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特開2024-8117情報処理装置、情報処理方法、及びコンピュータプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024008117
(43)【公開日】2024-01-19
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法、及びコンピュータプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 10/06 20230101AFI20240112BHJP
【FI】
G06Q10/06
【審査請求】未請求
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022109700
(22)【出願日】2022-07-07
(71)【出願人】
【識別番号】517048452
【氏名又は名称】株式会社アペックス
(74)【代理人】
【識別番号】100190621
【弁理士】
【氏名又は名称】崎間 伸洋
(74)【代理人】
【識別番号】100212510
【弁理士】
【氏名又は名称】笠原 翔
(72)【発明者】
【氏名】畑 公平
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049AA08
(57)【要約】
【課題】雇用者又は求職者における双方の条件に適した人材マッチングを支援する技術を提案する。
【解決手段】情報処理装置は、雇用者が求職者に対して希望する希望人材情報と、前記求職者が希望する勤務条件とを受け付ける希望人材情報受付手段と、前記希望人材情報を記憶する希望人材情報記憶手段と、前記勤務条件に基づいて、求人情報を抽出する求人内容抽出手段と、前記求人情報から前記求職者により選択された求職案件の申し込みを受け付ける求職受付手段と、前記求職者によって選択された前記求職案件に対応する雇用者における前記希望人材情報と、前記求職者に関する情報とを照合して、条件が合致するか否かを判定する条件合致判定手段と、条件が合致している場合に、前記雇用者が利用する雇用者端末に対して前記求職者の情報を含む紹介通知を送信するマッチング成立情報通信手段と、を備える。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
雇用者が求職者に対して希望する希望人材情報と、前記求職者が希望する勤務条件とを受け付ける希望人材情報受付手段と、
前記希望人材情報を記憶する希望人材情報記憶手段と、
前記勤務条件に基づいて、求人情報を抽出する求人内容抽出手段と、
前記求人情報から前記求職者により選択された求職案件の申し込みを受け付ける求職受付手段と、
前記求職者によって選択された前記求職案件に対応する雇用者における前記希望人材情報と、前記求職者に関する情報とを照合して、条件が合致するか否かを判定する条件合致判定手段と、
条件が合致している場合に、前記雇用者が利用する雇用者端末に対して前記求職者の情報を含む紹介通知を送信するマッチング成立情報通信手段と、
を備えることを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記雇用者端末から前記求職者を採用する旨の回答を受け付けた場合、前記雇用者端末と、前記求職者が利用する求職者端末に対して雇用成立通知を送信すると共に、紹介事業者が利用する紹介事業者端末に対して紹介完了通知をさらに送信する人材紹介管理手段をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記雇用者端末から前記求職者を不採用とする旨の回答を受け付けた場合、抽出された前記求人情報のうち、選択された前記求職案件と、雇用先が提示している勤務条件が類似する求人情報を紹介する別件紹介通知を、前記求職者端末に対して送信するマッチング補助手段をさらに備え、
前記マッチング成立情報通信手段は、前記求職者端末から前記類似する求人情報に対応する雇用先を希望する旨の回答を受け付けたとき、他の雇用先の雇用者端末に対して前記求職者の情報を含む前記紹介通知を送信する、
ことを特徴とする請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記雇用成立通知の送信後、前記雇用者端末と、前記雇用者の従業者となった前記求職者端末の少なくとも何れか一方に対して所定のタイミングで雇用継続の有無を確認する雇用状況確認通知を送信し、当該雇用状況確認通知の回答により所定期間雇用が継続されていることが確認された場合、前記雇用者端末又は前記求職者端末に対して雇用者から求職者へ報奨が付与されることを知らせる報奨付与通知を送信する雇用継続支援手段、
をさらに備えることを特徴とする請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記雇用継続支援手段は、雇用が継続されていない又は雇用の継続が解消される旨の回答を受け付けた場合に、前記求職者端末に対して他の雇用先を紹介する雇用先紹介通知を送信する、
ことを特徴とする請求項4に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記雇用継続支援手段は、前記雇用成立通知の送信後、前記求職者端末に対して所定のタイミングで従業者へ雇用継続に資するためのメッセージを自動生成して送信する、
ことを特徴とする請求項4に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記雇用継続支援手段は、前記雇用成立通知の送信後、所定の離職の原因となった雇用者に雇用されている前記従業者の前記求職者端末に対して、所定のタイミングで勤務上の状況を問い合わせる職場環境問合せ通知を送信する、
ことを特徴とする請求項4に記載の情報処理装置。
【請求項8】
雇用先の地域又は前記求職者の数に応じて、前記求職者の雇用を支援する複数の管理者が存在し、
前記職場環境問合せ通知の送信に応じて、前記求職者端末から相談を求める要支援通知の返信があった場合、前記求職者の雇用先又は前記求職者を担当する前記管理者が利用する管理者端末に対して前記要支援通知を送信する職場環境相談支援手段、
をさらに備えることを特徴とする請求項7に記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記職場環境相談支援手段は、所定の期間ごとに前記要支援通知の数を集計し、当該要支援通知によって相談を求めた前記求職者の雇用先の前記雇用者端末に対し、前記要支援通知に対応したことを知らせる支援対応報告を送信する、
ことを特徴とする請求項8に記載の情報処理装置。
【請求項10】
前記雇用者端末から申し込みに応じ、当該雇用者端末に対して前記情報処理装置への求職者向けアクセスコード情報を付加した広告宣伝媒体を配布する求人広告配布手段、
をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項11】
雇用者が求職者に対して希望する希望人材情報と、前記求職者が希望する勤務条件とを受け付ける希望人材情報受付ステップと、
前記希望人材情報を記憶する希望人材情報記憶ステップと、
前記勤務条件に基づいて、求人情報を抽出する求人内容抽出ステップと、
前記求人情報から前記求職者が選択する求職案件の申し込みを受け付ける求職受付ステップと、
前記求職者に関する情報を受け付け、前記求職者の選択により記憶する前記求職案件の求人情報に対して、記憶された前記希望人材情報と照合して条件が合致するか否かを判定する条件合致判定ステップと、
判定の結果、条件が合致している場合に、前記雇用者が利用する雇用者端末に対して前記求職者の情報を含む紹介通知を送信するマッチング成立情報通信ステップと、
を有することを特徴とする情報処理方法。
【請求項12】
雇用者が求職者に対して希望する希望人材情報と、前記求職者が希望する勤務条件とを受け付ける希望人材情報受付ステップと、
前記希望人材情報を記憶する希望人材情報記憶ステップと、
前記勤務条件に基づいて、求人情報を抽出する求人内容抽出ステップと、
前記求人情報から前記求職者が選択する求職案件の申し込みを受け付ける求職受付ステップと、
前記求職者に関する情報を受け付け、前記求職者の選択により記憶する前記求職案件の求人情報に対して、記憶された前記希望人材情報と照合して条件が合致するか否かを判定する条件合致判定ステップと、
判定の結果、条件が合致している場合に、前記雇用者が利用する雇用者端末に対して前記求職者の情報を含む紹介通知を送信するマッチング成立情報通信ステップと、
をコンピュータによって実行させるためのコンピュータプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理方法、及びコンピュータプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
少子高齢化社会の影響により、様々な業種で人手不足が問題となっている。例えば、今では私たちの生活に欠かせないものとなっているコンビニエンスストアは、様々な商品やサービスを取り扱っており、営業時間が24時間又は早朝から深夜にまで及ぶものとなっていることから、多くの店舗で慢性的な人手不足に陥っている。
【0003】
人手不足を解消するための対策として、店舗の入口といった目に付き易い場所に求人広告を貼付したり、求人雑誌に求人広告を掲載したり、インターネット等の通信ネットワークを介して求人情報を発信したりして人材を募集している。ところが、意図したように人材が集まらないことが多々ある。
【0004】
そこで、アルバイト店員を必要とする雇用者のために、採用活動を支援するシステムにつき種々のアイデアが提供されている。例えば、求人募集への応募に対する動機付けの一つとなるように、採用が決まったら求職者に対して祝い金等のインセンティブを付与するシステムが提案されている(例えば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2022-41837号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、採用が決定した時点で報酬を付与していたため、その後雇用関係が継続しない場合も多く、雇用者と求職者の双方にとって満足のいくものではなかった。
【0007】
本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、雇用者又は求職者における双方の条件に適した人材マッチングを支援する技術を提案することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために、本発明の一態様は、
雇用者が求職者に対して希望する希望人材情報と、前記求職者が希望する勤務条件とを受け付ける希望人材情報受付手段と、
前記希望人材情報を記憶する希望人材情報記憶手段と、
前記勤務条件に基づいて、求人情報を抽出する求人内容抽出手段と、
前記求人情報から前記求職者により選択された求職案件の申し込みを受け付ける求職受付手段と、
前記求職者によって選択された前記求職案件に対応する雇用者における前記希望人材情報と、前記求職者に関する情報とを照合して、条件が合致するか否かを判定する条件合致判定手段と、
条件が合致している場合に、前記雇用者が利用する雇用者端末に対して前記求職者の情報を含む紹介通知を送信するマッチング成立情報通信手段と、
を備える情報処理装置である。
【0009】
また、上記態様の情報処理装置において、前記雇用者端末から前記求職者を採用する旨の回答を受け付けた場合、前記雇用者端末と、前記求職者が利用する求職者端末に対して雇用成立通知を送信すると共に、紹介事業者が利用する紹介事業者端末に対して紹介完了通知をさらに送信する人材紹介管理手段、をさらに備える。
【0010】
また、上記態様の情報処理装置において、前記雇用者端末から前記求職者を不採用とする旨の回答を受け付けた場合、抽出された前記求人情報のうち、選択された前記求職案件と、雇用先が提示している勤務条件が類似する求人情報を紹介する別件紹介通知を、前記求職者端末に対して送信するマッチング補助手段をさらに備え、前記マッチング成立情報通信手段は、前記求職者端末から前記類似する求人情報に対応する雇用先を希望する旨の回答を受け付けたとき、他の雇用先の雇用者端末に対して前記求職者の情報を含む前記紹介通知を送信するとよい。
【0011】
また、上記態様の情報処理装置において、雇用成立通知の送信後、前記雇用者端末と、前記雇用者の従業者となった前記求職者端末の少なくとも何れか一方に対して所定のタイミングで雇用継続の有無を確認する雇用状況確認通知を送信し、当該雇用状況確認通知の回答により所定期間雇用が継続されていることが確認された場合、前記雇用者端末又は前記求職者端末に対して雇用者から求職者へ報奨が付与されることを知らせる報奨付与通知を送信する雇用継続支援手段をさらに備えるとよい。
【0012】
また、上記態様の情報処理装置において、前記雇用継続支援手段は、雇用が継続されていない又は雇用の継続が解消される旨の回答を受け付けた場合に、前記求職者端末に対して他の雇用先を紹介する雇用先紹介通知を送信するとよい。
【0013】
また、上記態様の情報処理装置において、前記雇用継続支援手段は、前記雇用成立通知の送信後、前記求職者端末に対して所定のタイミングで従業者へ雇用継続に資するためのメッセージを自動生成して送信するとよい。
【0014】
また、上記態様の情報処理装置において、前記雇用継続支援手段は、前記雇用成立通知の送信後、所定の離職の原因となった雇用者に雇用されている前記従業者の前記求職者端末に対して、所定のタイミングで勤務上の状況を問い合わせる職場環境問合せ通知を送信するとよい。
【0015】
また、上記態様の情報処理装置において、雇用先の地域又は前記求職者の数に応じて、前記求職者の雇用を支援する複数の管理者が存在し、前記職場環境問合せ通知の送信に応じて前記求職者端末から相談を求める要支援通知の返信があった場合、前記求職者の雇用先又は前記求職者を担当する前記管理者が利用する管理者端末に対して前記要支援通知を送信する職場環境相談支援手段をさらに備えるとよい。
【0016】
また、上記態様の情報処理装置において、前記職場環境相談支援手段は、所定の期間ごとに前記要支援通知の数を集計し、当該要支援通知によって相談を求めた前記求職者の雇用先の前記雇用者端末に対し、前記要支援通知に対応したことを知らせる支援対応報告を送信するとよい。
【0017】
また、上記態様の情報処理装置において、前記雇用者端末から申し込みに応じ、当該雇用者端末に対して前記情報処理装置への求職者向けアクセスコード情報を付加した広告宣伝媒体を配布する求人広告配布手段をさらに備えるとよい。
【0018】
また、本発明の他の態様は、雇用者が求職者に対して希望する希望人材情報と、前記求職者が希望する勤務条件とを受け付ける希望人材情報受付ステップと、前記希望人材情報を記憶する希望人材情報記憶ステップと、前記勤務条件に基づいて、求人情報を抽出する求人内容抽出ステップと、前記求人情報から前記求職者が選択する求職案件の申し込みを受け付ける求職受付ステップと、前記求職者に関する情報を受け付け、前記求職者の選択により記憶する前記求職案件の求人情報に対して、記憶された前記希望人材情報と照合して条件が合致するか否かを判定する条件合致判定ステップと、判定の結果、条件が合致している場合に、前記雇用者が利用する雇用者端末に対して前記求職者の情報を含む紹介通知を送信するマッチング成立情報通信ステップと、を有する人材紹介方法である。
【0019】
また、本発明の他の態様は、雇用者が求職者に対して希望する希望人材情報と、前記求職者が希望する勤務条件とを受け付ける希望人材情報受付ステップと、前記希望人材情報を記憶する希望人材情報記憶ステップと、前記勤務条件に基づいて、求人情報を抽出する求人内容抽出ステップと、前記求人情報から前記求職者が選択する求職案件の申し込みを受け付ける求職受付ステップと、前記求職者に関する情報を受け付け、前記求職者の選択により記憶する前記求職案件の求人情報に対して、記憶された前記希望人材情報と照合して条件が合致するか否かを判定する条件合致判定ステップと、判定の結果、条件が合致している場合に、前記雇用者が利用する雇用者端末に対して前記求職者の情報を含む紹介通知を送信するマッチング成立情報通信ステップと、をコンピュータによって実行させるコンピュータプログラムである。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、雇用者又は求職者における双方の条件に適した人材マッチングを支援する技術を提案することができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1】本実施形態に係る人材紹介システムの概要を示す図である。
図2】本実施形態に係る人材紹介システムの構成の概略を示す図である。
図3】本実施形態に係る人材紹介システムに含まれるサーバのハードウェアの構成を示すブロック図である。
図4】サーバの機能的構成の一例を示す機能ブロック図である。
図5】サーバにおける人材紹介処理の基本的な動作を示すフローチャートである。
図6】雇用者端末又は紹介事業者端末に表示される画面構成の例を示す模式図である。
図7】雇用者が希望する人材に対する希望人材情報を特定するために用いる記入シートの一例を示す図である。
図8】求職者が求人の募集に応じる一例を示す図である。
図9】所定のサイトへ接続した求職者端末に表示される画面構成の例を示す模式図である。
図10】所定のサイトへ接続した求職者端末に表示される画面構成の例を示す模式図である。
図11】サーバにおける人材紹介処理の具体的な動作を示すフローチャートの一部である。
図12】サーバにおける人材紹介処理の具体的な動作を示すフローチャートの一部である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
<概略>
以下、本実施形態について、図面を用いて説明する。
本実施形態の人材紹介システムは、例えば、コンビニエンスストアやスーパーマーケット、ドラッグストア、ファストフード店、ファミリーレストラン、居酒屋等で従業者を募集する際に用いることができる。
図1は、本実施形態に係る人材紹介システムの概要を示す図である。本実施形態では、パートやアルバイトを含めた従業者の確保に困っている雇用者OWが、紹介事業者IJが運営する人材紹介システムを利用して求職者JSを募り、本システムにより雇用者OWが希望する人材(求職者JS)の紹介を受けると共に、採用した人材が長期間雇用できるように種々の支援を行うことを想定した例について説明する。
【0023】
雇用者OWとしては、コンビニエンスストア等の店舗CSの経営者であるオーナであってもよいし、従業者を採用する権限を有する店長等の責任者であってもよい。求職者JSは、パートやアルバイトといった定期的な雇用を希望する主婦や学生、定年退職後のシニアに限らず、定職を有していて土日や休日を活用した副業的な雇用を希望するや、数日~数週間程度の不規則な短期雇用を希望する者であってもよい。
【0024】
本実施形態では、雇用者OWが希望する人材に対する要求内容と雇用条件といった希望人材情報を雇用者端末2又は紹介事業者端末4よりサーバ1へ送信する。
要求内容とは、雇用者OWが、従業者の募集及び採用について当該雇用者OWの業務の遂行上特に必要であって従業者に求める内容であって、例えば、従業者の資質、世代による属性、外観等が挙げられる。
雇用内容とは、雇用者OWが、従業者に提示する労働条件及び労働契約の内容であって、例えば、賃金、労働時間、勤務の曜日、時間帯や時給等が挙げられる。
また、求職者JSは希望する勤務条件に関する情報を、求職者端末3よりサーバ1へ送信して応募を行う。さらに、求職者JSより特定の店舗への応募があった後、雇用者OWに代わって紹介事業者IJが求職者JSと面談し、応募の際に不明である求職者JSに関する情報を紹介事業者端末4よりサーバ1へ送信する。
そして、サーバ1では、これらの情報に基づいて、求職者JSからの応募が、雇用者OWが希望する応募であるか否かを判定し、マッチングが成立した場合にその結果を雇用者端末2へ報告するものである。
【0025】
また、本実施形態では、従業者となった求職者JSに対して、様々なメッセージや通知を送信して雇用継続のための支援を行ったり、求職者JSから相談を求める要支援通知があった場合に、当該求職者JSを担当する管理者AMが利用する管理者端末5に対して要支援通知を転送し、雇用者OWとの雇用が継続するように、管理者AMが求職者JSを支援したりするものでもある。例えば、管理者AMの管理者端末5より、適切なタイミングで求職者JSの求職者端末にメール送信等の手段によって叱咤激励等のメッセージを送信することが挙げられる。
なお、求職者JSは雇用者OWに採用されることで従業者となるが、同一人物であることから、本実施形態においては説明の便宜上、雇用後も求職者JSという場合がある。
【0026】
サーバ1は、雇用者OWと求職者JSの双方の条件が合致するか否かのマッチングを行う人材紹介装置であって、演算処理機能や、通信機能を有する。このサーバ1は、雇用者端末2と求職者端末3と紹介事業者端末4と管理者端末5とにネットワークを介して通信可能に接続されている。このようなサーバ1は、例えば、サーバ装置や、パーソナルコンピュータ等の電子機器により実現される。
【0027】
雇用者端末2は、求人を募る雇用者OWが利用するコンピュータであって、演算処理機能、通信機能を有する。この雇用者端末2には、例えば、スマートフォンの他、タブレット型パーソナルコンピュータ、ノート型パーソナルコンピュータ、及びデスクトップ型コンピュータを利用することができる。
【0028】
求職者端末3は、求人に応募する求職者JSが利用するコンピュータであって、演算処理機能、通信機能を有する。この求職者端末3は、読取部と、入力操作が可能な表示部(以下、単に「表示部」という。)と、記憶部と、通信部と、制御部とを備え、インターネット通信網等のネットワークNWを介して通信により、ブラウザによるウェブ閲覧が可能な通信端末である。
【0029】
読取部は、汎用のコードリーダ等から構成され、例えば、CCD(Charge-Coupled Device)等の撮像素子を用いてコードを撮像し、撮像により得られた画像から、コードが示す接続先情報としてのURLを読み取って、URLに基づく接続先に対する通信接続動作を自動的に開始する。すなわち、読取部は、撮影部と復号化部とから構成され、撮影部は、コードの画像を撮影し(読み取り)、復号化部は、このコード情報を復号化し、接続先情報であるURLを取得する。そして、通信部による通信接続動作が起動して、所定のサイトへ接続するものとなる。
【0030】
表示部は、例えばLCD等から構成され、読取部にて読み取ったURLにリンクしたWEBサイトの情報を表示する。また、表示部は、タッチ操作可能なタッチパネルで構成されるものであって、動画、画像、テキスト等を表示すると共に、指やタッチペンで画面上の表示に触れることにより、例えば、通信操作や文字入力操作、選択操作等の入力操作を受け付ける。
記憶部は、例えば不揮発性メモリ等から構成され、人材紹介処理を実行するために必要な情報を記憶する。
制御部は、例えばCPU、ROM、及びRAM等から構成され、CPUが、RAMやROM、記憶部等に記憶されている各種プログラムを適宜実行することによって、通信端末の各部の動作を制御する。
このような求職者端末3には、例えば、スマートフォンの他、読取部を備えた、タブレット型パーソナルコンピュータやノート型パーソナルコンピュータ等の携行可能な通信端末を利用することができる。
【0031】
紹介事業者端末4は、本人材紹介システムを運営する紹介事業者IJが利用するコンピュータであって、演算処理機能、通信機能を有する。この紹介事業者端末4には、例えば、スマートフォンの他、タブレット型パーソナルコンピュータ、ノート型パーソナルコンピュータ、及びデスクトップ型コンピュータを利用することができる。
【0032】
管理者端末5は、雇用が継続するように従業者となった求職者JSを支援する管理者AMが利用するコンピュータであって、演算処理機能、通信機能を有する。つまり、例えば、フランチャイズ化して本システムが拡張し、店舗や従業者の数が多くなった場合等、紹介事業者IJだけでは求職者JSの支援に支障が出てしまわないように、紹介事業者IJに代わって、所定の店舗や従業者、又は区域(エリア)を担当して求職者JSを支援する管理者AMが利用する通信端末である。この管理者端末5には、例えば、スマートフォンの他、タブレット型パーソナルコンピュータ、ノート型パーソナルコンピュータ、及びデスクトップ型コンピュータを利用することができる。
【0033】
<システム構成>
図2は、本実施形態に係る人材紹介システムのシステム構成の概要を示す図である。本実施形態に係る人材紹介システムは、サーバ1と、雇用者端末2と、求職者端末3と、紹介事業者端末4と、管理者端末5とが、インターネット等の所定のネットワークNを介して相互に接続して構成される。
【0034】
<ハードウェア構成>
図3は、本実施形態に係るサーバ1のハードウェア構成を示すブロック図である。
サーバ1は、CPU(Central Processing Unit)11と、ROM(Read Only Memory)12と、RAM(Random Access Memory)13と、バス14と、入出力インターフェース15と、出力部16と、入力部17と、記憶部18と、通信部19と、ドライブ20と、を備えている。
【0035】
CPU11は、ROM12に記憶されているプログラム、又は、記憶部18からRAM13にロードされたプログラムに従って各種の処理を実行する。すなわち、CPU11は、プログラムに従って各種の処理を実行する、サーバ1全体の動作を制御するプロセッサである。また、プログラムは、例えば、サーバ1の各部を動作させるためのオペレーティングシステムやファームウェア、或いは、後述の機能ブロックを実現するためのアプリケーションソフトウェアといったプログラムである。
【0036】
RAM13には、CPU11が各種の処理を実行する上において必要なデータ等も適宜記憶される。
CPU11、ROM12及びRAM13は、バス14を介して相互に接続されている。このバス14にはまた、入出力インターフェース15も接続されている。
入出力インターフェース15には、出力部16、入力部17、記憶部18、通信部19及びドライブ20が接続されている。
【0037】
出力部16は、ディスプレイやスピーカ等で構成され、各種情報を画像や音声として出力する。
入力部17は、キーボードやマウス、マイク等で構成され、ユーザUの指示操作を受け付け、受け付けた指示操作に応じて各種情報を入力する。なお、例えば、タッチパネルにより、出力部16と入力部17とを一体にして実現してもよい。
【0038】
記憶部18は、サーバ1が情報処理を実行するために必要な各種データを記憶するものであって、例えば、ハードディスクやDRAM(Dynamic Random Access Memory)等で構成される。
通信部19は、インターネットを含むネットワークNを介して他の装置との間で通信を行う。
【0039】
ドライブ20には、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、或いは半導体メモリ等よりなる、リムーバブルメディア21が適宜装着される。ドライブ20によってリムーバブルメディア21から読み出されたプログラムは、必要に応じて記憶部18にインストールされる。
また、リムーバブルメディア21は、記憶部18に記憶されている各種データも、記憶部18と同様に記憶することができる。
【0040】
なお、サーバ1は単体で動作する装置に限らず、ネットワークNを介して通信を行うことで協調動作する分散型サーバシステムや、一般にクラウドサーバ又はクラウドストレージと称される、インターネット等のネットワークNに接続された一つ以上のサーバが含まれ得る。
【0041】
<機能構成>
図4は、本実施形態に係るサーバ1における機能的構成の一例を示す機能ブロック図である。
サーバ1のCPU11においては、動作する際に、希望人材情報受付部31、求人内容抽出部32、求職受付部33、条件合致判定部34、マッチング成立情報通信部35、人材紹介管理部36、マッチング補助部37、雇用継続支援部38、職場環境相談支援部39、求人広告配布部40等が機能する。
すなわち、本実施形態に係るサーバ1は、補助記憶装置(例えば、ROM)に記憶された各種のプログラム(OS、アプリケーション等)が主記憶装置(RAM)にロードされ、CPU11により実行されることによって、希望人材情報受付部31、求人内容抽出部32、求職受付部33、条件合致判定部34、マッチング成立情報通信部35、人材紹介管理部36、マッチング補助部37、雇用継続支援部38、職場環境相談支援部39、求人広告配布部40を含む装置として機能する。
【0042】
希望人材情報受付部31は、雇用者OWが希望する人材に対する要求内容と、雇用者OWが人材に要求する雇用条件を含む希望人材情報を受け付ける。
希望人材情報としては、例えば、求める人材の性別や年齢(年代)、在留カード所持者で日本語が堪能な者であることを条件とする外国人の可否、高校生の可否を判断するための学歴、応募にあたって履歴書の有無、経験の有無、通勤時間、通勤手段、髪型、髪色、ピアス等のアクセサリの可否、タトゥの可否(見えなければOKを含む)、喫煙の有無、3ヶ月未満の短期OK・3ヶ月以上勤務希望・6ヶ月以上勤務希望といった勤務可能期間、募集曜日(勤務可能曜日)、募集時間帯と時間給、勤務開始可能日時、等の人選に必要な各種情報等があげられる。
なお、希望人材情報は、上述したように、雇用者端末2又は紹介事業者端末4より受け付けることができる。
さらに、希望人材情報受付部31は、店名や代表者名、法人の場合は法人名、住所や電話番等の連絡先、メールアドレス、といった雇用者OWの店舗に関する情報を併せて受け付ける。
【0043】
求人内容抽出部32は、求職者JSが希望する勤務条件を受け付ける。そして、求人内容抽出部32は、求人情報の中から、上述の勤務条件に対応する求人情報を抽出する。
勤務条件としては、例えば、希望する勤務地や店舗系列、勤務可能な時間帯、希望時間給等が挙げられる。
なお、希望勤務条件に合う求人情報の抽出においては、例えば、求職者端末3の位置情報を取得し、その位置情報に合致する(距離が近い)店舗が優先的(上位)に抽出されるようにしてもよい。
【0044】
求職受付部33は、抽出された求人情報のうち、求職者が選択した案件を求職案件として受け付ける。つまり、求職受付部33は、求人内容抽出部32によって抽出された求人情報のうちいずれかの案件を、求職者JSが選択した場合に、求職案件として受け付ける。なお、求職者JSにとって勤務地等の条件が意に反する場合であっても、この選択申し込みをしたことで求職者JSの希望に合致したとみなすものとする。
【0045】
条件合致判定部34は、求職者JSに関する情報を受け付け、求職受付部33によって受け付けられた求職案件の求人情報に対して、求職者JSに関する情報と希望人材情報とを照合して条件が合致するか否かを判定する。
求職者JSに関する情報とは、求職者JSの申告により得られる情報であって、例えば、求職者JSの外観に関する情報や、面接においてわかる情報(髪型や髪色、ピアスの有無、タトゥの有無など)、通勤時間や通勤方法、経験の有無、勤務時間帯や曜日等が挙げられる。
特に、接客業の場合、外観はその店舗での客層によっても左右するため重要な要素となる場合がある。つまり、近隣に学校や学習塾等がある地域や住宅地にある店舗では、金髪やピアス、タトゥは好まれないかも知れないが、繁華街にある店舗や夜間では、金髪やピアス、タトゥは問題なく受け入れられることもある。この求職者JSに関する情報は、例えば、雇用者OWに代わって紹介事業者IJが求職者JSとWeb上で面談することで取得し、紹介事業者端末4より受け付けることができる。
【0046】
なお、条件合致判定部34は、求人内容抽出部32が受け付けた希望勤務条件、及び条件合致判定部34が受け付けた求職者JSに関する情報と、希望人材情報受付部31が受け付けた希望人材情報とを照合し、条件が合致するか否かマッチングを行ってもよい。
なお、求人情報の有無を確認するための応募では匿名である場合もあるが、雇用の有無が決まる場合は、個人を特定できる情報を明らかにしてもらう必要がある。求人内容抽出部32は、個別具体的に雇用の有無が決まる場合は、求職者JSの個人情報(例えば、氏名、性別、年齢、連絡先等)を、求職者JS(の端末)から取得する。これにより、雇用者OWと求職者JSの双方の満足度が高いマッチングを行うことができると共に、求職者JSに対する信頼度が高まるものとなる。
【0047】
マッチング成立情報通信部35は、条件合致判定部34によって行われる判定の結果、条件が合致している場合に、雇用者端末2に対して、求職者JSの情報を含む紹介通知を送信する。この紹介通知は、単に求職者JSを紹介する内容だけでもよいが、紹介する求職者JSを採用するか否かの回答を求めるものとしてもよい。具体的には、例えば、求職者JSを採用する、求職者JSを採用しない、といった二つの回答が予め所定のシートに記載され、これらの回答に対応して設けられたチェックボックスに印を付して、返信できるものとすることができる。
【0048】
人材紹介管理部36は、紹介通知に対して、上述の求職案件のいずれかについて、「求職者JSを採用する」旨の回答を受け付けた場合、雇用者端末2および求職者端末3に対して雇用成立通知を送信すると共に、紹介事業者端末4に対して紹介完了通知を送信する。
なお、本実施形態では、紹介事業者IJが求職者JSと雇用関係を結んで雇用者OWへ派遣するのではなく、雇用者OWと求職者JSとは、直接、雇用関係を結ぶことになる。
一方、紹介事業者端末4に対して紹介完了通知を送信することで、紹介事業者IJは、雇用者OWと求職者JSとのマッチングが成立したことがわかる。そして、紹介事業者IJは、人材紹介に対する成功報酬として、雇用者OWに対して紹介料を請求する機会が得られる。
【0049】
マッチング補助部37は、紹介通知に対して、上述の求職案件の全てについて、「求職者JSを採用しない」旨の回答を受け付けた場合、抽出された求人情報のうち、上述の求職案件以外の案件(他の雇用先)に関する通知(別件紹介通知)を求職者端末3に対して送信する。
例えば、マッチング補助部37は、抽出された求人情報のうち、上述の求職案件(選択された求職案件)と、雇用先が提示している勤務条件が類似する案件(例えば、同職種の他の雇用先)を抽出して、求職者端末3に対して送信する。
そして、求職者端末3から他の雇用先を希望する旨の回答を受け付けたとき、他の雇用先の雇用者端末2に対して求職者JSの情報を含む紹介通知を再度送信することができる。これにより、雇用者OWが希望する人材を適切に紹介することができる。
【0050】
雇用継続支援部38は、雇用成立通知の送信後、雇用者端末2と、雇用者OWの従業者となった求職者JSの求職者端末3の少なくとも何れか一方に対して定期的に雇用継続の有無を確認する雇用状況確認通知を送信する。そして、雇用継続支援部38は、当該雇用状況確認通知の回答により所定期間雇用が継続されていることが確認された場合、雇用者端末2及び求職者端末3の少なくとも何れか一方に対して、雇用者OWから求職者JSへ報奨が付与されることを知らせる報奨付与通知を送信する。
【0051】
この雇用状況確認通知は、具体的には、例えば、雇用は継続している、雇用解消の予定がある、雇用は解消された、といった三つの回答が予め準備されており、これらの回答に対応して設けられたチェックボックスに印を付して、返信できるものとすることができる。この際、雇用解消の予定がある回答や雇用は解消された回答には、その日付を記入する欄が設けられていると望ましい。
【0052】
また、報奨付与通知は、上述の雇用状況確認通知に対して雇用が継続している旨の回答があって、かつ、所定の条件を満たした場合に、雇用者端末2と求職者端末3のいずれか一方に対して送付される通知である。
所定の条件としては、例えば、勤務情報に基づく勤務時間の合計が、所定の時間(例えば、50時間)以上であることが挙げられる。
これにより、求職者JSが、所定期間内に退職することを抑制することができる。
【0053】
なお、報奨としては、例えば、金券のような有価証券とすることができる。この場合、雇用者OWは、自分の店舗CSで有価証券を購入してもよいし、紹介事業者IJから有価証券を購入してよい。また、地方にある店舗では、地元の企業等から協賛を得て、例えば、特産品の詰め合わせや、温泉無料入湯券、スキーリフト一日無料券、宿泊施設無料利用券、といった報奨を付与するものとしてもよい。
【0054】
また、雇用継続支援部38は、雇用状況確認通知の回答により雇用が継続されていない又は雇用の継続が解消される旨の回答を受け付けた場合に、求職者端末3に対して他の雇用先を紹介する通知を送信する。
つまり、マッチング補助部37での別件紹介通知の送信と同様に、求職者JSに受け入れられるであろうと推測される他の雇用先の抽出し、これを紹介する雇用先紹介通知を、雇用が継続されていない又は雇用の継続が解消される旨の回答をした求職者端末3に対して送信する。これにより、特定の店舗を退職した又は退職予定の従業者に対して、雇用成立時の求職条件に近似する他の店舗を紹介することで、求職者JSとの関係を長く保つように維持することができる。
【0055】
また、雇用継続支援部38は、雇用成立通知の送信後、求職者端末3に対して定期的に従業者へ雇用継続に資するためのメッセージを自動生成して送信する。メッセージは、例えば、ボット(bot)と称されるプログラムを利用して、所定のメッセージを定期的に、又は勤務時間に応じて内容を変えて、送信するものとすることができる。また、ボットは、人工知能を活用して求職者JSと対話することのできるチャットボットとしてもよい。これにより、求職者JSの雇用が継続されるように、雇用継続に資するためのメッセージ(例えば、あらかじめ登録された叱咤激励するメッセージ)を求職者端末3に送信することで、求職者JSを支援することができる。
【0056】
また、雇用継続支援部38は、雇用成立通知の送信後、所定の離職の原因となった雇用者に雇用されている求職者JSの求職者端末3に対して、所定期間ごとに勤務上の状況を問い合わせる職場環境問合せ通知を送信する。
所定の離職とは、例えば、雇用先の店長や従業員との相性が悪いことによる離職、無理に勤務して身体を壊したことによる離職等が挙げられる。
これにより、職場環境問合せ通知に対する回答により、所定の離職の原因となった雇用者に雇用されている求職者JSに対し、事前に他の職場を紹介したり、報酬内容を変更したりする打診することができる。
なお、職場環境問合せ通知は、例えば、SNSの機能を利用して多くの求職者JSに対して送信し、その返信内容も皆で閲覧できるようにすると情報の共有ができて望ましいが、所定の離職の原因となった雇用者に雇用されている求職者JSに対しては、個別に送信することが望ましい。
なお、所定の事由のある求職者JSの求職者端末3に対して、所定期間ごとに勤務上の状況を問い合わせる職場環境問合せ通知を送信してもよい。
所定の事由とは、例えば、引っ越し等で通勤困難になったこと等が挙げられる。
【0057】
職場環境相談支援部39は、職場環境問合せ通知の送信に応じて求職者端末3から相談を求める要支援通知の返信があった場合、当該求職者JSの雇用先又は当該求職者JSを担当する管理者AMが利用する管理者端末5に対して要支援通知を転送(送信)する。つまり、雇用先の地域又は従業者となった求職者JSの数に応じて複数の管理者AMが存在し、それぞれの管理者AMが求職者JSの雇用継続を支援している。これにより、管理者AMが担当する求職者JSをきめ細かく適切に支援することができ、雇用の長期維持が期待できる。
【0058】
また、職場環境相談支援部39は、所定の期間ごとに要支援通知の数を集計し、当該要支援通知によって相談を求めた求職者JSの雇用先の雇用者端末2に対し、要支援通知に対応したことを知らせる支援対応報告を送信する。つまり、本来であれば、雇用者OWが求職者JSの勤務状態を観察して、適宜必要な支援を行うことができれば望ましいが、雇用者OWが営業時間中に全ての求職者JSに目を配ってその都度適切に支援するのは難しい。そこで、最低限の支援を管理者AMへ依頼し、その報告を受けるものとすると望ましい。これにより、雇用者OWは、自分の店舗CSの職場環境に対する求職者JSの思いを知ることができる。また、管理者AMは、支援した求職者JSの雇用先に対して支援に要した工数その他の努力を通知することで、雇用者OWに対して求職者JSの支援に対する対価を請求する機会を得ることができる。
【0059】
求人広告配布部40は、雇用者端末2からの申し込みに応じ、当該雇用者端末2に対して本システムへ接続可能となる求職者向けアクセスコード情報を付加した広告宣伝媒体情報を配布する。つまり、求人広告配布部40は、例えば、雇用者OWが撮影した店舗番号の画像を受け取り、この店舗番号に基づいて当該店舗用の広告宣伝媒体となる情報を雇用者端末2に対して送信するものである。これにより、雇用者OWは、携帯端末に設けられた撮像部によって取得された画像を指一本の操作によって店舗のユニーク情報を送信することができ、求人広告配布部40では、受け付けたユニーク情報が何を意味するものか不明であっても、当該ユニーク情報に基づいて本システムへ接続される、求職者向けアクセスコード情報が付加された広告宣伝媒体情報を作成して雇用者端末2に送信する。そして、雇用者端末2は、この広告宣伝媒体情報に基づいて印刷をすることで、本システムへの求職者向けアクセスコード情報が付加されたPOP広告(ポスタ)を作成することができる。従って、雇用者OWは、ポスタを店舗に貼付掲示するだけで、求人活動を簡便に行うことが出来る。このPOP広告(ポスタ)は、WEB上で公開されるデータであってもよい。なお、POP広告についての具体的な内容は後述する。
【0060】
また、図4に示すサーバ1の記憶部18においては、希望人材情報DB41が設けられている。
希望人材情報DB41は、希望人材情報受付部31によって受け付けられた希望人材情報を記憶する。
この希望人材情報DB41は、必ずしもサーバ1の記憶部18に設けられる必要はなく、サーバ1とネットワークNを介して通信な、例えば、クラウドサーバ等の外部記憶装置に記憶させるものとしてもよい。
【0061】
<処理内容>
図5は、本実施形態に係る人材紹介処理の一例を示す図である。本実施形態では、コンビニエンスストアのオーナである雇用者OWが、紹介事業者IJの運営する人材紹介サイトを介して店舗CSの従業者となる求職者JSを募る場合を例に説明する。
【0062】
ステップS11において、希望人材情報受付部31が、希望人材情報を受け付けたか否か判定する処理を行う。希望人材情報は、例えば、図6に示すように、雇用者OWが雇用者端末2を用いて本サービスのサイトにアクセスし、所定の求人条件を入力することでサーバ1へ送信される。
【0063】
図6において、雇用者端末2の表示画面50に、性別や年代、学歴、経験の有無、といった雇用者OWが希望する人材に対する要求内容と、募集曜日や募集時間帯・時給といった雇用者OWが人材に要求する雇用条件等を問う求人条件が表示され、雇用者OWが希望する人材条件を適宜選択することで登録されることが示されている。
【0064】
また、希望人材情報は、例えば、図7に示すように、サービスご利用申込書6を用いて入力するものとしてもよい。すなわち、紹介事業者IJが、サービスご利用申込書6を雇用者OWへ送信又は郵送し、雇用者OWが希望する人材条件を適宜選択・記入した後、紹介事業者IJへ返送する。そして、紹介事業者IJが紹介事業者端末4を用いて、返送された内容を代理で入力するものである。
【0065】
図7において、サービスご利用申込書6の一例が示されている。この申込書には、上述の希望人材情報として、例えば、求める人材の性別や年齢(年代)等や、店舗名等の店舗情報が記載されている。
【0066】
ステップS11での結果、希望人材情報受付部31が、希望人材情報を受け付けたと判定した場合(S11-YES)、ステップS12に進み、そうでない場合(S11-NO)は、ステップS13へ進む。
ステップS12において、希望人材情報受付部31は、受け付けた希望人材情報を希望人材情報DB41へ記憶する処理を行う。
【0067】
一方、ステップS13において、求人内容抽出部32が、求人に対する応募を受け付けたか否か判定する処理を行う。例えば、人材紹介情報の提供を行う本サービスサイトへの接続があったか否か判定をする。本サービスサイトへの接続方法としては、例えば、図8(A)に示すように、店舗CSの店頭に掲げられたPOP広告7に表示されたアクセスコードAC(図8(B))を用いて行うことができる。
【0068】
このPOP広告7は、雇用者端末2からの申し込みに応じて配布される広告宣伝媒体である。すなわち、上述したように、例えば、雇用者OWが撮影した店舗CSの店舗番号の画像の送信が雇用者端末2からサーバ1へ行われると、求人広告配布部40は、この画像の受け取りにより、この店舗番号に基づいて求職者向けアクセスコードACを付加した当該店舗用のPOP広告7となる広告宣伝媒体情報を生成し、この情報を雇用者端末2に対して送信する処理を行う。そして、雇用者OWは、この広告宣伝媒体情報に基づいてプリンタで印刷を行って、POP広告7を得る。
【0069】
本システムで用いるアクセスコードACとしては、情報が一方向に表示される一次元コード(バーコード)や、情報が水平方向と垂直方向の二方向に表示される二次元コードとすることができる。一次元バーコードには、JAN(EAN)や、UPC(Universal Product Code)、Code128等がある。また、二次元コードには、バーコードを多段に積み重ねたスタック型二次元コードや、マス目を塗りつぶしたような形をしたマトリックス型二次元コード等がある。スタック型二次元コードとしては、例えば、PDF417、コード49、コード16K、コーダブロック等があり、マトリックス型二次元コードとしては、例えば、データコード、QRコード(登録商標)、マキシコード、CPコード等がある。
【0070】
図8(A),図8(B)において、アクセスコードACとして二次元コードが表示されたPOP広告7が、店舗CSの店頭(出入口脇)に掲げられている状態が示されている。
ゆえに、求職者JSが本サービスサイトへ接続するには、求職者端末3のカメラ機能を立ち上げ、POP広告7に表示されたアクセスコードACを読み取ることで容易に接続を行うことができる。
【0071】
その結果、求人内容抽出部32が、応募を受け付けたと判定した場合(S13-YES)、ステップS14に進み、そうでない場合(S13-NO)は、ステップS11に進む。
ステップS14において、求人内容抽出部32は、人材の対象となる求職者が希望する勤務条件を受け付けか否か判定する処理を行う。勤務条件は、求職者JSが求職者端末3を用いて本サービスのサイトにアクセスした後、所定の条件を入力することでサーバ1へ送信される。
【0072】
求職者JSは、例えば、図9及び図10に示すように、求職者端末3の表示部に表示される指示に従って、希望する勤務条件の入力を行うことができる。
図9において、求職者端末3の画面60には、性別を問う男性選択ボタン61Aと女性選択ボタン61B、年齢を入力する年齢ボックス62、「次へ」ボタン63が示されている。ゆえに、求職者JSは、性別を問う何れかの選択ボタンを選択し、年齢ボックス62に年齢を入力した後、「次へ」ボタン63を選択する。そうすると、図10に示す画面60が表示される。
【0073】
図10において、求職者端末3の画面60には、都道府県や市区町村に区分された勤務地を選択する勤務地選択ボタン64と、勤務可能な曜日や時間を入力する勤務曜日・時間ボタン65と、「応募する」ボタン66が示されている。ゆえに、求職者JSは、希望する勤務地を選択し、希望する勤務曜日と時間を入力した後、「応募する」ボタン66を選択する。そうすると、これらの勤務条件はサーバ1へ送信される。
【0074】
その結果、求人内容抽出部32が、勤務条件を受け付けたと判定した場合(S14-YES)、ステップS15に進み、そうでない場合(S14-NO)は、ステップS14での処理を繰り返し行う。
また、ステップS15において、求人内容抽出部32は、希望人材情報DB41を参照し、受け付けた勤務条件に基づいて検索可能な求人情報を抽出する処理を行う。
【0075】
引き続き、ステップS16において、求職受付部33は、抽出した求人情報を求職者が求職案件として選択したか否か判定する処理を行う。
その結果、求職受付部33が、求職案件として求人情報の選択があったと判定した場合(S16-YES)、ステップS17に進み、そうでない場合(S16-NO)は、ステップS16での処理を繰り返し行う。
また、ステップS17において、求職受付部33は、選択された求職案件の申し込みを受け付け、求職案件の希望人材情報を記憶(取得)する処理を行う。
【0076】
ステップS18において、条件合致判定部34は、求職者情報を受け付けたか否か判定する処理を行う。
その結果、条件合致判定部34が、求職者情報を受け付けたと判定した場合(S18-YES)、ステップS19に進み、そうでない場合(S18-NO)は、ステップS18での処理を繰り返し行う。
ステップS19において、条件合致判定部34は、受け付けた求職者情報と記憶する希望人材情報とを照合し、両者の条件が合致するか否か判定する処理を行う。
その結果、条件合致判定部34が、両者の条件が合致すると判定した場合(S19-YES)、ステップS20に進み、そうでない場合(S19-NO)は、図12のステップS31に進む。
【0077】
そして、ステップS20において、マッチング成立情報通信部35は、雇用者OWが利用する雇用者端末2に対して求職者JSの情報を含む紹介通知を送信する処理を行い、図11のステップS21に進む。
【0078】
このように、本実施形態では、求職者JSの希望を踏まえつつ、雇用者OWが希望する人材を紹介することができる。そして、本実施形態では、求人に応募した求職者JSを単純に雇用者OWへ紹介するものではなく、求人の応募があって、マッチングが成立した求職者JSを雇用者OWへ紹介するので、雇用者OWと求職者JSに満足度の高い人材紹介を行うことができるものとなる。
また、数日~数週間程度の短期雇用を希望する求職者JSからの応募を受け付けることで、試験期間中だけ休みたい従業者や、子供の学校行事のために休みたい従業者に代わって勤務してくれる求職者JSを獲得することもできる。
【0079】
次に、サーバ1での詳細な人材紹介処理のステップS21以降について、図11および図12を用いて説明する。
【0080】
ステップS21において、人材紹介管理部36は、マッチング成立情報通信部35での紹介通知の送信に応じ、雇用者端末2から求職者JSを採用する旨の回答を受け付けたか否か判定する処理を行う。
その結果、人材紹介管理部36が、求職者JSを採用する旨の回答を受け付けたと判定した場合(S21-YES)、ステップS22に進み、そうでない場合(S21-NO)は、ステップS34へ進む。
ステップS22において、人材紹介管理部36は、雇用者端末2と、求職者端末3に対して、雇用成立通知を送信すると共に、紹介事業者端末4に対して紹介完了通知を送信する処理を行う。
【0081】
また、ステップS23において、雇用継続支援部38は、人材紹介管理部36での雇用成立通知の送信後、一定期間が経過したか否か判定する処理を行う。つまり、求職者JSが雇用者OWの経営する店舗にて雇用されていることを確認する時期を見定めるための時間をカウントする。時間のカウントは、例えば、雇用成立通知の送信後、雇用者端末2から求職者JSの勤怠情報を受け付け、この勤務時間を基準として推計したり、求人内容抽出部32が受け付けた求職者JSの希望勤務条件及び人材紹介管理部36での雇用成立通知の送信日時を基準として推計したりすることができる。
その結果、雇用継続支援部38が、一定期間が経過したと判定した場合(S23-YES)、ステップS24に進み、そうでない場合(S23-NO)は、ステップS23での処理を繰り返し行う。
【0082】
ステップS24において、雇用継続支援部38は、雇用者端末2と、雇用者OWの従業者となった求職者端末3の少なくとも何れか一方に対して雇用継続の有無を確認する雇用状況確認通知を送信する処理を行う。また、雇用継続支援部38は、求職者端末3に対して当該求職者JSに雇用継続に資するためのメッセージを自動生成して送信する処理を行う。雇用継続支援部38において、雇用状況確認通知を送信するか、求職者JSに有益なメッセージを送信するかの選択は、適宜設定することができる。つまり、雇用状況確認通知又はメッセージの送信は一定期間ごと定期的に行うので、例えば、交互に送信するものとしてもよいし、メッセージを2回送信したら、雇用状況確認通知を1回送信するものとしてもよい。
【0083】
引き続き、ステップS25において、雇用継続支援部38は、雇用状況確認通知の回答により所定期間雇用が継続されているか否か判定する処理を行う。つまり、雇用状況確認通知には、雇用継続の有無が確認できる回答が予め準備されているものとなっている。
【0084】
その結果、雇用継続支援部38が、雇用継続を確認した場合(S25-YES)、ステップS26に進み、そうでない場合(S25-NO)は、ステップS36へ進む。
ステップS26において、雇用継続支援部38は、雇用解消の予定は無いか否か判定する処理を行う。
その結果、雇用継続支援部38が、雇用解消の予定は無いことを確認した場合(S26-YES)、ステップS27に進み、そうでない場合(S26-NO)は、ステップS36へ進む。
ステップS27において、雇用継続支援部38はさらに、所定期間雇用が継続されているか否か判定する処理を行う。つまり、勤務時間が所定の時間に達しているか判定をする。
【0085】
その結果、雇用継続支援部38が、所定期間雇用が継続されている、すなわち、勤務時間が所定の時間に達していると判定した場合(S27-YES)、ステップS28に進み、そうでない場合(S27-NO)は、ステップS23に進む。
ステップS28において、雇用継続支援部38は、雇用者端末2及び求職者端末3に対して雇用者OWから求職者JSへ報奨が付与されることを知らせる報奨付与通知を送信する処理を行う。
【0086】
また、ステップS29において、雇用継続支援部38は、さらに一定期間が経過したか否か判定する処理を行う。つまり、雇用者OWから求職者JSへ報奨が付与された後も求職者JSを支援する時期を見定めるための時間をカウントする。時間のカウントは、上述したステップS23と同様に行うことができる。
その結果、雇用継続支援部38が、一定期間が経過したと判定した場合(S29-YES)、ステップS30に進み、そうでない場合(S29-NO)は、ステップS29での処理を繰り返し行う。
ステップS30において、雇用継続支援部38は、所定の離職の原因となった雇用者に雇用されている従業者の求職者端末3に対して、勤務上の状況を問い合わせる職場環境問合せ通知を送信する。なお、この職場環境問合せ通知も定期的に送信されるものとすることが望ましい。
【0087】
また、ステップS31において、職場環境相談支援部39は、雇用継続支援部38での職場環境問合せ通知の送信に応じて求職者端末3から相談を求める要支援通知の返信があったか否か判定する処理を行う。
その結果、職場環境相談支援部39が、要支援通知の返信があったと判定した場合(S31-YES)、ステップS32に進み、そうでない場合(S31-NO)は、サーバ1での一連の動作は終了する(END)。
ステップS32において、職場環境相談支援部39は、要支援通知の返信があった求職者JSを担当する管理者AMが利用する管理者端末5に対して要支援通知を転送する処理を行う。
引き続き、ステップS33において、職場環境相談支援部39は、所定の期間ごとに要支援通知の数を集計し、当該要支援通知によって相談を求めた求職者JSの雇用先の雇用者端末2に対し、要支援通知に対応したことを知らせる支援対応報告を送信する処理を行い、その後、ステップS29での処理を繰り返し行う。
【0088】
一方、ステップS34において、マッチング補助部37は、マッチング成立情報通信部35での紹介通知の送信に応じ、雇用者端末2から求職者JSを不採用とする(採用しない)旨の回答を受け付けたとき、抽出された求人情報のうち、選択された求職案件と、雇用先が提示している勤務条件が類似する求人情報を紹介する別件紹介通知を送信する処理を行う。
引き続き、ステップS35において、マッチング成立情報通信部35は、別件紹介OKか否か、すなわち、求職者端末3から他の雇用先を希望する旨の回答を受け付けたか否か判定する処理を行う。
その結果、マッチング成立情報通信部35が、求職者端末3から他の雇用先を希望する旨の回答を受け付けたと判定した場合(S35-YES)、ステップS20での処理(つまり、他の雇用先の雇用者端末2に対して求職者JSの情報を含む紹介通知を送信する処理)を再度行い、そうでない場合(S35-NO)は、サーバ1での一連の動作は終了する(END)。
【0089】
また、ステップS36において、雇用継続支援部38は、雇用状況確認通知の回答により雇用が継続されていない又は雇用の継続が解消される旨の回答を受け付けた場合に、求職者端末3に対して他の雇用先を紹介する雇用先紹介通知を送信する処理を行う。
そして、ステップS37において、マッチング成立情報通信部35は、他の雇用先OKか否か、すなわち、求職者端末3から他の雇用先を希望する旨の回答を受け付けたか否か判定する処理を行う。
その結果、マッチング成立情報通信部35が、求職者端末3から他の雇用先を希望する旨の回答を受け付けたと判定した場合(S37-YES)、ステップS20での処理(つまり、他の雇用先の雇用者端末2に対して求職者JSの情報を含む紹介通知を送信する処理)を再度行い、そうでない場合(S37-NO)は、サーバ1での一連の動作は終了する(END)。
以上がサーバ1での具体的な人材紹介処理の流れとなる。
【0090】
<本実施形態の有利な効果>
上述の実施形態によれば、雇用者OWに対して求職者JSを紹介することだけを目的とせず、雇用締結後の求職者JSとの関係を重視して、報奨の付与や、様々なメッセージ又は通知を求職者JSに対して送信するものとしている。ゆえに、求職者JSのモチベーション向上や、メンタル面のケアを図ることで、求職者JSとの信頼関係を構築することができる。
しかも、最初の店舗に採用されなかった求職者JSに対して他の店舗を紹介したり、何らかの理由で店舗を辞めてしまった又は辞める予定である求職者JSに対して他の店舗を紹介したりすることで、求職者JSと強い信頼関係を構築することが期待できる。さらに、所定の離職の原因となった雇用者に雇用されている求職者JSに対して職場環境を問合せると共に、事前に他の職場を紹介するといった手厚い支援を施すことによって、求職者JSと一層強い信頼関係を構築することが期待できる。
加えて、どの求職者JSが勤めても離職率が高い店舗に対しては、離職の理由をデータ化し、その理由如何で店舗側に進言することによっても、求職者JSとの強い信頼関係構築が期待できる。
【0091】
以上、本実施形態について説明したが、上述した実施の形態は、本発明の理解を容易にするための例示に過ぎず、本発明を限定して解釈するためのものではない。また、本発明は、上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は、本発明に含まれるものである。
【0092】
(その他)
また例えば、上述した一連の処理は、ハードウェアにより実行させることもできるし、ソフトウェアにより実装させることもできる。換言すると、上述の機能的構成は例示に過ぎず、特に限定されない。すなわち、上述した一連の処理を全体として実行できる機能が情報処理システムに備えられていれば足り、この機能を実現するためにどのような機能ブロックを用いるかは、特に上述の例に限定されない。
【0093】
また、機能ブロックの存在場所も、図4に特に限定されず、任意でよい。例えば、サーバの機能ブロックを他の装置等に移譲させてもよい。逆に他の装置の機能ブロックをサーバ等に移譲させてもよい。
また、一つの機能ブロックは、ハードウェア単体で構成してもよいし、ソフトウェア単体で構成してもよいし、それらの組合せで構成してもよい。
【0094】
一連の処理をソフトウェアにより実行させる場合には、そのソフトウェアを構成するプログラムが、コンピュータ等にネットワークや記録媒体からインストールされる。コンピュータは、専用のハードウェアに組み込まれているコンピュータであってもよい。また、コンピュータは、各種のプログラムをインストールすることで、各種の機能を実行することが可能なコンピュータ、例えば、サーバの他、汎用のスマートフォンや、パーソナルコンピュータであってもよい。
【0095】
このようなプログラムを含む記録媒体は、ユーザ等にプログラムを提供するために装置本体とは別に配布される図示せぬリムーバブルメディアにより構成されるだけでなく、装置本体に予め組み込まれた状態でユーザ等に提供される記録媒体等で構成される。プログラムはネットワークを介して配信可能であることから、記録媒体は、ネットワークに接続された、或いは接続可能なコンピュータに搭載、或いはアクセス可能なものであってもよい。
【0096】
なお、本明細書において、記録媒体に記録されるプログラムを記述するステップは、その順序に沿って時系列的に行われる処理はもちろん、必ずしも時系列的に処理されなくとも、並列的或いは個別に実行される処理をも含むものである。また、本明細書において、システムの用語は、複数の装置や複数の手段等より構成される全体的な装置を意味するものとする。
【0097】
以上、本発明のいくつかの実施形態について説明したが、これらの実施形態は、例示に過ぎず、本発明の技術的範囲を限定するものではない。本発明はその他の様々な実施形態を取ることが可能であり、上記実施形態と変形例の各構成を組合せることも可能である。さらに、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、省略や置換等種々の変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、本明細書等に記載された発明の範囲や要旨に含まれると共に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0098】
1:サーバ 2:雇用者端末 3:求職者端末
4:紹介事業者端末 5:管理者端末 11:CPU
18:記憶部 19:通信部 31:希望人材情報受付部
32:求人内容抽出部 33:求職受付部 34:条件合致判定部
35:マッチング成立情報通信部 36:人材紹介管理部 37:マッチング補助部
38:雇用継続支援部 39:職場環境相談支援部 40:求人広告配布部
41:希望人材情報記憶部
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