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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024081171
(43)【公開日】2024-06-18
(54)【発明の名称】玩具
(51)【国際特許分類】
   A63H 33/00 20060101AFI20240611BHJP
   A63H 33/42 20060101ALI20240611BHJP
   A63H 3/52 20220101ALI20240611BHJP
【FI】
A63H33/00 Z
A63H33/42 A
A63H3/52 B
【審査請求】有
【請求項の数】20
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022194579
(22)【出願日】2022-12-06
(71)【出願人】
【識別番号】000135748
【氏名又は名称】株式会社バンダイ
(72)【発明者】
【氏名】鴨川 あゆみ
(72)【発明者】
【氏名】千葉 旭史
(72)【発明者】
【氏名】山口 真麻
【テーマコード(参考)】
2C150
【Fターム(参考)】
2C150AA05
2C150DC01
2C150DD06
2C150DE17
2C150FC04
(57)【要約】
【課題】形態の大きな変化を楽しむことができる興趣性の高い玩具を提供する。
【解決手段】第1種別の物品10と、第2種別の物品20と、を含む玩具1であって、第1種別の物品10は、その一部が液体に溶解可能に構成され、第2種別の物品20は、その全部が液体に溶解不可能に構成されている。一部が液体に溶解可能な入浴剤を含む構成の第1種別の物品10と、液体に溶解不可能に構成されている第2種別の物品20と、を含む玩具1により、溶解による玩具1の形態変化と、同時に溶解しない玩具1を使って、液体上に浮かべるなどして楽しむことができる。
【選択図】図2

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1種別の物品と、第2種別の物品と、を含む玩具であって、
前記第1種別の物品は、その一部が液体に溶解可能に構成され、
前記第2種別の物品は、その全部が液体に溶解不可能に構成されている、
玩具。
【請求項2】
請求項1に記載の玩具であって、
前記第1種別の物品は、溶解前の形態である第1形態と、溶解後の形態である第2形態と、をとり得るように構成されている、
玩具。
【請求項3】
請求項2に記載の玩具であって、
前記第2種別の物品は、第1外殻部品と第2外殻部品とを含み、
前記第2種別の物品は、前記第1外殻部品と前記第2外殻部品とが連結されている第3形態と、前記第1外殻部品と前記第2外殻部品とが分離されている第4形態と、をとり得るように構成されている、
玩具。
【請求項4】
請求項3に記載の玩具であって、
前記第2種別の物品は、前記第3形態において、前記第1外殻部品と前記第2外殻部品との連結により形成された内部空間に副部品を収容可能に構成されている、
玩具。
【請求項5】
請求項4に記載の玩具であって、
前記副部品は、前記第4形態において、前記第1外殻部品、又は前記第2外殻部品に連結可能に構成されている、
玩具。
【請求項6】
請求項3から5の何れか一項に記載の玩具であって、
前記第1外殻部品、前記第2外殻部品は、前記第4形態において、家型のハウス玩具の土台、又は屋根を構成可能である、
玩具。
【請求項7】
請求項3から5の何れか一項に記載の玩具であって、
前記第1種別の物品は、前記第1形態において転動可能であり、前記第2種別の物品は、前記第3形態において転動可能である、
玩具。
【請求項8】
請求項3から5の何れか一項に記載の玩具であって、
前記第1種別の物品は、前記第2形態において転動不可能であり、前記第2種別の物品は、前記第4形態において転動不可能である、
玩具。
【請求項9】
請求項3から5の何れか一項に記載の玩具であって、
前記第1形態の前記第1種別の物品は、前記第3形態の前記第2種別の物品よりも質量が大きく、
前記第2形態の前記第1種別の物品は、前記第3形態の前記第2種別の物品よりも質量が小さく構成されている、
玩具。
【請求項10】
請求項3から5の何れか一項に記載の玩具であって、
前記第1種別の物品における前記第1形態と、前記第2種別の物品における前記第3形態とは、互いの外観が同一、又は類似の形状を成している、
玩具。
【請求項11】
請求項10に記載の玩具であって、
前記第1形態、及び前記第3形態は、卵型形状を成している、
玩具。
【請求項12】
請求項3から5の何れか一項に記載の玩具であって、
前記第2形態における前記第1種別の物品は、前記第4形態における前記第2種別の物品と組み合わせ可能に構成されている、
玩具。
【請求項13】
請求項3から5の何れか一項に記載の玩具であって、
前記第1形態における前記第1種別の物品は、前記第3形態、及び前記第4形態における前記第2種別の物品と組合せ不可能に構成されている、
玩具。
【請求項14】
請求項3から5の何れか一項に記載の玩具であって、
前記第2形態における前記第1種別の物品、及び前記第4形態における前記第2種別の物品は、液体に浮遊可能に構成されている、
玩具。
【請求項15】
請求項1から5の何れか一項に記載の玩具であって、
前記第1種別の物品は、キャラクター部品と、前記キャラクター部品を視認できないように覆う非キャラクター部品と、を含んでいる、
玩具。
【請求項16】
請求項15に記載の玩具であって、
前記キャラクター部品は、液体に溶解不可能に構成され、前記非キャラクター部品は、液体に溶解可能に構成されている、
玩具。
【請求項17】
請求項15に記載の玩具であって、
前記非キャラクター部品は、液体への投入により液体に色を付与する成分を含んでいる、
玩具。
【請求項18】
請求項3から5の何れか一項に記載の玩具であって、
前記第1種別の物品と、前記第2種別の物品と、を収容可能に構成された容器を備え、
前記容器には、前記第1種別の物品、及び前記第2種別の物品を収容可能な複数の凹部が形成されている、
玩具。
【請求項19】
請求項18に記載の玩具であって、
前記容器は、基部と当該基部に対し開閉可能な蓋部とを含み、
前記凹部は、少なくとも前記基部に形成されている、
玩具。
【請求項20】
請求項19に記載の玩具であって、
前記容器は、前記基部に対して前記蓋部が閉じている状態において、
少なくとも一つの前記凹部が前記第1形態の前記第1種別の物品の一方を覆い、前記蓋部が前記第1形態の前記第1種別の物品の他方を位置規制するように覆い、
更に、他の前記凹部が前記第3形態の前記第2種別の物品の一方を覆い、前記蓋部が前記第3形態の前記第2種別の物品の他方を位置規制するように覆う、
玩具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、玩具に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、二つに分割した卵ケースと、卵ケースを開閉するための開閉部材と、卵ケース内に内蔵させた卵生動物玩具とよりなるおもちゃで、開閉部材を、形状記憶合金を用いて開閉可能に構成し、卵生動物玩具はその骨格部を形状記憶合金により構成し、卵ケースを加熱したときに開閉部材が作動して卵ケースが開き、また卵ケースの中から卵生動物玩具が出て、更に卵生動物玩具が動くようにした構成、が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平2-224780号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に開示された玩具は、卵の開き並びに動物の動作は形状記憶合金によるものであるので、玩具自体の各構成要素は、それ自体が少し動いて変化するが、形態変化は大きくはなく想像の範囲を超えるものではない。また、入手した玩具は、入手当初の形状で遊ぶことしかできないために玩具に対する興味や関心が失われ易く興趣性に乏しいという問題があった。
【0005】
本発明は、興趣性の高い玩具を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様は、第1種別の物品と、第2種別の物品と、を含む玩具であって、第1種別の物品は、その一部が液体に溶解可能に構成され、第2種別の物品は、その全部が液体に溶解不可能に構成されている、ものである。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、興趣性の高い玩具を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本発明に係る玩具の一態様を示す斜視図である。
図2図1における第1種別の物品及び第2種別の物品を示し、(a)は、第1種別の物品の斜視図であり、(b)は、第2種別の物品の斜視図である。
図3図1に示す容器の構造を示す斜視図である。
図4】第1種別の物品を示し、(a)は、図2におけるX-X断面図であり、(b)は、第1種別の物品の第2態様を示す正面図である。
図5】第2種別の物品における外殻部品の分解斜視図である。
図6図2におけるY-Y断面図である。
図7】外殻部品と副部品との組合せの一例を示す分解側面図である。
図8】副部品の一例を示す斜視図である。
図9】玩具のAセットにおける組み立て状態の一例を示す斜視図である。
図10】玩具のBセットにおける組み立て状態の一例示す斜視図である。
図11】玩具のCセットにおける組み立て状態の一例示す斜視図である。
図12】玩具のA、B、Cセットの組み合わせ形態の一例示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の一側面を表す一態様について、図を参照して説明する。
【0010】
図1は、玩具1の一態様を示す斜視図である。
図1に示すように、一個の第1種別の物品10、及び複数の第2種別の物品20が容器50に収容されている。なお、ここで言う、第1種別の物品10、及び第2種別の物品20とは、外観的形状において、例えば、卵型形状を成している。また、第1種別の物品10、及び第2種別の物品20は、その大きさについても略同じ大きさで、外観が同一、又は類似の形状を成している。本態様においては、図示の如く、1個の第1種別の物品10と3個の第2種別の物品20とがセットになった梱包形態となっている。
【0011】
図2は、図1における第1種別の物品10及び第2種別の物品20を容器50から出した外観を示し、(a)は、第1種別の物品10の斜視図であり、(b)は、第2種別の物品20の斜視図である。
第1種別の物品10は、例えば、固形の入浴剤で後述する水溶性の素材にて構成されて表面が少しザラザラしており、所定の色(第2種別の物品20とな異なる色)で構成されている。そして、この第1種別の物品10は、卵型形状の第1形態1Fと、例えば湯船等の液体によって溶解した後の第2形態2F(図4(b)参照)とを取り得るものである。第1種別の物品10は、第1形態1Fの溶解前においては、その内部にキャラクター部品11(図4(a)参照)が内蔵されているが外観からは見ることが出来ない。
【0012】
また、第1形態1Fの形状においては、卵型の長形方向の一端側10a(図中上側)及び他端側10b(図中下側)は、平坦な形状であり、他端側10bが少し大きな平坦構造となっている。この第1種別の物品10は、第1形態1Fにおいて卵型形状であることから、転動可能である。また、第1形態1Fの第1種別の物品10は、第2種別の物品20の第3形態3F(図2(b)の形態)よりも質量が大きく構成されている。
【0013】
第2種別の物品20は、卵型形状の外殻部品である、例えば合成樹脂製(液体に溶解不可能な構成)の第1外殻部品21と第2外殻部品22とが連結された図2に示すような外殻卵形態の第3形態3Fと、当該外殻部品21,22が波形分割面20dから分離された第4形態4F(図5及び図7参照)とを取り得る。また、第2種別の物品20は、第3形態3Fの形状においては、第1種別の物品10と同様に、卵型の長形方向の一端側20a(図中上側)及び他端側20b(図中下側)が平坦で、かつ他端側20bが少し大きな平坦構造となっている。また、一端側20aには、円筒形の凹み形状の上端凹部20cが設けられており、後述する副部品30が連結可能な構造となっている。この第2種別の物品20においても、第3形態3Fにおいて卵型形状であるので転動可能である。
【0014】
図3は、図1に示す容器50の構造を示す斜視図である。
容器50は、基部51と当該基部51に対しヒンジ部53を介して開閉可能な蓋部52とを備えている。そして、基部51は、例えば、4個の卵型形状のものを収容できるように区画された凹部55を備えている。すなわち、基部51は、平面視で略四角形に構成され、少なくとも4つの側壁面に内方側に突出する区画壁55aが設けられ、更に底部中央から蓋部52側に突出する中央仕切軸56が設けられている。また、中央仕切軸56の上端面56tは、蓋部52が閉じられた状態で、蓋部52の蓋部上面52aに対して当接又は接近状態となる。
【0015】
このように構成された容器50は、基部51に対して蓋部52が閉じている状態(梱包状態)において、一つの凹部55が第1形態1Fの第1種別の物品10の一方(下方側)を覆い、蓋部52の蓋部上面52aが第1種別の物品10の他方(上方側)を位置規制するように覆う。更に、他の凹部55についても、第3形態3Fの第2種別の物品20の一方(下方側)を覆い、蓋部上面52aが第2種別の物品20の他方(上方側)を位置規制するように覆う。このように、両物品10,20は、容器50内に確りと保持される。
【0016】
図4は、第1種別の物品10を示し、(a)は、図2におけるX-X断面図であり、(b)は、第1種別の物品10の第2態様を示す正面図である。
図4(a)に示すように、第1形態1Fにあっては、その内部にキャラクター部品11が設けられ、その外側を厚肉に設けられた入浴剤の非キャラクター部品12が設けられている。第1種別の物品10は、溶解前の形態の第1形態1Fを、例えば、入浴時において、湯船に投入すると、非キャラクター部品12が溶解する。そして、非キャラクター部品12が溶解した後には、図4(b)に示すような例えば合成樹脂製(液体に溶解しない)のキャラクター部品11のみの第2形態2Fとなる。この第2形態2Fにおいては、外表面に突起部分が形成されていて転動不可能である。
【0017】
キャラクター部品11は、例えば、その内部に空洞部11spが形成されており、水に浮くように構成されている。また、キャラクター部品11は、第2種別の物品20の第3形態3Fよりも小さく且つ軽く構成されている。このように構成されたキャラクター部品11を内蔵した第1種別の物品10の第1形態1Fを湯船に投入したときは、内部に仕込まれているキャラクター部品11が何であるかはわからない。しかし、第1形態1Fの第1種別の物品10を湯船に投入後、例えば、当該第1種別の物品10の当初(入浴剤が溶解し始める前)の比重が1以上に構成されている場合には、一旦湯船の中に沈み、入浴剤(非キャラクター部品12)が溶解して着色された湯船上にキャラクター部品11が浮上し、キャラクター部品11が何であるが初めて判る。なお、入浴剤の部分が完全に溶ける前に浮上する場合もある。この場合、キャラクター部品11の輪郭に近い形状で入浴剤が覆う状態となり、キャラクター部品11の外観を想起させる面白い形態が生じる。
【0018】
ここで、入浴剤からなる非キャラクター部品12の素材について説明する。
非キャラクター部品12は、温浴効果がある硫酸ナトリウム、硫酸マグネシウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸カルシウム、塩化ナトリウム等のいずれか1種を主成分としたものであり、必要に応じて公知の生薬類、酵素類、保湿剤を適宜含んでいる。
【0019】
なお、非キャラクター部品12は、温浴効果を高めるための公知の発砲剤、例えば、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム等の炭酸塩と、コハク酸、フマル酸、リンゴ酸等 の有機酸とを組み合わせたものを含んでいてもよい。
【0020】
また、非キャラクター部品12は、視覚上の温浴効果を得るための公知の着色剤、例えばリボフラビン、カロチン、クロロフィル、色素(黄色202号、黄色4号、青色1号、緑色201号、緑色204号等)等を含んでいてもよい。
【0021】
さらに、非キャラクター部品12は、嗅覚上の温浴効果を得るための公知の芳香剤、例えば公知の天然香料、合成香料等を含んでいてもよい。
【0022】
図5は、第2種別の物品20における外殻部品の分解斜視図である。
図5に示すように、第1外殻部品21と第2外殻部品22とが分離された外殻分離形態である第4形態4Fをとり得るように構成されている。第2種別の物品20の外殻部品は、卵型の長手方向で一端側の径が小さく(若干細く)構成された第1外殻部品21と、他端側の径が一端側よりも大きく構成された第2外殻部品22と、によって大きな内部空間SPを形成している。第1外殻部品21は、前掲したように、一端側20a(上端側)には上端凹部20cが設けられているが、開孔されることなく閉じられた構成となっている。したがって、後述するように、湯船に浮かべるときには、浮力を大きくすることができる。第2外殻部品22においても、他端側20b(下端側)は、平坦な面に構成されて閉じた構成であり、湯船に浮かべるときに浮力を大きくすることができる。
【0023】
第1外殻部品21、及び第2外殻部品22の分割面は、波型形状の波形分割面20dとして構成されている。この構成は、卵が割れた形状を演出する。また、後述するハウス玩具として使用するときには装飾形状となる。また、両外殻部品21,22には、波形分割面20dの内周縁に、波形分割面20dの円周方向において180度離れて一対の連結孔20hを有する連結ボス20eが設けられている。また、両外殻部品21,22には、連結孔20hとは、円周方向に90度離れて一対の連結軸20iが設けられている。
【0024】
連結孔20hと連結軸20iは、連結可能な構成となっており、第1外殻部品21と第2外殻部品22とが組合せられるときに利用される。また、連結孔20hと連結軸20iとは、その相互の連結だけでなく、後述するように、副部品30と連結する場合に利用される。
【0025】
図6は、図2におけるY-Y断面図である。
図6に示すように、第2種別の物品20は、第3形態3Fにおいて、第1外殻部品21と第2外殻部品22との連結により形成された内部空間SPに副部品30を収容されている。内部空間SPに収容される副部品30は、後述するハウス玩具として組み立てに必要な部材である。図6に示した部材は、例えば、ハウス玩具における支柱を構成可能な複数の支柱部材32、及びハウス玩具において複数の花を模した複数の花壇部材31が収容されている。
【0026】
図7は、第1外殻部品21、及び第2外殻部品22と副部品30との組合せの一例を示す分解側面図である。
図7に示すように、分離された第1外殻部品21と第2外殻部品22には、それぞれ副部品30を取付けることができる。例えば、支柱部材32は、その長手方向の両端が連結端32bを構成している。連結端32bは、端部連結孔32hが設けられている。この端部連結孔32hは、第1外殻部品21或いは第2外殻部品22の連結軸20iと連結可能に構成されている。すなわち、この支柱部材32によって、例えばハウス玩具の上下方向の部材間の連結が可能となる。
【0027】
また、花壇部材31は、花を模した花部31aの反対側(図中下側)に、複数の連結端31bが適宜間隔を開けて突設されている。この連結端31bは、第1外殻部品21又は第2外殻部品22の連結孔20hと連結可能に構成されている。すなわち、この花壇部材31によって、例えばハウス玩具における横方向の部材間の連結が可能となる。
【0028】
図8は、副部品30の一例を示す斜視図である。
図8に示すように、ハウス玩具における例えばAセットの場合において、必要な部材例を例示したものである。ハウス玩具においては、床としては、第1外殻部品21、第2外殻部品22を利用することができ、各部材間同士で連結可能な副部品30としては、平板形状の床部材33、ドア部材34、壁部材35、天井部材36、屋根上の旗部材37、及び滑り台38がある。また、連結構造合は有しない置き型副部品39(部材の上に連結せずに置くタイプの部材)としては、例えば、ロッキング木馬部材39a、ベッド部材39bなどが用意されている。
【0029】
図9は、玩具1のAセットにおける組み立て状態の一例を示す斜視図である。
Aセットのハウス玩具においては、例えば、図9に示すように、4個の第2外殻部品22及び1個の第1外殻部品21を花壇部材31並びに床部材33にて横に連結して、ハウス玩具の土台を作り上げる。これにより、床構造部分が、湯船Wから浮いた状態で保持されている。そして、床部材33の上には、壁部材35、ドア部材34、及び支柱部材32を連結・立設し、その上に、天井部材36、第1外殻部品21を屋根部材として連結する。また、屋根のてっぺんには、旗部材37が連結されている。また、キャラクター部品11は、例えば、ロッキング木馬部材39a上に設置したり、ベッド部材39bの上に設置したり、他の適宜箇所に設置することができる。
【0030】
図10は、玩具1のBセットにおける組み立て状態の一例示す斜視図である。
Bセットのハウス玩具においては、図10に示すように、Aセットと大きく異なるところは、例えば、キャラクター部品11、ブランコ部材39c、シーソー部材39d、及び浴槽部材39e等が異なる。なお、ブランコ部材39c、及びシーソー部材39dは、揺動可能に設けられている。
【0031】
図11は、玩具1のCセットにおける組み立て状態の一例示す斜視図である。
Cセットのハウス玩具においては、図11に示すように、Aセット、及びBセットと異なるところは、例えば、キャラクター部品11、ハンモック部材39f、パラソル部材36b、ソファー部材39g、風見鶏部材37a、及び二階床部材33bを備えた二階建て構造等が異なる。
【0032】
図12は、玩具1のA、B、Cセットの組合せの一例示す斜視図である。
図12に示すように、ハウス玩具のAセット、Bセット、及びCセットにおいて、Cセットを中央にして横長に連結した大型ハウス玩具の一例を示す。なお、連結については、横長でなく適宜向きの連結が可能である。
【0033】
以上述べたように、図に示した本態様においては、一部が液体に溶解可能な入浴剤を含む構成の第1種別の物品10と、液体に溶解不可能な合成樹脂製の外殻部品に覆われた形態の第2種別の物品20と、を含む玩具1により、例えば、入浴時において溶解による玩具1の形態変化と、同時に溶解しない玩具1を使って、湯船に浮かべるなどして楽しむことができる。
【0034】
本態様においては、第1種別の物品10は、溶解前の形態である、例えば外側が入浴剤で覆われた卵型入浴剤形状の第1形態1Fと、入浴剤が溶解した後のキャラクター部品11の第2形態2Fと、をとり得るように構成されているので、形態変化を楽しむことができる。特に、第1形態1Fにおいては、水と、卵形状が分離されて他の形状となった第4形態4Fとの形状変化を楽しむことができる。
【0035】
本態様においては、第2種別の物品20は、第1外殻部品21と第2外殻部品22とが連結されている第3形態3F(外殻卵形状)と、第1外殻部品21と第2外殻部品22とが分離されている第4形態4F(外殻分離形態)と、をとり得るように構成されているので、例えば、外殻卵形状の第3形態3Fの連結された、例えば卵型で内部空間SPを有する第3形態3Fをとることができるので、その内部空間に副部品30を収容することができる。また、内部空間SPに収容された副部品30によって、第2種別の物品20は、その形状を大きく変えることができる。
【0036】
本態様においては、第2種別の物品20は、第3形態3F及び第4形態4Fの何れにおいても、液体(湯船)に浮くように構成されている一方で、第1種別の物品10は、第1形態1Fでは湯船に沈むことが可能で、第2形態2Fでは湯船に浮くように構成されていることで、第1種別の物品10の湯船内での浮き沈みの挙動を楽しむことができる。
【0037】
本態様においては、副部品30は、第4形態4Fにおいて、第1外殻部品21、又は第2外殻部品22に連結可能に構成されているので、副部品30の連結によって、第1外殻部品21、又は第2外殻部品22の形状を変化させて他の物品を表現することが可能となる。例えば、第1外殻部品21や第2外殻部品22を、家型のハウス玩具1における土台や屋根などとして構成することができる。
【0038】
本態様においては、第1種別の物品10は、第1形態1Fにおいて卵形状であるので転動可能で転がして遊ぶことができる。また、第2種別の物品20においても、第3形態3Fにおいて卵形状であるので、転がして楽しむことができる。
【0039】
本態様においては、第1形態1Fの第1種別の物品10は、第3形態3Fの第2種別の物品20よりも質量が大きく構成されていることで、例えば、両物品が同じ卵型形状の互いの外観が同一、又は類似の形状の物品として形成されたときに、その質量の違いにより液体に対する異なった挙動、例えば、重い方が沈む一方で軽い方が浮くといった状態を生じさせることができる。
また、第2形態2Fの第1種別の物品10(キャラクター部品11)は、第3形態3Fの第2種別の物品20よりも質量が小さく構成されていることで、キャラクター部品11、例えば、液体に対して、第2種別の物品20よりも液体表面上に目立つように浮いた状態となる。
【0040】
本態様においては、第2形態2Fにおける第1種別の物品10は、第4形態4Fにおける第2種別の物品20と組み合わせ可能に構成されているので、キャラクターを使った組み立て形態のハウス玩具1を楽しむことができる。また、第2形態2Fにおける第1種別の物品10、及び第4形態4Fにおける第2種別の物品20は、液体に浮遊可能に構成されているので、液体に浮かべて楽しむことができる。
【0041】
本態様においては、第1種別の物品10は、キャラクター部品11と、が当該キャラクター部品11を視認できないように非キャラクター部品12の入浴剤にて覆う構成であるので、キャラクター部品11が何である見ることができない楽しみがある。また、湯船につかることで入浴剤が溶解することで液体に色成分を付与しつつキャラクター部品11が現れる演出をすることができる。
【0042】
本態様においては、容器50は、第1種別の物品10、及び第2種別の物品20を収容可能な複数の凹部55が形成されているので、各物品を個別に収容することができ、各物品を保護することができる。
【0043】
本態様においては、容器50は、基部51に対し開閉可能な蓋部52を備えた開閉型の容器50で、少なくとも下側の基部51に凹部55が形成されているので、蓋部52を開けた状態で各物品が動くことなく容器50内に安定保持される。
【0044】
本態様においては、容器50は、第1種別の物品10、第2種別の物品20の各外観に合うように形成された各凹部55にて覆う一方、他方側の蓋部52によって各物品を各凹部55内に位置規制するように構成されているので、各物品を容器50内に確りと保持することができる。
【0045】
以上、本発明の一態様について説明したが、本発明はその技術思想の範囲で適宜変更することができる。例えば、上記態様においては、第1外殻部品21と第2外殻部品22との波形分割面20dは、卵型形状の短手方向に沿った形状としたが、これに限るものではなく、卵型形状の長手方向に沿う分割面であっても良い。また、副部品30の種類や形状については、図示の構造に何ら制限されるものではなく、適宜変更することができる。
【0046】
また、上記態様においては、玩具セットの物品個数を、容器50に入った4個のセットの構成としたが、これに限るものではなく、他の個数であっても良い。
【0047】
また、上記態様においては、容器50の凹部55を基部51側にのみ設けた構成としたが、蓋部52側にも凹部55を設ける構想であっても良い。
【0048】
以上説明したように、本明細書には以下の事項が開示されている。
【0049】
(1)
第1種別の物品と、第2種別の物品と、を含む玩具であって、
上記第1種別の物品は、その一部が液体に溶解可能に構成され、
上記第2種別の物品は、その全部が液体に溶解不可能に構成されている、
玩具。
【0050】
(2)
(1)に記載の玩具であって、
上記第1種別の物品は、溶解前の形態である第1形態と、溶解後の形態である第2形態と、をとり得るように構成されている、
玩具。
【0051】
(3)
(2)に記載の玩具であって、
上記第2種別の物品は、第1外殻部品と第2外殻部品とを含み、
上記第2種別の物品は、上記第1外殻部品と上記第2外殻部品とが連結されている第3形態と、上記第1外殻部品と上記第2外殻部品とが分離されている第4形態と、をとり得るように構成されている、
玩具。
【0052】
(4)
(3)に記載の玩具であって、
上記第2種別の物品は、上記第3形態において、上記第1外殻部品と上記第2外殻部品との連結により形成された内部空間に副部品を収容可能に構成されている、
玩具。
【0053】
(5)
(4)に記載の玩具であって、
上記副部品は、上記第4形態において、上記第1外殻部品、又は上記第2外殻部品に連結可能に構成されている、
玩具。
【0054】
(6)
(3)から(5)の何れかに記載の玩具であって、
上記第1外殻部品、上記第2外殻部品は、上記第4形態において、家型のハウス玩具の土台、又は屋根を構成可能である、
玩具。
【0055】
(7)
(3)から(6)の何れかに記載の玩具であって、
上記第1種別の物品は、上記第1形態において転動可能であり、上記第2種別の物品は、上記第3形態において転動可能である、
玩具。
【0056】
(8)
(3)から(6)の何れかに記載の玩具であって、
上記第1種別の物品は、上記第2形態において転動不可能であり、上記第2種別の物品は、上記第4形態において転動不可能である、
玩具。
【0057】
(9)
(3)から(8)の何れかに記載の玩具であって、
上記第1形態の上記第1種別の物品は、上記第3形態の上記第2種別の物品よりも質量が大きく、
上記第2形態の上記第1種別の物品は、上記第3形態の上記第2種別の物品よりも質量が小さく構成されている、
玩具。
【0058】
(10)
(3)から(9)の何れかに記載の玩具であって、
上記第1種別の物品における上記第1形態と、上記第2種別の物品における上記第3形態とは、互いの外観が同一、又は類似の形状を成している、
玩具。
【0059】
(11)
(10)に記載の玩具であって、
上記第1形態、及び上記第3形態は、卵型形状を成している、
玩具。
【0060】
(12)
(3)から(11)の何れかに記載の玩具であって、
上記第2形態における上記第1種別の物品は、上記第4形態における上記第2種別の物品と組み合わせ可能に構成されている、
玩具。
【0061】
(13)
(3)から(11)の何れかに記載の玩具であって、
上記第1形態における上記第1種別の物品は、上記第3形態、及び上記第4形態における上記第2種別の物品と組合せ不可能に構成されている、
玩具。
【0062】
(14)
(3)から(13)の何れかに記載の玩具であって、
上記第2形態における上記第1種別の物品、及び上記第4形態における上記第2種別の物品は、液体に浮遊可能に構成されている、
玩具。
【0063】
(15)
(1)から(14)の何れかに記載の玩具であって、
上記第1種別の物品は、キャラクター部品と、上記キャラクター部品を視認できないように覆う非キャラクター部品と、を含む、
玩具。
【0064】
(16)
(15)に記載の玩具であって、
上記キャラクター部品は、液体に溶解不可能に構成され、上記非キャラクター部品は、液体に溶解可能に構成されている、
玩具。
【0065】
(17)
(15)又は(16)に記載の玩具であって、
上記非キャラクター部品は、液体への投入により液体に色を付与する成分を含んでいる、
玩具。
【0066】
(18)
(1)から(17)の何れかに記載の玩具であって、
上記第1種別の物品と、上記第2種別の物品と、を収容可能に構成された容器を備え、
上記容器には、上記第1種別の物品、及び上記第2種別の物品を収容可能な複数の凹部が形成されている、
玩具。
【0067】
(19)
(18)に記載の玩具であって、
上記容器は、基部とその基部に対し開閉可能な蓋部とを含み、
上記凹部は、少なくとも上記基部に形成されている、
玩具。
【0068】
(20)
(19)に記載の玩具であって、
上記容器は、上記基部に対して上記蓋部が閉じている状態において、
少なくとも一つの上記凹部が上記第1形態の上記第1種別の物品の一方を覆い、上記蓋部が上記第1形態の上記第1種別の物品の他方を位置規制するように覆い、
更に、他の上記凹部が上記第3形態の上記第2種別の物品の一方を覆い、上記蓋部が上記第3形態の上記第2種別の物品の他方を位置規制するように覆う、
玩具。
【符号の説明】
【0069】
1 玩具
1F 第1形態
2F 第2形態
3F 第3形態
4F 第4形態
10 第1種別の物品
11 キャラクター部品
12 非キャラクター部品
20 第2種別の物品
21 第1外殻部品
22 第2外殻部品
30 副部品
50 容器
51 基部
52 蓋部
55 凹部

図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12