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特開2024-81134物体寸法測定システム及び手持ち式物体寸法測定装置
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  • 特開-物体寸法測定システム及び手持ち式物体寸法測定装置 図1
  • 特開-物体寸法測定システム及び手持ち式物体寸法測定装置 図2
  • 特開-物体寸法測定システム及び手持ち式物体寸法測定装置 図3
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024081134
(43)【公開日】2024-06-17
(54)【発明の名称】物体寸法測定システム及び手持ち式物体寸法測定装置
(51)【国際特許分類】
   G01B 11/02 20060101AFI20240610BHJP
【FI】
G01B11/02 H
【審査請求】有
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023201681
(22)【出願日】2023-11-29
(31)【優先権主張番号】111146577
(32)【優先日】2022-12-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】TW
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.ブルートゥース
(71)【出願人】
【識別番号】517417038
【氏名又は名称】立普思股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】LIPS Corporation
【住所又は居所原語表記】2F.,No. 100,Ruiguang Rd.,Neihu Dist.,Taipei City 114,Taiwan
(74)【代理人】
【識別番号】110000338
【氏名又は名称】弁理士法人 HARAKENZO WORLD PATENT & TRADEMARK
(72)【発明者】
【氏名】呉翰承
(72)【発明者】
【氏名】塗藝豪
(72)【発明者】
【氏名】陳威廷
【テーマコード(参考)】
2F065
【Fターム(参考)】
2F065AA06
2F065AA21
2F065FF04
2F065GG04
2F065HH07
2F065JJ26
2F065MM06
2F065SS01
(57)【要約】
【課題】物体寸法測定システム及び手持ち式物体寸法測定装置を提供する。
【解決手段】本発明に係る物体寸法測定システムは、物体の寸法を測定するために適用される。前記物体寸法測定システムは測定モジュール及び演算モジュールを備えている。前記測定モジュールは、深度カメラ及び前記深度カメラに電気的に接続されているレーザー投影モジュールを含む。前記深度カメラは、前記物体を測定して前記物体の少なくとも1つの深度画像を取得するために用いられている。前記レーザー投影モジュールは前記深度カメラの撮影範囲を示すために用いられている。前記演算モジュールは前記測定モジュールに電気的に接続され、少なくとも1つの前記深度画像を受信すると共に前記物体の寸法データを計算するために用いられている。本発明は手持ち式物体寸法測定装置を更に提供する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
物体の寸法を測定するための物体寸法測定システムであって、
前記物体を測定して前記物体の少なくとも1つの深度画像を取得するための深度カメラを含む測定モジュールと、
前記測定モジュールに電気的に接続され、少なくとも1つの前記深度画像を受信すると共に前記物体の寸法データを算出するための演算モジュールと、を備えていることを特徴とする物体寸法測定システム。
【請求項2】
前記演算モジュールに電気的に接続され、前記物体の寸法データを表示するために用いられている表示モジュールを更に備えていることを特徴とする請求項1に記載の物体寸法測定システム。
【請求項3】
前記演算モジュール及び前記表示モジュールは電子機器のホスト及びモニタであり、前記測定モジュールは手持ち式スキャン装置に設置されていることを特徴とする請求項2に記載の物体寸法測定システム。
【請求項4】
前記測定モジュール、前記演算モジュール、及び前記表示モジュールは手持ち式物体寸法測定装置に統合されていることを特徴とする請求項2に記載の物体寸法測定システム。
【請求項5】
前記測定モジュールは、前記深度カメラに電気的に接続され、前記深度カメラの撮影範囲を示すために用いられているレーザー投影モジュールを更に備えていることを特徴とする請求項1に記載の物体寸法測定システム。
【請求項6】
前記レーザー投影モジュールは複数のレーザーマークを投影し、前記物体の測定位置を確認するために用いられていることを特徴とする請求項5に記載の物体寸法測定システム。
【請求項7】
物体の寸法を測定するための物体寸法測定システムであって、
前記物体を測定して前記物体の少なくとも1つの深度画像を取得するための深度カメラを含む測定モジュールを備える手持ち式スキャン装置と、
前記手持ち式スキャン装置に電気的に接続され、少なくとも1つの前記深度画像を受信すると共に前記物体の寸法データを計算及び表示するための演算モジュールを含む電子機器と、を備えていることを特徴とする物体寸法測定システム。
【請求項8】
前記測定モジュールは、前記深度カメラに電気的に接続され、前記深度カメラの撮影範囲を示すために用いられているレーザー投影モジュールを更に備えていることを特徴とする請求項7に記載の物体寸法測定システム。
【請求項9】
物体の寸法を測定するための手持ち式物体寸法測定装置であって、
ハウジングと、
前記ハウジングから露出されていると共に、前記物体を測定して前記物体の少なくとも1つの深度画像を取得するために用いられている深度カメラを含む測定モジュールと、
前記ハウジング内に設置されていると共に前記測定モジュールに電気的に接続され、少なくとも1つの前記深度画像を受信すると共に前記物体の寸法データを算出するために用いられている演算モジュールと、
前記ハウジングから露出されていると共に前記演算モジュールに電気的に接続され、前記演算モジュールが算出した前記物体の寸法データを表示するために用いられている表示モジュールと、を備えていることを特徴とする手持ち式物体寸法測定装置。
【請求項10】
前記測定モジュールは、前記深度カメラに電気的に接続され、前記深度カメラの撮影範囲を示すために用いられているレーザー投影モジュールを更に備えていることを特徴とする請求項9に記載の手持ち式物体寸法測定装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、測定技術の分野に関し、更に詳しくは、深度カメラにより物体の寸法を測定する物体寸法測定システム及び手持ち式物体寸法測定装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
郵便や物流業者が小包を処理する際には、小包の寸法を測定する必要があり、従来はメジャーを使用して測定を行っている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
近年、光学測定技術を利用して小包の寸法測定が始まっている。しかしながら、小包の長さ、幅、高さを別々に測定するのでは、高速に処理できない。
【0004】
本発明者らは、鋭意検討を重ねた結果、物体寸法測定システム及び手持ち式物体寸法測定装置を使用することによって、上記目的が達成されることを見出し、本発明を完成させるに至った。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するために、本発明の第一態様である物体寸法測定システムは、物体の寸法を測定するために用いられている。前記物体寸法測定システムは測定モジュール及び演算モジュールを備えている。前記測定モジュールは深度カメラを含む。前記深度カメラは前記物体を測定して前記物体の少なくとも1つの深度画像を取得するために用いられている。前記演算モジュールは前記測定モジュールに電気的に接続され、少なくとも1つの前記深度画像を受信すると共に前記物体の寸法データを算出する。
【0006】
上記目的を達成するために、本発明の第二態様である物体寸法測定システムは、物体の寸法を測定するために用いられている。前記物体寸法測定システムは手持ち式スキャン装置及び電子機器を備えている。前記手持ち式スキャン装置は上述した測定モジュールを含む。前記電子機器は上述した演算モジュールを具備している。
【0007】
本発明の好適例において、前記物体寸法測定システムは、前記演算モジュールに電気的に接続され、前記物体の寸法データを表示するための表示モジュールを更に備えている。
【0008】
本発明の好適例において、前記演算モジュール及び前記表示モジュールは電子機器のホスト及びモニタであり、前記測定モジュールは手持ち式スキャン装置に設置されている。
【0009】
本発明の好適例において、前記測定モジュールは、前記深度カメラの撮影範囲を示すために用いられているレーザー投影モジュールを更に備えている。
【0010】
本発明の好適例において、前記レーザー投影モジュールは、複数のレーザーマークを投影し、前記物体の測定位置を確認するために用いられている。
【0011】
また、本発明の第三の態様である手持ち式物体寸法測定装置は、物体の寸法を測定するために用いられている。前記手持ち式物体寸法測定装置はハウジングと、上述した測定モジュールと、上述した演算モジュールと、上述した表示モジュールと、を備えている。前記測定モジュール及び前記表示モジュールは前記ハウジングから露出されている。
【発明の効果】
【0012】
このように、本発明によれば、次のような効果がある。
本発明に係る物体寸法測定システムと手持ち式物体寸法測定装置によれば、測定モジュールの深度カメラで前記物体の深度画像を撮影した後、前記演算モジュールが前記深度画像に対して前記物体の寸法データを算出することで、前記物体の寸法データを迅速に取得可能である。
【0013】
本発明の他の目的、構成及び効果については、以下の実施の形態から明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】本発明の実施例に係る物体寸法測定システムの概略構成を示したブロック図である。
図2】本発明の実施例に係る物体寸法測定システムによる物体寸法の測定の一例を示す概略図(一)である。
図3】本発明の実施例に係る物体寸法測定システムによる物体寸法の測定の一例を示す概略図(二)である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施形態は特許請求の範囲にかかる発明を限定するものではない。また、実施形態の中で説明されている特徴のあらゆる組合わせが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
【0016】
図1乃至図3に示すように、本発明の第一形態である物体寸法測定システム100は、物体2の寸法を測定するために用いられている。前記物体寸法測定システム100は測定モジュール101及び演算モジュール102を備えている。前記測定モジュール101は深度カメラ103を含む。前記深度カメラ103は前記物体2を測定して前記物体2の少なくとも1つの深度画像3を取得するために用いられている。前記演算モジュール102は前記測定モジュール101に電気的に接続され、少なくとも1つの前記深度画像3を受信すると共に前記物体2の寸法データを算出する。
【0017】
図1図2に示すように、本発明の第二形態である物体寸法測定システム100は、前記物体2の寸法を測定するために用いられている。前記物体寸法測定システム100は手持ち式スキャン装置104及び電子機器105を備えている。前記手持ち式スキャン装置104は上述した測定モジュール101を含む。前記電子機器105は上述した演算モジュール102を具備している。前記物体2は体積が125cm3より大きい小包または箱等の実体であってもよい。本発明に係る物体寸法測定システム100は任意の形状の物体2を測定するために用いられている。
【0018】
図1図2に示すように、実施例において、前記物体寸法測定システム100は、前記演算モジュール102に電気的に接続されている表示モジュール108を更に備えている。前記表示モジュール108は前記物体2の寸法データを表示するために用いられている。具体的には、前記演算モジュール102及び前記表示モジュール108はそれぞれ前記電子機器105のホスト及びモニタである。前記測定モジュール101は前記手持ち式スキャン装置104に設置され、例えば、前記手持ち式スキャン装置104はガンタイプスキャナーである。前記表示モジュール108には前記物体2の長さ、幅、及び高さの寸法データが表示される。図2に示される電子機器105はノートパソコンであるが、電子機器105は、デスクトップパソコン、タブレット端末、一体型パソコン等であってもよい。電子機器105の演算モジュール102には、深度画像3を読み取ると共に寸法を演算して表示するためのソフトウェアまたはアプリケーションプログラムがインストールされている。電子機器105と前記手持ち式スキャン装置104との間は伝送線(図示なし)を介して接続され、或いはブルートゥースプロトコルにより接続されている。
【0019】
図1図2に示すように、実施例において、前記測定モジュール101は、前記深度カメラ103に電気的に接続されているレーザー投影モジュール109を更に備えている。前記レーザー投影モジュール109は、複数のレーザーマークPを投影し、前記測定モジュール101の深度カメラ103の撮影範囲を示すために用いられ、これにより、前記物体2の測定位置を確認することができる。図2において、前記レーザー投影モジュール109が投影した複数のレーザーマークPは四角枠パターンを構成するが、本発明はこれに限定されるものではない。図示しない他の実施例では、複数のレーザーマークPが円形、十字形、或いは識別機能を有する他のパターンを形成してもよい。また、前記演算モジュール102は、取得した深度画像3中のレーザーマークPから特徴を検索すると共に選別することにより、前記物体2の基礎平面情報を構成し、前記物体2の外形を測定して演算し、前記物体2の寸法データを算出することができる。
【0020】
図1図3に示すように、本発明の第三形態である手持ち式物体寸法測定装置106は、前記物体2の寸法を測定するために用いられている。前記手持ち式物体寸法測定装置106は、ハウジング107と、上述した測定モジュール101と、上述した演算モジュール102と、上述した表示モジュール108と、を備えている。前記測定モジュール101及び前記表示モジュール108は前記ハウジング107から露出されている。前記演算モジュール102は前記ハウジング107内に設置されていると共に、回路マザーボード(図示なし)、中央処理装置(図示なし)、ドーターボード(図示なし)等の部材を含むことができる。本形態の第一及び第二形態との相違点について、前記測定モジュール101、前記演算モジュール102、及び前記表示モジュール108が前記手持ち式物体寸法測定装置106に統合されている。前記手持ち式物体寸法測定装置106はタブレット端末であってもよいが、これに限られない。前記深度カメラ103のレンズ(図示なし)、回路基板(図示なし)等の必要部材は前記手持ち式物体寸法測定装置106内に取り付けられ、且つ前記手持ち式物体寸法測定装置106には対応するソフトウェアまたはアプリケーションプログラムがインストールされている。
【0021】
上述したように、本発明に係る物体寸法測定システム100及び手持ち式物体寸法測定装置106は、前記測定モジュール101の深度カメラ103により前記物体2の深度画像3を撮影した後、前記演算モジュール102が前記深度画像3に対して前記物体2の寸法データを算出することで、前記物体2の寸法データを迅速に取得することができる。
【0022】
本発明は、その精神又は主要な特徴から逸脱することなく、他のいろいろな形態で実施することができる。そのため、上述の実施形態はあらゆる点で単なる例示に過ぎず、限定的に解釈してはならない。本発明の範囲は特許請求の範囲によって示すものであって、明細書の記載には何ら拘束されない。更に、特許請求の範囲の均等範囲に属する変形や変更は、すべて本発明の範囲内のものである。
【符号の説明】
【0023】
100 物体寸法測定システム
101 測定モジュール
102 演算モジュール
103 深度カメラ
104 手持ち式スキャン装置
105 電子機器
106 手持ち式物体寸法測定装置
107 ハウジング
108 表示モジュール
109 レーザー投影モジュール
2 物体
3 深度画像
P レーザーマーク
図1
図2
図3