてもよい。
【0181】
上述した実施形態では、消費者が消費者端末10で回収ボックス30,30aのタブレット端末に表示された二次元コードを撮像すると、消費者端末10が回収管理サーバ40へアクセスし、かつ回収ボックス30,30aに投入された不用品の数量を光センサによってカウントする例について説明したが、かかる例に限定されない。
例えば、消費者は、消費者端末10で起動した実績管理アプリから二次元コードを撮像し、回収ボックス30,30aへ投入した不用品の数量を実績管理アプリへ入力する。消費者による数量の入力後、消費者端末10は、実績管理アプリを介して、実績管理アプリで管理している消費者情報と、撮像された二次元コードを解析して得られた回収ボックスIDと、消費者によって入力された数量とを含む情報を回収物情報として回収管理サーバ40へ送信する。
なお、回収実績を示す情報(例えば回収物情報)を取得する方法は、上述した実施形態にて説明した方法や本変形例にて説明した方法に限定されず、取得可能であれば任意の方法であってよい。
【0182】
また、上述した実施形態では、発行部533によって発行されるクーポンが割引クーポンである例について説明したが、かかる例に限定されない。例えば、発行部533は、商品のサンプル(試供品)などが貰えるクーポンを発行してもよい。当該クーポンは、例えば、ブランドオーナーが小売店舗の店頭にて新商品のPRイベントなどを開催する際に、その開催と連動して発行される。例えば、発行部533は、新商品のPRイベントにて新商品のサンプルがもらえるクーポンを発行する。これにより、ブランドオーナーは、新商品のPRを効果的に行うことができ、小売店舗側は消費者の来店による収益アップが見込める。
なお、発行部533は、新商品のみに限らず、新商品に関連のある商品のサンプルがもらえるクーポンを発行してもよい。これにより、ブランドオーナーは、新商品以外の自社の商品についてもPRを効果的に行うことができる。
【0183】
以上、変形例について説明した。
なお、上述した実施形態におけるリサイクル促進システム1,1a、回収管理サーバ40,40a、及びインセンティブ管理サーバ50の機能の一部又は全部をコンピュータで実現するようにしてもよい。その場合、この機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することによって実現してもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD-ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間の間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含んでもよい。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよく、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであってもよく、FPGA(Field Programmable Gate Array)等のプログラマブルロジックデバイスを用いて実現されるものであってもよい。
【0184】
以上、図面を参照してこの発明の実施形態について詳しく説明してきたが、具体的な構成は上述のものに限られることはなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲内において様々な設計変更等をすることが可能である。
【符号の説明】
【0185】
1,1a,1b…リサイクル促進システム、10,10b…消費者端末、20,20b…小売店舗端末、30,30a,30b…回収ボックス、40,40a,40b…回収管理サーバ、50,50b…インセンティブ管理サーバ、60…チラシ管理サーバ、70…商品情報管理サーバ、80…ブランド管理サーバ、90…ブランドオーナー端末、410,410a,410b…通信部、420,420a,420b…記憶部、421…消費者情報DB、422,422a,422b…実績情報DB、423…購入情報DB、424…消費期日情報DB、430,430a,430b…制御部、431…消費者登録部、432,432a,432b…回収物情報取得部、433,433a,433b…実績管理部、434…環境価値算出部、435…出力制御部、436,436a,436b…情報連携部、437…商品情報取得部、438…購入情報登録部、439…消費期日情報登録部、440…インセンティブ発行判定部、510,510b…通信部、520,520b…記憶部、521…消費者情報DB、522…発行ルールDB、523…ブランドオーナーDB、524…小売店舗DB、530,530b…制御部、531…発行ルール登録部、532…実績情報取得部、533,533b…発行部、534,534b…提供部、535…インセンティブ情報登録部、536…購入情報取得部、NW…ネットワーク