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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024081159
(43)【公開日】2024-06-18
(54)【発明の名称】農畜産物の選別集合装置
(51)【国際特許分類】
   A01K 43/04 20060101AFI20240611BHJP
   B07C 5/38 20060101ALI20240611BHJP
   B07C 5/18 20060101ALI20240611BHJP
【FI】
A01K43/04
B07C5/38
B07C5/18
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021071215
(22)【出願日】2021-04-20
(71)【出願人】
【識別番号】597017812
【氏名又は名称】株式会社ナベル
(74)【代理人】
【識別番号】100121441
【弁理士】
【氏名又は名称】西村 竜平
(74)【代理人】
【識別番号】100154704
【弁理士】
【氏名又は名称】齊藤 真大
(74)【代理人】
【識別番号】100129702
【弁理士】
【氏名又は名称】上村 喜永
(74)【代理人】
【識別番号】100206151
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 惇志
(74)【代理人】
【識別番号】100218187
【弁理士】
【氏名又は名称】前田 治子
(72)【発明者】
【氏名】高田 雅孝
(72)【発明者】
【氏名】清田 暁男
【テーマコード(参考)】
3F079
【Fターム(参考)】
3F079AC11
3F079CA29
3F079CA42
3F079CB12
3F079CC05
3F079DA11
3F079DA28
3F079EA19
(57)【要約】
【課題】複数の集合部それぞれの状態を視認しやすくするとともに選別集合装置の意匠性を向上する。
【解決手段】農畜産物Eを選別して等階級別に対応した集合部2に集合させる選別集合装置100であって、複数の集合部2に農畜産物Eを搬送して分配する搬送部3と、複数の集合部2それぞれに対応して搬送部3の搬送方向に沿って設けられ、集合部2の状態に応じて発光態様が変化する直線状発光部8とを備える。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
農畜産物を選別して等階級別に対応した集合部に集合させる選別集合装置であって、
複数の前記集合部に前記農畜産物を搬送して分配する搬送部と、
複数の前記集合部それぞれに対応して前記搬送部の搬送方向に沿って設けられ、前記集合部の状態に応じて発光態様が変化する直線状発光部とを備える、選別集合装置。
【請求項2】
前記直線状発光部は、前記搬送部の搬送方向に直交する前後方向の両側から視認可能に設けられている、請求項1に記載の選別集合装置。
【請求項3】
前記搬送部を収容し、前記搬送部の搬送方向の延びるケーシングを備え、
前記直線状発光部は、前記ケーシングの上面部に設けられている、請求項1又は2に記載の選別集合装置。
【請求項4】
前記直線状発光部は、略列状に配置された複数のLEDと、当該複数のLEDの光射出側において前記複数のLEDの配列方向に沿って設けられた直線状の光拡散部材とを有する、請求項1乃至3の何れか一項に記載の選別集合装置。
【請求項5】
前記直線状発光部を制御する発光制御部をさらに備え、
前記発光制御部は、前記集合部の状態に応じて、前記直線状発光部それぞれを点灯、消灯、点滅、光量変化又は色変化させる、請求項1乃至4の何れか一項に記載の選別集合装置。
【請求項6】
前記発光制御部は、前記集合部の状態に応じて、前記直線状発光部それぞれの発光色の変化の速度又は周期あるいは光量変化の速度又は周期を変化させる、請求項1乃至5の何れか一項に記載の選別集合装置。
【請求項7】
前記発光制御部は、前記搬送部における動作状況に応じて、前記直線状発光部を制御する、請求項5又は6に記載の選別集合装置。
【請求項8】
前記搬送部は、複数列の搬送路を有しており、
前記直線状発光部は、複数の前記集合部それぞれに対応するとともに、前記複数列の搬送路それぞれに対応して設けられている、請求項1乃至7の何れか一項に記載の選別集合装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば鶏卵又は果菜類等の農畜産物の選別集合装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
この種の農畜産物の選別集合装置としては、特許文献1に示すように、農畜産物として例えば鶏卵の物理的性状を検出し、その鶏卵を物理的性状に応じて複数の集合場所に搬送して集合させるものが考えられている。
【0003】
この鶏卵の選別集合装置では、各集合場所にその集合場所の情報を表示する表示灯が設けられており、例えば各集合場所において設定された目標集合個数の鶏卵の集合が完了すると、各集合場所に設けられた表示灯が点灯する。これにより、作業員は、各集合場所において目標集合個数の鶏卵の集合が完了したことを知り、その後の必要な作業を迅速に行うことができる。また、表示灯は、その集合場所における装置の異常の発生などを報知する等の役割をする場合もある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2002-166912号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記の選別集合装置では、各集合場所と表示灯との位置関係が分かりにくく、表示灯が点灯した場合に、どの集合場所で鶏卵の集合の完了等を示しているかが直感的に分かりにくい。また、各集合場所に設けられた表示灯同士の関係性が無く意匠性が良いものとはいえない。さらに、従来の表示灯でも点滅周期、モールス符号様の点滅等で種々の意味を表現する場合もあるが、何れにしても一灯表示灯であり、表示灯を用いた表現を多様化することは困難である。
【0006】
そこで、本発明は、上記問題点を解決すべく表示灯として棒状発光体である直線状発光部を構成要素とし、その直線状発光部に制御を加えることを特徴としてなされたものであり、各集合部の状態を視認しやすくするとともに選別集合装置の表示灯の発報情報を多様化し、且つ選別集合装置の意匠性を向上することを主たる課題とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
すなわち本発明に係る選別集合装置は、農畜産物を選別して等階級別に対応した集合部に集合させる選別集合装置であって、複数の前記集合部に前記農畜産物を搬送して分配する搬送部と、複数の前記集合部それぞれに対応して前記搬送部の搬送方向に沿って設けられ、前記集合部の状態に応じて発光態様が変化する直線状発光部とを備える、ことを特徴とする。
【0008】
この選別集合装置であれば、複数の集合部の状態に応じて発光態様が変化する直線状発光部を有するので、各集合部の状態を視認しやすくなる。ここで、直線状発光部を用いているので、集合部との対応関係がわかりやすくなるとともに、より一層視認しやすくなる。また、直線状発光部が、搬送部の搬送方向に沿って略直線上に設けられているので、直線状発光部の発光態様の違いが視認しやすくなる。さらに、直線状発光部が略一直線上に並べられており、それらを個別に制御することによって、流れるように点灯させたり、発光色又は光量を連続的に変化させたりして、直線上発光部を用いた表現を多様化することができる。その上、直線状発光部が搬送部の搬送方向に沿って略直線上に設けられているので、直線状発光部に一体感を与えることができ、選別集合装置の統一感を高めて意匠性を向上させることができる。
【0009】
前記直線状発光部は、前記搬送部の搬送方向に直交する前後方向の両側から視認可能に設けられていることが望ましい。
この構成であれば、直線状発光部が、前後方向の両側から視認可能に設けられているので、使用者が装置前側にいる場合だけでなく、装置後側にいる場合においても、各集合部の状態を視認することができる。その結果、使用者がわざわざ装置前側に移動すること無く、各集合部の状態を視認することができる。
【0010】
本発明の選別集合装置は、前記搬送部を収容し、前記搬送部の搬送方向の延びるケーシングを備えている構成とすることが考えられる。この構成において、前記直線状発光部は、前記ケーシングの上面部に設けられていることが望ましい。
この構成であれば、直線状発光部がケーシングの上面部に設けられているので、前後方向の両側から視認可能にすることができる。また、ケーシングの上面部に直線状発光部を設けることにより、選別集合装置の統一感を高めて意匠性を向上させることができる。
【0011】
前記直線状発光部は、略列状に配置された複数のLEDと、当該複数のLEDの光射出側において前記複数のLEDの配列方向に沿って設けられた直線状の光拡散部材とを有することが望ましい。
この構成であれば、複数のLEDを用いて構成しているので、複数のLEDそれぞれの点灯を制御することによって、種々の発光態様を実現することができる。また、光拡散部材を用いているので、直線状発光部から射出される光を長手方向に均一化して、視認性を向上させることができる。
【0012】
本発明の選別集合装置は、前記直線状発光部を制御する発光制御部をさらに備えている。この発行制御部は、前記集合部の状態に応じて、前記直線状発光部を点灯、消灯、点滅、光量変化又は色変化させることが望ましい。
このように直線状発光部点灯、消灯、点滅、光量変化又は色変化させることによって、集合部の各種状態を視認しやすくできる。
【0013】
前記発光制御部は、前記集合部の状態に応じて、前記直線状発光部それぞれの発光色の変化の速度又は周期あるいは光量変化の速度又は周期を変化させることが望ましい。
このように直線状発光部の発光色の変化の速度又は周期あるいは光量変化の速度又は周期を変化させることによって、集合部の各種状態を視認しやすくできる。
【0014】
ここで、直線状発光部を点灯、消灯、点滅、光量変化又は色変化させる際の発光色の変化の速度又は周期あるいは光量変化の速度又は周期を変化させることによって、複数の直線状発光部の発光態様のバリエーションを増やすことができ、より多くの状態を表すことができる。
【0015】
前記発光制御部は、前記搬送部の状態に応じて、前記直線状発光部を制御することが望ましい。
この構成であれば、搬送部の状態を視認することができる。その結果、各集合部の状態及び搬送部の状態を全体的に表すことができ、使用者に対する使い勝手を向上することができる。また、搬送部により搬送される農畜産物の移動速度なども直線状発光部を端部から順次点灯させる等によって表示することができ、その速度感を演出することも可能となる。
【0016】
前記搬送部は、複数列の搬送路を有しており、前記直線状発光部は、前記複数の集合部それぞれに対応するとともに、前記複数列の搬送路それぞれに対応して設けられていることが望ましい。
この構成であれば、搬送部が複数列の搬送路を有する場合に、各集合部における各複数列の状態を視認することができる。
【発明の効果】
【0017】
このように構成した本発明によれば、複数の集合部それぞれの状態を視認しやすくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】本発明の一実施形態に係る農畜産物の選別集合装置の構成を模式的に示す平面図である。
図2】同実施形態の選別集合装置の構成を模式的に示す斜視図である。
図3】同実施形態の直線状発光部の配置を示す部分拡大正面図及び部分拡大左側面図である。
図4】同実施形態の直線状発光部の構成を示す断面図及び分解斜視図である。
図5】同実施形態の各集合部の状態を示す直線状発光部の発光態様を示す図である。
図6】変形実施形態の直線状発光部の配置を示す部分拡大左側面図である。
図7】変形実施形態の選別集合装置の構成を模式的に示す斜視図である。
図8】変形実施形態の選別集合装置の構成を模式的に示す部分拡大平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下に、本発明に係る農畜産物の選別集合装置の一実施形態について、図面を参照して説明する。
【0020】
<1.選別集合装置の基本構成>
本実施形態の農畜産物の選別集合装置100は、図1及び図2に示すように、鶏卵Eの選別集合装置であり、鶏卵Eを物理的性状区分毎に集合させる複数の集合部2と、当該複数の集合部2に鶏卵Eを搬送して分配する搬送部3とを備えている。なお、以下の説明において搬送部3による鶏卵Eの搬送方向をX方向とし、鶏卵Eの搬送方向に直交する方向をY方向とする。
【0021】
複数の集合部2は、複数の物理的性状区分に選別された鶏卵Eが搬送されるものであり、各集合部2には、集合されるべき物理的性状区分が設定されている。複数の集合部2は、搬送部3の搬送方向(X方向)に沿って配置されるとともに、各集合部2は、搬送部3の搬送方向(X方向)に直交するようにY方向に延びている。
【0022】
また、複数の集合部2には、鶏卵Eを収容するパックP又はトレイTをY方向に沿って搬送する機構を有し、搬送部3により搬送された鶏卵EをパックP又はトレイTにより受け取る構成としてある。
【0023】
搬送部3は、X方向に延びる1列の搬送路3Lを有するものであり、鶏卵Eを供給する供給部4から供給される鶏卵Eを複数の集合部2に搬送して分配するものである。
【0024】
ここで、供給部4は、ローラコンベアにより構成されており、鶏卵Eを複数列(例えば6列)の複列状態でY方向に搬送し、その終端部に設けられた移し替え部5により鶏卵が搬送部3に移し替えられる。
【0025】
また、供給部4の搬送途中において移し替え部5の前段には、鶏卵の物理的性状を測定する測定部6が設けられている。本実施形態の測定部6は、鶏卵Eの重量を測定するものである。その他、測定部は、鶏卵Eのひび割れ等を測定するものであっても良い。
【0026】
そして、搬送部3は、移し替え部5により供給部4から鶏卵Eを受け取り、複数の集合部2に鶏卵Eを搬送する。また、搬送部3において各集合部2に対応する位置には、搬送部3により搬送される鶏卵Eを選別放出する選別放出部7が設けられている。選別放出部7は、選別制御部11により制御されて、上記の測定部6により得られた各鶏卵Eの物理的性状(ここでは重量)に基づいて、複数の集合部2それぞれに鶏卵Eを放出する。
【0027】
<2.直線状発光部の具体的構成>
そして、本実施形態の選別集合装置100は、図1図3に示すように、複数の集合部2それぞれに対応して設けられ、各集合部2の各状態に応じて発光態様が変化する複数の直線状発光部8を備えている。
【0028】
複数の直線状発光部8は、搬送部3の搬送方向(X方向)に沿って一直線上に設けられている。そして、各直線状発光部8は、搬送部3の搬送方向に直交する前後方向(Y方向)の両側から視認可能に設けられている。
【0029】
具体的に各直線状発光部8は、搬送部3を収容して搬送部3の搬送方向(X方向)の延びるケーシング10に設けられている。なお、このケーシング10は、複数の集合部2の上部においてそれら複数の集合部2を跨ぐように設けられている。
【0030】
本実施形態のケーシング10は、図2及び図3に示すように、その上面部10aが平面状をなしており、各直線状発光部8は、ケーシング10の上面部10aに設けられている。この構成により、各直線状発光部8は、搬送部3の搬送方向に直交する前後方向(Y方向)の両側から視認可能となる。
【0031】
さらに、各直線状発光部8は、ケーシング10の上面部10aにおいて、対応する集合部2の直上に位置するように設けられている(図3参照)。この構成により、使用者は、発光態様が変化した直線状発光部8の真下に位置する集合部2の状態が変化したことを直感的に認識することができる。本実施形態では、各直線状発光部8は、上面部10aにおける前側部分に設けられている。
【0032】
ここで、各直線状発光部8の具体的構成について説明しておくと、各直線状発光部8は、図4に示すように、略列状に配置された複数のLED81と、当該複数のLED81の光射出側において複数のLED81の配列方向に沿って設けられた直線状の光拡散部材82とを有している。なお、複数のLED81は、例えば長尺状の配線基板80に搭載されている。
【0033】
このように構成した各直線状発光部8は、発光制御部9により制御される。この発光制御部9は、装置各部(特に集合部2)から出力される信号、又は、装置各部(特に集合部2)に設けられた各種センサからの信号に基づいて、各集合部2の状態を判定し、その判定結果に基づいて、各直線状発光部8を制御する。また、発光制御部9は、各直線状発光部8の構成要素である複数のLED81に対して個別に制御することができる。これにより、各直線状発光部8において発光するLED81を切り替えることによって、種々の状態を表現できるようになる。
【0034】
具体的に発光制御部9は、各集合部2の状態に応じて、各直線状発光部8を点灯(消灯から点灯)、消灯(点灯から消灯)、点滅(点灯及び消灯の繰り返し)、光量変化(例えば100%出力から50%出力に変化)、又は色変化(例えば白色から赤色、緑色、青色など)させることができる。
【0035】
ここで、各集合部2の状態とは、例えば、集合部2における鶏卵Eの集合が完了した場合、集合部2の機械的な異常が生じた場合、集合部2の電気的な異常が生じた場合、集合部2が正常に戻った場合、集合部2の清掃・メンテナンスが必要な場合などを挙げることができる。
【0036】
また、発光制御部9は、各集合部2の状態に応じて、各直線状発光部8の発光色の変化の速度又は周期あるいは光量変化の速度又は周期を変化させることができる。発光色の変化の速度又は周期あるいは光量変化の速度及び光量変化の周期としては、例えば、図5に示すように、種々のパターンを設定することができる。このように発光色の変化の速度又は周期あるいは光量変化の速度又は光量変化の周期を変化させることによって、集合部2の異常度合い(深刻度、緊急度)等のより多くの情報を表現することができる。
【0037】
さらに、発光制御部9は、搬送部3における動作状況に応じて、各直線状発光部8を制御することもできる。例えば、発光制御部9は、搬送部3に異常が発生した場合に、各直線状発光部8を点灯、消灯、点滅、光量変化、又は色変化、発光色の変化の速度又は周期、或いは、光量変化の速度又は周期を変化させることができる。また、発光制御部9は、搬送部3を鶏卵Eが流れている状態(鶏卵Eの移動速度など)を各直線状発光部8により連動させて表現することができる。例えば、発光制御部9は、鶏卵Eの移動速度に連動させて各直線状発光部8における複数のLED81を端部から順次点灯させることが考えられる。その他、発光制御部9は、選別集合装置100の処理能力(例えば2万個/時)に合わせて各直線状発光部8を点滅(例えば2万個/時であれば、2回点滅等)させることもできる。
【0038】
さらに、発光制御部9は、選別集合装置100の起動時において、各直線状発光部8を連動させて発光させることもできる。例えば、発光制御部9は、各直線状発光部8を同期させて所定のパターンで点滅させた後に、各集合部2の状態において各直線状発光部8の発光態様を変化させることが考えられる。
【0039】
<3.本実施形態の効果>
本実施形態の農畜産物の選別集合装置100によれば、各集合部2の状態に応じて発光態様が変化する直線状発光部8を有するので、各集合部2の状態を視認しやすくなる。ここで、直線状発光部8を用いているので、集合部2との対応関係がわかりやすくなるとともに、より一層視認しやすくなる。また、直線状発光部8が、搬送部3の搬送方向に沿って設けられているので、直線状発光部8の発光態様の違いが視認しやすくなる。さらに、直線状発光部8が搬送部3の搬送方向に沿って設けられているので、直線状発光部8に一体感を与えることができ、選別集合装置100の統一感を高めて意匠性を向上させることができる。
【0040】
<4.その他の変形実施形態>
なお、本発明は前記実施形態に限られるものではない。
【0041】
例えば、前記実施形態では、直線状発光部8をケーシング10の上面部10aの前側部分に設けたものであったが、上面部10aの中央部分に設けたものであっても良いし、上面部10aの後側部分に設けたものであっても良い。
【0042】
また、前記実施形態では、1つの集合部2に対応して1つの直線状発光部8を設けた構成であったが、図6に示すように、1つの集合部2に対応して2つ以上の直線状発光部8を設けた構成としても良い。図6では、ケーシング10の前面部10b及び背面部10cのそれぞれに直線状発光部8を設けた構成である。その他、ケーシング10の上面部10aに2つ以上の直線状発光部8を設けても良いし、ケーシング10の上面部10a及び前面部10bのそれぞれに直線状発光部8を設けても良いし、上面部10a、前面部10b及び背面部10cのそれぞれに直線状発光部8を設けても良い。
【0043】
さらに、前記実施形態では、複数の集合部2に合わせて複数の直線状発光部8を設けた構成であったが、図7に示すように、2以上の集合部2に対して1つの直線状発光部8を設けても良い。この場合であっても、各集合部2の状態に合わせて直線状発光部8の発光態様を変化させることができる。例えば、直線状発光部8を複数のLEDを用いて構成し、各集合部2に対応させて発光するLED群を設定しておき、各集合部2の状態に合わせて各LED群の発光態様を変化させることが考えられる。
【0044】
さらに、前記実施形態の搬送部3は、1列の搬送路3Lを有する構成のものであったが、図8に示すように複数列の搬送路3Lを有する構成のものであっても良い。この場合、複数の直線状発光部8は、複数の集合部2それぞれに対応するとともに、複数列の搬送路3Lそれぞれに対応して設けられている構成とすることが考えられる。つまり、各集合部2に対応して複数の直線状発光部8が設けられ、その複数の直線状発光部8それぞれは、複数列の搬送路3Lに対応している。例えば、3列の搬送路3La~3Lcを有する構成の場合には、各集合部2に対応して3つの直線状発光部8a~8cが設けられる。この場合、発光制御部9は、どの搬送路3La~3Lcに鶏卵Eが流れているかを、複数の直線状発光部8a~8cの発光態様によって表現することができる。例えば、鶏卵Eが流れている搬送路3La~3Lcに対応する複数の直線状発光部8a~8cを、鶏卵Eの流れる速度に応じて点滅させることなどが考えられる。
【0045】
その他、本発明は前記実施形態に限られず、その趣旨を逸脱しない範囲で種々の変形が可能であるのは言うまでもない。
【符号の説明】
【0046】
100・・・選別集合装置
E ・・・鶏卵(農畜産物)
2 ・・・集合部
3 ・・・搬送部
3L ・・・搬送路
X ・・・搬送部の搬送方向
8 ・・・直線状発光部
81 ・・・LED
82 ・・・光拡散部材
9 ・・・発光制御部
10 ・・・ケーシング
10a・・・上面部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8