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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024081120
(43)【公開日】2024-06-17
(54)【発明の名称】乳幼児用バス補助具
(51)【国際特許分類】
   A47K 3/064 20060101AFI20240610BHJP
   A47K 3/034 20060101ALI20240610BHJP
   A47K 3/024 20060101ALI20240610BHJP
【FI】
A47K3/064
A47K3/034
A47K3/024
【審査請求】有
【請求項の数】1
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023181983
(22)【出願日】2023-10-23
(62)【分割の表示】P 2022194090の分割
【原出願日】2022-12-05
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2023-12-05
(71)【出願人】
【識別番号】000107066
【氏名又は名称】株式会社リッチェル
(74)【代理人】
【識別番号】100114074
【弁理士】
【氏名又は名称】大谷 嘉一
(74)【代理人】
【識別番号】100222324
【弁理士】
【氏名又は名称】西野 千明
(72)【発明者】
【氏名】浦辺 諭
(72)【発明者】
【氏名】村井 美月
【テーマコード(参考)】
2D132
【Fターム(参考)】
2D132BA00
(57)【要約】
【課題】乳幼児の成長状況に応じて使用可能で、利用用途にも優れた乳幼児用バス補助具の提供を目的とする。
【解決手段】可撓性の袋体に気体を注入することで形成されるバス本体とクッション部材とを備え、前記バス本体は底部と、前記底部の後端に連結された背もたれ部と、前記底部及び背もたれ部に連結された側壁部とで浴槽が形成され、前記クッション部材は着脱可能に前記背もたれ部に沿って浴槽内に配設されるクッション部を有し、前記バス本体及び/又はクッション部材はさらに、前記クッション部を浴槽に固定する固定手段を有することを特徴とする。
【選択図】 図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
可撓性の袋体に気体を注入することで形成されるバス本体とクッション部材とを備え、
前記バス本体は底部と、前記底部の後端に連結された背もたれ部と、前記底部及び背もたれ部に連結された側壁部とで浴槽が形成され、前記クッション部材は着脱可能に前記背もたれ部に沿って浴槽内に配設されるクッション部を有し、
前記バス本体及び/又はクッション部材はさらに、前記クッション部を浴槽に固定する固定手段を有し、
前記クッション部は、正面視略中央に平面部と該平面部の周囲に沿って略環状に膨らんだ立体部を有し、前記立体部が前記背もたれ部に当接して前記底部から離間した状態で固定され、前記立体部に寄り掛かった乳幼児の上半身を起き上がった状態に維持しやすいことを特徴とする乳幼児用バス補助具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、乳幼児の身体洗浄時などに使用可能なバス補助具に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1、2に開示されるように、可撓性の袋体に気体を注入することによって形成されるベビーバスは、底部に対して背もたれ部の角度が初期に定まっている。
例えば、特許文献1は、底部に対する背もたれ部の角度が130度以上150度以下であり、特許文献2は、比較的背もたれ部の勾配が緩やかである。
使用者が背もたれ部の角度を自由に調整できないため、例えば、背もたれ部の勾配が急であれば、成長の速い乳幼児がベビーバス内に収容されるスペースは狭くなりやすく、ベビーバスの使用期間が短くなってしまう。
一方で、背もたれ部の勾配が緩やかであれば、乳幼児が寝返りする時期では体勢が不安定になりやすく、ベビーバスの対象年齢が小さくなってしまう。
特許文献3には、空気室を有するチェア部材とクッション部材により構成される乳幼児用バスチェアが開示されているが、このようなバスチェアは、浴槽がないために乳幼児の身体が冷えやすく、利用用途が座椅子に制限される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2022-134141号公報
【特許文献2】特開2008-36036号公報
【特許文献3】実用新案登録第3210128号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、乳幼児の成長状況に応じて使用可能で、利用用途にも優れた乳幼児用バス補助具の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明に係る乳幼児用バス補助具は、可撓性の袋体に気体を注入することで形成されるバス本体とクッション部材とを備え、前記バス本体は底部と、前記底部の後端に連結された背もたれ部と、前記底部及び背もたれ部に連結された側壁部とで浴槽が形成され、前記クッション部材は着脱可能に前記背もたれ部に沿って浴槽内に配設されるクッション部を有し、前記バス本体及び/又はクッション部材はさらに、前記クッション部を浴槽に固定する固定手段を有することを特徴とする。
【0006】
この乳幼児用バス補助具は、例えば、新生児頃においてはクッション部未装着のバス本体を沐浴器として使用し、寝返りする時期などではクッション部を装着して乳幼児の体勢を安定させ、さらに身体が大きくなればクッション部を外してスペースを広げることで、乳幼児の成長状況に応じた比較的長い使用ができる。
また、浴槽内に湯や水を溜めて入浴や水浴びができるだけでなく、例えば、底部に少し湯を入れた状態で身体を暖めながら座椅子としても利用できる。
本発明は、クッション部が浴槽に固定されることで、乳幼児に対する親の動作や、乳幼児自身の動き、湯などの影響によってクッション部の装着状態が不安定になるのを防止できる。
【0007】
本発明において、前記クッション部は前記底部から離間した状態で背もたれ部に固定されることが好ましい。
底部から離間した状態でクッション部を固定することで、底部から溜まる水の浮力でクッション部が持ち上げられるのを防止しやすく、より装着状態を安定しやすい。
【0008】
本発明において、前記クッション部及び背もたれ部は、一方に連結された腕部で、他方を拘束するものであってもよい。
例えば、クッション部の左右両側に一対の腕部が連結されていてもよい。
あるいは、一対の腕部の先端側が互いに係合したように一連で、クッション部と腕部で略環状が形成されてもよい。
【0009】
一例として、前記クッション部及び背もたれ部は、一方に連結された腕部に係止部を、他方に前記係止部に係止する被係止部を有してもよい。
例えば、クッション部に連結された一対の腕部に係止部を有し、背もたれ部の側面や背面に被係止部を有してもよい。
この場合、背もたれ部の正面側にクッション部を当接した状態で、一対の腕部を背もたれ部の背面側まで引っ張り、腕部側の係止部を背もたれ部側の被係止部に係止させることで、クッション部を背もたれ部に固定できる。
これにより、クッション部と腕部で背もたれ部を抱きしめているような外観となり、使用者に可愛らしい印象を与えて、美感にも優れる。
【0010】
また、一例として、前記クッション部及び背もたれ部は、一方に連結された腕部で、他方を抱持するものであってもよい。
例えば、クッション部と腕部で形成された略環状内に背もたれ部が拘束されることで、クッション部と背もたれ部を固定できる。
この場合、例えば、背もたれ部の背面側などに一対の突出部が上下方向に形成されてあってもよく、一対の突出部間に腕部を配設し、腕部の上下方向の移動を抑制することで、クッション部の装着状態がより安定する。
【発明の効果】
【0011】
本発明に係る乳幼児用バス補助具は、バス本体の浴槽内にクッション部を着脱可能に備え、乳幼児の成長状況に応じた使用ができ、クッション部が浴槽に固定されることで、乳幼児や湯などの影響を避けて装着状態を安定しやすい。
この乳幼児用バス補助具は、浴槽内に湯などを溜めて入浴に利用できるだけでなく、少し湯を入れた状態などで座椅子として使用してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本発明に係る乳幼児用バス補助具の構造例として、(a)に未装着状態、(b)に装着状態の正面斜視図を示す。
図2】(a)に装着状態の平面図、(b)にそのA-A線部分断面図を示す。
図3】(a)~(c)に装着方法を説明する部分背面図を示す。
図4】実施例2の正面斜視図を示す。
図5】実施例3の部分背面斜視図を示す。
図6】実施例4の部分背面斜視図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本発明に係る乳幼児用バス補助具について、図に基づいて説明するが、本発明は本実施例に限定されるわけではない。
実施例1として、図1(a)にバス本体1と未装着状態のクッション部材20をそれぞれ示し、図1(b)、図2(a)、(b)にその装着状態を、図3(a)~(c)にクッション部材20の装着方法を説明する部分背面図を示す。
バス本体1とクッション部材20は、それぞれ塩化ビニル樹脂等の樹脂シートにより形成された可撓性の袋体に、空気などの気体を注入することで立体的に形成されている。
【0014】
バス本体1は、図1(a)に示すように気体を注入した状態で、底部2と、この底部の後端に連結された背もたれ部3と、これら底部及び背もたれ部に連結された側壁部4とで浴槽が形成され、さらに、底部2から上方へ突出する股支持部5と、背もたれ部3の背面下側に支持脚部6を備えている。
浴槽内とは、底部の上面2a、背もたれ部の正面3a、及び側壁部の内面4aでおよそ形成される空間をいい、乳幼児をバス本体1内に収容するスペースとなる。
背もたれ部の正面3aには、浴槽内に溜めた湯などに接する下側(後述する湾曲部11側)だけでなく、側壁部4の上方に位置する上側(後述する傾斜部12a)も含まれる。
一方、クッション部材20は、気体を注入した状態で、浴槽内に配設可能なクッション部21と、このクッション部に連結された腕部22を有する。
【0015】
底部2は、上面側と下面側の樹脂シートを部分的に溶着することで、内部に複数の気体室7を形成してあり、気体室同士が連通することで、一箇所から注入した気体を各気体室に充填できる。
本実施例は、図2(a)に示すように浴槽内の左右両端側まで延在する棒状の気体室7a、7cと、それ以外の複数の気体室の集合体7bを有し、底部2の前端側に水抜き栓8が設けられている。
また、図2(b)に示すようにほぼ水平な底部2の後端に背もたれ部3が連結しており、浴槽外である底部2の前端外側に、バス本体1の乾燥や保管時等に利用可能な引掛け部9を形成してある。
【0016】
股支持部5は、集合体7bの略中央に連通しており、底部2に対して、前後方向の中央よりやや前側で、かつ、左右方向の略中央に配設されている。
本実施例は、股支持部5の上端部に気体を注入可能な第1通気口と、この通気口を閉塞する第1閉塞栓5aを有し、股支持部5と集合体7bに第1ポンプ機構を備えている。
この股支持部と集合体の内部に、気体の排出を防止する弁を備えた第1ポンプ機構を設けることで、第1通気口を開放した状態で股支持部5を押下操作することにより、気体室に気体を注入できる。
なお、集合体7bは図2(a)に示すように、股支持部5を挟んで左右両側を対称的に略波状に溶着し、股支持部5の周囲に小さな気体室を複数形成してある。
これにより、集合体7bの内部に第1ポンプ機構を配設しても、底部の厚みが気体室7a、7cと大きく相違しないようになっている。
本実施例は、股支持部5が略円柱状の例であり、乳幼児の股部や臀部が股支持部5によって支持される。
【0017】
背もたれ部3は、底部2の後端に連続して形成してあり、内部に複数の気体室10を有する。
図2(b)に示すように、底部2の後端側の気体室7cに、背もたれ部3の気体室10が連通し、この気体室10に支持脚部6内の気体室が連通している。
そのため、股支持部5の通気口から注入された気体によって、股支持部5、底部2、背もたれ部3、及び支持脚部6が立体的に形成される。
背もたれ部3は、底部2側におよそなだらかな円弧をなす湾曲部11と、この湾曲部から上後方に立ち上がる傾斜部12を有する。
例えば、背もたれ部3の高さH(およそ底部2の下面から背もたれ部3の上端までの高さ)に対し、その約4分の1~10分の3の下部分が湾曲部11であってもよい。
また、傾斜部12は、その約3分の1~2分の1の上部分12a(以下、傾斜部12aともいう)が、側壁部4の上端部4cから上方に突出していてもよい。
【0018】
支持脚部6は、湾曲部11の背面側に連結されており、湾曲部11から下後方にやや突出する連結部6aと、この連結部から後方へ延在する側面視略三角形状の支持片6bを有する。
背もたれ部3の正面側から力が加わると、連結部6aが支点となって背もたれ部3の背面側と支持片6bが近接し、支持脚部6に背もたれ部3が支持されやすい。
また、図2(a)に示すように支持脚部6は、底部2や背もたれ部3よりも左右方向に長く延在していてもよい。
このような支持脚部6は、クッション部材20を背もたれ部3に装着した場合にも、背もたれ部及びクッション部材を安定して支持できる。
浴槽内において、主に乳幼児の下半身が底部2に、上半身が背もたれ部3に支持される。
なお、成長状況等に応じては、乳幼児の背中が底部の後端側の気体室7c上に、あるいは、臀部が背もたれ部の湾曲部11上に位置してもよい。
【0019】
側壁部4は、底部2と背もたれ部3の周囲を囲むように立設された平面視略U字状であり、内部に連通し合う複数の気体室16、17を有する。
図1(b)に示すように、底部2の左右両側では縦(上下)方向に延在する気体室16が前後方向に、背もたれ部3側では横(前後)方向に延在する気体室17が上下方向に並列しており、縦方向の気体室16で強度を備えながら、横方向の気体室17に沿って親などが乳幼児の背中側に腕をまわしやすくなっている。
また、本実施例の側壁部4は、前側の外面に気体を注入可能な第2通気口と、この通気口を閉塞する第2閉塞栓4bを有し、その内側に気体の排出を防止する弁を備えた第2ポンプ機構が設けられている。
これにより、第2通気口を開放した状態で側壁部4の前側を押圧操作すれば、側壁部4全体に気体を注入できる。
【0020】
クッション部材20は、バス本体1と別袋体であり、正面視略楕円状のクッション部21の左右両側に一対の腕部22が連結されている。
クッション部21は、略中央側に平面部21aと、この平面部の周囲に沿って略環状に膨らんだ立体部21bを有する。
平面部21aは、樹脂シート同士を全体的に溶着して気体室を有していないのに対し、立体部21bは、内部に気体室を有して立体的に形成されるため、平面部21aが立体部21bの内側に凹んだ状態となっている。
図3(a)に示すように、立体部21bの背面側には、気体を注入及び排出可能な通気孔24と、クッション部材20の乾燥や保管時等に利用可能な引掛け部25を形成してある。
平面部21aの左右幅は、乳幼児の頭部が収容される幅を有していることが好ましい。
また、図2(b)に示すようにクッション部21は、その約5分の3~5分の4の下部分が背もたれ部3に対向するように装着されてもよく、その厚み(前後幅)は傾斜部12と同等であっても、傾斜部より薄くてもよい。
【0021】
腕部22は、図3(a)に示すように樹脂シート同士を全体的に溶着した帯状で、その一端側22aが立体部21bの背面側に固着されてあり、一端側22aを支点に開放端である他端側を前後上下などに回動、移動できる。
クッション部21を背もたれ部3に固定する際に、腕部22を傾斜部12aの側面や背面に沿わせやすいように、クッション部21の上下方向の中央より上側に腕部22が連結されてあってもよい。
本実施例は、腕部22の他端側の背面に係止部23を設け、これに対応するように、傾斜部12aの背面に被係止部14を設けた例である。
係止部23は、ゴム等の弾性素材で形成されてあり、略中央側に後方へ突出した係止凸部23aを有する。
被係止部14は、係止凸部23aを挿入可能な挿入孔14aと、係止凸部23aとほぼ同径で挿入孔14aに連通した被係止孔14bを有し、各孔の周囲は弾性素材で被服されている。
【0022】
図3に基づいて、バス本体1の浴槽内にクッション部21を装着する方法を説明する。
図3(a)に示すようにクッション部21を浴槽内に挿入し、(b)に示すようにクッション部の立体部21bを傾斜部12の正面に当接した状態で、一対の腕部22を傾斜部12aの側面に沿わせて背面側まで引っ張り、挿入孔14aに係止凸部23aを挿入する。
図3(c)に示すように、挿入孔14aの左右方向外側に位置する被係止孔14bに係止凸部23aをスライドさせる。
係止部23と被係止部14は、互いの弾性素材を当接し合うことでも位置ずれが抑制され、強固に腕部22を傾斜部12に固定できる。
これにより、図2(b)に示すようにクッション部21(立体部21b)が傾斜部12に当接した状態を維持できる。
なお、装着状態のクッション部21が、底部2や湾曲部11に接触していてもよいが、クッション部21の下端が湾曲部11の上方に位置していることが好ましい。
背もたれ部3に寄り掛かる場合に比べて、固定されたクッション部21に寄り掛かることで、乳幼児の上半身は起き上がった状態に維持されやすく、親の顔も見やすくなる。
なお、本実施例は、クッション部21に腕部22を一体的に形成した例であるが、背もたれ部3に腕部が形成されてあってもよく、その場合には、クッション部21の正面又は側面に被係止部が配設されてもよい。
また、腕部22は、弾性素材などで形成されてあってもよく、腕部を用いてクッション部を背もたれ部に固定できれば特に素材に制限はない。
【0023】
実施例2を、図4に示す。
本実施例は、クッション部21が、正面視略U字形状の立体部21bの内側に平面部21aを有し、平面部の下側に立体部が形成されていない例である。
これにより、バス本体1(浴槽内)にクッション部21を装着した状態において、クッション部の平面部21aが、背もたれ部の正面3aや底部の上面2aと比較的なめらかに連続する。
【0024】
実施例3を、図5に示す。
本実施例は、背もたれ部3(傾斜部12a)の背面に設けた被係止部14が、略円筒状の筒突部14cを有し、この筒突部内に係止部が挿入される例である。
この場合に、筒突部14cの内周面に係止溝及び/又は係止突起を有することで、これに係止部の外側が係止するようなロック機構を備えていることが好ましい。
なお、係止部と被係止部の構造は、実施例1、3に限定されるわけではない。
【0025】
実施例4を、図6に示す。
本実施例は、クッション部21に連結された一対の腕部22が、両手を繋いだように一連に形成され、クッション部と腕部で略環状が形成された例である。
例えば、一対の腕部22が一方に係合部を、他方に被係合部を有し、互いの開放端側を係合できてもよい。
クッション部21を背もたれ部3の正面に当接し、その背面側で腕部22の係合部と被係合部を係合することで、背もたれ部を抱持してもよい。
この場合に、背もたれ部3の側面や背面に、一対の突出部15が上下方向に形成されてあってもよく、この一対の突出部の間に腕部22が配設されることで、腕部の上下方向の移動を突出部により制限でき、クッション部21の装着がより安定する。
【0026】
バス本体1は、さらに、図3(a)に示すように背もたれ部3(傾斜部12)の背面側に気体を注入及び排出可能な第3通気口(及び第3閉塞栓13)を有してもよく、この通気口から股支持部5、底部2、背もたれ部3、及び支持脚部6内の気体を排出してもよい。
また、図1(b)に示すように側壁部4の背もたれ部側の外面に、気体を注入及び排出可能な第4通気口(及び第4閉塞栓18)を有して、側壁部4内の気体を排出してもよく、通気口の位置や数に特に制限はない。
バス本体1は、例えば、浴槽内が前後幅約40~50cm、左右幅約25~28cmで、背もたれ部の高さHが約34~36cm、水溜深さ(およそ底部2の上面2aから側壁部4の上端部4cまでの高さ)が約16~20cmで、支持脚部6が前後幅約15~19cm、高さ約15~19cm、左右幅約28cm~35cm等であってもよい。
なお、水を溜める深さは、乳幼児が浴槽内に入った状態で、クッション部21の未装着状態では約8cm以下、装着状態では約4cm以下であることが好ましい。
クッション部材20は、例えば、クッション部21が高さ約35~39cm、前後幅約5~7cmで、平面部21aが左右幅約11cm以上、腕部22が高さ約6cm、左右幅約15cm、一端側22a(立体部21bとの連結部分)の左右幅が約2cm程度であってもよい。
なお、前後、左右、上下(高さや深さ)は、図2(a)や図3(a)に示す矢印の向き(前後左右上下)に対応する。
【符号の説明】
【0027】
1 バス本体
2 底部
3 背もたれ部
4 側壁部
14 被係止部
20 クッション部材
21 クッション部
22 腕部
23 係止部
図1
図2
図3
図4
図5
図6